JP2012056402A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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源平 中曽根
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Abstract

【課題】転舵角に基づいて正確な操舵角を検出することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】マイコン31は、左右の車輪速Wr,Wlに基づいて転舵輪に生じた転舵角θtを検出する転舵角推定部41と、転舵角θtを換算することによりステアリングに生じた操舵角θsを検出する操舵角換算部42とを備えた。そして、そして、操舵角換算部42は、ステアリングギア比Rに基づいて、転舵角θtを操舵角θsに換算するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来、車両用のパワーステアリング装置には、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置(EPS)がある。通常、このようなEPSでは、ステアリングシャフトの途中にトルクセンサが設けられており、操舵系に付与するアシスト力の制御は、その検出される操舵トルクに基づいて行なわれる。
また、EPSには、ステアリング(ステアリングホイール)に生じた操舵角に基づいてパワーアシスト制御を実行するものがある。そして、こうした操舵角(又は操舵速度)を用いたパワーアシスト制御の態様としては、そのパワーアシスト制御の基礎成分を補償すべく実行される各種補償制御の他、その基礎成分となる制御目標値自体を演算する代替制御が挙げられる。
具体的には、操舵角を用いた補償制御としては、例えばステアリング中立位置への復帰性(ステアリング戻り性)を向上させる所謂ステアリング戻し制御等が挙げられる(例えば特許文献1参照)。また、操舵角に基づく代替制御については、例えば特許文献2等に開示されている。そして、このように操舵角をパワーアシスト制御に用いることにより、優れた操舵フィーリングを実現し、或いはトルクセンサに異常が生じた後においても、その操舵系に対するアシスト力付与を継続することが可能になる。
また、従来、例えば特許文献3に示されるように、左右の車輪速(車輪の回転速度)に基づいて転舵輪(タイヤ)に生じた転舵角(タイヤ角)を推定する方法も提案されている。そして、このように左右の車輪速に基づく転舵角の推定を実行することにより、直接的に操舵角を検出可能なステアリングセンサを有しない車両においても、そのパワーアシスト制御に操舵角を用いることができる。
特開2006−137359号公報 特開2004−338562号公報 米国特許出願公開2008/0140340号明細書 特開2004−182138号公報 特開2008−13096号公報
ところで、EPSには、ステアリングと転舵輪との間の伝達比が操舵角に基づいて変化するように構成されたものがある。例えば特許文献4には、ラック軸の軸方向中央部分と両端部分とで、ラック歯の諸元(ピッチや圧力角等)が異なるようにしたEPSが開示されている。また、例えば特許文献5には、ステアリング操作に基づく転舵輪の第1の舵角に、モータ駆動に基づく転舵輪の第2の舵角を上乗せする伝達比可変装置を採用したEPSが開示されている。
ここで、特許文献3のように転舵角を推定する方法を採用する車両では、推定した転舵角を操舵角に換算する必要が生じる。そのため、上記のように操舵角に応じて伝達比が変化する構成において、転舵角を操舵角に換算する際の換算係数を一定とすると、転舵角に基づいて検出される操舵角の正確性が担保できなくなる。その結果、操舵角に基づくパワーアシスト制御の安定性に影響を与える虞があり、この点においてなお改善の余地があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、転舵角に基づいて正確な操舵角を検出することができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、転舵輪に生じた転舵角を検出する転舵角検出手段と、前記転舵角を換算することによりステアリングに生じた操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角に基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記ステアリングと前記転舵輪との間の伝達比が前記操舵角に基づいて変化する電動パワーステアリング装置において、前記操舵角検出手段は、前記伝達比に基づいて前記転舵角を前記操舵角に換算することを要旨とする。
上記構成によれば、操舵角検出手段は、操舵角に基づいて変化する伝達比を用いて転舵角の換算を行うため、伝達比が操舵角に基づいて変化しても、その時の伝達比に基づいて正確な操舵角を検出することができるようになる。これにより、安定的に、転舵角に基づいて検出される操舵角を基礎としたパワーアシスト制御を実行することができる。
具体的には、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、前記転舵角検出手段は、左右の車輪速に基づいて前記転舵角を推定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置において、ステアリング操作により回転するピニオン軸に噛合されるラック軸は、ラック歯の諸元が軸方向位置に応じて異なるように形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、簡易な構成にて、操舵角に基づいて伝達比を変化させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電動パワーステアリング装置において、前記操舵角検出手段は、前記転舵角と、該転舵角を前記操舵角に換算する際の換算係数との関係を記憶した換算マップを備え、前記換算マップに基づいて前記換算係数を変更することを要旨とする。
上記構成によれば、操舵角検出手段は、転舵角と換算係数との関係を記憶した換算マップに基づいて換算係数を演算するため、容易に換算係数を演算することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、ステアリングシャフトを介して伝達される操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トルクセンサの異常を判定する異常判定手段とを備え、前記制御手段は、前記トルクセンサが正常である場合には、前記操舵トルクに基づき前記操舵力補助装置の作動を制御するとともに、前記トルクセンサに異常が生じた場合には、前記操舵角に対応した前記アシスト力を発生させるべく前記操舵力補助装置の作動を制御することを要旨とする。
上記構成によれば、簡易な構成にて、トルクセンサの異常時においても、安定的に操舵系に対するアシスト力付与を継続することができる。
本発明によれば、転舵角に基づいて正確な操舵角を検出することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 ラックアンドピニオン機構の概略構成を示す一部断面図。 EPSの制御ブロック図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング(ステアリングホイール)2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。これにより、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。なお、ステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、ステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
図2に示すように、ラック軸5のラック歯13は、その軸方向中央部分13aと両端部分13bとの間でラック歯の諸元(例えば歯のピッチや圧力角等)が連続的に変化するように形成されている。これにより、ラック歯13とピニオン歯14との噛み合わせ位置に応じて両者のギア比、すなわちステアリング2に生じた操舵角θsと転舵輪12に生じた転舵角θtとの比であるステアリングギア比(転舵角θt/操舵角θs)Rが不均一となるように構成されている。従って、EPS1では、ラック歯13とピニオン歯14との噛み合わせ位置、すなわち操舵角θsに応じて、ステアリング2と転舵輪12との間の伝達比(ステアリングギア比R)が変化するようになっている。
図1に示すように、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ21と、該EPSアクチュエータ21の作動を制御する制御手段としてのECU22とを備えている。
EPSアクチュエータ21は、駆動源であるモータ23がウォーム&ホイール等からなる減速機構24を介してコラムシャフト8と駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。なお、本実施形態では、モータ23には、ブラシ付の直流モータが採用されている。そして、EPSアクチュエータ21は、同モータ23の回転を減速してコラムシャフト8に伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU22には、トルクセンサ25が接続されている。そして、ECU22は、このトルクセンサ25が出力するセンサ信号Sa,Sbに基づいて、ステアリングシャフト3を介して伝達される操舵トルクτを検出する。
具体的には、コラムシャフト8には、その上記EPSアクチュエータ21を構成する減速機構24よりもステアリング2側にトーションバー26が設けられている。そして、トルクセンサ25は、このトーションバー26の捩れに応じて出力が変化する二つの磁気検出素子(本実施形態ではホールIC)を、そのセンサ素子27a,27bとすることにより形成されている。なお、このようなトルクセンサは、例えば、特開2003−149062号公報に示されるように、トーションバー26の捩れに基づき磁束変化を生ずるセンサコア(図示略)の外周に、各センサ素子27a,27bを配置することにより構成される。こうしたトルクセンサ25では、ステアリングシャフト3に対するトルク入力によりトーションバー26が捻れることで、各センサ素子27a,27bを通過する磁束が変化する。そして、その磁束変化に伴い変動する各センサ素子27a,27bの出力電圧をそれぞれセンサ信号Sa,Sbとして、ECU22に出力する構成となっている。
また、ECU22には、上記操舵トルクτとともに車速Vが入力される。具体的には、車両における左右の後輪(図示略)には、それぞれ車輪速センサ28が設けられている。車輪速センサ28は、その対応する車輪の一回転毎に一パルスを出力する周知の構成を有しており、これら各車輪速センサ28が出力する車輪速パルスを積分することにより左右の車輪速Wr,Wlを得ることができる(Wr:右後輪車輪速、Wl:左後輪車輪速)。そして、ECU22には、これら各車輪速Wr,Wlの平均値が車速Vとして入力されるようになっている。
そして、ECU22は、このようにして検出される操舵トルクτ及び車速Vに基づいて目標アシスト力を演算し、同目標アシスト力をEPSアクチュエータ21に発生させるべく、モータ23に対する駆動電力の供給を通じて、当該EPSアクチュエータ21の作動を制御する構成となっている(パワーアシスト制御)。
次に、本実施形態のEPSによるパワーアシスト制御の態様について説明する。
図3に示すように、ECU22は、モータ制御信号を出力するマイコン31と、そのモータ制御信号に基づいてモータ23に駆動電力を供給する駆動回路32とを備えている。
なお、以下に示す各制御ブロックは、マイコン31が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン31は、所定のサンプリング周期で各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、マイコン31は、モータ23に対する電力供給の目標値、即ち目標アシスト力に対応する電流指令値I*を演算する電流指令値演算部35と、電流指令値演算部35により算出された電流指令値I*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部36とを備えている。
電流指令値演算部35には、基本アシスト制御部37が設けられており、上記車速V及び操舵トルクτは、この基本アシスト制御部37に入力される。そして、この基本アシスト制御部37において、上記目標アシスト力の基礎成分となる基本アシスト制御量Ias*が演算される。基本アシスト制御部37は、当該操舵トルク検出部38の出力する操舵トルクτ(の絶対値)が大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きなアシスト力を付与すべき値を有した基本アシスト制御量Ias*を演算するように構成されている。
基本アシスト制御部37に入力される操舵トルクτは、マイコン31に設けられた操舵トルク検出部38において、上記トルクセンサ25が出力するセンサ信号Sa,Sbに基づき検出される。また、上記操舵トルク検出部38には、トルクセンサ25の出力するセンサ信号Sa,Sbに基づき同トルクセンサ25の異常を判定する異常判定手段としての機能が備えられており、電流指令値演算部35には、その判定結果を示す異常判定信号Strが入力されるようになっている。なお、本実施形態では、操舵トルク検出部38は、センサ信号Sa,Sbに基づく操舵トルクτが不連続に変化した場合、又は取り得ない値となった場合に、トルクセンサ25に異常が発生したものと判定する。
そして、電流指令値演算部35は、その入力される異常判定信号Strが正常である旨を示すものである場合、すなわちトルクセンサ25が正常に作動している通常時には、この基本アシスト制御量Ias*に基づく値を、上記目標アシスト力に対応する電流指令値I*として、モータ制御信号出力部36に出力する構成となっている。
一方、モータ制御信号出力部36には、電流指令値演算部35が出力する電流指令値I*とともに、電流センサ39により検出されたモータ23の実電流値Iが入力される。すなわち、モータ制御信号出力部36は、目標アシスト力に対応する電流指令値I*に実電流値Iを追従させるべく電流フィードバック制御を実行することによりモータ制御信号を生成する。そして、このようにして生成されたモータ制御信号が、マイコン31から駆動回路32へと出力され、同駆動回路32により当該モータ制御信号に基づく駆動電力がモータ23へと供給されることにより、その目標アシスト力に対応するアシスト力が操舵系に付与される構成となっている。
また、電流指令値演算部35には、上記のように操舵トルクτ及び車速Vに基づいて基本アシスト制御量Ias*を演算する基本アシスト制御部37とともに、ステアリング2に生じた操舵角θsに基づいて代替アシスト制御量Isb*を演算する代替アシスト制御部40が設けられている。そして、トルクセンサ25に何らかの異常が発生した場合には、その操舵トルクτに基づく通常のアシスト制御に代えて、操舵角θsに基づく代替アシスト制御を実行すべく、代替アシスト制御部40が演算する代替アシスト制御量Isb*を、その代替アシスト制御における目標アシスト力の基礎成分とする構成となっている。
詳述すると、マイコン31には、上記各車輪速センサ28により検出される左右の車輪速Wr,Wlが入力されるようになっている。そして、マイコン31は、これら各車輪速Wr,Wlに基づいて、転舵輪12に生じた転舵角θtを推定する転舵角検出手段としての転舵角推定部41を備えている。
具体的には、転舵角推定部41は、次の(1)式を用いることにより、左右の車輪速Wr,Wlに基づいて、転舵輪12に生じた舵角、即ち転舵角θtを推定する。
θt=(2×WB×(Wl−Wr))/(RW×(Wl+Wr))×(180/π)
・・・(1)
なお、上記(1)式中、「WB」は車両のホイールベース長、「RW」は車両のトレッド長、「Wr」は右後輪車輪速、「Wl」は左後輪車輪速である。
このように転舵角推定部41により推定された転舵角θtは、操舵角検出手段としての操舵角換算部42に入力されることにより、同操舵角換算部42において、ステアリングに生じた操舵角θsに換算される。そして、代替アシスト制御部40は、その操舵角θs(の絶対値)が大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きなアシスト力を付与すべき旨を示す代替アシスト制御量Isb*を演算する構成となっている。
また、電流指令値演算部35には、切替制御部43が設けられており、代替アシスト制御部40において演算された代替アシスト制御量Isb*は、上記基本アシスト制御量Ias*及び異常判定信号Strとともに、この切替制御部43に入力される。そして、切替制御部43は、その入力される異常判定信号Strがトルクセンサ25の異常を示すものである場合には、上記基本アシスト制御量Ias*に代えて、代替アシスト制御量Isb*を、その目標アシスト力の基礎成分として出力するように構成されている。
これにより、電流指令値演算部35は、トルクセンサ異常時には、操舵角θsに基づく代替アシスト制御量Isb*を基礎とした電流指令値I*を出力する。そして、その代替アシスト制御量Isb*を基礎とする駆動電力が、モータ23に供給されることにより、操舵角θsに基づく代替アシスト制御が実行されるようになっている。
(操舵角検出処理)
次に、本実施形態における操舵角検出処理について説明する。
本実施形態の操舵角換算部42は、転舵角θtをステアリングギア比Rで除算することにより、操舵角θsに換算するように構成されている。
詳述すると、操舵角換算部42には、転舵角θtと換算係数としてのステアリングギア比Rとの関係を記憶した換算マップ45が設けられており、操舵角換算部42は、換算マップ45に、転舵角推定部41により推定された転舵角θtを照らし合わせることでステアリングギア比Rを演算する。なお、換算マップ45は、転舵角θtが(の絶対値)が大きいほど、ステアリングギア比Rが大きくなるように設定されている(図3参照)。そして、操舵角換算部42は、このように演算されたステアリングギア比Rで転舵角θtを除算することにより、操舵角θsを検出するようになっている。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)マイコン31は、左右の車輪速Wr,Wlに基づいて転舵輪12に生じた転舵角θtを検出する転舵角推定部41と、転舵角θtを換算することによりステアリング2に生じた操舵角θsを検出する操舵角換算部42とを備えた。そして、操舵角換算部42は、ステアリングギア比Rに基づいて、転舵角θtを操舵角θsに換算するようにした。
上記構成によれば、操舵角換算部42は、操舵角θsに応じて変化するステアリングギア比Rを用いて転舵角θtの換算を行うため、ステアリング2と転舵輪12との間の伝達比(ステアリングギア比R)が変化しても、その時の伝達比に基づいて正確な操舵角θsを検出することができる。これにより、安定的に、転舵角θtに基づいて検出される操舵角θsを基礎としたパワーアシスト制御を実行することができる。
(2)ラック軸5を、ラック歯13の諸元が軸方向位置に応じて異なるように形成したため、簡易な構成で操舵角θsに基づいて伝達比を変化させることができる。
(3)操舵角換算部42は、転舵角θtとステアリングギア比Rとの関係を記憶した換算マップ45を備え、同換算マップ45に基づいてステアリングギア比Rを演算するようにしたためため、容易に転舵角θtに応じたステアリングギア比Rを演算することができる。
(4)マイコン31は、目標アシスト力に対応する電流指令値I*を出力する電流指令値演算部35と、トルクセンサ25の異常を判定する操舵トルク検出部38とを備えた。そして、電流指令値演算部35は、トルクセンサ25が正常である場合には、操舵トルクτに基づく基本アシスト制御量Ias*を基礎成分とする電流指令値I*を出力し、トルクセンサ25に異常が生じた場合には、操舵角θsに基づく代替アシスト制御量Isb*を基礎とした電流指令値I*を出力するようにした。上記構成によれば、簡素な構成にて、トルクセンサ25の異常時においても、安定的に、操舵系に対するアシスト力付与を継続することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態においては、操舵角換算部42は、換算マップ45に基づいてステアリングギア比Rを演算したが、これに限らず、例えば転舵角とステアリングギア比との関係を関数式で近似できれば、関数式を用いて演算しても良い。
・上記実施形態では、転舵角θtを推定する際の車輪速Wr,Wlとして後輪車輪速を用いた(Wr:右後輪車輪速、Wl:左後輪車輪速)。しかし、これに限らず、左右の前輪車輪速、或いは前後の左右車輪速速に基づいて転舵角θtを推定してもよい。なお、その推定に用いる計算式については、適宜変更すべきことはいうまでもない。
・上記実施形態では、左右の車輪速Wr,Wlに基づいて転舵角θtを推定したが、これに限らず、例えば角度センサを用いる等、他の方法で転舵角θtを検出するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ラック軸5のラック歯13を、その軸方向中央部分13aと両端部分13bとの間で歯車の諸元が異なるように形成することで、操舵角θsに基づいてステアリング2と転舵角θtとの間の伝達比(ステアリングギア比R)が変化するようにした。しかし、これに限らず、ステアリング操作に基づく転舵輪12の第1の舵角に、モータ駆動に基づく転舵輪12の第2の舵角を上乗せすることにより、操舵角θs及び車速Vに基づいて伝達比を変化させる伝達比可変装置(例えば特許文献5参照)を用いるようにしてもよい。この場合には、操舵角θs及び車速Vに基づく伝達比を用いて転舵角θtを操舵角θsに換算する。
・上記実施形態では、操舵角θs(及び操舵速度ωs)に基づくパワーアシスト制御として、トルクセンサ異常時、操舵角θsに基づいて制御目標値の基礎成分を演算する代替アシスト制御を実行するものに具体化した。しかし、これに限らず、例えば、ステアリング戻し制御やダンピング制御等、操舵角θs(及び操舵速度ωs)に基づく補償制御を実行するものに具体化してもよい。
・上記実施形態では、本発明をブラシ付の直流モータを駆動源とするEPS1に具体化したが、ブラシレスモータを駆動源とするEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、5…ラック軸、12…転舵輪、13…ラック歯、21…EPSアクチュエータ、22…ECU、23…モータ、25…トルクセンサ、31…マイコン、37…基本アシスト制御部、38…操舵トルク検出部、40…代替アシスト制御部、41…転舵角推定部、42…操舵角換算部、43…切替制御部、45…換算マップ、R…ステアリングギア比、Wl,Wr…車輪速、τ…操舵トルク、θs…操舵角、θt…転舵角。

Claims (5)

  1. モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、転舵輪に生じた転舵角を検出する転舵角検出手段と、前記転舵角を換算することによりステアリングに生じた操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角に基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記ステアリングと前記転舵輪との間の伝達比が前記操舵角に基づいて変化する電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵角検出手段は、前記伝達比に基づいて前記転舵角を前記操舵角に換算することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記転舵角検出手段は、左右の車輪速に基づいて前記転舵角を推定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    ステアリング操作により回転するピニオン軸に噛合されるラック軸は、ラック歯の諸元が軸方向位置に応じて異なるように形成されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項3に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵角検出手段は、前記転舵角と、該転舵角を前記操舵角に換算する際の換算係数との関係を記憶した換算マップを備え、前記換算マップに基づいて前記換算係数を演算することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    ステアリングシャフトを介して伝達される操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トルクセンサの異常を判定する異常判定手段とを備え、
    前記制御手段は、前記トルクセンサが正常である場合には、前記操舵トルクに基づき前記操舵力補助装置の作動を制御するとともに、前記トルクセンサに異常が生じた場合には、前記操舵角に対応した前記アシスト力を発生させるべく前記操舵力補助装置の作動を制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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