今日、大多数の職業に携わっているパーティにとって、情報交換は日常業務のありふれた一部となっている。そのような情報交換は、情報媒体から取り出された情報を何らかの記憶手段に物理的に打ち込むことから、情報交換プロセスに関与する1つ以上のパーティからのユーザの対話に依存して、エンティティ間で情報を交換することにまで及ぶ場合がある。
名刺の交換は、ビジネスの関係者間で個人情報を交換するための定着した慣習であるのみならず、2人の個人が何らかの種類の新たな知人関係になろうとする場合には必ず、様々な出来事の中で個人情報を交換するための定着した慣習である。
名刺情報の交換への伝統的な手法は、典型的には、従来のvCard標準に従っており、ユーザが紙ベースの名刺を受け取って、例えば電話番号、電子メールアドレス及び郵送先住所といった、名刺に印刷された情報を、例えばPDA又は携帯電話といった、自らのユーザ装置に入力することである。名刺情報を交換する別の方法は、SMS、MMS、若しくはその場合に2組のパーティ間で送信される電子メールに名刺情報を添付すること、又は、Bluetooth(登録商標)若しくは赤外線接続を使用して名刺情報を交換することである。
しかしながら、今日、既に確立された異なるフォーマットのアドレス帳を情報源とする、単調な多数のやりとりを必要とせずにアドレス帳を更新する簡易な方法はほとんど存在せず、多くの場合、互換性を得るためには適応及び修正が必要となる。
また、情報又はその後の機会に更新された情報でさえ、他のユーザが容易に取り出すことを可能にする、「この種の情報を残す」方法は存在しない。
ユーザ装置に対して名刺情報を手動で入力することは、スペルミスに関するかなりの危険性によって、多くの場合、時間のかかる処理であると考えられている。また、名刺情報を交換するのに用いられる既存の技術も、一般的なユーザが取り扱うにはかなり複雑であると考えられる。これは、広く知られている情報交換手順が、多くの場合、送信側及び受信側のパーティの双方からの情報のやり取りを必要とするためである。
ユーザ間で情報を交換する別の方法は、プレゼンス・サービスによって提供されてもよい。プレゼンス・サービスは、ユーザの必要性及び好みに従って、情報配信用のサービスをカスタマイズするための広範なメカニズムを提供する。
図1は、従来技術によるプレゼンス・システムの概略図であり、当該プレゼンス・システムは周知のSIP/IMS標準規格に従って動作する。
ウォッチャ100(即ち、点線の四角内に位置するエンティティによって定義される、プレゼンス・システム101からのプレゼンス・サービスにアクセス可能なユーザ装置を具備したユーザ)は、プレゼンティティ102(即ち、同様にプレゼンス・サービスを起動した別のユーザ)のプレゼンス情報を要求することができ、それにより、権限を与えられたウォッチャが、プレゼンティティ102に関連付られた情報にアクセスすることが可能となる。プレゼンティティ102のプレゼンス情報を要求しているウォッチャ100は、アプリケーション・サーバ又はプレゼンス・サーバ103を介してプレゼンス・システム101と通信する。
ウォッチャ100から受信した要求に応じて、プレゼンス・サーバ103は、ウォッチャ100がプレゼンティティ102のプレゼンス情報を見る権限を与えられているか否かを判定するために、プレゼンスXMLドキュメント・サーバ(プレゼンスXDMS)104に問い合わせを行う。
更新されたプレゼンス情報は、ローカル・サーバ又はアドレス帳サーバといった種々のプレゼンス・ソース105から、プレゼンス・サーバ103に提供され得る。プレゼンス・サーバ103は、当該プレゼンス・サーバに対して発行されたプレゼンス情報を受け取るとともに、権限を与えられたウォッチャに対して、それを通知として分配し得る。
プレゼンス・システムは、典型的には、プレゼンス通知予約(subscription)をリストにまとめるリソース・リスト・サーバ(RLS)106をも含む。これらのリストは、その後、RLS XDMS107に記憶され、そこからそれらのリストがプレゼンス・サーバ103にアクセス可能である。
プレゼンティティが自らに関するプレゼンス情報を発行する標準的な方法は、要求(典型的にはSIP PUBLISH要求)をプレゼンス・サーバに送ること、又は、XCAP PUT要求をプレゼンスXDMSに送ることである。通常、ネットワークは、ユーザに対してプレゼンス情報を発行することも可能であるが、そのようなプレゼンス配信メカニズムには、プレゼンティティによって始動される事象の実行が含まれない。
プレゼンス情報の発行は、例えば、タイピング及び選択肢の選択の少なくとも何れかといった作業を含む、ユーザからの多くの労力を必要し得る。ここで、当該作業の全ては、実際に発行されているプレゼンス情報の量を抑える効果を有する可能性がある。
(典型的にはウォッチャと呼ばれる)ユーザが、(典型的にはプレゼンティティと呼ばれる)バディ(buddy)を、プレゼンスを使用可能なバディのリストに加える1つの標準的な方法は、(典型的にはXCAP PUT要求の形式の)要求を、RLS XDMS及び共有XDMS(図示せず)の少なくとも何れかに対して送ることである。それにより、プレゼンス・システムは、ウォッチャのためにプレゼンティティに関連する情報についての通知予約(subscribe)を行い、ウォッチャは、搬送される通知を受信する。
今日、プレゼンスを使用可能なユーザのリストに、ユーザ装置を介してバディを自動的に追加する、容易かつ簡易な方法は存在しない。そのような情報を追加するための方法は、今日、追加されるべき各バディのアドレス情報を、ユーザ装置に手動で入力しなければならないということを必要とする。アドレスは、通常、非常に長く、かつ、そのためにスペルミスの危険性が無視できない可能性があり、このことは、言い換えると、サービスの定義及び実行の少なくとも何れかを行うための、より使い勝手の良いメカニズムを伴う場合と比較して、この形式のサービスを利用する頻度を低下させる可能性がある。
以下では、典型的な実施形態を用いて、かつ添付図面を参照して、本発明についてより詳細に説明する。
簡潔に説明すると、本発明は、ユーザが、別のユーザ又は同一のユーザによってそれまでに定義されているサービスを始動できるようにする、使い勝手の良い方法に当てはまる。当該サービスは、各サービスを表すようにそれまでに定義されているシンボルを登録し、かつ、当該登録されたシンボルをアプリケーション・サーバに転送することによって、始動される。当該アプリケーション・サーバは、当該サービスに関連付けされた(複数の)動作をそれに応じて実行することによって、当該サービスを提供するように構成される。
このような方法は、アプリケーション・サーバのアプリケーションにアクセスするユーザによって開始されてもよく、アプリケーション・サーバは、サービス、即ち、1つ以上の動作についての条件付の実行又は無条件の実行を、ユーザが定義できるようにし、当該サービスは、アプリケーション・サーバによって管理されよう。その結果、定義されたサービスは、アプリケーション・サーバからの要求に応じて従来のシンボル・サーバによって作成される、固有のシンボルに関連付けされる。アプリケーション・サーバはまた、固有のシンボル識別子を作成する。当該固有のシンボル識別子は、作成された当該シンボルと、シンボル識別子及び関連する1つ以上の動作を含むシンボル・レコードとに、関連付けられるであろう。
作成されたシンボルを再生し、かつ表示することにより、上述したユーザ(即ち、開始者、又はシンボルに関連するサービスの管理者)、あるいは別のユーザは、従来の登録手段を具備する従来のユーザ装置を用いてシンボルを単に登録することにより、かつ、当該シンボルをアプリケーション・サーバに転送することにより、当該シンボルに関連付けられた1つ以上の動作の実行を始動することができる。一旦、シンボル・サーバによってシンボルが復号されていると、アプリケーション・サーバは、それに応じて所定のサービスを実行する。
以下では、シンボルに関連付けられたサービスを定義及び始動するための、一実施形態に係る方法の概要について、図2のフローチャートを参照して説明する。
第1のステップ200では、シンボルに関連付けられることになる1つ以上の動作を要求する、第1のユーザから送信される要求が、アプリケーション・サーバによって受信される。当該要求は、シンボルに関連付けられることになる実行可能なサービスを表す1つ以上の動作を識別する指示を含む。当該要求は、典型的には、シンボル始動サービス(symbol triggered service)の管理者又は開始者として、第1のユーザを識別する識別子をも含む。以下で管理者識別子(adm ID)と称するユーザ識別子は、例えば、SIP URI、TEL URI、又はPRES URIの何れかであってもよい。
典型的には、当該指示は、第1のユーザのユーザ装置とアプリケーション・サーバのアプリケーションとの間で確立された情報のやり取り(interaction)によってもたらされ、第1のユーザは、任意の既知の標準的な手順に従って、例えば、Webサーバ及びグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を介して、アプリケーションにアクセスし得る。従って、この機能(functionality)については、本明細書においてこれ以上詳細に説明しないこととする。
Webサーバによって提供されるウェブ・サービスは、典型的には、ユーザが読み取り可能なコマンドのリストを使用して、ユーザがサービスを定義できるように構成されてもよく、当該コマンドは、ウェブ・サービスにより解釈される場合には、所要のサービスの実行をもたらす。即ち、当該ウェブ・サービスは、ユーザによって入力された、ユーザが読み取り可能な各コマンドを、アプリケーション・サーバのコマンドに解釈し直し、アプリケーション・サーバの当該コマンドは、アプリケーション・サーバによって実行可能な1つ以上の特定の動作に相当する。そのような解釈を行うツールばかりでなく、上述のようにコマンドを定義するための機能もまた、従来技術を用いて提案した概念に実装可能である。このため、これらの機能についてのさらなる説明も本明細書では割愛する。
典型的なシナリオでは、指示を受信するアプリケーション・サーバは、受信した指示のコマンドを、システムが所要の(複数の)動作を行うように設定するのに適した、対応するアプリケーション・コマンドに、符号化できるであろう。ユーザXの意図が、自らの連絡先リストに他のユーザを使い勝手の良い方法で追加することを可能にすることである場合、GUIによって入力されたユーザ・コマンドは、例えば、「このシンボルは、ユーザXの連絡先リストに追加するものである」との形式を有していてもよい。例えば、あるユーザが昼食のために不在であるということを、当該ユーザが他のユーザに気付かせたいといった、頻繁に起こるサービスは、「このシンボルは、自分のプレゼンスを昼食中に更新するものである」と読み取れるユーザ・コマンドを、代わりに入力してもよい。コマンドはまた、タイムアウト条件を有するように設定されてもよく、所定の時間インスタンスが経過した場合にのみ、1つ以上の動作が実行されるように設定されてもよく、例えば、プレゼンスが1時間後に「昼食中」から「在席中」に変わるように自動的に設定されてもよい。
1つ以上の動作により表されるサービスが、一旦、アプリケーション・サーバで定義されると、当該アプリケーション・サーバは、ステップ201で示されているように、固有のシンボル識別子(シンボルID)を生成する。シンボル識別子は、定義されたサービスに関連付けられるであろう。次のステップ202で、アプリケーション・サーバは、サービスの開始者/管理者を識別するadm ID(管理者ID)と、シンボルIDと、管理者により入力されるコマンドに対応する1つ以上の関連する動作とを含む、シンボル・レコードを作成する。
別のステップ203で、アプリケーション・サーバは、直近で作成されたシンボルIDに関連付けられているシンボル、及び関連付けられた(複数の)動作を、シンボル・サーバに要求する。シンボル・サーバは、典型的には従来のシンボル・サーバであり、当該要求に応じて、シンボルIDを使用して従来の符号化手順に従って固有のシンボルを作成し、かつ、作成した当該シンボルをアプリケーション・サーバに返す。当該シンボルは、例えば、バーコード、カラー・コード、又はQRコードのような任意の既知の形式であってもよい。
シンボル・サーバは、スタンド・アロン装置としてアプリケーション・サーバと接続されてもよいし、アプリケーション・サーバと統合された単一の装置として構成されてもよい。
次のステップ204で、アプリケーション・サーバは、サービスについてシンボルが定義されていることを認識すると、シンボル・サーバから受信したシンボルを第1のユーザに転送し、一方で、シンボルの転送に失敗すると、第1のユーザにはエラー・コードが送られ得る。
一旦、1つ以上の識別された動作を行うことにより実行可能なサービスが、第1のユーザにより定義され、かつ、一旦、関連するシンボル及びシンボル・レコードがそれに従って作成されると、当該シンボルは、同一のユーザ又は任意の他のユーザによって、各サービスのトリガとして使用され得る。上述した始動目的で誰もがシンボルを用いるために、シンボルは利用可能にされなければならない。これは、シンボルを再生すること、例えば、任意の形式の従来の印刷手段を用いてシンボルを印刷することにより、及び、印刷したシンボルを、袋、名刺、会合若しくは会議の案内状、オフィスの扉、又は、店舗、競技場若しくは任意の他の公共施設への入り口等のような、計画的な(strategic)場所又は位置に表示することにより、行われ得る。
あるいは、第1のユーザのユーザ装置により受信されたシンボルは、ユーザ装置の記憶装置に記憶されてもよい。一旦記憶されると、シンボルは、別のユーザがアプリケーション・サーバにシンボルを登録及び転送するために、その後にユーザ装置のディスプレイ又はモニタ上に呼び出されてもよく、それにより、各シンボルに関連付けられたサービスが始動される。ユーザ装置に記憶されたシンボルは、さらに別のユーザに送信されてもよく、それにより、当該ユーザは登録のためにシンボルを発行することを選択可能である。
作成されたシンボルを潜在的なユーザに対して利用可能とし終わった後の、任意の時点において起こり得る、後続のステップ205において、アプリケーション・サーバは、第2のユーザ又は第1のユーザから、これまでに作成されたシンボルであって、例えば、コード・リーダ、スキャナ又はカメラのような従来の登録手段で登録されているシンボルを受信する。
別のステップ206で、アプリケーション・サーバは、従来のシンボル・サーバの復号標準規格を利用して、シンボルに関連付けられたシンボルIDをシンボル・サーバから自動的に読み出すとともに、この情報に基づいて、アプリケーション・サーバは、各シンボル・レコードを読み出して、最後のステップ207で示しているように、登録されたシンボルに関連付けられた1つ以上の動作を実行する。
以下では、一実施形態に係る、上記で提案した方法の冒頭の複数のステップ、即ち、固有のシンボルに関連付けられる実行可能なサービスがどのように定義され得るかを説明しているステップについて、図3のシグナリング図を参照してさらに詳細に説明する。
最初のステップ3:1で、ユーザA300は、固有のシンボルに関連付けられることになるサービスを定義する。ここで、ユーザAは、PC、ラップトップ、又は携帯電話のような、持ち運び可能なユーザ装置又は固定のユーザ装置を具備しているユーザとして定義される。そのような手順は、典型的には、上述したように、アプリケーション・サーバ301と情報をやり取りすることにより実現される。
次のステップ3:2で、定義されたサービスを固有のシンボルに関連付けるための要求が、アプリケーション・サーバ301に送信され、ステップ3:1の情報をやり取りする手順を終わらせるステップを形成する。当該要求は、ユーザAによって定義されたサービスをどのように実行する方法、即ち、定義されたサービスをそれに応じて行うために必要とされる1つ以上の動作を、アプリケーション・サーバに知らせる指示を含む。当該要求はまた、典型的には、ユーザA300をサービスの作成者/管理者として識別する、ユーザ識別子を含む。ステップ3:1及びステップ3:2は、典型的には、アプリケーション・サーバ301のアプリケーションへのアクセスを適切なGUIによって提供する、Webサーバ303又は別の従来のサーバを介して提供される。
アプリケーション・サーバ301は、ユーザA300から要求を受信すると、次のステップ3:3で、固有のシンボルIDを生成する。後続のステップ3:4で、アプリケーション・サーバ301は、シンボルIDと、関連付けられる動作ステップと、ユーザAを識別するadm IDとを含む、シンボル・レコードを生成する。別のステップ3:5で、アプリケーション・サーバ301は、直近で作成されたシンボルIDに関連付けされることになる固有のシンボルを、従来のシンボル・サーバ302に要求する。シンボル・サーバ302では、ステップ3:6及び次のステップ3:7においてシンボルが作成され、当該シンボルは、アプリケーション・サーバ301に配信される。
アプリケーション・サーバ301は、シンボル・サーバからシンボルを受信すると、別のステップ3:8で、ユーザA300にシンボルを転送する。シンボルは、一旦、ユーザA300によって受信されると、その後の登録のために、上記で提案した代替案のいずれかに従って記憶されること、及び、直ちに表示されることの少なくとも何れかがなされてもよい。これは、サービス定義を定義する段階を終了させるステップ3:9に示されている。
ユーザA300は、所要のサービスを表すシンボルを受信すると、当該サービスをプレーン・テキストで説明する旨の指示の有無に係わらず、シンボルを再生することを直ちに選択してもよい。説明は、シンボル始動サービスの定義のために説明した手順と類似して、ウェブ・ページを介してアプリケーション・サーバにアクセスことによって実現され得る。典型的なシナリオでは、そのような説明のテキストは、ステップ3:1及びステップ3:2の、サービスを定義する段階において既に選択されている。
代替の実施形態では、ユーザAのユーザ装置は、例えば、QRコードのようなシンボルを生成するための手段を備えていてもよい。そのような場合、シンボル・サーバの機能は、ユーザAのユーザ装置と統合されるであろうし、それにより、ステップ3:5からステップ3:7までにおいて実行される手順が、ユーザA300とアプリケーション・サーバ301との統合によって、代わりにもたらされるであろう。
図4は、一実施形態に係る別のシグナリング図であり、ユーザA又は別のユーザが、自動化され、かつ、使い勝手の良い方法で各サービスをどのように始動可能であるかを記述する、提案した方法の連続するステップを説明している。
最初のステップ4:1で、ユーザB400は、上記ステップ3:1でユーザAによってそれまでに作成されたシンボルを登録する。また、ユーザBは、PC、携帯電話、PDA、ラップトップのような従来のユーザ装置、又は、スキャナ、コード・リーダ若しくはカメラのような少なくとも1つの従来の登録手段を具備した、任意の他の種類の固定された若しくは持ち運び可能な装置、を具備しているユーザと見なされる。
2つの後続するステップ4:2及びステップ4:3で、ユーザB400は、登録したシンボルを、ユーザBを識別するユーザ識別子と一緒に、当該シンボルに関連付けられたサービスを始動するようにアプリケーション・サーバ301に要求する第2の要求で、適切なネットワークを介してアプリケーション・サーバ301に送る。
一実施形態によれば、IMS機能が必要とされ、シンボルは、SIP/IMS標準を用いてアプリケーション・サーバ301に転送されてもよい。そのような場合、図4の中間ノード401は、SIP/IMSネットワークの従来のアクセス・ノード(即ち、I−CSCF)によって表される。
IMS機能を有しないユーザ装置を取り扱うように構成された、別の実施形態によれば、ユーザ装置は、登録されたシンボルを復号するように構成された復号手段を具備していてもよい。そのような場合、復号されたデータは、アプリケーション・サーバ301に、例えばSMSを介して送られてもよく、従って、中間ノード401はショート・メッセージ・サービス・センタ(SMS−C)である。
さらに別の実施形態によれば、シンボルは、MMSによって代わりに送信されてもよく、その場合、中間ノード401は、代わりに、マルチメディア・メッセージング・サービス・センタ(MMS−C)である。上述したSMS及びMMSの両方の場合において、始動(triggering)は、アプリケーション・サーバにシンボルを転送するために確立されたコネクションを用いて、説明したサービスにより提供される電話番号をダイヤルすることによって、簡単に実現可能である。
シンボルを登録し、かつ、電話呼を介してシンボルをサーバに送信することだけで特定のサービスを始動することは、多くのサービスに関する日々の使用を簡単にすることができる。当該多くのサービスは、ユーザにより行われなければならない、1つ以上の、多かれ少なかれ複雑なステップを現状では必要としており、各ステップは、所要の情報のやり取りを正しく完遂できない危険性を伴う可能性があり、それにより、各サービスを正しく完遂できない危険にさらされる。
次のステップ4:4で、送信されたシンボルに関連付けられたシンボルIDが、シンボル・サーバ302から読み出される。読み出されたシンボルIDに基づいて、アプリケーション・サーバ301は、対応するシンボル・レコードを探し出すことができるとともに、1つ以上の動作により特定されるサービスであって、各シンボル及びシンボルIDに関連付けられたサービスを、始動できるであろう。これは、別のステップ4:5で説明される。典型的には、アプリケーション・サーバ301は、所要のサービスを実行するために、例えばロケーション・サーバ又はアドレス帳サーバのような1つ以上の追加サーバ402と、情報をやり取りする。1つのそのような典型的な情報のやり取りが、オプションのステップ4:6bに示されている。
当然のことながら、図3の段階3:1で説明した、これまでに定義したサービスは、ユーザ又は種々のユーザ・グループに関して条件付きのサービスとして、定義されていてもよい。例えば、当該サービスが、何らかの情報をアプリケーション・サーバからユーザBにSMSを介して直接的に送信することを含むサービスである場合、そのような手順は、その実行前に、ユーザAによって承認されなければならない可能性がある。そのようなオプションの手順は、同図において別のステップ4:6aで示される。
後続のステップ4:7及びステップ4:8で、ユーザB400によって開始されたサービスの結果が、当該サービスを定義した際に指定された1つ以上の宛先に配信される。この例では、当該結果は、ユーザBに対して、例えば、SMS、MMS、HTTPとして送信され、又はSIP/IMSを介して送信される。
ユーザBのユーザ装置がコード生成機能を有する場合、シンボル・サーバ機能は、ユーザ装置と統合され、それにより、ステップ4:4は、代わりに、ユーザ装置400とアプリケーション・サーバ301との間の情報のやり取りとして、典型的には、選択されたネットワークへのアクセスを提供する中間ノードを介して、実行されよう。上述した方法は、多種多様な目的のために用いられてもよく、それらの目的の全ては、種々の通信手段及び種々のサービス・プラットフォームに依存し得る。
一実施形態によれば、サービスを定義している第1のユーザは、当該サービスについてのシンボルとして、固有の2次元バーコードを読み出す。当該サービスは、例えば、関心のある、承認された関係者に公表されることになる、ユーザに関する一部の個人情報を表してもよく、それにより、この種の情報へのアクセス性を簡単化する。
そのような実装に相応しい個人情報の1つの典型的な例は、例えばvCard情報のような電子名刺情報である。第1のユーザであるユーザAは、シンボル・サーバから読み出されたシンボルを印刷していてもよく、第2のユーザであるユーザBは、ユーザAの名刺情報を要求する場合、例えば携帯電話のカメラを用いて、シンボルを登録し、かつ、例えばアプリケーション・サーバにより提供される各サービスの番号をダイヤルすることにより、このシンボルをアプリケーション・サーバに送信することを、選択していてもよい。
一旦、各シンボル・レコードがアプリケーション・サーバによって読み出されていると、当該アプリケーション・サーバは、ユーザA(即ち、管理ユーザ)によってそれまでに定義されたサービスを、典型的には、図4において追加サーバ402と称されるサーバのような1つ以上の付加的なサーバに関連情報を要求することによって、実行する。
この場合におけるように、要求された情報が名刺情報である場合、追加サーバ402は、アドレス帳サーバ(Address Book Server)であってもよく、当該アドレス帳サーバから読み出された情報は、図4のステップ4:6aに示されているように、可能な限りユーザAが要求を承認した後に、任意の従来の送信手段を用いてユーザBに提供される。
名刺情報、又は任意の他の種類の印刷情報を読み出すための、提案した方法を実装することにより、情報交換のための手順は、大幅に簡単化されるだけでなく、より安全である可能性がある。これは、特に、印刷された事柄の内容を書き留めるか、又はタイプしようとする際に、当該印刷された事項の内容をスペルミスする危険性が、提案の自動化された概念を用いることによって完全に解消されるためである。
プレゼンス・サービスを代わりに扱う別の実施形態によれば、図4のユーザAにより表され得るプレゼンティティは、例えば、ウェブ・サービスを介してアプリケーション・サーバにアクセスすることによってサービスを定義し、かつ、当該サービスに関連付けられているシンボルを印刷する。当該シンボルは、他のユーザ(即ち、ウォッチャ)が、見つけ、かつ、使用するために、関連する場所に表示される。図4においてユーザBで表されるウォッチャが、シンボルを見つけ、かつ、ユーザAをウォッチャのバディ・リストに加えることを決定する場合、ユーザBは、シンボルを、例えばシンボルの写真を撮ることによって登録し、かつ、それをアプリケーション・サーバに送ってもよい。アプリケーション・サーバは、シンボル・サーバ、及びオプションとして1つ以上の追加サーバと通信し、それらは全体で、シンボル始動サービスを開始するためにプレゼンス・システムを表してもよい。
一旦、シンボルがシンボル・サーバによって復号され、かつ、アプリケーション・サーバに送信されると、アプリケーション・サーバは、ユーザAのユーザ識別子を識別できるとともに、従来の文書管理手順に従って、ユーザBのために、ユーザBのバディ・リストにユーザAを加えたり、当該バディ・リストからユーザAを除去したりすることができる。
当然のことながら、プレゼンス・サービスに関連付けられたシンボルは、様々なアプリケーションに適用され得る。
プレゼンスに基づく第1のシナリオによれば、会議管理者は、次回の会議の参加者によって用いられる多数の属性を設定することを望む可能性がある。管理者は、この種類のイベントを管理するために様々なオプション/属性を提供するように構成されたウェブ・サービスを介して、アプリケーション・サーバにアクセスしてもよい。例えば好適なプレゼンス設定を定義する属性が、管理者により一旦設定されると、当該属性に関連付けられるバーコードが、アプリケーション・サーバにより生成され、かつ、管理者に送られる。当該管理者は、当該バーコードを、例えば印刷することにより再生できる。その結果、バーコードは、例えば、郵便物として印刷した形式で分配、若しくは電子メールやSMSとして電子的に分配することによって、又は、典型的には各サービスを説明するテキストと一緒に、会議ホールの外に当該バーコードを公開することによって、会議参加者に利用可能とすることができる。その結果、バーコードを登録する出席者は、サービスを始動させることが可能となる。ここで、当該サービスは、オンライン・サービスであってもよく、当該オンライン・サービスは、例えば、管理者によって選択された属性であって、会議出席者のユーザ装置のディスプレイ又はモニタに表示する属性を含んでいてもよい。その結果、出席者は、これらの属性の一部又は全てを承認するように選ぶことを選択してもよい。
同様にプレゼンスに基づく、さらに別の典型的なシナリオによれば、列車に乗ろうとしているユーザが、例えば、客車の計画的な場所に配置されているバーコードを登録することによって、運輸会社からのプレゼンス情報に対して通知予約を開始してもよい。そのような登録は、典型的には、ユーザと運輸会社のプレゼンス・サービスを管理しているアプリケーション・サーバとの間のコネクションの自動的な設定を含んでいてもよく、それにより、ユーザが、例えば所望の目的地のような個人情報を入力できるようになる。説明したプレゼンス情報に対して通知予約を行うことによって、例えば、ユーザの所望の目的地として示された駅に列車が到着しようとしている際に示す、遅れ及び警報の少なくとも何れかについての情報のような、各列車のセットに関連付けられた最新のプレゼンス情報が、ユーザに提供されてもよい。
提案したシンボル関連メカニズムを用いて、プレゼンス・サービスがいかにして高度化されるかを示す、さらに別の実施形態によれば、広告ビラが、店舗の外側、又は任意の他の建物若しくは場所の近くに掲示されてもよい。それにより、ユーザが、当該ユーザのバディ・リストに対して、商店、建物又は場所の識別子を追加又は除外することが可能となり、その結果、例えば、広告、製品情報、ニュース又はスポーツの結果といった、ある所要の情報を受信するように準備する。管理者(例えば、店舗経営者)は、プレゼンス・サービスを選ぶことを選択し得る任意の個人に対して、同一の情報を提供する一般的なサービス、又は、ユーザが種々の選択肢から選ぶことができる可能性のあるサービスに、ユーザが接続できるようにするカスタマイズされたサービスを、定義してもよい。
上述したシナリオの何れかの一般的な原理に従ったメカニズムであって、提案したサービス定義及び始動メカニズムを実装することによって、サービスの管理者は、バディ・リストの使用を大幅に簡単化し得る。提案したメカニズムを、プレゼンスと組み合わせて用いることによっても、バディ・リストについての使用領域を拡大し得る。また、バディ・リストの管理を改善するこの方法によれば、現在のプレゼンス・サービスの顧客間で、プレゼンス・サービスのより頻繁な利用を促すだけでなく、この種類のサービスを使用することに新しい顧客を引き付けることができよう。
プレゼンス・サービスを同様に扱うさらに別の実施形態によれば、説明した概念を、様々な種類のプレゼンス・データの発行又は通知を簡単にする目的で、代わりに使用し得る。発行又は通知は、シンボルを登録することによって始動され、当該シンボルは、典型的には、当該シンボルによって意図した目的(即ち、当該シンボルを登録することによってどのような種類のサービスが始動されるか、及び、当該サービスをどのように始動するかの指示、の少なくとも何れか)を説明するテキストと一緒に、例えば会議室の外側に位置付けられる。シンボルの登録によって、ユーザのプレゼンスを更新するための手順が開始されてもよい。例えば、ユーザが会議にちょうど参加しようとしている、又は会議から離れようとしている場合、当該ユーザは、所与の指示に従って、単にシンボルを登録することによって、かつ、シンボルをアプリケーションに送ることによって、高速で、簡単で、かつ、使い勝手の良い方法で、当該ユーザの応対可能性(availability)を、応対可から取り込み中に変更し、及びその逆に変更することができる。
発行及び通知の少なくとも何れかの目的のために提案した、始動の概念を利用することによって、簡単化された方法で、プレゼンス情報にアクセスすること、及びプレゼンス情報を提供することの双方の可能性を、ユーザに与えることができる。提案した方法によれば、また、ユーザが移動中に自らのプレゼンス情報を更新し続けることが可能となり、それにより、プレゼンティティ及びウォッチャの双方からの必要な労力が最小限となる。
説明した始動の概念の実装には、精巧な始動サービスを提供するように設定された新たなアプリケーション・サーバが必要となる一方で、シンボル始動サービスを定義するのに用いられるGUI/Webサービスは、従来の技術を用いて提供されるであろう。
以下では、図5を参照して、上述の実施形態の何れかに係る、シンボルに関連付けられた動作を処理するように構成されたアプリケーション・サーバを構成する1つの方法について説明する。
同図は、アプリケーション・サーバ301について記述しており、アプリケーション・サーバ301は、プレゼンスに関連したサービスを取り扱うために専用化された場合、プレゼンス・サーバ機能を強化する。当然のことながら、図5では、上述した実施形態の何れかに係る、シンボル及び関連付けられた動作の処理を理解するのに必要な汎用的な機能のみを含んでおり、通信ネットワークにおいてアプリケーション・サーバを従来の方法で動作させるのに必要となり得る、任意の他の従来の及び周知の機能に関する言及を割愛している。
アプリケーション・サーバ301は、(ここではユーザA及びユーザBによって表された)種々のユーザとの通信を処理するように構成された通信部500を備え、ユーザは、サービス(即ち、シンボル・サーバ302によって作成されたシンボルに関連付けられることになる動作)を定義してもよいし、所定のサービスの実行を始動してもよいし、その両方を行ってもよい。ユーザA及びユーザBは、典型的には、アプリケーション・サーバ301の1つ以上のアプリケーションと、典型的には中間ノード(図示せず)を介して通信するように構成され、アプリケーション・サーバへのアクセスを提供するユーザ装置を具備している。
通信部500はまた、シンボル・サーバ302との通信、及びオプションとして1つ以上の追加サーバ402との通信を処理するように構成されており、追加サーバの各々は、要求されたサービスを実行する際にアプリケーション・サーバ301をサポートするように構成され得る。
上述した方法を実行するために必要な機能は、汎用部によって表されてもよく、この場合、ロジック部501と称されていてもよい。ロジック部501は、サービスが対話型サービス定義手順を通して定義される際だけでなく、ユーザが実行すべきサービスを始動している際に、ユーザ及びアプリケーション・サーバ301との通信を制御するように構成される。ロジック部501はまた、シンボル・サーバ302との、及び所定のサービスを実行するのに必要な任意の追加サーバ402との情報のやり取りを制御する。
ロジック部501は、ユーザがサービスをシンボルに関連付けた結果として、シンボル識別子を作成し、かつ、シンボル・レコードを作成及び記憶するだけでなく、ユーザがサービスを始動したときはいつでもシンボル・レコードを読み出すように構成される。ロジック部501はまた、シンボル・レコードを記憶するように構成された記憶装置502を制御する。
サービスを定義する場合、及びシンボル始動サービスを実行する場合に、アプリケーション・サーバと情報をやり取りするために、シンボル始動サービスを定義する管理ユーザだけでなく、始動するユーザも、サーバ(典型的にはWebサーバ503)を介してアプリケーション・サーバにアクセスできてもよい。各ユーザ装置もまた、特定の所定のサービスに関連付けられたシンボルを登録するための登録手段を具備していてもよいし、少なくとも管理者のユーザ装置もまた、ユーザがシンボル始動サービスを定義することを可能にするアプリケーション・サーバのアプリケーションと通信するように構成されてもよい。
シンボル・レコードは多くの種々の方法で構成され得るが、図6は、1つの代替的な構造を図示しており、2つのシンボル・レコード600及び601の各々は、amd ID602と、シンボルID603と、各シンボルIDに関連付けられた1つ以上の動作ステップ604とを含む。
本例では、ユーザ(ユーザA)が2つのサービスを定義しており、それらは、それぞれシンボルID xxx01及びシンボルID xxx02によって識別可能な、異なるシンボル・レコードに記憶されている。シンボルID xxx01によって識別される、シンボル・レコード600のサービスは、3つの動作(即ち、Op 001とそれに続くOp 003及びOp 005)の集合に紐付けされている一方で、シンボルID xxx02によって識別されるシンボル・レコード601のサービスは、単一の動作ステップOp 010に紐付けされている。
本発明について、特定の典型的な実施形態を参照して説明してきたが、本明細書は、概して本発明の概念を説明することのみを意図しており、かつ、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって確定される。
プレゼンス・システムは、典型的には、プレゼンス通知予約(subscription)をリストにまとめるリソース・リスト・サーバ(RLS)106をも含む。これらのリストは、その後、RLS XDMS107に記憶され、そこからそれらのリストをプレゼンス・サーバ103が入手可能である。