JP2012002086A - 排気浄化装置の接続部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な構造を用いることなく、中間パイプ内での還元剤の堆積を抑制し、且つ還元剤の拡散効果を促進できる排気浄化装置の接続部構造を提供する。
【解決手段】上流側排気浄化装置10の筒状ケーシング11内の下流部に形成された排気流出空間14と、筒状ケーシング11の一側壁11aから排気流出空間14内に上流部分19aを貫入された中間パイプ19と、排気流出空間14内に噴霧口15aを有し、中間パイプ19の上流部分19aの内部に還元剤を噴霧するノズル15と、をそなえ、中間パイプ19の上流部分19aは排気流出空間14に突出すると共に、筒状ケーシング11の他側壁11bとの間に排気流入用の間隙CLが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気を浄化する排気浄化装置の接続部構造に関し、特に排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、NOx(窒素酸化物)を除去する選択還元型触媒とを備えた排気浄化装置の接続部構造に関する。
内燃機関(以下、エンジンという)、中でもディーゼルエンジンの排気中には、大気汚染物質である煤等の粒子状物質(Particulate Matter、以下、PMと略称する)やNOx等が含まれている。そこで、エンジンの排気通路に、PMを捕集するためのパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下、DPFと略称する)を設置し、大気中にPMが放出されないようにする技術が従来知られている。さらに、エンジンの排気通路に、NOxを除去するための選択還元型触媒(以下、SCR触媒という)を設置し、還元剤としてアンモニアをSCR触媒に供給することにより、排気中のNOxを還元して排気を浄化するようにした排気浄化触媒装置が用いられている。
このSCR触媒を用いた排気浄化触媒装置では、SCR触媒の上流側の排気中に尿素水を供給することにより、排気熱によって尿素水から分解して生じたアンモニアがSCR触媒に供給される。SCR触媒は、軸方向に互いに平行な微小な穴が複数連通したハニカム構造の担体に、触媒金属が担持されている。SCR触媒に供給されたアンモニアは、一旦SCR触媒に吸着し、このアンモニアと排気中のNOxとの間の脱硝反応がSCR触媒によって促進されることによりNOxの還元が行われる。
このようなPMの捕集及びNOxの還元を効率的に行うため、DPF及びSCR触媒を組み合わせ、排気浄化装置として用いるようにしたものが、例えば特許文献1などに提案されている。特許文献1に記載の排気浄化装置は、図4に示すように、筒状の第1のケーシング61を有する上流側排気浄化装置60と、第1ケーシング61の下流側に配設された筒状の第2のケーシング71を有する下流側排気浄化装置70と、第1のケーシング61及び第2のケーシング71を連結する中間パイプ69と、還元剤を噴射する噴射ノズル65とで構成されている。
筒状の第1のケーシング61内には、その上流側に前段酸化触媒62が配置され、前段酸化触媒62の下流側にDPF63が配置されている。また、DPF63の下流側には、排気流出空間64が設けられている。なお、前段酸化触媒62は、排気中のNOを酸化させてNO2を生成し、このNO2によってDPF63でのPMの燃焼が行われる。
一方、筒状の第2のケーシング71内には、その上流側にSCR触媒72が配置され、下流側にSCR触媒72から流出したアンモニアを酸化してN2とするための後段酸化触媒73が配置されている。また、第2のケーシング71の軸方向両端部には、それぞれ空間77a,77bが設けられている。
第1のケーシング61と第2のケーシング71とを連通する中間パイプ69は、その上流部69aが第1のケーシング61の排気流出空間64内に貫入され、中間パイプ69の排気流出空間64内にある挿入部分には、排気流出空間64と連通パイプ69の内部とを連通させる多数の孔66が貫設されている。これらの孔66を介して、第1のケーシング61内に収納されているDPF63を通過した排気を中間パイプ69内部に導入して、第2のケーシング71に向けて供給する。また、還元剤としての尿素水を中間パイプ69内に噴射する噴射ノズル65は、その噴射口65aが中間パイプ69の上流端側に露出しており、中間パイプ69内の下流側に向けて還元剤を噴射する。
このように構成された特許文献1に記載の排気浄化装置によれば、エンジンの排気は、排気通路59を経て第1のケーシング61に導入され、第1のケーシング61の排気流出空間64から中間パイプ69の各孔66を経て中間パイプ69内に導入される。そして、中間パイプ69により第2のケーシング71へと案内されて、排気浄化装置を流通する。このとき、エンジンの排気は、中間パイプ69の各孔66を経て中間パイプ69内に導入されるため、中間パイプ69内で相互に衝突して攪拌される。この攪拌中の排気に噴射ノズル65から還元剤としての尿素水が噴射されるため、還元剤が十分に拡散された状態で下流側排気浄化装置70に移送され、還元剤が略均等にSCR触媒72に供給される。
しかしながら、このようにして噴射ノズル65から中間パイプ69の下流側に向けて尿素水を噴射した場合、必ずしも噴射された尿素水の全量が排気中で霧化されるわけではない。これは、中間パイプ69に設けられた複数の孔66を介して中間パイプ69内に排気が導入される際に、各孔66の周囲の部材上で気流のよどみが発生するため、このよどみが起点となって、尿素水の一部が中間パイプ69に設けられた各孔66の周囲に付着し、水分が蒸発することによって固形化した尿素が堆積してしまうためである。
この結果、排気の流動抵抗が増大して排気浄化装置の排気浄化効率が低下したり、尿素水が中間パイプ69に設けられた各孔66の周囲に付着することによって、SCR触媒72に供給されるべきアンモニアの量が不足して、SCR触媒72の排気浄化効率が低下したりするという課題が生じる。
そこで、この堆積物を生じるという課題を解決するために、下記の特許文献2に記載の排気浄化装置が提案されている。図5は、図4のY−Y矢視断面図である。図5に示すように、特許文献2に記載の排気浄化装置は、噴射ノズル65から噴射される還元剤が、排気流出口67の内周、つまり、図5中に破線で示す中間パイプ69の内周より径方向内方に向けて供給される。すなわち、噴射ノズル69による尿素水の噴射は、図5中に示す2本の一点鎖線で挟まれた範囲内に向けられており、噴射ノズル65の噴射口65aと、破線で示す排気流出口67の内周とを結ぶ2本の二点鎖線より内側となっている。
特許文献2に記載の排気浄化装置によれば、噴射ノズル65から噴射される尿素水の噴射角度を小さく設定するため、噴射ノズル65から離れたところまで尿素水を噴射することができ、中間パイプ69の内周、特に複数の孔66の周囲での堆積物の発生を抑制することができる。
特開2008−274878号公報 特開2009−97435号公報
しかしながら、上記の特許文献2に記載の排気浄化装置では、噴射ノズル65から噴射される尿素水の噴射角度を小さく設定するため、中間パイプ69の孔66を介して導入される排気が中間パイプ69内で相互に衝突して攪拌されても、その排気中で尿素水噴霧が拡散することについて不利になり、尿素水の加水分解で生じるアンモニアと排気の混合についても不利になる。ひいてはSCR触媒に流入するアンモニアと排気の混合均一性が低下するので、NOx浄化率についても不利になる。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、複雑な構造を用いることなく、中間パイプ内での還元剤の堆積を抑制し、且つ還元剤の拡散効果を促進できる排気浄化装置の接続部構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の排気浄化装置の接続部構造は、上流側排気浄化装置で処理された排気を中間パイプ内に流入させ流入した前記排気に還元剤を噴霧供給して下流側排気浄化装置に送給する排気浄化装置における、前記上流側排気浄化装置と前記中間パイプとの接続部の構造であって、前記上流側排気浄化装置の筒状ケーシング内の下流部に形成された排気流出空間と、前記筒状ケーシングの一側壁から前記排気流出空間内に上流部分を貫入された前記中間パイプと、前記排気流出空間内に噴霧口を有し、前記中間パイプの前記上流部分の内部に前記還元剤を噴霧するノズルとをそなえ、前記中間パイプの前記上流部分は前記排気流出空間に突出すると共に、前記筒状ケーシングの他側壁との間に排気流入用の間隙が設けられていることを特徴としている。
このとき、前記中間パイプの軸心上における前記間隙長さcと、前記筒状ケーシングの内径Dと、前記中間パイプの内径dとが、以下の(式1),(式2)の関係を満たすことが好ましい。
D/4 <d< D/2 ・・・(式1)
c≧d/4 ・・・(式2)
なお、前記中間パイプの前記上流部分は、下流部分と分割されているとは限らず、下流部分と一体であっても良い。この場合、前記排気流出空間に突出して前記筒状ケーシングに固設され、前記中間パイプの前記上流部分の前記排気流出空間内への挿入をガイドするガイドパイプが装備されていることが好ましい。
前記ガイドパイプは前記筒状ケーシングの前記一側壁の外部に突設され、前記ガイドパイプの下流端には、内部に前記中間パイプを装備した接続パイプの上流端が、それぞれのフランジ部を介して結合しており、前記中間パイプは、前記接続パイプに支持されて前記フランジ部による結合箇所を貫通して前記ガイドパイプの内から前記排気流出空間内に貫入していることが好ましい。
さらに、前記フランジ部による結合箇所において前記ガイドパイプは、前記接続パイプに対してフレキシブルジョイントを介して接続されることがより好ましい。
また、前記上流側排気浄化装置には、ディーゼルエンジンの排気に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するフィルタ(DPF)が備えられ、前記下流側排気浄化装置には、前記排気に含まれるNOxを処理する選択還元型触媒が備えられていることが好ましい。
本発明の排気浄化装置の接続部構造によれば、中間パイプに従来技術のような複数の孔を設けることなく、排気流入用の間隙から排気を中間パイプ内へ導入するため、簡素な構造ながら中間パイプ内での気流のよどみの発生を防ぎ、噴射された還元剤が堆積物となって中間パイプ内に堆積することを抑制することができる。このため、排気の流動抵抗が増大することもなく、また、供給されるべきアンモニアの量が不足することもないため、排気浄化効率の低下を抑制することができる。
また、排気流入用の間隙長さcと、筒状ケーシングの内径Dと、中間パイプの内径dとが所定の関係を満たすように設定されている場合、排気流出空間から中間パイプ内へ流入する排気が、中間パイプの開口に対して全周方向から流れ込む際に圧力損失の増大を抑制することができる。なお、ノズルから噴霧される還元剤はこの排気の流れに包み込まれるため、偏りにくく、中間パイプ内で周方向に均等に拡散し易くなる。
また、中間パイプの上流部分にガイドパイプが設けられている場合、排気流出空間内へ中間パイプを挿入する際に、中間パイプの上流端がガイドされ、挿入し易くなるとともに、上流側排気浄化装置内に配設されているフィルタ(DPF)を傷つけることを防止することができる。
また、ガイドパイプの下流端と接続パイプの上流端とがそれぞれのフランジ部を介して結合され、中間パイプが接続パイプに支持されてフランジ部による結合箇所を貫通して、ガイドパイプ内から排気流出空間内に貫入している場合、フランジ部においても中間パイプは継目なく連続しており段差がないため、パイプの結合部で堆積物を生じることはなく、さらに排気浄化効率の低下を抑制することができる。
さらに、ガイドパイプの下流端が接続パイプに対してフレキシブルジョイントを介して接続される場合、上流側排気浄化装置の筒状ケーシングと接続パイプに曲げ変位が発生しても、フレキシブルジョイントが曲げ変位を吸収することができるため、パイプ接続部に発生する応力を低減させることができる。
本発明の一実施形態にかかる排気浄化装置の接続部構造を説明する図であり、(a)は図2のX−X矢視断面図、(b)は図1(a)の部分拡大図である。 本発明の一実施形態にかかる排気浄化装置を示す全体構成図である。 本発明の他の実施形態にかかる排気浄化装置の接続部構造を説明する断面図である。 従来の課題を説明する部分拡大断面図である。 図4のY−Y矢視断面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一実施形態にかかる排気浄化装置の接続部構造について、図1及び図2を用いて説明する。
まず、図2を用いて本実施形態にかかる排気浄化装置を説明する。図2は、本実施形態にかかる排気浄化装置を示す全体構成図である。本実施形態の排気浄化装置はトラックに搭載されており、図2ではトラックへの搭載状態での内燃機関1及び排気浄化装置2の配置を示すもので、トラックの床下要部を二点鎖線で示している。なお、以下の説明では、車両を主体として前後方向及び左右方向を規定する。
トラックはラダーフレームのシャーシ構造が採用されている。ラダーフレーム30は、車体の前後方向全体に延設した左右一対のサイドレール30aを複数のクロスメンバ30b(1つのみ図示)により連結して構成され、このラダーフレーム30上に内燃機関1等のパワープラント及び車体のキャビンや荷台30c等が搭載されている。図2では、ラダーフレーム30の左右一対のサイドレール30aの一部、及び、ラダーフレーム30上に設置された荷台30cの一部を二点鎖線で示し、この荷台30cの床下に排気浄化装置2が設置されている。
内燃機関1は、ラダーフレーム30の左右のサイドレール30a間に位置し、ここでは直列6気筒機関として構成されている。内燃機関1の各気筒には燃料噴射弁31が設けられ、各燃料噴射弁31はコモンレール32から加圧燃料を供給され、開弁に伴って対応する気筒の筒内に燃料を噴射する。
内燃機関1の吸気側には吸気マニホールド33が装着され、吸気マニホールド33に接続された吸気通路34には、上流側よりエアクリーナ35,ターボチャージャ36のコンプレッサ36a及びインタークーラ37が設けられている。また、内燃機関1の排気側には排気マニホールド38が装着され、排気マニホールド38には、コンプレッサ36aと同軸上に連結されたターボチャージャ36のタービン36bが接続されている。タービン36bには排気通路39が接続され、排気通路39の途中に排気浄化装置2が設けられている。
一方、内燃機関1の後部には変速機40が結合され、変速機40の出力軸にはプロペラシャフト41の前端が連結されている。プロペラシャフト41は車体の床下で左右のサイドレール30a間を後方に向けて延設され、その後端は図示しないディファレンシャルギアを介して左右の後輪に接続されている。
排気通路39は、右側のサイドレール30aの下側において後方に向けて延設されている。一般的なトラックでは、そのまま排気通路39が車体後部まで延設されて、この排気通路39の途中に排気浄化装置2の各構成部材が直列配置されるが、本実施形態のトラックでは荷台の長さの関係で床下の前後スペースに制限があるため、排気通路39を右側に取り回して側方排気している。この排気通路39の取り回しの関係により、排気通路39の途中に設置された排気浄化装置2のレイアウトも変則的なものになっている。以下、詳述する。
排気通路39の中流部には、排気の流れが車両の長手方向(車長方向)を向くように配置され、前後方向に沿った円筒状の筒状ケーシング11を有する上流側排気浄化装置10が、右側のサイドレール30aの下側に接続されている。筒状ケーシング11の内部の上流側には前段酸化触媒12が配置され、下流側には排気中に含まれる煤等の粒子状物質(Particulate Matter、以下、PMと略称する)を捕集するためのパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下、DPFと略称する)13が配置され、さらにDPF13の下流側には混合室と称される排気流出空間14が形成されている。
筒状ケーシング11の下流部に形成された排気流出空間14には、中間パイプ19の上流部分19aが筒状ケーシング11の側壁面の一部(一側壁)11aに貫通して配設されている。中間パイプ19は排気通路39の一部を構成するものであり、最も一般的な円筒状パイプであって、その内径も排気通路39と略等しく設定されている。
筒状ケーシング11の側壁面で一側壁11aに対向する部分(他側壁)11bには、電磁式のノズル15が固定されており、ノズル15の噴霧口15aは排気流出空間14内に突設されている。ノズル15は、図示しないタンクから圧送される還元剤としての尿素水を中間パイプ19の上流部分19a内部に噴霧する。上記した内燃機関1の各気筒の燃料噴射弁31やノズル15等のデバイス類及び図示しないセンサ類はECU(電子コントロールユニット)42に接続されており、燃料噴射弁31やノズル15等のデバイス類は、センサ類からの検出情報に基づいてECU42により駆動制御される。
上流側排気浄化装置10内の前段酸化触媒12及びDPF13を通過した排気は、排気流出空間14から中間パイプ19の上流部分19a内へ流入し、流入した排気にノズル15から還元剤としての尿素水を噴霧供給して、下流側排気浄化装置20に送給される。中間パイプ19の下流部分19bは、下流側排気浄化装置20の筒状ケーシング21の外周面に溶接されており、上流側排気浄化装置10の出口部と下流側排気浄化装置20の入口部とを連通している。
下流側排気浄化装置20は、右側のサイドレール30aの外側で、車長方向に対して上流側排気浄化装置10の側方に、排気の流れが車幅方向を向くように配置されて、T字型の配置となっている。なお、下流側排気浄化装置20の配置はこれに限られるものではなく、右側のサイドレール30aの外側で、車長方向に対して上流側排気浄化装置10の後端10aよりも後方にシフトして、排気の流れが車幅方向を向くように配置されて、平面視でL字型の配置としてもよい。
下流側排気浄化装置20は、車幅方向に沿った筒状ケーシング21の内部に、アンモニアの供給により排気中に含まれるNOxを還元して排気を浄化する選択還元型触媒(SCR触媒)22と、アンモニアを無害化する後段酸化触媒23とを備えて構成されている。さらに、下流側排気浄化装置20には、排気通路39の一部である出口パイプ29が設けられ、出口パイプ29は右側に湾曲形成されて車体側方に開口している。なお、出口パイプ29は排気通路39の一部を構成するものであり、最も一般的な円筒状パイプであって、その内径も排気通路39と略等しく設定されている。
ここで、上流側排気浄化装置10と中間パイプ19との接続部の構造について、図1を用いて説明する。図1(a)は、本実施形態にかかる排気浄化装置の接続部構造を説明する図であり、図2のY−Y矢視断面図である。図1(b)は、図1(a)の部分拡大図である。
図1(a)に示すように、中間パイプ19の上流部分19aの端部(上流端)19cは開口しており、上流部分19aは筒状ケーシング11の一側壁11aを貫通して挿入され、排気流出空間14内に突出して配設されている。中間パイプ19の上流端19cと筒状ケーシング11の他側壁11bとの間には、上流側排気浄化装置10で処理された排気が中間パイプ19内へ流入するためのクリアランス(間隙)CLが設けられている。
なお、中間パイプ19の軸心上におけるクリアランスCLの長さcと、上流側排気浄化装置10の筒状ケーシング11の内径Dと、中間パイプ19の内径dは、圧力損失の観点より、中間パイプ19内の断面積S1とクリアランスCLの側面積S2との関係で、下記の式(1)〜(3)により決定される。
S1≦S2 ・・・(1)
ここで、
S1=πd2/4 ・・・(2)
S2=πcd ・・・(3)
である。クリアランスCLの側面積S2が、中間パイプ19内の断面積S1、つまり中間パイプ19の開口の面積以上であれば、排気流出空間14内の排気がスムーズに中間パイプ19内へ流入することができ、圧力損失の増大を抑制できる。
なお、上記の式(2)及び(3)を、式(1)へ代入し、整理すると下記の式(4)となる。
c≧d/4 ・・・(4)
したがって、クリアランスCLの長さcと中間パイプ19の内径dとは、上記の式(4)の関係を満たすように設定されているほうがよい。
また、中間パイプ19の内径dは、上流側排気浄化装置10の筒状ケーシング11の内径Dとの関係で、以下の式(5)の関係を満たすように設定されているほうがよい。
D/4 <d< D/2 ・・・(5)
上記の式(5)を満たすように中間パイプ19の内径dが設定されていれば、排気の流入及び中間パイプ19内での排気の拡散が円滑に行われる。なお、一般的な筒状ケーシング11及び中間パイプ19であれば、上記の式(5)は満たすものと考えられる。
中間パイプ19の軸心上且つ筒状ケーシング11の他側壁11bには、下流側排気浄化装置20内のSCR触媒22へ還元剤としての尿素水を噴霧供給するノズル15が固定されており、中間パイプ19の軸心上に還元剤の噴射中心を向けて設けられている。ノズル15の噴霧口15aから噴射される還元剤は、図1(a)中に二点鎖線で示すように、中間パイプ19の上流部分19aへと流入される。
ここで、ノズル15から噴霧される還元剤の噴霧角をαとすると、還元剤が中間パイプ19内へ確実に噴射されるように、クリアランスCLの長さcは、最低限、下記の式(6)を満たすように設定される。
d/2≧c×tan(α/2) ・・・(6)
ここで、噴射角αは排気流の中では変化することが考えられ、還元剤が中間パイプ19内へより確実に噴射されるためには、cよりも一定マージンmだけ大きい値(c+m)について、式(6)´に示すようにαとcとdとの関係を設定する必要がある。
d/2≧(c+m)×tan(α/2) ・・・(6)´
また、中間パイプ19の上流部分19aには、中間パイプ19の上流部分19aの排気流出空間14内への挿入をガイドするためのガイドパイプ16が、中間パイプ19の外周から離隔して装備されている。ガイドパイプ16は、筒状ケーシング11の一側壁11aを貫通して排気流出空間14内に突出し、筒状ケーシング11との接触部分を溶着され、筒状ケーシング11に固設されている。なお、ここでは、ガイドパイプ16は筒状ケーシング11の径方向断面の中心より手前まで突出して設けられているが、これに限るものではなく、中間パイプ19の上流端19cよりも突出しておらず、且つ、中間パイプ19の上流部分19aを支持できる長さがあればよい。
また、ガイドパイプ16は、筒状ケーシング11の一側壁11aの外部にも突出しており、ガイドパイプ16の下流端16bは、中間パイプ19の外周に隙間を介して設けられた接続パイプ17と接続されている。接続パイプ17は、中間パイプ19の外周との隙間に弾力性を有する材質のブッシュBを介して中間パイプ19と固設されている。なお、ブッシュBは間隔をあけて複数配設されており、ブッシュBを介して中間パイプ19と接続パイプ17は二重管構造となっている。
ガイドパイプ16の下流端16bと接続パイプ17の上流端17aとは、フレキシブルジョイント18を介して接続されている。ここで、図1(b)にフレキシブルジョイント18部分の拡大図を示す。図1(b)に示すように、中間パイプ19の外周には、接続パイプ17の上流端17aよりわずかに上流側に、中間パイプ19の外周に対して垂直に突出した突起部19Pが設けられている。この突起部19Pは、中間パイプ19の外周と接続パイプ17の内周の隙間より短い長さで設けられており、この突起部19Pには耐摩耗性を有する材質の球面ブッシュ(球面滑り軸受)SBが配設されている。
ガイドパイプ16の下流部分は、球面ブッシュSBの曲面部に摺接するようにガイドパイプ16の外部へ向けて凸状になるように湾曲している。これにより、ガイドパイプ16は、接続パイプ17及び中間パイプ19に対して、図1(b)中に矢印Aで示すように相対動する。また、この湾曲部分16cから、ガイドパイプ16の外部に向けて垂直方向にガイドパイプ16の下流端16bが延設されている。
一方、接続パイプ17は、中間パイプ19との間にブッシュBを介して中間パイプ19に固設されており、その上流端17aが接続パイプ17の外周から外部に向けて垂直方向に延設されている。ガイドパイプ16の下流端16bと接続パイプ17の上流端17aには、それぞれボルト穴が貫設され、ボルト18Bが挿通されている。このボルト18Bには、圧縮コイルスプリング18Sが設けられており、ガイドパイプ16の下流端16bと接続パイプ17の上流端17aとを接続しながら、このスプリング18Sの弾性力により接続パイプ17に固設されている中間パイプ19の傾きを許容している。なお、中間パイプ19は、ガイドパイプ16の内周から離隔しているため、ある程度傾いてもガイドパイプ16に影響されない。また、中間パイプ19の外周とガイドパイプ16の内周との隙間は、中間パイプ19を挿入させるには十分な距離であって、過剰に中間パイプ19の角度が変わらない程度の距離がよい。
本実施形態にかかる排気浄化装置の接続部構造は上述のように構成されているので、還元剤としての尿素水の噴霧供給は以下のように実施される。
上流側排気浄化装置10内において、前段酸化触媒12及びDPF13を通過した排気は、上流側排気浄化装置10の下流部に形成された排気流出空間14内に流入し、その流れの方向を変えて旋回しながら中間パイプ19の上流端19cに対して全周方向から、中間パイプ19内に流れ込む。
一方、中間パイプ19の軸心上且つ筒状ケーシング11の他側壁11bに設けられたノズル15により、中間パイプ19の軸心方向へ還元剤としての尿素水が噴霧されると、図1(a)中に二点鎖線で示すように、還元剤は中間パイプ19の上流部分19aへと進入していく。
このとき、噴霧された還元剤は、中間パイプ19の上流端19cから流入する排気の流れに包み込まれ、排気とともに中間パイプ19の上流部分19aへ流入し、その後、中間パイプ19内で径方向に拡散し、排気熱によって加水分解してアンモニアが生成される。生成されたアンモニアは、下流側排気浄化装置20内のSCR触媒22に供給され、NOxの還元が行われる。
つまり、本実施形態の排気浄化装置の接続部構造によれば、中間パイプ19に従来技術のような複数の孔を設けることなく、排気流入用の間隙から排気を中間パイプ内へ導入するため、パイプのコストを低減できるとともに、簡素な構造でありながら中間パイプ内での気流のよどみの発生を防止し、噴射された還元剤が堆積物となって中間パイプ内に堆積することを抑制することができる。このため、排気の流動抵抗が増大することもなく、また、供給されるべきアンモニアの量が不足することもないため、排気浄化効率の低下を抑制することができる。
また、ガイドパイプ16の下流端16bと接続パイプ17の上流端17aとがそれぞれのフランジ部を介して結合され、中間パイプ19が接続パイプ17に支持されてフランジ部による結合箇所を貫通して、ガイドパイプ16内から排気流出空間14内に貫入した片持ち構造で形成されている。そのため、中間パイプ19には段差がなく一体で設けられるため、パイプの結合部で堆積物を生じることはなく、さらに排気浄化効率の低下を抑制することができる。
また、中間パイプ19の上流部分19aにガイドパイプ16が設けられているため、排気流出空間14内へ中間パイプ19の上流部分19aを挿入する際に、中間パイプ19の上流端19cがガイドされ、挿入し易くなるとともに、上流側排気浄化装置10内に配設されているDPF13の端面を傷つけることを防止することができる。
さらに、ガイドパイプ16の下流端16bが接続パイプ17に対してフレキシブルジョイント18を介してフレキシブルに接続されている。そのため、上流側排気浄化装置10の筒状ケーシング11と接続パイプ17に曲げ変位が発生しても、フレキシブルジョイント18が曲げ変位を吸収することができるため、変位により接続パイプ17に発生する応力を回避させることができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、図3に示すように、ガイドパイプ16の排気流出空間14内への突出部の長さを短く設定してもよい。この場合、構成がより簡素になるという利点があるが、中間パイプ19を排気流出空間14内へ挿入する際には細心の注意を払う必要がある。
また、図3に示すように、ガイドパイプ16と接続パイプ17とを、フレキシブルジョイントを介さず、一般的なフランジ部28によって接続してもよい。この場合、構成がより簡素になるという利点があるが、接続パイプ17に曲げ応力が発生する可能性があるため、例えば、下流側排気浄化装置20の筒状ケーシング21と接続パイプ17との接続部にフレキシブルジョイントを用いてもよい。
さらに、ガイドパイプ16の長さは上記実施形態で説明したものとし、ガイドパイプ16と接続パイプ17との接続部を図3に示すようにしてもよく、また、ガイドパイプ16の長さを図3に示すように短く設定し、ガイドパイプ16と接続パイプ17との接続部を上記実施形態で説明したフレキシブルジョイント18としてもよい。いずれの組み合わせであっても、複雑な構造を用いることなく、中間パイプ19内での還元剤の堆積を抑制し、且つ還元剤の拡散効果を促進することができる。
1 内燃機関(エンジン)
2 排気浄化装置
10 上流側排気浄化装置
11 筒状ケーシング
12 前段酸化触媒
13 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
14 排気流出空間
15 ノズル
16 ガイドパイプ
17 接続パイプ
18 フレキシブルジョイント
19 中間パイプ
20 下流側排気浄化装置
22 SCR触媒(選択還元型触媒)

Claims (6)

  1. 上流側排気浄化装置で処理された排気を中間パイプ内に流入させ流入した前記排気に還元剤を噴霧供給して下流側排気浄化装置に送給する排気浄化装置における、前記上流側排気浄化装置と前記中間パイプとの接続部の構造であって、
    前記上流側排気浄化装置の筒状ケーシング内の下流部に形成された排気流出空間と、
    前記筒状ケーシングの一側壁から前記排気流出空間内に上流部分を貫入された前記中間パイプと、
    前記排気流出空間内に噴霧口を有し、前記中間パイプの前記上流部分の内部に前記還元剤を噴霧するノズルと、をそなえ、
    前記中間パイプの前記上流部分は前記排気流出空間に突出すると共に、前記筒状ケーシングの他側壁との間に排気流入用の間隙が設けられている
    ことを特徴とする、排気浄化装置の接続部構造。
  2. 前記中間パイプの軸心上における前記間隙長さcと、前記筒状ケーシングの内径Dと、前記中間パイプの内径dとが、以下の(式1),(式2)の関係を満たす
    ことを特徴とする、請求項1記載の排気浄化装置の接続部構造。
    D/4 <d< D/2 ・・・(式1)
    c≧d/4 ・・・(式2)
  3. 前記排気流出空間に突出して前記筒状ケーシングに固設され、前記中間パイプの前記上流部分の前記排気流出空間内への挿入をガイドするガイドパイプが装備されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の排気浄化装置の接続部構造。
  4. 前記ガイドパイプは前記筒状ケーシングの前記一側壁の外部に突設され、
    前記ガイドパイプの下流端には、内部に前記中間パイプを装備した接続パイプの上流端が、それぞれのフランジ部を介して結合しており、
    前記中間パイプは、前記接続パイプに支持されて前記フランジ部による結合箇所を貫通して前記ガイドパイプの内から前記排気流出空間内に貫入している
    ことを特徴とする、請求項3記載の排気浄化装置の接続部構造。
  5. 前記フランジ部による結合箇所において前記ガイドパイプは、前記接続パイプに対してフレキシブルジョイントを介して接続される
    ことを特徴とする、請求項4記載の排気浄化装置の接続部構造。
  6. 前記上流側排気浄化装置には、ディーゼルエンジンの排気に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するフィルタ(DPF)が備えられ、
    前記下流側排気浄化装置には、前記排気に含まれるNOxを処理する選択還元型触媒が備えられている
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気浄化装置の接続部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016507692A (ja) * 2013-08-05 2016-03-10 テネコ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツングTenneco Gmbh 混合チャンバ

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