JP2012051293A - 印刷版の製造方法 - Google Patents

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    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1066Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by spraying with powders, by using a nozzle, e.g. an ink jet system, by fusing a previously coated powder, e.g. with a laser

Abstract

【課題】印刷を高解像度で行うことができ、印刷版の耐久性に優れ、かつ、インクの吐出安定性に優れた印刷版の製造方法を提供する。
【解決手段】水と、顔料と、樹脂と、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物と、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物と、を含有し、かつ下記式(1)、(2)、及び(3)で表される条件を満たすインクを、インクジェットヘッドから印刷原版上に吐出し付着させる工程を含む、印刷版の製造方法である。
5質量%<(C)<25質量% (1)
{(C)+(D)}≧12質量% (2)
0.25≦[{(A)+(B)}/{(C)+(D)}]≦0.5 (3)
(式中、(A)、(B)、(C)、及び(D)はそれぞれ、前記インクの総量に対する前記顔料、前記樹脂、前記1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物、及び前記1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物の含有量(質量%)を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、印刷版の製造方法に関する。
オフセット印刷は、長い間、広く用いられてきた印刷技術であり、約1,000部〜約15,000部の中程度の印刷部数に用いられている。コンピュータの出現に伴い、オフセット印刷に使用するための簡便で安価なコンピュータ製版システムを開発するべく多大な努力がなされてきた。特に、オフセット印刷を利用して少量多品種製造を行うための、経済的で効率的なコンピュータ製版システムに対し、強い要望があった。
従来、このコンピュータ製版システムのうち、低コスト及び優れた信頼性を保持すると共に、印刷コストを大きく増すことなくカラー画像を作成可能であるため、インクジェット印刷システムを用いて、印刷版を製造する方法や装置などを提供する提案が数多くなされている。
例えば、インクジェット印刷システムを用いて印刷版を製造する方法として、感光性材料を塗布した印刷原版上にインクジェットヘッドでインクを吐出させることによりマスクパターンを形成後、露光して製造する方法が知られている。この方法では、汎用の版を露光させるフォトマスクの代わりにインクジェット印刷システムを用いて印刷版を製造する必要がある。そのため、印刷版を製造するプロセスは複雑であり、経済性及び環境対応性に劣るという問題が生じる。
また、インクジェット印刷システムを用いて印刷版を製造する方法及び装置は、例えば特許文献1〜4にも開示されている。
特許第3485934号明細書 特開2002−36491号公報 特開2004−66817号公報 特開2004−130780号公報
上記の問題を解決可能な方法の一つとして、特許文献1に開示のように、親水性表面の印刷原版上に、インクジェット印刷システムによって親油性のパターンを形成した後、熱や紫外線などのエネルギー源に暴露することにより印刷版を製造する方法が知られている。しかし、この方法においては、耐久性の良好な印刷版を得るため、インクジェットヘッドから吐出されるインク中に、熱硬化するための材料、紫外線硬化するための各種材料(モノマー、オリゴマー、及びポリマー等)、及び反応性の高い金属錯体などが含まれる。そのため、インクジェットヘッドでの吐出安定性を得ることが困難であることに加え、吐出液滴の飛行曲がり、並びに付着ドットの不均一及び抜け等が発生して、高精細(高解像度)の印刷版を得ることができない。
さらには、上記の問題を解決可能な別の方法として、特許文献2〜4に開示のように、固体又は相変化型のワックス又は樹脂を主成分とするインクを溶融状態でインクジェットヘッドから印刷原版上に吐出してパターン形成することにより印刷版を製造する方法も知られている。しかし、この方法においては、形成された親油性層が厚く盛り上がった状態となるため、印刷版の耐久性に劣るという問題が生じる。
そこで、本発明は、印刷を高解像度で行うことができ、印刷版の耐久性に優れ、かつ、インクの吐出安定性に優れた印刷版の製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、水と、顔料と、樹脂と、高沸点の有機化合物と、中沸点の有機化合物と、を含有し、且つこれらの構成成分の組成比が所定の条件を満たすインクを、インクジェットヘッドから印刷原版上に吐出し付着させることを含む印刷版の製造方法により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
水と、顔料と、樹脂と、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物と、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物と、を含有し、かつ下記式(1)、(2)、及び(3)で表される条件を満たすインクを、インクジェットヘッドから印刷原版上に吐出し付着させる工程を含む、印刷版の製造方法。
5質量%<(C)<25質量% (1)
{(C)+(D)}≧12質量% (2)
0.25≦[{(A)+(B)}/{(C)+(D)}]≦0.5 (3)
(式中、(A)、(B)、(C)、及び(D)はそれぞれ、前記インクの総量に対する前記顔料、前記樹脂、前記1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物、及び前記1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物の含有量(質量%)を表す。)
[2]
下記式(4)で表される条件をさらに満たす、請求項1に記載の印刷版の製造方法。
{(C)/(D)}≧5 (4)
[3]
前記インクを付着させた前記印刷原版を加熱する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の印刷版の製造方法。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びそれに対応するメタクリルを意味する。
本明細書において、「高沸点」とは、1atm相当の沸点が260℃以上であることを意味する。したがって、例えば、1atm(760mmHg)での沸点が260℃以上、3.9×10-2atm(30mmHg)での沸点が150℃以上、又は6.6×10-3atm(5mmHg)での沸点が110℃以上であることを意味する。「中沸点」とは、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下であることを意味する。
また、本明細書において、「耐久性」とは、印刷版を用いてオフセット印刷を行う場合、一度作成した印刷版によってどれだけの枚数の印刷が可能であるかを表す性質をいう。印刷版から用紙へのインクの転写は接触して行われるため、耐久性に劣る印刷版を用いた場合、印刷を続けていくうちに徐々に版の摩耗が進行し、高解像度の画像パターンや小さな文字はクリアな状態が失われていき、やがて判別不能となる。「吐出安定性」とは、ノズルの目詰まりがなく常に安定したインク滴をノズルから吐出させる性質をいう。「経済性」とは、デザインから印刷版の作成、そして印刷までの全ての工程を通じて、ユーザーが費やす金額の高低を表す性質をいう。「環境対応性」とは、デザインから印刷版の作成、そして印刷までの全ての工程を通じて、消費されるエネルギー量や発生する廃棄物量の大小を表す性質をいう。「密着性」とは、印刷原版に対してインク(インクの塗膜)が密着する性質をいう。「水溶性」とは、20℃の水100gに対する溶解度が10g以上である性質を意味する。
[印刷版の製造方法]
本発明の一実施形態は、印刷版の製造方法に係る。当該製造方法においては、所定のインクを、インクジェットヘッドから印刷原版上に吐出し付着させる工程を含む。
上記所定のインクは、水と、顔料と、樹脂と、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物と、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物と、を含有する。加えて、上記所定のインクは、各構成成分の組成が下記の式(1)、(2)、及び(3)で表される条件を満たす。
5質量%<(C)<25質量% (1)
{(C)+(D)}≧12質量% (2)
0.25≦[{(A)+(B)}/{(C)+(D)}]≦0.5 (3)
ここで、式中、(A)、(B)、(C)、及び(D)はそれぞれ、インクの総量に対する顔料、樹脂、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物、及び1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物の含有量(質量%)を表す。
(C)≧25質量%の場合、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物が多いため加熱定着できない。(C)≦5質量%の場合、ノズルの目詰まりが起こり、良好な吐出安定性が得られないという問題が生じる。{(C)+(D)}<12質量%の場合、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物、及び、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物のうち少なくともいずれかが少ないため、インクの吐出安定性が確保できない。[{(A)+(B)}/{(C)+(D)}]<0.25の場合、印刷版の耐久性に問題が生じる。[{(A)+(B)}/{(C)+(D)}]>0.5の場合、印刷版の耐久性に問題が生じ、さらにインクジェットヘッドでの吐出が不安定となりエッジのシャープな文字や画像を形成する印刷版を得ることができない。
また、本実施形態において、下記式(4)をさらに満たすことが好ましい。
{(C)/(D)}≧5 (4)
この場合、ノズル面でインクが固化することを効果的に防止できるため、インクの吐出安定性が一層良好なものとなる。
本実施形態の好適な製造方法は、(1)印刷原版の準備、(2)インクの付着、及び(3)加熱という各工程を含む。まず、(1)印刷原版の準備は、従来公知の方法により行うことができる。ただし、インクとの相性で基材や親水性層に好ましい態様がある。
(1)印刷原版の準備では、例えば親水性表面を有する印刷原版を準備する。この親水性表面とは、水を主成分とする液滴(ドット)が印刷原版上に付着する時に良好に濡れ広がり、水分が蒸発して乾燥が進む過程で液滴が移動することのない印刷原版の表面状態をいう。この印刷原版は、公知のオフセット印刷用の印刷原版であってもよい。基材の表面に対して陽極酸化処理等の直接的な親水化処理を施すことにより親水性表面を得てもよく、基材上に親水性の層(親水性層)を形成して、親水性表面を得てもよい。基材の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼が挙げられる。これらの中でも、寸法安定性が良好であって比較的安価であるため、アルミニウムが好ましい。基材の表面に直接的な親水化処理を施す場合、その親水化の処理方法としては、例えば、電気化学的な陽極酸化処理が挙げられる。
基材上に親水性層を形成する場合、親水性層を構成する親水性材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、ポリビニルホルマール及びその誘導体、ポリビニルアセテート及びその誘導体、ポリビニルアセタール及びその誘導体、エチレン共重合体(EVOH、EVA、EAA、EMAA、EMA、EEA等)等の樹脂、シリカ、アルミナ、及び珪酸などの無機粒子が挙げられる。これらの中では、水系インクとの親和性が良好であるため、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シリカ、アルミナが好ましく、ポリビニルアルコール及びシリカの少なくともいずれかがより好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
親水性層は、上記親水性材料を溶媒などと共に混合して得られる塗液を基材上に塗布し、必要に応じて加熱して溶媒を揮発除去することにより形成される。溶媒としては、特に限定されず、例えば、水、有機化合物(好ましくは水溶性有機化合物)が挙げられ、これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塗布方法としては、特に限定されず、例えば、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーターによる方法が挙げられる。上記塗液には、親水性材料及び溶媒の他に、界面活性剤が含まれてもよい。また、親水性層の厚さは、平滑な親水性面を安定して均一に得られるため、1〜20μmであると好ましい。
(2)インクの付着では、特定のインクを、インクジェットヘッドから印刷原版上に吐出し付着させる。以下、本実施形態で用いられる、水を主成分とする所定のインクの各構成成分について詳細に説明する。
〔(A)顔料〕
インクに含まれる顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。これらの中でも、インクジェットヘッドでの良好な吐出安定性が得られ、かつ印刷原版上に形成した親油性のパターンの視認性が良好であるため、無彩色であるブラックインクとして使用されるカーボンブラックが好ましい。
上記のカーボンブラックの具体例として、以下に限定されないが、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No2200B等(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250等(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700等(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Co.,Ltd.)製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12等(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
これらのカーボンブラックは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機顔料のうち有彩色インク用の有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。これらの中でも、インクジェットヘッドでの吐出安定性が得られ、かつ印刷原版上に形成した親油性のパターンの視認性が良好であるため、キナクリドン系顔料及びフタロシアンニン顔料のうち少なくともいずれかが好ましい。
シアン顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60等、C.I.バットブルー4、60等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはC.I.ピグメントブルー15:3、15:4、及び60からなる群から選択される1種以上である。
マゼンタ顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、C.I.ピグメントバイオレット19が挙げられる。これらの中でも、好ましくはC.I.ピグメントレッド122、202、209、及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される1種以上である。
イエロー顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、119、110、114、128、129、138、150、151、154、155、180、185が挙げられる。これらの中でも、好ましくはC.I.ピグメントイエロー74、109、110、128、及び138からなる群から選択される1種以上である。
オレンジ顔料分散液に使用される顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントオレンジ36もしくは43、又はこれらの混合物である。
グリーン顔料分散液に使用される顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントグリーン7もしくは36、又はこれらの混合物である。
これらの顔料は、従来公知の分散樹脂を用いて樹脂分散して用いてもよく、あるいはオゾン、次亜塩素酸、又は発煙硫酸などにより、顔料表面を酸化又はスルホン化して自己分散顔料として用いてもよい。
上記顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔(B)樹脂〕
インクに含まれる樹脂としては、水分散性が良好であるという観点から、エマルジョン形態の熱可塑性樹脂(以下、「樹脂エマルジョン」ともいう。)又は水溶性の熱可塑性樹脂(以下、「顔料分散剤としての樹脂」ともいう。)が好ましい。
樹脂が非水溶性の場合であっても、上述のとおり水分散性は必要であるため、親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体、即ち樹脂エマルジョンであることが好ましい。熱可塑性樹脂として樹脂エマルジョンを使用する場合、その平均粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、好ましくは150nm程度以下、より好ましくは5nm〜100nm程度である。
なお、本明細書において、平均粒子径は、動的光散乱法を用いた粒度分析計により測定される。具体的にいえば、エマルジョンに純水を加えて100倍に希釈し、ナノトラックUPA−EX150(日機装社(Nikkiso Co., Ltd.)製商品)を用いて測定される50%数平均粒子径を、平均粒子径とする。
熱可塑性樹脂としては、インクジェット記録用インクにおいて従来用いられているものを使用することができる。熱可塑性樹脂の具体例として、以下に限定されないが、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はその共重合体、ポリアクリロニトリル又はその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、及びポリ(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル系重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、及びポリスチレン、並びにそれらの共重合体、並びに石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、及びテルペン樹脂などのポリオレフィン系重合体、ポリ酢酸ビニル又はその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、及びポリビニルエーテルなどの酢酸ビニル系又はビニルアルコール系重合体、ポリ塩化ビニル又はその共重合体、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、及びフッ素ゴムなどの含ハロゲン系重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン又はその共重合体、ポリビニルピリジン、及びポリビニルイミダゾールなどの含窒素ビニル系重合体、ポリブタジエン又はその共重合体、ポリクロロプレン、及びポリイソプレン(ブチルゴム)などのジエン系重合体、並びにその他の開環重合型樹脂、縮合重合型樹脂、及び天然高分子樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂の市販品として、例えば、ハイテックE−7025P、ハイテックE−2213、ハイテックE−9460、ハイテックE−9015、ハイテックE−4A、ハイテックE−5403P、ハイテックE−8237(以上すべて商品名、東邦化学社(TOHO Chemical Industry Co.,Ltd.)製)、AQUACER 507、AQUACER 515、AQUACER 840(以上すべて商品名、ビックケミー・ジャパン社(BYK Japan KK)製)、JONCRYL680(以上すべて商品名、BASF社製)が挙げられる。
熱可塑性樹脂をエマルジョンの状態で得る場合には、所望により界面活性剤とともに、樹脂粒子を水と混合することによって調製することができる。例えば、(メタ)アクリル系樹脂又はスチレン−(メタ)アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルの樹脂又はスチレン−(メタ)アクリル酸エステルの樹脂と、所望により(メタ)アクリル酸樹脂と、界面活性剤と、を水に混合することにより得られる。樹脂と界面活性剤との混合割合は、質量比で通常50:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が、上記範囲に満たない場合にはエマルジョンが形成されにくく、一方、前記範囲を超える場合にはインクの耐水性が低下したり、密着性が悪化したりする傾向にある。
上記の界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例として、ドデシルベンザンスルホン酸ナトリウム、ラウルリル酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩などのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、及びポリオキシエチレンアルキルアミド等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、熱可塑性樹脂のエマルジョンは、重合触媒及び乳化剤を存在させた水中で、上記樹脂の単量体を乳化重合させることによっても得ることができる。乳化重合の際に使用される重合開始剤、乳化剤、及び分子量調整剤は従来公知の方法に準じて使用できる。
重合開始剤としては、通常のラジカル重合に用いられるものと同様のものが用いられ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、過酸化ジブチル、過酢酸、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロキシパーオキシド、及びパラメンタンヒドロキシパーオキシドが挙げられる。重合反応を水中で行う場合には、水溶性の重合開始剤が好ましい。乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムの他、一般にアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、又は両性界面活性剤として用いられているもの、及びこれらの混合物が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
樹脂エマルジョンにおける樹脂と水との割合は、樹脂100質量部に対して、好ましくは60質量部〜400質量部の範囲、より好ましくは100質量部〜200質量部の範囲の水が適当である。
熱可塑性樹脂として樹脂エマルジョンを使用する場合、公知の樹脂エマルジョンを用いることも可能である。例えば特公昭62−1426号公報、特開平3−56573号公報、特開平3−79678号公報、特開平3−160068号公報、又は特開平4−18462号公報などに記載の樹脂エマルジョンをそのまま用いることができる。また、市販の樹脂エマルジョンを利用することも可能であり、例えばマイクロジェルE−1002、E−5002(以上すべて商品名、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント社(Nippon Paint Co., Ltd.)製)、ボンコート4001(商品名、アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業社(DIC Corporation)製)、ボンコート5454(商品名、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業社製)、SAE1014(商品名、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン社(Zeon Corporation)製)、又はサイビノールSK−200(商品名、アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学社(SAIDEN CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD.)製)、ポリゾールAP−4735、AP−3900、AT−2050、AE820(以上すべて商品名、昭和高分子社製)が挙げられる。熱可塑性樹脂は、粒子粉末としてインク中の他の構成成分と混合されてもよいが、樹脂粒子を水媒体に分散させて、樹脂エマルジョンの形態とした後、インクの他の構成成分と混合することが好ましい。インクの長期保存安定性及び吐出安定性を良好なものとするため、本実施形態における樹脂粒子の粒径は、好ましくは5〜400nmの範囲であり、より好ましくは50〜200nmの範囲である。
〔(C)1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物〕
インクに含まれる、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物は、上述のとおり、1atm相当の沸点が260℃以上のもの又は1atm相当の融点が90℃以上のものである。この有機化合物として、以下に限定されないが、例えば、水溶性の有機化合物が好ましく、トリエチレングリコール(沸点287℃)、テトラエチレングリコール(沸点314℃)、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール(沸点273℃)、ポリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール(5mmHg下で沸点178℃)、チオジグリコール(沸点282℃)、グリセリン(沸点290℃)、及びトリメチロールプロパン(30mmHg下で沸点292℃)等の多価アルコール類、並びに尿素(融点132℃)、トリエタノールアミン(沸点361℃)、及びトレハロース(2水和物、沸点97℃)等の糖類が挙げられる。
なお、上記のポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールの重量平均分子量は、200〜2,000であることが好ましい。ここで、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定する。この場合、標準サンプルを用いて較正曲線を求め、その較正曲線を基に重量平均分子量を求める。
上記(C)の有機化合物は、界面活性剤であってもよい。この界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びアセチレンアルコール系界面活性剤が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤の具体例として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(以上すべて商品名、ビックケミー・ジャパン社製)を挙げることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤の好ましい具体例として、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールが挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、サーフィノール104、82、465、485、104PG50及びTG(いずれも商品名、Air Products and Chemicals. Inc.より入手可能)、並びにオルフィンSTG及びオルフィンE1010(以上商品名、日信化学社製)が挙げられる。アセチレンアルコール系界面活性剤の市販品としては、サーフィノール61(商品名、Air Products and Chemicals. Inc.より入手可能)等が挙げられる。
また、上記(C)の有機化合物は、防黴剤、防腐剤、及び防錆剤であってもよい。防黴剤や防腐剤の具体例として、以下に限定されないが、アルキルイソチアゾロン(例えば、メチルイソチアゾロン、オクチルイソチアゾロン等)、クロルアルキルイソチアゾロン、ベンゾイソチアゾロン(例えば、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)、ブロモニトロアルコール、オキサゾリジン系化合物、及びクロルキシレノールが挙げられる。防黴剤や防腐剤の市販品としては、Proxel−XL2(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、Arch Chemicals社製)等が挙げられる。また、防錆剤の具体例として、以下に限定されないが、例えば、ジシクロヘキシルアンモニウムニトラート及びベンゾトリアゾールが挙げられる。
これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物は、通常の環境(例えば25℃、1atm)において、揮発量が極めて低いために、ノズルの目詰まりを抑制することができる。また、当該有機化合物は好ましくは水溶性であることから、水系インクに好適に用いることが可能である。さらに、当該有機化合物がノニオン性の有機化合物であることにより、インク中の分散を破壊することもないため、インクの保存安定性に優れる。
1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
〔(D)1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物〕
インクに含まれる、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物は、上述のとおり、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下のものである。この有機化合物として、以下に限定されないが、例えば、水溶性の有機化合物が好ましく、N−メチルピロリドン(沸点202℃)、2−ピロリドン(沸点245℃)、ジメチルスルホキシド(沸点189℃)、乳酸メチル(沸点145℃)、乳酸エチル(沸点155℃)、乳酸イソプロピル(沸点168℃)、乳酸ブチル(沸点188℃)、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点124℃)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点145℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点194℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点176℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点120℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点188℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点171℃)、1,4−ジオキサン(沸点101℃)、エチレングリコール(沸点197℃)、ジエチレングリコール(沸点244℃)、プロピレングリコール(沸点188℃)、ジプロピレングリコール(沸点232℃)、1,3−プロパンジオール(沸点212℃)、1,4−ブタンジオール(沸点230℃)、ヘキシレングリコール(沸点198℃)、n−ブタノール(沸点118℃)、1,2−ヘキサンジオール(沸点224℃)、1,2−ペンタンジオール(沸点206℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点116℃)、及びジエチレングリコールモノプロピルエーテル(沸点153℃)が挙げられる。
また、上記(D)の有機化合物は、界面活性剤、防黴剤、防腐剤、及び防錆剤であってもよい。
1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
〔水〕
水としては、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水又は超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を紫外線照射又は過酸化水素添加などにより滅菌処理した水は、長期間に亘りカビやバクテリアの発生を抑制することができるので好ましい。
本実施形態におけるインクは、上述の各構成成分の他、界面活性剤及びその他の添加剤を含有してもよい。
〔その他の構成成分〕
その他の構成成分(添加剤)として、以下に限定されないが、例えば酸化防止剤、増粘剤、糖類、pH調整剤、及び表面張力調整剤が挙げられる。
以上のように、本実施形態は、インクジェット印刷システムを用いて、精細さ(解像度)及び耐久性に優れるオフセット印刷用の版を製造するために、インクジェットヘッドから印刷原版上に所定のインクを吐出させるものである。したがって、本実施形態によれば、経済性及び環境対応性に優れるオフセット印刷用の版を得ることが出来る。
さらに、本実施形態においては、印刷原版との優れた定着性が得られるため、(3)上記所定のインクを付着させた印刷原版を加熱する工程をさらに含むことが好ましい。その際の加熱温度は、印刷原版との優れた定着性が得られるため、40〜150℃が好ましい。
このように、本実施形態によれば、印刷を高解像度で行うことができ、印刷版の耐久性に優れ、かつ、インクの吐出安定性に優れた印刷版の製造方法を提供することができる。より具体的にいえば、本実施形態におけるインクについては、インクジェット方式による吐出安定性に優れ、本実施形態における印刷版については、150LPI以上の高解像度のオフセット印刷が実現され、かつ、3,000枚程度の連続印刷に耐え得る耐久性が得られる。
本実施形態における印刷版は、上述のようにして得られる以外は、従来と同様の構成を有していればよい。また、本実施形態におけるオフセット印刷装置は、本実施形態による印刷版を備える以外は、従来と同様の構成を有していればよい。本実施形態における印刷版及びその印刷版を備えるオフセット印刷装置によると、150LPI以上の高解像度のオフセット印刷が実現され、かつ、3,000枚程度の連続印刷に耐え得る耐久性が得られる。
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[印刷原版の作製]
〔印刷原版1〕
陽極酸化処理(電解液:希硫酸、温度:20℃、電圧:15V、時間:20分)を施したアルミニウム基材(厚さ100μm)の表面に、下記の各構成成分を配合して調製した塗液を水平式ロールコーターによって塗布した後、この基材を120℃の温風加熱炉で乾燥させることにより5μm厚の平滑な親水性層を形成し、印刷原版1を作製した。
・JP−20(ポリビニルアルコール、ケン化度約88%モル%、日本酢ビ・ポバール社(JAPAN VAM & POVAL CO.,LTD.)製):10質量%
・AD−2(エチレン・酢酸ビニル共重合体、不揮発分55%、昭和高分子社(SHOWA HIGHPOLYMER CO.,LTD.)製):30質量%
・BYK−349(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン製):1質量%
・エチレングリコール:30質量%
・純水(イオン交換水):残量
〔印刷原版2〕
陽極酸化処理(条件は印刷原版1におけるものと同様)を施したアルミニウム基材(厚さ100μm)の表面に、下記の各成分を配合して調製した塗液を水平式ロールコーターによって塗布した後、この基材を120℃の温風加熱炉で乾燥させることにより5μm厚の平滑な親水性層を形成し、印刷原版2を作製した。
・スノーテックスC(シリカ粒子、有効成分20%、日産化学工業社(Nissan Chemical Industries, Ltd.)製):30質量%
・ポリビニルピロリドン K−85(ポリビニルピロリドン、日本触媒社(Nippon Shokubai Co., Ltd.)製):10質量%
・ポリゾールAP5051(スチレン−アクリル系樹脂のエマルジョン、不揮発分50%、昭和高分子社製):30質量%
・純水(イオン交換水):残量
〔印刷原版3〕
希硫酸を電解液とした陽極酸化法(温度:20℃、電圧:15V、時間:60分)により、厚さ120μmのアルミニウム基材の表面を親水化し、印刷原版3を作製した。
[水を主成分とするインクの調製]
〔インク1〕
2.5質量部の1,2−ヘキサンジオール、7質量部のグリセリン、0.8質量部のBYK−348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン製)、及び30質量部の純水(イオン交換水)を混合し、常温で20分間攪拌して予備混合液を得た。次に、顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)の添加量を、樹脂成分として1.6質量部となるようにJONCRYL680(スチレン−アクリル系樹脂、分子量4,900、酸価215、BASF社製)をこの予備混合液に添加し、40℃で1時間攪拌し、混合液Iを調製した。
得られた混合液Iに、5質量部のマゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド 202及びピグメントバイオレット 19の混晶顔料、BASF社製)を添加して混合液IIを得、卓上サンドミル(林商店(Hayashi Shoten)社製)中で、得られた混合液IIの1.5倍質量のジルコニアガラスビーズ(直径1.5mm)とともに、2,160rpmで2時間攪拌し分散した。分散後、0.1mm径のSUSメッシュフィルターにてろ過し、分散液Iを調製した。
調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、トレハロース(林原商事社(HAYASHIBARA SHOJI,INC.)製)、Proxel−XL2(防腐剤、Arch Chemicals社製)、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得た。攪拌後、分散液IIを5μm径のメンブランフィルターにてろ過し、表1に組成を示すインク1を調製した。
〔インク2〕
混合液I調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)の添加量を、樹脂成分として1.2質量部に変更し、分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を5質量部のイエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー 74、大日精化工業社(Dainichiseika Color & Chemicals Mfg.Co.,Ltd.)製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、トレハロース、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク2を調製した。
〔インク3〕
分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を4質量部のシアン顔料(C.I.ピグメントブルー 15:3、DIC社製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、ポリゾールAP−4735(アクリル系樹脂エマルジョン、有効成分50%、昭和高分子社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク3を調製した。
〔インク4〕
混合液I調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)の添加量を、樹脂成分として1.4質量部に変更し、分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を3質量部のオレンジ顔料(C.I.ピグメントオレンジ 43、大日精化工業社製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、ポリゾールAP−3900(アクリル・シリコーン樹脂エマルジョン、有効成分50%、昭和高分子社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク4を調製した。
〔インク5〕
混合液I調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)の添加量を、樹脂成分として1.7質量部に変更し、分散液I調製時に混合液Iに添加するマゼンタ顔料の種類をC.I.ピグメントバイオレット 19(BASF社製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、ポリゾールAT−2050(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、有効成分40%、昭和高分子社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク5を調製した。
〔インク6〕
混合液I調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)の添加量を、樹脂成分として1.7質量部に変更し、分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を2質量部のカーボンブラック(MA−100、三菱化学社製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、トレハロース、ポリゾールAE820(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、有効成分45%、昭和高分子社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク6を調整した。
〔インク7〕
インク1で得られた分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、トレハロー
ス、AE140(株式会社イーテック製、カルボキシ変性アクリル樹脂エマルジョン、有効成分35%、イーテック社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク7を調整した。
〔インク8〕
予備混合液に用いるグリセリンを2質量部に変更し、混合液調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)を、樹脂成分として1.6質量部となるようにJONCRYL586(スチレン−アクリル系樹脂、分子量4,600、酸価108、BASF社製)に変更し、た。分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を4質量部のシアン顔
料(C.I.ピグメントブルー 15:3、DIC社製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、1,2−ヘキサンジオール、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク8を調製した。
〔インク9〕
予備混合液に用いる7質量部のグリセリンを、2質量部の2−ピロリドンと5質量部のグリセリンに変更し、混合液調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)を、樹脂成分として1.5質量部となるようにJONCRYL611(スチレン−アクリル系樹脂、分子量8,100、酸化53、BASF社製)に変更した。分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を5質量部のイエロー顔料(大日精化工業社製C.I.No.P.Y.180)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、トリエチレングリコール、2586(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、有効成分45%、日信化学工業社製)、サーフィノール465(アセチレングリコール系界面活性剤、日信化学工業社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク9を調製した。
〔インク10〕
予備混合液に用いる7質量部のグリセリンを、2質量部の2−ピロリドンと9質量部のグリセリンに変更し、0.8質量部のBYK−348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン製)を1質量部のサーフィノール465に変更した。混合液調製時の顔料分散剤としての樹脂(分散剤樹脂)を、樹脂成分として1.5質量部となるようにJONCRYL690(スチレン−アクリル系樹脂、分子量16,500、酸化240、BASF社製)に変更した。分散液I調製時に混合液Iに添加する5質量部のマゼンタ顔料を0.5質量部のカーボンブラック(MA−100、三菱化学社製)に変更し、かつ、調製された分散液Iに、ビニブラン2580(アクリル系樹脂エマルジョン、有効成分45%、日信化学工業社製)、Proxel−XL2、及び純水(イオン交換水)を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌して分散液IIを得ることに変更した点以外は、インク1の調製と同様にして、表1に組成を示すインク10を調製した。
Figure 2012051293
また、上記で調製したインク1〜10に含まれる各構成成分の含有量の関係を下記表2に示す。
Figure 2012051293
[インクのインクジェットヘッド吐出準備]
印刷版を作製するための実験は、PX−7550(インクジェットプリンタ、セイコーエプソン社(Seiko Epson Corporation)製)を用いて行ったが、本実験は本発明を限定するものではない。
マットブラックのインクカートリッジに上記のインク1〜10を入れて準備し、各々プリンタに装着してインクジェットヘッドへの充填動作を行った。その後、ヘッドから吐出することを確認して印刷準備を行った。
〔吐出安定性の評価〕
印刷版を作製するため、温度25℃及び相対湿度40%RHの環境下において、インクジェットヘッドからの吐出を連続して行った。吐出条件は、駆動周波数を50kHzとし、1440dpi×1440dpiの解像度において100%dutyとした(いわゆるベタ印刷)。ここで、「duty」とは、下式で算出される値である。
duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実記録ドット数」は単位面積当たりの実記録ドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
その際の吐出安定性を評価した。評価基準は下記のとおりである。
○ :ドット抜け又は飛行曲がりが1時間を経過しても発生しなかった。
△〜○:ドット抜け又は飛行曲がりが1時間以内に発生したが、クリーニング動作で回復した。
△ :ドット抜け又は飛行曲がりが30分以内に発生したが、クリーニング動作で回復した。
× :ドット抜け又は飛行曲がりが30分以内に発生し、クリーニング動作を行っても回復しなかった。
[印刷版の作製]
菊四裁サイズの各印刷原版1〜3を用いて、ヘッドのピエゾ素子駆動電圧波形を変化させて5ng〜15ngのインク滴を適宜質量調整し、印刷用のソフトウェアプログラムによって2,880dpi×1,440dpiの解像度で文字及び画像のパターンを印刷するようインク滴をヘッドから吐出し印刷原版に付着させ、印刷後120℃で大気雰囲気下、10分間加熱処理を行い、印刷版を作製した。なお、上記文字には5ポイントの全角ひらがな(フォント:MS明朝)を使用した。
作製された印刷版によるオフセット印刷評価を行った。具体的には、ROLAND 50(枚葉オフセット印刷機、manroland社製)に、作製された印刷版をセットして、OKトップコート+(坪量84.9g/m2、菊版サイズ;636mm×939mm)に印刷を行った。
〔印刷の解像度評価〕
上記印刷版に含まれるパターンのうち、最も解像度を必要とするのは文字パターンであるため、評価基準は下記のとおりとした。
○:5ポイント以下の文字も明瞭に判読可能であった。
×:5ポイント以下の文字が判読不能であった。
〔印刷版の耐久性評価〕
上記印刷版に含まれるパターンのうち、最も耐久性を必要とするのは文字パターンであるため、評価基準は下記のとおりとした。
○:5ポイント以下の文字も明瞭に判読可能な状態が2,000枚以上持続した。
×:5ポイント以下の文字も明瞭に判読可能な状態が2,000枚に満たなかった。
評価結果を下記表3に示す。
Figure 2012051293
表3より、本発明の実施例に相当するインク1〜3、9、及び10は、本発明の比較例に相当するインク4〜8と比較して、印刷を高解像度で行うことができ、印刷版の耐久性に優れ、かつ、インクの吐出安定性に優れることが明らかとなった。
なお、インク7及び8において「加熱定着しない」とは、印刷版を作製することができなかったことを意味する。

Claims (3)

  1. 水と、顔料と、樹脂と、1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物と、1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物と、
    を含有し、かつ下記式(1)、(2)、及び(3)で表される条件を満たすインクを、インクジェットヘッドから印刷原版上に吐出し付着させる工程を含む、印刷版の製造方法。
    5質量%<(C)<25質量% (1)
    {(C)+(D)}≧12質量% (2)
    0.25≦[{(A)+(B)}/{(C)+(D)}]≦0.5 (3)
    (式中、(A)、(B)、(C)、及び(D)はそれぞれ、前記インクの総量に対する前記顔料、前記樹脂、前記1atm相当の沸点が260℃以上であるか又は1atm相当の融点が90℃以上である有機化合物、及び前記1atm相当の沸点が100℃以上250℃以下である有機化合物の含有量(質量%)を表す。)
  2. 下記式(4)で表される条件をさらに満たす、請求項1に記載の印刷版の製造方法。
    {(C)/(D)}≧5 (4)
  3. 前記インクを付着させた前記印刷原版を加熱する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の印刷版の製造方法。
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