JP2011501165A - 粒子トラップにより閉じ込められた粒子付着蛍光体によって放射される蛍光を検出する方法および装置 - Google Patents

粒子トラップにより閉じ込められた粒子付着蛍光体によって放射される蛍光を検出する方法および装置 Download PDF

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Abstract

粒子トラップ内に閉じ込められた粒子に付着した蛍光体によって放射される蛍光信号を検出する方法は、通常、平行な入射光に対する焦点面である焦点面を有する対物レンズを含む。粒子トラップは、一般に、前記焦点面内に配置され、励起光のビームは、対物レンズによってトラップ内の閉じ込められた粒子上に向けられる。励起光は、焦点面から変位された面で焦点が合う発散ビームの形である。発散ビームは、ビームの発散によって決定される焦点面でのスポット直径を有する。蛍光体によって放射された蛍光は、共焦点検出器で検出される。

Description

本発明は、粒子に付着した分子によって放射される信号の検出に関し、詳細には、マイクロ電磁トラップ(μ-EMT)などの粒子トラップによって小さな容積に閉じ込められた磁性粒子に付着した蛍光分子によって放射される蛍光信号を読み取るための方法および装置に関する。
非特許文献1において、微細加工された電磁石を使用して、磁性粒子の運動を効率的に操作し、制御する可能性が論じられている。これらの装置は、強い局所的な磁場を生成するだけでなく、これらの装置を通過する電流を制御することによって容易にスイッチの入切をすることができる。
選択的に低含量の対象分析物(DNA、バクテリア、ウィルスおよび全ての生物学的に関連する種)に付着させ、それらを事前に濃縮して、それらの測定以前にサンプルマトリックスを廃棄するための表面官能化された磁性マイクロまたは磁性ナノ粒子に基づく磁気分離技術が現在広く使用されている。磁性粒子は、広いサイズの範囲にわたって市販され、広い接触表面および官能化された表面密度を提供しており、これにより比較的容易に操作および分離の手順の最適化ができる。
しかし、通常の分析手順は、一般に、数ミリメートルのサイズの希土類永久磁石を使用して、数十から数百マイクロリットルのサンプル溶液からの粒子付着対象分析物の磁気分離を必要とする。サンプルマトリックスからの対象分析物の磁気分離に続いて、対象分析物を小さな容積で開放または分析物がなお磁性ビードに付着された状態の後に、(一般に、蛍光などの高感度分光技術を使用した)検出ステップを実施することができる(非特許文献2を参照)。
非特許文献2は、高感度蛍光検出と共に、液体媒体中の磁性粒子の運動を効果的に操作し、制御する微細加工された電磁石を組み合わせた使用により、対象分析物をμ-EMTの中央に磁気的に閉じ込めさせながら粒子グラフト化された対象分析物の微小量の測定に繋がることも示した。したがって、このような手法により、複雑な分析手順の全ての段階を、高い処理能力、および低い汚染のリスク、サンプル操作、および試薬の消費、ならびにラブオンチップデバイスを使用したポイントオブケア診断および現地分析の可能性を提供するマイクロ流体チップ上に組み込むことが可能になることが示唆されてきた(通常、Micro Total Analysis Systemsまたはμ-TASとも呼ばれる)。蛍光信号を検出しながら空間に粒子を同時に集中させ、最終のサンプル容積を減少させることにより信号対バックグラウンド比を有効に増大させ得る見込みは、小さく複雑なサンプルにおける対象分析物の微小量の検出への大きな可能性を提供する。
μ-EMTから蛍光を読み取るために使用された初期の手法は、主としてμ-EMTの寸法が小さく(すなわち、直径が数十ミクロン)、基板の光散乱性(すなわち、多層反射型基板)のため、共焦走査検出方策に基づいていた。この方策は、大抵、軸方向または深度の分解能に関して他の光検出構成を上回るいくつかの利点を提供し、これらの利点は、基板が光被写界深度より厚い場合により良好な信号対雑音比に容易に繋がる。このような手法で、焦束された励起ビームの回折限界の焦点(直径が数ミクロン)に寸法調整された小さな検出容積は、μ-EMT全体がμ-EMTの中央に閉じ込められたいくつかの磁性粒子の各々から蛍光を測るために高い側方空間分解能で走査されることを必要とする。この光学系は、優れた検出限界を提供する一方で、時間のかかる走査工程および関連ハードウェア(すなわち、高精度変換ステージ、モータおよび制御電子機器)も必要とし、これは大きな欠点である。
高感度で選択的な認識/検出を可能にするためにマイクロ流体ユニット内で分子または粒子を閉じ込める、または固定する他の方法が提案されてきた。たとえば、非特許文献3は、磁性粒子を使用しないセンサ表面上の病原体の検出を開示している。著者等は、炭疽菌胞子に対する特定認識元素として固定された短いペプチドリガンドの使用に基づく光バイオセンサを提案している。胞子の存在は、センサ捕捉領域を通過するレーザビームの送信における変化を測定することによって明らかとなる。しかし、この検出技術は、時間のかかる予備手順(すなわち、センサアレイの培養に続いて、水洗および乾燥のステップ)を必要とする。さらに、吸光度(すなわち送信)の感度の測定は、一般に、制限され、ビーム源の安定性に強く依存する。
非特許文献4は、誘電泳動(DEP)制御付着を使用してチップの上の画定された領域内にプローブビードを固定化することより成る手法を記載している。蛍光ビードは、非特異性の接着によって電極パッド上に固定された。しかし、溶液内に存在する僅かなビードだけが固定され(200×200μm幅より大)、電極の上の比較的広い捕捉領域を被覆する。蛍光信号は、機器のコストおよびサイズを低減するのを困難にさせるかなり高性能の検出器、すなわち冷却CCDカメラが装備された光学顕微鏡で収集された。
非特許文献5は、分子ビーコンからの蛍光の共焦単一分子検出に基づく低含量DNAの定量的検出が可能な代替物手法を示唆する。この手法は、チャネル壁に配置された電極を使用した、対象とする分子のマイクロ流体チャネルへの正確な閉じ込めに基づいている。各電極に特定の電位を印加することによって、対象とする分子は、分子がチャネル中を流れる間、チャネル内の所与の径方向位置に向けられる。対象とする分子の所定の経路と共焦光検出装置によって精査される容積(約1fL)との間の重なりによって、バックグラウンド信号の大幅な減少のためピコモルレベル未満での対象の検出を可能にする。しかし、このような検出レベルには、高性能の光学系および電極電位の非常に正確な制御を必要とし、複雑なサンプル(すなわち、異なる濃度で多くの異なる分子種を含むサンプル)でこのようなシステムを動作させる可能性は未だ実証されていない。
Lee(Lee等、2001)、Lee. C. S., H. Lee等(2001)「Microelectromagnets for the control of magnetic nanoparticles.」Applied Physics Letters 79(20): 3308〜3310頁 Dubus. S., J. F. Gravel等(2006)「PCR-free DNA detection using a magnetic bead-supported polymeric transducer and microelectromagnetic traps.」Analytical Chemistry 78(13): 4457〜4464頁 Acharya, G., D. D. Doorneweerd等(2007)「Label-free optical detection of anthrax-causing spores.」Journal of the American Chemical Society 129(4): 732〜733頁 Auerswald, J., D. Widmer等(2005)「Fast immobilization of probe beads by dielectrophoresis-controlled adhesion in a versatile microfluidic platform for affinity assay.」Electrophoresis 26(19): 3697〜3705頁 Wang, T. H.、Y. H. Peng等(2005).「Single-molecule tracing on a fluidic microchip for quantitative detection of low-abundance nucleic acids.」Journal of the American Chemical Society 127(15):5354〜5359頁
本発明は、ポイントオブケアμTAS診断プラットフォームなどの検出装置で実施される粒子閉じ込め方策の効率的な使用を可能にする新しい手法を提供する。このより新しい手法は、効率的なビード捕捉システム、ならびに単一プラットフォーム内の光学的および機械的静止構成要素に基づくコンパクトで強力、費用効果がよく高感度で高速な蛍光検出装置に基づく。
この方法は、励起ビーム径を調整し、粒子によって占有される全容積を照射する特定の光学セットアップを用いた蛍光励起条件の制御および蛍光信号を選択的、効率的に収集し、それを検出器に送信する特定の光学配置を用いた検出条件の制御のもとで粒子キャリア(常磁性体または非常磁性体)および粒子捕捉システムを併せて使用した小容積内へのサンプル閉じ込めに依存する。
一実施形態において、励起ビーム径の制御を備えた共焦蛍光リーダにより、小型の,粒子トラップ内に固定された粒子グラフト化された蛍光センサの静的検出を可能にする。このシステムは、サンプルまたは光学機器のいずれを走査する必要もない効率的な検出を可能にする。
したがって、本発明の第1の態様によれば、粒子に付着した蛍光体のサンプルによって放射される蛍光信号を検出する方法であって、粒子トラップ内に当該サンプルを閉じ込めるステップと、検出面内に当該粒子トラップを配置するステップと、サンプルによって占有される実質的に全容積を照射するために検出面内の励起光の当該ビームのスポット径を制御しながら、サンプルから蛍光の放射を引き起こすために対物レンズを通して励起光のビームを当該サンプル上に向けるステップと、共焦点検出器でサンプルにより放射された蛍光を検出するステップとを含む方法が提供される。
励起ビームは、こうして閉じ込められた粒子の実質的に全容積を照射する。「実質的に全容積」という表現は、走査なしに信号を抽出するのに十分な容積を意味することを理解されたい。当然、捕捉された粒子の小部分が、完全に照射され得ないことは常にあり得るが、このような状況は、なお本発明の範囲内であると見なされる。
本質的ではないが、焦点面で検出面(捕捉された粒子)の位置を特定することに利点がある。これらの利点には、対物レンズの後方の無限空間が含まれ、そこでは焦点から来る光は平行ビームとして伝わる。一般に、光フィルタおよび二色性のビームスプリッタは、標準入射角、すなわち45°で最適に動作する(一般に、仕様はこれらの角度に対応している)。検出面が焦点のまわりで移動した場合、対物レンズから出て来る光は、様々な角度で発散または収束し、これにより、一定の焦点外距離に対して分析性能を劣化させる可能性がある。
さらに、励起軸に沿って検出面を変位させる(これは、検出面での励起ビームのスポットサイズを広げることになる)ことによって励起ビーム径を最適化することを望む場合、それに応じて、検出面の画像の位置が光軸(Z)に沿って移動するのでX,Y,Z方向で共焦点検出器のピンホール/空間フィルタおよび検出器アセンブリの再調整を考慮する必要もある。これは不可能ではないが、対物レンズの焦点面から光を出すために全ての検出光列をよく整列させ、焦点面での励起ビームのスポットサイズを変えるために単に励起ビームの発散を変化させることよりも困難である。最後に、検出面が焦点のまわりで移動した場合、光集光効率が変化することを考慮しなければならない。
ビーム成形構成要素は、励起ビームの発散を制御するためにレンズなどの屈折性を有し得る。そのような場合、発散励起ビームは、当該焦点面から変位された面で焦点に集まり、当該発散ビームは、ビームの発散によって決定される当該焦点面でのスポット径を有する。ビームの発散は、通常可変であり、この場合、これは、たとえば一対のレンズまたは調整可能発散コリメータで調整できるが、一部の応用においては固定とすることができ、この場合、単一レンズが利用できる。
ビーム成形構成要素は、回析光学素子(DOE)またはホログラフィックフェーズマスク(HPM)などの回析性とすることもできる。そのような場合、励起ビーム波面の正確な制御により当該焦点面でスポット径を正確に制御することができ、前記励起ビームは、DOE/HPM特性によって決定される当該焦点面でのスポット径を有する。
閉じ込められた粒子は、μ-EMT粒子トラップが使用されている場合は、通常、常磁性粒子であるが、閉じ込めが強固な支持体上への粒子の共有結合の固定化を用いて、またはチャネル狭小化などの堰型トラップまたは狭窄を用いて実現された場合は、常磁性または非常磁性とすることができる。
本発明の第2の態様によれば、閉じ込められた粒子に付着した蛍光体のサンプルにより放射される蛍光信号を検出するための装置であって、当該閉じ込められた粒子の蛍光を引き起こすための励起光のビーム源と、当該検出面内に配置された当該閉じ込められた粒子のための粒子トラップと、励起光のビームを当該検出面内の当該粒子トラップ上に向けるための対物レンズと、当該サンプルによって占有された実質的に全容積が当該励起ビームで照射されるように当該検出面でビームのスポットサイズを制御するための光学制御要素と、サンプルにより放射された蛍光を検出するための共焦点検出器とを備えた装置が提供される。スポットサイズは、一般に、粒子トラップの容積と少なくとも同等であるべきで、一般にはそれより僅かに大きい。スポットサイズは、それより僅かに小さくすることができるが、その場合は、粒子の全てが、同時に照射されるわけではなく、よって効率は低下する。
一実施形態において、本発明は、閉じ込められた粒子に付着した蛍光体により放射される蛍光信号を検出するための装置であって、焦点面を有する対物レンズと当該焦点面に配置された粒子トラップと、励起ビーム源と、当該粒子トラップ内の当該閉じ込められた粒子上に当該対物レンズを介して励起ビームを向けるための第1の光学系と、当該励起ビームが、ビーム成形構成要素の固有の特性(すなわち、ビームの発散、波面の修正)によって決定される当該焦点面でのスポット径を有するようなビーム成形構成要素と、共焦点検出器と、当該蛍光体によって放射された蛍光を当該共焦点検出器に向けるための第2の光学系とを含む装置を含む。
本発明は、本質的に光ファイバ適合性があり、一実施形態において、光源と、光ビーム寸法をサンプルの形状に適合させる調整可能なレンズ配置と、粒子によって占有された所定の容積にビームを焦束させ、当該表面から蛍光放射を集光する対物レンズと、蛍光信号を励起光から抽出する波長分離器と、対象の蛍光信号と散乱および自動蛍光などの焦点面外の寄生光源との間の検出コントラストを高めるために共焦開口部を通して蛍光画像を投影する結合光学機器とを含む。
本発明は、単一のプラットフォーム内で(移動とは対照的な)静的な光学的および機械的構成要素を使用した、粒子トラップ内に固定された粒子付着蛍光センサの高感度検出に適合したシステムおよび方法も提供する。本発明は、プロセス、装置、システム、機器または方法を含む多数の方法で実施することができる。
粒子媒介の蛍光センサを使用する分子検出の利点は、最終的なサンプル容積および励起源からの電力必要性を低減させる小さな容積に粒子を閉じ込めながら粒子からの蛍光を測定することによって最も良く実現される。ラブオンチップデバイス向けに官能化された粒子を使用することは、マイクロ流体システムにおいて分子よりも粒子を処理して閉じ込めるのはずっと容易であるので、実用的な見地から非常に興味深い。粒子の閉じ込めおよび運動は、異なる方法で制御することができる。たとえば、磁性粒子が使用されている場合、μ-EMTに接続された電気回路を開閉することによって、またはμ-EMTを通過する電流を変化させることによって可能である。それは、マイクロ流体ユニット内で流体を移動させることにより達成でき、これにより、粒子(磁性、または非磁性であり得る)を粒子トラップ(たとえば、堰)の方へ向けさせ、マイクロ流体チップ上の所定の位置で小さな容積内にそれらを閉じ込めることを可能にする。
(発散制御を通して、またはDOEを用いた)励起ビーム径制御の革新的な構想は、粒子トラップ内に固定された粒子付着蛍光センサの高感度光検出に対する利点を提供する。この手法の第1の明らかな利点は、粒子グラフト化された蛍光センサが閉じ込められる粒子トラップの内側部分を同時かつ正確に照射する能力である。したがって、粒子トラップの内側表面の走査をもはや必要としない。
この構成は、(粒子トラップを走査しながら、もっと少ない数のビード/分子からの蛍光信号を急速に捕捉して、その後に諸信号を集積するのとは反対に)測定の全期間中、全ての磁性ビードから蛍光が集積されるので、フェルゲットまたはマルチプレックス利得を通じてより良い信号対雑音比を提供することができる。蛍光体飽和を提供可能な所定の励起電力密度(W/cm2で)に対して、蛍光信号は、集積時間(T)と共に増大するはずだが、一方でバックグラウンドのノイズは集積時間の平方根(T1/2)と共に増大するはずであり、したがって、SIN比に関してT1/2の増加を提供する。
さらに、焦点面のビームスポットサイズは、粒子トラップ自体または、粒子捕捉機器を構成するマイクロ流体特徴よりも何であれ小さい場合、正確に制御されて、粒子トラップの異なるサイズに合うように適合される、または粒子によって占有された表面を粒子トラップ内に正確に適合させることができる。励起領域は、周辺環境(すなわち、マイクロ流体チャネル壁、マイクロ流体構造、チップ上のμ-EMT導体トレース等々)との相互作用を制限しながら制御して粒子分布を正確に埋めることができ、したがって、励起光の過度の散乱を防止することができる。
全体の構想は、コンパクトで強力な設計に組み立てることができる:移動する部品がほとんどまたは全くない(単一プラットフォーム上の1つもしくは複数の粒子トラップ、または単一プラットフォーム上の異なるサイズの粒子トラップへ照射を適合させる必要性による)。
本方法は、以前に例が挙げられたいくつかの利用可能な方策の1つを使用して、チップ上に画定された領域でのプローブ粒子の固定化および閉じ込めを含む。方法は高速である、すなわち、粒径および形状、流体の性質/特性(すなわち粘度、温度等)、サンプル容積、および捕捉/閉じ込め方策に応じて粒子を捕捉するのに数秒から数分かかる。方法は汎用性がある、すなわち、(プローブ面として機能する)異なる種類のシェル被覆を有する粒子、および異なる粒径に対して有効に働く。
本装置およびその関連する方法は、サンプルの性質に対して応用がきく。蛍光分子の性質、または粒子上に蛍光分子を付着させる方法、または粒子の性質に対する制限がない。本方法は、捕捉段階以前(たとえば、電磁場が印加される前)、または捕捉中、または粒子の固定化の以後と付着の性質に無関係に蛍光分子を粒子に付着させることができる。さらに、粒子への蛍光分子の付着は、検出段階の開始の以前、最中、または以後に行うことができる。
本装置は、検出器とは独立している。その静的構成のために、位置合せ不良のリスクは最小化され、これにより、異なる種類の検出器が使用できる(PMT型、CCD型、APD、SPAD等々のSiベース)。実験およびサンプルの性質により、最も適した妥当な検出器技術が決定される。
本発明の更なる一態様によれば、閉じ込められた粒子に付着し、対象のサンプル内に含まれた蛍光体により放射される蛍光信号を検出するための装置であって、平行な励起光ビームを発生させる励起光源と、焦点面を有する対物レンズと、当該焦点面に配置された粒子トラップと、粒子トラップを組み込んだマイクロ流体素子であって、マイクロ電磁トラップの上部に対象のサンプルを移送するように構成された流体システムを更に含むマイクロ流体素子と、当該対物レンズを介して当該粒子トラップ内の当該閉じ込められた粒子上に励起ビームを向けるためのビームスプリッタと、当該蛍光体によって放射され、当該ビームスプリッタを通過して共焦点検出器上に返された蛍光の画像形成のための画像形成機器と、当該励起ビームが、ビーム成形構成要素の固有の特性によって決定される当該焦点面でのスポット直径を有するように励起ビーム径を統制できるようにするビーム成形構成要素とを備えた装置が提供される。
ビーム成形構成要素は、調整可能な発散を提供するための光ファイバコリメータを含む調整可能な分離による一対のレンズ、調節可能な発散コリメータなどのビーム発散の正確な制御を可能にする光学構成要素、または励起ビーム波面の制御を通して対物レンズの焦点面での所望のビーム径の生成を可能にする、固定された発散を提供するレンズもしくは回析光学要素などの単一要素とすることができる(がこれに限定されない)。
焦点面は、通常、入射の平行な光に対する焦点面である。
対象のサンプルは、一般に、粒子付着蛍光体の懸濁液を含む(水などの)少量の液体溶液である。
流体システムは、様々なマイクロチャネル、ウェル、リザーバ/チャンバから成ることができ、これらは、マイクロ電磁トラップの直径に実質的に同等な寸法でマイクロ電磁トラップの上部に配置することが好ましい。テストされた1つの適切なマイクロチャネルは、幅100ミクロン×高さ20ミクロンであった。
流体システムは、(注入、揚水、適用吸入、毛管作用、浸透作用、熱膨張、縮流等々を含む)機器を通して流体を移送し、液体に懸濁された粒子付着蛍光体をマイクロ電磁トラップの上部のマイクロ流体チャネルに流入させる手段も含むことができる。シリンジポンプがテストされ、有用であることが判明した。
マイクロ電磁トラップの上部に配置されたマイクロチャネル、ウェル、リザーバ、チャンバを支持する基板は、励起および蛍光波長で透明な材料であることが好ましい。
粒子トラップは、流体システムの一表面の近くに配置され、マイクロチャネル、ウェル、リザーバ、チャンバは、流体システムの内側部分に向かって配置されることが好ましい。たとえば、厚さ1cmのPDMS(ポリジメチルシロキサン)でできた流体部品によって被覆された薄いガラスプレート(1mm未満)上に置かれたマイクロ電磁トラップがテストされ、流体接続を提供するのに有用であると判明した。
本仕様における光への全ての言及には、赤外線光または紫外線光などの非可視光が含まれる。
また、上部、上方、底部、下方の用語は必ずしも幾何学的な向きを示すわけではなく、関連する要素の機能を説明することも理解されたい。したがって、たとえば、チャンバを被覆するプレートは、実際の向きには関係なく、そのチャンバの上方に位置すると見なされる。
次に本発明は、添付の図面を参照して、例としてのみ更に詳細に説明される。
蛍光リーダシステムの第1の実施形態の概略側面図である。 集束光学レンズ(たとえば、対物レンズ)の光軸に沿ったビームウェスト変動(すなわち、1/e2で測定されたビーム半径)に対する特定のレンズの組合せおよび分離の効果を特徴付けるために用いた光学方式の接近図である。 平行ビームおよび特定のレンズの組合せおよび分離で実現される発散ビームの入力に対する集束光学レンズ(たとえば、対物レンズ)の光軸に沿った励起ビームウェスト変動(すなわち、1/e2で測定されたビーム半径)のプロットである。 レンズ間の分離距離の関数としての集束光学レンズ(たとえば、対物レンズ)の焦点面(8)での励起ビームウェスト変動(すなわち、1/e2で測定されたビーム半径)を示すグラフであり、このように、広範囲にわたる励起ビーム直径を提供するための図1の蛍光リーダの機能を確立する。 図2の上図に示されたような対物レンズを通過する平行な入力光ビームの伝達のCAD光学レイアウトである。 平行な入力光ビームの場合における焦点面での光学CADスポット図である。 図2の下図に示されたような対物レンズを通過する発散入力光ビームの伝達のCAD光学レイアウトである。 発散入力光ビームの場合における焦点面の光学CADスポット図である。 図9bに示されたマイクロ流体システムの平面図である(見やすいように図9aには光学セットアップは示されていないことに留意されたい)。 マイクロ流体システムの正面図である。 粒子グラフト化された対象分析物の概略図である。 μ-EMT上で捕捉された粒子の画像である。 実施例で説明された実験から得られた典型的結果を示すグラフである。 2つの異なる粒子捕捉方策の組合せ、すなわち、μ-EMTおよび堰を示すマイクロ流体システムの異なる図である。 2つの異なる粒子捕捉方策の組合せ、すなわち、μ-EMTおよび堰を示すマイクロ流体システムの異なる図である。 2つの異なる粒子捕捉方策の組合せ、すなわち、μ-EMTおよび堰を示すマイクロ流体システムの異なる図である。 光検出セットアップを有するマイクロ流体システムの側面図である。 図13A〜図13Cに示された粒子捕捉手法の写真および方式である。 図13A〜図13Cに示された粒子捕捉手法の写真および方式である。 図13A〜図13Cに示された粒子捕捉手法の写真および方式である。 粒子トラッピングとして堰を有するマイクロ流体システムの異なる図である。 粒子トラッピングとして堰を有するマイクロ流体システムの異なる図である。 粒子トラッピングとして堰を有するマイクロ流体システムの異なる図である。 光検出セットアップと共にある、図16A〜図16Cに示されたマイクロ流体システムの側面図である。 2マイクロ流体チャネル内で堰を共に使用した、直径20ミクロンの染料グラフト化(非磁性)粒子の閉じ込めを示す画像である。 捕捉された粒子全体にわたって得られた蛍光信号をX次元で示すグラフである。 捕捉された粒子全体にわたって得られた蛍光信号をY次元で示すグラフである。 直径2.8ミクロンの磁性粒子を使用してグラム陽性のバクテリアを含むサンプルからゲノムDNAを検出した結果を示すグラフである。 直径2.8ミクロンの磁性粒子を使用して内生胞子形成バクテリアを含むサンプルからゲノムDNAを検出した結果を示すグラフである。
上で説明したように、本発明は、粒子トラップを組み込んだマイクロ流体素子内に固定された粒子グラフト化された蛍光センサの検出専用の励起ビーム径の制御に基づく代替の照射/励起および蛍光検出装置を含む。
図1において、一般にレーザである光源0が、粒子に付着した蛍光体を励起するために光ビーム1を放射する。それぞれ負および正の焦点距離を有するレンズの対2、3が、ビーム1の発散を誘導し、制御するために、光源0から放射された光ビーム1の光路上に配置される。ビーム1を発散するための他の適切な構成が利用できることを理解されたい。たとえば、ケプラー式望遠鏡に使用されるものと同様な正の焦点距離を有する2つのレンズ配置を利用することが可能である。
次いで、励起ビーム1は、光源の放射波長に中央合わせされた狭い帯域フィルタ5によってスペクトル的にクリーンにされる。発散ビームは、波長分割機として使用されるビームスプリッタ6に当たる。ビームスプリッタ6は、光源0から励起ビーム波長を反射し、検出面8に配置された分析物の蛍光放射帯域と重なる適切な波長範囲を伝達する。
偏向要素4は、偏向鏡の形とすることができるが、励起ビーム経路に追加することができる。しかし、発散ビームの外側の部分が対物レンズ/集束光学レンズ7を充満させる(これは、システム内で反射/散乱が増大するリスクを生み、したがって、分析性能が劣化するようになる)のを避けるために、レンズ対2,3と集束光学レンズ7との間の経路が十分に短くなることを確実にするよう配慮しなければならない。
励起光は、複数要素または単一要素の対物レンズ7によって粒子トラップに集光される。一代替実施形態において、対物レンズ7は、凹面鏡システムによって置き換えることができ、その場合、当然、凹面鏡はトラップの反対側に配置されることを当業者なら理解されよう。示された実施形態において、サンプルは、対物レンズ7の焦点面8に配置される。粒子グラフト化された蛍光センサまたは蛍光体によって放射された蛍光は、対物レンズ7で収光され、画像形成レンズ12によって開口部13に結合される。サンプルは、対物レンズの焦点面8に配置されるので、対物レンズから画像形成レンズ12に向かって反射される光は、平行ビームとして現れ、画像形成レンズ12によって開口部13に集光する。
共焦検出の構想は、粒子トラップ内に閉じ込められた粒子が、対物レンズ7の焦点面8に配置される、この構成で維持される。この構成は、いくつかの利点を有する。第1に、集光がレンズ8の焦点面で行われるので集光効率が最大化される。第2に、サンプルを集束光学レンズの焦点面に配置することにより(粒子トラップの内側領域が、点光源ではなく延在するものと見なされるので)蛍光は、(いわゆる無限空間内で)対物レンズの後部開口部から平行な光束として現れる。無限空間内にレンズ12を配置することによって、これらの平行な光線が焦束して、焦点面8(すなわち、粒子トラップの内部領域)の画像を生み出すことができるので、検出器との光学的位置合せは非常に簡単になる。無限空間内でレンズ12を適切な位置に選択することによって、以後の画像位置に対する影響が僅少な状態で(または、適切に収差補正された対物レンズを想定した場合は、全く影響なしに)様々な光学要素(フィルタ、鏡、偏光子等々)を含めることができる。これはまた、μ-EMTの周囲で集光された光が、レンズ12によって集められ、検出システムに達することも確実にする。最後に、集束レンズ12に対して適切な焦点距離を選択することにより、集束レンズ12の焦点面13で正確に位置合わせされた(ピンホールまたは光ファイバなどの)小さな開口部が、焦点外の光ならびに粒子トラップの中央の外側に位置する光(たとえば、チャネル壁などのマイクロ流体構造から散乱された光)を遮断する空間フィルタとして機能するように画像の倍率を調整することができる。
一実施形態において、本発明は、粒子トラップの中央に閉じ込められた粒子の励起のための光源0と、ビーム径を粒子トラップ寸法に調整するための特定のレンズベースのシステム2、3と、励起波長に中央合わせされたフィルタ5と、励起ビームを反射して、蛍光を伝達する2色性ビームスプリッタ6と、励起光を粒子トラップに集光させ、対象分析物によって放射される蛍光を集める対物レンズ(単一または複数の要素)7と、レンズ12の焦点面に配置された小さな開口部13(またはピンホールまたは光ファイバなどの共焦開口部)に対して適切な倍率で粒子トラップ内の励起された表面の画像を投影する画像形成レンズ12と、焦点外の光および粒子トラップの中央の外側に位置する光(たとえば、マイクロ流体構造から散乱された光)を除外する空間フィルタとして機能する開口部13とを備えた測定装置を含む。光学系(対物レンズ7および集束レンズ12を含む)の倍率を計算することができ、レンズ12、焦点距離、および開口部13の直径を適切に選択することよって、画像のサイズをサイズ開口部に対して調整して、寄生光を除外することができる。
図1に示された構成の別の利点は、レンズ2および3でビームの発散を制御することによって、移動変更を行うたびに開口部13に対してレンズ12を再調整する必要が生じることになる焦点面のまわりへのサンプル移動を行うのではなく、サンプルを対物レンズ7の焦点面8内に保ちながら、焦点面8内のスポットサイズの寸法が調整できることである。この好ましい構成は、システムに大きな頑強性および融通性を与える。
開口部13を通過した光は、検出器15によって感知される。蛍光波長に中央合わせされた光学帯域フィルタ14は、開口部13の上流に配置される。空間フィルタリングは、たとえば、対象信号の空間的識別を可能にさせる、十分に小型のセンサ要素(すなわち、ピクセル)を提供するCCDなどのマルチチャンネル検出器を使用するならば共焦開口部なしに達成することができる。
記載したように、検出面8は、対物レンズ7の焦点面内に配置されるのが好ましいが、これは必須ではないことを理解されよう。検出面8は変位することができ、この場合、蛍光の戻りビームは、拡散または収束するが、視準からのこのような逸脱は、適切な光学機器で補償することができる。
対物レンズ7は、多層μ-EMT構造から光の散乱によって生じた蛍光信号をバックグラウンド信号から識別するために比較的短い焦点深度を有するべきである。集束光学7は、集光効率を高めるために、大きな集光角または開口数を提供すべきである。励起光源1は、対物レンズ焦点で十分な照射パワーを有すべきである。光源出力ビーム1は、十分に平行にすべきである。(または、適切な光学機器で励起ビームを適正に平行にできるべきである)。
励起光源の強度は、蛍光分子を光分解(光漂白)から防止するために蛍光分子の吸収係数および放射寿命に応じて微調整することができる。そうすることによって、最小のバックグラウンド放射状態での最適の蛍光放射が得られる。
このシステムは、本質的に光ファイバ適合性がある。したがって、光源0は、光をレンズ対2、3に向けて送るために光ファイバに結合させることができる。出力がコリメータで終端するファイバ結合光源の場合、光学セットアップは、劇的なサイズの縮小によりメリットを得ることができる。レンズ対2,3の役割は、光ファイバコリメータを含む調節可能な発散コリメータによって果たすことができる。光ファイバは、共焦顕微鏡の共焦開口部(すなわち、空間フィルタ)として使用できることが知られている。Dabbs. TおよびM. Glass. Fiberoptic Confocal Microscope Focon. Applied Optics, 1992. 31(16): 3030〜3035頁。したがって、光ファイバコアは、共焦空間フィルタ13として使用することができる。SNRは、入力ファイバコア直径を変更することによって最適化することができる。粒子トラップ内に励起された表面の画像を(13に配置された)ファイバ入力部上に投影するレンズ対7および12の画像形成倍率によれば、蛍光の集光とバックグラウンド光の除外(焦点外の光および粒子トラップの中央の外側に位置する光)とのバランスをとることができる。
図2は、新規ビーム発散制御方法を概略形で示している。戻りビームは図2に示されていない。対物レンズ7を通過する十分に平行なビーム1があれば、焦点は対物レンズ7の焦点面8に位置する。特定の距離10だけ分離されたレンズ対2、3を加えることにより、出力光ビームが発散するだけでなく、焦点面が距離11だけ変位される。ビームスポットが、面9でほとんど回折限界である一方で、検出面8上に位置するビーム径(footprint)は、レンズ対の分離間隔10と直接に関係する。この原理は、スポットサイズを焦点面8で制御するために図1の装置に応用される。
図3のプロットは、発散のビーム径(すなわち、1/e2で測定されたビーム半径)と対物レンズ7の光軸に沿った平行ビームとを比較する。異なる軸の位置(Z軸)でビーム直径を特徴付けるナイフエッジ(またはビーム掩蔽)法を使用することにより実現して、図3および図4は、面の移動11およびレンズ分離間隔10と面8でのビーム径との間の関係を計算するための効率的な方法を提供する。したがって、検出のための平行な蛍光ビームを保ちながら粒子トラップ全体を照射することが可能である。
図5〜図8は、発散制御構想の光学シミュレーションである。レンズ対2と3の間に適切な分離間隔10を与えると、面8(75μm)でのビームウェスト(FWHM、すなわち半値全幅)は、テストされた粒子トラップの直径に同等である(すなわち、75μmの直径を有するμ-EMT)ことが観察できる。ビーム径の適正な制御は、周囲の環境(すなわち、マイクロ流体チャネル壁、マイクロ流体構造、チップ上のμ-EMT導体トレース等々)との相互作用を制限しながら励起効率が最大化されることを確実にし、こうして、励起光の過度の散乱を防止する。ガウス強度分布に対して、1/e2でのビーム半径とFWHMでのビームウェストとの間に直接的相関関係、1/e2でのビーム半径= 0.85FWHMが存在することに留意されたい。したがって、対象の表面積内に注入されるエネルギー量の選択および計測を可能にする実験に基づくパラメータを選択することができる。
図9bは、図1に示された基本的セットアップと関連する、調査中のサンプルを含むマイクロ電磁トラップ(μ-EMT)22を組み込んだ流体素子20を示す。PDMSの薄い層25(この例では35ミクロン)が、薄い(厚さ1mm未満)ガラスプレート24と厚い(この例では1cm)PDMS基板26との間で堆積される。トラップ22が、ガラスプレート24上で堆積され、絶縁体として、かつ磁場がトラップの面に対して垂直に向き付けられた領域内でサンプルを配置するためのスペーサとしても機能する層25に組み込まれる。流体チャンバ28は、トラップ22上で基板26内に形成される。捕捉された粒子27は、マイクロ電磁トラップ22の中央に配置される。
図9aは、マイクロ流体チャネル入口32、出口34、マイクロ流体チャネル38およびマイクロ電磁トラップ22を示す平面図である。電源42は、トラップ22に電力を供給する。シリンジ40が、入口32に流体を注入するポンプとして使用される。
励起ビームおよび蛍光集光ビームは、流体素子20の薄い面上にある(すなわち、流体素子の右側でトラップの「下方」から)。このような構成により、励起および/または蛍光とバルク材との過度の相互作用を回避し、分析性能を劣化させる可能性があり、マイクロ電磁トラップの光学系との位置合わせをより困難にさせる、マイクロ流体構造(たとえば、マイクロチャネル、ウェル、リザーバ、チャンバ、壁、表面等々)における励起および/または蛍光ビームの発散を回避する。
図10は、蛍光色素の粒子への付着の一般的な機構を示す。蛍光体42は、リガンド/リンカ44によって、磁性ビード40に取り付けられる。
図11は、μ-EMT粒子トラップおよびその中央において固定された常磁性粒子が、本発明の実施形態による方法を使用して可視光で照射されたときの写真である。この検証手順は、実験を始める前に、蛍光リーダとμ-EMTとの間の適切な位置合せを確実にするために実施することができる。
図12は、実施例1に説明された実験および図9bに示されたセットアップから得られた結果を示す。上のグラフは、未塗布の捕捉ビードのバックグラウンド信号を示す。観察された信号は、主として固形基板からの光の反射による。下のグラフは、ルシファーイエロー(LY)で塗布されたビードに対して測定された信号を示す。ビーム径の制御を用いることにより、10-17モルレベルでLYが付着された僅か数十の粒子の短時間(約5分)内での蛍光検出を可能にする。
図13aは、2つの異なる粒子捕捉方策の組合せすなわち、μ-EMT 22および堰(weir)36を示すマイクロ流体システム20(異なる視野図)を示す。材料層24,25,26の配置は、図9bに説明されたものと同じである。しかし、マイクロ流体チャネル高38の狭窄36は、(マイクロ流体チャネル入口32、出口34により決まる流体の流れに関して)μ-EMT 22の下流側で発生し、トラップ粒子に対する堰を作り出す。堰の下方に残された浅い空間により、流体が通過するのを可能にするが、その高さは、対象粒子の直径より小さい。したがって、流体に含まれる他の種(原子、イオン、分子、細片等々)は、粒子にグラフト化された分析物の種から分離することができ、サンプルマトリックスおよび関連する干渉のリスクに対するより良い制御を可能にする(抑制、蛍光の消光、非特異性の相互作用等々)。
2つの粒子捕捉方策の組合せは、粒子が小型で、μ-EMTによって生成された磁力に対して流体の流れから高い粘性抵抗を受けて、数分以内の数マイクロリットルのサンプル容積(たとえば、μL/分の水)の処理に適合して粒子を捕獲して、流体の流れ内に粒子を固定することが困難となる場合に特に有用となり得る。低量のビードでの作業により、対象分析物の分子の総数が非常に少ない場合に致命的となり得る、分析物の多数のビードに対する希釈を回避することができる。しかし、少数のビード上で微量のサンプルを検出できるために、バックグラウンド信号に対する過度の散乱またはいかなる寄与も回避すべきである。(複数レベルのマイクロ流体構造が見られる堰位置でビードを精査する代わりに)μ-EMTの中央にそれら数ビードを閉じ込めることは、検出コントラストに関して別の追加的な利点をもたらす。この場合、連続するビードの捕捉がテストされ、有用であると判明した(すなわち、起動させないμ-EMTで堰内に捕捉し、次いで検出段階の前にμ-EMT内で捕捉する)。
図14は、光検波セットアップを併せて備えたマイクロ流体システムの他の実施形態の側面図である。図9Bを参照して説明されたように、好ましい構成は、流体素子20の薄い面上に(すなわち、トラップの「下方」から)配置された励起ビームおよび蛍光集光ビームを有することを必要とする。
図15A〜図15Cは、図形描写方式を伴った、図14に説明された粒子捕捉手法の写真である。図15Aにおいて、直径が2.8ミクロンの小さい磁性粒子が、堰(高さ2ミクロン)に捕捉される一方で、溶液がマイクロ流体チャネル(幅100ミクロン、高さ20ミクロン)内を流れる。μ-EMTは、この段階で停止している。図15Bにおいて、流体の流れが止められ、μ-EMTが起動して、磁性粒子のμ-EMTの中央への閉じ込めを可能にする。図15Cにおいて、流体の流れはまだ止められ、μ-EMTはまだ起動しており、μ-EMTの中央で閉じ込められた粒子に対して蛍光検出を実施することができる。
図16A〜図16Cおよび図17は、図14で示されたものと同様な、粒子トラップとして堰36だけを有するマイクロ流体システム20(異なる視野図)を示す。材料層の配置は、図9および図13とは異なる。μ-EMTがないので、絶縁およびスペーサ層25は必要でなく、これによりマイクロ流体機器の設計および製造が簡単になる。マイクロ流体の特徴(チャネル、堰等々)を有する厚い基板26(この例では1cmのPDMS)が、薄い(厚さ1mm未満の)ガラスプレート24上に堆積される。図14を参照して説明されたように、マイクロ流体チャネル高38の狭窄36は、(マイクロ流体チャネル入口32、出口34により決まる流体の流れに関して)μ-EMT 22の下流側で発生し、トラップ粒子に対する堰を作り出す。堰の下方に残された浅い空間により、流体が通過するのを可能にするが、その高さは、対象粒子の直径より小さい。この設計は、特に、比較的多数のビードが粒子トラップ内に使用できる場合、より大きな非常磁性粒子の使用に対して有用であることが示された。常磁性粒子も、このような手法によって捕捉できることに留意されたい。
より大きな粒子を使用することにより、相応に増大させた高さで堰を設計することを可能にし、したがって、より高い流量の使用が可能となり、より多量のサンプル容積を処理し、あるいは処理時間を縮小することができる。さらに、粒径に狭い粒度分布を与えることで、チャネルの高さは、粒子が粒子トラップ内で単一層上(すなわち、高さ<2×粒径)に集積され、したがって、粒子表面の励起ビームとの相互作用を最大にするように設計することができる。
サンプル中の対象分析物が十分に濃縮されて、比較的多数の調査粒子を使用できる(サンプルの希釈が増大することになるが、所与の測定の満足な定量レベル未満ではない)場合、捕捉された粒子によって被覆された広い表面により、実験の頑強性を増大させ、実験の複雑さのレベルを低減させるのに寄与することができ、精査される表面が、ビードの直径より著しく大きく(これは、統計学的に妥当な数の粒子の測定を可能にする)、粒子トラップ内のビードのパッキングが比較的一様であり、光学系に対するマイクロ流体機器の位置決め精度により、サンプルを走査または移動させることなく、あるいはフィードバック機構(たとえば、位置合せマーク、位置合せ装置、位置センサ等々)に基づいてサンプル位置を最適化する必要なく、精査される表面の全体が捕捉された粒子と重なり合うことを可能にすることをもたらす。
上の条件が満たされた場合、励起ビーム中の精査される粒子の数は比較的一定である。
粒子が、バックグラウンド信号に著しく寄与できるので(たとえば、粒子のコーティング材料の散乱、自動蛍光、表面リガンドの蛍光等々、図18B (グラフ)、説明表示「LYなし」を参照)、分析結果の誤解を回避するために、粒子の数に対してバックグラウンド信号を標準化しなければならない。たとえば、グラフト化された分析物のない多数のビードは、僅かの蛍光対象分析物がグラフト化された少数のビードと同等の大きさの信号を発生することがある。差すなわちバックグラウンド減算により、したがって、サンプル中の対象分析物の存在(または濃度)に関して誤った結論に至る。この問題に対する解決法は、多数の精査される粒子の計測を必要とし、これは、(たとえば、携帯型検出システムおよびコンパクトな検出システムにおいて)実現が困難で複雑となり得る。より良い、より単純な手法では、精査すべき粒子の数の制御を必要とする。分析条件およびサンプル濃度が適切である場合、粒子を過剰に有することが、確かに後者の手法を実施する最も簡単な方法である。
図17は、光検波セットアップを併せて備えたマイクロ流体システムの側面図である。図9Bおよび図14を参照して前に説明されたように、好ましい構成は、流体素子20の薄い面上に(すなわち、トラップの「下方」から)配置された励起ビームおよび蛍光集光ビームを有することを必要とする。
図18Aは、堰(高さ18ミクロン)を使用した、マイクロ流体チャネル(幅200ミクロン、高さ38ミクロン)機器内の数百の(シリカコア、非磁性の)LYグラフト化された20ミクロンの粒子の閉じ込めを示す画像を含む。グラフは、(矢印で示された)XおよびY方向の検出に関して粒子の比較的一様な層を走査する間に得た比較的一定の信号を示す。ビーム径は、75ミクロン(1/e2で測定された半径)に設定され、約15個のビード(≒10-15モルLYの検出)の同時測定になった。この実施形態は、精査された表面の全体が捕捉された粒子と重なり合うことを確実にしつつ、光学系に関してマイクロ流体機器の位置決め精度要件を緩和する可能性を示す。LYグラフト化のあるビードとLYグラフト化のないビードとの間の明確な対比に留意されたい(図18Aの下部のグラフ、説明句を参照)。LYのないビードは、非零のバックグラウンド信号を生じることに留意されたい。
図19は、実施例3で更に説明された実験から得られた結果を示す。図15A〜図15Cに説明されたシステムを用いて、プローブDNA(=対象ssDNA配列に相補的なssDNA配列)および蛍光バイオセンサでグラフト化された直径2.8ミクロンの磁性粒子を使用した内生胞子形成バクテリアを含むサンプルからのゲノムDNAの選択的な検出が首尾よく実証された。特異的配列(サンプルへの相補的ssDNA)、非特異的配列(サンプルへの非相補的ssDNA)、ならびに参照(サンプルにDNAなし)の諸サンプルのテストが順次実施された。
特定の実施例が、次に与えられる。
光源0として使用された405nmで放射する固体レーザダイオード(PointSource、IFLEX2000)が、ファイバ端部にコリメータが装備された、発散角0.1mrad未満で(1/e2で)直径1mmの回折限界ビーム1を発生させるリード線付きシングルモード光ファイバ(PointSource、KineFLEX)に結合される。
ビームの発散は、一対のレンズ2、3(Thorlabs、f=-30mm、LC4252およびf=75mm、LA4725)によって誘導され、レンズの間隔配置により制御される。この実演のため、レンズは41mm隔てられた。図4によれば、レンズ対の41mmの分離間隔10により、75μmのビーム径(1/e2で測定された半径)が焦点面8で生成され、こうして、μ-EMTの全体照射が可能となる。当該パラメータで、ビームエネルギーの70%がμ-EMT直径内に含まれる。
μ-EMTは、以前にDubus等によりに記載された設計である、SiO2/Siウェーハ上に支持された直径75-μmの平坦なミクロンスケールの金の導体から成る。
レーザビームは、レーザライン干渉フィルタ5(Semrock、FF01-406/15-25.4-D)を通過し、励起レーザビームをクリーンアップし、対象とする蛍光領域内で発生する可能性のある全てのサイドモードをとり除く。
次いで、ビームは、2色性ビームスプリッタ6(Semrock、FF495-Di02-25.4-D)により導かれ、顕微鏡対物レンズ7(Olympus、UPLFLN 4x、NA=0.13)によってサンプルに送られる。
サンプルから放射される蛍光は、同じ対物レンズ7で集光される。平行な蛍光は、対象分析物の放射帯域外で光を遮断するために、短波通過2色性ビームスプリッタ6によって、適切な中心波長および帯域幅の帯域通過干渉フィルタ14(Spectra Physics、CFS-001809、575.5 nm/20 nm)を通して検出器の方へ導かれる。
次いで、f=50mm平凸レンズ(Thorlabs、LA1131)が使用され、平行な蛍光を50ミクロンのコアマルチモードファイバ(Thorlabs、カスタムパッチケーブル、NA=0.22)に集束させる。コア開口部は、より融通性があってコンパクトな検出システムを可能にさせつつ、古典的共焦ピンホールの役割を果たす。
ファイバ出力は、光子カウントPMTモジュール(Hamamatsu、Bridgewater、H7421-40)に接続される。時間集積パルスカウントは、データ取得および分析のためにPCが動作するLabviewのユーザインタフェースに転送された。
サンプルは、ビオチン化されたルシファーイエローでグラフト化された、常磁性、ストレプトアビジン官能化されたマイクロビード(Dynal Biotech、Dynabeads M-280、直径2.8μm)を含む25μL滴の水から成る。サンプルはμEMT上に置かれ、測定する間、平坦な光学表面をもたらし、水の蒸発を防止するカバーグラスによって覆われた。次いで、300mAの電流が5分間μEMTに印加され、ビードを引き寄せ捕捉した。定常信号の検出期間中、粒子が検出領域外に移動するのを防止するために、50mAの電流がμEMTに印加された。
予備実験において、本発明の検出限界は、106LY分子/ビードが付着された数十の粒子に到達し、これは、ほぼ10-17モルの検出限界を表す。
本発明の示された実施形態にあるように、グラム陽性のバクテリアを含むサンプルからの微量の対象ゲノムDNAの選択的検出に使用可能な構成要素の他の具体的実施例は以下を含む。
2つの異なる粒子トラップの組合せ、すなわち、μ-EMT22および堰36を有するマイクロ流体システム20が、この一連の実験のために使用された。PDMSマイクロ流体チャネル38は、幅が100ミクロン、高さが20ミクロンで、堰は、マイクロ流体チャネル内に高さ2ミクロンの浅い間隙を残し、サンプル溶液を堰を通して流させながら直径2.8ミクロンの小さな常磁性粒子を捕捉することを可能にする。
最初に、プローブDNA(=対象ssDNA配列に相補的なssDNA配列)および蛍光バイオセンサでグラフト化された約500個の粒子のサンプルが調製され、シリンジポンプ40を使用してサンプル入口32を通ってマイクロ流体システム内に注入された。溶液がマイクロ流体チャネル38内に流され、μ-EMT22が停止されている(inactivated)間に、粒子が堰で捕捉された。一旦、粒子が堰内に捕捉されると(約50個の粒子)、流体の流れは停止され、μ-EMTが起動させられて、μ-EMTの中央に常磁性粒子の閉じ込めが可能になる。データ取得が約1分間実施された。信号が平均化され、実験は3回繰り返され、これにより平均基準信号および図19に示された対応する標準偏差を構成した。
同様の実験が、精製され断片化された5000個のゲノムdsDNAの複製から成る非特異的配列(非相補的ssDNA)ならびに特異的配列(相補的ssDNA)の諸サンプルに対して実施された。変性工程(95℃)が、プローブ粒子との混合およびハイブリッド形成(65℃)の前に実施された。次いで、粒子はマイクロ流体システム内に注入された。約50個の陽性サンプルの粒子の検出は、陰性およびブランクのサンプルに対して明確な対比を示し、このような手法の非常に高い感度および選択性を際立たせる(すなわち、粒子トラップ内に検出された約500個のゲノムDNA複製)。
本発明の示された実施形態にあるように、内生胞子形成(endospore−forming)バクテリアを含むサンプルからの微量の対象ゲノムDNAの選択的検出に使用可能な構成要素の他の具体的実施例は以下を含む。
サンプルにつき複製1つのみ(特異的配列、非特異的配列および基準)の条件以外は、実施例2に説明された通りのマイクロ流体システム、サンプル調製、サンプル処理、データ取得およびデータ分析手順がテストされた。
図20に示されたこれらの結果は、このような手法の非常に高い感度(すなわち、粒子トラップ内に検出された約500個のゲノムDNA複製)および選択性を際立たせる(非特異的配列および基準のサンプルに対する明確な対比)。これはまた、同等な性能で、異なるサンプルに由来する異なるゲノムDNA配列を検出する可能性も示す。最後に、これは、限られたサンプルの容積/量に対して信頼性のある結果を伴う迅速なテストを実施できる可能性を示す(良い精度を得るために多くの複製をテストする必要がない)。
0 光源
1 光ビーム
2、3 レンズ対
4 偏向要素
5 帯域フィルタ
6 ビームスプリッタ
7 集束光学レンズ
8 焦点面
10 特定の間隔、レンズ分離間隔
11 距離、面の移動
12 画像形成レンズ
13 開口部
20 流体素子
22 マイクロ電磁トラップ(μ-EMT)
24 薄いガラスプレート
25 PDMSの薄い層
26 厚いPDMS基板
27 捕捉された粒子
28 流体チャンバ
32 マイクロ流体チャネル入口
34 出口
36 狭窄
38 マイクロ流体チャネル
40 シリンジ
40 磁性ビード
42 電源
44 リガンド/リンカ

Claims (27)

  1. 粒子に付着した蛍光体のサンプルによって放射される蛍光の信号を検出する方法であって、
    粒子トラップ内に前記サンプルを閉じ込めるステップと、検出面内に前記粒子トラップを配置するステップと、
    前記サンプルによって占有される実質的に全容積を照射するために前記検出面内の励起光のビームのスポット径を制御しながら、前記サンプルから蛍光の放射を引き起こすために対物レンズを通して前記励起光の前記ビームを前記サンプル上に向けるステップと、
    共焦点検出器で前記サンプルにより放射された前記蛍光を検出するステップとを含む方法。
  2. 前記粒子トラップが、前記対物レンズの焦点面に配置される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記励起光の前記ビームの前記スポット直径が、前記ビームの発散を制御することによって制御される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記蛍光体によって放射された前記蛍光が、前記対物レンズを介してビームスプリッタを通して前記共焦点検出器に戻される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記励起光が、2色性ビームスプリッタを介して前記対物レンズに渡され、前記対物レンズが前記励起光を前記サンプルに伝達し、前記サンプルから返された前記蛍光が、前記2色性ビームスプリッタを通して前記共焦点検出器に戻される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記検出面内の前記ビームの前記スポットのサイズが、実質的に前記粒子トラップのサイズ以上である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記検出面の前記ビームの前記スポットのサイズが、前記励起光の前記ビームに挿入され、且つ調整可能な分離間隔を有する一対のレンズにより制御される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記励起光の前記ビームが、前記スポットのサイズを前記検出面内に提供するのに十分な量だけ前記検出面から変位された(面内で焦点が合わされる、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記粒子トラップがμ-EMTトラップである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記対物レンズがレンズである、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 対象の前記サンプルが、粒子付着蛍光体の懸濁液を含む少量の液体溶液である、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 閉じ込められた粒子に付着した蛍光体のサンプルにより放射される蛍光信号を検出するための装置であって、
    前記閉じ込められた粒子の蛍光を引き起こすための励起光のビーム源と、
    検出面内に配置された前記閉じ込められた粒子のための粒子トラップと、
    前記励起光のビームを前記検出面内の前記粒子トラップ上に向けるための対物レンズと、
    前記サンプルによって占有された実質的に全容積が前記励起光の前記ビームで照射されるように前記検出面で前記ビームのスポットのサイズを制御するための光学制御要素と、
    前記サンプルにより放射された前記蛍光を検出するための共焦点検出器とを備えた装置。
  13. 前記検出面が、前記対物レンズの焦点面に位置し、前記励起光の前記ビームが、前記検出面から変位された面内で焦点が合わされる、請求項12に記載の装置。
  14. 前記光学制御要素が、前記スポットのサイズを制御するために前記励起光の前記ビームの発散のための発散要素を含む、請求項12または13に記載の装置。
  15. 前記発散要素が調整可能な発散要素である、請求項14に記載の装置。
  16. 前記発散要素が、調整可能な分離間隔を有する一対のレンズを含む、請求項15に記載の装置。
  17. 前記レンズの前記分離間隔が、前記焦点面の前記励起光の前記ビームの前記スポットのサイズが、前記粒子トラップのサイズと実質的に同等または僅かに大きい、請求項16に記載の装置。
  18. 前記発散要素が固定された発散要素である、請求項14に記載の装置。
  19. 前記発散要素が、調節可能な発散コリメータを含む、請求項14に記載の装置。
  20. 入射励起光を前記対物レンズに向け、前記励起光および前記蛍光の前記波長に応じて、前記対物レンズから放射された前記蛍光を前記共焦点検出器に返すための2色性ビームスプリッタを更に備えた、請求項12から19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 前記光学制御要素が、前記2色性ビームスプリッタの下流に配置され、それにより、前記対物レンズを通して返された前記蛍光が、前記光学制御要素を通して戻され、画像形成レンズにより前記共焦点検出器の開口部に集束される、請求項20に記載の装置。
  22. 前記発散要素が、前記2色性ビームスプリッタの上流に配置され、それにより、前記対物レンズを通して返された前記蛍光が、平行ビームとしてその配置を通して戻され、画像形成レンズにより前記共焦点検出器の開口部に集束される、請求項20に記載の装置。
  23. 前記粒子トラップがマイクロ電磁トラップである、請求項12から21のいずれか一項に記載の装置。
  24. 前記マイクロ電磁トラップが、マイクロチャネル、ウェル、リザーバおよびチャンバから成る群から選択される構成要素から成る流体システムを含む、請求項23に記載の装置。
  25. 前記流体システムが、前記マイクロ電磁トラップの直径に実質的に等しい寸法で、前記マイクロ電磁トラップ上に配置されたマイクロチャネル、ウェル、リザーバ、およびチャンバ配置を含む、請求項24に記載の装置。
  26. 前記流体システムが、前記機器を通して流体を移送し、液体に懸濁された粒子付着蛍光体を前記マイクロ電磁トラップの上部の前記マイクロ流体チャネルに流入させる手段を含む、請求項24に記載の装置。
  27. 前記マイクロ電磁トラップが、前記マイクロ流体機器の一表面の近くに配置され、前記マイクロチャネル、ウェル、リザーバ、チャンバが、前記マイクロ流体機器の内部に向かって配置される、請求項25に記載の装置。
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