JP2012036836A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気浄化装置に関し、選択還元触媒から流出する排気のミキシングを促進し、以て排気センサの検出精度を向上させる。
【解決手段】エンジン20の排気通路に設けられ、筒状に形成されるとともに筒面に開口部4cを有するケーシング4aと、ケーシング4aの内部に設けられた選択還元触媒5とを備える。
また、ケーシング4aよりも小断面の筒状に形成され、開口部4cからケーシング4aの内部に向かって嵌装されたパイプ部8と、パイプ部8に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサ13と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン20の排気通路に設けられ、筒状に形成されるとともに筒面に開口部4cを有するケーシング4aと、ケーシング4aの内部に設けられた選択還元触媒5とを備える。
また、ケーシング4aよりも小断面の筒状に形成され、開口部4cからケーシング4aの内部に向かって嵌装されたパイプ部8と、パイプ部8に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサ13と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンの排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するための排気浄化装置に関する。
従来、排気ガス中に含まれるNOxを除去するための触媒として尿素添加型の選択還元触媒〔尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒〕を用いた排気浄化システムが知られている。すなわち、選択還元触媒に対してNOxを選択的に吸着させるとともに、選択還元触媒の上流側の排気通路内に還元剤としての尿素水溶液を噴射し、尿素の加水分解によりアンモニア(NH3)を生成してNOxをNH3で窒素及び水に還元するものである。選択還元触媒を用いたシステムは、ディーゼルエンジンの排気のように酸素濃度が比較的高い雰囲気下や低温時におけるNOxの浄化に有効である。
上記の排気浄化システムにおいて、排気通路から車外へと実際に排出される排気の成分を確認するための排気センサ(例えば、NOxセンサ)を触媒の下流側に設けたものが存在する。また、選択還元触媒の下流側に、選択還元触媒で消費されなかったスリップNH3を処理するための酸化触媒を設けた排気浄化システムも知られている(例えば、特許文献1)。排気センサの出力値の変動を参照することで、選択還元触媒でのNOxの還元量を確認することができ、選択還元触媒の機能の診断が可能となる。
しかしながら、このような排気システムにおいて排気センサの出力値にばらつきが生じる場合がある。例えば、排気通路に添加された尿素は、選択還元触媒に流入するまでに完全に排気中で均一に混合されるわけではなく、若干であるが排気通路内に尿素の濃度分布が発生する。また、選択還元触媒の内部はセル構造であるため、濃度分布を持った排気が選択還元触媒に流入すると、排気はその濃度分布のまま出口まで達する。
選択還元触媒の触媒温度が高温であるとき、排気中の尿素濃度が高いセルではNH3がNOxと反応し、さらにNH3が残った状態で選択還元触媒の出口に達し、後段に設けられた酸化触媒でスリップしたNH3が処理される。
これに対し、尿素の濃度が低いセルでは、NOxを還元するのに十分なNH3が存在せず、NOxの還元が不十分となる場合がある。この場合、NOxがSCR触媒出口から排出され、酸化触媒に排気が導入されるが、反応は起こらずに酸化触媒の出口に達する。これらのことから、選択還元触媒の出口付近ではNOxの濃度にばらつきが生じやすい。
これに対し、尿素の濃度が低いセルでは、NOxを還元するのに十分なNH3が存在せず、NOxの還元が不十分となる場合がある。この場合、NOxがSCR触媒出口から排出され、酸化触媒に排気が導入されるが、反応は起こらずに酸化触媒の出口に達する。これらのことから、選択還元触媒の出口付近ではNOxの濃度にばらつきが生じやすい。
このように、排気通路上の選択還元触媒よりも下流側に排気センサを備えた従来の排気浄化装置では、その排気センサの検出誤差が増大しやすく、検出値の信頼性が低いという課題がある。特に、最下流の検出値に基づいて触媒装置のフィードバック制御を実施するものにあっては、正確な制御が難しい。また、排気センサの設置箇所を増やして検出誤差の影響を小さくすることも考えられるが、この場合コストが高騰する。
本件は上記のような課題に鑑み創案されたもので、選択還元触媒から流出する排気のミキシングを促進し、以て排気センサの検出精度を向上させることができるようにした排気浄化装置を提供することを目的とする。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する排気浄化装置は、エンジンの排気通路に設けられ、筒状に形成されるとともに筒面に開口部を有するケーシングと、前記ケーシングの内部に設けられた選択還元触媒とを備える。
また、前記ケーシングよりも小断面の筒状に形成され、前記開口部から前記ケーシングの内部に向かって嵌装されたパイプ部と、前記パイプ部に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサと、を備える。
前記ケーシングから前記パイプ部へと流通する排気の流れは、断面積の減少によってミキシングされる。また、前記ケーシング内では排気が前記ケーシングの筒軸方向に流通し、前記パイプ部内では前記ケーシングの筒軸方向に垂直な方向(半径方向)に流通するため、排気の流通方向がほぼ直角に変化することになり、ミキシングがさらに促進される。
また、前記ケーシングよりも小断面の筒状に形成され、前記開口部から前記ケーシングの内部に向かって嵌装されたパイプ部と、前記パイプ部に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサと、を備える。
前記ケーシングから前記パイプ部へと流通する排気の流れは、断面積の減少によってミキシングされる。また、前記ケーシング内では排気が前記ケーシングの筒軸方向に流通し、前記パイプ部内では前記ケーシングの筒軸方向に垂直な方向(半径方向)に流通するため、排気の流通方向がほぼ直角に変化することになり、ミキシングがさらに促進される。
(2)なお、前記排気センサが、前記ケーシングの外部側における前記パイプ部の筒面に設けられることが好ましい。
(3)また、前記選択還元触媒は、前記排気通路上に設けられた最も下流側の触媒であって、前記排気センサが、前記選択還元触媒よりも下流側における前記窒素酸化物濃度を検出することが好ましい。
この場合、排気通路の最下流では排気の流速が減少するため、エンジン回転数やエンジン負荷,排気流量等の運転状態によっては排気流の偏りが生じやすくなる。
(3)また、前記選択還元触媒は、前記排気通路上に設けられた最も下流側の触媒であって、前記排気センサが、前記選択還元触媒よりも下流側における前記窒素酸化物濃度を検出することが好ましい。
この場合、排気通路の最下流では排気の流速が減少するため、エンジン回転数やエンジン負荷,排気流量等の運転状態によっては排気流の偏りが生じやすくなる。
(4)また、前記パイプ部は、前記ケーシングの内部側に位置する部位に複数の排気流通穴を有することが好ましい。
(1)開示の排気浄化装置によれば、選択還元触媒を通過したエンジンの排気が十分にミキシングされた位置で窒素酸化物濃度を検出することができる。これにより、排気センサで検出される窒素酸化物濃度のばらつきを抑制することができ、検出値の信頼性を向上させることができる。また、このような検出値を用いることで正確な制御が可能となる。
(2)また、選択還元触媒から離れた位置に排気センサを設けることで、排気を十分にミキシングさせることができ、排気センサで検出される窒素酸化物濃度の値の精度をさらに向上させることができる。
(2)また、選択還元触媒から離れた位置に排気センサを設けることで、排気を十分にミキシングさせることができ、排気センサで検出される窒素酸化物濃度の値の精度をさらに向上させることができる。
(3)また、排気通路の最下流において排気の流速が低速であっても、排気のミキシングを促進することができ、排気センサで検出される窒素酸化物濃度の検出値の信頼性を向上させることができる。
(4)また、パイプ部に複数の排気流通穴が形成されるため、排気のミキシングを促進することができ、排気センサで検出される窒素酸化物濃度の値がさらに正確なものとなる。
(4)また、パイプ部に複数の排気流通穴が形成されるため、排気のミキシングを促進することができ、排気センサで検出される窒素酸化物濃度の値がさらに正確なものとなる。
以下、図面を参照して開示の排気浄化装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
[1.第一実施形態]
[1−1.全体構成]
第一実施形態の排気浄化装置10は、図1に例示する車両の吸排気システムに適用されている。図1中のエンジン20は軽油を燃料とするディーゼルエンジンであり、このエンジン20には排気通路16及び吸気通路17が接続される。エンジン20の各気筒の燃焼室には吸気通路17を介して吸気が導入され、燃焼後の排気は排気通路16を介して外部へ排出される。なお、ここでいう排気通路16には、エンジン20の排気マニホールドが含まれる。
[1−1.全体構成]
第一実施形態の排気浄化装置10は、図1に例示する車両の吸排気システムに適用されている。図1中のエンジン20は軽油を燃料とするディーゼルエンジンであり、このエンジン20には排気通路16及び吸気通路17が接続される。エンジン20の各気筒の燃焼室には吸気通路17を介して吸気が導入され、燃焼後の排気は排気通路16を介して外部へ排出される。なお、ここでいう排気通路16には、エンジン20の排気マニホールドが含まれる。
排気通路16には、排気の流れの上流側から順に、ターボチャージャー18,DPF(Diesel Particulate Filter)装置1及びSCR(Selective Catalytic Reduction)装置4が介装される。DPF装置1は連続再生式の濾過装置であり、SCR装置4は排気中に含まれるNOxを除去するための浄化装置である。
ターボチャージャー18は、排気通路16及び吸気通路17のそれぞれを跨ぐように介装された過給器であり、排気通路16を流通する排気の排気圧でタービンを回転させ、その回転力を利用してコンプレッサを駆動することにより、吸気通路17からの吸気を圧縮してエンジン20への過給を行う。
ターボチャージャー18は、排気通路16及び吸気通路17のそれぞれを跨ぐように介装された過給器であり、排気通路16を流通する排気の排気圧でタービンを回転させ、その回転力を利用してコンプレッサを駆動することにより、吸気通路17からの吸気を圧縮してエンジン20への過給を行う。
DPF装置1は、上流側に配置されるDOC(Diesel Oxidation Catalyst)触媒2と下流側に配置されるフィルタ3とを内蔵する。このDPF装置1は、排気中に含まれるPM(Particulate Matter,粒子状物質)を捕集する機能と、捕集したPMを連続的に酸化させて除去する機能とを併せ持つ。なお、PMとは、炭素からなる黒煙(すす)の周囲に燃え残った燃料や潤滑油の成分,硫黄化合物等が付着した粒子状の物質である。
DOC触媒2は、排気中の成分に対する酸化能を有する酸化触媒であり、金属,セラミックス等からなるハニカム状の担体に触媒物質を担持したものである。DOC触媒2によって酸化される排気中の成分には、一酸化窒素(NO)や未燃燃料中の炭化水素等が挙げられる。
フィルタ3は、PMを捕集する多孔質フィルタ(例えば、セラミックフィルタ)である。フィルタ3の内部は、多孔質の壁体によって排気の流通方向に沿って複数に分割されている。この壁体には、PMの微粒子に見合った大きさの多数の細孔が形成される。排気が壁体の近傍や内部を通過する際に壁体内,壁体表面にPMが捕集され、排気が濾過される。また、フィルタ3の表面には触媒貴金属が担持され、排気中の二酸化窒素(NO2)等を酸化剤として排気微粒子が焼却される。これにより、フィルタ3に捕集されたPMが除去され、フィルタ3が再生浄化される。
フィルタ3は、PMを捕集する多孔質フィルタ(例えば、セラミックフィルタ)である。フィルタ3の内部は、多孔質の壁体によって排気の流通方向に沿って複数に分割されている。この壁体には、PMの微粒子に見合った大きさの多数の細孔が形成される。排気が壁体の近傍や内部を通過する際に壁体内,壁体表面にPMが捕集され、排気が濾過される。また、フィルタ3の表面には触媒貴金属が担持され、排気中の二酸化窒素(NO2)等を酸化剤として排気微粒子が焼却される。これにより、フィルタ3に捕集されたPMが除去され、フィルタ3が再生浄化される。
DPF装置1の下流側には、インジェクタ11及び温度センサ12が設けられる。図1では、インジェクタ11及び温度センサ12がDPF装置1のケーシング内に配置されたものが例示されている。
インジェクタ11は、排気中に尿素水溶液を噴霧供給するノズルである。また、温度センサ12は、SCR装置4に流入する排気温度を検出するものである。
DPF装置1とSCR装置4との間は、屈曲した円筒状に形成された中間パイプ7で接続される。インジェクタ11から噴霧された尿素水溶液は、中間パイプ7の内部で排気中に撹拌され、SCR装置4に供給される。
インジェクタ11は、排気中に尿素水溶液を噴霧供給するノズルである。また、温度センサ12は、SCR装置4に流入する排気温度を検出するものである。
DPF装置1とSCR装置4との間は、屈曲した円筒状に形成された中間パイプ7で接続される。インジェクタ11から噴霧された尿素水溶液は、中間パイプ7の内部で排気中に撹拌され、SCR装置4に供給される。
[1−2.SCR装置の構造]
図2に示すように、SCR装置4は、円筒状に形成されたケーシング4aにSCR触媒5(選択還元触媒)及びCUC触媒6(Clean Up Catalyst)を内蔵した浄化装置である。SCR触媒5は排気の流れの上流側に位置し、CUC触媒6はSCR触媒5の下流側に位置する。なおここでは、ケーシング4aの直径(内径)をd1とする。
図2に示すように、SCR装置4は、円筒状に形成されたケーシング4aにSCR触媒5(選択還元触媒)及びCUC触媒6(Clean Up Catalyst)を内蔵した浄化装置である。SCR触媒5は排気の流れの上流側に位置し、CUC触媒6はSCR触媒5の下流側に位置する。なおここでは、ケーシング4aの直径(内径)をd1とする。
SCR触媒5及びCUC触媒6(触媒担体)はともに、オープンフロー構造のセルを有する担体に触媒を担持したものである。SCR触媒5は、尿素添加型の窒素酸化物選択還元触媒であり、上流側から供給される尿素をNH3に加水分解し、そのNH3を還元剤として排気中のNOxを窒素へと還元する機能を持つ。また、CUC触媒6は、SCR触媒5での還元反応における余剰分のNH3(スリップNH3)を除去するための酸化触媒である。本排気浄化装置10では、CUC触媒6の担体が最も下流側に位置する担体である。
ケーシング4aはいわゆる横出し型の担体収容部材であり、排気の出入口となる一対の開口部4b,4cがケーシング4aの円筒面に穿孔される。排気の上流側に位置する一方の開口部4bの端縁には、円筒状の入口パイプ4dが溶接固定される。入口パイプ4dは、中間パイプ7の端部を接合するための部位である。入口パイプ4dからケーシング4a内に導入される排気は、SCR触媒5の上流側端面からセル内に流入する。
排気の下流側に位置する他方の開口部4bには、円筒状の出口パイプ8が嵌装される。出口パイプ8は、入口パイプ4dとは異なり、ケーシング4aの円筒面を貫通した状態で溶接固定された部材である。出口パイプ8の円筒軸C2は、SCR触媒5の側面視においてケーシング4aの円筒軸C1に対して垂直に配置されている。
排気の下流側に位置する他方の開口部4bには、円筒状の出口パイプ8が嵌装される。出口パイプ8は、入口パイプ4dとは異なり、ケーシング4aの円筒面を貫通した状態で溶接固定された部材である。出口パイプ8の円筒軸C2は、SCR触媒5の側面視においてケーシング4aの円筒軸C1に対して垂直に配置されている。
出口パイプ8におけるケーシング4aの内部側の端部は、ケーシング4aの内筒面に当接している。また、出口パイプ8はケーシング4aよりも断面積の小さい円筒状であり、その直径(内径)はd2(ただし、d2<d1)である。
図2に示すように、ケーシング4aの内部側に位置する出口パイプ8の円筒面には、複数の排気流通穴8aが穿孔されている。これらの排気流通穴8aは、CUC触媒6のセル内を通過した排気の流れをさらにミキシングしつつ、SCR装置4から発せられる排気音を減少させるように機能する。排気流通穴8aは、ほぼ全方向から排気を導入することができるように、出口パイプ8の円筒軸C2に垂直な断面において、全周にわたって等間隔に設けられている。
図2に示すように、ケーシング4aの内部側に位置する出口パイプ8の円筒面には、複数の排気流通穴8aが穿孔されている。これらの排気流通穴8aは、CUC触媒6のセル内を通過した排気の流れをさらにミキシングしつつ、SCR装置4から発せられる排気音を減少させるように機能する。排気流通穴8aは、ほぼ全方向から排気を導入することができるように、出口パイプ8の円筒軸C2に垂直な断面において、全周にわたって等間隔に設けられている。
また、ケーシング4aの内筒面に当接した出口パイプ8の先端部8bには、排気流通穴8aのない部分が設けられる。この先端部8bの内部は、円筒軸C2方向の一方を除いた周囲が囲まれて袋小路状に形成されている。なお、出口パイプ8におけるケーシング4aの外部側の端部には、下流パイプ9のフランジ9aと接合するためのフランジ8cが拡径方向に延設されている。
なお、出口パイプ8及び下流パイプ9は、ケーシング4aよりも小断面の筒状に形成され、開口部4cからケーシング4aの内部に向かって嵌装されたパイプ部として機能するものである。したがって、出口パイプ8及び下流パイプ9は一体に形成してもよい。また、出口パイプ8,下流パイプ9及びケーシング4aの形状は円筒形状に限定されず、楕円パイプ形状や角パイプ形状であってもよい。少なくとも出口パイプ8や下流パイプ9がケーシング4aよりも小断面の筒状であればよい。
ここでいう小断面とは、排気が流通する流路の断面積が小さいことを意味する。例えば、丸パイプの場合には、出口パイプ8及び下流パイプ9の内径がケーシング4aの内径よりも小さければよい。
なお、出口パイプ8及び下流パイプ9は、ケーシング4aよりも小断面の筒状に形成され、開口部4cからケーシング4aの内部に向かって嵌装されたパイプ部として機能するものである。したがって、出口パイプ8及び下流パイプ9は一体に形成してもよい。また、出口パイプ8,下流パイプ9及びケーシング4aの形状は円筒形状に限定されず、楕円パイプ形状や角パイプ形状であってもよい。少なくとも出口パイプ8や下流パイプ9がケーシング4aよりも小断面の筒状であればよい。
ここでいう小断面とは、排気が流通する流路の断面積が小さいことを意味する。例えば、丸パイプの場合には、出口パイプ8及び下流パイプ9の内径がケーシング4aの内径よりも小さければよい。
下流パイプ9は、出口パイプ8とほぼ同径の円筒状の部材である。下流パイプ9の筒面には、排気中に含まれるNOxの濃度を検出するNOxセンサ13(排気センサ)が設けられる。つまり、NOxセンサ13は、排気通路16の最下流の位置に設けられる。このNOxセンサ13で検出されたNOxの濃度は、DPF装置1におけるDOC触媒2やDPF装置1の劣化判定やSCR装置4でのNOxの還元量の推定,確認等に使用される。
[1−3.作用,効果]
SCR装置4内のCUC触媒6の下流側端面近傍における排気の流通方向を図3に模式的に示す。CUC触媒6から流出した排気は、排気流通穴8aから出口パイプ8内に流入し、円筒軸C2に沿って下流パイプ9側へと流通する。
SCR装置4内のCUC触媒6の下流側端面近傍における排気の流通方向を図3に模式的に示す。CUC触媒6から流出した排気は、排気流通穴8aから出口パイプ8内に流入し、円筒軸C2に沿って下流パイプ9側へと流通する。
ケーシング4aから出口パイプ8へと流通する排気の流れは、断面積の減少によってミキシングされる。また、ケーシング4a内では排気がケーシング4aの円筒軸C1方向に流通し、出口パイプ8内では出口パイプ8の円筒軸C2方向(すなわち、ケーシング4aの半径方向)に流通するため、排気の流通方向がほぼ直角に変化することになり、ミキシングがさらに促進される。なお、排気の流れの乱れは、図3に示すように、出口パイプ8の先端部8b側ほど大きくなる。
これにより、出口パイプ8及びこれに接続された下流パイプ9の内部では、その断面方向に排気が程よく混合され、排気成分の分布が均質化される。一方、下流パイプ9に設けられているため、NOxセンサ13で検出されるNOxの濃度は、均質化された排気中に含まれるNOxの濃度となる。
このように、本排気浄化装置10によれば、SCR触媒5及びCUC触媒6を通過した排気が十分にミキシングされた位置でNOx濃度を検出することができる。これにより、NOxセンサ13で検出されるNOx濃度のばらつきを抑制することができ、検出値の信頼性を向上させることができる。また、信頼性の高い検出値を用いることで正確な制御が可能となる。
また、排気通路16内を流通する排気の流速は、下流側ほど減少する。特に、SCR装置4よりも下流側は排気通路16の最下流であるから、エンジン20の運転状態によっては排気成分の偏りが生じやすい。
しかしながら、本排気浄化装置10によれば、排気が出口パイプ8に流入する際のミキシングを促進することができる。また、排気がミキシングされる位置よりも下流側にNOxセンサ13が設置されるため、検出値の信頼性を向上させることができる。
しかしながら、本排気浄化装置10によれば、排気が出口パイプ8に流入する際のミキシングを促進することができる。また、排気がミキシングされる位置よりも下流側にNOxセンサ13が設置されるため、検出値の信頼性を向上させることができる。
さらに、出口パイプ8の円筒面に複数の排気流通穴8aが形成されているため、複数の方向から排気を出口パイプ8の内部に導入することができる。これにより、出口パイプ8内での排気のミキシングをさらに促進することができ、NOxセンサ13での検出値をさらに正確なものとすることができる。
また、NOxセンサ13が出口パイプ8よりも下流側の下流パイプ9に設けられるため、例えばNOxセンサ13がケーシング4aの表面に設けられる場合と比較して、SCR触媒5及びCUC触媒6との距離を大きくとることができる。
つまり、排気を十分にミキシングさせるのに要するCUC触媒6の下流側端面との距離を稼ぐことができ、NOxセンサ13で検出されるNOx濃度の値の精度をさらに向上させることができる。なお、CUC触媒6の下流側端面との距離が大きいほどミキシングが進行し、排気成分の偏りが改善されるものと考えられる。
つまり、排気を十分にミキシングさせるのに要するCUC触媒6の下流側端面との距離を稼ぐことができ、NOxセンサ13で検出されるNOx濃度の値の精度をさらに向上させることができる。なお、CUC触媒6の下流側端面との距離が大きいほどミキシングが進行し、排気成分の偏りが改善されるものと考えられる。
[2.第二実施形態]
[2−1.構成]
第二実施形態に係るSCR装置4′を図4に例示する。このSCR装置4′は、図1に示す排気システムのSCR装置4の代わりに適用される。ここでは、第一実施形態のものと対応する要素については同一の符号を用いて説明する。
[2−1.構成]
第二実施形態に係るSCR装置4′を図4に例示する。このSCR装置4′は、図1に示す排気システムのSCR装置4の代わりに適用される。ここでは、第一実施形態のものと対応する要素については同一の符号を用いて説明する。
SCR装置4′のケーシングは、円筒状に形成された円筒部4a′の一方の端面に円錐台状のテーパ部4eを固定した外形を有し、その内部にSCR触媒5及びCUC触媒6を内蔵する。テーパ部4eの仮想底面の内径をd1とおき、頂面4fの直径をd3(d3<d1)とおく。これらの仮想底面及び頂面4fは、円筒部4a′の円筒軸C1に対して垂直に配置される。つまりテーパ部4eは、CUC触媒6の下流側端面から距離が離れるほど縮径する形状である。
また、テーパ部4eの錐面4gには、出口パイプ8′が挿入される開口部4cが穿孔される。出口パイプ8′は、テーパ部4eを貫通した状態で溶接固定される。なお、出口パイプ8′の先端部8b′はテーパ部4eの内側の錐面4gには当接しておらず、その中途でケーシング4aの内部に開放される。
また、NOxセンサ13はテーパ部4eの頂面4fに固定される。
また、NOxセンサ13はテーパ部4eの頂面4fに固定される。
[2−2.作用,効果]
テーパ部4eの内側では、錐面4gに沿って頂面4fの近傍に集合するような排気流が形成され、あるいは頂面4fに向かって渦を巻くように回転する流れが生じる。これにより、排気流のミキシングが促進され、排気成分の分布が均質化される。
このように、本排気浄化装置10によれば、SCR触媒5及びCUC触媒6を通過した排気が十分にミキシングされた位置でNOx濃度を検出することができる。これにより、NOxセンサ13で検出されるNOx濃度のばらつきを抑制することができ、検出値の信頼性を向上させることができる。また、信頼性の高い検出値を用いることで正確な制御が可能となる。
テーパ部4eの内側では、錐面4gに沿って頂面4fの近傍に集合するような排気流が形成され、あるいは頂面4fに向かって渦を巻くように回転する流れが生じる。これにより、排気流のミキシングが促進され、排気成分の分布が均質化される。
このように、本排気浄化装置10によれば、SCR触媒5及びCUC触媒6を通過した排気が十分にミキシングされた位置でNOx濃度を検出することができる。これにより、NOxセンサ13で検出されるNOx濃度のばらつきを抑制することができ、検出値の信頼性を向上させることができる。また、信頼性の高い検出値を用いることで正確な制御が可能となる。
[2−3.付記]
以上の第二実施形態に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
エンジンの排気通路に設けられ、中空の円筒状に形成された円筒部及び中空のテーパ状に形成され前記円筒部の一方の端面に固定されたテーパ部を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられた触媒担体と、
筒状に形成され、前記テーパ部を貫通して前記ケーシングの内部に向かって嵌装されたパイプ部と、
前記テーパ部の先端に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサと
を備えたことを特徴とする、排気浄化装置。
以上の第二実施形態に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
エンジンの排気通路に設けられ、中空の円筒状に形成された円筒部及び中空のテーパ状に形成され前記円筒部の一方の端面に固定されたテーパ部を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられた触媒担体と、
筒状に形成され、前記テーパ部を貫通して前記ケーシングの内部に向かって嵌装されたパイプ部と、
前記テーパ部の先端に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサと
を備えたことを特徴とする、排気浄化装置。
[3.その他]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の実施形態の排気浄化装置10は、DPF装置1及びSCR装置4を排気通路16上に直列配置したものを例示したが、浄化装置の数や種類はこれに限定されない。少なくとも、触媒担体を内蔵したケーシングが排気通路16上に介装された排気浄化システムであれば、上記の技術効果を奏する装置を実現することが可能である。
また、上述の実施形態ではディーゼルエンジンの排気系に本発明を適用したものが例示したが、ガソリンエンジンの排気系への適用も可能である。
また、上述の実施形態ではディーゼルエンジンの排気系に本発明を適用したものが例示したが、ガソリンエンジンの排気系への適用も可能である。
1 DPF装置
2 DOC触媒
3 フィルタ
4,4′ SCR装置
4a ケーシング
4b,4c 開口部
4d 入口パイプ
4a′ 円筒部
4e テーパ部
4f 頂面
4g 錐面
5 SCR触媒
6 CUC触媒
7 中間パイプ
8 出口パイプ
8a 排気流通穴
8b 先端部
8c フランジ
9 下流パイプ
9a フランジ
10 排気浄化装置
11 インジェクタ
12 温度センサ
13 NOxセンサ
16 排気通路
17 吸気通路
18 ターボチャージャー
20 エンジン
2 DOC触媒
3 フィルタ
4,4′ SCR装置
4a ケーシング
4b,4c 開口部
4d 入口パイプ
4a′ 円筒部
4e テーパ部
4f 頂面
4g 錐面
5 SCR触媒
6 CUC触媒
7 中間パイプ
8 出口パイプ
8a 排気流通穴
8b 先端部
8c フランジ
9 下流パイプ
9a フランジ
10 排気浄化装置
11 インジェクタ
12 温度センサ
13 NOxセンサ
16 排気通路
17 吸気通路
18 ターボチャージャー
20 エンジン
Claims (4)
- エンジンの排気通路に設けられ、筒状に形成されるとともに筒面に開口部を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられた選択還元触媒と、
前記ケーシングよりも小断面の筒状に形成され、前記開口部から前記ケーシングの内部に向かって嵌装されたパイプ部と、
前記パイプ部に装着され、排気中に含まれる窒素酸化物濃度を検出する排気センサと
を備えたことを特徴とする、排気浄化装置。 - 前記排気センサが、前記ケーシングの外部側における前記パイプ部の筒面に設けられる
ことを特徴とする、請求項1記載の排気浄化装置。 - 前記選択還元触媒が、前記排気通路上に設けられた最も下流側の触媒であって、
前記排気センサが、前記選択還元触媒よりも下流側における前記窒素酸化物濃度を検出する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の排気浄化装置。 - 前記パイプ部が、前記ケーシングの内部側に位置する部位に複数の排気流通穴を有する
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010178034A JP2012036836A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 排気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010178034A JP2012036836A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 排気浄化装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2012036836A true JP2012036836A (ja) | 2012-02-23 |
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ID=45849088
Family Applications (1)
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JP2010178034A Withdrawn JP2012036836A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 排気浄化装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101566015B1 (ko) | 2014-05-27 | 2015-11-05 | 대지금속 주식회사 | 엔진 배기가스 복합정화장치 |
CN112824660A (zh) * | 2019-11-20 | 2021-05-21 | 现代自动车株式会社 | 稀燃发动机后处理系统 |
-
2010
- 2010-08-06 JP JP2010178034A patent/JP2012036836A/ja not_active Withdrawn
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CN112824660B (zh) * | 2019-11-20 | 2024-05-24 | 现代自动车株式会社 | 稀燃发动机后处理系统 |
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