JP2012033425A - 燃料電池システムと燃料電池システム用運転装置、燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電量の向上による効率向上と、二次電池のロス・劣化を考慮した発電量制御により、システム全体としての効率を向上する。
【解決手段】制御部5は、電力負荷に対して、燃料電池1の発電量を変化させた場合の発電効率と、燃料電池1の発電量を変化させた場合の二次電池3への充電量による充電効率とを考慮した一次エネルギー削減量を算出する。制御部5はさらに、この一次エネルギー削減量に二次電池3の劣化係数を乗算した値である総合エネルギー削減量が最大となる発電量で発電を行うように燃料電池1の運転を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は二次電池を備えた燃料電池システムに関し、特に燃料電池の発電効率と二次電池の充電効率と劣化を考慮して最も効率的に燃料電池システムを運転するための技術に関する。
燃料電池は、発電効率が高いために次世代の発電設備として期待されている。また比較的小型なシステムを構成することも可能なので、家庭に設置して用いる電源として利用され始めている。さらに小型の燃料電池を携帯用電子機器の電源として用いるための研究開発も進んでいる。
しかしながら、燃料電池は負荷変動に対する追従性が小さく、電力負荷が急に大きくなった場合に、その電力需要に追従できない。また、発電量が電力負荷を超過すると余剰電力が発生する。例えば燃料電池を家庭に設置して用いる場合、逆潮が出来ない環境では、電気ヒータで熱として回収するなどの方法が取られている。この場合、エネルギー効率が低い。そのため、燃料電池を二次電池と組み合わせて用いる燃料電池システムが開発されている。例えば、燃料電池から余剰電力が発生しても二次電池で充電するシステムが特許文献1、特許文献2に開示されている。
特開2002−34171号公報 特開2009−295517号公報
しかしながら、特許文献1では二次電池の温度とSOC(充電率)により、二次電池の寿命を考慮して燃料電池の発電量を決定しており、電力負荷や充放電のロスは考慮されていない。実際に電池に充電される電力は、燃料電池の発電量から電力負荷を減算した量であり、高レートで充電するほど、電池の劣化や充放電ロスが大きくなるため、特許文献1の技術ではシステムの総合効率が最大にはならない。
また特許文献2では、燃料電池の効率を低下させないために、過去の電力負荷の平均に、電池のSOCから算出した補正値を加算した値を燃料電池の下限発電力として、その電力以下で発電しないように制御している。この制御では、電力負荷が下限発電力以下でSOCが同一の場合には、燃料電池は電力負荷に関わらず一律で下限発電力に等しく発電する。しかしながら、この場合、電力負荷の大きさにより二次電池に充電される量が変動し、ロスや劣化も変動する。そのため、一律の発電量ではシステムの総合効率が最大にはならない。
燃料電池は発電量が大きいほど高効率になるという特性があり、二次電池を備えることにより燃料電池が電力負荷以上の発電を能動的に行うことが可能となる。しかしながら燃料電池が過分に高発電量で発電すると、余剰電力が大きくなり過ぎ、二次電池への充電量が大きくなる。この場合、二次電池の充電ロスが大きく、二次電池の劣化度合いも大きくなる。また、二次電池の温度状態により充電ロス、劣化の大きさも異なる。上記従来技術ではこれらを総合的に判断してシステムの総合効率を最大にできてはいない。
本発明は、上記の課題を解決するもので、二次電池を備えた燃料電池システムで、燃料電池の発電量の向上による効率向上と、二次電池のロスを考慮した燃料電池の発電量制御により、システム全体としての効率を最高にすることのできる燃料電池システム、運転装置および運転方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、所定範囲の任意の発電量で発電可能な燃料電池と、燃料電池で発電した電力を充電可能な二次電池と、制御部と、温度測定部とを有する。温度測定部は二次電池の温度を測定し、測定結果を制御部に送る。制御部は二次電池のSOCを推定するSOC推定部と、記憶部とを有する。記憶部は、燃料電池の発電量に対する燃料電池の発電効率の関係を記憶している。また記憶部は、二次電池の温度とSOCに対する、二次電池への充電量による充電効率の関係も記憶している。記憶部はさらに、二次電池の温度とSOCに対する、二次電池が一定の劣化をするまでの充電回数である劣化係数の関係を記憶している。制御部は、外部からの需要である電力負荷に対して、燃料電池の発電量を変化させた場合の燃料電池の発電効率と、燃料電池の発電量を変化させた場合の二次電池への充電量による充電効率とを考慮した一次エネルギー削減量を算出する。制御部はさらに、この一次エネルギー削減量に上述の劣化係数を乗算した値である総合エネルギー削減量が最大となる発電量で発電を行うように燃料電池の運転を制御する。なお本発明の燃料電池システム用運転装置は、上記温度測定部と制御部で構成されている。
本発明の燃料電池システム、燃料電池システム用運転装置および燃料電池システムの運転方法によれば、二次電池を備えることによる燃料電池の発電量の向上による効率向上と、二次電池のロス・劣化を考慮した発電量制御により、システム全体としての効率をより向上することができる。
本発明の実施の形態による燃料電池システムの構成を示すブロック図 本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける燃料電池の発電量と発電効率との関係を示すテーブルの一例の図 本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける二次電池への充電量、二次電池のSOC、温度と充電効率との関係を示すテーブルの一例の図 本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける二次電池への充電量、二次電池のSOC、温度と劣化係数との関係を示すテーブルの一例の図 本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける燃料電池の発電量と総合エネルギー削減量との関係を概念的に示すグラフ
図1は本発明の実施の形態による燃料電池システムの構成を示すブロック図である。この燃料電池システムは、燃料電池1と、二次電池3と、制御部5と、温度測定部11と、電流測定部13と、電圧測定部15と、貯湯タンク17とを有する。なお太線矢印は電力系統、細線矢印は信号系統を示している。制御部5と温度測定部11はこの燃料電池システムの運転装置を構成している。
燃料電池1は所定範囲の任意の発電量で発電可能であり、制御部5から指示された発電量で発電する。具体的には、例えば図示しない燃料ポンプの流量を制御することで燃料電池1の発電量を制御することができる。二次電池3は燃料電池1で発電した電力を充電することができる。二次電池3の種類は特に限定されない。例えば鉛蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン二次電池などを適用できる。なお、燃料電池1の発電電圧で二次電池3を充電可能なように、燃料電池1の直列スタック数と二次電池3を構成する単電池の直列数は設定されている。あるいは、制御部5がDC−DCコンバータの機能を有していてもよい。温度測定部11は二次電池3の温度を測定し、測定結果を制御部5に送る。
制御部5はSOC推定部7と記憶部9とを有する。電流測定部13は二次電池3の充放電電流を測定し、測定結果を常時、SOC推定部7に送る。あるいは所定間隔(例えば、1秒)で測定結果をSOC推定部7に送ってもよい。電圧測定部15は二次電池3の電圧を測定し、測定結果をSOC推定部7に送る。SOC推定部7は、電流測定部13で測定した二次電池3の充放電電流の積算値から二次電池3のSOC(充電率)を推定する。二次電池3の電圧がSOCに対応して変化する場合には電圧測定部15で測定した二次電池3の電圧を用いて二次電池3のSOCを推定してもよい。あるいはこの両方を併用してもよく、他の方法を用いてもよい。例えば二次電池3の内部抵抗がSOCに対応して変化する場合には電流測定部13、電圧測定部15で測定した結果の両方を用いて内部抵抗を算出し、これによってSOCを推定してもよい。
図2、図3、図4はそれぞれ記憶部9が記憶しているテーブルを示している。図2は本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける燃料電池の発電量と発電効率との関係を示すテーブルの一例の図である。すなわち、記憶部9は燃料電池1の発電量に対する燃料電池1の発電効率の関係を記憶している。また、図3は本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける二次電池への充電量、二次電池のSOC、温度と充電効率との関係を示すテーブルの一例の図である。すなわち、記憶部9は、二次電池3のSOCに対する、二次電池3への充電量による充電効率の関係を、0℃から60℃まで10℃おきに温度ごとにテーブルとして記憶している。さらに、図4は本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける二次電池への充電量、二次電池のSOC、温度と劣化係数との関係を示すテーブルの一例の図である。すなわち、記憶部9は、二次電池3への充電量と二次電池3のSOCに対する、二次電池3が一定の劣化をするまでの充電回数である劣化係数の関係を、0℃から60℃まで10℃おきに温度ごとにテーブルとして記憶している。
図2に示す燃料電池1の発電量と発電効率との関係は燃料電池1の種類や構成によってほぼ決まっている。また図3に示す二次電池3への充電量、SOC、温度と充電効率との関係や、図4に示す二次電池3への充電量、SOC、温度と劣化係数との関係は二次電池3の種類、構成などによりほぼ決まっている。したがって使用する燃料電池1や二次電池3によって、これらのテーブルは異なっている。
貯湯タンク17は市水を下部から受け入れる。一方、貯湯タンク17の下部からの循環配管は燃料電池1に接続されており、貯湯タンク17に供給された水を燃料電池1に送る。これによって発電に伴って発生する熱を燃料電池1から除去し、この熱で加熱された湯は貯湯タンク17の上部から投入される。そして貯湯タンク17は上部から給湯負荷に湯を供給する。
次に、この燃料電池システムの電力系統の制御について説明する。まず、制御部5は分電盤19を介して現在の電力負荷を検出する。電力負荷とは、外部からの需要である電力である。電力負荷が燃料電池1の最大発電量を超える場合、制御部5は燃料電池1を最大発電量で運転するとともに、二次電池3を放電させ、分電盤19を介して両者からの電力を電力負荷に供給する。二次電池3のSOCが小さいなど、二次電池3を放電させても電力負荷に対応しきれない場合、制御部5は電力系統により電力を補充して分電盤19を介して電力負荷に電力を供給する。
電力負荷が燃料電池1の最大発電量よりも小さい場合、制御部5はSOC推定部7と温度測定部11により、二次電池3のSOCと温度のデータを取得する。
そして、制御部5は、記憶部9に記憶された図2のテーブルを用い、燃料電池1の発電量に対する一次エネルギー消費量を(1)式により求める。この際、一次エネルギー消費量を電力負荷から燃料電池1の最大発電量まで一定刻みで算出する。
Figure 2012033425
(1)式における発電効率とは、発電量に対する燃料電池1の発電効率を意味する。(1)式により、燃料電池1が所定の発電量で消費する一次エネルギー量が算出される。なお記憶部9は一次エネルギー量を記憶していてもよい。
次に制御部5は、記憶部9に記憶された図3のテーブルを用い、(2)式により充電ロス電力量を算出する。これについても、電力負荷から燃料電池1の最大発電量まで一定刻みで算出する。なおSOCや温度などの該当する値が記憶されていない場合には、近傍の値からの線形補完で算出される。
Figure 2012033425
(2)式における充電効率とは、現在の二次電池3のSOCおよび温度において、実際に二次電池3に充電されるエネルギーの割合である。発電量から電力負荷を除算した値が二次電池3への充電量になるので、充電効率はこの充電量のうち実際に二次電池3に充電されるエネルギーの割合である。(2)式により、燃料電池1から二次電池3へ送られた電力のうち、二次電池3に充電されない電力が算出される。
続いて制御部5は、(3)式を用いて、(2)式で算出した各充電ロス電力量に対し、従来エネルギー消費量を算出する。
Figure 2012033425
(3)式における従来発電効率とは、系統から購入する電力の発電効率を意味し、事前に値が、例えば記憶部9に記憶されている。(3)式により、燃料電池1が発電した電力から充電されなかった電力を除算した値、つまり燃料電池1の発電のうち実際に使用される電力を、仮に系統から購入した場合の一次エネルギー量が算出される。
続いて制御部5は、(4)式を用いて、(1)式で算出した一次エネルギー消費量を、(3)式で算出した従来エネルギー消費量から発電量ごとに減算し、一次エネルギー削減量を求める。
Figure 2012033425
(4)式により、燃料電池1が所定の発電量で運転した場合に、系統から電力を買う場合と比較したシステム全体の一次エネルギーの削減量が算出される。
最後に制御部5は、(4)式で求めた燃料電池1の発電量を電力負荷から最大発電量まで一定刻みで変化させた一次エネルギー削減量に対して、図4に示した劣化係数を乗算し、(5)式により総合エネルギー削減量を算出する。
Figure 2012033425
劣化係数とは、現在の二次電池3のSOC、温度から、充電量分の電力を充電した場合に、二次電池3の劣化度の指標であるSOHが初期の一定以下となるまでに充放電を繰り返す回数である。すなわち、劣化係数はいわゆるサイクル寿命を意味する。例えば、1000回でSOHが一定以下となる充電量、SOC、温度の場合には劣化係数1000である。
このように総合エネルギー削減量は、燃料電池1と二次電池3との効率から算出した一次エネルギーの削減量に、二次電池3が一定の劣化をするまでに何回充電できるかを乗算している。つまり総合エネルギー削減量は二次電池3が一定の劣化をするまでの一次エネルギー削減量の総和の期待値を意味している。
例えば、一次エネルギー削減量が10whと高くても、劣化係数が1000と低い場合、総合エネルギー削減量は、10×1,000=10,000となる。一方、エネルギー効率が7whと中程度であっても、劣化係数が2000と大きい場合には、総合エネルギー削減量は7×2000=14,000となる。このように後者の方が、二次電池3が劣化するまでの総合エネルギー効率が高い運転と判断できる。
このようにして、電力負荷が同じで、二次電池3のSOC、温度が所定値の場合に、電力負荷から最大発電量まで一定刻みで変化させた総合エネルギー削減量を算出する。総合エネルギー削減量を燃料電池1の発電量に対してプロットした結果の一例を図5に示す。図5は本発明の実施の形態による燃料電池システムにおける燃料電池1の発電量と総合エネルギー削減量との関係を概念的に示すグラフである。
例えば曲線21は電力負荷が400Wで、二次電池3のSOCが70%、温度が0℃の場合を示し、曲線23は電力負荷が400Wで、二次電池3のSOCが30%、温度が25℃の場合を示す。また曲線25は電力負荷が600Wで、二次電池3のSOCが30%、温度が25℃の場合を示す。なお曲線31は劣化係数が一定(3000)で、二次電池3の充電効率が一定(80%)の場合の仮想線である。すなわち燃料電池1の発電効率のみを反映している。
図4から明らかなように、曲線21、23、25はいずれもピークを有しており、各条件において総合エネルギー削減量が最大になる発電量が存在することがわかる。したがって制御部5は総合エネルギー削減量が最大となる発電量で燃料電池1を運転するよう制御する。
以上のように、制御部5は燃料電池1の発電量を変化させた場合の、燃料電池1の発電効率と、二次電池3への充電量による充電効率とを考慮した一次エネルギー削減量を算出する。そして一次エネルギー削減量に劣化係数を乗算した値である総合エネルギー削減量が最大となる発電量で発電を行うように燃料電池1の運転を制御する。この制御により、二次電池3を備えることによる燃料電池1の発電量の向上による効率向上と、二次電池3のロス・劣化を考慮した発電量制御により、システム全体としての効率を最高にすることができる。
なお、以上の説明では、記憶部9は発電量と発電効率の関係、充電量、SOC、温度と充電効率、劣化係数の関係をテーブルとして記憶しているとして説明したが、本発明はこれに、限定されない。例えばこれらの関係を近似曲線の関係式として記憶していてもよい。また(1)式から(5)式の計算を、電力負荷から最大発電電力まで一定刻みで実施すると説明したが、上述のように関係式で記憶している場合には連続的に計算することもできる。またこのような計算を総合エネルギー削減量の極大値が求められた時点で終了させてもよい。
なお、充放電サイクルの経過などにより二次電池3は特性低下する。そのため、初期充放電容量の100%をSOC100%として二次電池3を充放電させると、図3に示す充電効率の数値が二次電池3の特性低下に伴って変化してしまう。これによって上述の制御の精度が低下する。このような不具合を防ぐため、初期充放電容量の50〜80%の範囲の所定値をSOC100%として二次電池3を充放電させることが好ましい。通常、二次電池3の劣化度の指標であるSOHが初期の一定以下になったときに二次電池3は寿命に至ったと判断される。上述の所定値とは、この寿命判定値に設定すればよい。このように所定値を設定することで、SOC100%に相当する充放電容量の絶対値が変化することがない。したがって図3に示す充電効率の数値はほとんど変わらず、二次電池3が寿命に至るまで上述の制御を精度よく実施することができる。
また、二次電池3には電力負荷が急激に大きくなったときに放電できることが必要である。そのため、通常はSOCを例えば30%以上にしておくことが好ましい。一方、燃料電池1の余剰電力を充電できるために、通常はSOCを例えば60%以下にしておくことが好ましい。このように二次電池3のSOCは50%前後に保つことが好ましいので、上述の総合エネルギー削減量を最大にする制御に加え、SOCが極端に小さくなったり大きくなったりしないようにする制御と組み合わせてもよい。
また、前述の説明では燃料電池1の発電効率を基に一次エネルギー削減量を算出しているが、発電効率に加え、貯湯タンク17で回収される熱の効率を含めた総合効率を使用してもよい。その場合は、(3)式の従来エネルギー消費量の計算に、回収された熱を燃料電池1がない場合の給湯機の効率で除算したエネルギーを加算して一次エネルギー削減量を算出する。このようにすれば燃料電池1のエネルギー効率を総合的に考慮することができる。
本発明は二次電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電量の向上による効率向上と、二次電池のロス・劣化を考慮した発電量制御により、システム全体としての効率を最高にすることができる。本発明は家庭用、あるいは発電所用などの燃料電池システムとして有用である。
1 燃料電池
3 二次電池
5 制御部
7 SOC推定部
9 記憶部
11 温度測定部
13 電流測定部
15 電圧測定部
17 貯湯タンク
19 分電盤
21,23,25,31 曲線

Claims (6)

  1. 所定範囲の任意の発電量で発電可能な燃料電池と、
    前記燃料電池で発電した電力を充電可能な二次電池と、
    前記二次電池のSOCを推定するSOC推定部と、
    前記燃料電池の発電量に対する前記燃料電池の発電効率の関係と、前記二次電池の温度とSOCに対する、前記二次電池への充電量による充電効率の関係と、前記二次電池の温度とSOCに対する、前記二次電池への充電量により前記二次電池が一定の劣化をするまでの充電回数である劣化係数の関係とを記憶する記憶部と、を有する制御部と、
    前記二次電池の温度を測定し、測定結果を前記制御部に送る温度測定部と、を備え、
    前記制御部は、外部からの需要である電力負荷に対して、前記燃料電池の発電量を変化させた場合の前記燃料電池の発電効率と、前記燃料電池の発電量を変化させた場合の前記二次電池への充電量による充電効率とを考慮した一次エネルギー削減量を算出し、前記一次エネルギー削減量に前記劣化係数を乗算した値である総合エネルギー削減量が最大となる発電量で発電を行うように前記燃料電池の運転を制御する、
    燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、
    A)前記燃料電池の発電量を、その発電量における前記燃料電池の発電効率で除算して一次エネルギー消費量を算出するステップと、
    B)前記燃料電池の発電量から前記電力負荷を減算し、その値を1からAステップにおける前記燃料電池の発電効率を減算した値で除算して充電ロス電力量を算出するステップと、
    C)前記燃料電池の発電量から前記充電ロス電力量を減算し、その値を系統から購入する電力の発電効率で除算して従来エネルギー消費量を算出するステップと、
    D)前記従来エネルギー消費量から前記一次エネルギー消費量を減算して一次エネルギー削減量を算出するステップと、
    E)前記一次エネルギー削減量に前記二次電池の劣化係数を乗算するステップと、により、前記一次エネルギー削減量を算出する、
    請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 所定範囲の任意の発電量で発電可能な燃料電池と、前記燃料電池で発電した電力を充電可能な二次電池と、を備えた燃料電池システムの運転装置であって、
    前記二次電池のSOCを推定するSOC推定部と、
    前記燃料電池の発電量に対する前記燃料電池の発電効率の関係と、前記二次電池の温度とSOCに対する、前記二次電池への充電量による充電効率の関係と、前記二次電池の温度とSOCに対する、前記二次電池への充電量により前記二次電池が一定の劣化をするまでの充電回数である劣化係数の関係とを記憶する記憶部と、を有する制御部と、
    前記二次電池の温度を測定し、測定結果を前記制御部に送る温度測定部と、を備え、
    前記制御部は、外部からの需要である電力負荷に対して、前記燃料電池の発電量を変化させた場合の前記燃料電池の発電効率と、前記燃料電池の発電量を変化させた場合の前記二次電池への充電量による充電効率とを考慮した一次エネルギー削減量を算出し、前記一次エネルギー削減量に前記劣化係数を乗算した値である総合エネルギー削減量が最大となる発電量で発電を行うように前記燃料電池の運転を制御する、
    燃料電池システム用運転装置。
  4. 前記制御部は、
    A)前記燃料電池の発電量を、その発電量における前記燃料電池の発電効率で除算して一次エネルギー消費量を算出するステップと、
    B)前記燃料電池の発電量から前記電力負荷を減算し、その値を1からAステップにおける前記燃料電池の発電効率を減算した値で除算して充電ロス電力量を算出するステップと、
    C)前記燃料電池の発電量から前記充電ロス電力量を減算し、その値を系統から購入する電力の発電効率で除算して従来エネルギー消費量を算出するステップと、
    D)前記従来エネルギー消費量から前記一次エネルギー消費量を減算して一次エネルギー削減量を算出するステップと、
    E)前記一次エネルギー削減量に前記二次電池の劣化係数を乗算するステップと、により、前記一次エネルギー削減量を算出する、
    請求項3記載の燃料電池システム用運転装置。
  5. 所定範囲の任意の発電量で発電可能な燃料電池と、前記燃料電池で発電した電力を充電可能な二次電池と、を備えた燃料電池システムの運転方法であって、
    前記二次電池の温度を測定するステップと、
    前記二次電池のSOCを推定するステップと、
    予め記憶された、前記燃料電池の発電量に対する前記燃料電池の発電効率の関係と、前記二次電池の温度とSOCに対する、前記二次電池への充電量による充電効率の関係を用いて、外部からの需要である電力負荷に対して、前記燃料電池の発電量を変化させた場合の前記燃料電池の発電効率と、前記燃料電池の発電量を変化させた場合の前記二次電池への充電量による充電効率とを考慮して一次エネルギー削減量を算出するステップと、
    前記一次エネルギー削減量に、前記二次電池の温度とSOCに対する、前記二次電池への充電量により前記二次電池が一定の劣化をするまでの充電回数である劣化係数を乗算した値である総合エネルギー削減量が最大となる発電量で発電を行うように前記燃料電池の運転を制御するステップと、を備えた、
    燃料電池システム運転方法。
  6. 前記一次エネルギー削減量を算出するステップは、
    A)前記燃料電池の発電量を、その発電量における前記燃料電池の発電効率で除算して一次エネルギー消費量を算出するステップと、
    B)前記燃料電池の発電量から前記電力負荷を減算し、その値を1からAステップにおける前記燃料電池の発電効率を減算した値で除算して充電ロス電力量を算出するステップと、
    C)前記燃料電池の発電量から前記充電ロス電力量を減算し、その値を系統から購入する電力の発電効率で除算して従来エネルギー消費量を算出するステップと、
    D)前記従来エネルギー消費量から前記一次エネルギー消費量を減算して一次エネルギー削減量を算出するステップと、
    E)前記一次エネルギー削減量に前記二次電池の前記劣化係数を乗算するステップと、を有する、
    請求項5記載の燃料電池システム運転方法。
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