JP2012045576A - 円錐ころ軸受の内輪の製造方法 - Google Patents

円錐ころ軸受の内輪の製造方法 Download PDF

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裕樹 坂口
Yoichi Matsumoto
洋一 松本
Yasunobu Fujita
安伸 藤田
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Abstract

【課題】円錐ころ軸受の外輪の製造において、1つの素材から2つの外輪を、軌道面が素材のメタルフローと平行になるように切り出す方法を提供する。
【解決手段】円柱状の棒材を据え込み加工して円盤状素材を作製する工程と、前記円盤状素材の中心部を孔開け加工した後、外周面を固定した状態で内周面を外方に広げて円環状素材を作製する工程と、前記円環状素材から2つの内輪を、該円環状素材の幅を2分する平面を中心にしてころ大径側端面同士が対面し、かつ、軌道面が外周側を向いて該軌道面同士のなす角度が180°超となるように切り出す工程と、を有することを特徴とする円錐ころ軸受の内輪の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、円錐ころ軸受の内輪を製造する方法に関する。
各種産業機械や自動車のデファレンシャルギヤ等の大きなラジアル荷重及びスラスト荷重が加わる回転支持部には、円錐ころ軸受が使用されている。円錐ころ軸受では、軌道面の損傷が起こっているため、軌道面の強化が望まれている。
従来から、軌道輪の軌道面と、加工時に形成されたメタルフロー(鍛流線)との関係が研究されており、軌道輪の軌道面の損傷を抑えるためには、メタルフローと軌道面とがより平行であることが好ましいとされている。例えば、特許文献1では、軸線を含む断面における軌道溝の転動体接触点での接線と、前記断面における軌道溝の最も表面側のメタルフローの方向を示す直線とのなす角度が0°以上60°以下となるように鍛造条件を設定することが記載されている。
特開2006−250317号公報
しかしながら、メタルフローに合わせて軌道面を規定しており、素材から軌道輪を切り出す際に注意を要する。特に、円錐ころ軸受の内輪では軌道面が傾斜しているため、軌道面がメタルフローと平行になるように素材から切り出すのは難しく、更には1つの素材から複数の内輪を切り出すのはより困難になる。
そこで本発明は、円錐ころ軸受の内輪の製造において、1つの素材から2つの内輪を、軌道面が素材のメタルフローと平行になるように切り出す方法を提供することを目的とする。
上記目低を達成するために、本発明は、
円錐ころ軸受の内輪を製造する方法であって、
円柱状の棒材を据え込み加工して円盤状素材を作製する工程と、
前記円盤状素材の中心部を孔開け加工した後、外周面を固定した状態で内周面を外方に広げて円環状素材を作製する工程と、
前記円環状素材から2つの内輪を、該円環状素材の幅を2分する平面を中心にしてころ大径側端面同士が対面し、かつ、軌道面が外周側を向いて該軌道面同士のなす角度が180°超となるように切り出す工程と、
を有することを特徴とする円錐ころ軸受の内輪の製造方法を提供する。
本発明によれば、素材のメタルフローと、得られる内輪の軌道面とが平行に近く、高強度の内輪を、1つの素材から2つ同時に得ることができる。
図1は円錐ころ軸受の一例を示す断面図である。 本発明の製造方法を説明するための工程図である。 据え込み加工の他の例を、図2(b)に従って示す図である。 素材から内輪を切り出す際の、本発明以外の切り出し様式を図2(e)に従って示す図である。 素材から内輪を切り出す際の、本発明以外の切り出し様式を図2(e)に従って示す図である。 素材から内輪を切り出す際の、本発明以外の切り出し様式を図2(e)に従って示す図である。
以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
図1は、円錐ころ軸受1の一例を示す断面図であるが、互いに同心に配置された内輪2及び外輪3と、複数の円錐ころ4と、これら各円錐ころ4を転動自在に保持する保持器5とから構成される。内輪2の外周面には円錐凸面状の内輪軌道6、外輪3の内周面には円錐凹面状の外輪軌道7が形成されており、これら内輪軌道6と外輪軌道7との間に円錐ころ4が転動自在に配置されている。保持器5は、円錐筒状に形成され、複数のポケット8が円周方向に等間隔に形成されており、円錐ころ5が各ポケット8内に、1個ずつ、転動自在に保持される。また、内輪2のころ大径側端部には外向フランジ状の大径側鍔部9が形成されており、その内周面が円錐ころ4の大径側端面10と対向している。更に、内輪2のころ小径側端部には外向フランジ状の小径側鍔部11が形成されており、その内側面が円錐ころ4の小径側端面12と対向している。
本発明では、内輪2を以下の工程に従い製造する。
先ず、図2(a)に示すように、円柱状の素材100を用意する。便宜上メタルフローを符号Mfで示すこととするが、このような円柱状素材100は押し出し成形で形成されるため、図示されるように軸線に沿って平行となる。尚、素材は塑性加工が可能で、焼入れができるものであれば制限はなく、中炭素鋼や軸受鋼、浸炭鋼等の従来から外輪用素材に使用されているもので構わない。
次いで、円柱状素材100を熱間で据え込み加工する。図2(b)に示すように、この据え込み加工により図中の上下方向に圧縮されて半径方向に拡径し、円盤状素材110が得られる。この円盤状素材110は、通常は図示されるように厚み方向中央部が最大径となり、ほぼ樽状になる。それに伴い、円盤状素材110におけるメタルフローMfは、厚み方向中央部が大きく湾曲する。
次いで、図2(c)に示すように、円盤状素材110の外周面に円環状の固定枠120を配置した状態で、熱間で軸線に沿って円柱状の押圧部材130を押し込む。これにより、メタルフローMfは、図示のように湾曲の曲率半径が大きくなるとともに、外周側において軸線に対し平行に近づくようになる。
次いで、底部111を打抜き加工により除去し、更に図2(d)に示すように、外周面に円環状の固定枠140を配置した状態で、熱間で内径を押し広げる。これにより、図2(c)において外周側上面に形成されていた盛り上がり部分112が外方に押し遣られて断面略矩形となるように整形され、円環状素材150が得られる。それに伴い、メタルフローMfは、図示のように湾曲の曲率半径がより大きくなり、外周側において軸線により平行に近づく。
次いで、円環状素材150から外輪形状に合わせて切り出し加工を行う。図2(e)(図2(d)のA部分の拡大図)に切り出し形状を符号Kで示すが、K1は内輪のころ大径側端面(図1の9a)に相当する部分であり、K2は内輪の軌道面(図1の6)に相当する部分である。本発明では、2つの内輪を切り出すために、円環状素材150の幅を2分する平面Hを中心に、2つのころ大径側端面相当部分K1が対向し、かつ、2つの軌道面相当部分K2が外周側を向き、軌道面相当部分同士がなす角度αが180°超になるように切り出す。円環状素材150において、メタルフローMfの曲率は内周側ほど大きく、外周に向かうほど軸線と平行に近くなっている。そのため、このような切り出しを行うと、内周側の湾曲しているメタルフローMf1と対向するようにして軌道面相当部分K2が切り出され、得られる内輪2の軌道面が素材のメタルフロー(Mf1)と平行に近くなる。その結果、軌道面の機械的強度が高まり、円錐ころの転動に伴う摩耗等に対する耐性が向上する。
このように、本発明の製造方法によれば、軌道面6cが素材のメタルフローと平行に近く、高強度の内輪2が得られる。更には、1つの素材から2つの内輪2が得られる。
上記において、図2(b)に示す据え込み加工時の圧縮率を調整することによりメタルフローMfの湾曲度合(曲率半径の大きさ)を制御することができる。例えば、図3に示すように、圧縮率を高めてメタルフローMfを大きく湾曲させ、それに合わせて図2(e)における切り出し加工の際に、軌道面相当部分K2のなす角度αを大きくして2つの内輪を切り出すことにより、内輪の軌道面の傾斜角度が大きい内輪2を製造することができる。この場合も、内輪の軌道面が素材のメタルフローMfと平行に近くなり、高強度の内輪2が得られる。
これに対し、例えば図4に示すように、円環状素材150から1つの内輪を切り出す場合は、メタルフローMfと軌道面相当部分K2とが交差する。
また、図5は3つの内輪を切り出す場合を示す図であるが、切り出し形状Kは、上段と中段とをころ大径側端面相当部分K1が対向した切り出し形状Kとし、下段をころ大径側端面相当部分K1を反対側に向けた切り出し形状Kとする様式では、何れも軌道面相当部分K2とメタルフローMfとが交差する。
また、図6に示すように、2つの内輪を切り出す際に、ころ小径側端面(図1の11a)に相当する部分K3を対向させ、角度αが180°未満となるように切り出す場合も、軌道面相当部分K2とメタルフローMfとが交差するようになる。
このように、本発明以外の切り出し形状Kで切り出しても、素材のメタルフローMfと平行な軌道面を有する内輪2が得られない。
そして、切り出した外輪の面取り、仕上げ加工を行い、最終製品とする。
以下、本発明に関して実施例及び比較例を挙げて更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1)
図2に示す工程に従い、日本精工(株)製単列円錐ころ軸受(外輪:呼び番号L44610、内輪:呼び番号L44649、外輪外径φ50.292mm、内輪内径φ26.988mm、組立て幅14.224mm、基本動定格荷重27600N)の内輪を製造した。
即ち、先ず、SUJ2製で、全長88mm、直径12mmの円柱状素材を熱間で据え込み加工して厚さ樽状素材(図2(b)参照)を得た。次いで、外周面に円環状の固定枠を配置した状態で、熱間で軸線に沿って円柱状の押圧部材を押し込み、底部を打抜き加工した後(図2(c)参照)、更に熱間で内径を押し広げて、内径28mm、外径41mm、厚さ36mmの円環状素材を得た(図2(d)参照)。次いで、円環状素材から図2(e)に示すように、ころ大径側端面相当部分が対向するようにし、かつ、2つの軌道面相当部分同士がなす角度αが200°になるように切り出した。そして、面取り及び仕上げ加工を行い、試験内輪Aを得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして円環状素材を得た後、図6に示すように、ころ小径側端面相当部分同士を対向させて2つの内輪を切り出した。そして、面取り及び仕上げ加工を行い、試験内輪Bを得た。
上記試験内輪A、Bを用いて軸受を組み立て、ラジアル荷重12972N(P/C=0.47)、内輪回転数4000min−1、油浴潤滑(VG68タービン油使用)の条件にて回転させ、検出振動が初期値の2倍になった時点で回転を中止し、内輪軌道面のフレーキングを確認した。回転中止までの時間を計測し、寿命とした。結果を表1に示す。この軸受の定格疲れ寿命は28時間であるが、実施例1の試験内輪Aを用いた場合には、比較例1の試験内輪Bを用いた場合に比べて寿命が3倍近くまで延びており、定格疲れ寿命も超える長寿命であった。
Figure 2012045576
1 円錐ころ軸受
2 内輪
3 外輪
4 円錐ころ
5 保持器
6 内輪軌道
7 外輪軌道
9 大径側鍔部
10 ころの大径側端面
11 小径側鍔部
12 ころの小径側端面
Mf メタルフロー

Claims (1)

  1. 円錐ころ軸受の内輪を製造する方法であって、
    円柱状の棒材を据え込み加工して円盤状素材を作製する工程と、
    前記円盤状素材の中心部を孔開け加工した後、外周面を固定した状態で内周面を外方に広げて円環状素材を作製する工程と、
    前記円環状素材から2つの内輪を、該円環状素材の幅を2分する平面を中心にしてころ大径側端面同士が対面し、かつ、軌道面が外周側を向いて該軌道面同士のなす角度が180°超となるように切り出す工程と、
    を有することを特徴とする円錐ころ軸受の内輪の製造方法。
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