JP2012030440A - Method of wiping liquid discharge head - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの液体吐出孔面をワイピングする方法であって、特に液体吐出孔面に対する濡れ性の高い液体を使用する場合にワイピングする方法に関するものである。 The present invention relates to a method of wiping a liquid discharge hole surface of a liquid discharge head that discharges droplets, and particularly to a method of wiping when using a liquid having high wettability with respect to the liquid discharge hole surface.
近年、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタなどの、インクジェット記録方式を利用した印刷装置が、一般消費者向けのプリンタだけでなく、例えば電子回路の形成や液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造、有機ELディスプレイの製造といった工業用途にも広く利用されている。 In recent years, printing apparatuses using inkjet recording methods such as inkjet printers and inkjet plotters are not only printers for general consumers, but also, for example, formation of electronic circuits, manufacture of color filters for liquid crystal displays, manufacture of organic EL displays It is also widely used for industrial applications.
このようなインクジェット方式の印刷装置には、液体を吐出させるための液体吐出ヘッドが印刷ヘッドとして搭載されている。この種の印刷ヘッドには、インクが充填されたインク流路内に加圧手段としてのヒータを備え、ヒータによりインクを加熱、沸騰させ、インク流路内に発生する気泡によってインクを加圧し、インク吐出孔より、液滴として吐出させるサーマルヘッド方式と、インクが充填されるインク流路の一部の壁を変位素子によって屈曲変位させ、機械的にインク流路内のインクを加圧し、インク吐出孔より液滴として吐出させる圧電方式が一般的に知られている。 In such an ink jet printing apparatus, a liquid discharge head for discharging liquid is mounted as a print head. This type of print head includes a heater as a pressurizing unit in an ink flow path filled with ink, heats and boiles the ink with the heater, pressurizes the ink with bubbles generated in the ink flow path, A thermal head system that ejects ink as droplets from the ink ejection holes, and a part of the wall of the ink channel filled with ink is bent and displaced by a displacement element, and the ink in the ink channel is mechanically pressurized, and the ink A piezoelectric method for discharging liquid droplets from discharge holes is generally known.
そして、そのような液体吐出ヘッドを使用していると、インク吐出孔の開口している面に、異物やインクが付着して、液滴が吐出されなくなったり、液滴の速度や量が変わってしまうことがあった。この様な場合、インク吐出孔の開口している面をワイピングすることが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。 When such a liquid discharge head is used, foreign matter or ink adheres to the surface where the ink discharge holes are opened, and the droplets are no longer discharged, or the speed and amount of the droplets change. There was a case. In such a case, it is known to wipe the surface of the ink discharge hole (see, for example, Patent Document 1).
液体吐出孔面に対する濡れ性の低い液体を使用している場合には、特許文献1に記載されているようなワイピングした後に吐出を行なっても、印刷状態に不具合は生じ難い。しかしながら、液体吐出孔面に対する濡れ性の高い液体を吐出する場合には、ワイピング後、液体吐出孔面の異物やインクの付着がなくなっているにもかかわらず、印刷状態が悪いことがあった。
When a liquid having low wettability with respect to the liquid discharge hole surface is used, even if the discharge is performed after wiping as described in
したがって、本発明の目的は、液体吐出孔面に対して濡れ性の高い液体を使用している場合であっても、ワイピング後に液体の吐出ばらつきが生じ難い液体吐出ヘッドのワイピング方法を提供することにある。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a liquid ejection head wiping method in which liquid ejection variation hardly occurs after wiping even when a liquid having high wettability with respect to the liquid ejection hole surface is used. It is in.
本発明の液体吐出ヘッドのワイピング方法は、複数の液体吐出孔が開口している液体吐出孔面および前記複数の液体吐出孔とそれぞれ繋がっている複数の液体加圧室を備える流路部材と、前記複数の液体加圧室をそれぞれ加圧する複数の加圧部とを有する液体吐出ヘッドで、前記液体吐出孔面に対する接触角が60度以下の液体を吐出する場合に伴うワイピング方法であって、前記複数の液体吐出孔から前記複数の液体加圧室までの流路の液体に正の圧力を加えて前記複数の液体吐出孔から液体を出す加圧工程と、該加圧工程の後で
前記流路内の液体に外部から圧力を加えない状態で、前記液体吐出孔面にクリーニング部材を当てて、接触させながら移動させるクリーニング工程と、該クリーニング工程の後で、前記流路内の液体に負の圧力を加える工程とを具備することを特徴とする。
The liquid ejection head wiping method of the present invention includes a flow path member including a liquid ejection hole surface in which a plurality of liquid ejection holes are open and a plurality of liquid pressurization chambers connected to the plurality of liquid ejection holes, respectively. A wiping method associated with discharging a liquid having a contact angle with respect to the liquid discharge hole surface of 60 degrees or less in a liquid discharge head having a plurality of pressurizing units that pressurize each of the plurality of liquid pressurizing chambers, A pressurizing step of applying a positive pressure to the liquid in the flow path from the plurality of liquid ejection holes to the plurality of liquid pressurizing chambers to eject the liquid from the plurality of liquid ejection holes; In a state where no pressure is applied to the liquid in the flow path from the outside, a cleaning member is applied to the surface of the liquid discharge hole and moved while contacting the liquid, and after the cleaning process, the liquid in the flow path is Negative pressure Characterized by comprising the step of adding.
前記液体吐出孔として、開口径が18〜30μmのものを使用することが好ましい。 It is preferable to use a liquid discharge hole having an opening diameter of 18 to 30 μm.
本発明の液体吐出ヘッドのワイピング方法によれば、ワイピング後の液体吐出ばらつきを少なくできる。 According to the wiping method for a liquid ejection head of the present invention, it is possible to reduce variations in liquid ejection after wiping.
図1は、本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドを含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタの概略構成図である。このカラーインクジェットプリンタ1(以下、プリンタ1とする)は、4つの液体吐出ヘッド2を有している。これらの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に沿って並べられ、プリンタ1に固定されている。液体吐出ヘッド2は、図1の手前から奥へ向かう方向に細長い形状を有している。この長い方向を長手方向と呼ぶことがある。
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a color ink jet printer which is a recording apparatus including a liquid discharge head according to an embodiment of the present invention. This color inkjet printer 1 (hereinafter referred to as printer 1) has four
プリンタ1には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、給紙ユニット114、搬送ユニット120および紙受け部116が順に設けられている。また、プリンタ1には、液体吐出ヘッド2や給紙ユニット114などのプリンタ1の各部における動作を制御するための制御部100が設けられている。
In the
給紙ユニット114は、複数枚の印刷用紙Pを収容することができる用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に積層して収容された印刷用紙Pのうち、最も上にある印刷用紙Pを1枚ずつ送り出すことができる。
The
給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、これらの送りローラによってガイドされて、さらに搬送ユニット120へと送り出される。
Between the
搬送ユニット120は、エンドレスの搬送ベルト111と2つのベルトローラ106お
よび107を有している。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、2つのベルトローラに巻き掛けられたとき所定の張力で張られるような長さに調整されている。これによって、搬送ベルト111は、2つのベルトローラの共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。これら2つの平面のうち、液体吐出ヘッド2に近い方の平面が、印刷用紙Pを搬送する搬送面127である。
The
ベルトローラ106には、図1に示されるように、搬送モータ174が接続されている。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。また、ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送モータ174を駆動してベルトローラ106を回転させることにより、搬送ベルト111は、矢印Aの方向に沿って移動する。
As shown in FIG. 1, a
ベルトローラ107の近傍には、ニップローラ138とニップ受けローラ139とが、搬送ベルト111を挟むように配置されている。ニップローラ138は、図示しないバネによって下方に付勢されている。ニップローラ138の下方のニップ受けローラ139は、下方に付勢されたニップローラ138を、搬送ベルト111を介して受け止めている。2つのニップローラは回転可能に設置されており、搬送ベルト111に連動して回転する。
In the vicinity of the
給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、ニップローラ138と搬送ベルト111との間に挟み込まれる。これによって、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の搬送面127に押し付けられ、搬送面127上に固着する。そして、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の回転に従って、液体吐出ヘッド2が設置されている方向へと搬送される。なお、搬送ベルト111の外周面113に粘着性のシリコンゴムによる処理を施してもよい。これにより、印刷用紙Pを搬送面127に確実に固着させることができる。
The printing paper P sent out from the
4つの液体吐出ヘッド2は、搬送ベルト111による搬送方向に沿って互いに近接して配置されている。各液体吐出ヘッド2は、下端にヘッド本体13を有している。ヘッド本体13の下面には、液体を吐出する多数の液体吐出孔8が設けられている液体吐出孔面4aとなっている(図4、5および6参照)。
The four
1つの液体吐出ヘッド2に設けられた液体吐出孔8からは、同じ色の液滴(インク)が吐出されるようになっている。各液体吐出ヘッド2には図示しない外部液体タンクから液体が供給される。各液体吐出ヘッド2の液体吐出孔8は、液体吐出孔面4aに開口しており、一方方向(印刷用紙Pと平行で印刷用紙P搬送方向に直交する方向であり、液体吐出ヘッド2の長手方向)に等間隔で配置されているため、一方方向に隙間なく印刷することができる。各液体吐出ヘッド2から吐出される液体の色は、それぞれ、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。各液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体13の下面と搬送ベルト111の搬送面127との間にわずかな隙間をおいて配置されている。
Liquid droplets (ink) of the same color are ejected from the
搬送ベルト111によって搬送された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111との間の隙間を通過する。その際に、液体吐出ヘッド2を構成するヘッド本体13から印刷用紙Pの上面に向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pの上面には、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。
The printing paper P transported by the transport belt 111 passes through the gap between the
搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレート140と二対の送りローラ121aおよび121bならびに122aおよび122bとが配置されている。カラ
ー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。このとき、印刷用紙Pは、剥離プレート140の右端によって、搬送面127から剥離される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。このように、印刷済みの印刷用紙Pが順次紙受け部116に送られ、紙受け部116に重ねられる。
A
なお、印刷用紙Pの搬送方向について最も上流側にある液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間には、紙面センサ133が設置されている。紙面センサ133は、発光素子および受光素子によって構成され、搬送経路上の印刷用紙Pの先端位置を検出することができる。紙面センサ133による検出結果は制御部100に送られる。制御部100は、紙面センサ133から送られた検出結果により、印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とが同期するように、液体吐出ヘッド2や搬送モータ174等を制御することができる。
Note that a
次に本発明の液体吐出ヘッドを構成するヘッド本体13について説明する。図2は、図1に示されたヘッド本体13を示す上面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大上面図であり、ヘッド本体13の一部である。図4は、図3と同じ位置の拡大透視図で、液体吐出孔8の位置が分かりやすいように、一部の流路を省略して描いている。なお、図3および図4において、図面を分かり易くするために、圧電アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき液体加圧室10(液体加圧室群9)、しぼり12および液体吐出孔8を実線で描いている。図5は図3のV−V線に沿った縦断面図である。
Next, the head
ヘッド本体13は、平板状の流路部材4と、流路部材4上に、アクチュエータユニットである圧電アクチュエータユニット21とを有している。圧電アクチュエータユニット21は台形形状を有しており、その台形の1対の平行対向辺が流路部材4の長手方向に平行になるように流路部材4の上面に配置されている。また、流路部材4の長手方向に平行な2本の仮想直線のそれぞれに沿って2つずつ、つまり合計4つの圧電アクチュエータユニット21が、全体として千鳥状に流路部材4上に配列されている。流路部材4上で隣接し合う圧電アクチュエータユニット21の斜辺同士は、流路部材4の短手方向について部分的にオーバーラップしている。このオーバーラップしている部分の圧電アクチェータユニット21を駆動することにより印刷される領域では、2つの圧電アクチュエータユニット21により吐出された液滴が混在して着弾することになる。
流路部材4の内部には液体流路の一部であるマニホールド5が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向に沿って延び細長い形状を有しており、流路部材4の上面にはマニホールド5の開口5bが形成されている。開口5bは、流路部材4の長手方向に平行な2本の直線(仮想線)のそれぞれに沿って5個ずつ、合計10個形成されている。開口5bは、4つの圧電アクチュエータユニット21が配置された領域を避ける位置に形成されている。マニホールド5には開口5bを通じて図示されていない液体タンクから液体が供給されるようになっている。
The
A
流路部材4内に形成されたマニホールド5は、複数本に分岐している(分岐した部分のマニホールド5を副マニホールド5aということがある)。開口5bに繋がるマニホールド5は、圧電アクチュエータユニット21の斜辺に沿うように延在しており、流路部材4の長手方向と交差して配置されている。2つの圧電アクチュエータユニット21に挟まれた領域では、1つのマニホールド5が、隣接する圧電アクチュエータユニット21に共有されており、副マニホールド5aがマニホールド5の両側から分岐している。これらの副マニホールド5aは、流路部材4の内部の各圧電アクチュエータユニット21に対向する領域に互いに隣接してヘッド本体13の長手方向に延在している。
The
流路部材4は、複数の液体加圧室10がマトリクス状(すなわち、2次元的かつ規則的
)に形成されている4つの液体加圧室群9を有している。液体加圧室10は、角部にアールが施されたほぼ菱形の平面形状を有する中空の領域である。液体加圧室10は流路部材4の上面に開口するように形成されている。これらの液体加圧室10は、流路部材4の上面における圧電アクチュエータユニット21に対向する領域のほぼ全面にわたって配列されている。したがって、これらの液体加圧室10によって形成された各液体加圧室群9は圧電アクチュエータユニット21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有している。また、各液体加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータユニット21が接着されることで閉塞されている。
The
本実施形態では、図3に示されているように、マニホールド5は、流路部材4の短手方向に互いに平行に並んだ4列のE1〜E4の副マニホールド5aに分岐し、各副マニホールド5aに繋がった液体加圧室10は、等間隔に流路部材4の長手方向に並ぶ液体加圧室10の列を構成し、その列は、短手方向に互いに平行に4列配列されている。副マニホールド5aに繋がった液体加圧室10の並ぶ列は副マニホールド5aの両側に2列ずつ配列されている。
In the present embodiment, as shown in FIG. 3, the manifold 5 branches into four rows of E1-E4 sub-manifolds 5a arranged in parallel with each other in the short direction of the
全体では、マニホールド5から繋がる液体加圧室10は、等間隔に流路部材4の長手方向に並ぶ液体加圧室10の列を構成し、その列は、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各液体加圧室列に含まれる液体加圧室10の数は、アクチュエータである変位素子50の外形形状に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。液体吐出孔8もこれと同様に配置されている。これによって、全体として長手方向に600dpiの解像度で画像形成が可能となっている。
As a whole, the
つまり、流路部材4の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように液体吐出孔8を投影すると、図3に示した仮想直線のRの範囲に、各副マニホールド5a繋がっている4つの液体吐出孔8、つまり全部で16個の液体吐出孔8が600dpiの等間隔になっている。また、各副マニホールド5aには平均すれば150dpiに相当する間隔で個別流路32が接続されている。これは、600dpi分の液体吐出孔8を4つ列の副マニホールド5aに分けて繋ぐ設計をする際に、各副マニホールド5aに繋がる個別流路32が等しい間隔で繋がるとは限らないため、マニホールド5aの延在方向、すなわち主走査方向に平均170μm(150dpiならば25.4mm/150=169μm間隔である)以下の間隔で個別流路32が形成されているということである。
That is, when the
圧電アクチュエータユニット21の上面における各液体加圧室10に対向する位置には後述する個別電極35がそれぞれ形成されている。個別電極35は液体加圧室10より一回り小さく、液体加圧室10とほぼ相似な形状を有しており、圧電アクチュエータユニット21の上面における液体加圧室10と対向する領域内に収まるように配置されている。
流路部材4の下面の液体吐出面には多数の液体吐出孔8が形成されている。これらの液体吐出孔8は、流路部材4の下面側に配置された副マニホールド5aと対向する領域を避けた位置に配置されている。また、これらの液体吐出孔8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータユニット21と対向する領域内に配置されている。これらの液体吐出孔群7は圧電アクチュエータユニット21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータユニット21の変位素子50を変位させることにより液体吐出孔8から液滴が吐出できる。液体吐出孔8の配置については後で詳述する。そして、それぞれの領域内の液体吐出孔8は、流路部材4の長手方向に平行な複数の直線に沿って等間隔に配列されている。
A large number of liquid discharge holes 8 are formed in the liquid discharge surface on the lower surface of the
ヘッド本体13に含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート22、ベ
ースプレート23、アパーチャ(しぼり)プレート24、サプライプレート25、26、マニホールドプレート27、28、29、カバープレート30およびノズルプレート31である。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路32および副マニホールド5aを構成するように、位置合わせして積層されている。ヘッド本体13は、図5に示されているように、液体加圧室10は流路部材4の上面に、副マニホールド5aは内部の下面側に、液体吐出孔8は下面にと、個別流路32を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設され、液体加圧室10を介して副マニホールド5aと液体吐出孔8とが繋がる構成を有している。なお、流路部材4の下面が、液体吐出孔8が開口している液体吐出孔面4aである。
The
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1に、キャビティプレート22に形成された液体加圧室10である。第2に、液体加圧室10の一端から副マニホールド5aへと繋がる流路を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート23(詳細には液体加圧室10の入り口)からサプライプレート25(詳細には副マニホールド5aの出口)までの各プレートに形成されている。なお、この連通孔には、アパーチャプレート24に形成されたしぼり12と、サプライプレート25、26に形成された個別供給流路6とが含まれている。
The holes formed in each plate will be described. These holes include the following. First, the
第3に、液体加圧室10の他端から液体吐出孔8へと連通する流路を構成する連通孔であり、この連通孔は、以下の記載においてディセンダ(部分流路)と呼称される。ディセンダは、ベースプレート23(詳細には液体加圧室10の出口)からノズルプレート31(詳細には液体吐出孔8)までの各プレートに形成されている。第4に、副マニホールド5aを構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート27〜29に形成されている。
Third, there is a communication hole that constitutes a flow channel that communicates from the other end of the
このような連通孔が相互に繋がり、副マニホールド5aからの液体の流入口(副マニホールド5aの出口)から液体吐出孔8に至る個別流路32を構成している。副マニホールド5aに供給された液体は、以下の経路で液体吐出孔8から吐出される。まず、副マニホールド5aから上方向に向かって、個別供給流路6を通り、しぼり12の一端部に至る。次に、しぼり12の延在方向に沿って水平に進み、しぼり12の他端部に至る。そこから上方に向かって、液体加圧室10の一端部に至る。さらに、液体加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、液体加圧室10の他端部に至る。そこから少しずつ水平方向に移動しながら、主に下方に向かい、下面に開口した液体吐出孔8へと進む。
Such communication holes are connected to each other to form an
圧電アクチュエータユニット21は、図5に示されるように、2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。これらの圧電セラミック層21a、21bはそれぞれ20μm程度の厚さを有している。圧電アクチュエータユニット21全体の厚さは40μm程度である。圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の液体加圧室10を跨ぐように延在している(図3参照)。これらの圧電セラミック層21a、21bは、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。
As shown in FIG. 5, the
圧電アクチュエータユニット21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる共通電極34、Au系などの金属材料からなる個別電極35を有している。個別電極35は上述のように圧電アクチュエータユニット21の上面における液体加圧室10と対向する位置に配置されている。個別電極35の一端は、液体加圧室10と対向する領域外に引き出されて接続電極36が形成されている。接続電極36は例えばガラスフリットを含む金からなり、厚さが15μm程度で凸状に形成されている。また、接続電極36は、図示されていないFPC(Flexible Printed Circuit)に設けられた電極と電気的に接合されている。詳細は後述するが、個別電極35には、制御部100からFPCを通じて駆動信号(駆動電
圧)が供給される。駆動信号は、印刷媒体Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
The
共通電極34は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面にわたって形成されている。すなわち、共通電極34は、圧電アクチュエータユニット21に対向する領域内の全ての液体加圧室10を覆うように延在している。共通電極34の厚さは2μm程度である。共通電極34は図示しない領域において接地され、グランド電位に保持されている。本実施形態では、圧電セラミック層21b上において、個別電極35からなる電極群を避ける位置に個別電極35とは異なる表面電極(不図示)が形成されている。表面電極は、圧電セラミック層21bの内部に形成されたスルーホールを介して共通電極34と電気的に接続されているとともに、多数の個別電極35と同様に、FPC上の別の電極と接続されている。
The
図5に示されるように、共通電極34と個別電極35とは、最上層の圧電セラミック層21bのみを挟むように配置されている。圧電セラミック層21bにおける個別電極35と共通電極34とに挟まれた領域は活性部と呼称され、その部分の圧電セラミックスには厚み方向に分極が施されている。本実施形態の圧電アクチュエータユニット21においては、最上層の圧電セラミック層21bのみが活性部を含んでおり、圧電セラミック21aは活性部を含んでおらず、振動板として働く。この圧電アクチュエータユニット21はいわゆるユニモルフタイプの構成を有している。
As shown in FIG. 5, the
なお、後述のように、個別電極35に選択的に所定の駆動信号が供給されることにより、この個別電極35に対応する液体加圧室10内の液体に圧力が加えられる。これによって、個別流路32を通じて、対応する液体吐出口8から液滴が吐出される。すなわち、圧電アクチュエータユニット21における各液体加圧室10に対向する部分は、各液体加圧室10および液体吐出口8に対応する個別の変位素子50(アクチュエータ)に相当する。つまり、2枚の圧電セラミック層からなる積層体中には、図5に示されているような構造を単位構造とする変位素子50が液体加圧室10毎に、液体加圧室10の直上に位置する振動板21a、共通電極34、圧電セラミック層21b、個別電極35により作り込まれており、圧電アクチュエータユニット21には変位素子50が複数含まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって液体吐出口8から吐出される液体の量は5〜7pL(ピコリットル)程度である。
As will be described later, when a predetermined drive signal is selectively supplied to the
多数の個別電極35は、個別に電位を制御することができるように、それぞれがFPC上のコンタクトおよび配線を介して、個別にアクチュエータ制御手段に電気的に接続されている。
A large number of
本実施形態における圧電アクチュエータユニット21の液体吐出時の駆動方法の一例を、個別電極35に供給される駆動電圧(駆動信号)に関して説明する。個別電極35を共通電極34と異なる電位にして圧電セラミック層21bに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として働く。この時圧電セラミック層21bは、その厚み方向すなわち積層方向に伸長または収縮し、圧電横効果により積層方向と垂直な方向すなわち面方向には収縮または伸長しようとする。一方、残りの圧電セラミック層21aは、個別電極35と共通電極34とに挟まれた領域を持たない非活性層であるので、自発的に変形しない。つまり、圧電アクチュエータユニット21は、上側(つまり、液体加圧室10とは離れた側)の圧電セラミック層21bを、活性部を含む層とし、かつ下側(つまり、液体加圧室10に近い側)の圧電セラミック層21aを非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となっている。
この構成において、電界と分極とが同方向となるように、アクチュエータ制御部により個別電極35を共通電極34に対して正または負の所定電位とすると、圧電セラミック層
21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けないため、自発的には縮むことがなく活性部の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で分極方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは液体加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
An example of a driving method at the time of liquid ejection of the
In this configuration, when the
本実施の形態における実際の駆動手順は、あらかじめ個別電極35を共通電極34より高い電位(以下高電位と称す)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極35を共通電極34と一旦同じ電位(以下低電位と称す)とし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極35が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、bが元の形状に戻り、液体加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。このとき、液体加圧室10内に負圧が与えられ、液体がマニホールド5側から液体加圧室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極35を高電位にしたタイミングで、圧電セラミック層21a、bが液体加圧室10側へ凸となるように変形し、液体加圧室10の容積減少により液体加圧室10内の圧力が正圧となり液体への圧力が上昇し、液滴が吐出される。つまり、液滴を吐出させるため、高電位を基準とするパルスを含む駆動信号を個別電極35に供給することになる。このパルス幅は、液体加圧室10内において圧力波がマニホールド5から液体吐出孔8まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)が理想的である。これによると、液体加圧室10内部が負圧状態から正
圧状態に反転するときに両者の圧力が合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
In an actual driving procedure in the present embodiment, the
以上のような液体吐出ヘッド2を印刷などに使用していると、流路内で異物が詰まったり、液体吐出孔面4aに異物や液体が付着することにより、液滴が吐出されなくなったり、吐出速度や吐出量が変わったりすることがある。そのような場合、ワイピングを行なうことになる。また、液体吐出ヘッド2を最初に使用する際には、流路部材4の流路に液体を入れる必要があるが、ほぼ必然的に、液体吐出孔8から液体が出るなどして、液体吐出孔面4aに液体が付着している状態になるため、ワイピングを行なうことになる。
When the
ワイピング方法の説明の前に、水頭差について説明する。図6は、水頭差を説明する模式図である。液体吐出孔8の開口している液多吐出孔面4aを有する流路部材4(内部の流路は省略して描いている)に、外部液体タンク201がチューブ203a、203bを介して繋がっている。チューブ203a、203bの間には開閉できる弁205を介して外部チューブ207が繋がっている。外部液体タンク201には液体210が入っており、液面210aは、外部液体タンク201内の液体210の上面である。液体210は、チューブ203a、203bを通って流路部材4の中の流路を満たしており、液体210は液体吐出孔8の内側でメニスカス210bを張っている。また、外部液体タンク201は、管209により大気と繋がっている。このようなメニスカス210bは、液体吐出孔面4aを液体210に対する撥水処理を行なったものとし、液体吐出孔8の内側の壁よりも液体210に対する接触角を大きくすることで安定されやすくなる。なお、撥水処理は、液体吐出孔8の内側の壁の液体吐出孔面4aに近い部分にも施されていてもよい。
Before explaining the wiping method, the water head difference will be explained. FIG. 6 is a schematic diagram illustrating the water head difference. The
上述のような液体吐出ヘッド2では、吐出を行なう際は流路内の液体に負圧が加わるようにする。正の圧力が加わっていると液体吐出孔8から液体が外に漏れることになるし、負力が加わっていなかったり、負圧が低いとメニスカス210bの形状が安定しない。逆に負圧が大きいと、メニスカス210bが流路部材4内に引き込まれてしまい、やはり形状が安定しない。適切な負圧を得るため、液体吐出孔面4aに対して、液面210aを低くすることが行なわれており、この液体吐出孔面4aから液面210aまでの高さの差を水頭差という。吐出を行なう際の水頭差は、負圧を加えるように負の値にされる。上述の液体吐出ヘッドでは、吐出時の水頭差は−20〜−120mmである。なお、重要なのは
、メニスカスに負圧が加わるようにすることであるので、水頭差に相当する圧力を外部から加えることにより、メニスカス210bを維持してもよい。
In the
また、液体吐出ヘッド2への液体の供給は、次のように行なわれる。弁205を外部チューブ207からチューブ203bへ液体210が流れるようにし、ポンプなどにより外部液体タンク201に液体210を入れる。弁205を外部チューブ207からチューブ203aへ液体210が流れるようにし、流路部材4の流路に液体210を入れる。流路の液体210に正の圧力を加えるには、弁205を外部チューブ207からチューブ203aへ液体210が流れるようにし、ポンプなどで外部チューブ207から液体を送るか、弁205をチューブ203bからチューブ203aへ液体210が流れるようにし、水頭差を正にすればよい。吐出を行なう際には、弁205をチューブ203bからチューブ203aへ液体210が流れるようにし、水頭差を負の値の一定範囲にすることにより、負の圧力を加えるが、弁205を外部チューブ207からチューブ203aへ液体210が流れるようにし、ポンプなど負圧にしてもよい。
Further, the supply of the liquid to the
ワイピングを行なう際には、液多吐出孔面4aに、樹脂やゴムなど、ある程度変形する弾性材料のクリーニング部材220を押し当て、接触させながら移動させてクリーニングを行なう。この際、クリーニング部材220と液体吐出面4aが接触している部分が移動する範囲を、液体吐出孔8の開口している領域全体よりも大きくすることで、液体吐出孔8の周囲に異物や液体が残りにくくできる。
When wiping is performed, cleaning is performed by pressing a cleaning
まず、液体吐出面4aに対する濡れ性が低い、液体吐出面4aに対する接触角が60度より大きい液体を使用している場合の、本発明のワイピング方法以外のワイピング方法を説明する。図7(a)〜(c)は、ワイピング方法の各工程の模式図である。図7(a)では流路部材4内の液体210に正圧が加えられ、液体吐出孔8から液体210を溢れさせている。図では液体吐出孔8の周囲に広がっているだけだが、実際には液体吐出ヘッド2から外部に垂れるほど出される。この際、液体吐出ヘッド2の下などが濡れないように、カバーを付けた状態で行なってもよい。その後、水頭差が付けられると、図7(b)に示されるように、液体吐出孔8の中に液体210が引き込まれる。ただし、液体吐出孔面4aの液体吐出孔8の開口と隣の液体吐出孔8の開口との間など、図示しない部分に液体210は残っている。その後クリーニング部材220が、液体吐出孔面4aに押し当てられ、図7(c)に示されるように、接触させられながら移動させられる。この様にすることでワイピングが行なわれる。
First, a wiping method other than the wiping method of the present invention in the case where a liquid having a low wettability with respect to the
これと同様の工程を、液体吐出面4aに対する濡れ性が高い、液体吐出面4aに対する接触角が60度以下の液体を使用している場合に行なうと、液体吐出孔面4aの異物や液体が210は取り除かれているにもかかわらず、ワイピング後の液体吐出ばらつきが大きくなることがある。これは、図7(d)〜(f)で説明する原因よると考えられる。
If the same process is performed when a liquid having a high wettability with respect to the
図7(d)では流路部材4内の液体210に正圧が加えられ、液体吐出孔8から液体210を溢れさせている。その後、水頭差が付けられると、図7(e)に示されるように、液体吐出孔8の中に液体210が引き込まれるが、液体210の濡れ性が高いため、液体吐出孔8の周囲に液体210が残される。そして、この残される液体210により、液体210は、液体吐出孔8の周囲の縁を覆う状態(図のAの部分)となり、形成されるメニスカスは、図7(b)と比べて、液体吐出孔8に深く落ち込んだものとなる。その後クリーニング部材220が、液体吐出孔面4aに押し当てられ、図7(f)に示されるように、接触させられながら移動させられると、多数ある液体吐出孔8のうちの幾つかの液体吐出孔8では、深く落ち込んだメニスカス直下の空気が気泡として巻き込まれてしまう。液体吐出ばらつきが大きくなるのは、流路内にこの気泡215が入り込むことが原因と考えられる。
In FIG. 7D, a positive pressure is applied to the liquid 210 in the
本発明の一実施例のワイピング方法は、上述の気泡215に起因すると考えられる、液体吐出面4aに対する接触角が60度以下の液体を使用している場合の吐出ばらつきを少なくするため、次のように行なう。図8(a)〜(e)はその工程の断面図である。
The wiping method according to an embodiment of the present invention reduces the discharge variation when using a liquid having a contact angle with respect to the
まず、流路部材4内の流路の液体に正の圧力を加える加圧工程を行なう。これにより、図8(a)に示すように、液体吐出孔8から液体210が溢れる。加圧工程の後、図8(b)に示すように、液体210に圧力を加えない状態にする。これは弁205を閉じたり、弁205を外部チューブ207からチューブ203aへ液体210が流れるようにし、外部からのポンプによる液体210の供給を止めたりすることで行なえる。また、水頭差を事実上0mmにしてもよい。0mmからのずれは液体吐出ヘッド2の構造にもよるが±5mm程度であれば許容できる。具体的には、正圧については、液体吐出孔面4aに液体が溢れ出続けない範囲にすればよく、負圧については、図7(e)に示されるような深いメニスカスが形成されないようにすればよい。ここでいう深いとは、液体を吐出する際のメニスカスよりも深いということである。そのような状態で、図8(c)に示されるように、クリーニング部材220が液体吐出孔面4aに押し当てられ、接触させながら移動させることで、クリーニング工程が行なわれる。クリーニング工程の後では、図8(d)に示されるように、液体210が液体吐出孔8の中に入った状態になる。図では液体210の表面が平面であるように示しているが、液体210の表面張力や流路部材4に対する液体210の濡れによっては、凹あるいは凸の形状になる。凹であっても流路部材4の中にまで引き込まれなければよく、凸になっても液体吐出孔8の左右にまで濡れ広がってなければよい。その後、吐出が行なえるように、負圧が加えられ図8(e)に示されるようにメニスカスが形成される。
First, a pressurizing step of applying a positive pressure to the liquid in the flow path in the
図2〜5で示した液体吐出ヘッドを作製し、印刷ばらつきを評価した。まず、圧電セラミック層に用いる圧電材料をチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)とし、PZTを用いたスラリーを作成し、このスラリーから、成形方法としてロールコーター法を採用して、グリーンシートを作製した。 The liquid discharge heads shown in FIGS. 2 to 5 were manufactured and printing variations were evaluated. First, the piezoelectric material used for the piezoelectric ceramic layer was lead zirconate titanate (PZT), and a slurry using PZT was prepared. From this slurry, a roll coater method was adopted as a forming method to prepare a green sheet.
次いで、金型打ち抜きによって、100μm径の貫通孔をグリーンシートに形成した。その後、Ag−Pd合金を含む導体ペーストを用いたスクリーン印刷法により、各グリーンシートの表面に、共通電極となる電極パターンを形成した。 Next, through holes having a diameter of 100 μm were formed in the green sheet by die punching. Then, the electrode pattern used as a common electrode was formed in the surface of each green sheet by the screen-printing method using the conductor paste containing an Ag-Pd alloy.
また、Ag−Pd合金に対して、圧電体粉末をフィラー剤として30体積%添加してビア導体ペーストを作製し、これをスクリーン印刷にて、グリーンシートに形成した貫通孔の内部に充填し、ビア電極を形成した。 Further, a via conductor paste is prepared by adding 30% by volume of piezoelectric powder as a filler to the Ag—Pd alloy, and this is filled in the through-hole formed in the green sheet by screen printing. A via electrode was formed.
次いで、このグリーンシートを2層積層して、内部に共通電極及びビア電極を備えた積層成形体を作製した。その後、この積層成形体を1020℃の温度で焼成して圧電焼結体を作製した。得られた圧電焼結体は1層あたり約20μmであった。 Next, two layers of this green sheet were laminated to produce a laminated molded body having a common electrode and a via electrode inside. Thereafter, this laminated molded body was fired at a temperature of 1020 ° C. to produce a piezoelectric sintered body. The obtained piezoelectric sintered body was about 20 μm per layer.
この圧電焼結体の表面に、変位素子を構成する部分の共通電極に相対するように主成分Auを含む導体ペーストを用いたスクリーン印刷により、マトリックス状に個別電極を形成し、しかる後に、800℃の熱処理によって個別電極を形成して圧電アクチュエータユニットを作製した。 On the surface of this piezoelectric sintered body, individual electrodes are formed in a matrix by screen printing using a conductor paste containing a main component Au so as to be opposed to the common electrode of the portion constituting the displacement element. A piezoelectric actuator unit was manufactured by forming individual electrodes by heat treatment at ℃.
表1は、液体吐出孔面4aに対する接触角が40度の液体を用いた際の試験結果である。評価は、ワイピングを行なった後、縦横600dpiの印刷が可能な条件にし、300dpiの間隔で直線を印刷し、この直線の間の間隔のばらつき(標準偏差)を測定したもので、単位はμmである。クリーニング工程における水頭差を吐出時の水頭差と同じにした、本発明のワイピング方法以外のワイピング方法では、偏差が5μmより大きくなり、印刷精度が悪くなってしまうことがあるのに対し、クリーニング工程において弁を閉じて圧力を加えない状態とした、本発明のワイピング方法では、偏差が5μm以下になり、良好な印刷結果が得られた。液体吐出孔8の径が大きくなるほど、ばらつきが大きくなる傾向がある。これは、径が大きくなるほど、メニスカスが深くなりやすく、気泡の巻き込みが生じ易いからであると考えられ、18から30μmの径で、安定した印刷がかのうであった。
Table 1 shows the test results when using a liquid having a contact angle of 40 degrees with respect to the liquid
表2は、同様の試験を、液体吐出孔の孔径が20μmの液体吐出ヘッドを使用し、液体を接触角の異なるものに変えて行なった結果である。液体吐出孔面4aに対する液体の接触角が60度よりも低い液体では、クリーニング工程における水頭差を吐出時の水頭差と同じにした、本発明のワイピング方法以外のワイピング方法では、偏差が5μmより大きくなり、印刷精度が悪くなってしまうことがあるのに対し、クリーニング工程において弁を閉じて圧力を加えない状態とした、本発明のワイピング方法では、偏差が5μm以下と
なり、良好な印刷結果が得られた。
Table 2 shows the results of performing the same test using a liquid discharge head having a liquid discharge hole diameter of 20 μm and changing the liquid to one having a different contact angle. In the case of a liquid having a liquid contact angle with respect to the liquid
1・・・プリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
4・・・流路部材
4a・・・液体吐出孔面
5・・・マニホールド
5a・・・副マニホールド
5b・・・マニホールドの開口
6・・・個別供給流路
8・・・液体吐出孔
9・・・液体加圧室群
10・・・液体加圧室
11a、b、c、d・・・液体加圧室列
12・・・しぼり
13・・・液体吐出ヘッド本体
15a、b、c、d・・・液体吐出孔列
16・・・液体吐出孔開口領域
21・・・圧電アクチュエータユニット
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
22〜31・・・プレート
32・・・個別流路
34・・・共通電極
35・・・個別電極
36・・・接続電極
50・・・加圧部(変位素子)
201・・・外部液体タンク
203a、203b・・・チューブ
205・・・弁
207・・・外部チューブ
209・・・管
210・・・液体
210a・・・外部液体タンク内の液面
210b・・・メニスカス(液体吐出孔内の液面)
215・・・気泡
220・・・クリーニング部材
DESCRIPTION OF
21b ... Piezoelectric ceramic layer 22-31 ...
201 ...
215 ...
Claims (2)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020128037A (en) * | 2019-02-08 | 2020-08-27 | 東レエンジニアリング株式会社 | Inkjet application apparatus and inkjet head cleaning method |
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JP2008221534A (en) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Fujifilm Corp | Liquid discharge device and liquid discharge surface maintenance method |
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2010
- 2010-07-29 JP JP2010170748A patent/JP2012030440A/en active Pending
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