JP2011502978A - 4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸−465 - Google Patents

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Abstract

4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸およびその薬剤的に許容される塩、ならびに本薬剤の特定の結晶形態(形態1)が記載されている。また、11βHSD1の阻害におけるそれらの使用、それらの製造方法およびそれらを含む医薬組成物も記載されている。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸(本薬剤)およびその薬剤的に許容される塩、ならびに本薬剤の特定の結晶形態(形態1)に関する。本薬剤は、ヒト11−β−ヒドロキシステロイド脱水素酵素1型(11βHSD1)阻害活性を有し、したがってメタボリック症候群などの病態の治療において価値があり、ヒトなどの温血動物の治療方法において有用である。また本発明は、本薬剤の製造方法、本薬剤の結晶形態(形態1)の製造方法、それらを含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物において11βHSD1を阻害する医薬の製造におけるこれらの使用にも関する。
本薬剤は下記の式(I)で示される。
Figure 2011502978
グルココルチコイド(ヒトのコルチゾール、げっ歯類のコルチコステロン)は対抗制御的ホルモンである。すなわち、グルココルチコイドはインスリンの作用に対抗する(Dallman MF, Strack AM, Akana SF et al. 1993; Front Neuroendocrinol 14, 303-347)。グルココルチコイドは、糖新生に関与する肝酵素の発現を調節するとともに、脂肪組織からグリセロールを遊離し(脂肪分解の増加)筋組織からアミノ酸を遊離する(タンパク質合成の減少とタンパク質分解の増加)ことによって、基質の供給を高める。またグルココルチコイドは、トリグリセリドを蓄えることのできる成熟脂肪細胞への前駆脂肪細胞の分化において重要である(Bujalska IJ et al. 1999; Endocrinology 140, 3188-3196)。「ストレス」によって誘発されたグルココルチコイドが中心性肥満(それ自体が2型糖尿病、高血圧症および心疾患の強力な危険因子である)と関連している病態においては、このことは重大な意味を持ち得る(Bjorntorp P & Rosmond R 2000; Int. J. Obesity 24, S80-S85)。
グルココルチコイド活性が、コルチゾールの分泌だけで制御されているのではなく、組織レベルにおいては、11−βヒドロキシステロイド脱水素酵素である11βHSD1(コルチゾンを活性化する)と11βHSD2(コルチゾールを不活性化する)による活性コルチゾールと不活性コルチゾンの細胞内相互変換によって制御されている、ということは現在十分に証明されている(Sandeep TC & Walker BR 2001 Trends in Endocrinol & Metab. 12, 446-453)。このメカニズムがヒトにおいて重要であり得るということは、カルベノキソロン(11βHSD1および2の両方を阻害する抗潰瘍薬)治療を用いてまず示された(Walker BR et al. 1995; J. Clin. Endocrinol. Metab. 80, 3155-3159)。この治療はインスリン感受性の増加につながり、それによって、活性グルココルチコイドの組織レベルを低下させることによって11βHSD1がインスリンの作用を調節している可能性がある、ということが示されている(Walker BR et al. 1995; J. Clin. Endocrinol. Metab. 80, 3155-3159)。
臨床的には、クッシング症候群にはコルチゾールの過剰が関与しており、さらにその過剰には、耐糖能低下、中心性肥満(この貯蔵所における前駆脂肪細胞の分化の刺激に起因)、脂質異常症および高血圧症が関与している。クッシング症候群には、メタボリック症候群との明確な類似点が数多く見られる。メタボリック症候群には、通常、過剰の血中コルチゾール濃度は関与していないが(Jessop DS et al. 2001; J. Clin. Endocrinol. Metab. 86, 4109-4114)、組織中の11βHSD1活性が異常に高いと、同様の影響があることが予想される。肥満したヒトでは、血漿コルチゾール濃度は痩型対照群と同じかまたはそれよりも低いにもかかわらず、皮下脂肪中の11βHSD1活性が大きく増進されることが示された(Rask E et al. 2001; J. Clin. Endocrinol. Metab. 1418-1421)。さらに、メタボリック症候群に関与している中心性脂肪は、皮下脂肪よりもはるかに高いレベルの11βHSD1活性を示す(Bujalska IJ et al. 1997; Lancet 349, 1210-1213)。このように、グルココルチコイド、11βHSD1およびメタボリック症候群の間には関連性があるように思われる。
11βHSD1ノックアウトマウスでは、グルココルチコイドに誘導される糖新生酵素の活性化が絶食に応じて減衰し、血漿グルコース濃度がストレスまたは肥満に応じて低下することが示されるが(Kotelevtsev Y et al. 1997; Proc. Natl. Acad. Sci USA 94, 14924-14929)、このことは、11βHSD1を阻害することが、2型糖尿病において血漿グルコースおよび肝糖産生を低下させる際に有用であることを示している。さらに、これらのマウスは、低トリグリセリド、高HDLコレステロールおよび高アポリポタンパク質AI濃度を示す、抗アテローム発生性リポタンパク質プロフィールを発現する(Morton NM et al. 2001; J. Biol. Chem. 276, 41293-41300)。この表現型は、脂肪異化酵素およびPPARαの肝での発現の増加によるものである。このこともまた、11βHSD1の阻害がメタボリック症候群の脂質異常症の治療において有用であることを示している。
11βHSD1を過剰発現しているトランスジェニックマウスにおける最近の研究が、メタボリック症候群と11βHSD1との間の関連性を最も説得力をもって実証している(Masuzaki H et al. 2001; Science 294, 2166-2170)。脂肪特異的プロモーターの制御下で発現した場合、11βHSD1トランスジェニックマウスは、コルチコステロンの脂肪中濃度が高く、中心性肥満、インスリン抵抗性糖尿病、高脂血症および過食症を発症する。最も重要なことは、これらのマウスの脂肪中の11βHSD1活性の上昇レベルが、肥満した被験者と同等であることである。肝性11βHSD1活性および血漿コルチコステロン濃度は正常であったが、肝門脈コルチコステロン濃度は3倍に上昇しており、これが肝臓における代謝作用の原因であると考えられる。
全体的に見ると、肥満したヒトと同等のレベルの11βHSD1を脂肪のみに過剰発現させるだけで、マウスでメタボリック症候群を完全に再現できることは、もはや明らかである。
11βHSD1は組織内に広く分布しており、グルココルチコイド受容体の分布と重なっている。したがって、11βHSD1を阻害することによって、数多くの生理学的/病理学的役割におけるグルココルチコイドの作用が妨害される可能性がある。11βHSD1はヒト骨格筋に存在しており、タンパク質の代謝回転およびグルコース代謝に対するインスリンの同化作用をグルココルチコイドが妨害することは、十分に立証されている(Whorwood CB et al. 2001; J. Clin. Endocrinol. Metab. 86, 2296-2308)。したがって、骨格筋は11βHSD1に基づく治療の重要な標的になるはずである。
グルココルチコイドはインスリン分泌も低下させるが、これによってグルココルチコイドに誘導されるインスリン抵抗性の作用が激化する可能性がある。膵島は11βHSD1を発現し、カルベノキソロンはインスリン放出に対する11−デヒドロコルチコステロンの作用を阻害することができる(Davani B et al. 2000; J. Biol. Chem. 275, 34841-34844)。このように、糖尿病の治療においては、11βHSD1阻害剤はインスリン抵抗性に対して組織レベルで作用するだけでなく、インスリンの分泌自体を増加させることができる。
骨格の発育および骨の機能もまた、グルココルチコイドの作用によって調節されている。11βHSD1はヒト破骨細胞および骨芽細胞中に存在しており、健常ボランティアをカルベノキソロンで処置すると、骨吸収マーカーは減少したが、骨形成マーカーには変化は見られなかった(Cooper MS et al 2000; Bone 27, 375-381)。骨中の11βHSD1活性の阻害は、骨粗しょう症治療における防御機構として使用することができる。
グルココルチコイドは緑内障などの眼病に関与している可能性もある。11βHSD1は、ヒトにおいて眼圧に影響を与えることが示されており、11βHSD1を阻害することによって、緑内障に伴う眼圧の上昇を緩和させることが期待される(Rauz S et al. 2001; Investigative Opthalmology & Visual Science 42, 2037-2042)。
げっ歯類およびヒトの両方において、11βHSD1とメタボリック症候群との間には確実な関連性があると思われる。2型肥満糖尿病患者において11βHSD1を特異的に阻害する薬が、肝糖新生を減少させることによって血糖を下げ、中心性肥満を軽減し、アテローム発生性リポタンパク質表現型を改善し、血圧を下げ、かつインスリン抵抗性を低減するということを示唆する証拠がある。筋組織でのインスリンの作用は増強され、膵島ベータ細胞からのインスリン分泌も増加し得る。
現在、メタボリック症候群の定義として主に2つのものが認識されている。
1)米国高脂血症治療ガイドライン(The Adult Treatment Panel(ATP III 2001 JMA))の定義では、患者が次の症状のうち3つ以上を有する場合、メタボリック症候群であるとしている。
男性の場合、腹囲40インチ(102cm)以上、女性の場合、35インチ(88cm)以上;
血清トリグリセリド濃度150mg/dl(1.69mmol/l)以上;
男性の場合、HDLコレステロール濃度40mg/dl(1.04mmol/l)未満、女性の場合、50mg/dl(1.29mmol/l)未満;
血圧135/80mmHg以上;および/または血糖(血清グルコース)110mg/dl(6.1mmol/l)以上。
2)WHO協議会は、因果関係を意味するものではなく、適当な時期にさらに改善することもできる実践的な定義として提案されている、次の定義を推奨している。
患者が、次の症状:耐糖能低下、耐糖能異常(IGT)もしくは糖尿病、および/またはインスリン抵抗性のうちの少なくとも1つを有し、かつ、次のうちの2つ以上を有する。
動脈圧の上昇;
血漿トリグリセリドの上昇;
中心性肥満;
微量アルブミン尿症。
本発明者らは、本薬剤またはその薬剤的に許容される塩は、有効な11βHSD1阻害剤であり、したがってメタボリック症候群に関連する病態の治療において価値があることを見出した。また本発明者らは、本発明の化合物は改良された特性を有し、それによって、医薬品として使用するためのより良い候補となることを見出した。
したがって本発明は、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸、またはその薬剤的に許容される塩に関する。
本発明の化合物の好適な薬剤的に許容される塩としては、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸などの無機酸または有機酸との酸付加塩が挙げられる。さらに、十分に酸性である本発明の化合物の好適な薬剤的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩やマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、または生理学的に許容されるカチオンを与える有機塩基、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンもしくはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩が挙げられる。
11βHSD1阻害活性を有するすべてのこのような溶媒和型が本発明に包含されることを理解されたい。
また本発明は、本薬剤の化合物のインビボ加水分解性エステルにも関する。インビボ加水分解性エステルは、動物の体内で分解され親カルボン酸を生成するエステルである。
本発明の一実施形態では、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸が提供される。別の実施形態では、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸の薬剤的に許容される塩が提供される。
本発明の別の態様では、本薬剤またはその薬剤的に許容される塩を調製する方法が提供され、この方法(ここで、可変基は、特に明記しない限り、式(1)で定義したとおりである)は、
a)式(2)のエステルの加水分解:
Figure 2011502978
(式中、Rはアルキル基またはアリール基である)、または
b)式(3)の化合物中のZをカルボキシ基へ変換すること:
Figure 2011502978
(式中、Zはカルボン酸へ変換することができる官能基)
のいずれか一つの工程を含み、その後必要に応じて、または所望によりその薬剤的に許容される塩を形成することを含む。
上記の工程a)、b)の好適な条件は以下の通りである。
工程a)は、エステル基(R)の性質によって、酸性または塩基性、いずれの条件下でも行うことができるが、通常は、塩基性条件下、例えばメタノールなどの好適な溶媒を用いて、例えば水酸化ナトリウム水溶液とともに行うことができる。通常、反応は周囲温度で行われるが、例えば30〜100℃の温度で、マイクロ波または通常加熱を用いた開裂を必要とするエステルもいくつかある。Rの好適な意味としては、メチル、エチル、tert−ブチル、フェニル、ベンジルおよびp−メトキシベンジルが挙げられ、特にメチルまたはエチルが挙げられる。
工程b)の一例としては、金属触媒によるカルボニル化の使用による、ハロゲン化アリールのアリールカルボン酸への変換がある。そのような工程の例は当業者には公知であり、例えば、好適な触媒、または触媒の組合せを用いて、エタノール/ジオキサンなどの好適な溶媒中で行われる。触媒の組合せには、好適な一酸化炭素源の存在下でのヘルマン(Herrmann)の触媒とフー(Fu)の塩などがあり、一酸化炭素源としては、例えば、通常、好適な塩基、またはDMAP/DIPEAなどの塩基の組合せの存在下でのモリブデンヘキサカルボニルやガス状COなどがある。通常、反応はマイクロ波または通常加熱を用いて、例えば100〜180℃の高温で行われる。当業者であれば理解するであろうが、選択される溶媒は、単離される生成物の性質によって決まる。例えば、アルコール溶媒はエステルの単離を起こしやすく、エステルはその後、反応の後処理時に開裂されて適当な酸を得ることができる。式(3)の化合物が、式(2)の化合物の合成を記載するために用いる方法のすべてによって得られることも、当業者には明らかであろう。
また当然のことながら、本明細書に記載の反応の一部において、化合物のいずれかの官能基を保護することが必要な/望ましい場合がある。保護が必要な、または望ましい例、および好適な保護の方法は、当業者には公知である。慣用の保護基が、標準的な方法に従って使用することができる(例えば、T.W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons, 1991を参照)。したがって、反応物がアミノ基、カルボキシ基またはヒドロキシ基などを含む場合、これらの基は、本明細書に記載の反応の一部においては保護されることが望ましい場合がある。
アミノ基またはアルキルアミノ基の好適な保護基の例としては、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニルなどのアリールメトキシカルボニル基、またはベンゾイルなどのアロイル基が挙げられる。上記の保護基の脱保護の条件は、選択される保護基によって必然的に異なる。したがって、例えば、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基などのアシル基、またはアロイル基は、例えば、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムといったアルカリ金属水酸化物などの好適な塩基による加水分解によって除去することができる。あるいは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸もしくはリン酸、またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸で処理することにより除去することができ、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム担持炭素などの触媒上での水素化、またはボロントリス(トリフルオロアセテート)などのルイス酸による処理によって除去することができる。1級アミノ基の別の好適な保護基としては、例えば、ヒドロキシルアミンなどのアルキルアミン、またはヒドラジンによる処理によって除去することができるフタロイル基が挙げられる。
ヒドロキシ基の好適な保護基としては、例えば、アセチルといったアルカノイル基などのアシル基、ベンゾイルなどのアロイル基、またはベンジルなどのアリールメチル基が挙げられる。上記の保護基の脱保護の条件は、選択される保護基によって必然的に異なる。したがって、例えば、アルカノイルなどのアシル基、またはアロイル基は、例えば、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムといったアルカリ金属水酸化物などの好適な塩基による加水分解によって除去することができる。あるいは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、パラジウム担持炭素などの触媒上での水素化によって除去することができる。
カルボキシ基の好適な保護基としては、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基による加水分解によって除去することができるメチル基またはエチル基、例えば、トリフルオロ酢酸のような有機酸などの酸による処理によって除去することができるt−ブチル基、または、例えば、パラジウム担持炭素などの触媒上での水素化によって除去することができるベンジル基などのエステル化基が挙げられる。
保護基は、化学技術分野で周知の従来技術を用いて、合成における都合のよいいずれの段階においても除去することができる。
本発明の別の態様は、およそ2−シータ=16.8°に少なくとも1つの特異的ピークを持つX線回折パターンを有する、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸の結晶形態(形態1)に関する。
2−シータ(θ)値はCuKa照射を用いて測定された。
本発明によれば、およそ2−シータ=16.8°および18.5°に少なくとも2つの特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、およそ2−シータ=16.8、18.5および14.4°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、およそ2−シータ=16.8、18.5、14.4、13.9および19.8°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、およそ2−シータ=16.8、18.5、14.4、13.9、19.8、20.1、15.8、22.6、19.4および20.4°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、図1に示される、CuKa照射を用いたX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=°プラスマイナス0.5°2−シータに少なくとも1つの特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=16.8°プラスマイナス0.5°2−シータに少なくとも1つの特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=16.8°および18.5°に少なくとも2つの特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。ここで、前記値はプラスマイナス0.5°2−シータであってよい。
本発明によれば、2−シータ=16.8、18.5および14.4°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。ここで、前記値はプラスマイナス0.5°2−シータであってよい。
本発明によれば、2−シータ=16.8、18.5、14.4、13.9および19.8°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。ここで、前記値はプラスマイナス0.5°2−シータであってよい。
本発明によれば、2−シータ=16.8、18.5、14.4、13.9、19.8、20.1、15.8、22.6、19.4および20.4°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。ここで、前記値はプラスマイナス0.5°2−シータであってよい。
本発明によれば、2−シータ=16.8°に少なくとも1つの特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=16.8および18.5°に少なくとも2つの特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=16.8、18.5および14.4°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=16.8、18.5、14.4、13.9および19.8°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、2−シータ=16.8、18.5、14.4、13.9、19.8、20.1、15.8、22.6、19.4および20.4°に特異的ピークを持つX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
本発明によれば、図1に示される、CuKa照射を用いたX線粉末回折パターンを有する結晶形態、形態1、が提供される。
Figure 2011502978
DSC分析から、形態1は308.8℃で融解を開始し、310.5℃にピークを持つことがわかる。DCS温度記録図を図2に示す。
本発明は形態1の結晶形態に関する、と述べられている場合、結晶化の程度は、都合良くは約60%より大きく、より都合良くは約80%より大きく、好ましくは約90%より大きく、より好ましくは約95%より大きい。最も好ましくは、結晶化の程度は約98%よりも大きい。
形態1は、図1に示したX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを提供し、表Aに示した最も顕著な10のピーク(角度2−シータ値)を実質的に有している。X線粉末回折パターンの2−シータ値は、機器によって、または試料によってわずかに異なることがあるので、引用された値が絶対的なものと解釈すべきではない、ということが理解されるであろう。
測定条件(使用する装置または機器など)によっては、1つまたは複数の測定誤差を有するX線粉末回折パターンが得られることがある、ということは公知である。特に、X線粉末回折パターンの強度は測定条件によって変動し得るということは、一般的に知られている。したがって、本発明の形態1は図1に示したX線粉末回折パターンと同一のX線粉末回折パターンを提供する結晶に限定されるわけではなく、図1に示したX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを提供するいずれの結晶も本発明の範囲内に含まれることを理解すべきである。X線粉末回折の当業者であれば、X線粉末回折パターンの実質的な同一性を判断することが可能である。
X線粉末回折の当業者であれば、ピークの相対強度が、例えば、試料の分析にも影響し得る、30ミクロンを超える大きさの粒子および非ユニタリーアスペクト比に影響されることがある、ということは理解されるであろう。該当業者は、反射の位置が、回折計に置かれた試料の正確な高さ、および回折計のゼロ較正によって影響されることがある、ということも理解するであろう。試料の表面平面性もわずかに影響する場合がある。ゆえに、示された回折パターンデータが絶対的な値であると解釈すべきではない。(Jenkins, R & Snyder, R.L. ‘Introduction to X-Ray Powder Diffractometry’ John Wiley & Sons 1996; Bunn, C.W. (1948), Chemical Crystallography, Clarendon Press, London; Klug, H. P. & Alexander, L. E. (1974), X-Ray Diffraction Procedures)。
一般に、X線粉末回折における回折角の測定誤差は、約5%以下、特にプラスマイナス0.5°2−シータであり、図1のX線粉末回折パターンについて検討する場合や表Aを読む場合には、こうした程度の測定誤差を考慮に入れておくべきである。さらに、実験条件および試料調製(優先配向)によって強度が変動する可能性があることを理解すべきである。
使用した技術の詳細
X線粉末回折
Figure 2011502978
分析機器:シーメンスD5000
X線粉末回折スペクトルは、結晶材料の試料をシーメンスのシリコン単結晶(SSC)ウェハマウントに載せ、該試料を、顕微鏡用スライドで広げて薄層にすることによって決定した。試料を毎分30回転で回転させ(計数統計を改善するため)、1.5406オングストロームの波長で、40kVおよび40mAで作動させた銅製ロングファインフォーカス管(long-fine focus tube)によって発生させたX線を照射した。平行X線源はV20に設定された自動可変発散スリットを通過し、反射した放射線は2mmの散乱線除去スリット(antiscatter slit)と0.2mmの検出器スリットを通って方向づけられた。試料を、シータ−シータモードで2度から40度の2−シータ範囲にわたって、0.02度の2−シータ増加分あたり1秒間暴露した(連続スキャンモード)。稼働時間は31分41秒であった。機器には検出器としてシンチレーション計数管が備えられていた。制御およびデータ収集には、Diffract+ソフトウェアで作動する、デルOptiplex 686 NT 4.0 Workstationを用いた。X線粉末回折の当業者であれば、ピークの相対強度が、例えば、試料の分析にも影響し得る、30ミクロンを超える大きさの粒子および非ユニタリーアスペクト比に影響されることがある、ということは理解するであろう。該当業者は、反射の位置が、回折計に置かれた試料の正確な高さ、および回折計のゼロ較正によって影響されることがある、ということも理解するであろう。試料の表面平面性もわずかに影響する場合がある。ゆえに、示された回折パターンデータが絶対的な値であると解釈すべきではない。
示差走査熱量測定
分析機器:ティー・エイ・インスツルメント(TA Instruments)Q1000 DSC
典型的には、蓋を取り付けた40μlのアルミ製の鍋に入った5mg未満の材料を、25℃〜325℃の温度範囲にわたって、1分間当たり10℃の一定の加熱速度で加熱した。窒素を使用したパージガスを用いた(流速100ml/分)。
上述したように、本薬剤は11βHSD1阻害活性を有する。この特性は、以下のアッセイによって評価することができる。
アッセイ
11βHSD1の酸化還元酵素(oxo-reductase)活性による、コルチゾンのその活性型ステロイドであるコルチゾールへの変換は、競合均一時間分解蛍光アッセイ(HTRF)(セイエス ビオ アンテルナスィオナル(CisBio International)、研究開発、管理および欧州事務所、インビトロテクノロジー(In Vitro Technologies)−HTRF(登録商標)/Bioassays BP 84175, 30204 バニョル/セーズ Cedex、フランス。Cortisol bulk HTRF kit: Cat No. 62CORPEC)によって測定することができる。
本明細書に記載の化合物の評価は、N−末端に6−Hisタグを有する全長ヒト11βHSD1酵素(1)を発現したバキュロウイルスを使用して行った。該酵素は、銅キレートカラムを用いて、洗剤で可溶化した細胞溶解物から精製した。11βHSD1の阻害剤はコルチゾンのコルチゾールへの変換を低減させるが、そのことは、上記アッセイにおいてシグナルの増加によって同定される。
被験化合物を、10mMになるようにジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解させ、さらに1%DMSO含有アッセイ緩衝液で最終アッセイ濃度である10倍まで希釈した。次に、希釈化合物を黒384ウェルプレート(マトリックス(Matrix)、ハドソン、ニューハンプシャー州、米国)に加えた。
アッセイは、コルチゾン(シグマ、プール、ドーセット州、英国、160nM)、グルコース−6−リン酸(ロシュ・ダイアグノスティックス、1mM)、NADPH(シグマ、プール、ドーセット州、英国、100μM)、グルコース−6−リン酸脱水素酵素(ロシュ・ダイアグノスティックス、12.5μg/ml)、EDTA(シグマ、プール、ドーセット州、英国、1mM)、アッセイ緩衝液(KHPO/KHPO、100mM)pH7.5、組換え11βHSD1および試験化合物からなる全量20μl中で(実行可能なアッセイウィンドウを得るために適切な希釈を用いて―好適な希釈の例としては、ストック酵素の1000倍希釈がある)行った。アッセイプレートを37℃で25分間インキュベートし、その後、10μlの0.5mMのグリセルレチン酸(glycerrhetinic acid)、および抱合型コルチゾール(XL665またはD2)を添加して反応を停止した。次に、10μlの抗−コルチゾールクリプテートを添加し、プレートを密封して、室温で6時間インキュベートした。665nmおよび620nmでの蛍光を測定し、665nm:620nmの比をEnvisionプレートリーダーを用いて算出した。
次に、これらのデータを使って、各化合物のIC50値(Origin 7.5、マイクロカルソフトウェア(Microcal software)、ノーサンプトン、マサチューセッツ州、米国)および/または30μMの化合物における阻害率(%)を算出した。
1 The Journal of Biological Chemistry, Vol. 26, No 25, pp16653-16658
次の結果が得られた:実施例1 IC50 0.008μM
本発明の化合物の経口バイオアベイラビリティは、次のように試験することができる。
PK試験におけるバイオアベイラビリティの決定
化合物を、25%HPBCDを含有するpH5.5ソレンソン緩衝液(sorrensons buffer)製剤に入れ、2mg/kg(2ml/kg)を静脈投与、5mg/kg(5ml/kg)を経口投与する。両方の経路について、血液サンプル(200μl)を、投与前、投与後0.25、0.5、1、2、3、4、5、6、8および24時間に採取し、遠心分離により血漿を調製する。血漿サンプルを下記のように分析する。PKパラメーター(クリアランス、分布容積、バイオアベイラビリティ、吸収率など)を、適切なPKソフトウェア(WinNon-Lin)を使用して標準PK法により算出する。
血漿サンプルの生物分析
以下に説明するのは、DMPK解析に使用されるすべてのPK試験種に対して研究対象化合物を単一化合物投与またはカセット投与した後に、血漿サンプルを手作業で調製するための指針である。オープンアクセス(LC−MS/MS)またはマニュアル手法(LC−MS)による分析について説明する。
内容
1.材料・器具
2.一般的抽出方法
3.一般的プレート配置による実施例サンプルリスト
4.オープンアクセスのバッチサブミッションとシステムチェック
5.バッチパスの許容基準
1.材料・器具
溶媒:メタノール、アセトニトリルおよびDMSO
水:精製またはHPLCグレード
1ml浅型96ウェルプレートまたはエッペンドルフチューブ
2ml深型96ウェルプレートおよび蓋
ブランク(対照)血漿
2.一般的抽出方法
化合物(1種または複数)を、塩係数も考慮に入れながら、DMSOを用いて可溶化し1mg/mlとする。このDMSOストック(1種または複数)を用いて、すべての検量線および品質管理(QC)サンプルを作成することができる。
2.i 単一化合物分析
2.i.a 検量線およびQCサンプルの作成:
1.標準溶液を以下のように調製する。
Figure 2011502978
2.50μlのブランク血漿を1mlの96ウェルプレート(浅型ウェル)の1つのウェルに移す。
3.5μlの各標準溶液を該プレートの他のウェルに移す。
4.50μlのブランク血漿をこれらの各ウェルに加える。
5.QCサンプルを生成するために、100ng/ml、1,000ng/ml、および10,000ng/mlの各標準溶液について、5μlを各3回該プレートに加える(各濃度につきQCは3回)。
6.50μlのブランク血漿をこれらのウェルのそれぞれに加える。
7.50μlの各PKサンプルを1ml96ウェルプレートに移す。
8.5μlのメタノール(−化合物)を各PKサンプルに加える。
9.すべての投与製剤がボルテックス混合で十分に混和しているか確認する。
10.予測濃度の静脈内(IV)および経口(PO)投与用の製剤を10ug/mlとなるようにメタノールで希釈する(例えば、予測濃度が2mg/mlとなるように調製された製剤は、1:200に希釈して10μg/mlの溶液とする)。
11.血漿を50μlずつ(×6)プレートに加える。そのうちの3個のウェルに希釈IV製剤5μlを加え、PO製剤を同様に加え、3個のウェルを残す。
12.研究に関連する内部標準(1μg/ml)を含有する100μlのアセトニトリルを全ての検量線、QC、PKおよび製剤サンプルに加えることによって、タンパク質を沈殿させる。
13.プレートをボルテックス混合後、4000gで10分間遠心分離する。
14.100μlの上清を2ml96ウェルプレートの各ウェル(下記のプレートマップ参照)に移す。ペレットを乱さないように注意する。
15.50:50のメタノール:水、約1.5mlを最後のウェルに加える。
16.トリプルクワッド(triple quad)システムでの分析用に、400μlの水(HPLCグレード)を各サンプルに加え、静かに混合する。
17.2mlプレートに、100,000ng/mlの各標準溶液のストック100μlを加え、次いで水900ulを加える。次に、他の一つのウェルに内部標準のサンプルを加える(プレートマップ参照)。これらは化合物調整のために行う(プレートマップ上に溶液調整と表示)。
18.プラットフォームシステムでの分析用に、100μlの水(HPLCグレード)を各サンプルに加え、静かに混合する。
19.調製した化合物溶液を用いて、全化合物を手作業で5,000ng/mlに調整する(50,000ng/ml標準溶液100μlを900μlの水に添加する)。
2.ii カセット投与分析
2.iia 検量線およびQCサンプルの調製:
注記:カセット投与では、1mg/mlのストックを希釈するために必要なメタノールの量は、存在する化合物の数にしたがって調整する。
1.バイアルに、必要とされる各1mg/mlのストック100μlを入れる。
2.必要量のメタノールを加え、全量1mlとする。
3.単一化合物の分析の場合と同様、以降の工程(上記工程2〜16)をすべて行う。
2.iii PKサンプルが定量上限(ULOQ)を超える場合。
1.上記(工程1〜6)と同様にさらなる検量線およびQCサンプルを調製する。
2.50μl未満(例えば25μl)のULOQを超えるPKサンプルを移す。
3.これらのサンプルに十分なコントロール血漿を加え、最終血漿量を50μlとする。行った希釈を記録しておく。
4.残りのすべてのPKサンプルをそれぞれ50μl移す。
5.上記と同様(工程8〜16)、すべての製剤サンプルを調製し、すべてのサンプルを抽出する。
注記:検量線作成に使用する上限濃度は見直してもよいが、HPLCカラムまたはMS機器が飽和しないように注意しなければいけない。これはPKサンプルの希釈が推奨されているためである。
2.iv 感度が低い(定量下限(LLOQ)が高い)場合。
注記:血漿濃度の大部分が定量下限以下であるか、LLOQが10ng/mlより高い場合を高LLOQとする。これらのいずれかに当てはまる場合には、下記の方法を適用する。
本発明のさらなる態様によれば、薬剤的に許容される希釈剤または担体といっしょに、上記で定義したような、本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩を含む医薬組成物が提供される。
本発明の組成物は、経口使用(例えば、錠剤、ロゼンジ剤、硬もしくは軟カプセル剤、水性もしくは油性の懸濁剤、乳剤、分散性粉剤もしくは顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、水性もしくは油性の液剤または懸濁剤として)、吸入投与(例えば、微粉または液体エアゾールとして)、通気投与(例えば、微粉として)、または非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、もしくは筋肉内投与用の無菌性の水性もしくは油性液剤として、または直腸投与用坐薬として)に適した形態であってよい。一般に、経口使用に適した形態の組成物が好ましい。
本発明の組成物は、当技術分野において周知である、慣用の医薬用賦形剤を使用する慣用の手順により得ることができる。したがって、経口使用のための組成物は、例えば、1種または複数の着色剤、甘味剤、賦香剤、および/または防腐剤を含有していてもよい。
錠剤用の好適な薬剤的に許容される賦形剤としては、例えば、乳糖、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウムまたは炭酸カルシウムなどの不活性希釈剤、コーンスターチまたはアルゲン酸などの造粒剤および崩壊剤、澱粉などの結合剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸プロピルなどの防腐剤、およびアスコルビン酸などの抗酸化剤が挙げられる。錠剤は、消化管内での崩壊およびそれに続く活性成分の吸収を加減するため、または錠剤の安定性および/もしくは外見を改良するために、コーティングされていなくてもされていてもよいが、いずれの場合においても、当技術分野において周知の従来のコーティング剤および手順を用いる。
経口使用のための組成物は、活性成分が、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンなどの不活性な固形希釈剤と混合されている、硬ゼラチンカプセル剤の形態、または活性成分が、水、またはピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油などの油と混合されている、軟ゼラチンカプセル剤の形態であってよい。
水性懸濁剤は通常、微粉化した形態の活性成分ともに、1種または複数の、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどの懸濁剤、レシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、もしくはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、もしくはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート)、もしくはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、もしくはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート)、もしくはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレアート)などの分散剤または湿潤剤を含有する。また水性懸濁剤は、1種または複数の防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸プロピル)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)、着色剤、賦香剤、および/または甘味剤(例えば、ショ糖、サッカリン、またはアスパルテーム)を含有していてもよい。
油性懸濁剤は、活性成分を植物油(例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナツ油)または鉱油(例えば、流動パラフィン)に懸濁させることによって製剤化することができる。また油性懸濁剤は、ミツロウ、固形パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含有していてもよい。口当たりのよい経口剤とするために、上述したような甘味剤、および賦香剤を添加してもよい。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって保存することができる。
水の添加による水性懸濁剤の調製に好適な分散性粉剤および顆粒剤は通常、活性成分とともに、分散剤または湿潤剤、懸濁剤、および1種または複数の防腐剤を含有する。好適な分散剤または湿潤剤、および懸濁剤は、すでに上述したものが代表的である。甘味剤、賦香剤および着色剤などの賦形剤がさらに存在してもよい。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。油相は、オリーブ油やラッカセイ油などの植物油、流動パラフィンなどの鉱油、またはこれらのいずれかの混合物であってよい。好適な乳化剤は、例えば、アラビアゴムやトラガカントゴムなどの天然ゴム、大豆、レシチンなどの天然リン脂質、脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来するエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレアート)、ならびに該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)であってよい。乳剤は、甘味剤、賦香剤および防腐剤を含有していてもよい。
シロップ剤およびエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテームまたはショ糖などの甘味剤とともに製剤化することができ、粘滑剤、防腐剤、賦香剤および/または着色剤を含有していてもよい。
医薬組成物は、滅菌注射用の水性または油性懸濁液の形態であってもよく、上述した適当な分散剤または湿潤剤、および懸濁剤のうちの1種または複数を用いて、公知の手順に従って製剤化することができる。滅菌注射用の製剤は、無毒性で非経口的に許容される希釈剤もしくは溶剤中の滅菌注射用の溶液または懸濁液(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)であってもよい。
吸入投与用の組成物は、超微粒子状の固体小滴または液体小滴のいずれかを含有するエアゾールとして活性成分を調合するように調整された、従来の加圧エアゾールの形態であってよい。揮発性のフッ素化炭化水素や炭化水素などの従来のエアゾール噴射剤を使用することができ、エアゾール装置は、定量の活性成分を投薬するように調整されると都合が良い。
製剤に関するさらなる情報については、Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990の第5巻、25.2章を参照されたい。
単一剤形を製造するために1種または複数の賦形剤と組み合わされる活性成分の量は、被治療者および具体的な投与経路によって必然的に異なってくる。例えば、ヒトに経口投与するための製剤は、例えば、組成物全体の約5〜約98重量%の間で異なり得る適切かつ使いやすい量の賦形剤と組み合された、0.5mg〜2gの活性成分を通常含有する。投与単位剤形は、約1mg〜約500mgの活性成分を通常含有する。投与経路および投与法に関するさらなる情報については、Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990の第5巻、25.3章を参照されたい。
本発明者らは、本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩は、有効な11βHSD1阻害剤であり、したがってメタボリック症候群に関連する病態の治療において価値があることを見出した。
当然のことながら、本明細書で「メタボリック症候群」という語を使用する場合は、1)および/もしくは2)の定義、またはこの症候群について認められているその他のあらゆる定義のメタボリック症候群に関する。当技術分野で使用される「メタボリック症候群」の同義語としては、リーベン症候群、インスリン抵抗性症候群および症候群Xが挙げられる。当然のことながら、本明細書で「メタボリック症候群」という語を使用する場合は、リーベン症候群、インスリン抵抗性症候群および症候群Xのことも指している。
本発明のさらなる態様によれば、ヒトなどの温血動物の予防的または治療的処置方法における使用のための、上記に定義したような本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩が提供される。
したがって、本発明のこの態様によれば、医薬として使用するための本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩がある。
本発明の別の特徴によれば、ヒトなどの温血動物での11βHSD1阻害作用の発現に使用される医薬の製造における、本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩の使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、ヒトなどの温血動物での11βHSD1阻害作用の発現に使用される医薬の製造における、本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩が提供される。
11βHSD1阻害作用の発現、または11βHSD1阻害作用を発現させることに言及する場合、好適には、メタボリック症候群の治療を指す。また、11βHSD1阻害作用の発現に言及する場合は、糖尿病、肥満、高脂血症、高血糖症、高インスリン血症または高血圧症の治療を指し、特に2型糖尿病および肥満の治療を指す。あるいは、11βHSD1阻害作用の発現に言及する場合は、緑内障、骨粗しょう症、結核、痴呆、認知障害または鬱病の治療を指す。
また、11βHSD1阻害作用の発現に言及する場合は、例えば、言語流暢性、言語記憶もしくは論理的記憶の改善による個人の認知能力の改善といった認知障害の治療、または軽度の認知障害の治療を指す。例えば、国際公開第03/086410号およびそれに含まれる参考文献、ならびにProceedings of National Academy of Sciences (PNAS), 2001, 98(8), 4717-4721を参照のこと。
また、11βHSD1阻害作用の発現に言及する場合は、アテローム性動脈硬化症の治療、その発症の遅延、および/またはそのリスクの低減を指す。例えば、J. Experimental Medicine, 2005, 202(4), 517-527を参照のこと。
また、11βHSD1阻害作用の発現に言及する場合は、アルツハイマー病および/または神経変性障害の治療を指す。
本発明のこの態様のさらなる特徴によれば、このような治療を必要としているヒトなどの温血動物において11βHSD1阻害作用を発現する方法であって、該動物に、有効な量の式(1)の化合物、またはその薬剤的に許容される塩を投与することを含む方法が提供される。
治療薬におけるそれらの使用に加えて、本薬剤、またはその薬剤的に許容される塩は、新しい治療薬の探索の一環として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物における11βHSD1阻害剤の効果を評価するための、インビトロおよびインビボ試験系の開発および標準化における薬理学的手段としても有用である。
本明細書に記載の11βHSD1の阻害は、単一療法として適用してもよいか、または、本発明の主題に加えて、1種または複数の他の物質および/もしくは治療を伴ってもよい。そのような共同治療(conjoint treatment)は、治療の個々の成分を、同時に、順次、または別々に投与することにより行うことができる。同時の治療は、単一の錠剤または別々の錠剤で行ってよい。例えば、11βHSD1阻害剤、特に本発明の11βHSD1阻害剤と同時投与できる薬剤としては、治療別に大きく分けた以下のものが挙げられる。
1)インスリンおよびインスリン類似体;
2)スルホニル尿素薬などのインスリン分泌促進薬(例えば、グリベンクラミド、グリピジド)、食後血糖調節薬(例えば、レパグリニド、ナテグリニド)、グルカゴン様ペプチド1作動薬(GLP1作動薬)(例えば、エクセナチド、リラグルチド)およびジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(DPP−IV阻害剤);
3)PPARγ作動薬などのインスリン増感剤(例えば、ピオグリタゾンおよびロシグリタゾン);
4)肝糖産生を抑制する薬剤(例えば、メトホルミン);
5)腸からのグルコースの吸収を抑えるように設計された薬剤(例えば、アカルボース);
6)持続性高血糖症の合併症を治療するように設計された薬剤;例えば、アルドース還元酵素阻害剤
7)リン酸化チロシンホスファターゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン受容体拮抗剤、グルコキナーゼ活性化剤、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、フルクトース1,6ビスホスファターゼ阻害剤、グルタミン:フルクトース−6−リン酸アミドトランスフェラーゼ阻害剤などのその他の抗糖尿病剤;
8)抗肥満剤(例えば、シブトラミンおよびオルリスタット);
9)HMG−CoA還元酵素阻害剤(プラバスタチンなどのスタチン類);PPARα作動薬(ゲムフィブロジルなどのフィブラート類);胆汁酸金属イオン封鎖剤(コレスチラミン);コレステロール吸収阻害剤(植物スタノール、合成阻害剤);回腸胆汁酸吸収阻害剤(IBATi)、コレステロールエステル転送タンパク質阻害剤、ならびにニコチン酸および類似体(ナイアシンおよび徐放性製剤)などの抗脂質異常症薬;
10)β遮断剤(例えば、アテノロール、インデラル);ACE阻害剤(例えば、リシノプリル);カルシウム拮抗剤(例えば、ニフェジピン);アンジオテンシン受容体拮抗剤(例えば、カンデサルタン)、α拮抗剤および利尿剤(例えば、フロセミド、ベンズチアジド)などの抗高血圧剤;
11)抗血栓剤、繊維素溶解活性化剤および抗血小板剤;トロンビン拮抗剤;因子Xa阻害剤;因子VIIa阻害剤;抗血小板剤(例えば、アスピリン、クロピドグレル);抗凝固剤(ヘパリンおよび低分子量類似体、ヒルジン)ならびにワルファリンなどの止血調節剤;
12)非ステロイド系抗炎症薬(例えば、アスピリン)およびステロイド系抗炎症薬(例えば、コルチゾン)などの抗炎症剤;および
13)腎臓によるグルコースの再吸収を防ぐ薬剤(SGLT阻害剤)。
本発明は、上記の本薬剤に関しては、本薬剤(形態1)の医薬組成物、組合せ、医薬用途および治療方法にも関する。
実施例
次に、本発明を下記の実施例により説明するが、特に断りがない限り、
(i)温度は摂氏(℃)で表し、操作は、室温または周囲温度、すなわち18〜25℃の温度範囲で、かつアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行った。
(ii)溶媒の留去は、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧下(600〜4000Pa;4.5〜30mmHg)、60℃以下の浴温で行った。
(iii)クロマトグラフィーは、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーを意味する。
(iv)通常、反応の経過はTLCにより追跡し、反応時間は例示のためにのみ示す。
(v)収率は例示のためにのみ示し、必ずしも入念な過程開発によって得ることができるものではない。さらに物質が必要な場合には、調製を繰り返した。
(vi)NMRデータ(H)は、示されている場合、特に断りがない限りは、溶媒として過重水素ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を用いて(特に断りがない限り)300または400MHzで決定し、テトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示した、主要な診断プロトンのデルタ値の形態である。ピークの多重度は次のように示す。s、シングレット;d、ダブレット;dd、ダブル−ダブレット;dt、ダブル−トリプレット;dm、ダブル−マルチプレット;t、トリプレット;m、マルチプレット;br、ブロード。
(vii)化学記号は通常の意味を有し、SI単位系および記号を用いる。
(viii)溶媒の割合は体積:体積(v/v)で表す。
(ix)質量スペクトル(MS)は、直接暴露プローブを用いて、化学イオン化(CI)モードにおいて70電子ボルトの電子エネルギーで実施した。イオン化は、示されている場合、電子衝撃(EI)、高速原子衝撃(FAB)または電子スプレー(ESP)により行った。m/zの値を示し、通常は、親質量を示すイオンのみを報告する。
(x)下記の略語を、以下において、または上記の工程の箇所で使用することがある。
EtO ジエチルエーテル
DMF ジメチルホルムアミド
DCM ジクロロメタン
THF テトラヒドロフラン
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOAc 酢酸エチル
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
DSC 示差走査熱量測定
実施例1
4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸
Figure 2011502978
2M水酸化ナトリウム水溶液(51.7mL、103.32mmol)を、メタノール(100mL)中の4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸メチル(中間体1)(4.5g、10.33mmol)に加えた。混合物を70℃で1時間攪拌し、次いで、周囲温度まで冷却し、減圧下で濃縮し、水(100mL)で希釈した。反応混合物を2MのHClでpH3に調節した。反応混合物をEtOAc(500mL)で抽出し、水(2×100mL)および飽和食塩水(50mL)で連続して洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートし、淡黄色の固体を得た。固体をEtOAc(20mL)で洗浄し、濾過により収集し、真空下で乾燥し、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸(3.89g、89%)を、クリーム色の結晶性固体として得た。
1H NMR(400.13MHz、DMSO−d)δ1.19(9H、s)、1.49(2H、d)、1.70−1.96(10H、m)、2.09(2H、d)、3.98−4.01(1H、m)、7.49−7.53(2H、m)、7.61(1H、s)、8.06−8.09(2H、m)、8.20(1H、d)、13.30(1H、s)
m/z(ESI+)(M+H)+=422
m.p.308.8℃(開始)。
実施例1は次のように調製することもできる。
水酸化ナトリウム水溶液(2M)(2.5当量)を、20℃(発熱20〜27℃)のメタノール(10容量)中の4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸メチル(中間体1)(1.0当量)の攪拌懸濁液に、5分間かけて少しずつ加えた。得られた懸濁液を1時間、70℃(ジャケット温度)(バッチ還流約60〜65℃)に加熱した(LCMSにより完了)。オレンジ色の反応混合物を20℃まで冷却し(溶液にはわずかに混濁が残った)、セライトを通して濾過し少量の固体を除去した。次いで、濾液をフランジフラスコに注ぎ込み、水(25容量)を加えた。次いで、混合物を2MのHCl(約800〜850ml)でpH3に調節した(非常に濃くなる)。次いで水層を濾過し、淡黄色の固体を水で洗浄し、一晩吸引乾燥し、アセトニトリルおよび最後に1:1のアセトニトリル/ジエチルエーテルで洗浄し、真空下、50℃で72時間(週末)乾燥して、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸(80%)を固体として得た。
中間体2:4−ヒドラジニル安息香酸メチル塩酸塩
Figure 2011502978
ジオキサン中の4Mの塩化水素(100mL、399.60mmol)を、MeOH(200mL)中の4−ヒドラジノ安息香酸(15.2g、99.90mmol)に加えた。得られた懸濁液を90℃で5時間攪拌した。20℃まで冷却した後、沈殿物を濾過により収集し、EtO(100mL)で洗浄し、真空下で乾燥し、2−(4−(メトキシカルボニル)フェニル)ヒドラジニウムクロリド(16.50g、82%)をクリーム色の結晶性固体として得た。
m/z(ESI−)(M−H)−=165;HPLCt=1.12分
1H NMR(400.13MHz、DMSO−d6)δ3.81(3H、s)、6.99−7.02(2H、m)、7.86−7.90(2H、m)、8.98(1H、s)、10.47(3H、s)。
中間体2は次のように調製することもできる。
メタノール性塩酸溶液(4M)(4当量、新たに調製)を、窒素下で、メタノール(12.6容量)中の4−ヒドラジノ安息香酸懸濁液(1当量)に加えた。
混合物を還流下で3時間攪拌し、次いで15℃以下まで冷却した。濾過により固体を収集し、MTBE(6.5容量)で洗浄し、風乾し、生成物を固体として得た。
TLC DCM:MeOH、9:1、生成物R0.87
mp 233.8〜234.6℃。
中間体3:N−(2−アダマンチル)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド
Figure 2011502978
THF中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液の1M溶液(22.84ml、22.84mmol)を、THF(25mL)に加え、窒素下で−78℃まで冷却した。THF(25mL)中の3,3−ジメチル−2−ブタノン(2.287g、22.84mmol)の溶液を5分間にわたって滴下した。得られた溶液を、窒素下、−78℃で15分間攪拌した。THF(20mL)中の2−イソシアナトアダマンタン(R.Reck & C.Jochims Chem. Ber. 115(1982) p864の方法によって2−アダマンチルアミン塩酸塩から調製)(3.68g、20.76mmol)の溶液を5分間にわたって加えた。得られた溶液を−78℃で1時間攪拌した後、1時間かけて20℃まで昇温させた。反応混合物を飽和NHCl(150mL)に注ぎ込み、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートし、黄色の油を得た。粗生成物を、フラッシュシリカクロマトグラフィー(溶出勾配:イソヘキサン中の0〜50%EtOAc)によって精製した。精製画分を蒸発乾固し、N−(2−アダマンチル)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド(4.64g、81%)を白色固体として得た。
1H NMR(400.13MHz、DMSO−d)δ1.08−1.09(9H、m)、1.50(2H、d)、1.66−1.89(10H、m)、1.95−2.00(2H、m)、3.53(1.4H、s)、3.80−3.94(1H、m)、5.30(0.3H、s)、7.77−7.87(1H、m)、14.43(0.3H、s)(ケト型とエノール型の2:1混合物)
m/z(ESI+)(M+H)+=278。
中間体3は次のように調製することもできる。
水酸化ナトリウム水溶液(3M)(5容量)を水(5容量)中の2−アダマンチルアミン塩酸塩(1当量)の攪拌懸濁液に加えた。DCM(5容量)を得られた濃厚な懸濁液に加え、相を分離した。水層をDCM(4×5容量)で抽出し、合わせた有機層を濃縮し、遊離アミンを白色固体として得た。
エチルピバロイルアセテート(1当量)を、窒素下で、キシレン(6.5容量)中の遊離アミンの懸濁液に加え、混合物を還流下で6.5時間攪拌した。バッチを室温まで冷却し、濃縮乾固した。残留物を、トルエン(3×1容量)、次いでヘキサン(3×1容量)でパージした。得られた固体を50℃で5分間ヘキサン中で攪拌し、その後室温まで冷却した。白色固体を濾過し、ヘキサン(2容量)で洗浄し風乾させた。
TLC ヘキサン:EtOAc、1:1、生成物R0.66
mp 124.5〜125.1℃。
中間体4:(2)−N−(2−アダマンチル)−2−(ジメチルアミノメチリデン)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド
Figure 2011502978
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(3.02mL、22.71mmol)を、窒素下で、1,4−ジオキサン(50mL)中のN−(2−アダマンチル)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド(中間体3)(5.25g、18.93mmol)の攪拌懸濁液に加えた。得られた混合物を100℃で2時間攪拌した。反応混合物を蒸留乾固し、得られた淡いクリーム色の固体を真空下で乾燥し、(2)−N−(2−アダマンチル)−2−(ジメチルアミノメチリデン)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド(5.83g、93%)を得た。
1H NMR(400.13MHz、DMSO−d)δ1.13(9H、s)、1.47(2H、d)、1.69−1.83(10H、m)、2.03(2H、d)、2.92(6H、s)、3.90(1H、d)、7.24(1H、s)、7.94(1H、d)
m/z(ESI+)(M+H)+=333。
中間体#4は次のように調製することもできる。
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.2当量)を、窒素下で、1,4−ジオキサン(9.6容量)中のN−(2−アダマンチル)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド(中間体3)(1当量)の溶液に加えた。混合物を還流下で5時間加熱し、その後室温まで冷却した。溶媒を真空下で除去し、淡黄色の固体を次の工程でそのまま使用した。
TLC ヘキサン:EtOAc、1:1、生成物R0.94(不純物:R0.06+0.66)
mp 143.6〜147.6℃。
中間体1:4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸メチル
Figure 2011502978
4−ヒドラジニル安息香酸メチル塩酸塩(中間体2)(3.04g、15.00mmol)を、エタノール(100mL)中の(2)−N−(2−アダマンチル)−2−(ジメチルアミノメチリデン)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド(中間体4)(4.99g、15mmol)に一度に加えた。酢酸を5滴添加し、得られた溶液を80℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(500mL)で希釈し、水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で連続して洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートし、粗生成物を得た。
該粗生成物を、フラッシュシリカクロマトグラフィー(溶出勾配:イソヘキサン中の0〜50%EtOAc)によって精製した。精製画分を蒸発乾固し、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸メチル(4.66g、71.3%)を黄色の固体として得た。
1H NMR(400.13MHz、DMSO−d)δ1.19(9H、s)、1.50(2H、d)、1.69−1.95(10H、m)、2.09(2H、d)、3.91(3H、s)、3.99(1H、d)、7.53−7.56(2H、m)、7.62(1H、s)、8.09−8.12(2H、m)、8.20(1H、d)
m/z(ESI+)(M+H)+=436。
中間体#1は次のように調製することもできる。
2−(4−(メトキシカルボニル)フェニル)ヒドラジニウムクロリド(中間体2)(1当量)、次いで酢酸(0.023当量)を、窒素下で、メタノール(200容量)中の(2Z)−N−(2−アダマンチル)−2−(ジメチルアミノ−メチリデン)−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンアミド(中間体4)(1当量)の溶液に加えた。混合物を還流下で1.5時間攪拌し、冷却し、3.5容量以下まで濃縮し、得られた懸濁液を酢酸エチル(96容量)で希釈した。該懸濁液を水(34.4容量)で洗浄して溶液を得、その溶液をブライン(34.4容量)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濃縮乾固した。粗生成物をMTBE(9容量)中でスラリー状にし、15分間攪拌した。淡黄色の固体を濾過し、MTBE(11.4容量)で洗浄し、真空下、60℃で乾燥した。
TLC DCM:MeOH、9:1、生成物R0.86(微量の不純物R0.68)
mp 193.6〜194.5℃。

Claims (14)

  1. 化合物4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸、およびその薬剤的に許容される塩。
  2. 請求項1に記載の、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸の結晶形態。
  3. CuKa照射を用いて測定した次の2−シータ値:16.8°および18.5°にピークを持つX線粉末回折パターンを有する、請求項2に記載の結晶性化合物。
  4. CuKa照射を用いて測定した次の2−シータ値:16.8°、18.5°および14.4°にピークを持つX線粉末回折パターンを有する、請求項2に記載の化合物の結晶形態。
  5. CuKa照射を用いて測定した2−シータ値:16.8°、18.5°、14.4°、13.9°および19.8°にピークを持つX線粉末回折パターンを有する、請求項2に記載の化合物の結晶形態。
  6. CuKa照射を用いた、図1に示すものと実質的に同一なX線回折パターンを有する、請求項2に記載の結晶性化合物。
  7. 約308.8℃(開始)の融点を有する、4−[4−(2−アダマンチルカルバモイル)−5−tert−ブチル−ピラゾル−1−イル]安息香酸の結晶形態。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物を、薬剤的に許容される希釈剤または担体と共に含む、医薬組成物。
  9. ヒトなどの温血動物の予防的または治療的処置方法における使用のための、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 医薬として使用するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  11. ヒトなどの温血動物での11βHSD1阻害作用の発現に使用される医薬の製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物の有効量をこのような治療を必要としている哺乳動物に投与することによって、11βHSD1阻害作用を発現させる方法。
  13. 前記11βHSD1阻害作用が2型糖尿病を治療するためのものである、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1に記載の化合物を製造する方法であって、
    a)式(2)のエステルの加水分解:
    Figure 2011502978
    (式中、Rはアルキル基またはアリール基)または、
    b)式(3)の化合物中のZをカルボキシ基へ変換すること:
    Figure 2011502978
    (式中、Zはカルボン酸へ変換することができる官能基)
    のいずれか1つの方法を含み、
    その後、必要に応じて、または所望によりその薬剤的に許容される塩を形成することを含む、方法。
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