JP2012041871A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、エネルギを効率的に利用し、燃料噴射弁の噴孔近傍に堆積するデポジットを確実に除去する燃料噴射装置の提供を目的とする。
【解決手段】ECU30と、ECU30からの燃料噴射信号INJにしたがって駆動されるアクチュエータ11によって、略筒状に形成した弁基体100内に可動に保持されたニードルを昇降して、弁基体100内に導入された高圧燃料をノズル部121の先端に設けた噴孔からの高圧燃料の噴射と停止とを制御する燃料噴射弁10と、高周波を発振する高周波発振装置21とを具備し、燃料噴射弁10の固定部101をノズル部121の外側を覆いつつ共振空間215を区画する略筒状に形成して、ノズル部121の基端側の根本に高周波を入力する高周波入力部214を設けた燃料噴射弁と、ノズル部121を内側導体とし、固定部101を外側導体として、同軸共振管構造とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射装置に堆積するデポジットを除去し安定した燃料噴射を実現する燃料噴射装置に関する。
内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射装置においては、未燃燃料、煤、ブローバイガス、潤滑油中のシロキ酸等により燃料噴射弁の噴孔近傍にデポジットが堆積して噴孔の詰まりを起こし燃料噴射が不安定となる虞がある。
特に燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴エンジンにおいては、燃焼室内に燃料噴射装置の先端が露出しており、高温に晒されるためデポジットの堆積が起こり易い。
このような問題に対して、特許文献1には、エンジンの燃焼室に燃料を供給するインジェクタからの燃料の噴出を停止させる場合に、インジェクタの噴出孔の詰まりを除去させるために燃料を噴出させるインジェクタ噴出孔詰まり除去動作を指示するインジェクタ噴出孔詰まり除去装置が開示されている。
特許文献2には、内燃機関に装備される燃料噴射弁の噴孔部近傍にデポジットが付着する条件が成立するか否かを判定する条件判定手段によりデポジットが付着する条件が成立すると判定されたとき、燃料噴射弁に供給される燃料の供給圧の昇圧、前記内燃機関の点火時期の遅角化制御、排気再循環量の増加および空燃比のリッチ化制御のうち、少なくとも1つを実行するデポジット低減装置が開示されている。
特許文献3には、内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射装置において、燃料噴射弁の先端側に放電電極を設け、非熱平衡の放電プラズマを生じさせることによりデポジットを除去するデポジット除去機構を備えた燃料噴射装置が開示されている。
特許文献4には、デポジットの堆積する第1空間に連通する第2空間内への荷電粒子の供給手段と、電磁波を照射し前記第2空間の電場強度を高めることによりこの空間に存在する荷電粒子にエネルギを与えプラズマを形成させる電磁波放射手段と、前記第2空間内のプラズマ中の荷電粒子の加速手段とを備え、加速器は、前記第2空間内のプラズマを前記第1空間へ導入しデポジットをプラズマに曝露させることを特徴とするデポジットの除去装置が開示されている。
ところが、特許文献1や特許文献2にあるように、デポジットの堆積を抑制するために内燃機関の燃焼サイクルにおいて特定の時期に機関の運転とは関係のない燃料を噴射したのでは、デポジットの堆積を抑制することはできても、燃焼に不要な燃料が燃焼室内に導入されることになるので、その影響を排除するために燃焼に必要な燃料の噴射の際に補正が必要となったり、燃料が無駄となったりする虞がある。さらに、一旦デポジットが堆積してしまった場合には、噴孔の詰まりにより燃料の噴射圧の低下を招くため、燃料噴射ではデポジットを取り除くことができなくなる虞もある。
一方、特許文献3にあるように、噴燃料噴射弁の先端側に放電電極を設けて、非熱平衡の放電プラズマを発生させることにより、堆積したデポジットを除去することができる。しかし、このような構成により、噴孔に堆積したデポジットを除去するためには、噴孔に対して放電電極を対向させる必要があり、不可避敵に放電電極に噴射された燃料が付着し、放電電極にもデポジットが堆積する虞がある。加えて、複数の噴孔を設けて、燃料噴霧を微粒化し、多方向に噴射して燃焼効率を向上させた郡噴孔ノズルに適用する場合には、電極構造の複雑化を招く虞もある。
さらに、特許文献4にあるように、第2空間内でプラズマを形成し。これを加速させて第1空間内の燃料噴射弁に照射したのでは、プラズマ発生部分へのデポジットの堆積を回避することはできても、プラズマを加速させるための余分なエネルギが必要となったり、デポジットの堆積する第1空間から離れた第2空間内で形成されたプラズマがデポジットの堆積した噴孔に到達するまでに消滅したり、燃料噴射弁に複数の噴孔が設けられている場合には、第2空間に近い側の一部の噴孔に堆積したデポジットのみが除去され、第2空間から離れた側の噴孔に堆積したデポジットが除去されなかったりする虞もありデポジット除去装置としての信頼性に欠ける虞もある。
そこで、本願発明は、かかる実情に鑑み、簡易な構成で、エネルギを効率的に利用し、燃料噴射弁の噴孔近傍に堆積するデポジットを確実に除去する燃料噴射装置の提供を目的とするものである。
本発明では、内燃機関に設けられ、高圧燃料の噴射と停止とを制御する燃料噴射装置において、上記内燃機関の運転状況に応じて燃料の噴射と停止とを制御する燃料噴射信号と高周波の発振と停止とを制御する点火信号とを発信するエンジン制御装置と、上記エンジン制御装置から発振された燃料噴射信号にしたがって駆動制御されるアクチュエータと、該アクチュエータの作動により略筒状に形成された弁基体内に可動に保持されたニードルを昇降させて弁基体の先端に設けられ内側に高圧燃料が導入されたノズル部の噴孔を開閉して弁基体内に導入された高圧燃料の噴射と停止とを行う燃料噴射弁と、上記エンジン制御装置からの点火信号にしたがって高周波を発振する高周波発振装置と、を具備し、上記燃料噴射弁を上記内燃機関に固定する固定部を上記ノズル部の外周を覆いつつ所定の共振空間を区画する略筒状に形成し、上記ノズル部の基端側の根本に上記高周波発振装置からの高周波を入力する高周波入力部を設け、上記高周波入力部から上記ノズル部の先端までの長さを上記高周波発振装置から発振される高周波の波長の1/4の長さに形成する(請求項1)。
本発明によれば、上記高周波発振装置から高周波を入力したときに、上記ノズル部が内側導体となり、上記固定部が外側導体となって同軸共振管構造を形成し、上記ノズル部の先端に高電界領域が形成される。
上記ノズル部の先端に設けた噴孔の周囲にデポジットが堆積しても、高周波の入力により発生した高電界によってデポジットが自己発熱して燃焼除去され、また、上記ノズル部の先端に発生した高電界によって噴孔の周囲の気体が高温のプラズマとなり、デポジットを燃焼除去することができる。
従来のように、デポジットの除去のために高圧燃料の噴射を行う必要がなく、無駄な燃料を使用することがない。また、従来のように、デポジットの堆積し易い位置から離れた場所で発生したプラズマによってデポジットを除去しようとした場合には確実性を損なうが、本発明では、デポジットの堆積し易い位置に高電界を発生させ、直接的にデポジットの除去を行うのでエネルギの無駄がない。
したがって、デポジットの堆積による影響を受けることなく、安定した燃料噴射を維持する信頼性の高い燃料噴射装置が実現できる。
さらに、燃料噴射を行った後、高いエネルギの高周波を入力することにより、燃焼室内に噴射された高圧燃料と空気との混合気の点火を行う点火装置としても機能させることができる。
本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置の概要を示す断面図。 本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置の燃料噴射時の作動を示す断面図。 本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置のデポジット除去時の作動を示し、(a)はマイクロ波発振時の電界強度分布を示す模式図、(b)は、その要部を示す拡大図。 本発明の燃料噴射装置を(a)〜(d)に示す種々の内燃機関に適用した場合の制御方法を例示するタイムチャート。 本発明の第2の実施形態における燃料噴射装置の概要を示す断面図。 本発明の第3の実施形態における燃料噴射装置の概要を示す断面図。 本発明の第4の実施形態における燃料噴射装置の概要を示し、(a)は要部断面図、(b)はその変形例を示す要部断面図。 本発明の第5の実施形態における燃料噴射装置の概要を示し、(a)は要部断面図、(b)はその変形例を示す要部断面図。
本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置1は、車両用エンジン、船舶用エンジン等の内燃機関の燃料噴射や、発電機、コジェネレーションシステム等の燃焼機関の燃料噴射に用いられものである。
本発明の最大の特徴は、エンジン制御装置ECU30からの燃料噴射信号INJにしたがって、アクチュエータ11を駆動制御し、燃料噴射弁10の内部に設けたニードル116を昇降させて、燃料噴射弁10の先端のノズル部121の底部123に設けた噴孔125を開閉して、弁基体内に導入した高圧燃料の燃焼室400内への噴射と停止とを制御すると共に、ECU30から発信された点火信号IGtにしたがって燃料高周波を発振する高周波発振装置21を具備し、ネジ部102が設けられ内燃機関4のシリンダヘッド40に固定される固定部101を、燃料噴射弁10を構成する略筒状の噴射弁基体100に延設して、ノズル部121の周囲を覆い共振空間215を区画する略筒状に形成して、ノズル部121の根本の高周波入力部214からノズル部121の先端までの長さを高周波の4分の1波長の長さに形成することによって、高周波発振装置21から高周波入力部214に高周波を入力したときにノズル部121がアンテナとなり、固定部101が共振管となって、ノズル部121の先端に設けた噴孔125の周囲に強電界を形成し、噴孔125の近傍に堆積したデポジットをその強電界中に晒すことにより直接的に燃焼除去し、安定した燃料噴射の実現を図った点にある。
また、本発明の燃料噴射装置1は、高周波の入力により、ノズル部121の先端に強力な電界を発生させ、噴孔125の周囲の気体をプラズマ化し、噴孔125から噴射された燃料と燃焼室内の空気との混合気に点火を行う点火装置としても用いることができる。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態における具体的な燃料噴射装置1の概要について説明する。
燃料噴射装置1は、詳述略の内燃機関4のシリンダヘッド40に装着され燃焼室400内にノズル部121の先端が露出し、図略の高圧燃料供給手段13から供給された高圧燃料を燃焼室400内に噴射する燃料噴射弁10と、内燃機関4の運転状況に応じて燃料噴射信号INJと点火信号IGtとを発信するエンジン制御装置ECU30と、燃料噴射信号INJにしたがって、燃料噴射弁10内に設けたニードル116を昇降させ、燃料噴射弁10の先端側のノズル部121に設けた噴孔125を開閉するアクチュエータ11と、点火信号IGtにしたがって電源20から供給された直流電流を高周波に変換、増幅して高出力の高周波を燃料噴射弁10に発振する高周波発振装置21と、燃料噴射弁10を内燃機関4のシリンダヘッド40に固定しつつ、ノズル部121の先端側に強電界を形成するノズル部121を内側導体とし、固定部101を外側導体として同軸共振管構造を構成する共振部12とによって構成されている。
高周波発振装置21は、半導体高周波回路210と、半導体高周波回路210から発振された高周波を増幅する高周波増幅回路211と、高周波増幅回路211で増幅された高周波をさらに増幅しつつECU30から発信された点火信号IGtにしたがって燃料噴射弁10に供給するパワー素子212とによって構成されている。
本実施形態において高周波増幅回路211は、高周波発振回路210から発振される数mW程度の高周波を数W程度に増幅し、パワー素子212は、高周波増幅回路211によって増幅された高周波をさらに数10w〜300w程度にまで増幅している。
パワー素子212から発振された高周波は、同軸ケーブル213を介して、ノズル部121の基端側の根本に設けた高周波入力部214に入力される。
パワー素子212には、Si半導体、SiC半導体、GaN半導体、ダイヤモンド半導体等のワイドバンドギャップ半導体を含む高周波パワーデバイスが用いられている。ワイドバンドギャップ半導体を用いた高周波パワーデバイスは、高周波特性が良好で、周波数変動を押さえつつ高周波を高出力に増幅できる。また、本発明で使用される高周波は、10mm〜1000mmの波長と300MHz〜30GHzの周波数とを有するマイクロ波であり、特に2〜4GHzのISMバンド帯域を用いるのが実用的である。
本実施形態において、高周波として、例えば、周波数2.45GHz、波長λが122mmのマイクロ波を供給する場合、ノズル部121は、波長λの4分の1、即ち、30.6mm程度、又は、その奇数倍に形成されている。
また、固定部102の長さも、略波長λの4分の1で良いが、本実施形態においては、ノズル部121を燃焼室400内に若干突き出させるために、固定部101をノズル部121より1mmほど短くしてある。
アクチュエータ11は、燃料噴射弁10の内部に摺動可能に保持されたニードル116を昇降して弁体117のシート部118とノズル着座部122とを離着座させて、ノズル部121の先端に設けた噴孔125の開閉を制御している。
燃料噴射弁10は、略棒状の全体形状を有する弁基体100の下半部内に、ニードル116を摺動自在に保持している。
燃料噴射弁基体100の下端部に延設して、小径のノズル部121と、これを覆う略筒状の固定部101とによって同軸共振管が構成されている。
ノズル部121の先端は、燃焼室400内に露出して、先端に設けた噴孔125から燃料を噴射する。
燃料噴射弁基体100の上部には、高圧流路130と低圧流路140とが形成されており、高圧流路130は、図略のコモンレールに至る高圧燃料供給手段13に、低圧流路140は、図略の燃料タンク14に接続されるようになっている。
燃料噴射弁基体100内には、高圧流路130に連通して、燃料室120、制御圧室131、背圧室132、背圧制御室133、制御圧調整流路134が形成され、低圧流路140に連通して、制御弁室141、制御弁背圧室142とが形成されている。
ニードル116の基端側には、背圧受圧部115が形成され、制御圧室131、背圧室132内に配設されている。
ニードル116の先端側には、弁体117が形成されている。
燃料噴射弁基体100下半部内には、ニードル116の外周に燃料室120が形成され、燃料室120の下端部に設けたサック室124壁を貫通して複数の噴孔3が形成されている。燃料室120には、高圧流路130が接続されており、コモンレールからの高圧燃料が導入されて高圧となっている。
図示の状態で、ニードル116は、弁体117のシート部118が燃料室120とサック室124との境界に形成される着座部122に当接し、噴孔125を閉鎖している。
燃料噴射弁基体100の上半部内には、アクチュエータ11として、ソレノイド110及び、ソレノイド110の励磁と消磁との切換によって可動するプランジャ状の制御弁112が保持されている。
ソレノイド110及び制御弁112の下方で、燃料室120の上方位置には、背圧制御室133が形成されている。
ニードル116は基端部が燃料室120の頂部壁を貫通して、背圧制御室133内に背圧受圧部115が配設されている。
背圧受圧部115は、ソレノイド113の下端磁極面と対向している。
背圧制御室133は高圧流路130に連通し、高圧流路130から導入される燃料の圧力で、燃料室120の圧力と同等の圧力となっている。
この圧力は、背圧受圧部115と一体のニードル116に背圧として作用する。また、背圧受圧部115と背圧制御室133との間には、背圧調整バネ114が配設され、ニードル116を閉弁方向に付勢している。
一方、背圧制御室133の頂面中央には、制御圧調整流路134が設けられ、制御弁112によって開閉され、背圧制御室133と低圧流路140との連通と遮断を切替えて、背圧制御室133の圧力、すなわちニードル116に背圧として作用する荷重を増減するようになっている。
制御弁112はその上方に配したスプリング111によって、下方に付勢されており、ソレノイド110に通電しない図示の状態で、制御弁112が制御圧調整流路134を閉鎖する位置にある。
制御弁112が収容される制御弁室141及びスプリング111が収容されるバネ室142は、低圧流路140に連通している。
図2を参照して、本実施形態における燃料噴射装置1の燃料噴射時の作動について説明する。
機関4の運転状況に応じて、ECU30から燃料噴射信号INJが発信されると、アクチュエータ11として設けられた、ソレノイド110とソレノイド113とに通電が成される。
ソレノイド110の励磁により、制御弁112が吸引駆動されると、制御圧調整流路134が開放され、低圧流路140に背圧制御室133内燃料が低圧流路140に流れ、ニードル116の閉弁圧力が低下し、さらに、ソレノイド113の励磁により、背圧受圧部115が吸引駆動され、ニードル116が上昇して、シート部122とニードル弁体117とが離座し、噴孔124を開放する。
高圧流路130から燃料室120内に導入された高圧燃料がサック室124を経て、噴孔125から燃料室400内に噴射される。
本発明の燃料噴射装置1は、点火装置を兼ねることができ、点火を実施する場合には、燃料噴射に続いて、所定の時期にECU30から、点火を実施すべく点火信号IGtが発信されると、高周波発振装置21から、ノズル部121の高周波入力部214に増幅された高周波が入力され、ノズル部121の先端に強電界が形成され、噴孔125の周辺の気体が励起され、高温のプラズマPLSを発生する。
これが点火源となって、燃焼室400内に噴射された燃料FLと燃焼室400内の圧縮空気との混合気に着火され、内燃機関4の燃焼が開始される。
図3を参照して、本発明の燃料噴射装置1のデポジット除去装置としての作動について説明する。
本図(a)に示すように、高周波入力部214に高周波が入力されると、固定部101とノズル部121との間に高周波の電界が形成され、高周波入力部214から、1/4λの位置にあるノズル部121の先端に強電界領域が形成される。
本図(b)に示すように、噴孔125の周辺に堆積したデポジットは、高周波の入力によって発生した強電界中に晒され、直接的にデポジットが自己発熱し、燃焼除去されることになる。
さらに、デポジットが堆積し易い噴孔124周辺の気体が強電界によりプラズマ化され、高温のプラズマが衝突することによりデポジットを分解除去できる。
特に、燃焼サイクルにおいて吸気時や排気時に、燃料噴射弁10から燃料噴射が行われない状態で、高周波の入力を行った場合には、燃焼室400内の圧力が低く燃焼室400内に存在する気体の絶縁耐圧が低くなっているので、高周波の入力に際して比較的低いエネルギで噴孔125の周辺の気体が電離し易く、プラズマの発生により効果的にデポジットを除去することができる。
図4を参照して、本発明の燃料噴射装置を燃焼方式の異なる内燃機関に適用した場合の制御例について説明する。
本図(a)に示すように、吸気行程、及び/又は、排気行程の比較的燃焼室内の圧力が低い状態で高周波を1回、又は、複数回入力することにより、デポジットの燃焼除去を行い、圧縮行程後期に燃料噴射装置1から噴射された燃料と圧縮空気とからなる可燃層をマイクロ波プラズマを点火源として着火させる場合には、燃料噴射後に、高エネルギのマイクロ波を入力し、ノズル部先端に高温のプラズマを発生させ、点火を実施する。
本図(b)に示すように、吸気行程で燃料噴射を実施し、空気との均質混合を図った後、マイクロ波によって、点火を実施する場合には、デポジットの燃焼のための高周波の入力は、吸気行程の燃料噴射前、及び/又は、排気行程において実施し、点火のための高周波の入力は、圧縮行程の後期に実施する。
本発明の燃料噴射装置は、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジンにも利用できる。
本図(c)に示すように、複数回の燃料噴射を実施し、圧縮による自着火を行う場合には、ECU30から発信される燃料噴射信号INJによって、メイン噴射のみならずパイロット噴射やポスト噴射を任意に実施することができる。
また、この場合、高周波の入力は、デポジットの除去にのみ利用される。
さらに、本図(d)に示すように、吸気行程で燃料噴射を実施し、空気との均質混合を図った後、圧縮行程で自己着火させる場合には、周波の入力は、デポジットの除去にのみ利用される。
なお、燃料噴射時期、及び、点火時期は、機関の燃焼状態や、負荷の高低や、排ガス状態等に応じて、適宜、進角化、遅角化することができる。
さらに、本発明の燃料噴射装置を、通常の点火プラグを備えた内燃機関等に用いることもできる。このような場合には、高周波の入力は、デポジットの除去にのみ用いられる。
図5を参照して、本発明の第2の実施形態における燃料噴射装置1aについて説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同じ符号を付したので説明を省略し、相違点を中心に述べる。
上記実施形態においては、ノズル部121内に燃料室120が形成され、ノズル部121の先端でニードル弁体117が離着座する構成について説明したが、本図に示すように、燃料室120a、ニードル116a、ニードル弁体117a、シート部118a、着座部122aを共振部12の基端側に設け、共振部12内にはノズル部121aと底部123aとによって区画されたサック室124a及び噴孔125aが形成されている点が上記実施形態と相違する。
このような構成とすることにより、上記実施形態と同様の効果に加え、中心導体としてのノズル部121aを細径に形成することが可能となり、共振部12aの小型化を図ることもできる。
図6を参照して、本発明の第3の実施形態における燃料噴射装置1bについて説明する。上記実施形態においては、アクチュエータ11として、ソレノイドを用いた例を示したが、本発明においてはアクチュエータの種類を限定するものではなく、アクチュエータとして、圧電アクチュエータ11bを用いることもできる。
本実施形態においては、筒状の噴射弁基体100bに内蔵された圧電アクチュエータ110bを駆動源とし、充放電により伸縮する圧電アクチュエータ110bの変位を、加圧ピストン111bに伝達し、加圧ピストン111bの軸方向移動により、制御室131b内の圧力を増減させ、この制御室内圧力の増減に応じて軸方向に昇降するニードル116の先端に設けたニードル弁体117bにより噴孔124を開閉して、燃料噴射弁10b内に導入された高圧燃料の噴射と停止を制御している。
燃料噴射弁基体100bは、内部に高圧流路131bを設けた略筒状に形成され、燃料流路131bの基端側が封止され、側面に引き出した高圧流路130を介してコモンレール等の高圧燃料供給装置13に接続され、高圧燃料が導入されている。
先端側には、径小に縮径されたノズル部121bが形成され、ノズル部121bの先端には、燃焼室400内に開口する噴孔125が穿設されている。
圧電アクチュエータ110bは、例えば、PZT等の圧電セラミック材料からなり、厚さ方向に分極した圧電セラミック層が分極方向を交互に替えて数十から数百枚積層された積層型圧電素子が用いられている。
積層型圧電素子の各圧電セラミック層の層間に形成された内部電極は一層毎に側面方向に左右交互に引き出されて側面電極と接続され、外部のECU30に接続され、ECU30から発信された燃料噴射信号INJにしたがって通電制御されている。
圧電アクチュエータ110bは、噴射弁基体100b内に収納され、圧電アクチュエータ110bの基端側に形成された基端側保護層の上端面が、噴射弁基体100bとの電気的絶縁性を確保しつつ噴射弁基体100bの内壁に接し、先端側に形成された先端側保護層の下端面が、圧電アクチュエータ110bと同軸に配された加圧ピストン111bに接している。
加圧ピストン111bは、略柱軸状に形成され、基端側には外周方向に張り出したピストン鍔部が形成されている。加圧ピストン111bは、略筒状に形成されたピストン案内シリンダ内に摺動可能に保持されている。
ピストン案内シリンダの先端側下端には外周方向に張り出したシリンダ鍔部が形成されている。ピストン鍔部とシリンダ鍔部との間には、ピストン戻しバネ112bが配設され、ピストン111bを圧電アクチュエータ110b側に付勢している。
ピストン案内シリンダの先端側には、隔壁部が配設され、ピストン111bの下端面とピストン案内の内周壁と隔壁部の上面とによって加圧室142bが区画されている。
加圧室142b内には圧力伝達媒体として、噴射弁基体100b内に導入された高圧燃料の一部が導入されている。
ニードル116は、基端側には径大となる大径部が形成され、先端側には径小となる小径部が形成され、さらに先端側には、さらに径小に縮径されたニードル径変部が形成され、さらにその先端側には弁体117が形成されており、弁体117の先端面はシート部122bの内周壁に当接する弁体シート面118bが形成されている。
隔壁部と内挿シリダ113bとには、加圧室142bと制御室131bとを連通する連通流路132bが形成されている。加圧室142b内の圧力が圧力伝達媒体として導入された高圧燃料を介して連通流路132bで連通された制御室131bに伝達されている。
ニードル116bの背面と隔壁部137bの先端側底面と内挿シリンダ113bの内周壁とによって、背圧室133bが区画されている。
隔壁部137bには、高圧流路131bと背圧室133bとを連通する背圧導入流路136bが形成され、高圧流路131b内の高圧燃料が背圧室133bに導入されている。
背圧室133bは、ニードル116bの背面に配設され、ニードル116bを閉弁方向に付勢する背圧バネ114bを収納するバネ室を兼ねている。
ニードル116bには、背面側室133bと燃料室120bとを連通するニードル内流路135が形成されている。
背圧室133b内の圧力は、ニードル116bの閉弁方向に作用し、燃料室120b内の圧力は、ニードル116bの開弁方向に作用し、互いにバランスしている。
制御室131b内の圧力はニードル116bの開弁方向に作用し、背圧バネ114bのバネ圧は、ニードル116bの閉弁方向に作用している。
圧電アクチュエータ110bへの充放電によって、圧電アクチュエータ110bが伸縮し、圧電アクチュエータ110bの伸縮によって加圧ピストン111bが軸方向に上下動し、圧ピストン111bの上下動によって、加圧室142b内の圧力が増減し、加圧室142b内の圧力の増減によって、制御室131b内の圧力が増減する。
制御室131b内の圧力が背圧バネ114bのバネ圧以上となるとニードル116bが上昇し、弁体シート面118bがシート部122bから離座し、噴孔125が開口し、燃料室120b内の高圧燃料が、燃焼室400内に噴射される。
制御室131b内の圧力が背圧バネ114bのバネ圧以下となるとニードル116bが下降し、弁体シート面118bがシート部122bの内周壁に着座し、噴孔125が閉鎖され、燃料室120b内の高圧燃料の噴射が停止される。
本実施形態においても、ノズル部121bを内側導体(アンテナ)とし、固定部101を外側導体として同軸共振管を構成し、ノズル部121bの根本の高周波入力部214に同軸ケーブル213を介して高周波発振装置21から高周波が発振されると、高周波入力部214から1/4λの位置にあるノズル部121bの先端に強力な電界が形成され、ノズル部121bの先端に設けた噴孔125の周囲に堆積したデポジットを燃焼除去することができる。
なお、高圧燃料を如何なる流路を経由してニードルに作用させ、燃料を噴射させるかは、本発明において特に限定するものではなく、公知の燃料噴射弁の構造を適宜採用し得るものである。
図7を参照して本発明の第4の実施形態における燃料噴射弁10cとその変形例である燃料噴射弁10dについて説明する。
なお、アクチュエータについては、上記実施形態の構成を適宜採用し得るので、共振部12c、12dについてのみ説明する。
本実施形態においては、本図(a)に示すように、ノズル部121cの先端に略環状に形成した誘電体129を配設した点が上記実施形態と相違する。
このように、誘電体129を用いることにより、ノズル部121cをアンテナとして高周波が入力されたときに、誘電体129が高周波によって自己発熱する。
これによってデポジットを燃焼除去し易くしたり、サック室124内を燃料が通過する際に燃料を加熱し、気化し易くすることにより、着火性を向上したりすることもできる。
デポジットを加熱し除去し易くするのに加え、加熱中にプラズマを発生させ、デポジットをさらに除去し易くすることもできる。
また、本図(b)に示すように、燃料室120の一部を覆うように誘電体129dを略筒状に設けて、さらにその外側に空間部128を千鳥状に設けたノズル部121dで覆うようにしても良い。
このような構成とすることにより、空間部128から高周波が誘電体129d内に進入し、誘電体129dが自己加熱して、燃料室120内の燃料を温めて、さらなる着火性の向上を図ることもできる。
なお、本実施形態においては、供給されたエネルギが誘電体129dの加熱にも使われるため、プラズマを発生させるには、その分、大きなエネルギを供給する必要があると推察される。
但し、誘電体129dの自己加熱によりデポジットが暖められれば、発生したプラズマが小さくてもデポジットの除去がし易くなるものと推察される。
図8を参照して、本発明の第5の実施形態における燃料噴射弁10eとその変形例である燃料噴射弁10fについて説明する。
本実施形態においては、本図(a)に示すように、ノズル部121eを誘電体によって形成し、ノズル部121eとは別体に軸方向に伸びる略棒軸状の内側導体150eを設け、その根本に高周波を入力する高周波入力部214eを設け、その先端に屈曲部151eを設けてノズル部121eの先端に対向させてある。
このような構成とすることにより、高周波発振装置21から高周波が入力されたとき、内側導体150eの先端に強電界が発生し、固定部101dに電気的に接続されたノズル部121eとの間で放電が起こり、ノズル部121eの先端にプラズマを発生させ、これをデポジットの除去や点火に用いることができる。
なお、上記実施形態においては、噴孔125をノズル部121の先端に複数設けた例を示したが、本実施形態に示すように、単噴孔125eであっても良い。
また、本図(b)に示すように、内側導体150fをノズル部121fも密接して設けても良い。このような構成とすることにより、ノズル部121fの機械的強度を補強することもできる。
なお、本発明は上記実施形態に限定するものではなく。上記実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
さらに、上述の如く本発明の燃料噴射装置は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等、燃料の種類、燃焼方式等に拘わらず採用し得るものである。
1 燃料噴射装置
10 燃料噴射弁
100 弁基体
101 固定部(外側導体)
102 ネジ部
11 アクチュエータ
116 ニードル
117 ニードル弁体
118 シート部
12 共振部
120 燃料室
121 ノズル部(内側導体)
122 着座部
124 サック室
125 噴孔
13 高圧燃料供給装置
20 電源
21 高周波発振装置
210 高周波発振回路
211 高周波増幅回路
212 同軸ケーブル
213 パワー素子
214 高周波入力部
215 共振空間
30 エンジン制御装置(ECU)
4 内燃機関
40 シリンダヘッド
400 燃焼室
INJ 燃料噴射信号
IGt 点火信号
特開2007−170190号公報 特開2010−059848号公報 特開2006−161731号公報 特開2010−038023号広報

Claims (1)

  1. 内燃機関に設けられ、高圧燃料の噴射と停止とを制御する燃料噴射装置において、
    上記内燃機関の運転状況に応じて燃料の噴射と停止とを制御する燃料噴射信号と高周波の発振と停止とを制御する点火信号とを発信するエンジン制御装置と、
    上記エンジン制御装置から発振された燃料噴射信号にしたがって駆動制御されるアクチュエータと、該アクチュエータの作動により略筒状に形成された弁基体内に可動に保持されたニードルを昇降させて弁基体の先端に設けられ内側に高圧燃料が導入されたノズル部の噴孔を開閉して弁基体内に導入された高圧燃料の噴射と停止とを行う燃料噴射弁と、
    上記エンジン制御装置からの点火信号にしたがって高周波を発振する高周波発振装置と、を具備し、
    上記燃料噴射弁を上記内燃機関に固定する固定部を上記ノズル部の外周を覆いつつ所定の共振空間を区画する略筒状に形成し、
    上記ノズル部の基端側の根本に上記高周波発振装置からの高周波を入力する高周波入力部を設け、
    上記高周波入力部から上記ノズル部の先端までの長さを上記高周波発振装置から発振される高周波の波長の1/4の長さに形成したことを特徴とする燃料噴射装置。
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