JP2012026851A - 端末位置推定装置、端末位置推定システム及び端末位置推定方法 - Google Patents

端末位置推定装置、端末位置推定システム及び端末位置推定方法 Download PDF

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康隆 飯田
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Takahiro Shirota
孝広 代田
Shuhei Noda
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Abstract

【課題】 環境の変化のたびに更新することなく、高い確度で位置を推定できる。
【解決手段】 測定対象エリア内を通る無線端末1から発信される電波の無線特性パラメータを測定する複数の無線受信部2−1〜2−3と、測定された無線特性パラメータを収集する無線特性パラメータ収集部11と、収集された無線特性パラメータと前記隣接する無線受信部どうしの予め定める既知位置とから複数の位置候補群を計算する位置候補算出部14と、無線端末がスポットゾーン内に入っているとき、予め記憶されるスポットゾーン座標位置を取り出して記憶する位置検出部21と、無線端末がスポットゾーン内に入っているときスポットゾーン座標位置を選定し、スポットゾーン内に入っていないとき前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定し、前記無線端末の推定位置として保存する判定部31とを備えた端末位置推定装置である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、移動する被測定端末の位置を推定する端末位置推定装置、端末位置推定システム及び端末位置推定方法に関する。
従来、屋外における位置の測定には、GPS(Global Positioning System)衛星を利用するのが一般的である。
一方、屋内における位置の測定には、無線LAN、RFID(Radio Frequency Identification)、UWB(Ultra Wide Band)などの近距離無線通信を適用した小型の無線端末を用いて、その無線端末の位置を測定するシステムが実用化されている。
このような位置測定システムについては、被測定端末である移動可能な無線端末と、予め異なる場所に固定設置される複数の無線基地局と、各無線基地局に接続される位置測定装置とで構成され、位置測定装置が各無線基地局から送られてくる無線特性パラメータを用いて、無線端末の位置を算出している。
次に、2つの例について説明する。その1つの例は、各無線基地局が移動可能な無線端末から発生する電波の受信電波強度を測定して位置測定装置に送る。位置測定装置では、各無線基地局から受信電波強度を受け取ると、予め設定される電波の距離減衰特性曲線を用いて、無線端末と各無線基地局の間の距離に換算する。そして、換算された3つの換算距離から三辺測量の原理を利用して無線端末の位置を算出する。
別の例は、各無線基地局が無線端末から発生する電波の到達時間を測定し、位置測定装置に送出する。位置測定装置では、少なくとも3つの無線基地局の到達時間相互の差から無線端末の位置を算出する。
特開2008−039603号公報
しかし、以上のような位置測定システムでは、無線端末から発する電波の伝播状態が人・物の移動や建物の柱・壁などの遮蔽物によって変化する環境状態にある場合、その状態変化に応じて各無線基地局で測定する無線特性パラメータが変動してしまう。その結果、3つの無線基地局ごとの換算距離に誤差が生じ、無線端末の位置を正確に特定するのが困難となる。
そこで、屋内における位置の測定の場合、予め測定対象エリア内で人の通る道を設定した地図を用意し、その設定した道の位置と各無線基地局で測定する無線特性パラメータから算出される位置結果とを照合し、例えば位置結果が地図上に設定した道から外れた位置である場合、地図上に設定した道の位置に基づいて補正処理を行っている。
しかし、このような測定システムでは、事前に人の手によって地図上に道を設定しなければならず、また、室内の物の配置、広さや仕切り位置が変わるなど、環境状態が変化するたびに必要な情報(たとえば道の設定、道の各点の位置等)を更新する必要があり、作業が煩雑である。
そこで、本端末位置推定装置、端末位置推定システム及び端末位置推定方法は、環境状態が変化した場合でも、人手により更新することなく、無線端末の位置を高い確度で推定することを提供する。
実施形態によれば、測定対象エリア内を通る移動可能な無線端末の位置を推定する端末位置推定装置であって、前記無線端末から発信される電波の無線特性パラメータを複数の受信個所を通して収集する無線特性パラメータ収集手段と、この無線特性パラメータ収集手段で収集される無線特性パラメータと前記隣接する受信個所どうしの予め定める既知座標位置とから複数の位置候補群を計算し記憶する位置候補算出手段と、前記測定対象エリア内の特定エリア(以下、スポットゾーンと呼ぶ)のスポットゾーン座標位置が記憶され、前記無線端末がスポットゾーン内に入っているとき、前記スポットゾーン座標位置を取り出して記憶する位置検出手段と、前記無線端末がスポットゾーン内に入っているとき前記記憶されるスポットゾーン座標位置を選定し、前記無線端末がスポットゾーン内に入っていないとき前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定し、前記無線端末の推定位置として保存する判定手段と、この判定手段で得られた前記無線端末の推定位置を出力する結果出力手段とを備えた構成である。
代表的な実施形態(実施形態1)に係る端末位置推定システムの全体構成を示す図。 実施形態2に係る端末位置推定システムを構成する判定部の一具体例を示す構成図。 端末位置推定システムの処理手順を説明するフロー図。 複数の無線端末で測定された無線特性パラメータから得られる複数の位置候補群から1つの位置候補を推定する際に参照する位置管理テーブルのデータ配列例図。 実施形態3に係る端末位置推定システムを構成する判定部の他の例を示す構成図。 実施形態3に係る端末位置推定システムの処理手順を説明するフロー図。 実施形態4に係る端末位置推定システムを構成する判定部のさらに他の例を示す構成図。 実施形態4に係る端末位置推定システムの処理手順を説明するフロー図。 無線端末の移動方向から1つの位置候補を決定するための説明例図。 実施形態5に係る端末位置推定システムを構成する判定部のさらに他の例を示す構成図。 実施形態5に係る端末位置推定システムの処理手順を説明するフロー図。 次の一定時間後の移動位置を予測するための説明図。 実施形態6に係る端末位置推定システムの全体構成を示す図。 実施形態6に係る端末位置推定システムの処理手順を説明するフロー図。 実施形態7に係る端末位置推定システムを構成する判定部のさらに他の例を示す構成図。 実施形態8に係る端末位置推定システムを構成する判定部のさらに他の例を示す構成図。 実施形態8に係る端末位置推定システムの処理手順を説明するフロー図。
以下、各実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る端末位置推定装置を含む端末位置推定システムを示す全体構成図である。
端末位置推定システムは、移動可能な無線端末1と、複数の無線受信部2−1〜2−3と、スポットゾーン検出部3と、端末位置推定装置4とを含む構成である。
無線端末1は、屋内を移動する移動体(例えば物、人)などに付設または所持され、一定時間(発信周期)ごとに端末識別情報を含む電波を発信する。
なお、この実施形態の適用分野としては、例えばプラントの各個所を巡回して作業を行う作業者が無線端末1を所持し、当該無線端末1から発信する端末識別情報を含む電波を受信し、その作業位置から作業の進捗状況を記録するなどの作業支援システムなどに適用して有用なものである。
複数の無線受信部2−1〜2−3は、無線基地局に相当するものであって、測定対象エリア内を移動する無線端末1から発信される電波の無線特性パラメータ(例えば電波到来時間)を測定する。
無線受信部2−1〜2−3は、測定対象エリア内の予め定められた場所,例えばセキュリティを確保する必要がある室内の入口ドア内側部分または敷地の入口ゲート内側部分の他、無線端末1を所持する移動体(人・物を含む)の通る道の複数個所、或いは無線端末1を所持する移動体から発する電波を多面的な角度から受信するように複数個所に固定設置される。
スポットゾーン検出部3は、測定対象エリア内にスポットゾーン(特定エリア:例えば例えば室内の入口ドア内側エリアや敷地の入口ゲート内側エリア等)が設定され、無線端末1が測定対象エリア内のスポットゾーンに入ったとき、予め既知となるスポットゾーンの座標位置から無線端末1の真なる位置を特定できる機能を有する。
スポットゾーン検出部3は、無線端末1との無線通信だけに限られるものでなく、例えばセキュリティを確保する場所であれば、監視カメラなどが用いられる。スポットゾーン検出部3は、無線端末1がスポットゾーンに入ったことを検出できればよい。
端末位置推定装置4は、大きく分けて、各無線受信部2−1〜2−3で測定された無線特性パラメータに基づいて、無線端末1の幾つかの位置候補群を取得する第1の位置測定系10と、スポットゾーンの検出から無線端末1の真なる位置として取得する第2の位置測定系20と、各位置測定系10,20で取得された各位置から確度の高い位置を推定する判定系30とを備えている。
第1の位置測定系10には、無線特性パラメータ収集部11、無線特性パラメータ記憶部12、受信位置記憶部13、位置候補算出部14及び位置候補記憶部15が設けられている。
無線特性パラメータ収集部11は、各無線受信部2−1〜2−3で測定される端末識別情報を含む無線特性パラメータ(例えば電波到来時間データ)を収集し、隣接無線受信部2−1〜2−3相互間の電波到来時間差を計算し、無線特性パラメータ記憶部12に端末識別情報、受信時刻などの属性情報の他、隣接無線受信部に対する電波到来時間差が記憶される。
受信位置記憶部13には、予め固定設置された複数の無線受信部2−1〜2−3の各受信部識別情報を含む座標位置(設置位置)及び隣接無線受信部間の距離が設定される。
位置候補算出部14は、隣接無線受信部2−1〜2−3どうしの電波到来時間差と受信位置記憶部13に設定される各無線受信部2−1〜2−3の座標位置とに基づき、無線端末1の複数の座標位置(以下、位置候補と呼ぶ)を算出し、属性情報(端末識別情報,受信時刻及び各受信部識別情報)と対応付けて、位置候補記憶部15に記憶する。
ここで、複数の位置候補とは、例えば隣接無線受信部2−1,2−2で測定した電波到来時間差(換算距離)と隣接無線受信部2−1,2−2の既知なる座標位置から得られる距離とを用いて、隣接無線受信部2−1,2−2の組合せによる無線端末1の位置、同様に隣接無線受信部2−2,2−3の組合せによる位置及び隣接無線受信部2−3,2−1の組合せによる位置、必要に応じて3つの無線受信部2−1〜2−3の組合せによる位置等が挙げられる。
第2の位置測定系20は、スポットゾーン検出部3を含み、さらに、位置検出部21及び検出位置記録部22が設けられている。
位置検出部21は、予めスポットゾーンの座標位置が設定され、スポットゾーン検出部3で検出されたスポットゾーン検出信号に基づき、スポットゾーンの座標位置を読み出し、属性情報(端末識別情報、スポットゾーン検出時刻等)に対応付けて検出位置記録部22に記録する。
なお、スポットゾーン検出部3としては、無線端末1その他の通信手段によりスポットゾーンに入ったことの通知を受けてもよいが、他の検出手段であってもよい。例えば、スポットゾーン検出部3として、監視カメラなどを用い、無線端末1の映像からスポットゾーンに入ったことを検出してもよい。監視カメラなどを用いたスポットゾーン検出部3の場合、無線端末1の端末識別情報に代えて、無線端末1を所持する人や物の特徴(例えば画像)と対応付けて記録してもよい。
判定系30は、判定部31、推定結果記憶部32及び結果出力部33が設けられている。判定部31は、位置候補記憶部15に記憶される複数の位置候補群と検出位置記録部22に記録される無線端末1のスポットゾーン検出位置とを用いて、無線端末1の確度の高い位置を推定し、必要な属性情報とともに推定結果記憶部32に記憶する。
判定部31は、現在時刻がスポットゾーン検出時刻であり、かつ、検出位置記録部22に無線端末1のスポットゾーン検出位置が記録されているとき、スポットゾーン検出位置を無線端末1の真なる位置と判定し、推定結果記憶部32に記憶するとともに、結果出力部33から出力する。
判定部31は、現在時刻がスポットゾーン検出時刻から一定時間を経過しているとき、位置候補記憶部15に記憶される複数の位置候補群の中から1つの位置候補を選択し、無線端末1の推定位置として推定結果記憶部32に記憶するとともに、結果出力部33から出力する。
(実施形態2)
図2は実施形態2に係る端末位置推定装置を説明する図であって、特に判定部31の一具体例を示す構成図である。なお、判定部31を除く他の構成は、図1と同じであるので、ここではその重複する説明は省略する。
判定部31としては、無線端末1がスポットゾーンの検出範囲に入っているか否かに応じて、スポットゾーン検出位置及び複数の位置候補群の何れかを選択する信号を出力する検出判定部311及び結果判断部312を備える。
結果判断部312は、検出判定部311からの選択信号に基づき、検出位置記録部22に記録されるスポットゾーン検出位置を無線端末1の真なる位置と推定し、無線端末1がスポットゾーンの検出範囲に入っていないと判定されたとき、位置候補記憶部15に記憶される複数の位置候補群から1つの位置候補を選定し、無線端末1の推定位置として、必要な属性情報(端末・受信部識別情報、検出時刻等)とともに、推定結果記憶部32に記憶するとともに、結果出力部33から出力する。
次に、以上のように構成された実施形態1,2に係る端末位置推定装置の作用及び端末位置推定方法の実施の形態について、図3を参照して説明する。
移動中に無線端末1がスポットゾーン(特定エリア)に入ると、第2の位置測定系20を構成するスポットゾーン検出部3がスポットゾーンに入ったことを検出し(S1)、位置検出部21に送出する。位置検出部21は、予めスポットゾーンの座標位置が設定されているので、スポットゾーン検出部3からスポットゾーン検出信号を受けると、スポットゾーンの座標位置を取り出し、属性情報(端末識別情報、ゾーン検出時刻)とともに検出位置記録部22に保存する(S2)。これらステップS1,S2は端末位置推定方法におけるスポットゾーン位置検出ステップに相当する。
このとき、無線端末1は、一定時間(発信周期)ごとに端末識別情報を含む電波を発信すると、各無線受信部2−1〜2−3は、その発信された電波が到来したか(S11),つまり電波到来時間を測定し、無線特性パラメータ収集部11に送出する。
無線特性パラメータ収集部11は、各無線受信部2−1〜2−3から送られてくる端末識別情報を含む電波到来時間を収集し、前述したように隣接無線受信部(2−1,2−2)、(2−2,2−3)、(2−3,2−1)の電波到来時間差を計算し(S13)、端末識別情報,受信時刻の属性情報とともに無線特性パラメータ記憶部12に保存する(S14)。この処理は、隣接無線受信部の組合せの全部について、電波到来時間差を計算し保存する(S13〜S15)。
これらステップS11〜S15は端末位置推定方法における無線特性パラメータ収集ステップに相当する。
引き続き、位置候補算出部14は、隣接無線受信部の組合せによる今回の電波到来時間差と無線特性パラメータ記憶部12に既に記憶される前回電波発信時の電波到来時間差とを比較し(S16)、今回・前回の到来時間差の差分が予め定めた閾値以内か判断する(S17)。
両電波到来時間差の差分が閾値以内であれば、取扱い可能なデータと判断し、無線特性パラメータ記憶部12に保存される無線受信部例えば2−1、2−2の組合せによる電波到来時間差から得られる無線端末1への各距離と受信位置記憶部13に設定される無線受信部2−1、2−2の組合せによる各座標位置から得られる既知距離とを用いて、無線端末1の座標位置(位置候補)を計算し、同様に他の無線受信部の組合せによる無線端末1の座標位置(位置候補)を計算し(S18)、属性情報である例えば端末識別情報,受信時刻,組合せ受信部識別情報等と対応付けて、位置候補記憶部15に保存する(S19)。
なお、ステップS17において、両電波到来時間差の差分が閾値を超えていれば、一定時間の間に信頼しにくい位置(例えば人の通らない室内の壁等)に変化していると判断し、位置算出用の時間差データから除外する(S20)。
ステップS16〜S20は端末位置推定方法における位置候補算出ステップに相当する。
ここで、判定部31の検出判定部311は、図3の処理によって検出位置記憶部22に保存された情報に基づき、現在時刻において該当無線端末1がスポットゾーン(特定エリア)検出範囲内に入っているか否かを判断する(S21)。
無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に入っている場合、結果判定部312は、検出判定部311からのスポットゾーン検出範囲内に入っていることの検出信号に基づき、検出位置記憶部22に保存される無線端末1のスポットゾーン検出位置を当該無線端末1の真なる位置として選定し(S22)、必要な属性情報とともに無線端末1の推定位置として推定結果記憶部32に記憶し(S23)、かつ、結果出力部33から出力する(S24)。
一方、無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に入っていない場合、位置候補記憶部15に保存される今回取得された複数の位置候補群の中から1つの位置候補を選定する(S25)。
選択基準としては、例えば複数の位置候補群の平均値を計算し、その平均値に最も近い位置候補を無線端末1の位置と推定するか、スポットゾーン検出時刻からそれ程時間が経過していない場合、複数の位置候補群からスポットゾーン検出位置に最も近い位置候補を無線端末1の位置と推定してもよい。
さらに、予め推定結果記憶部32に各スポットゾーン検出位置の検出時刻から一定時間(発信周期)ごとに一方向の道または分岐された複数方向の道に移動する無線端末1の移動予測位置を規定する位置管理テーブル32a(図4参照)を用意し、当該位置管理テーブル32aを参照しながら1つの位置候補に絞ってもよい。
位置管理テーブル32aは、無線端末1がスポットゾーンAに入ると、無線端末1がスポットゾーン検出位置xa,yaであるが、スポットゾーン検出後の一定時間(発信周期)Δt経過後には人が通常の速度で移動したときの平均距離から得られる位置がxa1,ya1であり、2Δt経過後には道の分岐を考慮し、2つの位置(xa2,ya2)、(xa2´,ya2´)であることを表している。
そこで、結果判定部312は、検出判定部311から無線端末1がスポットゾーンの検出範囲になく、かつスポットゾーン検出時刻を受け取るようにすれば、無線受信部2−1〜2−3の電波受信時刻までの経過時間Δt(最初の受信時刻)、2Δt(次周期の受信時刻)、…に基づき、当該テーブル32aに規定される経過時間での予測位置に最も近い位置候補を選定することができる。
結果判定部312は、以上のようにして無線端末1の推定位置を選定すると、無線端末1の推定位置として必要な属性情報(電波受信時刻,端末識別情報,ゾーン名,ゾーン検出時刻等)とともに推定結果記憶部32に保存し(S23)、かつ、結果出力部33から同様の情報を伴った無線端末1の推定位置を出力する(S24)。
これらステップS21〜S25は端末位置推定方法における位置推定ステップに相当する。
従って、以上のような実施形態1,2によれば、予め測定対象エリアの中に無線端末1が必ず通る既知位置であるスポットゾーン(特定エリア)を設け、移動中の無線端末1がスポットゾーンに入ったことを検出したとき、その既知位置を無線端末1の真なる位置とし、また、固定設置される複数の無線受信部2−1〜2−3が無線端末1から発信する電波から無線パラメータを測定し、これら無線パラメータと隣接無線受信部2−1〜2−3どうしの既知位置とから無線端末1の位置候補群を取得し、所定の選択基準のもとに1つの位置候補を無線端末1の位置として推定するので、人間の手を煩わすことなく、より高い確度で無線端末1の位置を推定することができる。
なお、上記実施形態1,2では、スポットゾーンが検出不可能なとき、複数の位置候補から1つの位置候補を選定するようにしたが、例えば複数の位置候補の平均値に近い位置候補が複数存在する場合、その複数の位置候補を無線端末1の推定位置として選定してもよい。
(実施形態3)
図5は実施形態3に係る端末位置推定装置を説明する図であって、特に判定部31の他の構成例を示す図である。なお、判定部31を除く他の構成は、図1と同じであるので、ここではその重複する説明は省略する。
この判定部31は、無線端末1の推定位置に信頼度を表す状態Highまたは状態Lowを付加して出力するもので、検出判定部311、結果候補選定部313及び位置推定部314を含む構成である。なお、状態Highは信頼度が高い状態であることを意味し、状態Lowは信頼度が低い状態であることを意味する。
検出判定部311は、現在時刻において無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に入っているか否かに応じて、検出位置記憶部22からスポットゾーン検出位置を選択し、または位置候補記憶部15から複数の位置候補群を選択して出力する。
結果候補選定部313は、スポットゾーン検出位置を受け取った場合には信頼度Highの指示のもとにそのまま通過させる。また、結果候補選定部313は、複数の位置候補群を受け取った場合には前回の推定結果が信頼度High、Low1,Low2、…であるかを判断し、さらに複数の位置候補群の平均値または図4に示す位置管理テーブル32aを参照し、少なくとも1つの位置候補を選定する。そして、推定結果記憶部32のスポットゾーン検出後の経過時間Δt、2Δt、…に応じて信頼度を1段(前回Highに対して今回Low1、前回Low1に対して今回Low2)ずつ低下させた指示のもとに1つの位置候補を位置推定部314に渡す。
位置推定部314は、信頼度Highの指示のもとに、受け取ったスポットゾーン検出位置に信頼度Highを付加して推定結果記憶部32に記憶するとともに結果出力部33に送出する。
また、位置推定部314は、例えば信頼度Low1の指示のもとに、受け取った1つの位置候補に信頼度Low1を付加して推定結果記憶部32に記憶するとともに結果出力部33に送出する。
次に、以上のような実施形態に係る端末位置推定装置の作用について、図6を参照して説明する。なお、図3と同じ処理は、同一のステップ番号を付し、その処理の重複説明は省略する。
判定部31における検出判定部311は、検出位置記憶部22に保存された情報に基づき、現在時刻にて無線端末1がスポットゾーン(特定エリア)検出範囲内に入っているか否かを判断する(S21)。
検出判定部311は、現在時刻がスポットゾーン検出時刻または当該検出時刻に近い時刻であるとき、該当無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に入っていると判断し(S21)、検出位置記憶部22に保存される無線端末1の端末識別情報及び無線端末1のスポットゾーン検出位置を読み出して結果候補選定部313に渡す。
ここで、結果候補選定部313は、スポットゾーン検出位置を受け取ると、信頼度Highの指示のもとにスポットゾーン検出位置をそのまま選定して通過させ(S31)、位置推定部314に送出する。
位置推定部314は、推定結果記憶部32に信頼度Highを設定し、この信頼度Highに対応付けして無線端末1の端末識別情報とともにスポットゾーン検出位置を推定位置として保存し(S32)、かつ、結果出力部33からも同様の情報を出力する(S33)。その後、引き続き、継続処理であれば(S34)、ステップS1に戻って同様の処理を繰り返す。
一方、検出判定部311において、現在時刻がスポットゾーン検出時刻からΔtを経過している場合、無線端末1がスポットゾーン検出範囲内にないと判断し、位置候補記憶部15から複数の位置候補群を選択し(S35)、結果候補選定部313に渡す。
ここで、結果候補選定部313は、複数の位置候補群を受け取ると、推定結果記憶部32から、前回の推定位置が信頼度Highであったか否かを判断し(S36)、信頼度Highであれば、例えば図4に示す位置管理テーブル32aからスポットゾーン検出位置例えばXa,YaからΔt経過後の予測位置Xa1,Ya1に最も近い1つの位置候補(スポットゾーン検出位置に最も近い位置)を選定し、1ランク低下させた信頼度Low1の指示のもとに位置推定部314に送出する(S37)。
位置推定部314は、推定結果記憶部32に信頼Low1を設定し、無線端末1の端末識別情報とともに1つの位置候補を推定位置として保存し(S38)、かつ、結果出力部33からも同様の情報を出力する(S33)。
なお、ステップS36において、前回の推定位置が信頼度Highでなく、Low1であれば(S39)、同様に2Δt経過後の予測位置Xa1,Ya1に最も近い1つの位置候補を選定し(S37)、さらにランクを下げた信頼度Low2の指示のもとに位置推定部314に送出する。
位置推定部314は、推定結果記憶部32に信頼Low2を設定し、無線端末1の端末識別情報とともに1つの位置候補を推定位置として保存し(S38)、かつ、結果出力部33からも同様の情報を出力する(S33)。
そして、前回の推定位置が信頼度Lowで定める下限値を超えたとき(S40)、例えば複数の位置候補群の平均値に最も近い1つの位置候補を選定し、位置推定部314に送出する。位置推定部314は、その1つの位置候補を推定位置とし、推定結果記憶部32に無線端末1の端末識別情報とともに保存し(S41)、かつ、結果出力部33からも同様の情報を出力する(S33)。
従って、以上のような実施の形態によれば、移動中の無線端末1の推定位置結果に信頼度High、Low1,…のレベルを付加して出力するので、前回の推定位置と信頼度を利用して位置候補の選定を行うことができ、信頼性の高い位置候補を選定することができる。
(実施形態4)
図7は実施形態4に係る端末位置推定装置を説明する図であって、特に判定部31の他の構成例を示す図である。なお、判定部31を除く他の構成は、図1と同じであるので、それら重複する構成の説明は省略する。
判定部31は、無線端末1の過去の複数の推定位置結果から移動方向に推定し、この推定された移動方向から1つの位置候補を絞り込む例であって、検出判定部311、移動方向判定部316及び結果候補選定部313を含む構成である。
検出判定部311は、現在時刻において無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在するか、つまり無線端末1がスポットゾーン検出位置か否かに応じて、記憶部22、15からスポットゾーン検出位置及び複数の位置候補のいずれかを選択して出力する。
移動方向判定部316は、推定結果記憶部32に端末識別情報ごとに過去の推定位置結果(座標位置)の履歴が保存されている場合、その過去の推定位置結果の履歴から無線端末1の移動方向(動線)を推定する。
結果候補選定部313は、無線端末1の現在時刻が検出判定部311によるゾーン検出位置の検出時刻である場合には当該スポットゾーン検出位置をそのまま選定出力し、また、検出判定部311から複数の位置候補を受け取ったとき、移動方向判定部316で求められた無線端末1の移動軌跡に沿う少なくとも1つの位置候補を選定し出力する。
次に、以上のような実施形態4に係る端末位置推定装置の作用について、図8を参照して説明する。なお、図3と同じ処理の場合には、同一のステップ番号を付し、その処理の説明は省略する。
判定部31の検出判定部311においては、検出位置記憶部22に保存されるスポットゾーン検出時刻,端末識別情報及びスポットゾーン検出位置等に基づき、現在時刻がスポットゾーン検出時刻またはその検出時刻に近いとき、該当無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在すると判断し(S21)、検出位置記憶部22から無線端末1のスポットゾーン検出位置を読み出し(S41)、無線端末1の端末識別情報とともに結果候補選定部313に渡す。
ここで、結果候補選定部313は、スポットゾーン検出位置を受け取ると、端末識別情報とともに推定結果記憶部32に保存し(S42)、かつ、結果出力部33から同様の情報を出力する(S43)。引き続き、継続処理であれば(S44)、ステップS1に戻って同様の処理を繰り返す。
一方、判定部31の検出判定部311は、現在時刻がスポットゾーン検出時刻から所定時間経過している場合、無線端末1がスポットゾーン検出範囲内から外れたと判断し、位置候補記憶部15から端末識別情報等とともに複数の位置候補群を選択し(S45)、結果候補選定部313に渡す。
このとき、移動方向判定部316は、推定結果記憶部32に保存されるスポットゾーン検出位置を含む過去の推定位置結果(座標位置)を読み出し、その過去の推定位置結果の履歴から例えば図9に示すような無線端末1の移動方向の移動軌跡(イ)を推定し、結果候補選定部313に送出する(S46)。
ここで、結果候補選定部313は、複数の位置候補群を受け取ると、移動方向判定部316で推定された移動軌跡(イ)に基づき、複数の位置候補群の中から例えばP1,P2が移動方向に沿う1つの例えば位置候補P1を選定し(S47)、推定結果記憶部32に端末識別情報とともに推定位置を保存し(S42)、かつ、結果出力部33からも同様の情報を出力する(S43)。
なお、位置候補P1を選定した理由は、位置候補P2では図9の移動方向から見ると逆の方向に戻る移動となるので、信頼性に欠けるものとして除外する。
従って、以上のような実施形態によれば、複数の位置候補群の中から1つの位置候補P1を選定する際、予め過去の推定位置結果の移動軌跡(イ)から無線端末1の移動方向を推定し、その推定された移動方向に沿う1つの位置候補を選定し、無線端末1の位置を推定するので、より高い確度で無線端末1の位置を推定できる。
なお、上記実施の形態では、推定結果記憶部32に保存される過去の推定位置結果(座標位置)から移動方向を推定するようにしたが、例えば端末位置推定システムを管理するサーバシステムなどが設置されている場合、常時、複数の無線受信部2−1〜2−3で受信された多数の無線端末1の無線特性パラメータから該当無線端末1の位置座標を取り込んで統括的に蓄積されているので、室内または敷地の移動道路と無線端末1の移動方向との関係をif thenルール化し、結果候補選定部313に格納すれば、if thenルールを適用して、より信頼性の高い1つの位置候補を選定することができる。
(実施形態5)
図10は実施形態5に係る端末位置推定装置を説明する図であって、特に判定部31の他の構成例を示す図である。なお、判定部31を除く他の構成は、図1と同じであるので、それら重複する説明は省略する。
この判定部31は、無線端末1に関する過去の複数の推定位置結果から移動距離を算出し、この推定された移動距離から1つの位置候補を絞り込む例であって、検出判定部311、移動速度推定317、移動距離推定部318及び結果候補選定部313を含む構成である。
検出判定部311は、現在時刻において無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在するか、つまり無線端末1がスポットゾーン検出位置か否かに応じて、記憶部22、15からスポットゾーン検出位置か複数の位置候補群のいずれかを選択して出力する。
移動速度推定317は、推定結果記憶部32には一定時間(発信周期Δt)ごとの過去の推定位置結果(座標位置)が保存されているので、当該一定時間と、(前回推定位置−今回推定位置)の距離とから移動速度を推定する。
移動距離推定部318は、推定された移動速度と一定時間とに基づき、次の一定時間に移動する移動位置を推定する機能を有する。
結果候補選定部313は、検出判定部311から複数の位置候補群を受け取ったとき、推定された移動位置,つまり無線端末1が何れの位置に移動しているかを判断し、1つの位置候補を絞り込むものである。
次に、以上のような実施形態5に係る端末位置推定装置の作用について、図11を参照して説明する。なお、図3と同じ処理は、同一のステップ番号を付し、その処理の説明は省略する。
判定部31の検出判定部311においては、検出位置記憶部22に保存されるスポットゾーン検出時刻,無線端末1の端末識別情報及び無線端末1の座標位置等に基づき、現在時刻がスポットゾーン検出時刻かまたはスポットゾーン検出時刻に近いとき、該当無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在すると判断し(S21)、検出位置記憶部22に保存される無線端末1の端末識別情報及び無線端末1のスポットゾーン検出位置を読み出し(S51)、結果候補選定部313に渡す。
ここで、結果候補選定部313は、スポットゾーン検出位置を受け取ると、端末識別情報、検出時刻とともに推定結果記憶部32に保存し(S52)、かつ、結果出力部33から同様の情報を出力する(S53)。引き続き、処理を継続する場合(S54)、ステップS1に戻って同様の処理を繰り返し実行する。
一方、判定部31の検出判定部311において、現在時刻がスポットゾーン検出時間から所定時間経過している場合、無線端末1がスポットゾーン検出範囲外と判断し、位置候補記憶部15から端末識別情報等とともに複数の位置候補群を選択し(S55)、結果候補選定部313に渡す。
このとき、移動速度推定317では、推定結果記憶部32から一定時間(発信周期Δt)ごとの過去の推定位置結果である前々回推定位置と前回推定位置とを取り出し(S56)、これら2つの位置の距離と一定時間とを用いて、無線端末1の移動速度を推測し(S57)、移動距離推定部318に送出する。
移動距離推定部318は、推定された移動速度と一定時間Δtとに基づき、図12に示すように次の一定時間Δtによる移動距離Δlを推定し(S58)、例えば前回推定位置とともに結果候補選定部313に渡す。
ここで、結果候補選定部313は、検出判定部311から複数の位置候補群を受け取ると、移動距離推定部318からの移動距離Δlと前回推定位置とに基づき無線端末1の移動予測位置を算出し複数の位置候補群の中に該当移動予測位置に最も近い1つの位置候補を選定する(S59)。そして、結果候補選定部313は、選定された1つの位置候補を推定位置とし、必要な情報を含めて推定結果記憶部32に保存し(S52)、かつ、結果出力部33からも同様の情報を出力する(S53)。
従って、以上のような実施形態によれば、無線端末1から一定時間ごとに発信する無線特性パラメータから得られる過去の推定位置結果と一定時間とから無線線端末1の移動速度を推定した後、この推定された移動速度と一定時間とから無線端末1のおおよその移動距離を推測できる。その結果、無線端末1が今回どの位置まで移動したかを推測した上で複数の位置候補の中から今回の移動位置に最も近い1つの位置候補を無線端末1の位置と推定して出力するので、非常に高い確度で移動位置を推定できる。
(実施形態6)
図13は実施形態6に係る端末位置推定システムの全体構成を示す図である。
この実施形態6に係る端末位置推定システムは、図1と比較したとき、測定対象エリア内に移動可能な複数の無線端末1A、1B、…が存在すること、及び無線受信部2−1〜2−3による無線特性パラメータから得られる複数の位置候補群の中から1つの位置候補を絞込む機能を有する判定部31が異なる。すなわち、判定部31は、複数の無線端末1A、1B、…が相互に受信可能な範囲に存在するとき、その中の1つの無線端末例えば1Bがスポットゾーン検出範囲に入ったとき、無線端末1Aはスポットゾーン検出位置に近い受信可能な位置に居るので、無線端末1Aに係る複数の位置候補群の中からスポットゾーン検出位置に近い1つの位置候補を絞り込む構成である。
なお、図13において、図1と同一の構成部分には同一符号を付し、その重複する部分の説明は省略する。
先ず、各無線端末1A、1B、…はそれぞれ少なくとも端末識別部1aと端末判定部1bを備える。
端末識別部1aは、複数の無線端末1A、1B、…が相互に受信可能な近距離範囲に存在するとき、相手無線端末から発信される近傍端末識別情報(近傍端末ID)を受信識別し、端末判定部1bに送出する。
ここで、各無線端末1A、1B、…の端末判定部1bは、近傍端末識別情報を受け取ると、それぞれ自己無線端末である自己端末識別情報(自己端末ID)に近傍端末識別情報(近傍端末ID)を付けてスポットゾーン検出部4に通知する。
その結果、スポットゾーン検出部4及び位置検出部21は、スポットゾーン検出信号に基づき、予め既知として設定されるスポットゾーン検出位置を取り出し、無線端末1Bの自己無線識別情報及び近傍端末1Aの端末識別情報とともに、検出位置記録部22に保存できる。
一方、位置候補算出部14では、前述したように複数の無線受信部2−1〜2−3で受信する電波の無線特性パラメータから複数の位置候補群を算出し、自己端末識別情報、近傍端末識別情報及び受信時刻とともに、位置候補記憶部15に保存する。
そこで、判定部31を構成する近傍端末判定部320は、検出位置記録部22にスポットゾーン検出位置とともに近傍端末識別情報(近傍無線端末1A)が保存されている場合、位置候補記憶部15に近傍関係にある無線端末1Aに係る自己端末識別情報が保存されていれば、その無線端末1Aに関する複数の位置候補群とともに、受信可能な範囲にある無線端末1Bの端末識別情報及びスポットゾーン検出位置を結果候補選定部313に送出する。
結果候補選定部313は、複数の位置候補群の中から1つの位置候補を絞り込む際、受信可能な範囲内の無線端末1Bがスポットゾーン検出位置に有れば、複数の位置候補群の中からスポットゾーン検出位置に近い1つの位置候補を絞り込み、推定結果記憶部32に無線端末1Aの推定位置として保存し、かつ、結果出力部33に送出する。
次に、以上のように構成された実施形態6に係る端末位置推定システムの作用について、図14を参照して説明する。なお、図3と同一の処理については、同一のステップ番号を付し、重複説明を避ける観点から省略する。
近傍端末判定部320は、現在時刻が検出位置記憶部22に保存される端末識別情報,スポットゾーン検出時刻及びスポットゾーン検出位置に基づき、無線端末1Aに関するスポットゾーン検出時刻の情報か、或いは検出時刻に近い時刻の情報であれば、無線端末1Aはスポットゾーン検出範囲内に存在すると判断し(S21)、検出位置記憶部22に保存される無線端末1Aの属性情報を含むスポットゾーン検出位置を選定し(S61)、結果候補選定部313に渡す。
結果候補選定部313は、スポットゾーン検出位置を受け取ると、端末属性情報(受信時刻、端末識別情報、検出時刻等)とともに推定位置として推定結果記憶部32に保存し(S62)、かつ、結果出力部33から同様の情報を出力する(S63)。
引き続き、継続処理する場合(S64)、ステップS11に戻って同様の処理を繰り返し実行する。
一方、近傍端末判定部320は、ステップS21にて、無線端末1Aがスポットゾーン検出範囲内に無い場合、検出位置記憶部22に保存される端末識別情報から近傍端末例えば1Bがスポットゾーン検出範囲内に存在するか否かを判断する(S65)。
ここで、近傍端末例えば1Bがスポットゾーン検出範囲内に存在すると判断すると、位置候補記憶部15に保存される自己無線端末の無線識別情報(自己端末ID)、近傍端末識別情報(近傍端末ID)を含む複数の位置候補群とともに、近傍端末識別情報(近傍端末ID)を持つスポットゾーン検出位置を結果候補選定部313に送出する。
ここで、結果候補選定部313は、無線端末1Aに関する複数の位置候補群の中から近傍端末1Bのスポットゾーン検出位置に最も近い1つの位置候補を選定し(S66)、受信時刻、端末識別情報とともに推定結果記憶部32に保存し(S62)、かつ、同様の情報を結果出力部33から出力する(S63)。
さらに、近傍端末例えば1Bがスポットゾーン検出範囲内に存在しない場合、例えば複数の位置候補群の平均値に最も近い1つの位置候補を選定し(S67)、受信時刻、端末識別情報とともに推定結果記憶部32に保存し(S62)、かつ、同様の情報を結果出力部33から出力する(S63)。
従って、以上のような実施形態によれば、複数の位置候補群の中から1つの位置候補を選定する際、受信可能な範囲内にある近傍端末がスポットゾーンに入っている場合、近傍端末のスポットゾーン検出位置に近い1つの位置候補を選定するので、近傍端末の位置から測定対象とする無線端末の位置を高い確度で推定することができる。
(実施形態7)
図15は実施形態7に係る端末位置推定装置を説明する図であって、特に判定部31の他の構成例を示す図である。なお、判定部31を除く他の構成は、図1,図13と同じであるので、その重複する説明は省略する。
判定部31は、確立推定部321、マップデータベース322及び結果候補選定部313を含む構成である。
マップデータベース322には、予め室内または敷地内において、無線端末1を所持する作業員が必ず通る道の各位置(例えば室内または敷地内の入口ドア、通路等)、全く通らない箇所(壁、機器、設備の設置位置等)の各位置、通常の通り道から離れているために時々通りそうな道の各位置、通常の通り道から離れているためにほとんど通らない道の各位置、その他の部類に属する各位置に分類し、分類ごとの各位置毎に存在確率を対応付けた確率マップが格納される。
確率推定部321は、検出位置記憶部22に保存されるスポットゾーン検出時刻,端末識別情報及びスポットゾーン検出位置等に基づき、無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在すると判断したとき、当該無線端末1のスポットゾーン検出位置を真なる位置として結果候補選定部313に送出する。
また、確率推定部321は、無線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在しないと判断したとき、位置候補記憶部15に保存される無線端末1の複数の位置候補群を取り出し、マップデータベース322から各位置候補と等しいか、各位置候補に近い位置に対応する存在確率を取り出し、位置候補ごとに結果候補選定部313に送出する。
ここで、結果候補選定部313は、確率推定部321からスポットゾーン検出位置を受けたとき、当該スポットゾーン検出位置をそのまま選定し、無線端末1の真なる位置として推定結果記憶部32に保存するとともに、結果出力部33から出力する。
一方、結果候補選定部313は、位置候補ごとに存在確率を受け取ったとき、それら存在確率がある閾値以上である1つ以上の位置候補を選定し、或いは複数の位置候補の中から最も存在確率が高い位置候補を選定し、推定位置として推定結果記憶部32に保存するとともに、結果出力部33から出力する。
従って、以上のような実施形態によれば、少なくとも測定対象エリアとなる室内または敷地内の各位置ごとに無線端末1の通る存在確率を規定するマップを作成し、各位置候補に対応するマップの位置の存在確率のうち、当該存在確率がある閾値以上の位置候補を選定し、無線端末1の推定位置とするので、マップ上の各位置ごとに無線端末1の通る正確な存在確率を規定すれば、無線端末1の位置を高い確度で推定することができる。
(実施形態8)
図16は実施形態8に係る端末位置推定装置を説明する図であって、特に判定部31の他の構成例を示す図である。なお、判定部31を除く他の構成は、図1,図13と同じであるので、その重複する説明は省略する。
実施形態7では、測定対象エリア内の各位置について予め手動または自動にて存在確率を設定した場合について説明したが、本実施形態8では、推定結果記憶部32に記憶される長年蓄積された過去の推定位置から存在確率を作成し、当該推定位置と存在確率との関係を用いて、複数の位置候補の中から1つの位置候補を選定する例である。
この実施形態8における判定部としては、確率推定部321、結果候補選定部313及び位置推定部314の他、推定結果記憶部32,確率マップ記憶部32、確率マップ作成部323、マップデータベース322を備えている。
特に確率マップ作成部323としては、推定結果記録部32に記憶される多数の無線端末1,…から得られる長期の過去の推定位置から存在確率を推定し、測定対象エリアの各位置に対応する存在確率を推定しマップデータベース322に記憶する。
例えば原則的に測定対象エリアとなる室内または敷地内の入口からドアを開けて何らかの目的のために移動するが、長期に亘って室内または敷地内を通る無線端末1の移動位置を推定結果記録部32に保存した場合、無線端末1が測定対象エリアのある位置を1000回通ったとき、その存在確率が100%とすれば、当該測定対象エリアの別の位置を500回通ったとき、その存在確率が50%と考えられる。一方、長期に亘って多数の無線端末1が移動したにも拘らず、ほとんど通らない個所は、壁,設備機器その他固定化された器物が設置されていると考えられる。従って、例えば無線端末1が最も多く通った回数を存在確率100%とすれば、それよりも少ない回数の位置についても自動的に存在確率を自動的に計算することができる。以上のようにしてマップデータベース322に測定対象エリアの各位置に対する存在確率を高精度に設定する。
その他は、図15と同様な構成であるので、ここではその説明は省略する。
次に、以上のように構成された実施形態8に係る端末位置推定装置の作用について、図17を参照して説明する。なお、図3と同一の処理については、同一のステップ番号を付し、重複説明は省略する。
先ず、確率推定部321は、検出位置記憶部22の記憶内容から無線線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在するか否かを判断する(S21)。ここで、スポットゾーン検出範囲内に存在すると判断されたとき、当該検出位置記憶部22に記憶される無線端末1の属性情報を含むスポットゾーン検出位置を結果候補選定部313に渡すが、現在時刻がゾーン検出時刻からそれほど経過していない場合には位置候補記憶部15から複数の位置候補群を取り出して出力する。
結果候補選定部313は、受け取った複数の位置候補群からスポットゾーン検出位置に最も近い位置候補を選定し(S71)、無線端末1の推定位置として推定結果記憶部32に保存し(S72)、かつ、結果出力部33から出力する(S73)。
一方、確率推定部321は、無線線端末1がスポットゾーン検出範囲内に存在しないと判断されたとき、位置候補記憶部15から複数の位置候補群を取り出し、各位置候補ごとにマックデータベース322から当該候補位置と等しいか、或いは候補位置に近い位置に対応する存在確率を取り出して順次結果候補選定部313に送出する(S75)。
結果候補選定部313は、各位置候補ごとの存在確率を受け取ると、それら存在確率と予め定める閾値とを比較し、当該閾値を超える存在確率に対応する位置候補を選定する(S76)。
なお、複数の位置候補が選定された場合、最も存在確率の高い1つの位置候補が選定し(S76)、無線端末1の推定位置として推定結果記憶部32に保存し(S72)、かつ、結果出力部33から出力する(S73)。
従って、以上のような実施形態によれば、長期に亘る過去の多数の推定位置から測定対象エリア内の各位置の存在確率を作成し、複数の位置候補群から1つの位置候補を選定する際、最も存在確率の高い位置候補を選定し、無線端末1の推定位置とするので、過去の実績に基づいて確度の高い位置を推定できる。
なお、過去の多数の推定位置から無線端末1の移動方向を判定し、複数の位置候補群から1つの位置候補を選定する際、移動方向を考慮した次の方向位置に最も近い少なくとも1つ以上の位置候補及びそれら存在確率から1つの位置候補を選定してもよい。
(その他の実施形態)
(1) 上記各実施の形態では、無線端末1が一定時間ごとに端末識別情報を含む電波を発信する構成としたが、例えば無線端末1が本システムを管理するサーバから発信要求を受けたとき、所要のデータを伴う電波を発信するか、あるいは無線端末1が一定時間ごとに発信時刻を伴う電波を発信するか、もしくは無線端末1内に発信制御部を設け、当該発信制御部から無線端末1の発信時刻を指定し、その発信時刻になったときに電波を発信し、各無線受信部2−1〜2−3に通知する構成であってもよい。
(2) また、上記実施形態では、測定対象エリア内に1つのスポットゾーンを設けた例について説明したが、室内または敷地の状況から例えば入口が2つあるとか、或いは通路の中間点で必ず通る個所があれば、2つ以上のスポットゾーンを設けた構成であってもよい。
(3) さらに、無線特性パラメータ記憶部12、受信位置記憶部13、位置候補記憶部15、検出位置記憶部22及び推定結果記憶部32は、それぞれ個別的に記憶部を設けるように説明しているが、1つの記憶装置にそれぞれ領域分けして記憶させる構成であってもよい。
(4) また、他の実施の形態としては、種々の測定センサと可能な限り組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。さらに、上記各実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
1,1A,1B…無線端末、2−1〜2−3…無線受信部、3…スポットゾーン検出部、4…端末位置推定装置、10…第1の位置測定系、11…無線特性パラメータ収集部、12…特性パラメータ記憶部、13…受信位置記憶部、14…位置候補算出部、15…位置候補記憶部、20…第2の位置測定系、21…位置検出部、22…検出位置記憶部、30…判定系、31…判定部、32…推定結果記憶部、33…結果出力部、311…検出判定部、312…結果判断部、313…結果候補選定部、314…位置推定部、316…移動方向推定部、317…移動速度推定部、318…移動距離推定部、320…近傍端末判定部、321…確率推定部、322…マップデータベース、323…確率マップ作成部。

Claims (17)

  1. 測定対象エリア内を通る移動可能な無線端末の位置を推定する端末位置推定装置において、
    前記無線端末から発信される電波の無線特性パラメータを複数の受信個所を通して収集する無線特性パラメータ収集手段と、
    この無線特性パラメータ収集手段で収集される無線特性パラメータと前記隣接する受信個所どうしの予め定める既知座標位置とから複数の位置候補群を計算し記憶する位置候補算出手段と、
    前記測定対象エリア内の特定エリア(以下、スポットゾーンと呼ぶ)のスポットゾーン座標位置が記憶され、前記無線端末がスポットゾーン内に入っているとき、前記スポットゾーン座標位置を取り出して記憶する位置検出手段と、
    前記無線端末がスポットゾーン内に入っているとき前記記憶されるスポットゾーン座標位置を選定し、前記無線端末がスポットゾーン内に入っていないとき前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定し、前記無線端末の推定位置として保存する判定手段と、
    この判定手段で得られた前記無線端末の推定位置を出力する結果出力手段と
    を備えることを特徴とする端末位置推定装置。
  2. 前記判定手段は、
    前記無線端末が前記スポットゾーン内に入っているか否かに応じて、前記スポットゾーン座標位置及び複数の位置候補群の何れかの選択検出信号を出力する検出判定部と、
    この選択検出信号に基づいて、前記記憶されるスポットゾーン座標位置または前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定して保存する結果判断部と
    を設けられることを特徴とする請求項1に記載の端末位置推定装置。
  3. 前記判定手段は、
    前記無線端末が前記スポットゾーン内に入っているか否かに応じて、前記記憶されるスポットゾーン座標位置及び複数の位置候補群の何れかを選択して出力する検出判定部と、
    前記スポットゾーン座標位置を受けたとき信頼度Highの指示のもとに当該スポットゾーン座標位置を選定し出力し、前記複数の位置候補群を受けたとき前回記憶された信頼度から1段下げた信頼度の指示のもとに前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定して出力する結果候補選定部と、
    前記指示された信頼度とともに前記スポットゾーン座標位置または前記少なくとも1つの位置候補を推定位置として保存する位置推定部と
    を設けられることを特徴とする請求項1に記載の端末位置推定装置。
  4. 前記判定手段において前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定する場合、前記複数の位置候補群の平均値を算出し、その算出された平均値に最も近い位置候補を選定することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の端末位置推定装置。
  5. 前記判定手段において前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定する場合、前記無線端末がスポットゾーン内に入っているときの前記検出時刻からの経過時間が短いとき、前記スポットゾーン座標位置に近い位置候補を選定することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の端末位置推定装置。
  6. 前記判定手段において前記複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定する場合、予め前記検出時刻から所定時間経過するごとに予測される前記無線端末の移動位置を設定し、その予測移動位置に近い位置候補を選定することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の端末位置推定装置。
  7. 前記判定手段は
    前記無線端末が前記スポットゾーン内に入っているか否かを応じて、前記記憶されるスポットゾーン座標位置及び複数の位置候補群の何れかを選択して出力する検出判定部と、
    前記無線端末の過去の推定位置から移動方向を推定する移動方向推定部と、
    前記検出判定部からスポットゾーン座標位置を受けたときそのまま選定出力し、前記複数の位置候補群を受けたとき、前記推定された移動方向に沿った位置候補を選定し推定位置として保存する結果候補選定部と
    を設けられることを特徴とする請求項1に記載の端末位置推定装置。
  8. 前記判定手段は、
    前記無線端末が前記スポットゾーン内に入ったか否かに応じて、前記記憶されるスポットゾーン座標位置及び複数の位置候補群の何れかを選択して出力する検出判定部と、
    前記無線端末の過去の推定位置から移動速度を推定する移動速度推定部と、
    この推定された移動速度と前記無線端末の電波発信周期とから次の発信周期までの移動予測位置を算出する移動距離推定部と、
    前記検出判定部からスポットゾーン座標位置を受けたとき当該スポットゾーン座標位置を選定し出力、前記複数の位置候補群を受けたときには前記算出された移動予測位置に近い位置候補を選定し、推定位置として保存する結果候補選定部と
    を設けられることを特徴とする請求項1に記載の端末位置推定装置。
  9. 測定対象エリア内を通る移動可能な無線端末の位置を推定する端末位置推定装置において、
    前記自己無線端末から発信される電波の無線特性パラメータ及び少なくとも受信可能な範囲内の近傍端末の近傍端末識別情報を複数の受信個所を通して収集する無線特性パラメータ収集手段と、
    この無線特性パラメータ収集手段で収集される無線特性パラメータと前記隣接する受信個所どうしの予め定める既知座標位置とから複数の位置候補群を計算し、少なくとも前記近傍端末識別情報とともに記憶する位置候補算出手段と、
    前記測定対象エリア内のスポットゾーン座標位置が記憶され、前記自己無線端末または受信可能な範囲の近傍無線端末がスポットゾーン内に存在するとき、前記自己端末識別情報、近傍端末識別情報とともに当該スポットゾーン座標位置を記憶する位置検出手段と、
    前記自己無線端末がスポットゾーン内に入っているとき前記スポットゾーン座標位置を選定し、前記自己無線端末がスポットゾーン内に入っていないが前記受信可能な範囲の近傍無線端末がスポットゾーン内に入っているとき、前記複数の位置候補群のうち、前記近傍無線端末のスポットゾーン検出位置に近い少なくとも1つの位置候補を選定し、前記自己無線端末の推定位置として保存する判定手段と、
    この判定手段で得られた前記無線端末の推定位置を出力する結果出力手段と
    を備えることを特徴とする端末位置推定装置。
  10. 前記判定手段は、
    前記測定対象エリア内の各座標位置と前記無線端末の通る存在確率との関係を規定する確率マップ記憶手段と、
    前記記憶された複数の位置候補群を選択したとき、前記確率マップ記憶手段から位置候補ごとに最も近い位置に対応する存在確率を取り出し、該当位置候補とともに出力する確率推定部と、
    この確率推定部から受け取る各位置候補に対応する存在確率が予め定める閾値以上であるとき、該当位置候補を選定して推定位置として保存する結果候補選定部と
    を設けられることを特徴とする請求項1または請求項9に記載の端末位置推定装置。
  11. 長期に亘って保存された複数の無線端末の過去の推定位置から前記測定対象エリア内の各位置を通る当該無線端末の存在確率を作成し前記確率マップ記憶手段に記憶する確率マップ作成部をさらに設けられることを特徴とする請求項10に記載の端末位置推定装置。
  12. 請求項1ないし請求項8、請求項10及び請求項11の何れか一項の構成を備える端末位置推定装置と、
    前記測定対象エリア内に固定設置され、前記無線端末から発信する電波の無線特性パラメータを測定し、前記無線特性パラメータ収集手段により収集される前記受信個所に相当する複数の無線受信手段と、
    前記測定対象エリア内にスポットゾーンが設けられ、前記無線端末が当該スポットゾーン内に入ったとき、スポットゾーンに入ったことを検出して前記位置検出手段に通知するスポットゾーン検出手段と
    を備えることを特徴とする端末位置推定システム。
  13. 請求項9ないし請求項11の何れか一項の構成を備える端末位置推定装置と、
    受信可能な範囲にある近傍無線端末から発信する識別番号を受信識別する端末識別手段及びこの端末識別手段で受信された近傍無線識別番号及び自己端末識別情報を伴う電波を一定周期ごとに発信する複数の無線端末と、
    前記測定対象エリア内に固定設置され、前記無線端末から発信される前記近傍無線識別番号及び自己端末識別情報を伴う電波の無線特性パラメータを測定し、前記無線特性パラメータ収集手段により収集される前記受信個所に相当する複数の無線受信手段と、
    前記測定対象エリア内にスポットゾーンが設けられ、前記無線端末が当該スポットゾーン内に入ったとき、当該無線端末のスポットゾーンに入ったことを検出して前記自己端末識別情報及び前記近傍端末識別情報とともに前記位置検出手段に通知するスポットゾーン検出手段とを付加し、
    前記判定手段は、複数の位置候補群から位置候補を選定する際、自己無線端末がスポットゾーン内に入っていないが、受信可能な範囲にある近傍無線端末がスポットゾーン内に入っていることを検出したとき、予め定めるスポットゾーンの検出位置に近い位置候補を前記自己無線端末の位置と推定することを特徴とする端末位置推定システム。
  14. 測定対象エリアのスポットゾーン内に移動可能な無線端末が入ったことを検出すると、予め定める前記スポットゾーンの検出位置を取り出すスポットゾーン位置検出ステップと、
    前記無線端末から発信される電波の無線特性パラメータを複数の無線受信部を通して収集する無線特性パラメータ収集ステップと、
    この収集された無線特性パラメータと隣接する前記無線受信部どうしの予め定める既知座標位置とから複数の位置候補群を算出する位置候補算出ステップと、
    前記無線端末がスポットゾーン内に入っているとき前記スポットゾーン検出位置を選定し、前記無線端末がスポットゾーン内に入っていないとき複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定し、当該無線端末の推定位置とする位置推定ステップとを有することを特徴とする端末位置推定方法。
  15. 複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定する場合、前記複数の位置候補群の平均値を算出し、その算出された平均値に最も近い少なくとも1つの位置候補を選定することを特徴とする請求項14に記載の端末位置推定方法。
  16. 複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定する場合、前記無線端末がスポットゾーン内に入っているときの前記検出時刻からの経過時間が短いとき、前記スポットゾーン座標位置に近い位置候補を選定することを特徴とする請求項14に記載の端末位置推定方法。
  17. 複数の位置候補群から少なくとも1つの位置候補を選定する場合、予め前記検出時刻から所定時間経過するごとに予測される前記無線端末の移動位置を設定し、その予測移動位置に最も位置候補を選定することを特徴とする請求項14に記載の端末位置推定方法。
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