JP2012069656A - 空間光変調器、照明装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大面積のミラー素子を有する空間光変調器を提供する。
【解決手段】反射面SEAを有する複数のミラー素子SEkと、複数のミラー素子SEkがそれぞれ複数の板ばねSELを用いて傾動可能に配列されたベース部材SVbと、複数のミラー素子SEkのそれぞれを、反射面SEAの裏面側で同一直線上にない3以上の複数点でベース部材SVbに接近する方向に駆動する複数の電磁石SCkとから、空間光変調器が構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、空間光変調器、照明装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、特に、複数のミラー素子を用いて照明光を変調する空間光変調器、該空間光変調器を含む照明装置、及び該照明装置を備える露光装置、並びに該露光装置を用いるデバイス製造方法に関する。
いわゆるデバイスルール(実用最小線幅)の微細化に伴い、半導体素子等の製造に用いられる投影露光装置(いわゆるステッパ、スキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる)等)には、高い解像度が要求されるようになってきた。
従来、露光波長の短波長化、投影光学系の開口数の増大化(高NA化)等により、投影露光装置の解像度の向上が図られてきた。しかし、照明光の短波長化には、例えば、光源及び硝材の開発の困難が伴う。また、高NA化は投影光学系の焦点深度(DOF)の低下を招き、結像性能(結像特性)の低下をもたらすため、高NA化には限界がある。そのため、kファクタを低くすること(いわゆるLowk化)が必須となってきた。
かかる背景の下、最近では、Lowk化を実現するため、例えば特許文献1に開示されるように、光源からの光をその複雑な形状(強度分布)を有する照明光に変調する空間光変調器(SLM: Spatial Light Modulator)、例えばマルチミラーアレイを用いる、輪帯照明、多重極照明などの変形照明に比べてより複雑な形状(照度分布)の照明光源が採用されている。
しかしながら、従来の空間光変調器は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)により製作されていたため、1つ1つのミラー素子が小さ過ぎて、反射光が回折、干渉等によりぼけ、光学的に問題があることが最近判明した。この他、MEMSに比べて大きなミラー素子を有し、圧電素子で駆動する空間光変調器(マルチミラーアレイ)も開発されている。しかしながら、圧電素子は、ヒステリシス及び/又はドリフトを伴うので、頻繁に印加電圧とミラー素子の駆動量との関係を検出するキャリブレーションが不可欠であり、フィードバックループによる複雑な制御を行うことを余儀なくされていた。
米国特許出願公開第2009/0097094号明細書
本発明の第1の態様によれば、ベース板と;該ベース板上に2次元配列され、それぞれ反射面を有する複数のミラー素子と;前記複数のミラー素子のそれぞれを、その反射面に平行な面内の直交2軸回りに回動可能に前記ベース板上で支持する複数の弾性支持部材と;前記複数のミラー素子のそれぞれの前記反射面の裏面に対向して前記ベース板上の同一直線上にない少なくとも3点に配置され、前記ミラー素子を前記ベース板に接近する方向に駆動する複数の駆動装置と;を備える空間光変調器が、提供される。
これによれば、2次元配列され、それぞれ反射面を有する複数のミラー素子を、高応答で高速でチルト駆動することが可能なる。
本発明の第2の態様によれば、ビーム源からのエネルギビームの光路上に配置された請求項1〜10のいずれか一項に記載の空間光変調器と;前記エネルギビームの光路上で前記空間光変調器の光路前方及び後方の少なくとも一方に配置された光学系と;を備える照明装置が、提供される。
これによれば、空間光変調器によりビーム源からのエネルギビームを変調して複雑な形状(強度分布)を有する照明光源を形成することができ、しかも空間光変調器は、MEMSによらず作成が可能なので、個々のミラー要素による反射光のぼけを防止することが可能になる。
本発明の第3の態様によれば、エネルギビームにより物体を露光して前記物体上にパターンを形成する露光装置であって、パターンを前記空間光変調器及び前記光学系を介した前記エネルギビームで照明する本発明の照明装置と;前記パターンを介した前記エネルギビームを前記物体上に投射する投影系と;を備える露光装置が、提供される。
これによれば、物体上にパターンを高解像度でかつ精度良く形成することが可能になる。
本発明の第4の態様によれば、本発明の露光装置を用いて物体を露光することと;露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法が、提供される。
一実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 図1の照明系を構成する空間光変調ユニットの概略構成を示す図である。 図3(A)は、空間光変調器が有するマルチミラーアレイを示す平面図、図3(B)は、空間光変調器の概略構成を示す図(縦断面図)である。 図4(A)は、各ミラー素子SEkと該ミラー素子SEkをXY平面に対して任意の方向にチルトさせる駆動装置とを模式的に示す図、図4(B)は、ミラーアレイを構成する1つのミラー支持部の一構成例を示す図である。 マイクロコイルアレイの設計例を示す図である。 リソグラフィ技術を用いて作製される磁性体部のアレイの一例を説明するための図である。 図7(A)は、変形例に係る空間光変調器の概略構成を示す図、図7(B)は、図7(A)の角錐型ヨーク郡について説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略的な構成が示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。後述するように、本実施形態では投影光学系PLが設けられており、以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルとウエハとが相対走査される走査方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置100は、照明系IOP、レチクルRを保持するレチクルステージRST、レチクルRに形成されたパターンの像を感応剤(レジスト)が塗布されたウエハW上に投影する投影ユニットPU、ウエハWを保持するウエハステージWST、及びこれらの制御系等を備えている。
照明系IOPは、光源1、光源1から射出される光ビームLBの光路上に順次配置されたビームエキスパンダ2、ビームスプリッタBS1、空間光変調ユニット3、リレー光学系4、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ5、ビームスプリッタBS2、コンデンサ光学系6、照明視野絞り(レチクルブラインド)7、結像光学系8、及び折曲ミラー9等を含む照明光学系と、を含む。
光源1としては、一例として、ArFエキシマレーザ(出力波長193nm)が用いられているものとする。光源1から射出される光ビームLBは、一例としてX軸に長い矩形の断面形状を有する。
ビームエキスパンダ2は、凹レンズ2aと凸レンズ2bとから構成されている。凹レンズ2aは屈折力を、凸レンズ2bは正の屈折力を、それぞれ有する。
ビームエキスパンダ2を介した光ビームLBは、ビームスプリッタBS1に入射する。ビームスプリッタBS1により反射された光ビームLBの一部は、CCD等の撮像素子を含む検出部D1によって受光される。それにより、ビームスプリッタBS1を介して空間光変調ユニット3へ向かう光ビームLBの強度分布(光ビームLBの位置ずれを含む)が検出される。その検出結果は、主制御装置20に送られる。
空間光変調ユニット3は、いわゆるKプリズム(以下、単にプリズムと呼ぶ)3Pと、プリズム3Pの下面(−Z側の面)の上に配置された反射型の空間光変調器(SLM: Spatial Light Modulator)3Sとを備えている。プリズム3Pは、蛍石、石英ガラス等の光学ガラスから構成されている。
図2に拡大して示されるように、プリズム3Pの上面、すなわち空間光変調器3Sと反対側には、図2におけるX-Z平面と平行な入射面(−Y側面)及び射出面(+Y側面)に対して、それぞれ60度で交差し、かつ互いに120度で交差する面PS1,PS2から成るV字状の面(楔形に凹んだ面)が形成されている。面PS1,PS2の裏面(プリズム3Pの内面)は、それぞれ、反射面R1,R2として機能する。
反射面R1は、ビームエキスパンダ2からビームスプリッタBS1を介してプリズム3Pの入射面に垂直に入射したY軸に平行な光を空間光変調器3Sの方向へ反射する。反射された光ビームLBは、プリズム3Pの上面を介して空間光変調器3Sに至り、後述するように空間光変調器3Sによって反射面R2に向けて反射される。プリズム3Pの反射面R2は、空間光変調器3Sからプリズム3Pの上面を介して到達した光を反射してリレー光学系4側に射出する。
空間光変調器3Sは、反射型の空間光変調器である。空間光変調器とは、入射光の振幅、位相又は進行方向などを二次元的に制御して、画像、あるいはパターン化されたデータなどの空間情報を処理、表示、消去する素子を意味する。本実施形態の空間光変調器3Sとしては、二次元(XY)平面上に配列された多数の微小なミラー素子SEkを有する可動マルチミラーアレイが用いられている。空間光変調器3Sは、多数のミラー素子を有するが、図2では、そのうちミラー素子SEa、SEb、SEc、SEdのみが示されている。空間光変調器3Sの構成の詳細は後述する。
図1に戻り、フライアイレンズ5は、光ビームLBに対して垂直方向に稠密に配列された正の屈折力を有する多数の微小レンズ素子の集合である。なお、フライアイレンズ5として、例えば米国特許第6,913,373号明細書に開示されているシリンドリカルマイクロフライアイレンズを採用することができる。
本実施形態の照明系IOPによると、光源1から射出された光ビームLBは、ビームエキスパンダ2に入射し、ビームエキスパンダ2を通過することによりその断面が拡大されて、所定の矩形断面を有する光ビームに整形される。ビームエキスパンダ2により整形された光ビームLBは、ビームスプリッタBS1を介して、空間光変調ユニット3に入射する。
例えば、図2に示されるように、光ビームLB中のZ軸方向に並ぶ互いに平行な4本の光線L1〜L4は、プリズム3Pの入射面からその内部に入り、反射面R1により空間光変調器3Sに向けて互いに平行に反射される。そして、光線L1〜L4は、それぞれ、複数のミラー素子SEkのうちのY軸方向に並ぶ互いに異なるミラー素子SEa、SEb、SEc、SEdの反射面に入射する。ここで、ミラー素子SEa、SEb、SEc、SEdは、それぞれの駆動部(不図示)により独立に傾けられている。このため、光線L1〜L4は、反射面R2に向けて、ただしそれぞれ異なる方向に反射される。そして、光線L1〜L4(光ビームLB)は、反射面R2により反射され、プリズム3Pの外部に射出される。ここで、プリズム3Pの−Y側面(入射面)から+Y側面(出射面)までの光線L1〜L4のそれぞれの空気換算光路長は、プリズム3Pが設けられていない場合に対応する空気換算光路長に等しく定められている。ここで、空気換算光路長とは、媒質中(屈折率n)における光の光路長(L)を空気中(屈折率1)における光路長に換算した光路長L/nである。
プリズム3Pの外部に射出された光線L1〜L4(光ビームLB)は、リレー光学系4を介してY軸に平行に揃えられ、リレー光学系4の後方に配置されるフライアイレンズ5に入射する。そして、光線L1〜L4のそれぞれがフライアイレンズ5の多数のレンズ素子のいずれかに入射することにより、光ビームLBが分割(波面分割)される。これにより、複数の光源像からなる二次光源(面光源、すなわち照明光源)が、照明光学系の瞳面(照明瞳面)に一致するフライアイレンズ5の後側焦点面LPPに形成される。
図2には、フライアイレンズ5の後側焦点面LPPにおける、光線L1〜L4に対応する光強度分布SP1〜SP4が、模式的に示されている。このように、本実施形態では、二次光源(照明光源)の光強度分布(輝度分布又は照明光源形状とも呼ぶ)は、空間光変調器3Sにより自在に設定される。なお、空間光変調器としては、上述の反射型の能動的空間光変調器、あるいは非能動的な空間光変調器としての透過型又は反射型の回折光学素子を用いることができる。このような非能動的な空間光変調器を用いる場合には、リレー光学系4を構成する少なくとも一部の光学部材(レンズ、プリズム部材等)の位置や姿勢を制御することによって、二次光源(照明光源)の光強度分布を可変に設定することができる。また、回折光学素子として、例えば米国特許第6,671,035号明細書及び米国特許第7,265,816号明細書などに開示される複数区画を備えた回折光学素子の位置を制御することによって二次光源(照明光源)の光強度分布を可変に設定しても良い。また、上述の能動的又は非能動的な空間光変調器に加えて、例えば米国特許第6,452,662号明細書に開示される可動照明開口絞りを用いて二次光源(照明光源)の光強度分布を可変に設定しても良い。
なお、本実施形態では、フライアイレンズ5が形成する二次光源を照明光源として、後述するレチクルステージRSTに保持するレチクルRをケーラー照明する。そのため、二次光源が形成される面は、投影光学系PLの開口絞り41の面(開口絞り面)に対する共役面であり、照明光学系の瞳面(照明瞳面)と呼ばれる。また、照明瞳面に対して被照射面(レチクルRが配置される面又はウエハWが配置される面)が光学的なフーリエ変換面となる。なお、フライアイレンズ5による波面分割数が比較的大きい場合、フライアイレンズ5の入射面に形成される大局的な光強度分布と、二次光源全体の大局的な光強度分布(瞳強度分布)とが高い相関を示す。このため、フライアイレンズ5の入射面および当該入射面と光学的に共役な面における光強度分布についても二次光源(照明光源)の光強度分布(輝度分布又は照明光源形状)と称することができる。
図1に戻り、フライアイレンズ5から射出される光ビームLBは、ビームスプリッタBS2に入射する。ビームスプリッタBS2により反射された光ビームLBの一部は、CCD等の撮像素子を含む検出部D2によって受光される。それにより、光ビームLBの光強度分布、すなわち二次光源(照明光源)の光強度分布(輝度分布又は照明光源形状)が検出される。その検出結果は、主制御装置20に送信される。
ビームスプリッタBS2を介した光ビームLBは、コンデンサ光学系6により集光され、さらに照明視野絞り7、結像光学系8、折曲ミラー9等(以下、コンデンサ光学系6から折曲ミラー9までをまとめて送光光学系10と称する)を介して照明系IOPから射出される。射出された光ビームLBは、図1に示されるように、照明光ILとしてレチクルRに照射される。ここで、照明視野絞り7により光ビームLB(照明光IL)を制限(遮光)することにより、レチクルRのパターン面の一部(照明領域)が照明される。
レチクルステージRSTは、照明系IOPの下方(−Z側)に配置されている。レチクルステージRST上には、レチクルRが例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系(不図示)によって、水平面(XY平面)内で微小駆動可能であるとともに、走査方向(Y軸方向)に所定ストローク範囲で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」と呼ぶ)14によって、移動鏡12(又はレチクルステージRSTの端面に形成された反射面)を介して、例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計14の計測情報は、主制御装置20に供給される。
投影光学系PLは、レチクルステージRSTの下方(−Z側)に配置されている。投影光学系PLとしては、例えば、光軸AXに沿って配列された複数の光学素子(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられる。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する。そのため、前述の通り照明系IOPからの照明光ILによってレチクルRが照明されると、投影光学系PLを介して、レチクルRのパターン面(投影光学系の第1面、物体面)上の照明領域内のパターンの縮小像(パターンの一部の縮小像)が、レジスト(感応剤)が塗布されたウエハW(投影光学系の第2面、像面)上の露光領域IAに投影される。
投影光学系PLを構成する複数枚のレンズエレメントのうち、物体面側(レチクルR側)の複数枚のレンズエレメント(不図示)は、主制御装置20の配下にある結像性能補正コントローラ48によって例えば投影光学系PLの光軸方向であるZ軸方向、及びXY平面に対する傾斜方向(すなわちθx及びθy方向)に駆動可能な可動レンズとなっている。また、投影光学系PLの瞳面の近傍には、開口数(NA)を所定範囲内で連続的に変える開口絞り41が設けられている。開口絞り41としては、例えばいわゆる虹彩絞りが用いられている。開口絞り41は、主制御装置20によって結像性能補正コントローラ48を介して制御される。
ウエハステージWSTは、リニアモータ等を含むステージ駆動系24によって、ステージベース22上をX軸方向、Y軸方向に所定ストロークで駆動されるとともに、Z軸方向、θx方向、θy方向、及びθz方向に微小駆動される。ウエハステージWST上には、ウエハWが、ウエハホルダ(不図示)を介して真空吸着等によって保持されている。
ウエハステージWSTのXY平面内の位置情報(回転情報(ヨーイング量(θz方向の回転量)、ピッチング量(θx方向の回転量)及びローリング量(θy方向の回転量))を含む)は、レーザ干渉計システム(以下、「干渉計システム」と略記する)18によって、移動鏡16(又はウエハステージWSTの端面に形成された反射面)を介して、例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。干渉計システム18の計測情報は、主制御装置20に供給される。
また、ウエハWの表面のZ軸方向の位置及び傾斜は、投影光学系PLの結像面に向けて多数のピンホール又はスリットの像を形成するための結像光束を光軸AXに対して斜め方向より照射する照射系60aと、それらの結像光束のウエハW表面での反射光束を受光する受光系60bとを有する焦点位置検出系によって計測される。焦点位置検出系(60a,60b)としては、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示される斜入射方式の多点焦点位置検出系と同様の構成のものが用いられる。
また、ウエハステージWST上には、その表面がウエハWの表面と同じ高さにある基準板FPが固定されている。基準板FPの表面には、アライメント系ASのベースライン計測等に用いられる基準マーク、後述するレチクルアライメント系で検出される一対の基準マーク等が形成されている。その他、ウエハステージWST上には、瞳輝度分布をオン・ボディで測定する輝度分布測定器80等が設けられている。
投影ユニットPUの鏡筒40の側面には、ウエハWに形成されたアライメントマーク及び基準マークを検出するアライメント系ASが設けられている。アライメント系ASとしては、例えばハロゲンランプ等のブロードバンド(広帯域)光によりマークを照明して検出し、検出されたマークの像(画像)を画像処理することによってマークの位置を計測する画像処理方式の結像式アライメントセンサの一種であるFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。
露光装置100では、不図示であるが、レチクルステージRSTの上方に、例えば米国特許第5,646,413号明細書等に開示される、露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)アライメント系から成る一対のレチクルアライメント系が設けられている。レチクルアライメント系の検出信号は、主制御装置20に供給される。
前記制御系は、図1中、主制御装置20によって主に構成される。主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からなるいわゆるワークステーション(又はマイクロコンピュータ)等から構成され、装置全体を統括して制御する。また、主制御装置20には、例えばハードディスクから成る記憶装置42、キーボード,マウス等のポインティングデバイス等を含む入力装置45,CRTディスプレイ(又は液晶ディスプレイ)等の表示装置44、及びCD(compact disc),DVD(digital versatile disc),MO(magneto-optical disc)あるいはFD(flexible disc)等の情報記録媒体のドライブ装置46が、外付けで接続されている。
記憶装置42には、投影光学系PLによってウエハW上に投影される投影像の結像状態が最適(例えば収差又は線幅が許容範囲内)となる照明光源形状(瞳輝度分布)に関する情報、それに対応する照明系IOP、特に空間光変調器3SのマルチミラーアレイSEの制御情報、及び投影光学系PLの収差に関する情報等が格納されている。
ドライブ装置46には、照明光源形状を調整するための処理プログラム等が書き込まれた情報記録媒体(以下の説明では便宜上CD−ROMとする)がセットされている。なお、これらのプログラムは記憶装置42にインストールされていても良い。主制御装置20は、適宜、これらのプログラムをメモリ上に読み出す。
次に、空間光変調器3Sの構成について説明する。
図3(A)には、空間光変調器3Sが有する複数のミラー素子SEk(k=1〜K)から構成されるマルチミラーアレイSEの平面図が示され、図3(B)には、その断面図が示されている。
これらの図からわかるように、空間光変調器3Sは、2次元配列された複数のミラー素子SEk(k=1〜K)の集合(マルチミラーアレイ)SEと、各ミラー素子SEkの裏面側に各4つ対向する状態でベース部材SVb上に2次元配列された複数の電磁石としてのソレノイドコイル(以下、単にソレノイドと称する)SCk(k=1〜K)の集合(マイクロコイルアレイ)MCAと、を備えている。ミラー素子SEkの数Kは、例えば、4000〜10000である。
図3(A)に示されるように、各ミラー素子SEk(の反射面)は矩形状(本実施形態では正方形状)を有する。図3(B)からわかるように、各ミラー素子SEkは、正方形板状の磁性体から成る磁性体部SEと、該磁性体部SEの上面(+Z側の面)に支持部材SEを介して固定された正方形板状のミラー部材SEとを有している。ミラー部材SEの上面には、鏡面加工が施されて反射面SEAが形成されている。なお、磁性体部SEの材質によっては、該磁性体部SEの上面を鏡面加工して反射面を形成しても良い。あるいは、磁性体部又はミラー部材の上面に厚さの薄い平面ミラーを貼りつけても良い。ミラー部材及び磁性体部の大きさは、例えば一辺の長さd=1mm程度である(図3(A)及び図5参照)。
図4(A)には、各ミラー素子SEkと、該ミラー素子SEkをXY平面に対して任意の方向にチルトさせる(傾斜駆動する)複数、例えば4つのソレノイドSCkから成る駆動装置とが、模式的(概念的)に示されている。この図4(A)に示されるように、各ミラー素子SEkは、磁性体部SEと該磁性体部SEをXY平面内の任意の方向に傾斜及びXY平面に直交するZ軸方向に移動可能に支持する複数の板ばねSELとを有する。本実施形態では、実際には、例えば図4(B)に示されるように、磁性体部SEと該磁性体部SEをXY平面内の任意の方向に傾斜(及びXY平面に直交するZ軸方向に移動)可能に支持する複数、例えば4つの板ばねSELとが一体成型されミラー支持部SESが構成されている。各板ばねSELは、磁性体部SEの四隅のそれぞれに長手方向一端部の側面が接続され、長手方向の他端部が、図3(B)に示されるように、ベース部材SVb上に格子状に配置された支柱SEnに固定されている。ミラー支持部SESは、図4(B)からも容易に想像されるように、例えば正方形の所定厚さの板状部材を、加工することによって一体的に形成しても良い。
板ばねのそれぞれは、支柱SEnに接続された固定端に対して磁性体部SEに接続された自由端がZ軸方向に変位するように撓む。この撓む方向及び撓み量は、自由端に作用する力の方向及び大きさによって定まる。これにより、4つの板ばねSELに支持されたミラー素子SEkの磁性体部SEは、Z軸方向に可動かつθx方向及びθy方向に傾斜可能である。
図3(B)、図4(A)、及び図5等に示されるように、各ミラー素子SEkの磁性体部SEの下面(−Z側の面)に対向して、マイクロコイルアレイMCAを構成するソレノイドSCkがベース部材SVb上に2次元配列されている。ここで、図5に示されるように、ソレノイドSCk(k=1〜K)は、磁性体部SEの大きさ(一辺の長さd)に対して、ピッチd/2で2次元格子状にベース部材SVb上に配列されている。これにより、図3(B)、図4(A)、及び図5等に示されるように、各ミラー素子SEkの下面(−Z側の面)に各4つのソレノイドSCkが対向し、正方形状の磁性体部SEの4つの頂点近傍(4つの板ばねSELのそれぞれの自由端の近傍)に、各ソレノイドSCkにより磁気的吸引力を作用させることができる。
ソレノイドSCk(k=1〜K)は、例えば図5に示されるように、鉄心SCaと、該鉄心SCaに巻回されたコイルSCcとを含む。本実施形態では、コイルSCcとして円形コイルを採用しているが、矩形又は多角形、例えば六角形のコイルを採用することもできる。
マルチミラーアレイSEは、各ミラー素子SEkが一辺が1mmの正方形状であることから、リソグラフィの手法を用いることなく作製することもできるが、これに限らず、例えば、図6に示されるように、磁性体の板部材200に露光処理を施して、図6中に白抜き部で示されるような形状の切込みパターンを形成し、該切り込みパターンに沿ってエッチング加工することで、磁性体部SEのアレイ(又は磁性体の板部材がミラー部材を兼ねる場合には、ミラーアレイ)を、リソグラフィ技術を用いて作製しても良い。図6は、磁性体部SEのアレイを底面側(反射面と反対側(−Z側))から見た平面図(底面図)である。図6において、符号SEで示される磁性体部SEの厚さを基準として、板ばねSELを肉薄に、支柱SEnを肉厚に加工する。なお、板部材200の上面側(反射面側(+Z側))は、ほぼ面一である。このようにして、マルチミラーアレイを構成するミラー支持部SESのアレイを、支柱SEnを含めて一体成形することができる。
また、マイクロコイルアレイMCAは、直径が0.5mm程度あるので、例えば時計などの部品と同様にリソグラフィ技術によらず作製することもできるが、例えば、ベース部材SVbに対して露光及びエッチング加工を施して格子状に配列された鉄心SCaを形成し、それぞれの鉄心SCaにコイルを巻回してソレノイドSCk(k=1〜K)を形成することで作製することもできる。
このようにして構成された空間光変調器3Sでは、各ミラー素子SEkに対向して設けられた4つのソレノイドSCkに供給される電流量(電流の大きさ)を制御することにより、対応するミラー素子SEkを、θx方向、θy方向に回動(チルト駆動)することができる。例えば、図3(B)及び図4(A)において、4つのソレノイドSCkのうち−X側の2つのコイルに供給される電流量を+X側の2つのコイルに供給される電流量に対して大きくすると、相対的に磁性体部SEの−X側に大きな磁気的吸引力(白抜き矢印参照)が作用して、磁性体部SEすなわちミラー素子SEkは+θy方向に回転(チルト)する。反対に、+X側の2つのコイルに供給される電流量を−X側の2つのコイルに窮される電流量に対して大きくすると、相対的に磁性体部SEの−X側に大きな磁気的吸引力が作用して、ミラー素子SEkは−θy方向に回転(チルト)する。
同様に、4つのソレノイドSCkのうち+Y側の2つのソレノイドSCk(コイルSCc)に供給される電流量を−Y側の2つのソレノイドSCk(コイルSCc)に供給される電流量に対して大きくすると、相対的に磁性体部SEの+Y側に大きな磁気的吸引力が作用して、ミラー素子SEkは+θx方向に回転(チルト)する。反対に、−Y側の2つのソレノイドSCk(コイルSCc)に供給される電流量を+Y側の2つのソレノイドSCk(コイルSCc)に供給される電流量に対して大きくすると、相対的に磁性体部SEの−Y側に大きな磁気吸引力が作用して、ミラー素子SEkは−θx方向に傾動する。本実施形態では、空間光変調器3Sが有するソレノイドSCk(k=1〜K)の集合(マイクロコイルアレイMCA)の個々のコイルSCcに供給される電流の大きさが、主制御装置20によって制御される。
上述の2方向のチルトメカニズムを組み合わせることにより、ミラー素子SEkはθx方向及びθy方向の両方向に回転(チルト)する。回転量(チルト量)は、4つの板ばねSELの弾性と4つのソレノイドSCkの磁気的吸引力との釣合いによって定まる。
露光装置100では、通常のスキャナと同様に、ウエハ交換、レチクル交換、レチクルアライメント、アライメント系ASのベースライン計測並びにウエハアライメント(EGA等)等の準備作業の後、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われる。主制御装置20は、露光動作に先立って、空間光変調ユニット3(空間光変調器3S)を用いて照明光源形状(瞳輝度分布)を設定する。ここで、主制御装置20は、空間光変調器3Sが備える複数のミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれの傾斜量及び傾斜方向と対応するソレノイドSCkに供給される電流値との既知の関係に基づいて、電流の大きさ及び方向を制御することで、複数のミラー素子SEkのそれぞれの傾斜を、オープンループにて制御する。なお、空間光変調器3Sが備える複数のミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれの傾斜量及び傾斜方向とソレノイドSCkのコイルSCcに供給される電流値との関係は、例えば定期的に計測して、更新しておくことが望ましい。
以上詳細に説明したように、本実施形態の露光装置100の照明光源(二次光源)を形成するため、照明系IOPの内部に設けられる空間光変調器3Sによると、マルチミラーアレイSEを構成する、各ミラー素子SEk(k=1〜K)を、θx方向、θy方向に駆動(チルト駆動)するのに、各4つのソレノイドSCkを用いているので、各ミラー素子SEkを+θx方向、−θx方向、並びに+θy方向、−θy方向に駆動することができ、これにより2次元配列された複数のミラー素子SEkを、高応答で高速で駆動することが可能なる。また、各ミラー素子SEkは、MEMSによらず作製が可能であるので、各ミラー素子の反射面を、MEMSによって作製されるミラー素子に比べて格段に大きくすることができ、反射光のボケ等の発生を効果的に低減させることができる。これに加え、ソレノイドSCkは、ピエゾ素子などと異なり、ヒステリシス性がなく、加えた電流量に対して駆動量が一意に定まるため、高速かつ高精度なミラー素子SEk(k=1〜K)のチルト駆動のオープンループ制御が可能となる。
また、本実施形態に係る照明系IOPによると、空間光変調器3Sにより光源1からの光ビームLBを変調して複雑な形状(強度分布)を有する照明光源を形成することができる。
また、本実施形態の露光装置100によると、上記の照明光源からの照明光ILをパターンが形成されたレチクルRに照射し、レチクルRを介した照明光ILを投影光学系PLを介してウエハW上に投射してウエハW上にパターンの像を形成する。これにより、Lowk化が可能となり、また走査露光と並行して照明条件を変えることも可能となり、ひいてはウエハ上にパターンを高解像度でかつ精度良く形成することが可能になる。
なお、上記実施形態の空間光変調器3Sでは、複数のミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれを鉄心SCaをコアとして有するソレノイドSCk(k=1〜K)を用いて駆動する場合について説明したが、これに限らず、無鉄心のコイルを有する電磁石を用いて複数のミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれを、チルト駆動しても良い。また、条規実施形態では、ミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれにつき、4つのソレノイドSCkを用いて、ミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれをθx方向及びθy方向のいずれの方向についても往復駆動するものとした。しかし、これに限らず、ミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれにつき、3つ、又は2つのソレノイドを用いて、ミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれをθx方向及びθy方向にチルト駆動しても良い。前者の場合、3つのソレノイドSCkを同一直線上にない位置関係でベース部材SVb上に配置し、それらを独立に制御する。後者の場合、ミラー素子を、ソレノイドにより吸引される方向と反対側に反らしておくことで、θx方向、θy方向に関して、予めオフセットを与えておくなどする必要がある。
また、上記実施形態では、空間光変調器3Sの複数のミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれを各4つのソレノイドSCkを用いてチルト駆動するために、ミラー素子SEkの正方形状の一辺の長さd=1mmに対して直径d/2=0.5mmのソレノイドSCkをベース部材SVb上に格子状に配列する構成を採用した。直径0.5mmのコイルは、既存の技術で作製可能ではあるが、これに限らず、より大径のコイルを有するソレノイドを用いることもできる。ミラー素子SEkの磁性体部SEは、一辺の長さd=1mmの正方形であるから、この磁性体部SEを4つのソレノイドSCkを用いてθx方向及びθy方向に駆動するために、例えば図7(A)に示される構成を採用することもできる。この図7(A)に示される変形例に係るソレノイドSCkは、例えば直径h=2dであるものとする。図7(A)に示される空間光変調器は、2次元配列された複数のミラー素子SEk(k=1〜K)を有するマルチミラーアレイSEと、複数のミラー素子SEkのそれぞれについて4つ設けられ、2次元配列されたソレノイドSCkから成るマイクロコイルアレイMCAと、マルチミラーアレイSEとマイクロコイルアレイMCAとの間に配置された角錐型ヨーク群(磁性体アレイ)MBAとを備えている。
角錐型ヨーク群は、図7(B)に示されるように、2次元配列され、一辺の長さh=2dの正方形状の底面MBと一辺の長さd/2の正方形の上面MBとを有する正四角錐台状の磁性体から成るヨークMBk(k=1〜K)から成るアレイ状の構造物である。ヨークMBk(k=1〜K)は、互いに僅かな間隙或いは薄膜状の非磁性体部材を挟んで格子状に束ねられて、角錐型ヨーク群MBAを構成する。個々のヨークMBkは、その底面MBを対応するソレノイドSCkの1つに対向させ、その上面MBを対応するミラー素子SEkの裏面の4分の1の領域に対向させる。すなわち、ミラー素子SEkに対応する4つのソレノイドSCkに底面MBを対向させる4つのヨークMBkの上面MBが、ミラー素子SEkの裏面に対向する。これにより、ソレノイドSCkが発生する磁気的吸引力が、ヨークMBkを介して、ミラー素子SEkの裏面の磁性体部材に伝えられる。従って、ミラー素子SEk(k=1〜K)のそれぞれを、角錐型ヨーク群MBAを介して、対応する各4つのソレノイドSCkを用いて駆動することが可能となる。
なお、上記実施形態では、1つの空間光変調ユニット(空間光変調器)を用いたが、複数の空間光変調ユニット(空間光変調器)を用いることも可能である。複数の空間光変調ユニットを用いた露光装置向けの照明光学系として、例えば米国特許出願公開第2009/0109417号明細書および米国特許出願公開第2009/0128886号明細書に開示される照明光学系を採用することができる。
また、上記実施形態では、露光装置がスキャニング・ステッパである場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置であっても良い。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置にも上記実施形態は適用することができる。
また、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも上記実施形態を適用できる。また、例えば米国特許第7,589,822号明細書などに開示されているように、ウエハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置にも上記実施形態は適用が可能である。
また、上記実施形態では、露光装置100が、液体(水)を介さずにウエハWの露光を行うドライタイプの露光装置である場合について説明したが、これに限らず、例えば欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号、米国特許第6,952,253号明細書などに開示されているように、投影光学系とウエハとの間に照明光の光路を含む液浸空間を形成し、投影光学系及び液浸空間の液体を介して照明光でウエハを露光する露光装置にも上記実施形態を適用することができる。
また、上記実施形態の投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、この投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、上記実施形において、米国特許出願公開第2006/0170901号明細書、あるいは米国特許出願公開第2007/0146676号明細書に開示される、いわゆる偏光照明方法を適用することも可能である。
また、露光装置の光源は、ArFエキシマレーザに限らず、KrFエキシマレーザ(出力波長248nm)、F2レーザ(出力波長157nm)、Ar2レーザ(出力波長126nm)、Kr2レーザ(出力波長146nm)などのパルスレーザ光源、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)などの輝線を発する超高圧水銀ランプなどを用いることも可能である。また、YAGレーザの高調波発生装置などを用いることもできる。この他、例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)に上記実施形態を適用しても良い。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置に上記実施形態を、適用しても良い。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも上記実施形態を適用できる。
半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態のリソグラフィシステムの一部を構成する露光装置(パターン形成装置)及びその露光方法によりマスク(レチクル)のパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態のリソグラフィシステムの一部を構成する露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の空間光変調器は、照明光源(二次光源)を形成するのに適している。また、本発明の照明装置は、露光装置の照明系として適している。また、本発明の露光装置は、照明光源からの照明光を照射してパターンを物体上に転写するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの製造に適している。
1…光源、2…ビームエキスパンダ、3S…空間光変調器、4…リレー光学系、5…フライアイレンズ、6…コンデンサ光学系、7…照明視野絞り、8…結像光学系、9…折曲ミラー、20…主制御装置、100…露光装置、IOP…照明系、MBA…磁性体アレイ、MCA…マイクロコイルアレイ、PL…投影光学系、PU…投影ユニット、R…レチクル、RST…レチクルステージ、SE…マルチミラーアレイ、SEk…ミラー素子、SCk…ソレノイド、W…ウエハ、WST…ウエハステージ。

Claims (13)

  1. ベース板と;
    該ベース板上に2次元配列され、それぞれ反射面を有する複数のミラー素子と;
    前記複数のミラー素子のそれぞれを、その反射面に平行な面内の直交2軸回りに回動可能に前記ベース板上で支持する複数の弾性支持部材と;
    前記複数のミラー素子のそれぞれの前記反射面の裏面に対向して前記ベース板上の同一直線上にない少なくとも3点に配置され、前記ミラー素子を前記ベース板に接近する方向に駆動する複数の駆動装置と;
    を備える空間光変調器。
  2. 前記複数のミラー素子は、それぞれの反射面の裏面側に磁性体を有し、
    前記複数の駆動装置のそれぞれは、前記複数のミラー素子のそれぞれの前記磁性体に対向して前記ベース板上に配置された電磁石を有する請求項1に記載の空間光変調器。
  3. 前記複数の駆動装置のそれぞれは、前記電磁石を用いて該電磁石が対向する前記磁性体を磁気的に吸引することで前記ミラー素子を駆動する請求項2に記載の空間光変調器。
  4. 前記複数の駆動装置のそれぞれが有する電磁石は、前記ベース板上に格子状に配列される請求項2又は3に記載の空間光変調器。
  5. 前記複数の電磁石は、電磁石アレイを構成し、
    前記電磁石アレイの前記ベース板と反対側に配置された前記複数の電磁石のそれぞれに対応するヨークから成るヨークアレイをさらに備える請求項2〜4のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  6. 前記ヨークアレイを構成する各ヨークは、前記電磁石に対向する一端からその反対側に行くに従って断面の面積が徐々に小さくなっている請求項5に記載の空間光変調器。
  7. 前記複数のミラー素子に対応する前記磁性体の配列は、前記複数の弾性部材を含んで、前記複数のミラー素子を支持する少なくとも1つの支持部材をエッチング加工することにより形成される請求項2〜6のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  8. 前記支持部材は、前記ミラー素子に対応する部分に対して、前記弾性部材に対応する部分が肉薄に、前記ベース板に支持される部分が肉厚に加工される請求項7に記載の空間光変調器。
  9. 前記複数のミラー素子の反射面は多角形状を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  10. 前記多角形状は矩形状であり、
    前記複数のミラー素子は、前記ベース板上に格子状に配列される請求項9に記載の空間光変調器。
  11. ビーム源からのエネルギビームの光路上に配置された請求項1〜10のいずれか一項に記載の空間光変調器と;
    前記エネルギビームの光路上で前記空間光変調器の光路前方及び後方の少なくとも一方に配置された光学系と;を備える照明装置。
  12. エネルギビームにより物体を露光して前記物体上にパターンを形成する露光装置であって、
    パターンを前記空間光変調器及び前記光学系を介した前記エネルギビームで照明する請求項11に記載の照明装置と;
    前記パターンを介した前記エネルギビームを前記物体上に投射する投影系と;
    を備える露光装置。
  13. 請求項12に記載の露光装置を用いて物体を露光することと;
    露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法。
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