JP2011522157A - 高度波力エネルギー変換器の制御 - Google Patents

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Abstract

波力エネルギー変換器(WEC)システムは、波に応答して互いに対して移動できる第1および第2の物体、ならびに、2つの物体の相対運動をエネルギーに変換するために、2つの物体間に結合された動力取出(PTO)デバイスを含む。センサは、到来する波の選択された特性を検知し、WECに対する到来する波の衝撃を予測するための制御コンピュータに印加される信号を生成するために使用される。同時に、WECの実際の条件(たとえば、速度)を示す信号はまた、制御コンピュータに供給され、制御コンピュータは、PTOによって捕捉される平均波パワーが最大になるよう、WECのコンポーネントに対して適切な信号(力)を生成するために、予測情報と実際の情報を処理するようにプログラムされる。

Description

本発明は、その内容が参照により本明細書に組込まれる高度波力エネルギー変換器の制御についての2008年5月30日に出願された仮出願シリアルナンバー第61/130,529号からの優先権を主張する。
本発明は、エネルギーを生成するときの波力エネルギー変換器(WEC)の効率を上げるために、WECの応答を制御する装置および方法に関する。本発明はまた、波力エネルギー変換デバイス用の制御システムに関し、より詳細には、波エネルギーをより効率的に捕捉する制御アルゴリズムに関する。
対象となる波力エネルギー変換器(WEC)は、一般に、水塊内に設置され、かつ、波の力にさらされると、互いに対して移動できる第1および第2の物体を含む。通常、フロートまたはシェルと呼ばれる一方の物体は、波と同相で移動するように設計され、支柱またはスパーと呼ばれる他の物体は、波と異なる位相で移動する(2物体型システムをもたらす)か、または、相対的固定して保持される(1物体型システムと呼ばれるものをもたらす)ように設計される。パワー変換メカニズム(または、動力取出、PTO、デバイス)は、2つの物体間に接続されて、2つの物体の相対運動をある形態の有効エネルギー(たとえば、電気)に変換する。通常、対象となるWECは、動力取出(PTO)デバイスの動作を調整するための、PTOの一部であるか、または、PTOから分離したコントローラおよびデータ・プロセッサを含む。
本発明を実施するときに使用するためのPTOは、第1および第2の物体の相対運動を有効エネルギー(たとえば、電力)に変換することが可能な、WECの第1の物体と第2の物体との間に接続された任意の適したデバイスまたはコンポーネント(たとえば、モータ/発電機、リニア発電機、ラックおよびピニオン、あるいは任意の他のメカニズムまたはリンク機構)を含んでもよい。動力取出(PTO)の性能および機能は、効率的な方式で波パワーを利用することにとって重要である。一般に、WECのPTOの動的挙動は、環境因子と制御因子の組合せによって支配される。環境因子は、WECの物体に作用する波誘導力および風誘導力を含む。制御因子は、WECの第1の物体および第2の物体に、また、両者の間に加えられる力(複数可)を調整するために使用されてもよいWECのコントローラおよびデータ・プロセッサによって支配される。
WECシステムは、WECおよびPTOの応答を予測するために使用されうる数学的表現を生成するためにモデル化されうる。異なるWECおよびPTOシステムは、異なる方法で応答する可能性がある。特定のWECおよびそのPTOが種々の刺激に応答する方法は予測されうる。そのため、2つの物体(たとえば、フロートおよびスパー)の相対運動に対するPTOの応答は、定義されるかまたはモデル化されうる。同様に、PTOに供給されるエネルギーに対するWECの応答(移動)もまた定義されるかまたはモデル化されうる。モデルが良ければ良いほど、WECおよびPTOについての数学的に予測される応答が正確である。数学的予測(複数可)は、システムの効率を上げるために、PTOの同調および/またはPTOのポジショニングおよび/またはPTOへの/からの電力の注入/抽出を制御するために使用されてもよい。これは、WECのコンポーネント(たとえば、フロート、スパー、PTO)に、また、それらの間に結合されたコントローラおよびデータ・プロセッサの組込みを仮定する。波の移動に応答して互いに対して移動する2つの物体間に接続され、2つの物体の相対運動を有効エネルギーに変換するPTOの挙動は、効率的な方式で波パワーを利用するときに重要である。
通常、電力は、PTOから抽出される。しかし、時として、2つの物体(フロートおよびスパー)の相対運動から得られる平均電力を最適化するために、PTOに電力を供給し、2つの物体の相対運動をPTOに制御させるかまたは調整させることが望ましい。先に述べたように、2つの物体は、移動するように設計されてもよく、または、他の物体が固定して保持された状態で、一方の物体だけが移動するように設計されてもよい。
WECによって生成される電力を最適化するために、WECシステムは、到来する波の選択された特性を検知し、到来する波についての「予測(predictive)」情報をWECに提供するために、WECからある距離のところで「上流に(upstream)」配置された波センサを含んでもよい。移動する浮遊物体の特性のために、最適なパワー捕捉には、数秒後に到達する波に対するWECおよびPTOの動きが必要となるため、予測情報が望まれる。そのため、対象となるシステムは、WECに衝突することが予測される波の性質を確定するために、到来する波の振幅(高さ)および周波数などの選択された特性を検知する波検知(一般に、WECの外部)および予測サブシステムを含む。波予測サブシステムは、その信号を制御コンピュータに供給し、制御コンピュータは、その後、WECの平均電力出力を最適化しようとしてPTOを制御するまたは調整する(WECから電力を供給すること、および/または、抽出することを含んでもよい)。
しかし、予測される波Ψが、WECに衝突する実際の波Ψと異なる可能性がある点で、問題が存在する。差は、いくつかの異なる因子による可能性がある。1つの因子は、波予測サブシステムの波検出サブシステムが、サンプリングの不正確さを受け、予測誤差をもたらすことである。同様に、WECに入る実際の波を、予測される波と異なるようにさせる、多くの異なる流れおよび大気条件が存在する。予測される波Ψと実際の波Ψとの差は、「波誤差(wave error)」として定義されてもよい。予測される波Ψと異なる実際の波Ψが、WECに衝突する場合、また、衝突するとき、WECコンポーネント(たとえば、PTOおよび浮遊物体)は、衝突する波に対する応答を最大にするための、その最適位置に位置決めされていない可能性がある(また、実際には、最適位置からかなり遠くに位置決めされている可能性がある)。その結果として、WECの応答が効率的でなくなる。
知られている従来技術の方法では、予測される波に対応する情報および予測される波がWECに衝突するという仮定に対して完全な信頼が置かれる。これは、WECに実際に衝突する波が、予測される波と異なるときに著しい誤差をもたらす。したがって、従来技術のスキームは、満足できるものではない。さらに、十分に正確な波予測を提供しうる経済的に実行可能な、知られているシステムが存在しない。そのため、知られている予測システムに関する問題が、波誤差が存在するときに(たとえば、WECに実際に衝突する波が、予測される波と異なるときに)起こる。
仮出願シリアルナンバー第61/130,529号
出願人の発明は、一部には、波力エネルギー変換器(wave energy converter)(WEC)に衝突する「実際の(actual)」波(WECによって見られる実際の力を決定する)が、期待される、または、「予測される(predicted)」波と著しく異なる可能性があるため、到来する波に関連する予測情報にだけ頼ることは、最適な結果をもたらさないという認識に存在する。そのため、WECコンポーネントを位置決めし移動させるために、予測情報にだけ頼ることは、WECコンポーネントが、その最適位置(複数可)に位置決めされず、最適運動を受けない可能性があるため、「波誤差(wave error)」を補償せず、最適以下の結果をもたらす。
出願人の発明は、WECを制御するために、「予測(predictive)」信号および「実際の」信号の組合せを使用する方法および装置を含む。信号の組合せは、一部には、波センサから得られる予測情報への、また、一部には、WECのコンポーネントの実際の応答(たとえば、相対速度)への信頼を含む。これらの信号の適切な選択および組合せは、誤差の小さい改良型制御システムおよびより大きな電力効率をもたらすWECシステムをもたらす。
本発明を具現化するWECシステムは、到来する波の振幅(および/または、周波数などの他の選択された特性)を検知するための、一般にWECの外部にあるセンサ、および、データ処理能力を含む制御コンピュータに、対応する「予測」信号を供給する波検知および応答性サブシステムを含む。WECの選択された実際の条件(たとえば、速度)を表す信号はまた、制御コンピュータに供給され、制御コンピュータは、PTOによって捕捉され、かつ、負荷に利用可能にされる平均波パワーが最大になるように、WECのコンポーネントに対して適切な信号(力)を生成するために、予測される情報と実際の情報を処理するようにプログラムされる。
制御コンピュータのプログラミングは、以下で説明されるように、WECの数学的モデルおよび種々の条件に対するその応答に基づいてもよい。本発明によれば、WECの数学的モデリングに基づいて、(電力がWECによって生成されているときに)WECによってPTOに加えられる力である力FまたはFPTO、および/または、(電力がWECによって消費されているときに)PTOによってWECに加えられる力は、
PTO=FPTO(P)−β(V−VACT) 式1
として確定される。
式中、
(a)FPTO(P)は、予測される波に基づいて、WECによってPTOに加えられる力、および/または、PTOによってWECに加えられる力であり、
(b)Vは、予測される波に応答するWECの予測される速度であり、
(c)VACTは、WECを構成する複数の物体(または、1つの物体)の実際の(瞬時の)相対運動を反映する選択された1つの点(または、複数の点)を検知することによって確定されうるWECの「実際の」または瞬時の速度であり、
(d)βは、
i−PTOの選択された複素機械インピーダンスであるZPTO、および、
ii−βが、ωに関して一定であるか、または、ωに関して因果関数であるという制約を受けて、ZPTOの選択された条件(たとえば、支配的な波周波数についてのZPTOの値)について、項(ZPTO−β)(V)を最小にすることになるβの値
を計算することによって確定される。
例によれば、本発明を具現化する方法は、
(i)WEC幾何形状および支配的な波条件に固有であるΓβ(ω)と呼ばれる数学的関数を得ること、
(ii)波予測サブシステムから波予測信号を得ること、
(iii)実際のPTO/WECの速度および/または位置の瞬時測定値を得ること、
(iv)所望のPTO力(因果的力、F)のある部分を、実際のPTOの速度に定数(β)を乗じた値に比例するものとして計算することであって、βの値は、ZPTOの選択された条件(たとえば、支配的な波周波数についてのZPTOの値)について、項(ZPTO−β)を最小にするように選択され、ZPTOは、図9(WECの特定の例についての複素PTOインピーダンスの実数部および虚数部を示す)に示す特性を有してもよい、計算すること、
(v)所望のPTO力(因果的力、F)の第2の部分を、上記ステップ(i)からのΓβ(ω)関数およびステップ(ii)からの波予測に応じた、うまく定義された数学的演算の結果であるとして計算すること、
(vi)2つのPTO力を加算することであって、それにより、所望の全体の力(F=FPTO=F+F)を得る、加算すること、および、
(vii)その力をPTOに加えること
を含む。
添付図面では、同じ参照文字は同じコンポーネントを示す。
本発明を実施するのに適するWECの略ブロック図である。 本発明による「外側ループ(outer loop)」制御システムのフローチャートである。 本発明を実施するときに使用するための「波予測(wave prediction)」システムのフローチャートである。 本発明によるFptoを計算する「内側ループ(inner−loop)」制御システムのフローチャートである。 本発明の一態様による情報の処理および制御を示すフロー図である。 WECの実際の速度を得るための例証的な図である。 WECの実際の速度を得るための例証的な図である。 本発明および従来技術による、時間領域の最適な力応答伝達関数の波形状表現の図である。 対象となるWEC幾何形状についての、最適PTOインピーダンス(ZPTO)の実数部および虚数部の関数形態を示す図である。 βの所与の値についての、関数Γ(ω)およびΓβ(ω)の周波数領域のグラフである。 WECシステムに本発明の概念を適用することの利益を示すことを意図された例証的な波形図である。 WECシステムに本発明の概念を適用することの利益を示すことを意図された例証的な波形図である。 WECシステムに本発明の概念を適用することの利益を示すことを意図された例証的な波形図である。 WECシステムに本発明の概念を適用することの利益を示すことを意図された例証的な波形図である。 波誤差に関して、従来技術の方法に比べて、本発明の方法を使用して改善された特性を示す、数値モデルの結果を示すグラフである。
図1は、本発明を実施するときに使用するための波力エネルギー変換器(WEC)システムの主要なコンポーネントを示す。WECは、第1の物体またはフロート100および第2の物体またはスパー200を含む。第1の物体(たとえば、フロート)は、概して波と同相で移動するように設計され、第2の物体(たとえば、スパー)は、概して波と異なる位相で移動するか、または、機械的グラウンドに相対的に固定されて保持されるように設計される。動力取出(PTO)デバイス300は、第1の物体と第2の物体との間に結合され、第1および第2の物体の相対運動を有効エネルギーに変換し、第1および第2の物体から動力を受取るか、または、第1および第2の物体へ動力を伝達することが可能である。PTOは、この機能を実施しうる任意の適したデバイスであってよい。2つの物体は、PTOと共に、波力エネルギー変換器すなわちWECを構成する。
到来する波600に応答する、上流の波検出システム500からの信号は、波予測サブシステム700に供給され、波予測サブシステム700の信号は、コンピュータ・コントローラ400と共に機能するデータ・プロセッサ402に供給される。コンピュータ/コントローラ400は、プログラミング能力および拡張型データ格納能力404を含んでもよく、それらは全て、本発明を実施するために、WECに関するデータを格納するため、また、信号を生成するための種々の計算を補助するためにプロセッサ402にとってアクセス可能である。たとえば、WECシステムに実際に衝突する波の高さに関するデータが格納される。サブシステム700は、コンピュータ400と独立であってよく、または、コンピュータ400の一部であってよい。実際の波センサは、入ってくる波の検知を可能にする任意の好都合な地点に配置されてもよい。波検出システム500および波予測サブシステム700は、到来する波(複数可)を解析して、対応する期待されるまたは予測される速度(V)および予測情報に基づいてWEC/PTOが受けるべきである力[FPTO(P)]を確定し、対応する信号をプロセッサ402に供給するように機能する。
WECの「実際の」速度(すなわち、第1および第2の物体の相対運動)を示す信号もまた、コントローラ400に適用される。WEC(またはPTO)の実際のまたは瞬時の速度は、フロートおよびスパーの相対速度を指す。すなわち、フロートおよびスパーは共に、互いに対して移動してもよく、または、一方が固定され、他方が移動してもよい。速度は、直線または回転運動を含む、WECを構成する物体の任意の相対運動を指してもよい。図1は、第1および第2の物体(100、200)に結合され、PTOおよびコンピュータ/プロセッサ400、402に結合された出力を有する位置または速度センサ800を示す。センサ800は、物体100、200の位置を検知するために使用されてもよく、その信号は、第1および第2の物体の実際の相対速度(VACT)を計算するために(デバイス800またはPTOまたはプロセッサによって)使用される。あるいは、実際の相対速度は、PTO内に含まれるコンポーネントから直接得られてもよい。VACTは、WECまたはPTOのVACTを指すために交換可能に使用される。
そのため、コンピュータ・コントローラ400およびプロセッサ402は、データベースおよびデータ処理能力を含み、PTO300に制御信号を選択的に供給するために、到来する(「予測される」)データおよび「実際の」データを処理するようにプログラムされる。本発明によれば、WEC内に存在する(「予測される」と対照的な)「実際の」または「瞬時の(instantaneous)」条件(たとえば、速度)は、(たとえば、内部または外部検知メカニズムによって)検知され、「予測される」波(複数可)に関する情報を処理するように同様に機能するコンピュータ・コントローラ400に給送されて、WEC/PTOに対して、これらの信号に対応する力が生成される。
先に説明したように、「予測される」信号は、いくつかの因子のために誤っている可能性がある。そのため、予測される情報は、パワー捕捉を最適化するための所望の条件にWECコンポーネントをセットアップするために、非常に望ましくかつ必要であるが、予測される情報に関連する誤差がほぼ常に存在することになること、および、これらの誤差の影響が最小にされるべきであることを、出願人は認識した。出願人の発明は、一部には、WEC/PTOの実際の条件を検知すること、および、実際の情報を検知された情報と組合せることが、より最適な動作を生成し、より大量の平均パワー捕捉およびより大きな効率をもたらすために使用されうることに存在する。
本発明は、幅広いクラスの波力エネルギー変換器と共に使用するために適用可能であり、幅広いクラスの波力エネルギー変換器は、波に応答する、かつ/または、海底に対して強固な接続を有してもよい、かつ/または、ヒーブで、または、別の自由度(サージ、スウェイ、ピッチ、ロール、ヨー)で応答してもよく、または、これらの自由度の任意の組合せで応答してもよく;かつ/または、振動性水柱または水はしけなどのデバイスを含んでもよい、1つまたは複数の物体を有するWECを含む。本発明はまた、直接リンク機構あるいは空気圧または水圧リンク機構を含んでもよい幅広いクラスの動力取出デバイスと共に使用するために適用可能である。
説明を容易にするために、本発明は、図1に示すように、(a)概して波と同相で移動するように設計された第1の物体と、(b)概して波と異なる位相で移動するように設計された第2の物体と、ここで、これらの2つの物体のうちの少なくとも一方は一般に流体力学的波力に応答性がある、(c)2つの物体間に結合されたPTOであって、(i)一般に2つの物体の相対運動を有効エネルギーに変換し、(ii)WECの効率の増加を達成するために、2つの物体が互いに対して移動するように選択的にさせるデバイスと見なされてもよい、PTOとを有するWECを参照して述べられる。
本発明をよりよく理解するために、数値モデリングに適用しうるWECシステムの簡略化した数学的表現が、以下の式2および式3に示される。図1を参照して、これらの式は、スパー200が固定して保持され、フロート100が概して波と同相で移動する傾向があると仮定して得られる。
Figure 2011522157
式中、
WECは、スパーに対するフロートの位置を示し、
waveは、フロートに作用する励起力を指し、
PTOは、PTOによってフロートおよびスパーに加えられる力を指し、
Bは、PTO力と、フロートとスパーの相対運動との間の抵抗性関係を指定するある比例定数である。
式2は、単一物体波力エネルギー変換器についてのダイナミック運動方程式である。WECに対する2つの力、波の力(FWAVE)および動力取出デバイスの力(FPTO)が存在する。ダイナミック運動方程式(式2)の解は、FPTO(式3)の数学的表現の知識を必要とする。
式2および式3を周波数領域で書き直すことが望ましい。
PTO(Z+ZPTO)=FWAVE 式4
式2および式3から式4を導出するために、ダイナミック変数XWECは、PTOの速度(VPTO)で置換され、慣性項
Figure 2011522157
は、より一般的なVPTOで置換され、ここで、Zは固有の機械インピーダンスであり、式3は、以下のように書き直される。
PTO=ZPTOPTO 式5
式4内の全ての量は、複素数でかつ周波数依存性がある可能性がある。(複素数が物理量を表すのに使用されるとき、複素数の実数部が、物理量を表すと考えられる。)
一般に、ZPTOは、波とPTOとの間のパワー伝達を最大にするように選択されることに留意されたい。さらに、最も一般的なクラスのZPTO値の場合、式5におけるFptoの計算は、波の予測知識を必要とする。PTOインピーダンスZPTOが定義されると、式4は、知られている数学的方法によって解かれてれもよい。速度VPTOは、以下のように、FWAVE、Z、およびZPTOの関数として表されてもよい。
Figure 2011522157
式6で表されるVPTOについての解を用いて、FPTOについて解くことが望ましい。
Figure 2011522157
予測情報に基づいて、PTO力が、
PTO(P)=ZPTO 式8
として表されてもよいことを、出願人は認識した。
式中、
(i)FPTO(P)は、予測される波に基づく、WECによってPTOに加えられる力、および/または、PTOによってWECに加えられる力であり、
(ii)Vは、WECの予測される速度であり、
(iii)PTOのZPTOは、パワー伝達を最適化するように選択される。
は、それ自体、ZPTOの関数であるため、式8は、数学的に複雑であることが留意されるべきである。しかし、FPTOのこの表現は、本発明の性質を明確にするのに有用である。
PTO(P)についての式8は、
PTO(P)=ZPTO=ZPTO−βV+βV=(ZPTO−β)V+βV 式9
として書き直されてもよいことを、出願人はさらに認識した。上記式9において、βが一定の制約を満たす(たとえば、βが因果作用素である)場合、(ZPTO−β)V項は、非因果的力(F)を表し、βVは、因果的力(F)を表す。ここで、(a)本明細書で使用される非因果的力(F)は、確定される(計算される)ために、ある程度の予測情報(たとえば、将来のある時間における波の高さ)を必要とする力として定義されてもよく、(b)本明細書で使用される因果的力(F)は、予測情報を全く使用することなく計算される可能性がある力として定義されてもよい。さらに、βは因果作用素(たとえば、定数)であり、因果作用素は、定義上、PTOの速度(V)などの量によって乗算されるために、将来の(予測される)知識を全く必要としないことを、出願人は認識した。予測知識が全く必要でないため、VをVactualで置換することが可能である。したがって、因果的力F=βVは、βVACTUALで置換されてもよく、誤差が減少した状態で、必要とされる力FPTOは、
PTO(N)=F=(ZPTO−β)V+βVACTUAL 式10
として表されてもよい。
式中、FPTO(N)(またはFPTO)は、本発明による、WECによってPTOに加えられる力、および/または、PTOによってWECに加えられる力である。
式10では、因果的力Fは、βVACTを計算することによって確定され、非因果的力(F)は、(ZPTO−β)Vとして確定される。ここで、(a)VACTは、WECの実際の速度であり、(b)(ZPTO−β)が最小になるため、非因果的力(F)が、波誤差に対して比較的感度が低くなるようにさせるβの値が選択されうる。
PTO(N)が、
PTO(N)=(V)(ZPTO)−β(V−VACT) 式11
として書き直されてもよいことに留意されたい。
そのため、式11は、波誤差が存在しない場合、V=VACTおよび項β(V−VACT)は、ゼロになり、予測される値の補正についての必要性が存在しない。波誤差が存在する場合、本発明を実施することは、波誤差を補償し、パワー捕捉の損失を低減する。
WECを動作させるためのこれらの制御信号の実施態様は、波誤差が存在するときに、著しく大きな量の平均パワーの生成をもたらす。単一周波数の場合、生成される平均パワーPAVGは、
Figure 2011522157
として表されてもよい。式中、
Figure 2011522157
は、Fの複素共役を示し、Re[]は、括弧内の量の実数部を示す。
本発明の実施態様は、図5を参照して説明されてもよい。図5のブロック701〜713は、プロセッサ402およびプログラマブル・コントローラ400の一部であってよいことに留意されたい。検知された波高さ情報は、WECのモデリングに関する情報を含み、波高さの変化に対するWECの反応を計算することが可能なデータベースおよびプロセッサ701に適用される。プロセッサ701は、その後、(a)PTO力信号FPTO(P)、および、(b)WECの期待される/予測される速度を示す信号Vを生成しうる。PTOのインピーダンス(ZPTO)は、WECの種々の条件について確定され、波およびZPTOに相当するデータは、データベース・セクション703(実際には、701の一部であってよい)または任意の他の適したサイトに格納される。予測される速度信号(V)は、その後、信号(ZPTO)Vを生成するために、ソフトウェア/ハードウェア703によって処理されてもよい。信号(ZPTO)Vは、その後、積(ZPTO−β)(V)を生成するために、ソフトウェア/ハードウェア705によって修正されうる。βの適切な値は、項(ZPTO−β)(V)を最小にするように選択されてもよい。たとえば、波の支配的な周波数においてZPTOの値に近く、信号(ZPTO−β)(V)を最小にするように機能するβの値が選択されてもよい。βの値またはβの任意の他の値を最小にすることは、所定の条件に応じて、使用するために選択されてもよいことに留意されたい。本発明の好ましい実施形態では、βは、選択された間隔にわたって定数であり、一方、ZPTOは、波周波数の関数として変わる。そのため、βの最良値は、波の支配的な周波数においてZPTOを消去する値である。βの選択された値について、積(V)(β)は、処理ステップ(ボックス707を参照)によって得られうる。積(V)(β)は、FPTOの予測される因果的力の部分を表すと考えられうる。次のステップは、FPTO(P)から積(V)(β)を引いて、FPTO(P)の非因果的成分F、F=[FPTO(P)−(V)(β)]を、ボックス709によって示す処理ステップからの出力として得ることである(ボックス709を参照)。PTO力の実際の因果的成分Fは、処理ステップ711で示すように、選択されたβでWEC速度の実際の値(VACT)を乗じて、[VACT(β)]の積を生成することによって得られる。実際の因果的力[F=(VACT)(β)]は、その後、ボックス713に示すように、予め決定された非因果的力[FPTO(P)−(V)(β)]に加算されて、修正されたPTO力を生成してもよく、波予測誤差が存在するときに、より大きな平均パワーの生成をもたらすことになる。図に示すように、ボックス713で示す処理ステップの出力は、
{F=[F+F]=[FPTO(P)−(V)(β)]+(VACT)(β)=[FPTO(P)−β(V−VACT)]}
をもたらす。
本発明に従ってWECシステムを動作させることは、波誤差が存在するとき(通常の動作状態である)、システムによって生成される平均パワーの著しい増加をもたらす。
例によれば、本発明を実施するために使用される所望の値を計算するための種々のステップは、図2、3、および4に示される。
図2は、検知された到来する波が、その特性およびその状態の任意の変化を確定するために処理されること(ボックス21を参照)、および、このサンプリング・プロセスが、選択された間隔で起こること(ボックス29を参照)を示す簡略化したフローチャートである。波の場に存在する周波数範囲が評価される(ボックス23を参照)。波の位相(示さず)が解析されてもよい。プロセスにおける別のステップ(ボックス25を参照)は、波の場の周波数範囲にわたって、式26(以下を参照)において周波数領域で関数Γβ(ω)を最小にするβを選択することである。さらなるステップ(ボックス27を参照)は、式27に従って時間領域で関数Γβ(t)を確定することを含む(以下を参照)。別のステップ(ボックス29を参照)は、到来する波が、選択された間隔で(たとえば、5分ごとに)サンプリングされることを示す。サンプリング時間間隔は、波の変化レートに応じて、増減されてもよい。こうして、図2は、本発明を実施するために使用されてもよい「外側ループ(outer−loop)」制御システムと呼ばれてもよいものを示す。図2は、本発明が、支配的な波特性に依存する方法で最もよく実施されることを強調する。すなわち、支配的な波条件に依存する因果的および非因果的制御を確定するための手段/プロセスが含まれる。
図3は、検知された到来する波の振幅が、その特性およびその状態の任意の変化を確定するために処理されることを示すフローチャートである。1つのステップ(ボックス31を参照)では、到来する波の高さが、WECから上流の地点で測定される。波伝播のモデルに基づいて(ボックス33を参照)、検知された到来する波に相当する、WECにおける波の高さについての予測が行われうる(ボックス35を参照)。情報は、その後、プロセッサで処理される(図4のボックス45を参照)。
図4は、本発明を実施する基本処理ステップを示すフローチャートである。ステップは、予測される波の選択された特性の収集および確定、ならびに、因果的力(F)および非因果的力(F)の計算、FPTOの計算、およびPTOへのFPTOの適用を含む。図4に詳述されるように、Fは、図3のボックス35に示すステップからの出力を取得し、図4のボックス45および46に示すようにその情報を処理することによって得られてもよい。これは、Fを生成するために、以下の式28に示す畳込み積分から非因果的力を計算することを含む。同時に、図4は、PTOの実際の速度(VACT)が得られ(ボックス47を参照)、因果的項Fを計算するためにシステムに適用されることを示す。FおよびFについての情報は、加算されて(ボックス49を参照)、本発明による、PTOに適用される力Fに相当する信号が生成される。
したがって、本発明を具現化する方法は、
(i)WEC幾何形状および支配的な波条件に固有の数学的関数(Γβと呼ぶ)を得ること、
(ii)波予測サブシステムから波予測信号を得ること、
(iii)PTO速度の瞬時測定値を得ること、
(iv)所望のPTO力のある部分を、PTOの速度に定数(β)を乗じた値に比例するものとして計算することであって、βの値は、WECの特定の例についての複素PTOインピーダンスの実数部および虚数部を示す図9を参照して、以下に述べるように選択される、計算すること、
(v)所望のPTO力の第2の部分を、ステップ(i)からのΓβ関数およびステップ(ii)からの波予測に応じた、うまく定義された数学的演算の結果であるとして計算すること、
(vi)2つのPTO力を加算することであって、それにより、所望の全体の力を得る、加算すること、および、
(vii)その力をPTOに加えること
を含んでもよい。
簡単な波力エネルギー変換システムとより複雑な波力エネルギー変換システムの両方に適用可能な簡略化された数学的モデルがここで説明される。WECのこの数学的モデルは、以下の部分、すなわち、(a)固有の機械インピーダンスZを有する波応答性(相互作用)物体、(b)その機械インピーダンスがZPTOとして選択されるPTOデバイス、および、式
Figure 2011522157
によって支配される流体力学的波励起力FWAVEに対する応答を表すと解釈されてもよい。
式中、VPTOは波応答性物体の速度であり、Zは固有の機械インピーダンスであり、FWAVEは、波応答性物体に作用する流体力学的波励起力である。流体力学的波励起力FWAVEはまた、
WAVE≡ηχ 式13
として表されてもよい。
式中、
ηは、WECが存在しないときに測定されることになるWECの場所における水の瞬時表面高さであり、
χは、波励起力応答である。波励起力応答は、水深と物体の幾何形状の関数である。式12において、VPTOは、FWAVEが流体力学的トルクを表すように回転自由度を表してもよいため、角速度を表すことになることに留意されたい。
PTOにおける力FPTOは、
PTO=ZPTOPTO 式14
に等しい。
PTOによって吸収される瞬時パワーは、
Figure 2011522157
として表されうる。
式中、
Figure 2011522157
は、FPTOの複素共役である。
図1に示すタイプの波吸収体の場合、式12、式13、式14、および式15は、スパー200が固定して保持される場合、または、スパー200が移動することを許容される場合について導出されてもよい。フロート100が波と同相で移動し、スパー200が固定して保持される場合、機械インピーダンスZは、
Figure 2011522157
として表されうる。
式中、ωは角周波数であり、Mは、変位した質量および流体力学的に付加された質量を含む物体100の質量であり、Bは、物体100の流体力学的放射減衰であり、Cは、(g)(S)(ρ)として定義される流体静力学的回復力であり、ここで、ρは水の密度であり、gは重力加速度であり、Sは物体100の水面の面積である。量M、B、およびCは、物体の形状および水深の関数であり、適切なモデリングによって確定されてもよい。
スパー200が固定して保持されない場合、式12、式13、式14、および式15は、依然として有効である。機械システムの固有インピーダンスは、もはや式16によって指定されず、知られている技法を使用して確定されてもよい。
既に説明したように、ZPTOが最適パワー変換効率を提供するために、PTOインピーダンスZPTOは、
Figure 2011522157
であるように、固有インピーダンスZの複素共役に等しくなるように選択されてもよい。ZPTOについてこの表現が与えられると、最適なPTO速度は、
Figure 2011522157
として表されてもよい。式中、Re[]は、括弧内の量の実数部を示す。F=ηχであることに留意し、
Figure 2011522157
を定義する。以下の表現が、最適なPTO速度について得られてもよい。
Figure 2011522157
式20は、
Figure 2011522157
の解が、波の高さの予備知識を必要とするため、因果的でない表現を定義することに留意されたい。数学的には、これは、この式が、畳込みとして表されなければならないからであり、関数Λが、時間の負値について非ゼロ値を有するため、VPTOの計算は、時間の正値について(すなわち、将来において)、波の高さηの知識を必要とする。
波の高さが、
Figure 2011522157
が計算されるように、十分に遠い将来にわたってわかっている場合、PTOは、VPTOが、強制的に
Figure 2011522157
になるように制御されてもよい。式20で表されるこのタイプの制御は、PTOの速度Vを制御するためにフィードバック・ループが使用されるため、フィードバック則と呼ばれてもよい。
Figure 2011522157
を生成するために、Γ=ΛZPTOを定義することによって、「フィードフォワード(feedforward)」則を構築することも可能である。これは、最適なPTO力について以下の表現を生成するために使用されうる。
Figure 2011522157
式22は、式20のように非因果的なWECについての制御則を定義する。この方法は、制御アルゴリズム計算の出力が、閉ループ制御が無い状態でPTOに加えられる力であるため、フィードフォワード則と呼ばれてもよい。この方法はまた、式22における
Figure 2011522157
の計算が、将来の時間における波の高さの知識を必要とするため、非因果的である。式20および式22は共に、周波数領域の乗算として書かれる。これらの式を時間領域で表現するために、基本的な作用素(式20の場合Λ、また、式22の場合Γ)が、フーリエ変換によって周波数領域から時間領域へ変換されなければならず、また、その後、乗算が、畳込み積分として実行されなければならない。周波数領域におけるΓの明示的な表現は、以下で式23に示される。時間領域においてΓについての表現をもたらすフーリエ変換演算は、以下で式24に明示的に示される。時間領域におけるΓについての明示的な表現および波の高さの時系列データセットη(t)によって、畳込み積分を実行し、そして、PTOに加えられる力(FPTO)を計算することが可能である。この畳込み積分は、式25に明示的に示される。式25における積分の制限が、全ての時間にわたって拡張されるべきであることが留意されるべきである。しかし、図8に示すように、Γ関数は、比較的小さい値に減少し、積分は、したがって、時間t−TΓ+およびt+TΓ−において打切られてもよい。
Figure 2011522157
Γ(t)=∫Γ(ω)e−iωtdω 式24
Figure 2011522157
本発明の重要な態様は、従来技術の最適フィードフォワード力
Figure 2011522157
(式22で定義される)が、共に加算されて最適フィードフォワード力になり、かつ、所望の特性を個々に有する2つの力(FおよびF)の和として表現されてもよい新しい最適フィードフォワード力Fによって置換されてもよいという出願人の認識である。βVACTとして表現され、以下の式29で定義されうる力Fは、因果的である(したがって、波予測誤差に対する感度が低い)という所望の特性を有する。FPTO(P)−βVとして表現され、以下の式28で定義されうる非因果的力Fは、(予測される波情報だけから計算される従来技術による最適PTO力である)Fに比べて波予測誤差に対する感度が低いという所望の特性を有する。理想化された(ゼロ波誤差の)条件下で、FとFは同値である。波予測誤差が存在するという期待される条件下で、Fは、FがFに比べて波予測誤差に対する感度が低いという所望の特性を有する。結果として、Γβと呼ばれ、かつ、以下の定義
Figure 2011522157

を有する新しい関数が、Γ関数のための置換として導入される。
実際には、量βは、因果的関係の一部であり、Γβ(ω)について結果として得られる表現は、対象となる周波数範囲内でできる限り小さくさせられる。図9は、特定のWECシステムについての機械インピーダンスZの例を示す。最適PTOインピーダンス
Figure 2011522157
は、Zの複素共役である。この知識によって、βは、対象となる周波数範囲内でΓβ(ω)をできる限り小さくするように選択されてもよい。βの適切な選択は、対象となる周波数範囲内でΓβがΓより小さいことを保証することになると結論付けられてもよい。対象となる波の周波数に応じてβの異なる値が望ましい可能性があると結論付けられてもよい。Γβ(ω)が周波数領域で定義されると、時間領域でΓβ(t)を表現するためにフーリエ変換を実行することが望ましい。このフーリエ変換演算は、(式24と類似する)式27で定義される。Fの計算をもたらす畳込み積分は、式28に明示的に示される。
Γβ(t)=∫Γβ(ω)e−iωtdω 式27
Figure 2011522157
は、
=βVACT(t) 式29
として計算されてもよい。FとFの和は、本発明に従って、FPTOまたはFをもたらす。
=F+F 式30
本発明による、フィードフォワード制御則の規範的概要は、以下に与えられる。
1)波条件について1回実施するタスク
a.WECの固有機械インピーダンスZを計算する
b.波励起力応答χを計算する
c.PTOの最適機械インピーダンス
Figure 2011522157
を計算する
d.βが一定であるか、または、βが因果的作用素であるという制約を受けて、対象となる周波数範囲にわたって(たとえば、波の周波数範囲にわたって)Γβ(ω)(式26による)を最小にすることになるβの値を選択する
e.式26に従ってΓβ(ω)を計算する
f.式27に従って時間領域でΓβ(t)を計算する
g.Γβ(t)の最小サポート、最大サポートTΓ−、TΓ+を確定する(図8、9、10を参照)
2)全ての時間ステップtにおいて実施するタスク
a.将来にわたる波の高さTΓ−秒の予測を確定する
[ここで、t−TΓ+からt+TΓ−までの時間の関数として波の高さηについての表現が存在することに留意されたい]
b.畳込み積分(式28)から非因果的力の項を計算する
c.瞬時の実際のPTO速度VACTを確定する
d.因果的力の項F=βVACT(t)を計算する
e.F=F+Fを計算する
f.Fは、本発明による最適なPTO力である。PTOにFを加えるようにPTOを制御する
図6は、速度検知手段を有するWECの略図である。波応答性物体100および200は、波に応答して移動し、動力取出システム(PTO)300の運動をもたらす。PTOは、水圧ピストン301、水圧チュービング302、および水圧モータ303からなる非整流型直線−回転変換メカニズムからなる。回転モータ303は、機械−電気変換器(発電機)305に関する軸304上で同じ場所に配置される。負荷回路306は、発電機305の両端に接続された抵抗器(負荷)308、および、負荷の両端に接続された電圧検知デバイス309を含む。1つの物体100(たとえば、フロートおよびスパーの一方)と他の物体200(たとえば、フロートおよびスパーの他方)との間の相対速度と、発電機305によって生成され、電圧センサ309によって検知される電圧との間に直線関係が存在する。測定電圧と、フロートとスパーとの間の相対速度との間の関係は、PTOのコンポーネントの特性の関数として確定されてもよい。ケーブル311は、電圧信号を制御コンピュータ400に送信し、したがって、制御コンピュータがPTOの実際の速度を確定することを可能にする。そのため、図6は、フロートとスパーとの間の相対速度を測定する手段を示す。
図7は、位置検知手段を有するWECの略図を示す。波応答性物体100および200は、波に応答して移動する。コンポーネント550および551は、位置検知メカニズムを備える。知られている位置検知メカニズムの場合、551は、物体100と物体200との間の張力下のワイヤを表す。コンポーネント550は、物体100と物体200との間の相対位置が変化するにつれて、ワイヤ551を取込みうる(または、繰り出しうる)張力をかけたスプールを含む。コンポーネント550は、繰り出されたワイヤ551の長さを検出する手段を含み、この情報をケーブル311を介して制御コンピュータ400に送信し、したがって、制御コンピュータが、物体100と物体200との間の実際の距離を確定することを可能にする。制御コンピュータ400は、この信号を識別して、PTOの実際の速度を確定してもよい。図6および7は、任意の適した実際の速度の検知手段が、本発明を実施するために使用されてもよいことを示すことを意味される。
図8は、力応答伝達関数Γ(t)およびΓβ(t)の略図を示す。これらの関数Γ(t)およびΓβ(t)は、t=0軸の近くで大きさが比較的大きくなる傾向があり、また、tが+無限大または−無限大に近づくにつれて、大きさがゼロに向かう傾向がある。その結果、tの正値および負値が存在し、それらの値を超えると、関数Γ(t)およびΓβ(t)の大きさが十分にゼロに近くなるため、実際には、tのこれらの値を超えて畳込み積分(式28)を実行することは必要でない。これらの制限は、tの負値についてTΓ−として、tの正値についてTΓ+として示される。
図9は、波力エネルギー変換器についての最適PTOインピーダンス(ZPTO)の例を示す。実数部および虚数部は、上部プロットおよび底部プロットにそれぞれ示される。虚数部は、所与のWEC設計について0.11Hzの近傍でゼロを通過することが見てわかる。
図10は、従来技術の関数Γ(ω)、および、ベータの実数でかつ一定値についての本発明による対応するΓβ(ω)の周波数領域のグラフを示す。関数Γβ(ω)は、
Figure 2011522157
として式26で定義される。関数Γβ(ω)は、
(a)そのWECについての
Figure 2011522157
のグラフが図9に示すようになるような特定の波力エネルギー変換器の特性、および、
(b)約500kNs/mのβの値
に基づく。β=500kNs/mの場合、
Figure 2011522157
の値が、約0.2Hzでゼロであることが、
Figure 2011522157
のグラフ(図9)から見てわかる。同様に、関数Γβ(ω)もまた、0.2Hzで最小になる。そのため、本発明の実施に関連して選択されたβのこの値は、約0.2Hzの周波数の波について、波誤差に対するWECシステムの感度を最小にする。他の支配的な波周波数においてWECシステムの感度を最小にするために、βの他の値が、本発明に従って選択されてもよい。
図11、12、13、および14は、本発明を示し、その説明を補助するために使用される波形図である。
図11は、従来技術を使用した、最適制御の中間結果を示す。この図は、ゼロ波誤差の条件に当てはまり、ゼロ波誤差の条件は、期待されるまたは予測される波がWECに衝突する波と同一である条件として定義される。
a−図11の波形Aは、WECの場所に衝突する波の高さ(E)を示す。
b−図11の波形Bは、波形Aに応答するWEC(WECの1つまたは複数の移動可能部分)の速度を示す。
c−図11の波形Cは、WECのPTOのPTO力FPTOを示す。実際には、波の高さおよびFPTOは、移動可能物体(WEC)の速度を定義する。
d−図11の波形Dは、WECによる生成電力(P)を示す。
Pは、速度×(FPTO)に等しく、速度は(VACT)である。
図12は、本発明を使用した、最適制御の中間結果を示す。この図もまた、ゼロ波誤差の条件に当てはまる。図12の波形AおよびBは、WECの場所に衝突する波の高さ(E)およびWECの対応する速度をそれぞれ示す。図12の波形Cは、WECのPTOのPTO力FPTOを示し、FPTOは、因果的力Fおよび非因果的力Fによって表現されてもよい。
ここで、
PTO=(V)(ZPTO−β)+(V)(β) 式B
=(V)(ZPTO−β) 式B1、および、
=(V)(β) 式B2
(サブプロット3−波形Cの)因果的力および非因果的力が、加算されてサブプロット3における最適力になることに留意されるべきである。図12の波形Dは、WECによる生成電力(P)を示す。Pは、(F+F)にVを乗じた値に等しく、図11のシステムの電力に等しい。因果的電力寄与および非因果的電力寄与が、加算されてサブプロット4の波形Dにおける最適電力プロファイルになることに留意されるべきである。
図13は、波誤差の存在下で従来技術を使用した制御を示す。そのため、この図は、WECに衝突する実際の波が、波形Aに示すように、予測される波と異なる条件を示す。この条件の場合、FPTOおよび実際の速度が、図12の条件の場合と異なるであろうことが立証される。そのため、予測される速度Vは、実際の速度VACTと異なることになる。しかし、従来技術によれば、FPTO=(V)(ZPTO)を維持し続けること、すなわち、因果的力と非因果的力を識別しないこと、また、FPTO=(V)(ZPTO)を維持すること、すなわち、因果的力と非因果的力を識別せず、F=(V)(β)およびF=(V)(ZPTO−β)を維持することは、波誤差が存在する(すなわち、実際の波が予測される波と異なる)とき、WECによってずっと小さな電力の生成をもたらす。たとえば、図11および12の波形Dで示す563kWに対して、図13の波形Dで示す412kWの電力が生成される。力の因果的部分は、予測速度に比例することが留意されるべきである。
図14は、波誤差の存在下で本発明を使用した制御を示す。そのため、この図は、WECに衝突する実際の波が、波形Aに示すように、予測される波と異なる条件を示す。しかし、本発明によれば、図14に示す条件の場合、FPTOは、因果的力(F)および非因果的力(F)を有するように処理され、ここで、Fは、VACTにβを乗じた値に等しいようにセットされ、F=(V)(ZPTO−β)である。この処理配置構成によるWECによって生成される電力は、従来技術の未補正配置構成の場合に比べて著しく大きい。これは、図13の波形Dに示す平均電力に対して図14の波形Dに示す生成平均電力(511kW)を比較することによって立証されてもよい。力の因果的部分は、予測される速度ではなく、実際の/観測されたWEC速度に基づくことが留意されるべきである。
図15は、特定の波条件下の特定のWEC構成についての、本発明の方法と「知られている」方法を比較する、変換電力についての結果の要約を示す。グラフのx軸は、波誤差の程度を表し、y軸は、7秒の波の存在下で所与の波力エネルギー変換システムによって生成される電力を表す。y軸は、決して予測波情報に依存しない制御則である「比例制御(proportional control)」によって生成される電力に対して正規化される。そのため、「1」未満の値は、制御則について失敗を示す。制御則は、「比例制御」の制御より大きな電力を生成しない場合、利益を全く提供しない。グラフの3つの曲線は、3つの異なる制御スキームのそれぞれにおいて生成される電力を示す。波誤差が全く存在しない場合(たとえば、グラフの左側で、x軸がゼロである場合)、3つの制御スキームが全て一致していることに留意されたい。「Λ」曲線で示す制御スキームは、「知られている」制御スキームを表す。Γ1000およびΓ200曲線は、考えられる制御スキームのうちの2つについての電力の結果を示す。Γ1000制御則が、WEC位置の10%の誤差が存在するまで、「比例制御」に対して利益を提供していることに留意されたい。Λ制御則は、5%未満の波誤差についてだけ、「比例制御」に対して利益を提供する。したがって、「Λ」制御則についての結果と比べて、Γ1000の場合、100%を超える改善が存在する。
Figure 2011522157

Claims (16)

  1. 波力エネルギー変換器(WEC)であって、
    波に応答して互いに対して移動できる第1および第2の物体と、
    前記第1および第2の物体の相対運動を有効エネルギーに変換するために、前記第1の物体と前記第2の物体との間に接続される動力取出(PTO)デバイスと、
    前記PTOと、前記第1および第2の物体との間の力を選択的に制御する手段を含むプログラマブル制御コンピュータと、
    前記WEC上に到来する波を検知し、前記WECに対する前記到来する波の作用を予測する信号を生成するために、前記到来する波に相当する信号を前記プログラマブル制御コンピュータに供給するための、前記WECの外部のセンサと、
    前記第1および第2の物体の実際の移動を示す信号を生成し、前記実際の移動を示す信号を、処理のために前記プログラマブル制御コンピュータに供給するための、前記第1および第2の物体の移動に応答する手段とを備え、
    前記プログラマブル制御コンピュータは、WECによって前記波から抽出される平均エネルギーを増加させるように、前記PTOと、前記第1および第2の物体との間の前記力を調整するための前記PTOに印加される制御信号を生成するために、前記第1および第2の物体の前記実際の移動に相当する信号および前記予測信号に応答する手段を含む波力エネルギー変換器(WEC)。
  2. 前記第1の物体は、前記波と同相で移動するフロートであり、前記第2の物体は、前記波と異なる位相で移動し、前記第1および第2の物体の実際の移動を示す信号を生成するための、前記第1および第2の物体の移動に応答する前記手段は、前記第1および第2の物体の実際の相対速度を検知し、対応する信号を生成する手段を含む請求項1に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  3. 前記第2の物体は、本質的に固定して保持される請求項2に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  4. 前記センサは、前記WECに瞬間的に衝撃を与えることを意図された到来する波を検知するように位置決めされる請求項1に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  5. 前記センサは、前記WECの上流に配置される請求項4に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  6. 前記第1および第2の物体の前記実際の相対速度を検知し、対応する信号を生成する前記手段は、前記第1および第2の物体の位置の変化を、時間の関数として検知する手段、および、前記第1および第2の物体の相対速度を計算する手段を含む請求項2に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  7. 前記実際の相対速度を検知する前記手段は、前記第1および第2の物体の実際の相対速度を示す信号を生成することができる、前記第1および第2の物体に結合されたデバイスを含む請求項6に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  8. 前記実際の相対速度を検知する前記手段は、前記第1および第2の物体に取り付けられた(attach)機械的手段、電気機械的手段、光学手段、および電子手段のうちの少なくとも1つを含む請求項7に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  9. 前記PTOに印加される制御信号は、
    PTO=[F+F]=[(ZPTO−β)(V)+(β)(VACT)]=[FPTO(P)−β(V−VACT)]
    として定義され、
    式中、
    PTOは、前記PTOと、前記第1および第2の物体との間に加えられる力を表し、
    PTO(P)は、前記予想される波情報に基づく、前記PTOと、前記第1および第2の物体との間の力を表し、
    PTOは、選択された条件についての前記PTOのインピーダンスであり、
    は、前記WECの予想速度であり、
    ACTは、WEC/PTOの実際の速度であり、
    βは、支配的な波条件について項(ZPTO−β)を最小にするように選択される請求項1に記載の波力エネルギー変換器(WEC)。
  10. 波に応答して互いに対して移動できる第1および第2の物体ならびに前記物体間に結合された動力取出(PTO)デバイスを有する波力エネルギー変換器(WEC)の動作を制御する方法であって、
    (a)到来する波を検知し、明細書で予測情報として定義される、前記到来する波に関する情報を処理するステップと、
    (b)前記予測情報に対する前記WECの応答に関する情報を予めプログラムされたコンピューティング装置に前記予測情報を供給するステップであって、それにより、信号FPTO(P)=(V)(ZPTO)を含む、前記予測情報に対する前記WECの前記応答を示す信号を生成する、供給するステップと、
    (c)選択された波条件について、前記項(ZPTO−β)を最小にするβの特定の値を選択するステップと、
    (d)(ZPTO−β)(V)に等しい力Fを生成するステップと、
    (e)前記WECの前記第1の物体と前記第2の物体との間の前記実際の相対速度VACTを検知し、前記情報を前記コンピューティング装置に供給するステップと、
    (f)(β)(VACT)に等しい力Fを生成するステップと、
    (g)前記PTOと、前記WECの前記第1および第2の物体との間に加えられた力である信号FPTOを生成するステップと含み、
    PTO=[F+F]=[(V)(ZPTO−β)+(VACT)(β)]=[FPTO(P)−β(V−VACT)]であり、FPTO(P)は、前記予測波情報に基づいて、前記PTOおよび前記WECに加えられる力であり、
    は、前記予測波に応答する前記WECの予測速度であり、
    PTOは、選択された条件についての前記PTOのインピーダンスである方法。
  11. 前記第1の物体は、前記波と同相で移動するフロートであり、前記第2の物体は、前記波と異なる位相で移動し、前記第1の物体と前記第2の物体との間に接続される動力取出(PTO)デバイスは、前記第1および第2の物体の相対運動を有効エネルギーに変換する請求項10に記載の方法。
  12. 前記第2の物体は、本質的に固定して保持される請求項11に記載の方法。
  13. 前記センサは、前記WECの上流に配置される請求項10に記載の方法。
  14. 前記WECの前記第1の物体と第2の物体との間の前記実際の相対速度VACTは、前記2つの物体間に接続されたデバイスによって検知される請求項10に記載の方法。
  15. 波力エネルギー変換器(WEC)システムであって、
    波に応答して互いに対して移動できる第1および第2の物体と、
    前記第1および第2の物体の相対運動を有効エネルギーに変換するために、前記第1の物体と前記第2の物体との間に接続される動力取出(PTO)デバイスと、
    前記第1および第2の物体の前記相対位置および前記相対運動のうちの少なくとも1つを制御するための力を、前記PTOが前記WECに加えることを選択的に可能にするプログラマブル制御コンピュータと、
    前記WEC上に到来する波を検知するための、前記WECの外部のセンサ、および、前記WECに対する前記到来する波の作用を予測する信号を生成するために、前記到来する波に関する情報を前記プログラマブル制御コンピュータに供給するための、前記検知された波に応答する手段と、
    前記第1および第2の物体の実際の相対速度を示す信号を生成し、前記信号を、処理のために前記プログラマブル制御コンピュータに供給するための、前記第1および第2の物体の移動に応答する手段とを備え、
    前記制御コンピュータは、前記WECによって前記波から抽出される平均エネルギーを増加させる傾向がある前記PTOに対する制御信号を生成するために、前記第1および第2の物体の前記実際の相対速度に相当する信号および前記予測信号に応答するようにプログラムされる波力エネルギー変換器(WEC)システム。
  16. 波力エネルギー変換器(WEC)システムであって、
    波に応答して互いに対して移動できる第1および第2の物体と、
    前記第1および第2の物体の相対運動を有効エネルギーに変換するために、前記第1の物体と前記第2の物体との間に接続され、同様に、前記WECに対して制御用力を加えることが可能な動力取出(PTO)デバイスと、
    前記PTOに結合され、前記第1および第2の物体の前記相対位置および前記相対運動のうちの少なくとも1つを制御するための力を、前記WECが前記WECに加えることを選択的に可能にする手段を含むプログラマブル制御コンピュータと、
    到来する波および前記WECに対する前記到来する波の予測衝撃に応答し、それにより、前記予測衝撃に相当する信号を前記プログラマブル制御コンピュータに供給する、第1の手段、および、前記WECの前記実際の応答を反映する条件に応答し、それにより、前記予測信号値と、前記WECが受ける前記実際の値との差を補償するための実際の条件に相当する信号を前記プログラマブル制御コンピュータに供給し、また、前記PTOに印加される対応する制御信号を生成する、第2の手段とを備える波力エネルギー変換器(WEC)システム。
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