JP2012047182A - 風車における翼体のピッチ角及び翼断面の制御方法 - Google Patents

風車における翼体のピッチ角及び翼断面の制御方法 Download PDF

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Abstract


【課題】停止状態からの起動が速やかで、旋回効率も向上された風車を提供する。
【解決手段】支柱2aの上端に、風上側に位置せしめられる偏心部3を有する。支柱の上下に設けた回転部6,6に上下対向してアーム7,9が設けられ、その先端に翼部材13を有する。翼部材13は、上下の枠片25、26間に翼体27を有し、上下の枠片25、26は、回動連結部で翼体27に連結されている。回動連結部の前側に存する前側連結部53と偏心部3が、規制ロッド111で連結され、翼部材13は支柱回りに旋回する。風上側、風下側の翼部材は、規制ロッドを介して枠片が回動する。風上側では、翼弦が、旋回方向前部が後部よりも支柱から遠い傾斜状態を呈し、翼断面は、支柱に近い面が凸面を呈する非対称型となる。風下側では、翼弦が、前部が後部よりも支柱に近い傾斜状態を呈し、翼断面は、支柱から遠い面が凸面を呈する非対称型を呈する。
【選択図】図1

Description

本発明は、心棒の軸線回りに旋回する翼体のピッチ角の最適化を図ると同時に翼断面の最適化を達成できて翼体の旋回効率を向上させ得る、風車における翼体のピッチ角及び翼断面の制御方法に関するものである。
旋回する翼体のピッチ角の最適化を図ることにより翼体の旋回効率を向上させんとする風車の一例が、特開2006−152922号公報で開示されている。該風車は、支柱から見て風上側に位置した状態においては、翼体の翼弦を、旋回方向前部がその後部よりも支柱から遠い傾斜状態に設定すると共に、支柱から見て風下側に位置した状態においては、該翼弦を、旋回方向前部がその後部よりも支柱に近い傾斜状態に設定することにより翼体の旋回効率の向上を達成せんとするものであった。
しかしながら、かかる風車にあっては、該公報の図1〜図6に示されているように対称翼を用いる場合は、低周速比での性能低下が問題となっていた。ところで同公報の図7には、非対称翼を具える風車が開示されているが、かかる非対称翼を具える風車は翼断面の形状が旋回のどの時点をとらえても同一に固定されていたため、翼体が風上側に位置した状態と風下側に位置した状態の双方において共に旋回方向の回転トルクを効率的に発生させるということができず、その結果、翼の旋回効率の向上に限界があった。
特開2006−152922号公報
本発明は前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、旋回する翼体のピッチ角の最適化を図ると同時に翼断面の最適化を達成することによって、静止状態からの起動を速やかに行うことができると共に翼体の旋回効率を向上させ得る、風車における翼体のピッチ角及び翼断面の制御方法の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る、風車における翼体のピッチ角及び翼断面の制御方法(以下制御方法という)は、翼体が心棒の軸線回りに一方向に旋回できるようになされている風車において、前記翼体が前記心棒から見て風上側に位置した状態においては、前記翼体の翼弦を、前記旋回方向で見た前部がその後部よりも前記心棒から遠い傾斜状態にさせると共に、前記翼体の翼断面を、前記心棒に近い内方側の面が凸面に形成され且つ該翼断面が翼弦に対して非対称を呈する如く変形させる一方、前記翼体が前記心棒から見て風下側に位置した状態においては、前記翼体の翼弦を、前記旋回方向で見た前部がその後部よりも前記心棒に近い傾斜状態にさせると共に、前記翼体の翼断面を、前記心棒から遠い外方側の面が凸面に形成されて該翼断面が翼弦に対して非対称を呈する如く変形させることを特徴とするものである。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
本発明によるときは、風上側近辺及び風下側近辺の大部分の領域において、翼部材を失速状態とするような事態を招くことなく、旋回方向の回転トルクを効率的に発生させることができ、その結果、風車における翼体の旋回効率を向上させることができる。
図1は、本発明に係る制御方法を応用した風車1を示すものであり、該風車1は、心棒2の一端側又は両端側に、該心棒2の軸線L1と偏倚して偏心部3が設けられ、該偏心部3に風向制御装置5が設けられている。そして該心棒2には、その軸線L1回りに回転し得る回転部6を介して、所要間隔を置いて対向状態に突設された一対のアーム7,9を具えるアーム部材10が設けられ、該一対のアーム7,9の先端部分11,12に翼部材13が設けられており、該翼部材13が該心棒2の軸線L1回りに一方向(順方向)に旋回できるものである。以下これを、ジャイロミル型風車に応用された場合を例にとって具体的に説明する。
前記心棒2は、図2〜4に示すように、例えば中空鋼管を以ってなる垂直な支柱2aとして構成されており、該支柱2aは、通常の運転状態では、軸線回りには回転しない。該支柱2aの挿通孔15には、前記風向制御装置5を構成する風向制御軸16が該支柱2a内でその軸線回りに回転可能に納設されており、図4に示すように、その下端部分が支柱2aの下端17から下方に稍突出して操作軸部19が設けられている。そして該支柱2aは、その下端部分に、例えば正方形板状を呈する台座片20が固定されると共に、該台座片20の下面側で、架台等の設置面21に載置される支持片22,22,22,22が放射状に突設されている。なお本実施例においては、該支柱2aの長さは1400mm程度に設定されている。
そして前記支柱2aの上端寄り部位と下端寄り部位に、例えば1000mm程度の間隔を置いて、該支柱2aの軸線回りに回転し得るベアリング6a,6aとしての前記回転部6,6が設けられており、該上下のベアリング6a,6aに、逆方向に突出する上下一対のアーム7,9、7,9の基端部23,23,23,23が固定されている。これにより、図1に示すように、左右方向に突出する上下一対のアーム7,9、7,9からなる前記アーム部材10が設けられ、該アーム部材10は、前記支柱2aの軸線L1回りに回転部6,6(ベアリング6a,6a)を介して回転できる。そして、例えば前記下の回転部6Aを、出力用として利用できる。なお本実施例においては、該上下のアーム7,9は共に、細長な水平矩形板状に形成されており、その突出長さは1000mm程度に設定されている。
前記翼部材13は、図5〜6、図7〜8に示すように、前記上下のアーム7,9の先端部分11,12を間において配設された上下の枠片25,26間に翼体27を配設してなり、該翼体27は、該上下のアーム7,9の対向方向に延長する翼芯部材29の上下端側(本実施例においては上下端)30,31が該上下のアーム7,9の先端部分11,12に固定されている。そして、図9に示すように、該上下の枠片25,26の夫々が、該翼芯部材29に、該アーム7,9の対向方向(上下方向)に延長する同一の回動軸線L2回りで回動可能となるように回動連結部70,76で連結されている。
該上下の枠片25,26は、本実施例においては軽量素材、例えばアルミニウム製のものであり、前記旋回方向に比較的長く形成され、該旋回方向で見た先側部分32,33は、前記翼部材13の旋回時における空気抵抗を減少させるために先細に形成され、該先側部分32,33には、図7〜8に示すように、挿入孔35,36が上下方向に貫設されている。又、該上下の枠片25,26の旋回方向の後側部分には、枠片後端37,39で開放し且つ枠片の軸線方向に延長する割り溝40,41が上下方向に貫設されると共に、該上下の枠片25,26の、前記旋回方向で見た稍後側部位に、ネジ孔42,43が上下方向に貫設されている。
該上下の枠片25,26相互は、図5〜8に示すように、上下方向に延長する、例えばアルミニウム製の平板状を呈する上下に長い後部連結片45で連結されており、該後部連結片45の上下端部分46,47が前記上下の割り溝40,41に嵌め入れられて固着されている。又、上下方向に延長する例えば断面円形軸49aとしての前部連結片49の上下端部分50,51が、前記上下の挿入孔35,36に挿入され、上下の枠片25,26に固着されている。なお本実施例においては、該前部連結片49の上端部分が前記上の枠片25の上方に稍突出せしめられて、突出枢軸52としての前側連結部53(図9)が設けられている。
そして前記翼芯部材29は、図7〜8に示すように、前記枠片25,26の軸線方向に長く形成されており、前記アーム7,9の延長方向で見て前記支柱2aに近い内側表面55が内方に凸に湾曲すると共に、前記支柱2aから遠い外側表面56が、外方に向けて同程度に凸に湾曲した横断面楕円形状の筒体に形成されている。
かかる構成の翼芯部材29は、その長軸を前記アーム7,9の前記先端部分11,12の幅方向に合わせて前記前部連結片49と前記後部連結片45との間に配設されている。そして前記のように、該翼芯部材29の上端30が前記上のアーム7の先端部分11の下面57に固着される一方、該翼芯部材29の下端59が前記下のアーム9の先端部分12の上面60に固着されている。なお本実施例においては、図9に示すように、該翼芯部材29の旋回方向で見た前後端61,62は該先端部分11,12の前後の縁63,65に略合致させてある。
そして、図5、図9、図7に示すように、前記上のアーム7の先端部分11の上面66の後端部位(前記翼芯部材29の後端部位)で、上下のジョイント片67,69がボールを介して水平面内で相対回転し得る回動連結ジョイント具としての回動連結部70の該下のジョイント片69が固着されると共に、該上のジョイント片67のネジ筒部71が前記上の枠片25のネジ孔42に螺合されて前記上の枠片25に固定されている。又、前記下のアーム9の先端部分12の下面72の後端部位(前記翼芯部材29の後端部位)で、上下のジョイント片73,75がボールを介して水平面内で相対回転し得る回動ジョイント具としての回動連結部76の該上のジョイント片73が固着されると共に、該下のジョイント片75のネジ筒部77が前記下の枠片26のネジ孔43に螺合されて前記下の枠片26に固定されている。これらよって、前記上下の枠片25、26は、前記回動連結部70,76を支点として、前記同一の回動軸線L2(図9)回りで正逆回動できる。
前記翼体27は、カバー片79が、前記前部連結片49と前記翼芯部材29を包み且つ前記後部連結片45に取り付けられることによって構成されている。本実施例においては、前記後部連結片45と前記翼芯部材29と前記前部連結片49とを周方向で包囲するように、例えば、ポリエステル繊維糸を用いて製織してなる織布にウレタン樹脂を含浸させた繊維補強の樹脂シートからなるカバー片79が張設状態に取り付けられることによって、前側部分78aが丸く形成されると共に後側部分78bが細く形成された流線型を呈する前記翼体27が構成されている。このようにして包囲状態に取り付けられた包囲カバー部79aの後部分79a1は、前記後部連結片45の後端部分84に対してスリップできる当接状態とされてもよいのであるが、本実施例においては、接着等によって固着されている。そして該包囲カバー部79aの前部分79a2は、該翼体27の翼断面が前記枠片25,26の回動に伴って変形できるように、前記前部連結片49に対してスリップできる当接状態にある。なお本実施例においては、該翼体27の上下方向長さは1000mm程度に設定されており、該翼体27の翼弦80の長さは160mm程度に設定されている。
又、前記支柱2aの上端部分81には図2、図10に示すように、キャップ部材82を介して、前記偏心部3となる偏心軸83が上方向に突設されている。図1〜2においてL3は、該偏心軸83の軸線である。該キャップ部材82は、頂面部85で上端が閉塞されると共に下端が開放された偏平円筒状を呈しており、前記支柱2aの前記上端部分81に被冠されるもので、内蔵されたベアリング84を介して前記支柱2aの軸線回りに回転自在となされている。又、該キャップ部材82の前記頂面部85の下面86には、前記風向制御軸16の上端87が同心に固着されている。そして、該キャップ部材82の頂面部85の上面89には、図2、図11に示すように、前記支柱2aの軸線(即ち、前記頂面部85の中心)L1と10mmの偏心量L4で、前記偏心軸83が上方向に突設されている。そして、該偏心軸83の中心90と前記キャップ部材82の上面89の中心91とを結ぶ直線(図11)L5は、前記アーム7,9、7,9の延長方向に略合致している。
該偏心軸83には、内蔵のベアリング92を介して、該偏心軸83の軸線回りに回転し得る円板状取付け片93が設けられている。該円板状取付け片93の上面には図2、図10に示すように、前記偏心軸83を挿通させる挿通孔94が設けられて逆方向に突出する水平突出片95,95がボルトで固定されており、該水平突出片95,95の先端で、垂下片96,96が下方向に屈曲形成されている。そして該垂下片96の外面97には、水平な軸孔99が設けられた軸受部材100が突設されると共に該軸孔99は、該垂下片96の中央部に設けられた挿通孔101に連通されている。
該垂下片96,96には、図2、図10に示すように、互いに逆方向に突出し且つ同一長さを有するする直棒状の規制ロッド本体(後述の規制ロッド111を構成する)102の基端側部分103が取り付けられている。該基端側部分103は、前記軸孔99と前記挿通孔101を挿通して、前記水平突出片95の下側で前記偏心軸83に向けて突出状態とされると共に、該基端側部分103の端部分105は、前記水平突出片95の下面に固定された緩衝器106に納められている。又、該基端側部分103には、該緩衝器106の稍外方部位でバネ受け鍔部107が設けられており、該バネ受け鍔部107と前記垂下片96との間に、コイルバネ(以下、基端側のコイルバネともいう)109aとしての付勢手段109が稍圧縮状態で介装されている。
そして該規制ロッド本体102の先端部110には、図9、図5〜7に示すように、前記上の枠片25の前端側で突設された前記突出枢軸52が挿通され且つ該突出枢軸52の軸線回りに回転し得るベアリング108が設けられている。該規制ロッド本体102の先端部110が該ベアリング108を介して該突出枢軸52としての前記前側連結部53に連結されることにより、図1〜2に示すように、前記偏心軸83と前記突出枢軸52とが、前記規制ロッド本体102と前記水平突出片95と前記円板状取付け片93と前記基端側のコイルバネ109aとからなる規制ロッド111で連結状態とされている。
なお本実施例においては図1、図12に示すように、該規制ロッド本体102の基端寄り部分112に、その軸線方向にスライドにより移動し得る遠心力調整ウエイト113が設けられている。該規制ロッド本体102の該基端寄り部分112にはバネ受け部材115が固設され、該バネ受け部材115と該遠心力調整ウエイト113との間にコイルバネ(以下、中間のコイルバネともいう)116aとしての付勢手段116が介装されている。
前記翼体27が風速の変動によって過大回転したときには、遠心力の作用によって、前記規制ロッド111が、例えば図13に示すように、前記基端側のコイルバネ109aをより圧縮状態にして伸長する。このとき前記遠心力調整ウエイト113が、例えば図14に示すように、前記中間のコイルバネ116aを圧縮状態にして規制ロッド先側に向けて移動するので、前記翼体27の質量が比較的小さい場合であっても比較的大きい遠心力が得られることとなり、これによって前記規制ロッド111が所要に伸長できる。なお、風速の小刻み変動に追随して規制ロッド111が小刻みに伸縮するとロータを損傷する恐れがあるため、前記緩衝器106でこれが防止されている。
又、前記風向制御装置5は、図1〜2に示すように、前記偏心軸83の中心90と前記キャップ部材82の中心91とを結ぶ直線L5(図11)上で該偏心軸83から離れる方向に延長し且つ、前記アーム7,9の先端部分11,12を越えて更に突出する風向バー117を有し、その基端部119が該偏心軸83に固定されると共に、その先端に、垂直板状を呈する風向板120が設けられてなる。然して、風が吹いている状態では該風向板120が、前記支柱2aから見て風下側に位置することにより、前記偏心軸83が、前記支柱2aから見て風上側に位置することになる。
偏心軸(偏心部3)83がこのように風上側に位置せしめられた状態における翼部材13の風上側と風下側における状態を図15に基づいて説明する。なお図15(A)に示す矢印は風向を示し、図15(B)(C)に示す矢印は、例えば周速比が略2の場合の相対風向を示している。
前記翼部材13が図15(A)の左側に示すように風上側に位置した状態にあっては、図15(A)(B)に示すように、前記規制ロッド111により、前記前部連結片49が前記支柱2aから遠ざかるように外方に移動せしめられる。これによって、前記翼体27の翼弦80が、図15(B)に示すように、前記旋回方向で見た前部121がその後部122よりも前記支柱2aから遠い傾斜状態(旋回円の接線方向に対して傾斜した状態)とされる。これと同時に、前記翼芯部材29がアーム7,9に固定状態にあることからして、前記翼体27の翼断面は、図15(B)に示すように、支柱2aに近い内方側の面118が凸面を呈した非対称を呈する如く変形せしめられる。
一方、このように偏心軸(偏心部3)83が風上側に位置せしめられた状態において、前記翼部材13が図15(A)の右側に示すように風下側に位置した状態にあっては、図15(A)(C)に示すように、前記規制ロッド111が、前記前部連結片49が前記支柱2aに近づくように内方に移動せしめられる。これによって、前記翼体27の翼弦80が、図15(C)に示すように、前記旋回方向で見た前部121がその後部122よりも前記支柱2aに近い傾斜状態(旋回円の接線方向に対して傾斜した状態)とされる。これと同時に、前記翼芯部材29がアーム7,9に固定状態にあることからして、前記翼体27の翼断面は、図15(C)に示すように、支柱2aから遠い外方側の面123が凸面を呈した非対称を呈する如く変形せしめられる。
図16は、前記翼部材13が風上側にある状態からアーム部材10が90度回転した状態を示すものである。なお、図16(A)に示す矢印は風向を示し、図16(B)(C)に示す矢印は相対風向を示している。この状態においては、前記翼体27,27は相対風向に略沿う状態となり、ピッチ角が略ゼロとなる。
このように、ロータ(2個の翼部材13,13とアーム部材10と上下の回転部6,6を具える部分)125(図1)の1回転につき1周期となる翼体27のピッチ角(前記翼弦80と前記旋回円の接線方向とのなす角)の制御と、ロータ125の1回転につき1周期となる翼断面の変形制御が行われることから、風上側近辺及び風下側近辺の大部分の領域において、翼部材を失速状態とするような事態を招くことなく、順方向旋回時における正トルク(ロータを旋回させるようとするトルク)の領域を最大化でき負トルク(ロータを制動させるトルク)の領域を最小化できることとなる。それ故、前記構成の風車1によるときは、静止状態からの起動が速やかに行われると共に、ロータ125が順方向に効率よく旋回できる。
前記翼体27が、風速の変動によって過大回転したときには、前記のように、前記規制ロッド111が遠心力の作用によって伸長する。かかることから図17に示すように、前記翼体27が風上側に位置する状態では、ピッチ角が過大となり、前記翼体27が風下側に位置する状態では、ピッチ角が過少となる。図17(A)に示す矢印は風向を示し、図17(B)(C)に示す矢印は、例えば周速比が略4の場合の相対風向を示している。図18は、該翼体27が風向と略直角を呈する側に位置する状態を示している。図18(A)に示す矢印は風向を示し、図18(B)(C)に示す矢印は相対風向を示している。この状態ではピッチ角が発生することになるので、該翼体27が直角乃至その前後の角度範囲において失速状態になる。従って、順方向旋回に対する負トルクが増大して、前記のような正常な順方向の旋回が得られないことになる。その結果、ロータ125は減速されることになる。なお、風速が通常状態に戻ることにより前記規制ロッド111は当初の長さに戻るので、前記ロータ125は前記した正常旋回状態に自動復帰できる。
風速が大きくてロータ125が過大回転したときは、前記偏心部3を風下側に向けるための強制制御手段を作動させる。該強制制御手段は、前記風向バー117を水平面内で強制回転させる手段からなる。然して、前記風向バー117を手で持って水平面内で強制回転操作することによって、又は、前記風向制御軸16の前記操作軸部19を手動や作動装置で強制回転操作して前記風向バー117を強制回転操作することよって、前記偏心軸83を前記支柱2aの軸線回りに所要角度公転させると、この公転角度に応じて、前記翼体27のピッチ角と翼断面を変えることができ、ロータ125を停止させることができる。
前記風向バー117を回転させる角度に応じて、緩和減速から急減速まで所望に選択できるのであるが、前記風向バー117を風上側に180度回転させた場合について説明すれば次のようである。即ち、180度回転させた場合は前記偏心軸83が風下側に位置することになるため、前記翼部材13が風上側に位置する状態においては、図19(A)に示すように、前記規制ロッド111により、前記前部連結片49が前記支柱2aに近づくように移動せしめられる。図19(A)において、風向を矢印で示している。これによって、前記翼体27の翼弦80が、前記旋回方向で見た前部121がその後部122よりも前記支柱2aに近い傾斜状態(旋回円の接線方向に対して傾斜した状態)とされる。これと同時に、前記翼体27の翼断面は、図19(B)に示すように、支柱2aから遠い外方側の面123が凸面を呈した非対称を呈する如く変形せしめられる。
そして、前記翼部材13が風下側に位置する状態においては、図19(C)に示すように、前記規制ロッド111により、前記前部連結片49が前記支柱2aから遠ざかるように外方に移動せしめられる。これによって、前記翼体27の翼弦80が、前記旋回方向で見た前部121がその後部122よりも前記支柱2aから遠い傾斜状態(旋回円の接線方向に対して傾斜した状態)とされる。これと同時に、前記翼体27の翼断面は、図19(C)に示すように、支柱2aに近い内方側の面118が凸面を呈した非対称を呈する如く変形せしめられる。
従って、風上側の翼体及び風下側の翼体は共に、失速状態となって、旋回方向と逆方向のトルクが増大して減速し乃至停止することになる。このように、前記風向制御装置5は、過大な風速に対しては翼体27を失速させて風車1を停止させる安全装置の構成要素ともなっている。
図20〜21は、前記実施例において、前記規制ロッド111の連結状態を変更した態様のものである。
より具体的に説明すれば、図20、図21(A)は、前記回動連結部70の後側に位置させて設けた、例えば上方への突出枢軸としての後側連結部108と、前記偏心部(本実施例においては偏心軸83)3とが規制ロッド111で連結された状態を示している。この場合は、同図に示すように、該偏心部3は、前記風向制御装置5の制御作用によって、風下側に位置せしめられる。なお図21(A)において、風向を矢印で示している。
図21(B)は、前記翼部材13が風上側に位置する状態を示し、前記規制ロッド111を介して前記上下の枠片25,26が回動することにより、前記前部連結片49が、前記心棒(支柱2a)2から遠ざかるように外方に移動され、前記翼体27の翼弦80が、前記旋回方向で見た前部121がその後部122よりも該支柱2aから遠い傾斜状態とされている。そして、このように外方に移動することよって、前記翼体27の翼断面が、支柱2aに近い内方側の面118が凸面に形成され且つ該翼断面が翼弦80に対して非対称を呈する如く変形している。
又図21(C)は、前記翼部材13が風下側に位置する状態を示し、前記規制ロッド111を介して前記上下の枠片25,26が回動することによって、前記前部連結片49が前記支柱2aに近づくように内方に移動され、前記翼体27の翼弦80が、前記旋回方向で見た前部121がその後部122よりも前記支柱2aに近い傾斜状態にされている。そしてこのように内方に移動されることよって、前記翼体27の翼断面が、支柱2aから遠い外方側の面123が凸面に形成されて該翼断面が翼弦80に対して非対称を呈する如く変形している。
図22は、本発明に係る制御方法を応用した風車1の他の実施例を示すものであり、心棒2が水平状態に配置されている。該心棒2は、本実施例においては中空鋼管を以って形成されており、図示しない架台に設けられた左右の支持部126,126の上端に設けられた軸受127,127で支持され、通常の運転状態では軸線回りには回転しない状態で支持されている。そして図23〜24に示すように、該水平状態の心棒2の、該軸受127,127の内方側において、円板状を呈する偏心固定板129,129が、その中心(偏心部3)130を該心棒2の中心128と例えば10mm程度偏心させた状態で固定されており、該心棒2に対する左右の偏心固定板129,129の固定状態は左右対称である。
該偏心固定板129,129の夫々は、図23〜25に示すように、ベアリング130,130の内輪132の内周面133に嵌着されている。そして、該ベアリング132の外輪135が取付け部材136の嵌合凹部137の内面に固定されることにより、該取付け部材136が前記心棒2に対して偏心状態で回転可能となされている。該取付け部材136の外面138には、図22〜25に示すように、逆方向に突出する取付け板139,139が設けられており、その先端には、前記心棒2の軸線方向内方に向けて屈曲した取付け片140,140が設けられている。
そして図22に示すように、前記支持部126,126の内側において、前記心棒2の左右側に設けられた左右の回転部(本実施例においてはベアリング6b,6b)6,6を介して、アーム部材10が設けられている。該アーム部材10は、該心棒2の軸線と直交する状態で心棒2の両側に突出した左右のアーム7,9、7,9からなり、該アーム部材10は、該回転部6,6(ベアリング6b,6b)を介して前記心棒2の軸線回りに回転できる。そして、例えば一方の回転部を出力用として利用できる。
前記左右のアーム7,9の先端部分11,12に翼部材13が設けられており、該翼部材13は、前記アーム部材10が前記心棒2の軸線回りに一方向に回転するに伴って、該軸線回りに一方向(順方向)に旋回できるようになされている。
該翼部材13の構成は、基本的には前記実施例で示したと同様であり、翼体27は、図22に示すように、該左右一対のアーム7,9の対向方向に延長する翼芯部材29の長さ方向の両端側(本実施例においては左右端)が該左右のアーム7,9に固定されている。そして、左右の枠片25,26の夫々が、該翼芯部材29に、該アーム7,9の対向方向(左右方向)に延長する同一の回動軸線回りで回動可能となるように回動連結部144,144で連結されている。
又、前記旋回方向で見て前記翼芯部材29の後側において、前記対向する枠片25,26相互が後部連結片45で連結されており、その前側に位置させて、該枠片25,26相互を連結するように前部連結片49が設けられると共に、該前部連結片49の左右突出枢軸52,52としての前側連結部53,53と前記左右の偏心部3,3とが規制ロッド111,111で連結されている。該規制ロッド111は前記実施例におけるものと略同様の構成を有しており、その基端側部分103が、図25に示すように、コイルバネ109aとしての付勢手段109を介して取付け片140に連結され、又、遠心力調整ウエイト113がコイルバネ116aとしての付勢手段116を介して該規制ロッド111に取り付けられている。そして、該対向する左右の枠片25,26間で、該後部連結片45と前記翼芯部材29と前記前部連結片49とを周方向に包囲するようにカバー片79(図22)が張設状態に取り付けられることによって翼体27が形成されている。
本実施例においては、このように心棒2の両端側に偏心部3,3を設け、翼芯部材29の両端側において、前側連結部(突出枢軸52)53と偏心部3とを規制ロッド111で連結しているため、翼体27の翼断面の変形をより安定的に行うことができる。なお風車1が小型の場合は、心棒2の一端側にのみ偏心部3を設け、該一端側でのみ規制ロッド111を配設することもある。
そして本実施例においては、風向センサの検知信号を受けて作動するギヤードモータ等の駆動制御手段を具える風向制御装置(図示せず)によって、前記偏心部3が風上側に存する如く風向制御が行われる。図22において風向Fを矢印で示している。
かかる構成の風車1によるときも、前記実施例におけると同様の作用によってロータの一回転につき1周期となる翼体27のピッチ角の制御と、ロータ125の1回転につき1周期となる翼断面の変形制御が行われることから、順方向旋回時における正トルクの領域を最大化でき負トルクの領域を最小化できることとなる。それ故、前記構成の風車1によるときには、静止状態からの起動を速やかに行うことができると共に、ロータ125が順方向に効率よく旋回できる。
そして、前記翼体27が風速の変動によって過大回転したときには、規制ロッド111が遠心力の作用によって伸長し、その結果、前記と同様の作用によって、翼部材13が風上側に位置した状態にあっても風下側に位置した状態にあっても共に、多くの領域において失速状態となり、旋回方向と逆向きのトルクが増大して、前記のような正常な順方向の旋回が得られなくなり、ロータ125は減速されることになる。なお、風速が通常状態に戻ることにより前記規制ロッド111は当初の長さに戻るので、前記ロータ125は前記した正常旋回状態に自動復帰できる。
又、風速が大きくてロータ125が過大回転したときは、風速センサの検知信号を受けて作動するギヤードモータ等の強制制御手段によって、前記偏心部3を風下側等、任意の位置に向けることができる。この位置の設定によって前記翼体27の受ける風力を変えることができ、ロータ125を減速乃至停止させることができる。
なお、本実施例に係る風車1において、前記水平状態の心棒2を、その軸線回りに回転調節可能となるように前記軸受127,127に支持させるときは、該風車1を傾斜地に設置した場合において、前記偏心部3と前記心棒2の中心とを結ぶ直線が該傾斜地の傾斜面と平行状態となるように、即ち、前記偏心部3が該傾斜面の傾斜方向の風上側に位置した状態となるように、前記心棒2を回転調節しその状態を固定することにより、該傾斜面を上昇する風をより有効に活用して翼体27の旋回効率の向上を期し得ることとなる。又このように構成するときは、該風車を洋上に設置した場合、設置面の揺れを前記心棒2を回転調節することで吸収できることとなり、翼体27の旋回効率の向上を期し得ることとなる。
本発明の制御方法を応用した風車は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記の各実施例においては、前記対向する枠片25,26の夫々の稍後側部位を、前記アーム7,9の先端部分11,12に、該一対のアーム7,9の対向方向に延長する同一回動軸線回りで回動可能となるように回動連結部で連結しているが、前記前部連結片49と前記後部連結片45と間の所要部位、例えば中央部位や前側部位において回動連結部70で連結すればよい。
(2) 図26は、実施例1に係る風車1の前記支柱2aの下端側部分にも偏心部3を設けた構成を示すものであり、前記翼部材13の前側連結部53と該偏心部3とが規制ロッド111で連結されている。なお、該偏心部3の構成と作用は、前記実施例2における場合と同様であるためその詳細な説明を省略する。
(3) 図27は、偏心部3の他の構成を示すものであり、支柱2aとしての心棒2に設けたクランク部142の垂直支柱部143を以って偏心部3としている。水平方向の心棒2にあっても同様に構成できる。
(4) 図28(A)(B)は、前記翼体27の、前記旋回方向で見た前側部分において、前記翼芯部材29と前記前部連結片49との間を構成するカバー片部分145の内、前記心棒2側をなす内側カバー部146を厚肉に構成した態様を示すものである。本実施例においては、前記カバー片79と同一素材からなり且つ翼体27の上下方向に延長するシート状の質量増大片147を融着等により固着することによって、前記内側カバー部146を厚肉に構成している。
このようにして前記内側カバー部146の質量を増大させる場合は、前記翼部材13が旋回することに伴う遠心力の作用によって、前記内側カバー部146と対向する外側カバー部149が外方向に過大に膨らみ傾向となるときに、例えば図28(C)に示すように、質量が増大された該内側カバー部146が外方向に凹み変形することになる。そのため、該外側カバー部146が前記前部連結片49の周面50をスリップして内側に引っ張られることとなり、結果的に、前記外側カバー部149の張力が高められて、その膨らみ変形が抑制されることになる。かかることから、翼体27の翼断面をより最適状態に維持させながら翼部材13の旋回を可能となし得る利点がある。
(5) 本発明の制御方法を応用した風車を構成する前記翼体27は、カバー片79が、前記前部連結片49と前記翼芯部材29を包み且つ前記後部連結片45に取り付けられることによって構成されればよいのであり、例えば図29に示すように、前記前部連結片49と前記翼芯部材29を包むように設けられたカバー片79の両端部分150,150を前記後部連結片45の両側部151,151に接着等により取り付けることによって構成することもある。
(6) 前記カバー片79は、前記枠片25,26の回動によって翼体27の翼断面が変形できる可撓性を具備することが必須であるが、該翼体27は、剛体としての前記翼芯部材29を具えるために、該カバー片79としては、質量の小さい材料を以って構成することが可能となり、これによって翼体27の軽量化を達成でき、翼体27の旋回効率の向上に寄与できる。例えば0.4kg/m2 〜1.5kg/m2 のものを採用でき、前記実施例においては0.4kg/m2 のものを用いている。
(7) 本発明の制御方法を応用した風車1は、前記翼部材13が1個とされることもあり、3個や4個等の複数個とされることもある。そして、各翼部材13を構成する前側連結部53と前記心棒2に設けた偏心部3とが規制ロッド111で連結される。
(8) この場合、該偏心部3に対する該規制ロッド111の基端側部分103の回動可能の連結は、個別的に行われてもよい。図30は、前記心棒2が支柱2aである場合において、実施例1におけると同様にして設けられた偏心軸(偏心部3)83の上下に、ベアリング等の回動手段を介して該基端側部分103を独立的に連結した場合を示している。このような構成は、心棒2が水平状態に配設される場合にも応用され得る。
(9) 図31は、前記翼芯部材29の上端30を前記上のアーム7の先端部分11よりも上方に位置させると共に、その下端31を前記下のアーム9の先端部分12よりも下方に位置させた場合を示すものであり、該翼芯部材29の側面部152に上下のアーム7,9の先端部分11,12が固着されている。このように構成する場合、前記カバー片79は、該上下の先端部分11,12を避けて取り付けられる。このように構成するときは、翼体27の上下長さを上下のアーム7,9間の間隔によらず、出来るだけ長く形成できる利点がある。かかる構成は、心棒2が水平状態に配置される場合にも同様に採用され得る。
(10)後部連結片45は、要は、前記翼芯部材29の後側において、対向する枠片25,26相互を連結できるものであればよいのであり、軸状を呈するものであってもよい。又、前記前部連結片49は、要は、前記翼芯部材29の前側において、対向する枠片25,26相互を連結できるものであればよいのであり、前端部分が丸味を帯びたものであれば横断面が楕円形状を呈する軸状を呈するものや板状を呈するものであってもよい。
(11)前記翼芯部材29の横断面形状は、前記した楕円形状を呈するものの他、断面円形状や、丸みを帯びた矩形状等を呈するものであってもよい。又、該翼芯部材29は、前記したような一体の管体等の棒状部材として構成されることの他、複数本の管体等の棒状部材を組み合わせて構成してもよい。
(12)前記実施例1における場合において、前記支柱2aは、風車の運転状態においてもその軸線回りの回転が許されないものではない。
(13)前記回動連結部70,76,144は、対向する枠片25,26の夫々を、これに対向するアームの先端部分11と前記翼芯部材29との一体化物に、該一対のアームの対向方向に延長する同一回動軸線回りで回動可能となるように連結できるものであればよいのであり、前記翼芯部材29に連結されることもある。そして、該回動連結具は、前記した回動ジョイント具の他、ベアリングやブシュで支持された軸体等を以って構成することもできる。
(14)心棒2である前記支柱をその軸線回りに回転可能に構成するときは、前記偏心部3を該心棒2に一体に設ける場合、風向制御装置5によって該偏心部3を風上側に位置させる際、該心棒2をその軸線回りに回動させることによって風向制御を行うことができる。
(15)ロータが過大回転した場合に、遠心力の作用によりコイルバネ(バネ部材等の付勢手段の一種)を弾性圧縮させて規制ロッド111を伸長させ、これによってロータの回転を減速させんとする際は、例えば前記のようにして遠心力調整ウエイト113を付設するのが好ましいが、前記翼部材13の質量が比較的大きい場合は、該遠心力調整ウエイト113を省略することもある。
(16)図32はアーム部材10の他の態様を示すものであり、該心棒2が例えば支柱2aである場合において、前記回転部6を、該心棒2に外挿され且つ上下のベアリング153,153を介して該心棒2の軸線回りに回転し得る回転筒体155として構成した場合を示すものであり、上下に長く形成されている。そして該回転筒体155の上下に位置させて上下一対のアーム7,9の基端部23,23が固定されることによって、該上下一対のアーム7,9からなるアーム部材10が構成されている。このような構成は、心棒2が水平状態に配設される場合にも応用され得る。
(17)アーム部材10は、図33に示すように、心棒2に所要間隔を置いて設けた回転部6,6相互を連結部材148で連結すると共に、該連結部材の両端で一対のアーム7,9を対向状態に突設することによって構成することもできる。
又、軸線回りに回転し得る前記回転部6は、心棒2に1個だけ設けられることもある。この場合アーム部材10は、該回転部6に、該心棒2に沿って連結部を設け、該連結部の両端に一対のアーム7,9を対向状態に突設することによって構成できる。或いは、該回転部から逆方向の傾斜状態でアーム7,9を突設することによって構成することもある。
(18)前記規制ロッド111を、バネ部材等の付勢手段109を介して弾性的に伸長可能とする場合、該バネ部材を採用するときは、これは、前記したコイルバネには特定されず、遠心力の作用によって弾性的に圧縮され或いは弾性的に伸長できるものであれば、流体バネやゴム製バネ、皿バネ等であってもよい。又、かかる付勢手段109を規制ロッド111に組み込む部位は、遠心力の作用による該規制ロッド111の伸長によってロータの過大回転を防止できるものであれば、限定されない。
(19)前記規制ロッド111は、前記翼体のピッチ角と翼断面を変化させるように作用するものである限り、直線状に構成されないこともある。
(20)本発明の制御方法を応用した風車が実施例1で示すようなジャイロミル型風車に応用された場合、前記風向制御装置は、前記した風向バー117を用いて手動操作により行う手段を採用できる他、かかる風向バーを用いることなく自動制御する手段を採用してもよい。例えば、風向センサの検知信号を受けて作動するギヤードモータ等の駆動制御手段を用いて構成することができる。
本発明の制御方法を応用した風車を示す斜視図である。 ジャイロミル型風車に応用された場合の支柱の上端側部分に設けられた上の回転部と偏心部の構成を説明する断面図である。 その支柱の下側部分に設けられた回転部の構成を説明する断面図である。 その支柱の下端部分の構成を説明する断面図である。 風車の一方の翼部材の構成を示す一部欠切斜視図である。 風車の他方の翼部材の構成を説明する一部欠切斜視図である。 一方の翼部材の構成を説明する分解斜視図である。 他方の翼部材の構成を説明する分解斜視図である。 翼部材の構成を説明する、中間省略の正面図である。 偏心部の構成を説明する斜視図である。 偏心部の偏倚状態を示す説明図である。 規制ロッドに対する遠心力調整ウエイトの装着状態を説明する正面図である。 規制ロッドの基端寄り部分を偏心部に取り付けた状態示す正面図である。 遠心力調整ウエイトが規制ロッド先側に向けて移動した状態を示す平面図である。 偏心部が風上側に位置せしめられた状態における風上側と風下側に位置する翼部材を示す平面図と、風上側と風下側における翼体の翼断面を示す断面図である。 翼部材が風上側にある状態からアーム部材が90度回転した状態を示す平面図と、各翼体の翼断面を示す断面図である。 偏心部が風上側に位置せしめられた状態において規制ロッドが遠心力の作用によって伸長した状態を示す平面図と、風上側と風下側における翼体の翼断面を示す断面図である。 アーム部材が90度回転した状態を示す平面図と、各翼体の翼断面を示す断面図である。 強制制御手段を作動させた状態を示す平面図と、風上側と風下側における翼体の翼断面を示す断面図である。 回動連結部の後側に位置させて設けた後側連結部と偏心部とを規制ロッドで連結してなる風車を示す部分斜視図である。 その平面図と、風上側と風下側における翼体の翼断面を示す断面図である。 心棒が水平状態に配置されてなる風車を示す斜視図である。 その風車の偏心部分の構成を示す断面図である。 その側面図である。 その斜視図である。 ジャイロミル型風車において、支柱の下端側部分にも偏心部を設けると共に、翼部材の前側連結部と該偏心部とを規制ロッドで連結した状態を示す部分斜視図と底面図である。 心棒に設けたクランク部を以って偏心部を構成した状態を示す一部断面側面図である。 翼体の他の構成を説明する斜視図とその作用を説明する断面図である。 翼体の他の態様を示す断面図である。 翼部材が2個の場合における、2本の規制ロッドの偏心部に対する連結状態を示す斜視図である。 アームの先端部分を翼芯部材に取り付ける他の態様を説明する斜視図である。 心棒に設けられた回転部の他の構成を説明する一部断面正面図である。 アーム部材のその他の構成を説明する正面図である。
1 風車
2 心棒
3 偏心部
5 風向制御装置
6 回転部
7 アーム
9 アーム
10 アーム部材
11 アームの先端部分
12 アームの先端部分
13 翼部材
16 風向制御軸
19 操作軸部
25 上の枠片
26 下の枠片
27 翼体
29 翼芯部材
45 後部連結片
49 前部連結片
53 前側連結部
55 内側表面
56 外側表面
70 回動連結部
76 回動連結部
80 翼弦
83 偏心軸
102 規制ロッド本体
116 付勢手段
117 風向バー
120 風向板
125 ロータ
129 偏心固定板
144 回動連結部

Claims (1)

  1. 翼体が心棒の軸線回りに一方向に旋回できるようになされている風車において、
    前記翼体が前記心棒から見て風上側に位置した状態においては、前記翼体の翼弦を、前記旋回方向で見た前部がその後部よりも前記心棒から遠い傾斜状態にさせると共に、前記翼体の翼断面を、前記心棒に近い内方側の面が凸面に形成され且つ該翼断面が翼弦に対して非対称を呈する如く変形させる一方、
    前記翼体が前記心棒から見て風下側に位置した状態においては、前記翼体の翼弦を、前記旋回方向で見た前部がその後部よりも前記心棒に近い傾斜状態にさせると共に、前記翼体の翼断面を、前記心棒から遠い外方側の面が凸面に形成されて該翼断面が翼弦に対して非対称を呈する如く変形させることを特徴とする風車における翼体のピッチ角及び翼断面の制御方法。
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