JP2012028857A - スピーカ装置 - Google Patents

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正宏 佐藤
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Abstract

【課題】車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動板の外縁の振動による音質の劣化を回避することができるスピーカ装置を提供する。
【解決手段】スピーカ装置31は、コーン型の振動板32と、磁気回路33と、振動板32の外縁32aに接続された内側フレーム34と、内側フレーム34に固定された外側フレーム35と、を有する。内側フレーム34の外縁32a近傍において、全周に亘って内側フレーム34と外側フレーム35との間に隙間d1を生じるように、内側フレーム34及び外側フレーム35が配置されている。したがって、ボイスコイル36の振動時にも円筒部42の他方の周縁と円筒部45の一方の周縁とが接続しなくなり、振動板32の外縁32aの振動がフレーム34及びフレーム35を通じて取付部48に伝達されなくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のドアインナーパネルに取り付けられるスピーカ装置に関する。
車両に搭載されるオーディオ機器として、車両のドアインナーパネルに取り付けられるスピーカ装置が広く用いられている。図14は、従来のスピーカ装置の斜視図であり、図15Aは、従来のスピーカ装置の背面図であり、図15Bは、図15Aに示すI−I矢視方向から見たスピーカ装置の側面図であり、図15Cは、図15Aに示すスピーカ装置のI−I矢視方向から見た断面図である。
図14及び15に示すスピーカ装置1は、車両に搭載されるオーディオ機器として車両のドアインナーパネルに取り付けられ、コーン型の振動板2と、磁気回路3と、振動板2の外縁2aに接続されたフレーム4と、を有する。
磁気回路3は、振動板2の内縁2bに接続されたボイスコイル5と、ボイスコイル5に装着されたセンターキャップ6と、ポールピース7と、マグネット8と、ヨーク9とを有する。
磁気回路3とフレーム4との間には、ボイスコイル5がスピーカ装置1の中心軸に沿って振動板2の内縁から外縁に向かう方向又はその逆方向に移動可能になるようにダンパ10が介在し、振動板2は、ボイスコイル5が移動したときに振動する。
図16Aは、図15Aのスピーカ装置のフレーム4の背面図であり、図16Bは、図16Aに示すII−II矢視方向から見たフレーム4の側面図であり、図16Cは、図16Aに示すII−II矢視方向から見たフレーム4の断面図である。フレーム4は、円筒部11と、アーム群12と、接続部13と、を有する。
円筒部11の一方の周縁付近には、振動板2の外縁2aが接続され、円筒部11の外周面には、取付部14が設けられている。アーム群12は、6本のアーム12a,12b,12c,12d,12e,12fを有する。
アーム12a,12b,12c,12d,12e,12fは、ボイスコイル5付近から円筒部11の一方の周縁に向かって放射状に広がるように設けられ、一端がそれぞれ円筒部11の一方の周縁付近に接続している。
接続部13は、アーム12a,12b,12c,12d,12e,12fの他端を互いに接続し、ボイスコイル5の周辺に固定される。
スピーカ装置1において、音声信号を表す電流がボイスコイル5に供給されると、ボイルコイル5は、電流に応じた電磁駆動力を受け、ボイスコイル5が駆動される。これによって、磁気回路3に接続した振動板2が一体となってスピーカ装置1の中心軸に沿って振動板2の内縁から外縁に向かう方向又はその逆方向に振動し、電流に応じた音響エネルギーが放出される。スピーカ装置1が駆動されるときの反作用によるフレーム4の振動量は、振動板2の外縁付近で最大となり、磁気回路3付近で最小となる。
図17は、図14及び図15のスピーカ装置がドアインナーパネルに取り付けられた車両のドアの断面図である。図17において、スピーカ装置1は、取付部14に挿入されたねじ15によって、上下動するウインドガラス16が設けられたドアインナーパネル(室内側鋼板)17に取り付けられる。
このようにスピーカ装置1がドアインナーパネル17に取り付けられることによって、振動量が最大となる振動板2の外縁がフレーム4を介してドアインナーパネル17に接続される。フレーム4が樹脂のような振動を伝達しやすい材料で構成されているので、振動板2の外縁の振動に相当するスピーカ装置1による振動は、矢印aで示すようなスピーカ装置1からドアインナーパネル17への方向、矢印b1及びb2で示すようなドアインナーパネル17からドアトリム(樹脂内装)18への方向、矢印cで示すようなスピーカ装置1からドアトリム18への方向、矢印d1及びd2で示すようなドアインナーパネル17から補強ビーム(鋼棒材)19を有するドアアウターパネル20への方向、矢印eで示すようなスピーカ装置1からドアアウターパネル20への方向、及び、矢印fで示すようなドアインナーパネル17からスピーカ装置1への方向に伝播する。
このようにスピーカ装置1による振動が伝播することによって、ドアトリム18から車両内に不要音を発生し、スピーカ装置1からスピーカグリル21を通じて車両内に伝播される本来の再生音と干渉して音に歪みが生じ、音質の劣化が生じるという不都合がある。このような音質の劣化は、振動がスピーカ装置1に伝わり、振動板2の本来の振動をひずませることによっても生じる。
一方、一端が磁気回路の底面に固定される外側フレームと、一端が磁気回路の上面に固定される内側フレームと、を有し、外側フレームの他端と内側フレームの他端の少なくとも一方が振動板に接続され、外側フレームの他端と内側フレームの他端が相互に接続されたスピーカ装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
このようなスピーカ装置によれば、外側フレーム及び内側フレームによって磁気回路を挟み込むように構成されるので、ボイスコイルの反作用によって生じる磁気回路の不要振動を低減させることができ、その結果、音質の向上を図ることができる。
国際公開第2007/088734号パンフレット
しかしながら、上述した従来のスピーカ装置を車両のドアインナーパネルに取り付けた場合、振動量が最大となる振動板の外縁がドアインナーパネルに直接接続されるので、振動板の外縁の振動がドアインナーパネルに直接伝播し、ボイスコイルの反作用によって生じる磁気回路の不要振動を低減させたとしても、スピーカ装置の振動による音質が劣化する。
本発明の目的は、車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動板の外縁の振動による音質の劣化を回避することができるスピーカ装置を提供することである。
本発明によるスピーカ装置は、ボイスコイルが設けられた磁気回路と、前記ボイスコイルと接続された振動板と、前記磁気回路と接続するための第1接続部及び前記振動板の周縁部を支持する支持部を有する内側フレームと、前記磁気回路と接続するための第2接続部及び車両のドアインナーパネルと接続するための取付部を有する外側フレームと、を有し、前記内側フレームの前記支持部近傍において、前記内側フレームと前記外側フレームとの間に隙間を生じるように、前記内側フレームと前記外側フレームとが配置されている、ことを特徴とする。
本発明による他のスピーカ装置は、ボイスコイルが設けられた磁気回路と、前記ボイスコイルと接続された振動板と、前記磁気回路と接続するための第1接続部及び前記振動板の周縁部を支持する支持部を有する内側フレームと、前記磁気回路と接続するための第2接続部及び車両のドアインナーパネルと接続するための取付部を有する外側フレームと、を有し、前記外側フレームは、前記内側フレームの支持部から前記振動板の振動が伝わる部位を有し、前記外側フレームの前記部位は、前記振動板の振動と逆位相の振動を前記磁気回路によって生成して前記振動板から伝わる振動を軽減するように前記磁気回路及び前記支持部と結合している、ことを特徴とする。
本発明によるスピーカ装置によれば、内側フレームと外側フレームとの間に隙間を生じるように、内側フレームと外側フレームとが配置されているので、振動板の支持部の振動が内側フレーム及び外側フレームを通じて取付部に伝達されなくなり、スピーカ装置を車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動による音質の劣化を回避することができる。
本発明による他のスピーカ装置によれば、外側フレームは、内側フレームの支持部から振動板の振動が伝わる部位を有し、当該部位は、振動板の振動と逆位相の振動を磁気回路によって生成して振動板から伝わる振動を軽減するように磁気回路及び支持部と結合している。これによって、振動板によって励起される内側フレームの振動板の支持部の振動が磁気回路の逆位相の振動によって軽減されるので、スピーカ装置を車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動による音質の劣化を回避することができる。
本発明によるスピーカ装置の第1の実施の形態の斜視図及び概略図である。 本発明によるスピーカ装置の第1の実施の形態の背面図、側面図及びその断面図である。 図2の内側フレームの形態の背面図、側面図及びその断面図である。 図2の外側フレームの形態の背面図、側面図及びその断面図である。 本発明によるスピーカ装置の第2の実施の形態の斜視図及び概略図である。 本発明によるスピーカ装置の第2の実施の形態の背面図、側面図及びその断面図である。 図6の外側フレームの形態の背面図、側面図及びその断面図である。 本発明によるスピーカ装置の第3の実施の形態の斜視図及び概略図である。 本発明によるスピーカ装置の第3の実施の形態の背面図、側面図及びその断面図である。 図9のフレームの形態の背面図、側面図及びその断面図である。 図1のスピーカ装置及び従来のスピーカ装置によって再生される音声の周波数とドアインナーパネルの取付部近傍の振動加速度との関係を示すグラフである。 図1のスピーカ装置、図5のスピーカ装置及び従来のスピーカ装置によって再生される音声の全周波数帯域における振動加速度のオーバーオール値を示すグラフである。 図1のスピーカ装置、図5のスピーカ装置、図8のスピーカ装置及び従来のスピーカ装置による音質聴感評価結果を示すグラフである。 従来のスピーカ装置の斜視図である。 従来のスピーカ装置の背面図、側面図及びその断面図である。 図14及び図15のフレームの形態の背面図、側面図及びその断面図である。 図14及び図15のスピーカ装置がドアインナーパネルに取り付けられた車両のドアの断面図である。
以下、本発明によるスピーカ装置の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加した形態で実施することも可能である。
図1Aは、本発明によるスピーカ装置の第1の実施の形態の斜視図であり、図1Bは、本発明によるスピーカ装置の第1の実施の形態の概略図であり、図2Aは、本発明によるスピーカ装置の第1の実施の形態の背面図であり、図2Bは、図2Aに示すスピーカ装置のIII−III矢視方向から見た側面図であり、図2Cは、図2Aに示すスピーカ装置のIII−III矢視方向から見た断面図である。図1及び2に示すスピーカ装置31は、車両に搭載されるオーディオ機器として車両のドアインナーパネルに取り付けられ、コーン型の振動板32と、磁気回路33と、振動板32の周縁部としての外縁32aに接続された内側フレーム34と、内側フレーム34に固定された外側フレーム35と、を有する。なお、振動板32を、コーン型、ドーム型、ダブルコーン型等の他の型の振動板とすることもできる。
磁気回路33は、振動板32の内縁32bに接続されたボイスコイル36と、ボイスコイル36に装着されたセンターキャップ37と、ポールピース38と、マグネット39と、ヨーク40とを有する。なお、マグネット39は、直流電源によって励磁される電磁石と永久磁石のいずれであってもよい。
磁気回路33と内側フレーム34との間には、ボイスコイル36がスピーカ装置31の中心軸に沿って振動板32の内縁から外縁に向かう方向又はその逆方向に移動可能になるようにダンパ41が介在し、振動板32は、ボイスコイル36が移動したときに振動する。
図3Aは、図2のスピーカ装置の内側フレーム34の背面図であり、図3Bは、図3Aに示すIV−IV矢視方向から見た内側フレーム34の側面図であり、図3Cは、図3Aに示すIV−IV矢視方向から見た内側フレームの断面図である。内側フレーム34は、例えば、樹脂によって構成され、円筒部42と、アーム群43と、第1接続部としての接続部44と、を有する。
円筒部42の一方の周縁付近には、振動板32の外縁32aが接続される支持部42aを有する。アーム群43は、6本のアーム43a,43b,43c,43d,43e,43fを有する。なお、アーム群43のアームの本数は、6本に限定されるものではない。アーム43a,43b,43c,43d,43e,43fは、ボイスコイル36付近から円筒部42の一方の周縁に向かって放射状に広がるように設けられ、一端がそれぞれ円筒部42の一方の周縁付近に接続している。接続部44は、アーム43a,43b,43c,43d,43e,43fの他端を互いに接続し、ボイスコイル36の周辺に接続される。
図4Aは、図2のスピーカ装置の外側フレーム35の背面図であり、図4Bは、図4Aに示す外側フレーム35のV−V矢視方向から見た側面図であり、図4Cは、図4Aに示す外側フレーム35のV−V矢視方向から見た断面図である。外側フレーム35は、例えば、樹脂によって構成され、円筒部45と、アーム群46と、第2接続部としての接続部47と、を有する。
円筒部45の一方の周縁付近には、図17に示したようなドアインナーパネル17に取り付けられる取付部48が設けられている。アーム群46は、5本のアーム46a,46b,46c,46d,46eを有する。なお、アーム群46の本数は、5本に限定されるものではない。アーム46a,46b,46c,46d,46eは、ボイスコイル36付近から円筒部45の一方の周縁に向かって放射状に広がるように設けられ、一端がそれぞれ円筒部45の一方の周縁付近に接続している。接続部47は、アーム46a,46b,46c,46d,46eの他端を互いに接続し、接続部44に接続される。すなわち、図1Bに概略的に示すように、接続部44及び接続部47が、磁気回路33の振動板32側の端部と接続されている。
本実施の形態によれば、互いに近接する内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム35の円筒部45の一方の周縁との隙間d1が、振動時に内側フレーム34と外側フレーム35とが接触しない大きさの隙間となるように、内側フレーム34及び外側フレーム35が配置されている。すなわち、図1Bに概略的に示すように、内側フレーム34の支持部42a近傍において、全周に亘って内側フレーム34と外側フレーム35との間に隙間d1を生じるように、内側フレーム34と外側フレーム35とが配置されている。隙間d1は、内側フレーム34の円筒部42及び外側フレーム35の円筒部45の円周方向でほぼ等しく、内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム35の円筒部45の一方の周縁とが、全周に亘って分離している。また、内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム35の円筒部45の一方の周縁との間は、音漏れ及び水漏れを防止するために、通気性がなく、かつ、防水性がある材料によって構成されたシール(図示せず)によって塞がれている。このようなシールは、振動板32の外縁32aの振動が伝達しにくい材料によって構成されている。
このように内側フレーム34及び外側フレーム35を配置することによって、ボイスコイル36の振動時にも内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム35の円筒部45の一方の周縁とが接触しないので、振動板32の外縁32aの振動が内側フレーム34及び外側フレーム35を通じて取付部48に伝達されなくなる。また、磁気回路33及び外側フレーム35を通じて取付部48に伝達される振動板32の外縁32aの振動は、内側フレーム34及び外側フレーム35を通じて取付部48に伝達される振動板32の外縁32aの振動よりも著しく小さくなり、音質にほとんど影響を及ぼさなくなる。その結果、スピーカ装置31を車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動による音質の劣化を回避することができる。
図5Aは、本発明によるスピーカ装置の第2の実施の形態の斜視図であり、図5Bは、本発明によるスピーカ装置の第2の実施の形態の概略図であり、図6Aは、本発明によるスピーカ装置の第2の実施の形態の背面図であり、図6Bは、図6Aに示すスピーカ装置のVI−VI矢視方向から見た側面図であり、図6Cは、図6Aに示すスピーカ装置のVI−VI矢視方向から見た断面図である。なお、図5及び6において、図1及び2と共通する部分に同一符号を付す。図5及び6に示すスピーカ装置51は、車両に搭載されるオーディオ機器として車両のドアインナーパネルに取り付けられ、コーン型の振動板32と、磁気回路33と、振動板32の外縁32aに接続された内側フレーム34と、磁気回路33の底部に固定された外側フレーム52と、を有する。なお、スピーカ装置51の振動板32、磁気回路33及び内側フレーム34は、図1及び2に示した第1の実施の形態のスピーカ装置31の振動板32、磁気回路33及び内側フレーム34と同一構成を有するので、これらの説明を省略する。
図7Aは、図6のスピーカ装置の外側フレーム52の背面図であり、図7Bは、図7Aに示す外側フレーム52のVII−VII矢視方向から見た側面図であり、図7Cは、図7Aに示す外側フレーム52のVII−VII矢視方向から見た断面図である。外側フレーム52は、例えば、樹脂によって構成され、円筒部53と、アーム群54と、第2接続部としての接続部55と、を有する。
円筒部55の一方の周縁付近には、図17に示したようなドアインナーパネル17に取り付けられる取付部56が設けられている。アーム群54は、5本のアーム54a,54b,54c,54d,54eを有する。なお、アーム群54の本数は、5本に限定されるものではない。アーム54a,54b,54c,54d,54eは、ボイスコイル36付近から円筒部45の一方の周縁に向かって放射状に広がるように設けられ、一端がそれぞれ円筒部53の一方の周縁付近に接続している。接続部55は、アーム54a,54b,54c,54d,54eの他端を互いに接続し、磁気回路33の底部にあるヨーク40に接続される。すなわち、図5Bに概略的に示すように、接続部44が磁気回路33の振動板32側の端部と接続され、接続部55が、磁気回路33の振動板32側の端部と反対側の端部で接続されている。したがって、本実施の形態は、接続部44及び接続部47が磁気回路33の振動板32側の端部と接続されている第1の実施の形態とは構成が異なる。
本実施の形態によれば、互いに近接する内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム52の円筒部53の一方の周縁との隙間d2が、振動時に内側フレーム34と外側フレーム52とが接触しない大きさの隙間となるように、内側フレーム34及び外側フレーム52が配置されている。すなわち、図5Bに概略的に示すように、内側フレーム34の支持部42a近傍において、全周に亘って内側フレーム34と外側フレーム52との間に隙間d2を生じるように、内側フレーム34と外側フレーム52とが配置されている。隙間d2は、内側フレーム34の円筒部42及び外側フレーム52の円筒部53の円周方向でほぼ等しく、内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム52の円筒部53の一方の周縁とが、全周に亘って分離している。また、内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム52の円筒部53の一方の周縁との間は、音漏れ及び水漏れを防止するために、通気性がなく、かつ、防水性がある材料によって構成されたシール(図示せず)によって塞がれている。このようなシールは、振動板32の外縁32aの振動が伝達しにくい材料によって構成されている。
このようにフレーム34及びフレーム52を配置することによって、ボイスコイル36の振動時にも内側フレーム34の円筒部42の他方の周縁と外側フレーム52の円筒部53の一方の周縁とが接触しないので、実質的にスピーカ装置51の振動に等しい振動板32の外縁32aの振動がフレーム34及びフレーム52を通じて取付部56に伝達されなくなる。また、磁気回路33及びフレーム52を通じて取付部56に伝達される振動板32の外縁32aの振動は、フレーム34及びフレーム52を通じて取付部56に伝達される振動板32の外縁32aの振動よりも著しく小さくなり、音質にほとんど影響を及ぼさなくなる。その結果、スピーカ装置51を車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動による音質の劣化を回避することができる。
図8Aは、本発明によるスピーカ装置の第3の実施の形態の斜視図であり、図8Bは、本発明によるスピーカ装置の第3の実施の形態の概略図であり、図9Aは、本発明によるスピーカ装置の第3の実施の形態の背面図であり、図9Bは、図9Aに示すスピーカ装置のVIII−VIII矢視方向から見た側面図であり、図9Cは、図9Aに示すスピーカ装置のVIII−VIII矢視方向から見た断面図である。なお、図8及び9において、図1及び2と共通する部分に同一符号を付す。図8及び9に示すスピーカ装置61は、車両に搭載されるオーディオ機器として車両のドアインナーパネルに取り付けられ、コーン型の振動板32と、磁気回路33と、振動板32の外縁32aに接続された内側フレーム62aと、内側フレーム63aに直結した外側フレーム63bと、を有する。なお、スピーカ装置61の振動板32及び磁気回路33は、図1及び2に示した第1の実施の形態のスピーカ装置31の振動板32及び磁気回路33と同一構成を有するので、これらの説明を省略する。
図10Aは、図9のスピーカ装置の内側フレーム62a及び外側フレーム63bの背面図であり、図10Bは、図10Aに示す内側フレーム62a及び外側フレーム62bのIX−IX矢視方向から見た側面図であり、図10Cは、図10Aに示す内側フレーム62a及び外側フレーム62bのIX−IX矢視方向から見た断面図である。内側フレーム62aは、例えば、樹脂によって構成され、円筒部63aと、アーム群64と、第1接続部としての接続部65aと、を有する。外側フレーム62bは、円筒部63bと、アーム群66と、第2の接続部としての接続部65bと、を有する。
円筒部63aの一方の周縁付近には、振動板32の外縁32aが接続された支持部63bを有する。アーム群64は、6本のアーム64a,64b,64c,64d,64e,64fを有する。なお、アーム群64のアームの本数は、6本に限定されるものではない。アーム64a,64b,64c,64d,64e,64fは、ボイスコイル36付近から円筒部63aの一方の周縁に向かって放射状に広がるように設けられ、一端がそれぞれ円筒部63aの一方の周縁付近に接続している。接続部a65は、アーム64a,64b,64c,64d,64e,64fの他端を互いに接続し、ボイスコイル36の周辺に接続される。
アーム群66は、5本のアーム66a,66b,66c,66d,66eを有する。なお、アーム群66の本数は、5本に限定されるものではない。アーム66a,66b,66c,66d,66eは、ボイスコイル36付近から円筒部63bの内周面に向かって放射状に広がるように設けられ、一端がそれぞれ円筒部63bの内周面に接続している。接続部67は、66a,66b,66c,66d,66eの他端を互いに接続し、磁気回路33の底部にあるヨーク40に接続される。すなわち、図8Bに概略的に示すように、接続部65aは、支持部63cに結合され、内側フレーム62aの支持部63cから振動板32の振動がアーム群66のアーム66a,66b,66c,66d,66eを通じて伝わる振動伝達部位63dは、振動板32の振動と逆位相の振動を磁気回路33によって生成して振動板32から伝わる振動を軽減するように磁気回路33及び支持部63cと結合している。振動伝達部位63dの近傍には、図17に示したようなドアインナーパネル17に取り付けられる取付部67を設けている。
本実施の形態によれば、振動板32の外縁32aが内側フレーム62aを介してドアインナーパネルに接続されることによって振動板32の外縁32aの振動が内側フレーム62aを伝播する間に減衰され、かつ、振動板32の外縁32aの振動が磁気回路33の振動によって軽減されるので、スピーカ装置61を車両のドアインナーパネルに取り付けたときの振動による音質の劣化を回避することができる。
図11は、図1のスピーカ装置及び従来のスピーカ装置によって再生される音声の周波数とドアインナーパネルの取付部近傍の振動加速度との関係を示すグラフである。図11において、車両のドアに取り付けられた図1のスピーカ装置31によって得られる波形を実線で示し、車両のドアに取り付けられた従来のスピーカ装置に対応する図14及び図15のスピーカ装置1によって得られる波形を破線で示す。図11のエリアαに示すように、音声周波数に対応する100〜1000Hzの周波数帯域において、第1の実施の形態に対応する図1のスピーカ装置31によって車両のドアに生じる振動加速度が、従来のスピーカ装置に対応する図14及び図15のスピーカ装置1によって車両のドアに生じる振動加速度よりも低減している。
図12は、図1のスピーカ装置、図5のスピーカ装置及び従来のスピーカ装置によって再生される音声の全周波数帯域における振動加速度のオーバーオール値を示すグラフである。図12において、車両のドアに取り付けられた従来のスピーカ装置に対応する図14及び図15のスピーカ装置1によって再生される音声の全周波数帯域における振動加速度のオーバーオール値をXで示し、車両のドアに取り付けられた図1のスピーカ装置31によって再生される音声の全周波数帯域における振動加速度のオーバーオール値をYで示し、車両のドアに取り付けられた図5のスピーカ装置51によって再生される音声の全周波数帯域における振動加速度のオーバーオール値をZで示す。図12に示すように、第1の実施の形態に対応するオーバーオール値Y及び第2の実施の形態に対応するオーバーオール値Zのいずれも、従来のスピーカ装置に対応するオーバーオール値Xよりも低減している。
図13は、図1のスピーカ装置、図5のスピーカ装置、図8のスピーカ装置及び従来のスピーカ装置による音質聴感評価結果を示すグラフである。図13において、音の透明感、歪み感、S/N感、迫力感、f特バランス、定位感、広がり感、低域、中域、高域及びこれらの総合評価の各項目について、図1のスピーカ装置31を実線kで示し、図5のスピーカ装置51を破線lで示し、図8のスピーカ装置61を一点鎖線mで示し、従来のスピーカ装置に対応する図14の及び図15スピーカ装置1を実線nで示す。図13に示すグラフは、従来のスピーカ装置の各項目の評価基準を0点とし、従来のスピーカ装置より優れている場合にはプラス評価を行い、従来のスピーカ装置より劣っている場合にはマイナス評価を行ったものである。なお、図13に示すグラフは、評価の数値が大きくなるに従って従来のスピーカ装置より優れている度合い又は劣っている度合いが大きくなることを示す。図13に示すように、第1の実施の形態に対応する実線k、第2の実施の形態に対応する破線l及び第3の実施の形態に対応する一点鎖線mのいずれも、従来のスピーカ装置に対応する実線nよりも総合評価が高くなっている。
1,31,51、61 スピーカ装置
2,32 振動板
2a,32a 外縁
2b,32b 内縁
3,33 磁気回路
4,34,35,52 フレーム
5,36 ボイスコイル
6,37 センターキャップ
7,38 ポールピース
8,39 マグネット
9,40 ヨーク
10,41 ダンパ
11,42,45,53、63a,63b 円筒部
12,43,46,54,64,66 アーム群
12a,12b,12c,12d,12e,12f,43a,43b,43c,43d,43e,43f,46a,46b,46c,46d,46e,54a,54b,54c,54d,54e,64a,64b,64c,64d,64e.64f,66a,66b,66c,66d,66e アーム
13,44,47,55,65a,65b 接続部
14,48、67 取付部
15 ねじ
16 ウインドガラス
17 ドアインナーパネル(室内側鋼板)
18 ドアトリム(樹脂内装)
19 補強ビーム(鋼棒材)
20 ドアアウターパネル
21 スピーカグリル
34,62a 内側フレーム
35,52,62b 外側フレーム
42a,63c 支持部
63d 振動伝達部位
d1,d2 隙間

Claims (4)

  1. ボイスコイルが設けられた磁気回路と、
    前記ボイスコイルと接続された振動板と、
    前記磁気回路と接続するための第1接続部及び前記振動板の周縁部を支持する支持部を有する内側フレームと、
    前記磁気回路と接続するための第2接続部及び車両のドアインナーパネルと接続するための取付部を有する外側フレームと、を有し、
    前記内側フレームの前記支持部近傍において、前記内側フレームと前記外側フレームとの間に隙間を生じるように、前記内側フレームと前記外側フレームとが配置されている、
    ことを特徴とするスピーカ装置。
  2. 前記第1接続部及び前記第2接続部が、前記磁気回路の前記振動板側の端部と接続されている、請求項1に記載のスピーカ装置。
  3. 前記第1接続部が前記磁気回路の前記振動板側の端部と接続され、前記第2接続部が前記磁気回路の前記振動板側の端部と反対側の端部で接続されている、請求項1に記載のスピーカ装置。
  4. ボイスコイルが設けられた磁気回路と、
    前記ボイスコイルと接続された振動板と、
    前記磁気回路と接続するための第1接続部及び前記振動板の周縁部を支持する支持部を有する内側フレームと、
    前記磁気回路と接続するための第2接続部及び車両のドアインナーパネルと接続するための取付部を有する外側フレームと、を有し、
    前記外側フレームは、前記内側フレームの支持部から前記振動板の振動が伝わる部位を有し、
    前記外側フレームの前記部位は、前記振動板の振動と逆位相の振動を前記磁気回路によって生成して前記振動板から伝わる振動を軽減するように前記磁気回路及び前記支持部と結合している、
    ことを特徴とするスピーカ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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