JP2012047716A - 粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体 - Google Patents

粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】
試料の物性値を用いないで高周波数領域での粘弾性特性を得ることができる粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体を提供する。
【解決手段】粘弾性体からなる試料1に力を加えるためのアクチュエータ4と、試料1に加えられる力を検出するための力検出器5と、試料1の変位を検出するための変位計7と、試料1を所定温度に制御するための加熱冷却炉3と、試料1の温度を検出するための温度検出器9と、力検出器5、変位計7、及び温度検出器9による検出結果から試料1の粘弾性を演算する制御演算装置15と、制御演算装置による演算結果を表示する表示装置16とを備える粘弾性測定装置において、制御演算装置15は試料1の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性、粘性を合わせもつゴム等の高分子材料の力学的特性を評価する粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体に関するものである。
弾性、粘性を合わせもつ高分子材料の力学的特性を評価する方法のひとつに粘弾性測定法がある。粘弾性測定法では、正弦波形の歪みを材料に与えながら材料からの応力を検出し、歪みの波形と応力の波形から動的粘弾性の指標である貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接を測定する。例えば、特許文献1には、力発生器と試料をつなぐ支持具上の一点に、L字状の固定具を介して歪み検出器を固定した粘弾性測定装置が開示されている。これにより、支持具に微小な軸心ズレが発生しても、軸方向と直交する方向の応力を検出せずに試料の軸方向の正弦歪を検出できるようにした粘弾性測定装置が開示されている。
また、粘弾性測定結果においては、周波数と温度の間に一定の関係があるため、例えば、温度の変化を周波数の変化に換算し、一定温度における粘弾性特性の周波数依存性を調べることができる。この方法により、実測不可能な広い周波数域での粘弾性特性を任意の温度における特性として予測することができる。特許文献2には、クリーニングブレードの損失正接を所定の値以上にすることで、クリーニングブレードの鳴り音の発生を防止する技術が開示されている。ここでは、損失正接を計算するにあたって、温度―周波数変換則であるWLF則を用いて、低周波数での損失正接測定結果を高周波数に変換している。
しかしながら、高分子材料の力学的特性を評価するにあたって高周波数領域での粘弾性特性を測定しようとすると、特許文献2にも記載されているように、ガラス転移点温度等の試料の物性値が必要であった。そのために、別に試料の物性値を測定する必要が生じ、高周波数領域での粘弾性特性を得るには時間と手間がかかっていた。なお、特許文献1に開示される粘弾性測定装置においては、試料の温度設定に関して加熱炉制御器を一定のプログラムに従って制御するという記述のみで、高周波数領域での粘弾性測定についてはなんら言及されていない。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、試料の物性値を用いないで高周波数領域での粘弾性特性を得ることができる粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体を提供することである。
請求項1の発明は、粘弾性体からなる試料に力を加えるための力発生手段と、該試料に加えられる力を検出するための力検出手段と、該試料の変位を検出するための変位検出手段と、該試料を所定温度に制御するための温度制御手段と、該試料の温度を検出するための温度検出手段と、該力検出手段、該変位検出手段、及び該温度検出手段による検出結果から該試料の粘弾性特性を演算する演算手段と、該演算手段による演算結果を表示する表示手段とを備える粘弾性測定装置において、上記演算手段は、上記試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の粘弾性測定装置において、演算手段は、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の粘弾性測定装置において、演算手段は、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて粘弾性特性を演算することを特徴とする。
Figure 2012047716
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の粘弾性測定装置において、演算手段は、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
Figure 2012047716
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の粘弾性測定装置において、演算手段は、温度−周波数変換則を1回用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算し、該粘弾性特性の演算の際に得られた定数の値を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の粘弾性測定装置において、演算手段は、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数が2つの定数の組合せから成り、そのうちひとつの定数がガラス転移点温度に変換可能なことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の粘弾性測定装置において、演算手段は、ガラス転移点温度に変換可能な定数の初期値を決定するための範囲が、ガラス転移点温度に換算して−10℃から10℃であることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、粘弾性体からなる試料に力を加えるための力発生工程と、該試料に加えられる力を検出するための力検出工程と、該試料の変位を検出するための変位検出工程と、該試料を所定温度に制御するための温度制御工程と、該試料の温度を検出するための温度検出工程と、該力検出工程、該変位検出工程、及び該温度検出工程での検出結果から該試料の粘弾性特性を演算する演算工程と、該演算工程での演算結果を表示する表示工程とを備える粘弾性測定方法において、上記演算工程では、上記試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算することを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項8の粘弾性測定方法において、演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
請求項10の発明は、請求項8又は9に記載の粘弾性測定方法において、演算工程では、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて粘弾性特性を演算することを特徴とするものである。
Figure 2012047716
請求項11の発明は、請求項10の粘弾性測定方法において、演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
Figure 2012047716
請求項12の発明は、請求項8に記載の粘弾性測定方法において、演算工程では、温度−周波数変換則を1回用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算し、該粘弾性特性の演算の際に得られた定数の値を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
請求項13の発明は、請求項12に記載の粘弾性測定方法において、演算工程では、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数が2つの定数の組合せから成り、そのうちひとつの定数がガラス転移点温度に変換可能なことを特徴とするものである。
請求項14の発明は、請求項13に記載の粘弾性測定方法において、演算工程では、ガラス転移点温度に変換可能な定数の初期値を決定するための範囲が、ガラス転移点温度に換算して−10℃から10℃であることを特徴とするものである。
請求項15の発明は、粘弾性体からなる試料に力を加えるための力発生工程と、該試料に加えられる力を検出するための力検出工程と、該試料の変位を検出するための変位検出工程と、該試料を所定温度に制御するための温度制御工程と、該試料の温度を検出するための温度検出工程と、該力検出工程、該変位検出工程、及び該温度検出工程での検出結果から該試料の粘弾性特性を演算する演算工程と、該演算工程での演算結果を表示する表示工程とをコンピューターに実行させるための粘弾性測定プログラムにおいて、上記演算工程では、上記試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算することを特徴とするものである。
請求項16の発明は、請求項15の粘弾性測定プログラムにおいて、演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
請求項17の発明は、請求項15又は16に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、演算工程では、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて粘弾性特性を演算することを特徴とするものである。
Figure 2012047716
請求項18の発明は、請求項17の粘弾性測定プログラムにおいて、演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて試料のガラス転移点温度について演算することを特徴とするものである。
Figure 2012047716
請求項19の発明は、請求項15に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、演算工程では、温度−周波数変換則を1回用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算し、該粘弾性特性の演算の際に得られた定数の値を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とするものである。
請求項20の発明は、請求項19に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、演算工程では、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数が2つの定数の組合せから成り、そのうちひとつの定数がガラス転移点温度に変換可能なことを特徴とするものである。
請求項21の発明は、請求項20に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、演算工程では、ガラス転移点温度に変換可能な定数の初期値を決定するための範囲が、ガラス転移点温度に換算して−10℃から10℃であることを特徴とするものである。
請求項22の発明は、粘弾性測定プログラムを記録したコンピューター読取可能な記録媒体において、上記粘弾性測定プログラムは請求項15乃至21に記載のいずれか一の粘弾性測定プログラムであることを特徴とするものである。
本発明においては、試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いるため、試料の物性値を用いないで試料の粘弾性特性を得ることができる。本発明は、試料の物性値を測定してからこの物性値に基づく温度−周波数変換則により高周波領域までの粘弾性特性を得ていた従来の粘弾性測定に比べ、簡易に高周波数領域での粘弾性特性を得ることができる。
本発明は、試料の物性値を用いないで高周波数領域での粘弾性特性を得ることができる粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体を提供できるという優れた効果がある。
本実施形態に係る粘弾性測定装置の構成を示す模式図。 同粘弾性測定装置によって測定された応力と歪みの関係を説明する特性図。 正弦波周波数と貯蔵弾性率との関係を示す特性図である。 複数の試料温度において、正弦波周波数と貯蔵弾性率との関係を示す特性図。 温度とシフトファクターとの関係を示す特性図。 マスターカーブの一例を示す特性図。 第1の実施例における、方式aと方式bとで求められたマスターカーブとの比較を説明する特性図。 第1の実施例における、同粘弾性測定装置の動作を説明するフローチャート。 第2の実施例における、方式bと方式cとで求められたマスターカーブとの比較を説明する特性図。 第2の実施例における、同粘弾性測定装置の動作を説明するフローチャート。 第3の実施例における、方式bと方式dとで求められたマスターカーブとの比較を説明する特性図。 第3の実施例における、同粘弾性測定装置の動作を説明するフローチャート。
以下、本発明を適用した粘弾性測定装置の一実施形態について、実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態における第1の実施例である実施例1について説明する。図1に示すように、この粘弾性測定装置においては、粘弾性体からなる試料1が筐体2の下部に設置された試料保持具3内に装着される。試料保持具3は、上側試料保持具3aと下側試料保持具3bとの間に試料をチャッキング可能に支持する。また、筐体2の上部には、上下方向に振動する力発生手段たるアクチュエータ(例えば、リニアモーターあるいはボイスコイルモーターを用いることができる)4が固定されている。このアクチュエータ4の下部には、アクチュエータ4で発生した力を検出するための力検出手段たる力検出器5が固定されている。筐体2の上方に設置された力検出器5と筐体2の下方に設置された上側試料保持具3aとは支持具6によって連結されている。アクチュエータ64の上下方向の振動、すなわち支持具6の軸方向の振動は上側試料保持具3aを介して試料1に伝達される。支持具6上には、支持具6の軸方向の変位、すなわち試料1の軸方向の変位を検出する変位検出手段たる変位計7が設置されている。また、試料1が設置されている筐体2の周囲には、試料1の試料温度を調整するための温度制御手段たる加熱冷却炉8が設置されている。この加熱冷却炉8は、筐体2を介して試料1を電熱ヒータによって加熱、又は外部冷却ボンベ(図示せず)からチューブを通して冷却する。また、下側試料保持具3bには、試料1の温度を検出するための温度検出手段たる温度検出器(例えば、熱電対)9が設置されている。
上記構成の粘弾性測定装置において、アクチュエータ4は、正弦波発生装置10によって振動周波数及び振幅が制御された正弦波振動を発生し、上下方向、すなわち保持具6の軸方向に振動する。アクチュエータ4の振動は、力検出器5及び試料保持具6を介して試料1に応力として付与される。アクチュエータ4に固定された力検出器5はアクチュエータ1の振動を検出し、力検出装置11は試料1に付加された力を検出信号として出力する。また、変位計7は保持具6の軸方向の変位を検出し、変位検出装置(例えば、リニアオプティカルエンコーダー)12は試料1に発生した変位を検出信号として出力する。
一方、試料保持具3に装着された試料1は、加熱冷却炉制御装置14によって制御された加熱冷却炉8によって所定の温度に制御される。試料温度検出器9は試料温度を検出し、試料温度検出装置14は試料温度として検出信号を制御演算装置12に出力する。試料温度検出装置(試料温度検出器9)14は、加熱冷却炉制御装置(加熱冷却炉8)13と連動して動作することにより、試料1の温度を所定温度に変化及び保持する機能を有する。
上記正弦波発生装置10、力検出装置11、変位検出装置12、加熱冷却炉制御装置13、試料温度検出装置14は、パーソナルコンピュータに具備される制御演算装置15に接続される。この制御演算装置15は、正弦波発生装置10に力発生処理を実行させ、加熱冷却炉制御装置13に温度制御処理を実行させる機能を有する。また、この制御演算装置15は、力検出装置11、変位検出装置12、及び試料温度検出装置14から検出される測定データの収集及びデータの演算を行う機能を有する。また、制御演算装置15で収集された測定データやデータの演算結果は、CRT等の表示装置16に表示される。
上述した粘弾性測定装置では、図2に示すように、時間的に遅れを持った歪みと応力が測定され、粘弾性特性を複素弾性率E(=E’+iE")として表すことができる。歪みの正弦波をγexp(iωt)、応力の正弦波をF/a・exp(iωt+δ)=σexp(iωt+δ)とするとき、複素弾性率Eは下式(1)のように表すことができる。
=(σ/γ)cosδ+i(σ/γ)sinδ ・・・(1)
ここで、δは応力と歪みの位相差であり、Fは力、aは試料の断面積、ωは角周波数、tは時間である。
貯蔵弾性率E’は式(1)の右辺第一項に相当し、下式(2)のように表される。
E’=(σ/γ)cosδ ・・・(2)
また、損失弾性率E"は式(1)の右辺第二項に相当し、下式(3)のように表される。
E"=(σ/γ)sinδ ・・・(3)
損失正接tanδは下式(4)のように表される。
tanδ=E"/E’ ・・・(4)
なお、これらの測定は加熱冷却炉によって試料を一定温度に保ちながら行われる。これは粘弾性特性が温度によって変化するためである。
試料温度を一定に保った状態で入力する正弦波周波数を変化させて試料の粘弾性特性を測定した一例を図3に示す。図3に示す例では周波数を0.1Hzから100Hzまで変化させている。アクチュエータが発生可能な周波数は限定されており、高周波数領域までの粘弾性測定を行うことは困難である。そこで試料温度を変えた測定を実施し、温度の変化を周波数の変化に換算する温度−周波数変換式であるWLF則(Williams.Landel.Ferry則)を用いて弾性率特性を得る。
基本のWLF則は下式(5)のように表される。
Figure 2012047716
ここで、式(5)は、シフトファクターαTと温度Tとの関係を示すものであり、C1、C2はシフトファクターαTを求めるための定数であり、Taは目標温度である。
Ta=Tg+50のとき、C1=8.86K、C2=101.6Kが成り立つ。Tgは試料のガラス転移点温度である。シフトファクターαTは、試料温度を変化させた複数の粘弾性測定結果の曲線をαTだけ周波数軸方向にシフトさせる係数である(特許文献2で用いられた方法)。
最近では拡張されたWLF則(以下、方式aという)が用いられ、下式(6)のように表される。
Figure 2012047716
式(6)で示される方式aでは、Tgでの温度−周波数変換を行った後、求めたい粘弾性特性の目標温度Taへのシフトを行っている。試料温度を変化させた複数の粘弾性測定結果の曲線を周波数軸方向にシフトさせたときに最もスムーズに曲線がつながるようにC1、C2を決定することでシフトファクターαTが決められる。
しかし、この方式aでは、試料の物性値であるガラス転移点温度Tgを別途測定する必要がある。そこで、本実施例では、方式aを元に、下式(7)で表されるWLF則(以下、方式bという)を提案した。
Figure 2012047716
ここで、D1、D2は定数であり、D1=C2−Tg、D2=C1C2の関係を満たす。このように、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数は、D1、D2の2つの定数の組合せから成っている。この方式bではガラス転移点温度Tgを定数D1に含んでいるため、試料のガラス転移点温度Tgを測定することなくシフトファクターαTを求めることができる。このような方式bを用いることで試料の物性値を必要としない温度−周波数変換則で高周波領域までの粘弾性特性を測定することが可能となる。
上記制御演算装置15においては、次のように演算が行われる。図4に示すように、試料温度TをT1からT7(T1<T2・・・T6<T7)まで変えて粘弾性特性(貯蔵弾性率E’)を測定する。測定周波数範囲は0.1Hzから100Hzである。そして、求めたい粘弾性特性の目標温度Taを決め、D1、D2をランダムに変化させ、シフトファクターαTを決定する。温度TとαTの関係は図5に示すような曲線で描かれる。この図5に示す曲線を元に図4の各温度で測定された粘弾性特性曲線を温度に応じたαT分だけ周波数軸方向にシフトすると、図6に示すように各データが一本の曲線上に載る。この曲線はマスターカーブと呼ばれる。最適なマスターカーブを描くには図6の曲線を多項式近似、もしくは指数近似し、得られた近似式と各データとの相関係数が最も1に近づくような定数D1、D2を収束法によって求める。ここで、多項式近似を行なう場合は4次から6次の多項式を用いて近似を行った方が好ましい。また、このとき、貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"の両方について相関係数を求め、両者が最も1に近づくようなD1、D2を求めることで計算精度を上げることができる。この収束法に関しては、最小自乗法やスプライン補間法を用いることができる。
図7に、方式aと方式bで求められたマスターカーブの比較を示す。方式aではあらかじめ転移点温度Tgを測定して定数C1、C2を決定している。方式bでは上述したように転移点温度Tgを用いずに定数D1、D2を決定している。図7の結果から、貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"のマスターカーブは、両方式共に良く一致しその誤差は1%以下であり、方式bからも適正な粘弾性特性を得ることができることがわかる。
上述した粘弾性特性の計算は、制御演算装置15内で実行され、プログラムとして存在する。図8で示すフローチャートを元に、このプログラムを説明する。まず、目標温度Ta、試料温度を変化させる範囲である測定温度範囲、アクチュエータ4で発生させる正弦波の周波数範囲、式(7)で示される方式bにおける定数D1、D2の初期値、マスターカーブとその近似曲線との相関係数のフィット精度erを入力する(ステップS1)。このフィット精度erは計算された相関係数をsとすれば、er=1−sの関係を持ち、er=0.1〜0.01程度である。そして、加熱冷却炉8及び加熱冷却炉制御装置13によって試料1を加熱冷却する(ステップS2)。温度検出器9及び試料温度検出装置14が所定の測定温度を検出するまで、加熱冷却炉制御装置13及び試料温度検出装置14によって加熱冷却炉8が制御される(ステップS3)。温度検出器9及び試料温度検出装置14で所定の測定温度が検出された段階で(ステップS3でYes)、温度一定に保ちながら最初に設定された周波数範囲で粘弾性測定を行う(ステップS4)。設定された全ての周波数での測定が終了した後(ステップS5でYes)、再び、次の所定の測定温度に達するまで加熱冷却炉8及び加熱冷却炉制御装置13で試料を加熱冷却する(ステップS2以降)。設定された全ての周波数範囲、全ての測定温度での測定が終了すると(ステップS6でYes)、制御演算装置15は、これらの測定データから初期値D1、D2を用いてシフトファクターαTを計算する(ステップS7)。次に前述したように各温度で測定された貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"の粘弾性特性曲線を温度に応じたαT分だけ周波数軸方向にシフトしてマスターカーブを作成する(ステップS8)。マスターカーブの近似曲線を計算し(ステップS9)、マスターカーブの測定値と近似曲線との相関係数を計算する(ステップS10)。相関係数よりフィット精度erを計算し、最初に設定したフィット精度erよりも大なるときは(ステップS11でNo)、定数D1、D2を再設定し(ステップS12)、再びαTを計算する(ステップS7)。これらの計算結果が最初に設定したフィット精度er以下になるまで繰り返し行うことで最適化されたマスターカーブが計算される(ステップS7〜12)。フィット精度erが最初に設定したフィット精度er以下になったところで(ステップS11でYes)、定数D1、D2を決定し、これに基づく最終結果(貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"のマスターカーブ等)を表示装置16に表示する(ステップS13)。なお、これらのプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ハードディスク等のような記録媒体に保存することができる。
以上、本実施例に係る粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体によれば、式(7)で示されるように、ガラス転移点温度Tgを定数D1に含めた温度−周波数変換則を用いる。よって、ガラス転移点温度Tg等の試料物性値を用いないで試料1の粘弾性特性を得ることができる。
(実施例2)
次に、本実施形態における第2の実施例である実施例2について説明する。本実施例の弾性測定装置は、実施例1の弾性測定装置と、制御演算手段15が、上述した方式bの(7)式を用いて試料1の粘弾性特性を得た後に、この粘弾性特性の演算結果、及び既知となった定数D1に基き、後述する(8)式の温度−周波数変換則を用いて試料1のガラス転移点温度Tgについても演算する点で異なる。その他の点に係る構成・動作・作用効果は同様であるので、以下の本実施例の説明においては、実施例1と同一な構成・動作・作用効果については適宜省略して説明する。また、同一又は対応する構成、及び動作についての符号は同一の符号を使用して説明する。
本実施例の制御演算手段15では、実施例1と同様に、方式bの(7)式を用いて試料1の粘弾性特性を得た後に、この粘弾性特性の演算結果、及び既知となった定数D1を用いて、ガラス転移点温度Tgを求める。このガラス転移点温度Tgを求める際に用いる式として、下式(8)で表されるWLF則(以下、方式cという)を提案した。この方式cの(8)式は、方式bの(7)式では、D1、D2はそれぞれ、D1=C2−Tg、D2=C1C2の関係があるので、これを考慮し(7)式を変形したものである。
Figure 2012047716
上述しているように、前述の(7)式を用いた方式bによって定数D1は既知である。そこで、再び、方式cの(8)式を用いて、求めたい粘弾性特性の目標温度Taを決め、C1、Tgをランダムに変化させ、シフトファクターαTを決定する。温度TとαTの関係は図5に示すような曲線で描かれる。この図5に示す曲線を元に図4の各温度で測定された粘弾性特性曲線を温度に応じたαT分だけ周波数軸方向にシフトすると、図6に示すように各データが一本の曲線上に載る。最適なマスターカーブを描くには図6の曲線を多項式近似、もしくは指数近似し、得られた近似式と各データとの相関係数が最も1に近づくような定数C1、及びTgを収束法によって求める。また、このとき、貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"の両方について相関係数を求め、両者が最も1に近づくような定数C1、及びTgを求めることで計算精度を上げることができる。また、このとき、E’、及びE"の両方について相関係数を求め、両者が最も1に近づくようなC1、Tgを求めることで計算精度を上げることができる。この収束法に関しても、最小自乗法やスプライン補間法を用いることができる。このような一連の計算によってガラス転移点温度Tgを決定することが出来る。
図9に方式bと方式cで求められたマスターカーブの比較を示す。方式bでは直接、D1、D2を決定し、方式cでは方式bで得られた係数D1を用いて、定数C1、及びTgを決定している。図9の結果から、貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"のマスターカーブは、両方式共に良く一致しその誤差は1%以下である。また、示差走査熱量測定器により、この試料のガラス転移点温度はTgm=−5.7℃と測定されている。方式bを用いた結果では、Tg=−5℃と計算され、両者は良く一致し、方式cからも適正なガラス転移点温度を得ることができることがわかる。このように方式bの(7)式を用いて試料の粘弾性特性を求め、その結果を用いて再び方式cの(8)式の温度−周波数変換則を用いて定数C1、及びガラス転移点温度Tgを決定することで試料の物性値であるガラス転移点温度を計算することができる。
本実施例の粘弾性特性、及びガラス転移点温度の計算は、制御演算装置15内で実行され、プログラムとして存在する。図10で示すフローチャートを元に、このプログラムを説明する。ここで、方式bの(7)式を用いて試料の粘弾性特性を求めるためのマスターカーブの計算(ステップS1〜12)までは、実施例1の計算と同様であるので、その説明については省略する。最適化されたマスターカーブが計算されてαTが計算されたら、次に方式bの(7)式を用いて試料の粘弾性特性を求める過程で得られた定数D1と(ステップS101)、(8)式における定数C1、及びTgの初期値(ステップS102)、マスターカーブとその近似曲線とのTg導出用フィット精度er(ステップS103)を入力する。このフィット精度は方式bの(7)式を用いて試料の粘弾性特性を求める過程と同様に、er=0.1〜0.01程度である。測定データは方式bの(7)式を用いて試料の粘弾性特性を求めるのに用いた測定データを用いる。そして、初期値C1、Tgを用いてシフトファクターαTの計算を行なう(ステップS104)。次に各温度で測定された貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"の粘弾性特性曲線を温度に応じたαT分だけ周波数軸方向にシフトしてマスターカーブを作成する(ステップS105)。マスターカーブの近似曲線を計算し(ステップS106)、マスターカーブの測定値と近似曲線との相関係数を計算する(ステップS107)。相関係数よりフィット精度を計算し、Tg導出用フィット精度erよりも大なるときは(ステップS108でNo)、定数C1、及びTgを再設定し(ステップS109)、再びαTを計算する(ステップS104)。これらの計算結果がTg導出用フィット精度er以下になるまで繰り返し行うことで最適化されたマスターカーブが計算される(ステップS104〜S109)。フィット精度erがTg導出用フィット精度er以下になったところで(ステップS108でYes)、定数C1、及びTgを決定し(ステップS110)、これに基づく最終結果(貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"のマスターカーブ、ガラス転移点温度Tg等)を表示装置16に表示する(ステップS13)。なお、これらのプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ハードディスク等のような記録媒体に保存することができる。
以上、本実施例に係る粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体によれば、実施例1と同様に、ガラス転移点温度Tg等の試料物性値を用いないで試料1の粘弾性特性を得ることができる。そして、この結果から得られた定数D1を使って、再び温度−周波数変換則を用いて粘弾性特性、定数C1、及び試料1のガラス転移点温度Tgを計算しているので、示差走査熱量測定器を用いることなく試料のガラス転移点温度と粘弾性特性を計算することができる。また、本実施例を用いれば試料1のガラス転移点温度を計算することができるので、従来の(6)式のような温度−周波数変換則を適用して粘弾性特性を計算することが可能となる。
(実施例3)
次に、本実施形態における第3の実施例である実施例3について説明する。本実施例の弾性測定装置は、実施例1、2の弾性測定装置と、定数D1、D2の初期値の設定範囲を設定する点と、制御演算手段15が、上述した方式bの(7)式を用いて試料1の粘弾性特性を得た後に、この粘弾性特性の演算の際に既知となった定数D1を用いて、試料1のガラス転移点温度Tgについても計算する点とで異なる。その他の点に係る構成・動作・作用効果は同様であるので、以下の本実施例の説明においては、実施例1、2と同一な構成・動作・作用効果については適宜省略して説明する。また、同一又は対応する構成、及び動作についての符号は同一の符号を使用して説明する。
シフトファクターαTと温度との関係を示す図5の曲線においてlogαT=0の点における温度T0を用いて、(7)式を整理すると以下の関係が得られる。
Tg=D1 ・・・(9)
この(9)式は定数D1がガラス転移点温度Tgに変換することが可能であることを示している。したがって得られた定数D1からガラス転移点温度Tgを計算することができる。
また、(7)式におけるD1、D2の最適値は複数の解が存在する。このうち(9)式の関係を満たすように定数D1の値を決定することでガラス転移点温度Tgを計算することが可能となる。そして、一般的なゴム材料のガラス転移点温度は−10℃から10℃付近に存在することは公知である。そこで、本実施例では、D1の初期値の変化範囲を絶対温度に変換後、D1に変換して263から283として設定し、前述したマスターカーブを多項式近似、もしくは指数近似し、得られた近似式と各データとの相関係数が最も1に近づくようなD1、D2を収束法によって求めることとしている(方式d)。
このようにして求められた定数D1、D2を用いれば高周波領域までの粘弾性特性を計算することが可能となり、同時に(9)式を用いることで定数D1からガラス転移点温度Tgを計算することができる。ここで、これらの収束法は上述した第1、2の実施例と同様に、最小自乗法やスプライン補間法を用いることができる。
図11に方式bと方式dで求められたマスターカーブの比較を示す。方式bでは初期値をランダムで推定して、D1、D2を決定し、方式dでは係数D1の初期値を263から283に設定して、定数D1、D2を決定している。この結果からE’およびE"のマスターカーブは両方式共に良く一致し、その誤差は1%以下である。示差走査熱量測定器により、この試料のガラス転移点温度はTgm=−5.7℃と測定されている。方式dを用いた結果では、Tg=−5.4℃と計算され、両者は良く一致する。このように(7)式の定数D1の初期値を一般的なゴム材料のガラス転移点温度範囲として設定し、収束法を用いてマスターカーブを求め、試料の粘弾性特性を計算するとともに、計算から得られた定数D1よりガラス転移点温度Tgを計算することで1回の収束計算で試料の物性値であるガラス転移点温度を計算することができる。
本実施例の粘弾性特性、及びガラス転移点温度の計算は、制御演算装置15内で実行され、プログラムとして存在する。図12で示すフローチャートを元に、このプログラムを説明する。まず、目標温度Ta、試料温度を変化させる範囲である測定温度範囲、アクチュエータ4で発生させる正弦波の周波数範囲、(7)式における定数D1、D2の初期値の変化範囲、マスターカーブとその近似曲線との相関係数のフィット精度erを入力する(ステップS201)。このフィット精度erは計算された相関係数をsとすれば、er=1−sの関係を持ち、er=0.1〜0.01程度である。その後の(7)式を用いて試料の粘弾性特性を求めるためのマスターカーブの計算(ステップS2〜12)までは、第1、2の実施例の計算と同様であるので、その説明については省略する。そして、フィット精度erが最初に設定したフィット精度er以下になったところで(ステップS11でYes)、定数D1、D2を決定し(ステップS202)、(9)式によりガラス転移点温度Tgを計算(ステップS203)し、これに基づく最終結果(貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E"のマスターカーブ、ガラス転移点温度Tg等)を表示装置16に表示する(ステップS13)。また、これらのプログラムはフロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ハードディスク等のような記憶媒体に保存することができる。
以上、本実施例に係る粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体によれば、実施例1、2と同様に、ガラス転移点温度Tg等の試料物性値を用いないで試料1の粘弾性特性を得ることができる。そして、温度−周波数変換則を用いて粘弾性特性を計算する際に用いる定数が試料のガラス転移点温度を必要としない2つの定数D1、D2の組合せからなっている。そのうちひとつの定数D1からガラス転移点温度を計算することができるので、示差走査熱量測定器を用いることなく、1回の収束計算で試料の物性値であるガラス転移点温度を計算することができる。
また、本実施例に係る粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラム及びこれを記録する記録媒体によれば、ガラス転移点温度に変換可能な定数D1の初期値を一般的なゴム材料のガラス転移点温度範囲として設定し、収束法を用いてマスターカーブを求め、試料の粘弾性特性を計算できるので、計算から得られた定数D1よりガラス転移点温度を計算することができる。
また、本実施例に係る粘弾性測定装置、粘弾性測定方法、並びに粘弾性測定プログラムによれば、粘弾性特性装置の制御および粘弾性特性、ガラス転移点温度の計算を行うプログラムはフロッピーディスク、光ディスク、ハードディスクのような記憶媒体に保存することができるので、プログラムの読み出し、変更が容易にできる。
1 試料
2 筐体
3 試料保持具
4 アクチュエータ
5 力検出器
6 支持具
7 変位計
8 加熱冷却炉
9 温度検出器
特開平6−160269号公報 特開平5−107994号公報

Claims (22)

  1. 粘弾性体からなる試料に力を加えるための力発生手段と、該試料に加えられる力を検出するための力検出手段と、該試料の変位を検出するための変位検出手段と、該試料を所定温度に制御するための温度制御手段と、該試料の温度を検出するための温度検出手段と、該力検出手段、該変位検出手段、及び該温度検出手段による検出結果から該試料の粘弾性特性を演算する演算手段と、該演算手段による演算結果を表示する表示手段とを備える粘弾性測定装置において、
    上記演算手段は、上記試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算することを特徴とする粘弾性測定装置。
  2. 請求項1に記載の粘弾性測定装置において、
    演算手段は、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の粘弾性測定装置において、
    演算手段は、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて粘弾性特性を演算することを特徴とする粘弾性測定装置。
    Figure 2012047716
  4. 請求項3の粘弾性測定装置において、
    演算手段は、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定装置。
    Figure 2012047716
  5. 請求項1に記載の粘弾性測定装置において、
    演算手段は、温度−周波数変換則を1回用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算し、該粘弾性特性の演算の際に得られた定数の値を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定装置。
  6. 請求項5に記載の粘弾性測定装置において、
    演算手段は、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数が2つの定数の組合せから成り、そのうちひとつの定数がガラス転移点温度に変換可能なことを特徴とする粘弾性測定装置。
  7. 請求項6に記載の粘弾性測定装置において、
    演算手段は、ガラス転移点温度に変換可能な定数の初期値を決定するための範囲が、ガラス転移点温度に換算して−10℃から10℃であることを特徴とする粘弾性測定装置。
  8. 粘弾性体からなる試料に力を加えるための力発生工程と、該試料に加えられる力を検出するための力検出工程と、該試料の変位を検出するための変位検出工程と、該試料を所定温度に制御するための温度制御工程と、該試料の温度を検出するための温度検出工程と、該力検出工程、該変位検出工程、及び該温度検出工程での検出結果から該試料の粘弾性特性を演算する演算工程と、該演算工程での演算結果を表示する表示工程とを備える粘弾性測定方法において、
    上記演算工程では、上記試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算することを特徴とする粘弾性測定方法。
  9. 請求項8の粘弾性測定方法において、
    演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定方法。
  10. 請求項8又は9に記載の粘弾性測定方法において、
    演算工程では、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて粘弾性特性を演算することを特徴とする粘弾性測定方法。
    Figure 2012047716
  11. 請求項10の粘弾性測定方法において、
    演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定方法。
    Figure 2012047716
  12. 請求項8に記載の粘弾性測定方法において、
    演算工程では、温度−周波数変換則を1回用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算し、該粘弾性特性の演算の際に得られた定数の値を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定方法。
  13. 請求項12に記載の粘弾性測定方法において、
    演算工程では、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数が2つの定数の組合せから成り、そのうちひとつの定数がガラス転移点温度に変換可能なことを特徴とする粘弾性測定方法。
  14. 請求項13に記載の粘弾性測定方法において、
    演算工程では、ガラス転移点温度に変換可能な定数の初期値を決定するための範囲が、ガラス転移点温度に換算して−10℃から10℃であることを特徴とする粘弾性測定方法。
  15. 粘弾性体からなる試料に力を加えるための力発生工程と、該試料に加えられる力を検出するための力検出工程と、該試料の変位を検出するための変位検出工程と、該試料を所定温度に制御するための温度制御工程と、該試料の温度を検出するための温度検出工程と、該力検出工程、該変位検出工程、及び該温度検出工程での検出結果から該試料の粘弾性特性を演算する演算工程と、該演算工程での演算結果を表示する表示工程とをコンピューターに実行させるための粘弾性測定プログラムにおいて、
    上記演算工程では、上記試料の物性値を定数に含めた温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算することを特徴とする粘弾性測定プログラム。
  16. 請求項15の粘弾性測定プログラムにおいて、
    演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定プログラム。
  17. 請求項15又は16に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、
    演算工程では、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて粘弾性特性を演算することを特徴とする粘弾性測定プログラム。
    Figure 2012047716
  18. 請求項17の粘弾性測定プログラムにおいて、
    演算工程では、粘弾性特性の演算結果に基き、温度−周波数変換則から導き出された下記の式を用いて試料のガラス転移点温度について演算することを特徴とする粘弾性測定プログラム。
    Figure 2012047716
  19. 請求項15に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、
    演算工程では、温度−周波数変換則を1回用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算し、該粘弾性特性の演算の際に得られた定数の値を用いて試料のガラス転移点温度についても演算することを特徴とする粘弾性測定プログラム。
  20. 請求項19に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、
    演算工程では、温度−周波数変換則を用いて高周波領域までの粘弾性特性を演算する際に用いる定数が2つの定数の組合せから成り、そのうちひとつの定数がガラス転移点温度に変換可能なことを特徴とする粘弾性測定プログラム。
  21. 請求項20に記載の粘弾性測定プログラムにおいて、
    演算工程では、ガラス転移点温度に変換可能な定数の初期値を決定するための範囲が、ガラス転移点温度に換算して−10℃から10℃であることを特徴とする粘弾性測定プログラム。
  22. 粘弾性測定プログラムを記録したコンピューター読取可能な記録媒体において、
    上記粘弾性測定プログラムは請求項15乃至21に記載のいずれか一の粘弾性測定プログラムであることを特徴とする記録媒体。
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