JP2012075746A - 内視鏡と内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、腸壁吸着部からの吸引操作を行うことができる内視鏡と内視鏡システムを提供することである。
【解決手段】 挿入部2の先端に設けられた吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と、挿入部2の外周に設けられた腸壁吸着部20と、前記先端開口部9及び腸壁吸着部20と接続されている吸引機18と、前記先端開口部9による吸引及び前記腸壁吸着部20による腸壁の吸着を切り替え操作する吸引操作切り替え部27と、を備えた内視鏡1であって、前記吸引操作切り替え部27は、少なくとも先端開口部9と吸引機18が連通された第1の吸引状態と、腸壁吸着部20と吸引機18が連通された第2の吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。
【選択図】図4
【解決手段】 挿入部2の先端に設けられた吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と、挿入部2の外周に設けられた腸壁吸着部20と、前記先端開口部9及び腸壁吸着部20と接続されている吸引機18と、前記先端開口部9による吸引及び前記腸壁吸着部20による腸壁の吸着を切り替え操作する吸引操作切り替え部27と、を備えた内視鏡1であって、前記吸引操作切り替え部27は、少なくとも先端開口部9と吸引機18が連通された第1の吸引状態と、腸壁吸着部20と吸引機18が連通された第2の吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。
【選択図】図4
Description
本発明は、経口的または経肛門的に体腔内に挿入して体腔内を観察する内視鏡と内視鏡システムに関する。
一般に、医療用内視鏡を体腔内の深部消化管腔、例えば小腸へ挿入する場合の手技として、経口的に挿入する場合と経肛門的に挿入する場合とがある。いずれにしても、腸管は複雑に屈曲をしているために、体腔外で内視鏡の挿入部を押し進めても、挿入部の先端部に力が伝わり難く、深部へ挿入することは困難である。
そこで、内視鏡の挿入部を複雑に屈曲した腸管にスムーズに挿入できるようにしたダブルバルーン式内視鏡システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。ここでは、内視鏡の先端部に内視鏡用バルーンを設けると共に、内視鏡挿入部に外挿したオーバチューブ(スライディングチューブ)の先端部にオーバチューブ用バルーンを設けている。
そして、内視鏡の使用時には、術者は内視鏡の挿入部を右手で持ち、内視鏡の挿入部の挿入を押し進める。このとき、オーバチューブは、内視鏡挿入部を深部に挿入する際のガイドとしての役目を果たす。この内視鏡の挿入作業時には、内視鏡用バルーンにエアを供給して膨張させ、バルーンを腸管に固定した状態でオーバチューブを挿入する操作と、オーバチューブ用バルーンにエアを供給して膨張させ、バルーンを腸管に固定した状態で、内視鏡用バルーンをしぼませて内視鏡を挿入する操作とが交互に行われる。そして、オーバチューブ用バルーンを膨らましてバルーンを腸管に固定した状態で、オーバチューブを後退させることにより、腸管の撓みをとって内視鏡挿入部をより深部に挿入するようになっている。
特許文献1のように、バルーンで腸を固定するためには、エア供給源や、エア供給源のリモコンに設けられたスイッチを操作する必要がある。この時、術者は、スイッチを操作するために内視鏡の挿入部から右手を離さなければならない。そうすると、せっかく挿入した内視鏡が少し体外に戻ってきたり、先端位置が移動することにより画面で捉えていた管腔を見失ったりしてしまう場合がある。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、腸壁吸着部からの吸引操作を行うことができる内視鏡と内視鏡システムを提供することにある。
本発明の一局面の態様の内視鏡は、挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記挿入部の外周に設けられた腸壁吸着部と、前記吸引孔及び前記腸壁吸着部と接続されている吸引機と、前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作する吸引操作切り替え部と、を備えた内視鏡であって、前記吸引操作切り替え部は、少なくとも前記吸引孔と前記吸引機が連通された第1の吸引状態と、前記腸壁吸着部と前記吸引機が連通された第2の吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。
そして、上記構成では、内視鏡の吸引操作切り替え部の操作により、少なくとも吸引孔と吸引機が連通された第1の吸引状態と、腸壁吸着部と吸引機が連通された第2の吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。これにより、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、1つの吸引操作切り替え部の操作により、挿入部の先端の吸引孔からの吸引と、腸壁吸着部による腸壁の吸着とを選択的に切り替えて吸引操作を行うことができる。そのため、従来の内視鏡と同様の吸引操作切り替え部の操作で、挿入部の先端の吸引孔からの吸引と、腸壁吸着部による腸壁の吸着とを行うことができるので、腸壁吸着部による腸壁の吸着時に術者が内視鏡の挿入部から右手を離す必要がなく、せっかく挿入した内視鏡が少し体外に戻ってきたり、先端位置が移動することにより画面で捉えていた管腔を見失ったりしてしまうことを防止できるようにしたものである。
そして、上記構成では、内視鏡の吸引操作切り替え部の操作により、少なくとも吸引孔と吸引機が連通された第1の吸引状態と、腸壁吸着部と吸引機が連通された第2の吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。これにより、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、1つの吸引操作切り替え部の操作により、挿入部の先端の吸引孔からの吸引と、腸壁吸着部による腸壁の吸着とを選択的に切り替えて吸引操作を行うことができる。そのため、従来の内視鏡と同様の吸引操作切り替え部の操作で、挿入部の先端の吸引孔からの吸引と、腸壁吸着部による腸壁の吸着とを行うことができるので、腸壁吸着部による腸壁の吸着時に術者が内視鏡の挿入部から右手を離す必要がなく、せっかく挿入した内視鏡が少し体外に戻ってきたり、先端位置が移動することにより画面で捉えていた管腔を見失ったりしてしまうことを防止できるようにしたものである。
好ましくは、前記第1の吸引状態は、前記吸引孔と前記吸引機が連通され、かつ前記腸壁吸着部と前記挿入部の外部に開口する外部開放孔とが連通された状態、前記第2の吸引状態は、前記腸壁吸着部と前記吸引機が連通され、前記吸引孔および前記外部開放孔は遮断された状態にそれぞれ設定され、前記吸引操作切り替え部は、前記吸引孔と前記腸壁吸着部と前記吸引機とが互いに遮断され、かつ前記腸壁吸着部と前記外部開放孔とが連通された操作なし状態と、前記第1の吸引状態と、前記第2の吸引状態と、前記外部開放孔は遮断され、前記吸引孔と前記腸壁吸着部とが同時に前記吸引機と連通された同時吸引状態とに切り替え可能である。
そして、上記構成では、内視鏡の吸引操作切り替え部の操作により、操作なし状態と、第1の吸引状態と、第2の吸引状態と、同時吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。これにより、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、1つの吸引操作切り替え部の操作により、挿入部の先端の吸引孔からの吸引と、腸壁吸着部による腸壁の吸着とを選択的に切り替えて吸引操作を行うこととともに、操作なし状態と、吸引孔と腸壁吸着部との同時吸引を選択的に切り替えて吸引操作を行うことができる。
そして、上記構成では、内視鏡の吸引操作切り替え部の操作により、操作なし状態と、第1の吸引状態と、第2の吸引状態と、同時吸引状態と、を選択的に切り替え可能である。これにより、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、1つの吸引操作切り替え部の操作により、挿入部の先端の吸引孔からの吸引と、腸壁吸着部による腸壁の吸着とを選択的に切り替えて吸引操作を行うこととともに、操作なし状態と、吸引孔と腸壁吸着部との同時吸引を選択的に切り替えて吸引操作を行うことができる。
好ましくは、前記吸引操作切り替え部は、前記吸引孔と連通する第1ポートと、前記腸壁吸着部と連通する第2ポートと、前記吸引機と連通する第3ポートと、前記開放孔と連通する第4ポートとを有する円筒状のシリンダと、前記シリンダ内を軸方向へ摺動可能な円柱状のピストンと、前記ピストン内部に形成された内部通路と、前記ピストンの外周に設けられ、前記シリンダの内周面に圧接される複数のガスケットとを備え、前記シリンダに対する前記ピストンの位置を変更することにより、前記操作なし状態と、前記第1の吸引状態と、前記第2の吸引状態と、前記同時吸引状態とを切り替え操作する。
そして、上記構成では、吸引操作切り替え部のシリンダ内でピストンを軸方向へ摺動させて、シリンダに対するピストンの位置を変更することにより、操作なし状態と、第1の吸引状態と、第2の吸引状態と、同時吸引状態とを切り替え操作するようにしたものである。
そして、上記構成では、吸引操作切り替え部のシリンダ内でピストンを軸方向へ摺動させて、シリンダに対するピストンの位置を変更することにより、操作なし状態と、第1の吸引状態と、第2の吸引状態と、同時吸引状態とを切り替え操作するようにしたものである。
好ましくは、前記吸引操作切り替え部は、前記シリンダに対する前記ピストンの軸方向の押し込み位置を3段階に変更する押しボタン機構を有し、前記押しボタン機構は、非押し込み位置では前記遮断状態、1段階の押し込み位置では前記第1の吸引状態、2段階の押し込み位置では前記第2の吸引状態、3段階の押し込み位置では前記同時吸引状態に切り替え操作する。
そして、上記構成では、吸引操作切り替え部の押しボタン機構によってシリンダに対するピストンの軸方向の押し込み位置を3段階に変更する。このとき、押しボタン機構は、非押し込み位置では前記遮断状態、1段階の押し込み位置では前記第1の吸引状態、2段階の押し込み位置では前記第2の吸引状態、3段階の押し込み位置では前記同時吸引状態に切り替え操作するようにしたものである。
そして、上記構成では、吸引操作切り替え部の押しボタン機構によってシリンダに対するピストンの軸方向の押し込み位置を3段階に変更する。このとき、押しボタン機構は、非押し込み位置では前記遮断状態、1段階の押し込み位置では前記第1の吸引状態、2段階の押し込み位置では前記第2の吸引状態、3段階の押し込み位置では前記同時吸引状態に切り替え操作するようにしたものである。
本発明の他の局面の態様は、挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記吸引孔と接続されている吸引機と、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する吸引操作切り替え部と、を備え、前記吸引操作切り替え部は、前記吸引孔と連通する第1ポートと、前記吸引機と連通する第2ポートとを有する円筒状の第1シリンダと、前記第1シリンダ内を軸方向へ摺動可能な円柱状の第1ピストンと、前記第1シリンダに対する前記第1ピストンの位置を変更することにより、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する内視鏡と、前記挿入部の外周に着脱可能に取り付けられる腸壁吸着部と、前記内視鏡の前記第1シリンダから前記第1ピストンを取り外した状態で、前記第1シリンダに着脱可能に組み付けられ、前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作する第2の吸引操作切り替え部と、を具備する内視鏡システムである。
そして、上記構成では、腸壁吸着部の非使用時には、内視鏡の吸引操作切り替え部の第1シリンダ内で第1ピストンを軸方向へ摺動させ、第1シリンダに対する第1ピストンの位置を変更することにより、挿入部の先端の吸引孔と、吸引機との接続状態を切替えることで、吸引孔による吸引を切り替え操作する。また、腸壁吸着部の使用時には、挿入部の外周に腸壁吸着部を着脱可能に取り付けるとともに、内視鏡の第1シリンダから第1ピストンを取り外した状態で、第1シリンダに第2の吸引操作切り替え部を着脱可能に組み付ける。これにより、腸壁吸着部による腸壁の吸着操作を行うことができる。そして、第1シリンダに第1ピストンを装着した状態と、第1シリンダに第2の吸引操作切り替え部を組み付ける状態とを切替えることにより、吸引孔による吸引及び腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作することができる。
そして、上記構成では、腸壁吸着部の非使用時には、内視鏡の吸引操作切り替え部の第1シリンダ内で第1ピストンを軸方向へ摺動させ、第1シリンダに対する第1ピストンの位置を変更することにより、挿入部の先端の吸引孔と、吸引機との接続状態を切替えることで、吸引孔による吸引を切り替え操作する。また、腸壁吸着部の使用時には、挿入部の外周に腸壁吸着部を着脱可能に取り付けるとともに、内視鏡の第1シリンダから第1ピストンを取り外した状態で、第1シリンダに第2の吸引操作切り替え部を着脱可能に組み付ける。これにより、腸壁吸着部による腸壁の吸着操作を行うことができる。そして、第1シリンダに第1ピストンを装着した状態と、第1シリンダに第2の吸引操作切り替え部を組み付ける状態とを切替えることにより、吸引孔による吸引及び腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作することができる。
本発明の他の局面の態様は、挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記吸引孔と接続されている吸引機と、前記吸引孔と前記吸引機との間の吸引管路に介挿され、前記吸引孔と前記吸引機との間の連通状態と遮断状態とを切り替え操作する第1の吸引操作切り替え部と、を具備し、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する内視鏡と、前記挿入部の外周に着脱可能に取り付けられる腸壁吸着部と、前記内視鏡の操作部に着脱可能に組み付けられるとともに、前記腸壁吸着部と吸引源との間の吸引管路に介挿され、前記腸壁吸着部と前記吸引源との間の連通状態と遮断状態とを切り替え操作する第2の吸引操作切り替え部と、を具備する内視鏡システムである。
そして、上記構成では、腸壁吸着部の非使用時には、内視鏡の第1の吸引操作切り替え部により、挿入部の先端の吸引孔と、吸引機との接続状態を切替えることで、吸引孔による吸引を切り替え操作する。また、腸壁吸着部の使用時には、挿入部の外周に腸壁吸着部を着脱可能に取り付けるとともに、第2の吸引操作切り替え部を内視鏡に着脱可能に組み付ける。これにより、第2の吸引操作切り替え部の操作によって腸壁吸着部による腸壁の吸着操作を行うことができる。
そして、上記構成では、腸壁吸着部の非使用時には、内視鏡の第1の吸引操作切り替え部により、挿入部の先端の吸引孔と、吸引機との接続状態を切替えることで、吸引孔による吸引を切り替え操作する。また、腸壁吸着部の使用時には、挿入部の外周に腸壁吸着部を着脱可能に取り付けるとともに、第2の吸引操作切り替え部を内視鏡に着脱可能に組み付ける。これにより、第2の吸引操作切り替え部の操作によって腸壁吸着部による腸壁の吸着操作を行うことができる。
本発明によれば、従来と同様に内視鏡を両手で操作しながら、腸壁吸着部からの吸引操作を行うことができる内視鏡と内視鏡システムを提供することができる。
[第1の実施の形態]
(構成)
図1(A),(B)乃至図6は、本発明の第1の実施の形態を示す。図1(A)は、内視鏡1の全体の概略構成を示す。内視鏡1は、体腔内に挿入される細長い軟性の挿入部2と、この挿入部2の基端部に連結された操作部3とを有する。挿入部2の先端側には、湾曲部4を介して先端構成部5が設けられている。図1(B)に示すように先端構成部5の先端面5aには、観察窓6と、2つの照明窓7と、送気送水ノズル8と、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9とが配設されている。
(構成)
図1(A),(B)乃至図6は、本発明の第1の実施の形態を示す。図1(A)は、内視鏡1の全体の概略構成を示す。内視鏡1は、体腔内に挿入される細長い軟性の挿入部2と、この挿入部2の基端部に連結された操作部3とを有する。挿入部2の先端側には、湾曲部4を介して先端構成部5が設けられている。図1(B)に示すように先端構成部5の先端面5aには、観察窓6と、2つの照明窓7と、送気送水ノズル8と、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9とが配設されている。
操作部3には、術者が把持するための把持部10を備えるとともに、アングル操作ノブ11と、吸引ボタン12と、送気送水ボタン13などが設けられている。そして、アングル操作ノブ11の回転操作にともない湾曲部4が湾曲操作され、先端構成部5を任意の方向に向けることができる。さらに、把持部10には、処置具挿入部14が設けられている。この処置具挿入部14には、挿入部2の内部に配設された処置具挿通チャンネルの基端部が連結されている。
また、操作部3には、ユニバーサルコード15の一端部が接続されている。このユニバーサルコード15の他端部には、図示しない光源装置に接続されるコネクタ16が連結されている。コネクタ16には、吸引口金17が突設されている。この吸引口金17には、吸引ポンプなどの常時駆動される吸引機18が吸引チューブ19を介して接続されている。
また、本実施の形態の内視鏡1には、挿入部2の湾曲部4の後端部に、腸を吸引で把持するための吸引開口部である腸壁吸着部20が設けられている。腸壁吸着部20は、図2に示すように挿入部2の湾曲部4の後端部に固定された円筒状の吸引開口部構成ユニット21を有する。
この吸引開口部構成ユニット21は、吸引仕切り部材22と、円筒状の吸引筒体23と、円筒状のカバー部材24と、吸引口金25とを有する。吸引仕切り部材22は、図3(B)に示すように、円筒状のベース部材22aの両端にフランジ22bを設けた形状を有している。フランジ22bの外周面が吸引筒体23の内周面に当接する状態で吸引仕切り部材22の外側に吸引筒体23が固定されている。吸引筒体23には、周面に複数の吸引用の穴部23aが形成されている。吸引仕切り部材22のベース部材22aと、フランジ22bと、吸引筒体23とで囲まれた空間には、環状の管路22cが形成されている。
また、ベース部材22aの後端側のフランジ22bには、吸引口金25の先端が固定されている。この吸引口金25の後端部には、吸引チューブ26の先端が連結されている。このため、吸引筒体23に吸引用の穴部23aが複数設けられている場合でも、吸引仕切り部材22の環状の管路22cを介して1本の吸引チューブ26により吸引が行える構成となっている。
吸引筒体23の外周面上には、カバー部材24が装着されている。このカバー部材24には、メッシュ状の多数の小孔24aが形成されている。これにより、腸壁吸着部20による腸壁の吸着時に腸壁が、吸引筒体23の吸引用の穴部23aに吸引されることが防止されている。
また、図4(A)は、本実施の形態の内視鏡1の吸引ボタン12の内部構成を示す。吸引ボタン12は、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9による吸引と、腸壁吸着部20による腸壁の吸着を切り替え操作する吸引操作切り替え部27に連結されている。
吸引操作切り替え部27は、円筒状のシリンダ28と、前記シリンダ28内を軸方向へ摺動可能な円柱状のピストン29とを有する。シリンダ28の上端部は、把持部10のケーシング10aに固定されている。シリンダ28の周壁部には、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と連通する第1ポート30と、前記腸壁吸着部20と連通する第2ポート31と、前記吸引機18と連通する第3ポート32と、操作部3の外部に開口する外部開放孔111(図1(A)参照)と連通する第4ポート33とが設けられている。なお、外部開放孔111は、必ずしも操作部3に設ける必要はなく、内視鏡1の外部に開口していればどこでもよい。
ここで、第1ポート30には、先端開口部9に連結された処置具挿通チャンネルと分岐チューブを介して連結された先端吸引チューブ34の基端部が連結されている。第2ポート31には、腸壁吸着部20に連結された前記吸引チューブ26の基端部が連結されている。第3ポート32には、コネクタ16の吸引口金17に一端が連結された吸引機18側の吸引チューブ35の他端部が連結されている。第4ポート33には、操作部3の外部に開口する外部開放孔111と連通するチューブ36が連結されている。
ピストン29には、上下2段の内部通路(上段内部通路29aと下段内部通路29b)が形成されている。さらに、ピストン29の外周には、複数、本実施の形態では5つのガスケット(下から順に第1ガスケット37a、第2ガスケット37b、第3ガスケット37c、第4ガスケット37d、第5ガスケット37e)が設けられている。これら第1〜第5ガスケット37a〜37eの外周部は、シリンダ28の内周面に圧接されている。
そして、吸引操作切り替え部27は、シリンダ28に対するピストン29の位置を変更することにより、次の(1)の操作なし状態と、(2)の第1の吸引状態と、(3)の第2の吸引状態と、(4)の同時吸引状態とに選択的に切り替え可能である。なお、図6は、吸引ボタン12の切り替え時の動作状態を簡略的に示すもので、(A)は非操作時(操作なし)の状態を示す概略構成図、(B)は1段押し込み操作時の状態を示す概略構成図、(C)は2段押し込み操作時の状態を示す概略構成図、(D)は3段押し込み操作時の状態を示す概略構成図である。
(1)操作なし状態は、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と連通する第1ポート30と、腸壁吸着部20と連通する第2ポート31と、吸引機18と連通する第3ポート32との連通が遮断された状態である。このとき、第2ポート31は、図4(A)中に点線矢印で示すようにピストン29の上段内部通路29aを介して操作部3の外部に開口する外部開放孔111と連通する第4ポート33と連通されている(図6(A)参照)。
(1)操作なし状態は、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と連通する第1ポート30と、腸壁吸着部20と連通する第2ポート31と、吸引機18と連通する第3ポート32との連通が遮断された状態である。このとき、第2ポート31は、図4(A)中に点線矢印で示すようにピストン29の上段内部通路29aを介して操作部3の外部に開口する外部開放孔111と連通する第4ポート33と連通されている(図6(A)参照)。
(2)第1の吸引状態は、図4(B)中に点線矢印で示すように第1ポート30がピストン29の下段内部通路29bを介して第3ポート32と連通される。同時に、第2ポート31は、ピストン29の上段内部通路29aを介して第4ポート33と連通される。これにより、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と吸引機18とが連通される。このとき、腸壁吸着部20は、操作部3の外部に開口する外部開放孔111と連通されている(図6(B)参照)。
(3)第2の吸引状態は、図5(A)中に点線矢印で示すように第2ポート31がピストン29の上段内部通路29aを介して第3ポート32と連通される。これにより、腸壁吸着部20と吸引機18とが連通される。このとき、第1ポート30と第4ポート33は、それぞれ遮断状態で保持される(図6(C)参照)。
(4)同時吸引状態は、図5(B)中に点線矢印で示すように第1ポート30と第2ポート31がピストン29の上段内部通路29aを介して第3ポート32と連通される。これにより、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と、腸壁吸着部20とが同時に吸引機18と連通される。このとき、第4ポート33は、他のポート30〜32とはそれぞれ遮断状態で保持される(図6(D)参照)。
また、本実施の形態の吸引ボタン12は、シリンダ28に対するピストン29の軸方向の押し込み位置を3段階に変更する3段押し込み式の押しボタン機構38を有する。この押しボタン機構38には、把持部10のケーシング10aの外面に固定されている台座39と、ピストン29に固定された軸部40と、この軸部40の頭部に固定された押しボタン本体41とが設けられている。さらに、押しボタン本体41と台座39との間には、3段の圧縮コイルばね(下から順に第1ばね42aと、第2ばね42bと、第3ばね42c)が配設されている。第1ばね42aと、第2ばね42bとの間には、第1ばね座43aが配設されている。同様に、第2ばね42bと、第3ばね42cとの間には、第2ばね座43bが配設されている。なお、第1ばね42aのばね力F1と、第2ばね42bのばね力F2と、第3ばね42cのばね力F3との関係は、F1<F2<F3の関係に設定されている。
そして、押しボタン機構38は、図4(A)に示すように非押し込み位置では、3つのばね42a〜42cがそれぞれ非圧縮状態で保持され、押しボタン本体41が台座39から最も離れた位置で保持されている。このとき、吸引操作切り替え部27は、(1)の操作なし状態で保持されている。
また、図4(B)に示すように押しボタン本体41の第1ばね座43aが台座39に突き当たるまで1段押し込み操作された場合は、第1ばね42aが最も多く圧縮され、主に第1ばね42aの圧縮ストロークの分だけピストン29が図4(B)中で下向きに移動する。このとき、吸引操作切り替え部27は、(2)の第1の吸引状態に切替え操作される。
また、図5(A)に示すように押しボタン本体41の第2ばね座43bが台座39に突き当たるまで2段押し込み操作された場合は、第2ばね42bが最も多く圧縮され、主に第2ばね42bの圧縮ストロークの分だけピストン29が図5(A)中で下向きに移動する。このとき、吸引操作切り替え部27は、(3)の第2の吸引状態に切替え操作される。
さらに、図5(B)に示すように押しボタン本体41が第2ばね座43bに突き当たるまで3段押し込み操作された場合は、第3ばね42cが圧縮され、第3ばね42cの圧縮ストロークの分だけピストン29が図5(B)中で下向きに移動する。このとき、吸引操作切り替え部27は、(4)の同時吸引状態に切替え操作される。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時には、術者は内視鏡1の挿入部2を右手で持ち、内視鏡1の挿入部2の挿入を押し進める。例えば、内視鏡1の挿入部2を経肛門的に大腸内に挿入して大腸内を観察する大腸内視鏡では、腸壁を挿入部2の先端部の腸壁吸着部20に吸着し、内視鏡1の挿入部2に腸壁を固定した状態で、内視鏡1の挿入部2を後退させることにより、腸壁をたぐり寄せて腸管の撓みをとって腸を短縮しながら、内視鏡を大腸の奥に挿入していく作業が行われる。
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時には、術者は内視鏡1の挿入部2を右手で持ち、内視鏡1の挿入部2の挿入を押し進める。例えば、内視鏡1の挿入部2を経肛門的に大腸内に挿入して大腸内を観察する大腸内視鏡では、腸壁を挿入部2の先端部の腸壁吸着部20に吸着し、内視鏡1の挿入部2に腸壁を固定した状態で、内視鏡1の挿入部2を後退させることにより、腸壁をたぐり寄せて腸管の撓みをとって腸を短縮しながら、内視鏡を大腸の奥に挿入していく作業が行われる。
このとき、本実施の形態では、吸引ボタン12の操作により、腸壁吸着部20による吸引操作を行い、腸壁を挿入部2の先端部の腸壁吸着部20に吸着することができる。すなわち、吸引ボタン12は、押しボタン本体41の非押し込み位置では、先端開口部9および腸壁吸着部20からの吸引は行われない状態で保持される(図6(A)参照)。そして、押しボタン本体41を1段押し込み操作することにより、(2)の第1の吸引状態に切替え操作される。この状態では、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と吸引機18とが連通されることで、先端開口部9からの吸引操作のみが行われる(図6(B)参照)。
また、押しボタン本体41が2段押し込み操作された場合は、吸引操作切り替え部27は、(3)の第2の吸引状態に切替え操作される。この状態では、腸壁吸着部20と吸引機18とが連通されることで、腸壁吸着部20からの吸引操作のみが行われる(図6(C)参照)。
また、押しボタン本体41が3段押し込み操作された場合は、吸引操作切り替え部27は、(4)の同時吸引状態に切替え操作される。この状態では、先端開口部9と腸壁吸着部20とが両方とも吸引機18とが連通されることで、先端開口部9からの吸引操作と腸壁吸着部20からの吸引操作とが同時に行われる(図6(D)参照)。
また、押しボタン本体41が3段押し込み操作された場合は、吸引操作切り替え部27は、(4)の同時吸引状態に切替え操作される。この状態では、先端開口部9と腸壁吸着部20とが両方とも吸引機18とが連通されることで、先端開口部9からの吸引操作と腸壁吸着部20からの吸引操作とが同時に行われる(図6(D)参照)。
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1では、内視鏡の吸引ボタン12に3段押し込み式の押しボタン機構38を設けることで、吸引ボタン12の2段押し込み操作により挿入部2の先端部の腸壁吸着部20からも吸引できるようにした。これにより、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、1つの吸引操作切り替え部27の操作により、挿入部2の先端の先端開口部(吸引孔)9からの吸引と、腸壁吸着部20による腸壁の吸着とを選択的に切り替えて吸引操作を行うことができる。そのため、従来の内視鏡と同様の吸引ボタン12の操作で、吸引操作切り替え部27を操作し、挿入部2の先端の先端開口部9からの吸引と、腸壁吸着部20による腸壁の吸着とを選択的に行うことができる。その結果、腸壁吸着部20による腸壁の吸着時に術者が内視鏡1の挿入部2から右手を離す必要がなく、せっかく挿入した内視鏡1が少し体外に戻ってきたり、先端位置が移動することにより画面で捉えていた管腔を見失ったりしてしまうことを防止することができる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1では、内視鏡の吸引ボタン12に3段押し込み式の押しボタン機構38を設けることで、吸引ボタン12の2段押し込み操作により挿入部2の先端部の腸壁吸着部20からも吸引できるようにした。これにより、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、1つの吸引操作切り替え部27の操作により、挿入部2の先端の先端開口部(吸引孔)9からの吸引と、腸壁吸着部20による腸壁の吸着とを選択的に切り替えて吸引操作を行うことができる。そのため、従来の内視鏡と同様の吸引ボタン12の操作で、吸引操作切り替え部27を操作し、挿入部2の先端の先端開口部9からの吸引と、腸壁吸着部20による腸壁の吸着とを選択的に行うことができる。その結果、腸壁吸着部20による腸壁の吸着時に術者が内視鏡1の挿入部2から右手を離す必要がなく、せっかく挿入した内視鏡1が少し体外に戻ってきたり、先端位置が移動することにより画面で捉えていた管腔を見失ったりしてしまうことを防止することができる。
特に、大腸内視鏡検査において、術者は内視鏡1により腸を短縮しながら、内視鏡1を大腸の奥に挿入していく作業時に、腸を短縮する時、術者は内視鏡1の挿入部2を持つ右手と、操作部3のアングル操作ノブ11の回転操作により湾曲操作を行う左手の協調操作が必要である。このように非常に難しい操作を行う際に、従来の内視鏡と同様の吸引ボタン12の操作で、腸壁吸着部20による腸壁の吸着を行うことができるので、内視鏡1を大腸の奥に挿入していく作業を容易に行うことができる。したがって、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、従来の内視鏡1と同様の吸引ボタン12のボタン操作により、腸壁吸着部20からの吸引操作を行うことができる内視鏡を提供することができる。
さらに、本実施の形態では、吸引ボタン12は3段押しになっており、操作なし状態と、第1の吸引状態と、第2の吸引状態と、同時吸引状態とを切り替え操作することができる。特に、本実施の形態の押しボタン機構38は、非押し込み位置では、先端開口部9と腸壁吸着部20からの吸引が行われていない操作なし状態、1段押し込み操作された場合は、先端開口部9からの吸引操作のみが行われる第1の吸引状態、2段押し込み操作された場合は、腸壁吸着部20による吸引操作のみが行われる第2の吸引状態、3段押し込み操作された場合は、先端開口部9からの吸引操作と腸壁吸着部20からの吸引操作とが同時に行われる。これにより、吸引ボタン12の押しボタン本体41を押す順番(段階)と吸引種類の関係を、使用頻度順(先端開口部9から吸引する頻度が最も高い。)に設定したので、使い勝手を高めることができる。このように、吸引ボタン12を押した時の吸引の順番が使用頻度順であるため、指が疲れにくい効果もある。
さらに、吸引ボタン12が3段押し込み操作された場合は、先端開口部9と腸壁吸着部20の両方からの吸引が同時にできる。このように先端開口部9と腸壁吸着部20の両方から同時に吸引することで、腸内の空気を短時間で吸引できるため、腸を把持するまでの時間が短くなる。
また、従来システムの吸引機18を使うことができるので、追加設備の準備が不要になる。さらに、従来の内視鏡1と同様の吸引ボタン12に3段押し込み式の押しボタン機構38を設けたので、従来の内視鏡1に腸壁吸着部20の操作用のボタンを一つ追加する必要がない。そのため、操作部3が大きくなったり、重くなったりすることがないので、操作部3が持ちにくくなることを防止できる。さらに、送気・送水ボタン、吸引ボタン、腸壁吸着部用のボタンの3つを操作する場合のように、そのボタン操作が難しくなることを防止できる。
さらに、本実施の形態の吸引ボタン12は、腸壁吸着部20から吸引しない時((1)の操作なし状態と(2)の第1の吸引状態)に腸壁吸着部20と外部開放孔111とを連通させている。これにより、腸壁吸着部20の管路内の圧力を短時間に大気圧に戻すことができ、腸壁吸着部20に吸着していた腸壁を短時間で開放する(腸壁吸着部20への吸着を止める)ことができる。そのため、術者は、腸壁吸着部20からの吸引を止める吸引ボタン12の操作時((4)の同時吸引状態や(3)の第2の吸引状態から(2)の第1の吸引状態や(1)の操作なし状態に切替える操作時)に、腸壁を開放するまで待つことなく、タイムラグがない状態で次の操作に移ることができる。
さらに、本実施の形態の吸引ボタン12は、腸壁吸着部20から吸引しない時((1)の操作なし状態と(2)の第1の吸引状態)に腸壁吸着部20と外部開放孔111とを連通させている。これにより、腸壁吸着部20の管路内の圧力を短時間に大気圧に戻すことができ、腸壁吸着部20に吸着していた腸壁を短時間で開放する(腸壁吸着部20への吸着を止める)ことができる。そのため、術者は、腸壁吸着部20からの吸引を止める吸引ボタン12の操作時((4)の同時吸引状態や(3)の第2の吸引状態から(2)の第1の吸引状態や(1)の操作なし状態に切替える操作時)に、腸壁を開放するまで待つことなく、タイムラグがない状態で次の操作に移ることができる。
[第2の実施の形態]
(構成)
図7乃至図10(A),(B)は、本発明の第2の実施の形態を示す。図7は、本実施の形態の内視鏡システム全体の概略構成を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図6参照)の内視鏡1の構成を次の通り変更した変形例である。なお、図7乃至図10(A),(B)中で、図1(A),(B)乃至図6と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
(構成)
図7乃至図10(A),(B)は、本発明の第2の実施の形態を示す。図7は、本実施の形態の内視鏡システム全体の概略構成を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図6参照)の内視鏡1の構成を次の通り変更した変形例である。なお、図7乃至図10(A),(B)中で、図1(A),(B)乃至図6と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
すなわち、本実施の形態の内視鏡システムは、内視鏡1の吸引ボタン12に腸壁吸着ボタンユニット51(図8(A),(B)、図9(A),(B)参照)、または通常の吸引ボタンユニット52(図10(A),(B)参照)のいずれか一方を装着可能にしたものである。
本実施の形態の吸引ボタン12の吸引操作切り替え部53には、円筒状の第1シリンダ54が設けられている。この第1シリンダ54の上端部は、把持部10のケーシング10aに固定されている。第1シリンダ54の周壁部には、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と連通する第1ポート55と、吸引機18と連通する第2ポート56とが設けられている。第1ポート55には、先端開口部9に連結された処置具挿通チャンネルと分岐チューブを介して連結された先端吸引チューブ34の基端部が連結されている。第2ポート56には、吸引機18側の吸引チューブ35の他端部が連結されている。
本実施の形態の吸引ボタン12の吸引操作切り替え部53には、円筒状の第1シリンダ54が設けられている。この第1シリンダ54の上端部は、把持部10のケーシング10aに固定されている。第1シリンダ54の周壁部には、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と連通する第1ポート55と、吸引機18と連通する第2ポート56とが設けられている。第1ポート55には、先端開口部9に連結された処置具挿通チャンネルと分岐チューブを介して連結された先端吸引チューブ34の基端部が連結されている。第2ポート56には、吸引機18側の吸引チューブ35の他端部が連結されている。
通常の吸引ボタンユニット52には、図10(A),(B)に示すように第1シリンダ54内を軸方向へ摺動可能な円柱状の第1ピストン57と、この第1ピストン57の操作ボタン59とが設けられている。第1ピストン57には、1段の内部通路57aが形成されている。さらに、第1ピストン57の外周には、複数、本実施の形態では2つのガスケット(下から順に第1ガスケット58a、第2ガスケット58b)が設けられている。これら第1、第2ガスケット58a、58bの外周部は、第1シリンダ54の内周面に圧接されている。
第1ピストン57の操作ボタン59は、第1ピストン57を図10(A)に示す非押し込み位置と、図10(B)に示す押し込み位置とに変更する押しボタン機構60を有する。この押しボタン機構60には、把持部10のケーシング10aの外面に固定されている台座61と、第1ピストン57に固定された軸部62と、この軸部62の頭部に固定された押しボタン本体63とが設けられている。さらに、押しボタン本体63と台座61との間には、圧縮コイルばね64が配設されている。
そして、通常の吸引ボタンユニット52の吸引操作切り替え部53は、押しボタン機構60の操作により、図10(A)に示す非作動状態と、図10(B)に示す吸引状態とに切り替え可能である。非作動状態では、押しボタン本体63は圧縮コイルばね64によって台座61から離れた非押し込み位置で保持される。この状態では、第1ピストン57は図10(A)に示す非作動位置で保持され、吸引孔を兼ねる処置具挿通チャンネルの先端開口部9と連通する第1ポート55と、吸引機18と連通する第2ポート56との連通が遮断された状態である。
また、押しボタン本体63が圧縮コイルばね64のばね力に抗して押し込み操作された場合は、第1ピストン57は図10(B)に示す吸引位置に押し込み操作される。この状態では、第1ポート55が第1ピストン57の内部通路57aを介して第2ポート56と連通される。そのため、先端開口部9と吸引機18との間が連通される。
また、腸壁吸着ボタンユニット51には、図8(A),(B)に示すように第1シリンダ54から第1ピストン57を取り外した状態で、第1シリンダ54に着脱可能に組み付けられる第2の吸引操作切り替え部65が設けられている。この第2の吸引操作切り替え部65には、第1シリンダ54に連結される第2シリンダ66と、第1シリンダ54および第2シリンダ66内を軸方向へ摺動可能な円柱状の第2ピストン67とを有する。
第2シリンダ66には、後述する腸壁吸着部70と連通する第3ポート68と、外部に開口する外部開放孔111と連通する第4ポート69とが設けられている。前記腸壁吸着部70は、第1の実施の形態の腸壁吸着部20とほぼ同様に構成され、必要に応じて挿入部2の湾曲部4の後端部に、着脱可能に外付けされるようになっている。
そして、第2シリンダ66の第3ポート68には、腸壁吸着部70に連結された外付けの吸引チューブ71の基端部が連結されている。吸引チューブ71は、図7に示すように挿入部2の外周面に螺旋状に巻回される状態で巻き付けられている。第4ポート69には、外部に開口する外部開放孔111と連通するチューブ72が連結されている。さらに、第2シリンダ66と、把持部10のケーシング10aの取り付け凹部73との接合面にはOリングなどのシール部材74が装着されている。
また、第2ピストン67は、第1の実施の形態のピストン29と同様に構成されている。すなわち、第2ピストン67には、上下2段の内部通路(上段内部通路29aと下段内部通路29b)が形成されている。さらに、第2ピストン67の外周には、複数、本実施の形態では5つのガスケット(下から順に第1ガスケット37a、第2ガスケット37b、第3ガスケット37c、第4ガスケット37d、第5ガスケット37e)が設けられている。これら第1〜第5ガスケット37a〜37eの外周部は、第1シリンダ54および第2シリンダ66の内周面に圧接されている。
そして、第2の吸引操作切り替え部65は、第1シリンダ54および第2シリンダ66に対する第2ピストン67の位置を変更することにより、第1の実施の形態と同様に(1)の操作なし状態と、(2)の第1の吸引状態と、(3)の第2の吸引状態と、(4)の同時吸引状態とに選択的に切り替え可能である。
また、腸壁吸着ボタンユニット51は、第1の実施の形態と同様に3段押し込み式の押しボタン機構38を有する。そして、押しボタン機構38は、図8(A)に示すように非押し込み位置では、3つのばね42a〜42cがそれぞれ非圧縮状態で保持され、押しボタン本体41が台座39から最も離れた位置で保持されている。このとき、第2の吸引操作切り替え部65は、(1)の操作なし状態で保持されている。
また、図8(B)に示すように押しボタン本体41の第1ばね座43aが台座39に突き当たるまで1段押し込み操作された場合は、第1ばね42aが最も多く圧縮され、主に第1ばね42aの圧縮ストロークの分だけ第2ピストン67が図8(B)中で下向きに移動する。このとき、第2の吸引操作切り替え部65は、(2)の第1の吸引状態に切替え操作される。
また、図9(A)に示すように押しボタン本体41の第2ばね座43bが台座39に突き当たるまで2段押し込み操作された場合は、第2ばね42bが最も多く圧縮され、主に第2ばね42bの圧縮ストロークの分だけ第2ピストン67が図9(A)中で下向きに移動する。このとき、第2の吸引操作切り替え部65は、(3)の第2の吸引状態に切替え操作される。
さらに、図9(B)に示すように押しボタン本体41が第2ばね座43bに突き当たるまで3段押し込み操作された場合は、第3ばね42cが圧縮され、第3ばね42cの圧縮ストロークの分だけピストン29が図9(B)中で下向きに移動する。このとき、第2の吸引操作切り替え部65は、(4)の同時吸引状態に切替え操作される。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時に腸壁吸着部70を使用しない場合は、吸引ボタン12に通常の吸引ボタンユニット52が使用される。そして、腸壁吸着部70を使用する場合は、吸引ボタン12に腸壁吸着ボタンユニット51が使用される。
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時に腸壁吸着部70を使用しない場合は、吸引ボタン12に通常の吸引ボタンユニット52が使用される。そして、腸壁吸着部70を使用する場合は、吸引ボタン12に腸壁吸着ボタンユニット51が使用される。
通常の吸引ボタンユニット52の使用時には、操作ボタン59の操作に応じて図10(A)に示す非作動状態と、図10(B)に示す吸引状態とに切り替えられる。そして、押しボタン本体63が圧縮コイルばね64のばね力に抗して押し込み操作された場合は、第1ピストン57は図10(B)に示す吸引位置に押し込み操作される。この状態では、第1ポート55が第1ピストン57の内部通路57aを介して第2ポート56と連通される。そのため、先端開口部9と吸引機18との間が連通され、先端開口部9からの吸引動作が行なわれる。
また、腸壁吸着部70を使用する場合は、吸引ボタン12に腸壁吸着ボタンユニット51が使用される。この場合は、腸壁吸着ボタンユニット51の3段押し込み式の押しボタン機構38の操作にともない第1の実施の形態と同様に(1)の遮断状態と、(2)の第1の吸引状態と、(3)の第2の吸引状態と、(4)の同時吸引状態とに選択的に切り替え操作される。
(効果)
そこで、本実施の形態では、腸壁吸着部70の非使用時には、内視鏡1の吸引ボタン12に通常の吸引ボタンユニット52が装着され、腸壁吸着部70の使用時には、挿入部2の外周に腸壁吸着部70を着脱可能に取り付けるとともに、内視鏡1の第1シリンダ54から第1ピストン57を取り外した状態で、内視鏡1の吸引ボタン12に腸壁吸着ボタンユニット51が装着される。そして、第1シリンダ54に第2の吸引操作切り替え部65が着脱可能に組み付けられる。これにより、腸壁吸着部70による腸壁の吸着操作を行うことができる。そして、第1シリンダ54に第1ピストン57を装着した状態と、第1シリンダ54に第2の吸引操作切り替え部65を組み付ける状態とを切替えることにより、吸引孔である先端開口部9による吸引のみの使用状態と、吸引孔である先端開口部9による吸引と腸壁吸着部70による腸壁の吸着の使用状態とを必要に応じて切り替えることができる。
そこで、本実施の形態では、腸壁吸着部70の非使用時には、内視鏡1の吸引ボタン12に通常の吸引ボタンユニット52が装着され、腸壁吸着部70の使用時には、挿入部2の外周に腸壁吸着部70を着脱可能に取り付けるとともに、内視鏡1の第1シリンダ54から第1ピストン57を取り外した状態で、内視鏡1の吸引ボタン12に腸壁吸着ボタンユニット51が装着される。そして、第1シリンダ54に第2の吸引操作切り替え部65が着脱可能に組み付けられる。これにより、腸壁吸着部70による腸壁の吸着操作を行うことができる。そして、第1シリンダ54に第1ピストン57を装着した状態と、第1シリンダ54に第2の吸引操作切り替え部65を組み付ける状態とを切替えることにより、吸引孔である先端開口部9による吸引のみの使用状態と、吸引孔である先端開口部9による吸引と腸壁吸着部70による腸壁の吸着の使用状態とを必要に応じて切り替えることができる。
したがって、必要な時だけ、腸壁吸着部70を内視鏡1に外付けで取り付けられる。そして、腸壁吸着部70を使用する時には、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、吸引ボタン12の腸壁吸着ボタンユニット51により腸壁吸着部70からの吸引操作を行うことができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、腸壁吸着部70が必要ない時は、腸壁吸着部70が付いていない状態の内視鏡1として使える。そのため、腸壁吸着部70が必要ない時に、腸壁吸着部70が内視鏡1の挿入の邪魔になることを防止できる。
[第3の実施の形態]
(構成)
図11乃至図13(A),(B)は、本発明の第3の実施の形態を示す。図11は、本実施の形態の内視鏡システム全体の概略構成を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図6参照)の内視鏡1の構成を次の通り変更した変形例である。なお、図11乃至図13(A),(B)中で、図1(A),(B)乃至図6、図7乃至図10(A),(B)と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
[第3の実施の形態]
(構成)
図11乃至図13(A),(B)は、本発明の第3の実施の形態を示す。図11は、本実施の形態の内視鏡システム全体の概略構成を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図6参照)の内視鏡1の構成を次の通り変更した変形例である。なお、図11乃至図13(A),(B)中で、図1(A),(B)乃至図6、図7乃至図10(A),(B)と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
すなわち、本実施の形態の内視鏡システムは、内視鏡1の吸引ボタン12の横に外付けで取り付けられる腸壁吸着ボタンユニット(第2の吸引操作切り替え部)81を設けたものである。腸壁吸着ボタンユニット81は、ボタンユニット本体82と、このボタンユニット本体82を内視鏡1の操作部3に着脱可能に取り付けるクリップ83とを有する。クリップ83には、ボタンユニット本体82側から延出される本体アーム83aと、本体アーム83aに回転ピン83bを中心に回転可能に連結されたクリップアーム83cと、クリップアーム83cを本体アーム83aに対して閉じる方向に付勢するばね部材83dとが設けられている。
ボタンユニット本体82には、図13(A),(B)に示すようにシリンダ84内を軸方向へ摺動可能な円柱状のピストン85と、このピストン85の操作ボタン86とが設けられている。シリンダ84の周壁部には、外付け型の吸引機18Aと連通する第1ポート84aと、第2の実施の形態と同様の構成の外付け型の腸壁吸着部70と連通する第2ポート84bと、外部に開口する第3ポートである大気圧開放口84cとが設けられている。第1ポート84aには、外付け型の吸引機18A側の吸引チューブ112の他端部が連結されている。第2ポート84bには、腸壁吸着部70に連結された外付けの吸引チューブ71の基端部が連結されている。吸引チューブ71は、図11に示すように挿入部2の外周面に螺旋状に巻回される状態で巻き付けられている。
ピストン85には、1段の内部通路85aが形成されている。さらに、ピストン85の外周には、複数、本実施の形態では2つのガスケット(下から順に第1ガスケット87a、第2ガスケット87b)が設けられている。これら第1、第2ガスケット87a、87bの外周部は、シリンダ84の内周面に圧接されている。
ピストン85の操作ボタン86は、ピストン85を図13(A)に示す非押し込み位置と、図13(B)に示す押し込み位置とに変更する押しボタン機構88を有する。この押しボタン機構88には、ピストン85に固定された軸部89と、この軸部89の頭部に固定された押しボタン本体90とが設けられている。さらに、押しボタン本体90とシリンダ84の上端部との間には、圧縮コイルばね91が配設されている。
そして、本実施の形態の腸壁吸着ボタンユニット81は、押しボタン機構88の操作により、図13(A)に示す非作動状態と、図13(B)に示す腸壁吸着部70の吸引状態とに切り替え可能である。非作動状態では、押しボタン本体90は圧縮コイルばね91によってシリンダ84の上方に突設された非押し込み位置で保持される。この状態では、ピストン85は図13(A)に示す非作動位置で保持され、腸壁吸着部70と連通する第2ポート84bがピストン85の内部通路85aを通して大気圧開放口84cと連通される状態で保持される。そのため、この状態では腸壁吸着部70からの吸引は動作しない。
また、図13(B)に示すように押しボタン本体90が押し込み操作された場合は、圧縮コイルばね91が圧縮され、ピストン85が図13(B)中で下向きに移動する。このとき、腸壁吸着部70と連通する第2ポート84bがピストン85の内部通路85aを通して吸引機18と連通する第1ポート84aと連通される状態に切替え操作される。そのため、この状態では腸壁吸着部70からの吸引動作が行われる。
(作用・効果)
そこで、本実施の形態では、内視鏡1の吸引ボタン12の横に外付けで取り付けられる腸壁吸着ボタンユニット81を設け、腸壁吸着部70の使用時だけ腸壁吸着部70と、腸壁吸着ボタンユニット81と、吸引チューブ71と、外付け型の吸引機18Aとを内視鏡1に外付けできる構成にしている。そして、腸壁吸着部70を使用する時には、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、腸壁吸着ボタンユニット81により腸壁吸着部70からの吸引操作を行うことができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
そこで、本実施の形態では、内視鏡1の吸引ボタン12の横に外付けで取り付けられる腸壁吸着ボタンユニット81を設け、腸壁吸着部70の使用時だけ腸壁吸着部70と、腸壁吸着ボタンユニット81と、吸引チューブ71と、外付け型の吸引機18Aとを内視鏡1に外付けできる構成にしている。そして、腸壁吸着部70を使用する時には、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、腸壁吸着ボタンユニット81により腸壁吸着部70からの吸引操作を行うことができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、吸引ボタン12と、腸壁吸着ボタンユニット81とを同時に操作することにより、先端開口部9と腸壁吸着部70の両方から同時に吸引することで、腸内の空気を短時間で吸引できるため、腸を把持するまでの時間が短くなる。
また、腸壁吸着部70が必要ない時は、腸壁吸着部70が付いていない状態の内視鏡1として使える。そのため、腸壁吸着部70が必要ない時に、腸壁吸着部70が内視鏡1の挿入の邪魔になることを防止できる。
[第4の実施の形態]
(構成)
図14および図15は、本発明の第4の実施の形態を示す。本実施の形態は第3の実施の形態(図11乃至図13(A),(B)参照)の腸壁吸着ボタンユニット81の変形例である。
すなわち、本実施の形態の腸壁吸着ボタンユニット101のボタンユニット本体102は、第3の実施の形態のボタンユニット本体82とほぼ同様に構成されている。そして、本実施の形態では、腸壁吸着ボタンユニット101のボタンユニット本体102を内視鏡1の操作部3に着脱可能に取り付けるクリップ103は、図15に示すようにほぼU字状の挾持部材104を有する。
(構成)
図14および図15は、本発明の第4の実施の形態を示す。本実施の形態は第3の実施の形態(図11乃至図13(A),(B)参照)の腸壁吸着ボタンユニット81の変形例である。
すなわち、本実施の形態の腸壁吸着ボタンユニット101のボタンユニット本体102は、第3の実施の形態のボタンユニット本体82とほぼ同様に構成されている。そして、本実施の形態では、腸壁吸着ボタンユニット101のボタンユニット本体102を内視鏡1の操作部3に着脱可能に取り付けるクリップ103は、図15に示すようにほぼU字状の挾持部材104を有する。
(効果・効果)
そこで、上記構成のものにあっては第3実施形態と同様に内視鏡1の吸引ボタン12の横に外付けで取り付けられる腸壁吸着ボタンユニット101を設け、腸壁吸着部70の使用時だけ腸壁吸着部70と、腸壁吸着ボタンユニット101と、吸引チューブ71と、外付け型の吸引機18Aとを内視鏡1に外付けできる構成にしている。そして、腸壁吸着部70を使用する時には、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、腸壁吸着ボタンユニット101により腸壁吸着部70からの吸引操作を行うことができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。そして、必要な時だけ、腸壁吸着部70を従来スコープ(腸壁吸着部70が付いていない状態の内視鏡1)に取り付けられる。
また、吸引ボタン12と、腸壁吸着ボタンユニット101とを同時に操作することにより、先端開口部9と腸壁吸着部70の両方から同時に吸引することで、腸内の空気を短時間で吸引できるため、腸を把持するまでの時間が短くなる。
そこで、上記構成のものにあっては第3実施形態と同様に内視鏡1の吸引ボタン12の横に外付けで取り付けられる腸壁吸着ボタンユニット101を設け、腸壁吸着部70の使用時だけ腸壁吸着部70と、腸壁吸着ボタンユニット101と、吸引チューブ71と、外付け型の吸引機18Aとを内視鏡1に外付けできる構成にしている。そして、腸壁吸着部70を使用する時には、従来と同様に内視鏡1を両手で操作しながら、腸壁吸着ボタンユニット101により腸壁吸着部70からの吸引操作を行うことができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。そして、必要な時だけ、腸壁吸着部70を従来スコープ(腸壁吸着部70が付いていない状態の内視鏡1)に取り付けられる。
また、吸引ボタン12と、腸壁吸着ボタンユニット101とを同時に操作することにより、先端開口部9と腸壁吸着部70の両方から同時に吸引することで、腸内の空気を短時間で吸引できるため、腸を把持するまでの時間が短くなる。
また、腸壁吸着部70が必要ない時は、腸壁吸着部70が付いていない状態の内視鏡1として使える。そのため、腸壁吸着部70が必要ない時に、腸壁吸着部70が内視鏡1の挿入の邪魔になることを防止できる。
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記挿入部の外周に設けられた腸壁吸着部と、前記吸引孔及び前記腸壁吸着部と接続されている吸引ポンプと、前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を操作する操作ボタンと、を備えた内視鏡であって、前記操作ボタンは、前記吸引孔、前記腸壁吸着部、前記吸引ポンプ及び前記挿入部の外部に開口する開放孔どうしの連通が遮断された第1の状態と、前記吸引孔と前記吸引ポンプが連通された第2の状態と、前記腸壁吸着部と前記吸引ポンプが連通された第3の状態と、前記吸引孔及び前記腸壁吸着部並びに前記吸引ポンプが連通された第4の状態と、を切り替え可能である内視鏡。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記挿入部の外周に設けられた腸壁吸着部と、前記吸引孔及び前記腸壁吸着部と接続されている吸引ポンプと、前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を操作する操作ボタンと、を備えた内視鏡であって、前記操作ボタンは、前記吸引孔、前記腸壁吸着部、前記吸引ポンプ及び前記挿入部の外部に開口する開放孔どうしの連通が遮断された第1の状態と、前記吸引孔と前記吸引ポンプが連通された第2の状態と、前記腸壁吸着部と前記吸引ポンプが連通された第3の状態と、前記吸引孔及び前記腸壁吸着部並びに前記吸引ポンプが連通された第4の状態と、を切り替え可能である内視鏡。
(付記項2) 前記操作ボタンは、前記吸引孔、前記腸壁吸着部、前記吸引ポンプ及び前記開放孔のそれぞれと連通する円筒状のシリンダと、前記シリンダ内を軸方向へ摺動可能な円柱状のピストンと、前記ピストンの径方向を貫通するように形成された第1及び第2の連通路と、前記ピストンの外周に設けられたガスケットを備え、前記シリンダに対する前記ピストンの位置を変更することにより、前記第1乃至第4の状態を切り替える付記項1記載の内視鏡。
(付記項3) 挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記吸引孔と接続されている吸引機と、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する吸引操作切り替え部と、を備え、前記吸引操作切り替え部は、前記吸引孔と連通する第1ポートと、前記吸引機と連通する第2ポートとを有する円筒状の第1シリンダと、前記第1シリンダ内を軸方向へ摺動可能な円柱状の第1ピストンと、前記第1シリンダに対する前記第1ピストンの位置を変更することにより、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する内視鏡と、前記挿入部の外周に着脱可能に取り付けられる腸壁吸着部と、前記内視鏡の前記第1シリンダから前記第1ピストンを取り外した状態で、前記第1シリンダに着脱可能に組み付けられ、前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作する第2の吸引操作切り替え部と、を具備する内視鏡システム。
(付記項4) 挿入部と、前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、前記吸引孔と接続されている吸引機と、前記吸引孔と前記吸引機との間の吸引管路に介挿され、前記吸引孔と前記吸引機との間の連通状態と遮断状態とを切り替え操作する第1の吸引操作切り替え部と、を具備し、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する内視鏡と、前記挿入部の外周に着脱可能に取り付けられる腸壁吸着部と、前記内視鏡の操作部に着脱可能に組み付けられるとともに、前記腸壁吸着部と吸引源との間の吸引管路に介挿され、前記腸壁吸着部と前記吸引源との間の連通状態と遮断状態とを切り替え操作する第2の吸引操作切り替え部と、を具備する内視鏡システム。
本発明は、腸壁吸着部からの吸引操作を行うことができる内視鏡を使用する技術分野や、これを製造する技術分野に有効である。
1…内視鏡、2…挿入部、9…先端開口部(吸引孔)、12…吸引ボタン、18…吸引機、20…腸壁吸着部、27…吸引操作切り替え部。
Claims (6)
- 挿入部と、
前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、
前記挿入部の外周に設けられた腸壁吸着部と、
前記吸引孔及び前記腸壁吸着部と接続されている吸引機と、
前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作する吸引操作切り替え部と、を備えた内視鏡であって、
前記吸引操作切り替え部は、
少なくとも前記吸引孔と前記吸引機が連通された第1の吸引状態と、
前記腸壁吸着部と前記吸引機が連通された第2の吸引状態と、
を選択的に切り替え可能である内視鏡。 - 前記第1の吸引状態は、前記吸引孔と前記吸引機が連通され、かつ前記腸壁吸着部と前記挿入部の外部に開口する外部開放孔とが連通された状態、
前記第2の吸引状態は、前記腸壁吸着部と前記吸引機が連通され、前記吸引孔および前記外部開放孔は遮断された状態にそれぞれ設定され、
前記吸引操作切り替え部は、
前記吸引孔と前記腸壁吸着部と前記吸引機とが互いに遮断され、かつ前記腸壁吸着部と前記外部開放孔とが連通された操作なし状態と、
前記第1の吸引状態と、
前記第2の吸引状態と、
前記外部開放孔は遮断され、前記吸引孔と前記腸壁吸着部とが同時に前記吸引機と連通された同時吸引状態とに切り替え可能である請求項1に記載の内視鏡。 - 前記吸引操作切り替え部は、
前記吸引孔と連通する第1ポートと、前記腸壁吸着部と連通する第2ポートと、前記吸引機と連通する第3ポートと、前記開放孔と連通する第4ポートとを有する円筒状のシリンダと、
前記シリンダ内を軸方向へ摺動可能な円柱状のピストンと、
前記ピストン内部に形成された内部通路と、
前記ピストンの外周に設けられ、前記シリンダの内周面に圧接される複数のガスケットとを備え、
前記シリンダに対する前記ピストンの位置を変更することにより、前記操作なし状態と、前記第1の吸引状態と、前記第2の吸引状態と、前記同時吸引状態とを切り替え操作する請求項2に記載の内視鏡。 - 前記吸引操作切り替え部は、
前記シリンダに対する前記ピストンの軸方向の押し込み位置を3段階に変更する押しボタン機構を有し、
前記押しボタン機構は、非押し込み位置では前記操作なし状態、1段階の押し込み位置では前記第1の吸引状態、2段階の押し込み位置では前記第2の吸引状態、3段階の押し込み位置では前記同時吸引状態に切り替え操作する請求項2に記載の内視鏡。 - 挿入部と、
前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、
前記吸引孔と接続されている吸引機と、
前記吸引孔による吸引を切り替え操作する吸引操作切り替え部と、を備え、
前記吸引操作切り替え部は、前記吸引孔と連通する第1ポートと、前記吸引機と連通する第2ポートとを有する円筒状の第1シリンダと、
前記第1シリンダ内を軸方向へ摺動可能な円柱状の第1ピストンと、
前記第1シリンダに対する前記第1ピストンの位置を変更することにより、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する内視鏡と、
前記挿入部の外周に着脱可能に取り付けられる腸壁吸着部と、
前記内視鏡の前記第1シリンダから前記第1ピストンを取り外した状態で、前記第1シリンダに着脱可能に組み付けられ、前記吸引孔による吸引及び前記腸壁吸着部による腸壁の吸着を切り替え操作する第2の吸引操作切り替え部と、
を具備する内視鏡システム。 - 挿入部と、
前記挿入部の先端に設けられた吸引孔と、
前記吸引孔と接続されている吸引機と、
前記吸引孔と前記吸引機との間の吸引管路に介挿され、前記吸引孔と前記吸引機との間の連通状態と遮断状態とを切り替え操作する第1の吸引操作切り替え部と、を具備し、前記吸引孔による吸引を切り替え操作する内視鏡と、
前記挿入部の外周に着脱可能に取り付けられる腸壁吸着部と、
前記内視鏡の操作部に着脱可能に組み付けられるとともに、前記腸壁吸着部と吸引源との間の吸引管路に介挿され、前記腸壁吸着部と前記吸引源との間の連通状態と遮断状態とを切り替え操作する第2の吸引操作切り替え部と、
を具備する内視鏡システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010225054A JP2012075746A (ja) | 2010-10-04 | 2010-10-04 | 内視鏡と内視鏡システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010225054A JP2012075746A (ja) | 2010-10-04 | 2010-10-04 | 内視鏡と内視鏡システム |
Publications (1)
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---|---|
JP2012075746A true JP2012075746A (ja) | 2012-04-19 |
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ID=46236686
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JP2010225054A Withdrawn JP2012075746A (ja) | 2010-10-04 | 2010-10-04 | 内視鏡と内視鏡システム |
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JP (1) | JP2012075746A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018134251A (ja) * | 2017-02-22 | 2018-08-30 | Hoya株式会社 | 内視鏡、及び、内視鏡システム |
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2010
- 2010-10-04 JP JP2010225054A patent/JP2012075746A/ja not_active Withdrawn
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