JP2012056684A - 電力供給制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力供給制御システムが、より高いエネルギー効率にて動作できるようにする。
【解決手段】電力供給制御システム500が、商用電力等の入力を受けて電力を出力する電源装置920と、電源装置920から出力される電力を受ける自動着脱給電装置110とを具備する。これにより、電力供給制御システム500は、一般にエネルギー効率の低い小型発電機等を備える必要が無いので、より高いエネルギー効率にて動作可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電力の供給を受けて一次動作し、当該一次動作とは異なる二次動作することによって回生電力を発電する主機、及び主機よりも小さい電力の供給を受けて動作する補機への電力の供給を制御する電力供給制御システムに関する。
タイヤ式門型クレーン(Rubber Tired Gantry Crane;RTG)の電力供給制御システムとして、エンジン発電装置を備えて発電を行うものがある。
例えば、特許文献1に開示されるタイヤ式門型クレーンが備える電力供給制御システムは、エンジン発電装置から共通母線に出力される余剰電力や、電動機からインバータを介して共通母線に出力される回生電力を蓄電装置に蓄電し、直流電力の不足時に蓄電電力を共通母線に出力し、共通母線上の直流電力をインバータにて交流電力に変換して補機設備に供給する。
特開2008−247591号公報
しかしながら、エンジン発電装置等の小型発電装置は一般に発電効率が低いため、特許文献1に開示される電力供給制御システムなど、小型発電装置を備えて発電する電力供給制御システムでは、燃料を動力に変換する際のエネルギー効率が低く、動力費(燃料費)が高くついてしまう。そして、特許文献1に開示される電力供給制御システムのように蓄電装置にて回生電力を蓄電してもエネルギー効率の改善には限界があり、動力費は高いままである。
また、特許文献1に開示される電力供給制御システムでは、蓄電装置が、共通母線上での電力の余剰や不足を検出して蓄電池への充放電を制御する回路を備える必要があるため、この充放電を制御する回路における消費電力などの電力損失を生じるおそれがあり、エネルギー効率がさらに低下してしまう。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、より高いエネルギー効率にて動作可能な電力供給制御システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の電力供給制御システムによると、電力の供給を受けて一次動作し、当該一次動作とは異なる二次動作することによって回生電力を発電する主機、及び当該主機よりも小さい電力の供給を受けて動作する補機へ電力を供給する電力供給制御システムであって、前記電力供給制御システムの外部から受電可能な受電装置と、前記受電装置が受電する電力に基づく直流電力を伝導する直流母線と前記主機との間に接続され、前記直流母線から入力される直流電力を交流電力に変換して前記主機へ出力し、前記主機において発電された回生電力を直流電力に変換して前記直流母線へ出力する主機側電力変換装置と、前記直流母線と前記補機との間に接続され、前記直流母線から入力される直流電力を交流電力に変換して前記補機へ出力する補機側電力変換装置と、前記受電装置が受電する電力に基づく直流電力、又は前記主機側電力変換装置が出力する回生電力の供給を受けて充電し、前記受電装置が受電していない場合に前記主機又は前記補機が動作する際に前記母線に直流電力を放電する二次電池とを備える。
前記受電装置と接続され、当該受電装置が受電する交流電力を直流電力に変換して出力する電源側電力変換装置を備え、前記直流母線は前記電源側電力変換装置が出力する直流電力を伝導してよい。
前記受電装置と接続され、当該受電装置が受電する直流電力の電流または電圧を制御して出力する電源側電力変換装置を備え、前記直流母線は前記電源側電力変換装置が出力する直流電力を伝導してよい。
前記直流母線は前記受電装置が受電する、電流または電圧を制御された直流電力を伝導してよい。
前記電力供給制御システムの各装置の異常を検出する異常検出装置と、前記異常検出装置が異常を検出すると、前記受電装置への電力供給の中止を要求する信号を出力する通信装置とを具備してよい。
高周波電力を送信する電源装置を具備し、前記受電装置は、前記電源装置の出力する前記高周波電力を受信することにより受電してよい。
前記電源装置は高周波電力を出力する送電コイルを具備してよい。
前記受電装置は移動可能であり、前記電源装置は、前記受電装置が移動する軌道に沿って伸張され前記高調波電波を出力する送電ケーブルを具備してよい。
前記受電装置は直線軌道上を移動可能であり、前記受電装置の移動範囲の長手方向中央に備えられた給電端子に接続して受電してよい。
前記受電装置は直線軌道上を移動可能であり、前記受電装置の移動範囲を長手方向に等分した各領域の長手方向中央にそれぞれ備えられた給電端子のいずれかに接続して受電してよい。
本発明によれば、電源供給制御システムが、より高いエネルギー効率にて動作可能となる。
一実施形態に係る電力供給制御システムが電力を供給するタイヤ式門型クレーン、及び当該電力供給制御システムの電源装置の外観の一例を示す外形図である。 電力供給制御システム500の概略構成の一例を示す構成図である。 コントローラ200のブロック構成の一例を示す図である。 モード決定部208がモードを決定する処理フローの一例を示す図である。 コントローラ200がコンバータ120の動作を制御する処理フローの一例を示す図である。 コントローラ200が回生チョッパ150のスイッチの開閉を制御する処理フローの一例を示す図である。 コントローラ200が、リチウムイオン電池140の温度に応じて直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を設定する処理フローの一例を示す図である。 コントローラ200が、インバータ130a〜130cの出力を制御する処理フローの一例を示す図である。 電源装置が直流電力を出力する場合の電力供給制御システムの概略構成の一例を示す構成図である。 電源装置が定電流定電圧制御を行う場合の電力供給制御システムの概略構成の一例を示す構成図である。 電源装置920が2つのブスバー924を備える場合の、ブスバー924の配置例を示す図である。 送電コイル及び受電コイルを用いて電力の受け渡しを行う、電源装置及びタイヤ式門型クレーンの一例を示す図である。 送電ケーブル及び受電コイルを用いて電力の受け渡しを行う、電源装置及びタイヤ式門型クレーンの一例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の一実施形態に係る電力供給制御システムは、タイヤ式門型クレーンが備える電力負荷への電力の供給を制御するシステムである。
図1は、本実施形態に係る電力供給制御システムが電力を供給するタイヤ式門型クレーン、及び当該電力供給制御システムの電源装置の外観の一例を示す外形図である。
タイヤ式門型クレーン910は、クレーン911、タイヤ912、バッテリ収納室913、集電機構914、及び電気室915を備える。また、電源装置920は、高圧盤921、変圧器922、配線ケーブル923、及びブスバー(Bus Bar)924を備える。
クレーン911は荷物を掴み上げる部分であり、ロープの巻き上げ及び巻き下げによって上下し、また、タイヤ式門型クレーン910上部に設けられるレールに支持されてレーンLの長手方向に対して横向きに移動する。タイヤ912は、タイヤ式門型クレーン910がレーンLの長手方向に移動するためのタイヤである。バッテリ収納室913は、タイヤ式門型クレーン910の各部に電力を供給するバッテリとしてリチウムイオン電池を収納する。集電機構914は、ブスバー924と接触可能であり、ブスバー924との接触時に、ブスバー924から受電する。電気室915は、タイヤ式門型クレーン910の各部を制御するコントローラ等の電気機器を収納する。
高圧盤921は、例えば商用の高圧電力の入力を受けて変圧器922に出力する。変圧器922は、高圧盤921から出力される高圧電力を、タイヤ式門型クレーン910に供給可能な所定の電圧に降圧する。配線ケーブル923は、変圧器922が降圧した電力をブスバー924へ伝導する。ブスバー924は、集電機構914と接触可能であり、集電機構914との接触時に、変圧器922が降圧して配線ケーブル923が伝導する電力を集電機構914に出力する。
タイヤ式門型クレーン910は、バッテリ収納室913に収納されているバッテリの電力により動作し、バッテリの蓄電残量が低下するとブスバー924の位置(受電ポイント)に移動して受電する。
図2は、電力供給制御システム500の概略構成の一例を示す構成図である。
電力供給制御システム500は、例えば、タイヤ式門型クレーン910が備える電力負荷への電力の供給を制御するシステムである。電力負荷は、電力の供給を受けて一次動作し、一次動作とは異なる二次動作することによって回生電力を発電する主機300、及び主機300よりも小さい電力の供給を受けて動作する補機400に大別される。すなわち、ここでいう「主機」とは、回生電力を発電する機器であり、「補機」とは、主機以外で電力を消費する機器である。
主機300としては、例えば、巻上用モータ310、走行用モータ320、及び横行用モータ330等が挙げられる。補機400としては、例えば、タイヤ式門型クレーン910に動作指令信号を送信する制御システムとの間で無線通信する通信機器410や、タイヤ式門型クレーン910の作業範囲を照らす照明やタイヤ式門型クレーン910近傍に位置する作業員にタイヤ式門型クレーン910の接近を知らせるための警告灯などの照明420等が挙げられる。あるいは、運転室を備えるタイヤ式門型クレーンの場合、運転室用のエアコンディショナーも補機の例として挙げられる。
巻上用モータ310は、タイヤ式門型クレーン910が備えるクレーン911(図1)の巻き上げ及び巻き下げを行うためのモータである。巻上用モータ310は、一次動作としてクレーン911を巻き上げ、二次動作としてクレーン911を巻き下げる。走行用モータ320は、タイヤ式門型クレーン910が走行するためのモータであり、タイヤ912(図1)を回転させる。横行用モータ330は、クレーン911を横方向に移動させるためのモータである。走行用モータ320及び横行用モータ330は、一次動作としてタイヤ式門型クレーン910を加速させ、二次動作としてタイヤ式門型クレーン910を減速させる。これら電力負荷への電力の供給を制御する電力供給制御システム500は、タイヤ式門型クレーン910の内部に、自動着脱給電装置110、コンバータ120、インバータ130a〜e、リチウムイオン電池140、回生チョッパ150、回生抵抗160、直流電圧測定器171、電流測定器173、温度測定器174、位置測定器175、BMU(Battery Management Unit)180、及びコントローラ200を備え、タイヤ式門型クレーンの外部に電源装置920を備える。
電源装置920は、上述したように、ブスバー924(図1)からタイヤ式門型クレーン910の集電機構914に電力を供給する。
自動着脱給電装置110は、集電機構914を有し、電源装置920から交流電力を受電可能な装置である。また、自動着脱給電装置110は、データケーブル104aを介してコントローラ200と接続される。そして、自動着脱給電装置110は、コントローラ200によって制御され、交流電力を供給するブスバー924に接続して交流電力を受電し、受電する交流電流を、交流ケーブル102aを介してコンバータ120に出力する。なお、自動着脱給電装置110は、本発明に係る受電装置の一例である。
コンバータ120は、交流電力を直流電力に変換する装置である。コンバータ120は、AC/DC(Alternating Current / Direct Current)コンバータ121、及びDC/DC(Direct Current / Direct Current)コンバータ122を備える。
そして、自動着脱給電装置110からの交流電力は、AC/DCコンバータ121に入力される。AC/DCコンバータ121は、自動着脱給電装置110から入力される交流電力を直流電力に変換し、得られる直流電力をDC/DCコンバータ122に出力する。
DC/DCコンバータ122は、AC/DCコンバータ121から出力される直流電力に対して定電流制御または定電圧制御を行い、当該定電流制御または定電圧制御された直流電力を出力する。DC/DCコンバータ122は、例えばパルス幅変調(Pulse Width Modulation;PWM)方式によって定電流制御や定電圧制御を行う。コンバータ120の直流側として、DC/DCコンバータ122の出力側が、直流ケーブル103aを介して直流母線101と接続され、コンバータ120は直流電力を直流母線101に出力する。
ここで、コンバータ120は、データケーブル104bを介してコントローラ200と接続される。そして、コンバータ120は、コントローラ200の制御に従って、上記の定電流制御または定電圧制御を行う。このコンバータ120が行う制御は、リチウムイオン電池140を定電流定電圧(Constant Current Constant Voltage;CCCV)充電するための定電流定電圧制御である。
なおコンバータ120の構成は、上述したものに限らず、定電流定電圧制御可能であればよい。例えば、コンバータ120が、AC/DCコンバータ121及びDC/DCコンバータ122に代えて、定電流定電圧制御可能なAC/DCコンバータを備えるようにしてもよい。なお、コンバータ120は、本発明に係る電源側電力変換装置の一例である。
インバータ130aは、直流電力を交流電力に変換、又は交流電力を直流電力に変換する装置である。インバータ130aの交流側は、直流ケーブル103bを介して直流母線101と接続され、インバータ130aの直流側は、交流ケーブル102bを介して巻上用モータ310と接続される。また、インバータ130aは、データケーブル104cを介してコントローラ200と接続される。そして、インバータ130aは、コントローラ200によって制御され、直流母線101から直流電力の入力を受け、交流電力に変換して巻上用モータ310に出力する。また、インバータ130aは、巻上用モータ310から交流の回生電力の入力を受け、直流電力に変換して直流母線101に出力する。なお、インバータ130aは、本発明に係る主機側電力変換装置の一例である。
インバータ130bは、直流電力を交流電力に変換、又は交流電力を直流電力に変換する装置である。インバータ130bの交流側は、直流ケーブル103cを介して直流母線101と接続され、インバータ130bの直流側は、交流ケーブル102cを介して走行用モータ320と接続される。また、インバータ130bは、データケーブル104dを介してコントローラ200と接続される。そして、インバータ130bは、コントローラ200によって制御され、直流母線101から直流電力の入力を受け、交流電力に変換して走行用モータ320に出力する。また、インバータ130bは、走行用モータ320から交流の回生電力の入力を受け、直流電力に変換して直流母線101に出力する。なお、インバータ130bは、本発明に係る主機側電力変換装置の一例である。
インバータ130cは、直流電力を交流電力に変換、又は交流電力を直流電力に変換する装置である。インバータ130cの交流側は、直流ケーブル103dを介して直流母線101と接続され、インバータ130cの直流側は、交流ケーブル102dを介して横行用モータ330と接続される。また、インバータ130cは、データケーブル104eを介してコントローラ200と接続される。そして、インバータ130cは、コントローラ200によって制御され、直流母線101から直流電力の入力を受け、交流電力に変換して横行用モータ330に出力する。また、インバータ130cは、横行用モータ330から交流の回生電力の入力を受け、直流電力に変換して直流母線101に出力する。なお、インバータ130cは、本発明に係る主機側電力変換装置の一例である。
インバータ130dは、直流電力を交流電力に変換する装置である。インバータ130dの直流側は、直流ケーブル103eを介して直流母線101と接続され、インバータ130dの交流側は、交流ケーブル102eを介して通信機器410と接続される。また、インバータ130dは、データケーブル104fを介してコントローラ200と接続される。そして、インバータ130dは、コントローラ200によって制御され、直流母線101から直流電力の入力を受け、交流電力に変換して通信機器410に出力する。なお、インバータ130dは、本発明に係る補機側電力変換装置の一例である。
インバータ130eは、直流電力を交流電力に変換する装置である。インバータ130eの直流側は、直流ケーブル103fを介して直流母線101と接続され、インバータ130eの交流側は、交流ケーブル102fを介して照明420と接続される。また、インバータ130eは、データケーブル104gを介してコントローラ200と接続される。そして、インバータ130eは、コントローラ200によって制御され、直流母線101から直流電力の入力を受け、交流電力に変換して照明420に出力する。なお、インバータ130eは、本発明に係る補機側電力変換装置の一例である。
リチウムイオン電池140は、例えば、正極にコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムのようなリチウムを含む化合物を、負極にリチウムを含まない炭素材料を、電解液にリチウム塩を有機溶媒に溶かしたものを用い、リチウムをイオンとして使用している二次電池である。リチウムイオン電池140は、直流ケーブル103gを介して直流母線101と接続され、直流ケーブル103gによって直流電力が伝導される。そして、リチウムイオン電池140は、自動着脱給電装置110が受電しているときに充電され、自動着脱給電装置110が受電していないときに放電する。なお、リチウムイオン電池140は、本発明に係る二次電池の一例である。
回生チョッパ150は、スイッチによって電力線の開閉を行う装置である。回生チョッパ150は、直流ケーブル103hを介して直流母線101と接続され、直流ケーブル103iを介して回生抵抗160と接続される。また、回生チョッパ150は、データケーブル104hを介してコントローラ200と接続される。そして、回生チョッパ150は、コントローラ200によって制御され、スイッチを閉じることによって、直流母線101の直流電力が回生抵抗160へ流れるようにする。あるいは、回生チョッパ150は、スイッチを開くことによって、直流母線101の直流電力が回生抵抗160へ流れないようにする。なお、回生チョッパ150は、本発明に係る切替装置の一例である。
回生抵抗160は、流れてくる電力を熱エネルギーとして放出する抵抗装置である。回生抵抗160は、直流ケーブル103iを介して回生チョッパ150と接続される。そして、回生抵抗160は、回生チョッパ150から直流電力が流れた場合、発熱することによって、直流電力を熱エネルギーとして放出する。なお、回生抵抗160は、本発明に係る抵抗装置の一例である。
直流電圧測定器171は、直流母線101にかかっている電圧を測定する装置である。直流電圧測定器171は、直流母線101に取り付けられる。また、直流電圧測定器171は、データケーブル104iを介してコントローラ200と接続される。そして、直流電圧測定器171は、直流母線101にかかっている電圧を測定し、測定した電圧値を示すデータをコントローラ200に送る。なお、直流電圧測定器171は、本発明に係る直流母線電圧測定装置の一例である。
電流測定器173は、コンバータ120の出力電流を測定する装置である。電流測定器173は、直流ケーブル103aに取り付けられる。また、電流測定器173は、データケーブル104kを介してコントローラ200と接続される。そして、電流測定器173は、コンバータ120の出力電流を測定し、測定した電流値を示すデータをコントローラ200に送る。なお、電流測定器173は、本発明に係る電流測定装置の一例である。
温度測定器174は、リチウムイオン電池140の温度を測定する装置である。温度測定器174は、リチウムイオン電池140に取り付けられる。また、温度測定器174は、データケーブル104lを介してコントローラ200と接続される。そして、温度測定器174は、リチウムイオン電池140の温度を測定し、測定した温度を示すデータをコントローラ200に送る。なお、温度測定器174は、本発明に係る二次電池温度測定装置の一例である。
位置測定器175は、タイヤ式門型クレーン910の現在位置を測定する装置である。位置測定器175は、例えばタイヤ912の回転数に基づいてタイヤ式門型クレーン910の移動距離を算出し、算出した移動距離に基づいてタイヤ式門型クレーン910の現在位置を算出する。あるいは、位置測定器175がGPS(Global Positioning System)等の測位システムを備えてタイヤ式門型クレーン910の現在位置を測定するようにしてもよい。また、位置測定器175は、データケーブル104nを介してコントローラ200と接続される。そして、位置測定器175は、タイヤ式門型クレーン910の現在位置を測定し、測定したタイヤ式門型クレーン910の現在位置を示すデータをコントローラ200に送る。
BMU180は、リチウムイオン電池140の充電状態を監視する装置である。BMU180は、リチウムイオン電池140に取り付けられる。また、BMU180は、データケーブル104mを介してコントローラ200と接続される。そして、BMU180は、リチウムイオン電池140の充電状態を監視し、充電状態が分かるような値を示すデータをコントローラ200に送る。なお、BMU180は、本発明に係る充電状態監視装置の一例である。
コントローラ200は、電力供給制御システム500の電力供給に係る制御処理を行う処理部である。コントローラ200は、直流電圧測定器171、電流測定器173、温度測定器174、位置測定器175、及びBMU180から各種情報を示すデータを受信するとともに、自動着脱給電装置110、コンバータ120、インバータ130a〜e、及び回生チョッパ150の動作を制御する。なお、コントローラ200は、本発明に係る制御装置の一例である。
上記のように、電力供給制御システム500は、直流母線101にリチウムイオン電池140を直接接続している。したがって、自動着脱給電装置110によって受電された交流電力がコンバータ120に出力され、コンバータ120が直流母線101に直流電流を出力している場合、リチウムイオン電池140は、直流母線101にかかっている電圧によって充電されることとなる。また、巻上用モータ310、走行用モータ320、又は横行用モータ330が二次動作することによって交流の回生電力を発電すると、インバータ130a〜cが直流電力に変換して直流母線101に出力する。すなわち、リチウムイオン電池140は、巻上用モータ310、走行用モータ320、又は横行用モータ330が発電した回生電力によっても充電されることとなる。このように、電力供給制御システム500は、巻上用モータ310、走行用モータ320、又は横行用モータ330が発電した回生電力をリチウムイオン電池140に充電するので、エネルギー効率の向上が期待される。
また、自動着脱給電装置110がブスバー924に接続しておらず、コンバータ120が直流電力を出力していない場合、直流母線101にはコンバータ120からの電圧がかかっていないので、リチウムイオン電池140は、充電している電力を直流母線101に放電することとなる。このように、電力供給制御システム500は、自動着脱給電装置110が受電していない場合でも、リチウムイオン電池140が充電している電力を、巻上用モータ310、走行用モータ320、及び横行用モータ330等の主機300や、通信機器410、及び照明420等の補機400に供給することができ、これら主機や補機を動作させることができる。
図3は、コントローラ200のブロック構成の一例を示す図である。
コントローラ200は、直流母線電圧値データ入力部201、出力電流値データ入力部203、温度データ入力部204、充電状態データ入力部205、主機動作要求受付部206、位置データ入力部207、モード決定部208、直流母線電圧値設定部210、出力電流値設定部211、充電状態設定部212、受電ポイント設定部213、コンバータ制御部214、主機側電力変換装置制御部215、及び切替装置制御部216を有する。
直流母線電圧値データ入力部201は、直流電圧測定器171が測定した直流母線101にかかっている電圧値を示すデータの入力を受ける処理部である。直流母線電圧値データ入力部201は、直流母線101にかかっている電圧値を示すデータを直流電圧測定器171から受け取って、コンバータ制御部214、及び切替装置制御部216に送る。
出力電流値データ入力部203は、電流測定器173が測定したコンバータ120の出力電流値を示すデータの入力を受ける処理部である。出力電流値データ入力部203は、コンバータ120の出力電流値を示すデータを電流測定器173から受け取って、コンバータ制御部214に送る。
温度データ入力部204は、温度測定器174が測定したリチウムイオン電池140の温度を示すデータの入力を受ける処理部である。温度データ入力部204は、リチウムイオン電池140の温度を示すデータを温度測定器174から受け取って、直流母線電圧値設定部210、及び出力電流値設定部211に送る。
充電状態データ入力部205は、BMU180が監視しているリチウムイオン電池140の充電状態が分かるような値を示すデータの入力を受ける処理部である。充電状態データ入力部205は、リチウムイオン電池140の充電状態が分かるような値を示すデータをBMU180から受け取って、モード決定部208に送る。
主機動作要求受付部206は、巻上用モータ310、走行用モータ320、又は横行用モータ330を動作させる要求を受け付ける処理部である。主機動作要求受付部206は、例えば、タイヤ式門型クレーンの運転用の操作手段等を介して、巻上用モータ310、走行用モータ320、又は横行用モータ330を動作させる要求を受け付けて、これら主機を動作させる要求があったことを示すデータを主機側電力変換装置制御部215に送る。
位置データ入力部207は、位置測定器175が測定したタイヤ式門型クレーン910の現在位置を示すデータの入力を受ける処理部である。位置データ入力部207は、タイヤ式門型クレーン910の現在位置を示すデータを位置測定器175から受け取って、モード決定部208に送る。
モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを実働モード、受電ポイント移動モード、受電モードのいずれかに決定する。実働モードは、主機動作要求受付部206が受け付ける操作要求に従ってタイヤ式門型クレーン910が動作するモードである。受電ポイント移動モードは、リチウムイオン電池140の蓄電残量が低下した際に、受電のためタイヤ式門型クレーン910がブスバー924(図1)の位置(受電ポイント)へ移動するモードである。受電モードは、タイヤ式門型クレーン910が電源装置920から受電して、リチウムイオン電池140に充電するモードである。
直流母線電圧値設定部210は、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を設定する処理部である。直流母線電圧値設定部210は、リチウムイオン電池140の温度を示すデータを温度データ入力部204から受け取る。また、直流母線電圧値設定部210は、例えば、メンテナンス用の入力手段等を介して、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を指定する入力を受け付ける。そして、直流母線電圧値設定部210は、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を設定し、設定した電圧値を示すデータをコンバータ制御部214、及び切替装置制御部216に送る。
直流母線電圧値設定部210は、リチウムイオン電池140の最大許容電圧値以下の電圧値となるよう最大値を設定する。この最大値に従ってコンバータ120が定電圧制御を行うことにより、リチウムイオン電池140の保護を図ることができる。
出力電流値設定部211は、コンバータ120が定電流制御を行う際に出力すべき電流の最大値を設定する処理部である。出力電流値設定部211は、リチウムイオン電池140の温度を示すデータを温度データ入力部204から受け取る。また、出力電流値設定部211は、例えば、メンテナンス用の入力手段等を介して、コンバータ120が出力すべき電流の最大値を指定する入力を受け付ける。そして、出力電流値設定部211は、コンバータ120が出力すべき電流の最大値を設定し、設定した電流値を示すデータをコンバータ制御部214に送る。
出力電流値設定部211は、リチウムイオン電池140の最大許容電流値以下の電圧値となるよう最大値を設定する。この最大値に従ってコンバータ120が定電流制御を行うことにより、リチウムイオン電池140の保護を図ることができる。
コンバータ制御部214は、コンバータ120の出力を制御する処理部である。コンバータ制御部214は、直流母線101にかかっている電圧値を示すデータを直流母線電圧値データ入力部201から受け取る。また、コンバータ制御部214は、コンバータ120の出力電流値を示すデータを出力電流値データ入力部203から受け取る。また、コンバータ制御部214は、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値として設定された値を示すデータを直流母線電圧値設定部210から受け取る。また、コンバータ制御部214は、コンバータ120が出力すべき電流の最大値として設定された値を示すデータを出力電流値設定部211から受け取る。また、コンバータ制御部214は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを示すデータをモード決定部208から受け取る。そして、コンバータ制御部214は、コンバータ120の出力を制御するための制御信号を生成し、コンバータ120に送る。
主機側電力変換装置制御部215は、インバータ130a〜cの出力を制御する処理部である。主機側電力変換装置制御部215は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードをモード決定部208から受け取る。また、主機側電力変換装置制御部215は、巻上用モータ310、走行用モータ320、又は横行用モータ330を一次動作させる要求、又は二次動作させる要求を示すデータをタイヤ式門型クレーン910の運転用の操作手段等から受け取る。そして、主機側電力変換装置制御部215は、インバータ130a、インバータ130b、又はインバータ130cの出力を制御するための制御信号を生成し、インバータ130a、インバータ130b、又はインバータ130cに送る。
タイヤ式門型クレーン910の動作モードが実働モードである場合、主機側電力変換装置制御部215は、操作手段等からの要求に従ってインバータ130a〜130cを制御する。
一方、タイヤ式門型クレーン910の動作モードが受電ポイント移動モードである場合、走行用モータ320はタイヤ式門型クレーン910を受電ポイントに移動させるように動作し、巻上用モータ310及び横行用モータ330の動作は禁止される。そこで、主機側電力変換装置制御部215は、当該動作に従ってインバータ130bを制御し、インバータ130a及び130cに対しては制御を行わない。主機側電力変換装置制御部215が制御を行わないことにより、インバータ130a及び130cは電力を出力しなくなる。なお、受電ポイント移動モードでは、主機側電力変換装置制御部215は、操作手段等からの要求を無視する。
また、タイヤ式門型クレーン910の動作モードが受電モードである場合、走行用モータ320、巻上用モータ310、及び横行用モータ330の動作は禁止される。そこで、主機側電力変換装置制御部215は、インバータ130a〜130cに対しては制御を行わない。なお、受電ポイント移動モードと同様、受電モードでは、主機側電力変換装置制御部215は、操作手段等からの要求を無視する。
切替装置制御部216は、回生チョッパ150のスイッチの開閉を制御する処理部である。切替装置制御部216は、直流母線101にかかっている電圧値を示すデータを直流母線電圧値データ入力部201から受け取る。また、切替装置制御部216は、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を示すデータを直流母線電圧値設定部210から受け取る。そして、切替装置制御部216は、回生チョッパ150のスイッチの開閉を制御するための制御信号を生成し、回生チョッパ150に送る。
具体的には、直流母線101にかかっている電圧値が、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を超えている場合に、切替装置制御部216は、回生チョッパ150のスイッチを閉じるよう指示する制御信号を回生チョッパ150に送る。これにより、直流母線101上の電力が回生抵抗160にて消費されて、直流母線101にかかっている電圧値が許容される最大値を超える状態が解消され、リチウムイオン電池140の保護を図ることができる。
充電状態設定部212は、リチウムイオン電池140の充電を開始すべき充電状態、及びリチウムイオン電池140が満充電となり充電を終了すべき充電状態を記憶し、記憶する充電状態示すデータをモード決定部208に出力する。充電状態設定部212は、例えば、メンテナンス用の入力手段等を介して、リチウムイオン電池140の充電を開始すべき充電状態、及び満充電の際の充電状態を指定する入力を受け付け、受け付けた充電状態を記憶する。この充電状態設定部212が記憶する充電状態は、モード決定部208がタイヤ式門型クレーン910の動作モードを受電ポイント移動モードに決定するか否かの判定基準、及びモード決定部208がタイヤ式門型クレーン910の動作モードを実働モードに決定するか否かの判定基準として用いられる。
受電ポイント設定部213は、受電ポイントの位置を記憶し、記憶する受電ポイントの位置を示すデータをモード決定部208に出力する。受電ポイント設定部213は、例えば、メンテナンス用の入力手段等を介して、受電ポイントの位置情報の入力を受け付け、受け付けた受電ポイントの位置を記憶する。この受電ポイント設定部213が記憶する受電ポイントの位置は、モード決定部208がタイヤ式門型クレーン910の動作モードを受電モードに決定するか否かの判定基準として用いられる。
図4は、モード決定部208がモードを決定する処理フローの一例を示す図である。上述したように、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを、実働モード、受電ポイント移動モード、受電モードのいずれかに決定する。
まず、充電状態データ入力部205は、リチウムイオン電池140の充電状態を示すデータの入力を、データケーブル104mを介してBMU180から受ける(S101)。具体的には、BMU180は、常時、リチウムイオン電池140の充電状態を監視しており、監視している充電状態を示すデータを、微小時間置きにコントローラ200に出力する。充電状態データ入力部205は、BMU180が微小時間置きに出力したデータの入力を順次受ける。
そして、充電状態データ入力部205は、入力を受けたリチウムイオン電池140の充電状態を示すデータをモード決定部208に出力し、モード決定部208は、当該データに基づいてリチウムイオン電池140への充電の要否を判定する(S102)。
具体的には、BMU180は、リチウムイオン電池140のSOC値を測定し、測定したSOC値を示すデータを、リチウムイオン電池140の充電状態を示すデータとして出力する。また、充電状態設定部212は、上述した、リチウムイオン電池140の充電を開始すべき充電状態として、リチウムイオン電池140への充電を開始すべきSOC値を予め記憶している。
そして、モード決定部208は、BMU180から出力されるデータの示すリチウムイオン電池140のSOC測定値と、充電状態設定部212の記憶するSOC値とを比較し、SOC測定値が、充電状態設定部212の記憶するSOC値以下である場合は、充電要と判定し、SOC測定値が、充電状態設定部212の記憶するSOC値より大きい場合は、充電不要と判定する。
なお、モード決定部208が、リチウムイオン電池140のSOC値に加えてリチウムイオン電池140の温度に基づいて、充電の要否を決定するようにしてもよい。リチウムイオン電池140は、温度が低いほど出力電圧の変動が大きい。そこで、モード決定部208が、充電要否の判定にリチウムイオン電池140の温度を用いることにより、より適切に判定を行える。
例えば、充電状態設定部212が、リチウムイオン電池140への充電を開始すべきSOC値をリチウムイオン電池140の温度毎に記憶しておく。そして、モード決定部208は、BMU180が測定するリチウムイオン電池140のSOC値に加えて、温度測定器174が測定するリチウムイオン電池140の温度を取得する。モード決定部208は、当該温度においてリチウムイオン電池140への充電を開始すべきSOC値を、充電状態設定部212から取得し、上記と同様に、BMU180から出力されるデータの示すリチウムイオン電池140のSOC測定値と、充電状態設定部212から取得したSOC値とを比較して、充電の要否を判定する。
なお、モード決定部208が、リチウムイオン電池140のSOC値に代えて、リチウムイオン電池140の出力電圧値に基づいて充電の要否を判定するようにしもよい。この場合、充電状態設定部212が、リチウムイオン電池140への充電を開始すべき出力電圧値を予め記憶しておく。モード決定部208は、リチウムイオン電池140の出力電圧値として、直流電圧測定器171の測定する直流母線101の電圧値を用いることができる。
S102において充電不要と判定した場合(S102:No)、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを実働モードに決定し、決定したモードを記憶する(S111)。その後、S101に戻る。
一方、S102で充電必要と判定した場合(S102:Yes)、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを受電ポイント移動モードに決定し、決定したモードを記憶する(S121)。
そして、位置データ入力部207は、タイヤ式門型クレーン910の現在位置を示すデータの入力を、データケーブル104nを介して位置測定器175から受ける(S122)。具体的には、位置測定器175は、常時、タイヤ式門型クレーン910の現在位置を測定しており、測定している現在位置を示すデータを、微小時間置きにコントローラ200に出力する。位置データ入力部207は、位置測定器175が微小時間置きに出力したデータの入力を順次受ける。
そして、位置データ入力部207は、入力を受けたタイヤ式門型クレーン910の現在位置を示すデータをモード決定部208に出力し、モード決定部208は、当該データに基づいて受電ポイントに到達したか否かを判定する(S123)。
具体的には、受電ポイント設定部213は、上述した、受電ポイントの位置として、タイヤ式門型クレーン910がブスバー924(図1)から受電可能な位置の範囲を予め記憶している。この受電可能な位置の範囲は、集電機構914がブスバー924に接触して受電可能となるタイヤ式門型クレーン910の位置の範囲であり、例えば、メンテナンス用の入力手段等を介して予め入力される。
そして、モード決定部208は、位置測定器175から出力されるデータの示すタイヤ式門型クレーン910の現在位置と、受電ポイント設定部213の記憶する受電可能な位置の範囲とを比較し、タイヤ式門型クレーン910の現在位置が受電可能な位置の範囲に含まれる場合は、受電ポイントに到達したと判定し、タイヤ式門型クレーン910の現在位置が受電可能な位置の範囲に含まれない場合は、受電ポイントに到達していないと判定する。
S123において、受電ポイントに到達していないと判定した場合(S123:No)、S122に戻る。この場合、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを受電ポイント移動モードのままとし、引き続き受電ポイントに到達したか否かの判定を行う。
一方、S123において、受電ポイントに到達したと判定した場合(S123:Yes)、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを受電モードに決定し、決定したモードを記憶する(S131)。
そして、充電状態データ入力部205は、上記S101と同様、リチウムイオン電池140の充電状態を示すデータの入力を、データケーブル104mを介してBMU180から受ける(S132)。充電状態データ入力部205は、入力を受けたリチウムイオン電池140の充電状態を示すデータをモード決定部208に出力し、モード決定部208は、当該データに基づいて、リチウムイオン電池140への充電を完了したか否かを判定する(S133)。具体的には、充電状態設定部212は、上述した、リチウムイオン電池140が充電を終了すべきSOC値を予め記憶している。このSOC値は、例えば、メンテナンス用の入力手段等を介して予め入力される。
そして、モード決定部208は、BMU180から出力されるデータが示すリチウムイオン電池140の充電状態(SOC測定値)と、充電状態設定部212の記憶する満充電の場合のSOC値とを比較し、SOC測定値が、充電状態設定部212の記憶するSOC値以下である場合は、充電を完了したと判定し、SOC測定値が、充電状態設定部212の記憶するSOC値より大きい場合は、充電を完了していないと判定する。
S133において充電を完了していないと判定した場合(S133:No)、ステップS132に戻る。この場合、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを受電モードのままとし、引き続き充電を完了したか否かの判定を行う。
一方、S123において、充電を完了したと判定した場合(S133:Yes)、ステップS111に戻る。この場合、S111において、モード決定部208は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを実働モードに決定する。
図5は、コントローラ200がコンバータ120の動作を制御する処理フローの一例を示す図である。
コントローラ200は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードが受電モードであるときに、直流母線101にかかっている電圧に応じてコンバータ120が定電流出力又は定電圧出力を行うよう、次のような処理を行う。
まず、出力電流値データ入力部203は、コンバータ120の出力電流値を示すデータの入力を、データケーブル104kを介して電流測定器173から受ける(S201)。具体的には、電流測定器173は、常時、コンバータ120の出力電流を測定しており、測定した出力電流値を示すデータを、微小時間置きにコントローラ200に出力する。出力電流値データ入力部203は、電流測定器173が微小時間置きに出力したデータの入力を順次受ける。
また、直流母線電圧値データ入力部201は、直流母線101にかかっている電圧値を示すデータの入力を、データケーブル104iを介して直流電圧測定器171から受ける(S202)。具体的には、直流電圧測定器171は、常時、直流母線にかかっている電圧値を測定しており、測定した出力電圧値を示すデータを、微小時間置きにコントローラ200に出力する。直流母線電圧値データ入力部201は、直流電圧測定器171が微小時間置きに出力したデータの入力を順次受ける。
コンバータ制御部214は、直流母線電圧値データ入力部201にデータが入力される度に、直流母線電圧値データ入力部201に入力されるデータによって示される電圧値と、直流母線電圧値設定部210が設定している直流母線101にかかっているべき電圧の最大値とを比較し、設定されている最大値に直流母線101の電圧値が達しているか否かを判定する(S203)。ここで、上述したように、直流母線電圧値設定部210は、リチウムイオン電池140の最大許容電圧値以下の電圧値となるよう最大値を設定している。
設定されている最大値に直流母線101の電圧値が達していない場合(S203:No)、コンバータ制御部214は、出力電流値設定部211が設定しているコンバータ120が出力すべき電流の最大値と一致する電流を出力するようコンバータ120を定電流出力制御する(S204)。具体的には、コンバータ制御部214は、出力電流値データ入力部203に入力されるデータによって示される電流値が常に最大値と一致するようコンバータ120を定電流出力制御する。ここで、上述したように、出力電流値設定部211は、リチウムイオン電池140の最大許容電流値以下の電流値となるよう最大値を設定している。
設定されている最大値に直流母線101の電圧値が達した場合(S203:Yes)、コンバータ制御部214は、直流母線101の電圧値が最大値を維持するようコンバータ120を定電圧出力制御する(S205)。具体的には、コンバータ制御部214は、直流母線電圧値データ入力部201に入力されるデータによって示される電圧値が常に最大値と一致するようコンバータ120を定電圧出力制御する。
このようにして、コンバータ120は、交流電力を直流電力に変換して出力するにあたり、直流母線101にかかっている電圧が所定の最大値に達するまで、所定の最大値の電流を定電流出力する。そして、直流母線101にかかっている電圧が所定の最大値に達すると、コンバータ120は、直流母線101にかかっている電圧が最大値を維持するよう定電圧出力する。その際、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値は、リチウムイオン電池140の最大許容電圧値以下の電圧値となるよう設定される。したがって直流母線101にかかっている電圧を、リチウムイオン電池140の最大許容電圧値以下の電圧に抑えることができる。
図6は、電力供給制御システム500において、コントローラ200が回生チョッパ150のスイッチの開閉を制御する処理フローの一例を示す図である。
コントローラ200は、直流母線101にかかっている電圧に応じて回生チョッパ150がスイッチの開閉を切り替えるよう、次のような処理を行う。
まず、直流母線電圧値データ入力部201は、直流母線101にかかっている電圧値を示すデータの入力を、データケーブル104iを介して直流電圧測定器171から受ける(S301)。この処理は、図5のS202の処理と同じ処理であるため、具体的な説明を省略する。
切替装置制御部216は、直流母線電圧値データ入力部201にデータが入力される度に、直流母線電圧値データ入力部201に入力されるデータによって示される電圧値と、直流母線電圧値設定部210が設定している直流母線101にかかっているべき電圧の最大値とを比較し、設定されている最大値に直流母線101の電圧値が達しているか否かを判定する(S302)。なお、上記のように、直流母線電圧値設定部210は、リチウムイオン電池140の最大許容電圧値以下の電圧値となるよう最大値を設定する。
設定されている最大値に直流母線101の電圧値が達していない場合(S302:No)、切替装置制御部216は、スイッチを開くよう回生チョッパ150を制御する(S303)。設定されている最大値に直流母線101の電圧値が達した場合(S302:Yes)、切替装置制御部216は、スイッチを閉じるよう回生チョッパ150を制御する(S304)。
このようにして、回生チョッパ150は、直流母線101にかかっている電圧が所定の最大値以下であればスイッチを開き、所定の最大値に達するとスイッチを閉じることとなる。そして、回生抵抗160は、回生チョッパ150がスイッチを閉じることによって直流母線101から流れてくる電力を熱エネルギーとして放出する。したがって、電力供給制御システム500においては、巻上用モータ310、走行用モータ320、横行用モータ330が二次動作することによって急激な回生電力が発生しても、直流母線101にかかる電圧を、リチウムイオン電池140に最大許容電圧値以下に抑えることができる。
図7は、コントローラ200が、リチウムイオン電池140の温度に応じて直流母線101にかかっているべき電圧の最大値を設定する処理フローの一例を示す図である。
コントローラ200の直流母線電圧値設定部210は、リチウムイオン電池140の温度に応じて、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値の設定を変更するよう、次のような処理を行う。なお、タイヤ式門型クレーンの電力負荷制御に電力供給制御システム500を導入するにあたり、直流母線電圧値設定部210は、メンテナンス用の入力手段等を介して入力されたリチウムイオン電池140の最大許容電圧値以下の所定の電圧値を、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値の初期値として設定しているものとする。
まず、温度データ入力部204は、リチウムイオン電池140の温度を示すデータの入力を、データケーブル104lを介して温度測定器174から受ける(S401)。具体的には、温度測定器174は、常時、リチウムイオン電池140の温度を測定しており、測定した温度を示すデータを、微小時間置きにコントローラ200に出力する。温度データ入力部204は、温度測定器174が微小時間置きに出力したデータの入力を順次受けることとなる。
そして、直流母線電圧値設定部210は、温度データ入力部204にデータが入力される度に、温度データ入力部204に入力されるデータによって示される温度と、その前に入力されたデータによって示される温度とを比較し、温度が下がったか否かを判定する(S402)。直流母線電圧値設定部210は、温度が下がったと判定した場合(S402:Yes)、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値の設定を、現在の設定値よりも大きい値に変更する(S403)。なお、直流母線電圧値設定部210は、最大値を変更するにあたり、温度の変化幅に対する予め定められた比率等に基づいて、最大値を変更する。
直流母線電圧値設定部210は、温度が下がっていないと判定した場合(S402:No)、温度が上がったか否かを判定する(S404)。直流母線電圧値設定部210は、温度が上がったと判定した場合(S404:Yes)、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値の設定を、現在の設定値よりも小さい値に変更する(S405)。直流母線電圧値設定部210は、温度が上がっていないと判定した場合(S404:No)、何ら最大値の設定の変更を行わない。
例えば、冬季時においては、リチウムイオン電池140の温度が低下することによって、その内部抵抗が大きくなり、より高い電圧でリチウムイオン電池140に充電しなければ、電流が絞られ充電時間が長い定電圧モードに移行しやすくなることが考えられる。そこで、電力供給制御システム500においては、リチウムイオン電池140の温度が低いほど、直流母線101にかかっているべき電圧の最大値が大きい値に設定される。これにより、電力供給制御システム500においては、リチウムイオン電池140の温度が下がっても、リチウムイオン電池140の充電時間が長引かないように制御できる。
同様に、出力電流値設定部211も、リチウムイオン電池140の温度が低い場合に、コンバータ120が出力すべき電流の最大値を大きい値に設定する。これにより、コンバータ120が定電流制御を行う際にも、リチウムイオン電池140の温度が下がっても、リチウムイオン電池140の充電時間が長引かないように制御できる。
図8は、コントローラ200が、インバータ130a〜130cの出力を制御する処理フローの一例を示す図である。
コントローラ200の主機側電力変換装置制御部215は、モード決定部208が決定するモードに応じて、インバータ130a〜130cの出力を制御するよう、次のような処理を行う。
まず、主機側電力変換装置制御部215は、モード決定部208から、タイヤ式門型クレーン910の動作モードを示すデータを取得する(S501)。そして、主機側電力変換装置制御部215は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードが実働モードか否かを判定する(S502)。
実働モードであると判定した場合(S502:Yes)、主機側電力変換装置制御部215は、インバータ130a〜130cが母線101の直流電力を交流電力に変換して、それぞれ主機310〜330に出力し、また、主機310〜330のいずれかが交流の回生電力を発電するときは、当該主機に接続されたいずれかのインバータが当該回生電力を直流電力に変換して母線101に出力するよう、インバータ130a〜130cを制御する。これにより、主機310〜330は、操作手段からの要求に従って一次動作または二次動作可能であり、主機310〜330が二次動作する際の回生電力は、母線101を介してリチウムイオン電池140に充電される。
一方、S502において実働モードでないと判定した場合(S502:No)、主機側電力変換装置制御部215は、タイヤ式門型クレーン910の動作モードが受電ポイント移動モードか否かを判定する(S521)。
受電ポイント移動モードであると判定した場合(S521:Yes)、主機側電力変換装置制御部215は、インバータ130bが母線101の直流電力を交流電力に変換して、それぞれ走行用モータ320に出力し、また、走行用モータ320が交流の回生電力を発電するときは、インバータ130bが当該回生電力を直流電力に変換して母線101に出力するようインバータ130bを制御し、インバータ130a及びインバータ130cに対しては何ら制御を行わない(S522)。
ここで、受電ポイント移動モードでは、操作手段からの要求は無視される。そして、巻上用モータ310及び横行用モータ330は動作せず、走行用モータ320は、タイヤ式門型クレーン910を給電ポイントに近づける向きに回転する。そこで、主機側電力変換装置制御部215は、走行用モータ320が当該動作を行い、巻上用モータ310及び横行用モータ330が動作しないように、上記の制御を行う。
その後、S501に戻る。
また、S521において受電ポイント移動モードでないと判定した場合(S521:No)、主機側電力変換装置制御部215は、インバータ130a及びインバータ130cに対して、何ら制御を行わずに、S501に戻る。
S521において受電ポイント移動モードでないと判定された場合、タイヤ式門型クレーン910の動作モードは、残りのモードである受電モードと考えられる。そして、受電モードでは、操作手段からの要求は無視され、主機310〜330は動作しない。このように、主機310〜330が動作しないので、主機側電力変換装置制御部215はインバータ130a及びインバータ130cに対する制御を行わない。
以上のように、電力供給制御システム500は、商用電力など電源装置側から供給される電力を動力源として用いるので、エンジン発電機等の小型発電機を用いる場合に比べて、より高いエネルギー効率で動作できる。また、タイヤ式門型クレーン910が発電機を備える必要が無いので、タイヤ式門型クレーン910の構成を簡単にでき、さらには、発電機による騒音や排気ガスが発生しない。
また、コンバータ120による定電流定電圧制御や、回生抵抗160による余剰電力の消費によってリチウムイオン電池140を保護することで、リチウムイオン電池140とインバータ130a〜130eとの間に、リチウムイオン電池140の充放電を制御する回路装置が不要となっており、当該回路装置による損失が発生しない点でエネルギー効率が向上する。また、電力供給制御システムの構成を簡単にできる。
また、主機300の発電する回生電力をリチウムイオン電池140が蓄電することにより、エネルギーを効率的に利用できる。
また、ブスバー924と集電機構914との間で電力の受け渡しを行うことにより、電源装置920とタイヤ式門型クレーン910との間に、給電用のケーブルを設けておく必要がない。これにより、タイヤ式門型クレーン910は自由に移動することができ、特に他のレーンへの移動(レーンチェンジ)を容易に行うことができる。
なお、上記実施形態においては、回生チョッパ150がコントローラ200による制御によって動作する例について説明したが、回生チョッパ150自体に動作電圧によって動作し得る機能を持たせることによって、コントローラ200による制御によらず、直流母線101にかかっている電圧値に応じて動作するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、回生チョッパ150に回生抵抗160を接続し、回生チョッパ150が動作することによって回生抵抗160にて余剰電力を熱エネルギーに変換して放出するようにしたが、回生チョッパ150を接地し、回生チョッパ150が動作することによって流れる電流をアースに流すようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、温度測定器174によって測定されたリチウムイオン電池140の温度を示すデータがコントローラ200に直接送られる例について説明したが、BMU180が、温度測定器174によって測定されたリチウムイオン電池140の温度を監視している場合もある。そのような場合、コントローラ200は、リチウムイオン電池140の温度を示すデータを、温度測定器174から直接受け取るのではなく、その温度を監視しているBMU180から受け取るようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、通信機器410や照明420等の補機400毎にインバータ130を設ける例について説明したが、補機400に接続されるインバータ130は、複数の補機400に対し1つであってもよい。
なお、電源装置が直流電力を出力するようにしてもよい。この場合、コンバータは、AC/DCコンバータを備える必要がない。
図9は、電源装置が直流電力を出力する場合の電力供給制御システムの概略構成の一例を示す構成図である。同図において、図2の各部と同様の機能を有する部分に対しては同一の符号(101、102a、102b〜102f、103a〜103i、104a、104b、104c〜104m、104n、110、120、122、130a〜130e、140、150、160、171、173、174、175、300、310、320、330、400、410、420、200)を付して説明を省略する。
電力供給制御システム700は、直流電力を出力する電源装置970を備える点、及び、コンバータ720がDC/DCコンバータ122のみを備えてAC/DCコンバータを備えない点において、図2の電力供給制御システム500と異なる。
電源装置970は、例えば、図2のAC/DCコンバータ121に相当するAC/DCコンバータを備え、商用の高圧交流電力を、タイヤ式門型クレーン910に供給可能な所定の電圧に降圧し、直流電力に変換する。そして、ブスバー924(図1)と集電機構914とが接触しているときに、変換した直流電力をタイヤ式門型クレーン910に供給する。
コンバータ720は、自動着脱給電装置110を介して電源装置970から直流電力が出力されると、当該直流電力をDC/DCコンバータ122にて変圧することにより、図2のコンバータ120と同様の定電流定電圧制御を行う。
このように、電源装置970が直流電力を出力することにより、コンバータ720はAC/DCコンバータを備える必要が無くなり、タイヤ式門型クレーン側の装置構成を簡単にできる。特に、1つのレーンに複数のタイヤ式門型クレーンが配置されている場合など、電源装置の数に対してタイヤ式門型クレーンの数が多い場合、各タイヤ式門型クレーン及び各電源装置を含むシステム全体としてAC/DCコンバータの数を削減でき、システム製造コストを抑えることができる。
なお、電源装置側で定電流定電圧制御を行うようにしてもよい。この場合、電力供給制御システムは、コンバータを備える必要がない。
図10は、電源装置が定電流定電圧制御を行う場合の電力供給制御システムの概略構成の一例を示す構成図である。同図において、図9の各部と同様の機能を有する部分に対しては同一の符号(101、102b〜102f、103a〜103i、104a、104c〜104m、104n、110、120、122、130a〜130e、140、150、160、171、173、174、175、300、310、320、330、400、410、420、200)を付して説明を省略する。
電力供給制御システム700は、定電流定電圧制御された直流電力を出力する電源装置980を備える点、コンバータ720を備えない点、及び、タイヤ式門型クレーン側と電源装置側との間で通信を行う通信装置880を備える点において、図9の電力供給制御システム500と異なる。
電源装置980は、例えば、図9の電源装置970に加えて、さらに図9のDC/DCコンバータ122に相当するDC/DCコンバータを備え、リチウムイオン電池140の最大許容電圧値及び最大許容電流値に応じて定電流定電圧制御を行い、定電流定電圧制御された直流電流を出力する。
通信装置880は、例えば、図3のコンバータ制御部214が出力する制御信号など、電源装置980が定電流定電圧制御を行うために必要な情報を電源装置980に送信する。
このように、電源装置980が定電流定電圧制御を行うことにより、タイヤ式門型クレーン側ではコンバータを備える必要が無くなり、タイヤ式門型クレーン側の装置構成を簡単にできる。特に、1つのレーンに複数のタイヤ式門型クレーンが配置されている場合など、電源装置の数に対してタイヤ式門型クレーンの数が多い場合、各タイヤ式門型クレーン及び各電源装置を含むシステム全体としてコンバータの数を削減でき、システム製造コストを抑えることができる。
なお、通信装置880が、タイヤ式門型クレーン側で異常が生じた際に電力供給停止を指示する信号をさらに送信するようにしてもよい。すなわち、図2の電力供給制御システム500では、コンバータ120が安全装置を備えて異常発生時の電力遮断を行うことができ、図9の電力供給制御システム700では、コンバータ720が安全装置を備えて異常発生時の電力遮断を行うことができる。これに対して、電力供給制御システム800は、コンバータを備えないために、かかる電力遮断を行えない。そこで、コントローラ200が異常を検出した際に、通信装置880を用いて電源装置980に電力供給停止を指示する信号を送信し、電源装置980は当該信号に基づいて自動着脱給電装置110への電力の出力を中止する。これにより、タイヤ式門型クレーンに異常が発生した際に受電を中止して各装置の保護を図ることができる。
なお、電源装置920が備えるブスバー924の数は、図1に示した1つに限らず、2つ以上であってもよい。
図11は、電源装置920が2つのブスバー924を備える場合の、ブスバー924の配置例を示す図である。
同図において、集電機構914の移動範囲である軌道Bが、ブスバー924の数(2つ)に応じて、2つの領域a21及びa22に等分され、領域a21の長手方向中央の位置p21と、領域a22の長手方向中央の位置p22とに、それぞれブスバー924が備えられている。すなわち、位置p21と位置p22とが給電ポイントとなっている。
このように、集電機構914の移動範囲を長手方向に等分した各領域の長手方向中央にそれぞれブスバー924が備えられることにより、タイヤ式門型クレーン910は、短時間で給電ポイントに移動して受電できる。例えば図11の場合、タイヤ式門型クレーン910は、領域a21に位置するときは位置p21に移動し、領域a22に位置するときは位置p22に移動することにより、給電ポイントまでの移動距離が短くて済み、短時間で移動できる。
なお、電源装置からタイヤ式門型クレーンへの電力の受け渡し方法は、上述したブスバーと集電機構とを接触させて行う方法に限らない。
図12は、送電コイル及び受電コイルを用いて電力の受け渡しを行う、電源装置及びタイヤ式門型クレーンの一例を示す図である。同図において、電源装置920は、図1のブスバー924に代えて送電コイル944を備え、送電コイル944から高周波電力を出力する。また、タイヤ式門型クレーン910は、図1の集電機構914に代えて受電コイル934を備え、送電コイル944近傍において、当該送電コイル944から出力される高周波電力を受電コイル934にて受電する。
このように、送電コイル944と受電コイル934とが高周波電力にて電力の受け渡しを行うことにより、非接触の状態で電力の受け渡しを行うことができる。
このように、送電コイル944と受電コイル934とは非接触なので、接触による騒音が無く、また、電源装置920やタイヤ式門型クレーンの設計製造時において、送電コイル944の配置及び受電コイル934の配置に精密さが要求されない。
また、送電コイル944や受電コイル934は、接触によって磨耗することがないので、送電コイル944や受電コイル934を交換する必要がない。
また、送電コイル944や受電コイル934が非絶縁部分を有しない構成とすることができるので、ショートや感電のおそれが無く、安全性が高い。
なお、電源装置が送電コイルに代えて送電ケーブルを備えるようにしてもよい。
図13は、送電ケーブル及び受電コイルを用いて電力の受け渡しを行う、電源装置及びタイヤ式門型クレーンの一例を示す図である。同図において、電源装置920は、図12の送電コイル944に代えて送電ケーブル954を備え、送電ケーブル954から高周波電力を出力する。この送電ケーブル954は、受電コイル934の移動経路である直線軌道Bに沿って伸張されており、受電コイル934は、直線軌道B上のあらゆる位置にて送電ケーブル954から出力される高周波電力を受けることができる。
このように、受電コイル934は、直線軌道B上のあらゆる位置にて送電ケーブル954から出力される高周波電力を受けることができるので、タイヤ式門型クレーン910は、受電のために受電ポイントまで移動する必要が無く、荷役効率を向上させることができる。
また、電源装置920とタイヤ式門型クレーン910との間で常時電力を受け渡しできるので、電源装置920の出力する電力は小さくてよく、電源装置920の製造コストを低減できる。
また、電源装置920とタイヤ式門型クレーン910との間で常時電力を受け渡しできるので、リチウムイオン電池140(図2)を急速充電する必要が無く、DC/DCコンバータ(図3)の定電流制御設定値を小さくすることができる。したがって、DC/DCコンバータとして安価なものを用いることができ、製造コストを低減できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
300 主機
400 補機
500、700、800 電力供給制御システム
110 自動着脱給電装置
120、720 コンバータ
130a〜130e インバータ
140 リチウムイオン電池
150 回生チョッパ
160 回生抵抗
171 直流電圧測定器
173 電流測定器
174 温度測定器
175 位置測定器
180 BMU
200 コントローラ
910 タイヤ式門型クレーン
914 集電機構
934 受電コイル
920、970、980 電源装置
924 ブスバー
944 送電コイル
954 送電ケーブル

Claims (10)

  1. 電力の供給を受けて一次動作し、当該一次動作とは異なる二次動作することによって回生電力を発電する主機、及び当該主機よりも小さい電力の供給を受けて動作する補機へ電力を供給する電力供給制御システムであって、
    前記電力供給制御システムの外部から受電可能な受電装置と、
    前記受電装置が受電する電力に基づく直流電力を伝導する直流母線と前記主機との間に接続され、前記直流母線から入力される直流電力を交流電力に変換して前記主機へ出力し、前記主機において発電された回生電力を直流電力に変換して前記直流母線へ出力する主機側電力変換装置と、
    前記直流母線と前記補機との間に接続され、前記直流母線から入力される直流電力を交流電力に変換して前記補機へ出力する補機側電力変換装置と、
    前記受電装置が受電する電力に基づく直流電力、又は前記主機側電力変換装置が出力する回生電力の供給を受けて充電し、前記主機又は前記補機が動作する際に前記母線に直流電力を放電する二次電池とを備えることを特徴とする電力供給制御システム。
  2. 前記受電装置と接続され、当該受電装置が受電する交流電力を直流電力に変換して出力する電源側電力変換装置を備え、
    前記直流母線は前記電源側電力変換装置が出力する直流電力を伝導することを特徴とする請求項1に記載の電力供給制御システム。
  3. 前記受電装置と接続され、当該受電装置が受電する直流電力の電流または電圧を制御して出力する電源側電力変換装置を備え、
    前記直流母線は前記電源側電力変換装置が出力する直流電力を伝導することを特徴とする請求項1に記載の電力供給制御システム。
  4. 前記直流母線は、前記受電装置が受電する、電流または電圧を制御された直流電力を伝導することを特徴とする請求項1に記載の電力供給制御システム。
  5. 前記電力供給制御システムの各装置の異常を検出する異常検出装置と、
    前記異常検出装置が異常を検出すると、前記受電装置への電力供給の中止を要求する信号を出力する通信装置とを具備することを特徴とする請求項4に記載の電力供給制御システム。
  6. 高周波電力を送信する電源装置を具備し、
    前記受電装置は、前記電源装置の出力する前記高周波電力を受信することにより受電することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力供給制御システム。
  7. 前記電源装置は高周波電力を出力する送電コイルを具備することを特徴とする請求項6に記載の電力供給制御システム。
  8. 前記受電装置は移動可能であり、
    前記電源装置は、前記受電装置が移動する軌道に沿って伸張され前記高調波電波を出力する送電ケーブルを具備することを特徴とする請求項6に記載の電力供給制御システム。
  9. 前記受電装置は直線軌道上を移動可能であり、前記受電装置の移動範囲の長手方向中央に備えられた給電端子に接続して受電することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の電力供給制御システム。
  10. 前記受電装置は直線軌道上を移動可能であり、前記受電装置の移動範囲を長手方向に等分した各領域の長手方向中央にそれぞれ備えられた給電端子のいずれかから受電することを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載の電力供給制御システム。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117446667A (zh) * 2023-11-27 2024-01-26 常州基腾电气有限公司 一种带有电池转场的轮胎吊控制系统

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