JP2012027073A - 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像ローラ表面のフィルミングを抑制し、安定して高品位の画像を形成出来る現像ローラを提供する。
【解決手段】軸芯体11と、該軸芯体の周囲に設けられた少なくとも一層以上の弾性層12とを有する現像ローラ1であって、該現像ローラの最表面層13に酸化フラーレン又は水酸化フラーレンを含有させることで、経時使用において現像ローラ表面に発生するフィルミングを抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真画像形成装置に用いられる現像ローラ、およびそれを有する電子写真プロセスカートリッジ等に関する。
感光ドラム上の静電潜像をトナーにより可視化する現像方式として、弾性層を備えた現像ローラを感光ドラムに当接させて現像を行う接触現像方式が提案されている。接触現像に用いる現像ローラは、トナーを搬送させながらトナー量規制ブレード、感光ドラム、トナー塗布部材といった当接部材へ当接させられる。そのため現像ローラの表面のタック性が強い場合、搬送しているトナーが現像ローラ上に付着したままとなることがある。このように現像ローラ表面に付着したトナーは、その後の当該現像ローラと感光ドラムとの繰り返しの当接によって現像ローラ表面において融着し、所謂フィルミングを引き起こすことがある。このような現像ローラは、トナーへの適正な摩擦帯電付与を行うことが困難となる場合がある。また、フィルミングが生じた現像ローラの表面は、その形状が不均一となり、かかる現像ローラを電子写真画像の形成に用いた場合、電子写真画像に濃度ムラを生じたり、カブリが発生することがある。従来、現像ローラのフィルミングを抑制する手段として、特許文献1は現像ローラ表面層にシリカや雲母、グラファイトといった固体潤滑剤を含有させる方法を提案している。また、特許文献2は、現像ローラの表面又は表面近傍にフッ素系界面活性剤を含有させる方法を提案している。
特開平2000−338773号公報 特開平4−22979号公報
しかしながら近年、電子写真画像の高画質化や環境負荷への配慮からトナーの小粒径化や低融点材料への転換がますます進んでいる。そのため、現像ローラの表面にはトナーがより付着しやすくなり、フィルミングによる濃度ムラやカブリの現象が発生しやすい傾向にある。
本発明者らの検討によれば、上記従来例では、より多くの固体潤滑剤やフッ素系界面活性剤を現像ローラの表面層に含有させることによりフィルミングを抑制することが可能である。しかしながら、固体潤滑剤の含有量を多くすることによって現像ローラの硬度が高くなりすぎるために、当接する感光ドラムに傷をつけてしまい耐久寿命を縮めてしまうことがある。また、フッ素系界面活性剤をより多く含有させると、感光ドラムや現像ブレードといった当接部材にフッ素界面活性剤が付着してしまい、画像品位が低下する現象が見られた。
そこで、本発明の目的は、表面への現像剤由来のフィルミングの発生を抑制した現像ローラの提供にある。また、本発明の目的は、高品位な電子写真画像を与える電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置の提供にある。
本発明によれば、軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた少なくとも一層以上の弾性層とを有し、最表面層が酸化フラーレン又は水酸化フラーレンを含有する現像ローラが提供される。
また、本発明によれば、電子写真画像形成装置本体に脱着可能に装着され、かつ少なくとも現像ローラ、トナー量規制部材及びトナー容器より構成され、かつ、該現像ローラが上記の現像ローラである電子写真プロセスカートリッジが提供される。また、本発明によれば、感光ドラム及び該感光ドラムに当接して配置される現像ローラを有し、かつ、該現像ローラが上記の現像ローラである電子写真画像形成装置が提供される。
本発明によれば、現像ローラ表面上へのフィルミングの発生が抑制される結果、濃度ムラ及びカブリの発生を低減し、耐久寿命に渡って高品位の電子写真画像が得られる。
現像ローラの1例の断面図である。 本発明に係るプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を示す断面図である。
本発明の現像ローラ1は、通常、金属の如き導電性材料で形成される軸芯体11を有し、その軸芯体11の外周面上に少なくとも一層以上の弾性層12があり、更に弾性層12の外周面に一層の被覆層13が積層されている。なお、被覆層13はあってもなくてもよい。
<軸芯体11>
現像ローラ1は一般的に、電気的なバイアスを印加又は接地されて使用される。そこで、軸芯体11は、支持部材であると共に、導電材として少なくとも導電性の表面を有する。従って、軸芯体11は、少なくとも外周面がその上に形成される弾性層12に所定の電圧を印加するに十分な導電性の材質からなる。具体的な軸芯体の構成としては以下のものが例示できる。
・Al、Cu合金、SUSの如き金属又は合金製の軸芯体。
・CrやNiのメッキを表面に施した鉄製軸芯体。
・CrやNiのメッキを表面に施した合成樹脂製の軸芯体。
<弾性層12>
弾性層12は、原料主成分としてゴム又は樹脂を用いた成型体である。なお、原料主成分のゴムとして、従来、現像ローラに用いられている種々のゴムを用いることができる。具体的には、以下のものが挙げられる。エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム、ウレタンゴム。
また、原料主成分の樹脂は主に熱可塑性樹脂であり、以下のものが挙げられる。低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)の如きポリエチレン系樹脂。ポリプロピレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン系樹脂;ABS樹脂;ポリイミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートの如きポリエステル樹脂。フッ素樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、MXD6の如きポリアミド樹脂。
そして、これらゴム及び樹脂は、単独であるいは2種以上を混合して用いられる。
これらのうち、特に各種部材との圧接により発生する圧縮永久歪の観点からシリコーンゴムを用いることが好ましい。シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサン、これらポリシロキサンの共重合体を挙げることができる。
さらに、本発明の現像ローラでは、弾性層自体に要求される機能に必要な、導電剤や非導電性充填剤のような成分、また、ゴム及び樹脂成型体とする際に利用される各種添加剤成分、例えば、架橋剤、触媒、分散促進剤の如きを主成分のゴム材料に適宜配合できる。
導電剤としては、イオン導電機構によるイオン導電性物質と、電子導電機構による導電付与剤があり、どちらか一方、或いは併用することも可能である。電子導電機構による導電剤としては以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属の粉や繊維。酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛の如き金属酸化物。硫化銅、硫化亜鉛等の如き金属化合物粉。適当な粒子の表面に酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムの如きを電解処理、スプレー塗工、混合振とうの如きにより付着させた粉。アセチレンブラック、ケッチェンブラック(商品名)、PAN系カーボンブラック、ピッチ系カーボンブラック、カーボンナノチューブの如きカーボンブラック系の導電剤。
また、イオン導電機構による導電付与剤として、以下のものが挙げられる。LiCF3SO3、NaClO4、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、NaSCN、KSCN、NaClの如きアルカリ金属塩。NH4Cl、NH4SO4、NH4NO3等のアンモニウム塩。Ca(ClO42、Ba(ClO42の如きアルカリ土類金属塩。これらの塩の1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコールの如き多価アルコールやそれらの誘導体との錯体。これらの塩のエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルの如きモノオールとの錯体。第四級アンモニウム塩の如き陽イオン性界面活性剤。脂肪族スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩の如き陰イオン性界面活性剤。ベタインの如き両性界面活性剤。これら導電剤は、単独で又は2種類以上を混合して使用することができる。
その他、弾性層に導電性を付与する手段として、導電剤に代えて、あるいは、導電剤とともに、導電性高分子化合物を添加する手法も利用できる。導電性高分子化合物とは、ポリアセチレンの如き共役系を有するポリマーをホストポリマーとし、これにI2の如きドーパントをドープして導電化した高分子化合物である。ホストポリマーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリピロール、ポリチオフェニン、ポリ(p−フェニレンオキシド)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリ(p−フェレンビニレン)、ポリ(2、6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、ポリビニルカルバゾール、ポリジアセチレン、ポリ(N−メチル−4−ビニルピリジン)、ポリアニリン、ポリキノリン、ポリ(フェニレンエーテルスルフォン)。
これらの内、カーボンブラック系の導電剤は、比較的安価かつ容易に入手でき、また、主成分のゴム及び樹脂材料の種類に依らず、良好な導電性を付与できるため、好適である。主成分のゴム及び樹脂材料中に、微粉末状の導電剤を分散させる手段としては、従来から利用される下記の手段を主成分のゴム及び樹脂材料に応じて適宜利用すればよい。例えば、ロールニーダー、バンバリーミキサー、ボールミル、サンドグラインダー、ペイントシェーカーの如きが挙げられる。
<被覆層13>
本発明の現像ローラは、図1に示したように、弾性層12の表面を被覆している被覆層13を有してもよい。このような被覆層の基材樹脂としては、以下のものを挙げることができる。
ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、イミド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、あるいはこれらの樹脂から選ばれる少なくとも2つの樹脂の混合物。
これらのうち摩擦により現像剤を帯電する能力が大きく、且つ耐摩耗性を有しているウレタン樹脂が好ましい。なかでも、低硬度でかつ可撓性が高いことからポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂がより好ましい。
上記ポリエーテルポリウレタン樹脂としては、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物との反応により得られるものを挙げることができる。かかるポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。また、これらのポリオール成分は必要に応じて予め2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、1,4ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等のイソシアネートにより鎖延長したプレポリマーとしてもよい。
また、ポリエステルポリウレタン樹脂としては、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物との反応により得られるものを挙げることができる。かかるポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート、エチレンアジペート及びブチレンアジペートの共重合体等を使用することができる。
これらのポリオール成分と反応させるイソシアネート化合物としては、以下のものを挙げることができる。エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族ポリイソシアネート。これらは、変性物や共重合物、そのブロック体として用いてもよい。
被覆層13には、導電性を付与するために導電性付与剤が含有されることが好ましい。導電性付与剤としては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックの導電性樹脂層中の含有量は、導電性樹脂層を形成する基体樹脂100.0質量部に対して、0.5質量部〜50.0質量部であることが、現像ローラとしての導電性を好ましい範囲にすることができるため好ましい。使用するカーボンブラックの体積平均粒子径に特に制限はないが、皮膜強度と導電付与性の点から、体積平均粒子径15nm〜50nmであることが好ましい。
また、被覆層13にはローラ表面の粗さ制御のために微粒子を添加してもよい。粗さ制御用微粒子としては、体積平均粒径が8μm〜30μmであることが好ましい。また、樹脂層に添加する粒子添加量が、樹脂層の樹脂固形分100.0質量部に対し、1.0質量部〜50.0質量部であることが好ましい。
<酸化フラーレン、水酸化フラーレン>
現像ローラの最表面層は酸化フラーレン及び水酸化フラーレンの一方または両方を含有する。最表面層中に含まれる酸化フラーレンおよび水酸化フラーレン(以下フラーレン誘導体)について以下に説明する。
酸化フラーレンとは、C60,C70,C76,C78,C84等の公知のフラーレン分子に酸素原子(O)が結合したものであり、特にC60,C70が好ましく、一般式C60(O)mまたはC70(O)mで表されるもの、あるいはそれらの混合物である。ここで、m(酸素原子の数)は特に限定されないが、好ましくは、mは1≦m≦3の範囲である。また、水酸化フラーレンとは、C60,C70,C76,C78,C84等の公知のフラーレン分子に水酸基(OH)が結合したものであり、特にC60,C70が好ましく、一般式C60(OH)nまたはC70(OH)nで表されるもの、あるいはそれらの混合物である。ここで、n(水酸基の数)は特に限定されないが、好ましくは、nは5≦n≦12の範囲である。
これらフラーレン誘導体は溶剤や樹脂などの媒体に対する分散性に優れているために、弾性層成型或いは被覆層の形成において、それぞれの原材料に添加、分散を行うことで均一に調整することが可能である。さらには、高い構造安定性を有しているために、環境変動に対して優れた性能安定性を有している。また、高い対称性を有する特徴的な形状から、従来の固体潤滑剤と比較して、極少量を添加することで高い離型性を発現することが可能である。さらに、フラーレン誘導体自体が電子吸引性を有しており、近接するネガ帯電性トナーの電荷を抑える効果があるために、特に低温・低湿度環境下においてトナーのチャージアップを抑制することが可能である。
ここで該フラーレン誘導体の添加量は、弾性層及び被覆層それぞれの樹脂固形分100.00質量部に対して、0.10質量部〜5.00質量部であることが好ましい。酸化フラーレン及び水酸化フラーレンの両方を含有する場合はこれらの総量が0.1質量%〜5.0質量%である。
フラーレン誘導体の添加量が0.10質量部未満では、低温・低湿度環境下(15℃、10%RH)において、カブリの発生が激しくなる。これは、添加量が少ないことによる離型性の低下から、フィルミングが発生しやすくなる、或いはフラーレン誘導体が有する電子吸引性の効果が低いために、トナーの摩擦帯電量が適正以上となるために発生するものと考えられる。さらには、フラーレンの添加効果が低くなるために、フィルミングが発生しやすくなることから、出力された画像では濃度ムラが見られやすい。一方、添加量が5.00質量部より多くなると、トナーの離型性が高くなりすぎるために、現像ローラ表面のトナー搬送力が低下し、出力された画像の濃度が低い、所謂濃度薄が発生しやすい。
<プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置>
上記本発明の現像ローラは、プロセスカートリッジタイプの画像形成装置においてはプロセスカートリッジの現像ローラとして、また、複写機、ファクシミリ、プリンターの如き画像形成装置に現像ローラとして有用である。本発明の電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置について、図2にその一例の模式図を示す。本発明に係るプロセスカートリッジ22は、少なくとも上記の現像ローラ1、トナー容器24に入れられたトナー23を現像ローラ1に供給するトナー塗布部材7、さらには現像ローラ1上のトナー搬送量を規制するトナー量規制部材9により構成されている。現像ローラ1は感光ドラム21及びトナー塗布部材7に接する状態で装着されている。帯電部材26で帯電された感光ドラム21上にレーザー光25により静電潜像が形成され、該静電潜像は、現像ローラ1に担持搬送されたトナーにより顕像化され、トナー像とされる。そして、感光ドラム21上に残ったトナーは、クリーニングブレード28によって掻き取られ、廃トナー容器27に掻き落とされる構造となっている。ここでトナー塗布部材7としては、樹脂、ゴム、スポンジ等の弾性ローラ部材が好ましい。中でも、耐久性や硬度、さらにはトナーへの摩擦帯電付与性の点から、発泡ウレタンにより構成された弾性ローラであることがより好ましい。トナー塗布部材としては、弾性ローラに代えてベルト部材又はブラシ部材を用いることもできる。感光ドラム21に現像移行されなかったトナーをトナー塗布部材7により、一旦現像ローラ表面から剥ぎ取ることにより、現像ローラ上における不動のトナーの発生を阻止し、トナーの帯電を均一化する。次に本発明のプロセスカートリッジに用いられるトナーについて説明する。
本発明に係る現像ローラを用いた画像形成に使用可能なトナーは、粉砕・分級工程を経て製造される所謂粉砕トナー、また、樹脂粒子を作製する重合工程から直接作製されるいわゆる重合トナーのいずれを使用することが可能である。中でも、重合トナーは作製工程中でトナー粒径や形状を制御しながら作製することができるため、形状の揃った小粒径のトナーを作製する上で好ましい。トナーの体積平均粒子径及び平均円形度は、特に限定されるものではないが、高解像度で高精細な画像形成が行いやすいため、体積平均粒子径が4μm〜8μm、平均円形度(S)が0.960≦S≦1.000であることがより好ましい。本発明の現像ローラでは上記のような小粒形トナーを用いてもフィルミングが抑制でき、高品位な画像を提供できる。なお、トナーの体積平均粒子径は、以下の方法により測定を行うことが出来る。コールターマルチサイザーII(コールター社製)に、個数分布及び体積分布を出力するインターフェース(日科機製)とPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)とを接続する。電解液としては、一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製してもよいが、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)等を使用してもよい。電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を1ml加え、更に測定試料を10mg加える。測定試料を懸濁した電解液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。超音波処理された電解液を測定サンプルとして、100μmのアパーチャーを採用するコールターマルチサイザーにより、1.59μmから64.00μmの範囲で16チャンネルの体積粒度分布を測定し、測定された50%D径を体積平均粒子径とする。一方、トナーの平均円形度(S)については、上記トナーの球形度を簡便に定量的に表現する指標として、フロー式粒子像測定装置FPIA−2000型(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下式より求めた値を採用することができる。
(式) 円相当径=(粒子投影面積/π)1/2×2
円形度=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
次に本発明のプロセスカートリッジに用いられるトナー量規制ブレード9について説明する。
現像ローラ1上のトナーの層厚を規制する部材として、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材料、或いはリン青銅、ステンレス銅の如き金属弾性を有する材料のトナー量規制ブレード9を使用している。トナー量規制ブレード9を現像ローラ1の回転方向と逆の姿勢で該現像ローラ1に圧接させることにより、現像ローラ1上に更に薄いトナー層を形成することができる。このトナー量規制ブレード9としては、特に安定した規制力と、トナーへの安定した(負)帯電付与性のために導電性を有していることが好ましく、ステンレス銅を用いることがより好ましい。図2の模式図に示すカラー電子写真画像形成装置は、イエローY、マゼンダM、シアンC及びブラックBKの色トナー毎に設けられた画像形成部10(10a〜10d)をタンデム形式で有している。該画像形成部10は、仕様は各色トナー特性に応じて少し差異があるものの、基本的構成において同じである。また、画像形成部10は電子写真画像形成装置より脱着可能な構成となっている。一方、カラー電子画像形成装置においては、上記タンデム形式に限らず、各色のプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に組み込まれた感光ドラムの周りに配置し、回転させながら必要な色を現像するロータリー形式であってもよい。
感光ドラム21上のトナー像を、給紙ローラ対37により供給され搬送ベルト34によって搬送される紙等の記録媒体36の裏面からバイアス電源32を印加して記録媒体36上に転写する転写ローラ31を有する転写部材が設けられている。搬送ベルト34は、駆動ローラ30、従動ローラ35及びテンションローラ33に懸架され、各画像形成部で形成されたトナー像を記録媒体36上に順次重畳して転写するように、画像形成部と同期して移動して記録媒体36を搬送するよう制御されている。なお、記録媒体36は、搬送ベルト34にさしかかる直前に設けられた吸着ローラ38の働きにより、搬送ベルト34に静電的に吸着されて、搬送されるようになっている。更に、カラー電子写真画像形成装置には、記録媒体36上に重畳転写したトナー像を加熱などにより定着する定着装置29と、画像形成された記録媒体を装置外に排紙する搬送装置(図示せず)とが設けられている。なお、記録媒体36は剥離装置39の働きにより搬送ベルト34から剥がされて定着装置29に送られるようになっている。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(最表面層形成塗料U−1の調製例)
下記表1に示した材料(a1)及び(a2)をメチルエチルケトン溶媒中で段階的に混合し、窒素雰囲気下80℃にて3時間反応させ、重量平均分子量Mw=10000、水酸基価18.2の2官能のポリエーテルポリオールプレポリマー(1)を得た。
Figure 2012027073
上記で合成したポリエーテルポリオールプレポリマー(1)100質量部、イソシアネート(商品名:C2521;日本ポリウレタン工業社製)85質量部の混合液にメチルエチルケトンを加え固形分20質量%とした樹脂層形成用原料液を調製した。次いで、上記樹脂層形成用原料液に、下記表2に示した材料(c1)、(c2)及び(c3)を添加し、ボールミルで攪拌分散して最表面層形成塗料(U−1)を調製した。
Figure 2012027073
(最表面層形成塗料U−2の調製例)
下記表3に示したポリエステルポリオールとイソシアネートの混合液にメチルエチルケトンを加え、固形分を20質量%とした樹脂層形成用原料液を調製した。
Figure 2012027073
次いで、上記樹脂層形成用原料液に、上記(c1)、(c2)及び(c3)を添加し、ボールミルで攪拌分散して最表面層形成塗料(U−2)を調製した。
(最表面層形成塗料U−3の調製例)
下記表4に示したアクリル樹脂とイソシアネートの混合液にメチルエチルケトンを加え、固形分を20質量%とした樹脂層形成用原料液を調製した。
Figure 2012027073
次いで、上記樹脂層形成用原料液に、上記(c1)、(c2)及び(c3)を添加し、ボールミルで攪拌分散して最表面層形成塗料(U−3)を調製した。
(最表面層形成塗料N−1の調製例)
下記表5に示した材料の混合物をメタノールで溶解し、固形分を20質量%とした樹脂層形成用原料液を調整した。
Figure 2012027073
次いで、上記樹脂層形成用原料液に、上記(c1)、(c2)及び(c3)を添加し、ボールミルで攪拌分散して表面層形成塗料N−1を調製した。
(弾性ローラR−1の調製例)
下記表6に示した材料を配合して液状シリコーンゴムのベース材料とした。
Figure 2012027073
上記ベース材料に、硬化触媒として塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体の溶液(0.5質量%)0.5質量部を配合したA液を調製した。また、上記ベース材料に、両末端Si−H基のジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(Si原子に結合するH含有量0.30質量%)1.5質量部を配合したB液を調製した。円筒形金型の中心部に、表面をプライマー処理した直径6mm、長さ250mmのSUM材製円柱状軸芯体を配置した。この金型に、A液及びB液を質量比1:1で混合したものを注入し、温度130℃で20分間、加熱硬化し、さらに温度200℃で4時間ポストキュアーして、長さ240mm、厚み3mmの弾性層を有する弾性ローラR−1を得た。
(弾性ローラR−2の調製例)
下記表7に示した材料をオープンロールにて混合し、弾性体の未加硫ゴム組成物を得た。
Figure 2012027073
次にクロスヘッドを備えたベント式ゴム押出機(φ50mmベント押出機 L/D=16 EM技研社製)を用いて、表面をプライマー処理した直径6mm、長さ250mmのSUM材製円柱状軸芯体に未加硫ゴム組成物を押出した。端部の余分なゴムを切り離し、導電性軸芯体上の未加硫ゴム組成物の長さを240mmにした後、熱風乾燥炉中200℃で2時間加硫した。この加硫後のローラのゴム部分をGC80の砥石を使用して回転研磨機にて研磨加工し、厚み3mmの弾性層を有する弾性ローラR−2を得た。
〔実施例1〜5〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3およびN−1のそれぞれを弾性ローラR−1上にディップにより塗工した。その後、140℃、2時間硬化させて実施例1〜4に係る現像ローラを得た。また、上記弾性ローラR−2を実施例5に係る現像ローラとした。
〔実施例6〜10〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3およびN−1の酸化フラーレンを、酸化フラーレン(商品名:FX−021;FLOX株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1〜4と同様にして実施例6〜10の現像ローラ得た。また、弾性ローラR−2において酸化フラーレンを酸化フラーレン(商品名:FX−021;FLOX株式会社製)に変えて実施例10の現像ローラとした。
〔実施例11〜15〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3およびN−1の酸化フラーレンを、高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−022;FLOX株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1〜4と同様にして実施例11〜14の現像ローラを得た。また、同様に弾性ローラR−2の酸化フラーレンを、高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−022;FLOX株式会社製)変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例5と同様にして実施例15の現像ローラを得た。
〔実施例16〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−011;FLOX株式会社製)1.5質量部、および高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−022;FLOX株式会社製)1.5質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例16の現像ローラを得た。
〔実施例17〕
最表面層形成用塗料U−2の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−011;FLOX株式会社製)0.10質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例2と同様にして実施例17の現像ローラを得た。
〔実施例18〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−022;FLOX株式会社製)2.0質量部、および高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−032;FLOX株式会社製)3.0質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例18の現像ローラを得た。
〔実施例19〕
最表面層形成用塗料U−3の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−011;FLOX株式会社製)2.5質量部、および高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−033;FLOX株式会社製)3.0質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例3と同様にして実施例19の現像ローラを得た。
〔実施例20〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−021;FLOX株式会社製)0.08質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例20の現像ローラを得た。
〔実施例21〕
最表面層形成用塗料N−1の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−033;FLOX株式会社製)0.09質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例4と同様にして実施例21の現像ローラを得た。
〔実施例22〕
最表面層形成用塗料U−2の酸化フラーレンを、高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−021;FLOX株式会社製)2.6質量部、および高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−031;FLOX株式会社製)2.6質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例2と同様にして実施例22の現像ローラを得た。
〔実施例23〕
弾性ローラR−2の酸化フラーレンを、高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−011;FLOX株式会社製)5.1質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例5と同様にして実施例23の現像ローラを得た。
〔実施例24〜28〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3およびN−1の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1〜4と同様にして実施例24〜27の現像ローラを得た。また、同様に弾性ローラR−2の酸化フラーレンを水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例5と同様にして実施例28の現像ローラを得た。
〔実施例29〜33〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3およびN−1の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1〜4と同様にして実施例29〜32の現像ローラを得た。また、同様に弾性ローラR−2の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例5と同様にして実施例33の現像ローラを得た。
〔実施例34〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)1.5質量部、および水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)1.5質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例34の現像ローラを得た。
〔実施例35〕
最表面層形成用塗料U−2の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)3質量部、および水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)2質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例2と同様にして実施例35の現像ローラを得た。
〔実施例36〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)5質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例36の現像ローラを得た。
〔実施例37〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)5.1質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例37の現像ローラを得た。
〔実施例38〕
最表面層形成用塗料U−3の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)0.09質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例3と同様にして実施例38の現像ローラを得た。
〔実施例39〕
最表面層形成用塗料N−1の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)0.05質量部、および水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)0.03質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例4と同様にして実施例39の現像ローラを得た。
〔実施例40〕
弾性ローラR−2の酸化フラーレンを、水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)2.8質量部、および水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)2.3質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例5と同様にして実施例40現像ローラを得た。
〔実施例41〕
最表面層形成用塗料U−3の酸化フラーレンを水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)0.1質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例3と同様にして実施例41現像ローラを得た。
〔実施例42〕
最表面層形成用塗料N−1の酸化フラーレンを水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)0.1質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例4と同様にして実施例42の現像ローラを得た。
〔実施例43〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを、高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−021;FLOX株式会社製)1.5質量部、および水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)1.5質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例43の現像ローラを得た。
〔実施例44〕
最表面層形成用塗料U−2の酸化フラーレンを、高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−033;FLOX株式会社製)1.5質量部、および水酸化フラーレン(商品名:フラレノール;本荘ケミカル株式会社製)1.5質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例2と同様にして実施例44の現像ローラを得た。
〔実施例45〕
最表面層形成用塗料U−1の酸化フラーレンを高純度フラーレン酸化物(商品名:FX−011;FLOX株式会社製)3.0質量部、および水酸化フラーレン(商品名:nanom spectra D100;フロンティアカーボン株式会社製)2.0質量部に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1と同様にして実施例45の現像ローラを得た。
〔比較例1〜5〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3及びN−1に酸化フラーレン及び水酸化フラーレン(c3)のいずれも添加しない以外は実施例1〜4と同様にして比較例46〜49の現像ローラを得た。また、弾性ローラR−2に酸化フラーレン及び水酸化フラーレンのいずれも添加しない以外は実施例5と同様にして比較例5の現像ローラを得た。
〔比較例6〜9〕
最表面層形成用塗料U−1〜U−3およびN−1の酸化フラーレンを、フラーレンC60(商品名:nanom purple TL;フロンティアカーボン株式会社製)に変えた最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例1〜4と同様にして比較例6〜9の現像ローラを得た。
〔比較例10〕
弾性ローラR−2の弾性層の製造に用いた表7に係る組成の未加硫ゴム組成物において、酸化フラーレンをフラーレンC60(商品名:nanom purple TL;フロンティアカーボン株式会社製)に変えた。それ以外は、最表面層形成用塗料を用いた以外は実施例5と同様にして比較例10の現像ローラを得た。
上記実施例及び比較例で得られた現像ローラについて下記の評価を行った。評価結果を表8〜9に示す。なお、評価に用いたレーザープリンタ(商品名:HP Colour LaserJet CP3525dn プリンター;日本ヒューレット・パッカード株式会社製)は、A4用紙縦出力用のマシンであり、記録メディアの出力スピードが30ppmである。また、現像ローラのトナー量規制ブレードへの当接圧力及び進入量は、現像ローラ上のトナー担持量が0.40mg/cm2となるようにした。
(1)濃度ムラ評価;
各実施例及び比較例に係る現像ローラの各々を、レーザープリンタ(商品名:HP Colour LaserJet CP3525dn プリンター;日本ヒューレット・パッカード株式会社製)のカートリッジに現像ローラとして組み込んだ。このカートリッジを上記レーザープリンタに装填し、温度25℃、湿度50%RHの環境下で電子写真画像を出力した。具体的には、ブラックトナーを用いて1%印字物を5000枚出力し、次いでベタ黒画像及びベタ白画像を順に1枚ずつ出力した。この作業を合計で15000枚出力するまで繰り返して行った。出力したベタ黒画像について、濃度ムラを目視により観察し、下記基準で評価した。
A:15000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されないもの。
B:15000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されるもの。
C:10000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されるもの。
D:5000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されるもの。
(2)カブリ評価;
上記(1)の画像出力を、低温低湿環境(温度15℃、相対湿度10%RH)及び高温高湿環境(温度30℃、相対湿度85%RH)のそれぞれの下で同様に行い、次いで出力したベタ白画像を、フォトボルト反射濃度計(商品名:TC−6DS/A;東京電色株式会社製)で反射濃度を測定した。その結果、未印字部分との差をカブリ(%)とし下記基準で評価した。
A:15000枚出力後の測定結果が1.5%未満。
B:15000枚出力後の測定結果が1.5%以上3.0%未満。
C:15000枚出力後の測定結果が3.0%以上。
D:10000枚出力後の測定結果が3.0%以上。
(3)画像濃度薄;
上記評価項目(1)において出力したベタ黒画像を濃度計(商品名:504分光濃度計;エックスライト株式会社製)を用いて測定し、下記基準にて評価した。
A:いずれのベタ黒画像の濃度が1.3以上1.6未満である。
B:5000枚出後のベタ黒画像の濃度が1.3未満であるが、それ以外のベタ黒画像の濃度が1.3以上1.6未満である。
C:いずれのベタ黒画像の濃度が1.3未満である。
(4)スジ;
上記評価項目(1)において出力したベタ黒画像について、現像ローラ上のトナーコート不良に起因したスジの発生状況について、下記基準にて評価した。
A:15000枚出力までに、スジの発生が確認されないもの。
B:15000枚出力までに、スジの発生が確認されるもの。
C:10000枚出力までに、スジの発生が確認されるもの。
D:5000枚出力までに、スジの発生が確認されるもの。
Figure 2012027073
Figure 2012027073
1 現像ローラ
11 軸芯体
12 弾性層
13 被覆層

Claims (5)

  1. 軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた少なくとも一層以上の弾性層とを有する現像ローラであって、最表面層が酸化フラーレン及び水酸化フラーレンから選ばれる何れか一方または両方を含有することを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記最表面層に含まれる酸化フラーレン及び水酸化フラーレンの総量が0.1質量%〜5.0質量%である請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記最表面層が、前記弾性層の表面を被覆してなり、かつ、ウレタン樹脂を含む請求項1又は2に記載の現像ローラ。
  4. 電子写真画像形成装置本体に脱着可能に装着され、かつ少なくとも現像ローラ、トナー量規制部材及びトナー容器より構成される電子写真プロセスカートリッジであって、組み込まれた現像ローラが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。
  5. 感光ドラム及び該感光ドラムに当接して配置される現像ローラを有する電子写真画像形成装置であって、該現像ローラが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像ローラであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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