JP2012072816A - 流体動圧軸受装置およびその組立方法 - Google Patents

流体動圧軸受装置およびその組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】静粛性に優れ、高精度で支持剛性が高く、かつ低コストに製造可能であると共に、転がり軸受からの置き換えが容易な流体動圧軸受装置およびその組立方法を提供する。
【解決手段】ラジアル軸受面29Rと両端に形成したスラスト軸受面22T、23Tを備えた外方部材20と、ラジアル軸受面とスラスト軸受面12T、13Tを備えた内方部材10とからなり、ラジアル軸受隙間Rを形成し、かつスラスト軸受隙間Tを形成し、軸受隙間R、Tに潤滑油を介在させた流体動圧軸受装置において、外方部材20が外側の外方部材20aと内側の外方部材20bの2つの部材からなり、円筒部20a1、20b1と半径方向部20a2、20b2とが一体材料で形成されており、円筒部20a1、20b1を嵌合して固定したものであって、外方部材20と内方部材10のいずれか一方のラジアル軸受面に複数列の動圧溝を形成した流体動圧軸受装置である。
【選択図】図1

Description

この発明は、内方部材と外方部材との間の軸受隙間に生じる潤滑油の動圧作用で、回転体を回転自在に支持する流体動圧軸受装置に関する。
パソコンやOA機器などに搭載されるファンモータには軸受が組み込まれており、この軸受によって、ファンが取り付けられた回転軸が回転自在に支持されている。この種の用途には、外輪と内輪との間に複数の転動体が介在され、この転動体を保持する保持器とからなる、いわゆる転がり軸受が一般的に使用されている(例えば、特許文献1)。
一方、流体動圧軸受装置として、円筒状の軸受リングとこの両端に嵌合された軸受プレートから構成された外方部材とその内側に配置された内方軸受プレート部材とからなる構造の流体動圧軸受装置がある(特許文献2)。
特開2000−249142号公報 特開2008−275159号公報
ところで、パソコンやOA機器などに搭載されるファンモータなどは、長時間にわたり連続運転されることから、近年、静粛化や高信頼性が求められる。しかしながら、転がり軸受では、運転時に保持器のポケットと転動体とが衝突することによって生じるいわゆる保持器音や、内外輪の軌道面上を転動体が転動することによって生じる摩擦音等の発生が避けられないことから、更なる静粛性向上の要請に対応するのが困難である。
この問題に関して、本発明者らは、流体動圧軸受装置に着目した。その例として、特許文献2に示されている流体動圧軸受装置は、第1の軸受リング(12)と、第1の軸受リング(12)から内径側に突出した一対の第1の軸受プレート(16、20)とで外方部材(第1の軸受部材)を構成すると共に、回転軸に取り付けられる円筒状の第2の軸受リング(14)と、第2の軸受リング(14)の外周面に固定された第2の軸受プレート(18)とで内方部材(第2の軸受部材)を構成している。内方部材が回転すると、第1の軸受リング(12)の内周面と第2の軸受プレート(18)との間にラジアル軸受隙間が形成されると共に、一対の第1の軸受プレート(16、20)と第2の軸受プレート(18)との間にスラスト軸受隙間が形成される。一対の第1の軸受プレート(16、20)と第2の軸受プレート(18)とが軸方向に係合することにより、外方部材の内周から内方部材の抜けが規制され、流体動圧軸受装置を一体化できるため、ファンモータ等への組みつけがしやすくなる。
しかし、上記の流体動圧軸受装置では、外方部材を多くの部品で構成しているので、各部品の加工コストおよびこれらの部品の組立コストが嵩み、コスト低減を図ることが難しい。また、高精度な動圧溝の加工が難しい。
また、前述したファンモータなどにおいて、転がり軸受から流体動圧軸受への切換えは、その使用方法や軸受寸法の違いから、そのまま置き換えることは困難である。すなわち、このような用途での軸受使用方法として、転がり軸受を2個組込む場合が多い。従来の転がり軸受に対して、流体動圧軸受は非接触で回転体を支持することができるため、静粛性、信頼性などの面で優れている一方で、転がり軸受と類似した流体動圧軸受装置を提案しても、2個の流体動圧軸受装置を使用する場合、両者の同軸度、調芯性を良好に維持することは困難であり、軸受隙間を大きくするなどの措置が必要であった。軸受隙間を大きくすると、支持剛性が低下し、性能上の問題があった。
本発明の課題は、静粛性に優れ、高精度で支持剛性が高く、かつ低コストに製造可能であると共に、転がり軸受からの置き換えが容易な流体動圧軸受装置およびその組立方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するために種々検討した結果、転がり軸受の置き換えを図るために、組み込まれた2個の転がり軸受のスペースに入いるラジアル支持剛性の高い流体動圧軸受ユニットが有効であるという新しい着想に至った。
本発明は、ラジアル軸受面とその両端に形成したスラスト軸受面を備えた外方部材と、この外方部材の内側に配置され、前記ラジアル軸受面とスラスト軸受面のそれぞれに対向するラジアル軸受面とスラスト軸受面を備えた内方部材とからなり、前記外方部材と内方部材のラジアル軸受面間にラジアル軸受隙間を形成し、かつスラスト軸受面間にスラスト軸受隙間を形成し、これらの軸受隙間に潤滑油を介在させた流体動圧軸受装置において、
前記外方部材が外側の外方部材と内側の外方部材の2つの部材からなり、当該2つの外方部材は、いずれも円筒部と半径方向部とが一体材料で形成されており、前記円筒部を嵌合して固定したものであって、前記外方部材と内方部材のいずれか一方のラジアル軸受面に複数列の動圧溝を形成したことを特徴とするものである。
上記のように、外方部材が外側の外方部材と内側の外方部材の2つの部材からなり、当該2つの外方部材は、いずれも円筒部と半径方向部とが一体材料で形成されており、前記円筒部を嵌合して固定し、かつ、外方部材と内方部材のいずれか一方のラジアル軸受面に複数列の動圧溝を形成したので、部品点数が少なく、高精度で、かつ低コストに製造が可能であると共に静粛性に優れる。また、組み込まれた転がり軸受のスペースに適合し、支持剛性の高い流体動圧軸受装置を実現することができ、転がり軸受からの置き換えに好適である。より具体的には、外側および内側の外方部材の嵌合部が十分な長さを有するので、安定した嵌合、固定が得られると共に、外方部材の剛性が高く、かつ軸受隙間を高精度に設定することができる。さらに、外方部材は板材のプレス加工により形成したものでは、このプレス加工によりラジアル軸受面やスラスト軸受面が高精度に形成され、さらに、低コストに製造することができる。
内方部材が焼結金属からなるので、内方部材のラジアル軸受面に軸方向に複数の動圧溝を形成する場合、動圧溝を転造加工する際の塑性流動を焼結金属の内部気孔で吸収でき、このため、塑性流動による表面の盛り上がりが抑えられ、動圧溝を精度良く形成することができる。また、内方部材のスラスト軸受面に動圧溝を形成する場合、プレス加工や内方部材のサイジングと同時に型成形することができるので、精度良く、かつ低コストに製造することができる。
具体的には、軸受面を形成する部分の焼結金属の材質を銅鉄系とし、銅の配合比率を10〜80%としている。銅の配合比率が10%未満になると動圧溝の成形性や潤滑性で問題となり、一方、銅の配合比率が80%を超えると耐摩耗性を確保することが難しい。したがって、銅の配合比率は10〜80%が望ましい。
焼結金属のラジアル軸受面の表面開孔率を2〜20%としている。表面開孔率が2%未満では潤滑油の循環が十分でなく、表面開孔率が20%を超えると潤滑油に発生した圧力低下が生じる。したがって、表面開孔率は2〜20%が望ましい。
内方部材のラジアル軸受面に複数列の動圧溝が形成されていると共に、内方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されている。これにより、内方部材を焼結金属から形成した場合に、動圧溝が転造加工やプレス加工、あるいはサイジング時の型成形により精度良く、かつ低コストに製造でき、ラジアル支持剛性の高い流体動圧軸受装置となる。
内方部材のラジアル軸受面に複数列の動圧溝が形成されていると共に、外方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されている。内方部材のラジアル軸受面の動圧溝は、前述した転造加工により成形し、外方部材のスラスト軸受面の動圧溝はプレス加工により成形されるので、精度良く、かつ低コストに製造でき、ラジアル支持剛性の高い流体動圧軸受装置となる。
外方部材のラジアル軸受面に複数列の動圧溝が形成されていると共に、外方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されている。この場合は、ラジアル軸受面およびスラスト軸受面の両方の動圧溝が外方部材のプレス加工時に成形することにより、精度良く、かつ低コストに製造できる。
外方部材のラジアル軸受面に複数列の動圧溝が形成されていると共に、内方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されている。この場合も、前述したプレス加工やサイジング時の型成形により、精度良く、かつ低コストに製造できる。
外方部材と内方部材のいずれか一方のラジアル軸受面に形成した複数列の動圧溝をヘリングボーン形状にすると、良好な動圧作用を発生させることができ、高い支持剛性を得ることができる。また、ラジアル軸受面に軸方向に複数列の動圧溝を形成する例として、2列が望ましい。
外方部材が外側の外方部材と内側の外方部材の2つの部材からなる。具体的には、外側の外方部材と内側の外方部材の縦断面形状がいずれも略L字形状であり、内側の外方部材の円筒部内周面にラジアル軸受面が形成され、半径方向部の内側面にスラスト軸受面が形成されると共に、外側の外方部材の半径方向部の内側面にスラスト軸受面が形成される。そして、外側の外方部材の円筒部内周面に内側の外方部材の円筒部外周面が嵌合されている。外側および内側の外方部材が、いずれも板材のプレス加工により容易に製造することができると共に、外側および内側の外方部材の嵌合部が十分な長さを有するので、安定した嵌合、固定が得られる。さらに、外方部材の剛性が高く、かつ軸受隙間を高精度に設定することができる。
さらに、外側の外方部材の円筒部内周面と内側の外方部材の円筒部外周面の少なくとも一つに仮固定のための凸部を設け、この凸部を円周方向の3箇所以上に設けることにより、外方部材と内方部材のスラスト軸受隙間を設定した状態で、仮固定することができる。したがって、その後の接着作業を効率よく行える。
流体動圧軸受装置の外表面に回転方向を識別するための表示を設けたことにより、回転方向の誤組みがなく組立作業が効率よく行えると共に、完成品状態の製品での回転方向を容易に知ることができ、装置への組み込み作業も効率よく行える。回転方向を識別するための表示の好適な例として、内方部材の端面に形成した識別溝とすることができる。
内方部材の少なくとも端面には、潤滑油の滲み出しを防止するために、封孔処理を施すことや撥油剤を塗布することが望ましい。
上記の流体動圧軸受装置においては、内部に潤滑油を入れた後、使用温度範囲を超える温度で油量調整を施すことが望ましい。これにより、使用時に、熱膨張により潤滑油が漏れ出すことを防止することができる。
上記のように流体動圧軸受装置は一体型であるので、組み付けが容易に行え、かつ静粛なファンモータを実現することができる。
本発明の流体動圧軸受装置の組立方法として、外側の外方部材の中に、内方部材および内側の外方部材を挿入し、前記内方部材の両側のスラスト軸受面を外側の外方部材のスラスト軸受面と内側の外方部材のスラスト軸受面のそれぞれに当接させた後、前記内方部材を外側の外方部材から前記スラスト軸受隙間の合計量だけ隔離させてスラスト軸受隙間を設定し、その状態で仮固定したことを特徴とする。このような組立方法により、スラスト軸受隙間を高精度に、かつ容易に設定することができる。
スラスト軸受隙間を設定した状態で仮固定された流体動圧軸受装置は、次の工程として、外側および内側の外方部材の嵌合部に接着剤を注入し硬化させる。このように仮固定された状態での接着作業であるので、作業性が極めて良好である。
本発明によれば、外方部材は板材のプレス加工により形成したものであって、このプレス加工によりラジアル軸受面やスラスト軸受面が形成され、かつ、外方部材と内方部材のいずれか一方のラジアル軸受面に複数列の動圧溝を形成したので、部品点数が少なく、高精度で、かつ低コストに製造が可能であると共に静粛性に優れる。より具体的には、外側および内側の外方部材の嵌合部が十分な長さを有するので、安定した嵌合、固定が得られると共に、外方部材の剛性が高く、かつ軸受隙間を高精度に設定することができる。また、ファンモータなどに組み込まれた転がり軸受のスペースに適合し、ラジアル支持剛性の高い流体動圧軸受装置を実現することができ、転がり軸受からの置き換えに好適である。
また、仮固定のための凸部を設けたので、スラスト軸受隙間の設定および組立が容易な流体動圧軸受装置となる。外側の外方部材と内側の外方部材の精度が損なわれず圧入することができ、接着剤を連続的に注入して接着するのに好適である。さらに、回転方向を識別する表示を設けたので、流体動圧軸受装置の組立や使用機器への組付けが効率よく行え、特に、ファンモータ用の流体軸受装置として好適である。
また、外側の外方部材と内側の外方部材の内に内方部材を収容し、外側の外方部材と内側の外方部材とを嵌合させ、スラスト軸受隙間を設定した状態で凸部により仮固定し、その後、接着剤を注入し硬化させる組立方法により、スラスト軸受隙間の設定および組立が容易で、組立作業性を向上することができる。
本発明の第1の実施形態の流体動圧軸受装置の縦断面図である。 内方部材に形成された動圧溝を示す正面図および側面図である。 流体動圧軸受装置の部分的に拡大した縦断面図である。 流体動圧軸受装置の右側側面図である。 流体動圧軸受装置を組み込んだファンモータの縦断面図である。 第1の実施形態の第1の変形例の流体動圧軸受装置の縦断面図である。 第1の実施形態の第2の変形例の流体動圧軸受装置の縦断面図である。 第1の実施形態の第3の変形例の流体動圧軸受装置の縦断面図である。 本発明の第2の実施形態の流体動圧軸受装置の縦断面図である。 組立方法を示す縦断面図である。 組立方法を示す縦断面図である。 外方部材の嵌合部に接着剤を注入する状態を示す横断面図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態に係る流体動圧軸受装置を図1〜図4に基づいて説明する。図1に示すように、流体動圧軸受装置4は、内方部材10と、この内方部材10を回転自在に支持する外方部材20とを備える。内方部材10は回転軸(図示省略)に取り付けられ、外方部材20はハウジング(図示省略)に取り付けられる。軸方向および半径方向で互いに対向する内方部材10と外方部材20の各面間(ラジアル軸受隙間Rおよびスラスト軸受隙間T)には潤滑油が介在している。
内方部材10は、突出部10aとスリーブ部10bとからなり、焼結金属で形成される。突出部10aは、外周面111、112と両側面12、13を有し、外周面111、112がラジアル軸受面11R1、11R2を形成し、両側面12、13がスラスト軸受面12T、13Tを形成する。外周面111、112は円筒面状をなし、ラジアル軸受隙間Rに満たされた潤滑油に接触している。この潤滑油の充填状態の詳細を示すために、図1の流体動圧軸受装置4の左側端部を拡大した部分縦断面を図3に示す。潤滑油は、ラジアル軸受隙間R、スラスト軸受隙間Tおよびシール空間S1の中間位置まで充填されている。突出部10aの外周面111、112には動圧溝11a1、11a2が軸方向に複数列で形成されている。詳細には、図2(b)に示すように、外周面111、112の全面に形成され、V字状に屈曲した動圧溝11a1、11a2と、これを区画する丘部11b1、11b2(図中クロスハッチングで示す)とを、円周方向に交互に配置したヘリングボーン形状を呈する。ラジアル軸受面11R1、11R2の間には小径部11cが形成されている。動圧溝11a1、11a2は、例えば転造加工により形成される。本実施形態では、内方部材10が焼結金属で形成されるため、転造加工の圧迫による突出部10aの外周面111、112の塑性流動を焼結金属の内部気孔で吸収できる。このため、塑性流動による突出部10aの表面の盛り上がりが抑えられ、動圧溝11a1、11a2と丘部11b1、11b2を精度良く形成することができる。動圧溝11a1、11a2の転造加工を行う時に、小径部11cも同時加工すれば、ラジアル軸受面11R1、11R2と小径部11cの間の逃げ深さも精度良く加工でき、円周上のばらつきも小さく抑えることができる。
図1に示すように、内方部材10の突出部10aの両側面12、13は、軸線Hに直角な半径方向の平坦面をなし、スラスト軸受隙間Tに満たされた潤滑油に接触している。突出部10aの両側面12、13には動圧溝12a、13aが形成されている。詳細は、図2(a)、(c)に示す。図2(a)は突出部10aの左側の側面12を示し、図2(c)は突出部10aの右側の側面13を示す。図示のように、両側面12、13の全面に形成され、V字状に屈曲した動圧溝12a、13aと、これを区画する丘部12b、13b(図中クロスハッチングで示す)とを、円周方向に交互に配置したヘリングボーン形状を呈する。内方部材10が焼結金属で形成されるため、両側面12、13の動圧溝12a、13aは、プレス加工により精度良く形成することができる。また、突出部10aのサイジングと同時に動圧溝12a、13aを型成形することができる。
図1に示すように、スリーブ部10bは、突出部10aの両側面12、13間の幅よりも長く形成され、両側面12、13より軸方向に突出している。スリーブ部10bの円筒面状の内周面10cの軸方向両端部に面取り部10dが設けられている。内方部材10は、例えば内周面10cを図示しない回転軸の外周面に圧入(軽圧入)することにより、あるいは、内周面10cと回転軸の外周面との間に接着剤を介在させることにより、回転軸に固定される。
内方部材10を形成する焼結金属の材質は、銅鉄系とし、銅の配合比率を10〜80%としている。銅の配合比率が10%未満となると動圧溝の成形性や潤滑性で問題となり、一方、銅の配合比率が80%を超えると耐摩耗性を確保することが難しい。潤滑性を考慮すると銅鉄系が望ましいが、鉄系、銅系、ステンレス系など他の材料系でも使用可能である。ただし、いずれの場合にも、表面開孔率は2〜20%にする必要がある。表面開孔率が2%未満では潤滑油の循環が十分でなく、表面開孔率が20%を超えると潤滑油に発生した圧力が低下する。さらに、銅鉄系焼結部材の密度は、潤滑油の連通性や塑性加工性を維持するために、6〜8g/cm3とする。
次に、外方部材20を説明する。図1に示すように、外方部材20が外側の外方部材20aと内側の外方部材20bの2つの部材からなり、外側の外方部材20aは円筒部20a1と半径方向部20a2とが一体材料で形成されており、また、内側の外方部材20bも、円筒部20b1と半径方向部20b2とが一体材料で形成されている。そして、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bが共に、縦断面が略L字形状に形成されている。外側の外方部材20aは、円筒部20a1と、この円筒部20a1の一端に形成された半径方向部20a2を有する。また、内側の外方部材20bは、円筒部20b1と、この円筒部20b1の一端に形成された半径方向部20b2を有する。内側の外方部材20bの円筒部20b1の外周面27が外側の外方部材20aの円筒部20a1の内周面21に軽圧入され、接着剤45を介在させて固定されている。
外側の外方部材20aの円筒部20a1の端面の内周に面取り部28を設けているので、接着剤45の注入がしやすい。外側の外方部材20aと内側の外方部材20bは、共に板材をプレス加工して略L字形状に形成されている。具体的には、板材は、ステンレス鋼板や冷間圧延鋼板等を用い、その板厚は、0.1〜1mm程度である。この実施形態では、内側の外方部材20bの円筒部20b1の内周面29がラジアル軸受面29Rを形成する。外側の外方部材20aの半径方向部20a2の内側面22および内側の外方部材20bの半径方向部20b2の内側面23がスラスト軸受面22T、23Tを形成する。内周面29および内側面22、23はいずれも凹凸のない滑らかな面で形成され、動圧溝11a1、11a2、12a、13aは、内方部材10の突出部10aの外周面111、112および両側面12、13に形成されている。外側の外方部材20aの半径方向部20a2の内径側端部にある小径内周面24および内側の外方部材20bの半径方向部20b2の内径側端部にある小径内周面25は、外側に向かって拡径するテーパ面状に形成されている。この小径内周面24、25と、内方部材10のスリーブ部10bの端部外周面41、42との間でシール空間S1、S2を形成し、潤滑油の漏れ出しをより一層防止することができる。この構造では、外側の外方部材20aの円筒部20a1の内周面21と内側の外方部材20bの円筒部20b1の外周面27との間の嵌合長さが大きいので、安定した組立と接着固定を実現することができる。
この実施形態では、動圧溝11a1、11a2、12a、13aはヘリングボーン形状で一方向回転用である。回転方向を識別するために、次の表示を設ける。内方部材10の突出したスリーブ部10bの右側端面43には識別溝44が形成されている。この識別溝44のあるスリーブ部10bの端部を、図のように右側に配置した場合、内方部材10の回転方向が左方向(反時計方向)であることが分かる。上記では識別表示を右側に配置した場合に、回転方向を左方向に設定したが、これとは反対に回転方向を右方向(時計方向)に設定してもよい。
図4に識別溝44の詳細を示す。流体動圧軸受装置4の右側側面図である。外側の外方部材20aに内側の外方部材20bが嵌合され、その嵌合部が接着固定されている。内方部材10のスリーブ部10bの端面43に識別溝44が形成されている。識別溝44は直径上の2箇所に形成され、この識別溝44は、焼結金属からなる内方部材10の粉末成形工程あるいはサイジング工程で形成される。したがって、内方部材10の製造工程内で識別溝を形成するため、コスト増にならない。識別溝44は上記のような形状の溝に限られず、例えば、直接回転方向を示す矢印形状の識別溝としてもよい。回転方向を識別する表示は、上記の他に、例えば、外方部材20の外表面に回転方向を示す表示を設けることや、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bとが異なる色相の表面に形成してもよい。このためには、異なる色相の材質を用いたり、表面処理を施す。
以上の構成からなる流体動圧軸受装置4の内部空間には焼結金属製の内方部材10の内部気孔を含めて、潤滑油が充填される。潤滑油は、図1および図3に示すように、ラジアル軸受隙間R、スラスト軸受隙間Tおよびシール空間S1、S2まで満たされる。潤滑油は、軸受隙間の毛細管力により外径側(ラジアル軸受隙間R側)に引き込まれる。潤滑油の油面は、シール空間S1、S2に保持される。なお。回転軸の回転に伴ってスラスト軸受隙間T内の潤滑油に遠心力や動圧溝による押し込み力が作用することにより、潤滑油が外径側(ラジアル軸受隙間R側)に押し込まれる。この遠心力、押し込み力と、軸受隙間による毛細管力とにより、潤滑油の漏れ出しを防止できるので、シール空間S1、S2を設けない設計も可能である。
内方部材10のスリーブ部10bの端部から、潤滑油の滲み出しを防止するために、端面441、442、端部外周面41、42および面取り部10dを封孔処理することが望ましい。また、潤滑油の滲み出しを防止する別の方法として、スリーブ部10bの端部に撥油剤を塗布しても良い。さらに、これらを組み合わせることにより、効果をより高めることができる。
本実施形態では、外側の外方部材20aの半径方向部20a2と内側の外方部材20bの半径方向部20b2およびこれに対向する内方部材10の側面12、13を軸線Hに対して直角に形成したものを示したが、これに限らず、半径方向部20a2、半径方向部20b2およびこれに対向する側面12、13を円錐状に傾斜して形成することもできる。
図5に本実施形態の流体動圧軸受装置4を組み込んだファンモータ1を示す。このファンモータ1は、パソコンやOA機器などの内部で発生する熱を外部へ排出し、内部を冷却するために使用されるもので、回転軸2を回転自在に非接触支持する流体動圧軸受装置4と、回転軸2に取り付けられたファン3と、半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル50およびロータマグネット51と、ケース52とを備えている。ステータコイル50はケース52のハウジング部53の外周に取り付けられ、ロータマグネット51はファン3の内周に取り付けられる。ケース52のハウジング部53に流体動圧軸受装置4が組み込まれている。このように構成されたファンモータ1において、ステータコイル50に通電すると、ステータコイル50とロータマグネット51との間の磁力によりロータマグネット51が回転し、これに伴って、ファン3が回転軸2と一体に回転する。
流体動圧軸受装置4は、外方部材20の両内側面22、23の軸方向間に内方部材10が設けられるため、外方部材20の両内側面22、23と内方部材10の両側面12、13とが軸方向に係合することにより、外方部材20の内周から内方部材10の抜けが規制される(図1参照)。これにより、内方部材10および外方部材20の分離を防止して流体動圧軸受装置4を一体的に扱うことができるため、回転軸2やハウジング部53への取り付けがしやすくなる。
次に、第1の実施形態の変形例を図6に示す。前述した第1の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して重複説明は省略する。以下の変形例および実施形態においても同様とする。
この変形例では、スラスト方向の動圧溝22a、23aが、外側の外方部材20aの半径方向部20a2の内側面22と内側の外方部材20bの半径方向部20b2の内側面23に、それぞれ形成されている。そして、内方部材10の突出部10aの両側面12、13は、凹凸のない平滑な面で形成されている。スラスト方向の動圧溝22a、23aは、例えば、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bを板材からプレス加工により成形する際に、プレス加工により形成される。したがって、この動圧溝22a、23aは高精度に形成できる。動圧溝12a、13aの形状は、図2の(a)および(c)に示すものと同様である。その他の部分は、第1の実施形態と同様である。
次に、第1の実施形態の第2の変形例を図7に示す。この変形例では、ラジアル方向の複数列の動圧溝29a1、29a2が、内側の外方部材20bのラジアル軸受面29Rに形成されている。そして、内方部材10の突出部10aのラジアル軸受面11R1、11R2は、凹凸のない平滑な面で形成されている。ラジアル方向の動圧溝29a1、29a2は、例えば、内側の外方部材20bを板材からプレス加工により成形する際に、プレス加工により形成される。したがって、この動圧溝29a1、29a2は高精度に形成できる。動圧溝29a1、29a2の形状は、図2の(b)に示すものと同様である。その他の部分は、第1の実施形態と同様である。
図8に第1の実施形態の第3の変形例を示す。この変形例では、ラジアル方向の複数列の動圧溝29a1、29a2とスラスト方向の動圧溝22a、23aの両方が外方部材20に形成されている。そして、内方部材10の突出部10aのラジアル軸受面11R1、11R2とスラスト軸受面12T、13Tは、いずれも凹凸のない平滑な面で形成されている。ラジアル方向の動圧溝29a1、29a2およびスラスト方向の動圧溝22a、23aは、いずれも、例えば、外側の外方部材20a、内側の外方部材20bを板材からプレス加工により成形する際に、プレス加工により形成される。したがって、この動圧溝29a1、29a2、22a、23aは高精度に形成できる。動圧溝29a1、29a2、22a、23aの形状は、図2の(a)、(b)、(c)に示すものと同様である。その他の部分は、第1の実施形態と同様である。
次に、本発明の第2の実施形態を図9に基づいて説明する。図9(a)は、この実施形態の流体動圧軸受装置4の縦断面図であり、図9(b)は、図9(a)のA−A線の横断面図である。図9(a)に示すように、内側の外方部材20bの円筒部20b1の外周面27の開口端部に凸部27aが設けられている。凸部27aは、図9(b)に示すように、内側の外方部材20bの円筒部20b1の外周面27に、円周方向の8箇所に形成されている。この凸部27aが、外側の外方部材20aの円筒部20a1の内周面21に圧入される。そして、スラスト軸受隙間を設定した状態で凸部27aにより仮固定され、接着剤45を介在させて固定されている。凸部27aが外側の外方部材20aの円筒部20a1の内周面21に部分的に圧入される状態になるので、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bの精度が損なわれない。なお、凸部27aは、内側の外方部材20bの円筒部20b1の外周面27に8箇所形成したが、凸部27aの数は3個以上であれば、適宜の数とすることができ、凸部27aの形状は丸い突起に限ることなく、軸方向に延びる形状なども可能である。また、凸部は、外側の外方部材20aの円筒部20a1の内周面21に形成することもできる。要するに、凸部は、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bの精度が損なわない範囲で圧入できるものであって、スラスト軸受隙間を設定した状態で凸部により仮固定されるものであれば、どのような形態であっても良い。その他の部分は、第1の実施形態と同様である。また、動圧溝の形成形態は、本実施形態のものに限らず、前述した第1の実施形態の第1〜第3の変形例のいずれの形成形態であってもよい。
次に、本発明の流体動圧軸受装置の組立方法を図10〜12に基づいて説明する。この組立方法では、第2の実施形態の流体動圧軸受装置を示すが、第1の実施形態およびその変形例でも同様となる。
図10に示す隙間設定装置は、固定治具Fとこの固定治具Fの内側に配置され上下方向に移動可能な移動治具Gとから構成される。固定治具Fは、載置面30、ガイド面34および移動治具Gと摺動自在に嵌合する内周面35を有する。移動治具Gは、肩面36、ガイド面37および固定治具Fと摺動自在に嵌合する外周面38を有する。この隙間設定装置の外で、内方部材10を外側の外方部材20aと内側の外方部材20bの中に収容し、スラスト軸受隙間Tのない状態まで内側の外方部材20bを外側の外方部材20aに対して相対的に押し込む。この状態の外側の外方部材20a、内側の外方部材20b、内方部材10のセットを、図10に示すように、固定治具Fおよび移動治具Gに載置する。すなわち、内方部材10のスリーブ部10bの内周面10cを移動治具Gのガイド面37に嵌合させた後、外側の外方部材20a、内側の外方部材20b、内方部材10のセットを下方に挿入し、固定治具Fのガイド面34に嵌合させて、さらに下方に挿入し、外側の外方部材20aの半径方向部20a2の外側面を載置面30に当接させて設置する。このとき、移動治具Gは下方に後退している。
その後、移動治具Gを上昇させ、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bとの間にスラスト軸受隙間Tがゼロの状態の内方部材10のスリーブ部10bの下端面に移動治具Gの肩面36を当接させる。この位置を基準位置として、図11に示すように、移動治具Gをさらに上昇させて内方部材10を上方へ移動させ、凸部27aを介して圧入されていた外側の外方部材20aから内側の外方部材20bを離隔させる。外側の外方部材20aの内側面22と内方部材10の突出部10aとの間の隙間が両側のスラスト軸受隙間Tの合計量Δとなる位置で止め、隙間設定が終了する。
この組立方法では、固定治具F、移動治具Gからなる隙間設定装置外で、外側の外方部材20a、内側の外方部材20b、内方部材10をセットし、仮固定することができる。そして、固定治具F、移動治具Gからなる隙間設定装置では隙間設定のみを行うので、作業性がよい。
以上のようにして、スラスト軸受隙間Tが設定され、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bとが仮固定された状態で、図12に示すように、ノズル40により接着剤を外側の外方部材20aと内側の外方部材20bの嵌合部に注入する。外側の外方部材20aの円筒部20a1の端面の内周面21に面取り部28を設けているので、接着剤の注入がしやすい。その後、焼成して接着剤を固化する。嫌気性の接着剤など焼成を省略できる接着剤を用いてもよい。あるいは、先に接着剤を塗布してからスラスト軸受隙間Tを設定してもよい。いずれの場合でも、外側の外方部材20aと内側の外方部材20bとが仮固定されているので、設定されたスラスト軸受隙間Tを維持するための特殊な治具は不要であり、作業性が向上する。
組み立てられた内方部材10と外方部材20との間に、焼結金属製の内方部材10の内部気孔を含めて、潤滑油が注入される。その後、流体動圧軸受装置4の使用環境で想定される最高温度(上限)を超える設定温度まで加熱し、このときの熱膨張によりスラスト軸受隙間Tの内径側端部から溢れ出した潤滑油を拭き取る。その後、常温まで冷却することにより潤滑油が収縮し、油面が軸受内部側(外径側)に後退して、シール空間S1、S2に保持される。これにより、想定される温度範囲内であれば、熱膨張により潤滑油が漏れ出すことはない。以上により、流体動圧軸受装置4が完成する。
以上の実施形態では、動圧溝11a1、11a2、12a、13a、22a、23a、29a1、29a2をヘリングボーン形状で構成したが、スパイラル形状、ステップ形状、円弧形状など適宜の動圧溝で構成することができる。また、ラジアル軸受面に動圧溝11a1、11a2、および29a1、29a2を軸方向に複数列で形成する例として、2列のものを示したが、軸方向に3列、又はそれ以上の列で形成しても良い。
1 ファンモータ
2 回転軸
3 ファン
4 流体動圧軸受装置
10 内方部材
10a 突出部
10b スリーブ部
11a1 動圧溝
11a2 動圧溝
11R1 ラジアル軸受面
11R2 ラジアル軸受面
12a 動圧溝
12T スラスト軸受面
13a 動圧溝
13T スラスト軸受面
20 外方部材
20a 外側外方部材
20b 内側外方部材
21 内周面
22a 動圧溝
22T スラスト軸受面
23a 動圧溝
23T スラスト軸受面
27a 凸部
29a1 動圧溝
29a2 動圧溝
29R ラジアル軸受面
40 ノズル
44 識別溝
F 固定治具
G 移動治具
H 軸線
R ラジアル軸受隙間
T スラスト軸受隙間

Claims (22)

  1. ラジアル軸受面とその両端に形成したスラスト軸受面を備えた外方部材と、この外方部材の内側に配置され、前記ラジアル軸受面とスラスト軸受面のそれぞれに対向するラジアル軸受面とスラスト軸受面を備えた内方部材とからなり、前記外方部材と内方部材のラジアル軸受面間にラジアル軸受隙間を形成し、かつスラスト軸受面間にスラスト軸受隙間を形成し、これらの軸受隙間に潤滑油を介在させた流体動圧軸受装置において、
    前記外方部材が外側の外方部材と内側の外方部材の2つの部材からなり、当該2つの外方部材は、いずれも円筒部と半径方向部とが一体材料で形成されており、前記円筒部を嵌合して固定したものであって、前記外方部材と内方部材のいずれか一方のラジアル軸受面に複数列の動圧溝を形成したことを特徴とする流体動圧軸受装置。
  2. 前記外方部材が板材のプレス加工により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体動圧軸受装置。
  3. 前記内方部材が焼結金属からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体動圧軸受装置。
  4. 前記焼結金属を銅鉄系とし、銅の配合比率が10〜80%であることを特徴とする請求項3に記載の流体動圧軸受装置。
  5. 前記焼結金属は、少なくともラジアル軸受面の表面開孔率が2〜20%であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の流体動圧軸受装置。
  6. 前記内方部材のラジアル軸受面に前記複数列の動圧溝が形成されていると共に、前記内方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  7. 前記内方部材のラジアル軸受面に前記複数列の動圧溝が形成されていると共に、前記外方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  8. 前記外方部材のラジアル軸受面に前記複数列の動圧溝が形成されていると共に、前記外方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  9. 前記外方部材のラジアル軸受面に前記複数列の動圧溝が形成されていると共に、前記内方部材のスラスト軸受面に動圧溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  10. 前記ラジアル軸受面に形成される動圧溝が2列であるを特徴とする請求項1および請求項6〜9のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  11. 前記動圧溝がヘリングボーン形状であることを特徴とする請求項1および請求項6〜10のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  12. 前記外側の外方部材と内側の外方部材の縦断面形状がいずれも略L字形状であり、内側の外方部材の円筒部内周面にラジアル軸受面が形成され、半径方向部の内側面にスラスト軸受面が形成されるとともに、外側の外方部材の半径方向部の内側面にスラスト軸受面が形成され、外側の外方部材の円筒部内周面に内側の外方部材の円筒部外周面が嵌合されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  13. 前記外側の外方部材の円筒部内周面と内側の外方部材の円筒部外周面の少なくとも一つに仮固定のための凸部を設けたことを特徴とする請求項12に記載の流体動圧軸受装置。
  14. 前記仮固定のための凸部を、円周方向の少なくとも3箇所に設けたことを特徴とする請求項13に記載の流体動圧軸受装置。
  15. 前記流体動圧軸受装置の外表面に回転方向を識別するための表示を設けたことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  16. 前記外表面に設けた回転方向を識別するための表示を、前記流体動圧軸受装置の内方部材の端面に形成した識別溝としたことを特徴とする請求項15に記載の流体動圧軸受装置。
  17. 前記流体動圧軸受装置において、内部に潤滑油を入れた後、使用温度範囲を超える温度で油量調整が施されていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  18. 前記内方部材の少なくとも端面に封孔処理が施されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  19. 前記内方部材の少なくとも端面に撥油剤が塗布されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の流体動圧軸受装置を組み込んだファンモータ。
  21. 外方部材が外側の外方部材と内側の外方部材の2つの部材からなり、内側の外方部材の円筒部内周面にラジアル軸受面が形成され、半径方向部の内側面にスラスト軸受面が形成されると共に、外側の外方部材の半径方向部の内側面にスラスト軸受面が形成されており、前記外側および内側の外方部材の内側に、ラジアル軸受面とスラスト軸受面を備えた内方部材が配置され、前記外方部材と内方部材のいずれか一方のラジアル軸受面に複数列の動圧溝が形成された構成とし、外側の外方部材の円筒部内周面に内側の外方部材の円筒部外周面が嵌合されてなる流体動圧軸受装置の組立方法であって、前記外側の外方部材の中に、内方部材および内側の外方部材を挿入し、前記内方部材の両側のスラスト軸受面を外側の外方部材のスラスト軸受面と内側の外方部材のスラスト軸受面のそれぞれに当接させた後、前記内方部材を外側の外方部材から前記スラスト軸受隙間の合計量だけ隔離させてスラスト軸受隙間を設定し、その状態で仮固定したことを特徴とする流体動圧軸受装置の組立方法。
  22. 前記組立方法によりスラスト軸受隙間を設定した状態で仮固定された流体動圧軸受装置の外方部材の嵌合部に、接着剤を注入し硬化させたことを特徴とする請求項21に記載の流体動圧軸受装置の組立方法。
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