JP2012044107A - 熱電変換デバイス及びセンシングデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 配管とその内部の流体との間の温度差などを利用して発電することが可能な配管型の熱電変換デバイスを提供する。
【解決手段】 熱電変換デバイス100は、連通した管状構造110を形成する第1及び第2の配管111−1、111−2、中間配管112、及び接続配管113−1、113−2を含む。中間配管は、2つの接続配管に挟まれて第1及び第2の配管の間に配置される。接続配管は、第1及び第2の配管、並びに中間配管より低い熱伝導率を有する。熱電変換デバイス100は更に、第1及び/又は第2の配管に接合され且つ中間配管に重なるように延在した筒状の外壁部材120と、中間配管と外壁部材との間に配置された熱電素子130とを含む。熱電素子は、中間配管と外壁部材との間の温度差を利用して電力を生成することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、温度差を利用して電力を生成する熱電変換デバイス、及び熱電変換デバイスを含むセンシングデバイスに関する。
近年、熱電変換デバイスを用いて種々の熱源や廃熱から電力を生成する試みが進められている。熱電変換デバイスは熱電変換材料を有し、そのゼーベック効果を利用して熱エネルギーを電気エネルギーに直接的に変換することができる。熱源や廃熱は自然界及び産業界においていたるところに存在するため、それを利用して電力を生成する熱電変換デバイスは、クリーンエネルギー源の一つとして有望視されている。また、熱電変換デバイスは、熱を電気に直接的に変換するため、既存の電圧コンバータなどと組み合わされて容易に電力供給することが可能である。
このような熱電変換デバイスは、例えば、廃熱から電力を得る自律型センシングデバイスに用いることができる。一例として、図1に模式的に示すような、配管に該配管から突出するように取り付けられるセンシングデバイス10が知られている。センシングデバイス10は、一端に放熱フィン11を有し、他端で高温の液体が流れる配管20に取り付けられる。センシングデバイス10の内部に搭載された熱電素子12が、配管中の流体又は配管表面を高温源、外気により冷却される放熱フィンを低温源として、これらの間の温度差を利用して発電する。熱電素子12により生成された電力は、圧力センサーによりモニタされる圧力値を外部の受信機に無線送信するために使用され得る。
このような自律型デバイスは、外部電力及び電池などの内蔵電源、更にはその交換又は配線の作業を不要とし、設置及びメンテナンスに関する費用を低減することができる。
特開2009−16812号公報
Micropelt社ホームページ、[平成22年8月5日検索]、インターネット〈URL:http://www.micropelt.com/tech/technology.php〉 Micropelt社ホームページ、[平成22年8月5日検索]、インターネット〈URL:http://www.micropelt.com/applications/te_power_probe.php〉
上述の既知の配管取り付け型熱電変換デバイスは、高温源である配管から突出するように一端が配管に取り付けられる。そして、配管温度と外気温との間の温度差を利用して発電することができるよう、外気との間での熱伝達を増大させる放熱フィンを他端に用いている。このような配管取り付け型熱電変換デバイスにおいて発電量を増大させるためには、より大きな放熱フィンを用いる必要があり、システム全体としてのサイズが大きくなるという問題が発生する。
また、既知の配管取り付け型熱電変換デバイスにおいては、配管中の流体の温度と配管壁との間に発生する温度差を利用した発電は想定されていない。しかしながら、例えば流体(高温又は低温)が急に流れ出したり、急に止まったりなど、非定常に流れている場合には、流体と配管との間にも温度差が発生する。また、配管が地中に埋められている(配管壁の温度は地中温度に近い)場合などにも、流体と配管との間に温度差が存在し得る。このような温度差もクリーンエネルギー源の一つとなり得るものである。
故に、放熱フィンによる外気への熱伝達に頼ることなく、例えば配管とその内部の流体との間の温度差などの様々な温度差をエネルギー源とし得る熱電変換デバイス、及びそのような熱電変換デバイスを含むセンシングデバイスが望まれる。
一観点によれば、熱電変換デバイスは、外部配管に接続される第1及び第2の配管と、第1の配管と第2の配管との間に配置された少なくとも1つの中間配管とを含む。第1及び第2の配管、並びに上記少なくとも1つの中間配管は、連通した管状構造を形成するよう、少なくとも2つの接続配管により接続される。当該熱電変換デバイスは更に、第1及び第2の配管のうちの少なくとも一方に接合され且つ中間配管に重なるように延在した筒状部材と、上記少なくとも1つの中間配管の各々と筒状部材との間に配置され、これらの間の温度差により電力を生成する熱電素子とを含む。接続配管は、第1及び第2の配管、並びに中間配管より低い熱伝導率を有する。
他の一観点によれば、上述のような熱電変換デバイスと、少なくとも1つのセンサーとを含み、該熱電変換デバイスにより生成された電力により動作するセンシングデバイスが提供される。
低熱伝導性の接続配管によって挟まれた中間配管は、例えば配管中の流体の温度などに追従して、第1及び/又は第2の配管を介して外部配管に接続される筒状部材とは異なる温度を有し得る。従って、中間配管と筒状部材との間に配置される熱電素子は、配管(外部配管や第1及び第2の配管)とその内部の流体との間の温度差を利用して電力を生成し得る。
配管取り付け型の既知のセンシングデバイスを模式的に示す図である。 第1実施形態に係る熱電変換デバイスを示す図である。 図2の熱電変換デバイスの一動作例を説明する断面図である。 図2の熱電変換デバイスの他の一動作例を説明する断面図である。 第2実施形態に係る熱電変換デバイスを示す図である。 第2実施形態に係る熱電変換デバイスの一変形例を示す図である。 第3実施形態に係る熱電変換デバイスを示す図である。 第3実施形態に係る熱電変換デバイスの一変形例を示す図である。 第4実施形態に係る熱電変換デバイスを示す図である。 第5実施形態に係る熱電変換デバイスを示す図である。 第6実施形態に係る熱電変換デバイスを示す図である。 一実施形態に係るセンシングデバイスの回路例を示すブロック図である。 センシングデバイスの一例を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。なお、図面において、種々の構成要素は必ずしも同一の尺度で描かれていない。
(第1実施形態)
先ず、図2を参照して、第1実施形態に係る熱電変換デバイス100の詳細な構造を説明する。図2(a)は、熱電変換デバイス100を斜視図にて示しており、図2(b)、(c)は、それぞれ、熱電変換デバイス100を長手方向、横断方向に切断する図2(a)のB−B’断面(縦断面)、C−C’断面(横断面)を示している。ただし、図2(a)においては、内部構造の説明のため、外壁部(120)を輪郭のみで示している。
熱電変換デバイス100は、1つの連通した管状構造110を形成する5つの配管111−1、111−2、112、113−1、113−2を含んでいる。熱電変換デバイス100は種々のシステムの配管中に挿入して使用することが可能であり、そのとき、両端の2つの配管111−1及び111−2(総称的に参照符号111を用いる)はシステム配管に接続される。あるいは、配管111はシステム配管の一部であってもよい。これらの2つの配管111の間に、2つの接続配管113−1及び113−2(総称的に参照符号113を用いる)を介して中間配管112が接続されている。これら5つの配管間の機械的な接続は、形成される管状構造110の気密性を確保可能な方法であれば特に限定されず、例えばネジ切りによるものなど、一般的な配管の接続に使用される手法を用いることができる。
配管111は典型的に、例えば銅、ステンレス又は鋳鉄などの金属又は合金を有する金属配管とし得る。接続配管113は、配管111の材料より低い熱伝導率を有する材料を有し、好ましくは、例えば塩化ビニル管やポリエチレン管などの樹脂系配管である。2つの樹脂系配管113に挟まれた中間配管112は、配管111と同様に金属配管とし得る。しかしながら、中間配管112は好ましくは、配管111より単位体積当たりの比熱(体積比熱(J/mK))が小さい金属又は合金を有する。体積比熱が小さい材料を用いることは、同じ形状で比較したときに、加熱されやすく冷めやすい性質が得られることを意味する。例えば、中間配管112はアルミニウム合金又はマグネシウム合金を主体とする金属配管とし得る。アルミニウムパイプは広く市販されている。また、マグネシウム合金は、現状では高価であるが、加工技術の向上に伴ってノート型PCの筐体や自動車部品などに用いられつつあり、今後は様々な分野で普及し、部材コストも低下すると考えられる。
熱電変換デバイス100はまた、2つの樹脂系配管113と中間配管112との全体を覆う筒状の外壁部材120を有している。外壁部材120の両端部はそれぞれ対応する側の配管111に、例えば溶接又はネジ切りなどによって接合されている。それにより、管状構造110と外壁部材120との間に、密閉空間が形成される。外壁部材120は好ましくは、高熱伝導金属を有し、且つ中間配管112の材料と同等あるいはそれより大きい比熱を有する。例えば、外壁部材120は銅又はステンレスを有し得る。
熱電変換デバイス100は更に、管状構造110と外壁部材120との間の空間内に、より詳細には、中間配管112の外周部と外壁部材120の内壁との間に、熱電素子130を有している。熱電素子130の熱電材料は、例えば使用環境及び/又は配管中の流体の温度によって適宜選択され得る。例えば、BiTe系(BiTe、SbTe、BiSe及びこれらの化合物)、PbTe系(PbTe、SnTe、AgSbTe、GeTe及びこれらの化合物)、Si−Ge系(Si、Ge、SiGe)を用いることができる。また、合金系(クロメル、コンスタンタンなど)、シリサイド系(FeSi、MnSi、CrSi)、スクッテルダイト系(MX3、又はRM4X12と記載される化合物、ここでM=Co、Rh、Ir、X=As、P、Sb、R=La、Yb、Ce)を用いてもよい。さらには、遷移金属酸化物系(NaCoO、CaCoO、ZnInO、SrTiO、BiSrCoO、PbSrCoO、CaBiCoO、BaBiCoO)、亜鉛アンチモン系(ZnSb)、ホウ素化合物(CeB、BaB、SrB、CaB、MgB、VB、NiB、CuB、LiB)、クラスター固体(Bクラスター、Siクラスター、Cクラスター、AlRe、AlReSi)、酸化亜鉛系(ZnO)、カーボンナノチューブなど、その他の熱電材料を用いてもよい。
熱電素子130は、複数のN型熱電材料131及びP型熱電材料132と、それらを交互に直列接続する複数の電極133と、該直列接続の端部を為す電極133に設置された例えばリード線などの出力端子対134とを含んでいる。N型及びP型の熱電材料131及び132は、上述のような種々の熱電材料から選択し得るが、一例として、BiTe系熱電材料であるN型:Bi(Te0.85Se0.15)、P型:(Bi0.25Se0.75)Teを挙げることができる。各熱電材料131、132と各電極133との接合部には、界面密着性の向上と導電性の向上とを図るため、ごく薄いSbもしくはSb系はんだを用いてもよい。なお、N型熱電材料131及びP型熱電材料132の接続形態は、所望の電圧及び電流に応じて、直列接続に並列接続が組み合わされてもよい。また、熱電材料131、132の配置・接続方向は、図示の例に限定されず、例えば、横断面に沿って複数のリング状に接続してもよいし、中間配管112の周りで螺旋状に配置・接続してもよい。
パイプ状の中間配管112の外周部に沿って熱電素子を円環状に配置することにより、熱電変換デバイス100の外形が通常の配管(管状構造110と同等とし得る)に対して大型化することを抑制し得る。実際、熱電変換デバイス100は、熱電素子130の配置に伴って配管をやや大口径化させるものの、局所的な突起部や放熱フィンを含んでおらず、パイプ状の形状を維持している。
熱電素子130の電極133は、例えば銅などの高導電性金属を有する。各電極133と、導電性の金属又は合金とし得る中間配管112及び外壁部材120との間には、絶縁膜140が配置され、熱電素子130と中間配管112及び外壁部材120との間の電気絶縁が確保されている。絶縁膜140はまた、熱電素子130と中間配管112及び外壁部材120との間に熱的に良好な接触を得るために良熱伝導性であることが好ましく、例えば、薄膜ポリイミドシートなどとし得る。絶縁膜140は、各電極133に対応して分離して設けられてもよいし、中間配管112の外壁及びそれに対向する外壁部材120の内壁の全体に設けられてもよい。
なお、図示の例では、中間配管112を含む管状構造110及び外壁部材120の断面形状を円形として示しているが、例えば楕円形又は多角形などのその他の形状にしてもよい。例えば、少なくとも中間配管112及び外壁部材120の断面形状を6角形などの多角形にすることにより、各熱電材料131、132に接合された電極133と中間配管112及び外壁部材120とを密接させることが容易になる。それにより、熱伝導が良好になり、熱電変換効率の向上につながる。
続いて、図3及び4を参照して、熱電変換デバイス100の動作例を説明する。
図3は、熱電変換デバイス100が外気に接して配置されている状態を示している。熱電変換デバイス100の管状構造110は、システム配管に接続されており、液体又はガスなどの流体を通過させることができる状態にある。
図3(a)において、管状構造110に流体が流れておらず、また長時間にわたって外気中に放置されているとすると、熱電変換デバイス100の全ての領域が熱平衡状態にあって、ほぼ同じ温度になる。故に、熱電素子130に熱的に接合された中間配管112の温度T1と外壁部材120の温度T2とがほぼ等しく、発電はほとんど行われない。
この状態から、図3(b)に示すように、管状構造110中に、例えば高温の、流体180が流れ始めると、低熱伝導性の2つの接続配管113で挟まれた中間配管112は、流体180の温度に近い温度T1’に急速に変化する。中間配管112がアルミニウム合金又はマグネシウム合金などを有するとき、その低比熱性により、流体温度に対する中間配管112の温度追従性が更に高められる。一方、外壁部材120は、体積の大きい、すなわち、熱容量の大きいシステム配管とつながっているので温度変化に遅延が生じ、その温度T2’がT1’と異なる状態が発生する。故に、中間配管112及び外壁部材120が高温源及び低温源となり、熱電素子130による発電が行われる。また、流体180の温度が変化する場合にも、同様に温度差が生じ、発電が行われる。
一定温度の流体が流れ続けるような定常状態では、外壁部材120も中間配管112と同じ温度になり、各熱電材料131、132の両端部に温度差が生じないため、発電はほとんど行われない。しかし、流れていた流体が再び停止すると、中間配管112は低熱伝導性の接続配管113によって断熱され且つ外気から密閉されているため、保温効果によって温度を或る程度一定に保ち続ける。一方、外壁部材120は外気に露出されているため、中間配管112と比較して急速に外気温に近付く。故に、流体の流れが停止する場合にも、各熱電材料131、132の両端部に温度差が発生し、発電が行われる。
このように、熱電変換デバイス100は、流体及び/又はその温度の非定常性を利用して、様々な状況で発電を行うことができる。
図4は、他の一例として、熱電変換デバイス100が地中185に埋められている状態を示している。熱電変換デバイス100が挿入された例えば水道管などの配管が地中185に埋められている場合、水道管の外壁及び熱電変換デバイスの外壁部材120の温度は地中温度にほぼ等しくなる。外気に露出されている場合とは異なり、外壁部の温度が地中との密接な熱伝達で決定されるためである。そのため、冷たい水などの流体180が配管及び熱電変換デバイスの管状構造110中を流れると、低熱伝導性の2つの接続配管113に挟まれた中間配管112のみが流体180の温度に追従し、外壁部材120はほぼ地中185の温度に維持される。故に、地中温度と流体温度との温度差が各熱電材料131、132の両端に生じ、発電が行われることになる。熱源にわずかな温度差しかない場合であっても、大型化した放熱フィンに頼ることなく、中間配管112と外壁部材120との間に温度差を発生させ得る。
(第2実施形態)
図5を参照して、第2実施形態に係る熱電変換デバイス200を説明する。図5(a)は、熱電変換デバイス200を斜視図にて示しており、図5(b)は、熱電変換デバイス200を長手方向に切断する図5(a)のB−B’断面を示している。ただし、図5(a)においては、内部構造の説明のため、外壁部(220)を輪郭のみで示している。熱電変換デバイス200は、上述の第1実施形態に係る熱電変換デバイス100と同様の構成要素を数多く含んでいる。そのような構成要素には同様の参照符号を付し、共通する事項は詳細には説明しない。
熱電変換デバイス200は、1つの連通した管状構造210を形成する7つの配管211−1、211−2、212−1、212−2、213−1、213−2、213−3を含んでいる。両端の2つの配管211−1及び211−2(総称的に参照符号211を用いる)はシステム配管に接続され、あるいはシステム配管の一部とされ得る。これらの2つの配管211の間に、2つの中間配管212−1及び212−2(総称的に参照符号212を用いる)が配置されている。中間配管212−1、212−2は、それぞれ、接続配管213−1、213−2によって配管211−1、211−2に接続されるとともに、接続配管213−3によって相互に接続されている。以下、これら3つの接続配管を総称的に参照符号213で表すこともある。中央部の接続配管、すなわち、2つの中間配管212間の接続配管213−3は、例えばその中間部に、外側に向かって突出する、より径の大きい突出部214を有している。突出部214は、より詳細に後述するように、外壁部材(220)を内側から支持する働きをする。
熱電変換デバイス200はまた、3つの接続配管213と2つの中間配管212との全体を覆う筒状の外壁部材220を有している。外壁部材220の両端部はそれぞれ対応する側の配管211に、例えば溶接又はネジ切りなどによって接合されている。それにより、管状構造210と外壁部材220との間に、密閉空間が形成される。また、外壁部材220は、接続配管213−3の突出部214に接触している。
熱電変換デバイス200は更に、管状構造210と外壁部材220との間の空間内に、2つの熱電素子230−1及び230−2(総称的に参照符号230を用いる)を有している。より詳細には、熱電素子230−1、230−2は、それぞれ、中間配管212−1の外周部とそれに対向する外壁部材220の内壁との間、中間配管212−2の外周部とそれに対向する外壁部材220の内壁との間に設置されている。各熱電素子230は、複数のN型熱電材料231及びP型熱電材料232と、それらを交互に直列接続する複数の電極233と、リード線などの出力端子対234とを含んでいる。各電極233と、中間配管212及び外壁部材220との間には、絶縁膜240が配置され、熱電素子230と中間配管212及び外壁部材220との間の電気絶縁が確保されている。
各構成要素の材料は、上述の熱電変換デバイス100の対応する構成要素の材料と同様とし得る。例えば、配管211は銅、ステンレス又は鋳鉄などの金属又は合金を有し、中間配管212は、金属又は合金、好ましくは、配管211より体積比熱が小さい例えばアルミニウム合金又はマグネシウム合金などの金属又は合金を有し得る。接続配管213は、配管211の材料より低い熱伝導率を有する、例えば塩化ビニル又はポリエチレンなどの樹脂を有し得る。外壁部材220は、例えば、銅又はステンレスを有し得る。また、熱電素子230は、例えば、N型熱電材料としてBi(Te0.85Se0.15)、P型熱電材料として(Bi0.25Se0.75)Teを有し得る。
接続配管213−3は、その突出部214を含めて同一材料で一体成形されることができる。しかしながら、接続配管213−3は、別個に成形された配管部(例えば、接続配管213−1、213−2と同一)とリング状の突出部214とを組み合わせたものであってもよい。
熱電変換デバイス200の動作は、図3及び4を参照して説明した熱電変換デバイス100の動作と同様である。例えば、管状構造210中に高温又は低温の流体が流れ始めるとき、又は流体の温度が変化するとき、低熱伝導性の接続配管213に挟まれた中間配管212の温度がより追従性よく変化し、温度変化に遅延が生じる外壁部材220との間に温度差が発生する。また、熱電変換デバイス200が地中などの環境に埋められている場合などにおいて、中間配管212のみが流体温度に追従し、ほぼ環境温度に維持される外壁部材220との間に温度差が発生する。故に、各熱電材料231、232の両端部に温度差が発生し、発電が行われる。
しかしながら、熱電変換デバイス200は、2つの熱電素子230を有しており、発電量を増大させることが可能である。例えば、2つの熱電素子230−1及び230−2の構成が同一である場合、それらの出力端子対234−1及び234−2を直列接続することにより、熱電変換デバイスとしての起電力を、同じ温度差で約2倍にすることができる。出力端子対234−1及び234−2を並列接続して出力電流を約2倍にすることも可能である。
第1実施形態に係る熱電変換デバイス100においても、中間配管112及び外壁部材120を長尺化し、より多くの熱電材料を配置することで発電量を増大させ得る。しかしながら、例えばBiTe系熱電材料などの機械的に脆い材料を用いた場合に、地中圧などの外圧によって外壁部120が変形して熱電材料が損傷されるおそれがある。それに対し、熱電変換デバイス200は、接続配管213−3の突出部214が外壁部材220を内側から支持することにより、外圧による外壁部材220の変形を抑制し、機械的な信頼性を向上させることができる。このように、熱電変換デバイス200は、熱電素子の数を増加させて、より大きな発電量を得ることに適している。なお、中間配管212及び熱電素子230の数は2つに限定されず、3つ以上にすることも可能である。
図6は、熱電変換デバイス200の一変形例に係る熱電変換デバイス200’を示している。熱電変換デバイス200’は、熱電変換デバイス200の接続配管213−3に代えて、2つの接続配管213−4及び213−5と、それらの間に接続された支持配管215を有している。なお、これら3つの配管213−4、213−5及び215を、1つの複合的な接続配管として考えることも可能である。接続配管213−4及び213−5は、他の接続配管213−1及び213−2と同様に、例えば、塩化ビニル又はポリエチレンなどの樹脂を有し得る。支持配管215は、機械的強度に優れた材料、例えば、配管211と同様に銅又はステンレスなどの金属又は合金を有し得る。
支持配管215は、それを含む管状構造210’の長手方向に沿った当該支持配管の少なくとも一部において、外壁部材220を内側から支持することが可能な外径を有する。支持配管215は、上述の突出部214を有する樹脂系の接続配管213−3より機械的強度が高く、外壁部材220の変形抑制効果、ひいては、熱電変換デバイスの機械的信頼性を更に向上させ得る。
(第3実施形態)
図7を参照して、第3実施形態に係る熱電変換デバイス300を説明する。図7(a)は、熱電変換デバイス300を斜視図にて示しており、図7(b)は図7(a)のB−B’断面を示している。ただし、図7(a)においては、内部構造の説明のため、外壁部(320)を輪郭のみで示している。また、図7(b)においては、熱電変換デバイス300が接続されるシステム配管の一部を併せて示している。熱電変換デバイス300は、上述の第1実施形態に係る熱電変換デバイス100と同様の構成要素を数多く含んでいる。そのような構成要素には同様の参照符号を付し、共通する事項は詳細には説明しない。
熱電変換デバイス300は、1つの連通した管状構造310を形成する5つの配管311−1、311−2、312、313−1、313−2を含んでいる。熱電変換デバイス300は、例えば、水道本管などの体積や重量の大きなシステム配管360から、より細く軽量なシステム配管への分岐部に設置するのに適している。その場合、配管311−1は、本管360に接続されることができ、配管311−2は分岐管に接続され、あるいは分岐管の一部とされることができる。以下、配管311−1及び311−2を総称的に参照符号311で表すこともある。これらの2つの配管311の間に、2つの接続配管313−1及び313−2(総称的に参照符号313を用いる)を介して中間配管312が接続されている。
熱電変換デバイス300はまた、一端が配管311−1に接続され、他端が、接続配管313−1及び中間配管312を跨いで、接続配管313−2上で終端する筒状の外壁部材320を有している。外壁部材320の上記他端は、好ましくは、熱電素子(330)の劣化を防止するため、中間配管312の外周部と外壁部材320との間に密閉空間を形成するように接続配管313−2に接続される。
熱電変換デバイス300は更に、中間配管312の外周部の外壁部材320の内壁との間に熱電素子330を有している。熱電素子330と中間配管312及び外壁部材320との間には絶縁膜340が配置される。
各構成要素の材料は、上述の熱電変換デバイス100の対応する構成要素の材料と同様とし得る。
熱電変換デバイス300の動作は、図3及び4を参照して説明した熱電変換デバイス100の動作と同様であるが、外壁部材320への熱の移動は、低熱伝導性の接続配管313−2からは小さく、主として配管311−1から行われる。換言すれば、外壁部材320の温度は、配管311−2に接続される分岐管の温度には殆ど影響されず、配管311−1が接続される本管360の温度によって決定される。細くて熱容量が比較的小さい分岐管の温度は、配管中の流体の温度に追従しやすく、熱電変換デバイス300の中間配管312との間に温度差を生じさせるのに適していないことがある。一方、本管360は熱容量が大きく、例えば流体の温度が変化してもその温度に追従しにくいため、中間配管312との間に一層大きい温度差を生じさせ得る。故に、管状構造310の両端を成す2つの配管311のうち本管側に接続された311−1のみに外壁部材320を接続することにより、発電効率を向上させることができる。
図8は、熱電変換デバイス300の一変形例に係る熱電変換デバイス300’を示している。熱電変換デバイス300’は、熱電変換デバイス300の外壁部材320に代えて、配管311−1を介さずに本管360に直接的に接続された外壁部材320’を有している。外壁部材320’と本管360との接続は、ネジ又は溶接などの種々の機械的な接続方法を用いて行い得る。
熱電変換デバイスの設置場所を本管360に近接させ、外壁部材320’を本管360に直接接続することにより、外壁部材320’の温度を本管360の温度に更に強く拘束することできる。それにより、外壁部材320’と流体温度に追従する中間配管312との間に温度差が生じやすくなり、発電効率が向上し得る。
(第4実施形態)
図9を参照して、第4実施形態に係る熱電変換デバイス400を説明する。図9(a)は、熱電変換デバイス400を斜視図にて示しており、図9(b)は、熱電変換デバイス400を長手方向に切断する図9(a)のB−B’断面を示している。ただし、図9(b)においては、熱電変換デバイス400を他の構造物との間で支持する部材(465)を併せて示している。熱電変換デバイス400は、上述の第1実施形態に係る熱電変換デバイス100と同様の構成要素を数多く含んでいる。そのような構成要素には同様の参照符号を付し、共通する事項は詳細には説明しない。
熱電変換デバイス400は、1つの連通した管状構造410を形成する5つの配管411−1、411−2、412、413−1、413−2を含んでいる。両端の2つの配管411−1及び411−2(総称的に参照符号411を用いる)はシステム配管に接続され、あるいはシステム配管の一部とされ得る。これらの2つの配管411の間に、2つの接続配管413−1及び413−2(総称的に参照符号413を用いる)を介して中間配管412が接続されている。
熱電変換デバイス400はまた、2つの接続配管413と中間配管412との全体を、管状構造410の内側から跨ぐ筒状の内壁部材420を有している。内壁部材420の両端部はそれぞれ対応する側の配管411に、例えば溶接又はネジ切りなどによって接合される。それにより、管状構造410と内壁部材420との間に、密閉空間が形成される。内壁部材420の形状は、例えば図示のように傾斜を設けるなど、配管を流れる流体に対する抵抗を過度に増大させないように決定され得る。
熱電変換デバイス400は更に、管状構造410と内壁部材420との間の空間内に、より詳細には、中間配管412の内周部と内壁部材420の外壁との間に、熱電素子430を有している。熱電素子430と中間配管412及び内壁部材420との間には絶縁膜440が配置される。
各構成要素の材料は、上述の熱電変換デバイス100の対応する構成要素の材料と同様とし得る。例えば、配管411は銅、ステンレス又は鋳鉄などの金属又は合金を有し、中間配管412は、金属又は合金、場合により、配管411より体積比熱が小さい例えばアルミニウム合金又はマグネシウム合金などの金属又は合金を有し得る。接続配管413は、配管411の材料より低い熱伝導率を有する、例えば塩化ビニル又はポリエチレンなどの樹脂を有し得る。内壁部材420は、例えば銅又はステンレスを有し、場合により、配管例えばアルミニウム合金又はマグネシウム合金などの体積比熱の小さい金属又は合金を有していてもよい。また、熱電素子430は、例えば、N型熱電材料としてBi(Te0.85Se0.15)、P型熱電材料として(Bi0.25Se0.75)Teを有し得る。
熱電変換デバイス400は、管状構造410により外形が定められ、一様な外径を有する配管を形成する。故に、管状構造410の外径をシステム配管の外径と同一にすることにより、構造に起因する設置上の制約が実質的に存在しない。
熱電変換デバイス400は、低熱伝導性の2つの接続配管413に挟まれた中間配管412と、配管411に接続された内壁部材420との間に熱電素子430を設けたことにより、様々な状況において発電を行うことができる。例えば、温度変動する外気中に設置される場合、中間配管412の温度は、外気の温度変動に追従することができ、システム配管又は配管中の流体の温度により決定される内壁部材420の温度との間に差を生じることになる。また、高熱伝導性の配管支持部材465を用いて、温度変動する構造体に中間配管412を熱的に結合させた場合にも、同様にして温度差を生じさせることができる。
他の例では、配管支持部材465を用いて、建造物など熱容量が大きい構造体に中間配管412を熱的に結合させてもよい。この場合、低熱伝導性の2つの接続配管413に挟まれた中間配管412の温度は上記構造物の温度にほぼ固定され、内壁部材420が流体温度に追従して中間配管412との間で温度差を生じせることができる。内壁部材420の口径が管状構造410のそれより小さいことは、内壁部材420の設置箇所での流体の流速を高め、ひいては、内壁部材420の流体温度に対する温度追従性を高める効果を奏する。内壁部材420の温度追従性を更に高めるために、内壁部材420の比熱が中間配管412の比熱より低くなるように、それぞれの材料を選択してもよい。
(第5実施形態)
図10を参照して、第5実施形態に係る熱電変換デバイス500を説明する。図10(a)は、熱電変換デバイス500を斜視図にて示しており、図10(b)は、熱電変換デバイス500を長手方向に切断する図10(a)のB−B’断面を示している。上述の第1実施形態に係る熱電変換デバイス100と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、共通する事項は詳細には説明しない。
熱電変換デバイス500は、当該デバイスの外形を定める1つの連続的な主配管511を含んでいる。熱電変換デバイス500は種々のシステムの配管中に挿入して使用することが可能であり、そのとき、主配管511はその両端でシステム配管に接続される。熱電変換デバイス500はまた、主配管511内に配置された内部配管512と、主配管511の内壁に設置され且つ内部配管512を支持する2つの接続部材513を含んでいる。それにより、主配管511と内部配管512との間に、両端を2つの接続部材513によって終端された密閉空間が形成される。接続部材513と主配管511及び内部配管512との間の機械的な接続は、この空間の気密性を確保可能な方法であれば特に限定されず、例えばネジ切りによるものなど、様々な手法を用いることができる。図示の例では、接続部材513は主配管511の内壁に対して垂直な壁面を有しているが、好ましくは、流体抵抗を過度に増大させないよう、傾斜付けられた壁面を有する。
熱電変換デバイス500は更に、内部配管512の外周部と主配管511の内壁との間に、熱電素子530を有している。熱電素子530と内部配管512及び主配管511との間には絶縁膜540が配置される。
主配管511、内部配管512及び接続部材513の材料は、それぞれ、上述の熱電変換デバイス100の配管111、中間配管112及び接続配管113の材料と同様とし得る。例えば、主配管511は銅、ステンレス又は鋳鉄などの金属又は合金を有し、内部配管512は、金属又は合金、好ましくは、主配管511より体積比熱が小さい例えばアルミニウム合金又はマグネシウム合金などの金属又は合金を有し得る。接続部材513は、主配管511の材料より低い熱伝導率を有する、例えば塩化ビニル又はポリエチレンなどの樹脂を有し得る。また、熱電素子530は、例えば、N型熱電材料としてBi(Te0.85Se0.15)、P型熱電材料として(Bi0.25Se0.75)Teを有し得る。
熱電変換デバイス500は、主配管511により外形が定められ、一様な外径を有する配管を形成する。故に、主配管511の外径をシステム配管の外径と同一にすることにより、構造に起因する設置上の制約が実質的に存在しない。
熱電変換デバイス500の動作は、図3及び4を参照して説明した熱電変換デバイス100の動作と基本的に同様である。例えば、主配管511中に高温又は低温の流体が流れ込むとき、又は流体の温度が変化するとき、低熱伝導性の接続部材513に挟まれた内部配管512の温度は、流体温度に追従して変化することができる。内部配管512がアルミニウム合金又はマグネシウム合金などを有するとき、その低比熱性により、流体温度に対する内部配管512の温度追従性が更に高められる。一方、システム配管に接続されたた主配管511、特に熱電素子530が設けられたために流体に接触しない部分では、温度変化に遅延が生じる。また、熱電変換デバイス500が地中などの環境に埋められている場合など、内部配管512のみが流体温度に追従し、主配管511はほぼ環境温度に維持される。故に、熱電素子530の主配管側と内部配管側との間に温度差が発生し、発電が行われる。
ただし、熱電変換デバイス500においては、内部配管512の口径が主配管511のそれより小さいことにより、内部配管512の設置箇所での流体の流速が高くなり、内部配管512の流体温度に対する温度追従性が高められる。
(第6実施形態)
図11を参照して、第6実施形態に係る熱電変換デバイス600を説明する。図11(a)は、熱電変換デバイス600を斜視図にて示しており、図11(b)は、熱電変換デバイス600を長手方向に切断する図11(a)のB−B’断面を示している。上述の第1実施形態に係る熱電変換デバイス100と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、共通する事項は詳細には説明しない。
熱電変換デバイス600は、1つの連通した管状構造610を形成する5つの配管611−1、611−2、612、613−1、613−2を含んでいる。両端の2つの配管611−1及び611−2(総称的に参照符号611を用いる)はシステム配管に接続され得る。これらの2つの配管611の間に、2つの接続配管613−1及び613−2(総称的に参照符号613を用いる)を介して中間配管612が接続されている。中間配管612は、管状構造610の一部を成す内周部612aと、内周部612aから外側に突出するリング状の中間部612bと、中間部612bから管状構造610に沿って延在する外周部612cとを有している。外周部612cは、配管611の外周部の少なくとも一部と対向する。
中間配管612はまた、必要に応じて、内周部612aの内側、すなわち、管状構造610内に、流体温度に対する追従性を高めるための1つ以上のフィン612dを有していてもよい。さらに、中間配管612は、必要に応じて、外周部612cの外側に、外部環境温度に対する追従性を高めるための1つ以上のフィン612eを有していてもよい。
熱電変換デバイス600は更に、配管611−1、611−2と中間配管の外周部612cとが対向する領域に、それぞれ、熱電素子630−1、630−2(総称的に参照符号630を用いる)を有している。熱電素子630と配管611及び中間配管の外周部612cとの間には絶縁膜640が配置される。
各構成要素の材料は、上述の熱電変換デバイス100の対応する構成要素の材料と同様とし得る。例えば、配管611は銅、ステンレス又は鋳鉄などの金属又は合金を有し、中間配管612は、金属又は合金、好ましくは、配管611より体積比熱が小さい例えばアルミニウム合金又はマグネシウム合金などの金属又は合金を有し得る。中間配管がフィン612d及び/又は612eを有する場合、これらのフィンも好ましくはアルミニウム合金又はマグネシウム合金などを有する。接続配管613は、配管611の材料より低い熱伝導率を有する、例えば塩化ビニル又はポリエチレンなどの樹脂を有し得る。また、熱電素子630は、例えば、N型熱電材料としてBi(Te0.85Se0.15)、P型熱電材料として(Bi0.25Se0.75)Teを有し得る。
熱電変換デバイス600は、低熱伝導性の2つの接続配管613に挟まれ、配管内を流れる流体及び/又は外部環境の温度に追従する中間配管612と、配管611との間に熱電素子630を設けたことにより、様々な状況において発電を行うことができる。
(第7実施形態)
次に、上述のような熱電変換デバイスを電源として利用するセンシングデバイス700を説明する。
図12はセンシングデバイス700の回路の一例をブロック図にて示している。熱電変換デバイス710によって発電された電気は電源回路720に入力される。電源回路720には、蓄電手段730が接続されている。蓄電手段730は、例えば、2次電池(リチウム電池、Ni−Cd電池等)であってもよいし、キャパシタ又はスーパーキャパシタなどであってもよい。電源回路720は、熱電変換デバイス710によって発電された電気の電圧を一定にし、これを計測回路740及び送信回路750の電源として出力する。計測回路740及び送信回路750の消費電力よりも大きい電力が熱電変換デバイス710から得られる場合、余った電気を蓄電手段730に充電する。一方、熱電変換デバイス710からの電力が減少し、計測回路740及び送信回路750の消費電力に不足する場合には、予め充電しておいた蓄電手段730からの放電により、計測回路740及び送信回路750を引き続き動作させることができる。
計測回路740は、少なくとも1つのセンサー760から測定値を受信し、該測定値を解析し、データ送信に都合がよいフォーマットの測定データに加工する。センサー760は、様々なセンサーを含むことができ、例えば温度、漏水、湿度、及び/又は圧力などを測定するものが考えられる。センサー760自体に電力を供給する必要がある場合、電源回路720から直接供給してもよいし、計測回路740を介して供給してもよい。送信回路750は、計測回路740から受信した測定データを無線などの方式を用いて外部に送出する役目を果たす。
一例として、図2に示した熱電変換デバイス100、温度センサー761及び漏水センサー763を有するセンシングデバイス700’を図13に示す。
熱電素子130の出力端子からのリード線134がセンサー回路705に接続されている。図示の例において、センサー回路705は、外壁部材120の管状構造110側の面に配置されている。しかしながら、センサー回路705は、外壁部材120の管状構造110側とは反対側の面など、その他の部分に配置されてもよい。また、図示したセンサー回路705は、図12に示した電源回路720、蓄電手段730、計測回路740及び送信回路750の全てを一体的に含んでいてもよいし、一部のみを一体的に含み他の部分を非一体的に含んでいてもよい。
温度センサー761は、例えば、中間配管112に装着され得る。中間配管112は配管内を流れる流体温度に対して良好な温度追従性を有しており、そのような部分に温度センサー761を設けることは、流体温度の測定精度を高めることになる。また、漏水センサー763は、図示の例において、システム配管に接続された配管111−2の外壁上に配置されている。温度センサー761及び漏水センサー763は、それぞれの配線762、764を介してセンサー回路705に接続されている。外壁部材120には、配線を通すための貫通孔が設けられ得る。
以上、実施形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。例えば、第2実施形態にて説明した複数の熱電素子を有する構成を、その他の実施形態に適用するなど、相異なる実施形態にて説明した事項を適宜組み合わせて適用してもよい。
以上の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
外部配管に接続される第1及び第2の配管と、
前記第1の配管と前記第2の配管との間に配置された少なくとも1つの中間配管と、
連通した管状構造を形成するよう、前記第1及び第2の配管、並びに前記少なくとも1つの中間配管を接続する、少なくとも2つの接続配管と、
前記第1及び第2の配管のうちの少なくとも一方に接合され且つ前記中間配管に重なるように延在した筒状部材と、
前記少なくとも1つの中間配管の各々と前記筒状部材との間に配置され、これらの間の温度差により電力を生成する熱電素子と、
を有し、
前記接続配管は、前記第1及び第2の配管、並びに前記中間配管より低い熱伝導率を有する、
ことを特徴とする熱電変換デバイス。
(付記2)
前記前記第1及び第2の配管、並びに前記中間配管は、金属又は合金を有し、前記接続配管は樹脂を有する、ことを特徴とする付記1に記載の熱電変換デバイス。
(付記3)
前記中間配管は前記第1及び第2の配管より低い体積比熱を有することを特徴とする付記1又は2に記載の熱電変換デバイス。
(付記4)
2つ以上の前記中間配管を含み、前記接続配管のうち前記中間配管同士を接続する接続配管が、前記筒状部材を機械的に支持する突出部を有する、ことを特徴とする付記1乃至3の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
(付記5)
2つ以上の前記中間配管を含み、前記接続配管のうち前記中間配管同士を接続する接続配管が内部に支持配管部を有し、前記支持配管部は金属又は合金を有し且つ前記筒状部材を機械的に支持する、ことを特徴とする付記1乃至3の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
(付記6)
前記筒状部材は前記管状構造の外側に配置されることを特徴とする付記1乃至5の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
(付記7)
前記筒状部材は前記管状構造の内側に配置されることを特徴とする付記1乃至5の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
(付記8)
前記筒状部材は、一端が前記第1及び第2の配管のうちの一方に接合され、他端が前記前記接続配管のうちの1つによって終端される、ことを特徴とする付記1乃至7の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
(付記9)
外部配管に接続される主配管と、
前記主配管内に配置された内部配管と、
前記主配管の内壁に配置され、前記内部配管を支持する少なくとも2つの接続部材と、
前記主配管と前記内部配管との間に配置され、前記主配管と前記内部配管との間の温度差により電力を生成する熱電素子と、
を有し、
前記接続部材は、前記主配管及び前記内部配管より低い熱伝導率を有する、
ことを特徴とする熱電変換デバイス。
(付記10)
外部配管に接続される第1及び第2の配管と、
前記第1の配管と前記第2の配管との間に配置された中間配管と、
連通した管状構造を形成するよう、前記第1及び第2の配管並びに前記中間配管を接続する2つの接続配管と、
を有し、
前記中間配管は、前記管状構造の外側で前記第1及び第2の配管のうちの少なくとも一方に重なる筒状の延在部を有し、
前記中間配管の前記延在部と前記第1の配管及び/又は前記第2の配管との間に、これらの間の温度差により電力を生成する熱電素子が配置され、
前記接続配管は、前記第1及び第2の配管、並びに前記中間配管より低い熱伝導率を有する、
ことを特徴とする熱電変換デバイス。
(付記11)
付記1乃至10の何れか一に記載の熱電変換デバイスと、少なくとも1つのセンサーとを含み、前記熱電変換デバイスにより生成された電力により動作することを特徴とするセンシングデバイス。
(付記12)
前記少なくとも1つのセンサーは、前記熱電変換デバイスの前記中間配管又は前記内部配管上に搭載された温度センサーであることを特徴とする付記11に記載のセンシングデバイス。
100、200、300、400、500、600 熱電変換デバイス
110、210、310、410、610 管状構造
111、211、311、411、511、611 配管
112、212、312、412、612 中間配管
113、213、313、413、613 接続配管
120、220、320、420 筒状部材(外壁/内壁部材)
130、230、330、430、530、630 熱電素子
131、132、231、232 熱電材料
133、233 電極
134、234 出力端子
140、240、340、440、540、640 絶縁膜
214 接続配管の突出部
215 支持配管
512 内部配管
513 接続部材
700 センシングデバイス
705 センサー回路
710 熱電変換デバイス
720 電源回路
730 蓄電手段
740 計測回路
750 送信回路
760、761、762 センサー

Claims (8)

  1. 外部配管に接続される第1及び第2の配管と、
    前記第1の配管と前記第2の配管との間に配置された少なくとも1つの中間配管と、
    連通した管状構造を形成するよう、前記第1及び第2の配管、並びに前記少なくとも1つの中間配管を接続する、少なくとも2つの接続配管と、
    前記第1及び第2の配管のうちの少なくとも一方に接合され且つ前記中間配管に重なるように延在した筒状部材と、
    前記少なくとも1つの中間配管の各々と前記筒状部材との間に配置され、これらの間の温度差により電力を生成する熱電素子と、
    を有し、
    前記接続配管は、前記第1及び第2の配管、並びに前記中間配管より低い熱伝導率を有する、
    ことを特徴とする熱電変換デバイス。
  2. 前記前記第1及び第2の配管、並びに前記中間配管は、金属又は合金を有し、前記接続配管は樹脂を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の熱電変換デバイス。
  3. 前記中間配管は前記第1及び第2の配管より低い体積比熱を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電変換デバイス。
  4. 2つ以上の前記中間配管を含み、前記接続配管のうち前記中間配管同士を接続する接続配管が、前記筒状部材を機械的に支持する突出部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
  5. 前記筒状部材は前記管状構造の外側に配置されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の熱電変換デバイス。
  6. 外部配管に接続される主配管と、
    前記主配管内に配置された内部配管と、
    前記主配管の内壁に配置され、前記内部配管を支持する少なくとも2つの接続部材と、
    前記主配管と前記内部配管との間に配置され、前記主配管と前記内部配管との間の温度差により電力を生成する熱電素子と、
    を有し、
    前記接続部材は、前記主配管及び前記内部配管より低い熱伝導率を有する、
    ことを特徴とする熱電変換デバイス。
  7. 請求項1乃至6の何れか一に記載の熱電変換デバイスと、少なくとも1つのセンサーとを含み、前記熱電変換デバイスにより生成された電力により動作することを特徴とするセンシングデバイス。
  8. 前記少なくとも1つのセンサーは、前記熱電変換デバイスの前記中間配管又は前記内部配管上に搭載された温度センサーであることを特徴とする請求項7に記載のセンシングデバイス。
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