JP2012017948A - 給水システム - Google Patents

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恵一 山本
Kiyotaka Ueno
清隆 上野
Katsuhiro Konishi
克浩 小西
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Abstract

【課題】乾湿計の機能を備えたエアサンプラに対する合理的な給水システムを提供する。
【解決手段】給水システムは、実験室の室内空間内に配置される空調装置1と、実験室内の温度及び湿度等を計測するためのエアサンプラ2と、空調装置1が発生するドレン水を貯留するドレンタンク3と、ドレンタンク3内のドレン水をエアサンプラ2へ導くための給水系統4とを含む。エアサンプラ2は、乾球温度計(第1測温抵抗体24)と、湿球温度計(第2測温抵抗体25)と、ガーゼ252を通してプローブ部251(湿球感温部)に供給する水を貯留する給水槽26とを備える。制御部5は、第1給水弁43及び給水ポンプ44を制御し、ドレンタンク3内のドレン水を、給水系統4を通して給水槽26へ給水させる給水制御を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、乾湿計の機能を備えたエアサンプラに対して給水を行う給水システムに関する。
例えば室内の冷房又は暖房を行う空調装置の性能評価のために、エアサンプラが用いられることがある。この場合、エアサンプラとしては、乾球温度計と湿球温度計とからなる乾湿計を備え、空気温度及び湿度計測機能を有するものが用いられ、その計測結果に基づき空調装置の動作状態に関連付けたデータが取得される。ここで、湿球温度計の湿球感温部に対しては常時水を供給する必要がある。このため、この種のエアサンプラには給水槽が付設され、ガーゼのような導水部材を介して給水槽から前記湿球感温部に導水している。また、給水槽の水量は徐々に低下してゆくので、定期的に給水槽へ給水を行うことが必要となる。
一方、空調装置においては、その空調機能に関連してドレン水が発生する。空調装置が冷房動作を行う場合には、空気を冷やす際に空気中の湿分が凝縮し、ドレン水が発生する。また、暖房動作を行う場合には、熱交換機用コイルの霜取りを行うデフロスト運転の際にドレン水が発生することになる。これらのドレン水は、一般に専用の排水配管を通して廃棄されるが、その利用を提案する従来技術も存在する。例えば特許文献1には、ドレン水が有する冷熱を空調用の空気と熱交換する技術が開示されている。
特開平8−240324号公報
空調装置の性能評価は、24時間の連続運転を行いつつ、空調設定温度を一定に保ちながら、或いはシーケンシャルに変更しながら行われることがある。この場合、エアサンプラの湿球温度計への給水(ガーゼの湿潤)が途切れないようにする必要がある。このため、作業員が給水槽への給水を定期的に行うか、若しくは商用配管系統から給水槽への給水のための導入配管系統を新たに配管する必要があり、手間が掛かる、若しくは設備コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、乾湿計の機能を備えたエアサンプラに対する合理的な給水システムを提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る給水システムは、乾球温度計と、湿球温度計と、該湿球温度計の湿球感温部に供給する水を貯留する給水槽とを備えたエアサンプラと、空調機能を有し、該空調機能に関連してドレン水を発生する空調装置と、前記ドレン水を貯留するドレンタンクと、前記ドレンタンク内のドレン水を前記エアサンプラの給水槽へ導くための給水系統と、前記給水系統を通してドレン水を前記給水槽へ給水させる給水動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする(請求項1)。
この構成によれば、空調装置が発生するドレン水を活用して、エアサンプラの給水槽への給水が行われる。従って、エアサンプラを用いて空調装置の性能評価等を行う場合に、評価対象とする空調装置からエアサンプラへ給水を行わせるようにする自立的な実験システムを構築することができる。
上記構成において、前記給水系統は、前記ドレンタンクと前記給水槽との間に配管され、配管途中に第1給水弁及び給水ポンプを備えた第1給水配管を含み、前記制御手段は、前記第1給水弁の開閉及び前記給水ポンプの駆動を制御することによって、前記給水動作を制御することが望ましい(請求項2)。
この構成によれば、ドレンタンクから給水槽へ、第1給水配管を介してドレン水が供給される。そして、このドレン水供給は、水頭差等によるものではなく、制御手段による第1給水弁及び給水ポンプの動作制御により行われるので、給水槽への確実な給水を行わせることができる。
この場合、前記給水系統は、一端が商用給水系統に接続され、他端が前記第1給水弁及び給水ポンプよりも下流側において前記第1給水配管に接続され、配管途中に第2給水弁を備えた第2給水配管をさらに備え、前記制御手段は、前記第2給水弁の開閉動作をさらに制御することが望ましい(請求項3)。
この構成によれば、商用給水系統からの給水を可能とする第2給水配管が前記第1給水配管に接続されているので、何らかの理由で空調装置がドレン水を発生しなくなったような場合や、性能評価の開始時(まだ空調装置でドレン水が生成されていない段階)における給水槽への給水を行う場合に対応することができる。
上記構成において、前記空調装置のドレン水排水部と前記ドレンタンクとを結ぶ導入配管と、前記導入配管に配置され、前記ドレン水を浄化する浄化手段と、をさらに備えることが望ましい(請求項4)。
湿球温度計の湿球感温部に供給する水に不純物が混入していると、水の飽和水蒸気圧が変化することから、正確な湿球温度を計測できなくなる恐れがある。上記構成によれば、ドレン水を浄化する浄化手段を備えるので、不純物を多く含んだドレン水が給水槽に貯留されることを抑止することができる。
上記構成において、前記給水槽の水位を検出する水位センサをさらに備えることが望ましい(請求項5)。この構成によれば、水位センサの検出結果に基づき、制御手段に的確な給水制御を行わせることが可能となる。
本発明によれば、空調装置が発生するドレン水を有効に活用して、エアサンプラの給水槽への給水を行うシステムを構築することができる。従って、例えば空調装置の性能評価等を行う実験室内において、作業員の給水槽への給水作業を省くと共に、商用配管系統からエアサンプラの給水槽への給水のための導入配管系統を省くことが可能となる。
本発明の実施形態に係る給水システムの概要を模式的に示す図である。 上記給水システムを具体的に示すブロック図である。 制御部の機能ブロック図である。 制御部による給水制御のフローチャートである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る給水システムの概要を模式的に示す図である。給水システムは、実験室Rの室内空間内に配置される空調装置1と、実験室R内の温度及び湿度等を計測するためのエアサンプラ2と、空調装置1が発生するドレン水を貯留するドレンタンク3と、ドレンタンク3内のドレン水をエアサンプラ2の給水槽へ導くための給水系統4とを含む。
実験室Rは、例えば季節環境を再現して室内機器(空調装置1)の性能評価を行うために用いられる室であって、当該実験室Rは図略の外部建屋内に設置されている。例えば実験室R内で大阪府下の冬季環境を再現する場合には、前記建屋内の温度が、大型の空調設備により最低気温3℃〜最高気温9℃程度の範囲でシーケンシャルに温度が変化するよう、24時間連続でコントロールされる。このような模擬的な環境下で空調装置1が所定の実験条件で運転され、当該空調装置1の性能が評価されるものである。
空調装置1は、暖房機能、冷房機能又は除湿機能、或いはこれらの複数機能を具備する所謂エアコンデショナーであり、送風口11から暖房風又は冷房風等の空調風Wを実験室Rの室内へ放射する装置である。空調装置1は、その空調機能に関連してドレン水を発生する。例えば冷房動作が実行される場合には、空気を冷やす際に空気中の湿分が凝縮し、ドレン水が発生する。また、暖房動作が実行される場合には、熱交換機用コイルの霜取りを行うデフロスト運転の際にドレン水が発生する。なお、デフロスト運転とは、暖房運転を行っている空調装置に一時的に冷房運転を行わせ、熱交換器コイルの温度を上げることで霜を融解させる運転である。
エアサンプラ2は、図2に基づき後記で詳述するが、乾球温度計と、湿球温度計と、該湿球温度計の湿球感温部に供給する水を貯留する給水槽とを備え、温度計と、乾球温度と湿球温度との温度差より相対湿度を算出する所謂乾湿計としての機能を備える。このエアサンプラ2は、空調装置1の性能評価のために、空調装置1の運転中において実験室Rの室内空気をサンプリングし、室内温度及び湿度を計測する。
空調装置1の性能評価は、長期間に亘り連続的に行われる場合がある。この場合、湿球温度計へは常に水を供給する必要があることから、前記給水槽に貯留されている水が枯渇しないよう給水を行う必要がある。本実施形態に係る給水システムでは、この給水用として、空調装置1が発生するドレン水を活用するよう構成されており、このためドレンタンク3及び給水系統4が備えられている。
以下、給水システムの詳細構成について図2に基づいて説明する。図2は、給水システムの構成を示すブロック図である。給水システムは、上述のエアサンプラ2、ドレンタンク3及び給水系統4に加え、エアサンプラ2への給水動作を制御する制御部5と、空調装置1のドレン水排水部12とドレンタンク3とを結ぶ導入配管6とを備えている。
エアサンプラ2は、筐体20、吸気ダクト21、排気ダクト22、送気ポンプ23、第1測温抵抗体24、第2測温抵抗体25、給水槽26、第1高水位センサ27、及び第1低水位センサ28を備えている。筐体20は、第1及び第2測温抵抗体24、25を収容する中空の箱形形状を備え、互いに対向する第1側板201及び第2側板202と、底板203とを有している。吸気ダクト21は、筐体20の第1側板201に接続され、実験室Rの室内空気を筐体20内へ取り入れるためのダクトである。一方、排気ダクト22は、筐体20内の空気を実験室Rへ排出するためのダクトである。送気ポンプ23は、吸気ダクト21からの空気取り込み、及び排気ダクト22の空気排出を行わせるための空気流を発生させるポンプ(ファン)である。
第1測温抵抗体24及び第2測温抵抗体25は、金属の電気抵抗が温度変化に応じて変化することを利用した温度測定素子であり、例えば白金測温抵抗体を好適に用いることができる。第1測温抵抗体24は、乾球温度計としての役目を果たすものであり、そのプローブ部が筐体20の内部にそのまま露呈されている。一方、第2測温抵抗体25は、湿球温度計としての役目を果たすものであり、そのプローブ部251(湿球感温部)は給水能力を有するガーゼ252で被覆されている。このガーゼ252を通してプローブ部251には水(ドレン水)が常時供給され、これによりプローブ部251は常に湿った状態に維持される。湿度は、第1及び第2測温抵抗体24、25が計測する温度差と、予め定められた温度差に関連付けた湿度表とを対照させることで求められる。
給水槽26は、第2測温抵抗体25のプローブ部251に供給する水を貯留するもので、筐体20の底板203の下部に取り付けられている。給水槽26は、上面開口の容器からなり、その上面開口が底板203に設けられている窓部に対向するように、筐体20に組み付けられている。上記のガーゼ252は、その上部がプローブ部251の外周囲を包被する一方で、その下部が給水槽26に貯留されている水に浸漬され、給水槽26内の水を吸水してプローブ部251に導く。
第1高水位センサ27及び第1低水位センサ28は、給水槽26内における水位を計測するためのセンサであり、例えば圧力センサと水位面に投入されるプローブパイプとを含む圧力式の水位センサ、又は着水することで電極間が導通する電極式の水位センサ等を用いることができる。第1高水位センサ27は、給水槽26が満水状態であるか否かを検知するために、また第1低水位センサ28は、給水槽26が渇水状態であるか否かを検知するために各々設けられている。第1低水位センサ28が検出する水位レベルは、ガーゼ252の下端部が、吸水が可能な程度に水中に浸漬され得るレベルである。
ドレンタンク3は、空調装置1が発生するドレン水を一時的に貯留するタンクである。このドレンタンク3にも、その水位を計測するための第2高水位センサ31及び第2低水位センサ32が付設されている。第2高水位センサ31は、ドレンタンク3が満水状態であるか否かを検知するための、また第2低水位センサ32は、ドレンタンク3が渇水状態であるか否かを検知するためのセンサである。
ドレンタンク3には、導入配管6を通して空調装置1からドレン水が導入される。導入配管6の一端部61は、空調装置1のドレン水排水部12に接続され、他端部62はドレンタンク3のキャビティ内に配置されている。導入配管6の中間部には、ドレン水を浄化するための浄化装置63(浄化手段)が配置されている。浄化装置63は、ドレン水中に含まれる不純物を除去し、蒸留水に近い水を精製するために配置されている。なお、導入配管6には、開閉弁や、ドレン水を送水するためのポンプを設けるようにしても良い。
空調装置1のドレン水排水部12から排出されたドレン水は、導入配管6に送られ、浄化装置63で浄化された後、ドレンタンク3に貯留される。ドレンタンク3の水位は、第2高水位センサ31及び第2低水位センサ32を用いて管理されるが、ドレン水の量が多い場合にオーバーフローしないように、ドレンタンク3に排水配管を付設することが望ましい。
給水系統4は、エアサンプラ2の給水槽26へ給水を行わせるための配管系統であって、ドレンタンク3からの給水用の第1給水配管41と、商用給水系統からの給水用の第2給水配管42とからなる。第1給水配管41は、ドレンタンク3と給水槽26との間に配管され、配管途中に第1給水弁43及び給水ポンプ44を備える。第1給水配管41の上流端411は、ドレンタンク3に貯留されているドレン水内に没入されており、下流端412は、給水槽26に臨んでいる。第1給水弁43は例えば電磁開閉弁であり、制御部5によって開閉制御される。給水ポンプ44は、定量送水が可能な電動ポンプであり、制御部5によって駆動が制御される。
第1給水弁43が「開」とされた状態で給水ポンプ44が駆動されると、ドレンタンク3に貯留されているドレン水が第1給水配管41の上流端411に取り入れられる。そして、ドレン水は、下流端412から給水槽26へ放出される。第1給水弁43及び給水ポンプ44の動作は、給水槽26及びドレンタンク3に設置されている水位センサ27、28、31、32の計測結果に基づき制御される。
第2給水配管42は、何らかの理由で空調装置1がドレン水を発生しなくなったような場合や、性能評価の開始時等、まだ空調装置1でドレン水が生成されていない段階で給水槽26への給水を行い得るようにするために設けられる給水配管である。第2給水配管42の上流端421(一端)は商用給水系統に接続され、下流端422(他端)は、第1給水弁43及び給水ポンプ44よりも下流側において第1給水配管41に接続され、配管途中に第2給水弁45を備えている。
第2給水弁45は例えば電磁開閉弁であり、第1給水弁43と同様に制御部5によって開閉制御される。なお、第2給水弁45が「開」とされるときは、ドレンタンク3に商用給水系統の水が流入することを防止するために第1給水弁43は「閉」とされる。勿論、第1給水弁43が「開」とされるときは、第2給水弁45は「閉」とされる。第2給水弁45が「開」とされると、商用給水系統の水圧によって、第2給水配管42及び第1給水配管41の下流側を通して、商用給水系統の水が給水槽26へ供給される。
制御部5は、水位センサ27、28、31、32による水位の計測結果を参照して、第1給水弁43、第2給水弁45及び給水ポンプ44を制御し、適切なタイミングで、給水系統4を通してドレン水(商用給水系統の水)をエアサンプラ2の給水槽26へ給水させる。
続いて、図3を参照して、制御部5の詳細について説明する。図3は、制御部5の機能構成を示すブロック図である。制御部5は、CPU(Central Processing Unit)を備え、所定のプログラムが実行されることで、水位検知部51、給水弁制御部52及び給水ポンプ制御部53を含むように機能する。
水位検知部51は、水位センサ27、28、31、32から所定のサンプリング周期で検知信号を取得し、給水槽26の水位及びドレンタンク3の水位状態を検知する。第1高水位センサ27及び第1低水位センサ28の双方から検知信号が得られているとき、水位検知部51は給水槽26の水位が「満水状態」であると判定する。第1高水位センサ27からは検知信号が得られていないものの、第1低水位センサ28からは検知信号が得られている場合は、水位検知部51は給水槽26の水位が、未だ渇水状態に至っていない「給水可能状態」であると判定する。一方、第1高水位センサ27及び第1低水位センサ28の双方から検知信号が得られない状態となった場合、水位検知部51は給水槽26の水位が、ガーゼ252に吸水させて第2測温抵抗体25のプローブ部251へ安定的に給水できない「渇水状態」であると判定する。
同様に、第2高水位センサ31及び第2低水位センサ32の検知信号に基づき、水位検知部51はドレンタンク3の水位状態を検知する。第2高水位センサ31及び第2低水位センサ32の双方から検知信号が得られているとき、水位検知部51はドレンタンク3の水位が「満水状態」であると判定する。第2高水位センサ31からは検知信号が得られていないものの、第2低水位センサ32からは検知信号が得られている場合は、水位検知部51はドレンタンク3の水位が「給水可能状態」であると判定する。一方、第2高水位センサ31及び第2低水位センサ32の双方から検知信号が得られない状態となった場合、水位検知部51はドレンタンク3の水位が、給水槽26に十分な給水を行えない「渇水状態」であると判定する。
給水弁制御部52は、給水槽26に対して、ドレンタンク3又は商用給水系統のいずれかを水源として給水を行わせるために、第1給水弁43及び第2給水弁45の開閉動作を制御する。この開閉制御のため水位検知部51は、水位検知部51による水位状態検知結果を参照する。給水槽26の水位が「渇水状態」であると判定された場合において、ドレンタンク3の水位が「満水状態」若しくは「給水可能状態」であると判定されている場合、給水弁制御部52は、第1給水弁43を「開」とする一方で第2給水弁45を「閉」とし、第1給水配管41を通してドレンタンク3から給水槽26への給水が可能な状態とする。これに対し、給水槽26の水位が「渇水状態」であると判定された場合において、ドレンタンク3の水位が「渇水状態」であると判定されている場合、給水弁制御部52は、第1給水弁43を「閉」とする一方で第2給水弁45を「開」とする。
一方、給水槽26の水位が「満水状態」又は「給水可能状態」と判定されている状態では、給水弁制御部52は、第1給水弁43及び第2給水弁45の双方を「閉」とする。但し、ドレンタンク3が「給水可能状態」から「満水状態」に変化したことが検知されたときに、給水槽26の水位が「給水可能状態」であれば、オーバーフローの防止のために、第1給水弁43を「開」としてドレンタンク3から給水を行わせるようにしても良い。
給水ポンプ制御部53は、給水ポンプ44の駆動動作を制御する。給水ポンプ制御部53は、ドレンタンク3から給水槽26への給水が選択される場合において、第1給水弁43が「開」とされた後に、給水ポンプ44を駆動させる。給水ポンプ44の駆動によって、「渇水状態」にある給水槽26にドレン水が供給される。そして、第1低水位センサ28から検知信号が得られたら、給水ポンプ制御部53は、給水ポンプ44の駆動を停止させる。
なお、商用給水系統からの給水槽26への給水が選択される場合は、給水ポンプ44は駆動されない。この場合、給水弁制御部52が第1給水弁43を「閉」、第2給水弁45を「開」とするだけで、当該商用給水系統の水圧によって、第2給水配管42及び第1給水配管41を通して給水槽26への給水が行われる。
続いて、以上説明した給水システムによる給水動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。定常時においては、第1給水弁43及び第2給水弁45は「閉」とされ、給水ポンプ44は「非動作」の状態とされる(ステップS1)。所定のサンプリング周期で、水位検知部51は、水位センサ27、28、31、32から検知信号を取得し、給水槽26及びドレンタンク3の各々の水位状態を判定する。
まず、給水槽26の水位状態が確認され(ステップS2)、第2測温抵抗体25への給水に問題の無い水位(上述の「満水状態」又は「給水可能状態」)であれば(ステップS2でYES)、そのまま待機する。一方、給水槽26が「渇水状態」であれば(ステップS2でNO)、ドレンタンク3の水位状態が、「満水状態」又は「給水可能状態」であるか否かが確認される(ステップS3)。
ドレンタンク3が「満水状態」又は「給水可能状態」である場合(ステップS3でYES)、給水弁制御部52は第1給水弁43を「開」、第2給水弁45を「閉」とする(ステップS4)。続いて、給水ポンプ制御部53は、給水ポンプ44を「動作」状態とする(ステップS5)。これにより、ドレンタンク3から給水槽26へドレン水が供給される状態となる。
その後、水位検知部51によって、第1高水位センサ27の検知信号に基づき、給水槽26が「満水状態」であるか否かが確認される(ステップS6)。給水槽26が「満水状態」に至っていない場合(ステップS6でNO)、ステップS3に戻って処理が繰り返される。
これに対し、ドレンタンク3が当初から「渇水状態」である場合、若しくは、一旦ドレンタンク3から給水を開始したものの途中で「渇水状態」となった場合(ステップS3でNO)、ステップS7に移行する。ここでは、後者の場合を想定して、第1給水弁43が「開」、給水ポンプ44が「動作」状態にあるか否かが確認される。第1給水弁43が「開」、給水ポンプ44が「動作」状態である場合(ステップS7でYES)、第1給水弁43が「閉」、給水ポンプ44が「非動作」状態とされる(ステップS8)。
その後、給水弁制御部52により、第2給水弁45が「開」とされる(ステップS9)。これにより、商用給水系統から給水槽26へ水が供給される状態となる。ドレンタンク3が当初から「渇水状態」である場合は(ステップS7でNO)、ステップS8はスキップされ、第2給水弁45が「開」とされる。その後、ステップS6へ至る。
給水槽26が「満水状態」に至った場合(ステップS6でYES)、第1給水弁43が「閉」とされると共に給水ポンプ44が「非動作」状態とされる、若しくは、第2給水弁45が「閉」とされ、処理を終える。
以上説明した通りの、本実施形態に係る給水システムによれば、空調装置1が発生するドレン水を活用して、エアサンプラ2の給水槽26への給水が行われる。従って、実験室R内においてエアサンプラ2を用いて空調装置の性能評価等を行う場合に、評価対象とする空調装置1からエアサンプラ2へ給水を行わせるようにする自立的な実験システムを構築することができる。従って、実験室R内において、作業員が給水槽26へ給水する作業を省くことができる。また、ドレンタンク3からの給水が何らかの原因で行えない状態であっても、第2給水配管42を通して商用給水系統からの給水が可能とされているので、給水槽26を渇水させてしまう恐れがない。
1 空調装置
2 エアサンプラ
24 第1測温抵抗体(乾球温度計)
25 第2測温抵抗体(湿球温度計)
251 プローブ部(湿球感温部)
26 給水槽
27 第1高水位センサ
28 第1低水位センサ
3 ドレンタンク
31 第2高水位センサ
32 第2低水位センサ
4 給水系統
41 第1給水配管
42 第2給水配管
43 第1給水弁
44 給水ポンプ
45 第2給水弁
5 制御部(制御手段)
51 水位検知部
52 給水弁制御部
53 給水ポンプ制御部
6 導入配管
63 浄化装置(浄化手段)
R 実験室

Claims (5)

  1. 乾球温度計と、湿球温度計と、該湿球温度計の湿球感温部に供給する水を貯留する給水槽とを備えたエアサンプラと、
    空調機能を有し、該空調機能に関連してドレン水を発生する空調装置と、
    前記ドレン水を貯留するドレンタンクと、
    前記ドレンタンク内のドレン水を前記エアサンプラの給水槽へ導くための給水系統と、
    前記給水系統を通してドレン水を前記給水槽へ給水させる給水動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする給水システム。
  2. 前記給水系統は、前記ドレンタンクと前記給水槽との間に配管され、配管途中に第1給水弁及び給水ポンプを備えた第1給水配管を含み、
    前記制御手段は、前記第1給水弁の開閉及び前記給水ポンプの駆動を制御することによって、前記給水動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の給水システム。
  3. 前記給水系統は、一端が商用給水系統に接続され、他端が前記第1給水弁及び給水ポンプよりも下流側において前記第1給水配管に接続され、配管途中に第2給水弁を備えた第2給水配管をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第2給水弁の開閉動作をさらに制御することを特徴とする請求項2に記載の給水システム。
  4. 前記空調装置のドレン水排水部と前記ドレンタンクとを結ぶ導入配管と、
    前記導入配管に配置され、前記ドレン水を浄化する浄化手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の給水システム。
  5. 前記給水槽の水位を検出する水位センサをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の給水システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112082234A (zh) * 2020-08-25 2020-12-15 华信咨询设计研究院有限公司 一种双盘管空气梯级冷却处理机组及供水温度确定方法

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