JP2012016637A - 土壌の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】小さな粒子径の成分を有する土壌であっても好適に洗浄することができる土壌の洗浄方法を提供しようとするもの。
【解決手段】土壌を洗浄して汚れ成分を溶出させる洗浄工程と、前記土壌の洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させる沈降分離工程とを有する。重金属類等で汚染された土壌の洗浄方法であって、前記沈降分離工程における土壌成分の沈降分を引き出し加熱媒体に及ぼして焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程では土壌成分の沈降分が焼成されて生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化するようにしてもよい。
【選択図】なし

Description

この発明は、公害を引き起こす物質である精錬所やめっき工場等から排出されるベンゼンや、六価クロム、鉛、水銀、フッ素、砒素等の重金属類等で汚染された土壌、ドライクリーニングや金属の洗浄に用いられているテトラクロロエチレン等の有害物質で汚染された土壌、A重油などの漏洩油その他によって汚染された土壌の洗浄方法に関するものである。
従来、公害を引き起こす物質である精錬所やめっき工場等から排出される六価クロムやベンゼン、または鉛、水銀等の重金属で汚染された土壌、あるいはドライクリーニングや金属の洗浄に用いられているテトラクロロエチレン等の有害物質に汚染されている土壌を、そのまま原位置において、汚染土壌の土粒子を洗浄して汚染土壌を処理する汚染土壌の処理方法に関する提案があった(特許文献1)。
すなわち、各種産業の工場敷地内または工場設備から漏洩した公害汚染物質が工場周辺に流失または地下に浸透して周辺地域の土壌を汚染した場合、あるいは産業廃棄物から浸出した有害物質によって土壌が汚染された場合、従来は汚染土壌を取り除き新しい土壌に置き換えるなどの方法が施工されているところ、例えば細粒土で構成されている埋立地の工業地帯等ではその構成されている地盤は極めて小さい土粒子の土壌から成っている地域であり、その土の透水係数は低いことなどが記載されている。
しかし、前記のような小さい土粒子を含む土壌を液相中で洗浄しようとすると、粒子径のある程度大きな礫はそのうちに沈降するものの、粒子径の小さい粘土やシルト質は液中に分散した状態となって液相との分離が困難であるという問題があった。
特開2010−12445号公報
そこでこの発明は、小さな粒子径の成分を有する土壌であっても好適に洗浄することができる土壌の洗浄方法を提供しようとするものである。
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明の土壌の洗浄方法は、土壌を洗浄して汚れ成分を溶出させる洗浄工程と、前記土壌の洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させる沈降分離工程とを有することを特徴とする。
この土壌の洗浄方法では、土壌を洗浄して汚れ成分を溶出させる洗浄工程を有するが、前記汚れ成分としてベンゼンや、ドライクリーニングや金属の洗浄に用いられているテトラクロロエチレン等の有害物質その他の有機化合物、六価クロム、鉛、水銀、フッ素、砒素等の重金属類等、A重油などの漏洩油を例示することができる。
前記洗浄水は、酸を添加して酸性にすると重金属類の溶出が促進することとなり、電解次亜塩素酸などの酸化剤を添加すると有機化合物の分解が促進することとなり、電解水を添加すると・OHラジカルなどの活性種によって有機化合物の分解がいちじるしく促進されることとなる。
そして、土壌の洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させる沈降分離工程を有するので、分散している小さな粒子径の成分(負イオンに帯電した土粒子同士が反発し合って分散・安定していると推測される)を洗浄水から分離して処理(脱水、乾燥など)することができる。
ここで、前記小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させるための凝集剤としてPACなどを用いることができる。また、土壌の土粒子サイズについて0.002mm未満は粘土、0.002〜0.02mmはシルト、0.02〜0. 2mmは細砂、0. 2〜2mmは粗砂、2mm以上は礫と呼ばれるが、凝集・沈殿させる「土壌の洗浄水中の小さな粒子径」は土壌の性状(含有される粒子径分布など)、沈降時間、凝集させる際に用いる凝集剤の種類などの相対的な関係で決まるものであって、数字で一概に決められるものではないが、そのままでは沈降しにくい粒子径であるが凝集・沈殿させることにより沈降分離することができる粒子径ということができる。
そして、前記沈降分の土壌成分を脱水する脱水工程を有することとすると、汚れ成分が洗浄され脱水されて清浄化した土壌を再生することができる。
(2) 重金属類等で汚染された土壌の洗浄方法であって、前記沈降分離工程における土壌成分の沈降分を引き出し加熱媒体に及ぼして焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程では土壌成分の沈降分が焼成されて生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化するようにしてもよい。
ここで、沈降分離工程における土壌成分の沈降分は、例えばポンプなどで引き出して焼成工程における焼成炉内に供給することができる。また、前記加熱媒体としてアルミナ粒子、食塩粒子、溶融食塩、低融点合金などを例示することができる。
ところで、小さな粒子径の土壌成分(例えば粘土やシルト)に吸着した重金属類等はかなり強固に吸着していて溶出させることは困難であるところ、焼成工程では土壌成分の沈降分が焼成(例えば1300℃)されて生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化するようにしたので、重金属類等で汚染された小さな粒子径の土壌成分をスラグ等にして有効に再利用することができる。
なお、土壌成分中の有機物が焼成されてなる灰や、土壌成分中の無機物が焼成されてなるカリ成分は焼成時にスラグ中に一体化されることとなる。
(3)前記洗浄工程においてサイクロン機構により粒子径の大きな土壌成分を遠心分離するようにしてもよい。
このように構成すると、洗浄水から先ず土壌の粒子径の大きな成分(例えば粒径2mm以上の礫)を分離することができ、その後にこの洗浄水を沈降分離工程へと移行させることができる。
(4)前記加熱流体としてアルミナ粒子を用いるようにしてもよい。
アルミナは比熱が低い(0.19cal/g・℃)性質を有するので、焼成工程における加熱・昇温時のエネルギー効率に優れることとなる。また、また、アルミナ粒子の比重は約4.0であり、土壌の構成成分が焼成されてなるスラグ(比重3)と比重差により相互を分離することができる。
(5)前記土壌成分の沈降分を生石灰に遭遇させるようにしてもよい。
このように構成すると、未だ保水している土壌成分の沈降分の水分を生石灰が吸水して消石灰に化学変化して減水することとなるので、焼成工程における加熱エネルギーを減水した分だけ節約することができる。
ここで、焼成工程において消石灰の分解温度である580℃以上に加熱するとCa(OH)2→CaOと化学変化して生石灰を再生することができる。そして、再生した生石灰は再度土壌成分の沈降分の水分の低減に利用することができる。
(6)洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させた後の上澄み液の方は、電気分解などによって浄化して清浄化することができる。
(7)前記上澄み液に生石灰を遭遇させてその水分を低減させ、次いで580℃以上に加熱して消石灰を生石灰を再生することもできる。
上澄み液の生石灰への遭遇は電気分解による清浄化の後でもよいし、電気分解による清浄化を行わずにそのまま行ってもよい。
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
小さな粒子径の成分を洗浄水から分離して処理することができるので、小さな粒子径の成分を有する土壌であっても好適に洗浄することができる土壌の洗浄方法を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を説明する。
(実施形態1)
この実施形態の土壌の洗浄方法は、土壌を洗浄して汚れ成分を溶出させる洗浄工程と、前記土壌の洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させる沈降分離工程とを有する。
この土壌の洗浄方法では、土壌を洗浄して汚れ成分を溶出させる洗浄工程を有するが、前記汚れ成分としてベンゼンや、ドライクリーニングや金属の洗浄に用いられているテトラクロロエチレン等の有害物質その他の有機化合物、六価クロム、鉛、水銀、フッ素、砒素等の重金属類等、A重油などの漏洩油を例示することができる。
前記洗浄水は、酸を添加して酸性にすると重金属類の溶出が促進することとなり、電解次亜塩素酸などの酸化剤を添加すると有機化合物の分解が促進することとなり、電解水を添加すると・OHラジカルなどの活性種によって有機化合物の分解がいちじるしく促進されることとなる。
次に、この実施形態の土壌の洗浄方法の使用状態を説明する。
土壌の洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させる沈降分離工程を有するので、分散している小さな粒子径の成分(負イオンに帯電した土粒子同士が反発し合って分散・安定していると推測される)を洗浄水から分離して処理(脱水、乾燥など)することができ、小さな粒子径の成分を有する土壌であっても好適に洗浄することができるという利点を有する。
ここで、前記小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させるための凝集剤としてPACなどを用いることができる。また、土壌の土粒子サイズについて0.002mm未満は粘土、0.002〜0.02mmはシルト、0.02〜0. 2mmは細砂、0. 2〜2mmは粗砂、2mm以上は礫と呼ばれるが、凝集・沈殿させる「土壌の洗浄水中の小さな粒子径」は土壌の性状(含有される粒子径分布など)、沈降時間、凝集させる際に用いる凝集剤の種類などの相対的な関係で決まるものであって、数字で一概に決められるものではないが、そのままでは沈降しにくい粒子径であるが凝集・沈殿させることにより沈降分離することができる粒子径ということができる。
なお、沈降分は元の土壌洗浄水の容量の30分の1程度の容量となり、減容化することができ、脱水成工程における省エネ効率に優れるものであった。
そして、前記沈降分の土壌成分を脱水する脱水工程を有することとすると、汚れ成分が洗浄され脱水されて清浄化した土壌を再生することができる。
(実施形態2)
この実施形態では、前記沈降分離工程における土壌成分の沈降分を引き出し加熱媒体に及ぼして焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程では土壌成分の沈降分が焼成されて生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化するようにしている。
沈降分離工程における土壌成分の沈降分は、例えばポンプなどで引き出して焼成工程における焼成炉内に供給することができる。また、前記加熱媒体としてアルミナ粒子、食塩粒子、溶融食塩、低融点合金などを例示することができる。
小さな粒子径の土壌成分(例えば粘土やシルト)に吸着した重金属類等はかなり強固に吸着していて溶出させることは困難であるところ、焼成工程では土壌成分の沈降分が焼成(例えば1300℃)されて生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化するようにしたので、重金属類等で汚染された小さな粒子径の土壌成分をスラグ等にして有効に再利用することができるという利点を有する。
なお、土壌成分中の有機物が焼成されてなる灰や、土壌成分中の無機物が焼成されてなるカリ成分は焼成時にスラグ中に一体化されることとなる。
(実施形態3)
この実施形態では、前記洗浄工程においてサイクロン機構により粒子径の大きな土壌成分を遠心分離するようにしており、洗浄水から先ず土壌の粒子径の大きな成分(例えば粒径2mm以上の礫)を分離することができ、その後にこの洗浄水を沈降分離工程へと移行させることができるという利点を有する。
(実施形態4)
この実施形態では、前記加熱流体としてアルミナ粒子を用いるようにしている。アルミナは比熱が低い(0.19cal/g・℃)性質を有するので、焼成工程における加熱・昇温時のエネルギー効率に優れることとなるという利点を有する。また、アルミナ粒子の比重は約4.0であり、土壌の構成成分が焼成されてなるスラグ(比重3)と比重差により相互を分離することができる。
(実施形態5)
この実施形態では、土壌成分の沈降分を生石灰に遭遇させるようにしており、未だ保水している土壌成分の沈降分の水分を生石灰が吸水して消石灰に化学変化して減水することとなるので、焼成工程における加熱エネルギーを減水した分だけ節約することができるという利点を有する。
そして、焼成工程において消石灰の分解温度である580℃以上に加熱するとCa(OH)2→CaOと化学変化して生石灰を再生することができる。そして、再生した生石灰は再度土壌成分の沈降分の水分の低減に利用することができる。
洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させた後の上澄み液の方は、電気分解などによって浄化して清浄化することができる。また、前記上澄み液に生石灰を遭遇させてその水分を低減させ、次いで580℃以上に加熱して消石灰を生石灰を再生することもできる。
なお、上澄み液の生石灰への遭遇は電気分解による清浄化の後でもよいし、電気分解による清浄化を行わずにそのまま行ってもよい。
〔実施例1〕
(汚染土壌の試料の作成)
土壌(シルトを用いた)にフッ化ナトリウムを混合・分散することにより汚染土壌の試料を作成した。この土壌試料からの溶出試験を公定法にしたがって行うと、フッ素(F)の溶出量は30mg/Lであった。
(汚染土壌の洗浄)
次に、この土壌試料を洗浄水(水)に浸漬し、酸(硝酸)を添加してpHを2.5に調整した。また、電気分解した電解次亜塩素酸を添加して残留塩素濃度を1100ppmに調整した。このようにすることにより、土壌試料からフッ素を溶出させて洗浄した。
(土壌洗浄水の沈降分離)
この土壌洗浄水にPACを添加してシルトを沈降分離した。シルトの容積は元の土壌洗浄水の約3分の1になった。そして、このシルトを乾燥し公定法にしたがって溶出試験を行うと、フッ素の溶出量は土壌汚染環境基準の0.8mg/L以下の0.5mg/Lに低減していた。
〔実施例1の1〕
(沈降分離分のアルミナ粒子による焼成)
沈降分離したシルト試料を加熱媒体(アルミナ粒子)に及ぼして1300℃で焼成し、生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化した。
〔実施例1の2〕
(沈降分離分と生石灰との混合及び焼成)
沈降分離したシルト試料を生石灰に遭遇させ、保水していた水分を蒸発させて減水した。これにより水分のある割合が生石灰から消石灰への化学変化に消費され、水分のある割合が保水したシルト試料と生石灰との混合時の発熱により蒸発した。これを1300℃で焼成し、生成したスラグに重金属類等(フッ素)を封じ込めて不溶化した。そして、焼成後には前記消石灰(比熱0.28)は熱分解して生石灰が再生した。このように、生石灰を用いると沈降分離した土壌を減水することができ、焼成時のエネルギー・コストを削減することができる。
シルトが焼成されて生成したスラグ(比重約3)と消石灰(嵩比重約0.5)とは、比重差を利用し風を及ぼすことにより分離した。
〔実施例1の3〕
(上澄み液と生石灰との混合及び焼成)
沈降分離した際の上澄み液に生石灰に遭遇させ、水分を蒸発させて減水した。これにより水分のある割合が生石灰から消石灰への化学変化に消費され、水分のある割合が上澄み液と生石灰との混合時の発熱により蒸発した。これを850℃で焼成すると、液中に溶解していた重金属類等(フッ素)は焼成により再生した生石灰に吸着された。
〔実施例2〕
(汚染土壌の試料の作成)
土壌(シルトを用いた)に砒素標準液を混合・分散することにより汚染土壌の試料を作成した。この土壌試料からの溶出試験を公定法にしたがって行うと砒素(As)の溶出量は5mg/Lであった。
(汚染土壌の洗浄)
次に、この土壌試料を洗浄水(水)に浸漬し、酸(硝酸)を添加してpHを2.5に調整した。また、電気分解した電解次亜塩素酸を添加して残留塩素濃度を1100ppmに調整した。このようにすることにより、土壌試料から砒素を溶出させて洗浄した。
(土壌洗浄水の沈降分離)
この土壌洗浄水にPACを添加してシルトを沈降分離した。シルトの容積は元の土壌洗浄水の約3分の1になった。そして、このシルトを乾燥し公定法にしたがって溶出試験を行うと、砒素の溶出量は土壌汚染環境基準の0.01mg/L以下に低減していた。
〔実施例2の1〕
(沈降分離分のアルミナ粒子による焼成)
沈降分離したシルト試料を加熱媒体(アルミナ粒子)に及ぼして1300℃で焼成し、生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化した。
〔実施例2の2〕
(沈降分離分と生石灰との混合及び焼成)
沈降分離したシルト試料を生石灰に遭遇させ、保水していた水分を蒸発させて減水した。これにより水分のある割合が生石灰から消石灰への化学変化に消費され、水分のある割合が保水したシルト試料と生石灰との混合時の発熱により蒸発した。これを1300℃で焼成し、生成したスラグに重金属類等(砒素)を封じ込めて不溶化した。そして、焼成後には前記消石灰(比熱0.28)は熱分解して生石灰が再生した。このように、生石灰を用いると沈降分離した土壌を減水することができ、焼成時のエネルギー・コストを削減することができる。
シルトが焼成されて生成したスラグ(比重約3)と消石灰(嵩比重約0.5)とは、比重差を利用し風を及ぼすことにより分離した。
〔実施例2の3〕
(上澄み液と生石灰との混合及び焼成)
沈降分離した際の上澄み液に生石灰に遭遇させ、水分を蒸発させて減水した。これにより水分のある割合が生石灰から消石灰への化学変化に消費され、水分のある割合が上澄み液と生石灰との混合時の発熱により蒸発した。これを850℃で焼成すると、液中に溶解していた重金属類等(砒素)は焼成により再生した生石灰に吸着された。
〔実施例3〕
土壌(シルトを用いた)に鉛標準液を混合・分散することにより汚染土壌の試料を作成した。この土壌試料からの溶出試験を公定法にしたがって行うと鉛(Pb)の溶出量は6mg/Lであった。
次に、この土壌試料を洗浄水(水)に浸漬し、酸(硝酸)を添加してpHを2.5に調整した。また、電気分解した電解次亜塩素酸を添加して残留塩素濃度を1100ppmに調整した。このようにすることにより、土壌試料から鉛を溶出させて洗浄した。
この土壌洗浄水にPACを添加してシルトを沈降分離した。シルトの容積は元の土壌洗浄水の約3分の1になった。そして、このシルトを乾燥し公定法にしたがって溶出試験を行うと、鉛の溶出量は土壌汚染環境基準の0.01mg/L以下に低減していた。
〔実施例3の1〕
(沈降分離分のアルミナ粒子による焼成)
沈降分離したシルト試料を加熱媒体(アルミナ粒子)に及ぼして1300℃で焼成し、生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化した。
〔実施例3の2〕
(沈降分離分と生石灰との混合及び焼成)
沈降分離したシルト試料を生石灰に遭遇させ、保水していた水分を蒸発させて減水した。これにより水分のある割合が生石灰から消石灰への化学変化に消費され、水分のある割合が保水したシルト試料と生石灰との混合時の発熱により蒸発した。これを1300℃で焼成し、生成したスラグに重金属類等(鉛)を封じ込めて不溶化した。そして、焼成後には前記消石灰(比熱0.28)は熱分解して生石灰が再生した。このように、生石灰を用いると沈降分離した土壌を減水することができ、焼成時のエネルギー・コストを削減することができる。
シルトが焼成されて生成したスラグ(比重約3)と消石灰(嵩比重約0.5)とは、比重差を利用し風を及ぼすことにより分離した。
〔実施例3の3〕
(上澄み液と生石灰との混合及び焼成)
沈降分離した際の上澄み液に生石灰に遭遇させ、水分を蒸発させて減水した。これにより水分のある割合が生石灰から消石灰への化学変化に消費され、水分のある割合が上澄み液と生石灰との混合時の発熱により蒸発した。これを850℃で焼成すると、液中に溶解していた重金属類等(鉛)は焼成により再生した生石灰に吸着された。
小さな粒子径の成分を有する土壌であっても好適に洗浄することができることによって、種々の汚染土壌の洗浄の用途に適用することができる。

Claims (5)

  1. 土壌を洗浄して汚れ成分を溶出させる洗浄工程と、前記土壌の洗浄水中の小さな粒子径の土壌成分を凝集・沈殿させる沈降分離工程とを有することを特徴とする土壌の洗浄方法。
  2. 重金属類等で汚染された土壌の洗浄方法であって、前記沈降分離工程における土壌成分の沈降分を引き出し加熱媒体に及ぼして焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程では土壌成分の沈降分が焼成されて生成したスラグに重金属類等を封じ込めて不溶化するようにした請求項1記載の土壌の洗浄方法。
  3. 前記洗浄工程においてサイクロン機構により粒子径の大きな土壌成分を遠心分離するようにした請求項1又は2記載の土壌の洗浄方法。
  4. 前記加熱流体としてアルミナ粒子を用いるようにした請求項1乃至3のいずれかに記載の土壌の洗浄方法。
  5. 前記土壌成分の沈降分を生石灰に遭遇させるようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の土壌の洗浄方法。
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