JP2011501982A - 医療処置を計画し前記医療処置に関連するデータを生成するための方法およびシステム - Google Patents

医療処置を計画し前記医療処置に関連するデータを生成するための方法およびシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2011501982A
JP2011501982A JP2010524400A JP2010524400A JP2011501982A JP 2011501982 A JP2011501982 A JP 2011501982A JP 2010524400 A JP2010524400 A JP 2010524400A JP 2010524400 A JP2010524400 A JP 2010524400A JP 2011501982 A JP2011501982 A JP 2011501982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
assembly process
medical procedure
medical
virtual
variation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010524400A
Other languages
English (en)
Inventor
マッツ アンデルソン,
ティモ ケロ,
リナ オデ,
Original Assignee
ノベル バイオケア サーヴィシィズ アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノベル バイオケア サーヴィシィズ アーゲー filed Critical ノベル バイオケア サーヴィシィズ アーゲー
Publication of JP2011501982A publication Critical patent/JP2011501982A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C1/00Dental machines for boring or cutting ; General features of dental machines or apparatus, e.g. hand-piece design
    • A61C1/08Machine parts specially adapted for dentistry
    • A61C1/082Positioning or guiding, e.g. of drills
    • A61C1/084Positioning or guiding, e.g. of drills of implanting tools
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H20/00ICT specially adapted for therapies or health-improving plans, e.g. for handling prescriptions, for steering therapy or for monitoring patient compliance
    • G16H20/40ICT specially adapted for therapies or health-improving plans, e.g. for handling prescriptions, for steering therapy or for monitoring patient compliance relating to mechanical, radiation or invasive therapies, e.g. surgery, laser therapy, dialysis or acupuncture
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H70/00ICT specially adapted for the handling or processing of medical references
    • G16H70/20ICT specially adapted for the handling or processing of medical references relating to practices or guidelines
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/10Computer-aided planning, simulation or modelling of surgical operations

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Primary Health Care (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Bioethics (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

コンピュータにより実施される方法であって、前記方法は、組立プロセスを含む、患者の医療処置の仮想計画を含み、さらに、前記方法は前記仮想計画に基づいてデータを生成することを含み、前記データは、前記医療処置で使用するために作られる医療用製品の作製に後で使用するために、かつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成され、さらに、前記方法は、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスの変動シミュレーションを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般的に医療処置および関連製品の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術など、たとえば誘導手術のような組立プロセスを含む医療処置のコンピュータベース計画に関する。
現代の医学的リハビリテーションは多くの医療分野で産業指向製造プロセスを適用し、そこで意図される目的を達成するために、多くの技術およびアクティビティが実行される。
例として、1970年代から発達してきたコンピュータ援用設計(CAD)およびコンピュータ援用製造(CAM)がある。第一に、宇宙産業はこれらの方法をうまく活用してきた。1980年代の始めから、CADおよびCAMは医療用製品の分野に進出し、この分野に大変革をもたらしてきた。
1980年代初期にCAD/CAM手法を導入した歯科医術業界の先駆者は、フランス人歯科医のDr.Francois Duretである。たとえばどちらもDr.Duretの1983年に公開されたEP0091876A1または1984年に公開されたEP0110797A1は、歯科補綴物の自動整形のための光学手段によって印象を採得するための装置を開示している。たとえば歯冠、インレー、または義歯は、非外傷性放射線により口腔領域から採得される光学的印象に基づいて自動的に製造される。反射波は数値データに変換され、それは歯科用製作プロセスでCAM機を操作するために直接使用される。
たとえば本願と同一出願人のWO9844865は、個々の歯科用製品を組み立てるために手術現場で使用される構成を開示する。手術現場には、顎、象牙質、インプラント等のシミュレーションモデル、およびモデルに適用される構造要素を複製することのできるコンピュータ機器が設けられる。手術現場は組立の一部分に関するクエリプロファイルでデータを照合するように構成される。クエリプロファイルデータはネットワークを介して中央ユニットに送信され、さらに歯科用製品を製造するために中央ユニットに接続された製造現場に送信される。次いで歯科用製品は手術現場に送られ、そこで製品は患者に設置される。
こうして大量特注歯科用製品が工業化されたプロセスで提供され、そこでリハビリテーションは事前に準備されかつ事前に計画される。これは、たとえばリハビリテーションのための実際の時間を最小化し、以前は不可能であるかまたは達成することが困難であった治療を可能にし、手術の割合を最小化し、かつ手術を安全にする。
しかし、そのような有利な大量特注製品、たとえば医療インプラントまたは歯科修復物および関連製品は、医療処置の計画中、ならびにこれらの医療処置中に使用される対応医療用製品の計画および製造中の両方で、多くの調整可能なパラメータを必要とする。したがって、そのような大量特注工業プロセスは、少なくとも費用対効果の側面からは取扱いが難しい。
加えて、大量特注製品に直面したときに、医療処置に関連する装置の計画および/または生産を最適化するための解析手法が欠如していた。
したがって、医療分野内で、たとえばインプラントの信頼性、患者安全性、製造および/または治療のコストに関して大量特注方法を改善することが求められている。
したがって、医療処置、医療処置に関連する製品の計画および/または生産のための改善された方法および/またはシステムは有利であり、とくに柔軟性、費用対効果、信頼性、患者安全性、および/または患者満足度を高めることを可能にすることは有利であろう。
したがって、本発明の実施形態は、添付する特許請求の範囲に係る方法、システム、コンピュータプログラム、および医用ワークステーションを提供することによって、上で明らかにしたような当業界の1つ以上の欠陥、不利益、または問題点を単独で、または任意の組合せで軽減、緩和、または排除しようと努めることが好ましい。
本発明の第1態様では方法を提供する。該方法はコンピュータにより実施される方法であり、患者の医療処置の仮想計画を含み、医療処置は組立プロセスを含む。さらに、該方法は仮想計画に基づいてデータを生成することを含み、データは、医療処置で使用するために考案される医療用製品の作製に後で使用するために、かつ/または医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成される。さらに該方法は、医療処置の組立プロセスに対応する仮想組立プロセスの変動シミュレーションを含む。
該方法は、医療処置の組立プロセスおよび/または医療用製品の生産を含む医療処置を簡素化し、援助し、補助し、持続し、支持し、容易化し、促進し、支援し、実現し、かつ/または可能にするための方法を提供し得る。
本発明の第2態様ではシステムを提供する。該システムは本発明の第1態様に係る方法を実施するためのシステムであり、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画を立案するためのユニットと、医療処置で使用するために考案される医療用製品の製造に後で使用するために、かつ/または医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成されたデータを仮想計画に基づいて生成するためのユニットと、医療処置の組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスを変動シミュレーションするためのユニットとを備える。
本発明の第3態様では、コンピュータによって処理するためのコンピュータプログラムを提供する。コンピュータプログラムは、本発明の第1態様に係る方法をコンピュータによって実行することを可能にする。コンピュータプログラムは、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画を立案するための第1コードセグメントと、医療処置で使用するために考案される医療用製品の製造に後で使用するために、かつ/または医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成されたデータを仮想計画に基づいて生成するための第2コードセグメントと、医療処置の組立プロセスに少なくとも部分的に対応する仮想組立プロセスを少なくとも変動シミュレーションするための第3コードセグメントとを含む。
本発明のさらに別の態様では、患者における医療用製品の組立プロセスの仮想計画を立案するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提供する。グラフィカル・ユーザ・インタフェースは組立プロセスの頑健性のための指標を含む。
本発明のさらに別の態様では、医用ワークステーションを提供する。医用ワークステーションは、本発明の第3態様に係るコンピュータプログラムを実行するように考案され、患者の医療処置の仮想計画を立案するため、かつ/または医療処置で使用するように考案される医療用製品の製造に後で使用するためのデータを仮想計画に基づいて生成するためのユニットを備え、医用ワークステーションは医療処置の仮想組立プロセスを変動シミュレーションするためのユニットを備える。
本発明のさらに別の態様では、患者における医療用製品の組立プロセスの仮想計画を立案するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提供する。グラフィカル・ユーザ・インタフェースは、組立プロセスの頑健性のための指標を含む。
本発明のさらなる実施形態は従属請求項に記載されており、本発明の第2態様以降の態様の特徴は、必要な変更が加えられるが第1態様の場合と同様である。
本明細書で使用する場合の用語「含む(備える)/含んでいる(備えている)」は、記載した特徴、整数、ステップ、またはコンポーネントの存在を明記するものと解釈されるものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴、整数、ステップ、コンポーネント、またはそれらの群の存在または追加を排除するものではないことを強調しておきたい。
本発明の実施形態で可能になるこれらおよび他の態様、特徴、および利点は、添付の図面を参照する本発明の実施形態の以下の説明から明瞭かつ明確になるであろう。
図1は、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術における幾何学的変動寄与因子の略図である。 図2は、一実施形態に係る方法を示すフローチャートである。 図3A−図3Cは、患者の上顎骨(上顎)における手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術による歯科インプラントの設置の変動シミュレーションのステップの種々の段階の略図である。 図3Dは、患者の上顎骨(上顎)における手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術による歯科インプラントの設置の変動シミュレーションのステップの段階の略図である。 図4A−図4Bは、モンテ・カルロ・シミュレーションの球面または平面分散シミュレーションの略図である。 図5は、図の上から下に回数が徐々に増加する歯科インプラントの位置のモンテ・カルロ分散シミュレーションの略図である。 図6A−図6Cは、それぞれx方向、y方向、およびz方向のインプラントの根尖部の統計的分散分布を示すグラフである。 図7は、仮想的に計画された上顎骨における歯科用ドリル誘導手術およびインプラント誘導手術の変動シミュレーションの結果を示す略図である。 図8Aは、歯科プレパレーション上のコーピングを含む歯科修復物の計画立案の変動シミュレーションの略図である。図8Bは、図8Aのコーピングの1点の統計的分散分布を示す略図のグラフである。 図8Cは、(iからii、iii、iv、vの順に)回数が増加する図8Aのコーピングの位置のモンテ・カルロ分散シミュレーションを示す略図である。 図9は、一般位置決め方式の略図である。 図10は、歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術における位置決め方式の略図である。 図11は、一実施形態に係るシステムの略図である。 図12は、一実施形態に係るコンピュータプログラムの略図である。
本発明の特定の実施形態について以下で添付の図面を参照しながら説明する。しかし、本発明は多くの異なる形で具現することができ、本明細書に記載する実施形態に限定されると解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、この開示が徹底的かつ完全なものとなり、本発明の範囲が当業者に充分に伝わるように、提供するものである。添付の図面に示す実施形態の詳細な説明で使用する用語は、本発明を制限するように意図されたものではない。図面における同様の番号は同様の要素を指す。
以下の説明は、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の計画立案に適用可能な実施形態に焦点を合せる。しかし、本発明がこの用途に限定されず、実施形態において、たとえば股間接インプラント、膝関節インプラント、人工または置換椎骨、人工肩関節インプラント、人工関節置換インプラントのようなインプラントによる関節などの身体部分の置換術のような、多くの他の医療処置に、あるいはフレームベースまたはフレームレス定位脳手術内のような種々の他の治療および医療処置において、適用してもよいことは理解されるであろう。
医療処置の焦点は以前、外科的処置のような医療処置に必要な実際の時間を最小化し、以前には達成が不可能または困難であった医療処置を可能にし、医療処置の割合を最小化し、かつ/または手術を安全にすることであった。しかし、処置が実際に実行される前に、計画された医療処置の頑健性の尺度を提供することは、これまで行われてこなかった。本発明の実施形態はこれを提供する。
より正確には、本発明の一部の実施形態は、実際の医療処置が実行される前に、意図されあるいは仮想的に計画された医療処置の有利な検証を提供する。こうして医療処置の頑健性および医療処置で使用される医療用製品のコンセプトは、それらの仮想的計画段階中に改善および/または最適化される可能性がある。
たとえば誘導手術内での医療処置は、最新の歯科業界では一般的になってきており、全体を参照によって本明細書に援用する本願と同一出願人のPCT/SE2002/002393に記載されているような種々の治療に使用されている。PCT/SE2002/002393には、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術のコンセプトが開示されている。本発明の実施形態は、医療処置の設計コンセプトおよび/または組立プロセスの仮想予後、検証、および/または再設計を容易化することによって、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術のような医療処置の改善をもたらす。
医療処置は組立プロセスを含み、該プロセスはそれ自体、複数の部分組立プロセスを含んでよい。
本発明の実施形態では、たとえば、歯科修復品のような医療用製品の患者における最終位置を予測するために、変動シミュレーションが実行される。たとえば歯科修復物の頑健性は、このようにして実際の医療処置の前に決定される。これは、たとえばフィクスチャとも呼ばれる歯科インプラントの根尖部で、予め定められた製品限界寸法を調べることを可能にする。
以下で、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の仮想シミュレーションのための方法を、幾つかの実施形態で説明する。手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の仮想シミュレーションを提供する。そこで仮想的に事前計画された手術は、実際の手術前に検証可能である。
手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術のコンセプトは、手術用テンプレートと呼ばれるドリルガイドの助けを借りて手術を可能にする、計画立案および手術実現システムである。該コンセプトは、コンピュータ援用設計ツール、およびたとえばCTスキャン、タッチ・プローブ・スキャン、光学スキャン、ホログラフィックスキャン、MRスキャン、X線、またはそれらの組合せから導出される患者入力データによってサポートされる計画立案に基づく。
手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術は、この医療処置の仮想計画立案を含む。手術用テンプレートは、計画を口内で実行される実際の医療処置に移すことを可能にする。
後者の場合、上述した医療処置は手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術である。手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術はそれ自体、手術用テンプレートを患者に固定し、患者に固定された手術用テンプレートによって誘導しながら1つ以上の穴を穿孔し、予め穿孔された1つ以上の穴に1つ以上の歯科インプラントをそれぞれ螺合させる等のような、複数の部分組立を含んでよい。
手術用テンプレートを製造するためにラピッドプロトタイピングが使用される。したがって手術用テンプレートは大量特注製品である。各手術用テンプレートは、患者の特定の歯科的状況に特異的である。ラピッドプロトタイピングは、患者の身体の頭蓋口腔(craniooral)部の解剖学的構造のリバースエンジニアリングに基づく。ラピッドプロトタイピングは、解剖学的構造およびそれに関連する医療用製品の3次元モデルの設計を可能にする。ラピッドプロトタイピング内で、入力データは上述した患者入力データ、すなわち頭蓋口腔部のスキャンデータに基づく。スキャンデータはたとえば、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴(MR)、X線、またはタッチ・プローブ・スキャナもしくは光学スキャナのような3Dスキャナのような撮像モダリティから提供される。各々のドリルガイドおよびインプラントガイドは患者に特有であるので、新しい医療用製品を製造するたびに製造仕様を変更しなければならない。これは、新しい患者固有の製品を製造するたびに、新しい要求仕様が設定されることを意味する。患者に対して実行される各手術のために、毎回最適な製品を提供する必要がある。したがって、この目標を確実に達成するために貢献するツールを提供する必要がある。本発明の実施形態はこの必要性に応えるものである。
今上述した通り、大量特注生産の柔軟性を持つ生産システムは、ソフトウェアおよびハードウェアの両方を考慮して、生産プロセスに高い要求を出す。医療領域内の一般的観点から、精度および正確さは非常に重要である。これは患者の安全性のためである。したがって、幾何学的変動を抑制するように組立プロセスを最適化することも非常に重要である。換言すると、患者の安全性に関して治療は常に名目通りであることが望ましいが、治療コンセプト全体にわたる変動のため、それは不可能である。
さらに以下で、組立プロセスを含む医療処置で使用するように考案された医療用製品の幾何学的変動の最小化に関するプロセス最適化のために、どこに重点を置くかを決定することを可能にする方法に関する実施形態を説明する。
加えて、または代替的に、実施形態では、組立プロセスで医療処置のための最高感度パラメータのソースがどこにあるかが決定される。これは感度解析と呼ばれる。この決定は、医療処置の基礎となる設計コンセプトの再設計をもたらす。
加えて、または代替的に、実施形態では、どのパラメータが医療処置の組立プロセスの最終結果の許容差に最も大きく寄与するかが決定される。これは寄与解析と呼ばれる。この決定は、医療処置の組立プロセスの再設計をもたらす。
加えて、または代替的に、実施形態は、たとえば上記の寄与解析の結果に基づいて、組立プロセスを含む医療処置の計画を検証することを含む。
一部の実施形態では、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の仮想計画は、プロセスの事前計画にすでにある予め定められた製品限界寸法の結果を予測するために検証される。手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の変動シミュレーションが提供され、それによって計画された手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術も、実際の手術前に検証される。この実施形態によって成就する原理は、結果のアウトカムのためによく準備された歯科手術が必須であるということである。
別の実施形態では、歯科プレパレーションに固定されるコーピングを含む歯科修復物を記載する。
一実施形態では、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の結果の予測が行われ得る。さらに、寄与解析は医療処置の組立プロセスにおける最大変動寄与因子を予測し得る。
変動シミュレーションによって、幾何学的変動に関して組立プロセスの最適化を行う必要があるときに、どこに焦点を当てることが最も有利であるかが決定され得る。組立プロセスの最適化が行われると、組立プロセスは変動を抑制し、より頑健な設計にも近くなる。こうして、実行される治療は患者の安全性を向上した治療に収束する。
本発明の実施形態は、最終結果を予測することが可能であるので、幾何学的に最適化された事前計画医療処置をもたらす。出願人が特別に開発したツールキットの助けを借り、それをソフトウェアRD&Tの環境で実行して、計算を行った。RD&Tは、組立プロセスの変動シミュレーション用に意図されたソフトウェアである。該ツールキットは複雑な組立プロセスを含む生物医学分野向けに開発された。実施例に関連して実行した幾つかの計算の結果は、さらに後で掲げる。実際、この変動シミュレーションツールは患者にとってより安全な治療をもたらす。
大量生産および大量特注生産のどちらも考慮するときに、変動は全ての製造プロセスを悩ませる。これは、製品寸法の公称値が常に期待できないことを意味する。
達成すべき治療の特定の要求が満たされない場合、治療に使用された医療用製品は、機能的、審美的、幾何学的、および/または組立の要件に適合しない可能性がある。
手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術は、生産プロセス、大量生産、および大量特注生産を利用する。これは、製品寸法の公称値がプロセスにおける許容差のため、常には期待され得ないことを意味する。代わりに、製品寸法は、たとえば製品寸法の予想範囲および統計的確率分布によって記載される、その許容差のような寄与因子によって記載されてよい。
ほとんどのプロセスでは、製造コストはばらつきの減少と共に上昇する。これは、機能性が小さい製造ばらつきに基づく設計コンセプトを産業上の観点から回避すべきである主な理由である。したがって、これは、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の場合のように、製品を組み立てるときに、かつ患者の安全性に重点が置かれるときに、考慮しなければならない事柄である。さらに、誘導手術を実行するために、幾何学的要件を満たすことは、最終製品が計画通りに機能しかつ高品質であることを確実にするための基本である。要件が満たされなければ、製品は機能的、審美的、幾何学的、および/または組立の要求に適合しない可能性がある。
手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の場合、これは、インプラントが、たとえば誤ったプリプレパレーションのため、意図した通りに歯科修復物に適合しないことを意味する可能性がある。これは次に、機能性の喪失、歯科修復物が意図した通りに適合しないこと、またはインプラントが骨組織を貫通しあるいは神経を損傷することを意味し得る。
複雑な製品の製造における様々な幾何学的感度のため、各生産段階における変動は、最適化および許容差割当の考慮を要求する。コンセプトの設計の開始時に、生産段階は設計依存性マトリクス(design dependency matrix)によって解析することができる。設計依存性マトリクスは、プロセスにおけるアクティビティと参加者との間の情報の流れに基づいている。設計依存性マトリクスは、プロセスの全段階を時間的な順序で含み得る。さらに、設計依存性マトリクスは各プロセス段階の少なくとも1つの寄与因子の値を含み得る。設計依存性マトリクスによって、プロセス段階間の依存性が特定される。このようにプロセス全体を通過することによって、寄与因子がプロセス内をどのように伝搬するかがもたらされる。たとえば寄与因子は、各プロセス段階が寄与する許容差であり得る。この場合、設計依存性マトリクスは、許容差がプロセス内でどのように伝搬するかを識別することを促進する。
たとえば手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術では、プロセス段階は、欠損歯の印象を作成し、反対側の顎の印象を作成し、咬合インデックスを作成する等のような、医師によって実行される複数のプロセス段階を含んでよい。これらのプロセス段階は各々、たとえば印象トレーの寸法、医師による取扱い、印象を採得するために使用した材料の収縮等による許容差を有する。歯科印象は、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術を形成するプロセスの次の参加者、すなわち歯科技工士に送達される。歯科技工士は、医師によって採得された印象に基づいて、欠損歯のストーンモデルおよび反対側の顎のストーンモデルを作成する。2つのストーンモデルは次いで咬合器等に位置合わせされる。これらのさらなる段階は各々それら自体の許容差を有し、それらが依存している従前の段階の許容差に加算される。たとえば欠損歯のストーンモデルの作製は、歯科印象からストーンモデルを作成するために使用される材料の収縮による許容差を有する。この後者の許容差は、上述した歯科印象の許容差に加算される。同様にして、反対側の顎の印象およびそのストーンモデルの許容差は、咬合インデックスの作成および咬合器における位置合わせの許容差と同様に、加算される。
製品限界寸法の幾何学的変動は、図1に示すように複数の異なる入力パラメータに起因し得る。図1は、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術に特異的な特性要因図を提示する。図1には手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術のコンセプトの効果に対する寄与が示される。より詳細には、効果のカテゴリすなわち部品変動10、設計コンセプト11、患者の診察12、および組立変動(手術)13は一般的効果であり、集約された効果は、一般的手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の最終変動14である。各カテゴリ10、11、12、13内の入力パラメータだけが、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の間で異なる。
手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術における入力パラメータのソースは、たとえば以下のカテゴリを含み得る。
・部品変動10:
個別ジオメトリを有する手術用テンプレートの各々、アンカピン、インプラント、および患者は部品変動を示す。該変動はたとえば機械精度、プロセス変動、および製造プロセスに起因する。部品変動、個別部品のジオメトリの大きさおよび形状の変動は、使用される個々の製造プロセスに起因し、それはさらに経時的に変動する。最終変動に対するこの入力は、たとえば手術用テンプレート、アンカピン、歯科インプラント等の製造プロセスに起因し得る。
・患者の診察12:
患者の診察中に発生する変動は、変動、たとえば患者の顎印象、咬合印象、およびCTスキャンによって生じる変動を含む。咬合印象の採得は、たとえば印象の採得中の患者の動き、または使用される材料の許容差、使用される印象材の収縮等によって生じる許容差にさらされる。このグループの変動寄与は材料精度および患者データスキャナの精度を含むだけでなく、患者自身のたとえばスキャン中および歯の咬合中の小さい動きをも含む。このグループの変動は予測に対する課題である。
・組立変動13、すなわち誘導手術:
組立プロセス中に発生する変動は、たとえば手術用テンプレートの組立、および設置された手術用テンプレートによって誘導される1つ以上の歯科インプラントの設置を含む。該変動はたとえば手術用テンプレートの設計、および手術中のヒューマンファクタに起因する。該変動はまた、製造プロセス、組立精度、およびプロセス変動にも起因する可能性がある。同様に、医療処置中の組立プロセスは最終変動に寄与する。変動はたとえば手術用テンプレート、アンカピン、または歯科インプラントを患者に設置する際の変動に起因する。
・設計コンセプト11:
設計コンセプトの変動は、たとえば変換ばらつき、治療計画、およびスキャナ自体による患者のスキャンデータの変動によって生じる。該変動は設計コンセプトの頑健性に起因する。
さらに、最終変動に寄与するこれらの変動の少なくとも一部は、経時的に変化し得る。
これらの変動入力パラメータの一部は、最終変動に対する重みが他のパラメータより大きい。たとえば手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の場合、歯科インプラントの根尖部の位置は、手術の全体的結果に影響を及ぼす最も重要な製品寸法である。他の場合、製品限界寸法は、組立プロセスに関連する他の因子および/または組立プロセスに関連する医療用製品の生産プロセスに応じて決定してよい。
たとえば組立プロセスは、たとえば上記事例の手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の後の治癒期間経過後に、1つ以上の歯科インプラントにブリッジを固定することを含んでよい。この場合、製品限界寸法は、ブリッジに対する歯科インプラントの接続界面の位置であってよい。再び、今度はブリッジ自体が、たとえばフライスカッターが許容差を有するフライス加工ブリッジ(milled bridge)、またはたとえば焼結プロセスが許容差を有する焼結ブリッジのように、部分組立であるかもしれない。部分組立の許容差は、たとえばブリッジを歯科インプラントの接続界面に固定する組立プロセス全体の総許容差に寄与する。
最終変動への重要な寄与因子は、設計コンセプト自体の頑健性でもある。敏感な設計コンセプトは部品および組立の変動を増幅する。他方、頑健なコンセプトは変動を抑制する。
ドリルおよびインプラント誘導手術を検討するときに、コンセプトの頑健性は、第一にコンセプトが設計されるとき、そして第二にドリルおよびインプラントガイドと顎との間のアンカリングシステムの配置を計画するときに、2段階で決定される。これは、複雑な手術を実行するために大きい柔軟性をプロセスにもたらす。しかし、それは、システムの柔軟性に関する制御方法が必要であることをも意味する。
様々なタイプの確率分布が製造プロセスで発生する変動を説明することが可能である。幾つかの確率分布として一様分布、正規分布、台形分布、およびベータ分布がある。中心極限定理によると、複数の分布の和は正規分布に近づく傾向がある。たとえば機械加工部品の許容差は、多数の微小な効果の和によって定義され得る。これらは湿度、切削角、フィクスチャリング変動、材料の変動などを含み得る。成分誤差が独立しており、かつ均等に正または負のようであると思われる場合には、全誤差は略正規分布を有する。
変動および安全機能、形状、ならびに組立を管理する手段は、幾何学的特徴の許容変動を制約する許容差を割り当てることによる。こうして許容差はトップダウン方式で割り当てることが可能である。そこで、全体的製品制約は、個々の幾何学的特徴に対する成分制約および最終的に許容差に分割される。これは複雑なプロセスであり、機能および品質の側面が製造制約およびコスト面とのバランスを取らなければならない。
コンセプトの段階で、製品および生産コンセプトが作成される。製品コンセプトは解析され、製造ばらつきの影響に耐えるように最適化される。製品コンセプトは、入手可能な生産データに照らしても仮想的に試験される。この段階で、コンセプトは頑健性に関して最適化され、統計的許容差解析によって想定生産システムに照らして検証される。こうして、製品の外観が最適化されるかもしれず、かつ製品許容差が部品レベルに分けて割り当てられる。
検証および生産前の段階で、製品および生産システムは物理的に試験され検証される。製品および生産システムの両方に調整が行われ、誤差が調整され、フル生産が準備される。この段階で検査準備が行われる。これは、全ての検査戦略および検査手順を決定するアクティビティである。
生産段階で、全ての生産プロセス調整が完了し、製品がフル生産される。この段階の重点は、生産の制御ならびに誤りの検出および修正に置かれる。
幾何学的変動の最小化に関するプロセス最適化のためにどこに重点を置くべきかを見出すため、かつ歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の最も敏感なパラメータを明らかにするために、たとえばモンテ・カルロ・シミュレーション法による手術の変動シミュレーションが行われる。モンテ・カルロ変動シミュレーションはさらなる処理のための統計データを提供する。
モンテ・カルロ・シミュレーション
変動シミュレーションの基本的理論は、幾何学的重要特徴が計算に考慮されるということである。一実施形態では、モンテ・カルロ・シミュレーション法が使用される。
モンテ・カルロ・シミュレーション法は、定義された分布に従って全ての入力パラメータに対して数字を無作為に生成し、出力パラメータすなわち製品限界寸法の分布を構築するものである。
モンテ・カルロ・シミュレーションは特定の反復回数だけ実行される。反復回数後にモンテ・カルロ・シミュレーションの結果は安定解に収束する。たとえば誘導手術組立のシミュレーションでは、約100000回のモンテ・カルロ反復が、小数第3位の結果に関して結果を安定解に収束させるのに充分である。しかし、他の反復回数が必要または充分であるかもしれない。約5000回ないし100000回の反復の範囲は、反復が同一解に収束しかつシミュレーションが打ち切られる実際的な範囲である。
反復回数は、図の上から下に増大する反復回数を示している図5に示すように、量により示すことができる。各反復はシミュレートされる組立プロセスの終了時の終点により寄与し、それはその反復に特定的である。それはそれ以前の反復で決定された終点と同じであっても、あるいは異なっていてもよい。反復が多く繰り返されるほど、累積体積によって占有される総体積は、システムの許容差のため大きくなる。図5は一定の比率で描かれたものではなく、説明のために誇張されている。実際の実現では、累積体積の体積増大は、目では見えないほど小さい寸法であり得る。
変動シミュレーションは、全ての嵌合条件を定義して、位置決め方式における全ての入力の分布と共に、仮想組立モデルを利用する。該方法は非線形性を捕捉してよく、入力パラメータ変動の任意の種類の分布を可能にする。変動シミュレーションはモンテ・カルロ反復回数に基づいて、とりわけ指定限界寸法に対する予想平均値、標準偏差、範囲、および能力指数を予測する。
位置決め方式の目的は、空間内で部品または部分組立を6自由度に係止することである。多くの異なる位置決め方式が存在し、種々の産業状況で使用される。本明細書に提示する誘導手術シミュレーションの文脈では、次のシステムを使用する。すなわち、3つの1次位置決め点(A1、A2、およびA3)はZ方向の平行移動(TZ)、Xを中心とする回転(RX)、およびYを中心とする別の回転(RY)の3自由度を制御し、物体を平面に係止する。2つの2次位置決め点(B1およびB2)はX方向の平行移動(TX)およびZを中心とする回転(RZ)の2自由度を制御し、物体を線に係止する。最後に3次位置決め点は、図5に示すようにY方向の平行移動(TY)の1自由度を制御する。3つの位置決め点は数回使用される。これはたとえば本実施例、すなわち図10に示す点群1:(A1、B1、C1)、点群2:(A2、B2)、および点群3:(A3)に該当する。直交3‐2‐1位置決めシステムは最も頻繁に使用される位置決めシステムである。しかし、他の非直交システムが存在し、他の実施形態で使用してよい。
実施形態では、変動シミュレーションは基礎であり、プロセス最適化の重点を予測するための解析に使用される全部で3つの段階のうちの第1段階である。
非限定的な実施例で、歯科インプラントの根尖部の変動の範囲が、0.174〜1.440mmの間で計画値からの実際値の最大偏差を有することが明らかになった。以下の表0を参照されたい。この実施例における最も重要な製品寸法はフィクスチャの根尖部に定められた。図4Aおよび4Bを参照されたい。最も重要な製品寸法がフィクスチャの根尖部に定められた理由は、フィクスチャのこの部分が真先に患者内の所定の位置に挿通されるからである。患者における組立中に、フィクスチャの根尖部は、血管または神経のような敏感な物体を穿通するであろう。患者の安全性に関して、神経および骨面の交差部の感度は、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の計画立案中に考慮すべき重要な因子である。
誘導手術の部分の組立を実際の誘導手術と同じ順序でシミュレートする変動シミュレーションが実行され、次いでその後に医療用製品を含めて実行可能である。たとえば、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の場合、組立プロセスは、手術用テンプレートを用意し、手術用テンプレートを患者の口腔内に固定し、手術用テンプレートのドリルガイドを用いて穴を穿孔し、穿孔した穴に手術用テンプレートのガイドスリーブを用いてインプラントを取り付ける順序でシミュレートされてよい。
RD&T Technology AB(Moelndal,Sweden)のRD&Tソフトウェアを用いて、手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の結果を予測した。約10万回のモンテ・カルロ反復による変動解析を実行した。製品限界寸法はフィクスチャの根尖部に定められた。図4Aおよび4Bを参照されたい。図4Aおよび4Bは、モンテ・カルロ・シミュレーションの球面または平面分散シミュレーションの略図である。
図2は、一実施形態に係る方法を示すフローチャートである。
該方法は、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画を立案するステップと、前記医療処置で使用するために考案される医療用製品の生産に後で使用するために、かつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成されたデータを前記仮想計画に基づいて生成するステップと、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスの変動シミュレーションを実行するステップとを備えた、コンピュータにより実施される方法である。
該方法20は、
1.上述したモンテ・カルロ・シミュレーション法に従って医療処置の組立プロセスの変動シミュレーションを実行する第1ステップ100、
から始まる。
2.次に、該方法は、ステップ100で実行された変動シミュレーションの結果に基づいて感度解析を実行することを含むステップ110を備える。さらに詳しくは、医療処置の組立プロセスの変動シミュレーションは、許容差で組立プロセスに寄与する各パラメータについて正規分布された+/−1の均等許容差で実行される。
この感度解析は、医療処置および医療用製品または関連製品の基礎となる設計コンセプトにおける最も敏感な製品パラメータを明らかにし得る。
設計コンセプトを最適化するために、後者(設計コンセプト)を感度解析の結果に基づいて再設計することができる。設計コンセプトを再設計するときに、たとえばその信頼性および/または頑健性を改善するために、たとえば最も敏感な製品パラメータを優先させることができる。たとえば患者からデータを提供するために使用されるツール、装置、またはシステムの許容差;医療処置に使用される医療用製品を少なくとも部分的に生産するための機械加工許容差;医療処置の組立プロセスの順序等を、感度解析の出力に基づいて変更することができる。
3.第三に、該方法は、設計依存性マトリクスに関連して上で説明した通り、プロセスにおける各ソースから綿密に計画された嵌合許容差(mated tolerance)により寄与解析を実行することを含むステップ120を備える。
このステップ120は、医療処置の組立プロセスが完了したときに、医療用製品の組立の最終的な幾何学的変動に対する最大の寄与因子をもたらす可能性がある。したがってこの寄与解析は、組立プロセス最適化の1次的重心をどこに設定すべきかを提供し得る。たとえば最終的な幾何学的変動への最大の寄与因子は、組立プロセスを再設計するときに、たとえばその信頼性および/または頑健性を改善するために優先してよい。
要約すると、変動シミュレーションの結果に対して実行される感度解析および寄与解析の結果に基づいて、最も大きい幾何学的変動寄与パラメータおよび最も感度の高いパラメータを入力変数として、プロセスの最適化のためにどこに重点を置くべきかの決定が行われる。これは仮想環境で達成される。
以下では、実施例を用いて、すなわち3つのアンカピンおよび7つのインプラントを含む上顎骨の手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術により、この方法を説明する。
組立、すなわち手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術は、フィクスチャのための穴を穿孔し、かつ顎骨組織にフィクスチャを挿入することを含む。これは、たとえばラピッドプロトタイピング法によって生産された患者固有の手術用テンプレート、およびしたがって医療処置に関連して大量特注方式で工業的に製造された医療用製品によって誘導される。シミュレーションモデルは、インプラントが植え込まれたときの最終位置を決定する。この実施形態における製品限界寸法は、フィクスチャの根尖部で定められる。
変動シミュレーションは、上述した図1に提示する変動寄与因子に基づく。変動シミュレーションは、(手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の実施例における)医療処置の組立プロセスを、その後の実際の医療処置が実行されるのと同じ順序でシミュレートする仮想組立プロセスを繰り返すことを含む。変動シミュレーションで繰り返される組立順序は、図3A〜図3Dの説明図に関連する手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の実施例の場合、以下の通りである。
1.組立プロセスは、患者の口腔内で患者の顎に手術用テンプレート300を配置することから始まる。位置の精度は、患者群の診察に関連するプロセスパラメータによって決定される。図3Aを参照されたい。
2.次いで、手術用テンプレートがたとえば少なくとも1つのアンカピン310、311、312によって顎に固定される。アンカピン310、311、312および歯科インプラント320、321、322、323、324、325、326の位置の精度は、部品変動、設計コンセプト、患者の診察、および組立変動のパラメータによって決定される。第1アンカピン310が設置されている図3Bを参照されたい。歯科インプラント320、321、322、323、324、325、326は、挿入ツール330、331、332、333、334、335、336がそれぞれ歯科インプラントの接続界面内に挿入された状態で示される。挿入ツール330、331、332、333、334、335、336は手術の完了後に取り外される。また、図にはガイドスリーブが歯科インプラントおよび挿入ツールに「取り付けられた」状態で示される。これらのガイドスリーブは、単に例証目的でこのように示されており、ガイドスリーブ344の1例が図4Aに示されている。ガイドスリーブは実際には手術用テンプレートに組み付けられてそれに固定され、外科用ドリルおよび歯科インプラントのための方向および位置を提供する。
3.次にインプラントが設置される。インプラントの位置は手術用テンプレートの位置および部品変動によって決定される。図3Cを参照されたい。
a)インプラントの設置は最初に、2つのインプラント、たとえば最も外側の2つのインプラント320、321を患者に固定して組み立てることを含む。これらの2つのインプラントのための穴が、手術用テンプレート300を用いて誘導されて穿孔され、その後、2つのインプラントが同じく手術用テンプレート300によって誘導されてこれらの穴に挿入される。手術用テンプレート300は次いで、各々誘導テンプレートアバットメントによってこれらの2つのインプラント320、321に係止される。誘導テンプレートアバットメントは患者の顎骨に対する手術用テンプレートの固定関係をもたらす。このようにして、これらの2つのインプラント320、321は手術用テンプレート300がインプラント軸方向に動くのを防止する。しかし、手術用テンプレート300のわずかな軸方向の移動は依然として発生する恐れがある。したがって、変動シミュレーションでは軸方向許容差も入力パラメータとして検討される。
b)次に、残りのインプラント322〜326が設置される。この目的のために、残りの歯科インプラントのための穴が、手術用テンプレート300によって誘導されて穿孔される。次いで、残りの歯科インプラント322〜326がこれらの穴に挿入される。
4.変動シミュレーションが達成される。現在考慮されている医療処置の最終結果を示す図3Dを参照されたい。
5.次いで感度解析が実行される。
6.寄与解析が実行される。
変動寄与群は互い複雑に相互作用する。これは、最終変動が入力パラメータ間の関係に依存することを意味する。各入力パラメータはインプラントの組立の最終ジオメトリおよび変動に影響する。したがって、変動シミュレーション後に寄与解析が実行される。
実施例の手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の結果をRD&Tにより予測した。10万回のモンテ・カルロ反復を使用して両方の計算を行った。名目上の計画に対する変位に関して、結果を標準偏差としてミリメートル単位で提示する。製品限界寸法はフィクスチャの根尖部で定められ、表0に提示する。
Figure 2011501982
表0は計算から求められた結果を提示する。図7は、上の実施例で実行された変動シミュレーションの視覚的結果を提示する。インプラントは左から右の順に番号が付けられている。組立プロセスの検証は、図7に掲げた結果を仮想解析することによって実行することができる。図7を解析することにより、インプラント番号2は、この図で「!」によって表された上顎骨301の骨表面と交差することが明らかになった。代替的に、または追加的に、適切な表面検出アルゴリズムを使用して、そのような可能であるが望ましくない貫通が検出されてよい。このようにして、他の解剖学的構造の貫通も検出されてよい。骨表面の貫通に加えて、たとえば神経または血管の貫通も検出され、したがって再設計によって修正され得る。
再設計は、そのような望ましくない貫通を修正する目的で、2通りの方法で、すなわちa)インプラントの再配向によって、またはb)アンカリングシステムを操作することによって、実行することができる。第2の解決策は設計全体に影響を及ぼし、設計コンセプトがその修正を可能にするならばこちらが望ましい。さもなければ、問題はインプラントの再配向、すなわち歯科インプラントの設置の再計画によって解決される。
再設計後に、再設計された誘導手術の組立プロセスの仮想シミュレーションが新たに実行されてよい。こうして、再設計が成功したという検証が達成されてよく、あるいは代替的にさらなる再設計が実行されてよい。
本明細書に記載する通り、医療処置の仮想計画設計の検証は、医療処置の安全性および/または信頼性の向上をもたらす。医療処置、またはそれに関連する医療用製品の設計コンセプトの頑健性が改善され、かつ/または最適化され得る。
結果の仮想予測が行われるかもしれないので、事前計画された手術の改善および/または最適化も達成され得る。たとえば事前計画された手術用テンプレートを利用する歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の仮想結果は、誘導手術で使用されるアンカリングシステムを操作することによって、改善および/または最適化され得る。このようにして、手術用テンプレートのより頑健な設計が達成され得、それは、医療処置が実際に実行される前に、医療処置により高度の安全性を加えることができることを意味する。
別の利点は、これまで医療処置の仮想計画が実際にはあまり有利でなかった特定の疾病を患っている患者に対し、これからは医療処置の仮想計画が提供されるかもしれないことである。たとえば外科的に切除された骨癌のため、たとえば大きい骨損失を導く疾病を患っている患者は、本発明に係る方法のおかげで患者の安全性を高めて、検証され事前に保証された歯科手術を受けることができる。これは上述した変動シミュレーションによって可能になる。幾何学的変動を抑制する1つの利点はしたがって、より複雑な医療処置を実行することができることである。換言すると、医療処置に関連するプロセスが幾何学的変動に関して最適化されると、以前可能であったより複雑な手術が実行され得る。
さらに、変動シミュレーションはまた、医療処置の最終結果のみならず、組立プロセスの寄与解析および安定度解析にも使用してよい。寄与解析および安定度解析は、医療処置の設計コンセプトまたは組立プロセスの再設計に使用されるデータを提供するために実行してよい。
医療処置の設計コンセプトまたは組立プロセスでは、設計コンセプトまたは組立プロセスにおける最大割当許容差は必ずしも、その最終結果に最大変動で寄与しない可能性がある。最も重要な製品パラメータに基づいてプロセス最適化を実行することによって、設計コンセプトの頑健性が改善され、したがって患者の安全性が向上し得る。
以下で寄与解析について説明する。
変動シミュレーションのために、予め定められた許容差が入力パラメータとして使用されてもよい。加えて、または代替的に、分散シミュレーションの入力パラメータとして使用される許容差は他の方法で、たとえば測定によって、経験に基づいて、または以前の医療処置の結果からのフィードバック、すなわち計画インプランテーションとその後の実際のインプランテーションの結果とのずれ等として、提供され得る。
最大変動寄与因子を予測するための解析は、2段階で実行することができる。
第一に、分散シミュレーションは一様な許容差分布を用いて実行される。一様な許容差分布は、医療処置の組立プロセスの各入力パラメータに±1のような同一の許容差が割り当てられることを暗に示す。この解析法は、フィクスチャの根尖部における予め定められた臨界尺度での各成分の寄与を無次元で捕捉する。均一の許容差の計算はコンセプト自体を解析し、その評価を提供する。この第1段階は感度解析とも呼ばれる。
第二に、分散シミュレーションは、製造および組立の両方を考慮して、各入力パラメータに均一の許容差を使用することによって実行され、結果は均一の許容差に依存する。この解析法は、均一な許容差に関して製品限界寸法に対する各入力パラメータの寄与を捕捉する。均一の許容差を用いたこの第2の計算の結果を利用して、重要な結論、すなわち医療処置のどの入力パラメータまたはステップが、患者に植え込まれたフィクスチャのような最終結果の全体的変動に対しどの程度寄与しているか、が引き出される。この第2段階は寄与解析とも呼ばれる。
以下の表は、上述した上顎骨の実施例に対して実行された感度解析および寄与解析の結果を示す。表に示す結果の分析を以下でさらに取り上げる。
表1は、均等な許容差分布を用いた感度解析の結果を示し、表2は均一な許容差分布を用いた寄与解析の結果を示す。どちらの表も、たとえば図3A〜図3Dに関連して上述した上顎(上骨)の実施例に対して実行された分散シミュレーションに基づく。結果は、プロセスにおける作用群に定義された各構成要素すなわち組立変動(手術)、部品変動、および患者の診察に分けて、要約し提示する。
Figure 2011501982
実行された感度解析の結果として、組立変動が最も敏感なパラメータであり、歯科修復処置で使用される医療用製品および関連製品の変動がその後に続き、患者の診察は少し寄与するにすぎないことが、表1から見て取れる。
Figure 2011501982
実行された寄与解析の結果として、組立変動が組立プロセスの仮想シミュレーションの最終結果の総許容差に対する最大寄与因子であり、歯科修復処置で使用される医療用製品および関連製品の変動がその後に続き、患者の診察は少し寄与するにすぎないことが、表2から見て取れる。
均一の許容差分布による感度解析は、組立変動および部品変動の最終変動に対する感度が、患者の診察より著しく大きいことを告げている。
これに対する背景は、上の表の最初に示した2群(組立変動および部品変動)内の部分が、患者の診察と比較して、幾何学的に小さい組立システム(個々の位置決め点が近接している位置決めシステム)にしばしば依存することである。たとえば1例として、ドリルはスリーブによって誘導され、スリーブ自体はドリルおよびインプラントガイド(手術用テンプレート)に取り付けられ、ガイド自体はアンカピンによって顎に固定される。これは、ドリルを誘導する幾つかの比較的小さい組立システムが、具体的には口腔内の手術用テンプレートの位置を決定する手術用テンプレートのスリーブおよびアンカピンが、存在することを意味する。こうして、ドリルの方向および深さがこれらの組立システム(スリーブおよびアンカピン)によって決定される。
アンカピンを用いて手術用テンプレートを顎に固定する事例に対する典型的なアンタゴニズムは、手術用テンプレートが顎に直接配置され、たとえば口腔内の既存の歯に緊密に嵌合することによって、所定の位置に保持されるだけの場合である。この場合、全咬合領域が組立システム(個々の点が相互に比較的遠い位置決めシステム)を決定する。したがって、この場合、組立システムは比較的大きく、それゆえに感度寄与は低い。
感度解析の結果の最適化は、コンセプト自体を再設計する必要がある可能性があることを意味する。感度解析の結果に基づいてこの再設計が行われる場合、コンセプトはより低感度のコンセプトに向かって収束する。
実際の変動を最適化する場合、組立群に焦点を合わせる必要がある。これに対する背景は、設計コンセプトが非常に柔軟であり、広範囲の患者の状況に適応可能であるということである。しかし、設計コンセプトのこの柔軟性のため、それは比較的敏感であり、たとえば近接して嵌合されるアンカリングシステムは、比較的大きいアンカリングシステムより大きく最終変動に寄与し、原因と結果との間の明瞭な関係が見て取れる。
これらの変動シミュレーションの結果に基づき、治療の変動抑制最適化を実行することができる。最大変動寄与因子を念頭において、最も注意を向ける必要のあるところに焦点を当てることができ、最終的にこれはより高度の患者の安全性につながる。
2つの歯科用ドリル誘導手術および/またはインプラント誘導手術の変動シミュレーションの上述した実施例の結果は次の通りである。安全な手術を行うために、上顎骨歯科修復物の変動シミュレーションは、手術前にインプラント位置の最適化を必要とした。結果を解析することによって、幾何学的変動を最小化するために計画を最適化することができることも判明した。したがって、該方法は誘導手術を予測して、より安全な治療を達成するのに適している。
上で解説した変動シミュレーションを含む原理はまた、他の歯科修復処置、たとえば歯科プレパレーション上のコーピング、ブリッジの計画、単一歯等のようなセラミック歯科用製品の計画にも適用してよい。さらに、同じ原理によって機能表面が検証され得る。さらに、歯科用製品の組合せ、たとえば歯科修復物の咬合線が検証され得る。
図8Aおよび図8Cは、歯科プレパレーション810上のコーピング800を含む歯科修復物の計画の変動シミュレーションの例示であり、図8Cは、(iから、ii、iii、iv、vの順に)回数が増加する図8Aのコーピングの位置のモンテ・カルロ分散シミュレーションを示す略図である。
図8Bは、図8Aのコーピングの1点の統計的分散分布850を示すグラフである。
コーピングの形状を仮想的に計画するときに、1つ以上の製品限界寸法がコーピングに割り当てられる。製品限界寸法はたとえばコーピングの外側の1点、またはコーピングの内側の1点を含んでよい。
コーピングは、たとえば患者の既存の歯のプレパレーションまたは歯科インプラントによって、同じ顎の隣接歯に固定されるため、コーピングの外側の1点が製品限界寸法である可能性がある。隣接歯と衝突しないために、延長部を有するべきではない。しかし、たとえば製造許容差のため、所定の位置にぴったり嵌合しないコーピングが作製されてよい。これは、たとえば隣接歯、プレパレーションまたは歯科インプラントの接続界面の形状、および/またはコーピングを接続界面に取り付ける特定の方法を考慮に入れて、口腔内のコーピングの組立プロセスの変動シミュレーションによって検出し、かつ回避されてよい。
コーピングの内側の1点は、歯科インプラントまたは歯科プレパレーションの接続界面へコーピングの適合性を決定するかもしれないので、それが製品限界寸法である可能性がある。コーピングは、それが緩むことなく歯科プレパレーションに適合するように、たとえば特定量の摩擦を有するように調整されてよい。この場合、コーピングがプレパレーション線を越えて嵌合しないか仮想的に検査するために、コーピングの内側の2点が生成されてよい。
変動シミュレーションが行われる組立プロセスは、コーピングを歯科プレパレーション上に繰返し配置することを含んでよい。この変動シミュレーションは、製品組立プロセスの許容差のため、コーピングの体積を生成する。この体積は、口腔内でのコーピングの組立の計画を検証するために使用されてよい。たとえば、変動シミュレーションから導出されたコーピングの体積が隣接歯と衝突しないか、あるいはそれが組み立てられたときに咬合線と合致するか、検査してよい。
図8Cから分かるように、分散シミュレーションにおける反復回数が増加するにつれて、コーピング800の辺縁が歯科プレパレーション810のプレパレーション線に対して整列しなくなる恐れがある。ここで、コーピング800またはその製造プロセスの再設計を推薦することができ、それは上記方法に従って、たとえば設計コンセプトおよび/または組立プロセスの感度解析、寄与解析、および検証を実行して、達成することができる。
医療用製品を含む他の医療処置も、たとえば股関節インプラント、膝関節インプラント、人工または置換椎骨、人工肩関節インプラント、人工関節置換インプラントのように、あるいはフレームベースまたはフレームレス定位脳手術内のような種々の他の治療において、変動シミュレーションを含む、上で解説した原理を用いて検証され得る。
要約すると、医療処置およびそれに関連する医療用製品の関連設計コンセプトの頑健性は、本明細書に記載する変動シミュレーションを含む方法によって改善され得る。
変動解析の結果は、治療の事前計画における指針をもたらし、それはプロセスの安定度および安全性をさらに高めることが可能である。
寄与解析の結果は、医療処置の仮想計画立案中に指標を提供するために使用されてよい。たとえば誘導歯科手術の仮想計画を立てるときに、頭蓋顔面領域の骨組織におけるインプラントの位置が決定される。この計画に基づいて手術用テンプレートが作製され、それは次いで医療処置中に使用される。上記の分散解析は、仮想計画の段階中に実行してよい。それはバックグラウンドで、または要求に応じて、たとえば仮想計画が終了しようとするときに、計算することができる。
分散解析および寄与解析の結果は、実行される実際の医療処置の頑健性およびその結果の検証を可能にする指標として提示することが可能である。たとえば、上記方法による頑健性検査後に作製された手術用テンプレートを用いて植え込まれたインプラントの長期安定度が改善され得る。
代替的に、または追加的に、分散寄与が他より高い製品を特定することができる。したがって、医療処置の最終結果に対してより有利な寄与を達成するために、特定された製品を変更することができる。
代替的に、または追加的に、分散寄与が他より高い製品を識別することができる。これらの製品は定義された規則に従って、計画内で自動的にまたは半自動的に調整することができる。たとえばインプラントの位置は、骨表面境界、神経経路、血管等への近接度に応じて、自動的に調整することができる。この調整が行われるときに、医療処置の計画を繰返し改善し、かつその頑健性を向上するために、分散解析の新たな実行を開始することができる。
上述した方法を実行するためのシステムの実施形態を、図11に概略的に示す。図12は、一実施形態に係るコンピュータプログラムの略図である。
医療処置の手術前計画は、コンピュータベースの環境で仮想的に実行することができる。本発明の実施形態は、そのような手術前計画の検証または改善をもたらすことができる。手術前計画は自動的に、またはユーザと対話しながら行うことができる。歯科修復物の計画立案は、後者(対話)の場合、ユーザ入力によって対話的に操作される医用ワークステーションの、たとえば図11に関連して下述するシステムのディスプレイ上で視覚的に行うことができる。たとえば顎骨における歯科インプラントの位置および方向は、歯科修復が行われる顎骨構造を表示するディスプレイに、仮想的に提示される。計画立案中に、歯科インプラントの設置手術の成功を確実にするために、たとえば神経を損傷しないように、あるいは歯科インプラントができるだけ高密度の骨に配置されるように、注意を払わなければならない。したがって、ユーザは最終配置に先立って歯科インプラントの配置を仮想的に操作し、あるいは受け入れることができる。最終歯修復物に対するインプラントの位置、アンギュレーション、インプラントのタイプ、長さを対話により手動で微調整することができる。
インプラントが位置決めされると、インプラントの固定外側境界面、またはインプラントに取り付けられるアバットメントの境界面が決定される。次に、歯科修復物の計画を完成させるために、インプラントとベニアリングとの間の中間構造が提供される。
システム1900は、頭蓋口腔空間を有する患者の歯科修復処置、および/または歯科修復処置のための少なくとも1つの歯科コンポーネントのコンピュータベース計画を提供する。
システム1900は、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画のためのユニット1922と、その後に、前記医療処置に使用するためかつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために考案された医療用製品の作製に使用するように構成されたデータを前記仮想計画に基づいて生成するためのユニット1923と、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスの変動シミュレーションを行うためのユニット1924とを備える。
医用ワークステーション1910は、中央処理装置(CPU)1920、メモリ、インタフェース等のような通常のコンピュータコンポーネントを備える。さらに該ワークステーションは、CTスキャンまたは3Dスキャンから得たデータのような、データ入力源から受け取ったデータを処理するための適切なソフトウェアを装備する。ソフトウェアは、たとえば医用ワークステーション1910によってアクセス可能なコンピュータ可読媒体1930に格納することができる。コンピュータ可読媒体1930は、変動シミュレーションを実行するための適切なコードセグメント190、191、192を含むコンピュータプログラム1940の形のソフトウェアを含んでよい。医用ワークステーション1910はさらに、たとえば表現された画像を表示するためのモニタのみならず、たとえばソフトウェアによって提供される自動計画を手動で微調整するためのキーボード、マウス等のような適切なヒューマンインタフェース装置を備える。医用ワークステーションはシステム1900の一部とすることができる。医用ワークステーションはまた、歯科修復物および歯科修復処置に関連する製品の少なくとも1つを作製するためのデータを提供することもできる。
計画立案のために、たとえばCTスキャンからの患者データは、たとえば医用ワークステーション1910で実行される歯科修復処置の手術前計画のためのソフトウェアにインポートされる。医用ワークステーション1910は、頭蓋口腔空間を有する患者の歯科修復処置、および/または前記歯科修復処置のための少なくとも1つの歯科コンポーネントのコンピュータベース計画のためのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを持つことができる。グラフィカル・ユーザ・インタフェースは、本明細書で上述しあるいは添付する特許請求の範囲に記載する方法を可視化するためのコンポーネントを含むことができる。
コンピュータソフトウェアは、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画を立てるための第1コードセグメント190と、その後に、前記医療処置に使用するためかつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために考案された医療用製品の作製に使用するように構成されたデータを前記仮想計画に基づいて生成するための第2コードセグメント191と、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスの変動シミュレーションを行うための第3コードセグメント192とを備える。
医療処置の変動シミュレーションの結果は、医用ワークステーション1910のグラフィカル・ユーザ・インタフェースでユーザに提供することができる。組立プロセスまたはその部分組立の様々な変動を持つ領域を提供することができる。たとえば医療処置の組立プロセスの分散シミュレーションによる組立の終了は、たとえば医用ワークステーションの画面上に色分けされた画像として提供することができる。色分けは、たとえば予め定められた正常分散に対するずれに基づくことができる。
加えて、または代替的に、医療処置の医療用製品の選択された部分に対し、図6A〜図6Cに示した統計的分布のような統計データを示すことができる。そのような部分は、たとえばグラフィカルインタフェースおよびヒューマンインタフェース装置を介してユーザ選択可能であってよい。
追加的にまたは代替的に提供される実行された分散シミュレーションの他の結果として、たとえばモンテ・カルロ・シミュレーションの実行回数、製品パラメータのずれの平均値、標準偏差、最小値、最大値、極大、極小、製品パラメータの範囲等がある。
図6Aは、上述しかつ図3Dに示した実施例の選択された歯科インプラントの根尖部から得た統計的分散分布600を示す概略的なグラフである。図6Aのグラフに示す統計的分布は、この根尖部のX方向の統計的分散分布を指す。分布は左側に偏っていることが見て取れる。この傾斜は、たとえば歯科インプラントに対して位置が接近しすぎている近辺のアンカピンによって、インプラントがこの方向に影響を受けることを示している可能性がある。
医療処置の組立プロセスの分散シミュレーションによって導出される分散の統計的分布からの情報は、こうして医療処置を再設計するために処理することができる。この場合、たとえばインプラントまたはアンカピンを統計的結果に基づいて、たとえば相互に対してインプラントを右側に、アンカピンを左側に、再配置することができる。次いで、新しい分散分布を実行して、この再設計の効果を検証することができる。
図6Bは、図6Aと類似しているがY方向のグラフである。さらに詳しくは、上述しかつ図3Dに示した実施例の選択された歯科インプラントの根尖部から得た統計的分散分布610が示されている。この分布は、図6Aに示したものと比較して、平均値を中心により正規に分布されている。実施例では、これは歯科インプラントが満足できる深さに配置されていることを示す。
図6Cは、図6Aと類似しているがZ方向のグラフである。この分布620は、図6Bに示すものと同様に、平均値を中心に略正規分布されている。実施例では、これは歯科インプラントがZ方向に満足できる分布を有することを示す。
仮想計画に基づいて生成されたデータは、医療処置を実行するロボットを制御するために使用することもできる。
当業者には理解される通り、本発明は装置、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現することができる。したがって、本発明は、完全にハードウェアの実施形態、ソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアおよびハードウェアの態様を含む実施形態の形を取ることができる。さらに本発明は、媒体内に具現されたコンピュータ使用可能なプログラムコードを有するコンピュータ使用可能な記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形を取ることができる。ハードディスク、CD‐ROM、光学式記憶装置、インターネットまたはイントラネットをサポートするような伝送媒体、または磁気記憶装置をはじめ、任意の適切なコンピュータ可読媒体を利用することができる。
本発明を特定の実施形態に関連して上述した。しかし、上記以外の実施形態も本発明の精神および範囲内で同等に可能である。ハードウェアまたはソフトウェアによって当該方法を実行する、上記とは異なる方法ステップを、本発明の精神および範囲内で提供することができる。本発明の異なる特徴およびステップを、記載したものとは異なる組合せで組み合わせることができる。本発明の範囲は、付属の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (31)

  1. コンピュータにより実施される方法であって、前記方法は、組立プロセスを含む、患者の医療処置の仮想計画を含み、さらに、前記方法は前記仮想計画に基づいてデータを生成することを含み、前記データは、前記医療処置で使用するために作られる医療用製品の作製に後で使用するために、かつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成され、さらに、前記方法は、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスの変動シミュレーションを含む、方法。
  2. 前記医療処置の設計コンセプトのプロセス最適化のために、または前記仮想組立プロセスの再設計のために、前記変動シミュレーションの結果を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 医療処置および医療用製品または関連医療用製品の基礎となる前記設計コンセプトにおける敏感な製品パラメータを明らかにするために、および前記医療処置の前記設計コンセプトの前記プロセス最適化のために、感度解析を実施することを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記感度解析を実施することは、±1のような、前記組立プロセスの前記変動シミュレーションの入力パラメータに対する均等許容差分布を使用して前記変動シミュレーションを実施することを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記組立プロセスの入力パラメータの寄与解析を実施することを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法であって、前記組立プロセスの最終幾何学的変動に対する最大幾何学的変動寄与を有する入力パラメータを明らかにし、最大幾何学的変動寄与を有する前記入力パラメータの変更に基づいて前記組立プロセスの最適化を決定することを含む方法。
  6. 前記変動シミュレーションを実施することは、前記変動シミュレーションの各入力パラメータに対する独自の許容差を使用することによって実施される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記医療処置の前記仮想計画は、前記患者のための前記医療用製品を特注生産することを含み、前記方法は、前記医療処置における前記特注生産した医療用製品の前記仮想組立プロセスの検証のために前記変動シミュレーションの結果を使用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記変動シミュレーションに基づいた前記医療処置の前記計画の検証、および前記検証の結果に基づいた前記医療処置の再計画を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記組立プロセスは、身体部分を前記医療用製品で仮想的に置き換え、前記医療用製品を存在する身体部分に仮想的に一時的に定着するか、または前記医療用製品を存在する身体部分に仮想的に固着することを含む、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記仮想計画は誘導手術を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記仮想計画された誘導手術は、手術用テンプレートに基づいた歯科誘導手術の仮想計画を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記仮想計画された誘導手術は、フレームベース定位脳手術の仮想計画を含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記組立プロセスは、股関節補綴物による股関節の置換の仮想計画を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  14. 前記組立プロセスは、骨移植の仮想計画を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  15. 前記組立プロセスは、膝関節インプラント、人工または置換椎骨、人工肩関節インプラント、人工関節置換インプラント、または顎顔面再建の仮想計画を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  16. 前記組立プロセスの最終結果に影響する複数の製品パラメータを明らかにし、前記明らかにされた製品パラメータの各々に許容差を割り当てることを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記変動シミュレーションは、前記医療処置の前記仮想組立プロセスを反復して繰り返すことを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記変動シミュレーションは、モンテ・カルロ・シミュレーションである、請求項1または17に記載の方法。
  19. 前記変動シミュレーションの結果の統計的解析を実施することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  20. 前記医療用製品は、手術用ドリルを受けるためのスリーブを含む手術用テンプレートである、請求項1に記載の方法。
  21. 前記医療用製品は、歯科インプラントである、請求項1に記載の方法。
  22. 前記歯科インプラントは、歯根の形態を持つ、請求項21に記載の方法。
  23. 前記データを生成することは、前記医療処置の前記計画の機能である、請求項1に記載の方法。
  24. 前記医療用製品は、手術用ドリルを受けるためのスリーブを含む手術用テンプレートであり、前記データは、前記手術用テンプレートの製造のためのデータを含み、前記データは、前記医療処置の前記仮想計画時に位置された歯科インプラントの関数としての前記手術用テンプレートに対する前記スリーブの位置および配向のためのデータを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記組立プロセスは、前記患者の口腔内に前記手術用テンプレートを配置し、少なくとも1つのアンカピンによって前記手術用テンプレートを前記患者に取り付け、前記スリーブによって誘導された手術用ドリルで少なくとも1つの穴をあけ、前記スリーブによって誘導された前記少なくとも1つの穴の中に少なくとも1つの歯科インプラントを挿入することを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記医療用製品は、コーピングであり、前記組立プロセスは、前記コーピングを歯科プレパレーションまたは歯科インプラント接続界面に取り付けることを含む、請求項1に記載の方法。
  27. 請求項1〜26のいずれかに記載の方法を実施するためのシステムであって、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画を立案するためのユニットと、前記医療処置で使用するために作られる医療用製品の製造に後で使用するために、かつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成されたデータを前記仮想計画に基づいて生成するためのユニットと、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスを変動シミュレーションするためのユニットとを備えるシステム。
  28. コンピュータによって処理するために請求項1〜26のいずれかに記載の方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムであって、組立プロセスを含む患者の医療処置の仮想計画を立案するための第1コードセグメントと、前記医療処置で使用するために作られる医療用製品の製造に後で使用するために、かつ/または前記医療処置を容易化するように構成された装置を制御するために構成されたデータを前記仮想計画に基づいて生成するための第2コードセグメントと、前記医療処置の前記組立プロセスに少なくとも部分的に対応する少なくとも仮想組立プロセスを変動シミュレーションするための第3コードセグメントとを含むコンピュータプログラム。
  29. 請求項28に記載のコンピュータプログラムを具現化したコンピュータ可読媒体。
  30. 請求項28または29に記載のコンピュータプログラムを実行するための医用ワークステーションであって、患者の医療処置の仮想計画を立案するため、かつ/または前記医療処置で使用するように作られる医療用製品の製造に後で使用するためのデータを前記仮想計画に基づいて生成するためのユニットと、前記医療処置の仮想組立プロセスを変動シミュレーションするためのユニットとを備える医用ワークステーション。
  31. 医療処置における医療用製品の仮想組立プロセスを含む医療処置の仮想計画を立案するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェースであって、前記組立プロセスの頑健性のための指標を含むグラフィカル・ユーザ・インタフェース。
JP2010524400A 2007-09-12 2008-09-12 医療処置を計画し前記医療処置に関連するデータを生成するための方法およびシステム Pending JP2011501982A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE0702025 2007-09-12
PCT/EP2008/007469 WO2009033677A2 (en) 2007-09-12 2008-09-12 Method and system for planning a medical procedure and generating data related to said medical procedure

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011501982A true JP2011501982A (ja) 2011-01-20

Family

ID=40210134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010524400A Pending JP2011501982A (ja) 2007-09-12 2008-09-12 医療処置を計画し前記医療処置に関連するデータを生成するための方法およびシステム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20110010187A1 (ja)
EP (1) EP2200530A2 (ja)
JP (1) JP2011501982A (ja)
WO (1) WO2009033677A2 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10426578B2 (en) 2006-10-16 2019-10-01 Natural Dental Implants, Ag Customized dental prosthesis for periodontal or osseointegration and related systems
US8602780B2 (en) * 2006-10-16 2013-12-10 Natural Dental Implants, Ag Customized dental prosthesis for periodontal or osseointegration and related systems and methods
US9539062B2 (en) 2006-10-16 2017-01-10 Natural Dental Implants, Ag Methods of designing and manufacturing customized dental prosthesis for periodontal or osseointegration and related systems
CN101578076B (zh) * 2007-01-10 2013-10-23 诺贝尔生物服务公司 用于牙设计和制备的方法和系统
EP2103276B1 (en) * 2008-03-19 2019-06-19 Nobel Biocare Services AG Repositioning of components related to cranial surgical procedures in a patient
US8549888B2 (en) 2008-04-04 2013-10-08 Nuvasive, Inc. System and device for designing and forming a surgical implant
US20100100193A1 (en) * 2008-10-22 2010-04-22 Biomet Manufacturing Corp. Patient matched hip system
EP2322114A1 (en) 2009-11-16 2011-05-18 Nobel Biocare Services AG System and method for planning a first and a second dental restoration
EP2322115B1 (en) 2009-11-16 2017-02-15 Nobel Biocare Services AG Method for planning and producing a dental prosthesis
US9226806B2 (en) 2010-09-17 2016-01-05 Biocad Medical, Inc. Occlusion estimation in dental prosthesis design
US11207132B2 (en) 2012-03-12 2021-12-28 Nuvasive, Inc. Systems and methods for performing spinal surgery
SE536759C2 (sv) * 2012-10-18 2014-07-15 Ortoma Ab Metod och system för planering av position för implantatkomponent
US9801699B2 (en) 2013-03-14 2017-10-31 Devin Okay Paired templates for placing dental implants and enhancing registration for denture prosthetics attached to the implants
US10452238B2 (en) 2013-03-15 2019-10-22 Blue Belt Technologies, Inc. Systems and methods for determining a position for placing of a joint prosthesis
NL1040360C2 (en) * 2013-08-29 2015-03-03 René Louis Jean Lahaye System for fitting a dental prosthesis.
US9848922B2 (en) 2013-10-09 2017-12-26 Nuvasive, Inc. Systems and methods for performing spine surgery
US10433893B1 (en) 2014-10-17 2019-10-08 Nuvasive, Inc. Systems and methods for performing spine surgery
WO2018009794A1 (en) 2016-07-08 2018-01-11 Biomet Manufacturing, Llc Reverse shoulder pre-operative planning
US11210788B2 (en) * 2018-03-22 2021-12-28 James R. Glidewell Dental Ceramics, Inc. System and method for performing quality control
US11120179B2 (en) * 2018-03-22 2021-09-14 James R. Glidewell Dental Ceramics, Inc. System and method for performing quality control
US11334977B2 (en) * 2018-03-22 2022-05-17 James R. Glidewell Dental Ceramics, Inc. System and method for performing quality control of manufactured models
WO2019245869A1 (en) 2018-06-19 2019-12-26 Tornier, Inc. Closed-loop tool control for orthopedic surgical procedures
CN111658199B (zh) * 2020-05-28 2022-02-11 北京为开数字科技有限公司 部分牙列缺失患者的咬合板制作方法及咬合板

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003006241A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Fujitsu Ltd 組立公差解析装置、その方法、プログラム、及び記録媒体
WO2003055407A1 (en) * 2001-12-28 2003-07-10 Nobel Biocare Ab (Publ) Arrangement and device for using a template to form holes for implants in bone, preferably jaw bone
JP2006098558A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Olympus Corp 光学ユニット設計支援方法
JP2007130325A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fujitsu Ltd 歯科治療を支援するシミュレーション方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6205411B1 (en) * 1997-02-21 2001-03-20 Carnegie Mellon University Computer-assisted surgery planner and intra-operative guidance system
DE10129676B4 (de) * 2001-06-20 2006-01-26 Daimlerchrysler Ag Verfahren, Vorrichtung und Computerprogramm-Produkt zur Ermittlung von Auswirkungen von Konstruktionsentscheidungen
US20030130573A1 (en) * 2001-07-31 2003-07-10 Yan Yu Method and device for optimization of preloaded brachytherapy needles
WO2003041566A2 (en) * 2001-11-14 2003-05-22 University Of British Columbia Methods and systems for intraoperative measurement of soft tissue constraints in computer aided total joint replacement surgery
DE10301643B4 (de) * 2003-01-17 2008-02-14 Ivoclar Vivadent Ag Verfahren zur Herstellung eines Dentalproduktes, insbesondere einer dentalen Restauration, Dentalrestaurationsvorrichtung und Verfahren zur maschinellen Bearbeitung
US7542791B2 (en) * 2003-01-30 2009-06-02 Medtronic Navigation, Inc. Method and apparatus for preplanning a surgical procedure
US9050665B2 (en) * 2003-12-30 2015-06-09 Greenberg Surgical Technologies, Llc Modular template for drilling holes and method of making same
US8007448B2 (en) * 2004-10-08 2011-08-30 Stryker Leibinger Gmbh & Co. Kg. System and method for performing arthroplasty of a joint and tracking a plumb line plane
EP1726265A1 (fr) * 2005-05-27 2006-11-29 Université Catholique de Louvain Méthode et équipement pour la simulation d'opération de chirurgie maxillo faciale et transfert de ce planning en salle d'opération
AU2006339993A1 (en) * 2006-03-14 2007-09-20 Mako Surgical Corp. Prosthetic device and system and method for implanting prosthetic device
US8214016B2 (en) * 2006-12-12 2012-07-03 Perception Raisonnement Action En Medecine System and method for determining an optimal type and position of an implant

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003006241A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Fujitsu Ltd 組立公差解析装置、その方法、プログラム、及び記録媒体
WO2003055407A1 (en) * 2001-12-28 2003-07-10 Nobel Biocare Ab (Publ) Arrangement and device for using a template to form holes for implants in bone, preferably jaw bone
JP2006098558A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Olympus Corp 光学ユニット設計支援方法
JP2007130325A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fujitsu Ltd 歯科治療を支援するシミュレーション方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20110010187A1 (en) 2011-01-13
WO2009033677A3 (en) 2009-08-06
WO2009033677A2 (en) 2009-03-19
EP2200530A2 (en) 2010-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011501982A (ja) 医療処置を計画し前記医療処置に関連するデータを生成するための方法およびシステム
JP5581415B2 (ja) 歯科用インプラントのためのカスタム修復の設計方法及びシステム
Vercruyssen et al. The use of CT scan based planning for oral rehabilitation by means of implants and its transfer to the surgical field: a critical review on accuracy
Cassetta et al. The intrinsic error of a stereolithographic surgical template in implant guided surgery
JP6034852B2 (ja) (半)自動で歯科インプラントを設計する方法
Vasak et al. Computed tomography‐based evaluation of template (NobelGuide™)‐guided implant positions: a prospective radiological study
JP5427778B2 (ja) 歯科的プランニングのための方法およびシステム
Behneke et al. Factors influencing transfer accuracy of cone beam CT‐derived template‐based implant placement
US8083522B2 (en) Method for tooth implants
Behneke et al. Accuracy assessment of cone beam computed tomography‐derived laboratory‐based surgical templates on partially edentulous patients
Pettersson et al. Accuracy of virtually planned and CAD/CAM-guided implant surgery on plastic models
JP2009501036A5 (ja)
Yatzkair et al. Accuracy of computer‐guided implantation in a human cadaver model
TWI397402B (zh) 植牙植體方位規劃暨植牙鑽孔導引板設計之整合方法
Pires et al. Guided endodontics of calcified canals: The drilling path of rotary systems and intracanal dentin wear
de Almeida Júnior et al. Immediate Load in Units using the Indexed Prosthesis in the Sensitive System
Somogyi-Ganss Evaluation of the Accuracy of NaviDent, a Novel Dynamic Computer-guided Navigation System for Placing Dental Implants
Tran et al. Influence of supporting teeth quantity of surgical guide on the accuracy of the immediate implant in the maxillary central incisor: An in vitro study
Xi et al. Accuracy of an autonomous dental implant robotic system in placing tilted implants for edentulous arches
Sampson Office-Based Virtual Surgical Planning for Dental Implant Surgery
Hartshorne How successful and predictable are implants placed with flapless guided surgery in fully edentulous rehabilitations?
Varga Jr Computerized treatment planning and its realization in maxillofacial surgery and in dental implantology
Mandelaris et al. CAD/CAM Surgical Guidance Using Cone Beam Computed Tomography
Gupta Changing face of implant dentistry

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130308

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130423

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130501

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130823