JP2012037205A - 蒸気生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、装置全体を大型化させることなく、大量の過熱蒸気を連続的に生成することのできる蒸気生成装置を提供する。
【解決手段】 内部空間を画定する内壁面が金属板で構成されたシールドケースと、内部空間に電磁波を放射する電磁波発生装置と、シールドケース内に配置され、流体が流通可能に構成され、電磁波が透過可能に構成された加熱流路体と、給液源に接続されてシールドケース内に導入され、加熱流路体の一次側に流体的に接続された導入管と、加熱流路体の二次側に流体的に接続され、シールドケース内から外部に導出された導出管とを備え、加熱流路体は、上下方向に延びる軸線回りでパイプを螺旋状に巻回して形成され、導入管が加熱流路体の下端に接続され、導出管が加熱流路体の上端に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、過熱蒸気を連続的に生成する蒸気生成装置に関する。
従来から、金属加工品の脱脂処理(金属加工品に付着した切削油や離型剤等の油脂の除去)、食品類の殺菌、食品用容器や飲料容器の殺菌、各種装置の駆動等、各種用途に過熱蒸気(水の沸点以上の温度の蒸気)が用いられており、過熱蒸気を用いる設備には、過熱蒸気を生成するための蒸気ボイラが設置されている。
かかる蒸気ボイラは、一般的に、燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成するバーナーと、水源から供給される水と燃焼ガスとを熱交換(燃焼ガスの熱エネルギーで水を加熱)し、前記水から飽和蒸気を生成する熱交換部と、該熱交換部で生成された飽和蒸気を燃焼ガスで更に加熱して過熱蒸気にする過熱器とを備えており、過熱器で生成した過熱蒸気を必要箇所に供給できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−075104号公報
ところで、金属加工品の脱脂処理は、過熱蒸気を噴霧ノズルから噴出させ、該過熱蒸気を金属加工品に吹き付けることで行われている。そして、金属加工品を量産する場合には、搬送ラインで連続的に搬送されてくる金属加工品に過熱蒸気を吹き付けるために、噴霧ノズルを搬送ラインに向けて配置するとともに該噴霧ノズルから過熱蒸気を連続的に噴出させるようにしている。
そのため、量産される金属加工品に対して脱脂処理を行う場合には、蒸気ボイラから噴霧ノズルに過熱蒸気を連続的に供給する必要があり、非常に大がかりな蒸気ボイラを設置しなければならない。
すなわち、従来の蒸気ボイラは、燃焼ガスの熱エネルギーで飽和蒸気や過熱蒸気を生成するため、水や飽和蒸気に対する熱交換の機会を多くしなければ、過熱蒸気を連続的に供給することができない。そのため、従来の蒸気ボイラで過熱蒸気を連続供給する場合、水や飽和蒸気に対する熱交換の機会を多くするために、熱交換に関連する構成(熱交換部、過熱器、バーナー等)を大がかりなものにする必要がある。その結果、従来の蒸気ボイラは、過熱蒸気を連続的に供給する場合に大規模なものになるといった問題がある。
そこで、本発明は、装置全体を大型化させることなく、過熱蒸気を連続的に生成することのできる蒸気生成装置を提供することを課題とする。
本発明に係る蒸気生成装置は、内部空間を形成するとともに少なくとも前記内部空間を画定する内壁面が金属材料で構成されたシールドケースと、前記内部空間に電磁波を放射する電磁波発生装置と、シールドケース内に配置され、流体が流通可能に構成されるとともに電磁波が透過可能に構成された加熱流路体と、シールドケースの外部にある給液源に接続され又は接続可能に構成されてシールドケース内に導入されるとともに前記加熱流路体の一次側に流体的に接続された導入管と、前記加熱流路体の二次側に流体的に接続されるとともにシールドケース内から外部に導出された導出管と、を備え、前記加熱流路体は、上下方向に延びる軸線回りでパイプを螺旋状に巻回して形成され、前記導入管が加熱流路体の下端に接続される一方、導出管が加熱流路体の上端に接続されていることを特徴とする。
上記構成の蒸気生成装置によれば、電磁波発生装置からシールドケース内に電磁波を放射させると、シールドケース内の電磁波がシールドケースの内壁面(金属材料)で反射を繰り返すことになる。これにより、電磁波は、シールドケース内で反射を繰り返す間に加熱流路体内に進入することになる。従って、導入管から加熱流路体に液体を供給しつつ電磁波発生装置からシールドケース内に電磁波を放射することで、加熱流路体内に進入した電磁波が加熱流路体内の液体分子を振動させる結果、該加熱流路体内の液体の温度が上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も上昇することになる。
このように、上記構成の蒸気生成装置は、電磁波で加熱流路体内に流れる液体及び飽和蒸気を連続的に加熱できるため、飽和蒸気から過熱蒸気を生成して該過熱蒸気を外部に連続供給することができる。
また、上記構成の蒸気生成装置は、上述の如く、従来の蒸気ボイラのようにサイズアップの原因となる構成(液体と燃焼ガスとを熱交換させる熱交換部や、飽和蒸気と燃焼ガスを熱交換させる過熱器、熱交換部(液体)を加熱する燃焼ガスを生成するためのバーナー等)を必要としないため、装置全体をコンパクトにすることができる。
特に、上記構成の蒸気生成装置は、加熱流路体が上下方向に延びる軸線回りでパイプを螺旋状に巻回して形成され、前記導入管が加熱流路体の下端に接続される一方、導出管が加熱流路体の上端に接続されているため、加熱流路体の占有領域を抑えつつ該加熱流路体内で液体や飽和蒸気の温度を上昇させる機会を多くできる。
また、加熱流路体内で生成された飽和蒸気や過熱蒸気は、液体よりも比重が小さいため、加熱流路体内で生成されると上方に移動して導出管に導かれることになり、加熱流路体内で生成された飽和蒸気や過熱蒸気を残すことなく外部に放出することができる。これにより、飽和蒸気や過熱蒸気の生成に伴って加熱流路体内の圧力が過剰に上昇することを抑えることができ、加熱流路体の破裂等を防止することができる。
本発明の一態様として、電磁波を集めて反射可能に構成されるとともに加熱流路体の外面に近接又は接触して配置された一つ以上のアンテナを更に備えていることが好ましい。このようにすれば、加熱流路体内の液体の加熱、及び飽和蒸気の加熱を効率的に行うことができる。
すなわち、上述の如く、電磁波を集めて反射可能に構成されるとともに加熱流路体の外面に近接又は接触して配置された一つ以上のアンテナを備えることで、加熱流路体と近接して配置されたアンテナに引き寄せられて反射する電磁波が加熱流路体を通過することになる。これにより、アンテナへの入射波(電磁波)とアンテナからの反射波(電磁波)が加熱流路体内の液体分子の多くを効率的に振動させ、該液体が加熱され、また、液体の加熱に伴って生成された飽和蒸気が加熱されることになる。従って、上記構成とすることで、電磁波のエネルギーを効率的に利用して、過熱蒸気を連続的に生成することができる。
この場合、前記アンテナと前記シールドケースの内壁面の少なくとも何れか一面との間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されていることが好ましい。このようにすれば、電磁波がアンテナに引き寄せられて加熱流路体を通過する。このとき、アンテナに入射する電磁波(入射波)のエネルギーとアンテナで反射する電磁波(反射波)のエネルギーとが相殺されにくくなるため、アンテナへの入射波(電磁波)とアンテナからの反射波(電磁波)が加熱流路体内の液体分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体内の液体の温度が迅速に上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も迅速に上昇することになる。
すなわち、アンテナとシールドケースの内壁面との間隔を電磁波の一波長の長さの四分の一の偶数倍に設定すると、アンテナやシールドケースの内壁面に入射する電磁波(入射波)の周波の山(又は谷)とアンテナやシールドケースの内壁面で反射する電磁波(反射波)の周波の谷(又は山)とが重なり合ってエネルギーが相殺されてしまい、加熱流路体内の液体に対して伝達されるエネルギーが少なくなり又は無くなり、液体や飽和蒸気の温度を効率的に上げることができないが、アンテナ及びシールドケースの内壁面との間隔を電磁波の一波長の長さの四分の一の偶数倍以外の長さに設定すると、アンテナやシールドケースの内壁面に入射する電磁波(入射波)の周波の山(又は谷)とアンテナやシールドケースの内壁面で反射する電磁波(反射波)の周波の谷(又は山)とが完全に相殺される機会を少なくでき、加熱流路体内の液体分子にエネルギーを効率的に伝達することができる。これにより、電磁波が加熱流路体内のより多くの液体分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体内の液体の温度が迅速に上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も迅速に上昇することになる。
このように、上記構成の蒸気生成装置は、電磁波で加熱流路体内の液体分子を効率的に振動させて、加熱流路体内の液体及び飽和蒸気の温度を迅速に上昇させることができるため、加熱流路体内で液体から過熱蒸気を生成し、該過熱蒸気を外部に連続供給することができる。
特に、前記アンテナと前記シールドケースの内壁面の少なくとも何れか一面との間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の奇数倍に設定されていることが好ましい。このようにすれば、電磁波が振幅を大きく増幅した状態で加熱流路体を通過するため、アンテナへの入射波(電磁波)とアンテナからの反射波(電磁波)が加熱流路体内の液体分子の多くを高効率で振動させることになる。
すなわち、アンテナ及びシールドケースの内壁面との間隔を電磁波の一波長の長さの四分の一の奇数倍に設定すると、アンテナやシールドケースの内壁面に入射する電磁波(入射波)の周波の山(又は谷)とアンテナやシールドケースの内壁面で反射する電磁波(反射波)の周波の山(又は谷)とが重なり合って周波の振幅が大きくなり、電磁波のエネルギーが増幅することになる。
これにより、上記構成の蒸気生成装置は、アンテナとシールドケースの内壁面との間で伝搬される電磁波のエネルギーが高められて加熱流路体内の液体分子に効率的に伝達され、該電磁波が加熱流路体内のより多くの液体分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体内の液体の温度がさらに迅速に上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度もさらに迅速に上昇することになる。従って、過熱蒸気を効率的に生成し、該過熱蒸気を外部に供給することができる。
また、本発明の他態様として、前記アンテナを二つ以上備え、前記アンテナ同士の間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されていてもよい。このようにすれば、アンテナ間で伝搬される電磁波において、アンテナに入射する電磁波(入射波)のエネルギーとアンテナで反射する電磁波(反射波)のエネルギーとが相殺されにくくなるため、アンテナへの入射波(電磁波)とアンテナからの反射波(電磁波)が加熱流路体内の液体分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体内の液体の温度が迅速に上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も迅速に上昇することになる。
この場合、前記アンテナ同士の間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の奇数倍に設定されることが好ましい。このようにすれば、アンテナ間で伝搬される電磁波の振幅を大きく増幅することができため、アンテナへの入射波(電磁波)とアンテナからの反射波(電磁波)が加熱流路体内の液体分子の多くを高効率で振動させることになる。
すなわち、アンテナ同士の間隔を電磁波の一波長の長さの四分の一の奇数倍に設定すると、アンテナ間で伝搬されて各アンテナに入射する電磁波(入射波)の周波の山(又は谷)と各アンテナで反射する電磁波(反射波)の周波と山(又は谷)とが重なり合って周波の振幅が大きくなり、電磁波のエネルギーが増幅することになる。
これにより、上記構成の蒸気生成装置は、アンテナ間で伝搬される電磁波のエネルギーが高められて加熱流路体内の液体分子に効率的に伝達され、該電磁波が加熱流路体内のより多くの液体分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体内の液体の温度がさらに迅速に上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度もさらに迅速に上昇することになる。従って、過熱蒸気を効率的に生成し、該過熱蒸気を外部に供給することができる。
以上のように、本発明の蒸気生成装置によれば、装置全体を大型化させることなく、過熱蒸気を連続的に生成することができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の一実施形態に係る蒸気生成装置を採用した金属加工品脱脂設備の概略図を示す。 同実施形態に係る蒸気生成装置の概略全体斜視図を示す。 図2のI−I断面図を示す。 図2のII−II断面図を示す。 図2のIII−III断面図を示す。 同実施形態に係る蒸気生成装置のアンテナとシールドケースの内壁面との間隔と、電磁波の波長との関係を説明するための説明図を示す。 本発明の他実施形態に係る蒸気生成装置の平面断面図を示す。 本発明の別の実施形態に係る蒸気生成装置の平面断面図であって、(a)は、シールドケースの周壁が円筒状に形成されるとともに複数(四つ)の棒状のアンテナが配設された蒸気生成装置の平面断面図を示し、(b)は、シールドケースの内周面が円筒状に形成されるとともに単一のアンテナ回りに加熱流路体を螺旋状に巻回した蒸気生成装置の平面断面図を示す。
以下、本発明の一実施形態に係る蒸気生成装置ついて、添付図面を参照しつつ説明する。なお、ここでは蒸気生成装置を金属加工品に付着する油脂(切削油や離型剤)を除去する金属加工品脱脂設備に採用する場合を一例に説明することとする。
金属加工品脱脂設備は、図1に示す如く、切削加工やプレス加工された金属加工品Pを搬送する搬送ライン(製造ライン)Cに並設されるもので、過熱蒸気を生成する蒸気生成装置2と、該蒸気生成装置2に給水(給液)する給水手段(給液手段)3と、該蒸気生成装置2から供給される過熱蒸気を搬送ラインC上の金属加工品Pに吹き付けるための噴霧ライン4とを備えている。
本実施形態に係る蒸気生成装置2は、図2に示す如く、内部空間Aを形成するシールドケース20と、前記内部空間Aに電磁波を放射する電磁波発生装置21と、シールドケース20内に配置され、流体が流通可能に構成されるとともに電磁波が透過可能に構成された加熱流路体22と、シールドケース20の外部にある水源(給液源)に接続され又は接続可能に構成されてシールドケース20内に導入されるとともに前記加熱流路体22の一次側に流体的に接続された導入管23と、前記加熱流路体22の二次側に流体的に接続されるとともにシールドケース20内から外部に導出された導出管24と、加熱流路体22の外面に近接又は接触して配置された一つ以上のアンテナ25…とを備えている。
本実施形態に係るシールドケース20は、図3乃至図5に示す如く、六面体状(本実施形態においては直方体状)の内部空間Aを画定している。すなわち、本実施形態に係るシールドケース20は、直方体状の箱で構成されている。そして、該シールドケース20は、電磁波発生装置21が放射した電磁波を外部に漏らすことのないように、少なくとも内部空間Aを画定する内壁面200が金属材料で構成されている。本実施形態に係るシールドケース20は、箱状のケース本体201と、該ケース本体201の内面上に配設された金属壁(金属材料)200とで構成されている。前記金属壁200は、金属材料であればよいが、ステンレス合金やアルミニウム合金等の磁性の少ない又は磁性のない金属材料で構成されることが好ましい。そして、前記金属壁200は、ケース本体201の内面(内側の六面)の全てに配設されている。
これにより、シールドケース20は、内部空間Aに放射された電磁波が金属壁200で反射を繰り返すようになっている。そして、シールドケース20(ケース本体201及び金属壁200)は、周壁を構成する側壁の一つに導入管23を挿通させるための貫通穴H1及び導出管24を挿通させるための貫通穴H2が内外を連通させるように貫設されている。これに伴い、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、シールドケース20の内部空間Aに放射された電磁波が前記貫通穴H1,H2から外部に漏れることを防止すべく、ケース本体201の外面に筒状の電磁波漏洩防止体202,203が貫通穴H1,H2と同心をなして突設され、前記導入管23及び導出管24が電磁波漏洩防止体202,203の内穴及びシールドケース20の貫通穴H1,H2に挿通されている。
前記電磁波発生装置21は、電磁波を発信させる電磁波発信手段(図示しない)と、該電磁波発信手段が発信した電磁波を放出する出力アンテナ(図示しない)とを備えている。前記電磁波発信手段には、マグネトロン、クライストロン、進行波管(TWT)、ジャイロトロン,ガンダイオードを用いた回路等を採用することができ、本実施形態に係る電磁波発生手段は、2.45GHz帯(一波長の長さλが約12cm)の電磁波を発信させるようになっている。
本実施形態に係る電磁波発生装置21は、出力アンテナをシールドケース20内(内部空間A)内に露出させるようにシールドケース20の外面(天面)上に配置されている。
前記加熱流路体22は、電磁波が透過可能な材質(本実施形態においてはフッ化炭素樹脂)で構成されたパイプで形成されている。本実施形態に係る加熱流路体22は、前記パイプが螺旋状に巻回されることで形成されている。より具体的に説明すると、本実施形態に係る加熱流路体22は、上下方向に延びる軸線回りでフッ化炭素樹脂製のパイプを上下方向に螺旋状に巻回することで形成されている。
前記導入管23及び導出管24は、流体の流通が可能なパイプで構成される。本実施形態に係る導入管23及び導出管24は、加熱流路体22と同様の素材のパイプで構成されている。本実施形態に係る導入管23及び導出管24は、加熱流路体22と一体的に形成されている。すなわち、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、加熱流路体22、導入管23、及び導出管24が一本のパイプで構成されており、そのパイプの途中位置が螺旋状に巻回されることで導入管23と導出管24との間に加熱流路体22が介設された状態になっている。
本実施形態に係る蒸気生成装置2は、前記アンテナ25…を四つ備えている。各アンテナ25…は、金属製の棒体を備えている。具体的には、本実施形態において、各アンテナ25…は、図4に示す如く、金属製の棒体からなる芯体251と、該芯体251の外周を被覆した絶縁体252とで構成されている。該アンテナ25…は、電磁波を集めやすくするために、前記芯体251にステンレス合金やアルミニウム合金等の磁性の少ない又は磁性のない金属材料を採用することが好ましく、本実施形態の芯体251はアルムニウム合金で構成されている。そして、各アンテナ25…は、両端が電気絶縁製のある絶縁スペーサ253を介してシールドケース20の内壁面(上面及び下面)に支持されている。各アンテナ25…は、加熱流路体22に包囲された状態で配置されている。すなわち、各アンテナ25…は、加熱流路体22に包囲される領域内に配置されており、加熱流路体22に対して近接乃至接触するように加熱流路体22の周方向に一定間隔に配置されている。
そして、図5に示す如く、前記シールドケース20の内壁面200の少なくとも何れか一面とアンテナ25…との間隔L1は、電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されている。本実施形態に係る蒸気生成装置2は、前記シールドケース20の内壁面200の少なくとも何れか一面と前記アンテナ25…との間隔L1が電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍に設定されている。
具体的には、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、上述の如く、電磁波発生装置21で一波長の長さλが12cmの電磁波を発信させるため、奇数αを5として、シールドケース20の内壁面200の少なくとも何れか一面と前記アンテナ25…との間隔L1が15cm(=12cm/4×5(奇数α))に設定されている。なお、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、シールドケース20が箱状に形成される(内部空間Aの周壁を画定する内壁面200が四面で構成される)とともに、加熱流路体22に包囲される領域内に該加熱流路体22の周方向に所定間隔をあけて四つのアンテナ25…が配置されているため、各アンテナ25…は最も近い位置にある内壁面200との間の間隔が上記間隔L1に設定されている。
また、該蒸気生成装置2は、上述の如く、アンテナ25…を四つ備えているため、アンテナ25…間の間隔L2が電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されている。本実施形態に係る蒸気生成装置2は、アンテナ25…とシールドケース20の内壁面200との間の間隔L1と同様に、前記アンテナ25…同士の間隔L2が電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍に設定されている。具体的には、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、上述の如く、電磁波発生装置21で一波長の長さλが12cmの電磁波を発信させるため、奇数αを5として、前記アンテナ25…間の間隔L2が15cm(=12cm/4×5(奇数α))に設定されている。
図1に戻り、前記給水手段3は、水道水や工業用水を貯留する水源である貯水タンク30と、貯水タンク30と蒸気生成装置2とを流体的に接続する給水ライン31とを備えている。また、本実施形態に係る給水手段3は、貯水タンク30内の水(液体)を所定温度(例えば、水の沸点よりも低い温度:65℃〜75℃)にまで加熱するヒーター(図示しない)を備えている。
前記給水ライン31は、配管系である。該給水ライン31は、途中位置に給水ポンプ32が介設されており、貯水タンク30内の水を所定の水圧で蒸気生成装置2に供給できるようになっている。本実施形態に係る給水手段3は、上述の如く、ヒーターを備えているため、所定温度の水を所定の水圧で蒸気生成装置2に供給できるようになっている。
前記噴霧ライン4は、過熱蒸気を所定範囲に噴射させる噴霧ノズル40と、該噴霧ノズル40と蒸気生成装置2とを流体的に接続する蒸気供給ライン41とを備えている。本実施形態に係る噴霧ライン4は、搬送ラインC上の金属加工品Pに過熱蒸気を全体的に吹き付けることができるように、前記噴霧ノズル40が搬送ラインCの両側に配置されている。前記蒸気供給ライン41は、配管系であり、途中位置に開閉弁42が介設されている。なお、特に言及しないが、圧力上昇による配管系の破裂等の危険回避の観点で、噴霧ライン4又は導出管24に図示しない安全弁が設けられることは言うまでもない。
本実施形態に係る金属加工品脱脂設備1は、以上の通りであり、続いて、当該装置1(蒸気生成装置2)の作動について説明する。
まず、予め貯水タンク30に貯水した水を所定温度にまで加熱し、給水ポンプ32を駆動して貯水タンク30(水源)から蒸気生成装置2に給水する。そして、貯水タンク30から供給される水が導入管23を介して加熱流路体22に到達し、該加熱流路体22内が水で充満すると、給水ポンプ32を駆動しつつ開閉弁42を閉じて加熱流路体22内を陽圧状態にし、電磁波発生装置21からシールドケース20内に電磁波を放射させる。
そうすると、シールドケース20(内部空間A)内の電磁波は、四方八方に移動してシールドケース20の内壁面200(金属材料)で反射を繰り返すことになる。これにより、電磁波は、シールドケース20内で反射を繰り返す間に加熱流路体22内に進入することになる。従って、導入管23から加熱流路体22に水を供給しつつ電磁波発生装置21からシールドケース20内に電磁波を放射することで、加熱流路体22内に進入した電磁波が加熱流路体22内の水分子(液体分子)を振動させる結果、加熱流路体22内の水の温度が上昇し、また、水の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も上昇することになる。
そして、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、電磁波を集めて反射可能に構成されるとともに加熱流路体22の外面に近接又は接触(本実施形態においては接触)して配置されたアンテナ25…を備えているため、電磁波がアンテナ25に引き寄せられて加熱流路体22を通過する。
そして、本実施形態においては、アンテナ25と前記シールドケース20の内壁面200との間隔L1が電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されているため、上述の如く、電磁波がアンテナ25に引き寄せられて加熱流路体22を通過するとき、アンテナ25に入射する電磁波(入射波)のエネルギーとアンテナ25で反射する電磁波(反射波)のエネルギーとが相殺されにくくなる。
これにより、アンテナ25への入射波(電磁波)とアンテナ25からの反射波(電磁波)が加熱流路体22内の水分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体22内の水の温度が迅速に上昇し、また、水の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も迅速に上昇することになる。
すなわち、アンテナ25とシールドケース20の内壁面200との間隔L1を電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍に設定すると、アンテナ25やシールドケース20の内壁面200に入射する電磁波(入射波)の周波の山(又は谷)とアンテナ25やシールドケース20の内壁面200で反射する電磁波(反射波)の周波の谷(又は山)とが重なり合ってエネルギーが相殺されてしまい、加熱流路体22内の水に対して伝達されるエネルギーが少なくなり又は無くなり、水や飽和蒸気の温度を効率的に上げることができないが、アンテナ25及びシールドケース20の内壁面200との間隔L1を電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍以外の長さに設定すると、アンテナ25やシールドケース20の内壁面200に入射する電磁波(入射波)の周波の山(又は谷)とアンテナ25やシールドケース20の内壁面200で反射する電磁波(反射波)の周波の谷(又は山)とが完全に相殺される機会を少なくでき、加熱流路体22内の水分子にエネルギーを効率的に伝達することができる。
これにより、電磁波が加熱流路体22内のより多くの水分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体22内の水の温度が迅速に上昇し、また、水の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も迅速に上昇することになる。
特に、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、前記シールドケース20の内壁面200と前記アンテナ25との間隔L1が電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍に設定されているため、電磁波が振幅を大きく増幅した状態で加熱流路体22を通過し、アンテナ25への入射波(電磁波)とアンテナ25からの反射波(電磁波)が加熱流路体22内の水分子の多くを高効率で振動させることになる。
すなわち、アンテナ25及びシールドケース20の内壁面200との間隔L1を電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍に設定すると、図6に示す如く、アンテナ25やシールドケース20の内壁面200に入射する電磁波(入射波Wa)の周波の山(又は谷)とアンテナ25やシールドケース20の内壁面200で反射する電磁波(反射波Wb)の周波の山(又は谷)とが重なり合って周波の振幅が大きくなり、電磁波のエネルギーが増幅することになる。
これにより、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、アンテナ25とシールドケース20の内壁面200との間で伝搬される電磁波のエネルギーが高められて加熱流路体22内の水分子に効率的に伝達され、該電磁波が加熱流路体22内のより多くの水分子を効率的に振動させる。その結果、加熱流路体22内の水の温度がさらに迅速に上昇し、また、水の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度もさらに迅速に上昇することになる。
また、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、前記アンテナ25を四つ備え、前記アンテナ25同士の間隔L2が電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されているため、アンテナ25間で伝搬される電磁波において、アンテナ25に入射する電磁波(入射波Wa)のエネルギーとアンテナ25で反射する電磁波(反射波Wb)のエネルギーとが相殺されにくくなる。これにより、アンテナ25への入射波Wa(電磁波)とアンテナ25からの反射波Wb(電磁波)が加熱流路体22内の水分子を効率的に振動させる結果、加熱流路体22内の水の温度が迅速に上昇し、また、水の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も迅速に上昇することになる。
特に、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、前記アンテナ25同士の間隔L2が電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍に設定されるため、アンテナ25間で伝搬される電磁波の振幅を大きく増幅することができ、アンテナ25への入射波Wa(電磁波)とアンテナ25からの反射波Wb(電磁波)が加熱流路体22内の水分子の多くを高効率で振動させることになる。
すなわち、アンテナ25間の間隔L2を電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍に設定すると、アンテナ25間で伝搬されて各アンテナ25に入射する電磁波(入射波Wa)の周波の山(又は谷)と各アンテナ25で反射する電磁波(反射波Wb)の周波と山(又は谷)とが重なり合って周波の振幅が大きくなり、電磁波のエネルギーが増幅することになる。
これにより、上記構成の蒸気生成装置2は、アンテナ25間で伝搬する電磁波におけるエネルギーについても高められて加熱流路体22内の水分子に効率的に伝達され、該電磁波が加熱流路体22内のより多くの水分子を効率的に振動させる。その結果、加熱流路体22内の水の温度がさらに迅速に上昇し、また、水の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度もさらに迅速に上昇することになる。
このように、本実施形態に係る蒸気生成装置22は、シールドケース20内で四方八方に移動する電磁波、シールドケース20の内壁面200とアンテナ25との間で伝搬される電磁波、及び、アンテナ25…間で伝搬される電磁波によって、加熱流路体22を通過する水や該加熱流路体22内で生成した飽和蒸気の水分子を高エネルギーで振動させることができるため、貯水タンク30から供給される水を非常に短時間で飽和蒸気にすることができ、また、生成された飽和蒸気を非常に短時間で過熱蒸気にすることができる。
そして、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、上下方向に延びる軸線回りでパイプを螺旋状に巻回することで加熱流路体22が形成され、該加熱流路体22の下端に導入管23が接続されるとともに該加熱流路体22の上端に導出管24が接続されているため、加熱流路体22内に飽和蒸気が生成されると、該飽和蒸気が加熱流路体22内で上昇して加熱流路体22の下流側に移動することになる。すなわち、飽和蒸気は、水よりも比重が小さいため、加熱流路体22内で生成されると迅速に上昇して下流側に移動することになる。また、飽和蒸気の温度上昇に伴って生成された過熱蒸気も同様である。
従って、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、加熱流路体22内で生成された飽和蒸気や過熱蒸気を残すことなく外部に放出することができる。これにより、飽和蒸気や過熱蒸気の生成に伴って加熱流路体22内の圧力が過剰に上昇することを抑えることができ、加熱流路体22の破裂等を防止することができる。
そして、上述の如く、加熱流路体22内で過熱蒸気が生成されると、噴霧ライン4の開閉弁42を開くことで過熱蒸気が導出管24を介して外部に送り出される。また、これに併せて加熱流路体22に対する貯水タンク30からの給水が再会される。
この状態で、加熱流路体22内の水や蒸気(飽和蒸気、過熱蒸気)は電磁波の影響で高温状態を維持するとともに、貯水タンク30から供給される水も電磁波の影響で温度が上昇するため、加熱流路体22に対して連続的に供給される水から飽和蒸気が生成され、該飽和蒸気から過熱蒸気が連続的に生成される。
すなわち、この状態において、加熱流路体22内の水や蒸気(飽和蒸気、過熱蒸気)が電磁波の影響で高温状態になっているのに加え、シールドケース20内で四方八方に移動する電磁波、シールドケース20の内壁面200とアンテナ25との間で伝搬される電磁波、及び、アンテナ25…間で伝搬される電磁波が、加熱流路体22を通過する水や該加熱流路体22内で生成した飽和蒸気の水分子を高エネルギーで振動させるため、貯水タンク30から供給される水が非常に短時間で飽和蒸気になり、また、生成された飽和蒸気が非常に短時間で過熱蒸気になる。従って、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、給水しつつ連続的に過熱蒸気を生成することになる。
そして、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、金属加工品脱脂設備1の一構成として採用されているため、上述の如く、加熱流路体22で生成された過熱蒸気は、蒸気供給ライン41を介して噴霧ノズル40まで導かれ、該噴霧ノズル40から搬送ラインC上の金属加工品Pに向けて連続的に噴射することになる。これにより、搬送ラインC上の金属加工品Pに付着した油脂が除去される(脱脂される)ことになる。
以上のように、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、上述の如く、従来の蒸気ボイラのようにサイズアップの原因となる構成(水と燃焼ガスとを熱交換させる熱交換部や熱交換部(水)を加熱する燃焼ガスを生成するためのバーナー等)を必要としないため、装置全体をコンパクトにすることができる上に、給水しつつ過熱蒸気を連続的に生成することができる。すなわち、本実施形態に係る蒸気生成装置2は、装置全体を大型化させることなく、過熱蒸気を連続的に生成することができるという優れた効果を奏し得る。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更し得ることは勿論のことである。
上記実施形態において、蒸気生成装置2を金属加工品脱脂設備1に採用したが、該蒸気生成装置2は、金属加工品脱脂設備1に採用されるものに限定されるものではなく、食品類の殺菌、食品用容器や飲料容器の殺菌、各種装置の駆動等、過熱蒸気を連続供給することが要求される分野に採用し得ることは勿論のことである。
上記実施形態において、アンテナ25を設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、アンテナ25を設けることなく、パイプを螺旋状に巻回させた加熱流路体22に水を流通させつつシールドケース20内に電磁波を放射させるようにしてもよい。このようにしても、電磁波がシールドケース20内で反射を繰り返す間に加熱流路体22内に進入し、加熱流路体22内の水分子を振動させる結果、該加熱流路体22内の液体の温度が上昇し、また、液体の温度上昇に伴って生成された飽和蒸気の温度も上昇することになる。従って、電磁波で加熱流路体22内に流れる水及び飽和蒸気を連続的に加熱できるため、飽和蒸気から過熱蒸気を生成して該過熱蒸気を外部に連続供給することができる。
上記実施形態において、パイプを螺旋状に巻回させた加熱流路体22が包囲する領域内に棒状のアンテナ25…を四つ配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、図7に示す如く、パイプを螺旋状に巻回させた加熱流路体22が包囲する領域に一本の中実状又は筒状(図7においては筒状)のアンテナ25…を配置してもよい。すなわち、加熱流路体22は、一本の中実状又は筒状のアンテナ25…回りにパイプを螺旋状に巻回することで形成してもよい。この場合においても、加熱流路体22(パイプ)をアンテナ25…に近接又は接触させることは言うまでもない。
上記実施形態において、矩形状の内部空間Aを画定するようにシールドケース20を箱状に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、円柱状の内部空間Aを画定するようにシールドケース20を形成してもよい。すなわち、シールドケース20は、図8(a)及び図8(b)に示す如く、内周(側壁面)を環状(円筒状)に形成してもよい。この場合、上記実施形態と同様に、パイプを螺旋状に巻回して加熱流路体22を形成し、その巻回中心をシールドケース20の側壁の曲率中心と一致又は略一致させるように配置するとともに、一本のアンテナ25…又は二つ以上のアンテナ25…を加熱流路体22が包囲する領域に配置してもよい。
特に、この場合において、図8(b)に示す如く、一本の中実軸状又は筒状のアンテナ25…の外周に対してパイプを螺旋状に巻回して加熱流路体22を形成すれば、アンテナ25…とシールドケース20の内壁面(金属壁)200との間隔L1を周方向全周に亘って均一にすることができる。従って、アンテナ25…とシールドケース20の金属壁200(内壁面200)との間隔を、電磁波の一波長の長さλの四分の一の偶数倍以外の長さ(より好ましくは、電磁波の一波長の長さλの四分の一の奇数α倍の長さ)に設定すれば、加熱流路体22全周に亘って効率的に水及び飽和蒸気を加熱して過熱蒸気を生成することができる。
上記実施形態において、加熱流路体22に対してアンテナ25…を接触させて配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、加熱流路体22に対して僅かな隙間をあけてアンテナ25…を配置してもよい。すなわち、アンテナ25…は、加熱流路体22に対して近接又は接触して配置されればよい。
上記実施形態において、貯水タンク30に貯留した水を所定温度に加熱した上で、該水を加熱流路体22に供給するようにしたが、これに限定されるものではなく、貯水タンク30に貯留した水や水源からの水を直接加熱流路体22に供給するようにしてもよい。但し、このようにすると、加熱流路体22に供給される水の温度が常温であるため、加熱流路体22の全長(水の流路長さ)を長くするとともに電磁波発生装置21の出力を上げて、加熱流路体22内で水の加温乃至沸騰までも行うようにしてもよい。この場合、単一の蒸気生成装置2の加熱流路体22の全長を長くするとともに電磁波発生装置21の出力を上げてもよいし、複数の蒸気生成装置2を直列に接続して単一な蒸気生成装置2として構成し、それ全体の加熱流路体22の長さを長くするとともの電磁波発生装置21の出力を上げてもよい。
上記実施形態において、加熱流路体22、導入管23、及び導出管24を一本のパイプで一体的に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、加熱流路体22、導入管23、及び導出管24のそれぞれを別個に形成し、これらを流体的に接続してもよい。この場合、少なくとも加熱流路体22を電磁波が透過可能な素材で構成すればよい。
上記実施形態において、給水手段3の給水ライン31上に給水ポンプ32を設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、蒸気生成手段2に加圧給水する場合、導入管23上に給水ポンプ32を設けてもよい。また、上記実施形態において、噴霧ライン4上に開閉弁42を設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、導出管24上に開閉弁や安全弁を装備してもよい。すなわち、給水ポンプ32や開閉弁42等は蒸気生成手段2の一構成としてもよい。
上記実施形態において、水源である貯水タンク30内に貯留した水を加熱流路体2に供給して飽和蒸気及び過熱蒸気を生成するようにしたが、飽和蒸気及び過熱蒸気を生成するための液体は、水道水や工業用水等の水に限定されるものではなく、純水であってもよい。また、該液体は、水や純水のような中性のものに限定されるものではなく、酸性の液体やアルカリ性の液体であってもよい。すなわち、加熱流路体2に供給する液体は、過熱蒸気を用いる用途に応じて中性、酸性、或いはアルカリ性の何れかのものを採用すればよい。そして、酸性やアルカリ性の液体を採用する場合、上記実施形態と同様に、加熱流路体22は、フッ化炭素樹脂で構成することが好ましい。
そして、上記実施形態において、水から飽和蒸気及び過熱蒸気を生成し、該過熱蒸気で金属加工品Pに対する脱脂処理を行ったが、アルカリ性や酸性の液体から過熱蒸気を生成し、該過熱蒸気で金属加工品Pの脱脂処理を行えば、水の過熱蒸気で脱脂処理する場合に比して短時間で完全な脱脂処理が可能となる。
上記実施形態において、電磁波発生装置21(電磁波発生手段)で2.45GHz帯(一波長の長さλが約12cm)の電磁波を発信させるようにしたが、これに限定されるものではなく、電磁波発生装置21(電磁波発生手段)で別の周波数帯の電磁波(例えば、0.915GHz帯の電磁波:一波長の長さλが約33cm)を発信させるようにしてもよい。このようにしても、シールドケース20内で反射を繰り返す電磁波が加熱流路体22内に進入して該加熱流路体22内を通過する液体の液体分子及び飽和蒸気の液体分子を振動させることになり、上記実施形態と同様に過熱蒸気を連続的に生成することができる。
1…金属加工品脱脂設備、2…蒸気生成装置、3…給水手段(給液手段)、4…噴霧ライン、20…シールドケース、21…電磁波発生装置、22…加熱流路体、23…導入管、24…導出管、25…アンテナ、30…貯水タンク(水源:給液源)、31…給水ライン、32…給水ポンプ、40…噴霧ノズル、41…蒸気供給ライン、42…開閉弁、200…内壁面(金属壁)、201…ケース本体、202,203…電磁波漏洩防止体、251…芯体、252…絶縁体、253…絶縁スペーサ、A…内部空間、C…搬送ライン、H1,H2…貫通穴、L1…間隔、L2…間隔、P…金属加工品、Wa…入射波、Wb…反射波、λ…電磁波の一波長の長さ

Claims (6)

  1. 内部空間を形成するとともに少なくとも前記内部空間を画定する内壁面が金属材料で構成されたシールドケースと、前記内部空間に電磁波を放射する電磁波発生装置と、シールドケース内に配置され、流体が流通可能に構成されるとともに電磁波が透過可能に構成された加熱流路体と、シールドケースの外部にある給液源に接続され又は接続可能に構成されてシールドケース内に導入されるとともに前記加熱流路体の一次側に流体的に接続された導入管と、前記加熱流路体の二次側に流体的に接続されるとともにシールドケース内から外部に導出された導出管と、を備え、前記加熱流路体は、上下方向に延びる軸線回りでパイプを螺旋状に巻回して形成され、前記導入管が加熱流路体の下端に接続される一方、導出管が加熱流路体の上端に接続されていることを特徴とする蒸気生成装置。
  2. 電磁波を集めて反射可能に構成されるとともに加熱流路体の外面に近接又は接触して配置された一つ以上のアンテナを更に備えている請求項1に記載の蒸気生成装置。
  3. 前記アンテナと前記シールドケースの内壁面の少なくとも何れか一面との間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されている請求項1又は2に記載の蒸気生成装置。
  4. 前記アンテナと前記シールドケースの内壁面の少なくとも何れか一面との間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の奇数倍に設定されている請求項3に記載の蒸気生成装置。
  5. 前記アンテナを二つ以上備え、前記アンテナ同士の間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の偶数倍以外の長さに設定されている請求項2乃至4の何れか1項に記載の蒸気生成装置。
  6. 前記アンテナ同士の間隔が電磁波の一波長の長さの四分の一の奇数倍に設定されている請求項5に記載の蒸気生成装置。
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