JP2012029412A - 電力系統監視制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】監視及び制御の対象となる各種電力系統設備を遠方操作する際に想定される操作後の電力系統状態で、分散型電源の系統連系を考慮して遠方操作後に最適な電力系統状態にでき供給信頼度の向上を図ることである。
【解決手段】現在の気象情報を取り込む気象情報取込手段11と、気象情報取込手段11で取り込んだ現在の気象情報及び需要家の分散型電源の発電機種別に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量想定係数を算出する発電量想定係数算出手段12と、発電量想定係数算出手段12で算出した現在の発電量想定係数及び電力系統データベース群17に設定された需要家の発電量・負荷情報に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷を算出する発電量・負荷算出手段18とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、電力系統を監視制御する電力系統監視制御装置に関する。
電力系統監視制御装置は、電力系統を構成する種々の設備及びその接続状態も含めた各種情報を電力系統データベースとして有し、これを用いた電力系統の現在状態の監視、或いは監視結果をもとに各種電力系統設備を制御する。
電力系統監視制御装置として、電力設備の増設時にメンテナンスの終了確認を、メンテナンス担当者が独自の試験方法にて行なうことなく、簡単に行なえるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この電力系統監視制御装置において、監視及び制御の対象となる各種電力系統設備を遠方操作する際、操作後の電力系統状態を想定したうえで制御を実行しているが、分散型電源系統連系の普及拡大により、この電力系統状態の想定が難しくなってきている。
電気所間の送電系統においては系統上に多数設置されている計測設備を活用して状態を想定することも可能であるが、配電系統においては系統上の計測設備が不足しており、系統運用上、必要な状態想定結果を得ることができない。連系数が少ない場合は、無視しても影響の無い範囲であったが、今後の分散型電源系統連系の普及拡大を考えると、発電量を考慮した系統操作処理が必要不可欠となる。
特開平7−7851号公報
前述したように、監視及び制御の対象となる各種電力系統設備を遠方操作する際、計測設備が不足している系統において、太陽光発電や風力発電のような再生可能エネルギーを含む分散型電源の系統連系を考慮した電力系統の状態を想定してから制御を実行する仕組みが備わっていない。このため、遠方操作後に最適な電力系統状態にならない場合があり、供給信頼度の低下を招く恐れがあった。
本発明の目的は、監視及び制御の対象となる各種電力系統設備を遠方操作する際に想定される操作後の電力系統状態で、分散型電源の系統連系を考慮して遠方操作後に最適な電力系統状態にでき供給信頼度の向上を図ることができる電力系統監視制御装置を提供することである。
本発明の実施形態は、電力系統を監視及び制御する電力系統監視制御装置において、現在の気象情報を取り込む気象情報取込手段と、前記気象情報取込手段で取り込んだ現在の気象情報及び需要家の分散型電源の発電機種別に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量想定係数を算出する発電量想定係数算出手段と、前記発電量想定係数算出手段で算出した現在の発電量想定係数及び電力系統データベースに設定された需要家の発電量・負荷情報に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷を算出する発電量・負荷算出手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の第1の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図。 本発明の実施形態における気象情報(現在)の一例の説明図。 本発明の第1の実施形態における発電機種別の一例の説明図。 発明の第1の実施形態における発電量想定係数(現在)の一例の説明図。 本発明の第1の実施形態における電力系統データベース群(現在)の一例の説明図。 本発明の第2の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図。 本発明の第2の実施形態における気象情報(将来)の一例の説明図。 本発明の第2の実施形態における発電量想定係数(将来)の一例の説明図。 本発明の第2の実施形態における電力系統データベース群(将来)の一例の説明図。 本発明の第3の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図。 本発明の第4の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図。 本発明の第5の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図。 本発明の第5の実施形態における結果項目情報(現在)の一例の説明図。 本発明の第6の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図。 本発明の第6の実施形態における運用影響判定用パラメータの説明図。
以下、本発明に係る電力系統監視制御装置の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図である。気象情報取込手段11は気象システム等より現在の気象に関する天気情報や風速情報を取り込むものであり、気象情報取込手段11で取り込まれた現在の天気情報や風速情報は気象情報(現在)14として記憶装置に記憶される。また、発電機種別15には分散型電源を有した需要家の発電機種別15が予め記憶装置に記憶されている。
発電量想定係数算出手段12は、気象情報取込手段11で取り込んだ気象情報(現在)14及び需要家の分散型電源の発電機種別15に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量想定係数を算出し、算出した現在の発電量想定係数を発電量想定係数(現在)16として記憶装置に記憶する。
電力系統データベース群(現在)17には需要家の現在の発電量・負荷情報が設定されている。すなわち、分散型電源を有する需要家の現在の発電量や負荷が予め設定されている。需要家によっては系統に供給できる発電量や系統から負荷に電力を受給する時間帯や大きさが異なるので、これらの情報を予め設定しておく。
発電量・負荷算出手段13は、発電量想定係数算出手段12で算出した発電量想定係数(現在)16及び電力系統データベース群(現在)17に設定された需要家の発電量・負荷情報に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷を算出し、発電量・負荷(現在)18として出力する。これにより、需要家の分散型電源の現在の発電量及び負荷を想定する。
需要家の分散型電源の現在の発電量を想定するために、まず、気象情報取込手段11で気象システム等より現在の気象に関する天気情報、風速情報を取り込む。図2は気象情報(現在)14の一例の説明図である。気象情報(現在)14は、現在の天気係数、昼夜係数、風速係数が設定される。
例えば、天気情報が晴れの場合1、曇りの場合0.5、雨の場合0の係数を気象情報(現在)14の天気係数に設定する。また、風速情報から風速が有る場合1、風速が無い場合0の係数を気象情報(現在)14の風速係数に設定する。一日の6時〜17時59分の時間帯は1(昼)、18時〜5時59分の時間帯は0(夜)の係数を気象情報(現在)14の昼夜係数に設定する。
図3は発電機種別15の一例の説明図である。分散型電源には各種のものがあるので、発電機種別には需要家ごとに発電機種別が記憶されている。発電機種別としては、例えば、太陽光発電設備や風力発電設備などがある。
発電量想定係数算出手段12は当該需要家の発電機種別15の内容より発電機種別が太陽光で有れば、気象情報(現在)14の天気係数に昼夜係数を乗じた値を発電量想定係数とし、発電機種別が風力で有れば気象情報(現在)14の風速係数を現在の発電量想定係数とし、発電量想定係数(現在)16に設定する。
図4は発電量想定係数(現在)16の一例の説明図である。発電量想定係数(現在)16には発電量想定係数算出手段12で算出された現在の発電量想定係数が需要家毎に設定される。また、図5は電力系統データベース群(現在)17の一例の説明図である。電力系統データベース群(現在)17には、需要家ごとに発電量・負荷情報が設定されている。
発電量・負荷算出手段13は、当該需要家の発電量を電力系統データベース群(現在)17より取り出し、発電量想定係数(現在)16を乗じて発電量・負荷(現在)18の発電量を設定する。また、当該需要家の負荷を電力系統データベース群(現在)17より取り出し、発電量・負荷(現在)18の発電量を加算して、発電量・負荷(現在)18の負荷を設定する。
第1の実施形態によれば、現在の気象情報より発電量の想定係数を算出し、需要家の分散型電源の現在の発電量および負荷を算出するので、現在の気象情報に合った需要家の分散型電源の現在の発電量および負荷を想定できる。
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図である。この第2の実施形態は、図1に示した第1の実施形態に対し、需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷を算出することに代えて、需要家の分散型電源の将来の発電量・負荷を算出するようにしたものである。
気象情報取込手段11は気象システム等より将来の気象に関する天気情報や風速情報を取り込むものであり、気象情報取込手段11で取り込まれた将来の天気情報や風速情報は気象情報(将来)21として記憶装置に記憶される。また、発電機種別15には分散型電源を有した需要家の発電機種別15が予め記憶装置に記憶されている。
発電量想定係数算出手段12は、気象情報取込手段11で取り込んだ気象情報(将来)21及び需要家の分散型電源の発電機種別15に基づいて需要家の分散型電源の将来の発電量想定係数を算出し、算出した将来の発電量想定係数を発電量想定係数(将来)22として記憶装置に記憶する。
電力系統データベース群(将来)23には需要家の将来の発電量・負荷情報が設定されている。すなわち、分散型電源を有する需要家の将来の発電量や負荷が予め設定されている。
発電量・負荷算出手段13は、発電量想定係数算出手段12で算出した発電量想定係数(将来)22及び電力系統データベース群(将来)23に設定された需要家の発電量・負荷情報に基づいて需要家の分散型電源の将来の発電量・負荷を算出し、発電量・負荷(将来)24として出力する。これにより、需要家の分散型電源の将来の発電量及び負荷を想定する。
需要家の分散型電源の将来の発電量を想定するために、まず、気象情報取込手段11で気象システム等より将来の気象に関する天気情報、風速情報を取り込む。図7は気象情報(将来)21の一例の説明図である。気象情報(将来)21は、将来の天気係数、昼夜係数、風速係数が設定される。図7では1日おきの将来の気象情報をN日後まで記憶した場合を示している。
この場合の気象情報も気象情報(現在)14の場合と同様に、例えば、天気情報が晴れの場合1、曇りの場合0.5、雨の場合0の係数を気象情報(将来)21の天気係数に設定する。また、風速情報から風速が有る場合1、風速が無い場合0の係数を気象情報(将来)21の風速係数に設定する。一日の6時〜17時59分の時間帯は1(昼)、18時〜5時59分の時間帯は0(夜)の係数を気象情報(将来)21の昼夜係数に設定する。
発電量想定係数算出手段12は当該需要家の発電機種別15の内容より発電機種別が太陽光で有れば、気象情報(将来)21の天気係数に昼夜係数を乗じた値を発電量想定係数とし、発電機種別が風力で有れば気象情報(将来)21の風速係数を将来の発電量想定係数とし、発電量想定係数(将来)22に設定する。
図8は発電量想定係数(将来)22の一例の説明図である。発電量想定係数(将来)21には発電量想定係数算出手段12で算出された将来の発電量想定係数が需要家毎に設定される。また、図9は電力系統データベース群(将来)23の一例の説明図である。電力系統データベース群(将来)23には、需要家ごとに将来の発電量・負荷情報が設定されている。図9では1日おきの将来の電力系統データベース群(将来)23をN日後まで記憶した場合を示している。
発電量・負荷算出手段13は、当該需要家の発電量を電力系統データベース群(将来)23より取り出し、発電量想定係数(将来)22を乗じて発電量・負荷(将来)24の発電量を設定する。また、当該需要家の負荷を電力系統データベース群(将来)23より取り出し、発電量・負荷(将来)24の発電量を加算して、発電量・負荷(将来)24の負荷を設定する。
第2の実施形態によれば、将来の気象情報より、発電量の想定係数を算出し需要家の分散型電源の将来の発電量および負荷を算出するので、将来の気象情報に合った需要家の分散電源の将来の発電量及び負荷を想定できる。
(第3の実施形態)
図10は本発明の第3の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図である。この第3の実施形態は、図1に示した第1の実施形態に対し、系統情報取込手段31、系統状態把握手段32、系統切替手順作成手段33、系統切替実施手段34を追加して設け、現在の気象情報を取り込み、系統事故が発生した場合に、想定した分散型電源の現在の発電量・負荷情報を使用して系統切替手順を作成し、系統切替を実行するようにしたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
系統情報取込手段31は各種系統情報を取込むものであり、系統情報取込手段31で取り込まれた各種系統情報は系統状態把握手段32に入力される。系統状態把握手段32は各種系統情報に基づいて系統事故が発生したか否かを判定し、系統事故が発生したと判定したときは、系統事故が発生した故障箇所を特定するとともに、故障箇所以外の送電可能なエリア(健全停電エリア)を判定し、その判定結果を系統切替手順作成手段33に出力する。
系統切替手順作成手段33では、発電量・負荷算出手段13により想定された情報(分散型電源の現在の発電量・負荷)を使用して送電可能なエリアへの送電手順(系統切替手順)を作成する。
従来技術では、電気所の送出端での計測情報をもとに健全停電エリアの負荷量を計算しているが、この値は発電出力が含まれたものであり、分散型電源の発電量が多くなると実負荷との差が大きくなる。
そこで、第3の実施形態では、発電量・負荷算出手段13により想定された情報(分散型電源の現在の発電量・負荷)を使用し、健全停電エリアの停電前実負荷量を計算する。この値を使用することにより、事故時の保護機能により解列した発電機の影響を考慮した系統切替手順を作成することができ、系統切替後の過負荷を予防することが可能となる。系統切替実施手段34は、系統切替手順作成手段33で作成された系統切替手順により系統切替を行う。これにより、健全停電エリアへの早期送電による供給信頼度の向上が可能となる。
第3の実施形態によれば、系統事故発生時に想定した情報(発電量・負荷)を考慮した系統切替手順を作成し実行することができる。つまり、想定した情報(発電量・負荷)を使用することにより、事故時の発電機解列を考慮した系統切替手順を作成することができ、系統運用の信頼度向上につながる。
(第4の実施形態)
図11は本発明の第4の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図である。この第4の実施形態は、図2に示した第2の実施形態に対し、作業情報登録手段41、切替エリア判定手段42、系統切替手順作成手段33、系統切替実施手段34を追加して設け、作業による系統切替が必要な場合に系統切替手順を作成し、系統切替を実行するようにしたものである。図2と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
作業情報登録手段41は、系統作業に付き、作業日、作業時間帯、作業箇所などの作業情報を切替エリア判定手段42に入力する。切替エリア判定手段42は作業情報登録手段41から入力した作業情報に基づき作業により系統切替が必要なエリアを判定し、判定結果を系統切替手順作成手段33に出力する。
系統切替手順作成手段33では、発電量・負荷算出手段13により想定された情報(分散型電源の将来の発電量・負荷)を使用して系統切替手順を作成する。系統切替手順作成手段33は、発電量・負荷算出手段13により作業日当日の想定された情報(分散型電源の将来の発電量・負荷)を使用することにより、作業日、作業時間帯における切替エリアの(発電量を除いた)負荷を計算する。分散型電源の将来の発電量・負荷を使用することで、作業日時の負荷に対応した系統切替手順を作成することができる。系統切替実施手段34は系統切替手順作成手段33で作成された系統切替手順により系統切替を行う。これにより系統切替が行われ作業に適した系統への切替が可能となる。
第4の実施形態によれば、定期点検などの系統作業時に、作業日当日の想定した情報(分散型電源の将来の発電量・負荷)を考慮した系統切替手順を作成し、実行することができる。つまり、作業日当日の想定した情報(分散型電源の将来の発電量・負荷)を使用することにより、気象条件による発電出力を考慮した系統切替手順を作成することができ、系統運用の信頼度向上につながる。
(第5の実施形態)
図12は本発明の第5の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図である。この第5の実施形態は、図1に示した第1の実施形態に対し、結果項目情報表示入力手段51、結果項目情報設定手段52、結果項目情報表示手段53を追加して設け、オペレータの要求により結果項目情報表示入力手段51から入力された結果項目につき、結果項目情報設定手段52は結果項目情報(現在)54を求め、結果項目情報表示手段53に表示するようにしたものである。結果項目は、例えば、配電線単位、区間単位、需要家単位のいずれかの単位での分散型電源の現在の発電量・負荷である。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
オペレータは、配電線単位、区間単位、需要家単位での分散型電源の現在の発電量・負荷を指定した結果項目を、結果項目情報表示入力手段51に入力し、その配電線単位、区間単位、需要家単位のいずれかの単位での結果項目を表示を要求する。
結果項目情報設定手段52は、オペレータからの要求に基づき、結果項目の対象となっている需要家の発電量・負荷算出手段13により想定した分散型電源の発電量・負荷(現在)18を計算する。
例えば、結果項目が配線単位の分散型電源の現在の発電量・負荷である場合には、その配線単位の対象となっている分散型電源の発電量・負荷(現在)18の合計を計算する。同様に、結果項目が区間単位の分散型電源の現在の発電量・負荷である場合には、その区間単位の対象となっている分散型電源の発電量・負荷(現在)18の合計を計算する。結果項目が需要家単位の分散型電源の現在の発電量・負荷である場合には、その需要家単位の対象となっている分散型電源の発電量・負荷(現在)18を計算する。そして、その計算結果を結果項目情報(現在)54として設定する。
図13は結果項目情報(現在)54の一例の説明図である。結果項目情報(現在)54は、配電線、区間、需要家(分散型電源)の階層構造となっている。各需要家のデータとして、分散型電源の発電量・負荷、発電機種別、発電量想定係数を有している。分散型電源の発電量・負荷は、発電量・負荷算出手段13で算出された想定した分散型電源の発電量・負荷である。各区間のデータとして、その区間に属する需要家(分散型電源)の分散型電源の需要家発電量の合計、需要家負荷の合計を有している。また、配電線のデータとして、その配電線に属する区間の需要家(分散型電源)の発電量の合計である区間発電量の合計、区間負荷の合計を有している。
そして、結果項目情報表示手段53は、配電線単位、区間単位、需要家単位の結果項目情報(現在)54を表示する。
第5の実施形態によれば、オペレータは配電線単位、区間単位、需要家単位での分散型電源の現在の発電量・負荷の結果項目情報を把握したいときに、その結果項目情報を容易に得ることができる。オペレータはその結果項目情報を確認することで、現在の系統状態をより正確に把握することができるので系統運用の信頼度向上につながる。
(第6の実施形態)
図14は本発明の第6の実施形態の電力系統監視制御装置の構成図である。この第6の実施形態は、図1に示した第1の実施形態に対し、運用影響判定用パラメータ設定手段61、運用影響エリア判定手段62、運用影響エリア表示手段63を追加して設け、運用影響判定用パラメータ設定手段61で系統運用への影響度を計算するための運用影響判定用パラメータ64を設定し、運用影響エリア判定手段62は 需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷が予め定めた運用影響判定用パラメータより大きい需要エリアがあるかどうかを判定し、運用影響判定用パラメータより大きい需要エリアがあるときは運用影響エリア表示手段63に当該需要エリアを表示するようにしたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
運用影響判定用パラメータ設定手段61は、系統運用への影響度を計算するための運用影響判定用パラメータ64を設定し保存する。図15は運用影響判定用パラメータ64の一例の説明図である。運用影響判定用パラメータ64は、システム登録設定パラメータとオペレータ登録設定パラメータとからなる。システム登録設定パラメータは、通知基準となる一定面積内の自然エネルギー発電量や分散型電源を設置している需要家の逆潮流などの予め設定されるパラメータである。オペレータ登録設定パラメータは、オペレータにより負荷に対する発電量の割合や分散型電源の出力変動率などの判定条件を任意に追加設定できるパラメータである。
運用影響判定用パラメータ設定手段61で設定された運用影響判定用パラメータ64は、運用影響エリア判定手段62に入力される。運用影響エリア判定手段62では、発電量・負荷算出手段13で想定された発電量・負荷(現在)18と運用影響判定用パラメータ64との比較や、発電量・負荷(現在)18と電力系統データベース群(現在)17との比較などによって、現在の分散型電源の出力状態が運用影響判定用パラメータより大きい需要エリアがあるかを判定する。運用影響判定用パラメータより大きい需要エリアがあると判定したときは、運用影響エリア表示手段63によって影響を受ける需要エリアを表示しオペレータに通知する。
第6の実施形態によれば、オペレータは系統事故などによって分散型電源が解列すると影響が大きい需要エリアや、気象状況の変化により分散型電源の出力が変化して突発的な過負荷が発生する可能性のある需要エリアを把握することができる。影響する需要エリアが表示された場合、オペレータは事前に対応策を検討したり、系統切替などにより分散型電源の出力変動による系統運用上のリスクを低減することができる。
11…気象情報取込手段、12…発電量想定係数算出手段、13…発電量・負荷算出手段、14…気象情報(現在)、15…発電機種別、16…発電量想定係数(現在)、17…電力系統データベース群(現在)、18…発電量・負荷(現在)、21…気象情報(将来)、22…発電量想定係数(将来)、23…電力系統データベース群(将来)、24…発電量・負荷(将来)、31…系統情報取込手段、32…系統状態把握手段、33…系統切替手順作成手段、34…系統切替実施手段、41…作業情報登録手段、42…切替エリア判定手段、51…結果項目情報表示入力手段、52…結果項目情報設定手段、53…結果項目情報表示手段、54…結果項目情報(現在)、61…運用影響判定用パラメータ設定手段、62…運用影響エリア判定手段、63…運用影響エリア表示手段、64…運用影響判定用パラメータ

Claims (6)

  1. 電力系統を監視及び制御する電力系統監視制御装置において、現在の気象情報を取り込む気象情報取込手段と、
    前記気象情報取込手段で取り込んだ現在の気象情報及び需要家の分散型電源の発電機種別に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量想定係数を算出する発電量想定係数算出手段と、
    前記発電量想定係数算出手段で算出した現在の発電量想定係数及び電力系統データベースに設定された需要家の発電量・負荷情報に基づいて需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷を算出する発電量・負荷算出手段とを備えたことを特徴とする電力系統監視制御装置。
  2. 電力系統を監視及び制御する電力系統監視制御装置において、将来の気象情報を取り込む気象情報取込手段と、
    前記気象情報取込手段で取り込んだ将来の気象情報及び需要家の分散型電源の発電機種別に基づいて需要家の分散型電源の将来の発電量想定係数を算出する発電量想定係数算出手段と、
    前記発電量想定係数算出手段で算出した将来の発電量想定係数及び電力系統データベースに予め設定された需要家の発電量・負荷情報に基づいて需要家の分散型電源の将来の発電量・負荷を算出する発電量・負荷算出手段とを備えたことを特徴とする電力系統監視制御装置。
  3. 系統事故が発生した故障箇所を特定するとともに、需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷に基づいて故障箇所以外の送電可能なエリアを判定して系統切替手順を作成する系統切替手順作成手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の電力系統監視制御装置。
  4. 作業による系統切替が必要な場合に、需要家の分散型電源の将来の発電量・負荷に基づいて作業により系統切替が必要なエリアを判定して系統切替手順を作成する系統切替手順作成手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の電力系統監視制御装置。
  5. オペレータから結果項目の要求があった場合に、その結果項目に対応する分散型電源の現在の発電量・負荷を結果項目情報として求める結果項目情報設定手段と、前記結果項目情報設定手段で求めた結果項目情報を表示する結果項目情報表示手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の電力系統監視制御装置。
  6. 需要家の分散型電源の現在の発電量・負荷が予め定めた運用影響判定用パラメータより大きい需要エリアがあるかどうかを判定する運用影響エリア判定手段と、前記運用影響エリア判定手段が運用影響判定用パラメータより大きい需要エリアがあると判定したときは当該需要エリアを表示する運用影響エリア表示手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の電力系統監視制御装置。
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