JP2012002473A - 流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル - Google Patents

流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル Download PDF

Info

Publication number
JP2012002473A
JP2012002473A JP2010140379A JP2010140379A JP2012002473A JP 2012002473 A JP2012002473 A JP 2012002473A JP 2010140379 A JP2010140379 A JP 2010140379A JP 2010140379 A JP2010140379 A JP 2010140379A JP 2012002473 A JP2012002473 A JP 2012002473A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
gas
liquid
passage
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010140379A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Kawase
康裕 川瀬
Kazuhide Uchida
和秀 内田
Yoichiro Kawamoto
陽一郎 河本
Atsushi Inaba
淳 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP2010140379A priority Critical patent/JP2012002473A/ja
Publication of JP2012002473A publication Critical patent/JP2012002473A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】気液分離器内の液相冷媒を圧縮機の吸入側へと適切に流入させる。
【解決手段】気液分離器15および圧縮機110が互いに隣接して配置され、気液分離器15で分離された液相冷媒を圧縮機110の冷媒吸入側へ流出させる液相冷媒通路17が、気液分離器15と圧縮機110とが当接する部位に形成されている。この液相冷媒通路17には、その通路を開閉する通路開閉弁18が設けられ、通路開閉弁18にて液相冷媒通路17が開放されたときに、気液分離器15内の液相冷媒が自重によって圧縮機110の冷媒吸入側に流入するように、液相冷媒通路17における気液分離器15側の通路154が、圧縮機110側の通路111bよりも上方側に位置している。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクルに関する。
従来、ヒートポンプサイクルを用いた暖房装置(空調装置)では、例えば、室外に室外熱交換器として蒸発器を配置し、室内に利用側熱交換器として凝縮器を配置する構成とするものがある。この場合、蒸発器にて外気から吸熱して蒸発した冷媒を圧縮機の圧縮室にて圧縮して高温高圧冷媒とし、高温高圧冷媒の熱を凝縮器にて放熱することで暖房を行っている。
ここで、冬季等のように外気温度が低い場合には、蒸発器での冷媒の蒸発を促進させるべく、蒸発器内の冷媒の圧力を低下させる必要がある。一方で、蒸発器内の冷媒の圧力が低下すると、圧縮機に吸入される冷媒の密度が小さくなり、ヒートポンプサイクル内の冷媒の流量が低下するので、凝縮器での暖房能力(放熱量)が低下してしまう。
このため、凝縮器から流出した高圧冷媒を二段階で減圧し、一段階目で中間圧まで減圧された冷媒を気液分離器にて気相冷媒および液相冷媒に分離して、分離した気相冷媒を圧縮機の吸入側へと流入させることで、ヒートポンプサイクル内の冷媒の流量を増大させ、凝縮器における暖房能力を向上させる構成(ガスインジェクション回路)を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、圧縮機の吸入側に気液分離器にて分離した気相冷媒に加えて、気相冷媒よりも冷媒の密度が高い液相冷媒の一部を流入させる構成(液インジェクション回路)についても記載されている。
特開2003−269808号公報
ところで、特許文献1では、圧縮機の吸入側の圧力と、気液分離器の圧力との圧力差によって、気液分離器内の冷媒を圧縮機の吸入側に流入させる構成としている。このため、圧縮機の吸入側の圧力と気液分離器の圧力との圧力差が小さい場合には、気液分離器内からの圧縮機の吸入側へと適切な量の液相冷媒を流入させることができなくなるといった問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、気液分離器内の液相冷媒を圧縮機の吸入側へと適切に流入させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、低圧流体を吸入し、圧縮して高圧流体を吐出する圧縮機構(121)がハウジング(111)内に収容された圧縮機(110)と、ハウジング(111)に隣接して設けられ、高圧流体と低圧流体の中間圧となる中間圧流体を気相流体と液相流体とに分離する気液分離器(15)と、を備え、ハウジング(111)と気液分離器(15)とが当接する部位には、気液分離器(15)で気液分離された気相流体を圧縮機(110)の流体吸入側に導く気相流体通路(16)、および気液分離器(15)で気液分離された液相流体を圧縮機(110)の流体吸入側に導く液相流体通路(17)が形成されており、液相流体通路(17)には、その通路を開閉する通路開閉手段(18)が設けられ、通路開閉手段(18)にて液相流体通路(17)が開放されたときに、気液分離器(15)内の液相流体が自重によって圧縮機(110)の流体吸入側に流入するように、液相流体通路(17)における気液分離器(15)側の通路(154)が、圧縮機(110)側の通路(111b)よりも上方側に位置していることを特徴とする。
これによると、通路開閉手段(18)にて液相流体通路(17)が開放されると、気液分離器(15)で分離された液相流体が自重によって圧縮機(110)の流体吸入側に導かれるので、気液分離器(15)内の圧力と圧縮機(110)の流体吸入側の圧力との圧力差が小さい場合であっても、気液分離器(15)で分離された液相流体を圧縮機(110)の冷媒吸入側へと適切に流入させることができる。
また、請求項2に記載の発明では、冷媒を吸入し、圧縮して吐出する圧縮機構(121)がハウジング(111)内に収容された圧縮機(110)と、圧縮機(110)から吐出された冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させて、熱交換対象流体を加熱する加熱用熱交換器(12)と、加熱用熱交換器(12)から流出した冷媒を減圧する第1減圧手段(13)と、第1減圧手段(13)にて減圧された気液二相状態の冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器(15)と、気液分離器(15)で気液分離された気相冷媒、および気液分離器(15)で気液分離された液相冷媒の一部を圧縮機構(110)の冷媒吸入側へと流出させる冷媒流出手段(16〜18)と、気液分離器(15)にて分離した液相冷媒を減圧する第2減圧手段(19)と、減圧手段(19)にて減圧された冷媒を蒸発させて熱を吸熱する蒸発器(20)と、を備え、気液分離器(15)および圧縮機(110)は、互いに隣接して配置されており、冷媒流出手段(16〜18)は、気液分離器(15)と圧縮機(110)とが当接する部位に形成され、気液分離器(15)にて分離された気相冷媒を圧縮機(110)の冷媒吸入側に導く気相冷媒通路(16)、および気液分離器(15)にて分離された液相冷媒を圧縮機(110)の冷媒吸入側に導く液相冷媒通路(17)を有し、液相冷媒通路(17)には、その通路を開閉する通路開閉手段(18)が設けられ、通路開閉手段(18)にて液相冷媒通路(17)が開放されたときに、気液分離器(15)内の液相冷媒が自重によって圧縮機(110)の冷媒吸入側に流入するように、液相冷媒通路(17)における気液分離器(15)側の通路(154)が、圧縮機(110)側の通路(111b)よりも上方側に位置していることを特徴とする。
これによると、液相冷媒通路(17)が開放されることで、気液分離器(15)で分離された液相冷媒が自重によって圧縮機(110)の冷媒吸入側へと導かれるので、気液分離器(15)内の圧力と)内の圧力と圧縮機(110)の流体吸入側の圧力との圧力差が小さい場合であっても、気液分離器(15)で分離された液相冷媒を圧縮機(110)の冷媒吸入側へと適切に流入させることができる。
ここで、圧縮機(110)の冷媒吸入側へ流入させる液相冷媒の量を増加させると、圧縮機(110)から吐出される冷媒の流量が増加して、加熱用熱交換器(12)における熱交換対象流体を加熱するか熱量が増大する。
一方で、圧縮機(110)の冷媒吸入側へ流入させる液相冷媒の量が過剰となると、圧縮機(110)から吐出される冷媒の温度の低下を招くことがある。圧縮機(110)から吐出される冷媒の温度が低い場合には、加熱用熱交換器(12)にて熱交換対象流体を充分に加熱することができない虞がある。
そこで、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のヒートポンプサイクルにおいて、通路開閉手段(18)は、前記圧縮機(110)から吐出された冷媒の温度が所定温度以下となった際に前記液相冷媒通路(17)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
これによると、圧縮機(110)から吐出された冷媒の温度が低い場合には、液相冷媒通路(17)が閉鎖されるので、加熱用熱交換器(12)にて熱交換対象流体を充分に加熱することが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
実施形態に係る車両用暖房装置の概略構成図である。 実施形態に係る流体圧縮装置の模式的な軸方向断面図である。 流体圧縮装置内部における冷媒の流れを説明する説明図である。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の流体圧縮装置11およびヒートポンプサイクル10を、内燃機関であるエンジンEGおよび走行用電動モータ(図示略)から車両走行用の駆動力を得る、いわゆるハイブリッド車両の車両用暖房装置1に適用している。このヒートポンプサイクル10は、車両用暖房装置1において、暖房対象空間である車室内へ送風される送風空気を加熱する機能を果たす。なお、本実施形態の熱交換対象流体は、送風空気である。
また、ヒートポンプサイクル10では、冷媒(流体)として通常のフロン系冷媒を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。さらに、この冷媒には、圧縮機110を潤滑するための冷凍機油が混入されており、この冷凍機油は冷媒とともにサイクルを循環している。
まず、圧縮機110は、エンジンルーム内に配置されて、ヒートポンプサイクル10において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するものである。本実施形態の圧縮機110は後述する気液分離器15と一体化されて流体圧縮装置11を構成するものである。
圧縮機110は、固定容量型の圧縮機構121を電動機131にて駆動する電動圧縮機を採用している。本実施形態の圧縮機構121は、低段側圧縮機構部122で圧縮した冷媒を、さらに高段側圧縮機構部123にて圧縮する二段昇圧式の圧縮機構を採用している。なお、圧縮機110を含む流体圧縮装置11の具体的な構成については後述する。
圧縮機110の冷媒吐出側には、利用側熱交換器としての室内凝縮器12の冷媒入口側が接続されている。室内凝縮器12は、後述する車両用暖房装置1の室内暖房ユニット30のケーシング31内に配置されて、その内部を流通する冷媒とケーシング31内を流れる送風空気と熱交換させることで、送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
室内凝縮器12の冷媒出口側には、室内凝縮器12から流出した高圧冷媒(高圧流体)を中間圧冷媒(中間圧流体)となるまで減圧膨張させる第1減圧手段としての第1電気式膨張弁13が配置されている。具体的には、第1電気式膨張弁13は、絞り開度を変更可能に構成された弁体と、この弁体の絞り開度を変化させるステッピングモータからなる電動アクチュエータとを有して構成されている。なお、第1電気式膨張弁13は、図示しない制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
第1電気式膨張弁13の冷媒出口側には、水―冷媒熱交換器14の冷媒側流路14aの入口側に接続されている。水−冷媒熱交換器14は、冷媒側流路14aを流れる中間圧冷媒と冷却水側流路14bを流れるエンジンEGの冷却水とを熱交換させて、冷却水の有する熱量によって冷媒側流路14aを流れる中間圧冷媒を加熱する加熱手段である。従って、本実施形態の加熱手段の外部熱源は、エンジンEGの冷却水である。
水−冷媒熱交換器14の具体的構成としては、冷却水側流路14bを形成する外側管の内側に冷媒側流路14aを形成する内側管を配置する二重管方式の熱交換器を採用することができる。なお、本実施形態の水−冷媒熱交換器14の冷媒側流路14aにおける冷媒の流れ方向および冷却水側流路14bにおける冷却水の流れ方向は、互いに対向する方向としている。このため、冷媒側流路14aを流通する冷媒と冷却水側流路14bを流通する冷却水との温度差を確保して熱交換効率を向上させることができる。
なお、エンジンEGの冷却水が流れる冷却水回路40には、エンジンEGを冷却する冷却水(例えば、エチレングリコール水溶液)を循環させる回路であって、冷却水をEG内に圧送する電動式の冷却水ポンプ41等が配置されている。
水−冷媒熱交換器14の冷媒出口側には、気液分離器15の入口側が接続されている。この気液分離器15は、水−冷媒熱交換器14にて加熱された気液二相状態の冷媒に含まれる気相冷媒(気相流体)と液相冷媒(液相流体)とを分離するものである。本実施形態の気液分離器15は、圧縮機110に隣接して配置され、圧縮機110と一体化されて流体圧縮装置11の一部を構成する。
本実施形態の気液分離器15は、分離した気相冷媒を、気相冷媒通路(気相流体通路)16を介して後述する圧縮機110の中間圧室113aに導くように構成されている。なお、気液分離器15内の圧力と圧縮機110の冷媒吸入側(流体吸入側)の圧力との圧力差を利用して、気液分離器15内の気相冷媒を中間圧室113aに導いている。
また、気液分離器15は、分離した液相冷媒の一部を、液相冷媒通路(液相流体通路)17を介して、後述する圧縮機110の冷媒吸入側に導くと共に、圧縮機110の冷媒吸入側に流出しない残りの液相冷媒を第2電気式膨張弁19の冷媒入口側に導くように構成されている。
液相冷媒通路17には、その通路を開閉する通路開閉手段として通路開閉弁18が設けられている。通路開閉弁18は、圧縮機110の吐出側の冷媒温度に応じて開閉するように構成されている。なお、通路開閉弁18は、気液分離器15で気液分離された液相冷媒を圧縮機110の冷媒吸入側に供給する液インジェクション手段を構成している。
本実施形態の通路開閉弁18は、圧縮機110の吐出側の冷媒温度を感知する感温部材18a、感温部材18aにて感知された圧縮機110の吐出側の冷媒温度に応じて液相冷媒通路17を開閉する弁体部18bを有して構成される機械式の開閉弁である。本実施形態の気相冷媒通路16、液相冷媒通路17、および通路開閉弁18は、気液分離器15にて分離された気相冷媒および液相冷媒を圧縮機110の冷媒吸入側へと流出させる冷媒流出手段を構成している。なお、気液分離器15を含む流体圧縮装置11の具体的な構成については後述する。
第2電気式膨張弁19は、気液分離器15にて分離された液相冷媒を減圧させる第2減圧手段を構成するもので、その基本構成は第1電気式膨張弁13と同様である。
第2電気式膨張弁19の冷媒出口側には、冷媒と送風ファン21によって送風される外気とを熱交換させる室外熱交換器20が接続されている。この室外熱交換器20は、エンジンルーム内に配置されて、第2電気式膨張弁19にて減圧された低圧冷媒(低圧流体)を蒸発させて吸熱作用を発揮させる蒸発器として機能する。室外熱交換器20の冷媒出口側は、圧縮機110の冷媒吸入側に接続されている。
次に室内暖房ユニット30について説明する。室内暖房ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されて、その外殻を形成するケーシング31内に送風機32、前述の室内凝縮器12等を収容したものである。
ケーシング31内の送風空気流れ最上流側には、車室内空気(内気)と外気とを切替導入するための図示しない内外気切替装置が配置されている。内外気切替装置の空気流れ下流側には、内外気切替装置を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風機32が配置されている。この送風機32は、遠心式多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機であって、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。
送風機32の空気流れ下流側には、室内凝縮器12が配置されている。この室内凝縮器12の空気流れ上流側および下流側には、送風機32から送風された空気のうち、室内凝縮器12にて加熱する風量の割合を調整するエアミックスドア33が配置されている。また、室内凝縮器12の空気流れ下流側には、室内凝縮器12を通過して加熱された空気と室内凝縮器12を迂回して加熱されていない空気とを混合させる混合空間34が形成されている。
また、ケーシング31の空気流れ最下流側には、混合空間34にて混合された空調風を、暖房対象空間である車室内へ吹き出す図示しない吹出口が配置されている。具体的には、この吹出口としては、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス吹出口、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口、および車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口が設けられている。
従って、エアミックスドア33が室内凝縮器12を通過させる風量の割合を調整することによって、混合空間34にて混合された空調風の温度が調整され、各吹出口から吹き出される空調風の温度が調整される。つまり、エアミックスドア33は、車室内へ送風される空調風の温度を調整する温度調整手段を構成している。なお、エアミックスドア33は、制御装置から出力される制御信号によって作動が制御される図示しないサーボモータによって駆動される。
また、フェイス吹出口、フット吹出口、およびデフロスタ吹出口の空気流れ上流側には、フェイス吹出口の開口面積を調整するフェイスドア、フット吹出口の開口面積を調整するフットドア、デフロスタ吹出口の開口面積を調整するデフロスタドアが配置されている。
これらの各ドアは、吹出モードを切替える吹出モード切替手段を構成するもので、図示しないリンク機構を介して、制御装置から出力される制御信号によって作動が制御される図示しないサーボモータによって駆動される。
次に、本実施形態の電気制御部について説明する。図示しない制御装置は、CPU、ROM、RAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM等に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種制御機器(例えば、圧縮機110、送風機32等)の作動を制御する。
次に、本実施形態の圧縮機110および気液分離器15を一体化した流体圧縮装置11の具体的な構成を図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係る流体圧縮装置11の模式的な軸方向断面図である。なお、図2中の上下の各矢印は流体圧縮装置11を車両用暖房装置1に搭載した状態における上下の各方向を示している。なお、説明の都合上、図2における紙面左側を左方向とし、図2における紙面右側を右方向として各部材について説明する。
本実施形態の流体圧縮装置11は、図2に示すように、圧縮機110のハウジング111の上方面に気液分離器15が一体的に固定されている。すなわち、上下方向における下方側に圧縮機110、上方側に気液分離器15が位置するように構成されている。
まず、圧縮機110について説明すると、圧縮機110は、圧縮機構121、圧縮機構121を駆動する電動機(電動モータ)131、電動機131から圧縮機構121へ回転駆動力を伝達するシャフト(駆動軸)141がハウジング111に収容されている。なお、ハウジング111の内部では、シャフト141の回転軸が水平方向(図2における紙面左右方向)に延びており、圧縮機構121と電動機131とを水平方向に配置されている。
ハウジング111は、水平方向に延びる筒状部材112、筒状部材112の一端側を塞ぐ有底筒状の第1蓋部材113、筒状部材112の他端部を塞ぐ第2蓋部材114を有し、これらを一体に接合して密閉容器構造としたものである。筒状部材112、第1蓋部材113、および第2蓋部材114は、いずれも鉄で形成されており、これらは溶接にて接合されている。
筒状部材112の内部には、電動機131が配置されている。電動機131は、固定子をなすステータ132、回転子をなすロータ133を有して構成されている。
ステータ132は、磁性材からなる円環状のステータコアおよびステータコアに巻き付けられたステータコイルによって構成されている。このステータ132は、筒状部材112の内周に圧入により固定されている。
一方、ロータ133は、ステータ132におけるステータコアの内周側に配置されている。このロータ133は、回転軸方向に延びる円筒状に形成され、ロータ133の軸中心穴には、回転軸方向に延びる略円筒状のシャフト141が圧入により固定されている。
電動機131は、ステータ132のステータコイルに図示しない給電端子を介して電力が供給されて回転磁界が発生すると、ロータ133およびシャフト141が一体的に回転するように構成されている。
シャフト141は、ロータ133よりも軸方向長さが長く形成されており、軸方向一端側である左端側(圧縮機構121側)は、ロータ133よりも左方側に延び、軸方向他端側である右端側(圧縮機構121の反対側)は、ロータ133よりも右方側に延びている。
筒状部材112における左端側(圧縮機構121側)には、筒状部材112の内部空間と第1蓋部材113の内部空間とを仕切る仕切部材112aが形成されている。この仕切部材112aは、中央部にシャフト141が貫通する貫通穴112bが形成されている。
この貫通穴112bは、右方側(圧縮機構121の反対側)から左方側(圧縮機構121側)へと階段状に内径が小さくなる形状とされ、内径が大きい部位に、シャフト141の中央部を回転可能に支持する第1軸受部142が配置されている。
また、シャフト141におけるロータ133よりも右方側の端部は、第2蓋部材114の内側中央部に形成されたボス部114aに配置された第2軸受部143によって回転可能に支持されている。
次に、圧縮機構121は、ハウジング111における第1蓋部材113の内部に収容されており、低段側圧縮機構部122、高段側圧縮機構部123、低段側圧縮機構部122と高段側圧縮機構部123との間に配置される中間プレート124、および高段側圧縮機構部123の左側端部に配置される端部プレート125を有して構成されている。なお、第1蓋部材113の内周と圧縮機構121の外周との間には、低段側圧縮機構部122にて圧縮された冷媒が吐出される中間圧室113aが形成されている。
低段側圧縮機構部122および高段側圧縮機構部123は、いずれもロータリ圧縮機構によって構成されており、中間プレート124を介してシャフト141の回転軸方向に直列に配置されている。
低段側圧縮機構部122は、シャフト141と同心のシリンダボアが形成された筒状の低段側シリンダ122a、およびシリンダボア内に収容されてボア径よりも小さい外径の円筒状の低段側ピストン122bを有して構成されている。なお、低段側シリンダ122aは、筒状部材112の仕切部材112aに締結手段(図示略)にて固定されている。
低段側ピストン122bは、シャフト141における回転中心に対して偏心した偏心部141aに連結されており、シャフト141の回転によって、低段側シリンダ122aが、シリンダボアの内周面を転動しながら旋回運動するように構成されている。そして、低段側シリンダ122aのシリンダボアと低段側ピストン122bとの間には、冷媒を圧縮する圧縮空間が形成される。なお、低段側シリンダ122aにおける左方側には、中間プレート124が配置されており、中間プレート124によって、低段側シリンダ122aのシリンダボアが閉塞される。
低段側シリンダ122aには、シリンダボアから径方向に延びる溝(図示略)が形成され、当該溝内にベーン(図示略)が嵌合されている。このベーンの先端は、溝内の設けられたスプリングの反発力によって、低段側ピストン122bの外周面に押し付けられ、シリンダボア内の圧縮空間が冷媒の吸入室と圧縮室とに区画される。
そして、シャフト141が回転すると、低段側ピストン122bが、シリンダボアの内周面を転動しながら旋回運動し、これに伴ってベーンが往復運動する。このような低段側ピストン122bおよびベーンの運動により、吸入室および圧縮室の容積が連続的に変化して、吸入室に吸入された冷媒が圧縮室にて圧縮された後に吐出される。
ここで、低段側シリンダ122aには、冷媒を吸入室内に吸入するための冷媒吸入通路122cが形成されており、当該冷媒吸入通路122cは、室外熱交換器20から流出した冷媒を吸入するための冷媒吸入配管21が接続されている。また、中間プレート124には、低段側シリンダ122aのシリンダボア内の圧縮室と中間圧室113aとを連通する冷媒吐出通路124aが形成されている。
高段側圧縮機構部123は、低段側圧縮機構部122と同様に、シャフト141と同心のシリンダボアが形成された筒状の高段側シリンダ123a、およびシリンダボア内に収容されてボア径よりも小さい外径の円筒状の高段側ピストン123bを有して構成されている。なお、高段側シリンダ123aは、中間プレート124に締結手段(図示略)にて固定されている。
高段側ピストン123bは、シャフト141における回転中心に対して偏心した偏心部141bに連結されており、シャフト141の回転によって、高段側シリンダ123aが、シリンダボアの内周面を転動しながら旋回運動するように構成されている。そして、高段側シリンダ123aのシリンダボアと高段側ピストン123bとの間には、冷媒を圧縮する圧縮空間が形成される。
なお、高段側シリンダ123aにおける左方側には、端部プレート125が配置されており、端部プレート125によって、高段側シリンダ123aのシリンダボアが閉塞される。この端部プレート125には、シャフト141の圧縮機構121側の端部を回転可能に支持する第3軸受部144が設けられている。
高段側シリンダ123aには、シリンダボアに形成された溝内にベーンが嵌合され、このベーンの先端が、溝内の設けられたスプリングの反発力によって、低段側ピストンの外周面に押し付けられ、圧縮空間が冷媒の吸入室と圧縮室とに区画される。
そして、シャフト141が回転すると、高段側ピストン123bが、シリンダボアの内周面を転動しながら旋回運動し、これに伴ってベーンが往復運動する。このような高段側ピストン123bおよびベーンの運動により、吸入室および圧縮室の容積が連続的に変化して、吸入室に吸入された冷媒が圧縮室にて圧縮された後に吐出される。
中間プレート124には、高段側シリンダ123aのシリンダボア内の吸入室と中間圧室113aとを連通する冷媒吸入通路124bが形成されている。また、高段側シリンダ123aには、高段側シリンダ123aのシリンダボア内の圧縮室内と連通する冷媒吐出通路123cが形成されており、当該冷媒吐出通路123cには、圧縮機外部に冷媒を吐出するための冷媒吐出配管22が接続されている。なお、冷媒吐出配管22は、ハウジング111および気液分離器15のタンク本体151を貫通するように設けられている。
次に、気液分離器15は、ハウジング111の上面に固定されたタンク本体151を有している。このタンク本体151には、タンク上面に形成された冷媒入口部152を介して水−冷媒熱交換機から流出した気液二相状態の冷媒がタンク本体151内部に流入する。
タンク本体151には、内部の気相冷媒を流出させる気相冷媒出口通路153、タンク本体151内部の下方側に溜まる液相冷媒を流出させる第1液相冷媒出口通路154、および第2液相冷媒出口通路155が形成されている。
気相冷媒出口通路153は、タンク本体151の下面側に開口する通路であって、ハウジング111における気相冷媒出口通路153に対応する部位(筒状部材112の上面部)に形成された気相冷媒入口通路111aに連通している。なお、気相冷媒出口通路153および気相冷媒入口通路111aは、気液分離器15および圧縮機110が当接する部位に形成されている。
そして、筒状部材112における仕切部材112aには、気相冷媒出口通路153および気相冷媒入口通路111aを介して筒状部材112の内部に流入した気相冷媒を中間圧室113a(第1蓋部材113の内部空間)に導く気相冷媒導入通路112cが形成されている。
ここで、気相冷媒出口通路153には、気相冷媒出口通路153から気相冷媒入口通路111aへの気相冷媒が流れを許容し、その逆の流れを規制する逆止弁(図示略)が配置されている。なお、気相冷媒出口通路153、気相冷媒入口通路111a、および気相冷媒導入通路112cが、気液分離器15にて分離された液相冷媒を高段側圧縮機構部123の冷媒吸入側である中間圧室113aに導くための気相冷媒通路16を構成している。
第1液相冷媒出口通路154は、タンク本体151の下面側に開口する通路であって、ハウジング111における第1液相冷媒出口通路154に対応する部位(第1蓋部材113の上面部)に形成され、中間圧室113aに液相冷媒を流入させる液相冷媒入口通路111bに連通している。なお、第1液相冷媒出口通路154および液相冷媒入口通路111bは、気液分離器15および圧縮機110が当接する部位に形成されている。
第1液相冷媒出口通路154は、液相冷媒入口通路111bよりも上方側に位置するように形成されており、気液分離器内の液相冷媒が、その自重によって、第1液相冷媒出口通路154から液相冷媒入口通路111bへと流れ、ハウジング内に流入するように構成されている。換言すれば、液相冷媒通路17は、液相冷媒通路17における気液分離器側の通路(第1液相冷媒出口通路154)が、圧縮機側の通路(液相冷媒入口通路111b)よりも上方側に位置するように形成されている。
なお、第1液相冷媒出口通路154および液相冷媒入口通路111bが、気液分離器15にて分離された液相冷媒を高段側圧縮機構部123の冷媒吸入側である中間圧室113aに導くための液相冷媒通路17を構成している。
第2液相冷媒出口通路155は、タンク本体151における左右方向の左側の下方部に開口する通路である。この第2液相冷媒出口通路155には、気液分離器15と第2電気式膨張弁とを接続する配管(図示略)が接続されている。
ここで、液相冷媒通路17を構成する第1液相冷媒出口通路154には、前述した通路開閉弁18が設けられている。この通路開閉弁18は、第1液相冷媒出口通路154におけるタンク本体151の内部の開口を弁体部18bにて開閉するように構成されている。
感温部材18aは、タンク本体151内において、タンク本体151を貫通する冷媒吐出配管22の外表面に隣接して配置されており、冷媒吐出配管22の外表面から間接的に圧縮機110の吐出側の冷媒温度を感知するように構成されている。
具体的には、通路開閉弁18は、感温部材18aにて感知する圧縮機110の吐出側の冷媒温度が予め設定された基準温度以下(所定温度以下)となった際に、弁体部18bが液相冷媒通路17の通路を閉鎖位置へと変位するように構成されている。一方、通路開閉弁18は、感温部材18aにて感知する圧縮機110の吐出側の冷媒温度が基準温度より大きくなった際に、弁体部18bが液相冷媒通路17の通路を開放位置へと変位するように構成されている。
次に、上記構成における車両用暖房装置1の作動を説明する。まず、車両用暖房装置1の作動スイッチが投入(オン)されると、制御装置がヒートポンプサイクル10の圧縮機110や室内暖房ユニット30の送風機32等に制御信号を出力して、各種制御機器を作動させる。
ヒートポンプサイクル10では、圧縮機110から吐出された冷媒が、室内凝縮器12へ流入して放熱する。これにより、送風機32から送風された送風空気が加熱される。室内凝縮器12から流出した冷媒は、第1電気式膨張弁13にて中間圧冷媒となるまで減圧膨張される。
第1電気式膨張弁13にて減圧膨張された中間圧冷媒は、水−冷媒熱交換器14の冷媒側流路14aへ流入して冷却水側流路14bを流れる冷却水と熱交換して加熱される。そして、水−冷媒熱交換器14から流出した冷媒は、流体圧縮装置11の気液分離器15にて気液分離される。
ここで、図3に示すように、気液分離器15で気液分離された気相冷媒は、気相冷媒出口通路153→気相冷媒入口通路111a→筒状部材112の内部空間→気相冷媒導入通路112cの順に流れて、高段側圧縮機構部123の冷媒吸入側である中間圧室113aに流入する。
一方、気液分離器15にて気液分離された液相冷媒は、圧縮機110の吐出側の冷媒温度が基準温度より大きい場合に第1液相冷媒出口通路154が開放された場合、その一部が第1液相冷媒出口通路154→液相冷媒入口通路111bの順に流れて、高段側圧縮機構部123の冷媒吸入側である中間圧室113aに流入する(図中、液相冷媒通路17内の点線矢印参照)。
この際、第1液相冷媒出口通路154は、中間圧室113aに近い液相冷媒入口通路111bよりも上方側に位置しているので、気液分離器15内の液相冷媒が、その自重によって中間圧室113aに流入する。
そして、中間圧室113aに流入した気相冷媒および液相冷媒は、低段側圧縮機構部122から吐出された冷媒と合流して、高段側圧縮機構部123の冷媒吸入通路124bへと吸入される。そして、高段側圧縮機構部123にて圧縮された後、冷媒吐出配管22を介して吐出される。
なお、圧縮機110の吐出側の冷媒温度が基準温度以下の場合には、通路開閉弁18の弁体部18bにて第1液相冷媒出口通路154が閉鎖されるので、液相冷媒は、第1液相冷媒出口通路154から液相冷媒入口通路111bおよび中間圧室113aに流入しない。
また、気液分離器15で気液分離された液相冷媒のうち圧縮機110の内部に流入しない液相冷媒は、第2電気式膨張弁19へと流入して、低圧冷媒となるまで減圧膨張される。そして、第2電気式膨張弁19にて減圧膨張された低圧冷媒は、室外熱交換器20へ流入する。室外熱交換器20へ流入した低圧冷媒は、外気から吸熱して蒸発して、冷媒吸入配管21を介して、圧縮機110の低段側圧縮機構部122の冷媒吸入通路122cへと吸入されて、再び圧縮される。
以上説明した本実施形態の構成では、気液分離器15内の液相冷媒を圧縮機110内の中間圧室113aへと導く液相冷媒通路17のうち、気液分離器15側の第1液相冷媒出口通路154が、圧縮機110側の液相冷媒入口通路111bよりも上方側に位置する構成としている。
このため、通路開閉弁18にて液相冷媒通路17が開放されると、気液分離器15で分離された液相冷媒が自重によって、圧縮機110の高段側圧縮機構部123の冷媒吸入側(中間圧室113a)に導かれるので、気液分離器15内の圧力と圧縮機110の中間圧室113a内の圧力との圧力差が小さい場合であっても、気液分離器15で分離された液相冷媒を中間圧室113aへと適切に流入させることができる。
この結果、圧縮機110の冷媒吸入側へ流入させる液相冷媒の量を増加させることができ、圧縮機110から吐出される冷媒の流量を増加させて、室内凝縮器12での暖房能力の向上を図ることができる。
ここで、圧縮機110の冷媒吸入側へ流入させる液相冷媒の量が過剰となると、圧縮機110から吐出される冷媒の温度が低下してしまい、室内凝縮器12にて送風空気を充分に加熱することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態では、通路開閉弁18によって、圧縮機110の吐出側の冷媒温度に応じて、液相冷媒通路17を開閉する構成としている。具体的には、圧縮機110の吐出側の冷媒温度が所定の基準温度以下である場合には、通路開閉弁18によって液相冷媒通路17を閉鎖する構成としている。
このため、本実施形態では、圧縮機110の冷媒吸入側へ気液分離器15にて分離した液相冷媒を流入させることに伴う、圧縮機110から吐出される冷媒の温度の低下を効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態の流体圧縮装置11は、気液分離器15および圧縮機110を隣接配置して一体化すると共に、気液分離器15の液相冷媒出口通路154に液インジェクション手段である通路開閉弁18を設ける構成としている。
これによると、気液分離器15と圧縮機110との間の配管等を省略することができるので、ヒートポンプサイクル10の構成を簡素化することができる。さらに、ヒートポンプサイクル10の体格を小型にして車両搭載性を向上させることが可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、流体圧縮装置11における圧縮機110の圧縮機構121をロータリ式の圧縮機構を採用した例を説明したが、圧縮機構はロータリ式に限定されない。例えば、スクロール式の圧縮機構等を採用することができる。
(2)上述の実施形態では、圧縮機110として、低段側圧縮機構部122および高段側圧縮機構部123を有する二段圧縮式の圧縮機を採用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、一段圧縮式の圧縮機や三段以上の多段圧縮式の圧縮機に適用してもよい。
(3)上述の実施形態では、圧縮機110として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、エンジンEGの駆動力を利用して作動する圧縮機に適用してもよい。
(4)上述の実施形態では、圧縮機110内のシャフト141の軸方向を水平方向とし、圧縮機構121および電動機131を水平方向に直列に接続する構成(横置き型)を採用する例を説明したが、圧縮機110としてはこれに限らず、圧縮機110内のシャフト141の軸方向を上下方向とし、圧縮機構121および電動機131を上下方向に直列に接続する構成(縦置き型)を採用してもよい。
(5)上述の実施形態では、液相冷媒通路17を開閉する通路開閉弁18として、感温部材18aおよび弁体部18bを備える構成を採用する例を説明したが、これに限定されない。通路開閉弁18としては、例えば、圧縮機110の吐出側の冷媒温度に応じて液相冷媒通路17を開閉する電磁弁を採用してもよい。
(6)上述の実施形態では、水−冷媒熱交換器14として二重管方式の熱交換器構成を採用した例を説明したが、水−冷媒熱交換器14はこれに限定されない。例えば、水−冷媒熱交換器14としては、冷媒側流路14aとして冷媒を流通させる蛇行状のチューブあるいは複数本のチューブを採用し、隣り合うチューブ間に冷却水側流路14bを形成し、さらに、冷媒と冷却水との熱交換を促進する波状のコルゲートフィンあるいは板状のプレートフィンを設ける熱交換器構成を採用してもよい。
(7)上述の実施形態では、外部熱源としてエンジンEGの冷却水を採用した例を説明したが、外部熱源はこれに限定されない。例えば、ヒートポンプサイクル10を車両用暖房装置1に適用する場合には、外部熱源としてエンジンEGから排出される排ガスを採用してもよいし、車両に搭載された発熱体(例えば、インバータ、電動モータ)を冷却する冷却水を採用してもよい。
(8)上述の実施形態では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。二酸化炭素等の自然冷媒や炭化水素系冷媒等を採用してもよい。さらに、ヒートポンプサイクル10が圧縮機110から吐出される冷媒が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成していてもよい。
(9)上述の実施形態では、流体圧縮装置11およびヒートポンプサイクル10を車両用暖房装置1に適用した例を説明したが、車室内を冷房および暖房可能な車両用空調装置に適用してもよい。また、ヒートポンプサイクル10は、車両用に限らず、例えば、据置型空調装置、冷凍保存庫、自動販売機用冷却加熱装置、給湯装置に適用してもよい。
11 流体圧縮装置
110 圧縮機
111 ハウジング
111b 液相冷媒入口通路(液相冷媒通路における圧縮機側の通路)
121 圧縮機構
12 室内凝縮器(加熱用熱交換器)
13 第1電気式膨張弁(第1減圧手段)
15 気液分離器
154 液相冷媒出口通路(液相冷媒通路における気液分離器側の通路)
16 液相冷媒通路(冷媒流出手段)
17 液相冷媒通路(冷媒流出手段)
18 通路開閉弁(通路開閉手段、冷媒流出手段)
19 第2電気式膨張弁(第2減圧手段)
20 室外熱交換器(蒸発器)

Claims (3)

  1. 低圧流体を吸入し、圧縮して高圧流体を吐出する圧縮機構(121)がハウジング(111)内に収容された圧縮機(110)と、
    前記ハウジング(111)に隣接して設けられ、前記高圧流体と前記低圧流体の中間圧となる中間圧流体を気相流体と液相流体とに分離する気液分離器(15)と、を備え、
    前記ハウジング(111)と前記気液分離器(15)とが当接する部位には、前記気液分離器(15)で気液分離された前記気相流体を前記圧縮機(110)の流体吸入側に導く気相流体通路(16)、および前記気液分離器(15)で気液分離された前記液相流体を前記圧縮機(110)の流体吸入側に導く液相流体通路(17)が形成されており、
    前記液相流体通路(17)には、その通路を開閉する通路開閉手段(18)が設けられ、
    前記通路開閉手段(18)にて前記液相流体通路(17)が開放されたときに、前記気液分離器(15)内の前記液相流体が自重によって前記圧縮機(110)の流体吸入側に流入するように、前記液相流体通路(17)における前記気液分離器(15)側の通路(154)が、前記圧縮機(110)側の通路(111b)よりも上方側に位置していることを特徴とする流体圧縮装置。
  2. 冷媒を吸入し、圧縮して吐出する圧縮機構(121)がハウジング(111)内に収容された圧縮機(110)と、
    前記圧縮機(110)から吐出された冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させて、前記熱交換対象流体を加熱する加熱用熱交換器(12)と、
    前記加熱用熱交換器(12)から流出した冷媒を減圧する第1減圧手段(13)と、
    前記第1減圧手段(13)にて減圧された気液二相状態の冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器(15)と、
    前記気液分離器(15)で気液分離された前記気相冷媒、および前記気液分離器(15)で気液分離された前記液相冷媒の一部を前記圧縮機構(110)の冷媒吸入側へと流出させる冷媒流出手段(16〜18)と、
    前記気液分離器(15)にて分離した前記液相冷媒を減圧する第2減圧手段(19)と、
    前記減圧手段(19)にて減圧された冷媒を蒸発させて熱を吸熱する蒸発器(20)と、を備え、
    前記気液分離器(15)および前記圧縮機(110)は、互いに隣接して配置されており、
    前記冷媒流出手段(16〜18)は、前記気液分離器(15)と前記圧縮機(110)とが当接する部位に形成され、前記気液分離器(15)にて分離された前記気相冷媒を前記圧縮機(110)の冷媒吸入側に導く気相冷媒通路(16)、および前記気液分離器(15)にて分離された前記液相冷媒を前記圧縮機(110)の冷媒吸入側に導く液相冷媒通路(17)を有し、
    前記液相冷媒通路(17)には、その通路を開閉する通路開閉手段(18)が設けられ、
    前記通路開閉手段(18)にて前記液相冷媒通路(17)が開放されたときに、前記気液分離器(15)内の液相冷媒が自重によって前記圧縮機(110)の冷媒吸入側に流入するように、前記液相冷媒通路(17)における前記気液分離器(15)側の通路(154)が、前記圧縮機(110)側の通路(111b)よりも上方側に位置していることを特徴とするヒートポンプサイクル。
  3. 前記通路開閉手段(18)は、前記圧縮機(110)から吐出された冷媒の温度が所定温度以下となった際に前記液相冷媒通路(17)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のヒートポンプサイクル。
JP2010140379A 2010-06-21 2010-06-21 流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル Withdrawn JP2012002473A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010140379A JP2012002473A (ja) 2010-06-21 2010-06-21 流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010140379A JP2012002473A (ja) 2010-06-21 2010-06-21 流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012002473A true JP2012002473A (ja) 2012-01-05

Family

ID=45534665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010140379A Withdrawn JP2012002473A (ja) 2010-06-21 2010-06-21 流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012002473A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108895721A (zh) * 2018-07-26 2018-11-27 青岛海尔空调器有限总公司 压缩机及包括该压缩机的空调器
WO2019181244A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 サンデンホールディングス株式会社 圧縮機及びヒートポンプシステム
WO2023188884A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 株式会社豊田自動織機 移動体用ヒートポンプ装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019181244A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 サンデンホールディングス株式会社 圧縮機及びヒートポンプシステム
CN108895721A (zh) * 2018-07-26 2018-11-27 青岛海尔空调器有限总公司 压缩机及包括该压缩机的空调器
CN108895721B (zh) * 2018-07-26 2024-06-11 青岛海尔空调器有限总公司 用于t3工况的压缩机及包括该压缩机的空调器
WO2023188884A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 株式会社豊田自動織機 移動体用ヒートポンプ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5556499B2 (ja) 二段昇圧式冷凍サイクル
KR20060131996A (ko) 냉동장치
JP5306478B2 (ja) ヒートポンプ装置、二段圧縮機及びヒートポンプ装置の運転方法
JP2007232263A (ja) 冷凍装置
WO2004053298A1 (ja) 容積型膨張機及び流体機械
JP4219198B2 (ja) 冷媒サイクル装置
JP4591350B2 (ja) 冷凍装置
JP2004197640A (ja) 容積型膨張機及び流体機械
JPH02230995A (ja) ヒートポンプ用圧縮機及びその運転方法
JP2010106807A (ja) 電動圧縮機およびヒートポンプシステム並びにヒートポンプシステムの制御方法
JP2012002473A (ja) 流体圧縮装置およびこれを用いたヒートポンプサイクル
JP2012021761A (ja) 冷凍装置
JP4192904B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2007071430A (ja) 冷凍サイクル及び圧縮補助装置
JP4635382B2 (ja) スクロール型膨張機及び冷凍装置
WO2023144953A1 (ja) 圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2014149103A (ja) 冷凍サイクル装置
JP4581795B2 (ja) 冷凍装置
JP4725591B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2007147232A (ja) 冷凍装置
JP2014142158A (ja) 冷凍サイクル装置
JP6193555B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP3986338B2 (ja) インバータ制御コンプレッサを用いた冷媒回路
JP2011236855A (ja) 二段昇圧式圧縮機
JP6285816B2 (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130903