JP2012040603A - アルミニウム製熱交換器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アルミニウム製熱交換器において、フラックスを塗布せずに大気圧・不活性ガス雰囲気中でロウ付する方法を提供する。
【解決手段】 互いに接合される二部材のうち、少なくとも一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、前記部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 互いに接合される二部材のうち、少なくとも一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、前記部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、自動車用、家庭用、各種産業用のアルミニウム製熱交換器のロウ付け方法に関する。
大気圧・不活性ガス(特に窒素)雰囲気中でロウ付を行うには、アルミニウム材表面に生成された酸化皮膜を破壊する必要があり、そのために非腐食性フラックスを塗布する必要がある (Nocolok Brazing、以下NB法と呼ぶ)。
フラックスを用いないロウ付方法としては、ブレージングシートのロウ材クラッド層中にMgを0.6〜1.5mass%含有させた材料を使用し、高真空中で加熱を行うVB(Vacuum Brazing)法がある。VB法はフラックスを使用しないため、環境や作業性の観点からは優れているが、ロウ付炉が高価なこと、生産性が低いこと、ロウ付炉の扱いが複雑であることから、現在はNB法が主流となっている。上記の通り、NB法は現在の主流であるが、フラックスを使用する故のデメリットも存在する。
フラックスを用いないロウ付方法としては、ブレージングシートのロウ材クラッド層中にMgを0.6〜1.5mass%含有させた材料を使用し、高真空中で加熱を行うVB(Vacuum Brazing)法がある。VB法はフラックスを使用しないため、環境や作業性の観点からは優れているが、ロウ付炉が高価なこと、生産性が低いこと、ロウ付炉の扱いが複雑であることから、現在はNB法が主流となっている。上記の通り、NB法は現在の主流であるが、フラックスを使用する故のデメリットも存在する。
フラックスの主たる構成成分であるF(フッ素)とK(カリウム)はMgと激しく反応する性質があるため、NB法で材料中にMgを含有させるとロウ付が行えない。しかしながら、Mgはアルミニウムの材料強度を向上させる添加物であり、Mgを含有した材料が使用できないNB法の製品では、高強度・高耐圧の製品を作ることができない欠点がある。Cs(セシウム)を含有したフラックスを使用すれば、0.6mass%程度までのMg含有量であればロウ付可能であるが、フラックスの価格が高いことがネックとなっている。
一般に大気圧・不活性ガス雰囲気中で行われるNB法用のブレージングシートでは、A3003ベースのアルミニウム合金の芯材に、A4343やA4045等をベースとしたアルミニウム合金を板厚の5〜10%程度の厚さでクラッドした材料を使用し、ロウ付される相手材にはベア材のA3003等をベースとしたアルミニウム合金が使用される。NB方法ではフラックスを使用するため、いずれの材料にもほとんどMgが含有されていない。一般に、NB法ではフラックスによる酸化皮膜の破壊、VB法ではMgの蒸発による酸化皮膜の破壊・還元とゲッター効果による雰囲気清浄化と言われている。
本発明は、前記VB法、NB法の欠点を解決するフラックスレスロウ付けを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、大気圧・不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、少なくとも一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、前記部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
互いに接合される二部材のうち、少なくとも一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、前記部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、大気圧、不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、前記部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とする熱交換器の製造方法である。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、前記部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とする熱交換器の製造方法である。
請求項3に記載の本発明は、大気圧・不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とする熱交換器の製造方法である。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とする熱交換器の製造方法である。
請求項4に記載の本発明は、大気圧・不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.6〜1.7mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.6〜1.7mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材の一方が、内部に多数の仕切部を有するアルミニウムの押出材よりなる偏平チューブであり、他方がその外面にろう付けされるフィンであるアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
第1の部材と第2の部材となる前記二部材の外に、第3の部材を有し、
その第1の部材がチューブであり、第2の部材がそのチューブに内装されるインナーフィンであり、第3の部材がチューブの外面にろう付けされるアウターフィンであり、
第1の部材と第2の部材との間および、第2の部材と第3の部材との間を、それぞれフラックスを塗布せずにロウ付をするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
互いに接合される二部材の一方が、内部に多数の仕切部を有するアルミニウムの押出材よりなる偏平チューブであり、他方がその外面にろう付けされるフィンであるアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
第1の部材と第2の部材となる前記二部材の外に、第3の部材を有し、
その第1の部材がチューブであり、第2の部材がそのチューブに内装されるインナーフィンであり、第3の部材がチューブの外面にろう付けされるアウターフィンであり、
第1の部材と第2の部材との間および、第2の部材と第3の部材との間を、それぞれフラックスを塗布せずにロウ付をするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
第1の部材と第2の部材となる前記二部材の外に、第3の部材を有し、
その第1の部材がチューブであり、第2の部材がそのチューブに内装されるインナーフィンであり、第3の部材がチューブの外面にろう付けされるアウターフィンであり、
第1の部材と第2の部材との間のみ、フラックスを塗布せずにロウ付をし、第2の部材と第3の部材との間はフラックスを塗布してロウ付をするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
第1の部材と第2の部材となる前記二部材の外に、第3の部材を有し、
その第1の部材がチューブであり、第2の部材がそのチューブに内装されるインナーフィンであり、第3の部材がチューブの外面にろう付けされるアウターフィンであり、
第1の部材と第2の部材との間のみ、フラックスを塗布せずにロウ付をし、第2の部材と第3の部材との間はフラックスを塗布してロウ付をするアルミニウム製熱交換器の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、大気圧・不活性ガス雰囲気中炉を使用するため、設備費は真空炉と比較して大幅に圧縮され、かつ取り扱い性も向上する。また、フラックスの塗布が不要なフラックスレスロウ付けであるから、塗布装置の廃止、フラックスの費用を不要とし、作業環境の改善、製品の取り扱い性が向上する。
また製造工程のメリットに加えて、熱交換器の各材料中にはMgを含有させることができ、NB法と比較すると材料強度が飛躍的に向上する。これにより熱交換器の強度も上がるため、NB法で製造した製品と同等の耐久性能を要求するものであれば、フラックスレスロウ付の製品は材料を薄肉化しても満足でき、コストダウンが可能となる。
また、フラックスレスロウ付はフラックスから遮断された空間であれば、NBロウ付と混在可能であり、例えばフラックスを塗布することが難しい密閉空間のみフラックスレスロウ付を行い、それ以外はフラックスを塗布し、NBロウ付を行うということも可能である。これらは用途や要求性能、製品形状に合わせて選択する事が可能である。
〔作用〕
本発明の製造方法によれば、一方の材料のロウ材中または、他方の材料中の加熱されたMgは量的均衡を保とうとするため、Mgの少ない部位へ拡散を起こす。拡散したMgは酸化皮膜Al2O3と反応し、MgAl2O4を生成することによりAlに還元する。VB法ではMgの蒸発によるゲッター作用(水分と酸素の還元による雰囲気清浄化)があったが、不活性ガス雰囲気中では酸素濃度が30ppm以下に管理されていれば、ゲッター作用は不要であり、ロウ付を阻害する成分であるMgOの生成を抑えることができ、フラックスレスロウ付が可能となる。
本発明の製造方法によれば、一方の材料のロウ材中または、他方の材料中の加熱されたMgは量的均衡を保とうとするため、Mgの少ない部位へ拡散を起こす。拡散したMgは酸化皮膜Al2O3と反応し、MgAl2O4を生成することによりAlに還元する。VB法ではMgの蒸発によるゲッター作用(水分と酸素の還元による雰囲気清浄化)があったが、不活性ガス雰囲気中では酸素濃度が30ppm以下に管理されていれば、ゲッター作用は不要であり、ロウ付を阻害する成分であるMgOの生成を抑えることができ、フラックスレスロウ付が可能となる。
フラックスレスロウ付では上記の通りMgの力によりAlの還元を行うため、請求項1に記載の発明の場合、ブレージングシートのロウ材クラッドとしてA4104やA4004等ロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有するアルミニウム合金を使用し、含有されるMgの力によりロウ付が可能となる。ここでのロウ材クラッド厚さはNB法と同じ一般的な5〜15%程度とする。現在の技術ではクラッド厚さ5%はブレージングシート製造上での最小厚さであり、15%超ではロウ材は過剰となり、エロージョンを起こしてしまうため、この値とした。ロウ材層に含有されるMg量は、最大の2mass%であり、これは現在の技術における製造上の添加限界値であり、最少量の0.5 mass%はフラックスレスロウ付を可能とする下限値である。
請求項1ではブレージングシート側からMgを供給するのに対し、請求項2では、ロウ材クラッドを持たない材料側からMgを供給するものとなっている。
請求項1ではブレージングシート側からMgを供給するのに対し、請求項2では、ロウ材クラッドを持たない材料側からMgを供給するものとなっている。
請求項2では、ブレージングシートのロウ材クラッド面と接触する相手材側に、Mg を配置したものである。例えば、A6951やA3003の一方の表面にMgを0.3〜2.5%添加したアルミニウム合金をクラッドしたものである。それらのアルミニウム合金又はその材料を芯材とし、他方の表面には板厚の5〜15%程度の厚さで7072等犠牲防食材をクラッドしたものを使用できる。炉内で、相手材側に含有されるMgがブレージングシートのロウ材へ拡散を起こし、請求項1の発明と同様にロウ付を可能にする。
相手材側のMg含有量の最大値は、ロウ付温度に耐えうるMgの最大含有量であり、その最小値は同じくフラックスレスロウ付を可能とする下限値である。
なお、他の含有元素との兼ね合いもあるが、一般的にMgを添加していくと液相線温度が下がっていき、過剰に添加するとロウ付温度に到達する前に材料が融解してしまう。
請求項1の発明と請求項2の発明とを比較すると、ロウ付時に形成されるフィレットの大きさとしては、請求項1の発明の方が大きくなる傾向があるが、用途に応じて使い分ければよい。
なお、他の含有元素との兼ね合いもあるが、一般的にMgを添加していくと液相線温度が下がっていき、過剰に添加するとロウ付温度に到達する前に材料が融解してしまう。
請求項1の発明と請求項2の発明とを比較すると、ロウ付時に形成されるフィレットの大きさとしては、請求項1の発明の方が大きくなる傾向があるが、用途に応じて使い分ければよい。
請求項4に記載の発明は、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.6〜1.7mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させたものである。
これは、互いに接合される二部材の両者にMgを含有させたので、互いのMgが関係しあう。そのため部材中、ろう材中のMgの上限値、下限値が、請求項1,2のそれらと異なるものである。
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させたものである。
これは、互いに接合される二部材の両者にMgを含有させたので、互いのMgが関係しあう。そのため部材中、ろう材中のMgの上限値、下限値が、請求項1,2のそれらと異なるものである。
オイルクーラーやチャージエアクーラー等フィン&チューブタイプのコアを利用し、溶接チューブを使用し、チューブ内にインナフィン(下表では以下I/Fとする)を内包し、チューブの外面にアウターフィン(下表では以下O/Fとする)を配置した熱交換器においては、I/Fのみフラックスレスロウ付を行う方法と、全てをフラックスレスロウ付行う方法の2通りが考えられる。以下にその材料構成例を記す。
(1)及び(2)はインナーフィンI/Fのみフラックスレスロウ付を行う場合の各材料の構成である。これらは、コア外面(チューブ外面)にはフラックス塗布が必要となる。この場合チューブ内部にもフラックスが付着されると、ロウ付が阻害されるので、塗布は十分注意して行わなければならない。
(3)及び(4)はコア全体をフラックスレスロウ付する場合の各材料の構成である。
従来技術のNB法ではインナーフィンI/Fにフラックスを塗布する必要があった。この場合、そのインナーフィンI/Fをチューブに挿入する前に、インナーフィンの外面にフラックスを塗布すると、それを挿入するときに、フラックスがこすり落とされてしまう。そこで、挿入後に流し込み等で塗布しようとすると、フラックスの量が安定せず、どちらもインナーフィンI/Fとチューブとが未接着となる問題があった。
本発明の製造方法では、この問題を解消できるものである。
(3)及び(4)はコア全体をフラックスレスロウ付する場合の各材料の構成である。
従来技術のNB法ではインナーフィンI/Fにフラックスを塗布する必要があった。この場合、そのインナーフィンI/Fをチューブに挿入する前に、インナーフィンの外面にフラックスを塗布すると、それを挿入するときに、フラックスがこすり落とされてしまう。そこで、挿入後に流し込み等で塗布しようとすると、フラックスの量が安定せず、どちらもインナーフィンI/Fとチューブとが未接着となる問題があった。
本発明の製造方法では、この問題を解消できるものである。
次に各材料の上記各構成例についてのメリット・デメリットを述べる。
(1)は際立つメリットは無いが、デメリットとしてチューブ材表裏でロウ材の種類が違うため、チューブ製造の際、その内面と外面をどちら側とすべきか、その材料管理を徹底しなければならない。また外側はフラックスを塗布するため、アウターフィンO/F及びチューブ芯材にはMgを含有できず(0.05%以下)、チューブの強度を高くできない。これは、チューブ表層部にたとえMgが含有されていなくても、加熱時に芯材中のMgが拡散して表層に出てこないようにするものである。それが出てくると、そのMgとフラックスが反応し、ロウ付を阻害してしまうからである。
(2)もほぼ(1)と同じ内容である。
(1)は際立つメリットは無いが、デメリットとしてチューブ材表裏でロウ材の種類が違うため、チューブ製造の際、その内面と外面をどちら側とすべきか、その材料管理を徹底しなければならない。また外側はフラックスを塗布するため、アウターフィンO/F及びチューブ芯材にはMgを含有できず(0.05%以下)、チューブの強度を高くできない。これは、チューブ表層部にたとえMgが含有されていなくても、加熱時に芯材中のMgが拡散して表層に出てこないようにするものである。それが出てくると、そのMgとフラックスが反応し、ロウ付を阻害してしまうからである。
(2)もほぼ(1)と同じ内容である。
(1)(4)のように、チューブ内面にMgを0.5〜2.0%含むロウ材を利用しているものは、(2)(3)のようにチューブ内面のロウ材中にMgが殆ど含有されていないものに対して、ロウ付により形成されるフィレットは大きくなる。さらにそのロウ付の安定性も、よい。
(3)(4)はインナーフィンI/F、アウターフィンO/F、チューブ芯材共にMgを含有することが可能なため、材料の強度を高くすることができる。
(3)(4)はインナーフィンI/F、アウターフィンO/F、チューブ芯材共にMgを含有することが可能なため、材料の強度を高くすることができる。
外周が互いに整合すると共に、異なる加工を施した二種のプレートが交互に多数積層されて、1つのコアを形成する熱交換器(以下プレート積層型熱交換器と呼ぶ)では、以下の各材料の構成をとることができる。
ここでプレート材質AとBは交互に積層されるものである。
(1)、(3)及び(5)は、ロウ材のクラッド層中に含有されるMgによって、フラックスレスロウ付を可能としている。
(1)及び(2)のプレート材質Bの芯材の少なくとも一方の表面には、その板厚の5〜15%程度の厚さで7072等犠牲防食材をクラッドしたものを使用することができる。
(2)及び(4)は、Mgを含有するアルミニウム合金の表面からロウ材側にMgを供給することにより、フラックスレスロウ付を可能としている。
(1)、(3)及び(5)は、ロウ材のクラッド層中に含有されるMgによって、フラックスレスロウ付を可能としている。
(1)及び(2)のプレート材質Bの芯材の少なくとも一方の表面には、その板厚の5〜15%程度の厚さで7072等犠牲防食材をクラッドしたものを使用することができる。
(2)及び(4)は、Mgを含有するアルミニウム合金の表面からロウ材側にMgを供給することにより、フラックスレスロウ付を可能としている。
次に各材料の構成例について、メリット・デメリットを述べる。
(5)はロウ材面同士の接合になるため、ロウ材過剰によるエロージョンの危険性がある。 (3)、(4)、(5)はプレート材質A・Bで同じ材料に統一ができるが、コスト面ではプレート材質Bにベア材を使用いている(1)、(2)の方が安価である。
(5)はロウ材面同士の接合になるため、ロウ材過剰によるエロージョンの危険性がある。 (3)、(4)、(5)はプレート材質A・Bで同じ材料に統一ができるが、コスト面ではプレート材質Bにベア材を使用いている(1)、(2)の方が安価である。
オイルクーラーやチャージエアクーラー等に用いられる熱交換器の如く、ドロンカップタイプの一対の各プレートを多数積層してコアを形成したものは、上下カップ内にインナーフィンI/Fを内包する。このタイプの熱交換器においては、以下の各材料構成がある。
ドロンカップの場合では、インナーフィンI/Fのみフラックスレスロウ付し、他をフラックスロウ付けすることは不可能である。これは、ロウ付前には上下カップの合わせ部は密閉されていないため、フラックスを使うと、加熱時に溶けたそのフラックスが流入する。それがインナーフィン側のフラックスレスロウ付を阻害するからである。そのため、オールフラックスレスロウ付が適している。
オイルクーラーやチャージエアクーラー等の熱交換器であって、フィン&チューブタイプのコアを利用し、押出チューブ内にインナーフィンI/Fを内包する熱交換器においては、以下の各材料構成がよい。
フィン&チューブタイプコアのインナーフィンI/Fのように物理的に密閉された空間であれば、外側にフラックスを塗布する組み合わせも可能である。
フィン&チューブタイプコアのインナーフィンI/Fのように物理的に密閉された空間であれば、外側にフラックスを塗布する組み合わせも可能である。
押出チューブの場合、現在の技術ではチューブの内外面共に、ロウ材をクラッドすることはできない。そのため、フィン側にロウ材をクラッドすることになる。
(1)はオールフラックスレスロウ付のため、アウターフィンO/Fの芯材にもMgを含有させることが可能である。
(2)では外側はNBロウ付でフラックスを使用するため、アウターフィンO/F、チューブの芯材及びその外面にMgを添加する事ができない。すると耐久性が劣る。耐久・耐圧性を求めるには、(1)を選択すべきである。
(1)はオールフラックスレスロウ付のため、アウターフィンO/Fの芯材にもMgを含有させることが可能である。
(2)では外側はNBロウ付でフラックスを使用するため、アウターフィンO/F、チューブの芯材及びその外面にMgを添加する事ができない。すると耐久性が劣る。耐久・耐圧性を求めるには、(1)を選択すべきである。
〔実験結果〕
以下に、実験結果を示す。
実験は大気圧窒素雰囲気炉で行い、ロウ付条件は580℃以上、保持時間約3分、最高到達温度600℃、炉内酸素濃度30ppmで制御した。
接合部材はろう材の存在しないベア材として、Mg量が0の3003,Mg量が0.3〜2.5%の7種を用意する。そして、Mg含有量が0〜2%の9種の各ロウ材がクラッドされたAl-Si系合金を用意する。そして、その9種のロウ材がクラッドされた各アルミニウム合金と、前記各ベア材の組み合わせで、下記マトリックスのとおりの、フラックスレスロウ付け実験をした。
以下に、実験結果を示す。
実験は大気圧窒素雰囲気炉で行い、ロウ付条件は580℃以上、保持時間約3分、最高到達温度600℃、炉内酸素濃度30ppmで制御した。
接合部材はろう材の存在しないベア材として、Mg量が0の3003,Mg量が0.3〜2.5%の7種を用意する。そして、Mg含有量が0〜2%の9種の各ロウ材がクラッドされたAl-Si系合金を用意する。そして、その9種のロウ材がクラッドされた各アルミニウム合金と、前記各ベア材の組み合わせで、下記マトリックスのとおりの、フラックスレスロウ付け実験をした。
ブレージングシートは板厚0.6mmでロウ材のクラッド層厚さは板厚の5%、ベア材は板厚0.3mmである。なお表中記載のMg含有量は単位mass%である。
×はロウ付不可、△はロウ付が完璧ではないが一部行われている、○はロウ付可、◎は特に良好なロウ付である。
×はロウ付不可、△はロウ付が完璧ではないが一部行われている、○はロウ付可、◎は特に良好なロウ付である。
上記の通り、Mg添加量は少なすぎるとロウ付性が悪化する。また、ベア材側よりロウ材側へMgを添加したほうが、有効であることもわかる。但し、Mgが多ければいいというわけではなく、ある一定の範囲に特に良好なロウ付を得られる条件がある。
なお、表記以上のMg添加では、前出の通り材料の製造が出来ず、あるいは材料が融解するためロウ付ができないので、それらは実験の対象としていない。
なお、表記以上のMg添加では、前出の通り材料の製造が出来ず、あるいは材料が融解するためロウ付ができないので、それらは実験の対象としていない。
上記実験により次のことが明らかとなった。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされた場合、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、フラックスレスロウ付けができる(請求項1)。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中にはMgの含有量が殆どなくても、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、フラックスレスロウ付けができる(請求項2)。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされた場合、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、フラックスレスロウ付けができる(請求項1)。
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中にはMgの含有量が殆どなくても、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、フラックスレスロウ付けができる(請求項2)。
さらには、一方の部材のロウ材層中のMgを含有量0.5〜2mass%とし、他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させた組み合わせでも、フラックスレスロウ付けができる(請求項3)。
また、請求項3において、特に好ましくは、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.6〜1.7mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させることにより、フラックスレスロウ付けを特に良好に行える(請求項4)。
また、請求項3において、特に好ましくは、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.6〜1.7mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させることにより、フラックスレスロウ付けを特に良好に行える(請求項4)。
Claims (7)
- 大気圧・不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、少なくとも一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法。 - 大気圧、不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法。 - 大気圧・不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.5〜2mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.3〜2.5mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法。 - 大気圧・不活性ガス雰囲気の炉中でロウ付を行うアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材のうち、一方の部材の表面に、Al-Si系合金のロウ材層がクラッドされ、そのロウ材層中に0.6〜1.7mass%のMgを含有させ、
他方の部材のアルミニウム合金の表面に0.4〜1.0mass%のMgを含有させることにより、前記各部材の表面にフラックスを塗布せずにロウ付を可能とするアルミニウム製熱交換器の製造方法。 - 請求項4に記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
互いに接合される二部材の一方が、内部に多数の仕切部を有するアルミニウムの押出材よりなる偏平チューブであり、他方がその外面にろう付けされるフィンであるアルミニウム製熱交換器の製造方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
第1の部材と第2の部材となる前記二部材の外に、第3の部材を有し、
その第1の部材がチューブであり、第2の部材がそのチューブに内装されるインナーフィンであり、第3の部材がチューブの外面にろう付けされるアウターフィンであり、
第1の部材と第2の部材との間および、第2の部材と第3の部材との間を、それぞれフラックスを塗布せずにロウ付をするアルミニウム製熱交換器の製造方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアルミニウム製熱交換器の製造方法において、
第1の部材と第2の部材となる前記二部材の外に、第3の部材を有し、
その第1の部材がチューブであり、第2の部材がそのチューブに内装されるインナーフィンであり、第3の部材がチューブの外面にろう付けされるアウターフィンであり、
第1の部材と第2の部材との間のみ、フラックスを塗布せずにロウ付をし、第2の部材と第3の部材との間はフラックスを塗布してロウ付をするアルミニウム製熱交換器の製造方法。
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WO2021261878A1 (ko) * | 2020-06-22 | 2021-12-30 | 한온시스템 주식회사 | 열교환기 튜브용 판재, 이를 포함하는 열교환기 튜브, 및 그 제조 방법 |
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---|---|---|---|---|
JP2003112286A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-15 | Furukawa Electric Co Ltd:The | アルミニウム合金ろう材およびアルミニウム合金製熱交換器の製造方法 |
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