JP2012067917A - 油圧駆動装置及び同装置を備えた挟み処理装置 - Google Patents

油圧駆動装置及び同装置を備えた挟み処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の著しい大型化を伴うことなく、長い時間にわたって連続的に増圧駆動を行うことができる油圧駆動装置及び同装置を用いた挟み処理装置を提供する。
【解決手段】油圧ポンプ50と油圧アクチュエータとの間に増圧器53が介在する。増圧器53は、互いに軸方向に並ぶシリンダ60A,60B内のピストン62A,62B同士が連結棒68で連結されたもので、各シリンダ60A,60Bの外側室66A,66B内に交互に油圧ポンプ50の吐出油が供給されることにより、ピストン62A,62Bが連続的に往復動し、そのとき内側室64A,64Bから押し出される油が油圧アクチュエータに供給される。その圧力は、内側室64A,66Aと外側室64B,66Bの面積差分だけ増える。
【選択図】図6

Description

本発明は、破砕機やプレス機等の挟み処理装置を油圧シリンダ等の油圧アクチュエータによって駆動するための技術に関する。
従来、油圧アクチュエータを用いて開閉駆動される挟み処理装置として、例えば作業機械のアタッチメント支持部の先端に取付けられる破砕機が知られている。この破砕機は、前記アタッチメント支持部に取付けられる破砕機本体と、この破砕機本体に回動可能に連結される一対の破砕アームとを備え、これらの破砕アームは互いに逆向きに回動することにより開閉する。そして、その閉じ方向の作動時に当該破砕アーム同士の間に処理物を挟み込んでこれを破砕処理する。
前記油圧アクチュエータは、前記破砕アームを開閉駆動するために用いられる。その駆動速度が高いほど、作業効率は高くなり、また、駆動力が大きいほど破砕性能は向上する。一般には、駆動負荷の小さいとき、例えば前記破砕アームを開くときには高い駆動速度が求められ、逆に駆動負荷の大きいとき、すなわち破砕処理時には大きな駆動力が求められる。しかし、前記油圧アクチュエータ及び破砕アームの駆動速度及び駆動力は、前記油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプの容量や吐出圧により決まってしまう。従って、その限られたポンプ容量やポンプ吐出圧でより高い駆動速度や大きな駆動力を得るためには、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間に増速器や増圧器を介在させることが必要となる。
その具体的手段として、例えば下記特許文献1には、油圧シリンダを利用した増圧器を具備する油圧駆動装置が開示されている。当該文献1の第1図に開示される増圧器は、互いに断面積の異なる二つの作動室を有し、各作動室に当該作動室の断面積に対応する大きさのピストンが装填されている。この装置では、前記増圧器の両作動室のうち大面積側の作動室に油圧ポンプの吐出油が導入されることにより、小面積側の作動室から面積差分だけ増圧された作動油が押し出され、油圧アクチュエータ(同文献1では駆動シリンダ14)に供給される。
特開昭62−83504号公報
前記特許文献1に示される増圧器では、大面積側の作動室の容量が最大になると、それ以上は当該作動室に油圧ポンプの吐出油を導入することができない。従って、その後は何らかの手段で当該増圧器の各ピストンの位置を元に戻さなければならず、非効率である。また、この増圧器により増圧が可能な期間を長くするためには、当該増圧器を大型化しなければならない不都合がある。
本発明は、このような事情に鑑み、装置の著しい大型化を伴うことなく、長い時間にわたって連続的に増圧駆動を行うことができる油圧駆動装置及び同装置を用いた挟み処理装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、油圧アクチュエータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプを前記油圧アクチュエータに接続して当該油圧アクチュエータを作動させる油圧回路とを備えた油圧駆動装置であって、前記油圧回路は、前記油圧ポンプの吐出圧に対する前記油圧アクチュエータの駆動力の比を高めるための増圧器と、この増圧器に前記油圧ポンプの吐出油を導入する導入部と、前記増圧器から流出する油を前記油圧アクチュエータに供給する供給部と、前記油圧アクチュエータから流出する油をタンクに戻す戻し部とを備え、前記増圧器は、互いに軸方向に並ぶ第1のシリンダ及び第2のシリンダと、前記第1のシリンダ内に装填されて当該第1のシリンダ内を前記第2のシリンダに近い側の内側室とその反対側の外側室とに区画する第1のピストンと、前記第2のシリンダ内に装填されて当該第2のシリンダ内を前記第1のシリンダに近い側の内側室とその反対側の外側室とに区画する第2のピストンと、前記第1のピストンと前記第2のピストンとを連結してこれらのピストンを相互連動させ、かつ、その存在により前記内側室の断面積を前記外側室の断面積よりも小さくする連結部材とを含み、前記導入部は、前記油圧ポンプの吐出油の導入先を前記第1のシリンダの外側室と前記第2のシリンダの外側室とに交互に切換える導入切換手段を含み、前記供給部は、前記第1のシリンダの内側室から流出する油及び前記第2のシリンダの内側室から流出する油をそれぞれ前記油圧アクチュエータに導く油路を含むものである。
この装置では、前記油圧ポンプの吐出油が前記増圧器における両シリンダの内側室に交互に導入されるため、各シリンダの容積が小さくても前記増圧器による増圧運転を長期にわたって連続的に行うことができる。例えば、両シリンダのうちの第1のシリンダの外側室に油圧ポンプの吐出油が導入されてその外側室の容積が最大容積に近付いても、逆に第2のシリンダの外側室の容積は減少しているので、適当な時点で前記吐出油の導入先が前記第1のシリンダの外側室から前記第2のシリンダの外側室に切換えられることにより、そのまま増圧器による増速運転を続行することが可能である。
さらに、前記導入切換手段は、前記油圧ポンプの吐出油を前記第1のシリンダの外側室に導く第1の導入位置と前記油圧ポンプの吐出油を前記第2のシリンダの外側室に導く第2の導入位置とをもつ導入切換弁と、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下になったときに前記導入切換弁の位置を前記第1の導入位置に切換え、前記第2の油圧シリンダの外側室の容積が一定以下となったときに前記導入切換弁の位置を前記第2の導入位置に切換える弁操作手段とを含む。
これにより、前記各シリンダ内の油を利用した簡素な構成で前記導入切換弁の切換を行うことができる。すなわち、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下になったときにこの第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内の油が前記導入切換弁の第1のパイロット部に導かれることにより、この導入切換弁は自動的に第1の導入位置に切換えられ、逆に、前記第2の油圧シリンダの外側室の容積が一定以下となったときにこの第2の油圧シリンダ内の油または前記第1のシリンダ内の油が前記第2のパイロット部に導かれることにより、この導入切換弁が自動的に第2の導入位置に切換えられる。
具体的に、前記導入切換弁は、この導入切換弁を前記第1の導入位置に切換えるためのパイロット圧が入力される第1のパイロット部と、この導入切換弁を前記第2の導入位置に切換えるためのパイロット圧が入力される第2のパイロット部とを有するパイロット切換弁であり、前記弁操作手段は、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下になったときにこの第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内の油を前記第1のパイロット部に導き、かつ、前記第2の油圧シリンダの外側室の容積が一定以下となったときにこの第2の油圧シリンダ内の油または前記第1のシリンダ内の油を前記第2のパイロット部に導くものが、好適である。
これにより、前記各シリンダ内の油を利用した簡素な構成で前記導入切換弁の切換を行うことができる。すなわち、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下になったときにこの第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内の油が前記導入切換弁の第1のパイロット部に導かれることにより、この導入切換弁は自動的に第1の導入位置に切換えられ、逆に、前記第2の油圧シリンダの外側室の容積が一定以下となったときにこの第2の油圧シリンダ内の油または前記第1のシリンダ内の油が前記第2のパイロット部に導かれることにより、この導入切換弁が自動的に第2の導入位置に切換えられる。
ここで、前記弁操作手段は、前記第1のパイロット部と前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内とを連通する第1のパイロット油路と、前記第2のパイロット部と前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内とを連通する第2のパイロット油路と、前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内に臨む位置であって前記第1のパイロ
ット油路を塞ぐ位置に保持されるとともに、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下となったときに前記第1のピストンまたは前記第2のピストンの押圧を受けて前記第1のパイロット油路を開く第1の開閉弁と、前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内に臨む位置であって前記第2のパイロット油路を塞ぐ位置に保持されるとともに、前記第2のシリンダの外側室の容積が一定以下となったときに前記第1のピストンまたは前記第2のピストンの押圧を受けて前記第2のパイロット油路を開く第2の開閉弁とを含むものが、好適である。
この構成によれば、前記各シリンダ内のピストンの往復動作を利用して、前記導入切換弁を確実に切換えることができる。すなわち、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下となったときに第1の開閉弁が前記第1のピストンまたは前記第2のピストンの押圧を受けて前記第1のパイロット油路を開くことにより、前記増圧器から前記導入切換弁の第1のパイロット部にパイロット圧が導入されて当該導入切換弁が第1の導入位置に切換えられる一方、前記第2のシリンダの外側室の容積が一定以下となったときに第2の開閉弁が前記第1のピストンまたは前記第2のピストンの押圧を受けて前記第2のパイロット油路を開くことにより、前記増圧器から前記導入切換弁の第2のパイロット部にパイロット圧が導入されて当該導入切換弁が第2の導入位置に切換えられる。
この装置の前記供給部は、前記増速器から流出する油を供給する前記油圧アクチュエータのポートを切換えて当該油圧アクチュエータの作動方向を切換える方向切換弁を含むことが、より好ましい。
また本発明は、互いに接離する方向である開閉方向に相対移動してその閉じ向きの移動時に処理物を挟み込む第1の挟み部材及び第2の挟み部材と、これらの挟み部材を開閉駆動するための請求項1〜4のいずれかに記載の油圧駆動装置とを備え、この油圧駆動装置の油圧アクチュエータが作動することにより前記両挟み部材が前記開閉方向に相対移動するようにこれらの挟み部材の少なくとも一方と前記油圧駆動装置の油圧アクチュエータとが連結されている挟み処理装置である。
この装置によれば、前記油圧駆動装置の増速器または増圧器を利用して、前記油圧アクチュエータを連続的に増速駆動または増圧駆動することにより、前記両挟み部材を迅速に開閉させ、もしくは大きな駆動力で開閉させることができる。
この挟み処理装置としては、前記各挟み部材が、その間に前記処理物を挟み込むことにより当該処理物を破砕する破砕部材である破砕機や、金型間に処理物を挟み込んでプレス処理するプレス装置等に適用することができる。
また、前記挟み部材として破砕部材を具備する装置については、前記各挟み部材が前記開閉方向に相対移動可能となるように連結される装置本体を備え、この装置本体は、先端が移動可能なアタッチメント支持部を備える作業機械の当該アタッチメント支持部の先端に取付けられる取付部を有するものが、好適である。この構成によれば、前記アタッチメント支持部の作動により前記挟み処理装置を処理対象へ円滑に移送することができる。
また本発明は、前記挟み処理装置と、この挟み処理装置の装置本体の取付部が取付けられる被取付部を先端に有するアタッチメント支持部と、このアタッチメント支持部を当該アタッチメント支持部の先端が移動可能となるように支持する機体とを備え、前記機体または前記アタッチメント支持部に前記挟み処理装置の油圧回路及びこの油圧回路に接続される油圧ポンプが搭載されている作業機械である。
以上のように、本発明によれば、シリンダ内の面積差を利用した増圧器の容量を特に大きくしなくても、長い時間にわたって連続的に増速駆動や増圧駆動を行うことができる効果がある。
本発明に係る破砕機が用いられる作業機械の例を示す全体図である。 前記破砕機の正面図である。 本発明の参考形態に係る油圧駆動装置を示す回路図である。 前記油圧駆動装置の要部を示す回路図である。 図4に示される増速器のパイロット油路を示す回路図である。 本発明の実施の形態に係る油圧駆動装置の要部を示す回路図である。 図6に示される増圧器のパイロット油路を示す回路図である。
まず、本発明の実施の形態とは別の参考形態を図1〜図5を参照しながら説明する。
前記図1が示す作業機械は、走行可能な機体10と、アタッチメント支持部とを備える。このアタッチメント支持部は、前記機体10に起伏可能かつ旋回可能に設けられるブーム12と、このブーム12の先端に水平軸回りに回動可能に連結されるアーム14とにより構成される。このアーム14の先端は、前記ブーム12の起伏動作及び回動動作と前記アーム14の回動動作との複合により、自在に移動することが可能である。そして、このアーム14の先端に水平軸回りに回動可能となるように、かつ、着脱自在に、破砕機16が取付けられている。
図2に示されるように、前記破砕機16は、破砕機本体20を備える。この破砕機本体20は、前記アーム14の先端に取付けられるアーム連結部18と、このアーム連結部18に回転駆動機構19を介して相対回転可能に連結される支柱部24とを有する。
前記回転駆動機構19は、円板状の一対の基板22,30をその中心軸回りに相対回転させるものであり、その一方の基板22に前記支柱部24が立設され、他方の基板30に前記アーム連結部18が立設されている。
前記支柱部24の先端には、左右の支軸26を介してそれぞれ回動可能に第1の破砕アーム28A及び第2の破砕アーム28Bが連結されている。これらの破砕アーム28A,28Bは、その内側に破砕刃27を有している。
前記第1の破砕アーム28Aと前記基板22との間には第1の油圧シリンダ40Aが介設されている。同様に、前記第2の破砕アーム28Bと前記基板22との間には第2の油圧シリンダ40Bが介設されている。これらの油圧シリンダ40A,40Bは、それぞれ同時に伸縮することにより、前記両破砕アーム28A,28Bを相互逆向きに回動させる。すなわち、これらの破砕アーム28A,28Bに開閉動作(破砕動作)を行わせる。
一方、前記アーム連結部18は、前記基板30から突出する一対のブラケット32を有し、これらのブラケット32に貫通孔34,36が設けられる。このうち、前記貫通孔34には前記ブラケット32を前記アーム14の先端に連結するためのピンが挿通され、前記貫通孔36には前記ブラケット32を破砕機回動駆動用のシリンダ38(図1)に連結するためのピンが挿通される。
図3が示すように、前記各油圧シリンダ40A,40Bは、シリンダ本体42と、このシリンダ本体42内に装填されるピストン43と、このピストン43から一方の側に延びるロッド44とを有する。前記ピストン43は、前記シリンダ本体42の内部を前記ロッド側室45とその反対側のへッド側室46とに区画する。
前記図3は、前記各油圧シリンダ40A,40Bを含む油圧駆動装置を示している。なお、同図は便宜上両油圧シリンダ40A,40Bを共通して示しているが、実際は両油圧シリンダ40A,40Bが図示の油圧回路に並列で接続される。また、本発明にかかる油圧駆動装置は、単一の油圧アクチュエータのみを具備するものにも適用可能である。
図示の油圧駆動装置は、前記油圧シリンダ40A,40Bの他、油圧ポンプ50と、こ
の油圧ポンプ50に前記各油圧シリンダ40A,40Bを接続する油圧回路とを具備する。前記油圧ポンプ50は、前記機体16に搭載された図略のエンジンの出力軸に連結され、当該エンジンにより駆動されてタンク内の作動油を吐出する。前記油圧回路は、前記油圧ポンプ50の吐出油を前記各油圧シリンダ40A,40Bに供給して両油圧シリンダを同時に作動させる。
この油圧回路は、増速器52と、この増速器52に前記油圧ポンプ50の吐出油を導入するための導入油路54と、前記増速器52から流出する油を前記油圧シリンダ40A,40Bに供給するための供給油路56と、前記油圧シリンダ40A,40Bから流出する油をタンクに戻す戻し流路58とを含んでいる。
前記増速器52は、前記油圧ポンプ50の流量に対する前記油圧シリンダ40A,40Bの駆動速度の比を高めるためのものであり、第1のシリンダ60A及び第2のシリンダ60Bを備え、これらのシリンダ60A,60Bが互いに軸方向に並んだ状態で一体化されている。
図4にも示されるように、前記第1のシリンダ60A内には第1のピストン62Aが往復動可能に装填され、この第1のピストン62Aが前記第1のシリンダ60A内を前記第2のシリンダ60Bに近い側の内側室64Aとその反対側の外側室66Aとに区画している。同様に、前記第2のシリンダ60B内には第2のピストン62Bが往復動可能に装填され、この第2のピストン62Bが前記第2のシリンダ60B内を前記第1のシリンダ60Aに近い側の内側室64Bとその反対側の外側室66Bとに区画している。
前記両ピストン62A,62Bは、連結棒68を介して前記両シリンダ60A,60Bの軸方向と平行な方向に相互連結されている。この連結棒68は、前記両シリンダ60A,60B間の仕切り壁70を貫通し、その両端が前記第1のピストン62Aと前記第2のピストン62Bとに連結されている。この連結棒68は、前記両ピストン62A,62Bを相互連動させるとともに、当該連結棒68の存在によって前記内側室64A,64Bの断面積を前記外側室66A,66Bの断面積よりも小さくする機能をもつ。
ここで、前記仕切り壁70には、前記内側室64A,64Bに対してそれぞれ作動油を給排するための内側ポート72A,72Bが設けられている。同様に、前記各シリンダ60A,60Bの外側壁には、前記外側室66A,66Bに対してそれぞれ作動油を給排するための外側ポート74A,74Bが設けられている。
前記導入油路54には、前記油圧ポンプ50に近い側から順に、バイパス切換弁76及び導入切換弁78が設けられている。
前記バイパス切換弁76は、図例では2位置パイロット切換弁からなり、通常位置76aとバイパス切換位置76bとを有している。前記通常位置76aは前記導入油路54をそのまま開通する位置であり、前記バイパス切換位置76bは前記導入油路54を遮断して前記油圧ポンプ50をバイパス油路80に接続する位置である。このバイパス油路80は、前記増速器52を迂回して前記油圧シリンダ40A,40Bに前記油圧ポンプ50の吐出油を導くためのものであり、前記バイパス切換弁76のバイパス出力ポートから前記供給油路56に直通している。
このバイパス切換弁76は、そのパイロットポートにパイロット圧が供給されないときは付勢用ばね77の付勢力によって前記通常位置76aに保たれる一方、前記パイロット圧が供給されると前記バイパス位置76bに切換えられる。前記パイロットポートはパイロットライン82を介して前記バイパス切換弁76の一次側に接続されており、このパイ
ロットライン82の途中に逆止弁付可変リリーフ弁84が設けられている。この逆止弁付可変リリーフ弁84は、前記一次側の圧力すなわち前記油圧ポンプ50の吐出圧が当該リリーフ弁84の設定圧を上回る場合にのみ前記パイロットライン82を開通する。すなわち、この逆止弁付可変リリーフ弁84は、前記吐出圧が一定以上の場合に前記バイパス切換弁76を強制的に前記バイパス位置76bに切換える強制切換部を構成する。
前記導入切換弁78は、図例では2位置パイロット切換弁により構成され、第1の導入位置78aと第2の導入位置78bとを有する。前記第1の導入位置78aは、前記導入油路54を前記増速器52の内側ポート72Aに接続して当該増速器52の内側ポート72Bをタンクへの戻り油路86に接続する位置である。逆に、前記第2の導入位置78bは、前記導入油路54を前記内側ポート72Bに接続して前記内側ポート72Aを前記戻り油路86に接続する位置である。
この導入切換弁78は、第1のパイロットポート79A及び第2のパイロットポート79Bを有し、前記第1のパイロットポート79Aにパイロット圧が供給されたときに前記第1の導入位置78aに切換えられ、前記第2のパイロットポート79Bにパイロット圧が供給されたときに前記第2の導入位置78bに切換えられる。
この参考形態において、前記導入切換弁78へのパイロット供給すなわち同弁78のパイロット操作には、前記増速器52における内側室64A,64B内の油が利用される。具体的には、前記第1のシリンダ60Aの内側室64Aの容積が一定以下になったときにその反対側の内側室64B内の油が前記第1のパイロットポート79Aにパイロット油として導かれ、逆に前記第2のシリンダ60Bの内側室64Bの容積が一定以下となったときにその反対側の内側室64Aの油が前記第2のパイロットポート79Bにパイロットとして導かれる。
より具体的に、前記増速器52の仕切り壁70には、図4に示すように前記各内側室64A,64B内にそれぞれ通ずる第1のパイロット油路88A及び第2のパイロット油路88Bが形成されるとともに、前記第1のパイロット油路88Aが第1のパイロットライン90Aを介して前記導入切換弁78の第1のパイロットポート79Aに接続され、前記第2のパイロット油路88Bが第2のパイロットライン90Bを介して前記導入切換弁78の第2のパイロットポート79Bに接続されている。
さらに、前記仕切り壁70には、前記各パイロット油路88A,88Bをそれぞれ開閉する第1の開閉弁92Aおよび第2の開閉弁92Bが設けられている。
図5に示すように、前記両パイロット油路88A,88Bは、前記内側室64B,64Aにそれぞれ通ずるばね収容室88aと、このばね収容室88aよりも小径でかつ同室88aから反対側の内側室64A,64Bに向かって延びる有端の中間路88bと、この中間路88bから径方向外側に延びて増速器52の外周面に至る出口油路88cとからなっている。
一方、前記各開閉弁92A,92Bは、前記ばね収容室88a内に収容される弁体92aと、この弁体92aから前記中間油路88bに沿って延びる軸部92bとを有し、その軸部92bは前記中間油路88bをさらに突き抜けて反対側の内側室64A,64Bにそれぞれ突出している。前記弁体92aは、前記ばね収容室88aよりも小径でかつ前記中間油路88bよりも大径であり、この弁体92aの周縁部が前記ばね収容室88aと前記中間油路88bとの段差部分に当接することによりパイロット油路88A,88Bを塞ぐ。すなわち、当該開閉弁92A,92Bが閉弁する。
前記ばね収容室88aの開口は、油路確保用の油流通孔が貫通する蓋94により塞がれ、この蓋94と前記弁体92aとの間にコイルばね96が圧入されている。このコイルばね96の弾発力によって前記各開閉弁92A,92Bの弁体92aが前記段差部分に押し当てられ、かつ、前記軸部92bが内側室64A,64B内に所定寸法だけ突出する状態が保たれている。そして、前記内側室64A(64B)の容積を一定以下とする位置まで第1のピストン62A(第2のピストン62B)が移動した時点でこのピストン62A(62B)が前記開閉弁92A(92B)の軸部92bの先端と当接し、さらにその開閉弁92A(92B)を前記付勢用ばね96の付勢力に抗して押し込むことにより、前記開閉弁92A(92B)が開弁してパイロット油路88A(88B)を開通するように、前記開閉弁92A,92Bの寸法およびコイルばね96の諸元が設定されている。
図3に示すように、前記供給油路56の途中にはシャトル弁100が設けられ、このシャトル弁100の上流側が分岐油路56a,56bに分岐してそれぞれ前記外側ポート74A,74Bに至っている。すなわち、前記各分岐油路56a,56bの上流端がそれぞれ前記外側ポート74A,74Bに接続され、下流端が前記シャトル弁100の入口ポートに接続されており、このシャトル弁100の出口ポートに前記供給油路56の下流側部分が接続されている。そして、この下流側部分に前記バイパス油路80が合流するとともに、このバイパス油路80の上流側に逆止弁102が設けられている。
また、前記戻り油路86は再生油路98A,98Bを介して前記分岐油路56a,56bにそれぞれ接続されており、各再生油路98A,98Bには前記戻り油路86側への逆流を防ぐ逆止弁99が設けられている。
前記合流の位置と前記油圧シリンダ40A,40Bとの間には、方向切換弁104が設けられている。この方向切換弁104は、図例では3位置の手動切換弁からなり、中立位置104aと、第1の供給位置104bと、第2の供給位置104cとに切換えられる。ここで、前記中立位置104aは、前記供給油路56及び戻り油路58をともにブロックする位置であり、前記第1の供給位置104bは、前記供給油路56を前記油圧シリンダ40A,40Bのへッド側室46に接続して同シリンダ40A,40Bのロッド側室45を前記戻り油路58に接続する位置であり、前記第2の供給位置104cは前記供給油路56を前記油圧シリンダ40A,40Bのロッド側室45に接続して同シリンダ40A,40Bのヘッド側室46を前記戻り油路58に接続する位置である。
次に、この油圧駆動装置及び前記破砕機16の具体的作用を説明する。
この説明では、初期状態として次の1)〜4)を満たす状態を想定する。
1)図1及び図2の実線が示すように前記破砕機16の両破砕アーム28A,28Bが開き位置にある。すなわち両油圧シリンダ40A,40Bが収縮している。
2)前記破砕機16の両破砕アーム28A,28B同士の間に被破砕物が介在する位置に当該破砕機16が移送されている。
3)図3に示す方向切換弁104が中立位置104aに切換えられている。
4)増速器52の内側室64Aの容積が内側室64Bの容積よりも小さくなる位置にピストン62A,62Bが存在している。
この状態から供給切換弁104が第1の供給位置104bに切換えられると、前記油圧ポンプ50の吐出圧が低いうちは、バイパス切換弁76が通常位置76aを保持するため
に、前記油圧ポンプ50の吐出油は前記バイパス切換弁76を通じて導入切換弁78に流入する。
このとき、前記導入切換弁78は第1の導入位置78aにあり、この導入切換弁78を通じて前記吐出油が前記増速器52の第1のシリンダ60A側の内側ポート72Aから内側室64Aに導入される。これに伴い、第1のピストン62A及びこれに連結される連結棒68さらには第2のピストン62Bが一体に、前記内側室64Aの容積が大きくなる向き(図3及び図4では左向き)に移動し、前記第1のシリンダ60Aの外側室66A内の油が外側ポート74Aから押し出される。
この押し出された油は、シャトル弁100及び逆止弁102を経由して方向切換弁104に至り、この方向切換弁104から油圧シリンダ40A,40Bのヘッド側室46に導入される。この油圧供給により各油圧シリンダ40A,40Bは伸張し、両破砕アーム28A,28Bを閉じ方向に作動させる。このとき、各ロッド側室45内から押し出された作動油は戻り油路58を通じてタンクに戻る。また、前記増速器52の第2のシリンダ62B側の内側室64Bから押し出される油は、内側ポート72Bから前記導入切換弁78及び再生油路98A,98Bを通じて分岐油路56a,56bに送られ、外側室66Bへまたは油圧シリンダ40A,40Bへの補充に当てられる。
ここで、前記油圧シリンダ40A,40B内に供給される作動油の流量、すなわち、前記外側室66Aから押し出される油の流量は、前記内側室64Aに流入する吐出油の流量に比べ、前記内側室64Aと前記外側室66Aとの面積差分だけ大きくなっている。従って、この流量増大分だけ油圧シリンダ40A,40Bの駆動が加速され、前記両破砕アーム28A,28Bは迅速に閉じ作動する。
ここで、前記油圧シリンダ40A,40Bの容積に比して前記増速器52の両シリンダ60A,60Bの容積が小さい場合、当該油圧シリンダ40A,40Bのストロークが完了する前に前記内側室64Aと反対側の内側室64Bの容積が最小となる状態を迎えることになるが、この内側室64Bの容積を減少させる向きに動く第2のピストン62Bが図5に示す第2の開閉弁92Bの軸部92bの端部に当接して同弁92Bをコイルばね96の弾性力に抗して押し込んだ時点で、同弁92Bが開弁して第2のパイロット油路88Bを開通するので、この第2のパイロット油路88B及び第2のパイロットライン90Bを通じて前記内側室64A内の油が導入切換弁78の第2のパイロットポート79Bに導入され、この導入切換弁78を第2の導入位置78bに切換える。
この切換により、それまで前記内側室64Aに導入されていた油は前記内側室64Bに導入されることになり、この導入切換に伴って前記ピストン62A,62B及び連結棒68の作動方向が反転する。すなわち、内側室64Bの容積が拡大して内側室64Aの容積が縮小する向きに前記ピストン62A,62Bが移動し、最大容積となっていた外側室66A内の油が押し出されていくことになる。
以下、上記と同様の作用で、前記内側室64Aの容積が一定以下となった時点で今度は第1の開閉弁92Aが開弁し、第1のパイロット油路88Aが開通して内側室64B内の油が第1のパイロットライン90Aを通じて導入切換弁78の第1のパイロットポート79Aに導入されることにより、導入切換弁78は再び第1の導入位置78aに切換えられることになる。この導入切換弁78の位置切換及びこれに伴うピストン62A,62Bの往復動が繰り返されることにより、前記シリンダ60A,60Bの容積が小さい場合にも連続して増速運転を行うことが可能となる。
以上のような増速を伴う閉じ駆動が進んで両破砕アーム28A,28Bの破砕刃27が
図略の被破砕物に当接すると、その当接時点から両油圧シリンダ40A,40Bの駆動負荷ひいては油圧ポンプ50の吐出圧が急激に高まる。そして、この吐出圧がバイパス切換弁76に付設された逆止弁付可変リリーフ弁84の設定圧を超えた時点で同弁84が開弁し、その吐出圧が前記バイパス切換弁76のパイロットポートにパイロット圧として入力されることにより、当該バイパス切換弁76がバイパス位置76bに切換えられる。この時点から、前記吐出油は増速器52を迂回するバイパス油路80を通じて油圧シリンダ40A,40Bに直接導入される。従って、増速作用は消失するが、その分油圧シリンダ40A,40Bへ供給される油圧が高まり、各破砕アーム28A,28Bは前記被破砕物を破砕するのに十分な力で閉じ方向に駆動される。
このような破砕作業が完了した後、前記方向切換弁104が前記第1の供給位置104bから第2の供給位置104cに切換えられると、前記油圧ポンプ50の吐出油は油圧シリンダ40A,40Bのロッド側室45に流入し、同油圧シリンダ40A,40Bを収縮させる方向に作動させる。この収縮により、前記両破砕アーム28A,28Bは開き方向に駆動される。しかも、この開き方向での駆動負荷は低いため、バイパス切換弁76は通常位置76aに保たれ、増速器52を経由した油圧供給が行われる。従って、前記両破砕アーム28A,28Bの開き駆動は迅速に行われ、その分作業効率が高まる。
ただし、この開き方向の作動でも、その途中で何らかの原因により駆動負荷が高まった場合には、前記バイパス切換弁76がバイパス位置76b側に切換えられることにより、増速よりも駆動力を重視した駆動状態に切換えられることになる。
なお、この参考形態は増速器52を具備するものであるが、本発明の実施の実施の形態として図6及び図7に示すように、前記増速器52と同じ原理で増圧器53を構成し、前記増速器52に代えて油圧回路に導入することにより、増圧回路を構築することが可能である。
図示の増圧器53は、前記増速器52と全く同じく、仕切り壁70を挟む第1のシリンダ60A及び第2のシリンダ60Bと、第1のピストン62A及び第2のピストン62Bと、両ピストン62A,62Bを連結する連結棒68とを備え、前記各シリンダ60A,60B内が前記各ピストン62A,62Bにより内側室64A,64Bと外側室66A,66Bとに区画されている。そして、前記内側室64A,64Bに通ずる内側ポート72A,72Bと、前記外側室66A,66Bに通ずる外側ポート74A,74Bとを有している。
この増圧器53が前記参考形態に係る増速器52と異なる点は、次の2点である。
1)給排接続について
前記増圧器53の各ポートのうち、前記外側ポート74A,74Bが前記導入切換弁78に接続されている。具体的には、この導入切換弁78が前記第1の導入位置78aに切換えられたときに前記外側ポート74Aが前記導入油路54に接続されて前記外側ポート74Bが前記戻り油路86に接続され、逆に前記導入切換弁78が前記第2の導入位置78bに切換えられたときに前記外側ポート74Bが前記導入油路54に接続されて前記外側ポート74Aが前記戻り油路86に接続されるように、配管がされている。
一方、前記内側ポート72A,72Bはそれぞれ前記供給油路56の分岐油路56a,56bにそれぞれ接続されている。
2)パイロット油路について
図7に示すように、この増圧器53に設けられる第1のパイロット油路89A及び第2パイロット油路89Bは、それぞれ、前記内側室64B,64A側が蓋95で塞がれたばね収容室89aと、このばね収容室89aよりも小径でかつ同室89aから反対側の内側室64B,64Aにまで至る小径孔89bと、前記ばね収容室89aから径方向外側に延びて増速器52の外周面に至る出口油路89cとからなっている。
一方、この実施の形態に係る第1の開閉弁92A,92Bは、その弁体92aが前記ばね収容室89a内にそれぞれ収められ、軸部92bが前記各小径孔89bに隙間をもって挿通されて前記各内側室64B,64A内に突出している。前記弁体92aは、前記ばね収容室89aよりも小径でかつ前記小径孔89bよりも大径であり、この弁体92aと前記蓋95との間に圧入されるコイルばね96の弾発力により、前記弁体92aの周縁部が前記ばね収容室89aと前記小径孔89bとの段差部分に当接してパイロット油路89A,89Bをそれぞれ塞ぐ位置に保持されている。そして、この状態で前記軸部92bの端部が所定寸法だけ内側室64B,64A内に突出するように、その軸部92bの寸法が設定されている。
なお、この本発明に係る実施の形態では、前記図3に示したバイパス切換弁76及びバイパス油路80が省略される。
この装置によれば、前記参考形態と同じ原理で連続した増圧運転が行われる。
具体的に、上述の初期状態から前記図3に示した供給切換弁104が第1の供給位置104aに切換えられると、前記第1の導入位置78aにある導入切換弁78を通じて前記油圧ポンプ50の吐出油が前記増速器53の第1のシリンダ60A側の外側ポート74Aから外側室66Aに導入される。これに伴い、第1のピストン62A及びこれに連結される連結棒68さらには第2のピストン62Bが一体に、前記外側室66Aの容積が大きくなる向き(図6及び図7では右向き)に移動し、前記第1のシリンダ60Aの内側室64A内の油が内側ポート72Aから押し出される。
この押し出された油は、前記図3に示した装置と同様にシャトル弁100及び逆止弁102を経由して方向切換弁104に至り、この方向切換弁104から油圧シリンダ40A,40Bのヘッド側室46に導入されて油圧シリンダ40A,40Bを伸張させる。この供給される作動油の圧力、すなわち、前記内側室64Aから押し出される油の流量は、前記外側室66Aに流入する吐出油の圧力に比べ、前記内側室64Aと前記外側室66Aとの面積差分だけ大きくなっている。従って、この圧力増大分だけ油圧シリンダ40A,40Bの駆動力が増し、前記両破砕アーム28A,28Bはより大きな駆動力で閉じ駆動される。
ここで、前記外側室66Bの容積を減少させる向きに動く第2のピストン62Bと連動する第1のピストン62Aが図7に示す第2の開閉弁92Bの軸部92bの端部に当接して同弁92Bをコイルばね96の弾性力に抗して押し込んだ時点で、同弁92Aが開弁して第2のパイロット油路89Bを開通するので、この第2のパイロット油路89B及び第2のパイロットライン90Bを通じて前記内側室64A内の油が導入切換弁78の第2のパイロットポート79Bに導入され、この導入切換弁78を第2の導入位置78bに切換える。
この切換により、それまで前記外側室66Aに導入されていた油は前記外側室66Bに導入されることになり、この導入切換に伴って前記ピストン62A,62B及び連結棒68の作動方向が反転する。すなわち、外側室66Bの容積が拡大して外側室66Aの容積が縮小する向きに前記ピストン62A,62Bが移動し、最大容積となっていた内側室6
4A内の油が押し出されていくことになる。
以下、上記と同様の作用で、前記外側室66Aの容積が一定以下となった時点で今度は第1の開閉弁92Aが開弁し、第1のパイロット油路88Aが開通して内側室64B内の油が第1のパイロットライン90Aを通じて導入切換弁78の第1のパイロットポート79Aに導入されることにより、導入切換弁78は再び第1の導入位置78aに切換えられることになる。この導入切換弁78の位置切換及びこれに伴うピストン62A,62Bの往復動が繰り返されることにより、前記シリンダ60A,60Bの容積が小さい場合にも連続して増圧運転を行うことが可能となる。
この作用は、前記方向切換弁104が第2の供給位置104cに切換えられて油圧シリンダ40A,40Bが収縮駆動される(すなわち両破砕アーム28A,28Bが開き方向に駆動される)場合も同様である。
なお、前記図3〜図7に示す油圧回路は、その増速器52や増圧器53が前記破砕機16の装置本体に組み込まれたものでもよいし、図1に示す作業機械の本体側、例えば機体10やアタッチメント支持部(ブーム12またはアーム14)に搭載されていてもよい。
前者の場合には、作業機械の本体側には通常の油圧回路を搭載しておきながら、そのアーム14の先端に前記増速器52や前記増圧器53を含む破砕機16を装着することにより、上述のような増速運転や増圧運転を行うことができ、作業機械の本体側の汎用性を高めることができる。
逆に、後者の場合には、共通の油圧ポンプ50及び増速器52または増圧器53を用いて、前記アーム14の先端に脱着される複数種の挟み処理装置の駆動制御を行うことが可能になる。さらに、当該増速器52や増圧器53を他の油圧アクチュエータ(例えばブームシリンダやアームシリンダ)の増速駆動や増圧駆動にも利用するといったことも可能である。また、この場合、図示のように増速器52や増圧器53の下流側の供給部に前記方向切換弁104を設けることができるので、油圧シリンダ40A,40Bの双方向の駆動について前記増速運転または増圧運転を行うことができる利点もある。
その他、本発明は次のような実施の形態をとることが可能である。
・本発明は、必ずしも複数の油圧シリンダ40A,40Bを具備するものに限らず、例えば単一の油圧シリンダが前記両破砕アーム28A,28Bの間に介在する油圧駆動装置にも適用することが可能である。また、前記油圧シリンダに限らず、油圧モータその他の油圧アクチュエータを具備するものであってもよい。
・前記導入切換弁78のパイロット切換を前記増速器52内の油を用いて行う場合、その抽出箇所は前記内側室64A,64Bに限られず、例えば外側室66A,66Bの油を抽出するようにしてもよい。また、パイロット油路88A,88Bやパイロット油路89A,89Bを外側に設けて開閉弁92A,92Bが外側室側に突出するようにしてもよい。
・前記増圧器53の第1のシリンダ60A及び第2のシリンダ60Bは、その軸方向に並んで入ればよく、必ずしも同軸位置に配されていなくてもよい。すなわち、両シリンダ60A,60Bの中心軸間にオフセットが与えられていてもよい。
・前記導入切換弁78や供給切換弁104、バイパス切換弁76を構成する弁の種類は特に問わない。例えば、導入切換弁に電磁切換弁を用い、この導入切換弁を電気制御によって周期的に前記第1の導入位置と第2の導入位置とに交互切換するようにしてもよい。
・本発明に係る油圧シリンダ装置の適用対象は前記破砕機16に限られない。例えば金型を互いに接離する方向に移動させて(すなわち開閉作動させて)、これらの金型の間でワークをプレス処理するプレス装置にも適用することが可能である。
10 機体
12 ブーム
14 アーム
16 破砕機
18 アーム連結部
20 破砕機本体
26 支軸
27 破砕刃
28A 破砕アーム
28B 破砕アーム
40A 油圧シリンダ
40B 油圧シリンダ
50 油圧ポンプ
52 増速器
53 増圧器
54 導入油路
56 供給油路
58 戻り油路
60A 第1のシリンダ
60B 第2のシリンダ
62A 第1のピストン
62B 第2のピストン
64A 第1のシリンダの内側室
64B 第2のシリンダの外側室
66A 第1のシリンダの外側室
66B 第2のシリンダの外側室
68 連結棒
76 バイパス切換弁
78 導入切換弁
78a 第1の導入位置
78b 第2の導入位置
79A 第1のパイロットポート
79B 第2のパイロットポート
80 バイパス油路
86 戻り油路
88A 第1のパイロット油路
88B 第2のパイロット油路
89A 第1のパイロット油路
89B 第1のパイロット油路
90A 第1のパイロットライン
90B 第2のパイロットライン
92A 第1の開閉弁
92B 第2の開閉弁
104 供給切換弁

Claims (8)

  1. 油圧アクチュエータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプを前記油圧アクチュエータに接続して当該油圧アクチュエータを作動させる油圧回路とを備えた油圧駆動装置であって、
    前記油圧回路は、
    前記油圧ポンプの吐出圧に対する前記油圧アクチュエータの駆動力の比を高めるための増圧器と、この増圧器に前記油圧ポンプの吐出油を導入する導入部と、前記増圧器から流出する油を前記油圧アクチュエータに供給する供給部と、前記油圧アクチュエータから流出する油をタンクに戻す戻し部とを備え、
    前記増圧器は、互いに軸方向に並ぶ第1のシリンダ及び第2のシリンダと、前記第1のシリンダ内に装填されて当該第1のシリンダ内を前記第2のシリンダに近い側の内側室とその反対側の外側室とに区画する第1のピストンと、前記第2のシリンダ内に装填されて当該第2のシリンダ内を前記第1のシリンダに近い側の内側室とその反対側の外側室とに区画する第2のピストンと、前記第1のピストンと前記第2のピストンとを連結してこれらのピストンを相互連動させ、かつ、その存在により前記内側室の断面積を前記外側室の断面積よりも小さくする連結部材とを含み、
    前記導入部は、前記油圧ポンプの吐出油の導入先を前記第1のシリンダの外側室と前記第2のシリンダの外側室とに交互に切換える導入切換手段を含み、
    前記供給部は、前記第1のシリンダの内側室から流出する油及び前記第2のシリンダの内側室から流出する油をそれぞれ前記油圧アクチュエータに導く油路を含み、
    前記導入切換手段は、前記油圧ポンプの吐出油を前記第1のシリンダの外側室に導く第1の導入位置と前記油圧ポンプの吐出油を前記第2のシリンダの外側室に導く第2の導入位置とをもつ導入切換弁と、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下になったときに前記導入切換弁の位置を前記第1の導入位置に切換え、前記第2の油圧シリンダの外側室の容積が一定以下となったときに前記導入切換弁の位置を前記第2の導入位置に切換える弁操作手段とを含むことを特徴とする油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の油圧駆動装置において、
    前記導入切換弁は、この導入切換弁を前記第1の導入位置に切換えるためのパイロット圧が入力される第1のパイロット部と、この導入切換弁を前記第2の導入位置に切換えるためのパイロット圧が入力される第2のパイロット部とを有するパイロット切換弁であり、
    前記弁操作手段は、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下になったときにこの第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内の油を前記第1のパイロット部に導き、かつ、前記第2の油圧シリンダの外側室の容積が一定以下となったときにこの第2の油圧シ
    リンダ内の油または前記第1のシリンダ内の油を前記第2のパイロット部に導くものであることを特徴とする油圧駆動装置。
  3. 請求項2記載の油圧駆動装置において、
    前記弁操作手段は、前記第1のパイロット部と前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内とを連通する第1のパイロット油路と、前記第2のパイロット部と前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内とを連通する第2のパイロット油路と、前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内に臨む位置であって前記第1のパイロット油路を塞ぐ位置に保持されるとともに、前記第1のシリンダの外側室の容積が一定以下となったときに前記第1のピストンまたは前記第2のピストンの押圧を受けて前記第1のパイロット油路を開く第1の開閉弁と、前記第1のシリンダ内または前記第2のシリンダ内に臨む位置であって前記第2のパイロット油路を塞ぐ位置に保持されるとともに、前記第2のシリンダの外側室の容積が一定以下となったときに前記第1のピストンまたは前記第2のピストンの押圧を受けて前記第2のパイロット油路を開く第2の開閉弁とを含むことを特徴とする油圧駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の油圧駆動装置において、
    前記供給部は、前記増速器から流出する油の供給先である前記油圧アクチュエータのポートを切換えて当該油圧アクチュエータの作動方向を切換える方向切換弁を含むことを特徴とする油圧駆動装置。
  5. 互いに接離する方向である開閉方向に相対移動してその閉じ向きの移動時に処理物を挟み込む第1の挟み部材及び第2の挟み部材と、これらの挟み部材を開閉駆動するための請求項1〜4のいずれかに記載の油圧駆動装置とを備え、この油圧駆動装置の油圧アクチュエータが作動することにより前記両挟み部材が前記開閉方向に相対移動するようにこれらの挟み部材の少なくとも一方と前記油圧駆動装置の油圧アクチュエータとが連結されていることを特徴とする挟み処理装置。
  6. 請求項5記載の挟み処理装置において、
    前記各挟み部材は、その間に前記処理物を挟み込むことにより当該処理物を破砕する破砕部材であることを特徴とする挟み処理装置。
  7. 請求項6記載の挟み処理装置において、
    前記各挟み部材が前記開閉方向に相対移動可能となるように連結される装置本体を備え、この装置本体は、先端が移動可能なアタッチメント支持部を備える作業機械の当該アタッチメント支持部の先端に取付けられる取付部を有することを特徴とする挟み処理装置。
  8. 請求項7記載の挟み処理装置と、
    この挟み処理装置の装置本体の取付部が取付けられる被取付部を先端に有するアタッチメント支持部と、
    このアタッチメント支持部を当該アタッチメント支持部の先端が移動可能となるように支持する機体とを備え、
    前記機体または前記アタッチメント支持部に前記挟み処理装置の油圧回路及びこの油圧回路に接続される油圧ポンプが搭載されていることを特徴とする作業機械。
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