JP2012053681A - タッチパネル用スタイラスペン - Google Patents

Abstract

【課題】シャープペンシルやボールペン等を使用して紙に手書きするような感覚で、スタイラスペンでタッチパネルへの入力を行えるようにすること、前記スタイラスペンのペン先とタッチパネルとの接触面のどこで入力が行われるのか、ユーザーが予測出来るようにすること、および前記スタイラスペンで前記タッチパネルに書く際の摩擦を低減すること。
【解決手段】前記スタイラスペンは、ペン軸、導電性スポンジ、末端保護キャップ、および支持構造から構成される。前記支持構造は、係止部およびペン芯部から構成される。前記スタイラスペンは、ペン先端部が、前記導電性スポンジおよび前記ペン芯部から構成される。前記ペン先端部と静電容量型タッチパネルとの接触面は、前記ペン芯部および前記静電容量型タッチパネルの接触面と、該接触面の周りの、前記導電性スポンジおよび前記静電容量型タッチパネルの接触面とを含む。
【選択図】図２

Description

本発明は、タッチパネル用スタイラスペンに関し、具体的には、静電容量型タッチパネルを操作するためのスタイラスペンに関する。

近年、スタイラスペンのペン先と、タッチパネルの導電膜との間での静電容量の変化を捉えてタッチパネル上のスタイラスペンの位置を検出する、静電容量型のタッチパネルが普及してきている。斯かる静電容量型タッチパネルを用いることにより、スタイラスペンまたは手の指による手書き入力が可能となった。また近年、Ａｐｐｌｅ社のｉＰａｄ（登録商標）のようなタブレット型の端末も普及してきている。

静電容量型のタッチパネルおよびタブレット型の端末の普及に伴い、端末に対する手書き入力の更なる向上をユーザーは求めるようになってきた。

従来のスタイラスペンの構造の一例として、ペンの先端部に導電性金属または導電性スポンジを用いた構造が知られている。

図１を用いて、従来技術に係るスタイラスペンの構造を説明する。スタイラスペンは、筐体を構成するペン軸１０、導電性スポンジ１２、および末端保護キャップ１４から構成される。ペン軸１０は、中空円筒形であり、素材は銅やアルミ等を用いることが出来る。ペン軸１０の一方の端部の内側に導電性スポンジ１２を嵌め付けることにより、ペン先端部１６が構成される。ペン先端部１６の形状は、球の一部分を外に出したような丸みを帯びた形状である。末端保護キャップ１４は端部を保護するためのものであり、ペン軸１０のペン先端部１６を構成しない方の他端の内側に嵌め込まれて固定される。末端保護キャップ１４は、樹脂性である。

図１に示すような、従来のスタイラスペンを使用して実際にタッチパネル上で手書き入力を行うと、先端部のスポンジが柔らかいため、シャープペンシルやボールペン等の他の一般的な筆記具とは、ユーザーが感じる筆圧の感覚は異なる。すなわち、ペン先に遊びがあるように感じられ、タッチパネル上で精密に点を指定するときなど、不快であるとともに不安でもある。

また、一般的な静電容量型のタッチパネルでは、接触位置の検出に必要な静電容量を確保するために、指先程度、すなわち直径７ｍｍ程度の接触面積が必要になるが、このために、接触面のどこで入力が行われるのかをユーザーが予測することが難しいという技術的欠点が、従来のスタイラスペンには存在する。

さらに、スタイラスペンをタッチパネルに押しつけたとき、スポンジの柔軟性のため、ペンの先端部のスポンジは潰れる。潰れたスポンジはタッチパネルとの間に大きな摩擦面を形成することになるので、ユーザーが滑るように書くことを妨げるという技術的欠点も存在する。

本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シャープペンシルやボールペン等を使用して紙に手書きするような感覚で、スタイラスペンを使用してタッチパネル上で手書き入力を行えるようにすること、スタイラスペンのペン先とタッチパネルとの接触面のどこで入力が行われるのか、ユーザーが予測出来るようにすること、およびスタイラスペンでタッチパネルに書く際の摩擦を低減して、ユーザーが滑るように書くことを可能にすることである。

本発明は、ペン軸と、導電性スポンジと、末端保護キャップとを備える静電容量型タッチパネル用スタイラスペンであって、ペン軸は、中空の円筒形状であり、内壁に係止突起を備え、係止部およびペン芯部から構成され、該係止部とペン軸の係止突起とが引っかかることにより、ペン軸内部に固定される支持構造を備え、導電性スポンジは、ペン軸の一端から嵌め込まれて、支持構造のペン芯部と共にペン先端部を構成し、末端保護キャップは、ペン軸の、ペン先端部を構成しない方の他端の内側に嵌め込まれて固定され、ペン先端部と静電容量型タッチパネルとの接触面は、ペン芯部および静電容量型タッチパネルの接触面と、この接触面の周りの、導電性スポンジおよび静電容量型タッチパネルの接触面とを含むことを特徴とする。

本発明の一実施形態において、係止突起は、ペン軸の円筒内壁に設けられた円環状の凸部またはペン軸の円筒内壁に設けられた円周方向等間隔な複数個の凸部であることを特徴とする。

本発明の一実施形態において、スタイラスペンは、コイルばねをさらに備え、末端保護キャップおよび支持構造は、コイルばねの取り付け機構を備え、コイルばねの取り付け機構は、コイルばねの一端を支持可能な受け面およびばね受けのセンタリング突起を備え、コイルばねは、末端保護キャップと支持構造とをペン軸内部で連結することを特徴とする。

本発明の一実施形態において、ペン軸は、ペン先端部を構成しない方の端部において、内側壁にねじ受け構造を備え、末端保護キャップに代えて、コイルばねのばね力を調整するねじつまみを使用することを特徴とする。

本発明に係るスタイラスペンにより、シャープペンシルやボールペン等を使用して紙に手書きするような感覚に近い感覚で、タッチパネルへの入力を行うことが出来る。

また、本発明に係るスタイラスペンにより、スタイラスのペン先と、タッチパネルの導電膜との接触面のどこで入力が行われるのかをユーザーが予測出来る。

さらに、本発明に係るスタイラスペンにより、スタイラスペンでタッチパネルに書く際の摩擦を低減して、ユーザーが滑るように書くことを可能にする。

従来技術に係るスタイラスの構造を説明するための図である。 本発明の第１の実施形態に係るスタイラスの構造を説明するための図である。 本発明の第１の実施形態に係るスタイラスの構造を説明するための断面図である。 本発明の第２の実施形態に係るスタイラスの構造を説明するための図である。 本発明の第３の実施形態に係るスタイラスの構造を説明するための図である。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

図２は、本発明の第１の実施形態に係るスタイラスペンの構造を説明するための図である。

本実施形態に係るスタイラスペンは、筐体を構成するペン軸１０、導電性スポンジ１２、末端保護キャップ１４、および支持構造２０から構成される。

ペン軸１０は、円筒内の内壁に係止のための係止突起１８を有する。係止突起１８は、円筒内壁に設けられた円環状の凸部である。または、係止突起１８は、円筒内壁に設けられた、円周方向等間隔な複数個の凸部であっても良い。

支持構造２０は、係止部２２およびペン芯部２４から構成される。

支持構造２０の係止部２２は、ペン軸１０の係止突起１８の凸部に引っかかって、支持構造２０がスタイラスペンから外れないようにする。

本実施形態に係るスタイラスペンは、ペン先端部１６が、導電性スポンジ１２および支持構造２０のペン芯部２４から構成される点において、上記の従来のスタイラスペンとは異なる。

ペン芯部２４の素材には、硬く滑りの良い素材を使用する。例として、デルリン（登録商標）、ナイロン等がある。

ペン先端部１６とタッチパネルとの接触面積は、直径６ｍｍ乃至１５ｍｍ程度である。

図３は、図２のａ−ａ’線における断面図である。図３に示すように、導電性スポンジ１２の中心をペン芯部２４が貫通している。

本実施例に係るスタイラスペンを用いてタッチパネルへの入力を行う場合、ペン先端部とタッチパネルとの接触面は、ペン芯部とタッチパネルとの接触面を含むことになる。斯かるペン芯部は、タッチパネルへの入力の際、導電性スポンジのように潰れることはない。

したがって、ユーザーは、シャープペンシルやボールペン等の一般的な筆記具で紙に書くときに近い感覚で、タッチパネルへの入力を行うことが出来る。

また、ペン芯部２４とタッチパネルとの接触面積は、直径０．５ｍｍ乃至２ｍｍ程度であるので、従来のペン先端部に導電性スポンジのみを用いたスタイラスペンと比較して、ユーザーは、ペン芯部２４の先端により、接触面のどこで入力が行われるのか予測し易い。

さらに、スタイラスペンをタッチパネルに押しつけたとき、ユーザーの筆圧の大部分は、ペン先端部のうちのペン芯部によって支持されることになるので、従来のスタイラスペンと比較して導電性スポンジが潰れにくい。したがって、潰れたスポンジとタッチパネルとの間の摩擦面を小さくすることが出来るので、ユーザーは滑らかに書くことが出来る。

次に、本発明の第２の実施形態について説明する。

図４は、本発明の第２の実施形態に係るスタイラスペンの構造を説明するための図である。

本実施形態に係るスタイラスペンは、コイルばね４０をさらに備える点、末端保護キャップ１４および支持構造２０は、コイルばね４０の取り付け機構を備える点、およびコイルばね４０は、末端保護キャップ１４と支持構造２０とをペン軸１０の内部で連結する点において、図２に示す実施形態と異なるが、それ以外の構造は同一である。

本実施例に係るスタイラスペンを用いてタッチパネルへの入力を行うと、筆圧によりコイルばね４０が縮んで、反発力を生じる。斯かる反発力により、ユーザーは、シャープペンシルやボールペン等の一般的な筆記具で紙に書くときにより近い感覚で、タッチパネルへの入力を行うことが出来る。

次に、本発明の第３の実施形態について説明する。

図５は、本発明の第３の実施形態に係るスタイラスペンの構造を説明するための図である。

本実施形態に係るスタイラスペンは、ペン軸１０が、ペン先端部１６を構成しない方の端部において、内側壁にねじ受け構造を備える点および末端保護キャップ１４の代わりに、ばね力を調整するねじつまみ５０を用いる点において、図４に示す実施形態と異なるが、それ以外の構造は同一である。

ユーザーは、ねじつまみによりばね力を調整することが出来るので、自分の好みに合った感覚でタッチパネルへの入力を行うことが出来る。

１０ ペン軸
１２ 導電性スポンジ
１４ 末端保護キャップ
１６ ペン先端部
１８ 係止突起
２０ 支持構造
２２ 係止部
２４ ペン芯部
４０ コイルばね
４２ 受け面
４４ センタリング突起
５０ ねじつまみ

Claims (4)

1. ペン軸と、導電性スポンジと、末端保護キャップとを備える静電容量型タッチパネル用スタイラスペンであって、
   前記ペン軸は、中空の円筒形状であり、内壁に係止突起を備え、
   係止部およびペン芯部から構成され、該係止部と前記ペン軸の係止突起とが引っかかることにより、前記ペン軸内部に固定される支持構造を備え、
   前記導電性スポンジは、前記ペン軸の一端から嵌め込まれて、前記支持構造のペン芯部と共にペン先端部を構成し、
   前記末端保護キャップは、前記ペン軸の、前記ペン先端部を構成しない方の他端の内側に嵌め込まれて固定され、
   前記ペン先端部と静電容量型タッチパネルとの接触面は、
   前記ペン芯部および前記静電容量型タッチパネルの接触面と、
   該接触面の周りの、前記導電性スポンジおよび前記静電容量型タッチパネルの接触面と
   を含むことを特徴とする静電容量型タッチパネル用スタイラスペン。
2. 請求項１に記載の静電容量型タッチパネル用スタイラスペンにおいて、
   前記係止突起は、前記ペン軸の円筒内壁に設けられた円環状の凸部または前記ペン軸の円筒内壁に設けられた円周方向等間隔な複数個の凸部であることを特徴とする静電容量型タッチパネル用スタイラスペン。
3. 請求項１に記載の静電容量型タッチパネル用スタイラスペンにおいて、コイルばねをさらに備え、
   前記末端保護キャップおよび前記支持構造は、前記コイルばねの取り付け機構を備え、
   前記コイルばねの取り付け機構は、前記コイルばねの一端を支持可能な受け面およびばね受けのセンタリング突起を備え、
   前記コイルばねは、前記末端保護キャップと前記支持構造とを前記ペン軸内部で連結することを特徴とする静電容量型タッチパネル用スタイラスペン。
4. 請求項３に記載の静電容量型タッチパネル用スタイラスペンにおいて、
   前記ペン軸は、前記ペン先端部を構成しない方の端部において、内側壁にねじ受け構造を備え、
   前記末端保護キャップに代えて、前記コイルばねのばね力を調整するねじつまみを使用することを特徴とする静電容量型タッチパネル用スタイラスペン。