JP2012001775A - バーリング性に優れる高強度熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Nb含有量を[Nb]、Ti含有量を[Ti]、N含有量を[N]、S含有量を[S]、C含有量を[C]、B含有量を[B]としたとき、以下の式を満たし、0.004≦[C]+12/11[B]−12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])、[C]−12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])≦0.012、固溶Cと固溶Bの合計の粒界個数密度が4.5個/nm2超12個/nm2以下であり、さらに鋼板中の粒界に析出しているセメンタイト粒径が2μm以下であり、板厚中心での平均結晶粒径が9μm以下であり、且つ板厚中心での{211}ランダム強度比が2以下であり、結晶粒内におけるTiCを含む析出物の平均粒径が3nm以下であるとともに、その密度が1×1016個/cm3以上とする。
【選択図】図8
Description
C:0.02〜0.06%、
Si:0.01〜2.0%、
Mn:0.7〜2.3%、
P:0.1%以下、
S:0.03%以下、
N:0.02%以下
Al:0.001〜1%、
Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.03〜0.17%、
B:0.0002〜0.002%を含有し、
Nb含有量を[Nb]、Ti含有量を[Ti]、N含有量を[N]、S含有量を[S]、C含有量を[C]、B含有量を[B]としたとき、以下の式を満たし、
0.004≦[C]+12/11[B]−12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])、
[C]−12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])≦0.012
残部がFe及び不可避的不純物からなり、
固溶Cと固溶Bの合計の粒界個数密度が4.5個/nm2超12個/nm2以下であり、さらに鋼板中の粒界に析出しているセメンタイト粒径が2μm以下であり、板厚中心での平均結晶粒径が9μm以下であり、且つ板厚中心での{211}ランダム強度比が2以下であり、
結晶粒内におけるTiCを含む析出物の平均粒径が3nm以下であるとともに、その密度が1×1016個/cm3以上であることを特徴とするバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。
Cu:0.02〜1.2%、
Ni:0.01〜0.6%、
Mo:0.01〜1%、
V:0.01〜0.2%、
Cr:0.01〜1%、
のいずれか一種又は二種以上を含有することを特徴とする1)に記載のバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。
Ca:0.0005〜0.005%、
REM:0.0005〜0.02%、
のいずれか一種又は二種を含有することを特徴とする1)又は2)に記載のバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。
SRTmin=6670/{2.26−log([Nb]×[C])}−273
さらに粗圧延を1080℃以上1150℃以下の温度で、且つ粗圧延最終段とその前段の累積圧下率が40%以上65%以下で行い、
その後150秒以内に仕上げ圧延を1050℃以上で開始し、最終パスの圧下率が15%超25%以下となり、仕上げ圧延終了温度FTが
848+2167×[Nb]+40353×[B]≦FT≦955+1389×[Nb]
となる温度域で仕上げ圧延を終了し、15℃/sec以上の冷却速度で冷却し、かつ巻取温度CTが仕上げ圧延終了温度FTに対して、8.12×exp(4863/(FT+273))℃≦CT≦640℃の関係を満たし且つ480℃以上560℃未満で巻き取ることを特徴とするバーリング性に優れる高強度熱延鋼板の製造方法。
Cは、結晶粒界に偏析し、せん断や打ち抜き加工されて形成された端面でのはがれを抑制する効果を持つとともに、Nb、Ti等と結合して鋼板中で析出物を形成し、析出強化により強度向上に寄与する。また、穴広げ時の割れの起点となるセメンタイト(Fe3C)等の鉄系炭化物を生成させる元素である。Cの含有量は、0.02%未満では、析出強化による強度向上とはがれ抑制の効果を得ることが出来ず、0.06%超含有していると穴広げ時の割れの起点となるセメンタイト(Fe3C)等の鉄系炭化物が増加し、穴広げ値が劣化する。このため、Cの含有量は、0.02%以上0.06%以下の範囲に限定した。また、強度の向上とともに、延性の向上を考慮すると、Cの含有量は、0.03〜0.05%であることが望ましい。
Siは、母材の強度上昇に寄与する元素であり、溶鋼の脱酸材としての役割も有する。Si含有量は、0.01%以上添加した場合に上記効果を発揮するが、2.0%を超えて添加しても強度上昇に寄与する効果が飽和してしまう。このため、Si含有量は、0.01%以上2.0%以下の範囲に限定した。また、Siは、0.1超%添加することでその含有量の増加に伴い、材料組織中におけるセメンタイト等の鉄系炭化物の析出を抑制し、Nb,Tiの炭化微細析出物の析出を促進する効果があり、強度向上と穴広げ性の向上に寄与する。またこのSiが1.0%を超えてしまうと鉄系炭化物の析出抑制の効果は飽和してしまう。従って、Si含有量の望ましい範囲は、0.1超〜1.0%である。
Mnは、固溶強化及び焼入れ強化により強度向上に寄与する元素である。Mn含有量は、0.7%未満ではこの効果を得ることが出来ず、2.3%超添加してもこの効果が飽和する。このため、Mn含有量は、0.7%以上2.3%以下の範囲に限定した。また、Sによる熱間割れの発生を抑制するためにMn以外の元素が十分に添加されない場合には、Mn含有量([Mn])とS含有量([S])が質量%で[Mn]/[S]≧20となるMn量を添加することが望ましい。さらに、Mnは、その含有量の増加に伴いオーステナイト域温度を低温側に拡大させて焼入れ性を向上させ、バーリング性に優れる連続冷却変態組織の形成を容易にする元素である。この効果は、Mn含有量が、1.0%未満では発揮しにくいので、1.0%以上添加することが望ましい。また、1.6%超添加するとオーステナイト域温度が低温に成りすぎてフェライト変態で微細に析出するNb,Tiの炭化物を得にくくなる。したがって、望ましくは1.0%以上1.6%以下である。
Pは、溶銑に含まれている不純物であり、粒界に偏析し、含有量の増加に伴い靭性を低下させる元素である。このため、P含有量は、低いほど望ましく、0.1%超含有すると加工性や溶接性に悪影響を及ぼすので、0.1%以下とする。特に、穴広げ性や溶接性を考慮すると、P含有量は、0.02%以下であることが望ましい。
Sは、溶銑に含まれている不純物であり、含有量が多すぎると、熱間圧延時の割れを引き起こすばかりでなく、穴広げ性を劣化させるA系介在物を生成させる元素である。このためSの含有量は、極力低減させるべきであるが、0.03%以下ならば許容できる範囲であるので、0.03%以下とする。ただし、ある程度の穴広げ性を必要とする場合のS含有量は、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.005%以下が望ましい。
Alは、鋼の精錬工程における溶鋼脱酸のために0.001%以上添加する必要があるが、コストの上昇を招くため、その上限を1%とする。また、Alをあまり多量に添加すると、非金属介在物を増大させ延性及び靭性を劣化させるので0.06%以下であることが望ましい。更に望ましくは0.04%以下である。また、Siと同様に材料組織中におけるセメンタイト等の鉄系炭化物の析出を抑制する効果を得るためには、0.016%以上含有させることが望ましい。従って、さらに望ましくは0.016%以上0.04%以下である。
Nbは、本発明において最も重要な元素の一つである。Nbは圧延終了後の冷却中もしくは巻取り後に炭化物として微細析出し、析出強化により強度を向上させる。さらに、Nbは、炭化物としてCを固定し、バーリング性にとって有害であるセメンタイトの生成を抑制する。また、Nbは、鋼板の平均結晶粒径を微細化させる機能も発揮し、これにより低温靭性の向上にも寄与する。これらの効果を得るためには、少なくとも0.005%以上のNb添加が必要であり、より望ましい添加量は0.01%超である。また、Nb添加量の下限を0.005%と高く設定することにより、結晶粒径の微細化を実現でき、低温靭性に悪影響を及ぼすことなく圧延温度設定の自由度を向上させることができる。一方、このNbを0.05%超添加した場合には、熱間圧延工程での未再結晶域の温度が拡大されて、{211}面のX線ランダム強度比を増大させる未再結晶状態の圧延集合組織が熱間圧延工程終了後に多く残存してしまう。このため、Nbの含有量は、0.005%以上0.05%以下に限定した。なお、このNbの望ましい含有量は、0.01%以上0.02%以下である。
Nは、Cよりも高温にてTi及びNbと析出物を形成し、Cを固定し析出強化に有効なTi及びNbを減少させ、これにより引張強度の低下を招く。従って、Nの含有量は、極力低減させるべきであるが、0.02%以下ならば許容できる範囲である。また、高温で析出するTi、Nbの窒化物は粗大になりやすく、脆性破壊の起点となり低温靭性を低下させるので、0.006%以下とすることが望ましい。また、耐時効性の観点からは0.005%以下とすることが更に望ましい。
Tiは、本発明において最も重要な元素の一つである。圧延終了後の冷却中もしくは巻取り後のγ→α変態時に炭化物として微細析出し、析出強化により強度を向上させる。さらに、Tiは、炭化物としてCを固定してTiCとし、バーリング性にとって有害であるセメンタイトの生成を抑制する。これに加えて、Tiは、熱間圧延工程での鋼片の加熱時にTiSとして析出することにより延伸介在物を形成するMnSの析出を抑制し、介在物の圧延方向長さの総和Mを低減させる元素である。これらの効果を得るためには、少なくとも0.03%以上のTi添加が必要であり、より望ましい含有量は0.1%以上である。一方、0.17%超添加してもこれらの効果が飽和する。このため、Tiの含有量は、0.03%以上0.17%以下に限定した。Tiの含有量は、より望ましくは0.1%以上0.15%以下である。
Bは、Cと同様に粒界に偏析し、粒界強度を高めるのに有効な元素である。すなわち、固溶Cとともに固溶Bとして粒界に偏析させることにより、はがれの防止を実現する上で有効に作用する。かかる効果を発揮させるためには、固溶C、固溶Bの粒界個数密度を4.5個/nm2〜12個/nm2の範囲に設定する必要があるが、CがTiCとして粒内に析出しても、Bが粒界に偏析することで、Cの粒界における減少を補填することが可能となる。このCの粒界における減少を補填するためには、Bを少なくとも0.0002%添加しなければ、固溶Cとともにはがれ(破断面割れ)の防止の機能を発揮しえない。またBが0.002%を超えて添加した場合には、Nbと同様に熱間圧延でのオーステナイトの再結晶を抑制する元素であり、未再結晶オーステナイトからのγ→α変態集合組織を強める。この集合組織の指標で{211}面のX線ランダム強度比が増加すると穴広げ性が劣化する。このため、Bの含有量は、0.0002%以上0.002%以下としている。また、Bは焼入れ性を向上させ、バーリング性にとって好ましいミクロ組織である連続冷却変態組織の形成を容易にする効果がある。その効果を得るためには0.001%以上を含有することが望ましい。一方、Bは、連続鋳造後の冷却工程でスラブ割れが懸念される元素であり、この観点からはその含有量は0.0015%以下が望ましい。すなわち、望ましくは0.001%以上0.0015%以下である。
上記数式(1)の右辺は、はがれの発生に影響する固溶C,固溶Bと成り得るC量とB量の指標であり、[C]+12/11[B]と定義される前段部と、負の値として12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])と定義される後段部とに分けることができる。
上記数式(2)の左辺はTiC析出後固溶Cとして残り得るC量を示すが、これが0.012以下の場合には、残存するCが適量であることから、セメンタイト粒径を2μm以下とすることが可能となるが、0.012を超えるとセメンタイト粒径が2μm超となってしまい、穴広げ性を低下させてしまうことが分かったため、数式(2)を規定する。
なお、これらを主成分とする熱延鋼板には、Zr、Sn、Co、Zn、W、Mgを合計で1%以下含有しても構わない。しかしながらSnは、熱間圧延時に疵が発生する恐れがあるので0.05%以下が望ましい。
打ち抜き又はせん断加工時に発生するはがれを抑制するためには粒界強度を向上させる必要があるため、上述のように粒界強度の向上に寄与する粒界近傍の固溶C、固溶Bの量を制限する。固溶C、Bの粒界偏析密度は、4.5個/nm2以下である場合に、上述する効果を十分に発揮せず、一方、12個/nm2超では効果が飽和する。従って、固溶C及び/又は固溶Bの粒界偏析密度は、4.5個/nm2超12個/nm2以下とする。なお、粒界強度を向上させ、打ち抜き又はせん断加工時に発生するはがれをより効果的に抑制するためには、この固溶C、固溶Bの粒界個数密度の下限を5個/nm2以上とすることが望ましく、さらに望ましい範囲としては6個/nm2以上である。
穴広げ値に代表される伸びフランジ加工性及びバーリング加工性は、打ち抜きもしくはせん断加工時に発生する割れの起点となるボイドの影響を受ける。ボイドは、母相粒界に析出するセメンタイト相が母相粒に対してある程度の大きさがある場合に、母相粒の界面近傍における母相粒が過剰な応力集中を受けるため発生する。しかしセメンタイト粒径が2μm以下のサイズの場合は、母相粒に対してセメンタイト粒が相対的に小さく、力学的に応力集中とならず、ボイドが発生しにくいことから穴広げ性が向上する。従って、粒界セメンタイト粒径は、2μm以下に制限する。
が、温度によってNbがTiに置換されたり、CがNに置換されるためである。TiNについても同様である。Nbは、NbCが完全に溶解する温度であっても、TiNに10〜30%のSite fractionで含まれるために、厳密にはTiNが完全に溶解する温度以上で完全に固溶する。しかし、Tiの添加量が比較的少ない成分系においては、この溶体化温度を実質的なNb析出物の溶解下限温度として差し支えない。
割合でNbに置換されている。従って、TiNbCNの複合析出物の溶体化温度が、実質的なTiCの溶体化温度として差し支えない。
また、スラブ加熱工程における加熱温度が1260℃超であると、スケールオフにより歩留が低下するので、加熱温度は1260℃以下とする。従ってこのスラブ加熱工程における加熱温度は、上記数式(5)に基づいて算出される最小スラブ再加熱温度以上1260℃以下と制限する。なお、1080℃未満の加熱温度では、スケジュール上操業効率を著しく損なうため、加熱温度は1080℃以上が望ましい。
スラブ加熱工程の後は、特に待つことなく加熱炉より抽出したスラブに対して粗圧延を行う粗圧延工程を開始し粗バーを得る。この粗圧延工程は、以下に説明する理由により1080℃以上1150℃以下の温度で行う。即ち、粗圧延終了温度が1080℃未満では、X線ランダム強度比が大きくなり、穴広げ性が低下してしまう。また、粗圧延での熱間変形抵抗が増して、粗圧延の操業に障害をきたす恐れがある。一方、この粗圧延終了温度が1150℃超では、平均結晶粒径が大きくなってvTrsを低下させる要因となるばかりでなく、粗圧延中に生成する二次スケールが成長しすぎて、後に実施するデスケーリングや仕上げ圧延でスケールを除去することが困難となる恐れがある。さらにこの粗圧延終了温度が1150℃超では、介在物が延伸し穴広げ性を劣化させる原因となる場合がある。またさらに、粗圧延の最終段とその前段の圧下率が40%未満であると、やはり、平均結晶粒径が大きくなってvTrsを低下させる要因となる。一方、65%超では、X線ランダム強度比が大きくなり、穴広げ性が低下してしまう。さらに65%超では、介在物が延伸し穴広げ性を劣化させる原因となる場合がある。
即ち、15℃/sec以上、50℃/sec以下程度が安定した製造ができる領域であり、更に実施例に示すように、30℃/sec以下の領域が更に安定して製造できる領域である。
なお、Ar3変態点温度とは、例えば以下の計算式により鋼成分との関係で簡易的に示される。すなわち、Siの含有量(%)を[Si]、Crの含有量(%)を[Cr]、Cuの含有量(%)を[Cu]、Moの含有量(%)を[Mo]、Niの含有量を[Ni]とすると、下記数式(7)のように記述される。
Ar3=910−310×[C]+25×[Si]−80×[Mneq]・・・(7)
[Mneq]=[Mn]+[Cr]+[Cu]+[Mo]+[Ni]/2+10([Nb]−0.02)・・・・・(8)
[Mneq]=[Mn]+[Cr]+[Cu]+[Mo]+[Ni]/2+10([Nb]−0.02)+1・・・・・(9)
Claims (5)
- 質量%で、
C:0.02〜0.06%、
Si:0.01〜2.0%、
Mn:0.7〜2.3%、
P:0.1%以下、
S:0.03%以下、
N:0.02%以下、
Al:0.001〜1%、
Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.03〜0.17%、
B:0.0002〜0.002%を含有し、
Nb含有量を[Nb]、Ti含有量を[Ti]、N含有量を[N]、S含有量を[S]、C含有量を[C]、B含有量を[B]としたとき、以下の式を満たし、
0.004≦[C]+12/11[B]−12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])、
[C]−12/48×([Ti]+48/93[Nb]−48/14[N]−48/32[S])≦0.012
残部がFe及び不可避的不純物からなり、
固溶Cと固溶Bの合計の粒界個数密度が4.5個/nm2超12個/nm2以下であり、さらに鋼板中の粒界に析出しているセメンタイト粒径が2μm以下であり、板厚中心での平均結晶粒径が9μm以下であり、且つ板厚中心での{211}ランダム強度比が2以下であり、
結晶粒内におけるTiCを含む析出物の平均粒径が3nm以下であるとともに、その密度が1×1016個/cm3以上であることを特徴とするバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。 - さらに質量%で、
Cu:0.02〜1.2%、
Ni:0.01〜0.6%、
Mo:0.01〜1%、
V:0.01〜0.2%、
Cr:0.01〜1%、
のいずれか一種又は二種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。 - さらに質量%で、
Ca:0.0005〜0.005%、
REM:0.0005〜0.02%、
のいずれか一種又は二種を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。 - 幅方向を法線に持つ断面上で圧延方向の直線上に並んで互いに50μm以内に存在し、かつ円相当径3μm以上である介在物の集まりからなり、かつ長さが30μm以上の介在物群の長さ、および圧延方向の直線上の50μm以内に他の介在物がない位置に存在し、かつ圧延方向に30μm以上に延伸した円相当径3μm以上の介在物の長さの断面1mm2当たりの長さの総和が0.25mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち何れか1項に記載のバーリング性に優れる高強度熱延鋼板。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の成分を有する鋼片を、以下の式を満足する温度SRTmin(℃)以上1260℃以下に加熱し、
SRTmin=6670/{2.26−log([Nb]×[C])}−273
さらに粗圧延を1080℃以上1150℃以下の温度で、且つ粗圧延最終段とその前段の累積圧下率が40%以上65%以下で行い、
その後150秒以内に仕上げ圧延を1050℃以上で開始し、最終パスの圧下率が15%超25%以下となり、仕上げ圧延終了温度FTが
848+2167×[Nb]+40353×[B]≦FT≦955+1389×[Nb]
となる温度域で仕上げ圧延を終了し、15℃/sec以上の冷却速度で冷却し、かつ巻取温度CTが仕上げ圧延終了温度FTに対して、8.12×exp(4863/(FT+273))℃≦CT≦560℃の関係を満たし且つ480℃以上560℃以下で巻き取ることを特徴とするバーリング性に優れる高強度熱延鋼板の製造方法。
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