以下、本発明を適用した広告情報配信システムの一実施の形態について説明する。
(実施例1)
図1は、本発明に係る広告情報配信システムの一例を示すシステム構成図である。本広告情報配信システムは、広告情報データベース111を備えたホストシステム14と、各地に設置されるアクセスポイント12と、ホストシステム14から広告データを受信する複数の移動端末装置11a,11b,11cとを備える。移動端末装置11a,11b,11cとアクセスポイント12とは、通信環境を無償利用できる無線通信(Bluetooth通信や赤外線通信)で接続される。10はアクセスポイント12から通信可能なエリアを示す。アクセスポイント12はネットワーク13と接続されており、このネットワーク13を通じてホストシステム14と接続されている。従って、移動携帯端末11a,11b,11cとホストシステム14とは、アクセスポイント12に至る無線通信及びネットワーク13を通じて相互に接続されていることになる。
ホストシステム14は、広告情報データベース111の他に、アクセスポイント12を管理するアクセスポイント管理データベース112、広告情報をどのアクセスポイントに配信するかを管理する広告情報配信管理データベース113、配信した広告情報の履歴を管理する広告情報配信履歴データベース114、広告主の情報を管理する広告主管理データベース115、及び、アクセスポイント設置場所をグループ化して管理するためのアクセスポイント所属グループ管理データベース116を備える。
また、ホストシステム14は、広告情報データベース111、アクセスポイント管理データベース112、広告情報配信管理データベース113、広告情報配信履歴データベース114、広告主管理データベース115、及びアクセスポイント所属グループ管理データベース116を検索する検索処理部16、検索処理部16にて取得したデータを移動端末装置11a,11b,11cが処理できるようにデータを加工するデータ加工部17、アクセスポイント12から広告データ配信要求を受理し、移動端末装置11a,11b,11cに対してネットワーク13を経由して広告データを送信する送受信部18、並びに、移動端末装置11a,11b,11cからのDB更新要求やホスト端末110からのDB変更要求を処理するためのDB更新部15を備えている。
また、ホストシステム14は、内部ネットワーク19を通じてホスト端末110に接続されている。内部ネットワーク19は、ホストシステム14とホスト端末110とを結ぶネットワークであり、公衆回線網と接続しない。ホスト端末110は、内部ネットワーク19を介してホストシステム14にアクセスし、広告情報データベース111、アクセスポイント管理データベース112、広告情報配信管理データベース113、広告主管理データベース115、及びアクセスポイント所属グループ管理データベース116へのデータ登録、変更、及び削除をするとともに、広告情報配信履歴データベース114から履歴情報の取得もできるように構成されている。
ネットワーク13は、公衆回線網と専用線のどちらも利用可能であり、各地に設定されているアクセスポイント12と接続するためのネットワークである。
図2は、広告情報データベース111に格納される広告データの構成を示す。広告データは、データコード21、タイトル22、配信開始日時23、配信終了日時24、データ所有者コード25、対象性別26、対象年齢27、対象職業28、キーワード29、及び、データ(広告データ)210で構成され、広告情報を管理するために利用される。データコード21は、当該広告データを特定するコードである。例えば、広告情報データベース111に広告データを登録する場合、図2に示すように、データコード21に「D001」、タイトル22に「家電セールのお知らせ」、配信開始日時23に「2010/4/1 0:00」、配信終了日時24に「2010/4/30 21:00」、データ所有者コード25に「K001」、対象性別26に「男性・女性」、対象年齢27に「20才〜40才」、対象職業28に「会社員・自営業」、キーワード29に「テレビ、安い」、データ(広告データ)210に広告情報の詳細情報というようにデータを登録する。
図3は、アクセスポイント管理データベース112に格納されるアクセスポイント管理データの構成を示す。アクセスポイント管理データは、アクセスポイントコード31、所属グループコード32、及び、設置場所33で構成され、アクセスポイント12を管理するために利用される。アクセスポイントコード31は、当該アクセスポイントを特定するコードである。所属グループコード32は、例えば東京都品川区東品川に複数のアクセスポイント12が設置されている場合、それらをひとつのグループとして扱えるようにするために利用する。例えばアクセスポイント管理データベース112に登録する場合、図3に示すように、アクセスポイントコード31に「A001」、所属グループコード32に「G001」、設置場所33に「品川シーサイド駅」のように登録する。
図4は、アクセスポイント所属グループ管理データベース116に格納されるアクセスポイント所属グループ管理データの構成を示す。アクセスポイント所属グループ管理データは、所属グループコード41と地域42で構成される。所属グループコード41は、グループを特定するコードである。アクセスポイント所属グループ管理データは、所属グループコードで特定されるグループがどの地域に割り当てられているのかを管理するために利用する。例えばアクセスポイント所属グループ管理データベース116に登録する場合、図4に示すように、所属グループコード41に「G001」、地域名42に「東京都品川区東品川」のように登録する。
図5は、広告情報配信管理データベース113に格納される広告情報配信管理データの構成を示す。広告情報配信管理データは、所属グループコード51及びデータコード52で構成される。ホストシステム14は、アクセスポイント12から広告データ配信要求を受けたとき、広告情報配信管理データベース113とアクセスポイント管理データベース112を参照し、配信要求のあったアクセスポイント12に対して、どの広告データを配信するかを決定する。例えば広告情報配信管理データベース113に登録する場合、図5に示すように、所属グループコードに51「G001」、データコード52に「D001」のように登録する。
図6は、広告主管理データベース115に格納される広告主管理データの構成を示す。広告主管理データは、広告主コード61、広告主名62、所在地63、電話番号64、及びメールアドレス65で構成され、広告主に関する情報を管理するために利用する。例えば広告主管理データベースに登録する場合、図6に示すように、広告主コード61に「K001」、広告主名62に「○○株式会社」、所在地63に「東京都品川区1-1-1」、電話番号64に「03-1234-5678」、メールアドレス65に「a00001@domain.co.jp」のように登録する。
図7は、広告情報配信履歴データベース114に格納される広告情報配信履歴データの構成を示す。広告情報配信履歴データは、アクセスポイントコード71、データコード72、及び配信日時73で構成される。広告情報配信履歴データベース114は、移動端末装置11a,11b,11cに配信された広告データのなかで移動端末装置11a,11b,11cが抽出した広告データのデータコードを登録するデータベースであり、どのアクセスポイント12でどの広告データが何時に移動端末装置で抽出されたかを把握するために利用する。例えば広告情報配信履歴データベースに登録されるデータは、図7に図示したようなものとなる。
図8は、移動端末装置11a,11b,11cの構成を示した図である。外部記憶装置81は、移動端末装置所有者の個人情報や、興味ある分野の情報、及び広告データを保存する記憶装置である。広告データ格納部84は、ホストシステム14より受信した広告データから移動端末装置所有者の興味のある分野に関する広告データを保存する。送受信部85は、アクセスポイント12を通してホストシステム14から広告データを受信し、また、アクセスポイント12を通してホストシステム14へ移動端末装置所有者の興味のある分野に関する情報に合致した広告データの情報を送信する。広告データ表示処理部82は、ホストシステム14から送られた広告データを表示させるための処理を行う。また、広告データ表示処理部82は、ホストシステム14から受信した広告データの中から外部記憶装置81に保存されている移動端末装置所有者の興味ある分野に関する広告データを抽出する処理も行う。表示部83は、広告データ表示処理部82で処理されたデータを移動端末装置11a,11b,11cに表示させる処理を行う。入力部86は、移動端末装置所有者の興味ある分野の情報を登録する処理を行う。
以下、以上のように構成された広告情報配信システムの動作を説明する。
図9は、移動端末装置11a,11b,11cにおける処理のフローチャートである。移動端末装置11a,11b,11cでは、アプリケーション起動(ステップ91)時に、外部記憶装置81に当該移動端末装置所有者の興味のある分野に関する情報が保存されているかどうかを確認する(ステップ92)。移動端末装置所有者の興味のある分野に関する情報が保存されていない場合、移動端末装置所有者の興味のある分野に関する情報を入力させる設定入力画面を表示する(ステップ95)。外部記憶装置81に移動端末装置所有者の興味のある分野に関する情報が保存されている場合、メニュー画面を表示する(ステップ93)。
図10は、ステップ93で移動端末装置に表示されるメニュー画面の例を示す。ユーザは、このメニュー画面によって、「広告受信」1001か「保存広告表示」1002か「設定」1003か「終了」1004のいずれかを選択する。
図10のメニュー画面で設定1003が選択された場合(ステップ94)、移動端末装置所有者の個人情報と興味のある分野に関する情報を入力する画面を表示する(ステップ95)。
移動端末装置所有者の個人情報とは、例えば移動端末装置所有者の性別、年齢、職業などの情報を指し、それらの情報を画面上で入力させる。また移動端末装置所有者の興味のある分野に関する情報を入力させる際は、例えば移動端末装置所有者に興味ある分野に対する複数のキーワードを入力させ、入力結果から移動端末装置所有者の興味ある分野を特定する方法を用いる。図11は、個人情報とともに、移動端末装置所有者の興味ある分野を示す複数キーワードを入力させる画面の例である。また、移動端末装置所有者がアンケートに回答し、アンケート回答結果から移動端末装置所有者の興味のある分野を特定する方法を用いてもよい。この場合、図12のようにアンケート内容の表示及び回答入力画面を表示し、所有者に回答を入力させることにより所有者の興味のある分野を特定する。
ステップ95の設定入力後、各項目が入力されているかどうか確認(ステップ96)し、必要な項目が入力されている場合は、入力内容を外部記憶装置81に保存(ステップ97)し、メニュー画面の表示に戻る(ステップ93)。入力項目に漏れがある場合は、ステップ95に戻って、設定入力画面により未入力の項目を入力させる。
図10のメニュー画面で広告受信1001が選択された場合(ステップ98)、広告データ格納部84を初期化し、アクセスポイント12からの通信接続を受け付ける状態に移る(ステップ99)。アクセスポイント12からの通信接続要求を受信したか否かを判定(ステップ910)し、通信接続要求を受信していない場合は、通信接続要求待ち状態(ステップ99)へ戻る。通信接続要求を受信した場合、移動端末装置11a,11b,11cとアクセスポイント12との通信回線を確立し、アクセスポイント12に対してデータ配信要求を送受信部85から送信する(ステップ911)。
データ配信要求の送信後、移動端末装置11a,11b,11cは、ホストシステム14からアクセスポイント12及びネットワーク13を経由して送受信部85にて広告データを受信する(ステップ912)。受信した広告データの中に含まれるキーワードと、外部記憶装置81に保存されている移動端末装置所有者の興味のある分野のキーワードとを比較し、合致する広告データを抽出して広告データ格納部84へ保存する(ステップ913)。
抽出した広告データの件数、すなわち移動端末装置所有者の興味のある分野のキーワードに合致した広告データの件数を確認(ステップ914)し、合致する広告データが0件の場合は、通信接続待ち状態(ステップ99)へ戻る。合致する広告データが1件以上あった場合は、移動端末装置所有者の興味のある分野のキーワードに合致した広告データの情報(データコード)を、移動端末装置11a,11b,11cからアクセスポイント12及びネットワーク13を経由してホストシステム14へ送信する(ステップ915)。データ送信後、移動端末装置11a,11b,11cは、広告データ一覧画面を表示し、さらに所定の音や振動を発生させて移動端末装置所有者へ通知する(ステップ916)。
図10のメニュー画面で保存広告表示1002が選択された場合(ステップ917)、外部記憶装置81に広告データが保存されているか否かを確認(ステップ918)し、保存データが存在しない場合は、保存データが存在しない旨のメッセージを画面に表示した後、メニュー画面の表示に戻る(ステップ93)。外部記憶装置81に保存データが存在する場合は、その保存データを広告データ格納部84へロードし(ステップ919)、広告データ一覧画面を表示させる(ステップ916)。
図10のメニュー画面で終了1004が選択された場合(ステップ920)、アプリケーションを終了する(ステップ921)。
図13は、図9のステップ916の広告データ一覧表示処理のフローチャートを示す図である。広告データ格納部84から広告データを読み込み、広告データ一覧画面を表示する(ステップ1301)。図14に、広告データ一覧画面の例を示す。広告データ毎に、チェックボックス1401、広告タイトル1402、及び広告主が表示されている。チェックボックス1401は、広告データ格納部84に一時保存されている広告データのうち、外部記憶装置81に保存する広告データを指示するために利用する。図14の画面で、ユーザは任意に各チェックボックス1401にチェックを入れたり外したり(オン/オフ)することができるが、図13のフローでは、そのチェックボックスのオン/オフ処理については省略した。
次に、図14の一覧画面で、「メニュー」1403、「広告タイトル」1402、または「保存」1404のいずれが選択されたかを判定する。
メニュー1403が選択された場合(ステップ1302)、広告データ格納部84に一時保存されている広告データのうち外部記憶装置81に保存されていない広告データは破棄されることをユーザに確認させるために、「保存していないデータは破棄されます。メニューに戻ってよろしいですか?」のメッセージを表示し(ステップ1303)、「はい」が選択された場合は、メニュー画面の表示に戻る(ステップ1304)。「いいえ」が選択された場合は、メニュー画面を表示させる処理を中止し、広告データ一覧画面に戻る(ステップ1301)。
図14の広告データ一覧画面で広告タイトル1402が選択された場合(ステップ1305)、選択された広告タイトルの広告データのデータコードを取得し(ステップ1306)、その広告データの詳細を表示する処理へ移る(ステップ1307)。
図14の広告データ一覧画面で保存1404が選択された場合(ステップ1308)、画面上のチェックボックス1401のうちONになっているものがあるかどうか確認(ステップ1309)し、チェックボックスがONとなっている広告データがあれば、それらの広告データを外部記憶装置81に保存する(ステップ1310)。チェックボックスがONとなっている広告データがない場合、「広告データが選択されていないため、保存できません。」等のメッセージを表示し、保存処理を中止し、広告データ一覧画面に戻る(ステップ1301)。
図15は、図13のステップ1307の広告データ詳細表示処理のフローチャートを示す図である。詳細表示では、図14の広告データ一覧画面で選択された広告タイトルの広告データの詳細情報を広告データ格納部84から取得(ステップ1501)し、図16のように移動端末装置11a,11b,11cに広告データ詳細画面を表示する(ステップ1502)。移動端末装置所有者は、この画面のメモ入力欄1602に、当該広告に関するメモを必要に応じて入力することができる。
図16の画面で保存1603が選択された場合(ステップ1503)、現在表示している広告データ及び該広告データに関連付けてメモ入力欄1602に入力されたデータを外部記憶装置81へ保存し(ステップ1504)、ステップ1502に戻る。また、一覧1601が選択された場合(ステップ1505)、メモ入力欄1602にデータが入力されているときは、そのデータを当該広告データに関連付けて広告データ格納部84に保存し、図14の広告データ一覧画面へ戻る(ステップ1506)。
図17は、アクセスポイント12における処理のフローチャートを示す図である。アクセスポイント12は、自アクセスポイントを一意に識別する識別子(アクセスポイントコード)を読み込み、無線通信が行えるように準備する初期化処理(ステップ1701)を行った後、自アクセスポイントの通信可能エリア10内に存在する移動端末装置を検索(探索)する処理を行う(ステップ1702)。移動端末装置11a,11b,11cのようにアクセスポイント12周辺に存 在する場合は(ステップ1703)、それらの移動端末装置に対し、データ配信処理を開始する(ステップ1704)。いずれの移動端末装置もアクセスポイント12周辺に存在しない場合は、再び移動端末装置の検索処理に戻る(ステップ1702)。なお、ステップ1704のデータ配信処理は、移動端末装置毎のスレッド処理で行われる。従って、ステップ1702の検索で複数の移動端末装置が発見された場合は、マルチスレッド処理によってそれら複数の移動端末装置の各々に対してデータ配信処理を同時に行うことができる。
データ配信処理では、検索された移動端末装置11a,11b,11cに対して通信接続要求を送信し、それらの移動端末装置11a,11b,11cとの無線通信を確立する(ステップ1705)。通信確立後、移動端末装置11a,11b,11cからのデータ配信要求を受信する(ステップ1706)。データ配信要求受信後、アクセスポイント12は、ホストシステム14に対して自アクセスポイント12に設定されているアクセスポイント毎にユニークな識別子であるアクセスポイントコードをホストシステム14に送信する(ステップ1707)。ホストシステム14は、アクセスポイント12から受信した識別子をキーにして広告情報データベース111から広告データを抽出し、アクセスポイント12へ送信する(図18で後述する)。アクセスポイント12は、ホストシステム14から広告データを受信し(ステップ1708)、アクセスポイント12から移動携帯端末11a,11b,11cへ広告データを送信する(ステップ1709)。
移動端末装置11a,11b,11cへのデータ送信後、アクセスポイント12は、移動端末装置11a,11b,11cから送信される移動端末装置所有者の興味のある分野のキーワードに合致した広告データに関する情報を受信し、受信したデータをホストシステム14に送信する(ステップ1710)。その後、移動端末装置11a,11b,11cとの無線通信を切断(ステップ1711)し、データ配信処理を終了する。
図18は、ホストシステム14における処理のフローチャートを示す図である。ホストシステム14は、データベース起動やアプリケーションサーバ起動等の初期化処理(ステップ1801)を行った後、アクセスポイント12からのデータ配信要求を待ち、データ配信要求を受理したか否かを判断する(ステップ1802)。アクセスポイント12からのデータ配信要求を受理した場合、データ配信処理(ステップ1803)を行う。データ配信要求を受理していない場合はアクセスポイント12からのデータ配信要求待ちとなる。なお、ステップ1803のデータ配信処理は、アクセスポイント毎のスレッド処理で行われる。従って、複数のアクセスポイントに対してデータ配信処理を行う場合、マルチスレッド処理によってそれら複数のアクセスポイントの各々に対してデータ配信処理を同時に行うことができる。
データ配信処理では、アクセスポイント12から送信されてきた当該アクセスポイントの識別子であるアクセスポイントコードを取得(ステップ1804)し、そのアクセスポイントコードを用いてデータベースを検索する(ステップ1805)。データベース検索の際は、まずアクセスポイント管理データベース112からデータ配信要求のあったアクセスポイント12の所属グループコード32を抽出し、広告情報配信管理データベース113からその所属グループコードに対応するデータコード52を取得し、広告情報データベース111からそのデータコードの広告データ(その所属グループのアクセスポイントに対して配信すべき広告データ)を取得する。広告データを取得する際は、広告主管理データベース115から広告主に関する情報も合わせて抽出する。
広告情報データベース111から広告データを取得した後、移動端末装置11a,11b,11cでのデータ処理が行えるようにデータを加工する(ステップ1806)。例えば、データベースから抽出したデータをXMLデータへ変換するというような処理である。加工されたデータは、アクセスポイント12を通して移動端末装置11a,11b,11cへ送信する(ステップ1807)。
移動端末装置11a,11b,11cへの広告データ送信後、移動携帯端末11a,11b,11cで移動端末装置所有者の興味のある分野のキーワードと合致した広告データの情報が移動端末装置11a,11b,11cからアクセスポイント12を経由してホストシステム14へ送信されるので、ホストシステム14は送信されたデータを受信する(ステップ1808)。ホストシステム14は、受信した広告データ情報(データコード)、アクセスポイント識別子(アクセスポイントコード)、及び広告データ配信時刻を広告情報配信履歴データベース114に登録(ステップ1809)し、データ配信処理を終了する。
(実施例2)
図19は、本発明の第2の実施形態の広告情報配信システムのシステム構成図である。このシステムは、実施例1に示したシステムをデジタルサイネージ(電子看板)システムに取り入れたものである。
本広告情報配信システムは、ディスプレイ1903上に表示されている広告に関連する広告情報を、移動携帯端末1901a,1901bに配信して表示させるシステムである。本広告情報配信システムは、広告情報データベース1926を備えたホストシステム1917と、各地に設置されるプレーヤ1904と、ホストシステム1917から広告データを受信する複数の移動端末装置1901a,1901bとを備える。移動端末装置1901a,1901bは、無線通信(Bluetooth通信や赤外線通信)によってプレーヤ1904と接続されている。1902はプレーヤ1904から通信可能なエリアを示す。プレーヤ1904とホストシステム1917は、ネットワーク1916を通じて接続されている。従って、移動端末装置1901a,1901bは、プレーヤ1904及びネットワーク1916を介してホストシステム1917に接続されていることとなる。
ホストシステム1917は、プレーヤ1904に配信する広告情報を格納する広告情報データベース1926の他に、ディスプレイ1903に表示する広告情報を格納するコンテンツデータベース1923、プレーヤ1904がディスプレイ1903に送るコンテンツのスケジュールを管理するスケジュールデータベース1924、広告主の情報を管理する広告主管理データベース1925、プレーヤ1904を管理するプレーヤ管理データベース1927、プレーヤの設置場所をグループ化して管理するためのプレーヤ所属グループ管理データベース1928、広告情報をグループ化して管理するために利用する広告情報グループ管理データベース1929、及び、配信した広告情報の履歴を管理する広告情報配信履歴データベース1930を備える。
またホストシステム1917は、コンテンツデータベース1923、スケジュールデータベース1924、広告主管理データベース1925、広告情報データベース1926、プレーヤ管理データベース1927、プレーヤ所属グループ管理データベース1928、広告情報グループ管理データベース1929、及び、広告情報配信履歴データベース1930を検索する検索処理部1919、検索処理部1919で取得したデータをネットワーク1916を通じてプレーヤ1904へ送信する送受信部1920、及び、プレーヤ1904から受信する広告情報の配信履歴を広告情報配信履歴データベース1930に登録するDB変更要求や操作端末1922からコンテンツデータベース1923、スケジュールデータベース1924、広告主管理データベース1925、広告情報データベース1926、プレーヤ管理データベース1927、プレーヤ所属グループ管理データベース1928、広告情報グループ管理データベース1929、及び、広告情報配信履歴データベース1930に対するDB変更要求を処理するためのDB更新部1918を備えている。
また、ホストシステム1917は、内部ネットワーク1921を通じて操作端末1922に接続されている。内部ネットワーク1921は、ネットワーク1916と接続しないホストシステム1917と操作端末1922を結ぶネットワークである。操作端末1922は、内部ネットワーク1921を介してホストシステム1917にアクセスし、コンテンツデータベース1923、スケジュールデータベース1924、広告主管理データベース1925、広告情報データベース1926、プレーヤ管理データベース1927、プレーヤ所属グループ管理データベース1928、広告情報グループ管理データベース1929、及び広告情報配信履歴データベース1930へのデータ参照、登録、変更、及び削除ができるように構成されている。
また、ネットワーク1916は、公衆回線網と専用線どちらを利用してもよく、各地に設定されているプレーヤ1904と接続するためのネットワークである。
広告情報データベース1926に格納される広告データは、上記実施例1で説明した図2と同じ構成であるので、説明は省略する。ただし、図2では広告データを特定する識別子を「データコード」と呼んだが、実施例2では「広告データコード」と呼ぶものとする。広告主管理データベース1925に格納される広告主管理データは、上記実施例1で説明した図6と同じ構成であるので、説明は省略する。
図20は、プレーヤ管理データベース1927に格納されるプレーヤ管理データの構成を示す。プレーヤ管理データは、プレーヤコード2001、所属グループコード2002、及び設置場所2003で構成され、プレーヤ1904を管理するために利用される。プレーヤコード2001は、当該プレーヤを特定するコードである。所属グループコード2002は、例えば東京都品川区東品川に複数のプレーヤ1904が設置されている場合、それらをひとつのグループとして扱えるようにするために利用する。例えばプレーヤ管理データベース1927に登録する場合、図20に示すように、プレーヤコード2001に「P001」、所属グループコード2002に「PG001」、設置場所2003に「品川シーサイド駅」のように登録する。
図21は、プレーヤ所属グループ管理データベース1928に格納されるプレーヤ所属グループ管理データの構成を示す。プレーヤ所属グループ管理データは、所属グループコード2101と地域2102で構成される。所属グループコード2101は、グループを特定するコードである。プレーヤ所属グループ管理データは、所属グループコード2101で特定されるグループがどの地域に割り当てられているのかを把握するために利用する。例えばプレーヤ所属グループ管理データベース1928に登録する場合、図21に示すように、所属グループコード2101に「PG001」、地域名2102に「東京都品川区東品川」のように登録する。
図22は、コンテンツデータベース1923に格納されるデータの構成を示す。このデータは、コンテンツコード2201、広告グループコード2202、及びコンテンツデータ2203で構成され、ディスプレイ1903に表示するコンテンツ情報を管理するために利用される。コンテンツコード2201は、コンテンツデータを特定するコードである。広告グループコード2202は、当該コンテンツデータに紐付けられた広告グループを特定するコードである。プレーヤ1904のディスプレイ1903にコンテンツコード2201で特定されるコンテンツが表示されているとき、そのプレーヤ1904から移動端末装置1901a,1901bに、広告グループコード2202で特定される広告グループの広告データを配信することを示している。例えばコンテンツデータベース1923に登録する場合、図22に示すように、コンテンツコード2201に「C001」、広告グループコード2202に「DG001」、データ(コンテンツデータ2203)にコンテンツの詳細情報というように登録する。
図23は、スケジュールデータベース1924に格納されるスケジュールデータの構成を示す。スケジュールデータは、所属グループコード2301、コンテンツコード2302、表示開始日時2303、及び表示終了日時2304で構成され、どのグループのプレーヤ1904にどのコンテンツデータを配信し、どういったスケジュールでディスプレイ1903に表示するのかを管理するために利用する。所属グループコード2301で特定されるグループのプレーヤに、コンテンツコード2302で特定されるコンテンツデータを表示させることを示している。表示開始日時2202と表示終了日時2203は、ディスプレイ1903に対象のコンテンツを表示する時間帯を示している。例えばスケジュールデータベース1924に登録する場合、所属グループコード2301に「RG001」、コンテンツコード2302に「C001」、表示開始日時2303に「2010/4/1 9:00」、表示終了日時2304に「2010/4/1 9:30」というように登録する。
図24は、広告情報グループ管理データベース1929に格納される広告情報グループ管理データの構成を示す。広告情報グループ管理データは、広告グループコード2401及び広告データコード2402で構成され、広告データをグループ化して管理するために利用する。広告グループコード2401は、広告グループを特定するコードである。広告データコード2402は、当該広告グループに属する広告データを特定する。例えば広告情報グループ管理データベース1929に登録する場合、図24に示すように、広告グループコード2401に「DG001」、広告データコード2402に「D001」というように登録する。
図25は、広告情報配信履歴データベース1930に格納される広告情報配信履歴データの構成を示す。広告情報配信履歴データは、プレーヤコード2501、データコード2502、及び配信日時2503で構成される。広告情報配信履歴データベース1930は、移動端末装置1901a,1901bに配信された広告データのなかで移動端末装置1901a,1901bが抽出した広告データの広告データコードを登録するデータベースであり、どのプレーヤ1903でどの広告データが何時に移動端末装置で抽出されたかを把握するために利用する。例えば広告情報配信履歴データベースに登録されるデータは図25に図示したようなものとなる。
図19に戻って、プレーヤ1904の構成について説明する。プレーヤ1904は、ホストシステム1917から配信される、広告情報を格納する広告情報データベース1912、コンテンツ情報を格納するコンテンツデータベース1910、スケジュール情報を格納するスケジュールデータベース1911、移動端末装置1901a,1901bから送られてくる移動端末装置1901a,1901bで抽出された広告情報(広告データのデータコード)を登録する広告情報配信履歴データベース1913、広告主情報を格納する広告主管理データベース1914、及び、広告グループと広告データとを紐付けるための広告情報グループ管理データベース1915を備える。
また、プレーヤ1904は、コンテンツデータベース1910、スケジュールデータベース1911、広告情報データベース1912、広告情報配信履歴データベース1913、広告主管理データベース1914、及び広告情報グループ管理データベース1915を検索する検索処理部1907、ホストシステム1917から配信されるコンテンツ情報、スケジュール情報、広告情報、広告主情報、及び広告グループ情報をそれぞれコンテンツデータベース1910、スケジュールデータベース1911、広告情報データベース1912、広告主管理データベース1914、及び広告情報グループ管理データベース1915に登録する機能と、移動端末装置1901a,1901bから受信する移動端末装置1901a,1901bが抽出した広告データの広告データコードを広告情報配信履歴データベース1913に登録する機能をもつDB更新部1906、コンテンツデータベース1910に登録されているコンテンツ情報をディスプレイ1903に送信する転送部1905、広告情報データベース1912や広告主管理データベース1914から取得したデータを移動端末装置1901a,1901bで処理できるようにデータを加工するデータ加工部1908、並びに、加工したデータを移動端末装置1901a,1901bに送信する機能と、移動端末装置1901a,1901bが抽出した広告データの広告データコードを受信する機能をもつ送受信部1909を備えている。
プレーヤ1904に備えられているデータベース1910〜1915は、ホストシステム1917に備えられているデータベースと同一構成であり、それぞれコンテンツデータベース1910とコンテンツデータベース1923、スケジュールデータベース1911とスケジュールデータベース1924、広告情報データベース1912と広告情報データベース1926、広告情報配信履歴データベース1913と広告情報配信履歴データベース1930、広告主管理データベース1914と広告主管理データベース1925、広告情報グループ管理データベース1915と広告情報グループ管理データベース1929とで同じ構成となっている。
移動端末装置1901a,1901bの構成は、実施例1で説明した図8と同じ構成であるので、説明は省略する。なお、実施例1では移動端末装置はアクセスポイント12とデータの直接的な送受信を行っているが、実施例2では移動端末装置1901a,1901bはアクセスポイント12の代わりにプレーヤ1904とデータの直接的な送受信を行うことになる。
以下、以上のように構成された実施例2の広告情報配信システムの動作を説明する。
移動端末装置1901a,1901bにおける処理については、実施例1で説明したのと同様であるので説明を省略する。実施例1の図9〜図16の説明で、「移動端末装置11a,11b,11c」を「移動端末装置1901a,1901b」に、「アクセスポイント12」を「プレーヤ1904」に、「ホストシステム14」を「ホストシステム1917」に読み替え、さらにそれらの周辺部についても対応する部分に読み替えることで、実施例1の説明がそのまま実施例2にも適用できる。
図26は、プレーヤ1904における処理のフローチャートである。プレーヤ1904では、電源が投入されてデータ初期化等の初期化処理(ステップ2601)を行った後、ステップ2602〜2604の移動端末装置1901a,1901bへのデータ配信処理、ステップ2605〜2606のディスプレイ表示処理、ステップ2607〜2609のホストシステム1917からのデータ受信処理、及び、ステップ2610〜2612のホストシステム1917へのデータ送信処理を継続的に行う。これらの各処理は、別タスクで並行して行うものとする。
移動端末装置1901a,1901bへのデータ配信処理では、自プレーヤの通信可能エリア1902内に存在する移動端末装置を検索(探索)する処理を行う(ステップ2602)。移動端末装置1901a,1901bのようにプレーヤ1904周辺に存在する場合は(ステップ2603)、データ配信処理(ステップ2604)を開始する。いずれの移動端末装置もプレーヤ1904周辺に存在しない場合は、再び移動端末装置の検索処理に戻る(ステップ2602)。なお、ステップ2604のデータ配信処理は、移動端末装置毎のスレッド処理で行われる。従って、ステップ2602の検索で複数の移動端末装置が発見された場合は、マルチスレッド処理によってそれら複数の移動端末装置の各々に対してデータ配信処理を同時に行うことができる。データ配信処理については、図27で詳しく説明する。
ディスプレイ表示処理では、プレーヤ1904に備えられているデータベースからディスプレイ1903に表示するためのコンテンツ情報を取得し(ステップ2605)、ディスプレイ1903に表示する処理を行う(ステップ2606)。
ホストシステム1917からのデータ受信処理では、ホストシステム1917からのデータ配信要求を待ち(ステップ2607)、ホストシステム1917からデータ配信要求を受理したか否かを判断し(ステップ2608)、受理していない場合は、ホストシステム1917からのデータ配信要求待ち状態へ遷移する(ステップ2607)。ホストシステム1917からのデータ受信要求を受理した場合は、ホストシステム1917から配信されるデータを受信し、コンテンツデータベース1910、スケジュールデータベース1911、広告情報データベース1912、広告主データベース1914、及び広告情報グループ管理データベース1915に登録する(ステップ2609)。データベースへのデータ登録後は、再びホストシステム1917からのデータ配信要求待ち状態となる(ステップ2607)。
ホストシステム1917への履歴データ送信処理では、ホストシステム1917からの履歴データ送信要求を待ち(ステップ2610)、ホストシステム1917から履歴データ送信要求を受理したか否かを判断し(ステップ2611)、受理していない場合は、ホストシステム1917からの履歴データ送信要求待ち状態へ遷移する(ステップ2610)。ホストシステム1917からの履歴データ送信要求を受理した場合は、広告情報配信履歴データベース1913からデータを取得し、取得したデータをホストシステム1917へ送信する(ステップ2612)。ホストシステムへのデータ送信後、再びホストシステムからの履歴データ送信要求待ち状態となる(ステップ2610)。
図27は、図26のステップ2604のプレーヤ1904におけるデータ配信処理のフローチャートである。データ配信処理では、検索された移動端末装置1901a,1901bに対して通信接続要求を送信し、それらの移動端末装置1901a,1901bとの無線通信を確立する(ステップ2701)。通信確立後、移動端末装置1901a,1901bからのデータ配信要求を受信する(ステップ2702)。データ配信要求受信後、プレーヤ1904は、コンテンツデータベース1910から現在表示されているコンテンツ情報に紐付く広告グループコード2202を取得し、取得した広告グループコードをキーとして広告情報グループ管理データベース1915から移動端末装置1901a,1901bへ配信する広告データのデータコード2402を取得し、取得したデータコードをキーとして、広告情報データベース1912から配信対象広告データを取得する(ステップ2703)。また、このとき対象の広告データの広告主の情報を広告主管理データベース1914から取得しておく。
データベースからのデータ取得後、移動携帯端末1901a,1901bでデータ処理が行えるように当該データを加工する(ステップ2704)。例えばデータベースから抽出したデータをXMLデータへ変換するというような処理である。加工されたデータは、移動携帯端末1901a,1901bへ送信されるステップ2705)。
移動携帯端末1901a,1901bへのデータ送信後、移動携帯端末1901a,1901bから送信される移動携帯端末所有者の興味のある分野のキーワードに合致した広告データに関する情報を受信し(ステップ2706)、受信したデータを広告配信履歴データベース1913へ登録する(ステップ2707)。その後、移動端末装置1901a,1901bとの無線通信を切断(ステップ2708)し、データ配信処理を終了する。
図28は、ホストシステム1917における処理のフローチャートである。ホストシステム1917は、システム起動時のデータベース起動やアプリケーションサーバ起動等の初期化処理(ステップ2801)を行い、ステップ2802〜2804のデータ配信処理と、ステップ2805〜2808の広告配信履歴受信処理を行う。これらの各処理は、別タスクで並行して行うものとする。
データ配信処理では、スケジューラーによる処理実行依頼や、システム管理者等からの処理実行依頼を受理したか否かを判断し(ステップ2802)、受理していない場合は、依頼待ち状態となる。受理した場合、その依頼に応じて、コンテンツデータベース1923、スケジュールデータベース1924、広告主管理データベース1925、広告情報データベース1926、及び広告情報グループ管理データベース1929からデータを取得し(ステップ2803)、取得したデータをプレーヤ1904へ配信する(ステップ2804)。
広告配信履歴受信処理では、スケジューラーによる処理実行依頼や、システム管理者等からの処理実行依頼を受理したか否かを判断し(ステップ2805)、受理していない場合は、依頼待ち状態となる。受理した場合、その依頼に応じて、プレーヤ1904の広告情報配信履歴データベース1913で保持している広告配信履歴情報をホストシステム1917へ送信するようプレーヤ1904へ要求する(ステップ2806)。プレーヤ1904から送信されてきた広告配信履歴情報をホストシステム1917が受信し(ステップ2807)、広告情報配信履歴データベース1930へ登録する(ステップ2808)。
なお、上記実施例2では、プレーヤ1904は、ホストシステム1917から送信された広告データを広告情報データベース1912に格納しておき、そこから必要なときに配信対象広告データを取得しているが、プレーヤ1904で広告データを保持することなく、必要になったときにプレーヤ1904がホストシステム1917から広告データを取得して配信に利用する構成を採っても良い。
(実施例3)
図29は、本発明の第3の実施形態の広告情報配信システムのシステム構成図である。このシステムは、実施例1に示したシステムのアクセスポイント及びホストシステムの機能を移動端末装置に実装したものである。
本広告情報配信システムは、移動端末装置2903から移動端末装置2902a,2902bに広告情報を配信して表示する広告情報配信システムである。本広告情報配信システムは、広告情報データベース2911を備えた移動端末装置2903と、移動端末装置2903から広告データを受信する複数の移動端末装置2902a,2902bとを備える。移動端末装置2902a,2902bは、無線通信(Bluetooth通信や赤外線通信)によって移動端末装置2903と接続されている。2901は、移動端末装置2903から通信可能なエリアを示す。
移動端末装置2903は、移動端末装置2902a,2902bに配信する広告情報を格納する広告情報データベース2911の他に、広告主の情報を管理する広告主管理データベース2912、及び配信した広告情報の履歴を管理する広告情報配信履歴データベース2913を備える。
また移動端末装置2903は、広告情報データベース2911、広告主管理データベース2912、及び広告情報配信履歴データベース2913を検索する検索処理部2905、検索処理部2905で取得したデータを移動端末装置2902a,2902bへ送信したり、移動端末装置2902a,2902bで抽出された広告データを受信する送受信部2908、広告情報データベース2911や広告主データベース2912へのデータ投入を行う画面等の画面表示を行う表示部2907、表示部2907からのDB更新要求を処理したり、移動端末装置2902a,2902bから送られてくる移動端末装置2902a,2902bで抽出された広告データのデータコードを登録する処理をするためのDB更新部2904、広告情報データベース2911や広告主データベース2912から取得したデータを移動端末装置2902a,2902bで処理できるようにデータを加工するデータ加工部2906、広告情報データベース2911、広告主管理データベース2912、及び広告情報配信履歴データベース2913に登録されているデータを外部記憶装置81に出力する出力部2909、並びに、外部で加工されたデータを移動端末装置2903に備えられている広告情報データベース2911及び広告主管理データベース2912に一括登録する入力部2910を備えている。
図30は、広告情報データベース2911に格納される広告データの構成を示す。広告データは、データコード3001、タイトル3002、データ所有者コード3003、対象性別3004、対象年齢3005、対象職業3006、キーワード3007、及び、データ(広告データ)3008で構成され、広告情報を管理するために利用される。例えば、広告情報データベース2911を登録する場合、図30に示すように、データコード3001に「D001」、タイトル3002に「家電セールのお知らせ」、データ所有者コード3003に「K001」、対象性別3004に「男性・女性」、対象年齢3005に「20才〜40才」、対象職業3006に「会社員、自営業」、キーワード3007に「テレビ、安い」、データ(広告データ)3008に広告情報の詳細情報というように登録する。
図31は、広告主管理データベース2912に格納される広告主管理データの構成を示す。広告主管理データは、広告主コード3101、広告主名3102、所在地3103、電話番号3104、及びメールアドレス3105で構成され、広告主に関する情報を管理するために利用される。例えば広告主管理データベース2912に登録する場合、図31に示すように、広告主コード3101に「K001」、広告主名3102に「○○株式会社」、所在地3103に「東京都品川区1-1-1」、電話番号3104に「03-1234-5678」、メールアドレス3105に「a00001@domain.co.jp」というように登録する。
図32は、広告情報配信履歴データベース2913に格納される広告情報配信履歴データの構成を示す。広告情報配信履歴データは、データコード3201、及び配信日時3202で構成される。広告情報配信履歴データベース2913は、移動端末装置2902a,2902bに配信された広告データのなかで移動端末装置2902a,2902bが抽出した広告データのデータコードを登録するデータベースであり、何時に配信されたデータが移動端末装置2902a,2902bで抽出されたかを把握するために利用する。例えば広告情報配信履歴データベース2913に登録されるデータは図32のようなものとなる。
移動端末装置2902a,2902bの構成は、実施例1で説明した図8と同じ構成であるので、説明は省略する。なお、実施例1では移動端末装置はアクセスポイント12とデータの直接的な送受信を行っているが、実施例3では移動端末装置2902a,2902bはアクセスポイント12の代わりに移動端末装置2903とデータの直接的な送受信を行うことになる。
以下、以上のように構成された広告情報配信システムの動作を説明する。
移動端末装置2902a,2902bにおける処理については、実施例1で説明したのと同様であるので説明を省略する。実施例1の図9〜図16の説明で、「移動端末装置11a,11b,11c」を「移動端末装置2902a,2902b」に、「アクセスポイント12」と「ホストシステム14」を「移動端末装置2903」に読み替え、さらにそれらの周辺部についても対応する部分に読み替えることで、実施例1の説明がそのまま実施例3にも適用できる。
図33A及び図33Bは、移動端末装置2903における処理のフローチャートである。移動端末装置2903では、データロード等の初期化処理(ステップ3301)を行った後、メニュー画面を表示する(ステップ3302)。図35は、ステップ3302で移動端末装置2903に表示されるメニュー画面の例を示す。ユーザは、このメニュー画面によって、「広告配信」3501か「広告配信履歴表示」3502か「データメンテナンス」3503か「終了」3504のいずれかを選択する。
図35のメニュー画面で広告配信3501が選択された場合(ステップ3303)、図37の広告配信画面を表示する(ステップ3304)。この広告配信画面のタイトル欄3702には、広告情報データベース2911に格納されている広告データのタイトルの一覧が表示される。3701は、広告データ毎のチェックボックスである。移動端末装置2903の所有者が、配信対象としたい広告のタイトル3702に対応するチェックボックス3701にチェックを入れ、配信開始3703を選択すると、ステップ3305から3306に進み、チェックの入っている広告データを移動端末装置2902a,2902bに対して配信する処理が開始される。また、配信終了3704を選択した場合(ステップ3309)、配信処理中であれば、配信処理を終了し、メニュー画面へ遷移する(ステップ3302)。
移動端末装置2902a,2902bへの配信処理では、移動端末装置2903の通信可能エリア2901内に存在する移動端末装置を検索する処理を行う(ステップ3306)。移動端末装置2902a,2902bのように移動端末装置2903周辺に存在するものがあれば(ステップ3307)、データ配信処理(ステップ3308)を開始する。いずれの移動端末装置も移動端末装置2903周辺に存在しない場合は、再び移動端末装置2902a,2902bの検索処理を行う(ステップ3306)。なお、ステップ3308のデータ配信処理は、発見した移動端末装置毎のスレッド処理で行われる。従って、ステップ3306の検索で複数の移動端末装置が発見された場合は、マルチスレッド処理によってそれら複数の移動端末装置の各々に対してデータ配信処理を同時に行うことができる。
図35のメニュー画面で広告配信履歴表示3502が選択された場合(ステップ3310)、図42に示すような広告配信履歴画面を表示する(ステップ3311)。図42の広告配信履歴画面では、図32で説明した配信履歴データの一覧が表示される。この広告配信履歴画面で、データコード4201に表示されているコードを選択すると、そのコードに紐付く広告情報の詳細を表示する。また、メニュー4202が選択された場合、メニュー画面へ遷移する。
図35のメニュー画面でデータメンテナンス3503が選択された場合(ステップ3312)、図36のようなデータメンテナンス画面を表示する(ステップ3313)。移動端末装置2903の所有者は、図36に示すメニュー画面によって「広告データ登録」3601か「広告データ変更/削除」3602か「広告主データ登録」3603か「広告主データ変更/削除」3604か「データインポート」3605か「データエクスポート」3606か「メニュー」3607のいずれかを選択することができる。
図36の画面で広告データ登録3601が選択された場合(ステップ3314)、図38のような広告データ登録画面を表示する(ステップ3315)。所有者は、この画面で、必要事項を入力し、登録3801を選択することで広告情報データベース2911へ登録される(ステップ3316)。データ登録後はデータメンテナンス画面の表示に戻る(ステップ3313)。また、キャンセル3802を選択することでデータメンテナンス画面の表示に戻ることもできる。
図36の画面で広告データ変更/削除3602が選択された場合(ステップ3317)、図39のような広告データ変更/削除画面を表示する(ステップ3318)。所有者は、この画面で、広告データの変更または削除を行う。変更3901が選択された場合(ステップ3319)、画面に表示しているデータを広告情報データベース2911に反映する(ステップ3320)。削除3902が選択された場合(ステップ3319)、画面に表示しているデータを広告情報データベース2911から削除する(ステップ3321)。データ変更(ステップ3320)またはデータ削除(ステップ3321)の処理の後はデータメンテナンス画面へ遷移する(ステップ3313)。また、キャンセル3903を選択することでデータメンテナンス画面の表示に戻ることもできる。
図36の画面で広告主データ登録3603が選択された場合(ステップ3322)、図40のような広告主データ登録画面を表示する(ステップ3323)。所有者は、この画面で、必要事項を入力し、登録4001を選択することで広告主管理データベース2912へ登録される(ステップ3324)。データ登録後はデータメンテナンス画面の表示に戻る(ステップ3313)。また、キャンセル4002を選択することでデータメンテナンス画面の表示に戻ることもできる。
図36の画面で広告主データ変更/削除3604が選択された場合(ステップ3325)、図41のような広告主データ変更/削除画面を表示する(ステップ3326)。所有者は、この画面で、広告主データの変更または削除を行う。変更4101が選択された場合(ステップ3327)、画面に表示しているデータを広告主管理データベース2912に反映する(ステップ3328)。削除4102が選択された場合(ステップ3327)、画面に表示しているデータを広告主管理データベース2912から削除する(ステップ3329)。データ変更(ステップ3328)またはデータ削除(ステップ3329)の処理の後はデータメンテナンス画面へ遷移する(ステップ3313)。また、キャンセル4103を選択することでデータメンテナンス画面の表示に戻ることもできる。
図36の画面でデータインポート3605が選択された場合(ステップ3330)、図43のようなインポート画面を表示し(ステップ3331)、外部ファイルからのデータインポート処理を行う。インポートするデータの種類は広告データまたは広告主データを対象としており、データ種別を選択するコンボボックス4301でどのようなデータ種別のデータをインポートするのかを選択する。データ種別選択後、入力ファイル名を選択する。入力ファイルはあらかじめ外部記憶装置へ保存しておき、ファイルを選択するコンボボックス4302でどのファイルをインポートするのかを選択する。入力ファイル選択後、インポート4303を選択し、ファイルに記載されている内容をデータベースへ登録する(ステップ3332)。インポート処理後はデータメンテナンス画面へ遷移する(ステップ3313)。また、キャンセル4304を選択することでデータメンテナンス画面の表示に戻ることもできる。
図36の画面でデータエクスポート3606が選択された場合(ステップ3333)、図44のようなエクスポート画面を表示し(ステップ3334)、外部ファイルへのデータエクスポート処理を行う。エクスポートするデータの種類は、広告データ、広告主データ、または広告配信履歴データを対象としており、データ種別を選択するコンボボックス4401でどのデータ種別のデータをエクスポートするのかを選択する。データ種別選択後、出力ファイルを入力する欄4402にファイル名を入力する。出力ファイル名入力後、エクスポート4403を選択し、選択したデータが登録されているデータベースからデータを抽出し、ファイルへ出力する(ステップ3335)。また、キャンセル4404を選択することでデータメンテナンス画面の表示に戻ることもできる。エクスポート処理後はデータメンテナンス画面へ遷移する(ステップ3313)。ここで、データが登録されているデータベースとは、広告データの場合は広告情報データベース2911、広告主データの場合は広告主管理データベース2912、広告配信履歴データの場合は広告情報配信履歴データベース2913である。
図36の画面でメニュー3607が選択された場合(ステップ3336)、メニュー画面へ遷移する。
図34は、移動端末装置2903から移動端末装置2902a,2902bへのデータ配信処理(図33Aのステップ3308)のフローチャートである。
データ配信処理では、移動端末装置2902a,2902bに対して通信接続要求を送信し、移動端末装置2902a,2902bとの無線通信を確立する(ステップ3401)。通信確立後、移動端末装置2902a,2902bからのデータ配信要求を受信する(ステップ3402)。データ配信要求受信後、移動端末装置2903に備えられている広告情報データベース2911から配信対象広告データを取得する(ステップ3403)。また、このとき対象の広告データの広告主の情報を広告主管理データベース2912から取得しておく。
データベースからのデータ取得後、移動携帯端末2902a,2902bでデータ処理が行えるようにデータを加工する(ステップ3404)。例えばデータベースから抽出したデータをXMLデータへ変換するというような処理である。加工されたデータは、移動携帯端末2902a,2902bへ送信する(ステップ3405)。
移動端末装置2903から移動携帯端末2902a,2902bへのデータ送信後、移動携帯端末2902a,2902bから送信される移動端末装置所有者の興味のある分野のキーワードに合致した広告データに関する情報(データコード)を受信し(ステップ3406)、受信したデータを移動端末装置2903に備えられている広告配信履歴データベース2913へ登録する(ステップ3407)。その後、移動端末装置2902a,2902bとの無線通信を切断(ステップ3408)し、データ配信処理を終了する。