JP2012011558A - 液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リード電極と配線基板との間の導通不良の生じにくい、製造コストの低減した液体噴射ヘッドの製造方法を提供すること。
【解決手段】CVD法により保護膜16を形成する前に、COF基板210が挿入される貫通孔33が蓋部34で塞がれているので、蓋部34によって貫通孔33内にCVD法で用いる原料ガスが侵入できず、貫通孔33に引き出されたリード電極90に保護膜16が形成されない。したがって、リード電極90とCOF基板210との接続で導通不良が生じにくく、製造コストの低減したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、ヘッド液体流路内に耐液体性の保護膜を備えた液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
液体噴射ヘッドとして、例えば、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧して、ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド等がある。
圧電素子が形成された流路形成基板上に保護基板が接合された液体噴射ヘッドが知られている。圧電素子の電極と駆動回路が実装された配線基板であるCOF(Chip On Film)基板とを接続するために、保護基板には貫通孔が形成され、圧電素子からは、リード電極が貫通孔へ引き出され、リード電極にはCOF基板が貫通孔内で接続されている(例えば、特許文献1参照)。
液体噴射ヘッドでは、液体の接するマニホールド(リザーバー)等の液体流路の内面に、耐液体性(耐インク性)を有する材料、例えば、五酸化タンタルからなる保護膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成する製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、エッチングによって圧力発生室等を形成する際に、エッチング液から圧電素子等を保護するために、保護テープである有機フィルムを熱溶着によって接合することにより貫通孔等を封止してエッチング液の進入を防ぎ、エッチング液から圧電素子等を保護する製造方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2009−255517号公報(6頁、図3) 特開2006−82529号公報(8頁、図6) 特開2009−220507号公報(6頁、図7)
複雑な液体流路内であっても、耐液体性を十分に得られるように保護膜を形成する必要がある。そのために、保護膜の成分を含有する原料ガスによって流路内に保護膜を形成しようとするが、原料ガスの回りこみにより貫通孔内のリード電極にも保護膜が形成されてしまう。少なくともリード電極の配線基板との接続箇所に絶縁性の保護膜が形成されると、配線基板をリード電極に接続しようとする際に、リード電極と配線基板との間に、導通不良が生じる。したがって、導通不良により歩留まりが低下し、製造コストの低減した液体噴射ヘッドの製造方法を得るのが困難になる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
液体を噴射するノズル開口に連通した圧力発生室、前記圧力発生室の圧力を変化させる圧電素子および前記圧力発生室に前記液体を供給する液体供給路を有する流路形成基板と、前記圧電素子を保護する圧電素子保持部および前記圧電素子から引き出されたリード電極の配線基板と電気的に接続する箇所を露出させる貫通孔を有する保護基板とが接着された液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記圧電素子保持部と前記貫通孔を塞ぐ蓋部を残して前記貫通孔の一部とを形成する保護基板加工工程と、前記流路形成基板と加工後の前記保護基板とを接着する接着工程と、前記流路形成基板に、前記圧力発生室および前記液体供給路を形成する流路形成基板加工工程と、接着された前記流路形成基板および前記保護基板の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、マスク板を用いて、前記保護膜および前記蓋部をドライエッチングで除去し、前記貫通孔を形成する貫通孔形成工程とを含むことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例によれば、保護膜を形成する前に、リード電極の配線基板と電気的に接続する箇所を露出させる貫通孔が蓋部で塞がれているので、蓋部によって貫通孔内に保護膜形成で用いられる原料ガスが侵入せず、貫通孔に引き出されたリード電極に保護膜が形成されない。したがって、リード電極と配線基板との接続で導通不良が生じにくく、製造コストの低減した液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
また、レジスト塗布によって形成するマスクは、レジストが流路に入り込んで、後からの除去が困難であるのに対し、マスク板を用いているので簡便にマスクが行なえる。
さらに、ドライエッチングのガスを変えることにより、連続したプロセス中で保護膜と蓋部のエッチング条件を変えたり、蓋部のエッチングの際にボッシュプロセスが行えたりする。
[適用例2]
上記液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記リード電極が形成された後に、リード電極表面にリード電極保護膜を形成するリード電極保護膜形成工程と、前記貫通孔形成工程後に、前記リード電極表面に形成された前記リード電極保護膜をウェットエッチングで除去するリード電極保護膜除去工程とを含むことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例では、蓋部をドライエッチングで除去する際に、リード電極保護膜によって、リード電極がドライエッチングに直接曝されない。したがって、エッチングされたリード電極によるドライエッチング装置への汚染が低減してプラズマの発生が効率よく行え、生産性が向上し、製造コストの低減した液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
また、リード電極保護膜をウェットエッチングで除去するので、エッチングされた導電性のあるリード電極はエッチング液に拡散し、エッチング装置への影響が小さい。したがって、生産性が向上し、製造コストの低減した液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
[適用例3]
上記液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記液体はアルカリ性の液体であり、前記保護膜は、酸化タンタルであることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例では、酸化タンタルはアルカリに対して侵されにくいので、耐アルカリ性に優れた液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
[適用例4]
上記液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記保護基板はシリコンで、前記リード電極保護膜は酸化シリコンであることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例では、リード電極保護膜が、シリコンと比較してエッチングレートの遅い酸化シリコンなので、ドライエッチングからリード電極をより保護できる。したがって、エッチングされたリード電極によるドライエッチング装置への汚染が低減してプラズマの発生をより効率よく行え、生産性がより向上し、製造コストのより低減した液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
[適用例5]
上記液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記圧電素子保持部を形成する工程で、前記貫通孔を塞ぐ前記蓋部を残して前記貫通孔の一部を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例では、保護基板加工工程において、圧電素子保持部を形成する工程で、貫通孔を塞ぐ蓋部を残して貫通孔の一部を形成するので、新たな工程を加える必要がなく、製造コストの低減した液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
インクジェット式記録装置の一例を示す概略斜視図。 インクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解部分斜視図。 (a)はインクジェット式記録ヘッドの部分平面図、(b)は(a)におけるA−A部分断面図。 インクジェット式記録ヘッドの製造方法を表すフローチャート図。 長手方向に直交する面で切断したインクジェット式記録ヘッドの製造方法を表す部分断面図。 長手方向に直交する面で切断したインクジェット式記録ヘッドの製造方法を表す部分断面図。 長手方向に直交する面で切断したインクジェット式記録ヘッドの製造方法を表す部分断面図。 長手方向に直交する面で切断したインクジェット式記録ヘッドの製造方法を表す部分断面図。 長手方向に直交する面で切断したインクジェット式記録ヘッドの製造方法を表す部分断面図。 マスク板の平面図。
以下、実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置1000の一例を示す概略斜視図である。インクジェット式記録装置1000は、液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド1を備えている。
図1において、インクジェット式記録装置1000は、記録ヘッドユニット1Aおよび1Bを備えている。記録ヘッドユニット1Aおよび1Bには、インク供給手段を構成するカートリッジ2Aおよび2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1Aおよび1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。
記録ヘッドユニット1Aおよび1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物およびカラーインク組成物を吐出する。そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1Aおよび1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動する。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
記録ヘッドユニット1Aおよび1Bは、インクジェット式記録ヘッド1を記録シートSに対向する位置に備えている。図では、インクジェット式記録ヘッド1は、記録ヘッドユニット1Aおよび1Bの記録シートS側に位置しており、直接図示されていない。
図2に、実施形態にかかるインクジェット式記録ヘッド1を示す分解部分斜視図を示した。インクジェット式記録ヘッド1の形状は略直方体であり、図2は、インクジェット式記録ヘッド1の長手方向(図中の白抜き矢印方向)に直交する面で切断した分解部分斜視図である。
また、図3(a)には、インクジェット式記録ヘッド1の部分平面図を、(b)には、(a)におけるA−A断面図を示した。
図2および図3において、インクジェット式記録ヘッド1は、流路形成基板10とノズルプレート20と保護基板30とコンプライアンス基板40と駆動回路200が実装された配線基板である2つのCOF(Chip On Film)基板210とを備えている。
流路形成基板10とノズルプレート20と保護基板30とは、流路形成基板10をノズルプレート20と保護基板30とで挟むように積み重ねられ、保護基板30上には、コンプライアンス基板40が形成されている。
また、2つのCOF基板210は、スペーサー220を挟んで配置され、保護基板30に差し込まれている。
流路形成基板10は、面方位(110)のシリコン単結晶板からなる。流路形成基板10には、異方性エッチングによって、複数の圧力発生室12が2つの列13をなすように形成されている。ここで、列13は、インクジェット式記録ヘッド1の幅方向(長手方向に直交する方向)に並設されている。圧力発生室12のインクジェット式記録ヘッド1の幅方向の断面形状は台形状で、圧力発生室12は、インクジェット式記録ヘッド1の幅方向に長く形成されている。
また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部14が形成され、さらに、連通部14と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12に設けられた液体供給路としてのインク供給路15を介して連通されている。インク供給路15は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部14から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12のインク供給路15とは反対側の端部近傍に、外部と連通するノズル開口21が穿設されている。
なお、ノズルプレート20は、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又は不錆鋼などからなる。
流路形成基板10とノズルプレート20とは、保護膜16を介して、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。
流路形成基板10のノズルプレート20が固着された面と対向する面には、振動板を構成する弾性膜50が形成されている。弾性膜50は、熱酸化により形成された酸化膜からなる。
流路形成基板10の弾性膜50上には、酸化膜からなる絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、白金(Pt)などの金属やルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO)などの金属酸化物からなる下電極60と、ペロブスカイト構造の圧電体層70と、Au、Irなどの金属からなる上電極80とが形成され、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極60、圧電体層70および上電極80を含む部分をいう。
一般的には、圧電素子300のいずれか一方の電極を共通電極とし、他方の電極および圧電体層70を各圧力発生室12にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされたいずれか一方の電極および圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。
なお、実施形態では、下電極60を圧電素子300の共通電極とし、上電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。いずれの場合においても、圧力発生室12毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる弾性膜50および絶縁体膜55(振動板)とを合わせて圧電アクチュエーターと称する。
また、このような各圧電素子300を構成する上電極80には、例えば、金(Au)等からなる引き出し電極としてのリード電極90が接続されており、このリード電極90は、圧力発生室12の列13の間の領域まで引き出されている。
また、絶縁体膜55上から下電極60、圧電素子300およびリード電極90の一部にかけて、リード電極保護膜91が形成されている。
圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、保護基板30が接着剤56によって接着されている。
保護基板30は、圧電素子300に対向する領域に、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態の圧電素子保持部31を有する。圧電素子保持部31は、各圧力発生室12の2つの列13に対応して2つ設けられている。
なお、実施形態では、各圧電素子保持部31は、各圧力発生室12の列13に対応する領域に一体的に設けられているが、圧電素子300毎に独立して設けられていてもよい。
保護基板30の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス材料、金属、樹脂等が挙げられるが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料で形成されていることがより好ましく、実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成する。
また、保護基板30には、流路形成基板10の連通部14に対応する領域にリザーバー部32が設けられている。このリザーバー部32は、実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の列13に沿って設けられており、流路形成基板10の連通部14と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している。
さらに、保護基板30の長手方向(図中の白抜き矢印方向)に直交する方向の略中央部、すなわち、圧力発生室12の列13間の対向する領域には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。
圧電素子300から引き出されたリード電極90は、少なくともその先端部(リード電極端子)が貫通孔33の底部に露出している。リード電極保護膜91は、貫通孔33の底部に露出したリード電極90には形成されていない。
貫通孔33に露出したリード電極90の先端部は、COF基板210に形成された図示しない配線と電気的に接続されている。COF基板210に実装された駆動回路200によって、各圧電素子300は駆動する。
ここでは、COF基板210の配線とリード電極90が直接的に接続されることを記載したが、例えば、COF基板210からリード電極90の先端部(リード電極端子)との間に別部材を配置して、COF基板210の配線とリード電極90が間接的に接続される構成を採用しても構わない。つまり、リード電極90が貫通孔内に露出し、かつ、配線基板と電気的に接続される形態であれば、上記形態に限定されない。
駆動信号は、例えば、駆動電源信号等の駆動ICを駆動させるための駆動系信号のほか、シリアル信号(SI)等の各種制御系信号を含み、配線は、それぞれの信号が供給される複数の配線で構成される。
保護基板30上には、封止膜41および固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバー部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成されている。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
流路形成基板10の圧力発生室12、インク供給路15およびマニホールド100などの液体流路の内面と保護基板30の表面にアルカリ性の液体であるインクに対する耐エッチング性(耐インク性)を有する材料からなる保護膜16が設けられている。
保護膜16の材料は、耐インク性を有する材料であれば特に限定されず、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、ニッケルおよびクロム等が挙げられる。例えば、本実施形態では、CVD法を用いて形成することが出来る五酸化タンタルを用いる。
なお、本実施形態では、保護基板30のインクの接しない表面にも保護膜16が設けられているが、インクの接しない保護基板30の表面には、保護膜16は設けられていなくてもよい。
インクジェット式記録ヘッド1では、カートリッジ2Aおよび2Bからインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路200からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極60と上電極80との間に電圧が印加される。電圧の印加によって、弾性膜50および圧電体層70がたわみ変形し、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
以下、インクジェット式記録ヘッド1の製造方法について、図4〜図9を参照して説明する。
インクジェット式記録ヘッド1は、ウェハー状態で複数形成した後に、図2および図3に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって得られる。以下の説明は、一つのインクジェット式記録ヘッド1を取り出して製造方法の説明を行なう。
ウェハー状態で複数形成した場合は、外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。
図4は、インクジェット式記録ヘッド1の製造方法を表すフローチャート図であり、図5〜図9は、長手方向に直交する面で切断したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を表す部分断面図である。
図4において、インクジェット式記録ヘッド1の製造方法は、リード電極保護膜形成工程および保護基板加工工程としてのステップ1(S1)と、接着工程としてのステップ2(S2)と、流路形成基板加工工程としてのステップ3(S3)と、保護膜形成工程としてのステップ4(S4)と、貫通孔形成工程としてのステップ5(S5)と、リード電極保護膜除去工程としてのステップ6(S6)とを含む。
図5(a)〜図5(e)は保護基板加工工程(S1)を、図6(f)および図6(g)はリード電極保護膜形成工程(S1)を、図6(h)は接着工程(S2)を、図7(i)〜図7(k)は流路形成基板加工工程(S3)を、図8(l)は保護膜形成工程(S4)を、図8(m)〜図9(o)は貫通孔形成工程(S5)を、図9(p)はリード電極保護膜除去工程(S6)を表している。
図5(a)において、保護基板加工工程(S1)では、シリコン基板である保護基板30を約1100℃の拡散炉で熱酸化し、その表面に二酸化シリコン膜130を形成する。保護基板30は、例えば、400μm程度の厚さを有するものを用いる。
図5(b)において、保護基板加工工程(S1)では、二酸化シリコン膜130をパターンニングする。パターンニングは、レジストを塗布し、露光、現像後、二酸化シリコン膜130のエッチングを行なう、よく知られたフォトレジスト工程によって行なう。
図5(c)において、保護基板加工工程(S1)では、保護基板30のエッチングを行ない、図2、図3に示した圧電素子保持部31と貫通孔33を塞ぐ蓋部34を残して貫通孔33の一部とを同一のエッチング工程にて形成する。また、リザーバー部32も形成する。蓋部34の厚さは、例えば、200μm程度とする。
図5(d)において、保護基板加工工程(S1)では、二酸化シリコン膜130を除去する。
なお、圧電素子保持部31を形成するエッチング条件と貫通孔33の一部のエッチング条件とを異なるように行なってもよい。また、図に示したエッチング形状は簡略に示したものであり、実際の形状はこれらの形状に限らない。
図5(e)において、保護基板加工工程(S1)では、エッチング後の保護基板30を再び熱酸化し、絶縁膜としての二酸化シリコン膜131を形成する。二酸化シリコン膜131は、図5(a)に示した二酸化シリコン膜130の形成方法と同様の方法で行なうことができる。以下の説明では、個々で形成した二酸化シリコン膜131は図示しないで説明する。
図6(f)において、リード電極保護膜形成工程(S1)では、例えば、まず以下のように流路形成基板10を用意する。
流路形成基板10を約1100℃の拡散炉で熱酸化し、その表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン膜を形成する。
次に、弾性膜50上に、ジルコニウム膜を形成する。ジルコニウム膜は、スパッタリング法等により形成できる。ジルコニウム膜を500℃〜1200℃の拡散炉で熱酸化することにより酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55を形成する。ここで、弾性膜50と絶縁体膜55とで振動板が構成される。
白金(Pt)、イリジウム(Ir)等からなる下電極膜を絶縁体膜55の全面に形成後、所定形状にパターニングする。
例えば、イリジウムからなる膜と、白金からなる膜とをスパッタリング法により積層し、積層された複数の膜を所定形状にパターニングすることにより、図2および図3に示した下電極60が得られる。
次に、下電極60および絶縁体膜55上に、圧電材料からなる圧電体層膜を形成する。圧電材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電体層膜を用いることができる。
圧電体層膜の製造方法としては、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層膜を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いることができる。
なお、ゾル−ゲル法に限定されず、例えば、MOD(Metal−Organic Decomposition)法等を用いてもよい。さらに、これらの液相法による圧電体層膜の製造方法に限定されず、スパッタリングなどの気相成長を用いた圧電体層膜の製造方法であってもよい。
ゾル−ゲル法を詳しく説明すると、まず金属有機化合物を含むゾル(溶液)を塗布する。次いで、塗布により得られる圧電体前駆体膜を、所定温度に加熱して一定時間乾燥させ、ゾルの溶媒を蒸発させることで圧電体前駆体膜を乾燥させる。さらに、大気雰囲気下において一定の温度で一定時間、圧電体前駆体膜を脱脂する。
なお、ここで言う脱脂とは、ゾル膜の有機成分を、例えば、NO2、CO2、H2O等として離脱させることである。
このような塗布・乾燥・脱脂の工程を、所定回数、例えば、2回繰り返すことで、圧電体前駆体膜を所定厚に形成し、この圧電体前駆体膜を拡散炉等で加熱処理することによって結晶化させて圧電体膜を形成する。すなわち、圧電体前駆体膜を焼成することで結晶が成長して圧電体膜が形成される。
焼成温度は、650℃〜850℃程度であることが好ましく、例えば、約700℃で30分間、圧電体前駆体膜を焼成して圧電体膜を形成する。このような条件で形成した圧電体膜の結晶は(100)面に優先配向する。
上述した塗布・乾燥・脱脂・焼成の工程を、複数回繰り返すことにより、多層の圧電体膜からなる所定厚さの圧電体層膜を形成する。
圧電体層膜の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛等の強誘電性圧電性材料に、ニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイットリウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等を用いてもよい。また、鉛を圧電材料に含まない、いわゆる非鉛の圧電材料からなる圧電素子を用いてもよい。
圧電体層膜形成した後は、例えば、イリジウムからなる上電極膜を圧電体層膜の全面に形成する。上電極膜は、スパッタリング法、例えば、DCまたはRFスパッタリング法によって形成することができる。
圧電体層膜および上電極膜を、各圧力発生室12に対向する領域にパターニングして、下電極60、圧電体層70および上電極80を備えた圧電素子300を形成する。
流路形成基板10の全面に亘って、例えば、金(Au)等からなる金属層を形成し、その後、例えば、レジスト等からなる図示しないマスクパターンを介して金属層を圧電素子300毎にパターニングすることによってリード電極90を形成する。
図6(g)において、リード電極保護膜形成工程(S1)では、リード電極保護膜としての二酸化シリコン膜900を、絶縁体膜55上から圧電素子300およびリード電極90にかけて形成する。二酸化シリコン膜900の膜厚は、例えば、1μm程度とする。厚みが1μm程度であれば、圧電体能動部の運動を阻害することが少なく、保護膜としての機能も果たす。二酸化シリコン膜900の形成は、CVD法、蒸着法等で行う。
図6(h)において、接着工程(S2)では、保護基板30とは別に用意した圧電素子300が形成された流路形成基板10と保護基板30とを、圧電素子300が圧電素子保持部31に収まるように向かい合わせ、接着剤56によって接着する。
接着は、接着面をプライマーで処理後、接着剤56を保護基板30の接着面に転写後、流路形成基板10と保護基板30とを貼り合せ、仮接着し硬化することで行なう。
保護基板30は、例えば、400μm程度の厚さを有するため、保護基板30を接合することによって流路形成基板10の剛性は著しく向上することになる。
図7(i)において、流路形成基板加工工程(S3)では、流路形成基板10をある程度の厚さとなるまで研磨した後、さらにフッ硝酸によってウェットエッチングすることにより流路形成基板10を所定の厚みにする。例えば、約70μm厚になるように流路形成基板10をエッチング加工することができる。
ここで、ウェットエッチングによる破壊を防ぐため、テープ400を保護基板30に貼り付ける。
図7(j)および図7(k)において、流路形成基板加工工程(S3)では、流路形成基板10の液滴の吐出面側の面上に、例えば、窒化シリコン(SiN)からなるマスク膜52を新たに形成し、所定形状にパターニングする。そして、このマスク膜52を介して流路形成基板10を異方性エッチングすることにより、流路形成基板10に圧力発生室12、連通部14およびインク供給路15等を形成する。
その後。テープ400とマスク膜52とを取り除く。テープ400は、保護膜形成工程(S4)前に取り除くので、耐熱性の低いテープであってもよい。
図8(l)において、保護膜形成工程(S4)では、保護膜16を成膜する。保護膜16は、接着された流路形成基板10および保護基板30の表面である、リザーバー部32、連通部14など複雑な液体流路の内面に形成する必要があるので、回り込みのよい成膜法で行なうのが好ましい。ここではCVD法を用いて成膜した。成膜は、複数のウェハーに1バッジで行なうことができる。
原料ガスとしては、例えば、液体であるペンタエトキシタンタル(Ta(OC255)を用いることができる。保護膜の成分を含有する原料ガスは、気化器によって気化され、キャリアガスN2とともに反応室に導入される。またそれと同時に酸素も導入され、ペンタエトキシタンタルは反応室内で熱分解され、酸化タンタル薄膜である五酸化タンタル薄膜が成膜される。この他、例えば、窒化膜を保護膜の材料とする場合には、PVD(Physical Vapor Deposition)法を用いても良い。つまり、乾式法と呼ばれるものであればよく、湿式法(液体塗布)以外の方法であれば良い。
図8(m)において、流路形成基板10の保護基板30とは反対側の面に、ノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合する。また、貫通孔形成工程(S5)として、マスク板500を保護基板30のノズルプレート20が接合された側とは反対側に配置する。マスク板500には、ウェハーのクランプを用いることができる。
図10に、マスク板500の平面図を示した。
図10において、マスク板500には、貫通孔33に対応して孔510が形成されている。マスク板500は、使用するウェハーの大きさと略同じ大きさで、変形の少ないセラミック等で形成する。
図8(n)において、貫通孔形成工程(S5)では、CF4ガスを用いたドライエッチングによって、貫通孔33に対応した部分の保護膜16を除去する。
図9(o)において、貫通孔形成工程(S5)では、続いてドライエッチングによって、
蓋部34を取り除き貫通孔33を形成する。
貫通孔形成工程(S5)におけるドライエッチングとしては、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)を用いることができる。
例えば、蓋部34の取り除くには、深堀RIEを用いることができる。深堀RIEとは、アスペクト比の高い(狭く深い)反応性イオンエッチングをいう。深く掘る手法は通常高密度プラズマを使い、サンプルを低温に冷やす方法とボッシュプロセスと呼ばれるエッチング技術を用いる方法、またはその両方を用いる。
ボッシュプロセスは、エッチングとエッチング側壁保護を繰り返しながら行うエッチング手法でアスペクト比の高いエッチングが可能である。
プロセスは以下の2つの処理を繰り返す。場合によってはさらにステップが増えることもある。
エッチングステップ:主に六フッ化硫黄(SF6)を用いて等方エッチングを行う。エッチング穴底面に保護膜が付いている場合があるので底面の保護膜を除去する働きもある。
保護ステップ:テフロン(登録商標)系のガス(C48など)を用いて側壁を保護する。側壁を保護することで横方向のエッチングを抑制する。
保護膜により横方向のエッチングが抑制されるため細く深い(高アスペクト比)穴を掘ることができる。側壁の角度はほぼ垂直にすることができ、また、プロセス条件を変えることで他の角度にもできる。垂直のエッチングができるため、マスクパターン形状を保持した厚い構造が作製できる。
高密度プラズマを発生する方法は主に、ICP(誘導結合プラズマ)RIE、ECR(Electron Cyclotron Resonance)RIEと呼ばれるマイクロ波を用いた方法等が用いられる。
例えば、シリコンからなる保護基板30のエッチングレートが20μm〜30μmの場合、蓋部34を7分〜10分で取り除くことが可能である。
図9(p)において、リード電極保護膜除去工程(S6)では、フッ化アンモンを用いたウェットエッチングで、貫通孔33に露出しているリード電極90の二酸化シリコン膜900を除去して、リード電極保護膜91を形成する。このとき、二酸化シリコン膜900がサイドエッチングされるが、接着剤56があるために、フッ化アンモンが圧電素子保持部31に浸入するのが防がれる。
最後に、保護基板30にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板10等を図2および図3に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割し、COF基板210を接続することによって、インクジェット式記録ヘッド1が得られる。
インクジェット式記録ヘッド1は、インク供給手段であるインクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。
このような実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)CVD法により保護膜16を形成する前に、COF基板210が挿入される貫通孔33が蓋部34で塞がれているので、蓋部34によって貫通孔33内にCVD法で用いる原料ガスが侵入できず、貫通孔33に引き出されたリード電極90に保護膜16が形成されない。したがって、リード電極90とCOF基板210との接続で導通不良が生じにくく、製造コストの低減したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
また、レジスト塗布によって形成するマスクは、レジストが流路に入り込んで、後からの除去が困難であるのに対し、マスク板500を用いているので簡便にマスクを行なうことができる。
さらに、ドライエッチングのガスを変えることにより、連続したプロセス中で保護膜16と蓋部34のエッチング条件を変えることができ、蓋部34のエッチングの際にボッシュプロセスを行なうことができる。
(2)蓋部34をドライエッチングで除去する際に、リード電極保護膜91によって、リード電極90がドライエッチングに直接曝されない。したがって、エッチングされたリード電極90によるドライエッチング装置への汚染が低減してプラズマの発生を効率よく行なうことができ、生産性を向上でき、製造コストの低減したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
また、リード電極保護膜91をウェットエッチングで除去するので、エッチングされた導電性のあるリード電極90はエッチング液に拡散し、エッチング装置への影響が小さい。したがって、生産性を向上でき、製造コストの低減したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
(3)酸化タンタルはアルカリに対して侵されにくいので、耐インク性に優れたインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
(4)リード電極保護膜91が、シリコンと比較してエッチングレートの遅い酸化シリコンなので、ドライエッチングからリード電極90をより保護できる。したがって、エッチングされたリード電極90によるドライエッチング装置への汚染が低減してプラズマの発生を効率よく行なうことができ、生産性を向上でき、製造コストの低減したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
(5)保護基板加工工程(S1)において、圧電素子保持部31と同時に貫通孔33を塞ぐ蓋部34を残して貫通孔33の一部を形成するので、新たな工程を加える必要がなく、製造コストの低減したインクジェット式記録ヘッド1の製造方法を得ることができる。
実施形態以外にも、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、ノズルプレート20の接合を、貫通孔形成工程(S5)の前でなく、貫通孔形成工程(S5)またはリード電極保護膜除去工程(S6)後に行なってもよい。
上述した実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。
その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
1…液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド、1A,1B…記録ヘッドユニット、2A,2B…カートリッジ、3…キャリッジ、4…装置本体、5…キャリッジ軸、6…駆動モーター、7…タイミングベルト、8…プラテン、10…流路形成基板、12…圧力発生室、13…列、14…連通部、15…液体供給路としてのインク供給路、16…保護膜、20…ノズルプレート、21…ノズル開口、30…保護基板、31…圧電素子保持部、32…リザーバー部、33…貫通孔、34…蓋部、40…コンプライアンス基板、41…封止膜、42…固定板、43…開口部、50…弾性膜、52…マスク膜、55…絶縁体膜、56…接着剤、60…下電極、80…上電極、90…リード電極、91…リード電極保護膜、100…液体供給路としてのマニホールド、130…二酸化シリコン膜、131…二酸化シリコン膜、200…駆動回路、210…配線基板としてのCOF基板、220…スペーサー、300…圧電素子、400…テープ、500…マスク板、900…二酸化シリコン膜、1000…液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置。

Claims (5)

  1. 液体を噴射するノズル開口に連通した圧力発生室、前記圧力発生室の圧力を変化させる圧電素子および前記圧力発生室に前記液体を供給する液体供給路を有する流路形成基板と、前記圧電素子を保護する圧電素子保持部および前記圧電素子から引き出されたリード電極の配線基板と電気的に接続する箇所を露出させる貫通孔を有する保護基板とが接着された液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記圧電素子保持部と前記貫通孔を塞ぐ蓋部を残して前記貫通孔の一部とを形成する保護基板加工工程と、
    前記流路形成基板と加工後の前記保護基板とを接着する接着工程と、
    前記流路形成基板に、前記圧力発生室および前記液体供給路を形成する流路形成基板加工工程と、
    接着された前記流路形成基板および前記保護基板の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    マスク板を用いて、前記保護膜および前記蓋部をドライエッチングで除去し、前記貫通孔を形成する貫通孔形成工程とを含む
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記リード電極が形成された後に、リード電極表面にリード電極保護膜を形成するリード電極保護膜形成工程と、
    前記貫通孔形成工程後に、前記リード電極表面に形成された前記リード電極保護膜をウェットエッチングで除去するリード電極保護膜除去工程とを含む
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記液体はアルカリ性の液体であり、前記保護膜は、酸化タンタルである
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記保護基板はシリコンで、前記リード電極保護膜は酸化シリコンである
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前前記圧電素子保持部を形成する工程で、前記貫通孔を塞ぐ前記蓋部を残して前記貫通孔の一部を形成する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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