以下、本発明の一実施形態に係る水処理装置および水処理システムについて図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(水処理装置および水処理システム)
図1は、本発明の一実施形態に係る水処理装置および水処理システムの構成を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る水処理システム100は、第1水処理装置200および第2水処理装置300の2つの水処理装置を含む。
(第1水処理装置200)
第1水処理装置200は、通流される水に含有される被吸着物を吸着する繊維状の吸着素子である吸着材220を有している。吸着材220は、活性炭素繊維から構成されている。ここで、被吸着物とは、無機物および有機物の少なくとも一方を含む物質であって、吸着素子に吸着される物質のことをいう。
吸着材220として用いている活性炭素繊維は、表面に細孔(ミクロ孔)を有する繊維状構造を有している。そのため、活性炭素繊維は、水との接触効率が高く、特に水中の被吸着物の吸着速度が速いため、他の吸着素子に比べて極めて高い吸着効率を実現できる部材である。また、詳細は後述するが、活性炭素繊維から成る吸着材においては、吸着材の表面に細孔が形成されているため、マイクロバブルがその細孔の口部に付着しやすい。そのため、活性炭素繊維は、マイクロバブルの圧壊現象を利用した脱離処理が行なわれる部材として好適である。
吸着材220は、略円筒状の処理槽210の内部に収容されている。処理槽210は、鉛直方向に立設されている。処理槽210の底部には、被吸着物を含有する水が処理槽210内に流入する第1流入口211および第2流入口213が設けられている。処理槽210の天井部には、吸着材220を通流した水が処理槽210外に流出する第1流出口212および第2流出口214が設けられている。
第1水処理装置200は、処理槽210内にマイクロバブルを供給するマイクロバブル発生装置230を備えている。ここで、マイクロバブルとは、微細な気泡のことをいい、具体的には、直径が50μm以下の気泡のことをいう。本実施形態においては、マイクロバブルが処理槽210の鉛直方向下方の位置から処理槽210内に供給される。そのため、マイクロバブル発生装置230の一部であるマイクロバブル吐出口231が、処理槽210内において処理槽210の底部上に配置されている。
第1水処理装置200は、処理槽210内に超音波を導入する第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241を備えている。ここで、超音波とは、周波数が16kHz以上の音波のことをいう。第1超音波発生装置240は、処理槽210内において、底部上に配置されている。第2超音波発生装置241は、処理槽210内において、天井部の下方または側面側周囲に配置されている。
第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241の各々は、図示しない超音波振動子を有しており、処理槽210内で超音波振動子が振動することにより、超音波が処理槽210内の水に伝播される。
本実施形態においては、第1の周波数を有する第1超音波と第1超音波より高い周波数を有する第2超音波とが処理槽210内に導入される。第1の周波数は50kHz以下であり、第2の周波数は500kHz以上である。
たとえば、第1超音波発生装置240から低周波の第1超音波を処理槽210内に導入し、第2超音波発生装置241から高周波の第2超音波を処理槽210内に導入する。ただし、第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241から同一の周波数の超音波を導入するようにしてもよい。
第1水処理装置200は、マイクロバブル発生装置230、第1超音波発生装置240
および第2超音波発生装置241の動作を制御する図示しない制御部を有している。制御部により、第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241の各々は、間欠的に超音波を処理槽210内に導入するように制御される。
本実施形態においては、制御部により、第1超音波発生装置240による第1超音波の導入と第2超音波発生装置241による第2超音波の導入とが交互に行なわれるように、第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241の動作が制御される。ただし、第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241から同時に超音波を導入するようにしてもよい。
(第2水処理装置300)
第2水処理装置300は、第1水処理装置200と同様の構成を有している。具体的には、第2水処理装置300は、通流される水に含有される被吸着物を吸着する繊維状の吸着素子である吸着材320を有している。吸着材320は、活性炭素繊維から構成されている。
吸着材320は、略円筒状の処理槽310の内部に収容されている。処理槽310は、鉛直方向に立設されている。処理槽310の底部には、被吸着物を含有する水が処理槽310内に流入する第1流入口311および第2流入口313が設けられている。処理槽310の天井部には、吸着材320を通流した水が処理槽310外に流出する第1流出口312および第2流出口314が設けられている。
第2水処理装置300は、処理槽310内にマイクロバブルを供給するマイクロバブル発生装置330を備えている。本実施形態においては、マイクロバブルが処理槽310の鉛直方向下方の位置から処理槽310内に供給される。そのため、マイクロバブル発生装置330の一部であるマイクロバブル吐出口331が、処理槽310内において処理槽310の底部上に配置されている。
第2水処理装置300は、処理槽310内に超音波を導入する第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341を備えている。第1超音波発生装置340は、処理槽310内において、底部上に配置されている。第2超音波発生装置341は、処理槽310内において、天井部の下方または側面側周囲に配置されている。
第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341の各々は、図示しない超音波振動子を有しており、処理槽310内で超音波振動子が振動することにより、超音波が処理槽310内の水に伝播される。
たとえば、第1超音波発生装置340において低周波の第1超音波を処理槽310内に導入し、第2超音波発生装置341において高周波の第2超音波を処理槽310内に導入する。ただし、第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341から同一の周波数の超音波を導入するようにしてもよい。
第2水処理装置300は、マイクロバブル発生装置330、第1超音波発生装置340
および第2超音波発生装置341の動作を制御する図示しない制御部を有している。制御部により、第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341の各々は、間欠的に超音波を処理槽310内に導入するように制御される。
本実施形態においては、制御部により、第1超音波発生装置340による第1超音波の導入と第2超音波発生装置341による第2超音波の導入とが交互に行なわれるように、第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341の動作が制御される。ただし、第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341から同時に超音波を導入するようにしてもよい。
(水処理システム100)
図1に示すように、水処理システム100において、第1水処理装置200および第2水処理装置300には、配管ラインL1,L2が接続されている。配管ラインL1は、第1水処理装置200の第1流入口211および第2水処理装置300の第1流入口311に接続されている。配管ラインL2は、第1水処理装置200の第1流出口212および第2水処理装置300の第1流出口312に接続されている。
配管ラインL1は、被吸着物を含有する原水120を貯水している原水タンク110から第1水処理装置200および第2水処理装置300に原水120を供給するための配管ラインである。配管ラインL1は、バルブV101,V102によって第1水処理装置200および第2水処理装置300に対する接続/非接続状態が切り替えられる。また、配管ラインL1には、原水120を原水タンク110から送り出すためのポンプ130が接続されている。
配管ラインL2は、第1水処理装置200および第2水処理装置300から処理水150を、処理水150を貯水する処理水タンク140に排出するための配管ラインである。配管ラインL2は、バルブV105,V106によって第1水処理装置200および第2水処理装置300に対する接続/非接続状態が切り替えられる。
第1水処理装置200および第2水処理装置300から排出される処理水150は、吸着材220,320の性能にもよるが、第1水処理装置200および第2水処理装置300に供給される原水120に比べて、その被吸着物の含有量が大幅に減少しているものの、僅かに被吸着物を含んでいてもよい。
また、第1水処理装置200および第2水処理装置300には、配管ラインL3,L4が接続されている。配管ラインL3は、第1水処理装置200の第2流入口213および第2水処理装置300の第2流入口313に接続されている。配管ラインL4は、第1水処理装置200の第2流出口214および第2水処理装置300の第2流出口314に接続されている。
配管ラインL3は、脱離された被吸着物を含有する脱離水170を貯水している脱離水タンク160から第1水処理装置200および第2水処理装置300に脱離水170を供給するための配管ラインである。配管ラインL3は、バルブV103,V104,V112によって第1水処理装置200および第2水処理装置300に対する接続/非接続状態が切り替えられる。
配管ラインL4は、第1水処理装置200および第2水処理装置300から脱離水170を、脱離水タンク160に排出するための配管ラインである。配管ラインL4は、バルブV107,V108,V109によって第1水処理装置200および第2水処理装置300に対する接続/非接続状態が切り替えられる。
配管ラインL4は、配管ラインL5と接続されている。配管ラインL5は、送風機180から送風された空気を第1水処理装置200および第2水処理装置300に供給するための配管ラインである。配管ラインL5は、バルブV107,V108,V110によって第1水処理装置200および第2水処理装置300に対する接続/非接続状態が切り替えられる。
配管ラインL3は、配管ラインL6と接続されている。配管ラインL6は、送風機180から送風されて第1水処理装置200および第2水処理装置300を通過した空気を排出するための配管ラインである。配管ラインL6は、バルブV103,V104,V111,V113によって第1水処理装置200および第2水処理装置300に対する接続/非接続状態が切り替えられる。
第1水処理装置200と第2水処理装置300とは、上述したバルブV101〜V108の開閉を操作することによって交互に吸着装置および脱離装置として機能する。具体的には、第1水処理装置200が吸着装置として機能している場合には、第2水処理装置300が脱離装置として機能し、第1水処理装置200が脱離装置として機能している場合には、第2水処理装置300が吸着装置として機能する。すなわち、本実施形態における水処理システム100においては、吸着処理と脱離処理とが経時的に交互に切り替わるように行なわれる。
配管ラインL1は、第1水処理装置200および第2水処理装置300のうち、吸着装置として機能している方に接続されて処理槽に原水120を供給し、配管ラインL2は、第1水処理装置200および第2水処理装置300のうち、吸着装置として機能している方に接続されて処理水タンク140に処理水150を排出する。
配管ラインL3は、第1水処理装置200および第2水処理装置300のうち、脱離装置として機能している方に接続されて脱離水タンク160から脱離水170を供給し、配管ラインL4は、第1水処理装置200および第2水処理装置300のうち、脱離装置として機能している方に接続されて脱離水170を脱離水タンク160に排出する。
このように、第1水処理装置200の処理槽210の第2流入口213と第2流出口214とは、処理槽210の外部にある配管ラインL3,L4を通じて連通している。第2水処理装置300の処理槽310の第2流入口313と第2流出口314とは、処理槽310の外部にある配管ラインL3,L4を通じて連通している。
配管ラインL5は、第1水処理装置200および第2水処理装置300のうち、脱離装置として機能している方に接続されて処理槽に空気を供給する。配管ラインL6は、第1水処理装置200および第2水処理装置300のうち、脱離装置として機能している方に接続されて処理槽からパージ処理によって排出された脱離水170を回収タンク190または原水タンク110に排出する。
脱離水170の排出先は、通流される水に含有される被吸着物の種類によって選択される。たとえば、被吸着物の主成分が有機物である場合、マイクロバブルの圧壊により被吸着物は分解されるため、脱離水170に含有される被吸着物の濃度が原水120より低くなる場合がある。この場合には、脱離水170は、原水タンク110に排出される。一方、被吸着物の主成分が無機物である場合、被吸着物はマイクロバブルの圧壊により分解されないため、脱離水170に含有される被吸着物の濃度が原水120に含有される被吸着物の濃度より高くなる。また、被吸着物の主成分が有機物である場合にも、有機物の種類によっては脱離水170に含有される被吸着物の濃度が原水120より高くなる場合がある。これらの場合には、脱離水170は、回収タンク190に排出される。
配管ラインL6において、脱離水170の排出先は、バルブV111およびバルブV113の開閉によって切り替えられる。回収タンク190には、排出された脱離水170から被吸着物を回収するための蒸留装置などが付設されていてもよい。また、回収タンク190には、排出された脱離水170から被吸着物を廃棄物として分離するための処理装置などが付設されていてもよい。
(水の清浄化処理の詳細)
以下、本実施形態における水処理システム100において行なわれる水の清浄化処理の詳細について説明する。まず、第1水処理装置200が吸着装置として機能し、第2水処理装置300が脱離装置として機能している状態について説明する。
図2は、第1水処理装置200が吸着装置として機能し、第2水処理装置300が脱離装置として機能している状態を示す構成図である。図2に示すように、原水120は、バルブV102,V106が開放されることにより、配管ラインL1を通過して第1水処理装置200に供給される。供給された原水120は、処理槽210に送られて吸着材220と接触し、当該原水120に含有される被吸着物が吸着材220によって吸着される。被吸着物が吸着材220によって吸着された後の水は、処理水150として第1水処理装置200から排出される。第1水処理装置200から排出された処理水150は、配管ラインL2を通過して処理水タンク140に貯水される。このとき、バルブV104,V108は閉鎖されている。
一方、第2水処理装置300には、バルブV103,V107,V109,V112が開放されることにより、配管ラインL3を通過して脱離水170が供給される。供給された脱離水170は、処理槽310に送られて吸着材320に通流される。マイクロバブル発生装置330によりマイクロバブル吐出口331からマイクロバブルが吐出されて処理槽310内に充満される。このとき、バルブV101,V105は閉鎖されている。
マイクロバブル発生装置330が処理槽310内にマイクロバブルの連続的な供給を開始してから所定時間経過後、マイクロバブル発生装置330はマイクロバブルの供給を停止し、第1超音波発生装置340が第1超音波を処理槽310内に導入する。次に、第1超音波発生装置340が第1超音波の導入を停止した後、第2超音波発生装置341が第2超音波を処理槽310内に導入する。次に、第2超音波発生装置341が第2超音波の導入を停止した後、再び、第1超音波発生装置340が第1超音波を処理槽310内に導入する。このように、第1超音波発生装置340および第2超音波発生装置341による超音波の導入が交互に所定回数繰り返される。なお、先に導入されるのは第2超音波でもよい。
上記のように導入された超音波により、吸着材320に付着していたマイクロバブルが圧壊する。なお、上記の処理において、制御部は、マイクロバブル発生装置330の動作時間が、第1および第2超音波発生装置340,341の動作時間より長くなるように制御している。上記の処理を複数回行なうことにより、定在波の回折作用が大きくなってマイクロバブルの圧壊作用を大きくすることができる。
マイクロバブルの圧壊によって発生するエネルギーにより、吸着材320から被吸着物が脱離される。詳細は後述するが、被吸着物が有機化合物を含む場合には、マイクロバブルの圧壊による有機化合物の分解が起こる。
吸着材320から脱離された被吸着物を含む脱離水170は、第2水処理装置300から排出される。第2水処理装置300から排出された脱離水170は、配管ラインL4を通過して脱離水タンク160に貯水される。
一度の脱離処理により吸着材320から被吸着物を十分に脱離できない場合には、複数回にわたって脱離処理が繰り返される。その場合、脱離水タンク160に貯水された脱離水170が配管ラインL3を通過して第2水処理装置300に供給される。上述と同様に、処理槽310において吸着材320に脱離水170を通流させた状態で充満させたマイクロバブルに超音波を作用させて圧壊させることにより、吸着材320から被吸着物を脱離させる。脱離された被吸着物を含む脱離水170は、配管ラインL4を通過して脱離水タンク160に貯水される。これを繰り返すことにより、脱離水170に含有される被吸着物の濃度は高くなり、一方、吸着材320に吸着されている被吸着物は減少する。
その後、パージ処理を行なうために処理槽310内から脱離水170が排出される。V111またはバルブV113とバルブV110とが開放され、バルブV109,V112が閉鎖される。脱離水170が排出された処理槽310に、送風機180により送風されて配管ラインL5を通過した空気が流入する。第2流出口314から第2流入口313に向けて吸着材320に通風された空気は、吸着材320の表面に付着した余剰の脱離水170を吹き飛ばす。処理槽310からパージ処理によって排出された脱離水170は、回収タンク190または原水タンク110に排出される。上述の通り、脱離水170の排出先は、被吸着物の主成分によって決まる。
次に、第1水処理装置200が脱離装置として機能し、第2水処理装置300が吸着装置として機能している状態について説明する。
図3は、第1水処理装置200が脱離装置として機能し、第2水処理装置300が吸着装置として機能している状態を示す構成図である。図3に示すように、原水120は、バルブV101,V105が開放されることにより、配管ラインL1を通過して第2水処理装置300に供給される。供給された原水120は、処理槽310に送られて吸着材320と接触し、当該原水120に含有される被吸着物が吸着材320によって吸着される。被吸着物が吸着材320によって吸着された後の水は、処理水150として第2水処理装置300から排出される。第2水処理装置300から排出された処理水150は、配管ラインL2を通過して処理水タンク140に貯水される。このとき、バルブV103,V107は閉鎖されている。
一方、第1水処理装置200には、バルブV104,V108,V109,V112が開放されることにより、配管ラインL3を通過して脱離水170が供給される。供給された脱離水170は、処理槽210に送られて吸着材220に通流される。マイクロバブル発生装置230によりマイクロバブル吐出口231からマイクロバブルが吐出されて処理槽210内に充満される。このとき、バルブV102,V106は閉鎖されている。
マイクロバブル発生装置230が処理槽210内にマイクロバブルの連続的な供給を開始してから所定時間経過後、マイクロバブル発生装置230はマイクロバブルの供給を停止し、第1超音波発生装置240が第1超音波を処理槽210内に導入する。次に、第1超音波発生装置240が第1超音波の導入を停止した後、第2超音波発生装置241が第2超音波を処理槽210内に導入する。次に、第2超音波発生装置241が第2超音波の導入を停止した後、再び、第1超音波発生装置240が第1超音波を処理槽210内に導入する。このように、第1超音波発生装置240および第2超音波発生装置241による超音波の導入が交互に所定回数繰り返される。なお、先に導入されるのは第2超音波でもよい。
上記のように導入された超音波により、吸着材220に付着していたマイクロバブルが圧壊する。なお、上記の処理において、制御部は、マイクロバブル発生装置230の動作時間が、第1および第2超音波発生装置240,241の動作時間より長くなるように制御している。上記の処理を複数回行なうことにより、定在波の回折作用が大きくなってマイクロバブルの圧壊作用を大きくすることができる。
マイクロバブルの圧壊によって発生するエネルギーにより、吸着材220から被吸着物が脱離される。詳細は後述するが、被吸着物が有機化合物を含む場合には、マイクロバブルの圧壊による有機化合物の分解が起こる。
吸着材320から脱離された被吸着物を含む脱離水170は、第2水処理装置300から排出される。第2水処理装置300から排出された脱離水170は、配管ラインL4を通過して脱離水タンク160に貯水される。
一度の脱離処理により吸着材220から被吸着物を十分に脱離できない場合には、複数回にわたって脱離処理が繰り返される。その場合、脱離水タンク160に貯水された脱離水170が配管ラインL3を通過して第1水処理装置200に供給される。上述と同様に、処理槽210において吸着材220に脱離水170を通流させた状態で充満させたマイクロバブルに超音波を作用させて圧壊させることにより、吸着材220から被吸着物を脱離させる。脱離された被吸着物を含む脱離水170は、配管ラインL4を通過して脱離水タンク160に貯水される。これを繰り返すことにより、脱離水170に含有される被吸着物の濃度は高くなり、一方、吸着材220に吸着されている被吸着物は減少する。
その後、パージ処理を行なうために処理槽210内から脱離水170が排出される。V111またはバルブV113とバルブV110とが開放され、バルブV109,V112が閉鎖される。脱離水170が排出された処理槽210に、送風機180により送風されて配管ラインL5を通過した空気が流入する。第2流出口214から第2流入口213に向けて吸着材220に通風された空気は、吸着材220の表面に付着した余剰の脱離水170を吹き飛ばす。処理槽210からパージ処理によって排出された脱離水170は、回収タンク190または原水タンク110に排出される。上述の通り、脱離水170の排出先は、被吸着物の主成分によって決まる。
(吸着処理および脱離処理)
以下、本実施形態に係る第1水処理装置200および第2水処理装置300において行なわれる、吸着処理および脱離処理の詳細について説明する。
図4は、活性炭素繊維からなる吸着材の構造を模式的に示す部分拡大断面図である。図4に示すように、活性炭素繊維からなる吸着材220,320は、繊維の表面から繊維の中心に向けて延びる細孔を有している。
吸着材220,320として利用可能な活性炭素繊維の物性は、特に限定されるものではないが、BET比表面積が900m2/g以上2000m2/g以下、細孔容積が0.4cm3/g以上0.9cm3/g以下、平均細孔径が17Å以上18Å以下のものが好ましい。これは、BET比表面積が900m2/g未満、細孔容積が0.4m3/g未満、平均細孔径が17Å未満のものでは、被吸着物の吸着量が低くなるためであり、またBET比表面積が2000m2/gを超え、細孔容積が0.9m3/gを超え、平均細孔径が18Åを超えるのものでは、細孔径が大きくなることで分子量の小さな物質などの吸着能力が低下し、強度が弱くなり、素材のコストが高くなって経済的に不利になるためである。
図5は、吸着処理において吸着材に被吸着物が吸着された状態を模式的に示す部分拡大断面図である。図2,3,5に示すように、吸着処理において、吸着材220,320に被吸着物を含有する原水120が通流されることにより、被吸着物400は、吸着材220,320の細孔内に吸着される。その結果、処理水150に含有される被吸着物400の濃度が低下して、清浄度の高い処理水150が得られる。
上記の吸着処理を行なうことにより、吸着材220,320の細孔内に被吸着物400が蓄積されてくると、吸着材220,320の吸着性能が低下する。その状態で吸着処理を行なった場合、処理水150に含まれる被吸着物400の濃度が高くなり、十分な吸着処理が行なわれない。そのため、吸着処理が所定の時間行なわれた後、脱離処理が行なわれる。
図6は、吸着材にマイクロバブルが付着した状態を模式的に示す部分拡大断面図である。図1に示すように、マイクロバブル発生装置230,330から発生されたマイクロバブル500は、マイクロバブル吐出口231,331から処理槽210,310内に吐出される。処理槽210,310内に吐出されたマイクロバブル500は、処理槽210,310内を通流される水の流れに乗って上方に移動する。その間に、マイクロバブル500は、図6に示すように、吸着材220,320の表面、特に、細孔の口部に付着する。
マイクロバブル発生装置230,330が処理槽210,310内にマイクロバブル500の連続的な供給を開始してから所定時間経過後、第1超音波発生装置240,340または第2超音波発生装置241,341が起動されて、処理槽210,310内に超音波が導入される。図1に示すように、第1超音波発生装置240,340は、処理槽210,310の下方に配置されているため、処理槽210,310内の下方から上方へ向けて超音波を伝搬させる。第2超音波発生装置241,341は、処理槽210,310の上方に配置されているため、処理槽210,310内の上方から下方へ向けて超音波を伝搬させる。
本実施形態においては、第1超音波発生装置240,340と第2超音波発生装置241,341とは交互に超音波を処理槽210,310内に導入する。第1超音波発生装置240,340が導入する低周波の超音波は、処理槽210,310内に均一に伝播しやすく、また、吸着材220,320の細孔内部すなわち密な繊維同士の隙間まで伝播する。一方、第2超音波発生装置241,341が導入する高周波の超音波は、吸着材220,320の表面に付着した被吸着物質を剥離させて脱離する能力が高く、化学吸着した被吸着物を剥離することができる。
本実施形態のように、超音波を間欠的に導入することにより、処理槽210,310内に伝播する超音波の伝播距離が延長される、いわゆるパルス効果を得ることができる。その結果、処理槽210,310内に第1超音波および第2超音波を行き渡らせることができる。
低周波である第1超音波と高周波である第2超音波とが同時に処理槽210,310内に導入される場合、たとえば、第1超音波発生装置240,340から第1超音波が処理槽210,310内に導入されつつ、第2超音波発生装置241,341から第2超音波が処理槽210,310内に導入される。
この構成の場合、処理槽210,310内において超音波の干渉現象が生じ、処理槽210,310内の水に超音波が均等に伝播される。その結果、処理槽210,310内に供給されたマイクロバブルの圧壊効率を極めて高くすることができる。
図7は、マイクロバブルが圧壊した状態を模式的に示す部分拡大断面図である。図7に示すように、吸着材220,320に付着したマイクロバブル500に超音波が作用することにより、マイクロバブル500が圧壊する。マイクロバブル500が圧壊することにより、マイクロバブル500内の高圧力が開放されて衝撃波510および熱が放出される。
この衝撃波510および熱は、吸着材220,320と被吸着物400との吸着力より大きなエネルギーを有しているため、衝撃波510および熱を受けた被吸着物400は、吸着材220,320から脱離される。吸着材220,320から脱離された被吸着物400は、通流されている水とともに流されて脱離水170に含有される。この脱離水170を繰り返し脱離処理に用いることで,脱離水170に含まれる被吸着物の濃度は原水120に含まれる被吸着物の濃度より高くなる。
また、マイクロバブル500が圧壊することにより、フリーラジカルが発生する。フリーラジカルとして、たとえば、ヒドロキシラジカルが発生する。被吸着物400に有機化合物が含まれている場合、有機化合物は、発生したヒドロキシラジカルと接触することにより酸化分解されて二酸化炭素と水になる。この主に二酸化炭素からなる分解ガスおよび水は、配管ラインL4を通過して脱離水タンク160に送られる。分解ガスは、脱離水タンク160から外部に放出される。
このように、脱離処理において、マイクロバブル500を処理槽210,310内に充満させる度に、超音波を導入することにより、マイクロバブル500を強制的に短時間で圧壊させることができる。言い換えると、第1および第2超音波発生装置240,241,340,341が高周波および低周波の超音波を所定時間間欠的に導入することにより、吸着材220,320にマイクロバブル500を十分に付着させた状態でマイクロバブル500を圧壊することができる。その結果、効果的に吸着材220,320の脱離処理が行なわれる。
なお、脱離処理を行なった後に、処理槽210,310内の水を第2流出口214,314から排出して、その後、送風機180から送風された空気を処理槽210,310内に供給するようにしてもよい。このようにした場合、処理槽210,310内に供給された空気は、第2流出口214,314から第2流入口213,313に向けて吸着材220,320に通風される。
その結果、排出されずに処理槽210,310内に残留していた、吸着材220,320から脱離された被吸着物400を含有する脱離水170が、通風された空気とともに第2流出口214,314から処理槽210,310外に排出される。このように、吸着材220,320を脱水するパージ処理を行なうことにより、吸着材220,320から被吸着物400をさらに除去することができる。
図8は、比較例として、粒状の活性炭からなる吸着材にマイクロバブルを付着させる状態を模式的に示す部分拡大断面図である。図8に示すように、粒状の活性炭からなる吸着材は、吸着材の表面から内部に入り込んだ位置に、被吸着物400を吸着する細孔が形成されやすい。マイクロバブルを用いて脱離処理するためには、図8の矢印で示すようにマイクロバブルが吸着材の表面から入り込んで、細孔の近傍まで拡散しなければならない。このようにマイクロバブルを拡散させることは難しいため、吸着材には、活性炭素繊維を用いることが好ましい。
なお、粒状活性炭と活性炭素繊維との特徴は下記のとおりである。粒状活性炭は、直径が4mm以上6mm以下程度の塊状物であり、比表面積が900m2/g以上1000m2/g以下程度であり、外表面積が0.01m2/g以下程度であり、かさ密度が0.4g/cm3以上0.5g/cm3以下程度である。活性炭素繊維は、10μm以上30μm以下程度の繊維であり、比表面積が700m2/g以上2000m2/g以下程度であり、外表面積が1.5m2/g以上2.0m2/g以下程度であり、かさ密度が0.04g/cm3以上0.05g/cm3以下程度である。
図4に示すように、活性炭素繊維から成る吸着材においては、吸着材の表面に細孔が形成されているため、マイクロバブルを細孔の口部に付着させやすく、マイクロバブルを用いた脱離処理に好適である。また、活性炭素繊維から成る吸着材においては、細孔から脱離された被吸着物とマイクロバブルの圧壊によって生じたフリーラジカルとの接触効率が非常に高くなる。そのため、被吸着物の主成分が有機化合物である場合、マイクロバブルの圧壊によって被吸着物は、吸着材の細孔から脱離する作用およびフリーラジカルによる酸化分解の作用の両方の作用を受ける。
本実施形態の水処理装置においては、マイクロバブルの圧壊現象を利用して吸着材の脱理を行なうため、吸着材の再生に必要なエネルギー消費量を低減することができる。特に、本実施形態の水処理装置においては、周波数の異なる超音波を導入することにより、効率的にマイクロバブルを圧壊させることができるため、吸着材の再生効率が向上されている。
本実施形態の水処理システム100においては、第1水処理装置200および第2水処理装置300の各々において、互いにタイミングをずらして、吸着処理および脱離処理が交互に行なわれる。その結果、水処理システム100においては、吸着処理が継続して行なわれている。
このように吸着処理および脱離処理が交互に連続的に繰り返されるように構成することにより、低コストで安定的に高い能力で水に含まれる被吸着物を除去することができる。したがって、上記構成を採用することにより、高効率にかつ安定的に水を清浄化処理できる水処理システムとすることができる。さらに、水処理装置における微生物の繁殖が抑制できるため、藻の発生などが防止できる。
また、一般に吸着材は、処理すべき水に含まれる被吸着物の濃度が高ければ高いほど、その吸着効率が向上することが知られている。このため、本実施形態における水処理システム100のように、脱離水170を循環して処理することにより、第1および第2水処理装置200,300の吸着性能も向上し、より安定的に高い能力で被吸着物を除去することができる。したがって、上記構成を採用することにより、当該観点からも高効率にかつ安定的に水を清浄化処理できる水処理システムとすることができる。
上記の水処理システム100においては、吸着材を脱離処理して再生するために加熱する必要がないため、吸着材の再生に要するエネルギー消費量を低減できる。特に、脱離水170を循環させて脱離処理を行なった場合に、その循環回数分に相当するエネルギー消費量を削減できるため効果が大きい。
なお、上述の本実施形態における水処理システム100においては、脱離水170を循環して処理する構成とした場合を例示して説明したが、必ずしもこのように構成する必要はない。脱離処理する際に第1および第2水処理装置200,300に供給される水は、たとえば、処理水150でもよいし、他の水でもよい。
また、上述の本実施形態における水処理システム100においては、第1水処理装置200および第2水処理装置300とが吸着装置および脱離装置に交互に入れ替わる構成を採用した場合を例示して説明したが、これとは異なる構成の水処理装置を採用してもよい。たとえば、円筒形状の外形を有する吸着素子が円筒の軸を回転軸として回転されつつ、回転途中に通過する一部の領域において脱離処理が行なわれ、他の部分において吸着処理が行なわれる構成を有する水処理装置でもよい。
なお、本実施形態においては、第1水処理装置200と第2水処理装置300とのそれぞれにマイクロバブル発生装置を設けたが、第1水処理装置200と第2水処理装置300とで1つのマイクロバブル発生装置を共用してもよい。たとえば、配管ラインL1にマイクロバブル吐出口を接続して、第1水処理装置200および第2水処理装置300の両方にマイクロバブルを供給するようにしてもよい。このようにした場合、マイクロバブル発生装置を1つにすることができ、水処理システムの部品点数を削減することができる。
なお、本実施形態においては、超音波を間欠的に導入したが、マイクロバブルを吸着材の表面に付着させて圧壊できる場合には、超音波を定常的に導入するようにしてもよい。
以下、本実施形態の水処理システムと下記の2つの比較例の水処理システムとの水処理性能の経時的変化を比較した実験結果を示す。
<実験例>
本実験のファクターは下記の通り、測定または算出された。
BET比表面積として、液体窒素の沸点である−195.8℃の雰囲気下において、相対圧力を0.0〜0.15の範囲で上昇させたときの吸着材への窒素吸着量を数点に亘って測定し、BETプロットにより吸着材単位質量あたりの表面積(m2/g)を求めた。細孔容積は、相対圧が0.95で窒素ガスを用いた気体吸着法により測定した。
平均細孔径は、平均細孔径(Å)をdp、細孔容積(cc/g)をVp、BET比表面積(m2/g)をSとして、dp=40000Vp/S、から算出した。平衡吸着量q*(g/g)は、50%破過時間を測定して、平衡吸着量=水供給量×50%破過時間/吸着材重量、から算出した。
吸着帯厚み(10%Za)は、10%破過する破過時間を測定し、10%Za=2(50%破過時間−10%破過時間)/(50%破過時間)、から算出した。イソプロピルアルコール(IPA)濃度は、ガスクロマトグラフ法により測定した。
(実施例)
第1水処理装置200および第2水処理装置300のそれぞれに、吸着素子として、平均細孔径が17.1Å、BET比表面積が1100m2/g、全細孔容積が0.47(m3/g)である活性炭素繊維からなり、直径が40mm、長さが150mmである円柱形状で、重量が20gである吸着材を用いた。
まず、第1水処理装置200において吸着処理を行なった。吸着処理では、第1水処理装置200に、濃度が1000mg/Lであるイソプロピルアルコール(IPA)を含有する温度が30℃の原水を空間速度(SV)5で第1流入口211から流入させた。第1水処理装置200で処理されて第1流出口212から排出された処理水150のIPA濃度は、50mg/L以下であった。すなわち、吸着材によるIPAの除去率は、95%以上であった。このとき、吸着帯厚み(Za10%)は42mmであり、平衡吸着量(q*)は0.13(g/g)であって、良好な吸着速度および破過時間であることが確認された。
次に、第1水処理装置200において脱離処理を行なった。脱離処理では、水温が20℃の水を第2流入口213から処理槽210内に1L/minの流量で供給しつつ、マイクロバブル発生装置を用いて、処理槽210内の下方の位置から、温度が20℃の空気からなるマイクロバブルを供給した。処理槽210内にマイクロバブルを充満させた後、高周波および低周波の超音波を所定時間ごと間欠的に繰返し処理槽210内に導入した。その結果、第2流出口214から排出された脱離水170のIPA濃度は、約2000mg/Lであった。
なお、マイクロバブル発生装置として、資源開発株式会社製のマイクロバブル発生装置A−20を使用し、超音波発生装置として、株式会社オーディック社製の多周波超音波発振器(Flexonicシリーズ)を使用した。
その後、第1水処理装置200においてパージ処理を行なった。パージ処理では、送風機180により空気を送風することにより、吸着材に50cm/secの風速で通風させた。吸着材を通風した空気は、原水タンク110内に排出させた。原水タンク110内に排出された空気に含まれている水分のIPA濃度は、800mg/L以下であった。
第1水処理装置200において、上記の吸着処理、脱離処理およびパージ処理を順に繰返し行なった。各1回の処理時間は、吸着処理が15分、脱離処理が10分、パージ処理が5分として、30分に1回の割合で1連の処理が行なわれるようにした。
上記1連の処理を20回目に行なった際の、処理水のIPA濃度は50mg/L以下であり、吸着材によるIPAの除去率は95%以上を維持していた。
(比較例1)
比較例1として、上記の実施例における脱離処理のみ変更して実験を行なった。比較例1の脱離処理では、水温が20℃の水を第2流入口213から処理槽210内に1L/minの流量で供給した。ただし、マイクロバブルの供給および超音波の導入は行なわれていない。
上記の脱離処理を含む、吸着処理、脱離処理およびパージ処理の一連の処理を20回目に行なった際の、処理水のIPA濃度は800mg/Lであり、吸着材によるIPAの除去率は20%であった。
(比較例2)
比較例2として、上記の実施例における脱離処理のみ変更して実験を行なった。比較例2の脱離処理では、130℃の水蒸気を第2流入口213から処理槽210内に供給した。なお、脱離処理前に処理槽210内の水は排出されている。吸着材に通流されて第2流出口214から排出された水蒸気中のIPA濃度は、約2000mg/Lであった。
上記の脱離処理を含む、吸着処理、脱離処理およびパージ処理の一連の処理を20回目に行なった際の、処理水のIPA濃度は950mg/Lであり、吸着材によるIPAの除去率は5%であった。
(比較例3)
第1水処理装置200および第2水処理装置300のそれぞれに、吸着素子として、平均細孔径が17.9Å、BET比表面積が1208m2/g、全細孔容積が0.52(m3/g)で8/32メッシュの粒状活性炭からなり、直径が40mm、長さが150mmである円柱形状で、重量が100gである吸着材を用いて、上記の実施例と同様の方法で吸着処理を行なった。
その結果、吸着帯厚み(Za10%)は248mmとなり、平衡吸着量(q*)は0.04(g/g)となって、実施例に比べて著しく吸着速度が遅く、破過時間が短くなった。
上記の粒状活性炭からなる吸着素子を有する第1水処理装置200において、上記の実施例と同様の方法で脱離処理を行なった。その結果、第2流出口214から排出された脱離水170のIPA濃度は、約1700mg/Lであった。
上記の脱離処理を含む、吸着処理、脱離処理およびパージ処理の一連の処理を20回目に行なった際の、処理水のIPA濃度は700mg/Lであり、吸着材によるIPAの除去率は30%であった。
上記の実施例および比較例1〜3から分かるように、本実施形態の水処理システムは、長時間にわたって安定して水処理を行なうことができる。また、脱離水を循環させて脱離処理を行なった場合にも、吸着材による被吸着物の除去率が維持できる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。