JP2012016242A - 可変速揚水発電システム - Google Patents

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豊 木村
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Abstract

【課題】可変速発電電動機を電力系統に併入した直後から定常状態に至るまでの過渡的な時間においてもガバナフリー運転を実現する、可変速揚水発電システムを提供する。
【解決手段】有効電力出力指令情報P0を生成する有効電力指令部110は、有効電力設定器407で徐々に有効電力出力指令情報P0を増加させると共に、第一加算器402でガバナフリー出力情報に含まれる、電力系統に由来する変動成分を有効電力出力指令情報P0に反映させる。更に、ガバナフリー出力情報が負の値になった際に最終的に有効電力出力指令情報P0が最低有効電力指令値を下回らないように、ガバナフリー出力情報が負の値になった時にのみ最低有効電力指令値にガバナフリー出力情報の絶対値を加算する第二加算器405、符号変換器401そしてリミッタ403を設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、可変速揚水発電システムに関する。
より詳細には、可変速発電電動機を電力系統に併入した直後から定常状態に至るまでの過渡的な時間においてもガバナフリー運転を実現する、可変速発電電動機の運転制御装置を含む、可変速揚水発電システムに関する。
電力系統は顧客に電力を常時安定して供給できることが望ましい。その反面、顧客の電力使用状況(負荷)は常に不確定要素を含んで変動するので、電力供給側は負荷変動に対して柔軟に対応できるようにしなければならない。特に、昨今は風力発電等の変動要因を内包する自然エネルギーを利用する発電設備が増加傾向にある。また、太陽光発電やガス発電等、顧客側が極小規模な発電設備を設置して運用し、その発電設備を電力会社の送電網に繋げて、生成した電力を電力会社に向けて売る「売電」という運用形態も現れている。
エンドユーザによって行われる売電や風力発電等は、電力系統の負荷変動を全く考慮せずに発電される。このため、電力系統はこれまで以上に不安定要素を抱える状況になっている。電力系統の不安定化は、電圧の変動及び周波数の変動となって現れ、顧客の使用する電気機器の正常な動作に支障を来す可能性がある。
このような電力系統の不安定要素をできるだけ排除するため、他の発電システムと比べて、水の位置エネルギーを必要な量だけ瞬時且つ柔軟に電力に変換できる可変速揚水発電システムは、ますます重要性を帯びている。
特に、可変速揚水発電システムは、電力系統の系統周波数の変動に応じて、可変速発電電動機の二次巻線の交流励磁電流とポンプ水車のガイドベーンの開度を制御する、ガバナフリー運転という運転モードを備える。可変速揚水発電システムの制御部分では、電力系統の系統周波数の変動に応じて有効電力制御指令情報を補正して、有効電力出力指令情報P0を得る。そして、この有効電力出力指令情報P0に基づいて、可変速発電電動機の二次巻線の交流励磁電流とポンプ水車のガイドベーンの開度を制御する。
特許文献1には、系統周波数FLの変動に対して応動するガバナフリー機能として、伝達関数を介した系統周波数FLと基準周波数F0の差に係数を乗じて、リミッタを介した値(ガバナフリー出力情報)を有効電力制御指令情報に加算して得られた有効電力出力指令情報P0で、可変速発電電動機の交流励磁量を調整する運転制御方式が開示されている。
特公平2−25033号公報
特許文献1に開示される従来の運転制御方法では、系統周波数FLと基準周波数F0から所定の変換式によって求めたガバナフリー出力情報を有効電力指令値にそのまま加算しているが、次のような問題を発生することが考えられる。
可変速発電電動機が出力可能な有効電力は、原動機特性によって最低値が決められている。有効電力の最低値を下回る範囲での可変速発電電動機の連続運転は、原動機の機械的劣化につながるため、一般的に運転制御装置では連続運転を回避する機能が設けられている。
図8、図9及び図10は、従来技術の可変速揚水発電システムの、有効電力指令部のブロック図である。有効電力指令部801、901及び1001は、何れもガバナフリー出力情報と有効電力制御指令情報を受け、有効電力出力指令情報P0を生成する。
例えば、図8に示すように有効電力指令部801を構成し、リミッタ803を用いて有効電力が最低有効電力指令値805を下回ることを防止する機能を設けたとする。この際、系統周波数FLが基準周波数F0よりも高い場合(FL>F0)においては、ガバナフリー出力情報は負の値になり、有効電力出力指令情報P0を下げる方向の出力を発生させる。このため、可変速発電電動機が出力する有効電力は最低有効電力指令値805以下になってしまう。そして、系統周波数FL>基準周波数F0の状態が継続した場合、可変速発電電動機がリミッタ803で規定する有効電力出力範囲外で連続運転してしまう可能性がある。
次に、可変速発電電動機が最低有効電力指令値805未満で連続運転してしまうことを防止するため、図9に示すように有効電力指令部901を構成し、有効電力出力指令情報P0に対し、最低有効電力指令値805を下回ることを防止する機能を設けたとする。この場合、ガバナフリー出力情報が含む電力系統の変動成分がリミッタ803によってマスクされてしまうので、有効電力出力指令情報P0が最低有効電力指令値805以上に到達するまでは、ガバナフリー運転が出来ないという問題が発生する。
また、図10に示すように有効電力指令部1001を構成して、高値選択回路1003で切替える方法も考えられるが、この方法では有効電力出力指令情報P0は常に加算器807の出力情報とレートリミッタ1002の出力情報のうちの何れか高い値の方が選択されるため、ガバナフリー出力情報を含む加算器807の出力情報がレートリミッタ1002の出力情報よりも小さい場合、図9の有効電力指令部901と同様に、ガバナフリー出力情報が含む電力系統の変動成分が高値選択回路1003で遮断されてしまう。したがって、この場合においても有効電力出力指令情報P0が最低有効電力指令値以上に到達するまでは、ガバナフリー運転が出来ないという問題が発生する。
本発明はかかる課題を解決し、可変速発電電動機を電力系統に併入した直後から定常状態に至るまでの過渡的な時間においてもガバナフリー運転を実現する、可変速揚水発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の可変速揚水発電システムは、界磁巻線と電機子巻線を備え、界磁巻線に交流励磁電流を流した状態で界磁巻線に回転駆動力を与えることで電機子巻線から発電電力を発生する可変速発電電動機と、交流励磁電流を制御する可変速揚水発電制御部と、電機子巻線に接続される並列用遮断器と、並列用遮断器と電力系統との間に接続され、可変速発電電動機が発電する電圧を変圧する主要変圧器と、電力系統に接続され、電力系統から検出される系統周波数と基準周波数とを比較した結果であるガバナフリー出力情報を発生するガバナフリー指令部と、電力系統に接続され、可変速発電電動機の発電電圧を制御するための発電電動機電圧指令値を生成して可変速揚水発電制御部に供給する発電電動機電圧指令部と、並列用遮断器を操作して可変速発電電動機を電力系統に併入する際に、系統周波数が基準周波数よりも高いためにガバナフリー出力情報が負の値になる時には、可変速揚水発電制御部に与える有効電力出力指令情報を、可変速発電電動機の最低有効電力指令値にガバナフリー出力情報の絶対値を加算した値に向かって所定の上昇レートで増加させつつ、ガバナフリー出力情報を加算した情報として出力する有効電力指令部とを備える。
有効電力出力指令情報を生成する有効電力指令部は、徐々に有効電力出力指令情報を増加させると共に、ガバナフリー出力情報に含まれる、電力系統に由来する変動成分を有効電力出力指令情報に反映させる。更に、ガバナフリー出力情報が負の値になった際に最終的に有効電力出力指令情報が最低有効電力指令値を下回らないように、ガバナフリー出力情報が負の値になった時にのみ最低有効電力指令値にガバナフリー出力情報の絶対値を加算する。これにより、ガバナフリー出力情報が負の値になった場合であっても、可変速発電電動機のガバナフリー運転を可能にすると共に、可変速発電電動機が長時間最低有効電力指令値を下回る状態で運転されることを防ぐことができる。
本発明により、可変速発電電動機を電力系統に併入した直後から定常状態に至るまでの過渡的な時間においてもガバナフリー運転を実現する、可変速揚水発電システムを提供できる。
本発明の一実施形態である、可変速揚水発電システムのブロック図である。 可変速揚水発電制御部のブロック図である。 ガバナフリー指令部のブロック図である。 有効電力指令部のブロック図である。 ガバナフリー指令部が出力するガバナフリー出力情報が0である場合に、可変速揚水発電システムを電力系統に併入した時点以降の、有効電力指令部の各部の波形図である。 ガバナフリー指令部が出力するガバナフリー出力情報が負の値である場合に、可変速揚水発電システムを電力系統に併入した時点以降の、有効電力指令部の各部の波形図である。 ガバナフリー指令部が出力するガバナフリー出力情報が正の値である場合に、可変速揚水発電システムを電力系統に併入した時点以降の、有効電力指令部の各部の波形図である。 従来技術の可変速揚水発電システムの、有効電力指令部のブロック図である。 従来技術の可変速揚水発電システムの、有効電力指令部のブロック図である。 従来技術の可変速揚水発電システムの、有効電力指令部のブロック図である。
[システム構成]
図1は、本発明の一実施形態である、可変速揚水発電システムのブロック図である。可変速揚水発電システム101は、プラント制御システムの一つである。
可変速発電電動機102は、ポンプ水車103によって回転駆動される。可変速発電電動機102の電機子巻線102aは、並列用遮断器104を通じて主要変圧器105に接続される。主要変圧器105は電力系統106に接続され、可変速発電電動機102の発電電圧を変圧する。
一方、可変速発電電動機102の電機子巻線102aから得られる電力の一部は、可変速揚水発電制御部107を通じて可変速発電電動機102の界磁巻線102bに供給される。可変速揚水発電制御部107は界磁巻線102bの励磁電流を制御することで、電機子巻線102aから電力系統106に供給する電力を制御する。この制御によって、電力系統106の系統周波数の変動を抑制する、ガバナフリー運転を実現する。
可変速揚水発電制御部107は、電機子巻線102aから生じる電圧及び電流と、電力系統106から得られる周波数及び電圧位相と、ポンプ水車103の回転位相の情報を取得して、発電の制御を行う。
変流器108は、電機子巻線102aと主要変圧器105を流れる電流を検出する。変流器108によって検出された電流の信号は可変速揚水発電制御部107に入力される。
ガバナフリー指令部109は、電力系統106から系統周波数FLを検出し、これに対して基準周波数F0との差を得る。この差の情報に基づいてガバナフリー出力情報を生成し、有効電力指令部110へ出力する。
有効電力指令部110は、ガバナフリー出力情報に基づいて有効電力出力指令情報P0を生成し、可変速揚水発電制御部107に出力する。
一方、発電電動機電圧指令部111は、電力系統106から電圧情報を検出して、発電電動機電圧出力指令情報V0を生成し、可変速揚水発電制御部107に出力する。
有効電力出力指令情報P0と発電電動機電圧出力指令情報V0は、周知の電動機のベクトル制御のための情報である。
全体制御部112は表示部113と操作部114を備える制御端末であり、並列用遮断器104、有効電力指令部110及び発電電動機電圧指令部111を制御する。特に、可変速揚水発電システム101を電力系統106に併入する際、並列用遮断器104をオン操作した直後において、後述する有効電力指令部110の中にある有効電力設定器を初期化する等の制御を行う。
本実施形態の可変速揚水発電システム101のうち、発明に直接関係する箇所は、有効電力指令部110である。可変速揚水発電制御部107、ガバナフリー指令部109、発電電動機電圧指令部111の内部構成及び動作は従来技術と等しい。
図2は、可変速揚水発電制御部107のブロック図である。
可変速発電電動機102はポンプ水車103によって回転駆動される。
可変速発電電動機102の電機子巻線102aは、主要変圧器105を介して電力系統106に接続される。
一方、可変速発電電動機102の電機子巻線102aには、励磁用変圧器201を介して励磁装置202も接続されている。励磁装置202は可変速発電電動機102の界磁巻線102bに三相交流励磁電流を供給する。
励磁装置202が出力する三相交流励磁電流は、励磁電流調整演算器203によって制御される。
励磁電流調整演算器203は、励磁位相検出器204が出力するすべり位相と、電力調整演算器205が出力するトルク方向励磁電流指令情報Iq*と、電圧調整演算器206が出力する磁束方向励磁電流指令情報Id*をベクトル合成することで得られる三相交流励磁電流指令値に見合う励磁電流を得るため、制御出力情報を自動パルス移相器207に出力する。そして、自動パルス移相器207が出力するパルスによって、励磁装置202は制御される。
励磁電流調整演算器203に対する励磁電流指令情報は、可変速発電電動機102の誘起電圧を発生させるd軸方向の励磁電流成分情報Id*と、それと直交して有効電力を変化させるq軸方向のトルク方向励磁電流指令情報Iq*の2軸成分に分けて与えられる。
これら情報の軸方向は、電力系統106から計器用変圧器208aを通じて電圧位相検出器209が検出する系統側電圧位相と、ポンプ水車103の駆動軸115に接続される回転位相検出器210が検出する可変速発電電動機102の回転位相で決まるため、系統側の電圧位相情報と可変速発電電動機102の回転位相情報から励磁位相検出器204が演算したすべり位相情報を基に、トルク方向励磁電流指令情報Iq*と磁束方向励磁電流指令情報Id*をベクトル合成することで、三相交流励磁電流指令値が求められる。
よって、可変速発電電動機102の励磁電流は、d軸成分(磁束成分)とq軸成分(トルク成分)で独立して制御される。
有効電力制御を行う場合は、有効電力出力指令情報P0と有効電力検出器211が検出した有効電力PLとの偏差が0になるように電力調整演算器205がトルク方向励磁電流指令情報Iq*を演算することで行われる。
可変速発電電動機102の電圧制御を行う場合は、発電電動機電圧指令値V0と交流電圧検出器212が検出した発電電動機電圧VGとの偏差が0になるように電圧調整演算器206が磁束方向励磁電流指令情報Id*を演算することで行われる。
なお、可変速揚水発電制御部107は一般的なプラント制御システムとして構成されるので、「検出器」と名の付く機能ブロックが検出する対象はアナログの事象(電流、電圧、周波数、位相)であるが、出力する際にはデジタルデータに変換されて接続対象に出力される。そして、「演算器」と名の付く機能ブロックは、「検出器」又は「演算器」から入力されるデジタルデータを演算し、演算結果であるデジタルデータを出力する。
図3は、ガバナフリー指令部109のブロック図である。
系統周波数検出部301は、電力系統106から系統周波数FLを検出する。これに対して、基準周波数発生器302は基準周波数F0を出力する。減算器303は、基準周波数F0から系統周波数FLの差を演算し、得られた情報を係数乗算器304に出力する。
係数乗算器304は減算器303から出力される周波数の差の情報に所定の定数を乗算して、得られた情報をリミッタ305に出力する。
リミッタ305は、入力される情報に対し、予め定められた制限値を超えないように出力制限する。こうして得られた情報は、ガバナフリー出力情報として有効電力指令部110に供給される。
図4は、有効電力指令部110のブロック図である。
ガバナフリー指令部109から出力されるガバナフリー出力情報は、符号変換器401と第一加算器402に入力される。
符号変換器401は、入力されるガバナフリー出力情報に「−1」を乗算する。つまり、ガバナフリー出力情報の符号を反転した情報を出力する。
リミッタ403はその下限値が「0MW」に設定されており、符号変換器401が出力する反転ガバナフリー出力情報が負の値の場合、出力を抑制する。結果的に、リミッタ403から出力される情報は、ガバナフリー出力情報が負の値の時の情報であり、それが正の値に符号変換されて出力される。これ以降、リミッタ403が出力する情報を最低有効電力補正情報と呼ぶ。
一方、最低有効電力指令値404はポンプ水車103を機械的劣化から保護するための定数である。リミッタ403が出力する最低有効電力補正情報は、最低有効電力指令値404と第二加算器405によって加算される。この第二加算器405の出力情報は、コンパレータ406の非反転入力に入力される。コンパレータ406はデジタルコンパレータであり、非反転入力に入力される情報の値が反転入力の情報の値より大きい時に、論理の真を出力する。そして、コンパレータ406の出力は有効電力設定器407をオン・オフ制御する。
有効電力設定器407は、予め全体制御部112から送信される初期化制御情報によって初期値が「0MW」に設定されている。可変速発電電動機102が電力系統106へ併入すると、コンパレータ406が出力する論理値が真の時に、有効電力設定器407がオン操作される。有効電力設定器407は、オン状態の時には予め規定された上昇レートで、徐々に出力値を上昇させる。本実施形態では、有効電力設定器407の上昇レートは300MW/分である。
コンパレータ406と有効電力設定器407は、図8、図9及び図10に示すレートリミッタを構成する。
有効電力設定器407に対するオン操作は、有効電力設定器407の出力データが、最低有効電力指令値404とリミッタ403から出力される最低有効電力補正情報の和より大きくなるまで連続して続けられる。そして、有効電力設定器407の出力データが、最低有効電力指令値404と最低有効電力補正情報の和より大きくなると、コンパレータ406の論理値が偽(オフ)となり、有効電力設定器407に対するオン操作は停止される。
有効電力設定器407の出力データとガバナフリー出力情報は第一加算器402で加算されて有効電力出力指令情報P0となり、有効電力出力指令情報P0は可変速揚水発電制御部107の電力調整演算器205へ出力される。
[動作]
以上に説明した可変速揚水発電システム101を、電力系統106に併入した時点以降の動作を説明する。
図5は、ガバナフリー指令部109が出力するガバナフリー出力情報が0である場合に、可変速揚水発電システム101を電力系統106に併入した時点以降の、有効電力指令部110の各部の波形図である。可変速発電電動機102が系統併入した時の系統周波数FLが、基準周波数F0と同じだった場合(系統周波数FL=基準周波数F0)の結果である。
系統周波数と基準周波数が等しい場合、第二加算器405の出力情報(最低有効電力指令値404+最低有効電力補正情報)は、最低有効電力補正情報の基となるガバナフリー出力情報が0であるので、最低有効電力指令値404がそのまま現れる。したがって、有効電力設定器407の出力情報は、予め規定された上昇レートで上昇し、最低有効電力指令値404と等しくなった時点で上昇が停止する。この有効電力設定器407の出力情報に対し、更に第一加算器402によってガバナフリー出力情報が加算されるが、前述のようにガバナフリー出力情報が0であるので、有効電力設定器407の出力情報がそのまま有効電力出力指令情報P0として出力される。なお、ガバナフリー出力情報に変動成分が含まれている場合、第一加算器402によってそのまま有効電力出力指令情報P0に反映されるので、可変速発電電動機102が電力系統106併入直後の最低有効電力に到達する以前の状態においても、ガバナフリー運転が可能になる。
図6は、ガバナフリー指令部109が出力するガバナフリー出力情報が負の値である場合に、可変速揚水発電システム101を電力系統106に併入した時点以降の、有効電力指令部110の各部の波形図である。可変速発電電動機102が系統併入した時の系統周波数FLが、基準周波数F0より高かった場合(系統周波数FL>基準周波数F0)の結果である。
第二加算器405の出力情報(最低有効電力指令値404+最低有効電力補正情報)は、最低有効電力補正情報の基となるガバナフリー出力情報が負の値であるので、符号変換器401で正の値に変換され、リミッタ403を通過して、第二加算器405で加算される。つまり、最低有効電力指令値404を上回るデータとなる。しかしながら、第二加算器405の出力値が最低有効電力指令値404より大きくなったとしても、有効電力設定器407によってその上昇レートは規制される。したがって、有効電力設定器407の出力情報の値が最低有効電力指令値404と等しい値になるまでは、前述の図5にて説明した、ガバナフリー出力情報が0の場合の上昇レートと等しい。最終的に、有効電力設定器407の出力情報の値は、最低有効電力指令値404に最低有効電力補正情報を加算した値、つまり符号変換されたガバナフリー出力情報の値を加算した値になるまで上昇する。
一方、第一加算器402には、有効電力設定器407の出力値にガバナフリー出力情報が加算される。有効電力設定器407の出力情報の値のうち、併入直後から有効電力設定器407の上昇レートによって上昇される期間に注目すると、有効電力設定器407の出力情報は有効電力設定器407自身の上昇レートによってリニアな上昇カーブを描いている。これに対し、電力系統106の負荷変動によって変動するガバナフリー出力情報が負の値を示しているので、結果的に第一加算器402の出力情報は、ガバナフリー出力情報を有効電力設定器407の上昇レートで上昇させている波形となる。つまり、第一加算器402の出力情報は、ガバナフリー出力情報に含まれる電力系統106の変動要因に起因する変動成分を含んでいる。したがって、可変速発電電動機102が電力系統106併入直後の最低有効電力に到達する以前の状態においても、ガバナフリー運転が可能になる。
図7は、ガバナフリー指令部109が出力するガバナフリー出力情報が正の値である場合に、可変速揚水発電システム101を電力系統106に併入した時点以降の、有効電力指令部110の各部の波形図である。可変速発電電動機102が系統併入した時の系統周波数FLが、基準周波数F0より低かった場合(系統周波数FL<基準周波数F0)の結果である。
第二加算器405の出力情報(最低有効電力指令値404+最低有効電力補正情報)は、最低有効電力補正情報の基となるガバナフリー出力情報が正の値であるので、符号変換器401で負の値に変換される。しかし、リミッタ403は負の値を通過させないので、第二加算器405の出力値は最低有効電力指令値404そのままのデータとなる。したがって、有効電力設定器407の出力情報の値は、前述の図5にて説明した、ガバナフリー出力情報が0の場合の上昇レートと等しい。
一方、第一加算器402には、有効電力設定器407の出力値にガバナフリー出力情報が加算される。有効電力設定器407の出力情報の値のうち、併入直後から有効電力設定器407の上昇レートによって上昇される期間に注目すると、有効電力設定器407の出力情報は有効電力設定器407自身の上昇レートによってリニアな上昇カーブを描いている。これに対し、電力系統106の負荷変動によって変動するガバナフリー出力情報が正の値を示しているので、結果的に第一加算器402の出力情報は、ガバナフリー出力情報を有効電力設定器407の上昇レートで上昇させている波形となる。つまり、第一加算器402の出力情報は、ガバナフリー出力情報に含まれる電力系統106の変動要因に起因する変動成分を含んでいる。したがって、可変速発電電動機102が電力系統106に併入した直後の最低有効電力に到達する以前の状態においても、ガバナフリー運転が可能になる。
本実施形態は以下のような応用例が考えられる。
(1)コンパレータ406の反転入力には、有効電力設定器407の出力値の代わりに、第一加算器402の出力値を入力させてもよい。この構成では、ガバナフリー出力情報が正の値である場合に、有効電力出力指令情報P0が増加する際の傾きが、有効電力設定器407の上昇レートを超えてしまうことを防ぐことができる。
本実施形態では、可変速揚水発電システムを開示した。
有効電力出力指令情報P0を生成する有効電力指令部110は、有効電力設定器407で徐々に有効電力出力指令情報P0を増加させると共に、第一加算器402でガバナフリー出力情報に含まれる、電力系統106に由来する変動成分を有効電力出力指令情報P0に反映させる。更に、ガバナフリー出力情報が負の値になった際に最終的に有効電力出力指令情報P0が最低有効電力指令値404を下回らないように、ガバナフリー出力情報が負の値になった時にのみ最低有効電力指令値404にガバナフリー出力情報の絶対値を加算する第二加算器405、符号変換器401そしてリミッタ403を設けた。これらの機能ブロックを設けることで、ガバナフリー出力情報が負の値になった場合であっても、可変速発電電動機102のガバナフリー運転を可能にすると共に、可変速発電電動機102が長時間最低有効電力指令値を下回る状態で運転されることを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
101…可変速揚水発電システム、102…可変速発電電動機、103…ポンプ水車、104…並列用遮断器、105…主要変圧器、106…電力系統、107…可変速揚水発電制御部、108…変流器、109…ガバナフリー指令部、110…有効電力指令部、111…発電電動機電圧指令部、112…全体制御部、113…表示部、114…操作部、115…駆動軸、201…励磁用変圧器、202…励磁装置、203…励磁電流調整演算器、204…励磁位相検出器、205…電力調整演算器、206…電圧調整演算器、207…自動パルス移相器、208a…計器用変圧器、208b…計器用変圧器、209…電圧位相検出器、210…回転位相検出器、211…有効電力検出器、212…交流電圧検出器、301…系統周波数検出部、302…基準周波数発生器、303…減算器、304…係数乗算器、305…リミッタ、401…符号変換器、402…第一加算器、403…リミッタ、404…最低有効電力指令値、405…第二加算器、406…コンパレータ、407…有効電力設定器、801…有効電力指令部、803…リミッタ、805…最低有効電力指令値、807…加算器、901…有効電力指令部、1001…有効電力指令部、1002…レートリミッタ、1003…高値選択回路

Claims (3)

  1. 界磁巻線と電機子巻線を備え、前記界磁巻線に交流励磁電流を流した状態で前記界磁巻線に回転駆動力を与えることで前記電機子巻線から発電電力を発生する可変速発電電動機と、
    前記交流励磁電流を制御する可変速揚水発電制御部と、
    前記電機子巻線に接続される並列用遮断器と、
    前記並列用遮断器と電力系統との間に接続され、前記可変速発電電動機が発電する電圧を変圧する主要変圧器と、
    前記電力系統に接続され、前記電力系統から検出される系統周波数と基準周波数とを比較した結果であるガバナフリー出力情報を発生するガバナフリー指令部と、
    前記電力系統に接続され、前記可変速発電電動機の発電電圧を制御するための発電電動機電圧指令値を生成して前記可変速揚水発電制御部に供給する発電電動機電圧指令部と、
    前記並列用遮断器を操作して前記可変速発電電動機を前記電力系統に併入する際に、前記系統周波数が前記基準周波数よりも高いために前記ガバナフリー出力情報が負の値になる時には、前記可変速揚水発電制御部に与える有効電力出力指令情報を、前記可変速発電電動機の最低有効電力指令値に前記ガバナフリー出力情報の絶対値を加算した値に向かって所定の上昇レートで増加させつつ、前記ガバナフリー出力情報を加算した情報として出力する有効電力指令部と
    を備える可変速揚水発電システム。
  2. 前記有効電力指令部は、
    オン操作されると所定の上昇レートで上昇する値を出力する有効電力設定器と、
    前記有効電力設定器の出力値と前記ガバナフリー出力情報とを加算した値を前記有効電力出力指令情報として前記可変速揚水発電制御部に出力する第一加算器と、
    前記ガバナフリー出力情報の符号を反転する符号変換器と、
    前記符号変換器の出力情報が正の値である時のみ通過させるリミッタと、
    前記リミッタの値と前記最低有効電力指令値とを加算する第二加算器と、
    前記第二加算器の出力情報と前記有効電力設定器の出力値とを比較して、前記第二加算器の出力情報が大きい場合には前記有効電力設定器をオン操作するコンパレータと
    よりなる、請求項1記載の可変速揚水発電システム。
  3. 前記有効電力指令部は、
    オン操作されると所定の上昇レートで上昇する値を出力する有効電力設定器と、
    前記有効電力設定器の出力値と前記ガバナフリー出力情報とを加算した値を前記有効電力出力指令情報として前記可変速揚水発電制御部に出力する第一加算器と、
    前記ガバナフリー出力情報の符号を反転する符号変換器と、
    前記符号変換器の出力情報が正の値である時のみ通過させるリミッタと、
    前記リミッタの値と前記最低有効電力指令値とを加算する第二加算器と、
    前記第二加算器の出力情報と前記第一加算器の出力値とを比較して、前記第二加算器の出力情報が大きい場合には前記有効電力設定器をオン操作するコンパレータと
    よりなる、請求項1記載の可変速揚水発電システム。
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