JP2014211141A - 360度回転可能な直線翼を備えた垂直軸型風車 - Google Patents

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Abstract

【課題】強風時でも過回転にならず、風車自体への風圧を低減する垂直軸型風車を提供する。【解決手段】風車の中心回転軸周りに周回可能に配した直線翼を360度時自転可能とし、回転軸と偏心した補助回転軸を利用したリンク機構により、適正風力時にはほぼ全ての直線翼を揚力が発生する仰角に制御して風力を有効利用し、強風時には全ての直線翼を風に対して平行にすることで揚力を消し抗力を低減して過回転を防ぐと共に風車自体への風圧を低減する。【選択図】図1

Description

本発明は、風車の中心回転軸の周回りに立設した複数の直線翼を360度回転可能とし、強風時には全ての直線翼を風に対して平行にすることにより、揚力を消し抗力を低減して、過回転を防ぐと共に風車自体への風圧を低減する垂直軸型風車に関する。
クロスフロー型やジャイロミル型のように、中心回転軸の周回りに複数の直線翼を立設した垂直軸型風車は、風向に依存しない長所がある一方、強風時には過回転による遠心力や風車自体への風圧で損傷するという問題があり、過回転への対策としてブレーキが実用化されているが、長期間有効に動作するブレーキには相当の初期及び維持費用が必要であった。
ブレーキによらない方法として、回転に伴う遠心力で直線翼を揺動させて過回転を防止する発明(例えば、特許文献1参照)等があった。しかし、これら従来の方法では過回転を防いでも、風車自体への風圧を避けることはできなかった。
過回転を防いでも風車自体への風圧を避けられない原因は、従来の固定翼や揺動翼は、風車の中心回転軸周りの全ての位置において翼の中心回転軸に対する角度が同一であり、回転を止めても一方向から吹く風に対して一部の翼は正対する為、風圧を避けられない構造にあった。その為、強風時でも過回転にならず、風車自体への風圧を低減する構造の風車が求められていた。
特許第4982733号
解決しようとする課題は、直線翼自体を360度回転可能とし、強風時には全ての直線翼を風に対して平行にすることにより、揚力を消し抗力を低減して、過回転を防ぐと共に風車自体への風圧を低減する垂直軸型風車を提供することにある。
本発明は、強風時には過回転を防ぎ、風車自体への風圧を低減するよう、風車の中心回転軸となる垂直な主回転軸と、主回転軸周りに水平回転可能に設けられた円盤状の主回転体と、主回転体上の周回り方向に均等かつ垂直かつ回転可能に設けられた複数の翼回転軸と、各々の翼回転軸に翼断面を直交して設けられた複数の直線翼と、垂直かつ主回転軸周りを周回可能に設けられた補助回転軸と、補助回転軸周りに水平回転可能に設けられた円盤状の補助回転体と、補助回転体上の周回り方向に翼回転軸の配置とほぼ同間隔で設けられた翼回転軸と同数のジョイント材と、各々のジョイント材と対応する各々の翼回転軸に設けられた直線翼とをそれぞれ連結するリンク材と、主回転体と補助回転体とを連結して位相を調整しつつ回転を伝達する回転連結材から構成される。
直線翼について説明する。
直線翼とは、図1に形状の一例を示すように、基本的に航空機に用いられる翼であり、空力学的翼断面を持ち、翼断面に直行する方向に所要の長さだけ延長したものである。
本発明においては、中心線が翼弦と等しい翼弦対称型断面の翼であり、その翼弦中央付近において翼断面と直交する翼回転軸を介して、主回転体上に翼回転軸周りに360度回転可能に支持されている。
翼回転軸と直線翼が一体で回転する構造でも、固定した翼回転軸周りを直線翼が回転する構造でも、直線翼が翼回転軸周りを回転できる構造であれば良い。
ジョイント材とリンク材について説明する。
補助回転体上に設けられたジョイント材とは、補助回転体と直線翼から延長したリンク材を一定の自由度で連結する部材である。
構造の一例である図1では、直線翼と一体である翼回転軸から直線翼の翼弦方向と平行な放射方向に延長したロッド状の部材がリンク材であり、その先端が補助回転体上に水平回転可能に設けられたジョイント材に水平方向に貫通して設けられた穴に勘合し、滑り対偶をなしてリンク機構の一部を構成している。
このジョイント材とリンク材は、補助回転体と直線翼、翼回転軸が一定の自由度で連結されてリンク機構の一部を構成できる部材であれば良く、前記のような滑り対偶でなくとも、一端を補助回転体上に設けられたジョイント材と回り対偶で連結された別のリンク材の他端を直線翼から延長したリンク材であるロッドの先端と回り対偶で連結する等の方法でも良い。これらのリンク機構は既存の技術であり、本発明の特徴ではないので詳細は省略する。
リンク材を直線翼自体から延長せず、翼回転軸を介して延長している理由について補足する。
図1は原理を直感的に理解できるよう視野を妨げる部材を極力省略してある為、機構的には正しいが実施に適切な形態ではない。
図1の構造では翼回転軸の下部が主回転体上に一点支持されており、直線翼が片持ちの状態となって支持部分の強度が不足する。
実際には、図2に一例を示すように、主回転体を一体化された上下2重の円盤状構造とし、翼回転軸の上部も主回転体の上部円盤で支えて両端支持とする必要があり、その場合、構造的に直線翼自体からリンク材を延長することができない為、その構造を想定して直線翼と一体の翼回転軸を介してリンク材を延長している。
翼回転軸の上下両端支持の構造について補足する。
図2では、翼回転軸をその上下両端で支持して構造強度を増す方法と、リンク機能を同時に説明する為に、翼回転軸を主回転体の上部円盤を貫通して回転自在に表現しているが、構造強度を高める為には、全ての翼回転軸をその上下両端で主回転体の上下円盤に固定する構造が望ましい。この場合、固定された翼回転軸の周りを直線翼が回転する構造となり、直線翼とリンク材の連動は図3に一例を示すような主回転体円盤を迂回する構造となる。
回転連結材について説明する。
一種のリンクであり、図1では構造の一例として、主回転体と一体化したスプロケットと補助回転体と一体化したスプロケットとをチェーンで連結する方法を示しているが、タイミングベルトやギアの組み合わせや自在継手等、偏心した2軸間で回転を伝達できる部材であれば良く、既存の技術であり、本発明の特徴ではないので詳細は省略する。
尚、図1では省略してあるが、この回転連結材は以下に述べる位相調整機能を持つものである。
位相調整機能について説明する。
位相調整機能とは、2軸間で伝達する回転の位相を調整できる機能であり、図4は原理を説明用に単純化したもので、主回転体上に錘を主回転軸の放射方向に揺動可能に設け、錘から延長した錘支持用ロッドの他端を主回転体に回転自在にピン固定し、そこから90度横に延長した先端とスプロケットと一体化した円筒とリンクで連結したものであり、図4に示す部材の位置関係は、補助回転体が主回転体に対して位相が約10度遅れて回転する、最適な風速時の状態と仮定する。
図4の構成では図1では直接固定されていた主回転体とスプロケットがリンクを介して一体化されている。又、図4では省略してあるが平面上で揺動する場合は、錘を主回転軸方向にバネで負勢する必要がある。
その動作は、図4を上から見て、停止状態や低速回転時には、バネの負勢により錘が図4の位置より主回転軸に近づき、リンクと回転連結材の動作により主回転体に対して補助回転体が時計方向に回転し、主回転体と補助回転体の位相差が図の位置より小さくなる。
適正な回転数に上がると図4に示す位置関係となり、位相差が大きくなるが、適正回転数を超えると錘が図4の位置より外側に振れて位相差が小さくなる。
図4は、位相調整機能を風車全体のリンク機構と共に俯瞰して説明できるよう平面に配置してあるが、実際には主回転体の下の主回転軸周りに均等に錘を下垂し、錘が自重で下がった状態から回転の遠心力によって傘が開くように錘が上に上がる動作をリンクで位相調整機能に連動させて位相調整する方法でも良い。これは中心錘調速機として知られる既存の技術である。
他の構造例として図7に示すように、主回転体と一体化したスプロケットと補助回転体と一体化したスプロケットを繋ぐチェーンのループ内に位相調整用円盤を配して、位相調整用円盤を主回転軸と補助回転軸を結ぶ線と直交する横方向に移動させてチェーンの迂回距離を変化させることで位相を調整することもできる。
位相は風速によって調整する、回転数と風速から調整する等の方法もあり、駆動も錘の遠心力とリンクだけでなく電動でも可能であるが、類似の方法を含め、風速や回転数によって2軸間で伝達する回転の位相を調整することができれば良く、既存の技術であり、本発明の特徴ではないので詳細は省略する。
ジョイント材とリンク材及び回転連結材について説明したが、本発明全体の機構として見れば、主回転体、回転連結材、補助回転体、ジョイント材、リンク材、直線翼、翼回転軸、主回転体が順次連結されて風車全体でリンク機構を構成し、位相の調整により風車の回転に伴って全ての直線翼がそれぞれの位置において風向風速に対して適切な仰角に回転動作するところが本発明の特徴である。
本発明の特徴である風車全体としてのリンク機構の動作について説明する。
主回転体上の翼回転軸と、補助回転体上のジョイント材とは同数かつ、各々の回転体上の周回りに等間隔に設けられており、主回転体中心から翼回転軸中心までの半径と、補助回転体中心からジョイント材中心までの半径はほぼ等しく、主回転体と偏心している補助回転体が、回転連結材により主回転体と等速追従回転する構造であるので、主回転体と補助回転体の回転位相が等しい状態で連結されている場合は、主回転体上の翼回転軸と、対応する補助回転体上のジョイント材は、風車の回転に伴い、主回転体から補助回転体が偏心した距離だけ離れて平行を保ったまま主回転軸周りを周回する。
したがって、その2点で翼弦方向に支持されている全ての直線翼は、補助回転体が主回転体から偏心した方向に平行になる。
風車の1回転に伴い、直線翼は平面上では平行運動、風車の主回転軸から見れば平行を保ったまま360度の回転運動をする。
強風時には、主回転体と補助回転体の回転位相を等しくして、補助回転体の偏心方向を風下に向ければ、全ての直線翼が風と平行になり、揚力が発生しない為、風車は回転せず、直線翼の翼弦方向にはわずかな抗力しか発生しない。これによって、強風時の過回転を防ぎ、風車自体への風圧を低減する。
補助回転体を支持する補助回転軸の偏心方向を風下に向ける方法について説明する。
図1に構造の一例を示すように、主回転軸から放射方向に延長し、主回転軸を中心に回転可能に設けた尾翼支持材に主回転軸の放射方向に向いた尾翼を設け、尾翼支持材上に補助回転軸を設けることで、風力により補助回転軸の偏心方向を風下に向けることができる。図1では尾翼支持材の末端にある補助回転軸に尾翼を設けてあるが、これは説明用の例であり尾翼が主回転軸に近く、機能的には十分ではない、風向計による電動制御等でも可能であるが、いずれも既存の技術であり、本発明の特徴ではないので詳細は省略する。
弱風時や適正風力時に風力から回転力を得る方法について説明する。
上記の構成で、位相調整機能により主回転体と補助回転体の回転位相に差を持たせると、直線翼を支持する2点、つまり主回転体上の翼回転軸と補助回転体上のジョイント材の軌跡に位相差が生まれ、正弦グラフ上の一点を他の一点が時間差をもって追尾する形となり、その2点で翼弦方向に支持されている直線翼は風車の回転に伴って平行ではなく揺動運動しながら主回転軸周りを周回する。
直線翼の揺動運動と揚力について説明する。
図5の平面図上で、補助回転軸が主回転軸の左に偏心し、風向が右、風車としての主回転体は時計回りに回転し、補助回転体は、回転連結材の位相調整機能により主回転体より10度遅れて、時計回りに追従等速回転するものと仮定する。
上記構成のリンク機構により、主回転体上の右側の半分、時計の12時から6時の方向では、直線翼は右が下がって左が上がる、水平からやや時計回りに回転した状態、つまり風向に対して翼前縁が下がった状態となり、右方向からの風が下向きの仰角を持つ直線翼に上から下への揚力を発生させる。
反対に左側半分、時計の6時から12時の方向では翼前縁が風向に対して上がった状態となり、上向きの仰角に対して下から上への揚力を発生させる。
時計の12時と6時付近の2点においては直線翼が風と平行になって揚力が発生しないが、それ以外のほぼ全ての周回位置において直線翼に揚力が発生し、風力を効率よく機械回転力に変換できる。
主回転軸に対する直線翼の周回位置と仰角の関係について補足する。
上記リンク機構の動作により、図5の平面図において時計の12時方向では直線翼の仰角はほぼ0度であり、風車の時計回転に伴って仰角が大きくなり、3時方向では最大仰角となり、そこから6時方向に向かって仰角が小さくなる。
6時方向から12時方向までは仰角は逆になるが同様に変化する。
本発明の主目的ではないが、この仰角の変化は直線翼に対して風とほぼ直交方向に働く揚力を風車の機械回転力に変換する上で効率が良い。
つまり3時と9時方向では翼回転軸の主回転軸を中心とした周回軌道の接線方向が揚力方向に近く、風車の回転角に対する直線翼の揚力方向への動きが大きい為、大仰角で揚力を利用でき、6時と12時に近い位置では接線方向が揚力方向と離れ、直線翼の揚力方向への動きが小さい為、小仰角で抗力を減らし強い揚力を得てその分力を接線方向への回転力として利用できる。
又、風車の回転により9時から3時の位置と3時から9時の位置では直線翼の相対的な風速は異なる為仰角は対称にならない。
原理を説明する為、主回転軸と補助回転軸の位置関係を固定して説明してきたが、実施においての技術面としては、主回転軸と補助回転軸の偏心距離によっても周回に伴う仰角の変化の仕方が異なる。その為、回転位相だけでばく、主回転軸と補助回転軸の偏心距離や、風向と主回転軸に対する補助回転軸の偏心方向など、2軸の位置関係も調整可能な機構とすることでより効率の良い仰角を得ることができる。
直線翼と翼回転軸の構造について補足する。
図6に一例を示すようにジョイント材と連結されたリンク材の他端を翼回転軸に固定し、翼回転軸に対して回転自在に設けた直線翼と翼回転軸を板バネで連結する方法がある。
この場合、翼回転軸は直線翼の翼弦中央ではなくやや前寄りに配してあり、外形図には現れないが、翼前縁近くに錘を配し、翼回転軸の位置が翼重心となっている。
この機構は、リンク材と直線翼の間に板バネを介しているが、全体としてのリンク機構の動作に変わりはなく、位相差によって直線翼が所定の陽動運動をしながら主回転軸周りを周回する。
上記構成で、瞬間的に風力が大きくなった場合、翼回転軸が直線翼の前寄りに配してある為、直線翼の後側が風力に押され、板バネが撓って直線翼の仰角が小さくなることで回転数が抑えられる。
尚、直線翼の重量配分が翼回転軸の前後で釣り合っているので、風車の回転による遠心力は仰角に影響しない。
上記のようにバネによって直線翼の仰角に遊びを持たせる機構を追加すれば、自動車のサスペンションのような働きをする為、風力変化に柔軟に追従でき、風力の利用効率が上がる可能性がある。
より簡素化すれば、リンク材自体を板バネとする機構でも同様の機能が実現できる。
風速と位相調整機能と直線翼の仰角について補足する。
本発明の主目的ではないが、一般的に風車は弱風では停止状態からの起動が困難であるという問題があり、モーターで起動を補助する等の考案もあった。
本来、強風対策としての直線翼の仰角の調整であるが、風車の停止時には大仰角に設定すれば、弱風でも揚力が発生して風車を起動させることができる。
一旦起動した後は、風車の回転速度に比例した仰角に戻し、一定の回転速度を超えたら回転速度に逆比例するよう仰角を小さくして過回転を防ぎ、強風時には直線翼の仰角を0度にして回転を停止させて強風を受け流す。
本発明の主目的ではないが、ブレーキを使用する場合は回転を続けると焼損の問題がある為、完全停止させていたが、本発明の機構では小仰角にすることで強風下でも機器に負荷をかけることなく適正な回転数で回転を続け、風力エネルギーを利用し続けることもできる。
風車の回転バランスについて補足する。
本発明の主目的ではないが、クロスフロー型やジャイロミル型等の従来の垂直軸風車では一部の直線翼に揚力又は抗力が働く為、回転体としてのバランスが悪く、振動や部品劣化の原因となっていた。
本発明の機構では、抗力は僅かであり、揚力を含めて直線翼に働く力が主回転軸に対して対称に近い為、回転バランスが良く振動や部品劣化が少ない。
風車内部での風の流れについて補足する。
本発明は、揚力を利用するがジャイロミル型ではなく、一方向から吹く風により、主回転軸周りに設けられたほぼ全ての直線翼に揚力が発生する効率の良い特殊な形状であり、一種のクロスフロー型とも言える。
主回転軸の風上側の直線翼に揚力を与えた風は、そのまま風車内部を流れて風下側の直線翼にも揚力を与える。
その為、主回転軸に風向に対して流線型のカバーを設けることにより風車内部で発生する乱流を抑制して風力をより効率良く利用することができる。
又、そのカバーは風向に平行に配置して単に整流するだけでなく、やや角度を持たせることで、風車内部での風の流れを変えて、風下側の直線翼に最適な風向にすることもできる。
その場合は、風向に対する補助回転軸の位置調整等、リンク機構の設定により、風上側と風下側での直線翼の仰角が中心回転軸を中心とした左右対称ではない設定とすることも効果的である。
風車内部での風の流れについてさらに補足する。
前述した如く、主回転体を上下2重の円盤状構造として、翼回転軸と直線翼を上下で支持する方法が風車の構造強度の面で望ましい。
この場合、主回転体の円盤の径を翼回転軸より外側まで延長すれば、上下の円盤に挟まれた直線翼部分の空間内で風の上下方向への乱れを防ぐと共に直線翼の翼端からの空気の逃げを防ぐことができる。
さらに、翼回転軸の外側まで延長した円盤の縁を平面でなく、上下に反った円錐面状とする、つまり、V字ベルトのベルト車のような構造とすることで主回転体を構造的に補強すると共に、上下の円盤に挟まれた直線翼部分の空間への若干の集風効果も期待できる。
これとは別に、主回転体を円盤状ではなく、回転翼軸を支える部分以外を切り欠いた形状とすることもできる。この構造は高低差のある立地では上下からの風を風車内に入れて、吹き上げや吹き降ろし風を利用することができる。
さらに、風車の上下に風向に向いた空気取り入れ口を設け、その空気をダクトで風下側の直線翼に導く構造にすることでより風力の利用効率を上げることができる。これはタービンで使われる原理であり、詳細は省略する。
風下側の直線翼を有効に利用する別の方法として、風車の直径を大きくする、つまり高さより直径が大きな形状とすることもできる。
その場合、風車を主回転軸だけで支持するのではなく、主回転軸を中心として円形のレールの敷設し、主回転体の辺縁を車輪で支持する等の方法も可能である。
風車の直径を大きくする方法について補足する。
主回転体の翼回転軸を支持する部分以外を切り欠いた構造とすると共に、風車自体を風上側に傾けることにより、風下側の直線翼に直接風が当たる構造とすることもできる。
主回転体の円盤状の構造について補足する。
直線翼を長くすれば風力の利用効率は上がるが、遠心力と揚力に耐える強度が必要となるので、主回転体を前述のような2重円盤状から多重円盤状にすることで、強度を保ちながら全体として直線翼を長くすることもできる。
それぞれの円盤に翼回転軸を固定し、図3に示すような迂回リンクの方法で円盤を迂回して分割された直線翼を連動させる等の方法で実施できる。
又、本発明の構造では、全ての直線翼が常に風向に向いていて抗力が少ない為、通常のジャイロミル型より翼弦長を長くして翼面積を大きくすることができ、この点でも風力の利用効率を上げることができる。
以上、名称及び利用目的を風車として説明してきたが、この機構は一方向に流動する流体の運動を機械回転力に変換するものであり、構造強度を増すことで水車としても利用できる。
本発明の、360度回転可能な直線翼を備えた垂直軸型風車は、強風時には全ての直線翼の風向に対する仰角を小さくすることで、回転数を抑えて過回転を防ぎ、風車自体への風圧を低減する効果がある。
又、ブレーキ機構が不要になるだけではなく、強風下でも停止させず運転を続けることができる、ほぼ全ての直線翼に常時揚力が発生することや翼面積を大きくできる構造により風力の利用効率が上がる、風車自体の回転バランスが良い、停止状態からの起動性が改善される、等の副次的効果もある。
本発明の原理斜視図 主回転体を2重円盤状構造にした本発明の原理斜視図 翼回転軸の上下両端を2重円盤状構造の主回転体に固定した構造での翼回転軸迂回リンクの一例 回転の遠心力により伝達する回転の位相を調整する機構の原理斜視図 本発明の原理平面図 直線翼と翼回転軸の間にサスペンション用板バネを配した構造の斜視図 位相調整用円盤の移動によってチェーンの迂回距離を変えて位相を変化させる機構の部分原理斜視図
1.主回転軸
2.主回転体
3.翼回転軸
4.直線翼
5.補助回転軸
6.補助回転体
7.ジョイント材
8.リンク材
9.主回転体と一体化したスプロケット
10.補助回転体と一体化したスプロケット
11.チェーン
12.錘
13.錘支持用ロッド
14.尾翼支持材
15.尾翼
16.翼回転軸迂回リンク用チェーン
17.サスペンション用板バネ
18.位相調整用円盤支持材
19.位相調整用円盤

Claims (1)

  1. 風力を機械回転力に変換する垂直軸型風車であって、
    風車の主回転軸と、
    前記主回転軸周りに回転可能に設けられた主回転体と、
    前記主回転体上の周方向に前記主回転軸と平行に支持された複数の翼回転軸と、
    各々の前記翼回転軸に翼断面を直交して設けられた複数の直線翼と、
    前記主回転軸と平行かつ前記主回転軸周りを周回可能に設けられた補助回転軸と、
    前記補助回転軸周りに回転可能に設けられた補助回転体と、
    前記補助回転体上の周方向に設けられた前記翼回転軸と同数のジョイント材と、
    各々の前記ジョイント材と対応する各々の前記翼回転軸に設けられた前記直線翼とをそれぞれ連結するリンク材と、
    前記主回転体と前記補助回転体とを連結して回転を伝達する回転連結材を備えており、
    前記回転連結材は位相調整機能を持ち、
    主回転体、回転連結材、補助回転体、ジョイント材、リンク材、直線翼、翼回転軸、主回転体が順次連結され、全体としてリンク機構を構成していることを特徴とする、
    360度回転可能な直線翼を備えた垂直軸型風車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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