JP2012069773A - ロータリージョイント - Google Patents

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雅久 境
Tadashi Aizawa
忠 相澤
Takeyoshi Sasao
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Abstract

【課題】 低回転抵抗で、低コストで、組み立てが容易で、構成自由度が高く、高感度かつ高安定性のロータリージョイントを提供すること。
【解決手段】 ロータリージョイント5は、固定ユニット2と、回転中心軸CL1周りに回転する回転ユニット3と、前記回転ユニット3から前記固定ユニット2に信号光を伝送する第1信号伝送部53と、前記固定ユニット2から前記回転ユニット3に信号光を伝送する第2信号伝送部55とを備えている。前記第1信号伝送部53が、第1回転側発光部34と、第1回転側反射部36と、第1固定側受光部32と、第1遮光部材29とを有している。前記第2信号伝送部55が、第2固定側発光部31と、第2固定側反射部33と、前記第2回転側受光部35と、第2遮光部材28とを有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、ロータリージョイントに関し、特に、一軸を中心にして相対的に回転する二部位間で光信号によるデータ伝送をするロータリージョイントに関する。
大きな角度で回転する回転部を有する装置(例えば、電動監視カメラや、独立したカメラ又は独立した表示装置が備え付けられた電動回転雲台など)がある。カメラが備え付けられた電動回転雲台では、カメラが備えられた回転部が固定部に対して回転しつつ映像系及び制御系の信号伝送と、固定部から回転部に電力伝送とを行う構造が採用されている。また、表示装置(ディスプレイなど)が備え付けられた電動回転雲台では、表示装置が備えられた回転部が固定部に対して回転しつつ、固定部から回転部に映像系及び制御系の信号伝送と電力転送とを行う構造が採用されている。カメラの全周撮影や表示装置の全周視聴を実現するために重要な機能(何回転でも同一方向に連続回転可能な機能)は有線接続では実現できない。このため、スリップリングと呼ばれるブラシなどの接点と導電リングとの摺動接触機構が用いられる。
また、固定部と回転部との間で信号及び電力の伝送機構に加えて、歯車やベルトのような動力伝達機構を利用してステッピングモータによって回転部を回転駆動させる駆動機構も採用される。また、高精度な停止精度や滑らかな回転を必要とする場合には、動力伝達機構を必要としない直接駆動モータを用いる駆動機構もある。これらの摺動接触機構及び駆動機構によって、信号伝送の中断のない、回転軸を中心として360°以上の連続回転が提供される(下記特許文献1)。
しかし、上述した摺動接触機構による信号・電力の伝送機構では、回転駆動時の摺動接触抵抗が回転負荷として常に負荷される。また、回転部がカメラや表示装置を備える場合、電源供給に加えて、映像信号や制御信号も伝送する必要があり、5ch(チャンネル)〜9ch分のスリップリングが必要になる。さらに、カメラのチルト駆動用モータも用いる場合、スリップリング(チャンネル)はさらに必要になる。
このように摺動接触部が多いと、ブラシの取り付け状態や導電リング表面状態によって摺動接触状態に大きなばらつきが生じる。このばらつきが回転抵抗の大きなばらつきに繋がり、モータ制御が難しくなる。また、摺動接触抵抗が常に作用するので、モータの必要トルク(起動トルクを含む)が増加してコストの上昇を招いたり、消費電力の増加を招く。さらに、摺動接触部が多いと、複数セット(チャンネル)のブラシ及びリングを同時に扱う必要があるので、組み立て性やメンテナンス性が良好とは言えず、これらの作業時の脱着でブラシが変形して接触不良を起こすおそれもある。
これらを解決する従来技術として、摺動接触による信号伝送に代えて、回転部(又は固定部)に設けられた発光素子(LED:発光ダイオードなど)から出射した光を、透明プラスチックなどの導光管内を伝搬させて、固定部(又は回転部)に設けられた受光素子(PD:フォトダイオードなど)に入射させることで、回転部から固定部(又は固定部から回転部)への信号伝送を、非接触光伝送によるロータリージョイントもある(下記特許文献2)。
このようなロータリージョイントでは、信号伝送の中断のない、360°以上の連続回転に加えて、低回転負荷・低トルク・低消費電力が提供され、かつ、モータ制御が容易となる。また、このようなロータリージョイントは、組立性やメンテナンス性が比較的良好である。
特許第3820035号公報 特開2009−205118号公報
しかしながら、特許文献1に記載の摺動接触機構の課題を解消する特許文献2に記載のロータリージョイントでは、発光素子から出射された光の放射強度分布が、導光管の存在によって偏る場合があった。また、導光管の存在によって、ロータリージョイントの回転位置に応じて信号伝送に変動が生じる場合もあった。そこで、更なる改良が望まれていた。
従って、本発明の目的は、ロータリージョイントを搭載する機器の構成・形状が異なる場合でも、光伝送部の送受光部を任意の距離で自由に配置・構成でき、かつ、低回転抵抗で、低コストで、組み立てが容易で、構成自由度が高く、高感度かつ高安定性のロータリージョイントを提供することを目的とする。
本発明のロータリージョイント(5)は、固定ユニット(2)と、回転中心軸(CL1)を中心として前記固定ユニット(2)に対し回転可能に設けられた回転ユニット(3)と、前記回転中心軸(CL1)に沿って、前記回転ユニット(3)から前記固定ユニット(2)に信号光を伝送する第1信号伝送部(53)と、前記回転中心軸(CL1)に沿って、前記固定ユニット(2)から前記回転ユニット(3)に信号光を伝送する第2信号伝送部(55)とを備えている。前記第1信号伝送部(53)は、前記回転ユニット(3)に設けられた第1回転側発光部(34)と、前記第1回転側発光部(34)からの出射光を前記回転中心軸(CL1)に沿って反射させる第1回転側反射部(36)と、前記固定ユニット(2)に設けられた第1固定側受光部(32,320)と、前記第1回転側発光部(34)からの前記出射光の前記回転ユニット(3)に設けられた第2回転側受光部(35)への入射を防止する第1遮光部材(29)とを有している。前記第2信号伝送部(55)は、前記固定ユニット(2)に設けられた第2固定側発光部(31)と、前記第2固定側発光部(31)からの出射光を前記回転中心軸(CL1)に沿って反射させる第2固定側反射部(33)と、前記回転ユニット(3)に設けられた前記第2回転側受光部(35,350)と、前記第2固定側発光部(31)からの前記出射光の前記第1固定側受光部(32)への入射を防止する第2遮光部材(28)とを有している。
ここで、前記第1信号伝送部(53)が、前記第1回転側反射部(36)からの反射光を前記回転中心軸(CL1)から外方に向けてさらに反射させる、前記固定ユニット(2)に設けられた第1固定側反射部(37)をさらに有し、前記第2信号伝送部(55)が、前記第2固定側反射部(33)からの反射光を前記回転中心軸(CL1)から外方に向けてさらに反射させる、前記回転ユニット(3)に設けられた第2回転側反射部(38)をさらに有している、ことが好ましい。
また、前記第1回転側反射部(36)が、前記第1遮光部材(29,36)としても機能し、前記第2固定側反射部(33)が、前記第2遮光部材(28,33)としても機能することが好ましい。
さらに、前記第2回転側反射部(38)が、前記第1遮光部材(29,38)としても機能し、前記第1固定側反射部(37)が、前記第2遮光部材(28,37)としても機能することが好ましい。
また、前記第1回転側反射部(36)、前記第1固定側反射部(37)、前記第2固定側反射部(33)、及び、前記第2回転側反射部(38)が、それぞれ個別に取り替え可能に設けられていることが好ましい。
あるいは、前記第1回転側反射部(36)と前記第2回転側反射部(38)とが一体的に設けられ、かつ、前記第1固定側反射部(37)と前記第2固定側反射部(33)とが一体的に設けられていることが好ましい。
また、前記固定ユニット(2)に設けられた、前記第1固定側受光部(32)、前記第2固定側発光部(31)、及び、前記第2固定側反射部(33)を含む厚みが、前記第2遮光部材(28)の厚みと等しく、前記回転ユニット(3)に設けられた、前記第1回転側発光部(34)、前記第2回転側受光部(35)、及び、前記第1回転側反射部(36)を含む厚みが、前記第1遮光部材(29)の厚みに等しいことが好ましい。
また、前記固定ユニット(2)に設けられた中空状の固定子(63)、及び、前記回転ユニット(3)に設けられた中空状の回転子(65)を備えた、前記回転ユニット(3)を回転駆動するモータ(20)と、電磁誘導によって前記固定ユニット(2)と前記回転ユニット(3)との間で電力を伝送する中空状の電力伝送ユニット(57)とのうちの少なくとも一つを有していることが好ましい。
さらに、前記モータ(20)が、直接駆動モータであることがさらに好ましい。
本発明によれば、固定ユニットとこの固定ユニットに対して回転する回転ユニットとを備えて構成されているロータリージョイントにおいて、導光管などの光学部材を介することなく、空間伝搬で信号伝送を行う。このため、回転駆動時も含め、高感度かつ安定的な信号受信を行うことができる。また、ロータリージョイントを搭載する機器の構成や形状が異なる場合でも、光伝送部の送受光部を任意の距離で自由に配置でき、また、回転ユニットの回転抵抗を小さくすることができる。さらに、組み立てが容易になる。
実施形態の直接駆動ロータリージョイントを備える回転カメラの構成例を表す断面図である。 他の構成例を表す断面図である。 実施形態の直接駆動ロータリージョイントを備える表示装置の構成例を表す断面図である。 第1実施形態の直接駆動ロータリージョイントの構造を表す断面図である。 直接駆動ロータリージョイントの電力伝送部の構造を示す斜視図である。 第2実施形態の直接駆動ロータリージョイント(薄型化)の構造を表す断面図である。 第3実施形態の直接駆動ロータリージョイント(緩衝機構:皿バネ)の構造を表す断面図である。 緩衝機構の要部断面図及び平面図である。 (a)は緩衝機構の第1変形例の要部平面図であり、(b)は緩衝機構の第2変形例の要部平面図である。 緩衝機構(クッション材)の第3変形例の要部平面図である。 第4実施形態の直接駆動ロータリージョイント(緩衝機構:フェライト形状)の構造を表す断面図である。 第5実施形態の直接駆動ロータリージョイント(緩衝機構:コイルスプリング)の構造を表す断面図である。 上記実施形態の直接駆動ロータリージョイントのDDモータの回転子及び固定子の断面図である。 DDモータの回転子及び固定子の変形例の断面図である。 直接駆動ロータリージョイントの具体的構造を表す断面図である。 LEDミラー角度と光束重心位置のずれとの関係を示すグラフである。 第6実施形態の直接駆動ロータリージョイント(PD直接受光)の構造を表す断面図である。
図1は、直接駆動ロータリージョイント5を備えた回転カメラ1の概略構成を示す断面図である。回転カメラ1は、部屋の天井51などの静止した物体に一体的に取り付けられる固定部(固定ユニット)2と、この固定ユニット2に対し所定の軸(例えば鉛直方向に延びている軸)CL1を回転中心にして回転する回転部(回転ユニット)3とを備えて構成されている。
回転カメラ1のカメラヘッド4は、回転ユニット3の筐体の一部である透明ドーム6の内部で、パン回転(軸CL1を中心とする回転)とチルト回転(軸CL1に直交する軸CL2を中心とする回転)とを行えるよう構成されている。パン回転については、カメラヘッド4は、ロータリージョイント5によって一方向に連続回転可能である。また、ロータリージョイント5では、固定ユニット2に対する回転ユニット3の回転中心軸CL1と、カメラヘッド4の回転中心軸とは一致している。さらに、ロータリージョイント5では、固定ユニット2からの回転ユニット3への電力供給と、双方向信号伝送とが行われる。
図2は、ロータリージョイント5を備えた回転雲台71と、回転雲台71に取り付けられたカメラ72の概略構成(他の構成例)を示す断面図である。回転雲台71は、固定部(固定ユニット)2と、この固定ユニット2に対して所定軸(例えば鉛直軸)を回転中心として回転する回転部(回転ユニット)3とを備えて構成されている。固定部2は、三脚、部屋の床、あるいは、天井51などの静止体に取り付けられる。
カメラ72は、回転ユニット3の筐体の一部に取り付けられており、パン回転(軸CL1を中心とする回転)のみを行える。カメラ72のパン回転については、ロータリージョイント5によって一方向に連続回転可能である。また、ロータリージョイント5では、固定ユニット2に対する回転ユニット3の回転中心軸CL1と、カメラ72の回転中心軸とは一致している。さらに、ロータリージョイント5では、固定ユニット2からの回転ユニット3への電力供給と、双方向信号伝送とが行われる。
図3は、ロータリージョイント5を備えた回転雲台71と、回転雲台71に取り付けられた表示装置(ディスプレイなど)73の概略構成を示す断面図である。回転雲台71は、固定部(固定ユニット)2と、この固定ユニット2に対して所定軸(例えば鉛直軸)を回転中心として回転する回転部(回転ユニット)3とを備えて構成されている。固定部2は、三脚、部屋の床、あるいは、天井51などの静止体に取り付けられる。
表示装置73は、回転ユニット3の筐体の一部に取り付けられており、パン回転(軸CL1を中心とする回転)のみを行える。表示装置73のパン回転については、ロータリージョイント5によって一方向に連続回転可能である。また、ロータリージョイント5では、固定ユニット2に対する回転ユニット3の回転中心軸CL1と、表示装置73の回転中心軸とは一致している。さらに、ロータリージョイント5では、固定ユニット2からの回転ユニット3への電力供給と、双方向信号伝送とが行われる。
図4は、ロータリージョイント5の概略構成(第1実施形態)を示す断面図である。ロータリージョイント5では、第1信号伝送部53によって、カメラヘッド4からの映像信号などが回転ユニット3から固定ユニット2に伝送される。また、第2信号伝送部55によって、パン駆動部8a、チルト駆動部8b、及び、カメラヘッド4の制御信号などが固定ユニット2から回転ユニット3に伝送される。
図3に示される表示装置73を搭載した場合では、第1信号伝送部53によって、制御信号などが回転ユニット3から固定ユニット2に伝送される。また、第2信号伝送部55によって、表示装置73への映像信号などが固定ユニット2から回転ユニット3に伝送される。これらの信号伝送には、光信号が使用される。
また、ロータリージョイント5では、電磁誘導を利用する電力伝送ユニット57によって、固定ユニット2から回転ユニット3に電力が供給(伝送)される。電力伝送ユニット57では、巻き線11a、11bを備える2つのフェライトコア10(10a、10b)が対向し配置されている。2つのフェライトコア10a、10bの間には、わずかなギャップ(隙間)G1が形成されている。
回転ユニット3側に固定された回転ユニット側フェライトコア10aと固定ユニット2側に固定された固定ユニット側フェライトコア10bとは、数十ミクロンから数百ミクロンのギャップG1を維持しつつ、回転軸CL1を回転中心として相対的に回転する。固定ユニット側フェライトコア10bに設けられた巻き線11bは、固定ユニット側回路と接続されている。同様に、回転ユニット側フェライトコア10aに設けられた巻き線11aは、回転ユニット側回路に接続されている。
フェライトコア10は、肉厚の円筒形状に形成されており、中心に貫通孔(その中心軸が軸CL1と一致する円柱状の貫通孔)が形成されている。DDモータ(ダイレクト駆動モータ)20の中央シャフト(回転シャフト)21も、円筒形状に形成されており、中空構造を有している。各信号伝送部53、55は、フェライトコア10の貫通孔と、中央シャフト21の回転中心軸(軸CL1と一致する回転中心軸)周りの空間とを利用して、光伝送を行う。
回転カメラ1やカメラ72が搭載される場合、カメラヘッド4(カメラ72)を備える回転ユニット3側から固定ユニット2側ヘ送られる信号、例えば、カメラヘッド4(カメラ72の映像信号は、パラレル→シリアル変換部7(図1〜図3参照)で、シリアルデータに変換される。変換されたシリアルデータは、回転ユニット3側の発光部としての回転側LED34から、光信号として出射される。
回転側LED34から出射された光は、出射光軸前方に配置された回転側LEDミラー36で反射され、中央シャフト21の内部に入射される。中央シャフト21に入射された光の一部は、固定側PDミラー37で反射され、反射光軸前方に配置された受光部としての固定側PD32に入射される。この後、固定側PD32に入射されたシリアルデータの光信号は、シリアル→パラレル変換部9(図1〜図3参照)で、パラレルデータに変換される。
一方、固定ユニット2側から回転ユニット3側へ送られる信号(例えば、制御信号)は、パラレル→シリアル変換部7(図1〜図3を参照)で、シリアルデータに変換される。変換されたシリアルデータは、固定ユニット2側の発光部としての固定側LED31から、光信号として出射される。
固定側LED31から出射された光は、出射光軸前方に配置された固定側LEDミラー33で反射され、中央シャフト21の内部に入射される。中央シャフト21に入射された光の一部は、回転側PDミラー38で反射され、反射光軸前方に配置された受光部としての回転側PD35に入射される。この後、回転側PD35に入射されたシリアルデータの光信号は、シリアル→パラレル変換部9(図1〜図3参照)で、パラレルデータに変換される。
回転ユニット3から固定ユニット2への光伝送、及び、固定ユニット2から回転ユニット3への光伝送は、空間伝送であり、本実施形態では、伝送速度125Mbpsで伝送する。なお、本実施形態では、発光部にLEDを用いて伝送速度125Mbpsで伝送したが、発光部にレーザを用いてさらに高速な伝送を行うこともできる。
具体的には、レーザとして、端面発光型の半導体レーザや面発光型の半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を用いる。これらの半導体レーザは、1/eの拡がり角として全角10~35度の制限された放射角度を有しており、特別な光学系(レンズなど)を設けてレーザ光を絞ることなく、高い放射強度分布によって高効率な伝送を行うことができる。レンズなどの光学系でさらに放射角度を狭めることによって、さらに高い放射強度分布を得ることもできる。
また、半導体レーザは、LEDと比較して高速応答性に優れ、125Mbpsを超える数Gbpsから数十Gbpsの伝送速度を得ることができる。これにより、125Mbpsオーダーの伝送(100Mイーサネット(登録商標)など)から、ギガビット級の映像データの伝送(フルハイビジョン映像の非圧縮伝送など)や、ギガビット級のデータ伝送(ギガイーサネット(登録商標)など)を実現できる。
図5は、フェライトコア10(10a、10b)の実装構造を示す断面図である。図5に示されるように、導電巻き線11a、11bが、フェライトコア10(10a、10b)の円環状凹部にそれぞれ内蔵されている。中心に貫通孔が形成されたフェライトコア10(10a、10b)が、回転ユニット3及び固定ユニット2にそれぞれ設けられて、互いに対向している。本実施形態では、約500μmのギャップG1(図4参照)が、フェライトコア10(10a、10b)の間に形成されている。フェライトコア10(10a、10b)の中心軸は、回転軸CL1と一致している。
図6は、薄型化されたロータリージョイント5aの概略構成構造(第2実施形態)を示す断面図である。ロータリージョイント5aでは、DDモータ20の中央シャフト21が太くされ、非接触電力伝送部(電力伝送ユニット57や各信号伝送部53、55)が中央シャフト21の内部に配設されている。
図4に示されるロータリージョイント5では、フェライトコア10の下方に中央シャフト21が配置されたが、図6に示されるロータリージョイント5aは、中央シャフト21の中空部分に電力伝送部(フェライトコア10)が収納されている。このため、ロータリージョイント5a全体を薄型化できる(図6中の上下寸法を小さくできる)。また、特別な光学部材を介することなく非接触の空間伝送で信号伝送を行うので、薄型化に際して、新たな構成変更や、部品の追加・変更を行うことなく、光伝送部の柔軟な配置が可能である。
また、薄型化によって、LEDミラー及びPDミラーの反射面の角度や、LED及びPDの配置角度をわずかに変更するだけで、大幅なPD受光感度の増加が期待できる。また、受信回路の簡略化、低消費電力化、LEDの出力低減に伴う低消費電力化、低消費電力化に伴う発熱量低減、信頼性向上(長寿命化など)が、安価に、容易に実現され得る。
上述した実施形態のフェライトコア10は、図5に示されるように、固定ユニット2及び回転ユニット3で同形状のものが用いられている。しかし、フェライトコア10は、異なる形状のものであってもよい。また、導電巻き線11の材質・直径・巻き数などを、伝送する電力仕様に応じて異なるものにしてもよい。
また、上述した実施形態では、フェライトコア10の中心軸と回転軸CL1とが一致しているので、回転側フェライトコア10aが固定側フェライトコア10bに対して回転しても位置関係は変わらず、非接触で電力を伝送できる。しかし、上述したようにフェライトコア10a、10b間のギャップG1は500μmであり、かつ、フェライトコア10は酸化鉄を主原料とする磁器であり、割れ易い。このため、回転ユニット3から伝わる衝撃や振動によってフェライトコア10が割れないようにする必要がある。
図7は、図4に示されるロータリージョイント5において、固定ユニット2の上部セクション69と下部セクション67との間に緩衝機能部材40を設けたものである(第3実施形態)。回転ユニット3と固定ユニット2とはロータリージョイント5bのみで繋がっているので、回転ユニット3の振動や衝撃などは、ロータリージョイント5bを介して固定ユニット2に伝わる。振動や衝突によるエネルギーを逃がす緩衝機構がない場合、回転ユニット3の振動や衝撃によって回転側フェライトコア10aと固定側フェライトコア10bとが互いに衝突して、フェライトコア10に割れや欠けが生ずる恐れがある。そこで本実施形態では、固定ユニット2の取り付け部に緩衝機能部材40を設けて、フェライトコア10同士の衝突による破損を防止する。緩衝機能部材40としては皿ばねが用いてられている。なお、皿バネを何枚か重ねて所望の緩衝性能を引き出してもよい。緩衝機能部材40は、他に、硬質ゴムのように弾性のあるクッション材で作ったワッシャー形状のものでもよい。
図8は、緩衝機能部材40の配置例を示している。図8の上部はロータリージョイント5bの筐体取付部の断面を示しており、下部は取付部のフランジ形状を下方から見た平面図である。回転軸CL1を中心に様々な方向に振動や衝撃が加わっても回転ユニット3の動きを均一に受けられるように、緩衝機能部材40が中心軸CL1に対して均等な角度で配置されている。図8では、緩衝機能部材40が四つ設けられているが、図9(a)のように二つ設けられたり(第1変形例)、図9(b)のように三つ設けられてもよい(第2変形例)。
図10は、図8や図9とは異なる緩衝機能部材40の配置例を示している(第3変形例)。板状で円環状の緩衝機能部材(クッション材)40を下部セクション67と同心円状に配置した図である。このようにすれば、回転軸CL1に対してどの方向に振動や衝撃が作用しても均一に緩衝できる。
図11は、保護部材41を設けてフェライトコア10a、10bの衝突を防止する構造例(第4実施形態)を示している。保護部材41は、フェライトコア10の外周に設けられている。保護部材41は、フェライトコア10の端面(ギャップG1の対向面)よりわずかに突出されている(図11中のΔt1)。このため、フェライトコア10よりも先に保護部材41同士が衝突する。本実施形態では、突出量Δt1は100μmである。また、保護部材41は、耐衝撃性などの機械的性質に優れる樹脂部品で形成されており、具体的には、POM(ポリアセタール)により形成されている。ただし、POM以外に、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)やHIPS(ハイインパクトポリスチレン)、PP(ポリプロピレン)などの機械的な強度に優れる材料(樹脂)で形成されてもよい。
図12は、コイルスプリング(圧縮コイルスプリング)42を設けて衝撃を吸収する構造例(第5実施形態)を示している。コイルスプリング42は、固定側フェライトコア10bを保持しており、フェライトコア10bが力を受けた時に衝撃を吸収する。本実施形態では固定ユニット2に衝撃吸収機構を設けて緩衝したが、回転ユニット3に衝撃吸収機構が設けられてもよいし、両方のユニット2,3に衝撃吸収機構が設けられてもよい。
コイルスプリング42の内部空間を光伝送に利用できるので、伝送路を阻害することなく、フェライトコア10の中心軸に沿って緩衝機能が付加され得る。本実施形態では、コイルスプリング42は、フェライト固定部43を介して固定側フェライトコア10bを下方向に付勢している。しかし、通常時には、ストッパー44によって、フェライトコア10a、10bは適正なギャップG1(500μm)を維持する。
以下、図4を参照しつつロータリージョイント5をさらに説明する。ロータリージョイント5は、上述したように、固定ユニット2、回転ユニット3、DDモータ20、電力伝送ユニット57、第1信号伝送部53、及び、第2信号伝送部55を備えている。固定ユニット2を構成する部材59が、部屋の天井などに締結部材(ボルトなど)で一体的に固定されることで、固定ユニット2が天井に固定される。
回転ユニット3は、ベアリング61を介して固定ユニット2に支持されており、軸CL1を中心にして固定ユニット2に対して回転可能である。DDモータ20は、固定ユニット2の下部に配設されている。DDモータ20の固定子63は、固定ユニット2に一体的に設けられており、その回転子65は、回転ユニット3に一体的に設けられている。DDモータ20が、回転ユニット3を回転駆動する。
DDモータ20は、減速機を用いて最終的な回転出力を得るのではなく、減速機を用いることなく最終的な回転駆動力を直接出力する。DDモータ20は、減速機を用いたモータに比べて、低回転で高トルクを発生する。また、減速機によるバックラッシュがないので、回転精度や停止精度を高精度にできる。
なお、回転子65の回転中心軸と回転ユニット3の回転中心軸CL1とは一致している。また、電力伝送ユニット57による回転子65への電力供給によって回転子65が回転駆動されるが、回転子65への電力供給に代えて(又は、加えて)、固定子63への電力供給によって回転子65が回転駆動されてもよい。なお、図4ではリング状の回転子65の外側にリング状の固定子63が離して設けられたが(図13)、リング状の回転子65とリング状の固定子63とが回転軸CL1の延伸方向(例えば上下方向)に対向されてもよい(図14)。
電力伝送ユニット57は、電磁誘導によって固定ユニット2と回転ユニット3との間で電力を伝送する(例えば、固定ユニット2から回転ユニット3へ電力を供給する)。電力伝送ユニット57は、フェライトコア10b(固定ユニット側構成部品)及びフェライトコア10a(回転ユニット側構成部品)を備えている。フェライトコア10bは、固定ユニット2の内部で、かつ、固定ユニット2の高さ方向の中間で、固定ユニット2に一体的に設けられている。一方、フェライトコア10aは、固定ユニット2の内部で、かつ、フェライトコア10bの下方(回転ユニット3の上方)で、回転ユニット3に一体的に設けられている。そして、上述したように、フェライトコア10aとフェライトコア10bとは、互いにわずかなギャップG1を隔てて非接触で対向されている。
次に、本発明の特徴部分である光伝送部について図4を参照しつつ詳しく説明する(ず6、図7、図11、及び、図12でも同様)。
[光伝送部の基本構成]
第1信号伝送部53は、固定ユニット2に設けられた固定ユニット側構成部品(固定側PD32、固定側PDミラー37、固定側ホルダ28など)と、回転ユニット3に設けられた回転ユニット側構成部品(回転側LED34、回転側LEDミラー36、回転側ホルダ29など)とを備えて構成されている。これらの固定ユニット側構成部品と回転ユニット側構成部品とは互いに非接触である(離れている)。回転中心軸CL1及びそのごく近傍で光(例えば、近赤外線;遠赤外線よりも波長の短い赤外線、可視光線、紫外線など)を通過させることで、回転ユニット3から固定ユニット2に信号(例えば、カメラヘッド4の映像信号など)を伝達する。
第2信号伝送部55は、固定ユニット2に設けられた固定ユニット側構成部品(固定側LED31、固定側LEDミラー33、固定側ホルダ28など)と、回転ユニット3に設けられた回転ユニット側構成部品(回転側PD35、回転側PDミラー38、回転側ホルダ29など)とを備えて構成されている。これらの固定ユニット側構成部品と前記回転ユニット側構成部品とは互いに非接触である(離れている)。回転中心軸CL1及びそのごく近傍で光を通過させることで、固定ユニット2から回転ユニット3に信号(例えば、カメラヘッド4の制御信号など)を伝達する。
[光伝送部の詳細構成]
第1信号伝送部53の回転側LED34は、回転中心軸CL1からオフセットされた位置に、その出射光軸を回転中心軸CL1に向けて、回転側ホルダ29に固定されている。回転側LEDミラー36は、回転側LED34と回転中心軸CL1との間に位置し、回転側LED34からの出射光を回転中心軸CL1に沿って反射する反射角度で、回転側ホルダ29に固定されている。
第1信号伝送部53の固定側PD32は、回転中心軸CL1からオフセットされた位置に、その入射光軸を回転中心軸CL1に向けて、固定側ホルダ28に固定されている。固定側PDミラー37は、固定側PD32と回転中心軸CL1との間に位置し、回転側LED34から出射されて回転側LEDミラー36で反射された回転中心軸CL1に沿う光を固定側PD32の入射光軸の方向に反射する反射角度で、固定側ホルダ28に固定されている。
同様に、第2信号伝送部55の固定側LED31は、回転中心軸CL1からオフセットした位置に、その出射光軸を回転中心軸CL1に向けて、固定側ホルダ28に固定されている。固定側LEDミラー33は、固定側LED31と回転中心軸CL1との間に位置し、固定側LED31からの出射光を回転中心軸CL1に沿って反射する反射角度で、固定側ホルダ28に固定されている。
第2信号伝送部55の回転側PD35は、回転中心軸CL1からはずれたところで、その入射光軸が回転中心軸CL1の方向となるように、回転側ホルダ29に固定されている。回転側PDミラー38は、回転側PD35と回転中心軸CL1との間に位置し、固定側LED31から出射されて固定側LEDミラー33で反射された回転中心軸CL1に沿う光を回転側PD35の入射光軸の方向に反射する反射角度で、回転側ホルダ29に固定されている。
[LED、PDに関して]
回転側LED34及び固定側LED31では、紫外線、可視光、又は、近赤外光を発光する発光素子が、プラスチックパッケージやメタルパッケージ(レンズ付き、又は、やレンズなし)に実装されている。回転側LED34及び固定側LED31の放射角は、半値全角で数度から80度である。
回転側LED34及び固定側LED31の放射角をより狭くして出射光の放射強度分布を上げることで、回転側LED34及び固定側LED31ペアとなる固定側PD32又は回転側PD35への到達光を高めることができる。また、回転側LED34及び固定側LED31のペアとなる固定側PD32又は回転側PD35以外への不要光を低減して前方に位置するペアではないPDへの妨害信号を低減することで、信号対ノイズ比を改善して性能向上を図ることができる。これらの結果、LED光出力が抑えられ、低消費電力化と機器の長寿命化が可能となる。
[ミラーの大きさ]
回転側LEDミラー36の大きさは、以下の条件(1)及び(2)を成立させ得る必要最小限の大きさとされる。(1)回転側LED34からの出射光が、必要十分に固定側PDミラー37に到達して、固定側PD32に入射される。(2)回転側LED34からの出射光のうち固定側PDミラー37に到達しない不要光が、背後に位置する回転側PD35に妨害光として入射するのを防ぐ。
回転側PDミラー38の大きさは、以下の条件(3)及び(4)を成立させ得る十分な大きさとされる。(3)回転側LEDミラー36による反射光を遮らない範囲で、ペアとなる固定側LED31の出射光をできるだけ多く回転側PD35に入射させる。(4)回転側LED34からの出射光のうち回転側LEDミラー36で反射されずに回転側LEDミラー36の周囲を通過した不要光が、背後に位置する回転側PD35に妨害光として入射するのを防ぐ。
特に、回転中心軸CL1の周囲に中央シャフト21などの構造物を有する場合は、回転側LED34の出射光のうち回転側LEDミラー36の周囲を通過して中央シャフト21に直接照射された光が、妨害光として前方に位置する回転側PD35に入射するのを防ぐように、回転側LEDミラー36又は回転側PDミラー38は、十分な大きさとして設定される。
固定側LEDミラー33及び固定側PDミラー37の大きさについても同様である。
[ミラーの位置]
回転側LEDミラー36の位置は、以下の条件(5)及び(6)を成立させ得るように、回転中心軸CL1にできるだけ近く配置される。(5)回転側LED34からの出射光が、必要十分に固定側PDミラー37に到達して、固定側PD32に入射される。(6)背後に位置する回転側PDミラー38を回転中心軸CL1にできるだけ近く位置させて、回転ユニット3の回転に起因する回転側PD35の受光量変動をできるだけ低減させる。
回転側PDミラー38の位置は、以下の条件(7)及び(8)を成立させ得るように、回転中心軸CL1にできるだけ近づけて配置される。(7)回転側LED34の出射光が、必要十分に固定側PDミラー37に到達して、固定側PD32に入射される。(8)回転側LEDミラー36による反射光を遮らない範囲で、回転ユニット3の回転に起因する回転側PD35の受光量変動をできるだけ低減させる。
固定側LEDミラー33及び固定側PDミラー37の位置についても同様である。
[ミラーの角度]
第1信号伝送部53において、回転ユニット3が回転すると回転側LED34及び回転側LEDミラー36に対する固定側PDミラー37及び固定側PD32との位置関係が変わるが、回転ユニット3の回転に伴う固定側PD32の受光量変動が低減されるように、回転側LEDミラー36の反射面の角度が保持される。
なお、回転側LED34の出射光束又は回転側LEDミラー36の反射光束が光束中心軸に対して偏りをもつ場合、それらの偏りに起因する固定側PD32の受光量変動が低減されるように回転側LEDミラー36の角度が保持される。
固定側PDミラー37の角度も同様に、回転ユニット3の回転に伴う固定側PD32の受光量変動が低減されるような角度に保持される。
第2信号伝送部55における固定側LEDミラー33及び回転側PDミラー38の反射面の角度についても同様である。
[ミラーの構成(別体型)]
本実施形態では、回転側LEDミラー36、回転側PDミラー38、固定側LEDミラー33、及び、固定側PDミラー37は、それぞれが異なる部材、異なる形状で構成されており、取り替え可能となっている。LED及びPDの光学特性・配置、LED及びPDを含む固定ユニット2又は回転ユニット3の構成・配置、信号伝送要求性能、信号光(映像信号・制御信号)と不要光(妨害信号)との分離性能、コストなどの諸条件に適合させて、任意の材質・形状・サイズ・角度・反射性能のミラーが選択され得る。
これにより、使用される受発光デバイス(LED・PD)が変更されて光学特性や配置が変わった場合や、固定ユニット2と回転ユニット3との配置や距離が変更されて受発光部の配置関係が変わった場合などでも、容易に信号伝達経路を確立して効率的かつ安価にロータリージョイントを再構成することができる。
[ミラーの構成(一体型)]
また、図5に示されるように、一対のLEDミラー及びPDミラーを一体的に形成してもよい(回転側LEDミラー36及び回転側PDミラー38の一体化:固定側LEDミラー33及び固定側PDミラー37の一体化)。このようにすれば、部品点数削減、組立性向上、及び、生産性向上が可能となる。
この場合も、各反射面については、上述した諸条件に適合させて、材質・形状・サイズ・角度・反射性能が選択される。なお、一体化されたLEDミラー及びPDミラーでは、材質は同一となるが、反射面コーティングなどで特性を変化させることが可能である。このような選択によって、効率的かつ安価にロータリージョイントを構成することができる。
[ミラーの材質(反射面)]
LEDミラー及びPDミラーは、鋼板、アルミ、プラスチック、ガラスなどの表面に反射面が設けられて構成されている。反射率が低く、若干の散乱性を有しているが安価な亜鉛メッキが反射面に施される。又は、比較的反射率の高いクロムメッキや金メッキが反射面に施される。又は、上述したメッキ処理より製作費用が高くなるが、高い反射率を有する蒸着やスパッタリングによる金・銀・アルミニウムなどのコーティング処理が施される。又は、誘電薄膜を組み合わせて特定波長帯の反射率を増加させた増反射膜、薄膜ミラー、あるいは、透明部材内面の全反射を利用した全反射ミラーも、反射面として利用され得る。透明部材による全反射ミラーは、反射膜を成膜することなく全反射を得ることのできる唯一の方法であり、全反射面への入射角が臨界角以上であれば、容易に高い反射率を得ることができる。
[ホルダ]
ホルダ(固定側ホルダ28及び回転側ホルダ29)は、LED及びPDを適切な搭載位置・傾きに規制あるいは保持すると共に、LEDミラー及びPDミラーを適切な位置・角度で固定・保持する。LED、PD、LEDミラー、及び、PDミラーがホルダに組み付けられることで、LEDからの出射光は、LEDミラーを介して適切な放射特性で回転中心軸CL1に沿って反射され、この反射光はPDミラーを介して適切な放射特性でPDに入射される。
ホルダを構成する各面は、LEDからの出射光が前方のPDに直接的に入射又は周辺部材で反射されて二次的に入射されることを防ぐ遮光機能を有している。又は、ホルダを構成する各面は、LEDミラー及びPDミラーの反射面と合わせて遮光機能を有する。
ホルダ、LEDミラー、及び、PDミラーは、それぞれが別部材で構成されてもよいし、いずれか2点あるいはすべてが一部材で構成されてもよい。また、各ミラーの反射面が、部材を構成する面の一部として設けられてもよい。
また、回転側ホルダ29及び固定側ホルダ28、回転側LEDミラー36及び固定側LEDミラー33、回転側PDミラー38及び固定側PDミラー37、並びに、LED・PDを含む回転側部材及び固定側部材が、同一品とされてもよい。回転側と固定側とでできるだけ多くの部材を同一とすることで、組立性・生産性・信頼性を向上できると共に、効率的で安価なロータリージョイントを構成することができる。
[光伝送部の厚さ]
固定ユニット2に設けられた固定ユニット側構成部品(固定側LED31、固定側LEDミラー33、固定側PD32、固定側PDミラー37、固定側ホルダ28など)が形成する固定側光伝送部の厚さは、光伝送の必須部品である固定側LED31及び固定側PD32の実装高さと同程度とされる。すなわち、固定側PD32、固定側LED31、及び、固定側LEDミラー33を含む厚みが、固定側ホルダ28の厚みに等しい。同様に、回転ユニット3に設けられた回転ユニット側構成部品(回転側LED34、回転側LEDミラー36、回転側PD35、回転側PDミラー38、回転側ホルダ29など)が形成する回転側光伝送部の厚さも、光伝送の必須部品である回転側LED34及び回転側PD35の実装高さと同程度とされる。すなわち、回転側LED34、回転側PD35、及び、回転側LEDミラー36を含む厚みが、回転側ホルダ29の厚みに等しい。これらの各厚さの中に、光路変換のためのLEDミラー・PDミラー、及び、遮光機能を備えるホルダが配置される。このため、光伝送のための構成部材、該構成部材を含むロータリージョイント、及び、該ロータリージョイントを含む機器、それぞれの小型・薄型化が実現される。
また、固定ユニット側構成部品と回転ユニット側構成部品との間の光伝送は、特定の光伝搬部材(例えば、導光管など)を介することなく、空間伝搬のみによって行われる。このため、光伝送部の厚みは、固定ユニット2と回転ユニット3のそれぞれで光デバイス(LEDやPDなど)と同程度の厚さのみとなり、固定ユニット2と回転ユニット3とが近接配置されれば、最も薄いロータリージョイントが構成され得る。
[その他]
なお、信号伝送部53及び55で使用される光は、互いに遮光されている。例えば、第1信号伝送部53で使用される光が第2信号伝送部55に悪影響を与えることはなく、第2信号伝送部で55で使用される光が第1信号伝送部53に悪影響を与えることはない。これらの遮光は、例えば、LEDミラー、PDミラー、LED、及び、PDを保持するホルダによって、相互干渉防止されている。また、信号伝送部53及び55では、同波長光が使用されているが、異なる波長光が使用されてもよい。
ロータリージョイント5(5a〜5dを含む:以下同じ)では、上述したように、固定ユニット2、回転ユニット3、DDモータ20、及び、電力伝送ユニット57の構成部品(フェライトコア10)は、中空状(筒状)に形成されており、回転中心軸CL1及びその周りに中空部が位置されている。
ロータリージョイント5によれば、光を用いて固定ユニット2と回転ユニット3との間で信号が伝送されるので、スリップリングなどの接触部を用いることがなく、信号伝送に伴う接触部分を必要としない。従って、回転ユニット3の回転抵抗を小さくでき、DDモータ20の必要トルク(起動トルクを含む)の増大を防止でき、DDモータ20の大型化を防止できる。その結果、ロータリージョイント5のコストの上昇を防止できる。また、DDモータ20の消費電力を少なくできる。さらに、回転ユニット3の回転抵抗が小さくかつその変動が小さいのでDDモータ20の制御が容易になり、回転ユニット3を高精度(繰り返し精度など)に位置決めして停止させることができる。光信号による伝送を用いるので、摺動接触方式では困難なGbps級の信号伝送にも対応できる。加えて、信号伝送に伴う接触部分がないので、磨耗などの劣化がなく、信頼性も優れる。
また、ロータリージョイント5によれば、複数のブラシを同時に扱う必要がないので、組み立て作業やメンテナンスの作業が容易になる。さらに、固定ユニット2と回転ユニット3との間の信号伝送では回転中心軸CL1近傍に信号光を通すので、光信号の受発光部を回転中心軸CL1近傍に固定すればよく、装置(ロータリージョイント)の構成を簡素化でき、装置を小型化できる。
また、ロータリージョイント5によれば、第1信号伝送部53で使用する光と第2信号伝送部55で使用する光とがお互いに干渉することがないので、回転ユニット3から固定ユニット2に、また、固定ユニット2から回転ユニット3に信号を確実に送ることができる。
また、ロータリージョイント5によれば、回転中心軸CL1のまわりの中空部(中空構造)が形成されており、この中空部を用いて固定ユニット2と回転ユニット3との間での信号の伝達がなされ、中空部のまわりで電力伝送ユニット57による電力の伝送がなされるので、DDモータ20やカメラヘッド4への電力の供給を簡素な構成で行うことができる。なお、電力の供給も信号の伝達と同様にお互いが非接触の構成部品を用いてなされるので、回転ユニット3の回転抵抗を小さく変動の小さいものにすることができる。
さらに、ロータリージョイント5によれば、第1信号伝送部53を構成する発光部と、第2信号伝送部55を構成する受光部とが、回転中心CL1に対してほぼ対称な位置に設けられているので、回転ユニット3における第1信号伝送部53を構成する発光部と、第2信号伝送部55を構成する受光部との設置スペースを小さくすることができ、装置の小型化をはかることができる。
(具体的設計例)
以下に、光伝送部の具体的設計例について図15を参照しつつ説明する。
図15に示されるように、回転ユニット側構成部品(回転側LED34、回転側PD35、回転側LEDミラー36、回転側PDミラー38、回転側ホルダ29)と、固定ユニット側構成部品(固定側LED31、固定側PD32、固定側LEDミラー33、固定側PDミラー37、固定側ホルダ28)とは同じ部品で構成される(部品共通化)。以降の説明では、回転ユニット側構成部品についてのみ説明するが、固定ユニット側構成部品についても同様である。
(LED及びPD)
回転側LED34として、φ5mmのプラスチックパッケージの砲弾型LEDが用いられた。LEDの中心波長は870nm、放射角は半値全角20度である。砲弾型のレンズ効果によって放射角を狭めることで出射光束の放射強度を高めて、PDへの入射光量を増加させると共に、出射光束の散乱に起因する妨害光を抑制する。
回転側PD35として、φ3.1mmのプラスチックパッケージの砲弾型PDが用いられた。PDの受光サイズは0.6×0.6mmであり、受光指向角は半値全角34度である。受光サイズを0.6×0.6mmの小型サイズとすることで、100MHz以上の高速応答が実現される。砲弾型のレンズ効果によって0.6×0.6mmの受光サイズがφ3.1mmに拡大されることで感度を拡大すると共に受光指向角を狭めて、所望のLED出射光以外の、構造部材などでの散乱に起因する妨害光を抑制する。
回転側LED34及び回転側PD35は、上述したように、対向して回転ユニット3に実装される。対向して実装されることで、回転側LEDミラー36及び回転側PDミラー38の反射面を、回転中心軸CL1近傍で大きく確保することができる。なお、反射面を必要十分な大きさ確保できるのであれば、回転側LED34と回転側PD35とを対向させず(すなわち、回転側LED34の出射光軸と回転側PD35の入射光軸とを一致させず:両光軸が180度をなす)に、回転側LED34の出射光軸と回転側PD35の入射光軸とが狭角0度以上180度未満の角度をなすように配置してもよい。このようにすると、回転側LED34の出射光束の範囲外に回転側PD35が配置され、不要光が回転側PD35に入射することが低減される。また、遮光機能を備える回転側ホルダ29の遮光性能を下げることができるので、回転側ホルダ29を簡易で安価な大きさとすることができる。さらに、回転側LED34及び回転側PD35の回転ユニット3を含む実装部品の配置自由度が増す。
回転側LED34の位置は、出射光及び回転側LEDミラー36による反射光をそれ自身の砲弾型パッケージで遮らない範囲内で、回転中心軸CL1にできるだけ近いことが望ましい。回転側LED34が回転中心軸CL1に近いほど、固定側PD32への入射光の放射照度密度を高めて受光量を増加させることができる。回転側LED34のLEDパッケージと周辺構造物との干渉回避を考慮して、回転側LED34は、回転中心軸CL1から12mmの距離に配設された。
回転側PD35の位置は、回転側PDミラー38への入射光及び回転側PDミラー38による反射光をそれ自身の砲弾型パッケージで遮らない範囲内で、回転中心軸CL1にできるだけ近いことが望ましい。回転側PD35が回転中心軸CL1に近いほど、回転側PD35への入射光の放射照度密度を高めて受光量を増加させることができる。光伝搬路である回転中心軸CL1周辺の空間直径φ8.1mmを考慮して、回転側PD35は、回転中心軸CL1からの4.1mmの距離に配設された。
ここでは、砲弾型パッケージの回転側LED34が用いられた。しかし、平面パッケージ型やパッケージを持たないLED(例えば、半値全角60度以上のLED)を用いると共に、固定側PD32の入射光軸上に収束機能を有する光学部材(例えばレンズ)を配置してもよい。光学部材によってLED出射光の狭指向化が行われる。あるいは、固定側PD32の受光量が十分であれば、平面パッケージ型やパッケージを持たないLEDのみを用いられても良い。
ここでは、砲弾型パッケージの回転側PD35が用いられた。しかし、平面パッケージ型やパッケージを持たないPD(例えば、半値全角60度以上のPD)を用いると共に、回転側PD35の入射光軸上に収束機能を有する光学部材(例えばレンズ)を配置してもよい。パッケージによってPD受光面積が拡大され、光学部材によってPD入射光の狭指向化が行われる。この結果、回転側PD35への妨害光の入射が低減される。あるいは、回転側PD35の受光量が十分で、かつ、妨害光の影響も回避できるのであれば、平面パッケージ型やパッケージを持たないPDのみが用いられても良い。
固定側LED31及び固定側PD32に関しても、回転側LED34及び回転側PD35と同様である。
(ミラーの位置)
回転側PDミラー38の位置は、上述したように回転中心軸CL1に近い方が好ましい。回転側LEDミラー36の位置も、上述したように回転中心軸CL1に近い方が好ましいが、伝送に有効な光束(すなわち、固定側PD32に入射される光束)をφ8.1mmの光伝搬路に入射させることができる範囲内で、回転中心軸CL1から外側に配置することができる。上記の点を考慮して、回転側LEDミラー36は回転中心軸CL1から2.45mm外側に配置され、回転側PDミラー38は回転中心軸CL1から1.5mm外側に配置された。
なお、回転側LEDミラー36を回転中心軸CL1から2.45mmの位置に配設した場合の固定側PD32に到達する光量は、さらに外側の2.96mmに配設した場合の光量より約10%増加する。
なお、回転側LED34からの出射光の光束径を、回転側LED34と回転側LEDミラー36の間に配置した光学部材(例えばレンズ)によって小さくして回転側LEDミラー36の反射面サイズを小さくすることで、回転側LEDミラー36の位置を回転中心軸CL1からさらに外側に設けることができる。これによって、回転側PDミラー38の位置を回転中心軸CL1により近づける(回転中心軸CL1と一致させる)ことができ、回転時の回転側PD35の感度変動を低減することができる。
固定側LEDミラー33及び固定側PDミラー37に関しても、回転側LEDミラー36及び回転側PDミラー38と同様である。
(LEDミラーの角度)
回転側LEDミラー36の角度は、回転側LEDミラー36による反射光の光束重心が、固定側PDミラー37及び固定側PD32の実装平面近傍で回転中心軸CL1と交差するように、回転側LED34の放射分布特性を考慮した光線追跡による光学シミュレーションによって設定される。回転中心軸CL1と光束重心とを合致させることで、回転動作時でも安定的に信号光を固定側PD32で受光できる。
図16に、回転側LEDミラー36の角度に対する光束重心の回転中心軸CL1からのずれ量を示す。図16の光学シミュレーション結果に示されたように、回転側LEDミラー36の角度が回転側LED34からの出射光軸に対して45度より小さいと、回転中心軸CL1と光束重心とが合致する。
これは、回転側PDミラー38をできるだけ回転中心軸CL1に近づけるために、回転側LEDミラー36が反射光の光束に影響がない範囲内で回転中心軸CL1から外側に配置されるためである。図16に示されたように、回転側LEDミラー36の角度は43.7度に設定された。
固定側LEDミラー33の角度についても同様である。
(PDミラーの角度)
回転側PDミラー38の角度は、回転側PD35への入射光が回転動作時に安定するように、固定側LED31の放射分布特性、固定側LEDミラー33の反射特性、回転側PDミラー38の反射特性、及び、回転側PD35の受光指向特性を考慮した光線追跡による光学シミュレーションによって設定される。[表1]に、回転側PDミラー38の回転位置0度及び180度の場合の角度に対する回転側PD35入射光量を示す。
Figure 2012069773
[表1]の光学シミュレーション結果に示すとおり、回転側PDミラー38の角度が回転側PD35への入射光軸に対して45度より小さいと、回転動作時にも安定した入射光量が得られる。
これは、固定側LED31及び回転側PD35が同じ側に位置している場合(図4の場合)は、固定側LEDミラー33及び回転側PDミラー38も回転中心軸CL1と平行に同じ軸上に位置するが、180度の回転動作によって固定側LED31及び回転側PD35が反対側に位置している場合は、固定側LEDミラー33と回転側PDミラー38との間に傾き(ねじり)が生じるからである。[表1]に示されたように、回転側PDミラー38の角度は44度に設定された。
固定側PDミラー37の角度についても同様である。
(PDミラーの長さ)
回転側PDミラー38の長さ(回転側PD35への入射光軸から回転側LEDミラー36の反射面に向けて延びる長さ)は、下記条件(9)及び(10)を成立させ得るように、回転側LED34の放射分布特性、回転側LEDミラー36の形状・配置、回転側PDミラー38の形状・配置、周辺構造部材の形状・配置・反射特性を考慮した光線追跡による光学シミュレーションによって設定される。(9)固定側LEDミラー33からの反射光に関して、できるだけ多くの光量を回転側PD35に受光させる。(10)回転側PD35に対して妨害光となる回転側LED34からの出射光の回転側PD35への入射を防止する。
[表2]に、回転側PDミラー38長さに対する、回転側PD35への信号光入射光量、妨害光入射光量、及び、信号対ノイズ比(信号光入射光量と妨害光入射光量の比率)を示す。
Figure 2012069773
[表2]の光学シミュレーション結果に示すとおり、回転側LED34からの妨害光は、上述した回転側PDミラー38の長さが2.75mm以上で0.2μW以下に大幅に低減され、信号対ノイズ比も−20dB以上となる。従って、回転側PDミラー38の形状や実装のばらつきを考慮して、回転側PDミラー38の長さは2.9mmに設定された。
固定側PDミラー37の長さについても同様である。
(LEDミラーの長さ)
回転側LEDミラー36の長さ(回転側LED34からの出射光軸から回転側PDミラー38の反射面に向けて延びる長さ)は、下記条件(11)及び(12)を成立させ得るように、回転側LED34の放射分布特性、回転側LEDミラー36の形状・配置、回転側PDミラー38の形状・配置、周辺構造部材の形状・配置・反射特性を考慮した光線追跡による光学シミュレーションによって設定される。(11)回転側PDミラー38に干渉せず、かつ、回転側PD35への入射光を遮らない。(12)回転側LED34からの出射光に関して、できるだけ多くの光量を回転中心軸CL1に沿って反射させる。上述した回転側LEDミラー36の長さは、光学シミュレーションの結果、2.3mmに設定された。
固定側LEDミラー33の長さについても同様である。
(LEDミラー及びPDミラーの形状)
回転側LEDミラー36の反射面の形状は、平面形状とされたが、複数平面で構成された多面体形状、球面形状、非球面係数にもとづく非球面形状、又は、自由曲面形状などとされてもよい。反射面を多面体形状や曲面形状とすることで、回転側LED34からの出射光の光束を収束して放射強度密度を高めて、固定側PD32への入射光量を増加させることができる。また、回転側LED34を、砲弾型でなく、平面パッケージ型やパッケージを持たないチップ型としてもよい。このように、LEDの選択自由度を高めることで、機器の更なる小型化(薄型化)や低コスト化を実現できる。
同様に、回転側PDミラー38の反射面の形状は、平面形状とされたが、複数平面で構成された多面体形状、球面形状、非球面係数にもとづく非球面形状、又は、自由曲面形状などとされてもよい。反射面を多面体形状や曲面形状とすることで、回転側PDミラー38への入射光の光束を収束して放射照度密度を高めて、固定側PD32への入射光量を増加させることが。また、回転側PD35を、砲弾型でなく、平面パッケージ型やパッケージを持たないチップ型とししてもよい。このように、PDの選択自由度を高めることで、機器の更なる小型化(薄型化)や低コスト化を実現できる。
また、上記実施形態では、回転側LEDミラー36の横幅と回転側PDミラー38の横幅とが同一とされている。しかし、これらの横幅を異ならせてもよく、例えば、回転側PDミラー38の大きさを、回転側LEDミラー36よりも大きくしてもよい。このようにすれば、回転側LED34からの出射光のうち回転側LEDミラー36から外れる妨害光が低減され、妨害光の回転側PD35への入射を防止できる。あるいは、回転側PDミラー38から回転側PD35までの光路の幅を回転側PDミラー38の横幅より小さくしてもよい。このようにすれば、回転側LEDミラー36から外れる妨害光の回転側PD35への入射を防止できる。
固定側LEDミラー33及び固定側PDミラー37についても同様である。
(光伝送部の厚さ)
回転ユニット側構成部品(回転側LED34、回転側LEDミラー36、回転側PD、回転側PDミラー38、回転側ホルダ29)の最大厚は、光伝送の必須部品である回転側LED34の最大直径φ5.6mm(砲弾直径φ5mm)及び回転側PD35の最大直径φ4mm(砲弾直径φ3.1mm)と同程度の6mmとされた。この厚さの中に、回転側LEDミラー36、回転側PDミラー38、及び、回転側ホルダ29を構成することで、光伝送のための構成部材、該構成部材を含むロータリージョイント、及び、該ロータリージョイントを含む機器、それぞれの小型・薄型化が実現される。
固定ユニット側構成部品(固定側LED31、固定側LEDミラー33、固定側PD32、固定側PDミラー37、固定側ホルダ28)の厚さについても同様である。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態では、LEDからの出射光及びPDへの入射光の両方がミラーによって方向が変えられた。しかし、図17に示されるロータリージョイント5eのように、固定側LED31からの出射光が固定側LEDミラー33によって反射された後、この反射光が回転側PD350に直接入射されると共に、回転側LED34からの出射光が回転側LEDミラー36によって反射された後、この反射光が固定側PD320に入射される構成であってもよい(第6実施形態)。
1 回転カメラ
71 回転雲台
72 力メラ
73 表示装置
2 固定ユニット
3 回転ユニット
4 カメラヘッド
5、5a、5b、5c、5d ロータリージョイント
6 透明ドーム
7 パラレル→シリアル変換部
8a パン駆動部
8b チルト駆動部
9 シリアル→パラレル変換部
10フェライトコア
10a 回転ユニット側フェライトコア
10b 固定ユニット側フェライトコア
11巻き線
20 DDモータ
21 中央シャフト
31 固定側LED
32 固定側PD
33 固定側LEDミラー
37 固定側PDミラー
28 固定側ホルダ
34 回転側LED
35 回転側PD
36 回転側LEDミラー
38 回転側PDミラー
29 回転側ホルダ
40 緩衝機能部材
41 フェライト保持部材
42 コイルスプリング
51 天井
53 第1信号伝送部
55 第2信号伝送部
57 電力伝送ユニット
59 天井部材
63 固定子
65 回転子
CL1 回転中心軸

Claims (9)

  1. 固定ユニットと、
    回転中心軸を中心として前記固定ユニットに対し回転可能に設けられた回転ユニットと、
    前記回転中心軸に沿って、前記回転ユニットから前記固定ユニットに信号光を伝送する第1信号伝送部と、
    前記回転中心軸に沿って、前記固定ユニットから前記回転ユニットに信号光を伝送する第2信号伝送部とを備えており、
    前記第1信号伝送部が、前記回転ユニットに設けられた第1回転側発光部と、前記第1回転側発光部からの出射光を前記回転中心軸に沿って反射させる第1回転側反射部と、前記固定ユニットに設けられた第1固定側受光部と、前記第1回転側発光部からの前記出射光の前記回転ユニットに設けられた第2回転側受光部への入射を防止する第1遮光部材とを有し、
    前記第2信号伝送部が、前記固定ユニットに設けられた第2固定側発光部と、前記第2固定側発光部からの出射光を前記回転中心軸に沿って反射させる第2固定側反射部と、前記回転ユニットに設けられた前記第2回転側受光部と、前記第2固定側発光部からの前記出射光の前記第1固定側受光部への入射を防止する第2遮光部材とを有している
    ことを特徴とするロータリージョイント。
  2. 前記第1信号伝送部が、前記第1回転側反射部からの反射光を前記回転中心軸から外方に向けてさらに反射させる、前記固定ユニットに設けられた第1固定側反射部をさらに有し、
    前記第2信号伝送部が、前記第2固定側反射部からの反射光を前記回転中心軸から外方に向けてさらに反射させる、前記回転ユニットに設けられた第2回転側反射部をさらに有している
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータリージョイント。
  3. 前記第1回転側反射部が、前記第1遮光部材としても機能し、
    前記第2固定側反射部が、前記第2遮光部材としても機能する
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータリージョイント。
  4. 前記第2回転側反射部が、前記第1遮光部材としても機能し、
    前記第1固定側反射部が、前記第2遮光部材としても機能する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のロータリージョイント。
  5. 前記第1回転側反射部、前記第1固定側反射部、前記第2固定側反射部、及び、前記第2回転側反射部が、それぞれ個別に取り替え可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載のロータリージョイント。
  6. 前記第1回転側反射部と前記第2回転側反射部とが一体的に設けられ、かつ、前記第1固定側反射部と前記第2固定側反射部とが一体的に設けられている
    ことを特徴とする請求項2又は4に記載のロータリージョイント。
  7. 前記固定ユニットに設けられた、前記第1固定側受光部、前記第2固定側発光部、及び、前記第2固定側反射部を含む厚みが、前記第2遮光部材の厚みと等しく、
    前記回転ユニットに設けられた、前記第1回転側発光部、前記第2回転側受光部、及び、前記第1回転側反射部を含む厚みが、前記第1遮光部材の厚みに等しい
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータリージョイント。
  8. 前記固定ユニットに設けられた中空状の固定子、及び、前記回転ユニットに設けられた中空状の回転子を備えた、前記回転ユニットを回転駆動するモータと、
    電磁誘導によって前記固定ユニットと前記回転ユニットとの間で電力を伝送する中空状の電力伝送ユニットと
    のうちの少なくとも一つを有している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のロータリージョイント。
  9. 前記モータが、直接駆動モータである
    ことを特徴とする請求項8に記載のロータリージョイント。
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