JP2011519848A - タンパク質製剤 - Google Patents

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Abstract

本組成物は、凝集、二量体化または加水分解を受けやすい生物学的分子を含み、イオン強度が40mM未満である。

Description

発明の分野
本発明は、広範な分子の安定性に関する。特に、本発明は、タンパク質および二量体または高分子量種の形成を示す他の生物学的分子の安定性に関する。また、本発明は、低分子から複雑な超分子系に及ぶ広範な分子安定性に関し、特に、分子または系の2つのコンジュゲートされた部分間の結合の加水分解が問題であるかかる分子の安定性に関する。本発明は、水性系、例えば、水溶液中、水性ゲル形態または固相などの遊離水もしくは結合水が存在する非液相中、例えば、凍結状態における、または乾燥もしくは凍結乾燥などにより水の一部除去後における分子の安定性に関する。
発明の背景
タンパク質などの多くの生物学的分子は不安定であり、構造の崩壊を受けやすく、結果として、特に水溶液中での保存時に活性が低下する。タンパク質分解に関与するプロセスは、物理的(すなわち、四次、三次または二次構造、凝集、表面吸着の低下などの非共有結合性相互作用の基づくプロセス)と、化学的(すなわち、脱アミド化、加水分解、酸化、ジスルフィドスクランブリング(scrambling)などの共有結合性変化を伴うプロセス)に分けられ得る。分解プロセスの速度は、典型的には温度に比例する。したがって、タンパク質は、一般的に低温の方が安定である。同じ分解原理が、いくつかの個々の分子が集合したサブユニットまたは成分で構成された他の生物学的分子およびより複雑な超分子系に一般的あてはまる。
分子の物理的不安定性および化学的不安定性はともに、治療が意図される適用などの多くの適用で特に問題である。
タンパク質および他の生物学的分子、特に治療に使用されるものの具体的な安定性問題の1つは、2つ以上の分子が凝集し、より高分子量実体が形成される、二量体または高分子量種(HMWS)の形成である。かかる凝集は、タンパク質分子間の相互作用の性質に応じて、可逆的または不可逆的のいずれかであり得る。タンパク質分子の正帯電部分と負帯電部分間のイオン相互作用、またはタンパク質表面の疎水性領域間の疎水性相互作用などのいくつかの異なる型の非共有結合性相互作用がタンパク質凝集に関与し得る。稀な場合において、ジスルフィド結合などの共有結合性相互作用でさえ、タンパク質凝集を助長し得る。異なる型の相互作用が組み合わされ得るが、HMWS形成のプロセスにおいて、1つの特定の型が主力であることが典型的である。そのため、例えば、あるタンパク質は、主に、イオン相互作用によってHMWSを形成し得るが、別のあるタンパク質は、主に、疎水性相互作用によって形成し得る。HMWSの形成の進行が促進される条件は、関与する主要な相互作用に応じて異なる。そのため、種々のタンパク質のHMWS形成速度を最小限にするために、種々の条件が使用され得る。
HMWSの形成は、サイズ排除クロマトグラフィーなどの種々の技術によって測定され得る。大きな凝集塊の形成後は、種々の光散乱技術または顕微鏡もしくは目視評価が行なわれ得る。
凝集は、治療用生物学的分子の製剤において特に問題である。凝集形態は、特に可逆性である場合は、しばしば、天然形態のタンパク質と等しい効力を有するが、HMWSの形成は規制が許可されるプロセスにおいて相当なハードルを提示する。
低分子から複雑な超分子系にわたる分子の多くの異なる種類の別の具体的な安定性問題は、分子または系の2つのコンジュゲートされた部分間の結合の切断である。かかる望ましくないプロセスの例としては、いくつかの多糖系ワクチン(例えば、ヘモフィルスインフルエンザbワクチン)における担体タンパク質からの多糖部分の切断、または融合タンパク質(例えば、エタネルセプト)の重要なドメイン間の切断が挙げられる。酸または塩基の加水分解は、典型的には、かかる分解プロセスの機構である。
加水分解は、水分子が水素と水酸化物イオンに分割され、これらが、さらに特定の共有結合の切断に関与する化学反応である。加水分解は、水の存在を必要とし、pH依存性プロセスであることが知られている。しかしながら、分子からのプロトン転移も加水分解性切断の機構に関与し得る。
発明の概要
本発明は、低分子、タンパク質などの巨大分子および超分子系の水性製剤のいくつかの望ましいパラメータの発見に基づく。本発明の適用により、かかる分子または系の安定性の潜在的に相当な改善がもたらされる。いくつかの局面において、本発明の適用により、保存中の二量体およびHMWSの形成の望ましい低減がもたらされる。他の局面において、本発明の適用により、不安定化加水分解性プロセスの速度の望ましい低減がもたらされる。
発明の説明
用語「低分子」は、本明細書において、50〜2000Daの分子量を有する任意の化学構造の分子を包含するために使用される。
用語「巨大分子」は、本明細書において、2000Daより大きい分子量を有する任意の化学構造の分子を包含するために使用される。巨大分子は、典型的にはポリマーの性質のものであるが、本発明はポリマー巨大分子に限定されない。
用語「タンパク質」は、本明細書において、単一のポリペプチドからなる分子または分子複合体、2つ以上のポリペプチドを含む分子または分子複合体、および1つ以上のポリペプチドを補欠分子団、補因子などの1つ以上の非ポリペプチド部分とともに含む分子または分子複合体を包含するために使用される。用語「ポリペプチド」は、例えば、グリコシル化ポリペプチド、リポタンパク質などの共有結合された非アミノ酸部分を含むポリペプチドを包含することを意図する。
用語「超分子系」は、本明細書において、いくつかの個々の分子が集合したサブユニットまたは成分で構成された任意の系を包含するために使用される。
用語「治療に使用される物質」は、本明細書において、臨床試験において使用されること、または医療デバイスの一部として、もしくは薬物製品として承認されることを意図して開発された任意の物質を包含するために使用される。
用語「高分子量種」は、本明細書において、タンパク質などの種の天然形態の凝集によって形成される任意の種を包含するために使用される。該用語は、可溶性凝集形態および不溶性凝凝集形態を包含する。
用語「置換(displaced)バッファー」は、本明細書において、プロトンを交換することができ、組成物の意図された保存温度範囲における組成物のpHよりも少なくとも1単位大きいまたは小さいpKa値(1つまたは複数)を有する、特定のpHの組成物中に存在する任意の添加剤を包含するために使用される。生物製剤に置換バッファーを適用する技術は、WO2008/084237に記載されており、その内容は参照により本明細書に援用される。この明細書には、従来バッファーと置換バッファーの重要性およびこれらの違いが記載されている。
用語「イオン強度」は、本明細書において、溶液中の全イオン濃度の以下の関数として使用される。

式中、Cxは、イオンxのモル濃度(mol L-3)であり、Zxは、イオンCxの電荷の絶対値である。和は、溶液中に存在する全イオン(n)を含む。
多くのタンパク質および他の生物学的分子は、特に、水溶液中での保存時に、凝集プロセス、すなわちHMWSの形成を受ける。凝集は、典型的には、個々のタンパク質分子の表面におけるアミノ酸残基間の電荷-電荷相互作用または疎水性相互作用などの非共有結合性相互作用によって助長される。アミノ酸側鎖の電荷および疎水性はともにpH依存性である。例えば、ヒスチジン残基(pKa約6.1)は、pH<6.1では、主に電荷を有する形態で、pH>6.1では、主に無電荷形態で存在し、無電荷形態は、電荷を有する形態よりも相当疎水性である。結果として、タンパク質および他の生物学的分子が凝集する傾向もpH依存性になる。したがって、タンパク質が二量体またはHMWSを形成する傾向を最小限にするために、製剤のpHを最適化することは重要である。しかしながら、pH以外にも、タンパク質および他の生物学的分子が凝集する傾向を小限にするために非常に重要な他のパラメータが存在する。かかるパラメータは、凝集プロセスの性質に応じて相当異なり得る。本発明は、かかるパラメータに取り組むものである。かかるパラメータの重要性は、タンパク質が、凝集に関して最適pHに維持されている場合は比較的低いことがあり得るが、例えば、規制の許容または可溶性の改善という理由で、タンパク質が最適からはほど遠いpHに維持されなければならない場合は、非常に有意である。
タンパク質および他の生物学的分子のHMWS形成速度を低下させることに関連する本発明の好ましい特徴は、以下の製剤の特徴をタンパク質または他の生物学的分子または超分子系の製剤において組み合わせることにある。
・ 最小イオン強度:製剤のイオン強度を、40mM未満、好ましくは20mM未満、最も好ましくは10mM未満などの最小限に維持する。
・ ベンゼン核または4個以上の炭素原子の脂肪族鎖などの、かなり非極性(疎水性)領域を含む電荷を有する種の使用。本発明によるタンパク質組成物において有用に使用され得るかかる両親媒性化合物の好ましい例は、安息香酸、特に、そのイオン形態(安息香酸イオン)である。
・ 任意選択で、必要とされるpHを維持するための置換バッファーの使用:製剤は、実質的に従来のバッファー、すなわち、組成物の意図された保存温度範囲における組成物のpHの1単位以内のpKaを有する化合物を含まず、プロトンを生物学的分子と交換することができ、組成物の意図された保存温度範囲における組成物のpHよりも少なくとも1単位大きいまたは小さいpKa値を有する1種類以上の添加剤(置換バッファー)を含む;生物製剤に置換バッファーを適用する技術は、PCT/BG2007/000082に記載されている。
これらの製剤パラメータを組み合わせることにより、望ましくないHMWS形成速度を相当低下させることができる。好ましくは、製剤を、HMWS形成速度が最小限となるpHに維持する。最適pHは実験的に確立され得る。しかしながら、本発明は、かかる最適pHから離れたpHでも適用可能である。
本発明は、特に、治療に使用される物質の安定化に適用可能である。
二量体またはHMWSの形成は、疎水性相互作用を伴うことが非常に多い。これは、2つ以上のタンパク質分子の表面の疎水性領域が相互作用して非共有結合性相互作用に関与することを意味する。これにより、徐々の凝集がもたらされる。理論に拘束されることを望まないが、疎水性結合の形成が、疎水性領域と周囲の水性環境間の好ましくない相互作用を排除することによる系のエントロピーの増大によって熱力学的に駆動されることが知られていることを認識することは有用である。重要なことに、エントロピーの増大は、電荷を有する種が水性環境中に高濃度で存在すると、さらに大きくなる。この理由のため、HMWSの形成は、主に疎水性相互作用によって助長されると、低イオン強度よりも高イオン強度で、より容易に進行し易くなる。これは、タンパク質が最小限の凝集に関して最適pHに維持されない場合、特にそうである。
治療用タンパク質または他の生物学的分子の典型的な製剤は、バッファー(例えば、リン酸、ヒスチジンもしくはクエン酸)および以下の賦形剤:張度調整剤(例えば、無機塩もしくはアミノ酸)、界面活性剤(例えば、ポリソルベート80)および糖またはポリアルコール(例えば、スクロースもしくはマンニトール)の1種類以上を含む。これらのバッファーおよび賦形剤の多くは水性製剤のイオン強度に相当寄与するため、治療が意図されるタンパク質の組成物は、典型的には、100mMより高い、150mMより高い、または200mMより高いなどの比較的高いイオン強度のものである。特に、タンパク質が凝集に関して最適pH外で維持される場合のタンパク質凝集の最小化における低イオン強度の重要性は、特に、市販の治療用タンパク質製剤において認識されていなかったと思われる。
したがって、一局面において、本発明は、30mM未満、好ましくは15mM未満、最も好ましくは10mM未満などのイオン強度が最小限である特定のpHの製剤にタンパク質を入れることにより、タンパク質または他の生物学的分子、特に、治療に使用されるかかる分子の二量体形成またはHMWSの形成の最小化のための方法を開示する。かかる方法は、タンパク質が、例えば、可溶性の改善という理由のため凝集に関して最適pH外で維持される場合、特に有用である。
本発明の別の局面において、水性組成物は、特定の値に調整されたpHであって、二量体形成またはHMWSの形成速度が低いpHのタンパク質または他の生物学的分子を含み、さらに、イオン強度が30mM未満、好ましくは15mM未満、最も好ましくは10mM未満であることを特徴とする。かかる組成物の容量オスモル濃度は、糖または糖アルコールなどの非イオン種を用いて、必要とされるレベルに調整され得る。
典型的には、治療用タンパク質の製剤において、ある程度の濃度のイオン種がバッファーとして必要である。したがって、本発明は、凝集速度を最小限にしつつ充分な緩衝能を確保することにおいて問題となり得る。かかる問題は、バッファーとして特定のイオン種の選択によって以下のように対処され得る。イオン種のイオン強度はかかる種の電荷の二乗に比例するため、多価イオンは一価イオンよりもイオン強度に対して相当強く寄与する。したがって、組成物のイオン強度を最小限にしつつ、緩衝能の程度を確保するために、バッファーとしての一価イオンの使用は多価イオンよりも好ましい。
したがって、本発明の別の局面において、水性組成物は、特定の値に調整されたpHであって、二量体形成またはHMWSの形成速度が低いpHのタンパク質または他の生物学的分子を含み、さらに、多価イオンを実質的に含まず、該組成物のイオン強度が30mM未満、好ましくは15mM未満、最も好ましくは10mM未満であることを特徴とする。かかる組成物の容量オスモル濃度は、糖または糖アルコールなどの非イオン種を用いて、必要とされるレベルに調整され得る。
かかるタンパク質組成物中の電荷を有する種の少なくとも1種類がベンゼン核または4個以上の炭素原子の脂肪族鎖などのかなり非極性(疎水性)領域を含む場合が有益であることが実験的に示されている。かかる両親媒性化合物の使用により、二量体形成またはHMWSの形成速度がさらに低下する。本発明によるタンパク質組成物に有用に使用され得るかかる両親媒性化合物の好ましい例は、安息香酸、特にそのイオン形態(安息香酸イオン)である。安息香酸は、主に、pH>4.2で電荷を有するカルボン酸基を1つと、非極性ベンゼン核を含む。また、これは、治療製剤に承認された賦形剤である。理論に拘束されることを望まないが、安息香酸および同様の型の賦形剤の有益な効果は、電荷が水溶液に曝露された状態でベンゼン核によってタンパク質の疎水性領域に結合することによるものと考えられる。したがって、電荷がタンパク質の疎水性領域に導入され、これにより疎水性領域が疎水性相互作用に関与する傾向が低減される。これにより、タンパク質凝集速度の低下がもたらされる。
したがって、本発明の別の局面において、水性系は、特定の値に調整されたpHであって、二量体形成またはHMWSの形成速度が低いpHのタンパク質または他の生物学的分子を含み、さらに、(i)該組成物のイオン強度が30mM未満、好ましくは15mM未満、最も好ましくは10mM未満であること、および(ii)該組成物が、ベンゼン核または4個以上の炭素原子の脂肪族鎖などの広範な疎水性領域を含む電荷を有する化合物を含むことを特徴とする。安息香酸イオンがかかる組成物において好ましい賦形剤である。かかる組成物の容量オスモル濃度は、糖または糖アルコールなどの無電荷種を用いて、必要とされるレベルに調整され得る。
別の局面において、本発明は、(i) タンパク質を、最小イオン強度、例えば30mM未満、好ましくは15mM未満、最も好ましくは10mM未満を有する特定のpHの製剤中に置くこと、および(ii) 組成物に、ベンゼン核または4以上の炭素原子を有する脂肪族鎖などの大きな疎水性領域を含むイオン性化合物を添加することによる、タンパク質もしくは他の生物分子の二量体形成またはHMWSの形成の最小化のための方法を開示する。凝集に関して、例えば溶解性の向上という理由のためにタンパク質が最適pH外に維持される場合、かかる方法は特に有用である。
HMWSの形成の低下による生物分子の安定性の向上に加えて、本発明はまた、アミド結合またはエステル結合の切断などの加水分解プロセスの速度の低下による治療分子の安定性に対処するものである。
加水分解は、小分子から複雑な超分子系にいたる多くの異なる種類の分子の特別な安定性の課題である。かかる望ましくないプロセスの例としては、多くの多糖類系ワクチン(例えばb型インフルエンザワクチン)における担体タンパク質からの多糖類部分の切断、または融合タンパク質(例えばエタネルセプト)の主要ドメイン間の切断が挙げられる。典型的に、酸または塩基加水分解はかかる分解プロセスの機構である。
加水分解は、より複雑なプロセス、例えばアスパラギンの脱アミド化またはアスパラギン酸異性化の機構の一部でもあり得る。従って、本発明は、それらの分子機構の一部として加水分解を含むかかるプロセスについての種々の分子の安定化にも適用可能である。
加水分解は、水分子が水素イオンと水酸化物イオンに分かれて特定の共有結合の切断に関与する化学反応である。加水分解は、極めてpH依存的なプロセスであることが知られている。しかし、水以外の分子からのプロトン転移も加水分解切断の機構に関与し得る。一般的に、加水分解は強くpHに依存することが知られている。従って、加水分解の速度を低下するために、pHの最適化は必須である。しかしながら、他の製剤パラメータによって加水分解の速度のさらなる低下をもたらすことができる。本発明は、広範囲の分子の製剤およびより複雑な系において加水分解プロセスの速度をさらに低下するために適用され得る、さらなる重要な製剤パラメータに関する。
加水分解の速度の低下に関する本発明の別の好ましい特徴は、特定の分子の製剤またはより複雑な系において以下の製剤特徴を組み合わせることである:
・最小イオン強度:製剤のイオン強度を最小、例えば40mM未満、好ましくは20mM未満、最も好ましくは1OmM未満に維持する。
・必要なpHを維持するための置換バッファの使用:製剤は、従来のバッファ、つまり組成物の保存のための意図する温度範囲で組成物のpHの1単位以内のpKaを有する化合物を実質的に含まず、プロトンを他の分子で置換し得、組成物の保存のための意図する温度範囲で組成物のpHより少なくとも1単位高いかまたは低いpKa値を有する1つ以上の添加剤(置換バッファ)を含む;生物製剤に置換バッファを適用した技術分野はWO2008/084237に記載される。
これらの製剤パラメータを組み合わせることにより、望ましくない加水分解プロセスの速度を実質的に低減することができる。好ましくは、製剤は、加水分解の速度が最小となるpHで維持される。最適pHは実験的に確立することができる。しかしながら、本発明はかかる最適pHとは離れたpHで適用可能である。
本発明は、治療に使用される物質の安定化に特に適用可能である。
一局面において、本発明には、分子または超分子系を、最小イオン強度、例えば40mM未満、好ましくは20mM未満、最も好ましくは10mM未満を有する特定のpHの製剤中に置くことによる、該分子または該系における加水分解プロセスの速度の最小化のための方法が開示される。好ましくは、該組成物のpHは、望ましくない加水分解プロセスの速度が最小となるレベルに調整される。
本発明の別の局面において、水性組成物は、特定の値に調整されたpHで分子または超分子系を含み、さらにイオン強度が40mM未満、好ましくは20mM未満、最も好ましくは10mM未満であることを特徴とする。かかる組成物の容量オスモル濃度は、糖または糖アルコールなどの非イオン種を使用して、必要なレベルに調整され得る。好ましくは、該組成物のpHは、望ましくない加水分解プロセスの速度が最小となるレベルに調整される。
ある程度の濃度のイオン種は、典型的に、治療タンパク質の製剤中でバッファまたは抗酸化剤として必要とされる。従って、本発明は、加水分解の速度を最小にしながら充分な緩衝化能を保証することに課題を提起し得る。かかる課題は、バッファまたは抗酸化剤として一価のイオンを使用することで対処され得るが、多価イオンを避けて、ある程度の緩衝化能を保証しながら組成物のイオン強度を最小にすることによっても対処され得る。従って、本発明の別の局面において、水性組成物は、特定の値に調整されたpHで分子または超分子系を含み、さらに、実質的に多価イオンを含まず、該組成物のイオン強度が40mM未満、好ましくは20mM未満、最も好ましくは10mM未満であることを特徴とする。かかる組成物の容量オスモル濃度は、糖または糖アルコールなどの非イオン種を使用して、必要なレベルに調整することができる。好ましくは、該組成物のpHは、望ましくない加水分解プロセスの速度が最小となるレベルに調整される。
加水分解の速度をさらに低下するために、置換バッファを使用して、従来のバッファを実質的に含まないように組成物を維持することが有益であると実験的に示された。従って、本発明の別の局面において、水性組成物は、特定のレベルに調整されたpHで分子または超分子系を含み、さらに、実質的に従来のバッファを含まず、プロトンをタンパク質で交換することができ、組成物の保存のための意図する温度範囲で組成物のpHより少なくとも1単位高いかまたは低いpKa値を有する1種類以上の添加剤を含み;イオン強度が40mM未満、好ましくは20mM未満、最も好ましくは10mM未満であることを特徴とする。かかる組成物の容量オスモル濃度は、糖または糖アルコールなどの非イオン種を使用して必要なレベルに調整することができる。好ましくは、該組成物のpHは、望ましくない加水分解プロセスの速度が最小となるレベルに調整される。
水以外の分子、例えばバッファの分子によって促進される切断部位でのプロトン転移により種々の加水分解プロセスが触媒される。理論に限定されることを望まないが、加水分解切断を受け易い分子の組成物において、従来のバッファの代わりに置換バッファを使用することの利点は、従来のバッファの分子と切断部位間のプロトン転移の速度を最小化することにあると考えられている。
以下の実施例により、本発明を説明する。
実施例1
以下のサイズ排除クロマトグラフィー法を使用して、α-グルコシダーゼ(12.5mg/mL)の溶液中で、HMWSの形成を追跡した:移動相は150mM NaClを含む25mMリン酸ナトリウム(pH6.2)であった。使用前に移動相をろ過した。液体クロマトグラフ(Agilent 1100シリーズ)に214nm検出器、ガードカラムおよび7.8×300mm BioSep SEC-S2000カラムを装着した。流速は0.45mL/分に維持した。20μLのα-グルコシダーゼの水性試料を注入した。高分子量種のレベルは、主要ピークよりも短い溶出時間を有する全てのピークの合計ピーク面積の主要ピークの面積に対する割合で表した。
4mM TRISバッファの存在下、25℃で凝集速度を試験した。pH<6.5でのTRISバッファの緩衝化強度は最小であるが、かかるpHでは比較的濃縮された酵素自体から、充分な緩衝化能がもたらされた。HMWSの最小形成についての最適pHは約6.5であることが見出された。より低いpHおよびより高いpHの両方で、凝集速度は高かった。イオン強度の増加により、特に最適pH外で、HMWSの速度のかなりの増加がもたらされた(表1)。そのため、イオン強度の増加により、pH6.5では凝集速度の中程度の増加がもたらされただけであったが、より高いpHおよびより低いpHではともに、増加はかなり高かった。
実施例2
実施例1に記載されるサイズ排除クロマトグラフィー法を使用して、α-グルコシダーゼ(12.5mg/mL)の溶液中で、25℃および40℃(2週間)でのHMWS形成の速度に対する安息香酸の効果を試験した。2mM TRISバッファの存在下で凝集速度を試験した。安息香酸および/またはTRIS以外、製剤中に他の荷電種は存在しなかった。
安息香酸が存在することで、25℃(表2)および40℃の両方でHMWSの形成の速度が低減されることが示された。pH7.5、つまり最小凝集に関しての最適pHから離れたpHでの効果は、最適pH(pH6.5)よりも顕著であった。
実施例3
多糖抗原(ポリリボース-リン酸-リボース、PRP)の担体タンパク質からの加水分解は、b型インフルエンザ(Hib)ワクチンにおいて特別な問題である。加水分解の程度は、製剤中の遊離(つまり担体タンパク質に結合していない)PRPの割合で表すことができる。該方法は、結合PRPからの遊離PRPの分離、およびその後のBial反応による両画分中のRPRの定量に基づく(Kabat EA, Mayer M: Carbohydrate estimation. In: Experimental immunochemistry. Springfield, IL: C Thomas, 1961. p. 526-37)。本実施例に記載された実験において、デオキシコール酸を用いたHibワクチンの沈殿により、結合PRPから遊離PRPを分離した。次いで、それぞれの画分に存在するリボースの割合を測定するために、消化およびオルシノール色素による解析を行った。以下の手順に従った:正味の試料(200μl;50μg/ml)を微小遠心分離チューブにピペットで移した。ブランクには200μlの解析用の水を使用した。それぞれのチューブに80μlのデオキシコール酸(0.1% w/v)を添加して、ボルテックスにかけた。次いでこれらをインキュベートした(30分、+4℃)。このインキュベーション後、塩酸(50μl、1M)をそれぞれのチューブに添加した。全てのチューブをボルテックスにかけて、次いで+4℃で遠心分離した(45分、5.2g)。コールドルーム中、それぞれの場合に165μlの上清を取り出して微小遠心分離チューブに入れた。次いで残りの上清を取り出して廃棄した。解析用の水(35μl)を添加して、それぞれの上清の容量を200μlとした。これで上清は、遊離リボースの解析用の準備ができた。室温で、それぞれのペレットに水酸化ナトリウム(0.1M、200μl)を添加した。ペレットをボルテックスにかけ、ピペットを用いて攪拌し、溶解させた。それぞれの場合に、ペレット溶液の半分(100μl)を新しい微小遠心分離チューブに分注して、解析用の水(100μl)で容量を200μlとした。これでペレット溶液は糖タンパク質に結合したリボースの解析用の準備ができた。有毒ガス排出装置付き実験容器中で、手袋を着用して、上清およびペレット溶液の両方に、10M塩酸中200μl塩化第2鉄を添加した。次いで、それぞれの場合に、20μlオルシノール色素(無水エタノール中10%)溶液を添加して、混合物を95℃で40分間インキュベートした。インキュベーションの直後、チューブを冷水のビーカー(+4℃)中で冷却した。内容物をキュベットに移して670nmでの吸光度を測定した。得られた値は適切なブランク値が差し引かれなければならない。上清から上清ブランクが引かれ、ペレット値からペレットブランクが引かれる(この差はペレット試料中のデオキシコール酸の存在により生じ、吸光値に影響する)。その後、得られた値を以下の等式に用いることができる:
%遊離リボース=(吸光度-上清)/(吸光度-上清+吸光度-ペレット)×100
多くの市販のHibワクチン製品(例えばHibTITER, Wyeth)は現在、重要な製剤成分として0.9%生理食塩水中で製剤化されている。ワクチンをpH6前後の低イオン強度環境下で製剤化した場合、安定性の有意な改善が達成され得ることが示された。この場合、バッファとしてヒスチジンを使用し、張度改変剤として非荷電1,2-プロパンジオールを使用した。安定性は40℃で試験した。現在市販されているHibワクチンの製剤(生理食塩水、pH約6)において、40℃で3週間のインキュベーション後20%より高い遊離PRPの増加が観察され、13週間後、>60%の増加が観察された。対照的に、低イオン強度ヒスチジン系製剤においては、40℃で3週間のインキュベーション後、遊離PRPについてわずか11%の増加が観察でき、13週間のインキュベーション後では40%が観察できた。しかしながら、低イオン強度製剤のヒスチジンバッファをTris(アミノメチル)ヒドロキシメタン(10mM)および乳酸ナトリウム(10mM)の組合せに基づく置換バッファに代えた場合、最良の安定性を観察することができた。40℃で3週間のインキュベーション後、かかる製剤において5%未満の遊離PRPの増加を観察することができ、40℃で13週間のインキュベーション後は<25%の増加が観察できる。

Claims (20)

  1. 凝集、二量体化または加水分解を受けやすい生物学的分子を含み、イオン強度が40mM未満である組成物。
  2. イオン強度が20mM未満である、請求項1記載の組成物。
  3. イオン強度が10mM未満である、請求項1記載の組成物。
  4. 水性である、前記請求項いずれか記載の組成物。
  5. 実質的に二価イオンを含まない、請求項4記載の組成物。
  6. 帯電領域および非極性領域を有する両親媒性賦形剤を含む、請求項4または請求項5記載の組成物。
  7. 非極性領域がベンゼン核または少なくとも4個の炭素の脂肪族鎖である、請求項6記載の組成物。
  8. 両親媒性賦形剤が安息香酸である、請求項6記載の組成物。
  9. 実質的に従来のバッファーを含まず、プロトンを生物学的分子と交換することができ、かつ組成物のpHよりも少なくとも1単位大きいか、または小さいpKa値を有する1種類以上の添加剤(置換バッファー)を含む、請求項4〜8いずれか記載の組成物。
  10. 生物学的分子、トリス(アミノメチル)ヒドロキシメタンおよび安息香酸または乳酸アニオンを含む水性組成物。
  11. トリス(アミノメチル)ヒドロキシメタンの濃度が2〜20mMであり、安息香酸の濃度が2〜20mMである、請求項10記載の組成物。
  12. トリス(アミノメチル)ヒドロキシメタンの濃度が2〜20mMであり、乳酸アニオンの濃度が2〜20mMである、請求項10記載の組成物。
  13. 5.5〜8.0のpHを有する、請求項10〜12いずれか記載の組成物。
  14. 6.0〜7.5のpHを有する、請求項13記載の組成物。
  15. 生物学的分子がタンパク質である、前記請求項いずれか記載の組成物。
  16. 生物学的分子がワクチンである、前記請求項いずれか記載の組成物。
  17. さらに糖または糖アルコールを含む、前記請求項いずれか記載の組成物。
  18. さらに、生理学的に許容され得るキレート化剤を含む、前記請求項いずれか記載の組成物。
  19. さらに、生理学的に許容され得る界面活性剤を含む、前記請求項いずれか記載の組成物。
  20. 治療的使用のための前記請求項いずれか記載の組成物。

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