JP2011511670A - 組織液化を使用した内臓脂肪の脂肪吸引 - Google Patents

組織液化を使用した内臓脂肪の脂肪吸引 Download PDF

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Abstract

内部キャビティと、物質がキャビティに進入できるように構成されたオリフィス(37)とを有するカニューレ(30)を使用して、処置対象から内臓脂肪を除去することができる。これは、組織の一部分がオリフィス内に引き込まれるように、キャビティ内に陰圧を発生させることによって達成される。次いで、流体がキャビティ内で導管(35)から出て、オリフィス内に引き込まれた組織の部分に衝突するように、流体が、導管を通じてパルス状に送給される。流体は、内臓脂肪の近傍にある処置対象の内臓に損傷を与えることなく内臓脂肪を軟化、液化、またはゲル化させる圧力および温度で送給される。次いで、軟化、液化、またはゲル化した内臓脂肪が吸い取られる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2008年2月7日に出願された米国仮出願第61/065187号の利益を主張する。
この5年で、皮下脂肪が有害ではないのに対し、内臓脂肪が健康全般に有害であることが明らかになってきた。今では、内臓脂肪は、単なる不活性な脂肪の塊ではなく、もう1つの内分泌器官、すなわち、「悪性の」内分泌器官と見なされている。内臓脂肪は、インスリン抵抗性を引き起こすと考えられているケミカルメディエータを分泌する。したがって、今では、内臓脂肪は、II型糖尿病の発生原因と見なされている。また、内臓脂肪は、心臓血管疾患、がん、さらには老化自体の寄与因子である可能性があると疑われている。
脂肪吸引は、脂肪形成術(lipoplasty)(脂肪モデリング)、脂肪彫刻術(liposculpture)、または吸引脂肪組織切除術(吸引補助下の脂肪除去)としても知られ、人体の多様な部位(例えば、胸部、臀部、腰部、大腿部、または腕部)から皮下脂肪を除去する美容外科手術である。通常の脂肪吸引処置は、脂肪沈着物を切り取るために、鋭利な器具の剪断(shearing)動作に頼っている。剪断された脂肪沈着物は、次いで、カニューレ上のオリフィス内へと吸い取られる。このプロセスは、外科医にとって大きな労力を要し、患者に外傷を与え、また非常に時間のかかるものである。
米国仮出願第61/065187号 米国特許第4108211号 米国特許第7090637号
内臓脂肪が、従来の脂肪組織切除術で必要とされる反復的なスラスト動作(thrusting)および剪断に耐えられない傷つきやすい内臓に付着しているので、通常の脂肪吸引ツールおよび脂肪吸引方法は、それらが皮下脂肪を除去するために使用されるのと同じ方式では、内臓脂肪組織切除術に使用することができない。
本明細書に記載の方法および装置では、内臓脂肪がカニューレのオリフィス内に引き込まれ、内臓脂肪のそれらの部分に、加熱された溶液が衝突する。加熱された溶液は、内臓脂肪のそれらの部分を液化またはゲル化させ、したがって、それらの部分を患者の身体からより容易に除去することができる。
組織液化システムの一実施形態を示す図である。 図1の実施形態の遠位端の詳細図である。 図1の実施形態の遠位端についての代替的な構成の断面図である。 図1の実施形態の遠位端についての他の代替的な構成の詳細図である。 前方を向く外部チューメセントスプレーアプリケータを含む、組織液化システムの他の実施形態を示す図である。 前方を向く外部チューメセントスプレーアプリケータを含む、組織液化システムの他の実施形態を示す図である。 カニューレの遠位端のいくつかの変形形態を示す図である。 あまり好ましくない実施形態において、外部流体供給経路を備えたカニューレをどのように構成できるかを示す図である。 吸引経路の内部に流体供給経路を備えたカニューレをどのように構成できるかを示す図である。 吸引経路の内部に単一の流体供給管を備えたカニューレを示す図である。 2つの内部流体供給管を備えたカニューレ構成を示す図である。 吸引経路の内部に2つの流体供給経路を有するカニューレを示す図である。 吸引経路の内部に6つの流体供給経路を備えたカニューレを示す図である。 6つの内部流体供給経路を備えた代替的なカニューレ構成を示す図である。 適切な流体加熱および加圧システムを示すブロック図である。 高速度カメラの流体供給イメージおよび圧力上昇グラフを示す図である。 単一の曲げ部を備えた代替的なカニューレ構成を示す図である。 2つの曲げ部を備えた代替的なカニューレ構成を示す図である。
以下に記載する諸実施形態は、一般に、標的とする組織を加熱し、その標的組織を生体から除去するために軟化、ゲル化、または液化させるために、加圧され加熱された生体適合性流体を送給(delivery)するものである。加熱された生体適合性流体は、好ましくは一連のパルスとして送給されるが、代替的な実施形態では連続ストリームとして送給されてもよい。組織が軟化、ゲル化、または液化された後、その組織は、処置対象の身体から吸い取られる。
処置対象との相互作用は、カニューレ30のところで起こり、そのカニューレ30の例が図1〜図4に描かれている。カニューレの遠位端は、好ましくは、処置対象の体内に導入するために滑らかで丸みを帯びており、カニューレの近位端は、ハンドピース20と対合するように構成される。カニューレ30は、キャビティへと開口する1つまたは複数のオリフィスポート37を備えた内部キャビティを有する。これらのオリフィス37は、好ましくは、カニューレ30の遠位部分の近くに位置する。適切なフィッティングによって低圧源がキャビティに連結されたときには、標的組織をオリフィスポート37内に引き込む吸引力が生み出される。
カニューレは、また、キャビティ内に引き込まれた標的組織上に加熱流体を導く、1つまたは複数の流体供給管35を含む。これらの流体供給管は、好ましくは、カニューレの外壁の内部に(図8に示したように)配置されるが、代替的な実施形態では、供給管の長さの一部分にわたってカニューレの外部に(図7に示したように)あってもよい。加熱流体供給管35は、好ましくは、吸引オリフィスポート37の近傍で、カニューレの外壁内で終端する。流体供給管35は、キャビティ内に引き込まれた標的組織に流体がぶつかるように、オリフィスポート37を横切って流体を吹き付けるように配置される。組織流体ストリームの送給は、好ましくは、カニューレの外壁内に収容される。
流体送給部分は、流体供給リザーバ4と、リザーバ4内の流体を加熱する熱源8と、所望の温度を維持するために必要に応じて熱源8を制御する温度調整器9とを使用して実装することができる。流体供給部4からの加熱流体は、圧力調整器11を備えたポンプシステム19などの適切な配置によって圧力下で送給される。任意で、送給された流体を計量するために、また、加熱流体計量デバイス12が設けられてもよい。
ポンプ19は、リザーバまたは流体供給源4から、加熱流体を、カニューレ30の近位端からカニューレの遠位端へと走る流体供給管35に沿って送り出す。カニューレの遠位先端部の近くで、これらの流体供給管は、好ましくは、カニューレ30の近位端の方に向き直るようにUターンする。その結果、加熱流体が供給管の送給オリフィス43のところで供給管35を出るとき、流体は、実質的に遠位から近位に向かう方向に進んでいる。好ましくは、ポンプは、以下でさらに詳細に説明するように、一連の流体ボーラスが送給オリフィス43から押し出されるように、供給管35に沿って加熱流体の加圧された拍動出力を送給する。
真空源および流体源は、ハンドピース20を通じてカニューレ30と接続する。加熱溶液供給部は、適切なフィッティングによってハンドピース20の近位側に連結され、真空供給部は、やはり適切なフィッティングによってハンドピース20の近位側に連結される。カニューレ30は、(a)加熱流体が流体供給部からカニューレ内の供給管35へと経路指定され、(b)キャビティから物質を排出するために真空が真空源14からカニューレ内のキャビティへと経路指定されるように、適切なフィッティングによってハンドピース20の遠位側に連結される。
より具体的には、ポンプ19から放出された、加圧された加熱溶液は、高圧可撓性チュービングを通じてハンドル20の近位端に連結され、適切なフィッティングを使用して作られたインターフェースによって、ハンドピース20を通ってカニューレ30へと経路指定される。真空源14は、吸入収集キャニスタ15に連結されており、その吸入収集キャニスタ15は、可撓性チュービング16を通じてハンドルの近位端に連結され、次いで、適切なフィッティングを使用して作られたインターフェースによって、ハンドピース20を通ってカニューレ30へと経路指定される。ハンドルとカニューレ30との間の加圧流体供給ライン連結は、カニューレがハンドルの遠位端に挿入された後でそのカニューレが流体供給部および真空供給部の両方と位置合わせされて連結するように構成された、ハンドルの遠位端に位置する高圧急速着脱フィッティングを使用して実装することができる。カニューレ30は、取付けキャップによってハンドル20上の適所に保持することができる。
図3から最もよくわかるように、カニューレ30が身体に挿入された後、真空源14は、標的脂肪組織が吸引オリフィス37を通ってカニューレ30内に引き込まれるように、カニューレ30内に低圧領域を作り出す。供給管35の端部の幾何学構造は、送給オリフィスを離れるボーラスの軌道が、吸引オリフィス37を通ってカニューレ30内に引き込まれた脂肪組織にぶつかるように構成される。その目的で、供給管の端部は、好ましくは、その供給管が添着されたカニューレ30の内壁にほぼ平行な方向を向く。好ましくは、その供給管端部は、ストリームが遠位から近位に向かう方向でオリフィスを横切って流れる向きにある。供給管35の先端部43をこのように置くと、有利には、脂肪組織へのエネルギー移動(運動エネルギーおよび熱エネルギー)が最大になり、流体損失が最小限に抑えられ、加熱流体および液化/ゲル化/軟化した物質をその物質が真空源によって引かれるのと同じ方向に押すことによって、詰まりを防ぐのに役立つ。
標的とする脂肪組織が吸引オリフィス37に進入した後、その脂肪組織には、送給オリフィス43を通って供給管35から出てくる加熱流体のボーラスが繰り返しぶつかる。標的脂肪組織は、衝突する流体ボーラスによって加熱され、軟化、ゲル化、または液化される。それが起こった後、キャビティ内の緩んだ物質(すなわち、加熱流体、および流体によって取り除かれた組織の部分)は、真空源14によって周囲組織から引き離され、キャニスタ15(図1に示す)内に堆積する。
有利には、脂肪は、(他のタイプの組織に比べて)より容易に軟化、ゲル化、または液化し、したがって、プロセスは、他のタイプの組織よりも脂肪を標的とする。遠位から近位に向かうボーラスの方向が、液化/ゲル化した組織がカニューレ30を通じて患者から吸い出されるときにその組織が移動する方向と同一であることに留意する。流体ストリームを遠位から近位に向かう方向に流すことによって、さらなるエネルギー(真空エネルギー、流体熱エネルギー、および運動エネルギー)が同一の方向に運ばれ、吸入された組織がカニューレ内を移動するのを助ける。これは、さらに、詰まりの低減に寄与し、それによって、処置を実施するのに要する時間を短縮することができる。
注目すべきことには、本明細書に記載の諸実施形態では、手術中、流体の大部分がカニューレの内部にとどまる(ただし、少量の流体が吸引オリフィス37を通って処置対象の体内へと流出することがある)。これは、カニューレから組織への流体の漏れを最小限に抑えると、流体ストリームから、液化させるためにカニューレ内に引き込まれた組織へのエネルギー移動(熱エネルギーおよび運動エネルギー)が最大になるので、有利である。
ここで、システムの流体供給部分について、さらに詳細に説明する。図3は、2つの供給管35を有するカニューレ30の一実施形態の切欠図を描く。各供給管35は、加熱流体を送給するために設けられる。供給管35は、カニューレ30の近位部分からカニューレ30の遠位先端部32へと延びる。供給管35は、カニューレ30の内部に沿って延び、カニューレ30の内部に固定された別個の構造、またはカニューレ30の壁に一体化された管腔とすることができる。供給管35は、組織を液化する、加熱された生体適合性溶液を送給するように構成される。加熱溶液は、ハンドピース20を通って供給管35へと送給される。
供給管35は、近位端31から遠位先端部32へと軸33に沿って長手方向に延びる。供給管35は、供給管35の走路を遠位先端部32の内壁に沿って効果的に方向転換させる、U字形曲げ部41を含む。U字形曲げ部41の終端部に隣接して、送給オリフィス43を含む供給管終端部分42がある。送給オリフィス43は、供給管35を出てくる加熱溶液を、吸引オリフィスポート37を横切って導くように構成される。このように、供給管35は、吸引オリフィスポート37を通ってカニューレ30に進入した標的組織上へと流体を導くように構成される。
加熱溶液供給管35は、外科グレードのチュービングから構築することができる。あるいは、加熱溶液供給管がカニューレ30の構造に一体化される実施形態では、供給管35をカニューレ30と同一の材料で作製することもできる。供給管35の直径は、加熱溶液についての標的組織体積要件、および1つまたは複数の吸引オリフィスポート37を横切って加熱溶液を送給するために必要とされる供給管の数によって決まることがある。カニューレ30の管径は、カニューレ外径によって異なり、2〜6mmに及ぶことが可能である。流体供給管35の直径は、管の内径によって決まる。供給管35の直径の好ましい範囲は、約0.008インチ〜0.032インチである。好ましい一実施形態では、供給管35は、カニューレ30の長さにわたって直径0.02インチであり、最後の0.1インチにわたって直径を0.008インチに縮小することによって出口ノズルが形成される。送給オリフィス43の形状およびサイズは、直径縮小および扁平な構成を含め、多様なものとすることができるが、直径縮小が好ましい。
代替的な実施形態では、カニューレ30は、それぞれが各吸引オリフィスポートに対応する、異なる数の加熱溶液供給管35を有することができる。例えば、3つの吸引オリフィスポート37を備えたカニューレ30は、好ましくは3つの加熱溶液供給管35を含むことになる。さらに、1つまたは複数の吸引オリフィスポートを収容するために加熱溶液供給管を追加することができ、例えば、4つの吸引オリフィスポートが設けられるときには、4つの加熱溶液供給管を設けることができる。他の実施形態では、供給管35は、多数の管へと分岐することができ、各分岐が吸引オリフィスポートに供給する。他の実施形態では、1つまたは複数の供給管が、単一のオリフィスポートに加熱流体を送給することができる。さらに他の実施形態では、供給管35は、カニューレ30の近位部分で1つまたは複数の流体を受け取り、単一の送給オリフィス43を通じてその1つまたは複数の流体を送給するように構成することができる。他の実施形態では、カニューレを内視鏡または他の画像化デバイスに取り付けることができる。図5および図5Aに描いたさらに他の実施形態では、カニューレ30は、遠位から近位に向かう流体供給管35に加えて、前方を向く外部流体送給アプリケータ45を含むことができる。
加熱流体は、生体適合性であるべきであり、滅菌生理学的血清(physiological serum)、生理食塩水溶液、グルコース溶液、乳酸リンゲル(Ringer-lactate)、ヒドロキシルエチルデンプン、またはこれらの溶液の混合物を含むことができる。加熱された生体適合性溶液は、チューメセント溶液(tumescent solution)を含むことができる。チューメセント溶液は、局所麻酔薬、血管収縮薬、および脱凝集(disaggregating)製品など、様々な効果を生み出す1つまたは複数の製品の混合物を含むことができる。例えば、生体適合性溶液には、麻酔剤として、キシロカイン、マーカイン(marcaine)、ネサカイン(nesacaine)、ノボケイン(Novocain)、ディプリバン(diprivan)、ケタラール(ketalar)、またはリドカインを含めることができる。血管収縮薬として、エピネフリン、レボルファノール、フェニレフリン、エチルアドリアノール(athyl-adrianol)、またはエフェドリンを使用することができる。加熱された生体適合性流体は、また、生理食塩水もしくは滅菌水を含んでもよく、または生理食塩水もしくは滅菌水だけから構成されてもよい。
図14は、流体を加熱し、その流体を圧力下で送給するための、適切な方法の一例を描く。図14の構成要素は、以下の諸ステップを使用して機能する:室温の生理食塩水が、IVバッグ51から混合貯蔵リザーバ54内に流れ込む。リザーバ54内の流体が固定限界に達したら、加熱器システム8の固定速度蠕動ポンプ55は、流体をリザーバ54から加熱器ブラダー56へと移動させる。流体は、ブラダー内を循環し、加熱器システム8の電気パネル57によって加熱される。加熱流体は、リザーバ54へと戻され、貯蔵容器で他の流体と混ざる。固定速度蠕動ポンプ55は、引き続き、加熱器ユニットに流体を循環させ、リザーバ54内へと戻す。流体の連続循環は、非常に安定した一様な加熱流体体積供給をもたらす。温度制御は、サーモスタットや温度感知集積回路など、当業者には容易に明らかな従来の任意の技術を使用して実装することができる。温度は、ダイヤルやデジタル制御など、いずれか適切なユーザインターフェースによって所望のレベルに設定することができ、その設計は、やはり当業者には明らかである。
ポンプ58は、ポンププランジャが後方ストロークで移動するときに加熱流体を流体リザーバ54からポンプチャンバ内に引き込む、ピストンタイプのポンプとすることができる。ポンプへの流体入口は、流体をポンプチャンバ内へと吸引させるが、流体を流出させることのない、ライン内一方向逆止弁を有する。ポンププランジャの後方ストロークが完了した後には、プランジャの前方への移動が、ポンプチャンバ内の流体を加圧し始める。圧力上昇は、ポンプ58の入口のところの一方向逆止弁を閉止させて、流れがポンプ入口から出ていくのを防ぐ。ポンププランジャがその前進を続けるにつれて、ポンプチャンバ内の流体は、圧力上昇する。圧力がポンプ放出圧力調整器上のプリセット圧力に達したら、放出弁が開放する。これは、ポンプ58からカニューレハンドル20内を通り、そこからカニューレ30内の供給管35へと移動する、加圧された加熱流体のボーラスを作り出す。ポンププランジャがその前進を完了した後、流体圧力は、低下し、放出弁は、閉止する。次いで、これらのステップが繰り返されて、一連のボーラスを生み出す。適切な繰返し数(すなわち、パルス数)については後述する。
容積式ポンプを実装する適切な手法の一例は、ポンプシャフトを直線運動で移動させるオフセットカムをポンプモータ上で使用することである。ポンプシャフトは、オフセットカムに対して一定の張力を維持する内部ばねで負荷される。ポンプシャフトがオフセットカムに向かって後方に移動するときには、そのポンプシャフトは、ポンプチャンバ内に真空を生み出し、加熱流体リザーバから加熱された生理食塩水を吸引する。ポンプチャンバへの入口ポートのところに、後方ストロークでは流体をチャンバに流入させるが、前方ストロークでは流体が加圧された後に閉じる、一方向逆止弁が配置される。多数の入口ポートによって、加熱された溶液または冷却された溶液のいずれも使用できるようになる。ポンプシャフトの後方移動の終わりに加熱流体がポンプチャンバを満たした後、カムのオフセット部分は、ポンプシャフトを前方に向かって押し始めることになる。加熱流体は、ポンプチャンバ内でプリセット圧力(例えば、1100psi)まで加圧され、それが放出ポート上の弁を開放させて、ポンプチャンバの加圧された内容物を流体供給管35に放出する。ポンププランジャがカムのオフセットに基づいてその全ストロークを完了した後、ポンプチャンバ内の圧力は、低下し、放出弁は、閉止する。カムが回転し続けると、プロセスは、繰り返される。ポンプシャフトは、ユーザがボーラスサイズを変更できるようになる、カットリリーフ(cut relief)を設けて作製することができる。シャフト上の切取部(cut off)によって、放出経路を通じてポンプチャンバ内のすべての流体を供給管へと運ぶ、または加圧された流体の一部分をリザーバへと戻すことができるようになる。
組織液化システムにおける加熱された生体適合性溶液は、好ましくは、標的組織を軟化、ゲル化、または液化させるのに最適な方式で送給される。可変パラメータには、これだけに限るものではないが、溶液の温度、溶液の圧力、溶液のパルス数または振動数、およびストリーム内のパルスまたはボーラスのデューティサイクルが含まれる。さらに、真空源14を通じてカニューレに印加される真空圧力は、標的組織について最適化することができる。
人体内部の皮下脂肪沈着物を標的とする脂肪吸引処置では、生体適合性のある加熱溶液を、好ましくは華氏75〜250度、より好ましくは華氏110〜140度の温度で標的脂肪組織に送給すべきであることがわかっている。加熱溶液について特に好ましい動作温度は、その温度が非常に効果的で安全であると思われることから、華氏約120度である。また、脂肪沈着物の液化のためには、加熱溶液の圧力は、好ましくは約200〜約2500psi、より好ましくは約600〜約1300psi、さらに好ましくは約900〜約1300psiである。特に好ましい動作圧力は、流体流量を最小限に抑えながら所望の運動エネルギーを提供する、約1100psiである。溶液のパルス数は、好ましくは毎秒20〜150パルス、より好ましくは毎秒25〜60パルスである。いくつかの実施形態では、毎秒約40パルスのパルス数を使用した。また、加熱溶液は、1〜100%のデューティサイクル(すなわち、パルスの持続時間をパルスが送給される時間によって除したもの)を有することができる。好ましい実施形態では、デューティサイクルは、30〜60%、より詳細には30〜50%に及ぶことができる。
好ましい実施形態では、上昇速度(すなわち、流体が所望の圧力に至らされる速度)は、約1ミリ秒またはそれよりも速い。これは、ポンプチャンバ内の圧力が設定点(例えば、1100psiに設定できる)に達した後で開放する、標準リリーフ弁を設けることによって達成することができる。図15に示したように、圧力上昇は、圧力上昇グラフ(差込み図)内の上昇速度を表すスパイクによって明らかなように、ほとんど瞬間的である。図15は、さらに、非常に短いタイムスパンの間に流体がどのように流体供給管を出るかを示す。
ここで、吸引サブシステムに戻ると、図3は、2つの吸引オリフィスを含む一実施形態の拡大切欠図を描く。ここに示したように、カニューレ30は、カニューレ30の遠位領域の近くで、遠位先端部32の近位側に配置された、2つの吸引オリフィス37を有する。吸引オリフィスポート37は、カニューレ30の遠位領域の周囲に様々な構成で位置決めすることができる。ここに示した実施形態では、吸引オリフィスポート37は、カニューレ30の両側にあるが、代替的な実施形態では、吸引オリフィスポート37は、互いに対して異なる形で位置決めすることができる。吸引オリフィスポート37は、真空供給部14によって生み出されるカニューレシャフト内の低圧に応答して脂肪組織をオリフィスに進入させるように構成される。キャビティ内に位置する物質(すなわち、取り除かれた組織、および供給管35を出た加熱流体)は、次いで、カニューレ30、ハンドピース20を通って近位方向に吸い取られ、キャニスタ15内に吸い込まれる(すべて図1に示されている)。従来の真空ポンプ(例えば、HK surgical社のAP-III HK Aspiration Pump)を真空源に使用することができる。
好ましい実施形態では、カニューレを通じて液化/ゲル化組織を吸い戻す吸引真空は、0.33〜1気圧(1気圧=760mmHg)に及ぶ。このパラメータを変更しても、システム性能に大きな変化をもたらさないと予想されている。任意で、真空レベルは、処置中に術者によって調節可能とすることもできる。吸入真空の軽減が血液損失を低減すると予想されるので、術者は、真空範囲の下端(the lower end)での作業を好むことがある。
ここで、図1〜図4に戻って、カニューレ30およびハンドピース20についてさらに詳細に説明する。ハンドピース20は、近位端21および遠位端22と、好ましくは近位端のところに位置する流体供給部連結部23および真空供給部連結部24と、遠位端のところの(カニューレと接続するための)流体供給フィッティングおよび真空供給フィッティングとを有する。ハンドピース20は、流体供給部から加熱流体をカニューレ内の供給管35へと経路指定し、キャビティから物質を排出するために真空源14から真空をカニューレ内のキャビティへと経路指定する。
一部の実施形態では、冷却流体供給部6を使用して、手術野における加熱流体ストリームの熱効果を抑制することができる。これらの実施形態では、ハンドピースは、また、ハンドピースの各端部で適切なフィッティングを使用して、冷却流体をカニューレ30へと経路指定する。これらの実施形態では、冷却流体計量デバイス13を任意で含めることができる。ハンドピース20は、任意で、成形グリップ、真空供給オン/オフ制御装置、熱源オン/オフ制御装置、交互冷却流体オン/オフ制御装置、計量デバイスオン/オフ制御装置、および流体圧力制御装置など、操作機構および人間工学的機構を含むことができる。ハンドピース20は、また、任意で、カニューレ吸引オリフィス位置表示器、温度および圧力表示器、ならびに、送給された流体体積、吸入された流体体積、および除去された組織の体積についての表示器を含め、操作表示器を含むこともできる。あるいは、前述した制御装置のうちの1つまたは複数を、別個の制御盤上に設置することもできる。
ハンドピース20の遠位端22は、カニューレ30と対合するように構成される。カニューレ30は、近位端31から延び、遠位端32のところの丸みを帯びた先端部で終端する、ステンレス鋼など、外科グレードの材料製の中空管を含む。カニューレ30の近位端31は、ハンドピース20の遠位端22に取り付けられる。取付けは、螺合式フィッティング、スナップフィッティング、クイックリリースフィッティング、摩擦フィッティング、または当該技術分野で公知の他の任意の取付け連結部を用いたものとすることができる。取付け連結部が、使用中にハンドピース20からカニューレ30が外れるのを阻止すべきであること、特に、外科医がカニューレとハンドピースとの組立体をカニューレ長手軸33に対してほぼ平行に前後運動で動かすときに、取付け連結部がカニューレ30とハンドピース20との間の不必要な動きを阻止すべきであることが理解されよう。
カニューレは、処置されている身体の部位、摘出される脂肪の量、ならびに全体的な患者の体型およびモルホロジーに基づいて、外科医の解剖学的精度を可能にするように、様々な直径、長さ、曲率、および角度の設計を含むことができる。これには、少量の脂肪沈着物の繊細かつ精密な脂肪吸引の場合の1mm未満の範囲(0.25mm)から、大量の脂肪除去(すなわち、腹部、臀部、腰部、背部、大腿部など)の場合の最高2cmの直径のカニューレまでにわたるカニューレ直径、ならびに、小さな面積(すなわち、眼瞼、頬、下顎(jowls)、顔など)の場合の2cmの長さから、より大きな面積および四肢の領域(すなわち、脚、腕、脹脛、背部、腹部、臀部、大腿部など)の場合の最高50cmまでの長さが含まれることになる。無数の設計には、これだけに限るものではないが、遠位先端部だけのC字形曲線、S字形曲線、近位端または遠位端からのステップオフ(step-off)曲線、ならびに他の直線状および非直線状設計が含まれる。カニューレは、硬い円筒管、連節状(articulated)、または可撓性とすることができる。
各吸引オリフィスポート37は、近位端38と、遠位端39と、吸引オリフィスポート周囲部40とを含む。ここに示された吸引オリフィスは、長円形(oval)または円形であるが、代替的な実施形態では、他の形状(例えば、卵形、菱形もしくは多角形、または無定形)で作製することができる。図3に描かれたように、吸引オリフィスポート37は、カニューレ30の1つまたは複数の側部上に直線状に配置することができる。あるいは、吸引オリフィスポート37を、図4に描かれたように、多数の直線状配置で設けることもできる。任意で、各吸引オリフィスポートの寸法または形状が、例えば、図4に示したように、最も遠位側の吸引オリフィスポートから最も近位側の吸引オリフィスポートへと変化することもでき、その場合、各吸引オリフィスポートの直径は、遠位のポートから近位のポートへと連続して縮小することができる。
一部の実施形態では、吸引オリフィス周縁部40は、標的脂肪組織の剪断、引裂き、または切断を妨げるために、滑らかな、鋭利ではない縁部を呈するように構成される。標的組織が液化/ゲル化/軟化するので、カニューレ30は、従来の脂肪吸引カニューレで見られるほど多くの組織を剪断する必要がない。これらの実施形態では、周縁部40は、従来技術の脂肪吸引カニューレで通常見られるよりも、鈍く、厚い。代替的な実施形態では、カニューレは、剪断吸引オリフィスを使用することもでき、または低剪断オリフィスポートと剪断吸引オリフィスポートとの組合せを使用することもできる。また、個別のいずれかの吸引オリフィスポートの吸引オリフィスポート周縁部40を、特定の用途に適するよう、剪断表面を含むように、または剪断表面と低剪断表面との組合せを含むように構成することもできる。
皮下脂肪では1〜6つの吸引オリフィス37を使用することが好ましく、2つまたは3つの吸引オリフィスを使用することがより好ましい。吸引オリフィスは、円形や細長い形状(oblong)など、様々な形状で作製することができる。図6は、様々なサイズのいくつかの例示的な吸引オリフィスを示す。断面Fは、標準的な剪断オリフィスポート37を備える様子が示されている。断面Gは、より大きな剪断オリフィスポート37を有しており、断面Hは、剪断を妨げるために、滑らかな、鋭利ではない縁部を備えた周囲部を有する。細長い形状の吸引オリフィスが使用されるときには、長軸は、好ましくは、遠位から近位に向かう軸にほぼ平行に向けられるべきである。吸引オリフィスがより小さい場合、所与のエネルギーボーラスについてカニューレ内へと吸引される脂肪が少ないので、吸引オリフィスは、あまり大きくすべきではない。他方で、吸引オリフィスは、脂肪組織が進入できるようにするために、あまり小さくすべきではない。円形の吸引オリフィスに適切なサイズ範囲は、約0.04インチ〜0.2インチである。細長い形状の吸引オリフィスに適切なサイズは、約0.2インチ×0.05インチ、および約1/2インチ×1/8インチである。吸引オリフィスのサイズは、さらに、外科医の要件に応じて、様々な用途について多様なものとすることができる。吸引されるべき面積がより広範囲になると、より多くの剪断表面を必要とする、より大きなオリフィスが必要になることがある。
図7〜図13に示したように、吸引経路の単位長さの表面積は、吸引経路の全周に単位長さを乗じることによって計算することができる。吸引経路の例示的な周囲長は、π(4.115mm)であり、それに長さ1mmを乗じると、単位長さ面積12.9mm2が得られる。図7は、吸引経路の内側の直径を示す(それにπを乗じると周囲長が得られ、次いで、単位長さ1mmを乗じると、表面積12.93が得られる)。図7に示した実施形態では、吸引経路の抵抗比は、12.92mm2/13.30mm2=0.97と計算される。また、流体経路(両方の管を含める)の抵抗比は、5.10mm2/1.04mm2=4.90と計算される。第1の通路を吸引経路として定義して、抵抗比を比較すると、図7の実施形態では、比較抵抗比が0.97/4.90=0.20であることがわかる。
図8に示した実施形態では、吸引経路の計算された抵抗比は、1.68であり、流体経路(両方の管を含める)の計算された抵抗比は、4.92である。したがって、比較抵抗比は、0.38である。同様に、図9では、吸引抵抗比は1.11であり、流体抵抗比は4.61であり、したがって、比較抵抗比は0.24である。図10では、吸引抵抗比は1.20であり、流体抵抗比は5.98であり、したがって、比較抵抗比は0.20に等しい。図11では、吸引抵抗比は1.31であり、流体抵抗比は4.65であり、したがって、比較抵抗比は0.28である。図12では、吸引抵抗比は2.25であり、流体抵抗比は7.88であり、したがって、比較抵抗比は0.29である。図13では、吸引抵抗比は1.23であり、流体抵抗比は10.23であり、したがって、比較抵抗比は0.12である。
前述の一般原理は、処置対象の身体からの内臓脂肪の除去について最適化することができる。ただし、内臓脂肪は、皮下脂肪が見られる組織よりも繊細な臓器の上および周りに位置するので、隣接した内臓に損傷または外傷を与えることなく内臓脂肪の除去を可能にするように、関連した解剖学的領域への外傷を最小限に抑えるように注意しなければならない。例えば、オリフィスポートは、組織の剪断および切断を避けるために、この用途では、好ましくは、丸みのある(blunt)縁部(鋭利な縁部の反対)を設けるべきであり、圧力および温度範囲は、外傷を避けるように選択すべきである。
前述の真直カニューレ実施形態は、内臓脂肪を除去するために使用することができる。好ましくは、カニューレチュービングは、過剰な丸みのある面をもたない(with no exaggerated blunt faces)、円筒状、楕円形、または扁平な面のチュービングから構築される。カニューレ本体に適した材料には、304および316ステンレス鋼のような外科グレード金属材料、ならびにニチノール(Nitinol)のような形状記憶および超弾性材料が含まれる。カニューレは、また、Peek、ポリカーボネート、高密度ポリエチレン、ナイロン、および他の高デュロメータ(high durometer)プラスチックのような、非金属材料で作製することもできる。
カニューレは、編組状、コイル状、もしくは連続的な外側スリーブを備えて、または備えずに、構築することができる。スリーブは、テフロン(登録商標)(ポリ4フッ化エチレン)、または、ウレタン、ナイロン、およびその他の材料のような、他の可撓性高分子材料で作製することができる。スリーブは、また、可撓性をもたらすために非連続的な(コイルまたは編組)ステンレス鋼およびニチノールのような薄壁金属材料で作製することができる。カニューレは、また、金属製の編組またはコイル中間層とナイロンまたはウレタンのような高分子外層とを備えたテフロン(登録商標)(ポリ4フッ化エチレン)ベースの内層など、高分子および金属の多層複合材から構築することもできる。これは、Cordis Vista Brite Tip Guiding Cathetersで使用されているような既存の冠状動脈案内カテーテル技術、およびOlympus Fiber Optic Lines(BF-XP60)で使用されているような内視鏡に類似である。
カニューレ直径に適した寸法は、小さく繊細な脂肪沈着物の場合の2.0mmから、大網切除術(Omentectomy)のような大量の脂肪除去の場合の20mmまでにわたる。観血的外科処置では、全カニューレサイズ範囲を使用することができる。腹腔鏡の場合、または他の導管もしくはトロカールシース内の通路を必要とする手法の場合、カニューレ直径範囲は、現在使用されている腹部トロカールおよびアクセスカニューレサイズに基づいて、2.0〜12.0mmのサイズとすべきである。
カニューレ直径長さに適した寸法は、観血的外科処置の場合の2.0cmから、腹腔鏡の場合、または他のカニューレシースを通じたアクセスを必要とする処置の場合の50cmまでにわたる。
カニューレは、好ましくは1〜6つのオリフィスポートを有しており、それらのオリフィスポートは、周囲の同じ側に、または周囲に、離隔して配置することができる。より好ましくは、すべて底部(すなわち、組織接触表面)上に位置決めされた、1〜4つのオリフィスポートが使用される。最も好ましい内臓カニューレは、非標的組織を引き込むのを最小限に抑え、外科医により良好な制御をもたらすように、すべて底部上に位置決めされた、1つまたは2つの開口部を有する。
開口部形状は、円形、楕円形、長方形、および三角形、または他の多くの幾何学形状とすることができる。好ましい1つの開口部形状は、細長い楕円形である。開口部のサイズは、いずれか所与のカニューレ直径および長さについて多様なものとすることができる。開口部直径は、好ましくは、カニューレ直径の半分よりも小さく、長さは、カニューレ直径の4分の3程度またはそれ以下とすることができる。好ましくは、オリフィスポートは、非標的組織に与える外傷を最小限に抑えるために、丸みのある縁部を有する。
任意で、図16Aおよび図16Bに示したように、1つまたは複数の曲げ部をカニューレに組み込むこともできる。好ましくは、最も遠位側の曲げ部は、最も近位側のオリフィスポートの近位にある。曲げ部は、好ましくは、カニューレの挿入および操作の際に外科医を補助するために、処置されている特定の解剖学的領域に共形となるように構成される。曲げ部は、処置されている解剖学的領域に応じて、図16Aおよび図16Bに示したように急激なもの(例えば、ホッケースティックのような曲げ部)とすることもでき、または、より大きな曲率半径を有するもの(例えば、歩行用の杖のにぎり(handle)のような曲げ部)とすることもできる。
図16Aおよび図16Bは、内臓脂肪用途のカニューレの2つの実施形態を示しており、それらの両方の実施形態を記述するために類似の参照番号が使用される。カニューレ30は、近位端31から延び、遠位端32のところの丸みを帯びた先端部で終端する、中空管を含む。図16Aは、単一の曲げ部46を備えたカニューレを示しており、図16Bは、2つの曲げ部46を備えたカニューレを示しており、代替的な実施形態では、それが望ましいのであれば、さらなる曲げ部を含めることができる。曲げ部46は、好ましくは、すべてのオリフィスポート37の近位にある。曲げられた実施形態では、曲げ角度は、好ましくは5〜85度である。最適な曲げ角度は、実施される特定の処置によって決まる。観血的外科処置では、より大きな角度(例えば、45〜85度)がより適しており、より好ましくは55〜75度である。カニューレを他のカニューレまたはシースに挿通する必要のある腹腔鏡的処置では、より小さな角度(例えば、5〜45度)がより適しており、より好ましくは15〜35度である。観血的外科処置では、曲げ部を越えたカニューレの遠位部の長さは、好ましくは1〜4インチである。腹腔鏡的処置では、曲げ部を越えたカニューレの遠位部の長さは、好ましくは1〜2インチである。
ここに示した実施形態では、カニューレ30は、カニューレ30の両側に配置された、カニューレ30の遠位領域の近くで、遠位先端部32の近位に位置する、2つのオリフィスポート37を有する。ただし、代替的な実施形態では、オリフィスポート37は、カニューレ30の遠位領域の周囲に様々な構成で位置決めすることができる。例えば、異なる角度に配置された(例えば、70°離隔して)、またはすべて同じ側部上に配置された(すなわち、離隔0°)、異なる数(例えば、1〜6つ)のオリフィスポートを使用することができる。
オリフィスポート37は、真空供給部14によって生み出されるカニューレシャフト内の低圧に応答して脂肪組織をポートに進入させるように構成される。オリフィスポート37は、近位端38と、遠位端39と、オリフィスポート周縁部40とを含む。オリフィスポート37は、全体的に、円形、長円形もしくは卵形、菱形もしくは多角形、または不定形をとることができる。ここに示された諸実施形態では、オリフィスポート37は、長円形であり、すべて同一のサイズである。代替的な実施形態では、オリフィスポートの寸法または形状は、各オリフィスポートの直径が遠位端から近位端へと連続して縮小する、図4に示したカニューレのように、単一のカニューレ内で多様なものとすることができる。
真直な実施形態および曲げられた実施形態の両方で、カニューレを、丸いチュービングまたは1つもしくは複数の平面をもつチュービングで作製することができる。カニューレの遠位端は、シャフトの延長部として一体的に形成されてもよく、または、金属もしくはポリマーの先端部がシャフトの端部に添着された、2部品構造とすることもできる。ポリマーの先端部は、金属よりも柔らかいので有利な可能性がある。先端部に適した材料の例には、これだけに限るものではないが、ナイロンおよび高密度ポリエチレンが含まれる。
代替的な実施形態(図示せず)では、1つまたは複数の関節状ジョイントをカニューレに組み込むことができる。好ましくは、これらの関節状ジョイントは、最も近位側のオリフィスの近位に設けられる。これらの関節動作実施形態を実装するための1つの適切な方法は、最も近位側のオリフィスの近位にある地点のカニューレの一部分を可撓性チュービングで置き換え、次いで、その可撓性チュービングを従来の関節状ジョイント内に通すことである。これらの実施形態では、可撓性チュービングは、出遭うと予想される真空下で圧潰しないように選択または補強されるべきである。適切な関節状ジョイントの例を、米国特許第4108211号および同第7090637号に見ることができ、それらの特許それぞれを、その全体を本明細書で示したかのように、参照により本願に援用する。他の例には、Olympus Fiber Optic Lines (BF-XP60)のような内視鏡において、また、Medtronic Heart Wall Ablation Catheters (RF Conductr (MC) Series)のような他の関節動作デバイスにおいて使用される、曲げ機構が含まれる。使用される関節状ジョイントに応じて、適切な任意の従来の制御機構を使用して、関節状ジョイントを曲げることができる。例としては、足踏みペダル、および手動制御装置が含まれる。
曲げ機構を備えた関節状ジョイントが組み込まれるときには、術者は、カニューレの遠位端の位置を制御することができる。例えば、自由度1の関節状ジョイントが使用される場合、術者は、フロントガラスのワイパーのように、ジョイントを前後に曲げて、遠位端を弧状に動かすことができる。適切な動作範囲は、90°の曲げ(すなわち、±45°)であるが、より小さなまたはより大きな関節動作角度、例えば、最大180°までの曲げ(すなわち、±90°)を実施することができる。
垂直自由度2の関節状ジョイントが使用される場合、術者は、ジョイントを前後に曲げることができ、またさらに、ワイピング動作平面に垂直な方向でプローブの遠位端を上下に動かすこともできる。これらの実施形態は、3次元空間でのカニューレ遠位端の操作を可能にして、さらに微調整された運動の制御をもたらしており、これは、腸の構造の周りから内臓脂肪を除去するときに特に望ましい可能性がある。上下方向の適切な動作範囲は、45°の曲げであるが、より小さいまたはより大きい関節動作角度、例えば、80°の曲げを実施することもできる。任意で、曲げは、外科医の直接制御下で、機械化された電動式ユニットによって制御されてもよい。
本発明の内臓脂肪組織切除術は、周囲の臓器および組織を損傷することなく内臓脂肪を除去するように、標的組織に特化したものとすべきである。これを達成するために、溶液の温度は、好ましくは華氏75〜250度、より好ましくは華氏75〜190度、さらに好ましくは華氏100〜140度、最も好ましくは華氏約120度である。ストリーム圧力は、好ましくは300〜2000psi、より好ましくは600〜1300psi、さらに好ましくは900〜1300psi、最も好ましくは約1100psiである。流体は、好ましくはパルスで送給されるべきであり、好ましいパルス数は、毎秒25〜60パルス、より好ましくは毎秒約40パルスである。これらのパルスに好ましいデューティサイクルは、生み出される廃棄流体の量を最小限に抑えるために、約30〜80%、より好ましくは約30%である。パルスに好ましい上昇速度は、約1ミリ秒以下である。吸引(真空)は、好ましくは1/3〜1気圧、より好ましくは1/3〜3/4気圧である。
内臓脂肪を除去する最も好ましい実施形態では、溶液の温度は、華氏100〜140度であり、溶液は、900〜1300psiのストリーム圧力、毎秒25〜60パルスのパルス数で、パルス状に送給される。パラメータのこの組合せは、組織の良好な区別をもたらして、近傍の繊細な解剖学的構造に外傷を与えることなく内臓脂肪の除去を促進する。
内臓脂肪の除去を行なうためには、カニューレは、観血的外科処置によって、またはより小さい腹腔鏡的切開を通じて、腹部に挿入される。後者の場合、内臓脂肪は、好ましくは、いずれか適切な従来の可視化技術を使用して、腹腔鏡カメラによって可視化される。
任意で、水や生理食塩水などの手術野洗浄流体を、処置されている部位に送給することができる。代替的に、または追加的に、少量の脂肪吸引チューメセント流体(例えば、エピネフリン、リドカイン、レボルファノール、フェニレフリン、エチルアドリアノール(athyl-andrianol)、エフェドリン、もしくは他の血管収縮剤、および/またはキシロカイン、マーカイン、ネサカイン、ノボケイン、ディプリバン、ケタラール、リドカイン、もしくは他の麻酔剤、および/または他の適切な化学物質を含有する)を、処置されている領域に導入することもできる。そのような流体を所望の領域に導入するための適切な一方法は、図5および図5Aに示したポート45に類似の、前方を向く出口ポートを備えた、カニューレに内蔵された専用導管を含めることである。代替的な実施形態では、別個のカテーテルを使用して所望の流体を導入することができる。これらの注入は、好ましくは、200psi未満の圧力、50〜600ml/分の注入流量で、低圧蠕動タイプのポンピングシステムを使用して実施される。
内臓脂肪は、好ましくは、内臓脂肪上でのカニューレの制御されたゆっくりした精密な運動を使用して除去される。出血は、ごく微量と予想されており、腹腔鏡手術または観血的手術の外科分野で公知の十分に確立された技術によって制御することができる。
内臓脂肪の除去について最適化された実施形態は、胃バイパス手術中に使用することができ、または、胃バイパス手術に適格ではない肥満患者、特に、コントロール不良のII型糖尿病の患者のための、独立処置として使用することができる。さらに、これらの実施形態に関して記載した内臓脂肪組織切除術は、内臓脂肪蓄積量の多い患者におけるII型糖尿病および心臓血管疾患の予防のための医療処置として実施することができる。
前述の実施形態は、これだけに限るものではないが、顔、頸部、下顎、眼瞼、後頸部(野牛肩)、背部、肩、腕、三頭筋、二頭筋、前腕、手、胸部、乳房、腹部、腹部エッチングおよびスカルプティング、脇腹、腹回りの贅肉、背下部、臀部、バナナロール(banana roll)、腰部、サドルバッグ(saddle bags)、大腿前部および後部、内腿、恥丘、外陰部、膝、脹脛、すね、脛骨前部、足首、ならびに足の脂肪吸引を含め、様々な脂肪吸引処置で使用することができる。前述の実施形態は、また、過去の脂肪吸引後の残存脂肪組織および堅い瘢痕組織(線維化領域)を精密に除去するために、修正的な脂肪吸引手術で使用することもできる。
前述の実施形態は、また、皮膚、脂肪、筋膜、および/もしくは筋肉弁(muscle flaps)が外科処置の一部として持ち上げられ(elevated)、かつ/または除去される、他の形成外科手術と併せて使用することができる。これには、これだけに限るものではないが、頸部スカルプティングおよび顎下脂肪除去、顎の垂れ肉切除(jowl excision)、および頬部脂肪操作によるフェイスリフト手術(皺皮切除術)、眼瞼手術(眼瞼形成術(blepharoplasty))、眉手術、乳房縮小、乳房リフト、豊胸、乳房再建、腹部形成術(abdominoplasty)、体型矯正(body contouring)、ボディリフト、大腿部リフト、臀部リフト、腕部リフト(上腕形成術)、ならびに、頭部、頸部、胸腹部、および四肢の一般的な再建手術が含まれることになる。前述の実施形態に脂肪吸引分野以外の多数の用途があることが、さらに理解されよう。
前述の実施形態は、これだけに限るものではないが、日焼けによる損傷(化学線性変化)、皺線、喫煙者の皺(smokers' lines)、笑い皺、過度色素沈着、黒皮症、座瘡瘢痕、過去の手術痕、角化上皮症、ならびに他の皮膚増殖性疾患を含め、皮膚の老化の徴候のある身体の領域の皮膚表面再形成に使用することができる。
前述の実施形態は、これだけに限るものではないが、異常な老化した皮膚を生み出す、皮膚の外層(角質)の肥厚および真皮成分(コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸)の薄化を伴う損傷した皮膚を含め、他の組織タイプを標的とすることができる。カニューレは、損傷した外層を摘出し、除去し、標的として、健康な深部層を残すことになる(従来の皮膚剥削術(dermabrasion)、化学的ピーリング(トリクロロ酢酸、フェノール、クロトン油、サルチル酸など)、およびアブレーションレーザ表面再形成(二酸化炭素、エルビウムなど)に類似のプロセス)。加熱されたストリームは、色のばらつきの改善による全体的な皮膚の肌理および/または皮膚の色合いの改善を伴う、深部組織刺激、美白、ならびにより引き締まった皮膚を生み出すコラーゲン沈着を可能にする。このプロセスは、損傷した標的組織だけに選択的な設定および送給流体を用いて、従来の方法に優る、随伴損傷の低減された精度向上をもたらすことになる。
他の実装形態には、特に顔の組織洗浄に使用できるが、また、深部洗浄、剥奪(exfoliation)、ならびに全体的な皮膚水分補給および微細化(miniaturization)のために頸部、胸部、および胴体部にも適用できる、様々な遠位先端部設計およびより軽度の圧力設定が含まれる。また、より高い圧力設定は、過度に乾燥した領域を軟化させ、水分補給し、保湿するために、足、手、膝、および肘の過角化症、硬結形成の領域に使用することができる。
さらなる組織除去処置を、他の様々な実施形態によって達成することができる。例えば、より低い吸引圧力および穏やかなボーラスの非外傷性ストリームを含め、より低い圧力設定を備えたカニューレ設計を使用して、脂肪欠乏領域に再注入するために摘出および処理できる、生存能力のある脂肪細胞(含脂肪細胞(adipocytes))を選択的に除去することができる。これには、これだけに限るものではないが、顔、眉、眼瞼、眼頬溝(tear troughs)、笑い皺、鼻唇溝、唇頤溝、頬、下顎皺、顎、乳房、胸腹部、臀部、腕、二頭筋、三頭筋、前腕、手、脇腹、腰部、大腿部、膝、脹脛、すね、足、および背部の周囲領域が含まれる。同様の方法を使用して、脂肪吸引後の陥没、および/または過剰な脂肪吸引による陥凹に対処することができる。同様の方法を用いる他の処置には、これだけに限るものではないが、豊胸、乳房リフト、乳房再建、一般的な形成外科的再建、顔面再建、胴体および/または四肢の再建が含まれる。
他の用途には、脊椎または脊髄核摘出術における組織除去が含まれる。脊髄核摘出術処置で使用されるカニューレは、前述したカニューレ内に加熱溶液供給管を含む。そのカニューレは、多数の軸で動くことが可能な、例えば、上下左右に動くことが可能な、可撓性先端部をさらに含む。先端部が可撓性であるので、外科医は、カニューレを、線維輪の開口部を通じて、髄核組織が位置する中心領域に挿入することができる。これで、外科医は、カニューレ先端部を任意の方向に誘導することができる。カニューレをこのように使用すると、外科医は、線維輪および神経組織を無傷の完全な状態にしたまま、髄核組織をきれいに除去することができる。
他の実装形態では、本発明の設計は、冠状動脈および他の血管において不安定プラークを含めた血栓およびアテローム性プラークを除去するための血管内カテーテルに組み込むことができる。
他の実装形態では、本発明の設計を用いたカニューレは、これだけに限るものではないが、膀胱腫瘍の経尿道的前立腺摘除術および経尿道的切除術を含めた泌尿器科的用途で使用することができる。
他の実装形態では、本発明の設計は、内視鏡手術で使用されるデバイスまたはカニューレに組み込むことができる。そのような一応用例が、関節鏡視下手術における軟骨組織または軟骨表面再形成(chondral or cartilage resurfacing)である。カニューレを使用して、不規則な、損傷した、または断裂した軟骨、瘢痕組織、および他の破片もしくは沈着物を除去し、より滑らかな関節表面を作り出すことができる。他の例は、婦人科手術、および、卵巣、卵管の近く、または腹膜もしくは後腹膜腔内の子宮内膜組織の内視鏡的除去におけるものである。
慢性気管支炎および肺気腫(COPD(慢性閉塞性肺疾患))を処置するための他の実装形態では、カニューレを、気管支鏡が使用される方式で使用されるように修正することができ、気管支の炎症を起こした内層が液状化されて吸引され、それによって新しい健康な気管支組織がその場所を置き換えることができるようになる。
ここに記載した様々な実施形態は、それぞれ、以下の利点:(1)標的組織と非標的組織との区別、(2)液体が吸引オリフィスを横切って遠位から近位に向かう方向に噴射され、それが一般に吸引オリフィスまたはカニューレが詰まるまたは閉塞するのを防ぐことによる、詰まり抵抗性、(3)非標的組織の損傷を軽減する、従来の脂肪吸引と比べた吸引レベルの低減、(4)必要とされる処置時間およびカニューレ操作量の大幅な削減、(5)外科医の疲労の大幅な軽減、(6)患者の血液損失の低減、ならびに(7)処置中に脂肪組織を剪断する必要が少ないことによる患者回復時間の改善、のうちの少なくとも1つを提供する。
本発明について特定の諸実装形態に即して詳細に説明したが、他の実装形態が可能であり、本明細書で企図される。
本明細書で開示したすべての特徴は、特に記載のない限り、同一の、等価の、または同様の目的にかなう代替的な特徴によって置き換えることができる。したがって、特に記載のない限り、ここに開示の各特徴は、包括的な一連の等価または類似の特徴の一例にすぎない。
4 流体供給リザーバ、流体供給源
6 冷却流体供給部
8 熱源、加熱器システム
9 温度調整器
11 圧力調整器
12 加熱流体計量デバイス
13 冷却流体計量デバイス
14 真空源
15 吸入収集キャニスタ
16 可撓性チュービング
19 ポンプシステム、ポンプ
20 ハンドピース、ハンドル
21 近位端
22 遠位端
23 流体供給部連結部
24 真空供給部連結部
30 カニューレ
31 近位端
32 遠位先端部
33 軸
35 流体供給管
37 オリフィスポート、吸引オリフィス
38 近位端
39 遠位端
40 吸引オリフィスポート周囲部、吸引オリフィスポート周縁部
41 U字形曲げ部
42 供給管終端部分
43 送給オリフィス、供給管の先端部
45 外部流体送給アプリケータ
46 曲げ部
51 IVバッグ
54 混合貯蔵リザーバ
55 固定速度蠕動ポンプ
56 加熱器ブラダー
57 電気パネル
58 ポンプ

Claims (19)

  1. 内部キャビティと、物質が前記キャビティに進入できるように構成されたオリフィスとを有するカニューレを使用して、処置対象から内臓脂肪を除去する方法であって、
    前記内臓脂肪の一部分が前記オリフィス内に引き込まれるように、前記キャビティ内に陰圧を発生させるステップと、
    流体が、前記キャビティ内で導管から出て、前記オリフィス内に引き込まれた前記内臓脂肪の前記部分に衝突するように、前記導管を通じて前記流体を送給するステップであって、前記流体が、前記内臓脂肪を軟化、液化、またはゲル化させるために、900〜1300psiの圧力、華氏100〜140度の温度で、一連のパルスとして送給されるステップと、
    軟化、液化、またはゲル化した前記内臓脂肪を吸い取るステップとを含む方法。
  2. 前記流体が華氏約120度の温度で送給される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記流体が毎秒25〜60パルスのパルス数で送給される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記パルスが約30〜80%のデューティサイクルで送給される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記流体が華氏約120度の温度で送給される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記流体が、前記オリフィス内に引き込まれた前記内臓脂肪の前記部分に衝突する直前に、ほぼ遠位から近位に向かう方向に移動している、請求項1に記載の方法。
  7. 内部キャビティと、物質が前記キャビティに進入できるように構成されたオリフィスとを有するカニューレを使用して、生きている処置対象から内臓脂肪を除去する方法であって、
    内臓脂肪を前記オリフィス内へと吸引するために、前記キャビティ内に陰圧を発生させるステップと、
    前記内臓脂肪が軟化、液化、またはゲル化されるように、前記オリフィス内へと吸引された前記内臓脂肪に一連の流体パルスを衝突させるステップと、
    前記流体の少なくとも一部と、軟化、液化、またはゲル化した内臓脂肪の少なくとも一部とを、前記内部キャビティを通じて吸い取るステップとを含む方法。
  8. 前記流体パルスが、900〜1300psiの圧力、華氏100〜140度の温度で、前記内臓脂肪に衝突する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記流体パルスが毎秒25〜60パルスのパルス数で前記内臓脂肪に衝突する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記パルスが30〜80%のデューティサイクルを有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記流体パルスが華氏約120度の温度で前記内臓脂肪に衝突する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記流体パルスが、前記オリフィス内へと吸引された前記内臓脂肪に衝突する直前に、ほぼ遠位から近位に向かう方向に移動する、請求項7に記載の方法。
  13. 処置対象から内臓脂肪を除去する装置であって、
    内部キャビティを画定する側壁を有する、処置対象の体内に挿入されるように構成されたカニューレであって、前記キャビティが密閉された遠位端を有しており、前記側壁が、物質が前記キャビティに進入できるように構成された少なくとも1つのオリフィスを有する、カニューレと、
    (a)前記内臓脂肪の一部分が少なくとも1つのオリフィス内に引き込まれ、(b)前記キャビティ内に位置する緩んだ物質が引き離されるように、前記キャビティ内に陰圧を発生させるように構成された吸引源と、
    前記キャビティ内に位置する出口ポートを有する送給管であって、前記送給管および前記出口ポートが、前記送給管から出た流体が前記吸引源によって前記オリフィス内に引き込まれた前記内臓脂肪の前記部分に衝突するように構成される、送給管と、
    流体を保持するように構成された容器と、
    前記流体を華氏100〜140度の温度に維持するように構成された温度制御システムと、
    前記温度制御された流体が900〜1300psiの圧力で送給されるように、前記温度制御された流体のパルスを前記送給管内に送り出すように構成されたポンプとを含んでおり、
    前記カニューレが、ユーザによる作動に応答して、前記少なくとも1つのオリフィスの近位に位置する地点の周りで曲がるように構成される、装置。
  14. 前記流体が華氏約120度の温度で送給される、請求項13に記載の装置。
  15. 前記流体が毎秒25〜60パルスのパルス数で送給される、請求項14に記載の装置。
  16. 前記流体が、前記オリフィス内に引き込まれた前記内臓脂肪の前記部分に衝突する直前に、ほぼ遠位から近位に向かう方向に移動している、請求項13に記載の装置。
  17. 処置対象から内臓脂肪を除去するカニューレであって、
    外表面と内部キャビティとを画定する側壁であって、前記外表面が、処置対象の体内への安全な挿入と、前記処置対象の体内での安全な操作とを可能にするように構成されており、前記側壁が、物質が前記キャビティに進入できるように構成された第1のオリフィスを有する、側壁と、
    前記カニューレの近位端に配置された第1のフィッティングであって、前記キャビティを吸引源に連結するように構成されており、前記第1のフィッティングおよび前記側壁が、前記吸引源が前記第1のフィッティングに連結されて始動されたときに、(a)前記内臓脂肪の一部分が前記第1のオリフィス内に引き込まれ、(b)前記キャビティ内に位置する緩んだ物質が前記キャビティから引き出されるように、前記キャビティ内に陰圧が発生されるように構成される、第1のフィッティングと、
    前記キャビティ内に位置する出口ポートと、入口ポートとを有する、送給管であって、前記吸引源によって前記第1のオリフィス内に引き込まれた前記内臓脂肪の前記部分に、前記送給管を出る流体が衝突するように構成された、送給管と、
    前記カニューレの近位端に配置された第2のフィッティングであって、前記送給管の前記入口ポートを加圧流体源に連結するように構成された第2のフィッティングと、
    前記カニューレの前記近位端と前記第1のオリフィスとの間に配置された地点の周りで前記カニューレを曲がらせる、関節状機構とを含む、カニューレ。
  18. 前記送給管が、前記流体を前記第2のフィッティングから前記第1のオリフィスよりも遠位の地点へと経路指定しており、次いで、前記出口ポートを出る前記流体が前記第1のオリフィスを通り過ぎるときに前記流体が前記カニューレの前記近位端に向かって戻る方向に移動しているように、前記送給管が曲がっている、請求項17に記載のカニューレ。
  19. 前記側壁が、また、物質が前記キャビティに進入できるように構成された前記第1のオリフィスを遠位方向に越えたところに配置された第2のオリフィスを有し、前記キャビティ内に位置する出口ポートと、入口ポートとを有する、第2の送給管をさらに含んでおり、前記第2の送給管が、前記吸引源によって前記第2のオリフィス内に引き込まれた前記内臓脂肪の前記部分に、前記第2の送給管を出る流体が衝突するように構成される、請求項17に記載のカニューレ。
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