JP2011516057A - クラウンローチの大量生産方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、閉鎖巡回路で飼育した産卵期魚からの、コイ目、特にドジョウ科に属する魚の大量生産方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、コイ目(Cypriniforms)、とりわけドジョウ科(Cobitidae)に属する魚類、特にクラウンローチ(Chromobotia macracanthus)の大量生産方法に関する。
1996年において、魚類及び観賞用無脊椎動物の輸出額は、200百万米ドルを超え、そのうちの60パーセント(又は130百万米ドル程度)超が発展途上国に回った。1985年以来、観賞用水生生物の国際取引は、毎年平均14パーセント増加している。野生動物として捕獲される生物は、観賞用動物の取引全体の低い割合にしか相当しない。しかし、発展途上国の漁労民社会に対しておそらく最も大きな影響を有するのは、当該産業のこの側面である。
アジア及び南米は、世界における観賞魚の主な供給地である一方、米国、欧州及び日本は主な輸入国である。1998年に、東南アジアの観賞魚産業は、150〜200百万米ドルと推定され、群を抜く主要な輸出国であるシンガポールは、80〜90百万米ドル売り上げた。この数値は内輪の推定額であり、実際の額は東南アジアだけで300〜400百万米ドルを超えると言われている。シンガポールでの生産は、主に、インドネシア、マレーシア、セイロン(スリランカ)及びタイのような近隣諸国の魚の再梱包(reconditionnement)及び転売に基づく。
インドネシアの生産の一部はシンガポールを介しているが、インドネシアからの水生生物の輸出は、公式には13.4百万米ドルであり、これによりインドネシアは2004年に世界第4位の輸出国になった。しかし、インドネシア空港検疫当局が示す額は、130百万米ドルである。海洋水産省によれば、この国には大小48,000の淡水観賞魚生産者が存在し、年間60百万を超える魚類を生産している。これら生産者の多くは、クラウンローチの信頼に足る生産システムが得られることを切望している。
クラウンローチ(Bleeker)は、東南アジアの淡水観賞魚産業の「カテゴリー1」に分類される。インドネシア原産の魚類であり、スマトラ及びカリマンタンの河川で捕獲されるクラウンローチは、全大陸への輸出品である。欧州で6〜8ユーロ(又はより高価格)で販売され、インドネシアから輸出されているように、3〜8cmの大きさで、1998年に推定20百万単位の国際市場規模であった。この数値は、明らかに高度に過小評価であり、国際的な需要は一様に増加している。これら推定値は輸出動物の数にのみ関し、捕獲後の損失(疾病、ストレスなど)又は被った損傷(生息地、共に捕獲される他の水棲種)を考慮していない。産業関係者は、ほぼ30年間漁獲量は増加しているが、捕獲される稚魚(juvenile)の数が一様に減少していることに注目している。この種が乱獲され絶滅の危機にあることは明らかである。このため、インドネシア政府は、2002年に命令で、性的に成熟したと考えられる15cmを超える魚の輸出を禁止した。この命令の目的は、産卵期魚(geniteur)を自然環境下に保護することである。
今後数十年間に、養魚場からの稚魚に国際的需要が満足できなければ、クラウンローチは、対応する産業と共に消滅することになるが、この魚の生産は、漁村部にとって地元での重要な収入である。
更に、国際レベルで、産業関係者は、益々、国際的な環境保護基準を憂慮し、これに拘束されるようになっている。現在市場で見られる80%を超える種は、養魚場からのものである。
したがって、この種の生産サイクルの制御は国際問題である。監禁下でのクラウンローチの人工繁殖は、タイ、マレーシア、チェコ共和国、ロシア及びフロリダで時折行われているようである。しかし、このことは報告や論文によって確証されておらず、対応する技術的な裏付けも入手可能でない。
2005年に、インドネシアの研究機関が、10年以上にわたってクラウンローチの繁殖サイクルを制御しようと試みたが(Satyani D. (2004) Journ. Penel. Perik. Indon. 10(5), p.55-59;Satyani D., H. Mundriyanto, T. Kadarini dan Kusdiarti 2005 Prosiding Seminar Nasional dan Konggres Biologi XIII. Fakultas Biologi UGM. Yogyakarta, p. 435-438;Subandiyah S. (2005) Prosiding Seminar Nasional dan Konggres Biologi XIII. Fakultas Biologi UGM. Yogyakarta p. 290-293;Subandiyah S. dan D. Satyani (2004) Prosiding Seminar Biologi menuju Millenium III. Fakultas Biologi UGM. Yogyakarta p. 127-136)、技術的生産の道は確立されなかった。自然環境下での成熟、監禁下での性成熟の刺激及び向上についての研究が、ホルモンインプラントを使用し、強化食品又は自然食品をテストし、そして光周期を変化させることにより行われた(Satyani D., Chumaidi dan Kusdiarti. (2006) Pros. Sem. Nas. Pengembangan Tekn. Budidaya Perikanan dan Temu Bisnis Kerapu. Balai Besar Riset Perik. Budidaya Laut Gondol dan Balai Riset Perik. Air Payau, Maros. PRPB-BRKP. Bali. 111;Subandiyah S. (2005) Prosiding Seminar nasional Perikanan Indonesia. STP. Jakarta p.185-192;Chumaidi. (2005) Prosiding Sem Nasional Tahunan Hasil Penel. Perik. dan Kelautan. UGM. Yogyakarta p. 249-254;Effendi I., T. Prasetya, A.O. Sudrajat, N. Suhenda及びK. Sumawidjaja (2003) Jurnal Akuakultur Indonesia, 2(2), p. 51-54;Satyani D., T. Kadarini dan O. Komarudin (1999) Journ. Penel. Perik. Indon. II (4), p. 37-42;Subagja J., O. Komarudin dan J. Effendi. (1997) Jurn. Penel. Perik. Indon. III (2), p.10-17)。
しかし、これら調査の末、産卵期クラウンローチは、監禁下に維持すると、完全な性成熟に到達させることが依然として困難であるとわかった。短期間の結果は不確かであり、気候変動に依存する。ホルモンによる排卵誘発後に受精卵が時折得られるが、この結果は繁殖を困難なままとし、有意に幼魚(alevin)を生産できていない。生産サイクルは依然として成功しておらず、卵子の採集量は、自然環境下で得られる量より少ない。受精率は非常に低く、70%を超える卵が孵卵(incubation)の間に死に、100%の仔魚(larve)が孵化後5〜9日の間に死亡する。
したがって、容易に利用可能で、信頼性、再現性があり、高い受精率並びに卵及び仔魚の高い生存率が得られるクラウンローチ稚魚の生産方法について重要な要求が存在する。
本発明者らは、研究の間に、これら全ての問題を解決することができる飼育条件を見出し、信頼性、再現性があり、高い受精率並びに卵及び仔魚の高い生存率が得られる方法を開発した。
したがって、本発明は、以下の工程を含んでなる、閉鎖巡回路飼育構造内でのコイ目、特にドジョウ科に属する魚の大量生産方法:
a)温度を30〜32℃に維持した水を6〜15ヶ月間、有利には14ヶ月間供給し、次いで水温を25〜29℃、有利には25〜26℃に低下させ、温度をこのレベルに維持した水を1〜6ヶ月間、有利には3ヶ月間供給する飼育槽中で、立方メートル当たり5〜15匹、有利には立方メートル当たり6〜7匹の密度にて、産卵期の雄魚及び雌魚を、全飼育期間を通して、午前には魚の生物体量(biomasse)の0.5〜1%の割合で散布した混合飼料を給餌して、午後は魚の生物体量の少なくとも10%、有利には生物体量の5〜15%に相当するミミズを給餌して、薄明りで飼育する工程、
b)直径1.00〜1.32mmの卵母細胞を有する産卵期雌魚を選択する工程、
c)腹部マッサージ後に精子が良好に流出する産卵期雄魚(性成熟ステージ3)を選択する工程、
d)産卵期雌魚を、
− 精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドリベリン及び抗ドパミン化合物の組合せで、5〜8時間、有利には6時間の間隔で2回行われ、最初の注射の用量がゴナドリベリン及びその合成アナログについては2〜10μg/kg、有利には8μg/kgであり、抗ドパミン化合物については1〜5mg、有利には4mgであり、2回目の注射の用量が精製形態若しくは合成アナログの形態のゴナドリベリンについては8〜12μg/kg、有利には12μg/kgであり、抗ドパミン化合物については4〜6mg、有利には6mgである注射、或いは
− 250〜500IU/kgの割合、有利には500IU/kgの割合でのヒト絨毛性ゴナドトロピンホルモン(hCG)の第1の注射、続いて、18〜26時間後の、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドリベリン及び抗ドパミン化合物の組合せで、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドトロピンについては4〜12μg/kg、有利には12μg/kgの用量、抗ドパミン化合物については2〜6mg/kg、有利には6mg/kgの用量での第2の注射
のいずれかによりホルモン処理する工程、
e)産卵期雄魚を、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドリベリン及び抗ドパミン化合物の組合せで、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドトロピンについては2〜10μg/kg、有利には8μg/kgの用量、抗ドパミン化合物については1〜5mg/kg、有利には4mg/kgの用量の注射によりホルモン処理する工程、
f)以下の関係:
− ゴナドリベリン及び抗ドパミン剤の2回の連続注射での処理については:
Y (ラグタイム(時間))=413.97−29.47 X+0.54 X2 (R2 = 0.670)
(X=温度(℃))
− hCG注射に続くゴナドリベリン及び抗ドパミン剤の注射による処理については:
Y (ラグタイム(時間))=771.51−54.08 X+0.96 X2;(R2 = 0.652)
(X=温度(℃))
に従って、ホルモン処置と排卵との間のラグタイムの間に産卵期魚を収容する水の温度(24〜31℃、有利には26〜28℃)及び使用したホルモン処理の性質により変動し得る平均ラグタイム(注射と卵子採集の間の期間)で行われる、産卵期雌魚の腹部マッサージにより卵細胞を採集する工程、
g)ホルモン処理の10〜48時間後、有利には12〜24時間後に、精子用固定化溶液、有利には生理食塩水溶液(NaCl 0.9%)中に産卵期雄魚から直接精子を採集し、冷却温度、有利には4℃にて保存する工程、
h)卵を体外受精させる工程、
i)孵化まで、穏やかな撹拌下に24〜28℃、有利には26℃の温度で孵卵する工程、
j)仔魚を採集する工程、
k)稚魚段階まで仔魚を飼育する工程。
実施例1の条件下、閉鎖巡回路中に監禁下に維持されているスマトラ(A)及びカリマンタン(B)からのクラウンローチの卵黄形性中の雌(ステージ3)又は卵黄形成後の雌(ステージ4)の割合の水温に従う変動を示す。 閉鎖巡回路中に監禁下に維持されているスマトラ(A)及びカリマンタン(B)からのクラウンローチの性的に成熟中の雄(ステージ1)又は雄(ステージ2及び3)の割合の水温に従う変動を示す。 25〜26℃で隔離した2匹及び30〜31℃で隔離した別の2匹の雌性クラウンローチの卵母細胞モード径の平均変動を示す。 卵母細胞の初期モード径に応じて、本発明のホルモン処理後に得られた排卵の割合を表す。 ホルモン処理後のラグタイムと産卵期クラウンローチの収容水温との関係を表す。A: Ovaprim(登録商標)の2回の連続注射で処置した雌;B:1回のhCG注射に続き1回のOvaprim(登録商標)注射で処理した雌(白丸:スマトラからの雌;黒丸:カリマンタンからの雌;三角:1回目のOvaprim(登録商標)注射後に卵母細胞成熟プロセスを開始したスマトラからの雌) クラウンローチの卵の孵卵の質に対する卵撹拌の影響を示す。 グラスファイバーで作製した漏斗型孵卵器モデルを示す。 クラウンローチの孵化割合(A)及び仔魚生存率(B)に対する孵卵温度の影響を示す。 孵化から31日齢までのクラウンローチ仔魚の発育を示す。
コイ目は、タニノボリ(Balitoridae)科、サッカー(Catostomidae)科、ドジョウ科、コイ(Cyprinidae)科、ギュリノケイルス(Gyrinocheilidae)科及びプシロリンクス(Psilorhynchidae)科を含む。本発明の有利な実施形態において、本方法は、ドジョウ科、とりわけクラウンローチ、特にスマトラ及びボルネオ(カリマンタン)に生息する個体群から得られるクラウンローチの飼育に関する。
薄明りとは、照度が0〜20Lux、有利には5〜10Luxの条件をいう。よって、産卵期魚は、部分的に覆われているプール又は写真焼付け暗室タイプの赤色照明を有する閉鎖環境で飼育され得る。
本発明によれば、魚は、午前中は、当該分野で公知の従来の飼料を与えられる。魚には、とりわけ、1週間に6日、午前中、例えば35〜45%のタンパク質と5〜15%の脂質を含んでなる混合飼料で栄養分を与え得る。飼料の選択は当業者の知識に属するので、当業者は、この飼料を、必要に応じて適合させることができる。午後にミミズを含めることは、良好な産卵期魚を得るための必須要素である。
本発明の方法の工程b)及びc)では、ホルモン処理の間及び配偶子(gamete)採集の間の取り扱いをより容易にするため、魚を小さな収容構造(例えば150〜300Lの水槽)に入れるのが有利である。
工程f)の最後に、卵子を受精まで従来の条件下に、とりわけ10分を超えない期間25〜28℃の温度に、保つ。
工程g)の最後の精子の冷却下保存により、数時間後の使用が可能になる。
本発明の方法の有利な実施形態では、ゴナドリベリンの合成アナログはGnRHa(有利にはD-Arg6、Trp7、Leu8、Pro9、Net)又はLHRH-Aを含んでなる群から選択され、抗ドパミン化合物はドンペリドン及びピモジドを含んでなる群から選択される。
本発明の別の有利な実施形態では、用いられる水は、1時間あたり飼育容量の80%〜100%の水が更新される流量で循環する再循環水である。用いられる水は、有利には、pH7.0〜8.0、導電率100〜300μS/cmを有し、酸素濃度は6.0〜8.0mg/Lである。
本発明の別の有利な実施形態において、工程i)の孵卵工程は、水流中、有利には、狭まった部分に0.3L.mn-1〜2.3L.mn-1水流量を可能にする直径20〜30mmの底部水流入口を備える漏斗型孵卵器中又は合計10度(+5、−5)の振幅の角度で1分あたり56〜88回振盪する振盪トレイ上に配置された水が更新されない容器中のいずれかで卵を撹拌することにより得られる穏やかな撹拌条件下で行われる。穏やかな撹拌は、卵を動いている状態に維持するに十分強いが、何らかの発生異常又は卵膜の破裂の誘導を回避するに十分弱い撹拌である。
よって、本発明の方法は3つの基本工程を含んでなる:
1−比較的高い水温、有利には30〜32℃で得ることができる生殖腺の漸進成熟期又は構築期、
2−魚が長期間温水(≧30℃)中に維持されている場合、性成熟の退行期、
3−25〜26℃に温度を低下させることによる、(卵黄形成完了への)生殖腺発達の刺激。
水温とは別に、正しい給餌管理(非常に豊富なミミズの投入)及び良好な水質の維持が、産卵期魚の良好な健康及び生殖腺成熟能に必須の因子である。
本発明の方法は以下の利点を有する:
1.監禁魚の高い生存率及び良好な性成熟を可能にする、産卵期魚、特に産卵期クラウンローチの飼育システム及び条件;
2.生殖を誘導する処理に応答することができる産卵期魚の客観的選択基準;
3.雌では卵母細胞の最終的な成熟及び排卵を誘導し、雄の精子形成(spermiation)を刺激することを可能にする効率的ホルモン処理;
4.ホルモン処理に対する応答期間並びに卵子及び精子の採集及び保存プロトコルの規定;
5.高い孵化率及び仔魚の高い生存率を得ることを可能にする、人工受精後の信頼できる様式の孵卵、
6.前拡大構造(structure de pre-grossissement)に魚を入れる年齢である1ヶ月後の高い生存率を得ることを可能にする仔魚の飼育条件。
排卵誘発後の平均孵化率がゼロであるか低いことが、依然として、飼育条件下でのクラウンローチ繁殖制御の主要な問題点であった。実際、2006年まで、満足できる排卵率及び受精卵割合が得られていたという事実にもかかわらず、孵卵工程後の平均孵化率は概して非常に低く(26.5%±25.2%)、異常仔魚の割合も非常に高率で、平均して57.6±25.2%であった。
以来、監禁動物としてのクラウンローチの繁殖制御におけるこの重要なステップについて本発明者らが行った研究は、卵及び胚の生存についての2つの主要な因子の重要性を示している:卵撹拌及び孵卵水温。
実施例1〜5及び図1〜9は、以下において、本発明を説明する。
図1は、実施例1の条件下、閉鎖巡回路中に監禁下に維持されているスマトラ(A)及びカリマンタン(B)からのクラウンローチの卵黄形性中の雌(ステージ3)又は卵黄形成後の雌(ステージ4)の割合の水温に従う変動を示す。
図2は、閉鎖巡回路中に監禁下に維持されているスマトラ(A)及びカリマンタン(B)からのクラウンローチの性的に成熟中の雄(ステージ1)又は雄(ステージ2及び3)の割合の水温に従う変動を示す。
図3は、25〜26℃で隔離した2匹及び30〜31℃で隔離した別の2匹の雌性クラウンローチの卵母細胞モード径の平均変動を示す。30〜31℃の再循環水を用いる同じプールで飼育後、4匹の雌を、選択温度に調節した同一の水槽(250L)に隔離する。
図4は、卵母細胞の初期モード径に応じて、本発明のホルモン処理後に得られた排卵の割合を表す。結果は、2つのタイプのホルモン処理の総合結果である。
図5は、ホルモン処理後のラグタイムと産卵期クラウンローチの収容水温との関係を表す。A: Ovaprim(登録商標)の2回の連続注射で処置した雌;B:1回のhCG注射に続き1回のOvaprim(登録商標)注射で処理した雌(白丸:スマトラからの雌;黒丸:カリマンタンからの雌;三角:1回目のOvaprim(登録商標)注射後に卵母細胞成熟プロセスを開始したスマトラからの雌)
図6は、クラウンローチの卵の孵卵の質に対する卵撹拌の影響を示す。
図7は、ファイバーグラスで作製した漏斗型孵卵器モデルを示す。
図8は、クラウンローチの孵化割合(A)及び仔魚生存率(B)に対する孵卵温度の影響を示す。
図9は、孵化から31日齢までのクラウンローチ仔魚の発育を示す。
実施例1:産卵期魚の飼育条件及び性成熟
1.1.飼育条件
監禁クラウンローチの性成熟に影響するパラメータの研究を可能にするために、この種の維持に適合する閉鎖巡回路飼育構造を設計し、Depok(インドネシア)の施設に建設した。スマトラからの種親のクラウンローチ(N=66;70%雌)及びカリマンタンからの群(N=59;75%雌)を、立方メートル当たり6〜7匹の密度で飼育した。
各飼育槽(10m3)に、メカニカルフィルタ、生物学的フィルタ及びUVランプ(滅菌)を用いて再循環水(流量=8.2m3.hr-1)を供給する。ストレスを低減させるため、魚を暗室に隔離する。この熱的隔離室により、年間を通して温度を25℃〜32℃の間で選択されるレベルに調節することも可能になる。各閉鎖巡回路には掘削水(eau de forage)を供給する。気体での過飽和のため、この水は、魚の飼育に用いる前に、予め24時間曝気しなければならない。1ヶ月間の水温値は14ヶ月間に30〜32℃の間で変動し、その後6ヶ月間、温度は26〜27℃に調節した。
魚には1週間に6日間給餌した。午前に、粒状人工飼料を生物体量の0.5〜1%の割合で与え、午後に、需要に応じてミミズを与えた(投入量>魚の生物体量の10%)。飼育プールは1週間に2回水を吸い出し、10%の1週間投入量で淡水を投入した。
1.2.結果
結果を図1〜3に示す。
魚を20ヶ月間飼育した後、飼育ユニット中の水の主要な物理化学的パラメータは、依然として、産卵期クラウンローチの毒性基準レベルより低かった。pHは7.1〜7.7であった。導電率は114〜294μS/cmの間で変動し、測定された酸素濃度は、ほとんど変動を示さなかった(6.7〜8.1mg.L-1)。非イオン性アンモニア含量は0.0〜0.1mg.L-1であった一方、亜硝酸塩の濃度は0.00〜0.03mg.L-1の間、硝酸塩の濃度は6.3〜20.0mg.L-1の間で変動した。
用いた給餌法はこの種によく適合している。なぜなら、雌は肥えており、性成熟中であるからである(実施例2の方法に従って行われる評価)。これら飼育条件下で、最高90%の成熟中の雌を得ることができ、40〜47%の雌が生殖の準備が整っている。これら飼育場では病気は見出されず、生存率は85%を超えていた。
飼育水温を随意に低下させることにより、低温レベル(26〜27℃)で2ヶ月後に80〜90%の性成熟中の雌を得ることが可能になった。この随意の温度低下の後に、産卵の準備ができた雌の割合は、カリマンタンからの個体群については8%から50%に増加し、スマトラからのものについて9%から30%に増加した(図1)。
これらの飼育条件下で、60〜90%の性成熟した(すなわち、ステージ3と呼ばれる)雄が得られる(図2)。これら観察は、4月から7月の間又は自然生殖期間でない時季に行った。自然生殖期間は、スマトラの河川では9月から12月に集中する。
同じプールにおいて30〜31℃の再循環水中で飼育した後の同じ性ステージの4匹の雌を同時に、30℃又は26℃の選択温度に調節された同じ水槽(250L)に隔離した。2ヶ月間の観察の後に、冷たい温度環境に置いた雌の卵母細胞は、規則正しい成長を示し、最終の卵黄形成ステージ(生殖能)にあった一方で、温かい温度環境に置いた雌の卵母細胞は、完全に退行した(図3)。
実施例2:生殖の誘導処理のための産卵期魚の選択基準
2.1.方法
個別監視を容易にするため、各産卵期魚を麻酔し(0.3mL.L-1のフェノキシ-2-エタノール含有浴中)、その後、トロカールを用いて背筋に挿入した電子タグ(PITタグ)で標識する。45〜60日ごとにサンプリングし、産卵期魚の状態(体重/体長の比3)及び性成熟ステージを評価する。1ヶ月間の体重増加を決定して食餌を再評価するため、各サンプリング操作中に全ての魚を採取し、個体識別し、個別に測定及び秤量する。
各雌の性成熟ステージを、フレキシブルカテーテル(外径:2mm)を用いる卵巣内生検により50個程度の卵母細胞を採取することにより評価する。卵母細胞を生理食塩水溶液(NaCl 0.9%)中に入れ、直後に長径を双眼拡大鏡(×25)で測定して、最も発達した卵母細胞群のモード径を決定する。4つの主要な性成熟ステージが識別できる:
ステージ1:未成熟雌(カニューレ挿入不可)。
ステージ2:卵黄形成前卵母細胞(モード径≦0.4mm)を有する卵巣。
ステージ3:卵巣の発達及び卵母細胞の強い成長段階、外生卵黄形成期卵母細胞(0.4mm<モード径<1.02mm)の多数の存在。
ステージ4:ホルモン処理の後に排卵され得る、卵黄形成後卵母細胞(卵母細胞モード径≧1.02mm)の大多数(70〜90%)の存在。
雄の性成熟ステージは、以下の任意尺度に従い、魚の腹部マッサージ後に排出される精子の存在及び量で決定する:
ステージ0:精子なし
ステージ1:持続的な腹部圧迫で少量の精子の排出、
ステージ2:平均的な量の精子の存在、腹部マッサージ中の容易な排出、
ステージ3:軽い腹部圧迫で流出する豊富な精子。
2.2.結果
結果を図4及び表1に示す。
卵巣内生検後、生殖誘発に用いる雌を、肥満及び卵母細胞モード径≧1.02mm(クラウンローチでホルモン処理による排卵誘導が成功する最小の卵母細胞モード径)に基づいて選択した(図4)。雌の肥満(腹部の丸みを帯びた外見)は、繁殖用雌の選択を精密にする第2ランクの基準である。これは、3つのレベルの主観的尺度に従い評価する:0−雌に特に肥満が見られない、1−腹部の丸みが目立つ、2−腹部が非常に丸みを帯びている。実際、腹部が丸みを帯びた雌は、目立って肥満していない雌と比較して、有意に多量の卵子を得ることができ(p<0.05)、排卵率もより高い傾向にある(p>0.05)。これに対し、受精率により評価した卵子の質は2群の雌の間に有意差はない(表1)。
よって、卵巣内生検後に決定される卵母細胞モード径により、排卵を得るために行われるホルモン処理に応答する卵母細胞の能力を評価することが可能になる。その一方で、雌の肥満は、排卵後に採集され得る卵子の量の指標として理解される。しかし、この第2基準の単独使用は、十分に信頼できるものではない。なぜなら、肥満は、生殖腺の発達以外の原因も有し得るからである(とりわけ、内臓周囲の脂肪又は飼料摂取の量)。
実施例3:ホルモン処理及び採集した配偶子の管理
3.1.方法
大多数の硬骨魚と同様に、クラウンローチは、監禁状態のとき、該環境下で生殖腺を成熟させることは可能であるが、自然繁殖しない(しかし、産卵は水族館で観察されることもある)。したがって、ホルモン処理を行って、卵母細胞の最終的な成熟及び排卵を誘発しなければならない。雄では、ホルモン処理により、採集される精子の量を増加させることができ、精液の粘度が低下するので採集がより容易になる。
雌に関しては、2つのホルモン処理が効率的であることが証明されている。第1の処理は、6時間のタイムラグで、それぞれ0.4、次いで0.6mL/kg用量の2回のOvaprim(登録商標)注射からなる。第2の処理は、500UI.kg-1の割合でのhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の1回目の注射及び24時間後の0.6mL/kgの割合でのOvaprim(登録商標)の注射に相当する。これら2つの処理について、2回目のホルモン注射と排卵(雌の腹部マッサージにより卵子が採集可能であることにより検出される)との間のタイムラグを、種々の温度で収容した魚を用いて比較した。
性成熟のステージ3の雄を選択し、0.4mL/kgの用量のOvaprim(登録商標)を1回だけ注射する。尿の混入に起因する精子活性化の可能性を回避するために、ホルモン処理の16〜24時間後に腹部マッサージにより採集される精子を、NaClの155mM溶液を含有するシリンジ中に直接回収し(4容量に対して1容量)、次いで受精に用いるまで5℃に保った。
排卵が検出されると(この目的のため、各雌を1又は2時間間隔で数回検査する)直ぐに、腹部マッサージにより卵子を採集し、次いで秤量し、数匹の雄の精子で受精させる。
各雌の卵子の質は、300mLの水収容能力を有する小さなプラスチック容器中で孵卵したおよそ150個の卵を各々含む反復実験バッチから得られる受精率及び孵化率で評価する。これら実験バッチの卵の体外受精法は次のとおりである。およそ150個の卵子をプラスチック容器に入れ、生理食塩水溶液で希釈した100μLの精子を卵子に加え、次いで精子の運動性を10mLの水の添加により活性化する。水を加えると直ぐに、卵を1分間注意深く撹拌して受精させる。次いで水と精子を排除し、卵を浄水で濯いだ後に孵卵する。実験的孵卵は全て、標準化条件下で湧水を用いて行う。仔魚の大量生産を試みるため、各雌の残りの卵を受精させ、孵化場において再循環水中で孵卵する。
これらホルモン処理の効率を、飼料及び水質に関して満足できる条件下で性成熟中の62匹の雌について評価した。
これら実験に用いた魚は3つの別個の群に属していた:
− Musi川(南スマトラ地方)で完全性成熟で直接捕獲された後、浮遊ケージ中に一時的に保持された、スマトラからの39匹の雌。これらの生殖は、川の近く又は飛行機及び車でDepokの実験施設まで輸送した後に、捕獲後10日未満で誘導した。よって、この群は、川での自然条件下に生殖腺成熟中の個体に相当する。
− 前記のもの(Musi川、スマトラ)と同じ個体群に属するが、生殖試験を誘導する1年以上も前にDepokの施設で温度調節された閉鎖巡回路中で飼育された14匹の雌、
− スマトラからの雌と同じ条件下で温度調節閉鎖巡回路中で飼育された、ボルネオ島(インドネシアのカリマンタン地方)産の異なる個体群からの9匹の雌。
3.2. 結果
閉鎖巡回路中薄明りでの飼育条件下で維持した魚について、薄明り及び研究員による世話がストレス因子の制限を可能にしたことにも留意しなければならない。
得られた結果は、排卵を誘導するように選択したホルモン処理の効率性を証明する。得られる排卵応答又は採集される卵子の量及び質のいずれの点でも、用いた2つのホルモン処理の間に有意差はなかった。
23℃〜30.5℃の間で試験した、産卵期魚用の収容温度に従うラグタイム(2回目のホルモン注射と排卵の間の時間)の変動は、魚の間で通常とは全く異なる関係を示す。実際、通常は線形に近い(ラグタイムはlog-線形の関係に従い温度に伴って減少する)関係が、今回、ホルモン処理に関わらず、二次多項式の形態である(図5)。この関係は、その全ての期間について非常に著しい。対応する等式は次のとおりである(Y=ラグタイム(時間)、X=T=温度(℃)):
Ovaprim(登録商標)の2回の連続注射での処理:
Y=413.97−29.47 X+0.54 X2 ;R2=0.670
1回のhCG注射と、その後の1回のOvaprim(登録商標)注射での処理:
Y=771.51−54.08 X+0.96 X2 ;R2=0.652
自然環境でのこの種の生態学の研究に関する情報及び孵卵の成功に対する温度の効果の実証研究は、およそ26〜28℃の温度範囲がこの種の生殖には最適であることを示している。この温度で、ラグタイムは、hCG+Ovaprim(登録商標)処理では、Ovaprim(登録商標)+Ovaprim(登録商標)処置と比較して、約4時間長い。この温度範囲から低温又は高温レベルに離れれば離れるほど、ラグタイムは急激に増加する。低温レベルに離れるときのラグタイムの増加は驚くことではない。なぜならば、この増加は、少なくとも一部、変温生物での代謝減速に対応するからである。一方、高温レベルに離れるときのラグタイムの増加は、多くの硬骨魚種で報告されているような代謝の加速、したがってラグタイムの減少が予測されるはずであることを考慮すれば逆説的である。この逆説的応答の基礎をなす生理学的機序は同定されておらず、さらなる研究の主題に違いない。しかし、この種は、28.0℃を超える温度では、水中で自然生殖しないようである。この温度では、胚の死亡率を考慮すれば、生殖は失敗する運命なのであろう。
得られた排卵率(78〜82%)は、試験した3つの個体群中の雌について一貫して高い(表2)。
採集された卵子の量も高く、スマトラ及びカリマンタンからの2つの個体群のそれぞれについて、雌の体重の9%及び6%で、平均8%の率に相当する。これら高い平均生殖-体細胞比は、ホルモン処理により誘導される完全な排卵応答を指す。言い換えると、卵巣中に存在する略すべての卵黄形成後卵母細胞は卵母細胞成熟中であり、ホルモン処理後に排卵される。部分排卵の事例は希に疑われるのみであった。対応する相対的受精能(雌体重に関連する採集された卵子数)は、体重100gのスマトラ個体群からの雌についておよそ10,500個の卵子である。ここで、閉鎖巡回路で飼育されたスマトラ産雌の受精能は、河川での自然条件下で生殖腺成熟中の雌の受精能とほぼ同レベルであることを強調しておくことは非常に重要である。このことは、監禁下で産卵期魚を維持するための上記条件により雌が完全な性成熟に到達することが可能になることを示している。差は統計学的に有意でないかもしれないが、受精能は、カリマンタン産個体群に属する雌に関し、より低い傾向にあることが注目される(表2)。
受精率によって評価される採集された卵子の質は、スマトラからの個体群に属する雌については非常に満足できるものである(平均で61〜74%)。カリマンタン個体群からの雌について、卵子の質はより低い(平均で34%)。
実施例4:人工受精後の孵卵の態様
4.1.方法
4.1.1.卵の撹拌
約150個の卵を、300mLの水を含有するプラスチック容器に入れ、卵を持続的な動的状態に維持するために該容器を振盪トレイ上に置くか又は卵を水流中に置くことによって、卵に衝撃を与えることなく緩慢な動きを与えることが可能になる。しかし、他のタイプの孵卵も機能し、底に水流入口を備え、卵を穏やかな水流中で動的状態に維持できる漏斗型孵卵器も用いた。この類のシステムにおける重要な点は、物体表面が卵を損傷することなく十分に滑らかであること、及び水流入口の直径が、孵卵器に入るときの流速が高すぎない効率的な水流を生じるに十分に広いことである。実際、高すぎる流速を与えると、卵膜の成熟前破裂及び発達中の胚の死に至り得る。図7に示す寸法を有する孵卵器を試験し、0.3L.mn-1及び2.3L.mn-1L.m-1の流入水流速で良好な結果が得られることが分かった。
同時に、他のバッチの卵を、同じ温度条件下であるが、停滞した水の中で孵卵した。
4.1.2.孵卵温度の影響
孵卵は、22℃〜30℃の種々の温度、すなわち22℃、24℃、26℃、28℃及び30℃で行った。
4.2.結果
4.2.1.卵の撹拌
結果を図6に示す。
発達の終期で胚の動きがほとんど全くないこと及び孵化したときの仔魚のほぼ完全な死亡率(90%超)により示されるように、停滞水中の孵卵は胚の異常な発達を導く(図6)。
一方、振盪トレイ上で同条件下で孵卵すると、卵は正常に発達して孵化する。85%を超える正常な仔魚、すなわち活動的で生存可能な仔魚が得られる(図6)。
受精後に水中に入れると、卵は膨潤し、重要な囲卵腔を生じ(卵の直径はおよそ300%増加する)、これが弱い負の浮力を与える(このため、弱い水流によって卵が持ち上げられて、水中懸濁状態に戻される)。
同様の結果が、底に水流入口を備え、卵を穏やかな水流中で動的状態に維持できる漏斗型孵卵器(図7)で得られた。この類の孵卵器中、利便な温度条件下では、得られた平均孵化率は75.7±6.2%(n=9匹の雌)であり、彎曲仔魚の率は許容範囲(すなわち、平均で17.0±16.5%)である。
4.2.2.孵卵温度の影響
結果を図8に示す。
クラウンローチは、地理的分布がインドネシアのスマトラ島及びボルネオ島の熱帯性淡水に限局されている魚種であるが、我々の研究は、28℃を超える水温(ほとんどの熱帯性魚類の卵が正常に発達する温度)及び24℃を下回る水温に対する卵の高い感受性を示す。
スマトラ又はカリマンタンの個体群からの9匹の異なる雌の卵について独立に行った実験(図7)は、以下のことを示す:
− 18℃又は20℃では孵化せず、胚の発達は桑実期を超えて進まない;
− 22〜23℃では、僅か数匹の彎曲仔魚(生存不可)が孵化した;
− 29℃及び30℃では、得られる平均孵化率は20%を超えない。更に、得られる仔魚は著しい彎曲を示し、いずれも生存可能でない;
− 24℃〜28℃の温度範囲でのみ、40%を超える平均孵化率が得られ、正常で生存可能な仔魚の割合が高い。24℃、26℃及び28℃で得られる孵化率及び正常仔魚率は、統計学的有意差を示さないが、最高値は、温度範囲の中心寄りの26℃で得られる。
よって、スマトラ又はボルネオ個体群からのクラウンローチの孵卵には26℃の温度が推奨される。
実施例5:仔魚飼育条件
本発明者らによる研究が、十分な給餌条件(過剰なアルテミア・ナウプリイ(Artemia nauplii))及び水質条件(高い溶存酸素濃度、低いアンモニア及び亜硝酸塩濃度、中性pH、28〜30℃の温度など)下で、1ヶ月間の飼育後に60〜90%の生存率を得ることができることを示したので、仔魚の飼育はもはや問題ではない。稚魚は、2ヶ月間飼育した後に市場で売買できる(図9)。

Claims (6)

  1. 以下の工程:
    a)温度を30〜32℃に維持した水を6〜15ヶ月間、有利には14ヶ月間供給し、次いで水温を25〜29℃、有利には25〜26℃に低下させ、温度をこのレベルに維持した水を1〜6ヶ月間、有利には3ヶ月間供給する飼育槽中で、立方メートル当たり5〜15匹、有利には立方メートル当たり6〜7匹の密度にて、産卵期の雄魚及び雌魚を、全飼育期間を通して、午前には魚の生物体量の0.5〜1%の割合で散布した混合飼料を給餌して、午後は魚の生物体量の少なくとも10%、有利には生物体量の5〜15%に相当するミミズを給餌して、薄明りで飼育する工程、
    b)直径1.00〜1.32mmの卵母細胞を有する産卵期雌魚を選択する工程、
    c)腹部マッサージで精子が容易に流出する産卵期雄魚(性成熟ステージ3)を選択する工程、
    d)産卵期雌魚を、
    − 精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドリベリン及び抗ドパミン化合物の組合せで、5〜8時間、有利には6時間の間隔で2回行われ、最初の注射の用量がゴナドリベリン及びその合成アナログについては2〜10μg/kg、有利には8μg/kgであり、抗ドパミン化合物については1〜5mg、有利には4mgであり、2回目の注射の用量が精製形態若しくは合成アナログの形態のゴナドリベリンについては8〜12μg/kg、有利には12μg/kgであり、抗ドパミン化合物については4〜6mg、有利には6mgである注射、或いは
    − 250〜500IU/kgの割合、有利には500IU/kgの割合でのヒト絨毛性ゴナドトロピンホルモン(hCG)の第1の注射、続いて、18〜26時間後の、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドリベリン及び抗ドパミン化合物の組合せで、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドトロピンについては4〜12μg/kg、有利には12μg/kgの用量、抗ドパミン化合物については2〜6mg/kg、有利には6mg/kgの用量での第2の注射
    のいずれかによりホルモン処理する工程、
    e)産卵期雄魚を、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドリベリン及び抗ドパミン化合物の組合せで、精製形態若しくは合成アナログ形態のゴナドトロピンについては2〜10μg/kg、有利には8μg/kgの用量、抗ドパミン化合物については1〜5mg/kg、有利には4mg/kgの用量の注射によりホルモン処理する工程、
    f)以下の関係:
    − ゴナドリベリン及び抗ドパミン剤の2回の連続注射での処理については:
    Y (ラグタイム(時間))=413.97−29.47 X+0.54 X2 (R2 = 0.670)
    (X=温度(℃))
    − hCG注射に続くゴナドリベリン及び抗ドパミン剤の注射による処理については:
    Y (ラグタイム(時間))=771.51−54.08 X+0.96 X2;(R2 = 0.652)
    (X=温度(℃))
    に従って産卵期魚の維持水温(24〜31℃、有利には26〜28℃)及び使用したホルモン処理により変動し得る平均ラグタイム(注射と卵子採集の間の期間)で行われる、産卵期雌魚の腹部マッサージにより卵子を採集する工程、
    g)ホルモン処理の10〜48時間後、有利には12〜24時間後に、精子固定化溶液、有利には生理食塩水溶液(NaCl 0.9%)中に産卵期雄魚から直接精子を採集し、冷却温度、有利には4℃にて維持する工程、
    h)卵を体外受精させる工程、
    i)孵化まで、穏やかな撹拌下に24〜28℃、有利には26℃の温度で孵卵する工程、
    j)仔魚を採集する工程、
    k)稚魚段階まで仔魚を飼育する工程
    を含んでなる、閉鎖巡回路飼育構造内でのコイ目、特にドジョウ科に属する魚の大量生産方法。
  2. 魚が、特にスマトラ個体群及びボルネオ(カリマンタン)個体群のクラウンローチであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ゴナドリベリンの合成アナログがGnRHa(有利にはD-Arg6、Trp7、Leu8、Pro9、Net)又はLHRH-Aを含んでなる群より選択され、抗ドパミン化合物がドンペリドン及びピモジドを含む群から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 使用する水が1時間あたり飼育容量の80%〜100%の水が更新する流量で循環する再循環水であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 使用する水が、7.0〜8.0のpH、100〜300μS/cmの導電率を有し、酸素濃度が6.0〜8.0mg/Lであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 工程i)の孵卵が、水流中、有利には漏斗形状であって狭まった部分に0.3L.mn-1〜2.3L.mn-1の水流入量を可能にする直径20〜30mmの底部水流入口を備える孵卵器中又は合計10度(+5、−5)の振幅の角度で1分あたり56〜88回振盪する振盪トレイ上に配置された水の更新がない容器中のいずれかで該卵を撹拌することにより得られる穏やかな撹拌条件下で行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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