JP2012023856A - 永久磁石埋込型回転子及び回転電機 - Google Patents

永久磁石埋込型回転子及び回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】補強ブリッジによる機械的強度を維持しつつ、短絡磁束を抑制することができる永久磁石埋込型回転子、及び該永久磁石埋込型回転子を備える回転電機を提供する。
【解決手段】ロータコア16において、第1埋込孔19よりもq軸寄りの位置それぞれには空隙部23が形成されている。空隙部23は、第1埋込孔19に連続し、かつ第1永久磁石17の磁石端面17cからq軸に向けて延びる第1空隙21と、第1空隙21からq軸側に離れた第2空隙22と、からなる。第1空隙21と第2空隙22との間には補強ブリッジ25が形成され、磁石端面17cから、補強ブリッジ25の側面を形成する第1空隙21のq軸側形成面21eに至るまでの最短距離Vが、1/3T<最短距離≦Tとなるように空隙部23が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、第1永久磁石が埋込まれた第1埋込孔と、第2永久磁石が埋込まれた第2埋込孔がロータコアに形成され、ロータコアにおける第1埋込孔よりもq軸寄りの位置それぞれに空隙部が形成された永久磁石埋込型回転子、及び該永久磁石埋込型回転子を備える回転電機に関する。
回転電機としては、例えば、特許文献1が挙げられる。図4に示すように、特許文献1の永久磁石式リラクタンス型回転電機90は、複数の電機子コイル91を備える固定子92と、その固定子92の内側の回転子93とから構成されている。
回転子93は、円筒形の回転子鉄心94を備えるとともに、複数の磁極が設けられている。回転子鉄心94の各磁極軸に沿った方向には、磁極幅の間隔をあけて長方形状の第1の空洞部95が形成されている。第1の空洞部95は、各磁極を両側から挟み込む位置に形成されている。第1の空洞部95それぞれには第1の永久磁石96が埋込まれている。また、回転子鉄心94において、各磁極間には回転子鉄心94の外周に沿って長方形状の第2の空洞部97が形成されている。第2の空洞部97それぞれには第2の永久磁石98が埋込まれている。
そして、永久磁石式リラクタンス型回転電機90においては、回転子鉄心94に第1の永久磁石96と第2の永久磁石98とを設けることで、リラクタンストルクを増大させ、永久磁石式リラクタンス型回転電機90のトルクが増大されている。
特許第3597821号公報
ところで、特許文献1の永久磁石式リラクタンス型回転電機90において、第2の永久磁石98は回転子鉄心94の表面に配置されているため、この第2の永久磁石98に鎖交する交番磁界が多く、第2の永久磁石98には大きな渦電流損が発生してしまっている。この大きな渦電流損により、第2の永久磁石98の温度が上昇してしまい、第2の永久磁石98が減磁されてしまって永久磁石式リラクタンス型回転電機90のトルクが低下してしまう。
このため、第2の永久磁石98に鎖交する交番磁界を減らすため、第2の永久磁石98を回転子鉄心94の表面から離すべく、図4の2点鎖線に示すように、第2の永久磁石98の埋込位置(第2の空洞部97の形成位置)を、回転子鉄心94の内周面側へ移動させることが考えられる。しかし、第2の永久磁石98の埋込位置を、回転子鉄心94の内周面側へ移動させると、第2の永久磁石98と第1の永久磁石96とが近付いて短絡磁束が増加してしまい、第2の永久磁石98から固定子92に渡る磁束が減少して、永久磁石式リラクタンス型回転電機90のトルクが低下してしまう。
そこで、第2の永久磁石98の埋込位置を回転子鉄心94の内周面側へ若干移動させつつも、第2の永久磁石98と第1の永久磁石96との間での短絡磁束を低減させるには、図4の2点鎖線に示すように、第2の永久磁石98の長辺方向の両側に、第2の空洞部97から離れた空隙99を設けることが考えられる。この空隙99によって第2の永久磁石98と第1の永久磁石96との間での短絡磁束が低減される。
しかし、第2の空洞部97から離れた位置に空隙99を設けると、回転子鉄心94における空隙99と第2の空洞部97との間の肉部が機械的な補強ブリッジ100となり、補強ブリッジ100は第2の空洞部97に連続して設けられる。そして、補強ブリッジ100の機械的強度を確保するために補強ブリッジ100の幅を大きくすると、第2の永久磁石98の磁極面(回転子鉄心94外周面側の面)から補強ブリッジ100を経路として流れる短絡磁束が増大してしまい、永久磁石式リラクタンス型回転電機90のトルクが低下してしまう。
本発明は、補強ブリッジによる機械的強度を維持しつつ、短絡磁束を抑制することができる永久磁石埋込型回転子、及び該永久磁石埋込型回転子を備える回転電機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、固定子内側のロータコアの外周面寄りに、d軸に直交する方向に延びるように第1埋込孔が形成され、該第1埋込孔に第1永久磁石が埋込まれるとともに、前記ロータコアにおける前記第1永久磁石の両側にq軸に沿って延びるように第2埋込孔が形成され、該第2埋込孔に第2永久磁石が埋込まれており、さらに、前記ロータコアにおける前記第1埋込孔よりも前記q軸寄りの位置それぞれに空隙部が形成された永久磁石埋込型回転子に関する。この永久磁石埋込型回転子において、前記空隙部は、前記第1埋込孔に連続し、かつ前記第1永久磁石のq軸寄りの磁石端面から該q軸に向けて延びる第1空隙と、該第1空隙から前記q軸側に離れた第2空隙と、からなるとともに、前記第1空隙と第2空隙との間に補強ブリッジが形成され、前記d軸に沿った前記第1永久磁石の厚みをTとしたとき、前記磁石端面から前記第1空隙における前記補強ブリッジの形成面に至るまでの最短距離が、1/3T<最短距離≦Tとなるように前記空隙部が形成されている。
また、請求項10に記載の発明は、固定子と、該固定子内側のロータコアの外周面寄りに、d軸に直交する方向に延びるように矩形状の第1埋込孔が形成され、該第1埋込孔に第1永久磁石が埋込まれるとともに、前記ロータコアにおける前記第1永久磁石の両側にq軸に沿って延びるように第2埋込孔が形成され、該第2埋込孔に第2永久磁石が埋込まれており、さらに、前記ロータコアにおける前記第1埋込孔よりも前記q軸寄りの位置それぞれに空隙部が形成された永久磁石埋込型回転子と、からなる回転電機に関し、前記永久磁石埋込型回転子が、請求項1〜請求項9のうちいずれか一項に記載の永久磁石埋込型回転子になっている。
これによれば、最短距離が、第1永久磁石の厚みTを基準として、1/3T<最短距離≦Tに設定されるため、補強ブリッジは、第1空隙を介して磁石端面から所定距離だけ遠ざけられた位置に設けられている。このため、背景技術のように、補強ブリッジが磁石端面に連続するように設けられる場合と比べると、磁極面から補強ブリッジに至るまでの磁束経路を長くし、磁極面からの磁束が即座に補強ブリッジに到達してしまうことが防止される。そして、磁極面から補強ブリッジに至るまでの磁束経路を長くすることで磁束経路での磁気抵抗を増加させることができ、補強ブリッジを経路とする短絡磁束を低減させることができる。その結果として、補強ブリッジを磁石端面から所定距離だけ遠ざけるだけで、補強ブリッジの幅を変更することなくその機械的強度を維持しつつ、補強ブリッジを経路とした短絡磁束を低減させ、回転電機のトルク低下を防止することができる。
また、前記ロータコアは、磁性体製のコア板を複数枚積層して形成され、前記第1空隙における前記補強ブリッジの形成面と、前記第2空隙における前記補強ブリッジの形成面との間の距離は、前記コア板の厚みの2倍以上に設定されていてもよい。
また、前記第1空隙及び第2空隙それぞれは、前記ロータコアの外周面に沿って延びる外周側形成面を備え、該外周側形成面と前記ロータコアの外周面との間には、ロータコアの周方向に沿って延びる外周側ブリッジが形成され、前記外周側形成面と、前記ロータコアの外周面との間の距離は、前記コア板の厚みの2倍以上に設定されていてもよい。
これによれば、コア板の打ち抜きの際の強度を確保することができ、打ち抜きの際の補強ブリッジ及び外周側ブリッジ形成部位の変形を防止することができる。
また、前記第1永久磁石の両磁石端面側に位置する一対の補強ブリッジは、前記ロータコアの外周面側から内周面側に向かって補強ブリッジ間の間隔を広げるハの字状をなすように形成されていてもよい。
これによれば、磁石端面から、補強ブリッジの側面までの距離は、ロータコアの外周面側から内周面側に向かって徐々に長くなる。よって、ロータコアの外周面側から内周面側に向かうに従い、第1空隙による磁気抵抗を大きくして、第1空隙を介した補強ブリッジへの短絡磁束を低減させることができる。
また、前記第1空隙は、前記ロータコアの最外周面寄りに位置する外周側端部を有するとともに、前記ロータコアの最内周面寄りに位置する内周側端部を有し、前記第1永久磁石は、該第1永久磁石の磁極面が、前記第1空隙の外周側端部より前記ロータコアの内周面側に位置し、かつ前記第1空隙の内周側端部より前記ロータコアの外周面側に位置するように配置されていてもよい。
これによれば、ロータコアでの第1永久磁石の配置位置を設定することにより、第1永久磁石がロータコアの外周面寄りに配置されていても、第1永久磁石が外周面に近付き過ぎることが防止され、第1永久磁石の表面に発生する渦電流損を抑えることができる。また、第1永久磁石に鎖交する交番磁界を減らすため、第1永久磁石をロータコアの外周面から離し、第1永久磁石をロータコアの内周面側に配置したとき、第1永久磁石が第2永久磁石に近付き過ぎることが防止され、第1永久磁石から固定子に渡る磁束が減少してしまうことが防止される。その結果として、回転電機のトルクを低下させることなく渦電流損を低減させることができる。
また、前記固定子は、環状のステータコアの内周に複数配列されたティースを備え、前記ステータコアの径方向に沿って延び、かつ前記ティースの幅方向の中間点を通過する直線を前記ティースの中心軸とし、隣り合うティースの前記中心軸間のピッチをPとしたとき、前記d軸に沿った前記ロータコアの外周面から前記磁極面までの前記第1永久磁石の埋込深さが、1/10P<埋込深さ<2/3Pを満たすように第1永久磁石が配置されてもよい。
これによれば、第1永久磁石の埋込深さの範囲を設定することにより、回転電機のトルクを低下させることなく渦電流損を低減させることができるという効果を好適に発揮させることができる。
また、前記第1永久磁石は、前記d軸に直交する方向に細長に延びる平板形状であり、前記第1永久磁石の長辺方向への長さは、前記ピッチの1〜3倍に設定されていてもよい。
これによれば、第1永久磁石の長辺方向への長さを設定することで、第1永久磁石が短くなりすぎることに起因した磁束の減少を防止しつつ、磁極における空隙部及び第2永久磁石の配置を好適に設定することができる。
また、前記第2永久磁石と前記第2空隙との間隔は、前記ピッチの0.3〜2倍に設定されていてもよい。
これによれば、間隔を設定することで、回転電機のトルクの低下を抑えつつ、トルクリプルの増加を抑えることができる。
また、前記第2永久磁石は、前記ロータコアの内周面側から外周面側に向かって拡がるV字状、又はロータコアの外周面側から内周面側に向かって凹む円弧状に配置されていてもよい。
これによれば、q軸を通る磁束を増加させることができ、回転電機のリラクタンストルクを増加させることができる。
本発明によれば、補強ブリッジによる機械的強度を維持しつつ、短絡磁束を抑制することができる。
実施形態の永久磁石埋込型回転電機を示す平面図。 永久磁石埋込型回転子における磁極を示す部分拡大図。 第2永久磁石の別例を示す部分拡大図。 背景技術を示す平面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図2にしたがって説明する。
図1に示すように、回転電機としての永久磁石埋込型回転電機Mは、環状の固定子10と、この固定子10内に回転可能に設けられた永久磁石埋込型回転子15(以下、単に回転子15と記載する)とから形成されている。固定子10は、環状のステータコア11を備えるとともに、このステータコア11は磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板を積層して構成されている。
ステータコア11の内周には複数配列されたティース13が形成されている。また、ステータコア11の周方向に隣り合うティース13の間にはスロット12が形成されている。固定子10は、複数のスロット12に組み込まれた複数のコイル30を備えている。ここで、図2に示すように、ステータコア11の径方向に直交する方向に沿ったティース13の長さを、ティース13の幅とした場合、そのティース13の幅の中間点を通過し、かつステータコア11の径方向に延びる直線をティース13の中心軸TLとする。このようにした場合、隣り合うティース13での中心軸TL間の幅をティース13間のピッチPとする。ピッチPは、ティース13の先端から基端に向かうに従い徐々に大きくなるため、本実施形態では、ピッチPは、ティース13先端での中心軸TL間の幅とし、中心軸TL間の幅が最も小さい値とする。
次に、回転子15について説明する。図1に示すように、回転子15は、円環状のロータコア16を備え、このロータコア16は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板161を積層して構成されている。また、ロータコア16の中心部には軸孔16aが貫設されるとともに、この軸孔16aには永久磁石埋込型回転電機Mの出力軸(図示略)が通されて固定される。
図1の2点鎖線に示すように、ロータコア16を周方向に等分割(本実施形態では8分割)した各仮想領域Wそれぞれには、1つの第1永久磁石17、及び2つの第2永久磁石18が埋込まれている。第1永久磁石17及び第2永久磁石18それぞれは、平板形状をなし、ロータコア16の中心軸Cに直交する断面が矩形状に形成されている。
そして、各仮想領域Wにおいて、1つの第1永久磁石17、及び2つの第2永久磁石18の1組の磁石群により、ロータコア16には1つの磁極が構成されている。本実施形態では、磁石群がロータコア16の周方向に沿って8箇所に配設されることで、回転子15は8つの磁極を備えるとともに、複数の磁極はロータコア16の周方向に交互に異なる磁極となるように設けられている。なお、図1に示すd軸26は、各磁極が作る磁束の方向(第1永久磁石17の長辺方向に直交し、かつ2つの第2永久磁石18間を通過する軸)を表し、q軸27は、d軸26と電気的、磁気的に直交する軸を表し、円弧状に延びている。
図2に示すように、各仮想領域Wにおいて、ロータコア16の外周面16b寄りには、第1埋込孔19がロータコア16の中心軸Cと平行な方向に貫設されるとともに、この第1埋込孔19はロータコア16の周方向にほぼ沿って延びる細長(矩形状)に形成されている。詳述すると、第1埋込孔19は、第1埋込孔19の長辺に対しd軸が直交するように形成されている。そして、この第1埋込孔19に第1永久磁石17が嵌入されている。
また、第1埋込孔19の形成面は、長辺側の形成面のうちロータコア16の外周面16bに近い方の外側形成面19aと、この外側形成面19aに対向し、かつロータコア16の内周面に近い方の内側形成面19bとを有する。そして、第1埋込孔19に嵌入された第1永久磁石17においては、ロータコア16の外周面16bに近い方の端面であり、外側形成面19aに対向する面が磁極面17aとなっており、ロータコア16の内周面に近い方の端面であり、内側形成面19bに対向する面が反磁極面17bとなっている。さらに、第1永久磁石17において、両短辺側の端面であり、第1永久磁石17のq軸27寄りの端面が磁石端面17cとなっている。
各仮想領域W(磁極)において、矩形状をなす2つの第2埋込孔20が、その長辺がロータコア16の内周面側から外周面側に向かって延びるようにロータコア16に形成されるとともに、中心軸Cと平行な方向に延びるように貫設されている。各仮想領域W(磁極)において、2つの第2埋込孔20は、ロータコア16の内周面側から外周面側に向かうに従い互いに間隔を広げるように配置され、V字状をなすように配置されている。各仮想領域W(磁極)において、2つの第2埋込孔20は、q軸27の一部に対して平行をなすように(沿うように)長辺が延びて形成されている。そして、各第2埋込孔20に、第2永久磁石18が嵌入されている。第2埋込孔20の形成面は、長辺側の形成面のうち第1埋込孔19に近い方の第1形成面20aと、この第1形成面20aに対向し、かつ隣りの磁極の第2埋込孔20に近い方の第2形成面20bとから構成されている。
各仮想領域W(磁極)において、2つの第2永久磁石18は、同じ側(例えば、ロータコア16の外周面16b側)が同極となるように配置されている。また、隣り合う磁極に配置された第2永久磁石18同士は、ロータコア16の外周面16b側が異なる極となるように配置されている。例えば、ある一組の第2永久磁石18が、ロータコア16の外周面16b側がS極となるように配置されると、隣りの磁極に配置される一組の第2永久磁石18は、ロータコア16の外周面16b側がN極になるように配置される。本実施形態では、回転子15が正逆両方向へ回転可能とするため、d軸26に対し、2つの第2永久磁石18が線対称となる位置に配置されている。
ロータコア16には、第1埋込孔19の両短辺に連続するように第1空隙21が形成されている。また、ロータコア16には、第1永久磁石17及び第1空隙21からq軸27側に離れて第1空隙21とは別の第2空隙22が形成されている。第1空隙21及び第2空隙22それぞれは、中心軸Cと平行な方向に延びるようにロータコア16に貫設されている。そして、本実施形態では、この第1空隙21と第2空隙22とから1つの空隙部23が構成されている。
第1空隙21の形成面は、ロータコア16の外周面16bに沿って円弧状に延びる外周側形成面21aを有するとともに、この外周側形成面21aの両端縁のうちd軸26側の端縁からd軸26と平行に延びるd軸側形成面21bを有する。また、第1空隙21の形成面は、d軸側形成面21bの第1永久磁石17側の端縁からq軸27に向かって磁極面17aに対し平行に延びる形成面21cを有するとともに、その形成面21cの端縁からd軸26と平行に延びる延長面21dを有する。さらに、第1空隙21の形成面は、外周側形成面21aのq軸27側の端縁から、ロータコア16の内周面側に向けて延びるq軸側形成面21eを有するとともに、q軸側形成面21eの端縁から第1永久磁石17の磁石端面17cに向けて延びる内周側形成面21fを有する。そして、第1空隙21の形成面は、外周側形成面21aと、d軸側形成面21b、形成面21cと、延長面21dと、q軸側形成面21eと、内周側形成面21fとから構成されている。
また、第2空隙22の形成面は、ロータコア16の外周面16bに沿って円弧状に延びる外周側形成面22aを有するとともに、この外周側形成面22aの両端縁のうちd軸26側の端縁から第1空隙21のq軸側形成面21eと平行に延びるd軸側形成面22bを有する。また、第2空隙22の形成面は、外周側形成面22aのq軸27側の端縁からq軸27に沿って延びるq軸側形成面22dを有する。
また、ロータコア16において、第1空隙21と第2空隙22の間が補強ブリッジ25となっている。補強ブリッジ25の第1空隙21側の側面は、第1空隙21のq軸側形成面21eによって形成され、補強ブリッジ25の第2空隙22側の側面は、第2空隙22のd軸側形成面22bによって形成されている。そして、q軸側形成面21eとd軸側形成面22bの間隔は一定であり、補強ブリッジ25は一定の幅に形成されている。補強ブリッジ25の幅は、コア板161の厚みの2倍以上に設定されるのが好ましい。各仮想領域W(磁極)では、第1永久磁石17の両磁石端面17c側に補強ブリッジ25が形成されているが、一対の補強ブリッジ25は、ロータコア16の外周面16b側から内周面側に向かって互いの間隔を広げるハの字状に配置されている。
ロータコア16において、ロータコア16の外周面16bと、第1空隙21の外周側形成面21a及び第2空隙22の外周側形成面22aとの間が外周側ブリッジ24となっている。外周側ブリッジ24は、ロータコア16の周方向に沿って一定の幅で延びるように形成され、外周側ブリッジ24の幅は、コア板161の厚みの2倍以上に設定されるのが好ましい。
第1空隙21は、第1永久磁石17の磁極面17aよりも外周面16b側へ延びるように形成されるとともに、磁石端面17cよりもq軸27側へ延びるように形成されている。ここで、d軸26に沿った第1永久磁石17の厚みをTとしたとき、d軸26に直交する方向に沿った磁石端面17cからq軸側形成面21eに至るまでの最短距離Vが、1/3T<最短距離V≦Tとなるように第1空隙21が形成される。
最短距離Vが1/3Tより短くなると、第1永久磁石17の磁極面17aと補強ブリッジ25とが近くなり、磁極面17aから補強ブリッジ25を通る磁束経路が短くなり、該磁束経路での磁気抵抗が小さくなってしまい好ましくない。また、最短距離Vが1/3Tより短くなると、第1空隙21の開口幅が狭くなり、磁石端面17cから補強ブリッジ25に短絡する磁束が増えてしまい好ましくない。一方、最短距離Vが第1永久磁石17の厚みTより長くなると、第1空隙21が大きくなりすぎて、磁極における第1空隙21及び第2空隙22の配置を好適に設定することが困難になり好ましくない。
第1空隙21において、延長面21d及び磁石端面17cを通過し、d軸26に平行に延びる直線を仮想線Eとした場合、第1空隙21は、仮想線Eよりもq軸27側の基部211と、仮想線Eよりもd軸26側に延長された延長部212とから構成される。そして、第1空隙21において、基部211は、第1永久磁石17よりq軸27側に位置し、延長部212は基部211からd軸26側へ延びるように形成されている。
この延長部212は、仮想線Eよりもd軸26側の外周側形成面21aの一部と、d軸側形成面21bと、形成面21cとから形成されている。そして、ロータコア16の径方向に沿った開口幅が、延長部212の方が基部211よりも狭くなっている。よって、第1空隙21においては、基部211側では磁束が通過し難く、開口幅の狭くなる延長部212では磁束が通過しやすくなっている。このため、第1空隙21においては、延長部212の方が基部211に比べると、磁気抵抗が小さくなっている。
また、第1空隙21において、内周側形成面21fにより、第1空隙21の中で、最もロータコア16の内周面寄りに位置する部位となる内周側端部が形成されている。また、第1空隙21の外周側形成面21aが、第1空隙21の中で、最もロータコア16の外周面寄りに位置する部位となる外周側端部を構成している。
そして、第1永久磁石17は、その磁極面17aが第1空隙21の外周側形成面21a(外周側端部)よりロータコア16の内周面側に位置し、かつ第1空隙21の内周側形成面21fよりロータコア16の外周面側に位置するように配置されている。ここで、d軸26に沿ったロータコア16の外周面16bから磁極面17aまでの距離を、第1永久磁石17の埋込深さとする。この場合、埋込深さは、ティース13間のピッチPを基準とすると、1/10P<埋込深さ<2/3Pに設定されるのが好ましい。
埋込深さが2/3Pより大きくなると、第1永久磁石17がロータコア16の内周面に近付く。このとき、2つの第2永久磁石18は、ロータコア16の内周面に向かうに従い互いの間隔を狭めるように配置されているため、第1永久磁石17がロータコア16の内周面に近付くと、第1永久磁石17の磁石端面17cが第2永久磁石18に近付いてしまい、第2永久磁石18との短絡磁束が増えてしまい好ましくない。一方、埋込深さが1/10Pより小さくなると、第1永久磁石17がロータコア16の外周面16bに近付くこととなり、第1永久磁石17に鎖交する交番磁界が増加してしまい、第1永久磁石17表面での渦電流損が増えてしまい好ましくない。そして、第1永久磁石17の埋込深さの範囲を設定することで、第1永久磁石17は一対の空隙部23の間に位置するように配置される。
第1永久磁石17の長辺方向への長さNは、ティース13間のピッチPを基準とすると、ピッチPの1〜3倍に設定されるのが好ましい。第1永久磁石17の長さNがピッチPの1倍より短くなると、第1永久磁石17の磁力が低下し、第1永久磁石17から発生する磁束が減少してしまい好ましくない。一方、第1永久磁石17の長さNがピッチPの3倍より長くなると、第1永久磁石17が長くなりすぎて、磁極における空隙部23及び第2永久磁石18の配置を好適に設定することが困難になり好ましくない。
また、各磁極において、各第2空隙22(空隙部23)のq軸側形成面22dと、そのq軸側形成面22dのq軸27側に隣り合う第2永久磁石18との間隔Hは、ピッチPを基準とすると、ピッチPの0.3〜2倍に設定されるのが好ましい。この間隔HがピッチPの0.3倍より短くなると、第2永久磁石18と第2空隙22の間を通過する磁束が減少し、トルクの低下を招いて好ましくない。一方、間隔HがピッチPの2倍より長くなると、第2永久磁石18と第2空隙22の間を通過する磁束を増加させることができるが、トルクリプルが増加してしまい好ましくない。
次に、回転子15を備える永久磁石埋込型回転電機Mの作用を説明する。
コイル30への通電によって固定子10に回転磁界が発生するとともに、回転子15に回転磁界が作用する。そして、回転磁界と第1永久磁石17及び第2永久磁石18との間の磁気的な吸引力及び反発力により回転子15が回転する。このとき、ロータコア16に第1永久磁石17と、第2永久磁石18とが設けられているため、例えば、第1永久磁石17又は第2永久磁石18のみがロータコア16に設けられる場合と比べると、第1及び第2永久磁石17,18によりリラクタンストルクが増大され、永久磁石埋込型回転電機Mのトルクが増大される。
回転子15の回転による遠心力により、第1永久磁石17にはロータコア16の外周面16b側へ向かう力が作用するが、機械的強度を有する補強ブリッジ25により第1永久磁石17の移動が防止される。
また、固定子10に生じる回転磁界による磁束及び第1永久磁石17の磁極面17aからの磁束が、第1永久磁石17の磁石端面17c側とロータコア16の外周面16bとの間に集中する。そして、コイル30への通電量が大きくなって第1空隙21とロータコア16の外周面16bとの間で磁気飽和状態になったとする。このとき、第1空隙21の最短距離Vを所定範囲に設定し、補強ブリッジ25を磁石端面17cから遠ざけることで、第1永久磁石17の磁極面17aから補強ブリッジ25を経路とする磁束経路が長くなり、磁気抵抗が大きくなっている。このため、磁極面17aから補強ブリッジ25へ流れる短絡磁束が低減される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ロータコア16において、第1埋込孔19よりもq軸27寄りの位置に空隙部23が形成され、この空隙部23は、第1埋込孔19に連続し、かつ第1永久磁石17の磁石端面17cからq軸27に向けて延びる第1空隙21と、この第1空隙21からq軸27側に離れた第2空隙22とからなる。そして、磁石端面17cから第1空隙21のq軸側形成面21eに至るまでの最短距離Vは、第1永久磁石17の厚みTを基準として、1/3T<最短距離V≦Tに設定され、補強ブリッジ25が、磁石端面17cから所定距離だけ遠ざけられるように空隙部23が形成されている。このため、磁極面17aから補強ブリッジ25を通り、ロータコア16の外周面16b又は反磁極面17bに至るまでの磁束経路での磁気抵抗を増加させることができ、補強ブリッジ25を経路とする短絡磁束を低減させることができる。その結果として、補強ブリッジ25を磁石端面17cから所定距離だけ遠ざけることで、補強ブリッジ25の幅を変更することなくその機械的強度を維持しつつ、補強ブリッジ25を経路とした短絡磁束を低減させ、永久磁石埋込型回転電機Mのトルク低下を防止することができる。
(2)第1空隙21のq軸側形成面21eと、第2空隙22のd軸側形成面22bとの間の距離である補強ブリッジ25の幅は、コア板161の厚みの2倍以上に設定されている。第1空隙21及び第2空隙22は、コア板161の所定部位を打ち抜き除去して形成されているが、補強ブリッジ25の幅がコア板161の2倍以上に設定されることで、コア板161の打ち抜きの際の強度を確保することができ、打ち抜きの際の補強ブリッジ25の形成部位の変形を防止することができる。
(3)ロータコア16の外周面16bと、第1空隙21の外周側形成面21a及び第2空隙22の外周側形成面22aとの間の距離である外周側ブリッジ24の幅は、コア板161の厚みの2倍以上に設定されている。第1空隙21及び第2空隙22は、コア板161の所定部位を打ち抜き除去して形成されているが、外周側ブリッジ24の幅がコア板161の2倍以上に設定されることで、コア板161の打ち抜きの際の強度を確保することができ、打ち抜きの際の外周側ブリッジ24形成部位での変形を防止することができる。
(4)各磁極において、第1永久磁石17の両磁石端面17c側に位置する一対の補強ブリッジ25は、ロータコア16の外周面16b側から内周面側に向かって補強ブリッジ25間の間隔を広げるハの字状に配置されている。このため、磁石端面17cから、補強ブリッジ25の側面であるq軸側形成面21eまでの距離は、ロータコア16の外周面16b側から内周面側に向かって徐々に長くなっている。よって、ロータコア16の外周面16b側から内周面側に向かうに従い、第1空隙21による磁気抵抗を大きくして、第1空隙21を介した補強ブリッジ25への短絡磁束を低減させることができる。
(5)第1空隙21は、第1永久磁石17の磁極面17aからロータコア16の外周面16bに向けて延びるように形成され、さらに、補強ブリッジ25が、磁石端面17cから所定距離だけ遠ざけられている。このため、磁極面17aからの磁束は、一旦、第1空隙21に沿ってロータコア16の外周面16b側に向けて流れた後に補強ブリッジ25を流れる。よって、最短距離Vを確保することに加え、補強ブリッジ25に至るまでの磁束経路での磁気抵抗を増加させることができ、補強ブリッジ25を経路とする短絡磁束をより一層低減させることができる。
(6)第1空隙21は、基部211と、この基部211よりもロータコア16の径方向に沿った開口幅が狭い延長部212とから構成されている。このため、延長部212では基部211に比べると磁束が通過しやすく磁気抵抗が小さくなっている。よって、ロータコア16においては、基部211と延長部212により、q軸27からd軸26に向かって徐々に磁気抵抗が小さくなっていき、延長部212が形成されない場合と比べると、回転子15が回転したときのロータコア16での磁気抵抗の変化が緩やかになり、永久磁石埋込型回転電機Mのトルクリプルを抑えることができる。
(7)第1永久磁石17は、ロータコア16の外周面16b側の磁極面17aが、第1空隙21における、ロータコア16の外周面16b側の外周側形成面21aよりもロータコア16の内周面側に位置し、かつ第1空隙21の内周側形成面21fよりロータコア16の外周面側に配置されている。このように、第1永久磁石17の位置を設定することにより、第1永久磁石17がロータコア16の外周面16b寄りに配置されていても、第1永久磁石17が外周面16bに近付き過ぎることが防止され、第1永久磁石17の表面に発生する渦電流損を抑えることができる。さらには、第1永久磁石17がロータコア16の内周面に近付き過ぎることが防止され、第1永久磁石17と第2永久磁石18との間での短絡磁束が低減される。
したがって、渦電流損による第1永久磁石17の温度上昇を小さく抑えることができ、第1永久磁石17の減磁を防止することができるとともに、短絡磁束の増加を防止することができる結果、永久磁石埋込型回転電機Mのトルク低下を防止することができる。そして、第1永久磁石17の渦電流損を抑えることができるため、第1永久磁石17に高保磁力の磁石を採用したり、厚みを厚くしたり、複数に分割する必要が無くなり、トルク低下防止のための第1永久磁石17のコストアップを避けることができる。
(8)第1永久磁石17の埋込深さの範囲を、ティース13間のピッチPを基準とした場合、1/10P<埋込深さ<2/3Pに設定したため、永久磁石埋込型回転電機Mのトルクを低下させることなく渦電流損を低減させることができるという効果を好適に発揮させることができる。
(9)第1永久磁石17の長辺方向への長さNは、ティース13間のピッチPを基準とした場合、ピッチPの1〜3倍に設定されるのが好ましい。このように第1永久磁石17の長さNを設定することで、第1永久磁石17が短くなりすぎることによる磁束の減少を防止しつつ、磁極における空隙部23及び第2永久磁石18の配置を好適に設定することができる。
(10)第2空隙22と、隣り合う第2永久磁石18との間隔Hは、ピッチPを基準とした場合、ピッチPの0.3〜2倍に設定されるのが好ましい。このように間隔Hを設定することで、永久磁石埋込型回転電機Mのトルクの低下を抑えつつ、トルクリプルの増加を抑えることができる。
(11)各磁極には、1つの第1永久磁石17を挟むように2つの第2永久磁石18が、ロータコア16の内周面側から外周面16b側に向かって拡がるV字状に配置されている。このため、各磁極では、q軸27を通る磁束を増加させることができ、リラクタンストルクを増加させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図3に示すように、ロータコア16に形成する第2埋込孔20を、q軸27に沿って延び、ロータコア16の外周面側から内周面側に凹む円弧状に形成するとともに、第2埋込孔20に嵌入される第2永久磁石18を断面円弧状となる一枚の永久磁石によって形成してもよい。
○ 実施形態では、ロータコア16に2つの第2埋込孔20を形成し、各第2埋込孔20に第2永久磁石18を嵌入したが、ロータコア16に一繋がりのV字状をなす第2埋込孔20を形成し、その第2埋込孔20にV字状に一体成形された1枚の第2永久磁石18を嵌入してもよいし、複数に分割した第2永久磁石18を嵌入してもよい。
○ 実施形態では、第1永久磁石17の両磁石端面17c側に位置する一対の補強ブリッジ25は、ロータコア16の外周面16b側から内周面側に向かって補強ブリッジ25間の間隔を拡げるハの字状をなすように配置されたが、以下のように変更してもよい。すなわち、一対の補強ブリッジ25は、ロータコア16の外周面16b側から内周面側に向かって補強ブリッジ25間の間隔を狭くする逆ハの字状をなすように配置されていてもよいし、補強ブリッジ25間の間隔が一定となるように配置されていてもよい。
○ 外周側ブリッジ24、及び補強ブリッジ25の幅は、コア板161の厚みの2倍以下でもよい。
○ 第1空隙21において、延長部212は、基部211からd軸26に向かうに従い徐々に細くなるように形成されていてもよい。このように構成すると、ロータコア16の径方向に沿った延長部212の開口幅は、基部211からd軸26に向かうに従い徐々に狭くなっていく。このため、ロータコア16においては、基部211からd軸26に向かって徐々に磁気抵抗が小さくなっていき、ロータコア16での磁気抵抗の変化をより緩やかにして、トルクリプルを抑えることができる。
○ 実施形態では、永久磁石埋込型回転子15が正逆両方向へ回転するように、第1永久磁石17及び2つの第2永久磁石18をd軸26に対し線対称となるように配置したが、永久磁石埋込型回転子15が一方向にのみ回転される場合には、第1永久磁石17及び2つの第2永久磁石18をd軸26に対し非線対称となるように配置してもよい。
○ 実施形態では、磁極数を8極にしたが、変更してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記第1空隙は、前記第1永久磁石より前記q軸側の基部と、該基部から前記d軸側へ延びる延長部とから構成され、前記ロータコアの径方向に沿った前記延長部の開口幅が、前記基部の開口幅より狭く形成されている請求項1〜請求項9のうちいずれか一項に記載の永久磁石埋込型回転子。
H…間隔、M…回転電機としての永久磁石埋込型回転電機、N…長さ、P…ピッチ、T…厚み、V…最短距離、TL…中心軸、10…固定子、11…ステータコア、13…ティース、15…永久磁石埋込型回転子(回転子)、16…ロータコア、16b…外周面、17…第1永久磁石、17a…磁極面、17c…磁石端面、18…第2永久磁石、19…第1埋込孔、20…第2埋込孔、21…第1空隙、21e…補強ブリッジの形成面としてのq軸側形成面、21a,22a…外周側端部としての外周側形成面、21f…内周側端部としての内周側形成面、22…第2空隙、22b…補強ブリッジの形成面としてのd軸側形成面、23…空隙部、24…外周側ブリッジ、25…補強ブリッジ、26…d軸、27…q軸、161…コア板。

Claims (10)

  1. 固定子内側のロータコアの外周面寄りに、d軸に直交する方向に延びるように第1埋込孔が形成され、該第1埋込孔に第1永久磁石が埋込まれるとともに、前記ロータコアにおける前記第1永久磁石の両側にq軸に沿って延びるように第2埋込孔が形成され、該第2埋込孔に第2永久磁石が埋込まれており、さらに、前記ロータコアにおける前記第1埋込孔よりも前記q軸寄りの位置それぞれに空隙部が形成された永久磁石埋込型回転子において、
    前記空隙部は、前記第1埋込孔に連続し、かつ前記第1永久磁石のq軸寄りの磁石端面から該q軸に向けて延びる第1空隙と、該第1空隙から前記q軸側に離れた第2空隙と、からなるとともに、前記第1空隙と第2空隙との間に補強ブリッジが形成され、前記d軸に沿った前記第1永久磁石の厚みをTとしたとき、前記磁石端面から前記第1空隙における前記補強ブリッジの形成面に至るまでの最短距離が、
    1/3T<最短距離≦T
    となるように前記空隙部が形成されている永久磁石埋込型回転子。
  2. 前記ロータコアは、磁性体製のコア板を複数枚積層して形成され、前記第1空隙における前記補強ブリッジの形成面と、前記第2空隙における前記補強ブリッジの形成面との間の距離は、前記コア板の厚みの2倍以上に設定されている請求項1に記載の永久磁石埋込型回転子。
  3. 前記第1空隙及び第2空隙それぞれは、前記ロータコアの外周面に沿って延びる外周側形成面を備え、該外周側形成面と前記ロータコアの外周面との間には、ロータコアの周方向に沿って延びる外周側ブリッジが形成され、前記外周側形成面と、前記ロータコアの外周面との間の距離は、前記コア板の厚みの2倍以上に設定されている請求項2に記載の永久磁石埋込型回転子。
  4. 前記第1永久磁石の両磁石端面側に位置する一対の補強ブリッジは、前記ロータコアの外周面側から内周面側に向かって補強ブリッジ間の間隔を広げるハの字状をなすように形成されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の永久磁石埋込型回転子。
  5. 前記第1空隙は、前記ロータコアの最外周面寄りに位置する外周側端部を有するとともに、前記ロータコアの最内周面寄りに位置する内周側端部を有し、前記第1永久磁石は、該第1永久磁石の磁極面が、前記第1空隙の外周側端部より前記ロータコアの内周面側に位置し、かつ前記第1空隙の内周側端部より前記ロータコアの外周面側に位置するように配置されている請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の永久磁石埋込型回転子。
  6. 前記固定子は、環状のステータコアの内周に複数配列されたティースを備え、前記ステータコアの径方向に沿って延び、かつ前記ティースの幅方向の中間点を通過する直線を前記ティースの中心軸とし、隣り合うティースの前記中心軸間のピッチをPとしたとき、前記d軸に沿った前記ロータコアの外周面から前記磁極面までの前記第1永久磁石の埋込深さが、
    1/10P<埋込深さ<2/3P
    を満たすように第1永久磁石が配置される請求項5に記載の永久磁石埋込型回転子。
  7. 前記第1永久磁石は、前記d軸に直交する方向に細長に延びる平板形状であり、前記第1永久磁石の長辺方向への長さは、前記ピッチの1〜3倍に設定される請求項6に記載の永久磁石埋込型回転子。
  8. 前記第2永久磁石と前記第2空隙との間隔は、前記ピッチの0.3〜2倍に設定される請求項6又は請求項7に記載の永久磁石埋込型回転子。
  9. 前記第2永久磁石は、前記ロータコアの内周面側から外周面側に向かって拡がるV字状、又はロータコアの外周面側から内周面側に向かって凹む円弧状に配置されている請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載の永久磁石埋込型回転子。
  10. 固定子と、
    該固定子内側のロータコアの外周面寄りに、d軸に直交する方向に延びるように矩形状の第1埋込孔が形成され、該第1埋込孔に第1永久磁石が埋込まれるとともに、前記ロータコアにおける前記第1永久磁石の両側にq軸に沿って延びるように第2埋込孔が形成され、該第2埋込孔に第2永久磁石が埋込まれており、さらに、前記ロータコアにおける前記第1埋込孔よりも前記q軸寄りの位置それぞれに空隙部が形成された永久磁石埋込型回転子と、からなる回転電機であって、
    前記永久磁石埋込型回転子が、請求項1〜請求項9のうちいずれか一項に記載の永久磁石埋込型回転子である回転電機。
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