JP2012058801A - Pedal device of vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両前方からの衝撃荷重を受けてダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動してペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構を備えた車両のペダル装置に関するものである。 The present invention relates to a pedal device for a vehicle provided with a pedal retraction suppressing mechanism that rotates a pedal arm forward of the vehicle in conjunction with an operation in which a dash panel moves backward in response to an impact load from the front of the vehicle. .
車両のブレーキペダル装置やクラッチペダル装置は、ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットに上端部が回動可能に軸支されたペダルアームをそれぞれ備えており、各ペダルアームのペダルを運転者が足で踏み込むことによって、その変位量をブレーキマスタシリンダ或いはクラッチマスタリンダに伝達することによって所要の制動或いは変速操作を行うものである。 Vehicle brake pedal devices and clutch pedal devices are each provided with a pedal arm pivotally supported by a pedal bracket attached to the dash panel so that the upper end of the pedal pedal can be pivoted. By depressing, the amount of displacement is transmitted to the brake master cylinder or the clutch master cylinder, thereby performing the required braking or shifting operation.
ところで、マスタシリンダはダッシュパネルに直接取り付けられているため、車両前方からの大きな衝撃荷重によってダッシュパネルが車両後方へ移動すると、該ダッシュパネルに取り付けられているマスタシリンダも車両後方へ移動し、そのプッシュロッドがペダルアームを車両後方へと回動させるという問題がある。 By the way, since the master cylinder is directly attached to the dash panel, when the dash panel moves to the rear of the vehicle due to a large impact load from the front of the vehicle, the master cylinder attached to the dash panel also moves to the rear of the vehicle. There is a problem that the push rod rotates the pedal arm to the rear of the vehicle.
そこで、車両前方からの衝撃荷重を受けてダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動してペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、ペダル後退抑制機構の一例を図6及び図7に基づいて以下に説明する。 Therefore, a pedal retraction suppression mechanism has been proposed that rotates the pedal arm forward of the vehicle in conjunction with the movement of the dash panel moving backward in response to an impact load from the front of the vehicle (see, for example, Patent Document 1). . Here, an example of the pedal retraction suppression mechanism will be described below with reference to FIGS. 6 and 7.
図6及び図7はブレーキペダルに設けられたペダル後退抑制機構を示す図であって、図6は通常時の状態、図7は車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態をそれぞれ示し、これらの図6及び図7において(a)は側面図、(b)は斜視図である。 6 and 7 are views showing a pedal retraction suppression mechanism provided on the brake pedal. FIG. 6 shows a normal state, and FIG. 7 shows a state when an impact load is applied from the front of the vehicle. 6 and 7, (a) is a side view and (b) is a perspective view.
図示のブレーキペダル装置101のペダルアーム102は、その上端がペダル軸103によってペダルブラケット109に車両前後方向に回動可能に軸支されている。ここで、ペダルブラケット109は不図示のダッシュパネルに取り付けられており、該ペダルブラケット109の後方にはステアリングサポートメンバ等の車体フレーム140が位置している。
An upper end of a
而して、ペダル後退抑制機構は、ペダル軸103とペダルアーム102とを連結するリンク機構119とペダルブラケット109に回動可能に支持されたトリガ118を含んで構成されている。ここで、リンク機構119は、ピン122によって互いに連結された第1リンク123と第2リンク124とで構成されており、第1リンク123の上端には半円状に切り欠かれたフック状の係合部123aが形成され、この係合部123aは図6に示す通常時にはペダル軸103の外周に係合している。又、第2リンク124の下端はペダルアーム102の中間部に軸125によって回動可能に連結されている。
Thus, the pedal retraction suppression mechanism includes a
ところで、不図示のダッシュパネルにはブレーキマスタシリンダ110が取り付けられており、このブレーキマスタシリンダ110から車両後方に向かって延びるプッシュロッド110aの端部は前記第2リンク124の中間部に連結されている。又、前記ペダル軸103の外周にはリターンスプリング129が巻装されており、該リターンスプリング129の一端はペダルブラケット109に係止され、他端は第1リンク123に係止され、リンク機構119のガタはリターンスプリング129による第1リンク123の付勢によって吸収されるよう構成されている。
Incidentally, a
前記トリガ118は、その一端が軸120によって回動可能に取り付けられている。そして、トリガ118には車両前方に延びる当接片118aが形成されており、この当接片118aは通常時は図6に示すように第1リンク123の後方に所定の間隔を設けた状態で位置している。
One end of the
以上のように構成されたペダル後退抑制機構を備えたブレーキペダル装置101において、図6に示す通常時に運転者がペダルアーム102の下端に取り付けられたペダル105を踏み込むと、ペダルアーム102はペダル軸103を中心として車両前方へと回動し、このペダルアーム102の回動はリンク機構119を介してプッシュロッド110aに伝達され、プッシュロッド110aが押し込まれてブレーキマスタシリンダ110が駆動されて所要の制動がなされる。
In the
ところで、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合には、ダッシュパネルがこれに取り付けられたペダルブラケット109及びブレーキマスタシリンダ110と共に車両後方へと移動するため、図7に示すように、ペダルブラケット109に取り付けられたトリガ118も車両後方へと移動し、その背面部が車体フレーム140の先端部に当接する。すると、トリガ118は軸120を中心として車両の前方側(図5(a)の矢印方向)に回動し、その先端の当接片118aが第1リンク123の中間部を車両前方へと押圧するため、第1リンク123の係合部123aがペダル軸103から外れてフリーとなる。
By the way, when the vehicle receives a large impact load from the front, the dash panel moves to the rear of the vehicle together with the
上述のように第1リンク123の係合部123aがペダル軸103から外れてフリーとなると、第1リンク123はトリガ118の当接とリターンスプリング129の付勢力によってピン122が車両の後方側に移動する方向(図7(a)の矢印方向)に回動するとともに、プッシュロッド110aが第2リンク124を押し込むために該第2リンク124がその下端の軸125が車両の前方側となる方向に回動してペダルアーム102をペダル軸103を中心として車両前方へと回動させる。このため、ペダルアーム102は、図7(a)に鎖線にて示す位置から実線にて示す位置へと退避する。
As described above, when the
ところが、図6及び図7に示すブレーキペダル装置101においては、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合にトリガ118が車体フレーム140に当接して回動する前に、ペダルブラケット109がペダルアーム102の支持部とトリガ118の取付部の間で内側に折れ曲がるように変形する可能性や、トリガ118が車体フレーム140に当接して回動方向の力を受けたときに、ペダルブラケット109が変形して当接片118aの移動方向が意図する方向とならない可能性があり、トリガ118が第1リンク123への当接に失敗して該第1リンク123の横を通り抜ける恐れがある。このため、第1リンク123の係合部123aがペダル軸103から外れず、ペダルアーム102の車両後方への回動を抑制することができない可能性があった。
However, in the
そこで、従来は図8に示すように、ペダルブラケット109の変形し易い部分(ペダルアーム102の支持部とトリガ118の取付部の周辺)に補強板141を取り付けて補強したり、ペダルブラケット109の板厚を厚くして補強することが行われていた。
Therefore, conventionally, as shown in FIG. 8, a
ところが、図8に示すようにペダルブラケット109の変形し易い部分に別部材である補強板141を取り付ける構成を採用すると、部品点数と重量が増加するという問題が生じる。
However, when a configuration in which the reinforcing
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、部品点数と重量の増加を招くことなく、両前方からの衝撃荷重を受けた場合にぺダル後退抑制機構を確実に動作させてペダルアームの後退を抑制することができる車両のペダル装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above problems, and the purpose of the present invention is to reliably provide a pedal retraction suppression mechanism when receiving impact loads from both fronts without increasing the number of parts and weight. An object of the present invention is to provide a pedal device for a vehicle that can be operated to suppress the backward movement of a pedal arm.
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットの左右の側壁にペダル軸によって上端部が回動可能に軸支されたペダルアームと、車両前方からの衝撃荷重を受けて前記ダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動して前記ペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構を備え、前記ペダル後退抑制機構を、前記ペダル軸に係脱可能に係合するリンクを備えたリンク機構と、前記ペダルブラケットの一方の側壁に回動可能に取り付けられたトリガを含んで構成して成る車両のペダル装置において、前記ペダルブラケットの前記トリガが取り付けられる側の側壁であって、前記ペダルアームの支持部と前記トリガの取付部の周辺に補強部を一体に形成したことを特徴とする。
In order to achieve the above-mentioned object, the invention according to
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記補強部を、前記ペダルアームの支持部と前記トリガの取付部を結ぶ直線に略平行に延びるビードによって構成したことを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, the reinforcing portion is configured by a bead extending substantially parallel to a straight line connecting the support portion of the pedal arm and the mounting portion of the trigger. .
本発明によれば、ペダルブラケットの変形し易い部分(側壁のペダルアームの支持部とトリガの取付部の周辺)にビード等の補強部を一体に形成してその部分を補強したため、車両が前方から大きな衝撃を受けた場合にペダルブラケットの変形が防がれ、トリガの当接片の移動方向を確実に意図する方向(第1リンクへ向かう方向)とすることができ、トリガの当接片が車両前方に移動してリンク機構のリンクに確実に作用する。このため、リンク機構のリンクが回動軸から外れてペダル後退抑制機構が確実に動作し、該ペダル後退抑制機構によってペダルアームの後退が抑制される。このような効果はペダルブラケットにビード等の補強部を一体に形成することによって得られるため、部品点数や重量の増加を招くことがなく、従来のように別部材である補強板をペダルブラケットに溶接する必要がないために生産性が高められる。 According to the present invention, since the reinforcing portion such as a bead is integrally formed on the easily deformable portion of the pedal bracket (the periphery of the supporting portion of the pedal arm on the side wall and the mounting portion of the trigger) and the portion is reinforced, the vehicle moves forward. The pedal bracket is prevented from being deformed when a large impact is applied to the trigger, and the moving direction of the trigger contact piece can be surely set to the intended direction (the direction toward the first link). Moves to the front of the vehicle and acts reliably on the link of the link mechanism. For this reason, the link of the link mechanism is detached from the rotation shaft, and the pedal retraction suppression mechanism operates reliably, and the retraction of the pedal arm is suppressed by the pedal retraction suppression mechanism. Since such an effect is obtained by integrally forming a reinforcing portion such as a bead on the pedal bracket, the number of parts and the weight are not increased, and a reinforcing plate, which is a separate member, is conventionally used for the pedal bracket. Productivity is increased because there is no need to weld.
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1は本発明に係るブレーキペダル装置の分解斜視図、図2は同ブレーキペダル装置の通常時の状態を示す側面図、図3は同ブレーキペダル装置の正面図、図4は同ブレーキペダル装置のペダルブラケット部分の斜視図、図5は同ブレーキペダル装置の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す側面図である。 1 is an exploded perspective view of a brake pedal device according to the present invention, FIG. 2 is a side view showing a normal state of the brake pedal device, FIG. 3 is a front view of the brake pedal device, and FIG. 4 is the brake pedal device. FIG. 5 is a side view showing a state when an impact load is applied from the front of the vehicle of the brake pedal device.
図示のブレーキペダル装置1は、ペダルアーム2を備えており、このペダルアーム2は、板面を車両の左右方向とした平坦な板金のプレス成形品であって、その上端部には円筒状のペダル軸3が横方向(ペダルアーム2の板面に垂直方向)に相通固着され、中間部には円筒状のボス4が横方向(ペダルアーム2の板面に垂直方向)に挿通固着され、下端部には運転者が足で踏み込むためのペダル5が取り付けられている。又、ペダルアーム2の前記ペダル軸3よりも下方の上部左右には、不図示のストップランプを点灯させるストップランプスイッチを押し圧操作する板金製の操作子7と、後述する第1リンク23の回動を補助するための板金製のストッパ67がそれぞれ取り付けられている。尚、ペダル5は、図1に示すように、ペダルアーム2の下端に結着された略矩形の金属プレート5a上にゴム製のペダルパッド5bを接着して構成されている。
The illustrated
又、図2に示すように、車両のエンジンルームS1と車室S2とを区画するダッシュパネル8には、ペダルブラケット9とブレーキマスタシリンダ10が取り付けられている。ここで、ペダルブラケット9は、板金製の部品であって、車幅方向に配されてその板面を車両の左右方向に向けた左右一対の側壁9A,9Bを有し、その左右一対の側壁9A,9Bの車両前方側のフランジ9a,9bを不図示のボルトによって締結することによってダッシュパネル8の車室S2側の面に取り付けられている。
As shown in FIG. 2, a
そして、図1に示すように、ペダルブラケット9の左右の側壁9A,9Bの相対向する位置にはボルト挿通孔11がそれぞれ形成され、左側の側壁9Aの前記ボルト挿通孔11の後方斜め上には軸孔12が形成されている。又、右側の側壁9Bにはブラケット13が取り付けられており、このブラケット13に形成された円孔状の係合孔13aには不図示のストップランプスイッチが嵌め込まれて固定されている。
As shown in FIG. 1, bolt insertion holes 11 are respectively formed at opposite positions of the left and
ここで、ペダルアーム2の上端部は次の取付構造によってペダルブラケット9に車両前後方向に回動可能に支持されている。
Here, the upper end portion of the
即ち、図1に示すように、ペダルアーム2の上端部に横方向に挿通固着された前記ペダル軸3の内部には円筒状のカラー14が挿通され、該カラー14の軸方向両端部の外周には摺動抵抗軽減及び位置決め用のブッシュ15がそれぞれ嵌め込まれる。そして、この状態を保ったままペダルアーム2の上端部をペダルブラケット9の左右の側壁9A,9Bの間に嵌め込み、ペダルブラケット9の右側の側壁9Bに形成された前記ボルト挿通孔11に右側方から挿通するボルト16をカラー14の内部に通し、該ボルト16をペダルブラケット9の左側の側壁9Aに形成された前記ボルト挿通孔11から左側方へと突出させ、ボルト16の突出するネジ部に螺合するナット17を締め付けることによって、ペダルアーム2の上端部がペダルブラケット9に車両の左右方向に沿って配置されるボルト16を中心として車両前後方向に回動可能に取り付けられる。
That is, as shown in FIG. 1, a
而して、本実施の形態に係るブレーキペダル装置1には、車両が前方から大きな衝撃を受けた場合にペダルアーム2を車両前方へと回動させてその後方への移動を抑制するためのペダル後退抑制機構が設けられており、このペダル後退抑制機構は、ペダルブラケット9に取り付けられたトリガ18と、ペダルアーム2とペダル軸3及び前記ブレーキマスタシリンダ10とを連結するリンク機構19を含んで構成されている。
Thus, in the
ここで、上記トリガ18は、板金によってプレス成形された側面視コの字状の扁平なプレート部材であって、図1に示すように、上端部には軸20がトリガ18の板面に垂直で左側方に向かって突設されており、下端部には図3に示すように横方向に幅広の当接片18aが右側方に向かって突設されている。そして、図1に示すように、トリガ18は、その上端部に突設された前記軸20をペダルブラケット9の左側の側壁9Aに形成された前記軸孔12に内側から通し、該軸20の側壁9Aから左側方へ突出する端部に螺合するナット21を締め付けることによって側壁9Aに回動可能(車両が前方から大きな衝撃荷重を受けて所定値以上の外力が作用したときに回動可能)に取り付けられている。つまり、トリガ18は、ペダルブラケット9の左側の側壁9Aに沿って(側壁9Aに平行な面上で)軸孔12(軸20)を中心に回動するように、左側の側壁9Aに取り付けられている。
Here, the
又、前記リンク機構19は、ペダルアーム2の左側部に配置されており、ピン22によって互いに連結された第1リンク23と第2リンク24とで構成されている。そして、第1リンク23の上端には後方に向かって開口する半円状に切り欠かれたフック状の係合部23a(図1参照)が形成され、この係合部23aは図2及び図3に示す通常時(車両前方からの大きな衝撃を受けないとき)にはペダル軸3の外周に車両の前方側から係合している。第1リンク23の下端はピン22によって第2リンク24の上端に連結されている。そして、第2リンク24の下端は、これに横方向に突設されてピン22の軸と平行に配置された軸25を左右のブッシュ26及びペダルアーム2に挿通固着された前記ボス4に通し、該軸25の端部にプッシュナット27を係止することによってペダルアーム2に回動可能に連結されている。そして、ピン22がペダル軸3と軸25の中間の高さでペダル軸3と軸25を結んだ線よりも車両の前方側に位置するように第1リンク23と第2リンク24が配置されている。
The
ところで、ダッシュパネル8に取り付けられた前記ブレーキマスタシリンダ10からはプッシュロッド10aが車両後方に向かって延びており、このプッシュロッド10aの先端は前記第2リンク24の中間部(ピン22と軸25の間の部分)にピン28によって連結されている。又、ペダルアーム2に挿通固着された前記ボス4の外周にはコイルバネであるスプリング29が巻装されており、該スプリング29の一端はペダルアーム2に係止され、他端は第1リンク23に係止されており、このスプリング29によって第1リンク23が車両の後方側に付勢されている。この付勢によって、第1リンク23の係合部23aがペダル軸3に係合する方向に付勢されるとともに、リンク機構19のガタが吸収される。
Incidentally, a
又、ペダルアーム2が図2及び図3に示す通常時(車両が前方から大きな衝撃荷重を受けないとき)には、トリガ18の下端に横方向に突設された当接片18aは、第1リンク23の後方に、該第1リンク23との間に所定の隙間を設けた状態で位置している。
Further, when the
而して、本実施の形態では、図2、図4及び図5に示すように、ペダルブラケット9のトリガ18が取り付けられる側の左側の側壁9Aであって、ペダルアーム2の支持部とトリガ18の取付部、即ち、ボルト挿通孔11と軸孔12(図1参照)の周辺には、左側方(トリガ18やペダル軸3が配置される側とは逆側)に一体に膨出する補強部30が形成されている。ここで、ペダルブラケット9の左側の側壁9Aのボルト挿通孔11の周囲にはナット17の締付座面となる皿状に窪んだ凹部9cが形成されており、前記補強部30は、ボルト挿通孔11と軸孔12の下半部から側壁9Aの下端縁に至る領域において前記凹部9cに連続して左側方に一体に膨出形成されているビード30aにて構成される。詳細には、前記補強部30は、膨出形状の周縁で前記凹部9cに連続する段部とボルト挿通穴11と軸孔12を結ぶ直線に略平行に延びてナット21の締め付け座面の周囲に沿った段部とによって形成される左側方に一体に膨出するビード30aとなっており、側壁9Aの車両前方側のフランジ9aの近傍まで形成されている。ボルト挿通孔11と軸孔12を結ぶ直線に略平行に延びる段部(ビード30aの周縁)の屈曲形状によって、ボルト挿通孔11と軸孔12間の側壁9Aの剛性(特にボルト挿通孔11と軸孔12間の距離及び面形状を維持する剛性)が向上し、ペダル軸3とトリガ18の配置関係と側壁9Aの面が安定する。これによって、側壁9Aに沿って回動するトリガ18の回動が安定するとともに、確実に第1リンク23の方向に当接片18aを移動させることが可能となって、第1リンク23がペダル軸3から外れてペダル後退抑制機構が確実に動作し、該ペダル後退抑制機構によってペダルアームの後退が抑制される。又、該ビード30aの中間部となるボルト挿通孔11下方位置には、上下方向に沿って直線状に形成された溝30bが形成されている。この溝30bによって、挿通穴11と軸孔12間の側壁9Aが変形されるような過大な力を受けた際には変形の起点となり、補強部30を溝30bで変形させて、ボルト挿通孔11と軸孔12間の側壁9Aが変形することを防いでいる。
Thus, in the present embodiment, as shown in FIGS. 2, 4 and 5, the
次に、以上のように構成されたペダル後退抑制機構を備えたブレーキペダル装置1の作用について説明する。
Next, the operation of the
図2及び図3に示す通常時において運転者がペダルアーム2の下端に取り付けられたペダル5を足で踏み込むと、該ペダルアーム2はペダル軸3(ボルト16)を中心として車両前方へと回動し、このペダルアーム2の回動はリンク機構19によってプッシュロッド10aに伝えられてプッシュロッド10aが直線移動して押し込まれるため、ブレーキマスタシリンダ10が駆動されて車両に所要の制動力が発生し、車両が停止或いは減速される。
2 and 3, when the driver steps on the
ところで、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合には、ダッシュパネル8がこれに取り付けられたペダルブラケット9及びブレーキマスタシリンダ10と共に車両後方へと移動するため、ペダルブラケット9に取り付けられたトリガ18も一体に車両後方へと移動し、該トリガ18が車体側の殆ど移動しないステアリングコラム等の不図示の部品の先端に当接する。すると、トリガ18は、図5に示すようにペダルブラケット9に対して軸20を中心として矢印方向(時計方向)に回動し、その下端に突設された当接片18aがリンク機構19の第1リンク23の中間部に当接してこれを車両前方へと押圧するため、第1リンク23の上端の係合部23aがペダル軸3から外れてフリーとなる。このとき、第1リンク23は当接片18aとの当接箇所よりも下方位置(ピン22側の位置)がペダルアーム2の板金製のストッパ6に当接し、当接片18aからの押圧力とストッパ6からの反力による偶力にて第1リンク23をより確実に回動させることができる。又、スプリング29の第1リンク23への係止位置は当接片18aとの当接箇所よりも下方位置(ピン22側の位置)となっており、スプリング29の付勢力も第1リンク23をより確実に回動させる方向に作用する。
By the way, when the vehicle receives a large impact load from the front, the
上述のように第1リンク23の係合部23aがペダル軸3から外れてフリーとなると、第1リンク23はスプリング29の付勢力によって図5の矢印方向(ピン22がより車両の後方側となる方向)に回動するとともに、プッシュロッド10aが第2リンク24を車両後方(図示矢印方向)へと押し込むために該第2リンク24が図5の矢印方向(軸25がより車両の前方側となる方向)に回動してペダルアーム2をペダル軸3(ボルト16)を中心として車両前方へと回動させる。この結果、ペダルアーム2は、図5に鎖線にて示す位置から実線にて示す位置へと回動退避し、該ペダルアーム2の後退が確実に抑制される。
As described above, when the engaging
而して、以上のようなペダル後退抑制機構を備えるブレーキペダル装置1においては、車両が前方から大きな衝撃を受けてペダル後退抑制機構が前述のように作用する場合、ペダルブラケット9の左側の側壁9Aのペダルアーム2の支持部であるボルト挿通孔11とトリガ18の取付部である軸孔12の周辺には大きな力が作用するため、この部分が変形し易い。
Thus, in the
然るに、本実施の形態では、前述のようにトリガ18が取り付けられるペダルブラケット9の左側の側壁9Aにビード30aと溝30bから成る補強部30を一体に形成したため、この部分が補強部30によって補強されて剛性と強度が高められ、車両が前方から大きな衝撃を受けた場合にペダルブラケット9の側壁9Aの変形が防がれ、側壁9Aに沿って回動するトリガ18の当接片18aの移動方向を確実に意図する方向(第1リンクへ向かう方向)とすることができ、トリガ18の当接片18aが車両前方に移動してリンク機構19の第1リンク23に確実に作用する。
However, in this embodiment, since the reinforcing
従って、トリガ18がリンク機構19の第1リンク23への当接に失敗して該第1リンク23の横を通り抜けるという不具合が発生することがなく、第1リンク23がペダル軸3から外れてペダル後退抑制機構が確実に動作し、該ペダル後退抑制機構によってペダルアーム2の後退が抑制される。そして、このような効果はペダルブラケット9の側壁9Aに補強部30を一体に形成することによって得られるため、部品点数や重量の増加を招くことがなく、図8に示すように別部材である補強板141をペダルブラケット9に溶接する必要がないために生産性が高められるという効果が得られる。
Accordingly, there is no problem that the
尚、以上は本発明をブレーキペダル装置に対して適用した形態について説明したが、本発明は、クラッチペダル装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。 In the above description, the present invention is applied to the brake pedal device. However, the present invention is naturally applicable to the clutch pedal device.
1 ブレーキペダル装置(ペダル装置)
2 ペダルアーム
3 ペダル軸
5 ペダル
8 ダッシュパネル
9 ペダルブラケット
9A,9B ペダルブラケットの側壁
10 ブレーキマスタシリンダ
10a ブレーキマスタシリンダのプッシュロッド
11 ボルト挿通孔
12 軸孔
18 トリガ
19 リンク機構
23 第1リンク
24 第2リンク
30 ペダルブラケットの補強部
30a ビード
30b 溝
1 Brake pedal device (pedal device)
2 Pedal Arm 3
Claims (2)
前記ペダルブラケットの前記トリガが取り付けられる側の側壁であって、前記ペダルアームの支持部と前記トリガの取付部の周辺に補強部を一体に形成したことを特徴とする車両のペダル装置。 A pedal arm whose upper end is pivotally supported by a pedal shaft on left and right side walls of a pedal bracket attached to the dash panel, and an operation in which the dash panel moves rearward in response to an impact load from the front of the vehicle A pedal retraction suppressing mechanism that rotates the pedal arm forward in conjunction with the pedal, a link mechanism including a link that removably engages the pedal retraction suppressing mechanism with the pedal shaft, and the pedal bracket In the pedal device for a vehicle comprising a trigger rotatably attached to one side wall of the vehicle,
A pedal device for a vehicle, wherein a reinforcing portion is integrally formed on a side wall of the pedal bracket on a side to which the trigger is attached, around the support portion of the pedal arm and the attachment portion of the trigger.
2. The vehicle pedal device according to claim 1, wherein the reinforcing portion is configured by a bead extending substantially parallel to a straight line connecting the support portion of the pedal arm and the mounting portion of the trigger.
Priority Applications (1)
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JP2010198543A JP2012058801A (en) | 2010-09-06 | 2010-09-06 | Pedal device of vehicle |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103879286A (en) * | 2012-12-20 | 2014-06-25 | 巴兹联合公司 | Support Suitable For Coupling At Least One Pedal To A Structural Portion Of A Motor Vehicle |
CN110281886A (en) * | 2019-07-25 | 2019-09-27 | 无锡金尚汽车技术开发有限公司 | It is anti-to be poured into formula brake pedal apparatus |
-
2010
- 2010-09-06 JP JP2010198543A patent/JP2012058801A/en active Pending
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CN103879286A (en) * | 2012-12-20 | 2014-06-25 | 巴兹联合公司 | Support Suitable For Coupling At Least One Pedal To A Structural Portion Of A Motor Vehicle |
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