JP2011505107A - 部分的に利用可能なマルチメディアコンテンツの再生のためのシステム及び方法 - Google Patents

Abstract

クリティカル情報又は再生データは、それらによってマルチメディアコンテンツが複号可能で、前記マルチメディアコンテンツの一部しか部分的に利用できないときであっても提示される、メディアファイルに含められる。
【選択図】図１

Description

本発明は、一般的にはマルチメディアファイルに関し、より詳細にはマルチメディアファイルの一部だけが利用可能な場合に再生可能なマルチメディアファイルに関する。

インターネット革命は世界中の情報配信に根本的な変化をもたらした。ユーザ間での知識の収集と配信では、集団で作り出される百科事典が、映像の共有及びダウンロードサービスと同程度に一般的に使用されるという根本的なパラダイムシフトを経験した。情報を容易に交換する能力はまた、インターネット上でのマルチメディアコンテンツの配信のための道を切り開いた。配信は、これらに限定しないがサーバからの直接ダウンロードとサーバ管理のコンテンツ配信とを含む様々な方法を経て、あるいはピアツーピア・トレントネットワーク（ｐｅｅｒ−ｔｏ−ｐｅｅｒ ｔｏｒｒｅｎｔ ｎｅｔｗｏｒｋｓ）を介して、起こり得る。

最近、コンテンツ配信のダウンロード戦略におけるある程度の進歩により、マルチメディアファイルの区分的なダウンロードを可能にすると共に、後でこれを再組立てすることにより完全なファイルを正しいバイト順で提供することができるシステムがもたらされた。区分的ダウンロードは、複数の同時送信元からのデータ受信を可能にし、全体ファイルのダウンロードのスピードアップを支援する可能性がある。区分的ダウンロードでは、異なるファイルセグメントを送信するための予測可能なパターンは一般的には存在せず、したがってダウンロードされた構成要素の大きさもまた決定できないであろう。

通常、マルチメディアファイルは、ヘッダ、メディアデータ、又はペイロードなどの特定部と、省略可能なインデックス部とで構成される。通常、ヘッダ部はメディアデータの技術的記述を含み、したがってこのヘッダ部なしではメディアデータを復号化し再生することができない。通常、インデックス部はファイル内のメディアデータチャンクの位置を記述する情報を含み、再生中のランダムシークを可能にする。さらに、メディアデータ部が何らかのエラーを含むと、インデックス部内のデータは、次のエラーのないメディアデータチャンクを探し出すことができるやり方を提供する。このため、インデックス部はまた、ある程度のエラー耐性を提供することができる。

いくつかのファイルは上記部分の各１つに含まれる情報をカプセル化する分散型手段を採用してもよいが、復号化に関するある情報がファイルの特定の１セグメントに集められる可能性が高い。例えば、様々なコンテナ形式では、ヘッダ部は単一の連続ブロックのデータとしてファイルの先頭に配置される。したがって、マルチメディアの提示に際し復号化するのに必要なクリティカル情報の特定の区分化は、ファイルが全体として再構成されるまでファイルは首尾よく復号化され得ないということを意味するかもしれない。

クリティカル情報又は再生データを含む部分的に利用可能なマルチメディアコンテンツだけでもってマルチメディアコンテンツを復号化し提示できるようにするシステムと方法について説明する。

一実施形態において、部分的に提供されたマルチメディアファイルを再生する方法は、複数のメディアフレームを有するコンテンツデータを含む部分的に提供されたマルチメディアファイルの一部を読み出す工程と、メディアデータ部における複数のチャンク内のクリティカル情報チャンクであって、部分的に提供されたマルチメディアファイルの別の部分を受信することなくコンテンツデータを復号化するための情報を含むクリティカル情報チャンクを特定する工程と、特定されたクリティカル情報チャンクのみに基づいてコンテンツデータを復号化する工程と、復号化されたコンテンツデータを提示する工程と、を含む。

別の実施形態では、部分的に提供されたマルチメディアファイルを符号化する方法は、１又は複数の送信元からコンテンツデータを提供する工程と、提供されたコンテンツデータ内のキーフレームより前のクリティカル情報を組み込む工程と、前記クリティカル情報が、前記提供されたコンテンツの他のキーフレーム又は他の部分とは無関係に前記提供されたコンテンツを復号化するための情報を含み、前記提供されたコンテンツデータ内の１つ又は複数のキーフレームについて前記組み込み工程を繰り返す工程と、前記提供されたコンテンツと前記組み込まれたクリティカル情報とからマルチメディアファイルを生成する工程と、を含む。

さらに別の実施形態では、部分的に提供されたメディアファイルの再生のためのシステムは、メディアサーバとクライアントプロセッサを含む。

メディアサーバは、部分的に提供されたメディアファイル内のメディアコンテンツの１以上の複数のキーフレーム近傍のクリティカル情報を有する部分的に提供されたメディアファイルを送信するように構成される。メディアサーバとネットワーク通信するクライアントプロセッサは、部分的に提供されたメディアファイルの要求をメディアサーバに送信するように構成され、メディアサーバは要求された部分的に提供されたメディアファイルを送信するように構成される。クライアントプロセッサは、クリティカル情報を探し出しこの探し出されたクリティカル情報に基づいて、前記部分的に提供されたメディアファイルを独立に復号化するように構成される再生エンジンを含む。

本発明の上述の特徴と他の特徴と、これらの特徴を取得し使用する方法は明らかになり、そして添付図面と併せた以下の説明を参照することにより、最も良く理解されることになる。添付図面は、本発明の典型的な実施形態のみを描写し、したがって本発明の範囲を制限するものではない。
本発明の実施形態にしたがってマルチメディアファイルをダウンロードするためのネットワークの半概略図である。 部分的にダウンロードされたマルチメディアファイルの概念的な説明図である。 本発明の実施形態にしたがってマルチメディアファイル内のマルチメディア情報にインタリーブされた、情報トラックの概念的な説明図である。 本発明の実施形態にしたがってクリティカル情報チャンクを有するマルチメディアファイルの概念的な説明図である。

次に添付図面を参照し、遠方で格納されたマルチメディアファイルを漸進的に組み立て再生するためのマルチメディアファイルとシステムについて説明する。マルチメディアファイルは、１つ又は多数の送信元から漸進的に組み立てられる。異なる構成要素が、時間とともにファイル全体を構築するために使用される。本発明の多くの実施形態では、再生装置がマルチメディアファイル内のコンテンツの再生を開始するのに必要なクリティカル情報又は再生データは、マルチメディアファイル全体の様々な場所において反復される。このクリティカル情報は、ファイル内の映像、音声及び他のストリームタイプを復号化するための再生装置により使用される情報である。例えば、クリティカル情報としては、これらに限定しないが映像コーデック標準規格を示す情報、音声コーデック標準規格を示す情報、映像解像度、音声サンプリングレート、及び／又は全チャンネルを挙げることができる。多くの実施形態では、クリティカル情報はアクセスフレーム近傍のファイルのメディアデータ部内で反復される。いくつかの実施形態では、クリティカル情報は１以上の又はすべてのアクセスフレームのメディアデータチャンクに含まれる。多くの実施形態では、クリティカル情報は、クリティカル情報の各インスタンスが１以上の又はすべてのアクセスフレーム近傍で探し出されるようなやり方で、ファイル内のメディアデータ部内にインタリーブされた情報チャンクに含まれる。いくつかの実施形態では、マルチメディアファイル内に設けられるクリティカル情報は、２以上のアクセスフレーム毎に異なる、及び／又はマルチメディアファイル内の各アクセスフレームに対し反復されない。多くの場合、クリティカル情報は、一組の所定のプロフィールに対し少なくとも部分的に表現される。多くの実施形態では、漸進的ダウンロード中にマルチメディアファイルを再生することを容易にするために従来のマルチメディアファイル用のクリティカル情報が別のセカンダリファイル内に設けられる。別の実施形態では、漸進的ダウンロード処理は、マルチメディアファイル内のアクセスフレームと整合する境界を使用することを含む。

［マルチメディアファイルの漸進的ダウンロードのアーキテクチャ］
本発明の実施形態によるマルチメディア配布ネットワークを図１に示す。配信ネットワーク１０は再生装置１２として構成される多くの装置を含む。図示の実施形態では、再生装置はパーソナルコンピュータと携帯電話送受話器である。他の実施形態では、再生装置は、ネットワーク接続を介しマルチメディア情報を受信するとともにマルチメディア情報を再生することができる任意の装置であってよい。再生装置１２はネットワーク１６を介しサーバ１４に接続され、サーバ上に格納されたマルチメディアファイルを漸進的にダウンロードすることができる。多くの実施形態では、再生装置は単一のサーバからマルチメディアファイルをダウンロードするように構成される。多くの実施形態では、再生装置は複数のサーバからマルチメディアファイルを同時にダウンロードするように構成される。いくつかの実施形態では、再生装置はＢｉｔＴｏｒｒｅｎｔ，Ｉｎｃ．，Ｓａｎ Ｆｒａｎｃｉｓｃｏ，ＣＡにより配信されるＢｉｔＴｏｒｒｅｎｔアプリケーション等のピアツーピアファイル共有アプリケーションを使用してマルチメディアファイルを漸進的に組み立てる。他の実施形態では、再生装置は１以上のサーバからマルチメディアファイルを漸進的にダウンロードするために他のアプリケーションを使用することができる。

［マルチメディアファイル内のクリティカル情報又は再生データの反復］
マルチメディアファイルが漸進的にダウンロードされる際のマルチメディアファイルの仮想的な構築を図２に示す。マルチメディアファイル２０の異なる部分を別々に示す。マルチメディアファイルはヘッダ２２、ペイロード２４及びインデックス２６を含む。ファイルの漸進的ダウンロード中に再生装置により時間とともに受信されるファイルの構成要素のいくつかの仮想的なスナップショット２８を示す。スナップショットは、０％から１００％までのマルチメディアファイルの漸進的ダウンロードの段階的完了を示す。マルチメディアファイルが漸進的にダウンロードされると、ダウンロードの開始と、再生装置が全ヘッダを復元できる時点との間には相当な待ち時間が存在し得る。待ち時間は、第１４番目のスナップショットまでの時間内にヘッダがダウンロードされないことにより仮想的なダウンロードで表わされる。このダウンロードパターンのために、クリティカルセクションがファイルのヘッダセグメントに存在する場合、ダウンロードされたコンテンツの相当な割合を占める従来のマルチメディアファイルは再生可能ではないであろう。さらに、ヘッダ部が受信者により全くダウンロードされないとすると、ファイルの他のすべての部分がエラーなしでダウンロードされたとしてもファイルの残りは再生可能ではないであろう。他の実施形態では図２のヘッダ部は音声と映像ストリームの再生を開始するために必要な記述を含むマルチメディアファイルの任意の部分で置き換えられてもよいということを強調しておくことは重要である。

本発明の実施形態によるマルチメディアファイルはファイル全体の複数の場所にクリティカル情報を含む。再生装置はクリティカル情報を受信すると直ちに、既にダウンロードされたマルチメディアファイル内のコンテンツを再生する能力を有する。いくつかの実施形態では、クリティカル情報は関連するマルチメディア情報と対にされる。したがって、マルチメディア情報がダウンロードされるとともにクリティカル情報がダウンロードされる。情報が符号化されるやり方とクリティカル情報がマルチメディアファイル全体にわたって反復される頻度とは、プレゼンテーションを正常に復号化するのに必要な情報の合計量、及び／又は特定のアプリケーションの要件により判断されてよい。

［アクセスフレームとクリティカル情報とを対にすること］
一般的には、マルチメディアファイルは、ペイロード部内の任意の従前又は将来情報を必要とすることなくなく独立に復号化され提示され得るアクセスフレームを有する。ユーザが再生装置に特定のアクセスフレームから再生するように指示する際、マルチメディアデータを正常に復号化し提示するために必要なクリティカル情報が再生装置に利用可能であれば、再生装置はマルチメディアデータがダウンロードされるとコンテンツを再生することができる。多くの実施形態では、クリティカル情報はアクセスフレームと併せて提供される。多くの実施形態では、アクセスフレームはマルチメディアファイル内のコンテナ内に含まれ、クリティカル情報はコンテナのヘッダに表示される。他の実施形態では、マルチメディアファイル内の他の場所にクリティカル情報を表示することができる。

［個別情報トラック］
本発明のいくつかの実施形態によるマルチメディアファイルは、クリティカル情報が１以上の又はそれぞれのアクセスフレームの直前にあるいはアクセスフレーム近傍に出現するように、フレームファイル内のマルチメディアコンテンツでもってインタリーブされる個別情報トラックを含むことができる。多くの実施形態では、情報トラックは任意の数のビットでよいが通常は４〜１６バイト以上であってよい固有なマーカーであって、ペイロードデータ内で十分に低い確率の非意図的エミュレーションにより一意的に特定することができるマーカーを含む。情報トラックは、所定のプロフィールの参照、及び／又は音声、映像、サブタイトル及び／又はクリティカル情報を含む情報トラックの部分に続く他のストリームのパラメータの直接指定、を含む上に概説された任意のやり方でクリティカル情報を表示することができる。

本発明の実施形態による情報トラックを含むマルチメディアファイルを図３に示す。マルチメディアファイル３０はインタリーブされたマルチメディア情報を含む。マルチメディア情報は、これらに限定しないが映像、音声、サブタイトル、及び／又は情報トラックを含むことができる。マルチメディア情報は多くのアクセスフレーム３２を含む。情報トラックからの情報３４はアクセスフレームの直前でインタリーブされる。他の実施形態では、この情報はアクセスフレームに続くことができる。情報３４は、アクセスフレーム３２を復号化するために再生装置により使用されるクリティカル情報を含む。多くの実施形態では、情報３４はまた、マルチメディアファイル全体の復号に関する他の情報を含む。

図４において、本発明の実施形態によるマルチメディアファイルはさらに、ファイルに関するクリティカル情報を示す。マルチメディアファイル４０は、ＥＢＭＬ（拡張可能なバイナリのメタ言語：Ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ Ｂｉｎａｒｙ Ｍｅｔａ Ｌａｎｇｕａｇｅ）要素４１とセグメント要素４２とを含む。セグメント要素は、シークヘッド４３、セグメント情報４４、トラック４５、チャプタ４６、１以上のクラスタ５０、キュー４７、アタッチメント４８、タグ４９を含む。１以上のトラックエントリを有するトラック４５は、音声、映像、サブタイトル、及び／又は他のメディアトラック（例えばメタデータ）のそれぞれに関する情報（すなわち再生データ）を含む。クラスタ５０内では、トラック情報５１は、１以上の単純ブロック５２及び／又は１以上のブロック群５４と共存してもよい。ブロック又はブロック群は、音声、映像、サブタイトル、及び／又は他のメディアフレームを含む。一実施形態における単純ブロックは、例えばキーフレームを有するブロックを特定するように設定されたキー又はアクセスフレーム識別子５３を含む。ブロック群は、単純なブロック５２と同様にブロック５５を含むが、含まれたフレームがキーフレームである（すなわち、いかなる参照フレームも持たない）ということを示す方法として参照ブロック値の欠落を利用する。例示した場合のブロック又はブロック群５５はまた参照ブロック５６（すなわち別のフレームの時間コード）を含む。例示のように、トラック情報５１は、セグメント要素４２内のトラック情報４５に対応する複製トラック情報（トラック４５）を含む。トラック情報は、関連クラスタ内のコンテンツ又はフレームを再生するために必要なすべての情報（例えば、音声／映像コーデック情報）を提供する。それゆえ、キーフレームを含む各クラスタはまた、随意的に、所与のクラスタに関連する映像、音声、サブタイトル、及び／又は他のトラックを提示するためにトラック情報５１形式の再生データ又はクリティカル情報を有してもよい。トラック情報５１は、キーフレームを含む各クラスタ内に存在してもよいし、あるいは随意的に、ファイル当たり１０又は２０回発生するなどのように低い頻度で出現してもよい。低い頻度は、クリティカル情報を発見するシーク時間を増加させるかもしれないが、また、マルチメディアファイルのファイルサイズを減らすであろう。したがって、クリティカル情報は１以上の又はすべてのキーフレームに近接してよく、その頻度はシーク時間とマルチメディアファイルサイズに影響を与えることができる。

［クリティカル情報の表示］
マルチメディアファイル全体にわたるクリティカル情報の反復はファイルのオーバーヘッドを増加する。クリティカル情報を表示するのに必要なビット数を減らすために、マルチメディアコンテンツに対し一連の符号化プロフィールを設定することができる。このプロフィールへの参照は、ファイル全体にわたってクリティカル情報の全体を複数回規定することとは対照的に、マルチメディアファイル内で用いることができる。多くの実施形態では、音声、映像、サブタイトル、及び他の適切なデータ用の所定パラメータの組を含むプロフィールは予め定義される。上記検討したように、本発明の多くの実施形態によるマルチメディアファイルは、アクセスフレームを含むコンテナ内に、及び／又は個別情報トラック内のデータとして、プロフィール参照を含む。プロフィールにおいて規定される所定のパラメータは、限定するものではないが、映像、水平及び垂直分解能、映像フレーム速度、音声サンプリングレート、音声チャネル番号、サブタイトル形式、映像及び音声コーデックタイプ、及び／又はサブタイトル解像度を含むことができる。特定プロフィールの選択はアクセスフレームをカプセル化するコンテナ内のインデックスを介し行われてもよい。

多くの実施形態では、マルチメディアファイルは、クリティカル情報のある態様を直接規定することができ、またクリティカル情報の他の態様の所定プロフィールへの参照を与えることができる。例えば、他のすべてのパラメータが所定プロフィールから選択される一方で、映像部分の水平及び垂直分解能を独立して規定することができるであろう。いくつかの実施形態では、独立に規定されたパラメータには制約が課される。例えば、水平及び垂直分解能を、４、８、又は１６以上の画素の単位で制限することができる。本発明の実施形態による所定プロフィール及び／又は直接規定されたパラメータへの参照がマルチメディアファイル内で符号化される方法は、通常、特定のアプリケーションの要件に依存する。様々な形式のうち任意のものを規定することができる。符号化は通常、復号化のし易さとマルチメディアファイル内のオーバーヘッド量を制限することとをバランスさせることを含む。

［漸進的ダウンロード中にアクセスフレーム又はクリティカル情報を特定すること］
アクセスフレームを容易に特定するために、これらのフレームは、非アクセスフレームを示すために使用されるストリーム識別子とは異なるストリーム識別子を有することができる。このストリーム識別子は４バイト又は５バイト以上であってよい。４バイトで整合された境界上でペイロード部内の全個別フレームが始まるように要件がこれらフレームに課されてもよい。これにより、アクセスフレームの探索を容易にし、ストリームマーカーがペイロードデータによりエミュレートされる確率を低減することができる。

本発明の実施形態によるマルチメディアファイルを漸進的にダウンロードするために使用されるアプリケーションは、ネットワークを介しファイルを配信するように使用することができるユーティリティが１以上の又はそれぞれのアクセスフレーム、あるいは、１以上の又はそれぞれのクリティカル情報チャンクの開始と整合された境界上で任意のデータパーティションを行うということを要求することができる。このようにして、セグメントは各アクセスフレーム又はクリティカル情報チャンクで始まるので復号器内のシーク動作だけでなく個別マーカーも省略することができる。

［セカンダリファイル内のクリティカル情報の提供］
多くの実施形態では、マルチメディアファイルを漸進的にダウンロードする再生装置はまた、マルチメディアファイルの適切なヘッダと索引情報と共に、１以上の又はすべてのアクセスフレーム又はマルチメディアファイル内のクリティカル情報のチャンクの場所を規定するマルチメディアファイル内のセカンダリファイルを取得する。このようにして、セカンダリファイルはその全体として取得され、そしてマルチメディアファイルの一部分を再生する際のガイドとして使用されてよい。いくつかの実施形態では、セカンダリファイルは、マルチメディアファイルよりはるかに小さいことが期待され、したがってネットワークベースの配信方法を介し迅速に取得することができる。セカンダリファイルは、著しい数の従来のマルチメディアファイルが存在するアプリケーションにおいて特に有用であろう。セカンダリファイルを使用することは、既存のマルチメディアファイルのそれぞれを再符号化するよりはるかに好ましい。

上記説明は本発明の多くの特定の実施形態を含むが、これらは本発明の範囲の制限としてではなく、むしろその一実施形態の例として解釈されるべきである。したがって、本発明の範囲は、例示された実施形態ではなく添付の特許請求範囲及びそれらの等価物により判断されるべきである。

Claims (25)

1. 部分的に提供されたマルチメディアファイルを再生する方法であって、
   複数のメディアフレームを有するコンテンツデータを含む部分的に提供されたマルチメディアファイルの一部を読み出す工程と、
   メディアデータ部における複数のチャンク内のクリティカル情報チャンクであって、部分的に提供されたマルチメディアファイルの別の部分を受信することなくコンテンツデータを復号化するための情報を含むクリティカル情報チャンクを特定する工程と、
   前記特定されたクリティカル情報チャンクのみに基づいて前記コンテンツデータを復号化する工程と、
   前記復号化されたコンテンツデータを提示する工程と、
   を含む方法。
2. 請求項１の方法において、前記クリティカル情報チャンクは、１以上又はすべてのマルチメディアデータトラックヘッダの反復である。
3. 請求項１の方法において、前記クリティカル情報チャンクは、映像コーデック識別子を含む。
4. 請求項１の方法において、前記部分的に提供されたマルチメディアファイルとは異なる別のファイルとして前記クリティカル情報チャンクを受信する工程をさらに含む。
5. 請求項１の方法において、前記クリティカル情報チャンクへのポインタを位置付ける工程をさらに含む。
6. 請求項１の方法において、識別された前記クリティカル情報チャンクを保存する工程をさらに含む。
7. 請求項６の方法において、１以上のキーフレームのために前記保存していたクリティカル情報チャンクを読み出す工程をさらに含む。
8. 請求項１の方法において、前記クリティカル情報チャンクは、前記部分的に提供されたマルチメディアファイル全体を通じて１以上のキーフレーム近傍に位置する。
9. 請求項１の方法において、前記クリティカル情報チャンクは、１以上のキーフレーム間で異なる。
10. 請求項１の方法において、前記クリティカル情報チャンクの情報は、少なくとも、映像解像度、映像フレーム速度、音声サンプリングレート、音声チャネル番号、サブタイトル形式、映像コーデックタイプ、音声コーデックタイプ、及びサブタイトル解像度を特定（規定）するプロフィールに基づいている。
11. 部分的に提供されたマルチメディアファイルを符号化する方法であって、
    １又は複数の送信元からコンテンツデータを提供する工程と、
    提供された前記コンテンツデータ内のキーフレームより前にクリティカル情報を組み込む工程と、
    前記クリティカル情報が、前記提供されたコンテンツの他のキーフレーム又は他の部分とは無関係に前記提供されたコンテンツを復号化するための情報を含み、前記提供されたコンテンツデータ内の１つ又は複数のキーフレームについて前記組み込み工程を繰り返す工程と、
    前記提供されたコンテンツと前記組み込まれたクリティカル情報とからマルチメディアファイルを生成する工程と、
    を含む方法。
12. 請求項１１の方法において、前記クリティカル情報は、少なくとも、映像コーデック識別子、音声コーデック識別子、映像解像度、音声サンプリングレート、音声の全チャネルのうちの一つを含む。
13. 請求項１１の方法において、前記クリティカル情報の組み込みはキーフレーム毎である。
14. 請求項１１の方法において、前記マルチメディアファイルと異なり、前記提供されたコンテンツの他のキーフレーム又は他の部分とは無関係に前記提供されたコンテンツを復号化するための情報と、前記クリティカル情報ファイルを参照して前記組み込まれたクリティカル情報とを含むクリティカル情報ファイルを生成する工程をさらに含む。
15. 請求項１１の方法において、前記クリティカル情報は、前記提供されたコンテンツのトラックヘッダを含む。
16. 請求項１１の方法において、前記クリティカル情報は、１以上のキーフレーム間で異なる。
17. 請求項１１の方法において、前記組み込まれたクリティカル情報とは異なる再生情報を提供するプロフィールの参照を組み込む工程をさらに含む。
18. 請求項１１の方法において、前記クリティカル情報の組み込み工程は、１以上のキーフレームのコンテナヘッダ内に前記クリティカル情報を組み込む工程をさらに含む。
19. 請求項１１の方法において、ペイロードの範囲内で、前記提供されたコンテンツデータ内の複数のキーフレームは４バイトに整合された境界から始まる。
20. 請求項１１の方法において、前記クリティカル情報組込み工程は、前記クリティカル情報を有する情報トラックを符号化する工程と、前記情報トラックを前記マルチメディアファイルのコンテンツデータにインタリーブする工程と、をさらに含む。
21. 部分的に提供されたメディアファイルの再生のためのシステムは、
    部分的に提供されたメディアファイル内におけるメディアコンテンツの１以上のキーフレーム近傍のクリティカル情報を有する部分的に提供されたメディアファイルを送信するように構成されるメディアサーバと、
    前記メディアサーバとネットワーク通信し、部分的に提供された前記メディアファイルの要求を前記メディアサーバに送信するように構成されるクライアントプロセッサを含み、
    前記メディアサーバは、要求された前記部分的に提供されたメディアファイルを送信するように構成され、前記クライアントプロセッサは、クリティカル情報を探し出し、この探し出されたクリティカル情報に基づいて、前記部分的に提供されたメディアファイルを独立に復号化するように構成される再生エンジンを含む。
22. 請求項２１のシステムにおいて、前記クリティカル情報は、少なくとも、映像コーデック識別子、音声コーデック識別子、映像解像度、音声サンプリングレート、音声の全チャネルのうちの一つを含む。
23. 請求項２１のシステムにおいて、前記クリティカル情報は、前記メディアコンテンツのトラックヘッダを含む。
24. 請求項２１のシステムにおいて、キーフレームを示すストリーム識別子を位置付ける工程をさらに含む。
25. 請求項２１のシステムにおいて、前記メディアサーバは、前記部分的に提供されたメディアファイルをデータパーティションに送信し、各パーティションは１以上のキーフレームもしくはクリティカル情報チャンクと連携している。
    

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