JP2012033408A - 車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット、車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット、車両用灯具 Download PDF

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政輝 林
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勝昭 中野
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Abstract

【課題】発光チップから放射される光を有効に利用することができること。
【解決手段】この発明は、基板3と、発光チップ40〜44と、制御素子、と、配線素子51〜56、61〜65、610〜650と、土手部材18と、封止部材180と、光学部材(レンズ19、反射面194、195)を備える。光学部材により、発光チップから放射される光を所定の方向に進めることができるので、発光チップから放射される光を有効利用することができる。しかも、光学部材により意図する配光パターンを設計することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットに関するものである。また、この発明は、半導体型光源を光源とする車両用灯具に関するものである。
この種の光源ユニットは、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2)。以下、従来の光源ユニットについて説明する。特許文献1の光源ユニットは、基板に複数のLEDチップを実装し、基板にリフレクタを配置し、かつ、複数のLEDチップを樹脂で覆ってなるものである。特許文献2の光源ユニットは、ベース部上に複数のLEDチップを設け、複数のLEDチップを蛍光体入り樹脂モールド部および半球状樹脂モールド部で封止してなるものである。
かかる光源ユニットにおいて、LEDチップ(発光チップ)から放射される光を有効に利用することが重要である。
特開2007−176219号公報 特開2009−21264号公報
この発明が解決しようとする課題は、発光チップから放射される光を有効に利用するという点にある。
この発明(請求項1にかかる発明)は、取付部材と、取付部材に集中して実装されていて取付部材に実装されている面以外の正面および側面から光を放射する複数個の半導体型光源の発光チップと、取付部材に実装されていて発光チップの発光を制御する制御素子と、取付部材に実装されていて制御素子を介して発光チップに給電する配線素子と、取付部材に実装されていて複数個の発光チップ全部および配線素子の一部を包囲する土手部材と、土手部材中に注入して複数個の発光チップ全部および配線素子の一部を封止する光透過性の封止部材と、土手部材に設けられていて発光チップから放射される光を所定の方向に進める光学部材と、を備える、ことを特徴とする。
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、光学部材が、土手部材と別個のレンズであって、発光チップの正面に対向して形成されている土手部材の開口部を覆うように土手部材の開口部の縁に設けられていて、発光チップの正面から放射される光を所定の方向に出射させるレンズであり、レンズの発光チップの正面に対向する内面には、凸レンズ部が形成されていて、レンズと封止部材との間には、空気層が形成されている、ことを特徴とする。
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、光学部材が、土手部材と別個のレンズであって、発光チップの正面に対向して形成されている土手部材の開口部を覆うように土手部材の開口部の縁に設けられていて、発光チップの正面から放射される光を所定の方向に出射させるレンズであり、レンズの発光チップの正面に対向する内面には凹レンズ部が形成されていて、レンズの凹レンズ部の頂点または頂点近傍には封止部材を注入する際の空気を抜くための空気抜き小孔が設けられていて、レンズと封止部材とが密着されている、ことを特徴とする。
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)は、光学部材が、土手部材自体に設けられていて、発光チップの側面から放射される光を所定の方向に反射させる反射面である、ことを特徴とする。
さらにまた、この発明(請求項5にかかる発明)は、封止部材を囲う土手部材の内周面の範囲が、少なくとも、封止部材の表面が表面張力により土手部材の内周面に向かって反り上がる始点と、発光チップのうち土手部材の内周面と最短距離にある点から放出される光が封止部材と空気層との境界面で全反射する臨界点とが、一致もしくはほぼ一致する範囲である、ことを特徴とする。
さらにまた、この発明(請求項6にかかる発明)は、取付部材と土手部材とには相互の位置を決める位置決め部がそれぞれ設けられている、ことを特徴とする。
さらにまた、この発明(請求項7にかかる発明)は、土手部材により包囲されかつ封止部材で封止される配線素子の一部が、導体と、導体と発光チップとを電気的に接続するワイヤ配線と、から構成されていて、封止部材を土手部材中に注入する箇所が、ワイヤ配線が配線されていない箇所である、ことを特徴とする。
さらにまた、この発明(請求項8にかかる発明)は、灯室を区画するランプハウジングおよびランプレンズと、灯室内に配置されている前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットと、を備える、ことを特徴とする。
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、光学部材により、発光チップから放射される光を所定の方向に進めることができるので、発光チップから放射される光を有効利用することができる。しかも、光学部材により意図する配光パターンを設計することができる。
しかも、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、土手部材により、封止部材を注入(モールド、モールディング)する容量(範囲)を小容量に規制することができる。これにより、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、封止部材の容量が複数個の発光チップ全部および配線素子の一部を封止する分だけの容量で済み、取付部材の実装面(取付部材において、複数個の発光チップおよび制御素子および配線素子が実装されている面)全面に亘って設けられる封止部材の容量と比較して、小容量で済む。この結果、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、封止部材の容量が小容量で済むので、大容量の封止部材と比較して、封止部材のクラックの発生を低く抑えることができ、その分、封止部材の封止性能を向上させることができ、光学ユニットの製造の歩留まりが向上する。また、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、封止部材の容量が小容量で済むので、製造コストを安価にすることができ、かつ、封止部材の硬化時間を短縮して製造時間を短縮することができる。
その上、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、複数個の発光チップを集中して取付部材に実装するものであるから、集中する複数個の発光チップから放射される光を効率良く取り出すことができ、かつ、封止部材の容量を小容量で済む。
しかも、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、取付部材に土手部材を実装してその土手部材中に封止部材を注入して、複数個の発光チップ全部および配線素子の一部を封止部材で封止することにより、取付部材(たとえば、セラミック基板)および複数個の発光チップおよび制御素子および配線素子をパッケージ化することができる。この結果、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、複数個の発光チップおよび制御素子および配線素子をパッケージ化した取付部材(たとえば、セラミック基板)を多数個(たとえば、20個)取りすることができ、1個取りと比較して、製造工程を簡便化することができ、製造コストを安価にすることができる。しかも、封止部材を硬化するために取付部材(たとえば、セラミック基板)を封止部材硬化工程に搬送するための工程、すなわち、取付部材(たとえば、セラミック基板)搬送工程が、多数個取りにより、1個取りと比較して、多数個(たとえば、20個)の取付部材(たとえば、セラミック基板)をまとめて1回で済むので、その分、製造工程を簡便化することができ、製造コストを安価にすることができる。
その上、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、取付部材のうち、土手部材で規制されている範囲すなわち複数個の発光チップ全部および配線素子の一部が封止部材で封止されているが、その他の範囲すなわち制御素子および配線素子の大部分が封止部材で封止されていないので、制御素子および配線素子の大部分からの熱を外部に効率良く放射させることができ、放熱効果が向上される。
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、土手部材と別個のレンズであって、土手部材の開口部を覆うように土手部材の開口部の縁に設けられている光学部材としてのレンズにより、発光チップの正面から放射される光を所定の方向に出射させることができるので、発光チップの正面から放射される光を所定の方向に効率良く取り出すことができ、発光チップの正面から放射される光を有効利用することができる。
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、土手部材と別個のレンズであって、土手部材の開口部を覆うように土手部材の開口部の縁に設けられている光学部材としてのレンズにより、発光チップの正面から放射される光を所定の方向に出射させることができるので、発光チップの正面から放射される光を所定の方向に効率良く取り出すことができ、発光チップの正面から放射される光を有効利用することができる。しかも、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、レンズと封止部材とが密着されていることにより、封止部材から出射された光が空気層を通らずに直接レンズに入射してそのレンズから外部に出射するので、発光チップから放射された光を空気層により損失することなく有効に利用することができる。
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、土手部材自体に設けた光学部材としての反射面により、発光チップの側面から放射される光を所定の方向に反射させることができるので、発光チップの側面から放射される光を所定の方向に効率良く取り出すことができ、発光チップの側面から放射される光を有効利用することができる。
さらにまた、この発明(請求項5にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、封止部材を囲う土手部材の内周面の範囲を、少なくとも、封止部材の表面が表面張力により土手部材の内周面に向かって反り上がる始点と、発光チップのうち土手部材の内周面と最短距離にある点から放出される光が封止部材と空気層との境界面で全反射する臨界点とが、一致もしくはほぼ一致する範囲とする。この結果、この発明(請求項5にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、複数個の発光チップから放射される光であって封止部材を介して取り出される光の損失を最小限に抑制することができ、かつ、封止部材の容量を最小容量で済む。
さらにまた、この発明(請求項6にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、取付部材の位置決め部と土手部材の位置決め部とにより、土手部材を取付部材に確実にかつ正確に実装することができ、封止部材を介して取り出した複数個の発光チップからの光を精度良く(ばらつきが少なく)配光制御(光学制御)することができる。
さらにまた、この発明(請求項7にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、封止部材を土手部材中に注入する箇所を、ワイヤ配線が配線されていない箇所とするものであるから、封止部材を土手部材中に注入する際に、封止部材の注入応力がワイヤ配線に作用することはほとんど無い。この結果、この発明(請求項7にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、ワイヤ配線と複数個の発光チップおよび導体との電気的接続部(ボンディング部)を剥離から保護することができ、ワイヤ配線と複数個の発光チップおよび導体とを確実に電気的に接続することができる。
さらにまた、この発明(請求項8にかかる発明)の車両用灯具は、前記の課題を解決するための手段により、前記の請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットと同様の効果を達成することができる。
図1は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例1を示し、光源部と、ソケット部と、接続部材とを組み付けた状態の平面図である。 図2は、同じく、光源ユニットを車両用灯具に組み付けた状態を示す縦断面図(垂直断面図)、すなわち、この発明にかかる車両用灯具の実施例1を示す縦断面図(垂直断面図)である。 図3は、同じく、光源ユニットの光源部と、ソケット部の絶縁部材および放熱部材および給電部材との分解斜視図である。 図4は、同じく、光源ユニットとソケット部との分解斜視図である。 図5は、同じく、光源部と、ソケット部とを組み付けた状態を示す斜視図である。 図6は、同じく、図5におけるVI−VI線断面図である。 図7は、同じく、土手部材を取付部材に位置決め部を介して実装する状態を示す縦断面図(垂直断面図)である。 図8は、同じく、発光チップからの光が封止部材と空気層との境界面で全反射する臨界点を示す一部拡大説明断面図である。 図9は、同じく、封止部材を囲う土手部材の内周面の範囲を示す一部拡大説明断面図である。 図10は、同じく、始点が臨界点よりも発光チップ側に寄っている状態を示す一部拡大説明断面図である。 図11は、同じく、始点が臨界点よりも土手部材側に寄っている状態を示す一部拡大説明断面図である。 図12は、封止部材の注入箇所を示す一部拡大説明平面図である。 図13は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例2を示す縦断面図(垂直断面図)である。 図14は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例3を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図)である。 図15は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例4を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図)である。
以下、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例のうちの4例およびこの発明にかかる車両用灯具の実施例のうちの4例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例1によりこの発明が限定されるものではない。なお、図1、図3〜図11、図13〜図15中においては、制御素子および配線素子の図示を省略してある。また、図3〜図5中においては、接続部材の図示を省略してある。
(構成の説明)
以下、この実施例1における車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットおよびこの実施例1における車両用灯具の構成について説明する。図2において、符号100は、この実施例1における車両用灯具である。
(車両用灯具100の説明)
前記車両用灯具100は、この例では1灯式のテール・ストップランプである。すなわち、前記車両用灯具100は、1灯(1個のランプ、1個の灯具)でテールランプ機能とストップランプ機能とを併用するものである。前記車両用灯具100は、車両(図示せず)の後部の左右にそれぞれ装備される。前記車両用灯具100は、図示しない他のランプ機能(たとえば、バックアップランプ機能、ターンシグナルランプ機能)と組み合わせられてリヤコンビネーションランプを構成する場合がある。
前記車両用灯具100は、図2に示すように、ランプハウジング101およびランプレンズ102およびリフレクタ103と、半導体型光源を光源とする光源ユニット、すなわち、この実施例1における車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット1と、前記光源ユニット1の前記半導体型光源の駆動回路(図示せず)と、を備えるものである。
前記ランプハウジング101は、たとえば、光不透過性の部材(例えば、樹脂部材)から構成されている。前記ランプハウジング101は、一方が開口し、他方が閉塞されている中空形状をなす。前記ランプハウジング101の閉塞部には、透孔104が設けられている。
前記ランプレンズ102は、たとえば、光透過性の部材(例えば、透明樹脂部材やガラス部材)から構成されている。前記ランプレンズ102は、一方が開口し、他方が閉塞されている中空形状をなす。前記ランプレンズ102の開口部の周縁部と前記ランプハウジング101の開口部の周縁部とは、水密に固定されている。前記ランプハウジング101および前記ランプレンズ102により、灯室105が区画されている。
前記リフレクタ103は、前記光源ユニット1から放射される光を配光制御する配光制御部であって、焦点Fを有する。前記リフレクタ103は、前記灯室105内に配置されていて、かつ、前記ランプハウジング101などに固定されている。前記リフレクタ103は、たとえば、光不透過性の部材(例えば、樹脂部材や金属部材)から構成されている。前記リフレクタ103は、一方が開口し、他方が閉塞されている中空形状をなす。前記リフレクタ103の閉塞部には、透孔106が前記ランプハウジング101の前記透孔104と連通するように設けられている。前記リフレクタ103の内面には、反射面107が設けられている。なお、前記リフレクタ103は、前記ランプハウジング101と別個の部材からなるものであるが、ランプハウジングと一体のリフレクタの場合であっても良い。この場合においては、ランプハウジングの一部に反射面を設けてリフレクタ機能を設けるものである。前記ランプハウジング101の前記透孔104は、円形形状をなす。前記透孔104の縁には、複数個の凹部(図示せず)と複数個のストッパ部(図示せず)とがほぼ等間隔に設けられている。
(光源ユニット1の説明)
前記光源ユニット1は、図1〜図6に示すように、光源部10と、ソケット部11と、光学部品としてのカバー部12と、接続部材17と、土手部材18と、封止部材180と、光学部材としてのレンズ19と、を備える。前記光源部10および前記カバー部12は、前記ソケット部11の一端部(上端部)に取り付けられている。前記光源部10は、前記カバー部12によりカバーされている。
前記光源ユニット1は、図2に示すように、前記車両用灯具100に装備されている。すなわち、前記ソケット部11が前記ランプハウジング101にパッキン(Oリング)108を介して着脱可能に取り付けられている。前記光源部10および前記カバー部12が前記ランプハウジング101の前記透孔104および前記リフレクタ103の前記透孔106を経て前記灯室105内であって、前記リフレクタ103の前記反射面107側に配置されている。
(光源部10の説明)
前記光源部10は、図1、図3〜図12に示すように、取付部材としての基板3と、前記半導体型光源の複数個この例では5個の発光チップ40、41、42、43、44と、制御素子としての抵抗およびダイオードと、配線素子としての導体(パターン、導体パターン)51〜56およびワイヤ配線(金ワイヤ)61〜65およびボンディング部610〜650と、を備えるものである。
前記基板3は、この例では、セラミックからなる。前記基板3は、図1、図3〜図6、図10、図11に示すように、平面(上)から見てほぼ八角形の板形状をなす。前記基板3の3辺(右辺、左辺、下辺)のほぼ中央には、前記ソケット部11の給電部材91、92、93が挿通する挿通孔31、32、33がそれぞれ設けられている。前記基板3の一面(上面)には、実装面としての平面の取付面34が設けられている。前記基板3の他面(下面)には、平面の当接面35が設けられている。なお、高反射部材のセラミック製の前記基板3の取付面34に、さらに高反射塗料や高反射蒸着などの高反射面30を設けても良い。
前記基板3の前記取付面34には、前記5個の発光チップ40〜44および前記抵抗および前記ダイオードおよび前記導体51〜56および前記ワイヤ配線61〜65および前記ボンディング部610〜650および前記接続部材17が取り付けられている(すなわち、実装、印刷、焼成、蒸着などにより、設けられている)。
前記5個の発光チップ40〜44からなる前記半導体型光源は、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源(この実施例1ではLED)を使用する。前記発光チップ40〜44は、図1、図3、図4に示すように、平面(上)から見て微小な矩形(正方形もしくは長方形)形状の半導体チップ(光源チップ)からなり、この例では、ベアチップからなる。前記5個の発光チップ40〜44は、前記基板3に実装されている面以外の正面および側面から光を放射する。前記5個の発光チップ40〜44は、図1に示すように、光学系の前記リフレクタ103の焦点F、および、前記光源ユニット1の前記ソケット部11の中心(取付回転中心)O近傍に1列に、光源バルブ(電球)のフィラメントもしくは放電電球(HIDランプ)のアーク放電による発光とほぼ同様になるように、配置されている。
前記5個の発光チップ40〜44は、小電流が供給される発光チップであって、テールランプの光源である1個の発光チップ40すなわち第1グループの発光チップ40と、大電流が供給される発光チップであって、ストップランプの光源である4個の発光チップ41〜44すなわち第2グループの発光チップ41〜44と、に区分されている。前記テールランプ機能(テールランプの光源)の1個の発光チップ40は、右側の前記ストップランプ機能(ストップランプの光源)の2個の発光チップ41、42と左側の前記ストップランプ機能(ストップランプの光源)の2個の発光チップ43、44との間に挟まれた状態で配置されている。前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44は、順方向に直列に接続されている。
前記抵抗は、たとえば、薄膜抵抗もしくは厚膜抵抗などからなる。前記抵抗は、所定の駆動電流の値を得るための調整用の抵抗である。すなわち、前記発光チップ40〜44のVf(順方向電圧特性)のばらつきにより、前記発光チップ40〜44に供給される駆動電流の値が変化して前記発光チップ40〜44の明るさ(光束、輝度、光度、照度)においてばらつきが発生する。このために、前記抵抗の値を調整して(トリミングして)前記発光チップ40〜44に供給される駆動電流の値を所定値にほぼ一定に設定することにより、前記発光チップ40〜44の明るさ(光束、輝度、光度、照度)のばらつきを調整(吸収)することができる。あるいは、直接、前記発光チップ40〜44の明るさ(光束、輝度、光度、照度)をモニターしながら前記発光チップ40〜44の明るさ(光束、輝度、光度、照度)が一定になるように前記抵抗の値をトリミング調整することができる。前記トリミングは、たとえば、レーザーで前記抵抗の一部を切り欠いてあるいは全部を切り欠いて(オープン)抵抗値を調整するものである。なお、オープンおよびトリミングにより抵抗値は増加する。
前記抵抗は、ストップランプの光源である第2グループの4個の前記発光チップ41〜44の断線を検出するためのプルダウン抵抗である。前記抵抗は、ストップランプ機能の前記ダイオードの後段(カソード側)と、グランド側の前記給電部材93との間に直列に接続されている。
前記テールランプ機能の1個の発光チップ40に直列に接続されている前記抵抗と、前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に直列に接続されている前記抵抗と、前記ストップランプ機能のダイオードの後段に直列に接続されている前記抵抗とは、それぞれ3個、7個、2個配置されているが、抵抗の容量および調整する抵抗の可変幅により、配置する個数を変える場合がある。すなわち、前記抵抗の個数は、限定しない。
前記ダイオードは、たとえば、ベアチップダイオードもしくはSMDダイオードなどからなる。前記テールランプ機能の1個の発光チップ40と前記抵抗とに直列に接続されているダイオードと、前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44と前記抵抗とに直列に接続されているダイオードとは、逆接防止機能および逆方向からのパルスノイズ保護機能のダイオードである。
前記導体51〜56は、たとえば、導電性部材の薄膜配線もしくは厚膜配線などからなる。配線素子としての前記導体51〜56および前記ワイヤ配線61〜65および前記ボンディング部610〜650は、制御素子としての前記抵抗および前記ダイオードを介して前記発光チップ40〜44に給電するものである。
(発光チップ40〜44および抵抗およびダイオードおよび導体51〜56およびワイヤ配線61〜65およびボンディング部610〜650のレイアウトの説明と駆動回路2の説明)
前記5個の発光チップ40〜44および前記12個の抵抗および前記2個のダイオードおよび前記導体51〜56および前記ワイヤ配線61〜65および前記ボンディング部610〜650は、図12の一部拡大のレイアウト図に示すように、配置されていてかつ接続されている。
薄膜パターンもしくは厚膜パターンの第1導体51には、前記テールランプ機能の発光チップ40と第8抵抗、第9抵抗、第10抵抗と第2ダイオードとが直列に配置接続されている。なお、抵抗は、第9抵抗と第10抵抗とが並列に接続されている。
薄膜パターンもしくは厚膜パターンの第2導体52には、第1ボンディング部610と第5ボンディング部650とが配置されている。前記第1導体51の前記テールランプ機能の発光チップ40と前記第2導体52の前記第1ボンディング部610とには、第1ワイヤ配線61が直列に接続されている。
薄膜パターンもしくは厚膜パターンの第3導体53には、前記ストップランプ機能の第1発光チップ41と抵抗と第1ダイオードとが直列に配置接続されている。なお、抵抗は、第1抵抗と第2抵抗とが、第3抵抗と第4抵抗とが、第5抵抗と第6抵抗とがそれぞれ並列に接続されている。
薄膜パターンもしくは厚膜パターンの第4導体54には、第2ボンディング部620と前記ストップランプ機能の第2発光チップ42とが直列に配置接続されている。前記第3導体53の前記第1発光チップ41と前記第4導体54の前記第2ボンディング部620とには、第2ワイヤ配線62が直列に接続されている。
薄膜パターンもしくは厚膜パターンの第5導体55には、第3ボンディング部630と前記ストップランプ機能の第3発光チップ43とが直列に配置接続されている。前記第4導体54の前記第2発光チップ42と前記第5導体55の前記第3ボンディング部630とには、第3ワイヤ配線63が直列に接続されている。
薄膜パターンもしくは厚膜パターンの第6導体56には、第4ボンディング部640と前記ストップランプ機能の第4発光チップ44とが直列に配置接続されている。前記第5導体55の前記第3発光チップ43と前記第6導体56の前記第4ボンディング部640とには、第4ワイヤ配線64が直列に接続されている。
前記第6導体56の前記第4発光チップ44と前記第2導体52の前記第5ボンディング部650とには、第5ワイヤ配線65が直列に接続されている。
前記光源部10は、前記の通り、取付部材としての前記基板3と、半導体型光源の前記発光チップ40〜44と、制御素子としての前記抵抗および前記ダイオードと、配線素子としての前記導体51〜56および前記ワイヤ配線61〜65および前記ボンディング部610〜650と、を備えるものである。
前記5個の発光チップ40〜44および前記10個の抵抗および前記2個のダイオードおよび前記6個の導体51〜56および前記5本のワイヤ配線61〜65および前記5個のボンディング部610〜650は、前記テールランプ機能と前記ストップランプ機能ごとに区分(組み分け、グループ化)されている。
すなわち、前記5個の発光チップは、小電流が供給され発熱量が小さい前記テールランプ機能の1個の発光チップ40と、大電流が供給され発熱量が大きい前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44とに、区分されている。前記6個の導体は、前記小電流供給のテールランプ機能の1個の発光チップ40に小電流を供給する前記第1導体51と、前記大電流供給のストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に大電流を供給する前記第3導体53、第4導体54、第5導体55、第6導体56とに、区分されている。
前記大電流供給のストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44用の導体52〜55は、4個に分割されている。前記小電流供給のテールランプ機能の発光チップ40用の第1導体51は、4個に分割されている前記大電流供給のストップランプ機能の発光チップ41〜44用の導体のうち、前記第2導体52および前記第3導体53側と、前記第4導体54および前記第5導体55側との間に挟まれた状態で配置されている。
そして、図12に示すように、前記小電流供給のテールランプ機能の第1グループの発光チップ40用の第1導体51は、前記小電流供給のテールランプ機能の発光チップ40を挟む前記大電流供給のストップランプ機能の第2グループの4個の発光チップ41〜44を結ぶ線分(この例では直線)Lにより2つに(この例では、上下2つに)区分される前記基板3の前記取付面34のいずれか一方(この例では、下方)の前記取付面34に実装(配置)されている。
前記大電流供給のストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44および前記抵抗および前記ダイオードおよび前記導体53〜56における発熱容量は、前記小電流供給のテールランプ機能の1個の発光チップ40および前記抵抗、および前記ダイオードおよび前記導体51における発熱容量と比較して大きい。
そして、図示しないが、前記大電流供給のストップランプ機能の発熱容量が大きい前記抵抗は、前記光源ユニット1を前記車両用灯具100に装備した際(図2参照)に、5個の前記発光チップ40〜44よりも上位の位置に位置するように配置されている。これは、熱が上昇する性質を利用することにより、前記抵抗において発生した熱を、5個の前記発光チップ40〜44に影響を与えずに、上方に逃がすことができる。
前記5個の発光チップ40〜44のうち、前記テールランプ機能の1個の発光チップ40は、前記基板3の中心Oであって後記放熱部材8の中心Oもしくはその近傍に配置されている。
(ソケット部11の説明)
前記ソケット部11は、図1〜図5に示すように、絶縁部材7と、放熱部材8と、3本の給電部材91、92、93と、を備えるものである。熱伝導性と導電性を有する前記放熱部材8と、導電性を有する前記給電部材91〜93とは、絶縁性を有する前記絶縁部材7中に、相互に絶縁状態で一体に組み込まれている。
前記ソケット部11は、前記絶縁部材7と、前記放熱部材8と、前記給電部材91〜93との一体構造からなるものである。たとえば、前記絶縁部材7と前記放熱部材8と前記給電部材91〜93とをインサート成形(一体成形)により一体に構成している構造。あるいは、前記絶縁部材7と前記給電部材91〜93とをインサート成形(一体成形)により一体に構成して、前記絶縁部材7および前記給電部材91〜93に前記放熱部材8を一体に取り付けてなる構造。あるいは、前記絶縁部材7に前記給電部材91〜93を一体に組み付け、前記絶縁部材7および前記給電部材91〜93に前記放熱部材8を一体に取り付けてなる構造。
(絶縁部材7の説明)
前記絶縁部材7は、前記光源ユニット1を前記車両用灯具100に、着脱可能にあるいは固定的に取り付けるための取付部が設けられているものである。前記絶縁部材7は、たとえば、絶縁性の樹脂部材からなる。前記絶縁部材7は、外径が前記ランプハウジング101の前記透孔104の内径より若干小さいほぼ円筒形状をなす。前記絶縁部材7の一端部(上端部)には、鍔部71が一体に設けられている。前記絶縁部材7の一端部(上端部)には、複数個この例では4個の取付部70が、前記ランプハウジング101の前記凹部と対応させて、一体に設けられている。なお、前記取付部70は、図3〜図5において3個しか図示されていない。
前記取付部70は、前記光源ユニット1を前記車両用灯具100に装備するものである。すなわち、前記ソケット部11の前記カバー12側の一部および前記取付部70を前記ランプハウジング101の前記透孔104および前記凹部中に挿入する。その状態で、前記ソケット部11を中心O軸回りに回転させて、前記取付部70を前記ランプハウジング101の前記ストッパ部に当てる。この時点において、前記取付部70と前記鍔部71とが前記パッキン108を介して前記ランプハウジング101の前記透孔104の縁部を上下から挟み込む(図2参照)。
この結果、前記光源ユニット1の前記ソケット部11は、図2に示すように、前記車両用灯具100の前記ランプハウジング101に前記パッキン108を介して着脱可能に取り付けられる。この時点において、図2に示すように、ソケット部11のうちランプハウジング101から外側に突出している部分(図2中のランプハウジング101よりも下側の部分)がソケット部11のうち灯室105内に収納されている部分(図2中のランプハウジング101よりも上側の部分)よりも大である。
前記絶縁部材7の他端部(下端部)には、光源側のコネクタ部13が一体に設けられている。前記コネクタ部13には、電源側のコネクタ14が機械的に着脱可能にかつ電気的に断続可能に取り付けられている。
(放熱部材8の説明)
前記放熱部材8は、前記光源部10で発生する熱を外部に放射させるものである。前記放熱部材8は、たとえば、熱伝導性(導電性をも有する)のアルミダイカストや樹脂部材からなる。前記放熱部材8は、一端部(上端部)が平板形状をなし、中間部から他端部(下端部)にかけてフィン形状をなす。前記放熱部材8の一端部の上面には、当接面80が設けられている。前記放熱部材8の当接面80には、前記基板3の前記当接面35が相互に当接されている状態で、熱伝導性媒体(図示せず)により接着されている。この結果、前記発光チップ40〜44は、前記基板3を介して前記放熱部材8の中心O(前記ソケット部11の中心O)近傍部分が位置する箇所に対応して位置することとなる。
前記熱伝導性媒体は、たとえば、熱伝導性接着剤であって、材質として、エポキシ系樹脂接着剤、シリコン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤などからなり、形態として、液状形態、流動状形態、テープ形態などからなる。なお、前記熱伝導性媒体は、熱伝導性接着剤のほかに、熱伝導性グリースであっても良い。
前記放熱部材8の3辺(右辺、左辺、下辺)のほぼ中央には、切欠81、82、83が、前記基板3の前記挿通孔31〜33にそれぞれ対応して設けられている。前記放熱部材8の切欠81〜83および前記基板3の前記挿通孔31〜33には、前記3本の給電部材91〜93がそれぞれ配置している。前記放熱部材8と前記給電部材91〜93との間には、前記絶縁部材7が介在している。前記放熱部材8は、前記絶縁部材7に密着している。前記給電部材91〜93は、前記絶縁部材7に密着している。
(給電部材91〜93の説明)
前記給電部材91〜93は、前記光源部10に給電するものである。前記給電部材91〜93は、たとえば、導電性の金属部材からなる。前記給電部材91〜93の一端部(上端部)は、末広形状をなしていて、前記放熱部材8の切欠81〜83および前記基板3の前記挿通孔31〜33にそれぞれ位置する。前記給電部材91〜93の一端部は、前記接続部材17を介して、前記光源部10の前記配線6にそれぞれ電気的に接続されている。
すなわち、図4に示すように、前記絶縁部材7の一端面(上端面)のうち前記放熱部材8の前記切欠81〜83に対応する箇所には、前記切欠81〜83中に突出する凸部72が一体に設けられている。前記給電部材91、92、93の一端部は、前記凸部72から突出して、前記接続部材17に電気的にかつ機械的に接続されて、前記基板3の前記第1導体51、前記第3導体53、前記第2導体52に、それぞれ電気的に接続されている。このようにして、前記光源部10は、円筒形状の前記ソケット部11の一端部(一端開口部)に取り付けられることとなる。
前記給電部材91〜93の他端部(下端部)は、窄まった形状をなしていて、前記コネクタ部13中に配置されている。前記給電部材91〜93の他端部は、オスターミナル(おす型端子)910、920、930を構成するものである。
(コネクタ部13およびコネクタ14の説明)
前記コネクタ14には、前記コネクタ部13の前記オスターミナル910〜930に電気的に断続するメスターミナル(めす型端子)(図示せず)が設けられている。前記コネクタ14を前記コネクタ部13に取り付けることにより、前記メスターミナルが前記オスターミナル910〜930に電気的に接続する。また、前記コネクタ14を前記コネクタ部13から取り外すことにより、前記メスターミナルと前記オスターミナル910〜930との電気的接続が遮断される。
図2に示すように、前記コネクタ14の前記第1メスターミナルおよび前記第2メスターミナルは、ハーネス144、145およびスイッチ(図示せず)を介して電源(直流電源のバッテリー)(図示せず)に接続されている。前記コネクタ14の前記第3メスターミナルは、ハーネス146を介してアースされている(グランドされている)。前記コネクタ部13および前記コネクタ14は、3ピン(前記3本の給電部材91〜93、前記3本のオスターミナル910〜930、前記3本のメスターミナル)タイプのコネクタ部およびコネクタである。
(スイッチの説明)
前記スイッチは、可動接点と、第1固定接点と、第2固定接点と、第3固定接点と、共通固定接点と、からなる3位置切替スイッチである。前記可動接点が第1固定接点の位置に切り替わっているときには、電流(駆動電流)が前記テールランプ機能のダイオードと抵抗とを経て前記テールランプ機能の1個の発光チップ40に供給されている状態である。すなわち、前記テールランプ機能の1個の発光チップ40は、前記テールランプ機能のダイオードと抵抗を経て駆動電流が供給されている。
前記可動接点が第2固定接点の位置に切り替わっているときには、電流(駆動電流)が前記ストップランプ機能のダイオードと抵抗とを経て前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に供給されている状態である。すなわち、前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44は、前記ストップランプ機能のダイオードと抵抗とを経て駆動電流が供給されている。
前記可動接点が第3固定接点の位置に切り替わっているときには、前記5個の発光チップ40〜44への電流供給が遮断されている状態である。
(カバー部12の説明)
前記カバー部12は、光透過性部材からなる。前記カバー部12には、前記5個の発光チップ40〜44からの光を光学制御して射出するプリズムなどの光学制御部(図示せず)が設けられている。前記カバー部12は、光学部品である。
前記カバー部12は、図2に示すように、前記光源部10をカバーするように、円筒形状の前記ソケット部11の一端部(一端開口部)に取り付けられている。前記カバー部12は、前記封止部材180と共に、前記5個の発光チップ40〜44を外からの影響、たとえば、他のものが接触したり、塵埃が付着したりするのを防ぐものである。すなわち、前記カバー部12は、前記5個の発光チップ40〜44を外乱から保護するものである。また、前記カバー部12は、前記5個の発光チップ40〜44以外に、前記制御素子としての前記抵抗、前記ダイオードおよび前記配線素子としての前記導体51〜56、前記ワイヤ配線61〜65、前記ボンディング部610〜650をも外乱から保護するものである。なお、前記カバー部12には、通気孔(図示せず)を設ける場合がある。
(接続部材17の説明)
以下、前記接続部材17について説明する。前記接続部材17は、導電性および弾性および展性(延性、塑性)を有する部材、たとえば、リン青銅などの部材から構成されている。前記接続部材17は、前記光源部10と前記ソケット部11とを電気的に接続するものである。
(接続部材17による光源部10とソケット部11との電気的接続の説明)
まず、前記接続部材17の2個の光源接続部(図示せず)を前記光源部10の前記基板3の2個の嵌合孔(図示せず)にそれぞれ嵌合させて、前記基板3の前記嵌合孔の周囲に設けた半田または導電性接着剤(図示せず)に熱を加える。これにより、前記接続部材17の前記光源接続部が、前記光源部10の前記基板3の前記第1導体51、前記第2導体52、前記第3導体53に、それぞれ電気的にかつ機械的に接続されることとなり、かつ、前記光源部10の前記基板3と前記接続部材17とが仮固定(サブアセンブリ)される。
つぎに、前記ソケット部11の前記放熱部材8の前記当接面80上に熱伝導性媒体(図示せず)を塗布して、前記給電部材91〜93の一端部を前記基板3の前記挿通孔31〜33の中に挿通させる。
つづいて、前記光源部10の前記基板3の前記当接面35を前記ソケット部11の前記熱伝導性媒体上に載せる。それから、前記接続部材17の2個のソケット接続部(図示せず)を前記給電部材91〜93の一端部の両側に弾性当接または加締め付ける。そして、弾性当接したまたは加締め付けた前記接続部材17の2個の前記ソケット接続部と前記給電部材91〜93の一端部の両側とをレーザー溶接などにより溶接する。これにより、前記接続部材17の前記ソケット接続部が、前記ソケット部11の前記給電部材91〜93に電気的にかつ機械的に接続されることとなる。
前記の弾性当接または加締め付け工程中および前記溶接工程中において、前記基板3を前記放熱部材8側に加圧する。前記加圧下において、前記熱伝導性媒体を取り付け固定させる。これにより、前記光源部10と前記ソケット部11とが前記接続部材17により電気的に接続される。
(土手部材18、封止部材180、光学部材19の説明)
前記土手部材18は、絶縁性部材たとえば樹脂から構成されている。前記土手部材18は、平面からみてロ形状をなし、かつ、前記発光チップ40〜44、前記制御素子としての前記抵抗、前記ダイオードおよび前記配線素子としての前記導体51〜56、前記ワイヤ配線61〜65、前記ボンディング部610〜650の高さよりも十分な高を有する。前記土手部材18は、前記封止部材180を注入(モールド、モールディング)する容量(範囲)を小容量に規制する部材(土手、ダム)である。
前記土手部材18の一端面(下端面)には、位置決め部としての位置決め凸部184が少なくとも2個一体に設けられている。一方、前記基板3の前記取付面34には、位置決め部としての位置決め貫通孔36が少なくとも2個、前記位置決め凸部184と対応して設けられている。前記位置決め凸部184と前記位置決め貫通孔36とを相互に嵌合することにより、前記土手部材18と前記基板3とは、相互に位置決めされる。なお、前記位置決め貫通孔36は、前記位置決め凸部184が嵌合する位置決め凹部であっても良い。
前記位置決め凸部184および前記位置決め貫通孔36により前記基板3と相互に位置決めされた前記土手部材18は、前記発光チップ40〜44、前記抵抗、前記ダイオードおよび前記導体51〜56が実装されている前記基板3の前記取付面34に絶縁性接着剤(図示せず)により接着固定(実装)されている。前記土手部材18が接着固定(実装)された後に、前記基板3の前記取付面34に前記ワイヤ配線61〜65がボンディング配線される。なお、前記基板3の前記取付面34に前記発光チップ40〜44、前記抵抗、前記ダイオードおよび前記導体51〜56、前記ワイヤ配線61〜65、前記ボンディング部610〜650を実装した後に、前記基板3の前記取付面34に前記土手部材18を接着固定(実装)しても良い。
前記土手部材18は、図12中の二点鎖線に示すように、5個の前記発光チップ40〜44全部と、前記導体51〜56の一部および前記ワイヤ配線61〜65全部および前記ボンディング部610〜650全部を包囲するものである。
前記発光チップ40〜44の正面に対向する前記土手部材18の開口部181の縁には、光学部材としての前記レンズ19が、前記開口部181を覆うように設けられている。前記レンズ19は、前記土手部材18と別個の部材からなる。前記レンズ19は、前記土手部材18の前記開口部181の縁に固定されている。前記レンズ19は、前記発光チップ40〜44の正面から放射される光を所定の方向に出射させるものである。前記レンズ19の前記発光チップ40〜44の正面に対向する内面には、凸レンズ部190が形成されている。
前記レンズ19の縁部すなわち前記凸レンズ部190の周辺縁部には、前記封止部材180を前記土手部材18中に注入するための注入孔191が設けられている。前記注入孔191は、前記封止部材180を前記土手部材18中に注入するための箇所である。前記注入孔191は、図12中の二点鎖線に示すように、前記ワイヤ配線61〜65が配線されていない箇所に設けられている。前記注入孔191の大きさは、特に限定しないが、図12に示すように2つの発光チップ分もしくは2本のワイヤ配線分である。なお、前記注入孔191は、前記土手部材18に前記ワイヤ配線61〜65を避けて設けられていても良い。
前記封止部材180は、光透過性部材、たとえば、エポキシ樹脂から構成されている。前記封止部材180は、前記ワイヤ配線61〜65がボンディング配線された後に、前記注入孔191から前記土手部材18中に適量注入される。前記封止部材180が硬化することにより、5個の前記発光チップ40〜44全部と、前記導体51〜56の一部および前記ワイヤ配線61〜65全部および前記ボンディング部610〜650全部が前記封止部材180により封止されることとなる。このとき、図6に示すように、前記土手部材18および前記封止部材180および前記レンズ19との間には、空気層192が形成されている。前記封止部材180は、5個の前記発光チップ40〜44全部と、前記導体51〜56の一部および前記ワイヤ配線61〜65全部および前記ボンディング部610〜650全部を外からの影響、たとえば、他のものが接触したり、塵埃が付着したりするのを防ぐものである。すなわち、前記封止部材180は、前記5個の発光チップ40〜44などを外乱から保護するものである。
前記封止部材180を囲う前記土手部材18の内周面の範囲は、図8、図9に示すように、少なくとも、前記封止部材180の表面が表面張力により前記土手部材18の内周面に向かって反り上がる始点185と、前記発光チップ(たとえば)41のうち前記土手部材18の内周面と最短距離にある点4から放出される光(図8中の実線矢印参照)が前記封止部材180と空気層との境界面186で全反射する臨界点187とが、一致もしくはほぼ一致する範囲である。なお、図8〜図11中の符号「V」は、前記臨界点187における垂直線を示す。また、図8〜図11中においては、前記レンズ19の図示が省略されている。ここで、この実施例1に示すように、前記ワイヤ配線61〜65および前記ボンディング部610〜650が前記基板3の前記取付面34に取り付けられている(実装されている)場合においては、前記ワイヤ配線61〜65および前記ボンディング部610〜650を前記基板3に取り付ける際に、その取付工程の支障とならないように、前記土手部材18の内周面の範囲を広げる場合がある。この場合には、前記始点185が前記臨界点187(前記垂直線V)よりも前記土手部材18の内周面側に寄る。
すなわち、図10中の実線矢印に示すように、前記始点185が前記臨界点187よりも前記発光チップ41側に寄っている状態の場合は、前記封止部材180の容量を少なくすることができるが、前記発光チップ41から放射される光のうち、前記始点185から前記臨界点187までの間に放射される光が前記封止部材180の反り上がり凹曲線(凹曲面)により有効に利用することができなくなる。
一方、図11中の実線矢印に示すように、前記始点185が前記臨界点187よりも前記土手部材18側に寄っている状態の場合は、前記発光チップ41から放射される光をほとんど有効に利用することができるが、前記封止部材180の容量が増すこととなる。
以上から、前記封止部材180を囲う前記土手部材18の内周面の範囲は、前記始点185と前記臨界点187とが一致もしくはほぼ一致する範囲が好ましい。
(作用の説明)
この実施例1における車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット1およびこの実施例1における車両用灯具100(以下、「この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100」と称する)は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
まず、スイッチの可動接点を第1固定接点に切り替える。すると、電流(駆動電流)は、テールランプ機能のダイオードと抵抗とを経て、テールランプ機能の1個の発光チップ40に供給される。この結果、テールランプ機能の1個の発光チップ40が発光する。
このテールランプ機能の1個の発光チップ40から放射された光は、封止部材180、空気層192、レンズ19および凸レンズ部190、光源ユニット1のカバー部12を透過して配光制御される。なお、発光チップ40から放射された光の一部は、基板3の高反射面30でカバー部12側に反射される。配光制御された光は、車両用灯具100のランプレンズ102を透過して再度配光制御されて外部に照射される。これにより、車両用灯具100は、テールランプ機能の配光を外部に照射する。
つぎに、スイッチの可動接点を第2固定接点に切り替える。すると、電流(駆動電流)は、ストップランプ機能のダイオードと抵抗とを経て、ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に供給される。この結果、ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44が発光する。
このストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44から放射された光は、封止部材180、空気層192、レンズ19および凸レンズ部190、光源ユニット1のカバー部12を透過して配光制御される。なお、発光チップ41〜44から放射された光の一部は、基板3の高反射面30でカバー部12側に反射される。配光制御された光は、車両用灯具100のランプレンズ102を透過して再度配光制御されて外部に照射される。これにより、車両用灯具100は、ストップランプ機能の配光を外部に照射する。このストップランプ機能の配光は、前記のテールランプ機能の配光と比較して、明るい(光束、輝度、光度、照度が大である)。
それから、スイッチの可動接点を第3固定接点に切り替える。すると、電流(駆動電流)が遮断される。この結果、1個の発光チップ40もしくは4個の発光チップ41〜44は、消光する。これにより、車両用灯具100は、消灯する。
ここで、発光チップ40〜44(屈折率が約2〜3)から放射された光は、封止部材180(屈折率がたとえば約1.5〜1.6)中に入射し、かつ、この封止部材180から空気層192(屈折率が1)中に出射し、かつ、この空気層192からレンズ19(屈折率がたとえば約1.49)の凸レンズ部190に入射してこの凸レンズ部190で収束(集光)され、かつ、レンズ19から外部に放射される。さらに、カバー部12に入射してこのカバー部12から外部に放射される。
そして、光源部10の発光チップ40〜44および抵抗およびダイオードおよび導体51〜56において発生した熱は、基板3および熱伝導性媒体を介して放熱部材8に伝達し、この放熱部材8から外部に放射される。また、ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44のうち少なくとも1個が断線すると、車両側のシステムがプルダウン抵抗の状態変化によりストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44のうち少なくとも1個の断線を検出することができる。
(効果の説明)
この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、土手部材18の開口部181を覆う光学部材としてのレンズ19および凸レンズ190により、発光チップ40〜44の正面から放射される光を所定の方向に出射させることができるので、発光チップ40〜44の正面から放射される光を所定の方向に効率良く取り出すことができ、発光チップ40〜44の正面から放射される光を有効利用することができる。しかも、レンズ19の凸レンズ部190により意図する配光パターンを設計することができる。
しかも、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、土手部材18により、封止部材180を注入(モールド、モールディング)する容量(範囲)を小容量に規制することができる。これにより、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、封止部材180の容量が5個の発光チップ40〜44全部および配線素子の一部、すなわち、導体51〜56の一部およびワイヤ配線61〜65全部およびボンディング部610〜650全部を封止する分だけの容量で済み、取付部材としての基板3の実装面としての取付面34全面に亘って設けられる封止部材の容量と比較して、小容量で済む。この結果、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、封止部材180の容量が小容量で済むので、大容量の封止部材と比較して、封止部材180のクラックの発生を低く抑えることができ、その分、封止部材180の封止性能を向上させることができ、光学ユニット1の製造の歩留まりが向上する。また、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、封止部材180の容量が小容量で済むので、製造コストを安価にすることができ、かつ、封止部材180の硬化時間を短縮して製造時間を短縮することができる。
しかも、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、基板3に土手部材18を実装してその土手部材18中に封止部材180を注入して、5個の発光チップ40〜44全部および配線素子の一部、すなわち、導体51〜56の一部およびワイヤ配線61〜65全部およびボンディング部610〜650全部を封止部材180で封止することにより、基板3および5個の発光チップ40〜44および制御素子(抵抗、ダイオード)および配線素子(導体51〜56、ワイヤ配線61〜65、ボンディング部610〜650)をパッケージ化することができる。この結果、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、5個の発光チップ40〜44および制御素子(抵抗、ダイオード)および配線素子(導体51〜56、ワイヤ配線61〜65、ボンディング部610〜650)をパッケージ化した基板3を多数個(たとえば、20個)取りすることができ、1個取りと比較して、製造工程を簡便化することができ、製造コストを安価にすることができる。しかも、封止部材180を硬化するために基板を封止部材硬化工程に搬送するための工程、すなわち、基板搬送工程が、多数個取りにより、1個取りと比較して、多数個(たとえば、20個)の基板3をまとめて1回で済むので、その分、製造工程を簡便化することができ、製造コストを安価にすることができる。
その上、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、基板3のうち、土手部材18で規制されている範囲すなわち5個の発光チップ40〜44全部および配線素子の一部、すなわち、導体51〜56の一部およびワイヤ配線61〜65全部およびボンディング部610〜650全部が封止部材180で封止されているが、その他の範囲すなわち制御素子(抵抗、ダイオード)および配線素子の導体51〜56の大部分が封止部材180で封止されていないので、制御素子(抵抗、ダイオード)および配線素子の導体51〜56の大部分からの熱を外部に効率良く放射させることができ、放熱効果が向上される。
図13は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例2を示す縦断面図(垂直断面図)である。図中、図1〜図12と同符号は、同一のものを示す。
この実施例2は、光学部材としてのレンズ19の発光チップ40〜44の正面に対向する内面に凹レンズ部193を形成するものである。前記レンズ19の前記凹レンズ部193の頂点または頂点近傍には、前記封止部材180を注入孔191から注入する際に、基板3および土手部材18および前記レンズ19により囲まれた空間内の空気(図示せず)を抜くための空気抜き小孔196が設けられている。この実施例2は、前記基板3および前記土手部材18および前記レンズ19により囲まれた空間内に前記封止部材180が充填されていて、前記レンズ19と前記封止部材180とが密着されているものである。
この実施例2は、前記の実施例1のものと同様の作用効果を達成することができる。特に、この実施例2は、土手部材18および封止部材180およびレンズ19との間に空気層が形成されないので、その分、封止部材180の容量が前記の実施例1のものと比較して多少多くなるものの、光の損失が減って、光をさらに有効利用することができる。すなわち、この実施例2は、発光チップ40〜44から外部(大気)までの間に存在する物体が封止部材180とレンズ19とであるから、物体と物体との間の境面における反射ロスの回数を減らすことができるので、その分、光の損失が減って、発光チップ40〜44から放出される光をさらに有効に利用することができる。
なお、この実施例2においては、前記レンズ19の前記凹レンズ部193の頂点または頂点近傍が微小の小平面をなすので、前記レンズ19の前記凹レンズ部193の頂点または頂点近傍に前記空気抜き小孔196を設けても、前記レンズ19の光制御の影響は極めて小さく問題がない。
ここで、発光チップ40〜44(屈折率が約2〜3)から放射された光は、封止部材180(屈折率がたとえば約1.5〜1.6)中に入射し、かつ、この封止部材180からレンズ19(屈折率がたとえば約1.49)の凹レンズ部193に入射してこの凹レンズ部193で収束(集光)され、かつ、レンズ19から外部に放射される。なお、封止部材の屈折率がレンズの屈折率よりも低い場合には、レンズを凸レンズ部、すなわち、レンズの封止部材と密着する面を凸形状とする。これにより、発光チップ40〜44からの光を前記と同様に集光させることができる。
図14は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例3を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図)である。図中、図1〜図13と同符号は、同一のものを示す。
この実施例3は、光学部材が土手部材182自体に設けられている反射面194である。すなわち、前記土手部材182を光透過性部材(透明部材)から構成する。前記土手部材182の外周面と一端面(基板3の取付面34と対向する下端面)とのなす角部に前記反射面194を設ける。前記反射面194の断面形状は、直線、曲線、放物線などからなる。
前記反射面194は、発光チップ40〜44の側面から放射され土手部材182中に入射した光L1を所定の方向に反射させることができる。この結果、前記反射面194は、発光チップ40〜44の側面から放射される光L1を所定の方向に効率良く取り出すことができ、発光チップ40〜44の側面から放射される光L1を有効利用することができる。
図15は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例4を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図)である。図中、図1〜図14と同符号は、同一のものを示す。
この実施例4は、光学部材が土手部材183自体に設けられている反射面195である。すなわち、前記土手部材183を光不透過性部材(不透明部材)から構成する。前記土手部材183の内周面と一端面(基板3の取付面34と対向する下端面)とのなす角部に前記反射面195を設ける。前記反射面195の断面形状は、直線、曲線、放物線などからなる。
前記反射面195は、発光チップ40〜44の側面から放射される光L1を所定の方向に反射(鏡面反射)させることができる。この結果、前記反射面195は、発光チップ40〜44の側面から放射される光L1を所定の方向に効率良く取り出すことができ、発光チップ40〜44の側面から放射される光L1を有効利用することができる。
前記の実施例3の反射面194あるいは前記の実施例4の反射面195は、前記の実施例1の凸レンズ部190のレンズ19あるいは前記の実施例2の凹レンズ部193のレンズ19と組み合わせても良い。この場合、発光チップ40〜44の正面から放射される光および側面から放射される光L1を有効利用することができる。なお、図14および図15においては、位置決め凸部184および位置決め貫通孔36の図示が省略されている。
(実施例1以外の例の説明)
なお、前記の実施例1〜4においては、5個の発光チップ40〜44を使用するものである。ところが、この発明においては、発光チップとして、2個〜4個、6個以上であっても良い。テールランプ機能として使用する発光チップの個数やレイアウト、および、ストップランプ機能として使用する発光チップの個数やレイアウトは、特に限定しない。
また、前記の実施例1〜4においては、テール・ストップランプに使用するものである。ところが、この発明においては、テール・ストップランプ以外のコンビネーションランプまたは単機能のランプにも使用することができる。単機能のランプとしては、ターンシグナルランプ、バックアップランプ、ストップランプ、テールランプ、ヘッドランプのロービームランプ(すれ違い用ヘッドランプ)、ヘッドランプのハイビームランプ(走行用ヘッドランプ)、フォグランプ、クリアランスランプ、コーナリングランプ、ディタイムランニングランプなどがある。すなわち、小電流が供給され発光量が小さい発光チップと大電流が供給され発光量が大きい発光チップとからなる光源ユニットが、恰も、発光量が小さいサブフィラメントと発光量が大きいメインフィラメントとからなるダブルフィラメントの光源ユニットと同様の作用をなすものである。
さらに、前記の実施例1〜4においては、テールランプとストップランプとの2個のランプの切替に使用するものである。ところが、この発明においては、3個以上のランプの切替にも使用できる。
さらにまた、前記の実施例1〜4においては、5個の発光チップ40〜44を1列に配置したものである。ところが、この発明においては、発光チップを、複数列に、角形の角上に、円形状に、配置しても良い。たとえば、四角形の4つの角に、または、三角形の3つの角に、配置しても良い。
さらにまた、前記の実施例1〜4においては、ソケット部11にコネクタ部13を一体に設けたものである。ところが、この発明においては、ソケット部11にコネクタ部13を一体に設けなくても良い。この場合においては、ソケット部11と別個に光源側のコネクタを設け、この光源側のコネクタをハーネスを介して光源ユニット1の給電部材(実施例1の給電部材91〜93参照)に電気的に接続するものである。この光源側のコネクタに電源側のコネクタ14を取り付けることにより、光源部10に電気が供給され、また、光源側のコネクタから電源側のコネクタ14を取り外すことにより、光源部10への電気供給が遮断される。
さらにまた、前記の実施例1〜4においては、テールランプ機能の発光チップ40に給電する第1導体51が、ストップランプ機能の発光チップ41、42と43、44とを結ぶ線分Lにより上下2つに区分される基板3の取付面34のうちの下方の取付面34に実装されているものである。ところが、この発明においては、第1導体51を線分Lにより上下2つに区分される基板3の取付面34のうちの上方の取付面34に実装しても良い。また、発光チップが縦方向に配列されている場合には、左右に2つに区分される基板のうちの左側の取付面、あるいは、右側の取付面に実装しても良い。さらに、発光チップが斜め方向に配列されている場合には、斜めに2つに区分される基板のうちの一方の取付面、あるいは、他方の取付面に実装しても良い。
さらにまた、前記の実施例1〜4においては、土手部材18、182、183は、平面から見てロ形状をなすものである。ところが、この発明においては、土手部材の形状、封止部材の容量を規制する範囲などは、特に限定しない。
さらにまた、前記の実施例1〜4においては、取付部材としての基板3の取付面34に、発光チップ40〜44、配線素子の導体51〜56、ワイヤ配線61〜65、ボンディング部610〜650、抵抗、ダイオード、土手部材18、封止部材180、レンズ19を実装したものである。ところが、この発明においては、放熱部材8の取付面(当接面80)に絶縁層を介して発光チップ40〜44、配線素子の導体51〜56、ワイヤ配線61〜65、ボンディング部610〜650、抵抗、ダイオード、土手部材18、封止部材180、レンズ19を実装したものであっても良い。
さらにまた、前記の実施例1〜4においては、光源ユニット1として、絶縁部材7と放熱部材8と3本の給電部材91、92、93とを備えるソケット部11を使用するものである。ところが、この発明においては、光源ユニットとして、絶縁部材7と3本の給電部材91、92、93とを使用せずに、放熱部材8のみを使用するものであっても良い。この場合において、光源ユニットは、放熱部材と、絶縁部材としての基板あるいは絶縁層と、光源部と、を備えるものであって、一方、車両用灯具は、光源部の給電電極(図示せず)に電気的に接続する給電部材を備えるものである。
1 光源ユニット
10 光源部
11 ソケット部
12 カバー部(光学部品)
13 コネクタ部
14 コネクタ
144、145、146 ハーネス
17 接続部材
18、182、183 土手部材
180 封止部材
181 開口部
184 位置決め凸部
185 始点
186 境界面
187 臨界点
19 レンズ(光学部材)
190 凸レンズ部
191 注入孔(注入箇所)
192 空気層
193 凹レンズ部
194 反射面(光学部材)
195 反射面(光学部材)
196 空気抜き小孔
100 車両用灯具
101 ランプハウジング
102 ランプレンズ
103 リフレクタ
104 透孔
105 灯室
106 透孔
107 反射面
108 パッキン
3 基板(取付部材)
30 高反射面
31、32、33 挿通孔
34 取付面(実装面)
35 当接面
36 位置決め貫通孔
40、41、42、43、44 発光チップ
51〜56 導体(配線素子)
61〜65 ワイヤ配線(配線素子)
610〜650 ボンディング部(配線素子)
7 絶縁部材
70 取付部
71 鍔部
72 凸部
8 放熱部材
80 当接面
81、82、83 切欠
91、92、93 給電部材
910〜930 オスターミナル
F 焦点
O 中心
SW スイッチ
L 線分
L1 発光チップの側面から放射される光
V 臨界点における垂直線

Claims (8)

  1. 車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットにおいて、
    取付部材と、
    前記取付部材に集中して実装されていて、前記取付部材に実装されている面以外の正面および側面から光を放射する複数個の半導体型光源の発光チップと、
    前記取付部材に実装されていて、前記発光チップの発光を制御する制御素子と、
    前記取付部材に実装されていて、前記制御素子を介して前記発光チップに給電する配線素子と、
    前記取付部材に実装されていて、複数個の前記発光チップ全部および前記配線素子の一部を包囲する土手部材と、
    前記土手部材中に注入して複数個の前記発光チップ全部および前記配線素子の一部を封止する光透過性の封止部材と、
    前記土手部材に設けられていて、前記発光チップから放射される光を所定の方向に進める光学部材と、
    を備える、ことを特徴とする車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  2. 前記光学部材は、前記土手部材と別個のレンズであって、前記発光チップの正面に対向して形成されている前記土手部材の開口部を覆うように前記土手部材の開口部の縁に設けられていて、前記発光チップの正面から放射される光を所定の方向に出射させるレンズであり、
    前記レンズの前記発光チップの正面に対向する内面には、凸レンズ部が形成されていて、
    前記レンズと前記封止部材との間には、空気層が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  3. 前記光学部材は、前記土手部材と別個のレンズであって、前記発光チップの正面に対向して形成されている前記土手部材の開口部を覆うように前記土手部材の開口部の縁に設けられていて、前記発光チップの正面から放射される光を所定の方向に出射させるレンズであり、
    前記レンズの前記発光チップの正面に対向する内面には、凹レンズ部が形成されていて、
    前記レンズの前記凹レンズ部の頂点または頂点近傍には、前記封止部材を注入する際の空気を抜くための空気抜き小孔が設けられていて、
    前記レンズと前記封止部材とは、密着されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  4. 前記光学部材は、前記土手部材自体に設けられていて、前記発光チップの側面から放射される光を所定の方向に反射させる反射面である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  5. 前記封止部材を囲う前記土手部材の内周面の範囲は、少なくとも、前記封止部材の表面が表面張力により前記土手部材の内周面に向かって反り上がる始点と、前記発光チップのうち前記土手部材の内周面と最短距離にある点から放出される光が前記封止部材と空気層との境界面で全反射する臨界点とが、一致もしくはほぼ一致する範囲である、
    ことを特徴とする請求項1または2または4に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  6. 前記取付部材と前記土手部材とには、相互の位置を決める位置決め部がそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  7. 前記土手部材により包囲されかつ前記封止部材で封止される前記配線素子の一部は、導体と、前記導体と前記発光チップとを電気的に接続するワイヤ配線と、から構成されていて、
    前記封止部材を前記土手部材中に注入する箇所は、前記ワイヤ配線が配線されていない箇所である、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
  8. 半導体型光源を光源とする車両用灯具において、
    灯室を区画するランプハウジングおよびランプレンズと、
    前記灯室内に配置されている前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットと、
    を備える、ことを特徴とする車両用灯具。
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