JP2012027336A - センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】平面状の被照射面の前方に存在する物体の特性部位を精度よく検出することが可能なセンサ装置を提供する。
【解決手段】被照射面410aを仮想平面格子で分割した各領域である画素それぞれに光ビームLB1が走査されているタイミングでタイミング信号を出力するタイミング管理部414と、タイミング管理部414から出力されるタイミング信号に基づいて光検出部404の出力を信号処理することにより各画素ごとに光検出部404の出力を反映したデータを生成する信号処理部415と、各データを各画素に1対1で対応付けた記憶領域ごとに記憶させるメモリ416とを備えており、信号処理部415が、メモリ416に記憶されているデータに基づいて検知対象空間405に存在する物体406の特定部位を抽出する特定部位抽出部を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサ装置に関するものである。
従来から、図15に示す構成の物体認識センサが提案されている(特許文献1)。この物体認識センサは、光ビームαを出射する発光素子501と、光ビーム整形用のレンズ502と、光ビームαを2次元的に走査させるための光スキャナ503と、受光素子504と、スキャナ駆動回路505と、信号処理部506とを備えている。
上述の発光素子501は、半導体レーザ素子や発光ダイオードなどにより構成されている。また、光ビーム整形用のレンズ502は、発光素子501から出射された光ビームαを集光もしくはコリメート化するために設けられている。
光スキャナ503は、振動プレート511と、圧電素子512とで構成されている。振動プレート511は、シリコン製の薄板材によって形成されており、曲げ変形モードおよび捩れ変形モードで共振する軸状の弾性変形部(トーションバー)513の一端にスキャン部514を設け、他端に振動入力部515を設けたものである。このスキャン部514の表面には、鏡面加工を施すことによってミラー面(図示せず)が形成されている。また、振動入力部515には、積層型の圧電素子512が接合されている。したがって、振動プレート511は、振動入力部515において圧電素子512に支持されており、スキャン部514は、弾性変形部513によって支持されている。
また、受光素子504は、フォトダイオードなどにより構成されている。
また、スキャナ駆動回路505は、弾性変形部513の曲げ変形モードの共振周波数に等しい周波数の交流電圧V(t)と、捩れ変形モードの共振周波数に等しい周波数の交流電圧V(t)とを重畳させた電圧V(t)を圧電素子512に印加する。したがって、弾性変形部513は、曲げ変形モードの振動と捩れ変形モードの振動とを同時に行い、スキャン部514を上下左右に回動させる(図15中のθ方向の回動が上下方向の回動、θ方向の回動が左右方向の回動である)。その結果、光スキャナ503は、発光素子501から出射された光ビームαを2次元の走査領域507内で連続的に走査することができる。
また、上述の物体認識センサでは、圧電素子512への印加電圧V(t)を検出することによって光ビームαの走査角(あるいは、スキャン部514の振れ角)を知ることができるので、圧電素子512への印加電圧値V(t),V(t)を走査角情報(あるいは、振れ角情報)510として、スキャナ駆動回路505から信号処理部506へ出力している。
また、この物体認識センサでは、光ビームαの走査領域507に物体508が存在すると、発光素子501から出射され光スキャナ503で走査された光ビームαが物体508の表面に入射して反射され、物体508で反射した散乱光が受光素子504に受光され、物体508の存在が検出される。ここで、物体認識センサでは、受光素子504の受光信号509が信号処理部506に入力される。そして、信号処理部506は、受光素子504からの受光信号509を受け取ると、その瞬間の走査角情報510を読み取り、これを座標に変換して物体508の2次元的な位置を検出する。
なお、特許文献1には、物体認識センサを、コード読取装置や、人体検出センサ、2次元光電センサなどの分野において使用することができる旨が記載されている。
特開平6−44398号公報
ところで、図15に示した構成の物体認識センサのようなセンサ装置では、光ビームαの走査領域507に、光ビームαが2次元的に走査される平面状の被照射面を有する部材(例えば、スクリーン、壁、ステージなど)がある場合、当該被照射面の前方に物体508が無いときでも、光ビームαの走査角(あるいは、スキャン部514の振れ角)により受光素子504の受光強度が異なり、物体508を正しく認識できない懸念がある。要するに、図15に示した構成の物体認識センサでは、走査領域507における物体508の背景の影響を受けやすい。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、平面状の被照射面の前方に存在する物体の特性部位を精度よく検出することが可能なセンサ装置を提供することにある。
本発明のセンサ装置は、光ビームを出射する光源と、前記光源から出射される前記光ビームを検知対象空間側へ反射させ前記光ビームを前記検知対象空間内にある平面状の被照射面上で二次元的に走査可能な偏向器と、前記光源と前記偏向器との間に配置され前記光ビームを反射および透過するハーフミラーと、前記偏向器を駆動する駆動信号を発生する駆動部と、前記偏向器で反射され前記検知対象空間側で反射された前記光ビームを受光し受光光量に応じた出力を発生する光検出部と、前記被照射面を仮想平面格子で分割した各領域である画素それぞれに前記光ビームが走査されているタイミングでタイミング信号を出力するタイミング管理部と、前記タイミング信号に基づいて前記光検出部の出力を信号処理することにより前記各画素ごとに前記光検出部の前記出力を反映したデータを生成する信号処理部と、前記各データを前記各画素に1対1で対応付けた記憶領域ごとに記憶させるメモリとを備え、前記光源・前記偏向器間の光軸と、前記偏向器・前記光検出部間の光軸とを、前記偏向器・前記ハーフミラー間で一致させてあり、前記信号処理部は、前記メモリに記憶されている前記データに基づいて前記検知対象空間に存在する物体の特定部位を抽出する特定部位抽出部を有することを特徴とする。
このセンサ装置において、前記信号処理部は、前記光源による前記被照射面の1回の走査期間に、前記画素ごとに前記光検出部の前記出力を複数回だけ取り込んで平均値を求め当該平均値を前記データとして前記メモリに記憶させることが好ましい。
このセンサ装置において、前記信号処理部は、前記光源による前記被照射面の複数回の走査期間に、前記画素ごとに取り込んだ前記光検出部の前記出力の平均値を求め当該平均値を前記データとして前記メモリに記憶させることが好ましい。
このセンサ装置において、前記特定部位が指先であり、前記特定部位抽出部は、前記各データを画素値とする第2の画素が前記各画素と同じ行数、列数で配列されたフレームデータを生成し、前記フレームデータの左上の前記第2の画素を前記物体の有無の確認を開始する基準画素として、行順に且つ行内では列順に前記データを確認して最初に前記物体が有ると判定された前記第2の画素を前記特定部位として抽出することが好ましい。
このセンサ装置において、前記特定部位が指先であり、前記特定部位抽出部は、前記各データを画素値とする第2の画素が前記各画素と同じ行数、列数で配列されたフレームデータを生成し、前記フレームデータの左上の前記第2の画素を前記物体の有無の確認を開始する基準画素として、列順に且つ列内では行順に前記データを確認して列内で最初に物体が有ると判定された前記第2の画素の行の番号を記憶して、行の番号が増加方向から減少方向に変化したときに当該変化直前の列において前記物体があると判定された前記第2の画素を前記特定部位として抽出することが好ましい。
このセンサ装置において、表示用光ビームを出射する表示用光源と、前記光源と前記ハーフミラーとの間に位置し前記表示用光源から出射された前記表示用光ビームを前記ハーフミラー側へ反射させ且つ前記光源からの光ビームを透過させるダイクロイックミラーとを備え、前記信号処理部は、前記表示用光源を制御して前記被照射面に、制御対象機器をオンオフ制御するための仮想のスイッチの像を表示させ、前記スイッチの像に対する前記指先の位置に応じて前記制御対象機器を制御する制御信号を発生することが好ましい。
このセンサ装置において、表示用光ビームを出射する表示用光源と、前記光源と前記ハーフミラーとの間に位置し前記表示用光源から出射された前記表示用光ビームを前記ハーフミラー側へ反射させ且つ前記光源からの光ビームを透過させるダイクロイックミラーとを備え、前記信号処理部は、前記特定部位抽出部により抽出された前記指先の移動と連動させて前記表示用光源を制御して前記被照射面に像を表示させることが好ましい。
このセンサ装置において、前記特定部位抽出部により抽出された指先の移動履歴に基づいて所定のジェスチャーを認識するジェスチャー認識部と、ジェスチャー認識部により認識されたジェスチャーに予め対応付けられた制御出力を制御対象機器へ与える制御部とを有することが好ましい。
このセンサ装置において、前記偏向器は、外側フレーム部と、前記外側フレーム部の内側に配置され一対の第1の捩ればね部を介して前記外側フレーム部により支持された可動フレーム部と、前記可動フレーム部の内側に位置し前記第1の捩ればね部の並設方向に直交する方向に並設された一対の第2の捩ればね部を介して前記可動フレーム部に支持され前記光ビームを反射するミラー面が形成されたミラー部と、前記外側フレーム部において前記可動フレーム部側に設けられた第1の固定電極と、前記可動フレーム部において前記外側フレーム部側に設けられた第1の可動電極と、前記可動フレーム部において前記ミラー部側に設けられた第2の固定電極と、前記ミラー部において前記可動フレーム部側に設けられた第2の可動電極とを有し、前記駆動部は、前記光ビームが水平方向に走査されるように前記第1の可動電極・前記第1の固定電極間と前記第2の可動電極・前記第2の固定電極間との一方に第1の駆動周波数の駆動電圧を印加する水平駆動回路と、前記光ビームが垂直方向に走査されるように前記第1の可動電極・前記第1の固定電極間と前記第2の可動電極・前記第2の固定電極間との他方に第2の駆動周波数の駆動電圧を印加する垂直駆動回路とを有することが好ましい。
本発明のセンサ装置においては、平面状の被照射面の前方に存在する物体の特性部位を精度よく検出することが可能となる。
実施形態のセンサ装置を示し、(a)は概略構成図、(b)は要部構成図である。 (a)は同上のセンサ装置の他の構成例を示し、(b),(c)は動作説明図である。 同上のセンサ装置の動作説明図である。 同上のセンサ装置における偏向器の概略分解斜視図である。 同上のセンサ装置における偏向器の概略斜視図である。 同上のセンサ装置における偏向器の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 同上のセンサ装置の動作説明図である。 同上のセンサ装置の動作説明図である。 同上のセンサ装置の動作を説明するフローチャートである。 同上のセンサ装置の他の構成例の動作説明図である。 同上のセンサ装置の他の構成例の動作を説明するフローチャートである。 同上センサ装置のさらに他の構成例の動作説明図である。 同上のセンサ装置の応用例の説明図である。 同上のセンサ装置の別の構成例の動作説明図である。 従来例の物体認識センサの概略構成図である。
以下、本実施形態のセンサ装置について図1〜9を参照しながら説明する。
センサ装置は、光ビームLB1を出射する光源401と、光源401から出射される光ビームLB1を検知対象空間405側へ反射させ光ビームLB1を検知対象空間405内にある平面状の被照射面410a上で二次元的に走査可能な偏向器403とを備えている。ここにおいて、偏向器403は、光ビームLB1を垂直方向および水平方向に走査可能となっている。したがって、光ビーム走査装置は、例えば、図2(a)および図3に示すような平面状の被照射面410a上で光ビームLB1を垂直方向および水平方向に走査させることができる。
また、センサ装置は、偏向器403を駆動する駆動信号を発生する駆動部413と、偏向器403で反射され検知対象空間405側で反射された光ビームLB1を受光し受光光量に応じた出力を発生する光検出部404とを備えている。
また、センサ装置は、光源401と偏向器403との間に配置され光ビームLB1を反射および透過するハーフミラー402を備えている。
ここにおいて、センサ装置は、光源401・偏向器403間の光軸OA1(図2(a)参照)と、偏向器403・光検出部404間の光軸OA2(図2(a)参照)とを、偏向器403・ハーフミラー402間で一致させてある。
さらに、センサ装置は、被照射面410aを仮想平面格子470(図3参照)で分割した各領域である画素480それぞれに光ビームLB1が走査されているタイミングでタイミング信号を出力するタイミング管理部414と、タイミング信号に基づいて光検出部404の出力を信号処理することにより各画素480ごとに光検出部404の出力を反映したデータを生成する信号処理部415と、各データを各画素480に1対1で対応付けた記憶領域ごとに記憶させるメモリ416とを備えている。
また、信号処理部415は、メモリ416に記憶されているデータに基づいて検知対象空間405に存在する物体406の特定部位を抽出する特定部位抽出部(図示せず)を有している。
また、センサ装置は、図2(a)に示すように、ハーフミラー402と光検出部404の受光素子404aとの間に位置しハーフミラー402で反射された光ビームLB1を受光素子404aの受光面に集光するレンズ407を備えていることが好ましい。
光源401としては、光ビームLB1として赤外光を出射する半導体レーザを用いているが、光ビームLB1を出射可能なものであれば特に限定するものではない。また、光ビームLB1の波長も特に限定するものではない。
偏向器403は、MEMS(micro electro mechanical systems)デバイスであるMEMSミラー(MEMS光スキャナ)により構成してある。具体的には、偏向器403は、図4、図5および図6(f)に示すように、半導体基板であるSOI(Silicon on Insulator)基板100を用いて形成され可動部20にミラー面21が設けられたミラー形成基板1を備えている。また、偏向器403は、ミラー形成基板1においてミラー面21が設けられた一表面側に接合された第1のカバー基板2を備えている。また、偏向器403は、ミラー形成基板1の他表面側に接合された第2のカバー基板3を備えている。
ミラー形成基板1は、上述のSOI基板100をバルクマイクロマシニング技術などにより加工することによって形成してある。このSOI基板100は、導電性を有する第1のシリコン層(活性層)100aと第2のシリコン層(シリコン基板)100bとの間に絶縁層(SiO層)100cが介在している。なお、SOI基板100は、第1のシリコン層100aの厚さを30μm、第2のシリコン層100bの厚さを400μmに設定してあるが、これらの数値は一例であり、特に限定するものではない。また、SOI基板100の一表面である第1のシリコン層100aの表面は(100)面としてある。
ミラー形成基板1は、外側フレーム部10と、外側フレーム部10の内側に配置された上述の可動部20と、外側フレーム部10の内側で可動部20を挟む形で配置され外側フレーム部10と可動部20とを連結した一対の第1の捩りばね部30,30とを有する。各第1の捩りばね部30,30は、捩れ変形が可能となっている。
外側フレーム部10は、枠状(ここでは、矩形枠状)の形状であり、外周形状および内周形状それぞれが矩形状に形成されている。ここにおいて、偏向器403は、ミラー形成基板1および各カバー基板2,3それぞれの外周形状が、矩形状であり、各カバー基板2,3の外形寸法を、ミラー形成基板1の外形寸法に合わせてある。
ミラー形成基板1の外側フレーム部10は、SOI基板100の第1のシリコン層100a、絶縁層100c、第2のシリコン層100bそれぞれを利用して形成してある。そして、ミラー形成基板1は、外側フレーム部10のうち第1のシリコン層100aにより形成された部位が、第1のカバー基板2の外周部と全周に亘って接合され、外側フレーム部10のうち第2のシリコン層100bにより形成された部位が、第2のカバー基板3の外周部と全周に亘って接合されている。
また、ミラー形成基板1の可動部20および各第1の捩りばね部30,30は、SOI基板100の第1のシリコン層100aを用いて形成されており、外側フレーム部10よりも十分に薄肉となっている。また、可動部20に設けられたミラー面21は、光源401からの光ビームLB1を反射するものであり、可動部20において第1のシリコン層100aにより形成された部位上に形成した金属膜(例えば、Al−Si膜など)からなる反射膜21aの表面により構成されている。なお、本実施形態では、反射膜21aの膜厚を500nmに設定してあるが、この数値は一例であり、特に限定するものではない。
以下では、図4の左側に示すように、平面視において一対の第1の捩りばね部30,30の並設方向に直交する方向をx軸方向、一対の第1の捩りばね部30,30の並設方向をy軸方向、x軸方向およびy軸方向に直交する方向をz軸方向として説明する。
ミラー形成基板1は、一対の第1の捩りばね部30,30がy軸方向に並設されており、可動部20が、外側フレーム部10に対して一対の第1の捩りばね部30,30の回りで変位可能となっている(y軸方向の軸回りで回動可能となっている)。つまり、一対の第1の捩りばね部30,30は、外側フレーム部10に対して可動部20が揺動自在となるように外側フレーム部10と可動部20とを連結している。言い換えれば、外側フレーム部10の内側に配置される可動部20は、可動部20から相反する2方向へ連続一体に延長された2つの第1の捩りばね部30,30を介して、外側フレーム部10に揺動自在に支持されている。ここで、一対の第1の捩りばね部30,30は、両者のy軸方向に沿った中心線同士を結ぶ直線が、平面視で可動部20の重心を通るように形成されている。なお、各捩りばね部30,30は、厚み寸法(z軸方向の寸法)を30μm、幅寸法(x軸方向の寸法)を、5μmに設定してあるが、これらの数値は一例であり、特に限定するものではない。また、外側フレーム部10の内周形状も矩形状に限らず、例えば、円形状でもよい。
上述のミラー形成基板1は、可動部20において一対の第1の捩りばね部30,30を結ぶ方向(一対の第1の捩りばね部30,30の並設方向)に直交する方向(つまり、x軸方向)の両側に形成された櫛形状の第1の可動電極22を備えている。さらに、ミラー形成基板1は、外側フレーム部10に形成され第1の可動電極22の複数の可動櫛歯片22bに対向する複数の固定櫛歯片12bを有する櫛形状の第1の固定電極12を備えている。ここにおいて、ミラー形成基板1は、第1の可動電極22と第1の固定電極12との間に駆動電圧が印加されることによって第1の可動電極22と第1の固定電極12との間に生じる静電力により、可動部20が揺動する。なお、この動作については後述する。
第1の固定電極12は、平面視形状が櫛形状であり、外側フレーム部10のうちy軸方向に沿った枠片部において第1のシリコン層100aにより形成された部位の一部が、櫛骨部12aを構成している。そして、第1の固定電極12は、櫛骨部12aにおける可動部20との対向面(外側フレーム部10におけるy軸方向に沿った内側面)に、多数の固定櫛歯片12bが一対の第1の捩りばね部30,30の並設方向に沿って列設されている。ここで、各固定櫛歯片12bは、第1のシリコン層100aの一部により構成されている。
一方、第1の可動電極22は、可動部20における第1の固定電極12の櫛骨部12a側の櫛骨部22aの側面(可動部20におけるy軸方向に沿った側面)において、固定櫛歯片12bにそれぞれ対向する多数の可動櫛歯片22bが上記並設方向に列設されている。ここで、各可動櫛歯片22bは、第1のシリコン層100aの一部により構成されている。
第1の固定電極12と第1の可動電極22とは、それぞれの櫛骨部12a,22aが互いに対向し、第1の固定電極12の各固定櫛歯片12bが第1の可動電極22の櫛溝に入り組んでおり、固定櫛歯片12bと可動櫛歯片22bとが、y軸方向において互いに離間している。したがって、ミラー形成基板1では、第1の固定電極12と第1の可動電極22との間に電圧が印加されることにより、第1の固定電極12と第1の可動電極22との間に互いに引き合う方向に作用する静電力が発生する。なお、y軸方向における固定櫛歯片12bと可動櫛歯片22bとの間の隙間は、例えば、2μm〜5μm程度の範囲で適宜設定すればよい。
ところで、可動部20は、外側フレーム部10に一対の第1の捩りばね部30,30を介して揺動自在に支持された枠状(ここでは、矩形枠状)の可動フレーム部23と、可動フレーム部23の内側に配置されミラー面21が設けられたミラー部24と、可動フレーム部23の内側でミラー部24を挟む形で配置され可動フレーム部23とミラー部24とを連結し捩れ変形が可能な一対の第2の捩りばね部25,25とを有している。
第2の捩りばね部25,25は、第1の捩りばね部30,30の並設方向(y軸方向)とは直交する方向(x軸方向)に並設されている。要するに、可動部20は、一対の第2の捩りばね部25,25がx軸方向に並設されており、ミラー部24が、可動フレーム部23に対して一対の第2の捩りばね部25,25の回りで変位可能となっている(x軸方向の軸回りで回動可能となっている)。つまり、一対の第2の捩りばね部25,25は、可動フレーム部23に対してミラー部24が揺動自在となるように可動フレーム部23とミラー部24とを連結している。言い換えれば、可動フレーム部23の内側に配置されるミラー部24は、ミラー部24から相反する2方向へ連続一体に延長された2つの第2の捩りばね部25,25を介して可動フレーム部23に揺動自在に支持されている。ここで、一対の第2の捩りばね部25,25は、両者のx軸方向に沿った中心線同士を結ぶ直線が、平面視でミラー部24の重心を通るように形成されている。なお、各第2の捩りばね部25は、厚み寸法(z軸方向の寸法)を30μm、幅寸法(y軸方向の寸法)を、30μmに設定してあるが、これらの数値は一例であり、特に限定するものではない。また、ミラー部24およびミラー面21の平面視形状は、矩形状に限らず、例えば、円形状でもよい。また、可動フレーム部23の内周形状も矩形状に限らず、例えば、円形状でもよい。
上述の説明から分かるように、ミラー部24は、一対の第1の捩りばね部30,30の軸回りの回動と、一対の第2の捩りばね部25,25の軸回りの回動とが可能である。要するに、偏向器403は、ミラー部24のミラー面21が、二次元的に回動可能に構成されており、光ビームLB2を二次元的に走査することができる。ここで、可動部20は、可動フレーム部23における第1のカバー基板2側とは反対側に、可動フレーム部23を支持する枠状(矩形枠状)の支持体29が一体に設けられており、支持体29が可動フレーム部23と一体に回動可能となっている。
また、ミラー形成基板1は、ミラー部24において一対の第2の捩りばね部25,25を結ぶ方向(一対の第2の捩りばね部25,25の並設方向)に直交する方向(つまり、y軸方向)の両側に形成された櫛形状の第2の可動電極27と、可動フレーム部23に形成され第2の可動電極27の複数の可動櫛歯片27bに対向する複数の固定櫛歯片26bを有する櫛形状の第2の固定電極26とを備えている。ここにおいて、ミラー形成基板1は、第2の可動電極27と第2の固定電極26との間に駆動電圧が印加されることによって第2の可動電極27と第2の固定電極26との間に生じる静電力により、ミラー部24が揺動する。なお、この動作については後述する。
上述の第2の固定電極26は、平面視形状が櫛形状であり、櫛骨部26aが可動フレーム部23の一部により構成されている。そして、第2の固定電極26の櫛骨部26aにおけるミラー部24との対向面(可動フレーム部23におけるx軸方向に沿った内側面)には、多数の固定櫛歯片26bが、一対の第2の捩りばね部25,25の並設方向に沿って列設されている。一方、第2の可動電極27はミラー部24の一部により構成されており、第2の固定電極26の櫛骨部26a側の側面(ミラー部24におけるx軸方向に沿った側面)には、固定櫛歯片26bにそれぞれ対向する多数の可動櫛歯片27bが上記並設方向に列設されている。ここで、櫛形状の第2の固定電極26と櫛形状の第2の可動電極27とは、櫛骨部26a,27aが互いに対向し、第2の固定電極26の各固定櫛歯片26bが第2の可動電極27の櫛溝に入り組んでおり、固定櫛歯片26bと可動櫛歯片27bとが、x軸方向において互いに離間している。したがって、ミラー形成基板1は、第2の固定電極26と第2の可動電極22との間に電圧が印加されることにより、第2の固定電極26と第2の可動電極27との間に、互いに引き合う方向に作用する静電力が発生する。なお、x軸方向における固定櫛歯片26bと可動櫛歯片27bとの間の隙間は、例えば、2μm〜5μm程度の範囲で適宜設定すればよい。
また、ミラー形成基板1は、外側フレーム部10に、3つのパッド13が平面視において一直線上に並ぶように略等間隔で並設されている。これに対して、第1のカバー基板2は、各パッド13それぞれを各別に露出させる3つの貫通孔202が貫設されている。各パッド13は、平面視形状が円形状であり、金属膜(例えば、Al−Si膜など)により構成されている。なお、本実施形態では、各パッド13の膜厚を500nmに設定してあるが、この数値は一例であり、特に限定するものではない。
ミラー形成基板1は、外側フレーム部10において第1のシリコン層100aにより形成された部位に複数(ここでは、3つ)のスリット10aを形成するとともに、可動部20の可動フレーム部23において第1のシリコン層100aにより形成された部位に複数(ここでは、4つ)のスリット20aを形成してある。これにより、ミラー形成基板1は、3つのパッド13のうち図4における真ん中のパッド13(13b)が第1の固定電極12と電気的に接続されて同電位となり、右側のパッド13(13a)が第1の可動電極22および第2の可動電極26と電気的に接続されて同電位となり、左側のパッド13(13c)がミラー部24の第2の可動電極27と電気的に接続されて同電位となっている。
ここで、外側フレーム部10の複数のスリット10aは、絶縁層100cに達する深さで形成されている。偏向器403は、各スリット10aをトレンチとし、各スリット10aの平面視形状を外側フレーム部10の外側面側に開放されない形状とすることで、外側フレーム部10にスリット10aを形成した構造を採用しながらも、外側フレーム部10と第1のカバー基板2との接合性が低下するのを防止し、外側フレーム部10と各カバー基板2,3とで囲まれる空間の気密性を確保している。
また、可動部20における可動フレーム部23の各スリット20aは、トレンチとしてあり、SOI基板100の絶縁層100cの一部と第2のシリコン層100bの一部とで構成される上述の支持体29における絶縁層100cに達する深さに形成してある。要するに、偏向器403では、可動フレーム部23に複数のスリット20aを形成した構成を採用しながらも、可動フレーム部23と支持体29とが、一対の第1の捩りばね部30,30の軸回りで一体に回動可能となっている。ここにおいて、支持体29は、可動フレーム部23のうち各固定櫛歯片26bおよび各可動櫛歯片22bを除く部位を覆う枠状に形成されている(図5参照)。また、可動フレーム部23の複数のスリット20aは、支持体29を含めた可動部20の重心が、平面視において一対の第1の捩りばね部30,30のy軸方向に沿った中心線を結ぶ直線の略真ん中に位置するように形状を設計してある。しかして、本実施形態における偏向器403では、可動部20が一対の第1の捩りばね部30,30の軸回りでスムーズに揺動し、反射光の走査が適正に行われる。なお、本実施形態では、支持体29において第2のシリコン層100bにより構成される部位の厚さを、外側フレーム部10において第2のシリコン層100bにより構成される部位と同じ厚さに設定してあるが、同じに限らず、厚くしてもよいし薄くしてもよい。
また、第1のカバー基板2は、それぞれパイレックス(登録商標)ガラスなどからなる2枚のガラス板を厚み方向に重ねて接合することにより形成した第1のガラス基板200を用いて形成してある。また、第2のカバー基板3は、パイレックス(登録商標)ガラスなどからなる第2のガラス基板300を用いて形成してある。なお、第1のガラス基板200および第2のガラス基板300の厚さは、0.5mm〜1.5mm程度の範囲で設定してあるが、これらの数値は一例であり、特に限定するものではない。
第1のカバー基板2は、上述のように第1のガラス基板200を用いており、第1のガラス基板200の厚み方向に貫通して各パッド13それぞれを全周に亘って露出させる3つの貫通孔202が形成されている。ここにおいて、第1のガラス基板200の各貫通孔202は、ミラー形成基板1から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなるテーパ状に形成されている。各貫通孔202は、サンドブラスト法により形成してある。各貫通孔202の形成方法は、サンドブラスト法に限定するものではなく、ドリル加工法やエッチング法などを採用してもよい。
また、偏向器403は、各パッド13の平面視形状を円形状としてあり、各貫通孔202の第1のミラー形成基板1側での開口径が各パッド13の直径よりも大きくなるようにしてある。各パッド13の直径は、0.5mmに設定してあるが、特に限定するものではない。また、各パッド13の平面視形状は、必ずしも円形状である必要はなく、例えば、正方形状としてもよいが、各貫通孔202の開口径を小さくするうえでは円形状の方が正方形状よりも好ましい。
ところで、各パッド13の一部が厚み方向において第1のカバー基板2に重なる場合には、各パッド13の厚みの影響で接合性や気密性が損なわれて製造時の歩留まり低下や、動作安定性の低下、経時安定性の低下の原因となる懸念がある。したがって、このような場合には、外側フレーム部10の幅寸法(外側フレーム部10の外側面と内側面との距離)を増大させる必要が生じて、偏向器403の小型化が制限されてしまうことが考えられる。
これに対して、本実施形態における偏向器403では、第1のカバー基板2が各パッド13と重なることがなく、第1のカバー基板2と外側フレーム部10との間に各パッド13の一部が介在することもない。したがって、偏向器403は、第1のカバー基板2とミラー形成基板1の外側フレーム部10との接合が、各パッド13により妨げられるのを防止することができる。その結果、本実施形態における偏向器403では、各パッド13の厚みの影響で接合性や気密性が損なわれるのを防止することができ、外側フレーム部10の幅寸法を増大させずに歩留まりの向上による低コスト化を図れるとともに、動作安定性の低下、経時安定性の低下を抑制することが可能となる。
また、偏向器403では、ミラー形成基板1の外側フレーム部10と各カバー基板2,3とで囲まれる気密空間を真空(真空雰囲気)とすることで、低消費電力化を図りつつ可動部20およびミラー部24の機械振れ角を大きくすることが可能となる。そこで、偏向器403では、上記気密空間を真空とするとともに、第2のカバー基板3におけるミラー形成基板1との対向面において外側フレーム部10に接合される部位よりも内側の適宜部位に非蒸発型のゲッタ(図示せず)を設けてある。なお、非蒸発型のゲッタは、例えば、Zrを主成分とする合金やTiを主成分とする合金などにより形成すればよい。また、偏向器403では、外側フレーム部10と第1のカバー基板2と第2のカバー基板3とで囲まれた上記気密空間を、不活性ガス雰囲気(例えば、ドライ窒素ガス雰囲気など)としてもよい。上述の偏向器403では、上記気密空間を真空雰囲気と不活性ガス雰囲気とのいずれにしても、ミラー面21の酸化を防止できるから、ミラー面21の材料の選択肢が多くなるとともに、ミラー面21の反射特性の経時変化を抑制することができる。
第1のガラス基板200は、ミラー形成基板1との対向面に、可動部20の変位空間を確保するための第1の凹部201を有している。ここで、第1のガラス基板200は、上述のように2枚のガラス板を接合して形成されている。そこで、第1のガラス基板200は、ミラー形成基板1に近い側に配置するガラス板(以下、第1のガラス板と称する)において第1の凹部201に対応する部位に、厚み方向に貫通する開孔部を形成し、ミラー形成基板1から遠い側に配置するガラス板(以下、第2のガラス板と称する)を平板状としてある。したがって、第1のガラス基板200は、サンドブラスト加工などにより第1の凹部201が形成されたものに比べて、第1の凹部201の内底面を滑らかな表面とすることができ、第1の凹部201の内底面での拡散反射、光拡散、散乱損失などを低減できる。
また、第2のカバー基板3は、第2のガラス基板300におけるミラー形成基板1側の上記一表面に、可動部20の変位空間を確保するための第2の凹部301を形成してある。
ここにおいて、第2のガラス基板300の上記一表面に第2の凹部301を形成する場合は、例えば、サンドブラスト法などにより形成すればよい。また、第2のカバー基板3についても、第1のカバー基板2と同様、2枚のガラス板を接合して形成してもよく、ミラー形成基板1に近い側に配置するガラス板(以下、第3のガラス板と称する)において第2の凹部301に対応する部位に厚み方向に貫通する開孔部を形成するとともに、ミラー形成基板1から遠い側に配置するガラス板(以下、第4のガラス板と称する)を平板状としてもよい。なお、第2のカバー基板3は、光を透過させる必要がないので、第2のガラス基板300に限らず、ミラー形成基板1との接合が容易で且つ半導体基板(SOI基板100)の材料であるSiとの線膨張率差が小さな材料により形成された基板であればよく、例えば、シリコン基板を用いて形成してもよく、この場合の第2の凹部301は、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して形成すればよい。
また、本実施形態における偏向器403では、外側フレーム部10と第1のカバー基板2と第2のカバー基板3とで囲まれる気密空間を真空とすることで、低消費電力化を図りつつ可動部20の機械振れ角を大きくすることが可能となるので、上記気密空間を真空とするとともに、第2の凹部301の内底面に、上述のゲッタを配置してある。
なお、本実施形態では、第1のカバー基板2および第2のカバー基板3の厚さを0.5mm〜1.5mm程度の範囲で設定し、第1の凹部201および第2の凹部301の深さを300μm〜800μmの範囲で設定してあるが、これらの数値は一例であり、可動部20のz軸方向への変位量に応じて適宜設定すればよく(つまり、可動部20の回動運動を妨げない深さであればよく)、特に限定するものではない。
各ガラス基板200,300のガラス材料としては、上述のように硼珪酸ガラスであるパイレックス(登録商標)を採用しているが、硼珪酸ガラスに限らず、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラスなどを採用してもよい。
以下、偏向器403の製造方法について図6を参照しながら説明するが、図6の(a)〜(f)は図4のA−B断面に対応する部分の概略断面を示している。
まず、半導体基板であるSOI基板100の上記一表面側および上記他表面側それぞれに熱酸化法などによりシリコン酸化膜111a,111bを形成する酸化膜形成工程を行うことによって、図6(a)に示す構造を得る。
その後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してSOI基板100の上記一表面側のシリコン酸化膜(以下、第1のシリコン酸化膜と称する)111aをパターニングする第1のシリコン酸化膜パターニング工程を行うことによって、図6(b)に示す構造を得る。この第1のシリコン酸化膜パターニング工程では、第1のシリコン酸化膜111aのうち、可動部20において反射膜21aの形成予定領域以外の部分、第1の捩りばね部30,30などに対応する部位などが残るように、第1のシリコン酸化膜111aをパターニングする。
第1のシリコン酸化膜パターニング工程の後、SOI基板100の上記一表面側に所定膜厚(例えば、500nm)の金属膜(例えば、Al−Si膜)をスパッタ法や蒸着法などにより成膜する金属膜形成工程を行い、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して金属膜をパターニングすることにより各パッド13および反射膜21aを形成する金属膜パターニング工程を行うことによって、図6(c)に示す構造を得る。なお、本実施形態では、各パッド13と反射膜21aとの材料および膜厚を同じに設定してあるので、各パッド13と反射膜21aとを同時に形成しているが、各パッド13と反射膜21aとの材料や膜厚が相違する場合には、各パッド13を形成するパッド形成工程と反射膜を形成する反射膜形成工程とを別々に設ければよい。
上述の各パッド13および反射膜21aを形成した後、SOI基板100の上記一表面側で、第1のシリコン層100aのうち可動フレーム部23、ミラー部24、一対の第1の捩りばね部30,30、一対の第2の捩りばね部25,25、外側フレーム部10、第1の固定電極12、第2の可動電極22、第2の固定電極26、第2の可動電極27に対応する部位を覆うようにパターニングされた第1のレジスト層130を形成する。その後、第1のレジスト層130をマスクとして、第1のシリコン層100aをパターニングする第1のシリコン層パターニング工程(表面側パターニング工程)を行うことによって、図6(d)に示す構造を得る。この第1のシリコン層パターニング工程では、第1のシリコン層100aを絶縁層100cに達する深さ(第1の所定深さ)までエッチングする。第1のシリコン層パターニング工程での第1のシリコン層100aのエッチングは、誘導結合プラズマ型のエッチング装置などのように、異方性の高いエッチングが可能なドライエッチング装置により行えばよい。また、第1のシリコン層パターニング工程では、絶縁層100cをエッチングストッパ層として利用している。
上述の第1のシリコン層パターニング工程の後、SOI基板100の上記一表面側の第1のレジスト層130を除去する。その後、SOI基板100の上記一表面側の全面に第2のレジスト層131を形成する。続いて、SOI基板100の他表面側で、第2のシリコン層100bのうち外側フレーム部10、支持体29に対応する部位以外を露出させるようにパターニングされた第3のレジスト層132を形成する。その後、第3のレジスト層132をマスクとして、第2のシリコン層100bをパターニングする第2のシリコン層パターニング工程を行うことによって、図6(e)に示す構造を得る。この第2のシリコン層パターニング工程では、第2のシリコン層100bを絶縁層100cに達する深さ(第2の所定深さ)までエッチングする。第2のシリコン層パターニング工程での第2のシリコン層100bのエッチングは、誘導結合プラズマ型のエッチング装置などのように、異方性が高く垂直深堀が可能なドライエッチング装置により行えばよい。また、第2のシリコン層パターニング工程では、絶縁層100cをエッチングストッパ層として利用している。
上述の第2のシリコン層パターニング工程の後、SOI基板100の絶縁層100cの不要部分をSOI基板100の上記他表面側からエッチングする絶縁層パターニング工程を行うことでミラー形成基板1を形成する。続いて、第2のレジスト層131および第3のレジスト層132を除去する。その後、ミラー形成基板1と、第1のカバー基板2および第2のカバー基板3とを陽極接合などにより接合する接合工程を行うことによって、図6(f)に示す構造の偏向器403を得る。
上述の接合工程では、ミラー形成基板1のミラー面21を保護する観点から、第1のカバー基板2とミラー形成基板1とを接合する第1の接合過程を行ってから、ミラー形成基板1と第2のカバー基板3とを接合する第2の接合過程を行うことが好ましい。ここで、第1の接合過程では、先ず、第1のガラス基板200に第1の凹部201や各貫通孔202などを形成した第1のカバー基板2とミラー形成基板1とを重ねた積層体を、所定真空度(例えば、10Pa以下)の真空中で所定の接合温度(例えば、300℃〜400℃程度)に加熱した状態で、第1のシリコン層100aと第1のカバー基板2との間に第1のカバー基板2側を低電位側として所定電圧(例えば、400V〜800V程度)を印加し、この状態を所定の接合時間(例えば、20分〜60分程度)だけ保持すればよい。また、第2の接合過程では、上述の第1の接合過程に準じて、第2のシリコン層100bと第2のカバー基板3との陽極接合を行う。なお、ミラー形成基板1と各カバー基板2,3を接合する接合方法は、陽極接合に限らず、例えば、常温接合法などでもよい。また、第1のシリコン層パターニング工程の後に、SOI基板100と第1のカバー基板2とを接合し、その後、第2のシリコン層パターニング工程、絶縁層パターニング工程を行うことでミラー形成基板1を形成し、その後、ミラー形成基板1と第2のカバー基板3とを接合するようにしてもよい。なお、上述の偏向器403の製造にあたっては、接合工程が終了するまでは、ミラー形成基板1、第1のカバー基板2および第2のカバー基板3それぞれについてウェハの状態で行い、接合工程の後で、個々の偏向器403に分離するダイシング工程を行えばよい。
次に、偏向器403の動作について説明する。
偏向器403では、互いに対向する第1の可動電極22と第1の固定電極12との間に、可動部20を駆動するためのパルス電圧を一対のパッド13,13を介して印加することにより、第1の可動電極22・第1の固定電極12間に静電力が発生し、可動部20がy軸方向の軸回りで回動する。しかして、偏向器403では、第1の可動電極22・第1の固定電極12間に所定の駆動周波数のパルス電圧を印加することにより、周期的に静電力を発生させることができ、可動部20を揺動させることができる。
ここで、上述の可動部20は、内部応力に起因して、静止状態でも水平姿勢(xy平面に平行な姿勢)ではなく、きわめて僅かであるが傾いているので、例えば、第1の可動電極22・第1の固定電極12間にパルス電圧が印加されると、静止状態からであっても、可動部20に略垂直な方向(z軸方向)の駆動力が加わり、可動部20が一対の第1の捩りばね部30,30を回動軸として当該一対の第1の捩りばね部30,30を捩りながら回動する。そして、第1の可動電極22・第1の固定電極12間の駆動力を、可動櫛歯片22bと固定櫛歯片12bとが完全に重なりあうような姿勢となったときに解除すると、可動部20は、慣性力により、一対の第1の捩りばね部30,30を捩りながら回動し続ける。そして、可動部20の回動方向への慣性力と、一対の第1の捩りばね部30,30の復元力とが等しくなったとき、当該回動方向への可動部20の回動が停止する。このとき、第1の可動電極22・第1の固定電極12間に再びパルス電圧が印加されて静電力が発生すると、可動部20は、一対の第1の捩りばね部30,30の復元力と第1の可動電極22・第1の固定電極12間の駆動力とにより、それまでとは逆の方向への回動を開始する。可動部20は、第1の可動電極22・第1の固定電極12間の駆動力と一対の第1の捩りばね部30,30の復元力とによる回動を繰り返して、一対の捩りばね部30,30を回動軸として揺動する。
なお、第1の可動電極22・第1の固定電極12間への駆動電圧の印加形態や周波数は特に限定するものではなく、例えば、第1の可動電極22・第1の固定電極12間に印加する電圧を正弦波電圧としてもよい。
ところで、偏向器403は、例えば、第1の可動電極22と第2の固定電極26とが電気的に接続されたパッド13aの電位を基準電位として、第1の固定電極12および第2の可動電極27それぞれの電位を周期的に変化させることにより、可動部20を一対の第1の捩りばね部30,30の軸回りで回動させることができるとともに、ミラー部24を一対の第2の捩りばね部25,25の軸回りで回動させることができる。要するに、本実施形態における偏向器403では、対向する第1の固定電極12と第1の可動電極22との間に、可動部20を駆動するためのパルス電圧を一対のパッド13b,13aを介して印加することにより、第1の固定電極12・第1の可動電極22間に静電力が発生し、可動部20がy軸方向の軸回りで回動する。また、この偏向器403では、対向する第2の固定電極26と第2の可動電極27との間に、ミラー部24を駆動するためのパルス電圧を一対のパッド13a,13cを介して印加することにより、第2の固定電極26・第2の可動電極27間に静電力が発生し、ミラー部24がx軸方向の軸回りで回動する。しかして、本実施形態における偏向器403では、第1の固定電極12・第1の可動電極22間に所定の第1の駆動周波数のパルス電圧を印加することにより、周期的に静電力を発生させることができ、可動部20全体を揺動させることができ、さらに、第2の固定電極26・第2の可動電極27間に所定の第2の駆動周波数のパルス電圧を印加することにより、周期的に静電力を発生させることができ、可動部20のミラー部24を揺動させることができる。なお、ミラー形成基板1は、外側フレーム部10と第1のカバー基板2とで囲まれた空間側において、第1のシリコン層100aの反射膜21aが形成されていない部位の表面に、シリコン酸化膜111a(図6(f)参照)が形成されている。
本実施形態における偏向器403では、第1の固定電極12・第1の可動電極22間に、可動部20と一対の第1の捩りばね部30,30とにより構成される振動系の共振周波数の略2倍の周波数のパルス電圧を印加することにより、可動部20が共振現象を伴って駆動され、機械振れ角(xy平面に平行な水平面を基準としたときの傾き)が大きくなる。また、本実施形態における偏向器403では、第2の固定電極26・第2の可動電極27間に、ミラー部24と一対の第2の捩りばね部25,25とにより構成される振動系の共振周波数の略2倍の周波数のパルス電圧を印加することにより、ミラー部24が共振現象を伴って駆動され、機械振れ角(可動フレーム部23における第1のカバー基板2側の表面に平行な面を基準としたときの傾き)が大きくなる。
ところで、上述の駆動部413は、光ビームLB1が水平方向に走査されるように第2の可動電極27・第2の固定電極26間に第1の駆動周波数の駆動電圧(駆動信号)を印加する水平駆動回路(図示せず)と、光ビームLB1が垂直方向に走査されるように第1の可動電極22・第1の固定電極12間に第2の駆動周波数の駆動電圧(駆動信号)を印加する垂直駆動回路(図示せず)とを備えている。なお、偏向器403の配置によっては、水平駆動回路が、第1の可動電極22・第1の固定電極12間に第1の駆動周波数の駆動電圧を印加するようにし、垂直駆動回路が、第2の可動電極27・第2の固定電極26間に第2の駆動周波数の駆動電圧を印加するようにしてもよい。
また、光検出部404は、赤外光に対して感度を有するフォトダイオードからなる受光素子404aと、受光素子404aの出力を増幅する増幅部404bと、増幅部404bの出力をアナログ−ディジタル変換するA/D変換部404cとを有しており、受光素子404aでの受光光量に応じて出力が変化する。したがって、センサ装置では、光ビームLB1の光路上の物体406の有無に応じて、光検出部404の受光素子404aでの受光光量が変化し、出力が変化する。
ところで、本実施形態のセンサ装置では、表面が被照射面410aを構成する表示部410として、光ビームLB1の反射光の輝度が、ランバートの余弦則(Lambert’s cosine law)に従うスクリーン(つまり、表示部410として、光ビームLB1をランバート反射するスクリーン)を用いた場合には、物体406の存在しない場合の光検出部404の受光光量が小さく、物体406の有無による光検出部404の受光素子404aでの受光光量の変化が小さいので、S/N比が小さくなる。
そこで、表示部410は、光ビームLB1を再帰反射するスクリーンにより構成することが好ましい。要するに、表示部410を構成するスクリーンとしては、いわゆる再帰性反射スクリーンを用いることが好ましい。再帰性反射スクリーンは、入射光と同じ方向に反射光を出射させるスクリーンであり、高い反射指向性を有している。したがって、表示部410として、再帰性反射スクリーンを用いれば、物体406の存在しない場合の光検出部404の受光素子404aでの受光光量を大きくすることができ、物体406の有無による光検出部404の受光素子404aでの受光光量の変化を大きくすることが可能となり、S/N比を大きくすることが可能となる。これにより、センサ装置では、光検出部404の出力のS/N比の向上が可能となり、物体406の検知精度の向上を図れる。
再帰性反射スクリーンなどに用いる再帰性反射体としては、光を屈折させるためのガラスビーズを2次元的に配列した反射シートや、光を屈折させるためのプリズムレンズなどを2次元的に配列した反射シートなどが知られている(なお、この種の反射シートについては、例えば、http//www.kokusaku.com/3M.htm参照)。
また、図2(a)の構成のように、ハーフミラー402と光検出部404の受光素子40aとの間にレンズ407を配置する場合には、レンズ407を表示部410の被照射面410aに対して結像関係になる位置に配置することが好ましい。要するに、レンズ407は、光ビームLB1の光路上に物体406が存在しない場合に、受光素子404aの光軸の方向において結像面が受光素子404aの受光面404aに一致するように配置されており、受光素子404aの受光面の位置で、光ビームLB1のスポット径が最小スポット径となる。したがって、光ビームLB1の光路上に物体406が存在する場合には、受光素子404aの光軸の方向において結像面の位置がずれる。その結果、光ビームLB1の受光素子404aでの像が広がる(いわゆる像高が変化する、言い換えれば、ピントが合わずにぼけが生じる)ので、物体406の有無による受光素子404aの受光光量の変化を大きくすることが可能となる。
ところで、上述のタイミング管理部414は、上述の第1の駆動周波数、第2の駆動周波数それぞれに一致する周波数で第1の基準画素タイミング信号、第2の基準画素タイミング信号を生成する基準画素タイミング生成部414aと、基準画素タイミング生成部414aで生成された第1の基準画素タイミング信号、第2の基準画素タイミング信号それぞれの位相を調整して出力する基準画素タイミング調整部414bと、基準画素タイミング調整部414bから出力される第1の基準画素タイミング信号、第2の基準画素タイミング信号に基づいて光ビームLB1の走査点に対応する画素480の位置をリアルタイムで演算する対応画素演算部414cとを備えている。
基準画素タイミング生成部414aでは、第1の駆動周波数の駆動電圧の立ち上がり時に当該駆動電圧よりもパルス幅が十分に短い第1の基準画素タイミング信号を生成し、第2の駆動周波数の駆動電圧の立ち上がり時に当該駆動電圧よりもパルス幅が十分に短い第2の基準画素タイミング信号を生成する。
基準画素タイミング調整部414bは、基準画素タイミング生成部414aで生成された第1の基準画素タイミング信号と偏向器403からの水平基準位置信号とのタイミングを一致させるように第1の基準画素タイミング信号の位相を調整するとともに、基準画素タイミング生成部414aで生成された第2の基準画素タイミング信号と偏向器403からの垂直基準位置信号とのタイミングを一致させるように第2の基準画素タイミング信号の位相を調整する。
ところで、駆動部413は、水平駆動回路から偏向器403の第2の可動電極27・第2の固定電極26間に印加する第1の駆動周波数の駆動電圧に、当該駆動電圧に比べて高周波の第1の電圧(以下、水平基準位置を特定するための電圧)を重畳させるとともに、垂直駆動回路から偏向器403の第1の可動電極22・第1の固定電極12間に印加する第2の駆動周波数の駆動電圧に、当該駆動電圧に比べて高周波の第2の電圧(垂直基準位置を特定するための電圧)を重畳させるようにしている。ここにおいて、第1の電圧および第2の電圧の波形は、正弦波であることが好ましい。
ここで、可動フレーム部23に対するミラー部24の相対的な位置(機械振れ角)の変化に応じて、第2の可動電極27・第2の固定電極26間の静電容量に変化が生じ、第1の電圧に基づく電流値(振幅)に微小な変化が生じる。この電流値は、水平基準位置、すなわち機械振れ角がゼロのときに最も大きくなる。このことから、基準画素タイミング調整部414bにおいて、第2の固定電極26に接続されているパッド13cを流れる電流を監視することにより、偏向器403が水平基準位置にあるときに対応する電流値を水平基準位置信号として得ることができる。また、固定フレーム部10に対する可動フレーム部23の相対的な位置(機械振れ角)の変化に応じて、第1の可動電極22・第1の固定電極12間の静電容量に変化が生じ、第2の基準位置特定電圧に基づく電流値(振幅)に微小な変化が生じる。このことから、基準画素タイミング調整部414bにおいて、第1の固定電極12に接続されているパッド13bを流れる電流を監視することにより、偏向器403が垂直基準位置にあるときに対応する電流値を垂直基準位置信号として得ることができる。
対応画素演算部414cは、基準画素タイミング調整部414bから出力された第1の基準画素タイミング信号と第2の基準画素タイミング信号とが一致するタイミングを基準(中心)の画素480の位置として、光ビームLB1が走査されている画素480を特定する。ここで、対応画素演算部414cは、第1の基準画素タイミング信号と第2の基準画素タイミング信号とが同時に入力された時点からの経過時間に基づいて画素480の位置を特定し、上記タイミング信号を出力する。この経過時間と画素480との関係については、あらかじめ計算して、タイムテーブルとして内部メモリに記憶させておけばよい。なお、上述の経過時間はカウンタを利用して計時するようにすればよく、この場合、カウンタは、第1の基準画素タイミング信号と第2の基準画素タイミング信号とが同時に入力されるたびにリセットされるようにすればよい。
なお、上述のタイミング管理部414は、マイクロコンピュータなどにより構成すればよく、当該マイクロコンピュータに適宜のプログラムを搭載することにより、基準画素タイミング生成部414a、基準画素タイミング調整部414b、および対応画素演算部414cを実現することができる。ただし、タイミング管理部414は、マイクロコンピュータに限らず、複数の電子部品などにより構成してもよい。
ところで、センサ装置は、光源401・偏向器403間の光軸OA1(図2参照)と、偏向器403・光検出部404間の光軸OA2(図2参照)とを、偏向器403・ハーフミラー402間で一致させてある。
また、センサ装置は、上述のように、タイミング管理部414から出力されるタイミング信号に基づいて光検出部404の出力を信号処理することにより各画素(以下、第1の画素と称する)480ごとに光検出部404の出力を反映したデータを生成する信号処理部415と、各データを各第1の画素480に1対1で対応付けた記憶領域ごとに記憶させるメモリ416とを備えており、信号処理部415が、メモリ416に記憶されているデータに基づいて検知対象空間405に存在する物体406の特定部位(本実施形態では、人の手の指先)を抽出する特定部位抽出部を有している。ここにおいて、信号処理部415において光検出部404の出力を反映したデータとしては、光検出部404の出力を反映した画素値を用いている。
上述の特定部位抽出部は、各データを画素値とする第2の画素490が各第1の画素480と同じ行数、列数で配列されたフレームデータを生成する。したがって、例えば、図7(a)に示すように被照射面410aの前方に物体406が存在した場合、図7(b)に示すような、フレームデータが生成される。なお、図7(b)では、物体406が存在する第1の画素480に対応する第2の画素409にハッチングを施し、物体406が存在しない第1の画素480に対応する第2の画素409を白色としてある。
ここにおいて、特定部位抽出部は、図8に示すように、フレームデータの左上の第2の画素490を物体406の有無の確認を開始する基準画素として、行順に且つ行内では列順にデータを確認して最初に物体406が有ると判定された第2の画素490を特定部位として抽出する。図8では、行の番号を“i”、列の番号を“j”としてある。
この特定部位抽出部の動作を図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、特定部位抽出部は、まず、i=1とし(S1)、続いて、j=1とする(S2)。そして、行の番号が“i”、列の番号が“j”の第2の画素490のデータである画素値と閾値とを比較する(S3)。
S3において、画素値が閾値よりも大きい場合には、行の番号がi、列の番号が“j”の第2の画素490を特定部位(指先の位置)とする(S7)。一方、また、S3において、画素値が閾値以下の場合には、列の番号の“j”を上限値(図8の例では、10)と比較する(S4)。
S4において、列の番号の“j”が上限値の場合(j=上限値の場合)には、行の番号の“i”を1だけ増加させ(S6)、S2に戻る。また、S4において列の番号の“j”が上限値でない場合(j<上限値の場合)には、列の番号の“j”を1だけ増加させ(S5)、S3に戻る。
図8の例で図9のフローチャートに従った処理を行った場合には、図8中の矢印の通る順序でデータの確認が行われ、i=2、j=5が特定部位として抽出される(つまり、フレームデータ〔2〕〔5〕が指先位置として求められることになる)。
なお、信号処理部415において光検出部404の出力を反映したデータとしては、光検出部404の出力を適宜の閾値で2値化して物体406の有無を示すデータを用いてもよい。例えば、物体406が有ることを示すデータとして“1”、物体406が無いことを示すデータとして“0”を用いるようにしてもよい。この場合、S3において、データが“1”であるか否かを判定するようにすればよい。
また、特定部位抽出部は、図10に示すように、フレームデータの左上の第2の画素490を物体406の有無の確認を開始する基準画素として、列順に且つ列内では行順にデータを確認して列内で最初に物体406が有ると判定された第2の画素490の行の番号を記憶して、行の番号が増加方向から減少方向に変化したときに当該変化直前の列において物体406があると判定された第2の画素490を特定部位として抽出するようにしてもよい。図10では、行の番号を“i”、列の番号を“j”としてある。
この特定部位抽出部の動作を図11のフローチャートに基づいて説明する。
まず、特定部位抽出部は、まず、j=1とし(S11)、続いて、i=1とする(S12)。そして、列の番号が“j”、行の番号が“i”の第2の画素490のデータである画素値と閾値とを比較する(S13)。
S13において、画素値が閾値よりも大きい場合には、パラメータ(レジスタ)であるtemp〔j〕にiを一時的に記憶させる(S16)。そして、temp〔j−1〕とtemp〔j〕とを比較する(S17)。
S17において、temp〔j−1〕がtemp〔j〕よりも大きい場合には、フレームデータ〔temp〔j−1〕〕〔j−1〕を特定部位(指先の位置)とする(S19)。また、S17において、temp〔j−1〕がtemp〔j〕以下である場合には、列の番号の“j”を1だけ増加させ(S18)、S12に戻る。
また、S13において、画素値が閾値以下の場合には、行の番号の“i”を上限値(図10の例では、10)と比較する(S14)。
S14において、行の番号の“i”が上限値の場合(i=上限値の場合)には、S18に移る。また、S14において行の番号の“i”が上限値でない場合(i<上限値の場合)には、行の番号の“i”を1だけ増加させ(S15)、S13に戻る。
図10の例で図11のフローチャートに従った処理を行った場合には、図10中の矢印の通る順序でデータの確認が行われ、i=2、j=5が特定部位として抽出される(つまり、フレームデータ〔2〕〔5〕が指先位置として求められることになる)。
なお、信号処理部415において光検出部404の出力を反映したデータとしては、光検出部404の出力を適宜の閾値で2値化して物体406の有無を示すデータを用いてもよい。例えば、物体406が有ることを示すデータとして“1”、物体406が無いことを示すデータとして“0”を用いるようにしてもよい。この場合、S13において、データが“1”であるか否かを判定するようにすればよい。
以上説明した本実施形態のセンサ装置は、上述の光ビームを出射する光源401と、偏向器403と、駆動部413と、光検出部404と、タイミング管理部414と、信号処理部415と、メモリ416とを備え、信号処理部415が、上述の物体抽出部415bを有し、するので、光源401・偏向器403間の光軸OA1(図2参照)と、偏向器403・光検出部404間の光軸OA2(図2参照)とを、偏向器403・ハーフミラー402間で一致させてあるので、検出信号のS/N比を向上させることが可能となり、平面状の被照射面410aの前方に存在する物体406の特定部位(ここでは、指先)を精度よく検出することが可能となる。
ところで、本実施形態のセンサ装置において、信号処理部415が、光源401による被照射面410aの1回の走査期間(要するに、1つのフィールド)に、画素480ごとに光検出部404の出力を複数回だけ取り込んで平均値を求め当該平均値を上記データとしてメモリ416に記憶させるようにすれば、上記データの精度が向上する。
また、本実施形態のセンサ装置において、信号処理部415が、光源401による被照射面410aの複数回の走査期間(要するに、複数のフィールド)に、画素480ごとに取り込んだ光検出部404の出力の平均値を求め当該平均値を上記データとしてメモリ416に記憶させるようにすれば、上記データの精度が向上する。
また、センサ装置は、上述の光ビームLB1(以下、検知用光ビームLB1と称する)を出射する光源401(以下、検知用光源401と称する)の他に、図12(a)に示すように、被照射面410aに所望の画像を表示するための光ビームLB2(以下、表示用光ビームLB2と称する)を出射する光源411(以下、表示用光源411と称する)を備えていてもよい。この図12(a)の構成では、表示用光源411からの表示用光ビームLB2を二次元的に走査することにより形成される画像が表示される表示部410の表面が被照射面410aを構成している。表示用光源411としては、表示用光ビームLB2として赤色光を出射する半導体レーザを用いているが、表示用光ビームLB2の波長は特に限定するものではない。
また、このセンサ装置は、検知用光源401とハーフミラー402との間に位置するダイクロイックミラー412を備えている。このダイクロイックミラー412は、表示用光源411から出射された表示用光ビームLB2をハーフミラー402側へ反射させ且つ検知用光源401からの検知用光ビームLB1を透過させるように光学設計されている。
ここにおいて、センサ装置は、表示用光源411・偏向器403間の第1の光軸と、検知用光源401・偏向器403間の第2の光軸とを、ダイクロイックミラー412・偏向器403間で一致させてある。しかして、このセンサ装置では、被照射面410aに画像を表示させるための光学系と物体406を検知するための光学系との両光学系の光軸の大部分を同軸上に揃えることができ、これらの光学系で別々の光路を設定する場合に比べて、小型化および軽量化を図ることができるとともに、検知対象空間405内での検知用光ビームLB1と表示用光ビームLB2との光路を精度良く一致させることが可能となる。
このセンサ装置は、ハーフミラー402と光検出部404の受光素子404aとの間に位置するレンズ407を備えている。レンズ407は、ハーフミラー402を透過した検知用光ビームLB1を光検出部404の受光面404aに集光するためのものであり、両凸レンズである。
なお、図12に関して、(a)中の一点鎖線は光軸を示し、(b)中の実線の矢印は、検知用光源401から出射された検知用光ビームLB1の検知対象空間405への進行経路を示し、(c)中の実線の矢印は、被照射面410aで反射された検知用光ビームLB1の進行経路を示し、(d)中の実線の矢印は、表示用光源411から出射された光ビームLB2の被照射面410aまでの進行経路を示している。
上述のセンサ装置では、表示部410の被照射面410aに所定の画像(例えば、図13に示すような仮想のスイッチ440の像)を表示させることができる。また、センサ装置は、被照射面410aに画像を表示させるための光学系と物体406を検知するための光学系とでハーフミラー402を共用しているので、部品点数を削減でき、小型化および軽量化を図ることができる。
また、上述のセンサ装置は、検知用光源401、ハーフミラー402、偏向器403、光検出部404、表示用光源411、ダイクロイックミラー412、レンズ407などを収納する筐体(図示せず)を備えている。
ところで、上述のセンサ装置では、検知用光ビームLB1の一部が、ハーフミラー402や偏向器403などで散乱されたり、筐体の内面で反射されたりして、光検出部404の受光面404aに到達する迷光となってしまい、光検出部404の出力のS/N比が低下してしまう懸念がある。
そこで、センサ装置は、検知用光ビームLB1および表示用光ビームLB2の光路の周辺に配置され迷光を遮る遮光用部材(図示せず)を備えることが好ましい。センサ装置では、遮光用部材を設けることにより、光検出部404に到達する迷光を低減でき、光検出部404の出力のS/N比の向上を図れる。遮光用部材は、黒色の樹脂の成形品により構成してあるが、迷光を遮ることができればよく、遮光用部材の材料や形成方法は特に限定するものではない。また、センサ装置は、筐体の内面が、迷光を散乱する粗面となっていることが好ましい。これにより、センサ装置は、光検出部404の受光素子404aの受光面に到達する迷光を低減することが可能となる。筐体の内面を粗面とする加工方法としては、例えば、ブラスト加工などがある。また、筐体の内面に入射して光検出部404の受光素子404aの受光面に到達する迷光を低減する手段は、筐体の内面を粗面とする例に限らない。例えば、筐体の材料が金属の場合には、筐体の内面側を黒色の塗装材料により塗装してもよいし、黒色のアルマイトを形成してもよい。
図12(a)に示す構成を有するセンサ装置は、例えば、図13に示すように、屋内の壁面460においてドア470の近くに表示部410を設置し、表示部410に、外部機器(例えば、照明器具、エアコン、テレビなど)をオンオフ制御するための仮想のスイッチ(以下、バーチャルスイッチと称する)440の画像を表示させることができるとともに、検知対象空間405内の任意の位置での物体406の特定部位(ここでは、指先)の有無を検知することが可能となる。図13の例では、バーチャルスイッチ440の画像において、“ON”の文字の左側の四角形の像からなる仮想の第1のスイッチ要素441の位置に物体406の特定部位が有る場合と、“OFF”の文字の左側の四角形の像からなる仮想の第2のスイッチ要素442の位置に物体406の特定部位が有る場合とを、物体抽出部415bの出力に基づいて判別する判断部を信号処理部415に設ければよい。したがって、上記判断部の判別結果に応じて、外部機器(制御対象機器)と当該外部機器へ電力を供給する電源との間に挿入されているスイッチをオンオフ制御するためのリモートコントロール信号を外部機器へ送信する送信部(アンテナなど)を設けておけば、屋内の壁などの造営材に埋込型の配線器具の一種である埋込型のスイッチなどを埋め込むための埋込穴を形成したり、埋込型の配線器具を施工するための先行配線を壁裏などに設けたりすることなく、表示部410を造営材の表面からなる壁面460に設置することによりバーチャルスイッチ440を設けることが可能となる。なお、表示部410を造営材に設置するにあたっては、例えば、予め裏面側に設けられた感圧性の接着剤などにより造営材に貼り付ければよい。
要するに、この場合のセンサ装置は、表示用光ビームLB2を出射する表示用光源411と、光源401とハーフミラー402との間に位置し表示用光源411から出射された表示用光ビームLB2をハーフミラー402側へ反射させ且つ光源401からの光ビームLB1を透過させるダイクロイックミラー412とを備え、信号処理部415が、表示用光源411を制御して被照射面410aに、制御対象機器をオンオフ制御するための仮想のバーチャルスイッチ440の像を表示させ、バーチャルスイッチ440の像に対する指先の位置に応じて制御対象機器を制御する制御信号を発生するので、屋内の壁などの造営材に埋込型の配線器具の一種である埋込型のスイッチなどを埋め込むための埋込穴を形成したり、埋込型の配線器具を施工するための先行配線を壁裏などに設けたりすることなく、表示部410を造営材の表面からなる壁面460に設置することによりバーチャルスイッチ440を設けることが可能となる。
また、センサ装置において、表示用光ビームLB2を出射する表示用光源411と、光源401とハーフミラー402との間に位置し表示用光源411から出射された表示用光ビームLB2をハーフミラー402側へ反射させ且つ光源401からの光ビームLB1を透過させるダイクロイックミラー412とを備え、信号処理部415が、特定部位抽出部により抽出された指先の移動と連動させて表示用光源411を制御して被照射面410aに像を表示させるようにしてもよく、この場合には、指先の動きに合わせた表示を行うことが可能となる。
また、上述のセンサ装置において、例えば、信号処理部415に、物体抽出部415cにより抽出された物体406の特定部位(ここでは、指先)の移動履歴に基づいて所定のジェスチャーを認識するジェスチャー認識部と、ジェスチャー認識部により認識されたジェスチャーに予め対応付けられた制御出力を制御対象機器へ与える制御部とを設けておけば、制御対象機器や制御対象機器の制御用のスイッチなどを設置場所へ行って触れる必要がなくなり、利便性が向上する。ここにおいて、制御部は、ジェスチャーと制御出力とを予め対応付けたテーブルを記憶したメモリを備えており、ジェスチャー認識部にて認識されたジェスチャーに対応する制御出力を制御対象機器へ与える。
また、検知用光源401、表示用光源411、光検出部404などの配置は、図12(a)の例に限らず、図14(a)のような配置でもよい。なお、図14に関して、(a)中の一点鎖線は光軸を示し、(b)中の実線の矢印は、検知用光源401から出射された検知用光ビームLB1の検知対象空間405への進行経路を示し、(c)中の実線の矢印は、被照射面410aで反射された検知用光ビームLB1の進行経路を示し、(d)中の実線の矢印は、表示用光源411から出射された光ビームLB2の被照射面410aまでの進行経路を示している。
また、本実施形態のセンサ装置は、偏向器403が、上述の外側フレーム部10、一対の第1の捩ればね部30,30、可動フレーム部23と、一対の第2の捩ればね部25,25、ミラー部34、第1の固定電極12、第1の可動電極22、第2の固定電極26、第2の可動電極27などを有し、駆動部413が、上述の水平駆動回路および垂直駆動回路を備えているので、偏向器403の駆動周波数である第1の駆動周波数および第2の駆動周波数それぞれの設定自由度を高めることが可能となり、小型化を図りながらも、検知対象空間405を広くすることが可能となる(偏向器403の水平方向および垂直方向それぞれへの振れ角を大きくすることが可能となる)。
ところで、上述の実施形態では、物体406の特定部位を人の手の指先としているが、特定部位は、特に人の手の指先に限定するものではない。
10 外側フレーム部
12 第1の固定電極
21 ミラー面
22 第1の可動電極
23 可動フレーム部
24 ミラー部
26 第2の固定電極
27 第2の可動電極
401 光源
402 ハーフミラー
403 偏向器
404 光検出部
405 検知対象空間
406 物体
410a 被照射面
411 光源(表示用光源)
412 ダイクロイックミラー
413 駆動部
414 タイミング管理部
415 信号処理部
416 メモリ
470 仮想平面格子
480 画素
490 第2の画素
LB1 光ビーム
LB2 光ビーム(表示用光ビーム)

Claims (9)

  1. 光ビームを出射する光源と、前記光源から出射される前記光ビームを検知対象空間側へ反射させ前記光ビームを前記検知対象空間内にある平面状の被照射面上で二次元的に走査可能な偏向器と、前記光源と前記偏向器との間に配置され前記光ビームを反射および透過するハーフミラーと、前記偏向器を駆動する駆動信号を発生する駆動部と、前記偏向器で反射され前記検知対象空間側で反射された前記光ビームを受光し受光光量に応じた出力を発生する光検出部と、前記被照射面を仮想平面格子で分割した各領域である画素それぞれに前記光ビームが走査されているタイミングでタイミング信号を出力するタイミング管理部と、前記タイミング信号に基づいて前記光検出部の出力を信号処理することにより前記各画素ごとに前記光検出部の前記出力を反映したデータを生成する信号処理部と、前記各データを前記各画素に1対1で対応付けた記憶領域ごとに記憶させるメモリとを備え、前記光源・前記偏向器間の光軸と、前記偏向器・前記光検出部間の光軸とを、前記偏向器・前記ハーフミラー間で一致させてあり、前記信号処理部は、前記メモリに記憶されている前記データに基づいて前記検知対象空間に存在する物体の特定部位を抽出する特定部位抽出部を有することを特徴とするセンサ装置。
  2. 前記信号処理部は、前記光源による前記被照射面の1回の走査期間に、前記画素ごとに前記光検出部の前記出力を複数回だけ取り込んで平均値を求め当該平均値を前記データとして前記メモリに記憶させることを特徴とする請求項1記載のセンサ装置。
  3. 前記信号処理部は、前記光源による前記被照射面の複数回の走査期間に、前記画素ごとに取り込んだ前記光検出部の前記出力の平均値を求め当該平均値を前記データとして前記メモリに記憶させることを特徴とする請求項1記載のセンサ装置。
  4. 前記特定部位が指先であり、前記特定部位抽出部は、前記各データを画素値とする第2の画素が前記各画素と同じ行数、列数で配列されたフレームデータを生成し、前記フレームデータの左上の前記第2の画素を前記物体の有無の確認を開始する基準画素として、行順に且つ行内では列順に前記データを確認して最初に前記物体が有ると判定された前記第2の画素を前記特定部位として抽出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセンサ装置。
  5. 前記特定部位が指先であり、前記特定部位抽出部は、前記各データを画素値とする第2の画素が前記各画素と同じ行数、列数で配列されたフレームデータを生成し、前記フレームデータの左上の前記第2の画素を前記物体の有無の確認を開始する基準画素として、列順に且つ列内では行順に前記データを確認して列内で最初に物体が有ると判定された前記第2の画素の行の番号を記憶して、行の番号が増加方向から減少方向に変化したときに当該変化直前の列において前記物体があると判定された前記第2の画素を前記特定部位として抽出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセンサ装置。
  6. 表示用光ビームを出射する表示用光源と、前記光源と前記ハーフミラーとの間に位置し前記表示用光源から出射された前記表示用光ビームを前記ハーフミラー側へ反射させ且つ前記光源からの光ビームを透過させるダイクロイックミラーとを備え、前記信号処理部は、前記表示用光源を制御して前記被照射面に、制御対象機器をオンオフ制御するための仮想のスイッチの像を表示させ、前記スイッチの像に対する前記指先の位置に応じて前記制御対象機器を制御する制御信号を発生することを特徴とするセンサ装置。
  7. 表示用光ビームを出射する表示用光源と、前記光源と前記ハーフミラーとの間に位置し前記表示用光源から出射された前記表示用光ビームを前記ハーフミラー側へ反射させ且つ前記光源からの光ビームを透過させるダイクロイックミラーとを備え、前記信号処理部は、前記特定部位抽出部により抽出された前記指先の移動と連動させて前記表示用光源を制御して前記被照射面に像を表示させることを特徴とする請求項4または請求項5記載のセンサ装置。
  8. 前記特定部位抽出部により抽出された指先の移動履歴に基づいて所定のジェスチャーを認識するジェスチャー認識部と、ジェスチャー認識部により認識されたジェスチャーに予め対応付けられた制御出力を制御対象機器へ与える制御部とを有することを特徴とする請求項4または請求項5記載のセンサ装置。
  9. 前記偏向器は、外側フレーム部と、前記外側フレーム部の内側に配置され一対の第1の捩ればね部を介して前記外側フレーム部により支持された可動フレーム部と、前記可動フレーム部の内側に位置し前記第1の捩ればね部の並設方向に直交する方向に並設された一対の第2の捩ればね部を介して前記可動フレーム部に支持され前記光ビームを反射するミラー面が形成されたミラー部と、前記外側フレーム部において前記可動フレーム部側に設けられた第1の固定電極と、前記可動フレーム部において前記外側フレーム部側に設けられた第1の可動電極と、前記可動フレーム部において前記ミラー部側に設けられた第2の固定電極と、前記ミラー部において前記可動フレーム部側に設けられた第2の可動電極とを有し、前記駆動部は、前記光ビームが水平方向に走査されるように前記第1の可動電極・前記第1の固定電極間と前記第2の可動電極・前記第2の固定電極間との一方に第1の駆動周波数の駆動電圧を印加する水平駆動回路と、前記光ビームが垂直方向に走査されるように前記第1の可動電極・前記第1の固定電極間と前記第2の可動電極・前記第2の固定電極間との他方に第2の駆動周波数の駆動電圧を印加する垂直駆動回路とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のセンサ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014085338A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Sick Ag 光電センサ及びセンサ設定の変更方法
JP2015148570A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 株式会社ミツトヨ 光学式プローブ、取付カバー、および形状測定装置
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