JP2011507226A - 内部合成噴流を用いる冷却装置 - Google Patents

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Abstract

オブジェクト(5)を冷却する合成噴流冷却装置(1)は、速度波を生成するように設定されたトランスジューサ(10)と、作動アパーチャ(8)を介して速度波を受け入れるように備えられた筐体(4)とを有する。筐体(4)は、作動アパーチャ(8)で筐体(4)の内側で内部合成噴流を生成するのに十分に大きい。更に、筐体(4)はオブジェクト(5)を収容するように備えられ、それにより、内部合成噴流によりオブジェクト(5)の冷却を可能にする。その構成は典型的には、元々の目的(例えば、ランプにおける反射器又はLEDバックライトモジュール)及び内部合成噴流を生成する筐体の両方のための、冷却されるオブジェクトを収容する既存の筐体の多機能の使用を可能にし、冷却装置は典型的には、実質的に余分な空間及び重量を必要とせず、低コストで提供されることが可能である。

Description

本発明は合成噴流を用いる冷却装置に関する。本発明は、そのような冷却装置を有する電子装置に更に関する。
例えば、従来の装置に比べてよりコンパクトであり及び/又はより高パワーである新しく開発された装置からもたらされるより高い熱流束密度のために、種々のアプリケーションにおいて冷却の必要性が高くなってきている。この冷却の例には、UHP(超高性能)ランプ及びLED(光発光ダイオード)があり、それらにおいては、性能及び寿命は、発熱によりしばしば制限されている。
自然変換に加えて、従来のプロペラか又は合成噴流冷却器のどちらかが、強制変換により熱移送を改善するように用いられることが可能である。可撓性の制御可能なダイヤフラムを有するハウジングを有する典型的な合成噴流アクチュエータについて、米国特許第6,123,145号明細書に記載されている。ダイヤフラムが移動するにつれて、チャンバ内のボリュームは変化し、オリフィスを介してチャンバから渦が吐出される。生成された合成噴出流は、加熱された面に衝突し、それにより、その面を冷却する。
しかしながら、従来技術に関連する不利点としては、ノイズ、汚損、付加コスト、限定された寿命、電力損失、並びに余分な空間及び重量がある。照明用アプリケーションは特に、それらの問題に関して要求を有する(例えば、コンピュータにおけるマイクロプロセッサに比べて)ため、照明の顧客及びサプライヤは、強制変換による能動冷却をしぶしぶ受け入れる/導入する。従って、強制変換による改善された能動冷却についての要請が存在している。
米国特許第6,123,145号明細書
上記を考慮して、本発明の目的は、上記の課題を解決する又は少なくとも低減することである。特に、低い付加コストで、実質的に余分な空間及び重量を必要としない電子装置の冷却のための合成噴流冷却装置を提供することが目的である。
本発明の特徴に従って、速度波を生成するように設定されたトランスジューサと、作動開口を介して速度波を受け入れるように備えられた筐体とを有するオブジェクトを冷却する合成噴流冷却装置であって、その筐体は、作動開口においてその筐体内部に内部合成噴流を生成するには十分に大きい、合成噴流冷却装置が提供される。その筐体は、オブジェクトを収容するように備えられ、それにより、内部合成噴流によりオブジェクトの冷却を可能にする。
その構成は渦の離脱及び合成噴流の衝突を介してオブジェクトの十分な冷却を可能にする。合成噴流を用いることにより、実質的に立設された筐体において冷却を得ることが可能である。他の有利点は、冷却されるようになっているオブジェクトが筐体内に収容されるため、冷却装置は典型的には、余分な空間及び重量を必要とせず、低コストで提供されることが可能であることである。特に、このことはしばしば、元々の目的(例えば、ランプにおける反射器又はLEDバックライトモジュール)のために及び内部合成噴流を生成する筐体として、冷却されるようになっているオブジェクトを収容する既存の筐体の多機能使用を可能にする。他の有利点は、合成噴流は、開口と冷却されるオブジェクトとの間の距離の1/10の直径を有する開口のみを必要とするため、あまり邪魔にならないことである。従って、反射器におけるアプリケーションについては、小さい開口の直径のための光学的摂動はあまりない。
“トランスジューサ”はここでは、入力信号を対応する速度波出力に変換することが可能である装置である。この入力信号は、電気信号、磁気信号又は機械信号であることが可能である。適切なトランスジューサの例としては、メンブラン、ピストン、圧電構造体等がある。空気圧(p)及び速度()は式p=ρcで表されるため、(ここで、ρは空気密度であり、cは空気中の音速であり)トランスジューサはまた、圧力波を生成するとみなすことが可能である。しかしながら、サブソニック(subsonic)周波数においては、空気は多かれ少なかれ非圧縮性であり、従って、ここでは、圧力波ではなく、速度波という用語が用いられ、渦の離脱は、圧力によるのではなく、空気の移動によって生成されるのである。例えば、クランク接続ロッド機構を有するピストンは、周波数に依存して、移動をかなり課し、スピーカは圧力をかなり課す。
本発明は、筐体が十分に深くて大きい場合には、合成噴流が筐体の外側における外部噴射ではなく、壁のどちら側かに生成されることを可能にするトランスジューサにより筐体内の流体が作動されるために、筐体の壁の開口における対称性の観測に基づいている。
作動される開口の直径は、好適には、その開口と冷却されるオブジェクトとの間の距離の1/10乃至1/2の範囲内である。この距離は、合成噴流が典型的には、その開口の直径より約10倍長いため、有利であるとして示されている。更に、その噴流は、自由噴流長の実質的部分について自由に伝播することが可能である必要があり、オブジェクトの距離は、好的には、自由噴流長さの少なくとも1/5である。
筐体及び作動アパーチャは、トランスジューサにより作動される共振質量−ばねシステムとして機能するように寸法決めされ、筐体の流体はばねとしての役割を果たし、アパーチャにおける流体は質量としての役割を果たし、それにより、トランスジューサの消費電力を減少させ、より高効率な冷却を可能にする。そのような質量−ばねシステムはヘルムホルツ共振器である。
スピーカ自体は(2番目の)要求質量−ばねシステムであるために、トランスジューサを有するスピーカの共振周波数と、実質的に同時に起こるように筐体及び作動アパーチャにより形成される質量−ばねシステムの共振周波数とを調整し、それにより、二重質量−ばねシステムを構成することは有利である。スピーカの共振周波数調整は、例えば、スピーカへの移動質量を付加することにより達成される。
実施形態に従って、トランスジューサのストロークは、好適には、噴流形成基準と適合するように作動アパーチャの半径(raperture)より大きく、即ち、s>rapertureである。
トランスジューサによりもたらされるボリューム変化は、好適には、筐体のボリュームの1%以上である。これは、噴流形成の改善に役立つ。
冷却装置は、少なくとも1つの作動アパーチャを介して筐体と連通する少なくとも1つのキャビティを有し、前記キャビティ内の流体は前記トランスジューサにより作動される。ここでは、少なくとも1つのキャビティは、流体が質量−ばねシステムにおけるばねとしての役割を果たさないようにするように十分に小さく、トランスジューサにより作動される表面と少なくとも1つの作動アパーチャの表面との間の表面比は1より大きい。少なくとも1つのキャビティは、噴流形成基準をs>rapertureからs>raperture・Aaperture/Apumpに修正し、ここで、sはトランスジューサのストリーク(チューブではなく、空気を基準とする)であり、rapertureはアパーチャの半径であり、Aapertureはアパーチャの面積であり、Apumpは作動表面の面積である。
その構成は、作動表面とアパーチャとの間のその面積比は、渦を離脱及び冷却をかなり促進させる。更に、反射器の実施形態については、これは、アパーチャがキャビティなしの場合よりかなり小さいため、筐体内部で殆ど光学的摂動をもたらさない。
実施形態に従って、作動アパーチャはチューブの穴であり、そのチューブは、トランスジューサを有するスピーカのスピーカコイルに取り付けられている。この実施形態に関連する有利点は、チューブの質量の調整により、スピーカの共振周波数が筐体の共振周波数と実質的に一致するように、スピーカの共振周波数を調整することを可能にすることである。更に、チューブの付加的な質量は、低周波数(100Hzのオーダー)の動作を可能にし、それにより、最低の可聴性音圧レベルが低周波数については比較的高いために、ノイズレベルを低下させることが可能である。従って、高度な及び高価なノイズ低減を必要としない。低周波数はまた、トランスジューサの寿命を長くする。
実施形態に従って、スピーカは後方が閉じていて、それにより、第1キャビティは、スピーカ、チューブのフランジ及び/又はスピーカメンブランの内側面により構成される。この実施形態の有利点は完全な閉システムであることであり、そのことは、例えば、UHPランプのアプリケーションにおいて、水銀は閉じこめられて、バーナの破裂後も筐体から出ることはないことを意味する。
実施形態に従って、ハウジングは前記スピーカの前方を囲み、それにより、第2キャビティが形成され、その第2キャビティは、第2作動アパーチャを介して筐体を連通している。この実施形態の有利点は、完全に閉じたシステムであり、そのことは、例えば、UHPランプのアプリケーションにおいて、水銀が第2キャビティにより閉じこめられ、バーナの破裂後も筐体から出ることはないことを意味する。
第2作動アパーチャは、λ/2の長さを有するパイプを介して第2キャビティに接続されることが可能であり、ここで、λは、スピーカにより生成される速度波の波長である。
筐体はまた、筐体の内側に付加的な内部合成噴流を生成するように適合された少なくとも1つの非作動アパーチャを有することが可能である。これは、何れかの共振質量−ばねシステムの複数のアパーチャが、1つの又は少数の作動アパーチャにより駆動されることが可能であるために、可能である。作動アパーチャとは、ここでは、圧力波を生成するトランスジューサにより主に駆動されるアパーチャのことをいい、非作動アパーチャとは、共振質量−ばねシステムにより主に駆動されるアパーチャのことをいう。非作動アパーチャの使用は、複数のトランスジューサを必要とすることなく、複数のオブジェクト又は複数のホットスポットの冷却を可能にする。当業者が理解しているように、非作動アパーチャは筐体の共振周波数を変えることができる。従って、適用できる場合、非作動アパーチャは、スピーカの共振周波数と一致するように筐体により形成される質量−ばねシステムの共振周波数をいつ調整するかについて、考慮される必要がある。
本発明に従った合成噴流冷却装置は更に、複数の電子装置を有する電子装置に有利に含まれることが可能である。
他の目的、特徴及び有利点については、以下の詳細説明、同時提出の特許請求の範囲及び図から明らかになる。
本発明の上記の及び他の目的、特手用及び有利点については、同じ参照番号は同じ要素について用いられている添付図を参照する、本発明の好適な実施形態の以下の例示としての、及び非限定的な詳細説明により十分に理解することができる。
背後が開状態にあるスピーカがチューブを作動させるUHPランプのための冷却装置の実施形態であって、それにより、内側噴流及び外側噴流の両方が作動アパーチャにおいて形成される、実施形態を示す図である。 スピーカがチューブを作動させるUHPランプのための冷却装置の実施形態であって、スピーカは後方が閉状態であり、それにより、ポンピングキャビティが形成され、内部噴流が昇圧される実施形態を示す図である。 ハウジングがスピーカの前を囲んでいるUHPランプのための冷却装置の実施形態であって、それにより、ポンピングキャビティが形成され、内部噴流が促進される、実施形態を示す図である。 スピーカのどちらか側にポンピングキャビティを有するUHPランプのための冷却装置の実施形態を示す図である。 LEDバックライトのための冷却装置の実施形態を示す図である。 LEDスポットライトのための冷却装置の実施形態を示す図である。
図1は、超高性能(UHP)ランプ1を冷却するための本発明の実施形態を示している。UHPランプ1は、放物面リフレクタ2と、リフレクタ2に取り付けられた気密性を有する前面ガラス3とを有し、それにより、筐体4を形成している。石英バーナ5が、UHPランプ1の内部に備えられることが可能である。典型的なUHPランプ1においては、石英バーナの前面ピンチ(pinch)(即ち、前面ガラスに最近接した石英バーナの端部)に位置している第1ホットスポット6と、石英バーナの中央(即ち、石英バーナの両端部間の中間)に位置している第2ホットスポット7とが存在する。石英バーナが水平方向に備えられている場合、石英バーナの中央における熱分布は、第2ホットスポット7がその石英バーナの上部に位置し、コールドスポット20がその石英バーナの下部に位置することに留意されたい。
内在する結晶化を回避するように、それらのホットスポット6、7は、コールドスポット20の冷却を伴わない冷却を必要とする。ホットスポット6、7の冷却を可能にするように、作動アパーチャ8及び非作動アパーチャ9が反射器の壁に備えられている。
作動アパーチャ8は、石英バーナの前面ピンチにおけるホットスポット6の方のポイント及び前面ガラス近傍の領域で反射器に備えられている。前面ガラス近傍に作動アパーチャ8を備えることは、温度がここでは低く(作動アパーチャ8における約200℃から非作動アパーチャ9における約400℃までの温度勾配が存在する)、更に、反射器における壁の空間及び平坦性は製造を容易にするために、有利である。筐体の上部に作動アパーチャ8を備えることにより、自然変換ループの助けとなる。それに代えて、反射器の下部に位置付けられる場合、自然変換ループは妨げられる。衝突距離は、好適には、十分な合成噴流の渦の離脱が可能であるような距離である。
トランスジューサ10は、ここでは、スピーカであり、作動アパーチャ8に備えられている。チューブ11がスピーカ12に取り付けられ、それにより、チューブ11の穴が作動アパーチャを構成する。セラミックチューブとスピーカの中心合わせ及び位置合わせは、コイルの半径でスピーカの円錐状のフォイルにおける凹部内に適合するフランジ24における凸部26により容易化されている。チューブ11はここでは、例えば、反射器のガラスに等しいか又はそれより小さい熱膨張計数(CTE)を有するアルシント(Alsint)セラミックから成るセラミックチューブであり、接着剤等の適切な接着材料を用いて固定されることが可能である。チューブ11は、反射器の壁の穴に隙間嵌めにより嵌合される。フランジによるチューブの慣性モーメントは、好適には、共振モードをチルトすることを回避するように最小化され、チューブと反射器の穴との間が接触するようにする。
動作中、スピーカ10のストロークは、チューブ11の並進運動をもたらし、筐体4についてのボリュームの変化をもたらす。ボリュームの変化は、好適には、筐体のボリュームの1%以上である。スピーカのストロークが作動アパーチャの半径より大きい場合、噴流の流れが作動アパーチャ8で形成されることが可能である。これは、石英バーナの前面ピンチにおけるホットスポット6に衝突する内部合成噴流をもたらす。スピーカ10はスピーカの後方にアパーチャ21を有するため、外部噴流もまた、存在する。
図1に示すように、非作動アパーチャ9が反射器の壁に備えられ、例えば、反射器の壁に穴をドリルで開けることにより容易に形成されることが可能である。非作動アパーチャは必要でないが、単独のトランスジューサを用いて、複数のホットスポットの冷却を可能にするために、有利である。非作動アパーチャ9はここでは、石英バーナの中央のホットスポット7の方を向いている。非作動アパーチャの直径は、好適には、石英バーナの中央のホットスポット7と非作動アパーチャ9との間の距離の1/10乃至1/2の範囲内である。
非作動アパーチャ9は、空気を作動すように備えられたトランスジューサが存在しない点で、作動アパーチャ8とは異なっている。それに代えて、非作動アパーチャ9における空気は、ばねとしての役割を果たす筐体4における空気により駆動される質量としての役割を果たす。その結果、内部合成噴流が非作動アパーチャ9で形成され、石英バーナの中央のホットスポット7に衝突する。更に、外部噴流が非作動アパーチャで形成される。
各々のアパーチャ8、9は、内部噴流を促進するように、筐体内部の方にテーパーが付けられることが可能である。更に、各々のアパーチャの端部は、好適には、渦の離脱を促進するように先を尖らせることが可能である。螺旋のような形状の溝を有する各々のアパーチャ8、9の表面を備えることにより、又は筐体内に突出したオリフィスの形状のアパーチャを備えることにより、噴流の乱流が更に増加される、又は渦の離脱が促進されることが可能である。各々のアパーチャ8、9は、周囲環境と連通することが可能であるが、しばしば、アパーチャ8、9は、筐体外部に内包されたボリュームと連通している。これにおいては、UHPランプのバーナの破裂時に水銀の汚染を回避する又は水銀の閉じこめることは有利である。代替として、各々のアパーチャ8、9は、ごみ及び汚れに対するフィルタを備えることが可能である。フィルタは離れて備えられていることが可能である。
筐体はまた、ガス交換を改善するように逆止弁を備えた1つ又はそれ以上の空気排出部(図示せず)を備えることが可能である。
図2は、本発明の他の実施形態を示している。ここでは、リング22は、スピーカ10の後方に備えられている。キャビティ16が、スピーカ、チューブのフランジ24及びスピーカのメンブラン25の内側表面により構成されるように、そのリングは、スピーカの後方を封止している。キャビティ16は、作動アパーチャ8を介して筐体4と連通している。キャビティ16は、キャビティ内の空気が質量−ばねシステムにおけるばねとしての役割を果たさないように十分に小さく、噴流形成基準をs>raperture・Aaperture/Apumpに修正し、ここで、sはトランスジューサのストリーク(チューブではなく、空気を基準とする)であり、rapertureはアパーチャの半径であり、Aapertureはアパーチャの面積であり、Apumpは作動表面の面積である。
作動表面Apumpはここでは、キャビティに対向するフランジ24及びメンブラン25の面積により構成され、典型的には、作動アパーチャAapertureの面積の約50倍である。これは、空気をポンピングし、軽微なスピーカのストロークでさえ噴流形成を促進する。
動作中、チューブのフランジ24及びメンブラン25は共にキャビティの空気をポンピングする。空気は、コイルの周囲のメンブラン25近傍のキャビティの部分から、チューブに対するフランジ24近傍のキャビティの部分に流れる。この流れはスピーカのコイルを冷却する。
図3は、本発明の他の実施形態を示している。ここでは、スピーカ10の前面を収容するハウジング27は、キャビティ28を形成するようにスピーカ10に機密性を有して取り付けられている。そのハウジングは、作動アパーチャ33を形成するアパーチャを有する。ハウジング27は、好適には、UHPランプと適合された熱膨張係数(CTE)を有し、例えば、セラミックスから成ることが可能である。図3に示すように、ハウジングは、フランジを有するチューブの方式であって、チューブのフランジの凸部19がスピーカ10の外縁部に取り付けられることが可能である。ハウジング27は、スピーカのコイルのストロークにより移動しないことに留意されたい。更に、ハウジング27の反射器2への接続は、好適には、機密性を有するように行われている。
キャビティ内の空気が質量−ばねシステムにおけるばねとしての役割を果たさないように十分に小さいキャビティ28は、噴流形成基準をs>raperture・Aaperture/Apumpに修正し、ここで、rapertureはアパーチャの半径であり、Aapertureはアパーチャの面積であり、Apumpはスピーカのメンブランの面積である。
スピーカのメンブラン25の面積Apumpは、典型的には、アパーチャの面積Aapertureの約50倍であり、従って、渦の離脱を促進して、かなり冷却させる。間接的には、これは、筐体4におけるボリュームの変化を大きくするため、非作動アパーチャ9にも影響する。
2つの例示としての実施形態についてのパラメータについて、下の表に示している。例示としての第1実施形態は、図2を参照して上で説明しているポンピングキャビティを有する振動チューブを有する実施形態である。例示としての第2の実施形態は、図3を参照して上で説明しているポンピングキャビティの前に備えられたスピーカを有する実施形態である。
Figure 2011507226
振動チューブを有する実施形態(図2に示す)においては、スピーカの共振周波数は、好適には、チューブ11の質量を調整することによりヘルムホルツ共振器の共振周波数と一致するように適合される。
冷却装置の非減衰ヘルムホルツ周波数fは次式で表され、
Figure 2011507226
ここで、Vは石英バーナのボリュームより小さい筐体のボリュームであり、Aはアパーチャの断面積であり、Lはアパーチャの長さであり、rはアパーチャの半径であり、iはアパーチャ数であり、そしてcはガス中の音速である(ここでは、20√Tであり、Tは絶対温度(K)である)。
Figure 2011507226
計算された音声強度は64dBである。しかしながら、実際の実験においては、知覚されるノイズは、それより小さくなる。
図4は、上記2つの実施形態(図2及び3を参照して説明している)を組み合わせたものを示している。ここでは、スピーカ10の両側は、ダブルアクションポンプを生成するように閉じられている。リング22は、第1キャビティ16がスピーカの内側面、チューブ11のフランジ及びスピーカのメンブラン25により構成されるように、スピーカ10の後方を封止している。第1キャビティ16は、合成噴流が形成される第1作動アパーチャ8を介して筐体4と連通している。更に、ハウジング27は、第2キャビティ28を構成するスピーカ10の前方を囲んでいる。ハウジングはここでは、パイプ29により第2作動アパーチャ33に接続される開口を有する。第2作動アパーチャ33で形成される付加的な合成噴流は、石英バーナの中央のホットスポット7等の付加的ホットスポットを冷却するように用いられることが可能である。パイプ29の長さがλ/2であるように備えられることにより、両方のアパーチャ8、33は、ヘルムホルツ共振を可能にするように、同時に吸い込み(breathe)、ここで、λはスピーカ10により生成される速度波の波長である。ハウジング27はスピーカのコイルと共に動かないことに留意されたい。
本発明の他の実施形態に従って、作動共通壁におけるアパーチャと隣接する2つのヘルムホルツ共振器が存在する。これは、汚染及びダストを抑制する清浄な再循環空気により少なくとも1つのホットスポットの冷却を可能にする。
他の実施形態に従って、可聴性ノイズを低減するように(例えば、双極子(dipole)又は四重極子(quadrapole)として役割を果たすことにより)、及び/又は複数のホットスポットに衝突するように用いられるように、筐体において備えられた2つ又はそれ以上の作動アパーチャが存在する。トランスジューサの両側が連通している限り、トランスジューサはそれ自体、既に双極子であるとみなされる。従って、2つのトランスジューサは四重極子を構成することが可能である。
図5は、LEDバックライトについての本発明の実施形態を示している。ここでは、LEDバックライトモジュール32はヘルムホルツ共振器として機能することが可能である。LEDバックライトモジュール32は、ノイズ低減のために双極子を生成するように逆相と通じた区画の対を操作するように及び/又は共振を改善するように、複数の区画(各々の区画はLEDの副集合を有する)に分割されることが可能である。内部合成噴流はここでは、変換を強制するようにLEDのヒートシンクに衝突する。
図6はLEDのスポットライトを示していて、そのスポットライトにおいて、内部合成噴流は、臨界温度(典型的には、最大70乃至80℃)にある電力変換器のコンデンサにおける誘電体を冷却するように用いられる。
本発明は主に、上では複数の実施形態を参照して説明している。しかしながら、当業者は既に理解しているように、上で開示された実施形態以外の実施形態が、同時提出の特許請求の範囲に記載している本発明の範囲内で同等に可能である。
例えば、スピーカのコイルに取り付けられるチューブを用いることに代えて、穴の開いたメンブランをトランスジューサにより作動させることが可能である。そのメンブランは、例えば、既存のUHP反射器に適合するように鏡面反射することが可能である。他の代替としては、アパーチャを有する作動壁がある。また、2つ以上の非作動アパーチャを削除する又は用いることも可能である。更に、冷却装置は、空気ばかりでなく、種々の液体又は気体流体の流出により多様なオブジェクトを冷却するように用いられることが可能である。
装置の共振周波数は、上記の実施形態については100Hzのオーダーであるが、その共振周波数は、動作中に殆ど可聴性ノイズがないように、可聴範囲(サブソニック)以下又は可聴範囲(サブソニック)以上であるようにデザインされることも可能である。更に、冷却装置は、国際公開第2005/027569号パンフレットに開示されているように、共振周波数自動調整を有することも可能である。

Claims (15)

  1. オブジェクトを冷却する合成噴流冷却装置であって:
    速度波を生成するように設定されたトランスジューサ;及び
    作動アパーチャを介して前記速度波を受け入れるように備えられた筐体;
    を有する合成噴流冷却装置であり、
    前記筐体は、前記作動アパーチャにおいて前記筐体の内部で内部合成噴流を生成するのに十分に大きく、前記筐体は前記オブジェクトを収容するように備えられ、それにより、前記内部合成噴流により前記オブジェクトの冷却を可能にする;
    ことを特徴とする合成噴流冷却装置。
  2. 前記作動アパーチャの直径は、前記作動アパーチャと前記冷却されるオブジェクトとの間の距離の1/10乃至1/2の範囲内にある、請求項1に記載の合成噴流冷却装置。
  3. 前記筐体及び前記作動アパーチャは、前記トランスジューサにより作動される共振質量−ばねシステムとしての役割を果たすように寸法決めされ、前記筐体内の流体はばねとしての役割を果たし、前記作動アパーチャ内の流体は質量としの役割を果たす、請求項1又は2に記載の合成噴流冷却装置。
  4. 前記トランスジューサを有するスピーカの共振周波数並びに前記筐体及び前記作動アパーチャにより形成される前記質量−ばねシステムの共振周波数は、2重質量−ばねシステムを構成するように設定される、請求項3に記載の合成噴流冷却装置。
  5. 前記トランスジューサのストロークは前記作動アパーチャの半径より大きい、請求項1乃至4の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  6. 前記トランスジューサによりもたらされるボリューム変化は前記筐体のボリュームの1%以上である、請求項1乃至5の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  7. 少なくとも1つの作動アパーチャを介して前記筐体と連通している少なくとも1つのキャビティを更に有し、前記少なくとも1つのキャビティ内の流体は前記トランスジューサにより作動され、前記少なくとも1つのキャビティは、前記流体が質量−ばねシステムにおけるばねとしての役割を果たさないように十分に小さく、前記トランスジューサにより作動される表面と前記少なくとも1つのアパーチャの表面との間の表面比は1以上である、請求項1乃至6の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  8. 前記合成アパーチャは前記トランスジューサにより作動される部材において備えられ、前記部材は壁、メンブレン又はチューブである、請求項1乃至7の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  9. 前記合成アパーチャは、前記トランスジューサを有するスピーカのスピーカコイルに取り付けられたチューブの穴である、請求項1乃至8の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  10. 前記スピーカは後方が閉状態にあり、第1キャビティは、前記スピーカ、前記チューブのフランジ及び/又はスピーカメンブレンの内側表面により形成されている、請求項9に記載の合成噴流冷却装置。
  11. 前記トランスジューサの前方を囲むハウジングを更に有し、それにより、第2キャビティが形成されている、請求項7乃至10の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  12. 前記第2キャビティは、λ/2の長さを有するパイプを介して第2作動アパーチャに接続され、ここで、λは前記スピーカにより生成された前記速度波の波長である、請求項11に記載の合成噴流冷却装置。
  13. 前記筐体は、前記筐体の内部で追加の内部合成噴流を生成するように設定された少なくとも1つの非作動アパーチャを有する、請求項1乃至12の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置。
  14. 請求項1乃至13の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置と、前記合成噴流冷却装置により冷却されるようになっている前記筐体の内部に備えられた電子部品とを有する電子装置。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載の合成噴流冷却装置を有する照明装置であって、該照明装置は、前記合成噴流冷却装置により冷却されるようになっている筐体の内部に複数のホットスポットを有する、照明装置。
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