JP2012058532A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】位相差検出方式による焦点検出を行うための構成において生じる画質の劣化を極力抑制することが可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明の撮像装置は、撮影用の画素群と、焦点検出用の画素群と、をそれぞれ具備する撮像素子と、焦点検出用の画素群において撮像素子の撮像面に結像される被写体像の一部を遮断する遮光部材を備え、撮像面と遮光部材との相対的な位置を変位可能に構成された遮光機構と、焦点検出用の画素群を構成する各画素から出力される画素信号に基づき、被写体像の合焦状態を得るための演算を行う焦点検出部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、焦点検出機能を有する撮像装置に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置においては、撮像素子から出力される画素信号に応じて焦点検出を行う技術が提案されている。
具体的には、結像光学系を通過した光束を受光して画素信号を出力する撮影用の画素群と、該結像光学系の異なる瞳領域(射出瞳)を通過した光束のみを受光して画素信号を出力する焦点検出用の複数の画素群と、をそれぞれ撮像素子の撮像面に設けた構成において、該焦点検出用の複数の画素群から出力される画素信号の位相差に応じて焦点検出を行う、位相差検出方式と呼称される焦点検出手法が提案されている。
そして、例えば特許文献1及び特許文献2には、前述の位相差検出方式による焦点検出を行う際に適用可能な構成がそれぞれ開示されている。
ところで、前述の位相差検出方式によれば、所定の焦点検出用の画素において所定の瞳領域(射出瞳)を通過した光束のみを受光できるようにするために、入射される光束を制限する遮光部材が焦点検出用の各画素毎に配置されている。そして、焦点検出用の各画素からの画素信号は、前述の遮光部材により遮光された部分の情報が欠落した状態で出力される。そのため、前述の位相差検出方式によれば、画像の生成の際に焦点検出用の各画素から出力される画素信号を用いることができず、結果的に、焦点検出用の画素の画素数及び(または)配置位置等に応じて画質が劣化してしまうという課題が生じている。
また、前述の位相差検出方式によれば、焦点検出用の画素の近傍に配置された撮影用の画素から出力される画素信号を用い、当該焦点検出用の画素が配置された箇所の情報を補間する補間処理を行って画像を生成している。そのため、前述の位相差検出方式によれば、各焦点検出用の画素毎に前述の補間処理を行う必要が生じ、結果的に、焦点検出用の画素の画素数及び(または)配置位置等に応じて画質が劣化してしまうという課題が生じている。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、位相差検出方式による焦点検出を行うための構成において生じる画質の劣化を極力抑制することが可能な撮像装置を提供することを目的としている。
本発明の撮像装置は、撮影用の画素群と、焦点検出用の画素群と、をそれぞれ具備する撮像素子と、焦点検出用の画素群において撮像素子の撮像面に結像される被写体像の一部を遮断する遮光部材を備え、撮像面と遮光部材との相対的な位置を変位可能に構成された遮光機構と、焦点検出用の画素群を構成する各画素から出力される画素信号に基づき、被写体像の合焦状態を得るための演算を行う焦点検出部と、を有する。
本発明における撮像装置によれば、位相差検出方式による焦点検出を行うための構成において生じる画質の劣化を極力抑制することができる。
本発明の実施例に係る撮像装置の要部の構成を示すブロック図。 焦点検出用の画素の具体的な構成の一例を示す図。 焦点検出用の画素に設けられた透明部材の光入射面側から見た場合における透明電極と帯電部材との配置状態の一例を示す図。 図3に示す配置状態の透明電極及び帯電部材に応じて設けられた、遮光部材の帯電領域の一例を示す図。 遮光制御部の具体的な構成の一例を示す図。 図5の遮光制御部における各部から出力される信号形態を示す図。 図3に示すように配置された透明電極に対する電圧の印加状態を説明するための図。 図7の時刻T0及びT7のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図7の時刻T2及びT5のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図7の時刻T3のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 焦点検出用の画素に設けられた透明部材の光入射面側から見た場合における透明電極と帯電部材との配置状態の、図3とは異なる例を示す図。 図11に示す配置状態の透明電極及び帯電部材に応じて設けられた、遮光部材の帯電領域の一例を示す図。 図11に示すように配置された透明電極に対する電圧の印加状態を説明するための図。 図13の時刻T10及びT25のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T11のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T13のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T15のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T17のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T19のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T21のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 図13の時刻T23のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図。 撮像素子の撮像面における焦点検出用の画素の配置の一例を示す図。 本実施例に係る撮像装置の撮影時の動作の要部を説明するためのフローチャート。 静止画撮影に係るシーケンスの一例を示すフローチャート。 静止画撮影に係るシーケンスにおいて行われる輝度補正処理を説明するための図。 静止画撮影に係るシーケンスの、図24とは異なる例を示すフローチャート。 動画撮影に係るシーケンスの一例を示すフローチャート。 動画撮影に係るシーケンスにおいて行われる間引き処理を説明するための図。 画像処理に係るシーケンスの一例を示すフローチャート。 図12の遮光部材の変形例を示す図。 複数の焦点検出用の画素に対応する複数の光遮断部を備えた遮光部材の構成の一例を示す図。 図31の遮光部材の第1の配置状態を示す図。 図31の遮光部材の第2の配置状態を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
図1は、本発明の実施例に係る撮像装置の要部の構成を示すブロック図である。
撮像装置1は、図1に示すように、カメラ本体2と、交換式レンズ3と、を有して構成されている。
交換式レンズ3は、レンズ301と、不揮発性メモリ302と、マイクロコンピュータ303と、ドライバ304と、絞り305と、を有している。また、交換式レンズ3は、I/F(インターフェース)306を介して、カメラ本体2と通信可能に接続されている。
一方、カメラ本体2は、メカシャッター201と、撮像素子202と、アナログ処理部203と、アナログ/デジタル変換部204(以下、A/D変換部204)と、バス205と、SDRAM206と、画像処理部207と、AE処理部208と、AF処理部209と、画像圧縮展開部210と、メモリインターフェース211(以下、メモリI/F211)と、記録媒体212と、LCDドライバ213と、LCD214と、マイクロコンピュータ215と、操作部216と、不揮発性メモリ217と、遮光制御部218と、を有して構成されている。
レンズ301は、被写体の光学像を撮像素子202に集光させる。レンズ301は、単焦点レンズであってもよいし、ズームレンズであってもよい。
マイクロコンピュータ303は、I/F306、不揮発性メモリ302、及び、ドライバ304と接続されている。また、マイクロコンピュータ303は、不揮発性メモリ302に記憶されている情報の読み込み及び書き込みを行うとともに、ドライバ304の制御を行う。不揮発性メモリ302には、交換式レンズ3の焦点距離のデータ等の情報が記憶されている。
マイクロコンピュータ303は、I/F306を介してマイクロコンピュータ215と通信することができるように構成されている。このような構成により、マイクロコンピュータ303は、様々な情報をマイクロコンピュータ215へ送信するとともに、マイクロコンピュータ215から絞り値等の情報を受信する。
ドライバ304は、マイクロコンピュータ303の指示に基づき、レンズ301を駆動させて焦点距離やフォーカス位置の変更を行うとともに、絞り305を駆動する。絞り305は、レンズ301の近傍に設けられ、被写体の光量を調節する。
メカシャッター201は、マイクロコンピュータ215の指示に基づいて駆動し、撮像素子202に被写体を露光する時間を制御する。
撮像素子202は、被写体の撮影に用いられる撮影用の画素群と、焦点検出の際に用いられる焦点検出用の複数の画素群と、を撮像面に設けて構成されている。また、撮像素子202の撮像面に設けられた各画素を構成するフォトダイオードの前面には、ベイヤー配列のカラーフィルタが配置されている。なお、焦点検出用の画素の詳細な構成については、後程改めて説明を行う。また、撮像素子202の撮像面に設けられた焦点検出用の画素2021以外の各画素、すなわち、撮影用の画素については、公知のものをそのまま用いればよい。
また、撮像素子202は、レンズ301により集光された光を、画素を構成するフォトダイオードで受光して光電変換することにより、受光光量に応じた画素信号を各画素毎に生成してアナログ処理部203へ出力する。なお、撮像素子202は、CMOS方式のものであってもよく、または、CCD方式のものであっても良い。
アナログ処理部203は、撮像素子202の各画素から読み出された画素信号に対し、リセットノイズ等の低減等の処理を施して出力する。A/D変換部204は、アナログ処理部203から出力されたアナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換する。
バス205は、カメラ本体2の内部で発生した各種データをカメラ本体2の各部に転送するための転送路として構成されている。バス205は、A/D変換部204と、SDRAM206と、画像処理部207と、AE処理部208と、AF処理部209と、画像圧縮展開部210と、メモリI/F211と、LCDドライバ213と、マイクロコンピュータ215と、遮光制御部218と、に接続されている。
A/D変換部204から出力されたデジタルの画素信号に基づく画像データは、バス205を介して一旦SDRAM206に記憶される。SDRAM206には、A/D変換部204から出力されたデジタルの画素信号に基づく画像データが一時的に記憶されるとともに、画像処理部207及び画像圧縮展開部210において処理された画像データ等の各種データが一時的に記憶される。
画像処理部207は、SDRAM206から読み出した画像データに対して様々な画像処理を施す。具体的には、画像処理部207は、SDRAM206から読み出した画像データに対し、オプティカルブラック減算、ホワイトバランス補正、同時化、カラーマトリクス演算、ガンマ変換、エッジ強調、及び、ノイズ低減等の処理を行う。そして、画像処理部207は、前述の各処理を施した後の画像データをSDRAM206に記憶させる。
AE処理部208は、画像データから被写体輝度を算出する。被写体輝度を算出するた
めのデータは、専用の測光センサの出力であってもよい。
AF処理部209は、撮像素子202を駆動するための図示しない撮像素子駆動回路等により制御される各画素信号の読み出しタイミングに基づき、A/D変換部204から出力されたデジタルの画素信号の中から複数の焦点検出用の画素信号を抽出する。そして、AF処理部209は、前記複数の焦点検出用の画素信号を用いた相関演算を行うことにより相関値を取得し、当該取得した相関値に基づいて位相差を算出し、当該算出した位相差に基づいてデフォーカス量を算出する。そして、AF処理部209により算出されたデフォーカス量に応じてレンズ301を駆動させるための指示をマイクロコンピュータ303がドライバ304に対して行うことにより、撮像素子202に結像される被写体像の合焦状態を得ることができる。
すなわち、以上に述べたようなAFに係る動作が行われることにより、撮像装置1のAF(自動焦点)機能が実現される。
画像圧縮展開部210は、静止画像データの記録時には、SDRAM206から画像データを読み出し、当該読み出した画像データをJPEG圧縮方式に従って圧縮し、当該圧縮したJPEG画像データをSDRAM206に一旦記憶する。マイクロコンピュータ215は、JPEGファイルを構成するために必要なJPEGヘッダをSDRAM206に記憶されたJPEG画像データに対して付加することによりJPEGファイルを作成し、当該作成したJPEGファイルをメモリI/F211を介して記録媒体212に記録させる。
一方、画像圧縮展開部210は、動画データの記録時には、SDRAM206から動画データを読み出し、当該読み出した動画データを所定のフォーマット(Motion JPEG、MPEG、または、AVCHD(登録商標)等)に従って圧縮し、当該圧縮した動画データをSDRAM206に一旦記憶する。さらに、画像圧縮展開部210は、マイクロコンピュータ215からの指示に基づき、圧縮データを展開(伸長)する処理を行う。
記録媒体212は、例えばカメラ本体2に着脱可能なメモリカードからなる記録媒体で
あるが、これに限定されるものではない。
LCDドライバ213は、LCD214を駆動させることにより、LCD214の表示画面上に画像を表示させる。
LCD214の表示画面上における画像の表示としては、撮影直後の画像データを短時間だけ表示するレックビュー表示、記録媒体212に記録されたJPEGファイルの再生表示、及び、ライブビュー表示等の動画の表示が含まれる。
例えば、記録媒体212に記録された圧縮データを再生する場合、画像圧縮展開部210は、記録媒体212に記録されている圧縮データを読み出して展開(伸長)処理を施した後、当該展開したデータを一旦SDRAM206に記憶させる。そして、LCDドライバ213は、伸張されたデータをSDRAM206から読み出し、当該読み出したデータを映像信号へ変換した後でLCD214へ出力して表示を行う。
マイクロコンピュータ215は、カメラ本体2の各種シーケンスを統括的に制御する。また、マイクロコンピュータ215には、操作部216および不揮発性メモリ217が接続されている。
操作部216は、電源ボタン、レリーズボタン、動画ボタン、再生ボタン、及び、各種入力キー等の操作デバイスが設けられたユーザインターフェースとして構成されている。操作部216の操作デバイスのうちのいずれかがユーザにより操作されると、マイクロコンピュータ215は、当該操作に応じた各種シーケンスを実行する。
操作部216の電源ボタンは、撮像装置1の電源をオンまたはオフに切り替えるための指示をユーザの操作に応じて出力するように構成されている。
操作部216のレリーズボタンは、ファーストレリーズスイッチとセカンドレリーズスイッチとからなる2段スイッチを有して構成されている。レリーズボタンの半押しに応じてファーストレリーズスイッチがオンされると、マイクロコンピュータ215は、AE(自動露出)に係る動作及びAFに係る動作等の撮影準備シーケンスを実行する。また、レリーズボタンの全押しに応じてセカンドレリーズスイッチがオンされると、マイクロコンピュータ215は、撮影シーケンスを実行して撮影を行う。
操作部216の再生ボタンは、撮影により得られた静止画または動画をLCD214に表示させるための指示をユーザの操作に応じて出力するように構成されている。
操作部216の動画ボタンは、動画の撮影の開始及び終了に係る指示をユーザの操作に応じて出力するように構成されている。このような構成によれば、例えば、動画の撮影を行っていない状態において動画ボタンが押下されると、動画の撮影を開始させるための指示が出力される。また、前述の構成によれば、例えば、動画の撮影を行っている最中に動画ボタンが押下されると、動画の撮影を終了させるための指示が出力される。従って、前述の構成によれば、動画ボタンが押下される度に、動画の撮影開始と撮影終了とが交互に繰り返される。
不揮発性メモリ217には、画像処理部207により行われる種々の処理において用いられるパラメータ群、及び、撮像装置1を特定するための製造番号等のID情報が記憶されている。また、不揮発性メモリ217には、マイクロコンピュータ215により実行されるシーケンス等に関するプログラム等が記憶されている。マイクロコンピュータ215は、不揮発性メモリ217に記憶されているプログラム等を適宜読み込むことにより、当該読み込んだプログラム等に応じたシーケンスを実行する。
遮光制御部218は、マイクロコンピュータ215の制御に基づき、撮像素子202における焦点検出用の各画素にそれぞれ設けられた遮光部材を駆動させる。なお、遮光制御部218の具体的な構成及び動作については、後程述べるものとする。
図2は、焦点検出用の画素の具体的な構成の一例を示す図である。図3は、焦点検出用の画素に設けられた透明部材の光入射面側から見た場合における透明電極と帯電部材との配置状態の一例を示す図である。図4は、図3に示す配置状態の透明電極及び帯電部材に応じて設けられた、遮光部材の帯電領域の一例を示す図である。
撮像素子202に設けられた焦点検出用の画素2021は、図2及び図3に示すように、透明部材2022と、透明電極2023aと、透明電極2023bと、帯電部材2023cと、遮光部材2024と、マイクロレンズ2025と、カラーフィルタ2026と、配線層2027と、フォトダイオード2028と、を有して構成されている。
透明部材2022は、板状のガラス等の光学素子により形成されており、フォトダイオード2028に対向して配置されているとともに、外部から入射される光束をマイクロレンズ2025側へ透過させる。また、透明部材2022の光出射面の表面には、図3に示すように、2つの透明電極2023aと、2つの透明電極2023bと、2つの帯電部材2023cと、が設けられている。
一方、遮光部材2024は、図4に示すように、長辺方向が透明電極2023a及び2023bの長辺方向と一致する矩形の板状部材として形成されており、透明部材2022を透過した光束のうちの略半分を遮断可能な位置に配置されている。
また、図2及び図4に示すように、遮光部材2024における、透明電極2023a及び2023bに対向する面の長辺方向には、永久電荷を保持可能な材料により形成された帯電領域2024a及び2024bが設けられている。なお、永久電荷を保持可能な材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、二酸化ケイ素(SiO2)、及び、フッ化物重合体等が挙げられる。
帯電領域2024a及び2024bには、遮光部材2024の長辺方向に沿ってそれぞれ異なる極性の永久電荷が付加されている。また、図4に示すように、帯電領域2024a及び2024bは、遮光部材2024の短辺方向に対して一定の間隔を空けて設けられている。
2つの透明電極2023aは、長辺方向が遮光部材2024の長辺方向と一致する矩形形状としてそれぞれ形成されている。また、2つの透明電極2023aは、図示しない信号線により遮光制御部218と電気的に接続されており、それぞれに対して同じ電圧が印加されるように結線されている。
2つの透明電極2023bは、長辺方向が遮光部材2024の長辺方向と一致する矩形形状としてそれぞれ形成されている。また、2つの透明電極2023bは、図示しない信号線により遮光制御部218と電気的に接続されており、それぞれに対して同じ電圧が印加されるように結線されている。
また、2つの透明電極2023a及び2つの透明電極2023bは、透明部材2022の光出射面の表面において、1つずつ交互に一定の間隔を空けて配置されている。なお、本実施例においては、透明電極2023aと2023bとの間の間隔が、帯電領域2024aと2024bとの間の間隔に略一致するように構成されている。
一方、図3に示すように、マイクロレンズ2025の光軸(図2の一点鎖線により示される軸)から遠い位置に配置された一方の透明電極2023bは、マイクロレンズ2025の光軸に近い位置に配置された他方の透明電極2023bよりも長辺の長さが短くなるように形成されている。そして、図4に示すように、前述の一方の透明電極2023bにおける長辺方向の両端から離れた位置には、帯電領域2024bと反対の極性の永久電荷がそれぞれ付加された帯電部材2023cが1つずつ設けられている。
すなわち、以上に述べたような構成によれば、いずれの透明電極2023a及び透明電極2023bにも電圧が印加されておらず、かつ、帯電部材2023cと帯電領域2024bとが略対向する位置に配置された場合において、クーロン力に応じた引力により遮光部材2024を保持することができる。
また、以上に述べたような構成によれば、透明電極2023a及び透明電極2023bに対する電圧の印加状態を連続的に変化させることにより、透明部材2022の光出射面に対して平行な方向に遮光部材2024を移動させることができる。換言すると、以上に述べたような構成によれば、撮像素子202の撮像面と遮光部材2024との相対的な位置を変位させることができる。
マイクロレンズ2025は、透明部材2022を通過した各光束のうち、遮光部材2024により遮られなかった光束を集光してカラーフィルタ2026へ出射する。
カラーフィルタ2026は、R(赤)、G(緑)またはB(青)のいずれかの帯域の光束のみを透過させるように構成されている。
配線層2027は、撮像素子202の各画素の配線を含む層であり、フォトダイオード2028に入射される光束を制限する絞りとして機能する。
フォトダイオード2028は、撮像素子202の撮像面に沿って設けられ、カラーフィルタ2026を通過した光束を受光して光電変換を行うことにより、受光光量に応じた画素信号を生成する。
図5は、遮光制御部の具体的な構成の一例を示す図である。図6は、図5の遮光制御部における各部から出力される信号形態を示す図である。
マイクロコンピュータ215の内部には、例えば図6のSig1として示すような、基本クロックに係るパルス信号を出力するクロックジェネレータ215aが設けられている。
クロックジェネレータ215aから出力された前述のパルス信号は、透明電極2023a及び2023bに印加する信号周波数に比べて充分大きな周波数の信号であり、遮光制御部218のN進カウンタ218aに入力される。
遮光制御部218のN進カウンタ218aは、入力されるパルス信号のパルス数をカウントし、マイクロコンピュータ215のポートD_NCntからの出力信号により設定される値である所定値Nに達する毎に、例えば図6のSig2として示すような、カウント終了パルス信号を出力する。このような動作により、N進カウンタ218aは、基本クロックに係るパルス信号を1/Nに分周する。
遮光制御部218の1/2分周回路218bは、N進カウンタ218aにより分周されたパルス信号におけるHighとLowとの間のデューティー比を1:1に変換する。そして、1/2分周回路218bは、前述の変換を行うことにより、例えば図6のSig3として示すような、HighとLowとの間のデューティー比が1:1であるとともに、入力されるパルス信号(図6のSig2として示す信号)の半分の周波数を有する信号を生成して1/2分周回路218c及びイクスクルーシブオア(ExOR)回路218dへそれぞれ出力する。
遮光制御部218の1/2分周回路218cは、例えば図6のSig4として示すような、入力されるパルス信号(図6のSig3として示す信号)の半分の周波数を有する信号を生成して出力する。
ここで、図6のSig4として示すパルス信号がHighである場合において、P型MOSトランジスタQ01がオン状態となる。一方、図6のSig4として示すパルス信号がインバータ218eを経てP型MOSトランジスタQ02に印加されることにより、Sig4として示すパルス信号がLowである場合において、P型MOSトランジスタQ02がオン状態となる。すなわち、トランス218fの1次側に接続されたP型MOSトランジスタQ01及びQ02が交互にオン状態になることに伴ってトランス218fの2次側に発生する、図6のSig5として示す信号が透明電極2023aに印加される。
遮光制御部218のトランス218fの巻き線比は、カメラ本体2に設けられた図示しない電源回路から供給される電圧VSの大きさと、遮光部材2024を駆動させるために透明電極2023aに印加すべき電圧の大きさと、に基づいて決定されるものとする。
抵抗R00は、P型MOSトランジスタQ01及びQ02のドレイン側の端部と、トランス218fの2次側の一方の端部と、がそれぞれ接地電位になるように接続されており、すなわち、トランス218fに過大な電流が流れることを制限するために配設されている。
ここで、遮光部材2024を駆動させるためには、MOSトランジスタQ00がオン状態であり、かつ、図示しない電源回路から供給される電圧VSがトランス218fのセンタータップに印加されている必要がある。このような場合において、マイクロコンピュータ215は、ポートP_PwContBからの出力信号をMOSトランジスタQ00に印加することにより、MOSトランジスタQ00をオンまたはオフするための制御を行う。そして、マイクロコンピュータ215は、ポートP_PwContBからの出力信号における周波数を、下記の数式(1)を用いた演算を行うことにより算出する。

fdrv=fpls/4N ・・・(1)

但し、上記数式(1)において、NはN進カウンタ218aにおける設定値を示し、fplsはクロックジェネレータ215aから出力されるパルス信号の周波数を示し、fdrvは遮光部材2024に印加される信号の周波数を示すものとする。
一方、1/2分周回路218bから出力されたパルス信号(図6のSig3として示す信号)は、遮光制御部218のExOR回路218dを経ることにより、図6のSig6として例示するパルス信号に変換されて1/2分周回路218gへ出力される。
すなわち、ExOR回路218dにより、マイクロコンピュータ215のポートP_θContからの出力信号がHigh状態の場合には、1/2分周回路218bから出力されたパルス信号の状態が反転して1/2分周回路218gへ出力される。また、ExOR回路218dにより、マイクロコンピュータ215のポートP_θContからの出力信号がLow状態の場合には、1/2分周回路218bから出力されたパルス信号の状態が維持されたまま(反転されずに)1/2分周回路218gへ出力される。
遮光制御部218の1/2分周回路218gは、例えば図6のSig7として示すような、入力されるパルス信号(図6のSig6として示す信号)の半分の周波数を有する信号を生成して出力する。
ここで、図6のSig7として示すパルス信号がHighである場合において、P型MOSトランジスタQ11がオン状態となる。一方、図6のSig7として示すパルス信号がインバータ218eを経てP型MOSトランジスタQ12に印加されることにより、Sig7として示すパルス信号がLowである場合において、P型MOSトランジスタQ12がオン状態となる。すなわち、トランス218iの1次側に接続されたP型MOSトランジスタQ11及びQ12が交互にオン状態になることに伴ってトランス218iの2次側に発生する、図6のSig8として示す信号が透明電極2023bに印加される。
遮光制御部218のトランス218iの巻き線比は、カメラ本体2に設けられた図示しない電源回路から供給される電圧VSの大きさと、遮光部材2024を駆動させるために透明電極2023bに印加すべき電圧の大きさと、に基づいて決定されるものとする。
抵抗R10は、P型MOSトランジスタQ11及びQ12のドレイン側の端部と、トランス218iの2次側の一方の端部と、がそれぞれ接地電位になるように接続されており、すなわち、トランス218iに過大な電流が流れることを制限するために配設されている。
ここで、遮光部材2024を駆動させるためには、MOSトランジスタQ10がオン状態であり、かつ、図示しない電源回路から供給される電圧VSがトランス218iのセンタータップに印加されている必要がある。このような場合において、マイクロコンピュータ215は、ポートP_PwContAからの出力信号をMOSトランジスタQ10に印加することにより、MOSトランジスタQ10をオンまたはオフするための制御を行う。そして、マイクロコンピュータ215は、ポートP_PwContAからの出力信号における周波数を、上記の数式(1)を用いた演算を行うことにより算出する。
前述の1/2分周回路218b、218c及び218gにおいては、入力されるパルス信号の立ち上がりエッジに応じて分周動作を行っている。そして、パルス信号の周波数が同じであっても、信号が反転している場合には、1/2分周回路218cから出力されるパルス信号と、1/2分周回路218gから出力されるパルス信号と、の間に90°(π/2)の位相差が生じる。
従って、透明電極2023aに印加される信号(図6のSig5として示す信号)と、透明電極2023bに印加される信号(図6のSig8として示す信号)と、の間には90°(π/2)の位相差が発生する。そして、この位相差は、マイクロコンピュータ215のポートP_θContからの出力信号により制御可能である。具体的には、例えば、ポートP_θContからの出力信号がHigh状態であれば前述の位相差が90°(π/2)となり、ポートP_θContからの出力信号がLow状態であれば前述の位相差が0となる。すなわち、マイクロコンピュータ215のポートP_θContからの出力信号を制御することにより、透明電極2023aに印加される信号と、透明電極2023bに印加される信号と、の間の位相差を変更できる。
そして、以上に述べたような90°(π/2)の位相差を有する信号が透明電極2023a及び2023bに順次印加されることにより、遮光部材2024は、透明電極2023aと2023bとの間隔を1ステップ分としたステップ移動を行う。
次に、遮光制御部218の制御に応じた遮光部材2024の動作に関する説明を行う。図7は、図3に示すように配置された透明電極に対する電圧の印加状態を説明するための図である。図8は、図7の時刻T0及びT7のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図9は、図7の時刻T2及びT5のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図10は、図7の時刻T3のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。なお、図8から図10においては、図示の簡単のため、透明電極2023a及び2023bと、帯電部材2023cと、帯電領域2024a及び2024bと、をいずれも図示しないものとする。
まず、図7の時刻T0以前においては、いずれの透明電極2023a及び透明電極2023bにも電圧が印加されておらず、かつ、帯電部材2023cと帯電領域2024bとが略対向する位置に配置されているため、クーロン力に応じた引力により遮光部材2024が保持されている。
続いて、図7の時刻T0のタイミングにおいて、遮光制御部218の信号位相差を180°(π)に設定すると、透明電極2023aに正の電圧が印加され、かつ、透明電極2023bに負の電圧が印加されることにより、透明電極2023bと帯電領域2024bとの間に斥力が生じ、遮光部材2024の保持状態が解除される。なお、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図7の時刻T0のタイミングにおいて、例えば図8に示すような位置(マイクロレンズ2025の光入射面の一方の半分を略覆うような位置)に遮光部材2024が配置される。
さらに、遮光制御部218の信号位相差を90°(π/2)に設定したまま、図7の時刻T0→T1→T2→T3のように透明電極2023a及び2023bに印加される電圧が順次変化されると、透明部材2022の光出射面に対して平行な方向(紙面左側→右側)に遮光部材2024がステップ移動する。そして、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図7の時刻T2のタイミングにおいて、例えば図9に示すような位置(マイクロレンズ2025の光入射面の中央部を覆うような位置)に遮光部材2024が配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図7の時刻T3のタイミングにおいて、例えば図10に示すような位置(マイクロレンズ2025の光入射面の他方の半分を略覆うような位置)に遮光部材2024が配置される。
その後、図7の時刻T4のタイミングにおいて、透明電極2023aに負の電圧が印加され、かつ、透明電極2023bの印加電圧が0になることにより、時刻T0〜T3における移動方向とは反対の方向に遮光部材2024が移動を開始する。
さらに、図7の時刻T4→T5→T6→T7のように透明電極2023a及び2023bに印加される電圧が順次変化されると、透明部材2022の光出射面に対して平行な方向(紙面右側→左側)に遮光部材2024がステップ移動する。そして、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図7の時刻T5のタイミングにおいて、例えば図9に示すような位置(マイクロレンズ2025の光入射面の中央部を覆うような位置)に遮光部材2024が配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図7の時刻T7のタイミングにおいて、例えば図8に示すような位置(マイクロレンズ2025の光入射面の一方の半分を略覆うような位置)に遮光部材2024が配置される。
すなわち、遮光制御部218は、図7に示すように透明電極2023a及び2023bに印加する電圧を順次変化することにより、遮光部材2024を透明部材2022の光出射面に対して平行移動させることができる。
本実施例によれば、遮光制御部218から透明電極2023a及び2023bに対して電圧が印加されておらずとも、図7の時刻T0のタイミングに相当する位置に遮光部材2024が保持される。このような構成にならい、例えば、マイクロレンズ2025の光軸(図2の一点鎖線により示される軸)から遠い位置に配置された一方の透明電極2023aの近傍に帯電部材2023cと同様の部材を設けることにより、遮光制御部218から透明電極2023a及び2023bに対して電圧が印加されておらずとも、図7の時刻T3のタイミングに相当する位置に遮光部材2024を保持することができる。
なお、本実施例においては、マイクロレンズ2025の光入射面の略半分を覆うことが可能な形状を有する限りにおいては、矩形の遮光部材2024を用いて焦点検出用の画素2021を構成するものに限らない。
ここで、矩形の遮光部材2024の代わりに用いることが可能な他の遮光部材についての説明を行う。図11は、焦点検出用の画素に設けられた透明部材の光入射面側から見た場合における透明電極と帯電部材との配置状態の、図3とは異なる例を示す図である。図12は、図11に示す配置状態の透明電極及び帯電部材に応じて設けられた、遮光部材の帯電領域の一例を示す図である。
透明部材2022の光出射面の表面には、図11に示すように、4つの透明電極2123aと、4つの透明電極2123bと、4つの透明電極2123aとそれぞれ対をなす4つの帯電部材2123cと、4つの透明電極2123bとそれぞれ対をなす4つの帯電部材2123dと、が設けられている。
一方、遮光部材2124は、図12に示すように、半円状の光遮断部2124aと、半円状の光透過部2124bと、を組み合わせた円板形状として形成されており、透明部材2022を透過した光束のうちの略半分を遮断可能な位置に配置されている。
また、図12に示すように、光遮断部2124aにおける、透明電極2123a及び2123bに対向する面の円周方向には、永久電荷を保持可能な材料により形成された帯電領域2124c及び2124dが設けられている。なお、永久電荷を保持可能な材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、二酸化ケイ素(SiO2)、及び、フッ化物重合体等が挙げられる。
帯電領域2124c及び2124dには、遮光部材2124の中心付近から放射状にそれぞれ異なる極性の永久電荷が付加されている。また、図12に示すように、帯電領域2124c及び2124dは、光遮断部2124aの円周方向に沿う位置において、所定の角度(360°を偶数で割った角度)をなして設けられている。
4つの透明電極2123aは、帯電領域2124c及び2124dの形状と略一致する扇形形状としてそれぞれ形成されている。また、4つの透明電極2023aは、図示しない信号線により遮光制御部218と電気的に接続されており、それぞれに対して同じ電圧が印加されるように結線されている。
4つの透明電極2123bは、帯電領域2124c及び2124dの形状と略一致する扇形形状としてそれぞれ形成されている。また、4つの透明電極2023bは、図示しない信号線により遮光制御部218と電気的に接続されており、それぞれに対して同じ電圧が印加されるように結線されている。
また、4つの透明電極2123a及び4つの透明電極2123bは、透明部材2022の光出射面の表面において、1つずつ交互に一定の間隔を空けて配置されている。なお、本実施例においては、透明電極2123aと2123bとの間の間隔が、帯電領域2124cと2124dとの間の間隔に略一致するように構成されている。
一方、図11に示すように、4つの透明電極2123aの扇形形状の弧からさらに外周側に離れた位置には、帯電領域2124dと反対の極性の永久電荷がそれぞれ付加された帯電部材2123cが1つずつ設けられている。また、4つの透明電極2123bの扇形形状の弧からさらに外周側に離れた位置には、帯電領域2124cと反対の極性の永久電荷がそれぞれ付加された帯電部材2123dが1つずつ設けられている。
すなわち、以上に述べたような構成によれば、いずれの透明電極2123a及び透明電極2123bにも電圧が印加されておらず、帯電部材2123cと帯電領域2124dとが略対向する位置に配置され、かつ、帯電部材2123dと帯電領域2124cとが略対向する位置に配置された場合において、クーロン力に応じた引力により遮光部材2124を保持することができる。
また、以上に述べたような構成によれば、撮像素子202の撮像面と遮光部材2124との相対的な位置を変位させることができる。
ここで、遮光制御部218の制御に応じた遮光部材2124の動作に関する説明を行う。図13は、図11に示すように配置された透明電極に対する電圧の印加状態を説明するための図である。図14は、図13の時刻T10及びT25のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図15は、図13の時刻T11のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図16は、図13の時刻T13のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図17は、図13の時刻T15のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図18は、図13の時刻T17のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図19は、図13の時刻T19のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図20は、図13の時刻T21のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。図21は、図13の時刻T23のタイミングにおける遮光部材の位置を模式的に示す図である。なお、図14から図21においては、図示の簡単のため、透明電極2123a及び2123bと、帯電部材2123c及び2123dと、帯電領域2124c及び2124dと、をいずれも図示しないものとする。
まず、図13の時刻T10以前においては、いずれの透明電極2123a及び透明電極2123bにも電圧が印加されておらず、帯電部材2123cと帯電領域2124dとが略対向する位置に配置され、かつ、帯電部材2123dと帯電領域2124cとが略対向する位置に配置されているため、クーロン力に応じた引力により遮光部材2124が保持されている。
続いて、図13の時刻T10のタイミングにおいて、透明電極2123aに正の電圧が印加され、かつ、透明電極2123bに負の電圧が印加されることにより、透明電極2123aと帯電領域2124dとの間に斥力が生じ、透明電極2123bと帯電領域2124cとの間に斥力が生じるため、遮光部材2124の保持状態が解除される。なお、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T10のタイミングにおいて、例えば図14に示すような位置(回転角度=0°の位置)に遮光部材2024が配置される。
さらに、図13の時刻T10→T11→T12→T13→T14→T15→T16→T17のように透明電極2123a及び2123bに印加される電圧が順次変化されると、遮光部材2124の中心を中心として光遮断部2124a及び光透過部2124bが回転することにより、紙面に向かって左回りに45°ずつ光遮断部2124aがステップ移動する。そして、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T11のタイミングにおいて、例えば図15に示すような位置(回転角度=45°の位置)に光遮断部2124aが配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T13のタイミングにおいて、例えば図16に示すような位置(回転角度=90°の位置)に光遮断部2124aが配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T15のタイミングにおいて、例えば図17に示すような位置(回転角度=135°の位置)に光遮断部2124aが配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T17のタイミングにおいて、例えば図18に示すような位置(回転角度=180°の位置)に光遮断部2124aが配置される。
その後、図13の時刻T17→T18→T19→T20→T21→T22→T23→T24→T25のように透明電極2123a及び2123bに印加される電圧が順次変化されると、遮光部材2124の中心を中心として光遮断部2124a及び光透過部2124bが回転することにより、紙面に向かって左回りに45°ずつ光遮断部2124aがステップ移動する。そして、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T19のタイミングにおいて、例えば図19に示すような位置(回転角度=225°の位置)に光遮断部2124aが配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T21のタイミングにおいて、例えば図20に示すような位置(回転角度=270°の位置)に光遮断部2124aが配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T23のタイミングにおいて、例えば図21に示すような位置(回転角度=315°の位置)に光遮断部2124aが配置される。また、透明部材2022の光入射面側から見た場合、図13の時刻T25のタイミングにおいて、例えば図14に示すような位置(回転角度=360°の位置)に光遮断部2124aが配置される。
すなわち、遮光制御部218は、図13に示すように透明電極2123a及び2123bに印加する電圧を順次変化することにより、遮光部材2124の光遮断部2124aを回転移動させることができる。
そして、以上に述べたような構成を具備する焦点検出用の画素2021が、撮像素子202の撮像面において一対ずつ離散的に設けられている。図22は、撮像素子の撮像面における焦点検出用の画素の配置の一例を示す図である。
具体的には、例えば図22に示すように、一対の焦点検出用の画素2021a、2021b、2021c及び2021dは、同色(赤色または青色のいずれか)の光束を透過させるカラーフィルタ2026を有してそれぞれ構成されている。
なお、例えば図22に示すように、一対の焦点検出用の画素2021bには、図4に示した形状の遮光部材2024が撮像素子202の撮像面の水平方向に沿って移動するように設けられている。これに応じ、一対の焦点検出用の画素2021bは、撮像素子202の撮像面の水平方向の位相差を検出可能な画素信号を出力する。
また、例えば図22に示すように、一対の焦点検出用の画素2021cには、図4に示した形状の遮光部材2024が撮像素子202の撮像面の垂直方向に沿って移動するように設けられている。これに応じ、一対の焦点検出用の画素2021cは、撮像素子202の撮像面の垂直方向の位相差を検出可能な画素信号を出力する。
一方、例えば図22に示すように、一対の焦点検出用の画素2021a(2021d)には、図12に示した形状の遮光部材2124が設けられている。
そのため、一対の焦点検出用の画素2021a(2021d)は、例えば、一方の画素の遮光部材2124が図14に示すような位置に配置され、かつ、他方の画素の遮光部材2124が図18に示すような位置に配置されている場合に、撮像素子202の撮像面の水平方向の位相差を検出可能な画素信号を出力する。
また、一対の焦点検出用の画素2021a(2021d)は、例えば、一方の画素の遮光部材2124が図15に示すような位置に配置され、かつ、他方の画素の遮光部材2124が図19に示すような位置に配置されている場合に、撮像素子202の撮像面の右斜め45°方向の位相差を検出可能な画素信号を出力する。
また、一対の焦点検出用の画素2021a(2021d)は、例えば、一方の画素の遮光部材2124が図16に示すような位置に配置され、かつ、他方の画素の遮光部材2124が図20に示すような位置に配置されている場合に、撮像素子202の撮像面の垂直方向の位相差を検出可能な画素信号を出力する。
また、一対の焦点検出用の画素2021a(2021d)は、例えば、一方の画素の遮光部材2124が図17に示すような位置に配置され、かつ、他方の画素の遮光部材2124が図21に示すような位置に配置されている場合に、撮像素子202の撮像面の左斜め45°方向の位相差を検出可能な画素信号を出力する。
ここで、本実施例に係る撮像装置1の撮影時の具体的な動作についての説明を行う。図23は、本実施例に係る撮像装置の撮影時の動作の要部を説明するためのフローチャートである。
まず、マイクロコンピュータ215は、操作部216の電源ボタンの操作によりカメラ本体2の電源がオンされる(図23のステップS1)と、動画記録を実施しているか否かを示す値である記録中フラグの値をオフに設定する(図23のステップS2)。
マイクロコンピュータ215は、操作部216の再生ボタンが操作されたことを検出する(図23のステップS3)と、撮影により得られた静止画または動画を記録媒体212から読み出してLCD214に表示させるための制御を行う(図23のステップS4)。
マイクロコンピュータ215は、操作部216の動画ボタンが操作されたことを検出する(図23のステップS5)と、図23のステップS2において設定した記録中フラグの値を反転(オフで合った場合はオン、オンであった場合はオフ)する(図23のステップS6)。また、マイクロコンピュータ215は、操作部216の動画ボタンが操作されない場合においては、記録中フラグの値をそのまま保持する。
その後、マイクロコンピュータ215は、記録フラグの値を参照することにより、動画を記録している最中であるか否かの判定を行う(図23のステップS7)。そして、マイクロコンピュータ215は、記録中フラグの値がオンであることを検出した場合には、動画を記録している最中であるとみなし、後述の図23のステップS14の処理を行う。
また、マイクロコンピュータ215は、記録中フラグの値がオフであることを検出した場合には、動画を記録している最中ではないとみなし、操作部216のレリーズボタンが半押しされたか否かの判定を続いて行う(図23のステップS8)。
マイクロコンピュータ215は、操作部216のレリーズボタンが半押しされたことを検出すると、メカシャッター201及びAE処理部208と連携してAEに係る動作を行い(図23のステップS9)、さらに、AF処理部209と連携してAFに係る動作を行う(図23のステップS10)。
なお、マイクロコンピュータ215は、前述のAFに係る動作を行う際に、遮光制御部218を制御することにより、撮像素子202の撮像面に設けられた焦点検出用の画素各々における遮光部材の位置をAF用の位置に移動させるようにする。
具体的には、マイクロコンピュータ215は、遮光制御部218を制御することにより、例えば、一対の焦点検出用の画素2021bにおいて、一方の画素における遮光部材2024を図8に示すような位置に移動させ、かつ、他方の画素における遮光部材2024を図10に示すような位置に移動させる。また、マイクロコンピュータ215は、遮光制御部218を制御することにより、例えば、一対の焦点検出用の画素2021aにおいて、一方の画素における遮光部材2124を図15に示すような位置に移動させ、かつ、他方の画素における遮光部材2124を図19に示すような位置に移動させる。
そして、撮像素子202の撮像面に設けられた焦点検出用の画素各々における遮光部材の位置がAF用の位置に移動されると、撮影及び画像データの取得が行われ、AF処理部209が前述の演算等を行うことによりデフォーカス量が算出され、このデフォーカス量に応じて合焦状態となるようにマイクロコンピュータ303がレンズ301を駆動させる。
なお、マイクロコンピュータ215は、図23のステップS8の判定処理において、操作部216のレリーズボタンが半押しされていないことを検出した場合には、図23のステップS11の処理を続けて行うものとする。
一方、マイクロコンピュータ215は、図23のステップS9のAEに係る動作、及び、図23のステップS10のAFに係る動作を行った後、さらに、カメラ本体2の電源がオンされたままであることを検出し(図23のステップS17)、図23のステップS3及びS5に示す操作が行われていないことを検出し、図23のステップS7において記録中フラグがオフであることを検出した場合、前回の判定処理から現在に至るまでの所定時間内に操作部216のレリーズボタンが半押しされたか否かの判定を再度行う(図23のステップS8)。
そして、マイクロコンピュータ215は、図23のステップS8の再判定処理において、例えば、ファーストレリーズスイッチ及びセカンドレリーズスイッチが両方ともオフ状態になっていることを検出した場合、ファーストレリーズスイッチのオン状態が前回の判定処理時のまま維持されていることを検出した場合、または、既にセカンドレリーズスイッチがオン状態であることを検出した場合のいずれかにおいて、操作部216のレリーズボタンが改めて半押しされていないものとみなし、図23のステップS11の処理を続けて行う。
マイクロコンピュータ215は、図23のステップS8の再判定処理において、例えば、ファーストレリーズスイッチの状態が前述の所定時間内にオン→オフ→オンの順に切り替えられたことを検出した場合に、操作部216のレリーズボタンが改めて半押しされたものとみなし、図23のステップS9のAEに係る動作、及び、図23のステップS10のAFに係る動作を再度行う。
一方、マイクロコンピュータ215は、図23のステップS8の処理結果に応じ、さらに、レリーズボタンが全押しされたか否かの判定を行う(図23のステップS11)。
そして、マイクロコンピュータ215は、操作部216のレリーズボタンが全押しされていないことを検出した場合においては、図23のステップS14の処理を行う。また、マイクロコンピュータ215は、操作部216のレリーズボタンが全押しされたことを検出した場合には、静止画撮影に係るシーケンスを実行する(図23のステップS12)。図24は、静止画撮影に係るシーケンスの一例を示すフローチャートである。
マイクロコンピュータ215は、図23のステップS9のAEにおいて用いた露光時間を予め設定された露光回数で除することにより、撮像素子202の撮像面に設けられた焦点検出用の画素各々における1回分の露光時間を算出する(図24のステップS101)。なお、以降においては、露光回数が3回に設定された場合の例について説明を行う。但し、前述の露光回数は、3回に限られるものではなく、2回以上であれば何回であってもよい。
マイクロコンピュータ215は、前述の1回分の露光時間の算出を行った後、図23のステップS10のAFにおいて用いたAF用の位置である、第1の位置に遮光部材を移動させる制御を遮光制御部218に対して行うことにより、当該遮光部材の位置をリセットする(図24のステップS102)。
マイクロコンピュータ215は、遮光部材が第1の位置に移動した際に、メカシャッター201及びAE処理部208を制御することにより、フォトダイオード2028の電荷をリセットした後、図23のステップS9のAEにおいて用いたISO感度及び絞り値と、図24のステップS101において算出した1回分の露光時間と、に基づいて1回目の露光を行わせる(図24のステップS103)。そして、このようにして1回目の露光が行われることにより、第1の位置に遮光部材が位置している際に撮像された被写体像の画像データが生成され(図24のステップS104)、SDRAM206に一旦格納される。
また、マイクロコンピュータ215は、前述の第1の位置とは異なる第2の位置に遮光部材を移動させる制御を遮光制御部218に対して行う(図24のステップS105)。
マイクロコンピュータ215は、遮光部材が第2の位置に移動した際に、メカシャッター201及びAE処理部208を制御することにより、フォトダイオード2028の電荷をリセットした後、図23のステップS9のAEにおいて用いたISO感度及び絞り値と、図24のステップS101において算出した1回分の露光時間と、に基づいて2回目の露光を行わせる(図24のステップS106)。そして、このようにして2回目の露光が行われることにより、第2の位置に遮光部材が位置している際に撮像された被写体像の画像データが生成され(図24のステップS107)、SDRAM206に一旦格納される。
さらに、マイクロコンピュータ215は、前述の第1及び第2の位置とのいずれとも異なる第3の位置に遮光部材を移動させる制御を遮光制御部218に対して行う(図24のステップS108)。
マイクロコンピュータ215は、遮光部材が第3の位置に移動した際に、メカシャッター201及びAE処理部208を制御することにより、フォトダイオード2028の電荷をリセットした後、図23のステップS9のAEにおいて用いたISO感度及び絞り値と、図24のステップS101において算出した1回分の露光時間と、に基づいて3回目の露光を行わせる(図24のステップS109)。そして、このようにして3回目の露光が行われることにより、第3の位置に遮光部材が位置している際に撮像された被写体像の画像データが生成され(図24のステップS110)、SDRAM206に一旦格納される。
その後、マイクロコンピュータ215は、図24のステップS104、ステップS107、及び、ステップS110においてそれぞれ得られた3つの画像データをSDRAM206から読み込んで加算合成する処理を行う(図24のステップS111)ことにより、RAW画像データを生成する。
さらに、マイクロコンピュータ215は、輝度値補正用の補正値を不揮発性メモリ217から読み込む。そして、マイクロコンピュータ215は、図24のステップS111の処理結果として得られた合成後の画像データ(RAW画像データ)における焦点検出用の画素の輝度値に対し、不揮発性メモリ217から読み込んだ補正値を乗ずることにより、当該焦点検出用の画素の輝度値を個別に補正する(図24のステップS112)。
ここで、図24のステップS112の処理において用いられる補正値の算出方法について説明を行う。
まず、カメラ本体2に任意の交換式レンズ3を装着した状態において、例えば、晴天時の自然光と略同様の条件を満たす光を発する光源を用い、画角内の全てが白色となるような被写体を図24のステップS101〜ステップS111のフローに沿って撮影する。そして、マイクロコンピュータ215は、このように撮影して得られた合成後の画像データにおける、焦点検出用の画素の輝度値と、当該焦点検出用の画素の近傍に配置された撮影用の画素の輝度値の平均値と、を用いた演算を行うことにより前述の補正値を取得する。
具体的には、例えば、図25に示すような位置に焦点検出用の画素2021p及び2021qが配置されている場合において、マイクロコンピュータ215は、焦点検出用の画素2021p及び2021qの近傍に配置された7つの撮影用の画素4001の輝度値の平均値Ra1を算出する。そして、マイクロコンピュータ215は、前述の平均値Ra1を焦点検出用の画素2021pの輝度値Rpにより除した値である、Ra1/Rpの値を焦点検出用の画素2021pに対応する補正値として取得する。また、マイクロコンピュータ215は、前述の平均値Ra1を焦点検出用の画素2021qの輝度値Rqにより除した値である、Ra1/Rqの値を焦点検出用の画素2021qに対応する補正値として取得する。
なお、以上に述べたような補正値の演算は、撮像素子202の撮像面に設けられた全ての焦点検出用の画素に対して行われるものであるとする。そのため、不揮発性メモリ217には、撮像素子202の撮像面に設けられた全ての焦点検出用の画素毎に対応する補正値が格納される。
従って、以上に述べたような演算を経て得られた補正値を用いて輝度値を補正することにより、焦点検出用の各画素から出力される画素信号の情報を用いて静止画の画像データを生成することができる。
なお、本実施例によれば、静止画撮影に係るシーケンスとして、図24に示した処理フローのみが適用されるものに限らず、例えば、図26に示すような処理フローが適用されるものであってもよい。図26は、静止画撮影に係るシーケンスの、図24とは異なる例を示すフローチャートである。
マイクロコンピュータ215は、図23のステップS10のAFにおいて用いたAF用の位置に遮光部材を移動させる制御を遮光制御部218に対して行うことにより、当該遮光部材の位置をリセットする(図26のステップS121)。
マイクロコンピュータ215は、メカシャッター201及びAE処理部208を制御することにより、フォトダイオード2028の電荷をリセットした後、図23のステップS9のAEにおいて用いたISO感度、絞り値及び露光時間に基づき、遮光部材を移動させながら露光を行わせるための制御を行う(図26のステップS122)。
具体的には、マイクロコンピュータ215は、例えば遮光部材2024を有する焦点検出用の画素の場合においては、図7に示した時刻T0〜T7までの期間と、図23のステップS9のAEにおいて用いた露光時間と、が略一致するように遮光部材2024を移動させる制御を遮光制御部218に対して行う。また、マイクロコンピュータ215は、例えば遮光部材2124を有する焦点検出用の画素の場合においては、図13に示した時刻T10〜T25までの期間と、図23のステップS9のAEにおいて用いた露光時間と、が略一致するように遮光部材2124を回転させる制御を遮光制御部218に対して行う。
なお、マイクロコンピュータ215は、図26のステップS122において、遮光部材を常時移動させるように制御を行うものであってもよく、または、遮光部材の移動期間と停止期間とを交互に繰り返すように制御を行うものであってもよい。
そして、以上に述べたように露光が行われることにより、図23のステップS9のAEにおいて用いた露光時間が経過する毎に画像データ(RAW画像データ)が生成され、(図26のステップS123)、SDRAM206に一旦格納される。
その後、マイクロコンピュータ215は、輝度値補正用の補正値を不揮発性メモリ217から読み込む。そして、マイクロコンピュータ215は、図26のステップS123の処理結果として得られた画像データ(RAW画像データ)における焦点検出用の画素の輝度値に対し、不揮発性メモリ217から読み込んだ補正値を乗ずることにより、当該焦点検出用の画素の輝度値を個別に補正する(図26のステップS124)。なお、図26のステップS124の処理においては、例えば、晴天時の自然光と略同様の条件を満たす光を発する光源を用い、画角内の全てが白色となるような被写体を図26のステップS121〜ステップS123のフローに沿って撮影し、得られた画像データを用いて図24のステップS112の処理において用いた補正値と同様な方法で算出した補正値を用いて輝度値を補正することができる。
一方、画像処理部207及び画像圧縮展開部210は、静止画撮影に係るシーケンスの実行結果として得られた静止画データに対し、画像処理に係るシーケンスを実行する(図23のステップS13)。なお、この画像処理に係るシーケンスについては、後程説明を行う。
また、マイクロコンピュータ215は、図23のステップS7において記録中フラグの値がオンであることを検出した場合、または、図23のステップS11においてレリーズボタンが全押しされていないことを検出した場合のいずれかの場合に、メカシャッター201及びAE処理部208と連携してAEに係る動作を行う(図23のステップS14)
さらに、マイクロコンピュータ215は、図23のステップS14におけるAEを行った後、動画撮影に係るシーケンスを実行する(図23のステップS15)。図27は、動画撮影に係るシーケンスの一例を示すフローチャートである。
マイクロコンピュータ215は、図23のステップS14のAEにおいて用いたISO感度、絞り値及びシャッター速度に基づき、撮像素子202の電子シャッター機能を動作させながら撮影を行う(図27のステップS131)。
そして、マイクロコンピュータ215は、図27のステップS131の撮影を行うことにより得られた画像データの中から予め設定された画素のデータを間引く処理を行う(図27のステップS132)。
具体的には、マイクロコンピュータ215は、図27のステップS131の撮影を行うことにより得られた画像データの中から、焦点検出用の画素が配置されているライン上の画素のデータを1ライン単位で間引き、かつ、焦点検出用の画素が配置されていないライン上の画素のデータを一定間隔かつ1ライン単位で間引く(あるいは間引かない)ようにする。このような処理により、例えば図28に示したような画素の配置状態においては、撮像素子202の撮像面の水平方向に沿ったラインL1の画素のデータが1ライン単位で間引かれるとともに、撮像素子202の撮像面の水平方向に沿ったラインL2の画素のデータにより動画データが生成される。
なお、図27のステップS132においては、撮像素子202の撮像面の水平方向に沿ったライン上の画素のデータを間引く処理が行われるものに限らず、撮像素子202の撮像面の垂直方向に沿ったライン上の画素のデータを間引く処理が行われるものであってもよい。
一方、画像処理部207及び画像圧縮展開部210は、動画撮影に係るシーケンスの実行結果として得られた動画データに対し、画像処理に係るシーケンスを実行する(図23のステップS16)。
ここで、図23のステップS13及びステップS16における共通のシーケンスとして実行される、画像処理に係るシーケンスの説明を行う。図29は、画像処理に係るシーケンスの一例を示すフローチャートである。
画像処理部207は、静止画撮影に係るシーケンスの実行結果として得られた静止画データ、または、動画撮影に係るシーケンスの実行結果として得られた動画データに対し、OB(オプティカルブラック)減算、WB(ホワイトバランス)補正、同時化、カラーマトリクス乗算、ガンマ変換、エッジ強調、及び、ノイズリダクション等からなる現像処理を施す(図29のステップS141)。
そして、画像処理部207は、現像処理を施した後の静止画データをレックビュー画像(撮影確認用画像)として表示させる、または、現像処理を施した後の動画データをライブビュー画像としてLCD214に表示させる(図29のステップS142)。
その後、画像圧縮展開部210は、静止画撮影を行った場合に、現像処理が施された後の静止画データに対して圧縮処理を施すことにより、当該静止画データをJPEGファイル等の静止画ファイルとして記録する(図29のステップS143及びステップS144)。なお、本実施例においては、カメラ本体2の設定に応じて、図24のステップS112または図26のステップS124の輝度補正処理が実施される前のRAW画像データが記録されるものであってもよい。
また、画像圧縮展開部210は、動画記録中である場合(記録中フラグの値がオンである場合)に、現像処理が施された後の動画データに対して圧縮処理を施すことにより、当該動画データを動画ファイルとして保存する(図29のステップS145及びステップS146)。このとき、画像圧縮展開部210は、記録開始直後の最初のフレーム(記録中フラグの値がオフからオンになった直後のフレーム)において必要なヘッダ情報を生成し、当該生成したヘッダ情報に併せて新規の動画ファイルを作成する。また、画像圧縮展開部210は、最初のフレーム以降の各フレームの動画データを、作成済の動画ファイルに順次追記する。
その後、マイクロコンピュータ215は、操作部216の電源ボタンの操作によりカメラ本体2の電源がオフされるまでの間、図23のステップS3以降の処理を繰り返し行う(図23のステップS17)。また、マイクロコンピュータ215は、操作部216の電源ボタンの操作によりカメラ本体2の電源がオフされたことを検出すると、図23に示した一連の処理を完了する。
なお、本実施例によれば、焦点検出用の画素毎に専用の遮光部材を配置したものに限らず、例えば、複数の焦点検出用の画素(例えば2×2画素)において1つの遮光部材を兼用できるような位置に遮光部材が配置及び移動されるようなものを用いてもよく、または、1つの焦点検出用の画素に複数の遮光部材を配置したものを用いてもよい。
また、本実施例によれば、図12の遮光部材2124の代わりに、遮光部材2124の光透過部2124bをカラーフィルタ2026に置きかえた、図30の遮光部材2224を用いてもよい。(このような遮光部材2224を用いる場合、マイクロレンズ2025の光出射側のカラーフィルタ2026が不要となる。)
また、本実施例によれば、焦点検出用の画素の遮光部材を画素毎に個別の方向に移動させるような構成を有するものに限らず、例えば、焦点検出用の画素の遮光部材を複数画素分まとめて同じ方向に移動させることが可能な構成を有するものであってもよい。
具体的には、焦点検出用の画素毎に遮光部材(2024、2124または2224)を設ける代わりに、例えば図31に示すような、対をなす焦点検出用の画素の位置に合わせて配置された複数の光遮断部2324aと、光透過部2324bと、を有して形成された矩形の板状部材である遮光部材2324を設ければよい。なお、遮光部材2324においては、図31に示したような配置パターンにより光遮断部2324aが配置されるものに限らず、他の配置パターンにより光遮断部2324aが配置されてもよい。また、遮光部材2324に配置される光遮断部2324aの数についても、図31に示したものに限られるものではない。
そして、前述のような構成を有する遮光部材2324を撮像素子の撮像面の垂直方向に沿って上下に移動させることにより、6画素分の光遮断部2324aがまとめて同じ方向に移動し、図32に示す第1の配置状態と、図33に示す第2の配置状態と、が交互に入れ替わる。
以上に述べたように、本実施例においては、焦点検出用の画素の遮光部材を露光時間に応じて移動させることにより、撮影用の画素から得られる情報と略同等の情報を焦点検出用の画素から得ることができる。そのため、本実施例によれば、位相差検出方式に用いられる焦点検出用の画素における情報の欠落を防ぐことができるとともに、欠落した情報を補間するための補間処理等を行わずともよくなるため、結果的に、位相差検出方式による焦点検出を行うための構成において生じる画質の劣化を極力抑制することができる。
また、本実施例においては、焦点検出用の画素の遮光部材を移動させることができるように構成したため、例えば、被写体に応じて最も位相差を検出しやすい位置に遮光部材を移動させることにより、位相差検出方式による焦点検出の精度を向上させることができる。
本発明は、上述した各実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。また、本発明の上述した各実施例は、例えば、カメラ本体と撮影レンズが一体となったカメラにも適用可能である。
1 撮像装置
2 カメラ本体
3 交換式レンズ
202 撮像素子
207 画像処理部
208 AE処理部
209 AF処理部
215 マイクロコンピュータ
218 遮光制御部
特開2001−83407号公報 特開2010−91943号公報

Claims (10)

  1. 撮影用の画素群と、焦点検出用の画素群と、をそれぞれ具備する撮像素子と、
    前記焦点検出用の画素群において前記撮像素子の撮像面に結像される被写体像の一部を遮断する遮光部材を備え、前記撮像面と前記遮光部材との相対的な位置を変位可能に構成された遮光機構と、
    前記焦点検出用の画素群を構成する各画素から出力される画素信号に基づき、前記被写体像の合焦状態を得るための演算を行う焦点検出部と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記遮光機構は、
    前記焦点検出用の画素群を構成する各画素の受光部に対向して配置された板状の光学素子の表面に一定間隔で設けられた複数の透明電極と、
    前記光学素子を経て入射される光束を遮断するとともに、前記複数の透明電極に対向する領域に永久電荷を付加した帯電領域を具備して形成された板状の前記遮光部材と、を有して構成され、
    前記複数の透明電極に対して順次電圧が印加されることにより、前記撮像面に沿って設けられた前記受光部に対する前記遮光部材の位置が変位することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記帯電領域に付加されたものと反対の極性の永久電荷が付加された帯電部材が、前記光学素子の表面における前記複数の透明電極が配置された領域の近傍に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記遮光部材は、前記光学素子を経て入射される光束を透過させる光透過部と、前記光学素子を経て入射される光束を遮断する光遮断部と、を円周方向に沿って配置した円板形状として形成されることを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像素子の露光時間に応じて前記遮光部材を断続的に変位させながら撮像を行わせることにより、前記撮像面に結像された前記被写体像に基づく複数の画像データを生成させる制御部と、
    前記複数の画像データを合成することによりRAW画像データを生成する画像合成部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記画像合成部は、前記複数の画像データを加算合成することにより前記RAW画像データを生成することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記撮像素子の露光時間に応じて前記遮光部材を連続的に変位させながら撮像を行わせることにより、前記撮像面に結像された前記被写体像に基づくRAW画像データを生成させる制御部をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  8. 前記焦点検出用の画素群を構成する各画素毎に予め算出された補正値を、前記RAW画像データにおいて対応する画素の輝度値にそれぞれ乗ずる処理を行う輝度値補正部をさらに有することを特徴とする請求項請求項5乃至7のいずれか一項に記載の撮像装置。
  9. 前記補正値は、前記焦点検出用の画素群を構成する一の画素の輝度値と、前記一の画素の近傍に配置された複数の撮影用の画素における輝度値の平均値と、に基づいて算出される値であることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記遮光部材は、前記光学素子を経て入射される光束の一部の帯域を透過させるカラーフィルタと、前記光学素子を経て入射される光束を遮断する光遮断部と、を円周方向に沿って配置した円板形状として形成されることを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013222986A (ja) * 2012-04-12 2013-10-28 Nikon Corp 撮像素子および撮像装置

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