JP2011530080A - 部分放電のモニタリング方法およびシステム - Google Patents

部分放電のモニタリング方法およびシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、電気系統内で生じる部分放電をモニタリングする方法およびシステムに関し、また、電気系統内で生じる部分放電を測定または解析する方法に関する。当該方法は、該電気系統から、信号またはインパルスあるいはそれらに関連した情報を受信することを有し;該受信した信号またはインパルスを、予め定められた周波数成分に分割することを有し;該受信した信号またはインパルスから、ノイズまたは重複した信号を識別することを有し;かつ、該受信した信号またはインパルスのピークを、類似の予め定められた周波数成分に関連した他のピークと共に、散乱プロット上に表示することを有する。
【選択図】図5

Description

発明の背景
本発明は、電気系統(electrical system)内で生じる部分放電をモニタリング(monitoring、監視)する方法およびシステムに関し、また、電気系統内で生じる部分放電を測定または解析する方法に関する。
高圧の、典型的には三相の、電気系統または電力系統の絶縁は、しばしば、その中で生じるインパルスに影響されやすい。これらのインパルスは、典型的には、高圧の電気系統または電力系統内の不均質な境界(例えば、ケーブルの絶縁体中の隙間(gap)といったもの)を越えて渡る放電に起因する。これらの放電は、しばしば、高圧の電気系統内または電力系統内の部分放電であることが理解されるであろう。
従って、本発明の目的は、少なくとも、高圧の三相の電気系統内または電力系統内で生じる部分放電をモニタリングまたは検出するための方法およびシステムを提供することである。
発明の要旨
本発明の第一の態様によれば、電気系統内で生じる部分放電をモニタリングする方法が提供され、当該方法は、
該電気系統から、信号またはインパルス、あるいは、それらに関連(associated)した情報を受信することを有し、
該受信した信号またはインパルスを、予め定められた周波数成分に分割(breaking)することを有し、
該受信した信号またはインパルスから、ノイズまたは重複した信号を識別することを有し、かつ、
該受信した信号またはインパルスのピークを、類似の予め定められた周波数成分に関連した他のピークと共に、散乱プロット上に表示することを有するものである。
当該方法は、スクラッチパッドを生成して、異なる信号またはインパルスについての予め定められた個数の正規化されたスペクトルを、該信号またはインパルスに関連したピーク値と共に記憶することを有してもよい。
当該方法は、
複数の故障スペクトル(fault spectra)をデータベースに記憶することを有し、
前記電気系統をモニタリングして、前記電気系統内で生じる信号またはインパルスを受信することを有し、かつ、
信号またはインパルスを受信したときには、該検出した信号またはインパルスに関連した周波数スペクトルを、前記スクラッチパッドまたは前記データベースに記憶されている該複数の故障スペクトルと比較して、少なくとも、該検出した信号またはインパルスの周波数スペクトルが、記憶されている該複数の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定することを有するものであってよい。
当該方法は、予め定められた限度内において、類似の周波数成分(frequency content)を有する故障スペクトルをグループ化することをさらに有してもよい。
当該方法はまた、前記検出したインパルスの周波数スペクトルが、前記既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致する場合に、適当なフラグを立てることを有する。
前記のフラグを立てることは、故障記述子(fault descriptor、故障デスクリプタ)を生成することを有してもよい。代替的または付加的には、前記フラグは、故障記述子であってもよい。
当該方法は、フラグを立てることに加えて、前記検出したインパルスの周波数スペクトルが、前記既存の故障スペクトルのいずれとも実質的に一致しない場合に、前記受信した信号またはインパルスに関連したデータまたは周波数スペクトルを前記データベースに記憶することを有してもよい。
当該方法は、前記の受信した信号またはインパルスの故障スペクトルの部分集合から、散乱プロットを生成することを有してもよい。
当該方法は、前記受信した信号またはインパルスに対して信号処理を行うことを有してもよい。
当該方法は、さらに、
前記受信した信号またはインパルスの周波数スペクトルを生成することを有してもよく、かつ、
該生成された周波数スペクトルを、予め定められた周波数成分に分割することを有してもよい。
前記の検出または受信した信号またはインパルスに関連した周波数スペクトルを、前記のデータベースに記憶されている既存の故障スペクトルと比較することが、故障マッチングアルゴリズムを用いて行われてもよい。
当該方法は、有利には、
前記受信した信号またはインパルスを確認(validating)することを有してもよく、
前記受信した信号またはインパルスのピーク値を特定(determining)することを有してもよく、かつ、
前記検出したインパルスの予め定められた周波数成分の各々のピーク値を、最大のレベルに正規化することを有してもよい。
本発明の第二の態様によれば、電気系統内で生じる部分放電をモニタリングするためのシステムが提供され、当該システムは、
データベースを有し、該データベースは、複数の故障スペクトルを記憶するためのものであり、
モニタリングモジュールを有し、該モニタリングモジュールは、前記電気系統をモニタリングして、前記電気系統内で生じる信号またはインパルスあるいはそれらに関連した情報を受信するためのものであり、かつ、
コンパレータ(comparator、比較器)を有し、該コンパレータは、信号またはインパルスを受信したときには、該受信した信号またはインパルスに関連した周波数スペクトルを、前記のデータベースに記憶されている既存の故障スペクトルと比較して、少なくとも、該受信した信号またはインパルスの周波数スペクトルが、前記の既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定するように機能するものである。
前記システムは、前記受信した信号またはインパルスの周波数スペクトルが、前記既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致する場合に、フラグを立てるように構成されていてもよい。
前記システムは、前記受信した信号またはインパルスに関連したデータまたは周波数スペクトルを、前記データベースに記憶するように構成されていてもよい。
前記システムは、データ生成モジュールを有してもよく、該データ生成モジュールは、前記受信した信号またはインパルスに関連したデータを生成するように機能するものである。
前記データ生成モジュールは、前記の受信した信号またはインパルスの故障スペクトルの部分集合から、散乱プロットを生成するように構成されていてもよい。
前記モニタリングモジュールは、複数のセンサーと交信していてもよく、該センサーは、前記電気系統または電力系統の各々の位相をモニタリングするように構成されている。
前記システムは、周波数スペクトル生成モジュールを有してもよく、該周波数スペクトル生成モジュールは、前記モニタリングモジュールによって受信された信号またはインパルスの周波数スペクトルを生成するように機能するものである。
前記コンパレータは、故障マッチングアルゴリズムを適用して、前記受信した信号またはインパルスに関連した周波数スペクトルを、前記のデータベースに記憶されている既存の故障スペクトルと比較するように構成されていてもよい。
前記システムは、さらに、
確認モジュールを有してもよく、該確認モジュールは、前記受信した信号またはインパルスを確認するように構成されており、
ピーク検出装置を有してもよく、該ピーク検出装置は、前記受信した信号またはインパルスのピーク値を特定(determine)するためのものであり、かつ、
正規化モジュールを有してもよく、該正規化モジュールは、前記受信した信号またはインパルスの予め定められた周波数成分の各々のピーク値を、最大のレベルに正規化するように構成されている。
本発明の第三の態様によれば、電気系統内で生じる部分放電を測定または解析する方法が提供され、当該方法は、
複数の故障スペクトルをデータベースに記憶することを有し、
該系統をモニタリングして、該系統内で生じるインパルスを検出することを有し、かつ、
インパルスを検出したときには、該検出したインパルスに関連した周波数スペクトルを、該データベースに記憶されている該複数の故障スペクトルと比較して、少なくとも、該検出したインパルスの周波数スペクトルが、記憶されている該複数の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定することを有する。
図1は、例示的な実施形態に従った部分放電モニタリング(partial discharge monitoring;PDM)システムの概略的なインターフェース・ダイヤグラム(接続線図)を示しており、当該PDMシステムは、高圧の三相の電気系統または電力系統に連結(interfacing)されている。 図2は、図1の当該PDMシステムの機能ブロックダイヤグラムを、より詳細に示す図である。 図3は、図2のPDMのプロセッサの機能ブロックダイヤグラムを、より詳細に示す図である。 図4は、例示的な実施形態に従った、方法のフローダイヤグラム(流れ図)を示す図である。 図5は、例示的な実施形態に従った、方法の別のフローダイヤグラムを示す図である。 図6は、あるタイムフレーム(time frame、時間枠)内に生じているパルスをグラフィックに表現した図であって、典型的には、上記PDMシステムのノイズ識別特性を図示するための図である。 図7は、あるタイムフレーム内に生じているパルスをグラフィックに表現した図であって、典型的には交差結合の例を図示するための図である。 図8は、あるタイムフレーム内に生じているパルスをグラフィックに表現した別の図であって、典型的には交差結合の例を図示するための図である。 図9は、あるタイムフレーム内に生じているパルスをグラフィックに表現した別の図であって、典型的には交差結合の例を図示するための図である。 図10は、あるタイムフレーム内に生じているパルスをグラフィックに表現した別の図であって、典型的には交差結合の例を図示するための図である。 図11は、図2のPDMシステムによって生成される散乱プロットの例示的な説明図である。 図12は、入力インパルスのパルス識別のための機能ブロックダイヤグラムを示す図である。 図13は、タイムフレーム内に生じているパルスをグラフィックに表現した図であって、典型的には、三相全てにおいて検出されたノイズパルスまたはインパルスを図示するためのものである。 図14は、図1に示されているような位相1aおよび1bのいずれかからのパルスに関連したタイミングのグラフィックに表現した図である。 図15は、各々の帯域(バンド)における可能な周波数応答のグラフィックに表現した図である。 図16は、例示的な実施形態に従った、ルックアップ表(look-up table、検索テーブル)を図示したものである。 図17は、既知のスペクトルを有する多くのパルスについての散乱プロットを図示したものであって、該スペクトルは、続いて起る類似のインパルスの各々についての周波数成分の各々についてのピーク値を平均する方法を以って、データベースに記憶されている。 図18は、既知のスペクトル(図2のデータベースに記憶されていないスペクトル)を有するパルスについての散乱プロットを図示したものであって、該スペクトルは、続いて起る類似のインパルスの各々についての周波数成分の各々についてのピーク値を平均する方法によるものである。 図19は、どのようにしてパルスを処理するのかについての高レベルのブロックダイヤグラムを示す図である。 図20は、あり得る総数の散乱プロットの例示的な説明図である。 図21は、ルックアップ表からのスペクトルについての散乱プロットの例示的な説明図である。 図22は、新たなスペクトルについての散乱プロットの例示的な説明図である。
好ましい実施形態の説明
以下の説明では、説明の目的のために、本開示の実施形態の完全な理解を提供するために数多くの具体的な詳細を示す。しかしながら、本開示がこれらの具体的な詳細を伴わずとも実施され得ることは、当業者には明らかであろう。
図面の図1から3を参照すると、例示的な実施形態に従った部分放電モニタリング(partial discharge monitoring (PDM))システムが、全体として参照数字10によって示されている。当該PDMシステム10は、センサー20を通じて、高圧の電気系統または電力分配系統12(例えば、三相の電力供給分配系統)に対して、情報伝達可能なように連結されている。各々のセンサー20は、典型的には、グラウンド(接地)へのキャパシターと抵抗器、あるいは換言すれば、単極のハイパスフィルターの形態となっている。例示的な実施形態では、センサー20のペアが、三相の電力系統12の各位相14、16、18のために設けられ、それにより、当該PDMシステム10に対する6つの入力チャンネルが存在している。単一の位相14、16、または、18上にある一対のセンサー20は、より詳細に以下に説明されるように、その位相14、16、または、18における事象(event)の進行方向を特定するために使用され得る。
当該PDMシステム10はまた、ホストコンピュータ22に連結され、該連結の物理レイヤ(物理層)は、オプション的にはUSB2を使用する。これに関して、当該PDMシステム22は、スタンドアロンモード(すなわち、コンピュータ22は接続されていない)で作動できてもよく、しかしながら、その後にコンピュータ22が当該PDMシステム10に接続されたときには、データは、所望により、コンピュータ22と当該PDMシステム10との間で転送されてよい。例示的な実施形態では、デフォルトの値を変える必要がある場合にレジスタを調整するために、そしてまた、ホストコンピュータ22がデータの取得を開始するのを可能とするために、当該PDMシステム10は、電源を入れられたときにホストコンピュータ22に連結される。しかしながら、当該PDMシステム10が一旦作動すると、ホストコンピュータ22の電源が切られているかのように作動し続けることに留意されたい。その後、ホストコンピュータ22が再び接続されると、ホストコンピュータ22に備えられたコントロールモジュール(図示せず)は、当該PDMシステム10からの何らかの必須のデータでリフレッシュされる。
当該PDMシステム10は、典型的には、幹線(mains)のゼロ交差(zero crossing)に同期されることに留意されたい。
例示的な実施形態では、当該PDMシステム10は、該PDMシステム10によって実行されるべき機能タスクに対応する複数の構成要素またはモジュールを有する。これに関して、本明細書の文脈において、「モジュール」は、特定の機能、動作、処理、または手順を達成するための、コード、計算上もしくは実行上の指示、データ、または計算上のオブジェクトの特定可能な部分を含むことが理解されよう。
従って、モジュールはソフトウェアに実装されている必要はなく、モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせに実装されていてもよい。さらには、該モジュールは必ずしも一つのデバイスに統合されている必要はなく、複数のデバイスに広がっていてもよい。
特には、当該PDMシステム10は、各々のチャンネルに対する過電圧および過電流の保護を提供するために、入力保護モジュール24を有する。例示的な実施形態では、当該PDMシステム10は、入力バッファ26を有する。入力バッファ26は、典型的には、1MΩよりも大きいインピーダンスを有する高インピーダンスのアナログバッファの形態である。
利得増幅器(gain amplifier)28、典型的には、プログラム可能な利得増幅器もまた、当該PDMシステム10に備えられる。プログラム可能な利得増幅器28は、概しては、270MHzの帯域幅を有する。当該PDMシステム10の電力が一旦入れられると、全てのセンサー20に対するゲインは、最小の感度に設定されることが理解されるであろう。
当該PDMシステム10は、アンチエイリアスフィルター30をさらに有し、アンチエイリアスフィルター30は、約270MHzのカットオフ周波数、0.5dBの通過帯域リップル、および、54dBの拒絶帯域減衰(stopband attenuation)を有する。
例示的な実施形態では、当該PDMシステム10は、800MHzのサンプリング周波数を有する8ビットのアナログからデジタルへの変換器(analogue to digital converter;ADC)32を有する。
図面の図16も参照すると、当該PDMシステム10は、データベース36を有し、該データベース36には、少なくとも複数の故障スペクトル(fault spectra)が記憶可能である。例示的な実施形態では、データベース36は、故障スペクトルのルックアップ表または故障スペクトル表38(図16)を有し、故障スペクトルのルックアップ表または故障スペクトル表38には、複数の故障スペクトルの情報が記憶可能である。ルックアップ表38は、既知の故障(faults)およびノイズの両方に対して定められる。ルックアップ表38は、予め定められた故障スペクトルと、当該システム10が学習した故障スペクトルとの、両方を用いて、拡張可能である。例示的な実施形態では、故障表38に記憶された各々のスペクトル成分は、10ビットを有してもよく、とりわけ符号ビット(sign bit) を有してもよく、値1.0の記憶を可能にする単一ビット、および、8ビットの仮数(mantissa)を有してもよい:これが、0.99549375〜1.00000000の範囲の数の記憶を可能とする。故障無し(No Fault)のエントリーが備えられていてもよく、それは、最大で2^16−1(すなわち、2バイト)に限定されてもよい。従って、故障表38の各々の行は、100ビットから構成される。故障表38は、読み込みおよび書き込みのアクセスが同時に生じ得るように構成されていてもよいことが理解されるであろう。しかしながら、読み込みおよび書き込みのアクセスが同一の記憶場所に対して生じる状況では、読み込みのアクセスが優先となる。
当該PDMシステム10はまた、該PDMシステム10によって実行されるべき更なる機能的なタスク、特には信号処理のタスクを実行するために、プロセッサ34(図3により詳細に示されている)を有する。これに関して、該プロセッサ34はまた、該プロセッサ34が実行すべき機能に対応する複数の機能モジュールを有してもよいことが理解されるであろう。上記モジュールに関する議論から、従って、該プロセッサ34のモジュール、または特にはモジュールの機能は、該プロセッサ34内のみに備えられる必要はなく、任意選択的(オプション的)には当該PDMシステム10内に備えられてもよいことになる。例示的な実施形態では、該プロセッサ34は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array;FPGA)の形態となっている。
プロセッサ34は、タイムフレームの観点でデータを考慮し、それは特には3つのタイムフレーム、すなわち、タイムスライス(time slice)、マイナータイムフレーム(minor time frame)、メジャータイムフレーム(major time frame)であることが理解されるであろう。
タイムスライスは、典型的には80μsのタイムフレームである。タイムスライスは、集められたデータを記憶するのに使用される多次元アレイ中の時間軸に対する分解能である。
マイナータイムフレームは、典型的には20ms(50Hzでの1サイクルに等しい)である。従って、マイナータイムフレームは250のタイムスライスから構成されることになる。
メジャータイムフレームは、データが総合(aggregated)される期間(period、時間間隔)であり、典型的には、ユーザーが定めた、または、プログラム可能な数のマイナータイムフレームから構成される。例えば、メジャータイムフレームは、最小1つのマイナータイムフレームを有してもよく、また、最大500のマイナータイムフレームを有してもよい。
図3に戻って、プロセッサ34は、確認(validation、バリデーション)モジュール40を有する。他の例示的な実施形態では、確認モジュール40は、プロセッサ34から分離している。確認モジュール40は、入力信号のパルスの確認を実行するように機能する。確認モジュール40は従って、図12に示されるように、位相14、16、18を比較するように機能する。特には、確認モジュール40は、確認処理の部分として、入力インパルスまたはパルスを確認するために必要とされる3つの処理を実行するように機能する。典型的には、これらの処理は、受信した入力インパルスの進行方向の特定、ノイズの識別、および、交差結合(cross coupling、クロスカップリング)の確認である。後者の2つの処理は、入力の進行方向が特定された後に行われ、また、最初に到達した入力が後者の2つの処理において使用される。また、後者の2つの処理のために、確認モジュール40は、図12に示されるように、位相1a、2a、3a(ならびに、類似の位相1b、2b、3b)を比較するように構成されている。当該PDMシステム10は、任意選択的には、ノイズ識別モジュール(図示せず)を有し、該ノイズ識別モジュールは、本明細書に記載されたようにしてノイズの識別を実行するか、あるいは確認モジュール40がそれを実行するのを補助する。従って、パルスの進行方向の検出または特定のために、確認モジュール40は、位相1aを1bと、2aを2bと、そして3aを3bと比較するように構成されている。
進行方向の特定のために、確認モジュール40は、各々の位相14、16、18について、両方のセンサー20への入力インパルス信号の到達の時点を測定するように構成されている。進行時間が、プログラムされた経過時間Ttrよりも小さい場合、確認モジュール40はインパルスを無視する。しかしながら、進行時間が、プログラムされた経過時間Ttrよりも大きい場合、確認モジュール40は、インパルスが最初にいずれのセンサー20に到達したかを特定し、かつ、いずれの方向からインパルスが到達したかを示すために、フラグがセットまたはリセットされる。例えば、
フラグ0:センサーaから、
フラグ1:センサーbから(図14(ここで、Ttr=T1である)に示されている)。
フラグは、16個のプロット(ジェネレーターまたはライン)のいずれのグループがアップデートされるべきかを特定するために使用され得る。これに関して、プロセッサ34は、データ生成モジュール50を有し、該データ生成モジュール50は、プロット(これは、例示的な実施形態では、散乱プロットなどであり得る)をアップデートまたは生成するように構成されている。データ生成モジュール50は、受信または検出したインパルスに関連したデータを生成するように機能し、該データは、受信または検出したインパルスの故障スペクトルの部分集合から、散乱プロットを作成するために使用され得る(以下に説明する)ことに留意されたい。データ生成モジュール50によって生成された散乱プロット(全ての記録されたパルスに対するもの)の例示的な説明図が図11に示されている。
データ生成モジュール50は、関連したタイムスライスにおける全ての検出したパルスを示す単一の散乱プロットを生成するように構成されている。生成された散乱プロットは、データベース36に記憶され、また、故障に対応する散乱プロットは、データベース36内の対応する故障に関連付けられている。
従って、経過時間は特定の制限内で選択されてもよく、特には、最小経過時間Ttrminは、10nsであり得、最大経過時間Ttrmaxは250nsであり得る。
進行方向の特定(determining、決定)に関して、センサー20は、それぞれ位相14、16、18の、位相1aと1b、位相2aと2b、ならびに、位相3aと3bの各々の側に備えられる。図14は、その各々の側の位相1aと位相1bと共に、位相14を示しており、類似のスペクトル成分を有し、例えばT1の設定期間内のインパルスが、最初に位相1aにおいてセンサー20によって検出された場合には、従って、該インパルスは位相1aの側から来たものである。位相1aの側からのインパルスは記憶または保持され、位相1bからのインパルスは破棄される。しかしながら、類似のスペクトル成分を有し、設定期間T1内のインパルスが最初に位相1bにおいて検出された場合には、従って、該インパルスは位相1bの側から来たものであり、位相1bからのインパルスが記憶または保持される一方で、位相1aからのインパルスは破棄される。上述したように、インパルスが設定期間T1よりも小さい時点において生じた場合、それらは、検出点の間から来たものであり、それ故に破棄され、また、従って期間T1は、上述した期間Ttrである。
ノイズの識別に関しては、確認モジュール40はまた、入力インパルスまたはパルスが、2つまたはそれより多くの位相14、16、または、18において生じるかどうかを特定することができ、図6に示されるように(図6では、位相1a、2a、3aは、それぞれ、X、Y、Zとして示されている)、定められたタイムフレームTnd内で同一の極性を有している。これが当てはまる場合には、確認モジュール40は、その入力インパルスをノイズとして扱い、その結果としてそれを無視する。図12から、従って、確認モジュール40は、当該特定を行うために、位相、例えば1a、2a、3aを、互いに比較するように構成されている。ここで図面の図13も参照すると、ノイズの識別のために、確認モジュール40は、位相1a、2a、3a上のパルスが、類似のピーク振幅、類似のスペクトル成分、または類似の極性を有するかどうかを特定するように構成されている。プロセッサ34は、ピーク検出装置47を有し、該ピーク検出装置47は、インパルスのピーク値を特定する。一つの例示的な実施形態では、確認モジュール40は、ピーク検出装置47を利用して、パルスが類似のピーク振幅を有するかどうかを特定する。加えて、確認モジュール40は、全てのパルスが、オーバラップするタイムアウト期間内に生じるかどうか、そしてまた、到達の時間が非常に近い(現在のクロックサイクル数内)かどうかを特定するように構成されている。従って、この種類のパルス活動が検出または特定された場合、該パルスは外部ノイズであると考えることができ、それにより、該パルスは破棄される。
交差結合は、電力系統12の2つの位相14、16、または、18のみの間で、あるいは、3つ全ての位相14、16、18の間で生じ得る。確認モジュール40は、図7(図7では、位相1a、2a、3aは、それぞれ、X、Y、Xとして示されている)に示されるように、あるパルスが、一つの位相(例えば1a)に生じること、および、反対の極性を有するパルスが、定められたタイムフレーム内において、他の2つの位相(2aまたは3a)のいずれかで生じることを特定または検出し、確認モジュール40は、第二のパルスが他の位相(2aまたは3aのいずれか)から交差結合されているので、第二のパルスを無視するように機能する。これに関して、タイムフレームは、特定の限度内において、ユーザーによって定められるか、またはプログラム可能であってよく、例えば、最小の交差結合のタイムフレームTccは250nsであり得、一方、最大の交差結合のタイムフレームTccは2000nsであり得る。説明したような特定を行うために、確認モジュール40は、パルスが異なるピーク振幅、類似のスペクトル成分を有するかどうか、2つの検出したパルスが反対の極性を有するかどうか、および、両方のパルスが、オーバラップするタイムアウトの期間内で生じるかどうかを特定するように構成されている。
確認モジュール40はまた、図8(図8では、位相1a、2a、3aは、それぞれ、X、Y、Xとして示されている)に示されるように、パルスが一つの位相、例えば1aにおいて生じるかどうか、そしてまた、反対の極性を有するパルスが、定められたオーバラップ(重なり合う)タイムフレーム内において、他の位相、例えば2aおよび3aの両方において生じるかどうかを測定または検出するように構成されている。これらの状況において、確認モジュール40は、反対の極性の該2つのパルスを無視し、最初のパルスのみが処理されることを可能とするように構成されている。
確認モジュール40は、該入力インパルスが2つの位相にわたって交差結合されているかどうかを特定するように構成されており、その特定は、入力パルスが異なるピーク振幅、類似のスペクトル成分を有するかどうか、あるインパルスが他の2つに対して反対の極性を有するかどうか、および、全てのパルスが、オーバラップするタイムアウトの期間内に生じるかどうか、を特定することによってなされる。従って、反対の極性を有するインパルスが最初に生じた場合には、該インパルスは交差結合されていると考えることができる。これが当てはまる場合には、この特定のインパルスは保持される一方、他の2つは破棄され、さもなければ、全てのインパルスが保持される。代替的または付加的には、全ての3つのインパルスが、任意選択的に記憶される。
確認モジュール40はさらに、パルスが一つの位相、例えば1aにおいて生じるかどうかを測定または検出するように構成され、かつ、同一の極性を有するパルスが、定められたタイムフレーム内において、他の2つの位相2aまたは3aのいずれかにおいて生じるかどうかを特定または検出するように構成されている。確認モジュールは、図9(図9では、位相1a、の極性のパルスが、定められたオーバラップ・タイムフレーム内において、第三の位相3a、例えば18において生じる2a、3aは、それぞれ、X、Y、Xとして示されている)に示されるように、反対かどうかを検出または特定するようにも機能する。この状況において、確認モジュール40は、反対の極性のパルス、すなわち位相3a(またはZ)において到達する第三のパルスを無視するように構成されており、確認モジュール40は、1aと2a(XとY)における他の2つの位相のみが処理されるのを可能とする。該2つのパルスは、典型的には、個々の事象として処理される。
同様に、確認モジュール40は、パルスが一つの位相、例えば1aにおいて生じ、かつ、反対の極性を有するパルスが、定められたタイムフレーム内において、他の2つの位相2aまたは3aのいずれかにおいて生じるかどうかを特定または検出するように構成されている。第一のパルスとして、同一の極性を有するパルスが、図10に示されるように、定められたオーバラップ・タイムフレーム内において、第三の位相、例えば3aにおいて生じる場合、確認モジュール40は、反対の極性のパルス、すなわち到達する第二のパルスを無視するように構成されており、確認モジュール40はさらに、他の2つのパルスが個々の事象として処理されるのを可能とするように構成されている。
この段階では、プロセス間データレートを考慮する必要があり、そして、これに関しては、フル帯域フィルターチャンネルが確認のために使用される場合には、位相の処理からノイズの識別および交差結合の確認処理に転送されるべき情報は、フィルターバンク内の各々の帯域からの大きさおよび極性、位相14、16、または、18におけるいずれのセンサー20からデータが取られたかを示すフラグ、および、5nsの分解能での直前のゼロ交差からの時間であるということを述べておかねばならない。典型的には、フィルター帯域あたり10ビットのデータが存在し、また、タイムスタンプは22ビットである。従って、トータルで113のビットが使用される。さらには、最小の事象の分離は100nsである。従って、最大の必要とされるデータレートは、最大でも1.13Gビット/s(100nsで113ビット)である。
例示的な実施形態では、プロセッサ34は、周波数スペクトル生成モジュール42を有し、該周波数スペクトル生成モジュール42は、確認した入力インパルスまたはパルスの周波数スペクトルを生成するように機能する。確認した入力インパルスは、それが処理されるのを確認モジュール40によって可能にされる入力インパルスである。周波数スペクトル生成モジュール42は、典型的には、確認した入力インパルスの周波数スペクトルを生成するために、フィルターバンクを有するか、あるいはそれを利用する。図面の図15も参照すると、各々のフィルターバンクは、典型的には、1つ以上の任意の個数のフィルターのバンクを有する。ここで与えた例のためには、そして明確化のために、各々のチャンネルに対して8つのフィルターが示されているが、1つ以上の任意の個数のフィルターバンクが使用され得る。典型的には、フィルターは、固定された帯域幅を有するバンドパスフィルターである。例示的な実施形態では、いずれのフィルターパスバンドも、他のいずれのフィルターパスバンドとは重なり合わない。各々の高周波数−3dBポイントのカットオフは、次の帯域の低周波数−3dBカットオフポイントと対応する。典型的には、最も低い周波数フィルターの最も低い周波数のカットオフポイントは、100kHz以上である。
フィルターが、有限インパルス応答(finite impulse response;FIR)フィルターとして実装されていることにより、フィルターの帯域幅は、応答がリップルの要求を満たす周波数範囲として定められることは当業者に理解されるであろう。これに関して、フィルターのパスバンドリップルは、典型的には0.5dBであり、また、フィルターの拒絶帯域(ストップバンド)減衰は、好ましくは55dBである。上述したようなフィルターの帯域は、以下の表1に示されている。
Figure 2011530080
各々のフィルターバンクは、さらに、入力インパルスをダウンコンバートするための複素ミクサー(complex mixer)、ローパスフィルター(FIRフィルターとして実装される)、および、データサンプリングレートを適当な処理レートに減少させるためのデシメーションブロックを有する。9つ目のワイド帯域周波数チャンネルが任意選択的には備えられてもよいことが理解されるであろう。
例示的な実施形態では、8つの帯域の各々からのピーク値がさらなる処理のために記憶される。次いで、8つのピーク値は、最も高いピーク値(peak vale)に対して(以下に説明されるようにして)正規化され、かつ、最も高いピーク値は、さらなる処理のために8つの正規化された値と共に記憶される。
これに関して、プロセッサ34はまた、正規化モジュール44を有し、該正規化モジュール44は、周波数スペクトル生成モジュール42から取得された周波数スペクトルまたはピーク値を、スペクトル中の最大のレベルに正規化し、それにより正規化されたスペクトルを提供するように構成されている。例示的な実施形態では、正規化されたピーク値は、既知の故障などのために、ルックアップ表38に記憶される。
従って、プロセッサ34は、モニタリングモジュール46も有する。モニタリングモジュール46は、電力系統12内で生じる対象とするインパルスのために、センサー20を通じて電力系統12をモニタリングするように機能する。モニタリングモジュール46は、以下に説明するようなピーク特定アルゴリズムを実行するように機能してもよい。しかしながら、モニタリングモジュール46はまた、インパルスが受信または検出されたときに、該インパルスの処理をモニタリングすることにも関与し得る。
好ましい実施形態では、プロセッサ34はコンパレータ48を有し、該コンパレータ48は、確認した入力インパルスについて生成された周波数スペクトルを、データベース36、特には故障表38に記憶されている既存の故障スペクトルと比較して、少なくとも、確認したインパルスの生成された周波数スペクトルが既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定するように機能する。従って、コンパレータ48は、ルックアップ表38の成分との比較のために、パルスの正規化された周波数成分を使用する。この機能を実行するために、ユーザーによって定められた同等の指標がコンパレータ48によって使用されてもよい。例示的な実施形態では、コンパレータ48は、確認したインパルスについて生成された周波数スペクトルを、故障表38に記憶されている既存の故障スペクトルと比較するために、故障マッチングアルゴリズムを適用するように構成されている。故障マッチングアルゴリズムは、典型的には、次の式で与えられるように、平方距離(squared difference)の和である:
Figure 2011530080
上式中、xk,nは、行k中の成分nであり、
は、正規化されたスペクトルのn番目のスペクトル成分である。
生成された周波数スペクトルが既存の故障スペクトルのいずれかに実質的に一致する場合、プロセッサ34は、その効果に対してフラグを立てるように構成されていることが理解されるであろう。フラグを立てることに加えて、プロセッサ34は、データベース36からの故障に対応する散乱プロットを取得するように構成されている(以下により詳細に説明される)。例示的な実施形態では、フラグは故障記述子である。他の例示的な実施形態では、フラグは、当該PDMシステム10が故障記述子を生成するのを可能にし得る。しかしながら、生成された周波数スペクトルが既存の故障スペクトルのいずれにも実質的に一致しない場合には、プロセッサ34は、その効果に対してフラグを立てるのに加えて、データベース36の故障表38に、確認されたインパルスのデータまたは生成された周波数スペクトルを記憶するように構成されている。明確にするために、故障記述子は、典型的には、故障の数(これは8ビットの数である)、上記した9つ目の帯域からの位相および大きさの情報から導出されるインパルスの振幅(これは8ビットの数である)、マイナータイムフレーム内のいずれのタイムスライスにおいてインパルスが生じたかを含むタイムスタンプ(これは8ビットの数である)、いずれの位相14、16、または18において故障の事象が生じたかを示す位相を示す情報(これは2ビットの数である)、位相14、16、または18におけるいずれのセンサー20から事象が取られたかを示すセンサー20を示す情報(これは1ビットの数である)、および、各々のメジャータイムフレーム後に状態を変えるフラグ(これは1ビットのフラグである)を少なくとも含む情報を有する記述子である。
例示的な実施形態では、スペクトルが、ルックアップ表38中の既知のスペクトルに一致する場合、そのスペクトルに関連したピーク値は、そのスペクトルに関連した散乱プロットに加えられるか、あるいは、散乱プロットが存在しない場合には、データ生成モジュール50によって新たな散乱プロットが生成されるかのいずれかである。散乱プロットが信号の情報を含んでいる場合、このパルスの正規化されたスペクトルは故障スペクトルに加えられ、また、それがノイズを含む場合、それはノイズスペクトルに加えられる。これは、当該PDMシステム10の学習的な側面を促進する。
ここで図面の図17も参照すると、入力インパルス、または換言すれば、該インパルスの生成された周波数スペクトルが、既知の故障スペクトルと一致し、かつ、この特定のスペクトルに対しては散乱プロットが存在しない場合には、データ生成モジュール50は、該故障に対して新たな散乱プロットを生成するように構成されている。該故障についての記憶されている正規化された周波数スペクトルは従って、生成された散乱プロットに関連し、該散乱プロットと共にデータベース36に記憶される。インパルスのスペクトルについてのピーク値は、正しいタイムスライスで散乱プロットに配置される。加えて、生成された周波数スペクトルはまた、既知の故障スペクトルと共に平均化され、これは、特定の散乱プロットにおけるインパルスの個数(パルスカウント)の記録をとることによって行われる。類似の周波数スペクトルを有する新たなインパルスは、それが生じた際に該散乱プロットに加えられる。新たなインパルスが加えられると、該散乱プロットに関連した正規化された周波数スペクトル全体は、次式に従って平均化される:
(正規化された故障スペクトル+他の全ての類似のスペクトルの合計)/(インパルスのカウント+1)
ここで図18も参照すると、インパルスの生成された周波数スペクトルがいかなる既知の故障スペクトルにも実質的に一致せず、かつ、該生成されたスペクトルについての散乱プロットが存在しない場合、従って、データ生成モジュール50によって新たな散乱プロットが生成される。該インパルスのスペクトルについてのピーク値は、正しいタイムスライスで該散乱プロットに配置される。これを行うために、散乱プロットにおけるインパルスの個数(パルスカウント)の記録が取られることに留意されたい。類似の周波数スペクトルを有する新たなインパルスが、それが生じた際に、該散乱プロットに加えられる。これを行うために、新たなパルスの正規化されたスペクトルは、故障表38、および、故障表38にはまだ記憶されていないインパルスの生成されたスペクトルの両方と比較されることが理解されるであろう。新たなインパルスが加えられると、該散乱プロットに関連した正規化された周波数スペクトル全体が平均化される。該平均化処理は、次式によって表される:
(全ての類似のスペクトルの総数)/(インパルスのカウント)
例示的な実施形態では、サイクルあたり10より大きいインパルスのカウントが例えば10秒の期間内において連続的に測定される場合、そのインパルス現象はノイズであると考えることができる。ピークインパルスは、全ての記録されたインパルスについての散乱プロットに移動される。正規化されたスペクトルは、ノイズとして故障表38に記憶される。これが一旦行われると、それに応じて散乱プロットは破棄される。
サイクルあたり10より小さいパルスカウントが例えば10秒の期間内において連続的に測定される場合、そのインパルス現象は、既知の故障であると考えることができることが理解されるであろう。正規化されたスペクトルは、故障として故障表38に記憶される。従って散乱プロットがデータベース36に記憶され、既知の故障に関連付けられることが理解されるであろう。
ルックアップ表38中のノイズスペクトルとの比較により、パルスがノイズパルスとして特定される場合、該パルススペクトルについてのピーク値は、正しいタイムスライスで、全ての記録されたパルスについての散乱プロットに配置される。
好ましい例示的な実施形態では、プロセッサ34は、スクラッチパッドまたはスクラッチパッドエリア41を有する。スクラッチパッドエリア41は、マイナータイムフレーム内の特定の故障スペクトルの発生数、および、正規化されたスペクトルからのその帯域のレベルの各々の帯域についての累計を記憶するために使用される。例示的な実施形態では、スクラッチパッドエリア41は、上述したようにしてパルスカウントを取る。従って、コンパレータ48が実質的な一致を特定した時にフラグを立てることは、スクラッチパッドエリア41中の特定の故障の発生をインクリメントすることを有し得る。一つの例示的な実施形態では、スクラッチパッドエリア41は、好都合なことには、上述したような散乱プロット操作のためのプラットフォームを提供し得る。
故障表38は、典型的には、インパルスの生成された周波数スペクトルと該故障表38中のスペクトルとの間に実質的な一致がない場合には常に、該インパルスに関連した新たなスペクトルの情報でアップデートされることが理解されるであろう。従って、ホストコンピュータ22が当該PDMシステム10に接続されているときには常に、故障表38はホストコンピュータ22に転送される。これに関して、マイナータイムフレームあたり最大で20の故障しか存在しない場合には、マイナータイムフレームにおいて最大20の故障記述子(28ビット)が転送され得、それ故、故障記述子についての最大のデータレートは28kビット/sとなる。全ての故障記述子が異なる故障に関連している場合、最大20の故障表のアップデート(104ビット)がマイナータイムフレームにおいて転送され、それ故、故障表のアップデートのための最大のデータレートは104kビット/sとなる。上記データレートの場合、当該PDMシステム10からホストコンピュータ22へのUSBリンクでの最大のデータ転送レートは、典型的には、132kビット/sである。
要約するために、図面の図19を参照する。入力パルスまたは信号は、プロセッサ34によって受信される。プロセッサ34は、該信号を8つの周波数帯域の間で分割する。各々の周波数帯域は、それに関連したピークを有する。8つの周波数帯域は、周波数スペクトルを構成する。この周波数スペクトルは正規化され、正規化されたスペクトルの8つの正規化された値と共に、最も高いピーク値が記憶される。1つ以上の任意の個数の周波数帯域が存在してよいため、8つの周波数帯域というのは実証のためにのみ使用されている。
正規化された周波数スペクトルは、ルックアップ表38に記憶されている多くの予め定められた周波数スペクトルと比較される。スペクトルがルックアップ表38中の既知のスペクトルと一致する場合、特定された周波数スペクトルに関連した散乱プロット上にそのピーク値が表示される。一致がない場合には、新たな散乱プロットが開始される。
散乱プロットに関して、および、図面の図20から22もここで参照すると、各種類の散乱プロットに対して必要とされる散乱プロットの総数が図20に示されている。特に、図20は、ルックアップ表38からの10の散乱プロット(これは、1つ以上の任意の個数であり得る)、新たなスペクトルからの5つの散乱プロット(これは、1つ以上の任意の個数であり得る)、および、全てのパルスについての1つの散乱プロットを示している。
図21は、ルックアップ表38からのスペクトルについての例示的な散乱プロットを示しており、図22は、新たなスペクトルについての散乱プロットを示している。
図4から7を参照として用いて、例示的な実施形態をさらに説明する。図4および5に示した例示的な方法は、図1から3を参照して説明されるが、該例示的な方法は、(示していない)他の系統に対しても同様に適用され得ることを理解すべきである。
図面の図4を参照すると、例示的な実施形態に従う方法の流れ図が、全体として参照数字60によって示されている。方法60は、ブロック62において、データベース36、特にはデータベース36の故障表38に、複数の故障スペクトルを記憶することを有する。これは、典型的には、故障スペクトルまたは故障スペクトルのスペクトル成分、または故障スペクトルに関連したデータが故障表38に記憶される事前のステップであり得る。
方法60はさらに、ブロック64において、電力系統12をモニタリングして、電力系統12内で生じる信号またはインパルスを受信または検出することを有する。簡単のためには、信号またはインパルス、あるいはそれらに関連した情報の受信は、該信号またはインパルスを検出することを含むと理解され得ることが理解されるであろう。これは、モニタリングモジュール46を用いることにより促進され得る。特には、入力インパルスは、最初に、モニタリングモジュール46によって実行されるピーク検出アルゴリズムを使用することによって検出されることが理解されるであろう。典型的には、ピークの検出に関連した2つのパラメータが存在し、その両方共に、ユーザーが定めることができる。モニタリングモジュール46によって実行されるピークの検出は、リセットを伴うアナログのトラックアンドホールドに類似しており、すなわち、ピーク検出装置の出力は、現在の入力が以前の入力よりも大きい限りは入力に従い、そうでなければ、それが以前に達していた最大の値に留まる。ピーク検出装置がトラックモードを再開することを可能にするために、リセットが存在する。ユーザーが定めることが可能な2つのパラメータは、潜在的なピークとして判定され得る前に入力信号が超えるべき絶対的な閾値、および、保持された値が、ピークが判定される前に超えられることなくどれほど長く存在すべきであるのかを定めるピーク検出ウインドウである。ピークが判定されたときに、モニタリングモジュール46は、トラックアンドホールドモードを再開する。
ピーク検出ウインドウの値は、有効なピークが判定される絶対的な最大レートを特定する。例示的な実施形態では、ピーク検出ウインドウは、典型的には1.5μsである。これは、絶対的な最大の有効なピークレートが、典型的には20ms中に13333であり、ピークの大部分がノイズであることを意味する。従って、ノイズフロアを上回る、ピーク検出装置のための閾値が設定された場合、有効なピークの個数は著しく低減される。
インパルスが検出されると、方法60は、ブロック66において、コンパレータ48を用いることにより、検出したインパルスの生成された周波数スペクトルを、故障表38に記憶されている既存の故障スペクトルと比較して、少なくとも、検出したインパルスの生成された周波数スペクトルが既存の周波数スペクトルのいずれに実質的に一致するかどうかを特定することを有し得る(以下に説明する)。コンパレータ48が意図される比較を行うために、検出した入力インパルスは、最初に、確認モジュール40によって上述したようにして該インパルスを確認するように処理されることが当業者に理解されるであろう。確認されたインパルスは次いで、正規化モジュール44によって正規化される。最後に、ブロック66における比較の前に、ブロック66で意図される比較を促進するために、確認したインパルスの周波数スペクトルが、周波数スペクトル生成モジュール42によって生成される。
図面の図5をここで参照すると、図5では、例示的な実施形態に従う別の方法のフローチャートが、全体として参照数字70によって示されている。方法70の最初の3つのステップは、図4を参照して上述した3つのステップに類似しており、従って、それらをそれぞれ示すために、同一の参照数字が使用される。
当該方法70は、比較ステップ、すなわちブロック66の結果をより詳細に示す。とりわけ、当該方法70は、決定ブロック(decision block)72において、検出したインパルスの生成された周波数スペクトルが、故障表38に記憶されている既存の故障スペクトルのいずれかに実質的に一致するかどうかを特定することを有する。コンパレータ48は、この比較を行うために、上述したような故障マッチングアルゴリズムを実行することに留意されたい。検出したインパルスの周波数スペクトルが既存の故障スペクトルのいずれかに実質的に一致する場合、該方法は、(以下に説明するようにして)その効果に対してフラグを立てることを有し得る。特には、一致がある場合、方法70は、決定ブロック74において、その特定の種類の故障がスクラッチパッドエリア41に含まれるかどうかを特定する。その特定の種類の故障がスクラッチパッドエリア内に含まれる場合、方法70は、ブロック78において、その特定のスペクトルをスクラッチパッドエリア41に累積(accumulating、アキュームレート)すること、および、その特定のスペクトルの発生回数をインクリメントすることを有する。しかしながら、該スペクトルがスクラッチパッドエリア41には存在しない場合には、方法70は、ブロック76において、その特定のスペクトルについての新たなエントリーをスクラッチパッドエリア41に作成することを有する。
しかしながら、検出したインパルスの周波数スペクトルといずれの既存の故障スペクトルとの間にも実質的な一致がない場合には、方法70は、(以下に説明するようにして)その効果に対してフラグを立てることを有する。とりわけ、実質的な一致が見られず、かつ、ブロック74において、検出したインパルスの特定のスペクトルがスクラッチパッドエリア41にない場合には、当該方法70は、ブロック82において、スクラッチパッドエリア41に新たなエントリーを作成し、検出したインパルスのスペクトルを新たな故障スペクトルとしてタグ付けすることを有する。ブロック82は、該検出した新たな故障のためにデータベース36に新たなエントリーを作成することを有することが理解されるであろう。
余談となるが、マイナータイムフレームにおいて特定された任意の故障に対して、そのタイムフレームにわたって集められるスペクトル点の平均が特定されることに留意されたい。また、故障が故障表38に既にある場合、スペクトル点の全体平均が算出される。従って、故障表38は、これらの新たな平均で周期的にアップデートされることになる。故障がアップデートされたときに、新たなエントリーは任意選択的にホストコンピュータ22に送られ、故障表38の重複がホストコンピュータ22において維持されるのが可能となる。故障に関連したデータは、典型的には、故障の数(8ビット)、8つのスペクトル成分の値(合計で80ビット)、および、累積値(accumulations value)の個数(16ビット)を含む。
当該方法70は、次いで、ブロック80において、各々の結果に対して、上述したような故障記述子の形態でフラグを立てるまたは生成することを有する。この特定の例示的な実施形態では、フラグを立てることは、上述したような故障記述子を生成することを有することが理解されるであろう。他の例示的な実施形態では、フラグを立てることは、人に一致を警告すること、または、警告信号を用いないこと、などを含んでもよい。
このようにして、電力系統内で検出されたインパルスは、簡便にそれらの故障の特性を特定するために、モニタリングおよび解析されることが理解されるであろう。
上述した本発明は、三相の電力系統内で生じる部分放電をモニタリングするための簡便な方法を提供する。部分放電を特定するためにスペクトル解析を使用することにより、部分放電に関連した望ましくない結果を少なくとも軽減でき、あるいは、回避することもできる。

Claims (25)

  1. 電気系統内で生じる部分放電をモニタリングする方法であって、
    当該方法は、
    該電気系統から、信号またはインパルス、あるいは、それらに関連した情報を受信することを有し、
    該受信した信号またはインパルスを、予め定められた周波数成分に分割することを有し、
    該受信した信号またはインパルスから、ノイズまたは重複した信号を識別することを有し、かつ、
    該受信した信号またはインパルスのピークを、類似の予め定められた周波数成分に関連付けられた他のピークと共に、散乱プロット上に表示することを有する、
    前記方法。
  2. 当該方法が、スクラッチパッドを生成して、異なる信号またはインパルスについての予め定められた個数の正規化されたスペクトルを、該信号または該インパルスに関連付けられたピーク値と共に記憶することを有する、請求項1に記載の方法。
  3. 当該方法が、
    複数の故障スペクトルをデータベースに記憶することを有し、
    電気系統をモニタリングして、該電気系統内で生じた信号またはインパルスを受信することを有し、かつ、
    信号またはインパルスを受信したときには、その検出した信号またはインパルスに関連付けられた周波数スペクトルを、前記スクラッチパッドまたは前記データベースに記憶されている前記複数の故障スペクトルと比較して、少なくとも、その検出した信号またはインパルスの周波数スペクトルが、記憶されている前記複数の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定することを有する、
    先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  4. 当該方法が、予め定められた限度内において、類似の周波数成分を有する故障スペクトルをグループ化することを有する、請求項3に記載の方法。
  5. 当該方法が、前記検出したインパルスの周波数スペクトルが前記既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致する場合に、適当なフラグを立てることを有する、請求項3または4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記のフラグを立てることが、故障記述子を生成することを有する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記フラグが、故障記述子である、請求項5または6のいずれかに記載の方法。
  8. 当該方法が、フラグを立てることに加えて、前記検出したインパルスの周波数スペクトルが、前記既存の故障スペクトルのいずれとも実質的に一致しない場合に、前記受信した信号またはインパルスに関連したデータまたは周波数スペクトルを前記データベースに記憶することを有する、請求項3から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 当該方法が、前記の受信した信号またはインパルスの故障スペクトルの部分集合から、散乱プロットを生成することを有する、請求項3から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記方法が、前記受信した信号またはインパルスに対して信号処理を行うことを有する、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 当該方法が、
    前記受信した信号またはインパルスの周波数スペクトルを生成することを有し、かつ、
    該生成された周波数スペクトルを、予め定められた周波数成分へと分割することを有する、
    請求項10に記載の方法。
  12. 検出または受信した信号またはインパルスに関連した前記周波数スペクトルを、前記データベースに記憶されている既存の故障スペクトルと比較することが、故障マッチングアルゴリズムを用いて行われる、請求項3から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 当該方法が、
    前記受信した信号またはインパルスを確認することを有し、
    前記受信した信号またはインパルスのピーク値を特定することを有し、かつ、
    前記検出したインパルスの予め定められた周波数成分の各々のピーク値を、最大のレベルに正規化することを有する、
    先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  14. 電気系統内で生じる部分放電をモニタリングするためのシステムであって、
    当該システムは、
    データベースを有し、該データベースは、複数の故障スペクトルを記憶するためのものであり、
    モニタリングモジュールを有し、該モニタリングモジュールは、前記電気系統をモニタリングして、前記電気系統内で生じる信号またはインパルスあるいはそれらに関連した情報を受信するためのものであり、かつ、
    コンパレータを有し、該コンパレータは、信号またはインパルスを受信したときには、該受信した信号またはインパルスに関連した周波数スペクトルを、前記のデータベースに記憶されている既存の故障スペクトルと比較して、少なくとも、該受信した信号またはインパルスの周波数スペクトルが、前記の既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定するように機能するものである、
    前記システム。
  15. 当該システムが、前記受信した信号またはインパルスの周波数スペクトルが前記既存の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致する場合に、フラグを立てるように構成されている、請求項14に記載のシステム。
  16. 当該システムが、前記受信した信号またはインパルスに関連したデータまたは周波数スペクトルを、前記データベースに記憶するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
  17. 当該システムが、データ生成モジュールを有し、該データ生成モジュールは、前記受信した信号またはインパルスに関連したデータを生成するように機能するものである、請求項14から16のいずれか1項に記載のシステム。
  18. 前記データ生成モジュールが、前記の受信した信号またはインパルスの故障スペクトルの部分集合から、散乱プロットを生成するように構成されている、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記モニタリングモジュールが、複数のセンサーと交信し、該センサーは、前記電気系統または電力系統の各々の位相をモニタリングするように構成されている、請求項14から18のいずれか1項に記載のシステム。
  20. 当該システムが、周波数スペクトル生成モジュールを有し、該周波数スペクトル生成モジュールは、前記モニタリングモジュールによって受信された信号またはインパルスの周波数スペクトルを生成するように機能するものである、請求項14から19のいずれか1項に記載のシステム。
  21. 前記コンパレータが、故障マッチングアルゴリズムを適用して、前記受信した信号またはインパルスに関連した周波数スペクトルを、前記のデータベースに記憶されている既存の故障スペクトルと比較するように構成されている、請求項14から19のいずれか1項に記載のシステム。
  22. 当該システムが、さらに、
    確認モジュールを有し、該確認モジュールは、前記受信した信号またはインパルスを確認するように構成されており、
    ピーク検出装置を有し、該ピーク検出装置は、前記受信した信号またはインパルスのピーク値を特定するためのものであり、かつ、
    正規化モジュールを有し、該正規化モジュールは、前記受信した信号またはインパルスの予め定められた周波数成分の各々のピーク値を、最大のレベルに正規化するように構成されている、
    請求項14から21のいずれか1項記載のシステム。
  23. 電気系統内で生じる部分放電を測定または解析する方法であって、
    当該方法は、
    複数の故障スペクトルをデータベースに記憶することを有し、
    該系統をモニタリングして、該系統内で生じるインパルスを検出することを有し、かつ、
    インパルスを検出したときには、該検出したインパルスに関連した周波数スペクトルを、該データベースに記憶されている該複数の故障スペクトルと比較して、少なくとも、該検出したインパルスの周波数スペクトルが、記憶されている該複数の故障スペクトルのいずれかと実質的に一致するかどうかを特定することを有する、
    前記方法。
  24. 明細書において添付の図面を参照しながら実質的に記載されている方法。
  25. 明細書において添付の図面を参照しながら実質的に記載されているシステム。
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