JP5595155B2 - 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた弾性層と、該弾性層の周囲に設けられた表面層とを有する現像ローラであって、
該弾性層が、下記A)、B)およびC)を含有することを特徴とする現像ローラ;
A)ポリマー、
B)カーボンブラック、
C)水酸化フラーレン及び酸化フラーレンの少なくとも一方。
本発明に用いる軸芯体2は、図1では円柱状であるが、前記軸芯体は中空円筒状であってもよい。
・Al、Cu合金、SUSの如き金属又は合金製の軸芯体。
・CrやNiのメッキを表面に施した鉄製軸芯体。
・CrやNiのメッキを表面に施した合成樹脂製の軸芯体。
本発明の弾性層3は、ゴム又は樹脂である高分子ポリマー(A)を主成分として、カーボンブラック(B)、酸化フラーレン及び水酸化フラーレンの少なくともいずれか一方(C)を必須成分として含有することを特徴とする。
本発明の現像ローラは、図1に示したように、弾性層3の表面を被覆している表面層4を有する。このような表面層の基材樹脂としては、以下のものを挙げることができる。ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、イミド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂から選ばれる樹脂を単独または2つ以上を混合して用いる。これらのうち耐摩耗性を有しているウレタン樹脂を好ましく用いることができる。表面層の膜厚は1μm〜50μm程度であることが現像ローラとして好ましく用いられる。
トナーの体積平均粒子径は、以下の測定方法により測定した測定値を採用することができる。コールターマルチサイザーII(コールター社製)に、個数分布及び体積分布を出力するインターフェース(日科機製)とPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)とを接続する。電解液としては、一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製してもよいが、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)等を使用してもよい。電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を1ml加え、更に測定試料を10mg加える。測定試料を懸濁した電解液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。超音波処理された電解液を測定サンプルとして、100μmのアパーチャーを採用するコールターマルチサイザーにより、1.59μmから64.00μmの範囲で16チャンネルの体積粒度分布を測定し、測定された50%D径を体積平均粒子径とする。
平均円形度は、トナーの球形度を簡便に定量的に表現する指標として、フロー式粒子像測定装置FPIA−2000型(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下式より求めた値を採用することができる。
円相当径=(粒子投影面積/π)1/2 x2
円形度=粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長
「粒子投影面積」とは設定した輝度の閾値により各画素を二値化してトナー粒子を認識し、認識したトナー粒子像から求める面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは粒子像において隣接するエッジを結んで得られる輪郭線の長さとする。
DBPオイル吸収量の測定は、「ASTM D2414−79」に準拠して行う。アブソープトメーターのコックを操作し、自動ビュレット系統に気泡が残らない様に完全にDBP(ジブチルフタレイト)を満たし、装置の各諸元を次の条件にする。
(1)スプリング張力 2.68kg/cm
(2)ローター回転数 125rpm
(3)トルク用リミットスイッチの目盛り 5
(4)ダンパーバルブ 0.150
(5)DBPの滴下速度 4ml/min
DBPの滴下速度を実測により調整したのち、アブソープトメーター混合室に一定量の乾燥試料を入れ、ビュレットカウンターを0点に合わせ、スイッチを自動にして滴下を開始する。トルクが設定点(この場合5)になるとリミットスイッチが作動して滴下が自動的に停止し、その時のビュレットカウンターの目盛(V)を読み、次式によって吸油量を算出する。
OA=V/WΧ100
OA:吸油量(ml/100g)
V:終点(リミットスイッチ作動点)までに用いたDBPの使用量(ml)
W:乾燥試料の重さ(g)
<弾性層の形成>
・両末端にビニル基が置換された質量平均分子量10万のジメチルポリシロキサン(ビニル基Vi含有量0.15質量%) 100質量部
・カーボンブラック CB−1 4質量部
・フラーレン誘導体F−2 2質量部
上記材料を配合しプラネタリーミキサーで1時間混合したものを液状シリコーンゴムのベース材料とした。このベース材料に硬化触媒として2重量%の塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液をジメチルポリシロキサンに対して10ppm配合しプラネタリーミキサーで30分混合したものをA液とした。次に、上記ベース材料に、両末端Si−H基のジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(Si原子に結合するH含有量0.30質量%)1.5質量部を配合したB液を配合して、プラネタリーミキサーで30分混合したものをB液とした。
・ポリオール(商品名:タケラックTE5060;三井武田ケミカル社製)100質量部
・イソシアネート(商品名:コロネート2521;日本ポリウレタン株式会社製)
77質量部
・カーボンブラック(商品名:MA100;三菱化学社製) 24質量部
・ウレタン粒子 (商品名:C400;根上工業社製) 20質量部
上記原料混合液にMEKを加えサンドミルで1時間分散した。分散後さらにMEKを加え固形分20%〜30%の範囲で膜厚が20μmとなるように調整したものを導電性表面層の原料液とした。
実施例1で使用したカーボンブラックとフラーレン誘導体を表3に示す内容に変更した以外は実施例1と同様にして現像ロールを得た。
ポリエーテル成分として、分子量2000、水酸基価55のテトラメチレンエーテルグリコール(L−2000(商品名):保土谷化学工業株式会社製)を100質量部秤量した。そこに、イソシアネート化合物(TDI、コロネートT−100(商品名):日本ポリウレタン工業株式会社製)を25質量部混合して、窒素雰囲気下で80℃にて3時間反応させ、遊離イソシアネート濃度6.3%のウレタンプレポリマーを得た。
実施例1で使用したフラーレン誘導体の代わりにカーボンナノチューブ炭素繊維(F−7)を3質量部添加した以外は実施例1と同様にして現像ロールを得た。カーボンナノチューブ炭素繊維はハイペリオン・キャタリシス・インターナショナル社製の平均繊維径10nm、平均繊維長1μm以上のものを使用した。
上記実施例及び比較例で得られた現像ローラについて下記の評価を行った。評価結果を表4に示す。なお、評価に用いたレーザープリンタ(商品名:HP Colour LaserJet CP3525dnプリンター;日本ヒューレット・パッカード株式会社製)は、A4用紙縦出力用のプリンターであり、記録メディアの出力スピードが30ppmである。また、現像ローラのトナー量規制ブレードへの当接圧力及び進入量は、現像ローラ上のトナー担持量が0.40mg/cm2となるようにした。プロセスカートリッジに組み込んだ電子写真感光体には、支持体上に層厚19μmの有機感光層を形成した有機電子写真感光体を用いた。有機感光層は、支持体側から電荷発生層と変性ポリアリレート(結着樹脂)を含有する電荷輸送層とを積層してなる積層型感光層であり、この電荷輸送層は電子写真感光体の表面層となる。使用したトナーの母体は、ワックス、荷電制御剤、色素、スチレン、ブチルアクリレート及びエステルモノマーを含む重合性単量体系を水系媒体中で懸濁重合して得られた重合粒子である。前記粒子にシリカ微粒子及び酸化チタン微粒子を外添したものが重合トナーとして得られ、その重合トナーのガラス転移温度は63℃、体積平均粒子径は約6μmである。
現像ロールを先のCP3525dn用カートリッジに組み込み、高温/高湿環境下(40度、95%RH)で60日間放置した後、23度/50%環境下に移動し1日放置後、プリンター本体にカートリッジを組み込み、ベタ画像、ハーフトーン画像を出力した。他部材との圧接に由来する画像横スジを観察し評価した。
A:圧接跡が顕微鏡観察および目視観察ともに見られないもの。
B:圧接跡が顕微鏡観察では見られるが、目視観察では見られないもの。
C:圧接跡が目視観察で部分的に見られるが画像全体に対して極わずかであるもの。
D:圧接跡が目視観察で明瞭に見られるもの。
現像ローラを先のCP3525dn用カートリッジに組み込み、温度25℃、湿度50%RHの環境下で電子写真画像を出力した。具体的には、ブラックトナーを用いて1%印字物を5000枚出力し、次いでベタ黒画像及びベタ白画像を順に1枚ずつ出力した。この作業を合計で15000枚出力するまで繰り返して行った。出力したベタ黒画像について、濃度ムラを目視により観察し、硬度ムラに起因する画像弊害を下記基準で評価した。
A:15000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されないもの。
B:15000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されるもの。
C:10000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されるもの。
D:5000枚出力までに、濃度ムラの発生が確認されるもの。
現像ローラを先のCP3525dn用カートリッジに組み込み、温度15℃、相対湿度10%RHの環境下において5%印字画像を連続で15000枚出力した。次いでベタ白画像を出力し、フォトボルト反射濃度計(商品名:TC−6DS/A;東京電色株式会社製)で反射濃度を測定し、未印字部分との差をカブリ(%)とし、下記基準で評価した。
A:15000枚出力後の測定結果が1.5%未満。
B:15000枚出力後の測定結果が1.5%以上3.0%未満。
C:15000枚出力後の測定結果が3.0%以上。
D:10000枚出力後の測定結果が3.0%以上。
2 導電性軸芯体
3 導電性弾性層
4 導電性樹脂層
5 非磁性一成分トナー(現像剤)
6 現像容器
7 トナー供給ローラ
8 現像ブレード
10a乃至d 画像形成ユニット
11 感光ドラム(画像形成体)
12 帯電装置(帯電ローラ)
13 画像露光装置(書き込みビーム)
14 現像装置
15 クリーニング装置
16 画像転写装置(転写ローラ)
17 転写搬送ベルト
18 駆動ローラ
19 テンションローラ
20 従動ローラ
21 吸着ローラ
22 供給ローラ
23 剥離装置
24 定着装置
25 転写材
26 バイアス電源(画像転写装置(転写ローラ)16用)
27 バイアス電源(吸着ローラ21用)
Claims (9)
- 軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた弾性層と、該弾性層の周囲に設けられた表面層とを有する現像ローラであって、
該弾性層が、下記A)、B)およびC)を含有することを特徴とする現像ローラ;
A)ポリマー、
B)カーボンブラック、
C)水酸化フラーレン及び酸化フラーレンの少なくとも一方。 - 前記カーボンブラックのDBPオイル吸収量が90ml/100g乃至175ml/100gの範囲にある請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記弾性層中に含まれる水酸化フラーレン及び酸化フラーレンの少なくとも一方の量が、前記ポリマー100質量部に対して0.50質量部〜5.00質量部である請求項1又は2に記載の現像ローラ。
- 前記カーボンブラックが、前記ポリマー100質量部に対して5質量部〜30質量部である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像ローラ。
- 前記ポリマーがジメチルシロキサンを含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の現像ローラ。
- 前記酸化フラーレンが、C60(O)mまたはC70(O)mで表されるものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の現像ローラ(但し、1≦m≦3)。
- 前記水酸化フラーレンが、C60(OH)nまたはC70(OH)nで表されるものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の現像ローラ(但し、5≦n≦12)。
- 電子写真画像形成装置本体に着脱可能に装着される現像装置であって、組み込まれた現像ローラが、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の現像ローラであることを特徴とする現像装置。
- 感光ドラムおよび該感光ドラムに当接して配置される現像ローラを有する電子写真画像形成装置であって、該現像ローラが、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の現像ローラであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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